説明

プリンタ

【課題】用紙交換等で用紙案内経路にラベル用紙をセットした後の作業性も良好にする。
【解決手段】下ユニット102の後方に位置する回動支点を中心に上ユニット103が開閉するプリンタ101において、用紙案内経路の幅方向の一端の支点を中心に所定の角度をなして開回動し、支持機構により支持された上センサ片111bを備え、上ユニット103の閉回動運動をスライド運動に変換するスライダ機構に設けたスライダを上センサ片111bに接触させて、その自重により下センサ片111aに近接する方向に閉回動させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラベル用紙にバーコード等を印字するサーマルプリンタ等のプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
ラベル用紙の印刷開始位置を検出する透過型の用紙センサを備えたバーコードプリンタ等のプリンタにおいては、ラベル用紙交換等の作業性を向上させるため、プリンタ本体が上下に分割されて、プリンタ後方の回動支点により開閉する機構を備える技術が知られている。このとき、上下に分割されたプリンタ本体はユニット化されており、上ユニットは印字ヘッド等を備え、下ユニットはラベル用紙の収納部や用紙センサ部等を備える。
【0003】
ところで、ラベル用紙をセットする際には、ラベル用紙の印刷開始位置を検出する透過型の用紙センサ間(発光素子と受光素子との間)の用紙案内経路にラベル用紙を通さなければならない。
【0004】
そこで、用紙交換作業を容易にするため、透過型センサを備えたセンサ片が紙幅の一端に位置する支点を中心に用紙案内経路から離反する開閉機構を有する技術が従来から知られている。例えば、特許文献1には、用紙搬送ローラに開閉機構を設けて、当該用紙搬送ローラと連動して開閉回動するセンサ片を備えたプリンタが開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したようなセンサ片が開閉機構を有するプリンタは、用紙交換等の作業性を向上させる。しかし、従来のセンサ片に開閉機構を有するプリンタは、センサ片が用紙案内経路を開放することで用紙セット作業のみを容易にするものであり、用紙をセットした後の作業性を向上させるものではない。つまり、用紙セット後には、センサ片や上ユニット等を再び閉じて、プリンタを使用可能な状態に復帰させる必要がある。
【0006】
本発明の実施形態は、用紙交換等における用紙セット後の作業性も良好なプリンタを提供できるようにすることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態にかかるプリンタは、用紙を収納する用紙収納部と、プラテンローラとの間に用紙案内経路を形成し、前記用紙に印字する印字ヘッドと、前記用紙収納部と前記印字ヘッドとの間に設けられ、発光素子および受光素子のうち一方を有する下センサ片と、前記発光素子および前記受光素子のうち他方を有し、前記下センサ片との間に前記用紙案内経路を形成し、前記用紙案内経路の幅方向の一端に位置する支点を中心に他端を自由端として回動する上センサ片と、前記用紙案内経路を開放するように回動した前記上センサ片を所定の角度で支持する支持機構と、を備え、前記印字ヘッドが、前記プラテンローラから離間して前記用紙案内経路を開放した状態から、前記プラテンローラに近接して前記用紙案内経路を形成する状態に移動すると、前記支持機構にて支持されていた前記上センサ片が、前記下センサ片との間に前記用紙搬送経路が形成される位置まで回動することを特徴の一つとする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、ラベル用紙等を用紙案内経路にセットした後、上ユニットを閉じるだけでプリンタを使用可能な状態にすることができるため、用紙交換等の作業性が良好なプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、本実施の形態のプリンタ全体の外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、上ユニットを開いた状態を示すプリンタの斜視図である。
【図3】図3は、上センサ片が用紙案内経路を開放した状態を示すプリンタの斜視図である。
【図4】図4は、上ユニットが開いたプリンタから、下ハウジング、上ハウジング、収納物、および下ベースユニットの一部を取り外した状態の斜視図である。
【図5】図5は、長孔部に沿って直線運動するスライダを示し、(a)は長孔部の後方に位置付けられた状態を示す側面図、(b)は上ユニットの閉回動と連動して前方に直線運動した状態を示す側面図である。
【図6】図6は、スライダの斜視図である。
【図7】図7は、スライダの平面図である。
【図8】図8は、スライダの接触により、閉回動する上センサ片を概略的に示す縦断正面図である。
【図9】図9は、ロック機構を示し、(a)は、上センサ片がロックされていない状態を示す正面図、(b)は、上センサ片がロックされた状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の一形態を図1ないし図9に基づいて説明する。本実施の形態は、ラベル用紙にバーコード等を印字するサーマルプリンタへの適用例である。
【0011】
図1は、本実施の形態のプリンタ101全体の外観を示す斜視図である。直方体状のプリンタ101は上下に分割されていて、下方に位置する下ユニット102と上方に位置する上ユニット103とから構成されている。下ユニット102は下ハウジング104とその収納物とからなり、同様に上ユニット103は上ハウジング105とその収納物とからなる。
【0012】
プリンタ101の正面にはフロントパネル106が設けられている。フロントパネル106の下ユニット102と上ユニット103との境界部位には、後述するラベル用紙113が発行される発行口107が設けられている。そして、フロントパネル106の左下方には電源スイッチ108が設けられている。
【0013】
上ユニット103は、後述するように、下ユニット102に対して後方に設けられた回動支点を中心として回動開閉自在となっている。
【0014】
図2は、上ユニット103を開いた状態を示すプリンタ101の斜視図である。下ユニット102は、上面が開放した下ハウジング104に収納された下ベースユニット109、プラテンローラ110、用紙センサユニット111等から構成される。また用紙収納部124(図4参照)を有し、用紙ホルダ112に設置され、ロール状に巻回されたラベル用紙113が収納される。上ユニット103は、下面が開放した上ハウジング105に収納された上ベースユニット114、印字ヘッド115等から構成されている。また、印字ヘッド115とプラテンローラ110とから印字部が構成されている。
【0015】
そして、このように、上ユニット103を開くことで、下ユニット102と上ユニット103との間で、用紙収納部124から発行口107を介して外部に至る位置に形成された用紙案内経路123(図5参照)が開放される。ここで、印字ヘッド115とプラテンローラ110との間に用紙案内経路123が形成されており、上ユニット103を開くことで用紙案内経路123が開放されることになる。
【0016】
また、下ベースユニット109には、プリンタ101を正面から見て左側縁部に位置させて、プリンタ101の左右方向に貫通し、前後方向に長さを持った長孔を有する長孔部116が設けられている。長孔部116の長孔には、後述するスライダ122が長孔部116に沿ってスライド自在に連結されて備えられている。そして、連結部117が、一端を左側の上ベースユニット114と、他端を長孔部116の長孔およびスライダ122と連結されて備えられている。
【0017】
下ユニット102の用紙収納部124に収納されるラベル用紙113は、長尺状の台紙に感熱ラベルが一定間隔で貼付されたラベル用紙がロール状に回巻されたものである。
【0018】
用紙センサユニット111は、上下二つのセンサ片である下センサ片111aと上センサ片111bから構成され、これら下センサ片111aと上センサ片111bとが用紙案内経路123を形成し、形成された用紙案内経路123を介して対向する位置に透過型センサ(図示しない)が埋設されている。透過型センサは発光素子と受光素子とからなり、いずれか一方の素子が下センサ片111aに、他方の素子が上センサ片111bに埋設される。
【0019】
下方に位置する下センサ片111aは、下ベースユニット109に固定されている。そして、用紙収納部124から発行口107へ用紙が搬送される方向を用紙搬送方向として、この用紙搬送方向と直交する方向を幅方向とした場合に、上方に位置する上センサ片111bは、用紙案内経路123の幅方向の左端の支点を中心に回動開閉自在となっている。
【0020】
また、上センサ片111bの支点近傍には、所定の角度回動した上センサ片111bを支持する支持機構となる支持部118が備えられている。
【0021】
そして、上センサ片111bは、自由端に把持部119を有している。把持部119は、上センサ片111bを回動開閉する際に把持されて使用される。
【0022】
さらに、正面から見て右側に位置する上ベースユニット114には、印字ヘッド107近傍に板バネ120が備えられている。板バネ120は、上ユニット103が閉回動した際に把持部119を押下するように位置付けられている。
【0023】
なお、上ユニット103には、用紙案内経路123を開放して所定の角度をなして開いた状態を維持できる機構(図示しない)が備えられている。
【0024】
図3は、上センサ片111bが用紙案内経路123を開放した状態を示すプリンタ101の斜視図である。前述した支持部118は、上センサ片111bが所定の角度(約120°)をなして開回動した際に、下ベースユニット109の側部と当接して上センサ片111bを支持して、さらに開回動することを禁止して静止させる。ここに、支持機構が実現されている(図8参照)。
【0025】
ここで、支持された上センサ片111bの回動角度は下センサ片111aに対して120°程度であるため、上センサ片111bの自由端は、下ハウジング104の外側にはみ出している。なお、このように支持機構によって上センサ片111bが支持された状態を以下、「開放状態」と称する。
【0026】
また、上センサ片111bは自由端にロック機構121を備える。ロック機構121は、上センサ片111bを下センサ片111aから退避不可にロック状態とするものであり、詳細については後述する(図9参照)。
【0027】
なお、下センサ片111aおよび上センサ片111bは樹脂モールド品として形成されており、上センサ片111bに設けられた支持部118、把持部119等についても樹脂製となる。
【0028】
図4は、上ユニット103が開いたプリンタ101から、下ハウジング104、上ハウジング105、収納物、および下ベースユニット109の前方の一部を取り外した状態の斜視図である。下ベースユニット109の内部には、用紙ホルダ112に設置されてロール状に巻回されたラベル用紙113が収納される用紙収納部124が設けられている。
【0029】
上ベースユニット114が下ベースユニット109の後方に位置付けられた回動支点を中心として回動開閉自在に連結している。そのため、上ユニット103は、プリンタ101の後方に位置する回動支点を中心として下ユニット102に対して回動自在に開閉する。
【0030】
前述したように、下ベースユニット109には長孔部116が設けられている。そして、下ベースユニット109には、長孔部116が設けられた左側縁部に、スライダ122が載置される平面部が形成されている。スライダ122は、長孔部116の長孔に連結されて、この平面部の上面でスライド運動自在である。なお、図4で示す下ベースユニット109は前方部分が省略されており、前方の下ベースユニット109においても、スライド運動するスライダ122が載置される平面部が形成されている。
【0031】
そして、スライダ122と長孔部116との間に挟まれるようにして、スライダ122と長孔部116との連結部位に、連結部117の一端が回動自在に連結している。なお、連結部117は他端が上ベースユニット114と連結して備えられている。
【0032】
図5は、長孔部116に沿って前後スライド運動するスライダ122を示す側面図である。図5(a)に示すように、上ユニット103が開いているときは、スライダ122は下ベースユニット109に形成された平面部上に載置されて、長孔部116の後方に位置付けられた状態となっている。そして、上ユニット103を閉じさせると、図5(b)に示すように、上ベースユニット114に回動自在に連結された連結部117によって、上ユニット103の閉回動運動がスライダ122の前方スライド運動に変換され、スライダ122は、下ベースユニットに形成された平面部上を前方にスライド運動する。このようにして、スライダ機構が実現されている。
【0033】
そして、図5(a)のように、用紙案内経路123を開放した「開放状態」の上センサ片111bは、直線運動したスライダと接触すると、図5(b)に示すように用紙案内経路123を閉塞するように閉回動する。
【0034】
図6は、スライダ122を示す斜視図である。ここで、スライダ122と連結する連結部117は省略してある。
【0035】
「開放状態」の上センサ片111bと接触するスライダ122は、樹脂モールド品として形成され、接触する側に曲面を有する形状となっており、長孔部116と接する面が長孔部116の長孔と連結してスライド自在となっている。このとき、スライダ122は前述したように、下ベースユニット109の左側縁部に形成された平面部の上面をスライド自在に移動する。
【0036】
図7は、スライド運動するスライダ122を示す平面図である。下ベースユニット109の左側縁部に形成されている平面部の上面で長孔部116に沿って前後にスライド運動するスライダ122は、そのスライド運動によって、ある位置Pにおける幅が変化する。
【0037】
つまり、図7(a)に示すように、位置Pでは、スライダ122は幅W1であるが、前方にスライドすると、図7(b)に示すように位置Pでのスライダ122の幅は幅W2に広がる。そして図7(c)のように、さらに前方にスライド移動したスライダ122は、位置Pで幅W3となり、スライダ122自身の幅になる。
【0038】
図8は、スライダ122との接触により閉回動する上センサ片111bを概略的に示す縦断正面図である。
【0039】
図8(a)に、支持機構による「開放状態」の上センサ片111bとスライダ122を示す。「開放状態」の上センサ片111bと長孔部116との間に形成される隙間に、入り込むようにして、スライダ122が前方にスライド移動する。
【0040】
ここで、図7で示す位置Pを、スライド122が上センサ片111bと接触する位置とすると、図8(a)では、スライダ122が幅W1であり、スライダ122は、「開放状態」の上センサ片111bと接触するには至っていない。
【0041】
しかし、図8(b)に示すように、スライダ122がさらに前方にスライド移動すると、スライダ122は幅W2に広がり、スライダ122は上センサ片111bと接触する。そしてスライダ122と接触した上センサ片111bは押圧され、回動角90°程度に回動する。
【0042】
さらに、図8(c)に示すように、スライダ122が、より前方に移動すると幅W3に広がり、上センサ片111bは回動角が鋭角になるまで押圧される。
【0043】
そして、押圧されて回動角が鋭角となるまで変位した上センサ片111bは、下センサ片111aに近接するように自重によって支点を中心に回転落下する。
【0044】
なお、上センサ片111bのスライダ122と接触する部位に、衝突による破損を回避するために緩衝材を設けさせることも可能である。緩衝材の例としては、弾性を有する板バネ等が考えられる。
【0045】
また、本実施の形態で示したスライダ122の材質、形状等は、もちろん一例であり、図8で示したように「開放状態」の上センサ片111bを変位させる外力を加えることができれば、本実施の形態の形状等に限定されることはない。
【0046】
図9は、ロック機構121を説明する概略図である。図9(a)は、上センサ片111bがロックされる前の状態(ロック前状態)を示し、図9(b)は、上センサ片111bがロックされた状態(ロック状態)を示す。
【0047】
上センサ片111bの自由端には、上センサ片111bを下センサ片111aから退避不可にロックするロック機構121が備えられている。このとき、上センサ片111bの形状により、下センサ片111aと閉じた上センサ片111bとが適切な間隔を維持して用紙案内経路123を形成する。
【0048】
ロック機構121は、上センサ片111bの自由端に設けられた係止部121aと、用紙センサユニット111に設けられた被係止部121bとから構成され、係止部121aが被係止部121bに係止されることで、上センサ片111bは上センサ片111aから退避不可となる。
【0049】
樹脂モールド品として形成された上センサ片111bに設けられた係止部121aは樹脂製であり、被係止部121bも同様に樹脂モールド品として形成されている。樹脂製の被係止部121bは弾力性を有しており、上センサ片111bの自由端近傍を押し込むように外力を加えると、被係止部121bは上センサ片111bの自由端に押圧されて、係止部121aと被係止部121bとが係止可能な状態に撓む。そして、被係止部121bに係止部121aがはめ込まれて、上センサ片111bはロック状態となる。
【0050】
また、ロック状態を解除する場合は、樹脂製で弾性を有する把持部119を、上センサ片111bの回動支点方向に撓ませて、係止部121aの被係止部121bへの係止を外すように外力を加えることで、ロックは解除されて上センサ片111bは回動自在となる。
【0051】
ところで、例えば、図8(c)で示したように、外力を加えて上センサ片111bを回転落下させただけでは、係止部121aが被係止部121bに係止されずに、図9(a)に示すような上センサ片111bがわずかに下センサ片111aから開いたロック前状態となる。ロック前状態は、被係止部121bが、係止部121aを支持して、上センサ片111bが用紙案内経路123をわずかに開放した状態を維持する。
【0052】
ここで、ロック前状態の上センサ片111bの自由端近傍を上方から押圧して、上センサ片111bを容易にロック状態とすることは可能である。
【0053】
しかし、上ベースユニット114には前述したように、板バネ120が備えられている。板バネ120は、上ユニット103を閉じた際に、図9(a)の状態である上センサ片111bの把持部119と接触するように位置付けられて上ベースユニット114に備えられている。
【0054】
そのため、操作者が上センサ片111bを押下してロック状態にさせなくても、上ユニット103を閉じるだけで、板バネ120が把持部119を押下するため、上センサ片111bはロック状態となる。
【0055】
なお、把持部119と接触する部位を弾性部材である板バネ120とすることで、接触による把持部119の破損を回避することができる。
【0056】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ラベル用紙113交換等のために、上ユニット103を開き、用紙センサユニット111の上センサ片111bを開けて用紙案内経路123を開放した場合、用紙セット作業終了後に上ユニット103を閉じるだけで、開いた上センサ片111bは閉回動するため、下ユニット102と上ユニット103との間に挟んで上センサ片111bを破損させてしまうことを防ぐことができる。
【0057】
さらに、上ユニット103を閉じるだけで、上センサ片111bのロック機構121もロックされるため、ロックし忘れも回避することができる。
【0058】
すなわち、ラベル用紙113を用紙案内経路123にセットした後は、上ユニット103を閉じるだけで、プリンタ101を直ちに使用可能な状態にすることができる。つまり、用紙交換等の作業性が非常に良好なプリンタを提供することができる。
【0059】
102…下ユニット,103…上ユニット,111a…下センサ片,111b…上センサ片,113…ラベル用紙,114,116,117…スライダ機構(上ベースユニット、長孔部、連結部),109,118…支持機構(下ベースユニット、支持部),120…板バネ,121…ロック機構,121a…係止部,121b…被係止部,122…スライダ,123…用紙案内経路,124…用紙収納部。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0060】
【特許文献1】特開平11−199097号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙を収納する用紙収納部と、
プラテンローラとの間に用紙案内経路を形成し、前記用紙に印字する印字ヘッドと、
前記用紙収納部と前記印字ヘッドとの間に設けられ、発光素子および受光素子のうち一方を有する下センサ片と、
前記発光素子および前記受光素子のうち他方を有し、前記下センサ片との間に前記用紙案内経路を形成し、前記用紙案内経路の幅方向の一端に位置する支点を中心に他端を自由端として回動する上センサ片と、
前記用紙案内経路を開放するように回動した前記上センサ片を所定の角度で支持する支持機構と、
を備え、
前記印字ヘッドが、前記プラテンローラから離間して前記用紙案内経路を開放した状態から、前記プラテンローラに近接して前記用紙案内経路を形成する状態に移動すると、前記支持機構にて支持されていた前記上センサ片が、前記下センサ片との間に前記用紙搬送経路が形成される位置まで回動することを特徴とするプリンタ。
【請求項2】
用紙を収納する用紙収納部と、
少なくとも、プラテンローラに近接してこのプラテンローラとの間に用紙案内経路を形成する位置と、前記プラテンローラから離間して前記用紙案内経路を開放する位置と、の間で回動するとともに、前記用紙に印字する印字ヘッドと、
前記用紙収納部と前記印字ヘッドとの間に設けられ、発光素子および受光素子のうち一方を有する下センサ片と、
前記発光素子および前記受光素子のうち他方を有し、前記下センサ片との間に前記用紙案内経路を形成し、前記用紙案内経路の幅方向の一端に位置する支点を中心に他端を自由端として回動する上センサ片と、
前記用紙案内経路を開放するように回動した前記上センサ片を所定の角度で支持する支持機構と、
を備え、
前記印字ヘッドが、前記プラテンローラから離間して前記用紙案内経路を開放した状態から、前記プラテンローラに近接して前記用紙案内経路を形成する状態に移動すると、前記支持機構にて支持されていた前記上センサ片が、前記下センサ片との間に前記用紙搬送経路が形成される位置まで回動することを特徴とするプリンタ。
【請求項3】
用紙を収納する用紙収納部と、
少なくとも、プラテンローラに近接してこのプラテンローラとの間に用紙案内経路を形成する位置と、前記プラテンローラから離間して前記用紙案内経路を開放する位置と、の間で回動するとともに、前記用紙に印字する印字ヘッドと、
前記用紙収納部と前記印字ヘッドとの間に設けられ、発光素子および受光素子のうち一方を有する下センサ片と、
前記発光素子および前記受光素子のうち他方を有し、前記下センサ片との間に前記用紙案内経路を形成し、前記用紙案内経路の幅方向の一端に位置する支点を中心に他端を自由端として回動する上センサ片と、
前記用紙案内経路を開放するように回動した前記上センサ片を所定の角度で支持する支持機構と、
を備え、
前記印字ヘッドの、前記プラテンローラから離間して前記用紙案内経路を開放した状態から、前記プラテンローラに近接して前記用紙案内経路を形成する状態への移動に連動して、前記支持機構にて支持されていた前記上センサ片を回動させ、この上センサ片を前記下センサ片との間に前記用紙搬送経路が形成される位置に位置決めすることを特徴とするプリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−71993(P2012−71993A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−2546(P2012−2546)
【出願日】平成24年1月10日(2012.1.10)
【分割の表示】特願2010−158071(P2010−158071)の分割
【原出願日】平成17年7月11日(2005.7.11)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】