説明

プラズマディスプレイパネル表示装置

【課題】
PDP表示装置において、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像が入力された場合に、通常映像信号入力時に比べてアドレス駆動回路の電流値が増加し、消費電力が増大してアドレス駆動回路近傍におけるPDPの監視者側最表面が上昇する。
【解決手段】
ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像が入力された場合に、アドレス電流が増加することを利用し、アドレス電流検出回路(5)によりアドレス電流を検出することによりホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像の判別を行う。さらに、検出したアドレス電流が所定値αを超えて、かつ所定時間継続した場合にはCPU(6)にコントラスト制御回路(102)を制御してより映像信号のコントラストを低下し、アドレス駆動回路(201)の消費電力を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プラズマディスプレイパネルを用いたプラズマディスプレイパネル表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
薄型でテレビ映像等を表示できる自発光型の表示パネルを用いた画像表示装置の一つとして、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と略す)を用いたプラズマディスプレイパネル表示装置(以下、「PDP表示装置」と略す)がある。
【0003】
PDPは、例えば特許文献1及び2などに記載されているように、RGBの各画素(サブピクセル)に対応した放電空間を有する放電セルが複数形成されており、その複数の放電セルのうち、放電発光させたい所望の放電セルに対応するアドレス電極及びY電極間にアドレス電圧を印加することにより当該所望の放電セルを選択して当該放電セルに壁電荷を形成する。以下では、このような所望の放電セルを選択するための動作をアドレッシング動作と呼ぶこととする。
【0004】
このアドレッシング動作の後、X電極及びY電極に放電維持パルス(サステインパルス)を印加して、アドレッシング動作により指定された放電セルを放電させて発光させる。
【0005】
以上の動作を、映像信号の1フレーム/フィールドを所定数(例えば8〜十数枚)に分割した複数のサブフィールドごとに実行することにより映像を表示する。
【0006】
【特許文献1】特開2002−366088号公報
【特許文献2】特開2003−029699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のようにPDPでは、アドレッシング動作及び放電動作を繰り返し行うために、パネル自身及びそれらの動作を実行する電気回路(アドレス駆動回路、X/Yサステイン回路)の発熱が比較的大きい。
【0008】
上記アドレッシング動作を実行するための回路(以下では、この回路を「アドレス駆動回路」と呼ぶこととする)は、ある特定の映像をPDP上に表示する場合に消費電力が増大し発熱が大きくなることが、本発明者等の検討によって明らかにされた。
【0009】
この特定の映像とは、例えば比較的暗い背景(例えば黒色の背景)に比較的小さな高輝度の物体(以下、これを「微小輝点」と呼ぶこととする)が多数存在する映像である。このような映像は、例えば、放送信号を受信できない場合に現れるいわゆるホワイトノイズ映像や、サッカー番組のスタンドを映したシーンにおいて、観客の顔や服等等の明るい箇所と暗い箇所が細かく混在するような映像等である。以下では、このような映像を、ホワイトノイズ映像と区別するために「ホワイトノイズ状パターン映像」と呼ぶこととする。また、これらを纏めて、以下では「特定パターン映像」と呼ぶこととする。
【0010】
アドレス駆動回路はスイッチング素子を備えており、アドレス電圧を出力するときはスイッチング素子が例えばONとなり、出力しないときは例えばOFFとなる。例えば黒色の背景に白色の微小輝点が多数存在する特定パターン映像を表示する場合、アドレス駆動回路は、各サブフィールド期間において、多数の微小輝点に対応する放電セルにアドレス電圧を印加するために上記のON/OFF動作(スイッチング動作)を頻繁に実行し、これを映像の1フィールド/フレームに渡って繰り返すこととなる。
【0011】
このため、かかる場合は、それ以外の映像を表示する場合に比べて、上記アドレス駆動回路におけるスイッチング動作の回数が増大しスイッチング損失が大きくなる。その結果、アドレス駆動回路に流れる電流(以下ではこの電流を「アドレス電流」と称する)が増加し、消費電力の増大及び発熱の上昇を招くこととなる。
【0012】
従って、特定パターン映像を表示する場合は、アドレス駆動回路近傍におけるPDPの観視者側の最表面温度が、触れると熱く感じる所定温度(例えば60℃)を超える場合が生じる。
【0013】
本発明は、上記課題に鑑みて為されたものである。そして本発明は、ホワイトノイズやホワイトノイズ状パターン映像などの特定パターン映像を表示する場合でも消費電力を低減及び/または温度の上昇を抑制することが可能な技術を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、ホワイトノイズ状パターン映像が入力された場合にアドレス駆動回路のアドレス電流が増加することを利用したものである。すなわち本発明は、アドレス電流を検出し、この検出アドレス電流が所定期間継続して所定値を超えている場合はアドレス電流を低減するように制御することを特徴とするものである。
【0015】
上記アドレス電流を低下させるためには、例えば入力映像信号のコントラストを低下させてもよく、また入力映像信号の黒レベルを増加させてもよく、またアドレス駆動回路の電源電圧を低下させるようにしてもよい。
【0016】
このような構成によれば、映像信号の処理において、コントラスト及び/または黒レベルを制御することにより、PDPに出力される映像信号が本来の白と黒から、例えば白とグレー、またはグレーと黒、またはグレーとグレーにすることで、1フィールド/フレームあたりのアドレススイッチング回数を減少させ、アドレス電流とそれによる消費電力を低減することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像などの特定パターン映像が入力された場合はアドレス電流が低下されるので、アドレス駆動回路の消費電力を低減して発熱の上昇を抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず、特定映像パターンによってアドレス駆動回路の温度が上昇する現象について説明する。
【0019】
図9(a)〜(c)は、PDPの電極構成及びアドレッシング動作の概要を示している。図9(a)に示されるように、PDP3には、水平方向(横方向)に延びて形成された、放電電極としてのY電極YとX電極Xが各行に対応して設けられている。このY電極Y及びX電極Xと交差するように、アドレス電極Aが各列(ライン)に対応して設けられている。ここでi及びjは1以上の整数であり、例えばPDP3は1920×1080の画素を有しているものとすると、i=1〜1080の値をとり、j=1〜1920の値をとる。実際には、各画素はRGB3色のサブピクセルで構成されており、各サブピクセルに対してそれぞれアドレス電極が設けられているので、jは5760(1920×3)までの値をとる。図9では図示の簡略化のために各画素に1つのアドレス電極が設けられているものとし、Y電極Y、X電極Xとアドレス電極Aは、その一部のみを図示するものとする。
【0020】
アドレス電極Aの下端にはアドレス駆動回路201が接続されており、アドレッシング動作時に各アドレス電極Aに対しアドレス電圧を印加する。アドレス駆動回路201は、アドレス電圧発生のための電源を供給する電源回路4と接続されており、またその内部には、各アドレス電極Aと接続される(図9(a)では図示しない)複数のスイッチング素子を含んでいる。各スイッチング素子は、それぞれ、アドレス電圧を対応するアドレス電極Aに印加するときは例えばONとなり、印加しないときはOFFとなる。またY電極Y及びX電極Xとアドレス電極Aの交点の部分には、RGBいずれか一色の蛍光体を含む放電空間を有する放電セルが形成されている。放電空間内には、例えばヘリウムやネオン、キセノン等の希ガスが収入されている。ここでは、図示の簡略化のために放電セルは図示しないものとする。尚、Y電極Yの例えば左端にはY電極Yに対してサステインパルスを印加するためのYサステイン回路が、X電極Xの例えば右端にはX電極Xに対してサステインパルスを印加するためのXサステイン回路が接続されているが、ここでは図示の簡略化のために図示を省略している。
【0021】
放電セルを放電発光させたい場合は、まず映像信号に基づき所望の放電セルに対応するY電極を書き込み状態とし、続いて当該Y電極とアドレス電極Aにアドレス電圧を印加するアドレッシング動作を行い、所望の放電セルを選択して当該放電セルに壁電荷を形成する。続いて、X電極X及びY電極Yに放電維持パルス(サステインパルス)を印加して、アドレッシング動作により選択された放電セル内の希ガスを放電させる。この放電により紫外線が発生して放電セル内の蛍光体を励起することにより当該放電セルが発光される。その後、発光した放電セルの壁電化を消去するためのリセット動作が行われる。このような一連の動作は、映像信号の1フレーム/フィールドを所定数(例えば8〜十数枚)に分割した複数のサブフィールドごとに実行される。
【0022】
かかる構成のPDPにおいて、比較的暗い(例えば黒色)の背景に多数の微小輝点が存在する例えばホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像等の特定パターン映像を表示する場合は、アドレス駆動回路の消費電力が増加し温度が上昇する現象が生じる場合があることについて、本発明者等の検討により明らかとなった。その減少が生じる原理について、引き続き図9を参照して以下に説明する。
【0023】
ここで、上記構成のPDP3にある特定パターン映像を表示させる場合において、例えばあるサブフィールド期間にY電極Yとアドレス電極Aの交点及びY電極Yとアドレス電極Aの交点の放電セルを発光させ、Y電極アドレス電極Aの交点及びY電極Yとアドレス電極Aの交点の放電セルは発光させないものとする。この場合のアドレッシング動作について図9(b)〜(c)を用いて説明する。尚、図中、●で示された部分は放電(発光)させる放電セルを示し、×で示された部分は放電(発光)させない放電セルを示すものとする。
【0024】
アドレッシング動作は、最初のラインから最終ラインにかけて垂直方向に順次行われる。よって、まずは、図9(b)に示されるように、最初のラインのY電極を書き込み可能状態として、アドレス電極Aに接続されたアドレス回路201内のスイッチング素子SをONにする。これにより当該アドレス電極Aに対して、図示されるような例えばHレベルのアドレス電圧を印加する。このとき、アドレス電極Aに接続されたスイッチング素子SはOFFとなり、スイッチング素子Sからのアドレス電圧はLレベルとなる(すなわちアドレス電極Aにアドレス電圧が印加されない)。続いて、図9(c)に示されるように、次のラインのY電極を書き込み状態として、アドレス電極Aに接続されたアドレス回路201内のスイッチング素子SをONにする。これにより当該アドレス電極Aに対して、図示されるような例えばHレベルのアドレス電圧を印加する。このとき、アドレス電極Aに接続されたスイッチング素子SはOFFとなり、スイッチング素子Sからのアドレス電圧はLレベルとなる(すなわちアドレス電極Aにアドレス電圧が印加されない)。以下、同じような映像が繰り返されると、それに応じて上記スイッチング素子のON/OFF動作(スイッチング)も繰り返されることになる。
【0025】
このように、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像などの特定パターン映像を表示する場合、アドレス回路201内の複数のスイッチング素子Sは、非常に多くの回数のスイッチングを行うようになり、スイッチング素子のスイッチング損失が増大する。ここで、アドレス回路201は、一定電圧(例えば60V〜100V)のアドレス電圧を出力するように構成されており、上記スイッチング損失が大きくなると、その分一定電圧を得るための電流供給が必要となる。その結果、電源回路からアドレス駆動回路201に供給されるアドレス電流が増加して消費電力が大きくなり、アドレス駆動回路201からの発熱量も多くなる。
【0026】
続いて、映像信号の種類(パターン)と、上述した原理によるアドレス電流及び消費電力の増加との関係について、その実測値を例示しながら図2を参照しつつ説明する。図2は、映像信号パターンによるアドレス電流とアドレス電圧、消費電力の関係を説明する図である。
【0027】
図2において、映像信号Aは通常のON−AIR映像で特定映像パターン以外の映像である。映像信号B〜Eは特定映像パターンの信号を示しており、映像信号Bはホワイトノイズ映像、映像信号Cは例えばリオのカーニバルにおける町の風景を写した映像、映像信号Dはリオのカーニバルにおけるサンバを踊っている人々を写した映像、映像信号Eは全面黒画面に小さい(例えば縦横20ドット)白文字‘R’が整列している映像である。映像信号C〜Eは、明るい箇所と暗い箇所が細かく点在する、例えば千鳥格子状映像パターンを有するホワイトノイズ状パターン映像である。なお、ホワイトノイズ状パターン映像の一例として、図8に映像信号Dのリオのカーニバルにおけるサンバを踊っている人々を写した映像を示す。
【0028】
図2から明らかなように、ホワイトノイズ映像である映像信号Bが入力された場合のアドレス電流は1.34Aであり、通常のON−AIR映像(特定映像パターン以外の映像)である映像信号Aが入力された場合のアドレス電流(0.5〜0.7A)に比べて大きく増加している。また、図2に示されるように、ホワイトノイズ状パターン映像である映像信号Cが入力された場合は0.98A、映像信号Dが入力された場合は1.12A、映像信号Eが入力された場合は1.28Aであり、これらは映像信号Bと同様に、通常のON−AIR映像である映像信号Aが入力された場合に比べてアドレス電流が大きく増加している。これは、上述したように、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像が入力されると、アドレス駆動回路201におけるスイッチング回数が増加してスイッチング損失が増大し、アドレス電流が上昇してしまうためである。このときアドレス電圧は一定であることから、図2に示されるように、アドレス駆動回路の消費電力は、映像信号Aの場合(33.9〜47.4W)に比べ大きく増加してしまう。例えば映像信号Bの場合は90.0W、映像信号Eの場合は86.8Wとなり、映像信号Aの場合に比べ2倍近く消費電力が増加する。その結果、アドレス駆動回路近傍におけるPDPの観視者側の最表面温度が上昇してしまう。
【0029】
図2に示すように、通常のON−AIR映像と、ホワイトノイズ映像およびホワイトノイズ状パターン映像とではアドレス電流値に大きな差がある。そこで、本実施形態では、アドレス電流を検出することにより、通常のON−AIR映像と、ホワイトノイズ映像およびホワイトノイズ状パターン映像とを判別する。従来、ホワイトノイズ映像を検出する方法は、例えば特開平7−192205号公報、特開2008−160231号公報、特開2006−133405号公報等に記載されているが、これらは同期信号の有無によりホワイトノイズ映像を検出しており、同期信号のあるホワイトノイズ状パターン映像が入力された場合には、いずれも適用することができない。しかし、本実施形態では、アドレス電流を検出することにより、ホワイトノイズ映像のみならず、ホワイトノイズ状パターン映像も判別することができる。
【0030】
以下、本実施形態に係るアドレス駆動回路の消費電力低減制御を含め詳細に説明する。
【0031】
図1は、本実施形態におけるPDP表示装置の一ブロック構成図である。図1において、PDP表示装置は、大きく分けて、入力されるデジタル映像信号V1に対して例えばガンマ補正処理や黒レベル補正処理、必要に応じ順次走査変換処理(インターレース/プログレッシブ変換処理)やフレームレート変換処理等の所定の処理を行う映像信号回路1と、表示パネルであるPDP3と、映像信号回路1から出力されるデジタル映像信号V2に基づき、PDP3の駆動を制御するPDP駆動回路2と、PDP3の駆動に必要な電力を供給する電源回路4と、電源回路4からPDP駆動回路2に供給されるアドレス電流を検出するアドレス電流検出回路5と、PDP表示装置全体を制御すると共に、アドレス電流検出回路5で検出されたアドレス電流に基づき、映像信号回路1の映像処理を制御する演算制御装置(以下、「CPU(Control Processing Unit)」と記す)6とを含んで構成されている。
【0032】
さらに、映像信号回路1は、画質補正を行う映像処理回路101と、コントラストを決定するコントラスト制御回路102とを含んで構成されている。
【0033】
また、PDP駆動回路2は、画素の点灯箇所を決定するアドレス駆動回路201を含んでいる。また、CPU6は、アドレス電流検出回路5で検出されたアドレス駆動回路201のアドレス電流202に基づき、コントラスト制御回路102を制御する制御部601と、アドレス電流202が所定値αを超えた経過時間をカウントする経過時間カウンタ602と、コントラスト制御回路102を制御するコントラスト制御データなどを格納するデータメモリ603とを含んで構成されている。ここで、所定値αとは、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像と、通常のON−AIR映像とを判別する際に判定基準となるアドレス電流値のこととする。ここでは、例えばα=0.9A(A:アンペア)とする。また、アドレス電流はその平均電流を指すものとする。ここで平均電流とは、例えば1サブフィールド/フレームまたは映像1フィールド/フレームにおけるアドレス電流の平均値とし、必要に応じ数〜数十映像1フィールド/フレームにおけるアドレス電流の平均値としてもよい。かかる平均電流を検出するために、アドレス電流検出回路5に例えば積分回路などを設けてもよい。
【0034】
次に、図1の映像信号の流れについて説明する。通常PDP表示装置では、映像信号回路1にデジタル映像信号V1が入力されると、映像処理回路101において輝度調整などの画質補正が実行され、画質補正されたデジタル映像信号はコントラスト制御回路102に出力される。コントラスト制御回路102では、映像処理回路101から出力されたデジタル映像信号のコントラストを適正な値に調整し、デジタル映像信号V2をPDP駆動回路2に出力する。PDP駆動回路2ではこの映像信号回路1から出力されるデジタル映像信号V2に基づいてPDP3において映像を表示させる。
【0035】
このとき、本実施形態におけるPDP表示装置では、電源回路4からPDP駆動回路2内のアドレス駆動回路201に供給される電源電流(平均電流)であるアドレス電流202の値(以下、「アドレス電流値」と記す)を、アドレス電流検出回路5において常時検出する。なお、電源回路4は、PDP駆動回路2内の図示しない維持駆動回路や、走査・維持駆動回路にも電力を供給している。アドレス電流検出回路5において検出されたアドレス電流値はCPU6内の制御部601に入力される。
【0036】
CPU6内の制御部601は、特定パターン映像であるホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像を判別するため、アドレス電流検出回路5から入力されたアドレス電流値が当該判別の基準となる所定値αを超えているかを判定する。
【0037】
そして、CPU6内の制御部601は、アドレス電流検出回路5で検出されたアドレス電流値が所定値αを超えたと判別される場合、その所定値αを超える経過時間(例えば後述するようように30分間)を、経過時間カウンタ602を用いてカウントする。
【0038】
ここで、図3にホワイトノイズ映像入力時におけるPDPの監視者側最表面温度の時間変化を示す。図3において、横軸は時間、縦軸はアドレス駆動回路近傍におけるPDPの監視者側の最表面温度である。PDP表示装置に例えばホワイトノイズ映像が入力された場合、アドレス電流値は所定値αを超える高い値となり、アドレス駆動回路201の消費電力が増加するため、アドレス駆動回路201近傍におけるPDP3の監視者側の最表面温度は、図3に示すように徐々に上昇していく。このように、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像のような、アドレス電流202が所定値αを超えるような動作をアドレス駆動回路201にさせる映像信号がある一定時間以上連続で入力された場合、アドレス駆動回路201近傍におけるPDP3の監視者側の最表面温度は、局部的に、触れると熱く感じる所定温度(例えば60℃)を超えるような温度となる。なお、図3における時間A1は、ホワイトノイズ映像のようなアドレス電流202が所定値αを超える映像信号が入力された場合に、アドレス駆動回路201近傍におけるPDP3の監視者側の最表面温度が、実使用上問題ない温度B1(例えば50℃)に達するまでの時間(例えば10分)とする。また、時間A2は、アドレス駆動回路201近傍におけるPDP3の監視者側の最表面温度が、触れると熱く感じる所定温度に飽和する寸前の温度B2(例えば60℃)に達するまでの時間(例えば30分)とする。尚、以下では、アドレス電流が所定値αを超えてからの経過時間を、単に「経過時間」と呼ぶ場合もある。
【0039】
そこで、本実施形態では、より安全度を高めるため、判定基準である所定値αを超える時間が連続(継続)してA2を超える場合に、アドレス駆動回路201の消費電力低減制御を行う。すなわち、図3から、経過時間カウンタ602でカウントされる経過時間が、例えば温度B1のときの時間A1であればPDPの監視者側の最表面温度や映像に影響を与えないため、CPU6内の制御部601は、コントラスト制御回路102へコントラスト制御信号を出力しない。これに対して、経過時間カウンタ602でカウントされる経過時間が、例えば温度B2のときの時間A2(例えば30分)以上である場合、PDP3の監視者側の最表面温度や映像に影響を与えるため、CPU6内の制御部601は、アドレス駆動回路201の消費電力を低減させるために、コントラスト制御回路102へコントラスト制御信号を出力する。このとき、CPU6内の制御部601は、現在のコントラスト制御データを基準に、アドレス駆動回路201の消費電力を低減するコントラスト制御データをデータメモリ603から取り出し、映像信号回路1内のコントラスト制御回路102にコントラスト制御信号を出力する。そして、コントラスト制御回路102は、制御部601からのコントラスト制御信号に基づき、映像信号回路1に入力されるデジタル映像信号V1のコントラストを下げるように制御する。
【0040】
ここで、経過時間は、アドレス電流検出回路5で検出されたアドレス電流が所定値αを超えてから連続して計測してもよい。しかしながら、例えばホワイトノイズ状パターン映像が途中で例えば0.5秒〜数秒程中断しながら(例えば映像信号Aが割り込まれて)所定期間(例えば30分)に渡って継続して出現する場合もある。中断期間においては直ぐにアドレス駆動回路201の温度は下降しないので、経過時間カウンタ602は、例えばアドレス電流が所定値α以下になっても直ぐにそのカウント値をクリアせずに、例えば数秒〜数十秒程度カウント値を保持し、その後アドレス電流が所定値αを超えた場合はその保持した値からカウントを開始するようにしてもよい。
【0041】
また本実施例において、所定時間アドレス電流が所定値αを超えた場合(以下、この場合を「アドレス電流増加状態」と呼ぶ場合もある)にコントラストを下げるように制御するのは、次の理由による。例えば特定映像パターンが黒色背景に白色の微小輝点が多数存在する映像で、映像の階調が8ビット表現(すなわち最低階調(黒色)が0、最高階調(白色)が255)であるものとする。
【0042】
このような映像信号で、コントラストを下げるように、例えば黒色背景に対応する階調を10(黒に近いグレー)、白色の微小輝点に対応する階調を240(白に近いグレー)に制御すると、映像1フィールドにおいて最低階調の部分(階調が0の黒色部分)と、最高階調の部分(階調が255の白色部分)が生じなくなる。従って、低階調側の1つのサブフィールド(例えば最初のサブフィールド)では全部の画素(放電セル)を発光させることとなり、当該最初のサブフィールドにおいてはアドレス駆動回路201内のスイッチング素子によるスイッチング動作(ON/OFFの切替動作)は行われないようになる。一方、高階調側の1つのサブフィールド(例えば最後のサブフィールド)では全部の画素(放電セル)を発光させないこととなり、当該最後のサブフィールドにおいてはアドレス駆動回路201内のスイッチング素子によるスイッチング動作は行われないようになる。すなわち、コントラストの低下制御をすることにより、スイッチング動作を実行しないもしくはスイッチング動作回数を低減させたサブフィールドを生成または増加することが可能となる。つまり、本実施例によれば、アドレス電流増加状態においては、コントラスを低下制御することで、同じ映像を表示する場合でもコントラスの低下制御前に比べてスイッチング動作を低減させることができる。
【0043】
このように、アドレス電流増加状態においてコントラストを下げるように制御すれば、映像の1フィールド/フレーム期間においてスイッチング動作が低減でき、これに伴いスイッチング損失も低減できるので、かかる場合においてアドレス駆動回路の消費電力を低減することができる。
【0044】
アドレス駆動回路201の消費電力を低減させるためのコントラスト制御には、いくつかの制御パターンが考えられ、例示として、そのコントラスト制御パターンを図4に示す。なお、図4において、図紙面最左側図Oはアドレス駆動回路の消費電力低減制御を行う前のコントラストを模式的に示すものである。
【0045】
コントラストを下げるコントラスト制御パターンには、図4のAに示すように白レベル(映像のピークレベル)のみを下げる方法や、図4のBに示すように黒レベルのみを上げる方法や、図4のCに示すように白レベル(映像のピークレベル)を下げ、かつ黒レベルを上げる方法等が考えられる。これらの制御パターンのいずれか一つ、もしくは必要に応じ組み合わせて用いてもよい。これにより、PDPに出力される映像信号が本来の白と黒から、グレーと黒、または白とグレー、またはグレーとグレーにすることで、上述のように非点灯箇所または点灯箇所が増加し、1フィールドのアドレススイッチング回数(アドレス放電回数)が減少するので、アドレス電流202を低減することができる。ここで、コントラスト低下量、もしくはピークレベルの低下量、黒レベルの増加量は(これらを纏めて「制御量」と呼ぶ)、大きくすればスイッチング動作の低減効果が大きくなるが、その分コントラスト感が低下して見づらい映像となる。従って、制御量は、たとえば階調数の数%〜10%程度、例えば255階調の場合は5〜10程度とすることが好ましい。本実施例において、コントラストを制御する方法は、例えばデジタル映像信号を増幅するためのデジタルアンプのゲイン(増幅度)を制御することによって行われる。例えば通常時のゲインを1とすると、所定時間アドレス電流が所定値αを超えた場合は0.9とする。また、デジタルアンプのゲインを制御する以外にも、黒レベル補正回路によりアドレス電流増加状態において黒レベルを上昇するようにしてもよく、またはピーク制限回路やガンマ補正回路等によりアドレス電流増加状態においては映像信号のピークを制限もしくは低下するようにしてもよい。
【0046】
すなわち、映像信号回路1(具体的には、コントラスト制御回路102)は、CPU6の制御に基づき、アドレス電流の平均値を低減する処理(例示として、コントラスト制御)を実行し、アドレス駆動回路201の消費電力低減制御を行う。
【0047】
図5に映像信号パターン毎にコントラスト制御Aとコントラスト制御Bを適用した場合のアドレス電流202の変化を示す。図5に示すように、デジタル映像信号V1のコントラストを制御することにより、アドレス駆動回路201のアドレス電流202を低減できることがわかる。
【0048】
図6は、コントラスト制御を実行する所定値αとコントラスト制御を停止する所定値α’の関係を示す図である。特定パターン映像が入力された場合、アドレス電流値が所定値αを超えるような高い値となり、アドレス駆動回路201近傍におけるPDPの監視者側の最表面温度が上昇するため、制御部601は、コントラスト制御回路102を介してコントラスト制御を実行する。コントラスト制御実行直後、アドレス電流検出回路5により検出されるアドレス駆動回路201のアドレス電流値が所定値αを下回る場合でも、アドレス駆動回路201近傍におけるPDPの監視者側の最表面温度は直ぐには低下しないため、コントラスト制御を継続する必要がある。そこで、図6に示すように、コントラスト制御の停止条件を所定値α’(<α)を下回る場合と設定することにより、コントラスト制御実行直後にアドレス電流値が所定値αを下回る場合においても、コントラスト制御を継続し、アドレス駆動回路201近傍におけるPDPの監視者側の最表面温度を確実に低減することができる。ここでは、図5を参照して、例えばα=0.9A,α’=0.7Aとする。
【0049】
また、コントラスト制御実行時に通常のON−AIR映像等が入力された場合には、図5から明らかなように、アドレス電流値は所定値α’を確実に下回るような低い値となるため、コントラスト制御を停止することができる。
【0050】
このように、ホワイトノイズ映像やホワイトノイズ状パターン映像が入力された場合に、アドレス駆動回路201の消費電力を低減することができるため、アドレス駆動回路201での発熱が抑制され、アドレス駆動回路201近傍におけるPDPの監視者側の最表面温度上昇を抑えることができる。
【0051】
以上述べたように、本実施形態によれば、アドレス駆動回路201のアドレス電流202をアドレス電流検出回路5で検出し、CPU6内の経過時間カウンタ602で検出したアドレス電流202の値が所定値αを超えた経過時間をカウントすることにより、ホワイトノイズ映像およびホワイトノイズ状パターン映像を判別することができる。そして、入力映像がホワイトノイズ映像およびホワイトノイズ状パターン映像と判別できる場合に、コントラストを制御することにより、アドレス電流202を低減することができ、その結果、アドレス駆動回路201近傍におけるPDP3の監視者側の最表面温度上昇を抑えることができる。また、コントラスト制御実行中に所定値α’(<α)を下回るような通常のON−AIR映像等が入力された場合には、コントラスト制御を停止することができる。
【0052】
奥行きが例えば100mm程度のPDP表示装置においては、アドレス駆動回路、またはバックカバーとアドレス駆動回路との間に空気が対流する空間を設けることができ、アドレス駆動回路で生じた熱を、当該空間を介して外部に放熱することができた。しかしながら、例えば奥行きが例えば50mm以下の薄型化されたPDP表示装置においては、アドレス駆動回路とパネルおよびバックカバーが互いに近接して実装されるため、上記した対流用の空間を確保することが困難となり、また、アドレス駆動回路で生じた熱がよりPDPに伝わりやすくなる。すなわち、薄型のPDP表示装置の場合は、PDPの観視者側の最表面温度を下げるのが困難となるが、本実施例に係る制御を適用すれば好適にアドレス駆動回路の温度、並びにPDPの観視者側の最表面温度を下げることが可能となる。
【0053】
すなわち本実施例は、奥行きが50mm以下の薄型のPDP表示装置に適用してより好適であるが、勿論奥行きが100mm程度の装置に適用可能であることは言うまでも無い。
【0054】
なお、以上述べたコントラスト制御における白レベルおよび黒レベル変化のパターンとしては、種々のパターンを用いることができる。黒レベル変化を例に、例えば図7の実線で示すパターンAのように、黒レベルを時間的に緩やかに変化させるパターンや、図7の点線で示すパターンBのように、時間的に急激に一気に変化させるパターン等を用いてもよい。その多種々の変形や変更も本発明の主旨を逸脱しない範囲で適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施形態におけるPDP表示装置の一構成図。
【図2】入力映像信号パターンによるアドレス電流、アドレス電圧、電力の関係を示す図。
【図3】ホワイトノイズ映像入力時におけるPDPの監視者側の最表面温度上昇を示す図。
【図4】コントラスト制御パターンを示す図。
【図5】入力映像信号パターンによるコントラスト制御時のアドレス電流の変化を示す図。
【図6】コントラスト制御を実行する所定値αとコントラスト制御を停止する所定値α’の関係を示す図。
【図7】コントラスト制御実行時における黒レベル変化のパターンを示す図。
【図8】ホワイトノイズ状パターン映像の一例を示す図。
【図9】PDPの構造の概要とスイッチング動作の一例を示す図。
【符号の説明】
【0056】
1…映像信号回路
101…映像処理回路
102…コントラスト制御回路
2…PDP駆動回路
201…アドレス駆動回路
202…アドレス電流
3…PDP
4…電源回路
5…アドレス電流検出回路
6…CPU
601…制御部
602…経過時間カウンタ
603…データメモリ
V1…デジタル映像信号
V2…デジタル映像信号
…X電極
…Y電極
…アドレス電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマディスプレイパネルにより映像を表示するように構成されたプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記プラズマディスプレイパネルに形成された放電セルのうち、入力された映像信号に応じて発光させる放電セルを選択するためのアドレッシング動作を行うアドレス駆動回路と、
前記アドレス駆動回路のアドレス電流を検出する電流検出回路と、
前記電流検出回路で検出された前記アドレス電流が所定期間継続して所定値を超えたときに、前記アドレス電流を低減させるための制御回路と、
を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記電流検出回路は、前記アドレス駆動回路に電源を供給するための電源回路から前記アドレス駆動回路へ流れる電流を前記アドレス電流として検出することを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
入力映像信号の1フレーム/フィールドを複数のサブフィールドに分割し、該サブフィールドごとに前記アドレッシング処理をして前記プラズマディスプレイパネルに映像を表示するように構成されており、
前記電流検出回路は、1つのサブフィールド期間に行われた前記アドレッシング処理に伴って生じた前記アドレス電流の平均値を検出することを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記電流検出回路は、前記アドレス電流の所定時間における平均値を検出することを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項5】
請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
更に、前記入力映像信号のコントラストを制御するためのコントラスト制御回路を更に備え、
前記制御回路は、前記電流検出回路で検出された前記アドレス電流が所定期間継続して所定値を超えたときに、前記コントラスト制御回路を制御して前記入力映像信号のコントラストを低下させることにより前記アドレス電流を低下させることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項6】
請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
更に、前記入力映像信号の黒レベルを制御するための映像処理回路を備え、
前記制御回路は、前記電流検出回路で検出された前記アドレス電流が所定期間継続して所定値を超えたときに、前記入力映像信号の黒レベルを上昇させるように前記映像処理回路を制御することにより前記アドレス電流を低下させることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項7】
請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
更に、前記入力映像信号の黒レベルを制御するための映像処理回路を備え、
前記制御回路は、前記電流検出回路で検出された前記アドレス電流が所定期間継続して所定値を超えたときに、前記入力映像信号のピークレベルを低下させるように前記映像処理回路を制御することにより前記アドレス電流を低下させることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項8】
プラズマディスプレイパネルにより映像を表示するように構成されたプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記プラズマディスプレイパネルに形成された放電セルのうち、入力された映像信号に応じて発光させる放電セルを選択するためのアドレッシング動作を行うアドレス駆動回路と、
前記入力映像信号がホワイトノイズ映像もしくはホワイトノイズ状パターン映像か否かを判定し、該ホワイトノイズ映像またはホワイトノイズ状パターン映像が所定期間継続した場合に、前記アドレス電流を低減させるための制御回路と、
を備えることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項9】
請求項8に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記制御回路は、前記アドレス駆動回路のアドレス電流が所定値を超えた場合に前記入力映像信号がホワイトノイズ映像もしくはホワイトノイズ状パターン映像であると判定することを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項10】
請求項8に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記制御回路は、前記ホワイトノイズ映像もしくはホワイトノイズ状パターン映像が所定期間継続した場合に、前記入力映像信号のコントラストを低下させることにより前記アドレス電流を低下させることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項11】
請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記制御回路は、前記ホワイトノイズ映像またはホワイトノイズ状パターン映像が所定期間継続した場合に、前記入力映像信号の黒レベルを上昇することにより前記アドレス電流を低下させることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。
【請求項12】
請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル表示装置において、
前記制御回路は、前記ホワイトノイズ映像またはホワイトノイズ状パターン映像が所定期間継続した場合に、前記入力映像信号のピークレベルを低下することにより前記アドレス電流を低下させることを特徴とするプラズマディスプレイパネル表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−176046(P2010−176046A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−21097(P2009−21097)
【出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】