説明

プラズマ処理装置

【課題】極性が異なる複数の磁石を有する磁石機構の個々の高さを容易に調整可能とし、薄膜形成における膜厚不均一性を改善することが可能なプラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】真空排気可能な処理室100、処理室内に配置された第1の電極(高周波電極)10を具備する。また、第1の電極10上に配置され、隣り合う磁石間で極性を逆にして配置された複数の磁石14、第1の電極10と対向して設けられた第2の電極(基板載置電極)20を具備する。そして、それぞれ磁石14と第1の電極10との距離を調整する距離調整機構を設け、個別に複数の磁石14の第1の電極10に対する距離を調整可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、薄膜形成処理或いはエッチング処理等に用いられるプラズマ処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の薄膜形成装置(マグネトロンスパッタ装置)において、高周波電力及びDC電力を印加するスパッタ装置は高いプラズマ密度が得られ、装置が簡単であることから誘導結合型プラズマスパッタ装置が一般的に用いられている。
【0003】
例えば、本願出願人は、先に、特開2004−335637号公報においてエッチング残さを無くし、高速且つ均一なエッチングを可能とするプラズマ処理装置を提案している(特許文献1)。
【0004】
図9は同文献のプラズマ処理装置を示す模式的断面図である。高周波電極10(カソード電極も兼ねる)の裏面側には、高周波電極10の表面側にいわゆるポイントカプス磁場を発生するように多数の磁石14がその極性が隣り合う磁石間で逆にして取り付けられた板状体13が配置されている。板状体13は上下に移動可能となるようにベローズ7の上板8に絶縁体19を介して取り付けられている。
【0005】
磁石(マグネット)14が発生する磁束によってプラズマ中の二次電子のトラップ量が決まり、発生するプラズマ密度及びカソードから放出される金属または絶縁物の放出量及び放出角度が制御される。なお、プラズマ処理装置としては、その他に特許文献2に開示されたものがある。
【0006】
ポイントカプス磁場は、特開平11−283926号公報の段落0024等に記載されているように各々隣り合うマグネットがトッププレートに向かう極で反対の極性を持つことで形成されるものである(特許文献3)。
【特許文献1】特開2004−335637号公報
【特許文献2】特開2003−318165号公報
【特許文献3】特開平11−283926号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のものは、スパッタの進行に伴い高周波電極10(カソード電極)のエロージョンが変化していった場合の表面磁束密度補正機構としては有効であるが、基板30への付着分布の制御手法としては更に改良の余地が残されている。
【0008】
即ち、プラズマ処理装置は基板30に付着する金属薄膜または絶縁物薄膜等の膜厚不均一性は高周波電極10の裏面に配置された磁石(マグネット)14の磁束密度設計に依存する。磁束密度を変化させるには極性の異なる磁石14の隣接距離を変化させる、或いは個々の磁石14から発生する磁束密度を変化させることが有効な手法であることが分かっている。
【0009】
しかしながら、多種にわたる金属、絶縁物形成においてその隣接距離と個々の磁石14からの磁束密度を変化させることは容易ではなく、それぞれの薄膜形成手法の確立に時間を要することになる。
【0010】
本発明の目的は、極性が異なる複数の磁石を有する磁石機構の個々の高さを容易に調整可能とし、薄膜形成における膜厚不均一性を改善することが可能なプラズマ処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、真空排気可能な処理室と、前記処理室内に配置された第1の電極と、前記第1の電極上に配置され、隣り合う磁石間で極性を逆にして配置された複数の磁石と、前記第1の電極と対向して設けられた第2の電極とを有するプラズマ処理装置である。本発明はこのプラズマ処理装置において前記磁石と前記第1の電極との距離を調整する距離調整機構を有するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、磁石機構と対面配列した電極上に発生する磁束密度分布を簡単に再現良く調整することが可能となり、基板上に形成される薄膜の膜厚不均一性を改善することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明に係るプラズマ処理装置の一実施形態を示す断面図である。図1では従来装置の図9と同一部分には同一符号を付している。
【0014】
まず、本発明の概要を説明する。本願発明者等は形成する薄膜の基板30内の不均一性を制御するには、個々の磁石14からの磁束密度を磁石14の高さを調整して磁石14と高周波電極10間の距離を変化させる。それによって、高周波電極10の表面磁束密度を変化させることで十分制御できることを検討したのである。
【0015】
このように個々の磁石14の配列パターンを固定しつつ、個々の磁石14の高さ方向を調整することで高周波電極10(カソード)表面上の磁束密度分布を変化させることを見出したのである。
【0016】
そして、高さ方向を調整した個々の磁石14を高周波電極10(カソード)背面に搭載し、所定のプロセス条件で基板30に形成された薄膜の膜厚面内不均一性を制御可能であることを確認したのである。
【0017】
個々の磁石14の高さを変化させるには、高さの異なる磁石14を多数揃え配列パターンに従い期待する磁束密度分布が得られるように固定する手法がある。また、高さ一定の磁石14の底面に高さ方向を変化させるために必要な調整ピースを組み込むことで調整する方法等がある。
【0018】
しかし、これらの手法では、その都度磁石14を固定されている板状体(ヨーク板)13から取り外す必要がある。そこで、本発明は、磁石14を取り外す必要が無く、個々の磁石14の高さを個別に簡単に調整可能とし、薄膜形成における膜厚不均一性を改善するものである。
【0019】
以下、本実施形態のプラズマ処理装置を具体的に説明する。図中100はガス導入管1及び排気口2を有する真空排気可能な処理室である。処理室100内には、第1の電極である高周波電極10と第2の電極である基板載置電極20とが所定の間隔を空けて対向配置されている。第1、第2の電極10、20はそれぞれ絶縁体6、9を介して室壁に取り付けられている。
【0020】
第1の電極である高周波電極10は、多数のガス吹出孔11aを有するガス板11と、この多数のガス吹出孔11aに連通するガス通路12aとを有している。また、冷媒通路12bを有するガス板冷却用の熱交換器12が含まれている。これらが第1の高周波電源4に連結されている。ガス板11は冷媒通路12bに供給される冷媒により所定の温度に制御される。
【0021】
高周波電極10の裏面側には、ガス板表面側にポイントカプス磁場を発生するように複数の磁石14が配置されている。複数の磁石4はその極性が隣り合う磁石間で逆にして取り付けられた板状体13が配置されている。複数の磁石14は各々板状体13及び磁石14を保持する保持部材11cに対してネジ機構によって噛合し、複数の磁石14は個別に第1の電極10に対する距離を調整することが可能である。
【0022】
板状体13は上下に移動可能となるようにベローズ7の上板8に絶縁体19を介して取り付けられている。複数の磁石14は板状体13の上下の移動に応じて上下に移動する構造となっている。板状体13には多数の小孔13aが形成され、ガス導入管1から導入されるガスが熱交換器12のガス通路12aに均一に流れるようにガス分散板の役割も担っている。
【0023】
ここで、熱交換器12の磁石14に対応する位置、即ち、磁石14を保持する保持部材(熱交換器12の側壁部)11cは磁石14を配置するために溝状となっている。その保持部材11cの溝内壁面に雌ねじ部が形成され、磁石14の外周部には雄ねじ部が形成され、磁石14が保持部材11cに噛合する構造となっている。
【0024】
つまり、本発明は、複数の磁石14を個別に上下方向に調整するための距離調整機構が設けられ、例えば、ガス板11のプラズマに接する面と個々の磁石14の先端との距離を例えば、0.5mm〜10mmの範囲で調整可能な構成となっている。この距離調整機構の具体的な構造については詳しく後述する。
【0025】
ガス導入管1を通して処理室内の高周波電極10に供給される反応ガスは、板状体13の小孔13aを通って全体で均一に広がった後、熱交換器12のガス通路12aを通り、ガス板11のガス吹出孔11aから処理室100の内部に均一に流れ出す。
【0026】
なお、磁石14はガス板表面で均一な磁場となるように、例えば、正方形や正6角形の頂点に配置し、磁石の直径、長さ、材質に応じて正方形や正6角形の一辺の大きさを定めればよい。
【0027】
個々の磁石14の形状は、例えば、円形、楕円または多角形で形成されている。個々の磁石14の素材は、例えば、ネオジ、サマコバまたはフェライト磁石によって構成され、磁石機構に搭載する組み合わせは任意である。個々の磁石14の直径(多角形の場合は一辺の長さ)は、例えば、2〜100mmの範囲で構成されている。
【0028】
個々の磁石の高さは、例えば、1〜100mmの範囲で構成されている。磁石14と噛合する板状体13には磁性SUS板(ヨーク板)が使用され、その形状は円形、楕円形または多角形等で形成されている。
【0029】
一方、第2の電極である基板載置電極20は、内部に冷媒流路21aを有する熱交換器21と、その上部の基板30を静電吸着する静電チャック22とから構成されている。冷媒流路21aに供給される冷媒により静電チャック22を介して基板30は所定の温度に冷却される。
【0030】
基板載置電極20は基板30のバイアス制御用の第2の高周波電源5及び基板静電吸着用の直流電源23に接続されている。第2の高周波電源5及び直流電源23と基板載置電極20の間には、ブロッキングコンデンサや高周波カットフィルタ(不図示)が取り付けられ、相互の干渉を防止している。
【0031】
図1のプラズマ処理装置をスパッタプロセスに使用する場合には、第1の電極である高周波電極10はカソード電極として用いる。その際、ガス板11にはターゲット材を使用し、ガス吹き出し孔11aは別の場所に設ける。例えば、特許文献2の図8に開示されているように導入口109から処理室内にガスを導入する(図1では不図示)。
【0032】
スパッタプロセスは特許文献2等に詳しいので簡単に説明するが、第1の電極である高周波電極(この場合はカソード電極)10に第1の高周波電源4から高周波電源を印加する。また、第2の電極である基板載置電極20に基板静電吸着用の直流電源23から直流電源を印加すると共に、バイアス制御用の第2の高周波電源5から基板載置電極20に高周波電源を印加する。
【0033】
また、プロセスガスが導入管から真空排気可能な処理室100内に供給される。処理室内は排気口2を介して真空排気され、適当な圧力に設定される。この状態で、基板30上に薄膜の堆積を行う。なお、図1のプラズマ処理装置をエッチング処理に使用する場合の動作等については上記特許文献1や特許文献2等に詳しく記載されている。
【0034】
次に、本発明に係る距離調整機構を説明する。図2は本発明に係る距離調整機構の一例を示す断面図である。磁石14の周囲にはケース部32が設けられ、そのケース部32の外周に雄ねじ部31aが形成されている。また、板状板13には磁石14の外形と同等の孔部が形成され、その孔部の内壁面に雌ねじ部が形成され、磁石14の雄ねじ部31aが噛合する構造である。
【0035】
一方、図3に示すように保持部材11cの内壁面には雌ねじ部31bが形成され、この雌ねじ部31bに磁石14の外周に形成された雄ねじ部31aが噛合する構造となっている。このように磁石14の雄ねじ部31aは板状板13に形成された雌ねじ部及び保持部材11cの内壁面に形成された雌ねじ部31bと噛合する。この構造により、個々の磁石14は個別に第1の電極である高周波電極10との距離を調整可能となっている。ケース32の材質はSUSである。
【0036】
本発明は、このように距離調整機構を用いることにより、Target表面上の局所的な磁束密度を容易に調整することが可能となる。更に、ベローズ7により板状体13を上下に移動可能とすることにより、Target Erosion進行に伴うTarget表面磁束密度変化を無くすことが可能となる。
【0037】
図4は距離調整機構の他の実施形態を示す断面図である。図中33は磁石14を保持する固定台座33である。固定台座33の外周に雄ねじ部31aが形成され、この雄ねじ部31aが図3に示す保持部材11cの内壁面に形成された雌ねじ部31bに噛合する。この構造により、個々の磁石14は第1の電極である高周波電極10との距離を個別に調整可能である。
【0038】
但し、図4の実施形態では、図1の板状板13、絶縁体19等は設けられていない。そのため、複数の磁石14が同時に上下方向に移動する構造とはなっておらず、個々の磁石14だけが個別に上下方向に移動する構造である。固定台座33の材質は磁性SUSである。本実施形態においても、Target表面上の局所的な磁束密度を容易に調整することが可能となる。
【0039】
なお、複数の磁石14の搭載位置の間隔及び個数は任意である。磁石14を固定する板状体13である磁性SUS板(ヨーク板)の大きさは、直径(多角形の場合は1辺の長さ)が10〜1000mmの範囲で構成されている。対向配列された高周波電極10と磁石14の表面の位置関係は最も少ない場所で0〜100mmの範囲で調整可能である。
【0040】
図5は距離調整機構の更に他の実施形態を示す。本実施形態は図2の実施形態の構造に更に磁石14の経時変化等による緩み防止のためのズレ防止機構を設けているのが特徴である。ズレ防止機構としては、例えば、図5に示すようにナット部35を用いて磁石14の緩みを防止する。即ち、磁石14の高さを調整した後にナット部35を保持部材11c側に締め付けておく。この構造により、経時的変化等により磁石14が撓むのを防止することが可能となる。
【0041】
なお、図5に示すナット部36は後述するように図6の実施形態に緩み防止のためのズレ防止機構として用いるものである。図5に示す50は図6の実施形態のヨーク板50に対応するものである。
【0042】
図6は本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施形態を示す断面図である。本実施形態は、上記特許文献2(特開平2003−318165号公報)のプラズマ処理装置(図8)に本発明を適用した例を示すものである。図6では特許文献2の図8と同一部分には同一符号を付して詳しい説明を省略する。
【0043】
本実施形態では、磁石と第1の電極との距離を個別に調整する距離調整機構について説明する。図6において、上部電極101は図1の第1の電極である高周波電極10に対応し、下部電極102は第2の電極である基板載置電極20に対応する。真空排気可能な処理室内に上部電極101と下部電極102が対向配置されている。
【0044】
50は磁石106と噛合するヨーク板である。磁石106には図1の実施形態と同様に外周にケースが設けられ、そのケースに雄ねじ部が形成されている。ヨーク板50には雌ねじ部が形成され、磁石106の雄ねじ部がヨーク板50の雌ねじ部に噛合する構成である。この構造により、磁石106は個別に上下方向に移動し、図1と同様に磁石の第1の電極に対する距離を個別に調整することが可能である。
【0045】
また、本実施形態では、図5で説明した磁石の経時変化等による緩み防止のためのズレ防止機構を設けるのが良い。その場合、図5に示すようにナット部35とナット部36でヨーク板50を挟み込んで締め付けるのが望ましい。図6の実施形態においてズレ調整機構を設ける場合には図5の板状体13は不要である。
【0046】
図7は磁束密度分布の測定結果を示す。図7(a)は従来の距離調整機構がない場合の測定結果、図7(b)は本発明に係る距離調整機構を用いて磁石14の一部の高さを調整した場合の磁束密度分布の測定結果を示すものである。
【0047】
図7(a)と図7(b)の横軸は磁石機構中心(図1の中心A点)から外側に向けての距離(mm)、縦軸は磁束密度mT(ミリステラ)である。なお、図7(a)は磁石14と高周波電極10との間の距離が13mmの場合の測定結果、図7(b)は装置の中心部分の磁石14の数点を13mmから12.6mmに調整した場合の測定結果である。
【0048】
図7(b)に示すように本発明に係る距離調整機構を用いて磁石14の一部の高さを調整した場合には、図7(a)の磁石14の高さを調整しない場合に比較して磁束密度分布を変化させることができる。
【0049】
図8は磁石機構と対向配列された高周波電極10をアルミニウム材料として基板30上に形成されたアルミニウム薄膜の抵抗値分布の測定結果を示す。図8(a)は従来の磁石14の高さを調整しない場合の測定結果であり、磁石14と高周波電極10との間の最短距離18.4mm、最長距離24.4mmとした場合の測定結果である。
【0050】
図8(b)は本発明に係る距離調整機構を用いて一部の磁石14の高さを調整して磁束密度分布を図7(b)に示すように改善した場合の薄膜形成結果を示す。なお、図8(b)は磁石14と高周波電極10との間の最短距離18.4mmは固定で、外周部にあたる磁石14と高周波電極10との間の距離を22.4mmから20.4mmに調整した場合の測定結果である。
【0051】
また、図8の横軸は図7の場合と同様に図1のプラズマ処理装置の中心Aから外側に向けての距離(mm)である。縦軸は膜厚変化を%で示す。なお、図8(c)はTop−NotchとLeft−Rightの関係を示す。Aは図1のプラズマ処理装置の中心である。図8(a)、図8(b)ともTop−NotchとLeft−Rightで膜厚分布はほとんど同じである。
【0052】
抵抗値と膜厚は反比例の関係にあるため抵抗値変化は膜厚変化を表すことになる。図8(a)と図8(b)の比較結果から、本発明に係る距離調整機構を用いて磁石14の高さを調整することにより基板30上に形成される薄膜の膜厚不均一性が改善されていることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明に係るプラズマ処理装置の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る距離調整機構の一実施形態を示す断面図である。
【図3】図2の距離調整機構の保持部材側の構造を示す断面図である。
【図4】本発明に係る距離調整機構の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】本発明に係る磁石の緩み防止機構を説明する断面図である。
【図6】本発明に係るプラズマ処理装置の他の実施形態を示す断面図である。
【図7】本発明の距離調整機構を用いて磁石の高さを調整した場合と調整しない場合で磁束密度分布の測定結果を比較して示す図である。
【図8】本発明の距離調整機構を用いて磁石の高さを調整した場合と調整しない場合でアルミニウム薄膜を形成した時の抵抗値分布の測定結果を比較して示す図である。
【図9】従来例のプラズマ処理装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 ガス導入管
2 排気口
3 板状体
4 第1の高周波電源
5 第2の高周波電源
6、9、19 絶縁体
7 ベローズ
8 上板
10 第1の電極(高周波電極)
11 ガス板
11c 保持部材
12、21 熱交換器
13 板状体
14 磁石(マグネット)
20 第2の電極(基板載置電極)
22 静電チャック
23 直流電源
30 基板
31a 雄ねじ部
31b 雌ねじ部
32 ケース
35、36 ナット部
50 ヨーク板
100 処理室

【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空排気可能な処理室と、前記処理室内に配置された第1の電極と、前記第1の電極の上に配置され、隣り合う磁石間で極性を逆にして配置された複数の磁石と、前記第1の電極と対向して設けられた第2の電極とを有するプラズマ処理装置において、前記磁石と前記第1の電極との距離を調整する距離調整機構を有することを特徴とするプラズマ処理装置。
【請求項2】
前記第1の電極は高周波電極、前記第2の電極は基板を保持する基板載置電極であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
【請求項3】
前記複数の磁石は板状体の上下の移動に応じて上下に移動し、前記距離調整機構は、前記磁石の外周に形成されたねじを前記板状体及び前記磁石を保持する保持部材に形成されたねじと噛合させることによって前記複数の磁石を個別に前記第1の電極に対して距離を調整可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項4】
前記複数の磁石は個別に固定台座に固定され、前記距離調整機構は、前記固定台座の外周に形成されたねじを前記磁石を保持する保持部材に形成されたねじと噛合させることによって前記磁石を個別に前記第1の電極に対して距離を調整可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
【請求項5】
前記距離調整機構は、前記磁石の緩み防止の為の機構を具備することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−26624(P2011−26624A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−264510(P2007−264510)
【出願日】平成19年10月10日(2007.10.10)
【出願人】(000227294)キヤノンアネルバ株式会社 (564)
【Fターム(参考)】