説明

ブロック及びその固定方法

【課題】 本発明は、安定性及び耐久性を高めたブロック及びその固定方法を提供することにある。
【解決手段】 本発明に係るブロックAは、垂直壁部10と該垂直壁部の下部に設けたベース部20とからなるブロックAにおいて、前記ブロックA内に垂直壁部10からベース部20に至る屈曲鉄筋30を配し、ベース部内の屈曲鉄筋30に、ベース部20の外方からブロックAの下部を支持するブロック下部支持鉄筋40を接続するための結合構造32を備え、さらに、前記垂直壁部10内の屈曲鉄筋30に垂直鉄筋50を添設し、該垂直鉄筋50に、垂直壁部10の外方からブロックAの上部を支持するブロック上部支持鉄筋60を接続するための結合構造52を備えたことを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塀、安全柵、擁壁などの起立構築物に使用される土木用又は建築用のブロック及びその固定方法に関し、特に起立安定性を向上させたブロック及びその固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より土木用又は建築用のコンクリート製のブロックは工場で生産され、これを現場に運び、現場に設置して固定する方式が採用されている。その固定方法としては、ブロックの下部周囲に鉄筋を張り巡らせた後、生の基礎コンクリートを充填して鉄筋と共にブロックの下部を埋め固める等の方法によりブロックを固定することが一般的である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来のブロックの固定方法では、ブロックを構成する硬化コンクリートに対して生の基礎コンクリートを充填することとなるため、硬化コンクリートと生の基礎コンクリートとの接着力が弱い。したがってブロック下部とブロック下部を埋める基礎コンクリートとの結合性が十分でないので、衝撃や振動などによりブロック下部とブロック下部を埋める基礎コンクリートが離間しやすく、そのため固定されたブロックに十分な安定性及び耐久性が得られなかった。
【0004】
そこで、本発明者は、上記従来のブロックに対する種々の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、安定性及び耐久性を高めたブロック及びその固定方法を開発した。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るブロックは、垂直壁部を有するブロックにおいて、前記ブロック内の垂直壁部に垂直鉄筋を配し、該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えたことを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明に係るブロックの構成として、垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、前記ブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、前記垂直壁部内の屈曲鉄筋に垂直鉄筋を添設し、該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた構成としてもよい。
【0007】
上記のように構成したことにより、ブロックの垂直壁部に、該ブロックの設置安定性を向上させ、衝撃や振動に対するブロック上部の影響を少なくするブロック上部支持鉄筋を容易に接続することができるので、便利である。また、このブロック上部支持鉄筋を接続できる結合手段を備えていると、容易にブロック上部支持鉄筋をブロックに接続することができ、ブロック上部支持鉄筋を接続すれば、垂直壁部の高さが高くなればなるほどブロックの上部を支持する効果が大きく発揮されるので、極めて有利である。
【0008】
さらに、本発明に係るブロックの構成として、垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、前記ブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、ベース部内の屈曲鉄筋に、ベース部外方からブロックの下部を支持するブロック下部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた構成としてもよい。
【0009】
このように構成したことにより、ブロックのベース部に、該ブロックの設置安定性を向上させ、衝撃や振動に対するブロック下部の影響を少なくするためのブロック下部支持鉄筋を容易に結合することができるので、便利である。
【0010】
さらにまた、本発明に係るブロックの構成として、垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、前記ブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、ベース部内の屈曲鉄筋に、ベース部外方からブロックの下部を支持するブロック下部支持鉄筋を接続するための結合構造を備え、さらに、前記垂直壁部内の屈曲鉄筋に垂直鉄筋を添設し、該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた構成としてもよい。
【0011】
このように構成したことにより、ブロックの垂直壁部に、該ブロックの設置安定性を向上させ、衝撃や振動に対するブロック上部の影響を少なくするブロック上部支持鉄筋を容易に結合することができるので、便利であり、ブロックのベース部に、該ブロックの設置安定性を向上させ、衝撃や振動に対するブロック下部の影響を少なくするためのブロック下部支持鉄筋を容易に結合することができるので、便利である。また、このようにブロック上部支持鉄筋及びブロック下部支持鉄筋を容易に接続できる結合手端を備えていると、各支持鉄筋を容易にブロックに接続することでき、ブロックに各支持鉄筋を接続すればブロックの安定性及び耐久性が著しく増大しので、極めて有利である。
【0012】
また、本発明に係るブロックの構成として、垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、前記ブロックのベース部幅方向に畦部を設けた構成としてもよい。
【0013】
このように構成したことにより、該ベース部を基礎コンクリートにより埋設固定したときに、基礎コンクリートと畦部とが嵌合し、ブロックのベース部が基礎コンクリートと噛み合って一体化して外れなくなるので、安定性が向上する。また、ブロックと基礎コンクリートとの間に生じた隙間から雨水などが浸入しても、畦部により堰き止められるので、水分浸入による脆弱化が防止でき、耐久性が増大する。
【0014】
さらにまた、本発明に係るブロックの構成として、上記のブロックに対して、ベース部にコンクリート充填用穴を設けた構成としてもよい。
【0015】
このように構成すると、ブロックを設置してブロックの下部を基礎コンクリートで基礎固めする際に、コンクリート充填用穴から基礎コンクリートを充填すると、基礎コンクリートがベース部の下方に入り込むので、ベース部下方に隙間が生じることなく完全な基礎固めができる利点がある。
【0016】
また、本発明に係るブロックの構成として、垂直壁部を有するブロックにおいて、垂直壁部の頂部の幅方向端部に横溝を設け、該横溝中の適宜個所に縦穴を設けた構成としてもよい。
【0017】
このように構成することにより、該ブロックを幅方向に連設した場合に、隣接する各ブロックの横溝における縦穴を跨ぐようにコの字型鉄筋を差し込み、該コの字型鉄筋が埋没するように縦穴及び横溝にコンクリートを充填すれば、各ブロックを幅方向に固定することが可能となるので、ブロックの起立状態における安定性が向上し、倒壊を防止することができる。
【0018】
本発明に係るブロックの固定方法は、垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、前記垂直壁部内の屈曲鉄筋に垂直鉄筋を添設し、該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えたブロックを立設し、該ブロックにおける垂直鉄筋に垂直壁部外方からブロック上部支持鉄筋を接続した後、ブロックのベース部と共にブロック上部支持鉄筋を基礎コンクリート充填により埋め込んで、ブロックを固定させることを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明に係るブロックの固定方法として、垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、ベース部内の屈曲鉄筋に、ベース部外方からブロックの下部を支持するブロック下部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えたブロックを立設し、該ブロックにおけるベース部内の屈曲鉄筋にベース部外方からブロック下部支持鉄筋を接続した後、ブロックのベース部と共にブロック下部支持鉄筋を基礎コンクリート充填により埋め込んで、ブロックを固定させる方法を採用してもよい。
【0020】
このような固定方法を採用することにより、ブロックと基礎コンクリートとが、ブロックの下部にあってはブロック下部支持鉄筋により、ブロックの上部にあってはブロック上部支持鉄筋により、それぞれ接続されているので、衝撃や振動に対するブロック下部及びブロック上部の影響を少なくした安定性及び耐久性のあるブロックが構築できる。また、このような固定方法を採用することにより、衝撃や振動に対するブロック下部の影響を少なくした安定性及び耐久性のあるブロックが、容易に、かつ、短期間に設置することができる。
【0021】
さらに、本発明に係るブロックの固定方法として、垂直壁部を有するブロックにおいて、その垂直壁部の頂部の幅方向端部に横溝を設け、該横溝中の適宜個所に縦穴を設けたブロックを幅方向に連設し、隣接する各ブロックの横溝における縦穴を跨ぐようにコの字型鉄筋を差し込んだ後、該コの字型鉄筋が埋没するように縦穴及び横溝にコンクリートを充填してブロックを固定させる方法を採用してもよい。
【0022】
この固定方法を採用すれば、各ブロックを幅方向に固定することが可能となるので、ブロックの起立状態における安定性が向上し、倒壊を防止することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明に係るブロックは、上記のような構成により、従来のブロックに対する種々の問題点を解決し、本発明のブロック及びその固定方法を採用すれば、設置後の塀、安全柵、擁壁などの起立構築物の安定性及び耐久性を高め、衝撃や振動による影響を少なくし、倒壊や崩壊を最小限度にとどめることができるものであり、また、塀、安全柵、擁壁などの起立構築物を容易でかつ短期間にブロックを設置することを可能とするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下に本発明の好適な実施例を図に基いて詳細に説明する。
【実施例1】
【0025】
図1〜図4は実施例1に係るブロックの設置から組立までの状態を示す斜視図であり、図1は均しコンクリート上に設置されたブロックの斜視図であり、図2は、図1に示す状態におけるブロックにブロック上部支持鉄筋とブロック下部支持鉄筋とを配設した状態を示す斜視図であり、図3はブロックの下部が基礎コンクリートにより埋設される状態を示す斜視図であり、図4はブロックの下部が基礎コンクリートにより埋設された状態を示す斜視図である。
【0026】
図1及び図2において、Aは垂直壁部10を有するブロックであって、クラッシャランB上に形成した均しコンクリートC上に設置されている。該垂直壁部10の下部には、垂直壁部10を支持して、ブロックAの自立安定性を向上させ、転倒を防止するベース部20が形成されている。また、該ブロックAの垂直壁部10の両側には垂直溝11が形成されており、この垂直溝11は隣接するブロックの垂直溝とから形成される垂直方向の孔にコンクリートを充填固化することにより、隣接するブロック同士を接合する役割を果たす。また、垂直壁部10の頂部に形成されている垂直孔12は、ブロックAの上部に取り付けられるフェンスの支柱を嵌め込んだり、鉄筋や鉄骨を嵌め込んでブロックAの補強に使用する。さらに裏面には高さ調節部材13が配されており、高さ調節部材13は、そのネジ部材14を垂直壁部10及びベース部20の裏面に取り付けたナット部材に対してねじることにより、ネジ部材14を上下させて垂直壁部10とベース部20との高さ調節や水平調節ができるようになっている。
【0027】
そして、該ブロックA内には、垂直壁部10からベース部20に至る複数の屈曲鉄筋30が複数の水平鉄筋31と交差させて配されており、ベース部20内の屈曲鉄筋30の端部に、ベース部30の外方からブロックAの下部を支持するブロック下部支持鉄筋40を接続するための結合構造を備えられている。すなわち、前記ブロック下部支持鉄筋40は、その先端がねじ切りされた雄ネジ部を有する鉄筋であり、結合構造は、該雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する筒状部材32である。
【0028】
また、該ブロックA内には、前記垂直壁部10内の屈曲鉄筋30に垂直鉄筋50が添設するように配されており、該垂直鉄筋50は、その下端部が屈曲しており、該屈曲部51に垂直壁部10の外方からブロックAの上部を支持するブロック上部支持鉄筋60を接続するための結合構造が備えられている。すなわち、前記ブロック上部支持鉄筋60は、その先端がねじ切りされた雄ネジ部を有する鉄筋であり、結合構造は、該雄ネジ部に螺合する雌ネジ部を有する筒状部材52である。
【0029】
上記の構成を有するブロックAに対し、図2に示すように、ベース部20内の屈曲鉄筋30の端部に備えられている筒状部材32にブロック下部支持鉄筋40が結合され、垂直壁部10内の屈曲鉄筋30に添設された垂直鉄筋50の下端の屈曲部51に備えられている筒状部材52にブロック上部支持鉄筋60が結合される。また、ブロック下部支持鉄筋40及びブロック上部支持鉄筋60の各支持強度を高めるために、両支持鉄筋40、60を接続する結合軸70が取着されている。なお、ブロック下部支持鉄筋40の長さが不足すれば、他の鉄筋を適宜接続する。
【0030】
上記のようにブロックAに対してブロック下部支持鉄筋40及びブロック上部支持鉄筋60を結合した後、図3に示すようにブロック下部支持鉄筋40に対して交差するように押さえ鉄筋80を配設し、図4に示すように生の基礎コンクリートDをブロック上部支持鉄筋60を覆い隠す程度の高さまで、ブロックAから離れるに従って下傾するように充填し、固化させる。なお、ベース部20には設けたコンクリート充填用穴21が設けられており、ブロックAを設置してブロックAをコンクリートで基礎固めする際に、該コンクリート充填用穴21からコンクリートを充填すると、コンクリートがベース部20の下方に入り込むので、隙間などが生じることなく完全な基礎固めができる。さらに、前記のブロック上部支持鉄筋60の補強のために、該支持鉄筋60から垂下し、前記コンクリート充填用穴21を貫通する垂下鉄筋22が配されており、該垂下鉄筋22は、コンクリート充填用穴21に充填したコンクリートが固化すると同時にブロック上部支持鉄筋60を固定する。また、垂下鉄筋22は、ベース部20の上方の基礎コンクリートからコンクリート充填用穴21を介してベース部下方の基礎コンクリートまでを鎖結合のように強固に結合させることになるので、ブロックAと基礎コンクリートDとの一体性がさらに増大し、安定性が向上する。
【0031】
以上のように本実施例のブロックAを構成したことにより、ブロックAの垂直壁部10に、該ブロックAの設置安定性を向上させ、衝撃や振動に対するブロックAの上部の影響を少なくするブロック上部支持鉄筋60を容易に結合することができ、ブロックAのベース部20に、該ブロックAの設置安定性を向上させ、衝撃や振動に対するブロック20の下部の影響を少なくするためのブロック下部支持鉄筋40を容易に結合することができるので、便利である。また、ブロックAの固定方法も、上述したように、ブロックAを設置してその高さや水平を高さ調節部材13により調節して仮止めした後、ブロックAにブロック上部支持鉄筋60及びブロック下部支持鉄筋40を結合し、適宜補強用の鉄筋を配設して生の基礎コンクリートでブロックAの下部を固めるだけで、容易でかつ短期間に塀、安全柵、擁壁などの起立構築物を完成させることができる。
【実施例2】
【0032】
図5は、本発明の実施例2に係るブロックであって、均しコンクリート上に設置された斜視図である。
【0033】
本実施例は、上記実施例1のブロックAに構造を一部付加したものである。したがって、一部付加した構造について説明し、その余の実施例1の構造と同一の構造については、実施例1の説明を援用し、実施例1と同一の符号を使用するものとし、本実施例においてはその説明を省略する。
【0034】
本実施例におけるブロックA’は、垂直壁部10と該垂直壁部10の下部に設けたベース部20とからなるものであって、該ブロックA’のベース部20の幅方向に畦部90を設けたものである。
【0035】
このように構成したことにより、該ベース部20を基礎コンクリートDにより埋設固定したときに、基礎コンクリートDと畦部90とが嵌合し、ブロックA’のベース部20が基礎コンクリートDと噛み合って一体化して外れなくなるので、安定性が向上する。また、ブロックA’と基礎コンクリートDとの間に生じた隙間から雨水などが浸入しても、畦部90により堰き止められるので、水分浸入による脆弱化が防止でき、耐久性が増大する。
【実施例3】
【0036】
図6及び図7は、本発明の実施例3に係るブロックであって、図6はブロックの斜視図であり、図7は2つのブロックを幅方向に連設して表した一部拡大図付き斜視図である。
【0037】
各図において、A1はブロック、Bはクラッシャラン、Cは均しコンクリートを示す。なお、ブロックA1には実施例1の構成や実施例2の構成を適宜付加してもよい。
【0038】
該ブロックA1は、垂直壁部110及びベース部120を有しており、該垂直壁部110の頂部115には、その幅方向端部116に横溝117が設けられ、該横溝中の適宜個所に縦穴118が設けられている。
【0039】
図7に示す123はコの字型鉄筋であり、コの字型鉄筋123の足部124、125の間隔は、該ブロックA1を幅方向に連設した場合の隣接する各ブロックA1の横溝117、117に設けられた縦穴118、118の間隔に合致するように構成され、足部124、125の長さは、前記縦穴118、118の深さと同一か又はそれより短く形成されている。一方、コの字型鉄筋123の横軸126は、横溝117、117に嵌り込んで、横軸126が頂部115からはみ出さないように形成されている。
【0040】
以上のようにブロックA1の頂部115に横溝117及び縦穴118を設け、コの字型鉄筋123を備えることにより、該ブロックA1を幅方向に連設した場合に、図7に示すように、隣接する各ブロックA1の横溝117における縦穴118を跨ぐようにコの字型鉄筋123を差し込むことができ、該コの字型鉄筋123が埋没するように縦穴118及び横溝117にコンクリートを充填すれば、各ブロックA1を幅方向に固定することが可能となる。したがって、ブロックA1は、その起立状態における安定性が向上し、倒壊するのを防止することができる。
【0041】
なお、上記の各実施例は、これに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した広範囲な実施形態を包含するものである。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明に係るブロックは、塀、安全柵、擁壁などの起立構築物に使用される土木用又は建築用のブロックである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】実施例1に係るブロックの設置から組立までの状態を示す斜視図であって、均しコンクリート上に設置されたブロックの斜視図である。
【図2】実施例1に係るブロックの設置から組立までの状態を示す斜視図であって、図1に示す状態におけるブロックにブロック上部支持鉄筋とブロック下部支持鉄筋とを配設した状態を示す斜視図である。
【図3】実施例1に係るブロックの設置から組立までの状態を示す斜視図であって、ブロックの下部が基礎コンクリートにより埋設される状態を示す斜視図である。
【図4】実施例1に係るブロックの設置から組立までの状態を示す斜視図であって、ブロックの下部が基礎コンクリートにより埋設された状態を示す斜視図である。
【図5】実施例2に係るブロックであって、均しコンクリート上に設置された斜視図である。
【図6】実施例3に係るブロックであって、均しコンクリート上に設置された斜視図である。
【図7】実施例3に係るブロックであって、2つのブロックを幅方向に連設して表した一部拡大図付き斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
A・・・・ブロック B・・・・クラッシャラン
C・・・・均しコンクリート D・・・・基礎コンクリート
10・・・垂直壁部 11・・・垂直溝
12・・・垂直孔 13・・・高さ調節部材
14・・・ネジ部材 20・・・ベース部
21・・・コンクリート充填用穴 22・・・垂下鉄筋
30・・・屈曲鉄筋 31・・・水平鉄筋
32・・・筒状部材 40・・・ブロック下部支持鉄筋
50・・・垂直鉄筋 51・・・屈曲部
52・・・筒状部材 60・・・ブロック上部支持鉄筋
70・・・結合軸 80・・・押さえ鉄筋
A’・・・ブロック 90・・・畦部
A1・・・ブロック 110・・・垂直壁部
115・・・垂直壁部の頂部 116・・・垂直壁部の端部
117・・・横溝 118・・・縦穴
123・・・コの字型鉄筋 124・・・コの字型鉄筋の足部
125・・・コの字型鉄筋の足部 126・・・コの字型鉄筋の横軸
120・・・ベース部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直壁部を有するブロックにおいて、
前記ブロック内の垂直壁部に垂直鉄筋を配し、
該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた
ことを特徴とするブロック。
【請求項2】
垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、
前記ブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、
前記垂直壁部内の屈曲鉄筋に垂直鉄筋を添設し、
該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた
ことを特徴とするブロック。
【請求項3】
垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、
前記ブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、
ベース部内の屈曲鉄筋に、ベース部外方からブロックの下部を支持するブロック下部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた
ことを特徴とするブロック。
【請求項4】
垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、
前記ブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、
ベース部内の屈曲鉄筋に、ベース部外方からブロックの下部を支持するブロック下部支持鉄筋を接続するための結合構造を備え、
さらに、前記垂直壁部内の屈曲鉄筋に垂直鉄筋を添設し、
該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えた
ことを特徴とするブロック。
【請求項5】
垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロックにおいて、
前記ブロックのベース部幅方向に畦部を設けた
ことを特徴とするブロック。
【請求項6】
ベース部にコンクリート充填用穴を設けたことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のブロック。
【請求項7】
垂直壁部を有するブロックにおいて、垂直壁部の頂部の幅方向端部に横溝を設け、該横溝中の適宜個所に縦穴を設けた
ことを特徴とするブロック。
【請求項8】
垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、前記垂直壁部内の屈曲鉄筋に垂直鉄筋を添設し、該垂直鉄筋に、垂直壁部外方からブロックの上部を支持するブロック上部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えたブロックを立設し、該ブロックにおける垂直鉄筋に垂直壁部外方からブロック上部支持鉄筋を接続した後、ブロックのベース部と共にブロック上部支持鉄筋をコンクリート充填により埋め込んで、ブロックを固定させることを特徴とするブロックの固定方法。
【請求項9】
垂直壁部と該垂直壁部の下部に設けたベース部とからなるブロック内に垂直壁部からベース部に至る屈曲鉄筋を配し、ベース部内の屈曲鉄筋に、ベース部外方からブロックの下部を支持するブロック下部支持鉄筋を接続するための結合構造を備えたブロックを立設し、該ブロックにおけるベース部内の屈曲鉄筋にベース部外方からブロック下部支持鉄筋を接続した後、ブロックのベース部と共にブロック下部支持鉄筋をコンクリート充填により埋め込んで、ブロックを固定させることを特徴とするブロックの固定方法。
【請求項10】
垂直壁部を有するブロックにおいて、その垂直壁部の頂部の幅方向端部に横溝を設け、該横溝中の適宜個所に縦穴を設けたブロックを幅方向に連設し、隣接する各ブロックの横溝における縦穴を跨ぐようにコの字型鉄筋を差し込んだ後、該コの字型鉄筋が埋没するように縦穴及び横溝にコンクリートを充填したことを特徴とするブロックの固定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−138143(P2006−138143A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−329689(P2004−329689)
【出願日】平成16年11月12日(2004.11.12)
【出願人】(592241135)
【Fターム(参考)】