説明

プリント処理システム

【課題】プリント処理ペーパーPを各集積部(大判トレイ104及び集積ユニット110の集積プレート112)へ振分ける振分け手段(搬送ユニット100)を備えたプリント処理システムにおいて、出来る限り多くのオーダ分のプリント処理を一度に行えるようにするとともに、各オーダのプリント処理ペーパーPがどの集積部に集積されているかを作業者が確実に把握できるようにする。
【解決手段】振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーPの振分け先の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーPを、プリント処理ペーパーPが集積されていない集積部へ振分けるとともに、プリント処理ペーパーPの振分け先が変更されたオーダが存在する場合に、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーPの振分け先を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント処理ペーパーを、複数の集積部に各オーダ毎に纏めて集積するべく、該各集積部へ振分ける振分け手段を備えたプリント処理システムに関する技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
一般に、写真プリント処理システムにおいては、写真プリントにする複数の画像データと、その画像データについてのプリントサイズやプリント枚数等の注文データとを1つのオーダとして受付処理して、その各オーダ毎に、プリント処理部によりプリントペーパーに対してプリント処理を行う。このプリント処理部によりプリント処理されたプリントペーパーであるプリント処理ペーパーは、複数の集積部に各オーダ毎に纏めて集積されるようになっている。
【0003】
すなわち、プリント処理部から出力されたプリント処理ペーパーを受け取って、前記複数の集積部へ振分ける振分け手段が設けられており、この振分け手段は、例えば特許文献1に示されているように、搬送ベルトで構成されていて、搬送ベルトをその走行方向一側及び他側のいずれにも走行可能に構成されている。そして、例えば、その搬送ベルトの走行方向一側の先には、L判等のような小サイズ用の集積部が設けられ、走行方向他側の先には、A4判等のような大サイズ用の集積部が設けられており、注文データが小サイズのオーダによるプリント処理ペーパーは、小サイズ用の集積部へ振分け、大サイズのオーダによるプリント処理ペーパーは、大サイズ用の集積部へ振分けるようにしている。このように振分け手段は、各オーダ毎のプリント処理ペーパーを、複数の集積部のうち、各オーダのプリントサイズ等に応じて予め決められた所定の集積部へ振分けることになる。
【0004】
また、前記特許文献1では、小サイズのオーダが多いことから、小サイズ用の集積部に、無端回動体と該無端回動体に設けられた複数のトレイとからなるソータを配設して、各オーダ毎に無端回動体を回転させて、集積部に、プリント処理ペーパーが集積されていないトレイを位置させ、このことで、複数のオーダ分のプリント処理ペーパーを集積できるようにしている。このようなソータにより、作業者は、1つのオーダのプリント処理が終了する毎にプリント処理ペーパーを回収する必要はなくなり、複数のオーダのプリント処理が終了するまで別の作業を行うことができる。
【特許文献1】特開2000−298332号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記写真プリント処理システムにおいて、例えば小サイズ用の集積部にプリント処理ペーパーが既に集積されているとき(前記のようなソータを設けた場合には、ソータにおいて集積可能な全トレイにプリント処理ペーパーが集積されているとき)、今回のオーダが小サイズであれば、そのオーダのプリント処理は、前記集積されたプリント処理ペーパーを作業者が回収するまで行われないことになる。
【0006】
ところが、作業者がプリント処理ペーパーを回収しないで長時間放置しておかざるを得ない場合があり、そのような場合、作業者にとっては、出来る限り多くのオーダ分のプリント処理が完了していることが好ましい。
【0007】
そこで、例えば今回のオーダが小サイズであって、小サイズ用の集積部にプリント処理ペーパーが既に集積されているとき(前記のようなソータを設けた場合には、ソータにおいて集積可能な全トレイにプリント処理ペーパーが集積されているとき)には、大サイズ用の集積部にプリント処理ペーパーが集積されていなければ、今回のオーダのプリント処理ペーパーを大サイズ用の集積部に集積させるようにすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、このようにプリント処理ペーパーを、オーダのプリントサイズとは異なる集積部に集積させるようにすると、特に集積部が多数ある場合に、作業者が、そのオーダのプリント処理ペーパーが、どの集積部に集積されているかが分からなくなるといった問題が生じる。
【0009】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前記のように、プリント処理ペーパーを、複数の集積部に各オーダ毎に纏めて集積するべく、該各集積部へ振分ける振分け手段を備えたプリント処理システムにおいて、出来る限り多くのオーダ分のプリント処理を一度に行えるようにするとともに、各オーダのプリント処理ペーパーがどの集積部に集積されているかを作業者が確実に把握できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するために、この発明では、振分け手段が、各オーダ毎のプリント処理ペーパーを、複数の集積部のうち、各オーダに応じて予め決められた所定の集積部へ振分けるように構成し、かつ、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、前記所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けるように構成するとともに、前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが前記所定の集積部とは異なる集積部へ振分けられた(プリント処理ペーパーの振分け先が変更された)オーダが存在する場合に、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーの振分け先を表示する表示手段を設けるようにした。
【0011】
具体的には、請求項1の発明では、1つ又は複数の画像データと該画像データのプリント注文に関する注文データとを含む各オーダ毎に、該画像データに基づいてプリントペーパーに対してプリント処理を行うプリント処理部と、該プリント処理部によりプリント処理されたプリントペーパーであるプリント処理ペーパーを、複数の集積部に前記各オーダ毎に纏めて集積するべく、該各集積部へ振分ける振分け手段とを備えたプリント処理システムを対象とする。
【0012】
そして、前記振分け手段は、前記各オーダ毎のプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、各オーダの注文データに応じて予め決められた所定の集積部へ振分けるとともに、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、前記所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けるように構成されており、前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが前記所定の集積部とは異なる集積部へ振分けられたオーダが存在する場合に、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーの振分け先を表示する表示手段を備えているものとする。
【0013】
前記の構成により、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーが、所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けられる。これにより、今回のオーダのプリント処理ペーパーを所定の集積部へ振分けることができなくても、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けることができて、より多くのオーダ分のプリント処理を一度に行うことができるようになる。そして、プリント処理ペーパーが前記所定の集積部とは異なる集積部へ振分けられたオーダが存在する場合には、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーの振分け先が表示されるので、そのオーダのプリント処理ペーパーがどの集積部に集積されているかを作業者が確実に把握することができる。一方、プリント処理ペーパーが所定の集積部へ振分けられたオーダでは、プリント処理ペーパーの振分け先が表示されなくても、作業者はそのオーダの注文データ(プリントサイズ等)から振分け先を把握しているはずであり、問題はない。なお、プリント処理ペーパーが所定の集積部とは異なる集積部へ振分けられたオーダが存在する場合に、当該オーダに加えて、プリント処理ペーパーが前記所定の集積部へ振分けられたオーダについても、プリント処理ペーパーの振分け先を表示するようにした方が、作業者の利便性をより一層向上させることができて好ましい。
【0014】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、前記注文データは、プリントサイズを含み、前記振分け手段は、前記各オーダ毎のプリント処理ペーパーを、該オーダの注文データにおけるプリントサイズに対応して予め決められた所定の集積部へ振分けるとともに、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、前記所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部であって今回のオーダのプリント処理ペーパーよりも大きいサイズに対応する集積部へ振分けるように構成されているものとする。
【0015】
このことにより、集積部の大きさをプリントサイズに応じた大きさにしておくことで、無駄なスペースをなくすことができるとともに、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーを、該プリント処理ペーパーよりも大きいサイズに対応する集積部へ振分けることで、該プリント処理ペーパーを該集積部に確実にかつ容易に集積させることができる。
【0016】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、前記注文データは、プリント枚数を含み、前記各集積部は、前記プリント処理ペーパーを所定枚数まで纏めて集積することが可能になっており、前記振分け手段は、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部を含めて前記複数の集積部全てに、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、集積されているプリント処理ペーパーの枚数に、今回のオーダのプリント処理ペーパーの全枚数を加えても前記所定枚数を超えない集積部へ振分けるように構成されており、前記表示手段は、前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが同じ集積部へ振分けられた複数のオーダが存在する場合には、少なくとも当該複数のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先を表示するように構成されているものとする。
【0017】
このことで、今回のオーダの全プリント処理ペーパーを、該全プリント処理ペーパーを集積することが可能な集積部に集積させることで、更に多くのオーダ分のプリント処理を一度に行うことができるようになる。そして、プリント処理ペーパーが同じ集積部へ振分けられた複数のオーダが存在する場合には、少なくとも当該複数のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先が表示されるので、その複数のオーダのプリント処理ペーパーがどの集積部に集積されているかを作業者が確実に把握することができるとともに、その集積部に複数のオーダ分のプリント処理ペーパーが集積されていることを作業者が把握することができて、作業者が1つのオーダ分として誤って処理するのを防止することができる。
【0018】
請求項4の発明では、請求項1の発明において、前記振分け手段は、前記プリント処理ペーパーを前記複数の集積部のうちの少なくとも1つへ搬送するための搬送ベルトを有していて、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部を含めて前記複数の集積部全てに、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを前記いずれの集積部へも振分けないで前記搬送ベルト上に集積させるように構成されており、前記表示手段は、前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが前記搬送ベルト上に集積されたオーダが存在する場合には、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーが前記搬送ベルト上に集積されている旨を表示するように構成されているものとする。
【0019】
このことにより、プリント処理ペーパーの搬送経路を利用して、更に多くのオーダ分のプリント処理を一度に行うことができるようになる。また、プリント処理ペーパーが搬送ベルト上に集積された旨が表示されるので、そのことを作業者は確実に把握することができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明のプリント処理システムによると、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、複数の集積部のうち、所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けるとともに、プリント処理ペーパーが所定の集積部とは異なる集積部へ振分けられたオーダが存在する場合に、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーの振分け先を表示するようにしたことにより、プリント処理ペーパーを所定の集積部へ振分けることができなくても、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けることができて、より多くのオーダ分のプリント処理を一度に行うことができ、しかも、その振分け先の表示により、各オーダのプリント処理ペーパーがどの集積部に集積されているかを作業者が確実に把握できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るプリント処理システムに用いられるインクジェットプリンタAの外観を示す斜視図、図2は平面図、図3は正面図、図4は左側面図、図5はプリントペーパーの搬送経路を示す、筐体左側から見た概略図である。このインクジェットプリンタAは、写真プリントシステムに用いられるものであって、受付ブロックB(図9参照)から通信ケーブル401を介して伝送される画像データに基づいてプリントペーパーP1,P2に印刷を行うものである。
【0023】
前記受付ブロックBは、銀塩式の写真フィルム402の各コマ画像から画像データを取り込むスキャナー403と、該スキャナー403及び後述のメディアリーダ407により取り込んだ画像データや、後述のプリント処理ペーパーPの振分け先等を表示する表示手段としてのディスプレイ404と、画像データのプリント注文に関する注文データ(プリントサイズやプリント枚数)等の各種情報を入力するための操作卓405と、汎用コンピュータからなる情報処理装置406とを備えている。この情報処理装置406は、メモリカードやMO等の記憶媒体Rに保存された画像データを取り込むメディアリーダ407と、本システムを作動させるためのプログラム、画像データ、注文データ等を保存するためのハードディスク408とを内蔵している。
【0024】
そして、作業者は、前記取り込んだ1つ又は複数の画像データについてプリントサイズやプリント枚数を注文データとして入力し、これらを1つのオーダ(注文を管理する単位)として、オーダ番号を入力する。また、別のオーダでは、異なるオーダ番号を入力する。なお、プリントサイズについては、1つのオーダでは同じプリントサイズとする。プリント枚数については、1つのオーダの全プリント枚数が、プリントサイズに応じて予め決められた所定枚数(すなわち、後述の集積ユニット110の各トレイ及び大判トレイ104の最大集積可能枚数)以下となるようにする。
【0025】
前記インクジェットプリンタAは、前記受付ブロックBの情報処理装置406により制御されて、前記各オーダ毎に、前記画像データ及び注文データに基づいてプリントペーパーP1,P2に対してプリント処理を行うものであって、ロール状に巻かれた長尺のプリントペーパーP2の一端を引き出して当該プリントペーパーP2(以下、ロールペーパーP2と呼ぶ)のプリント面に印刷を行う自動印刷と、予め所定のサイズ(本実施形態では、A4判)に切断されたシート状のプリントペーパーP1(以下、シートペーパーP1と呼ぶ)のプリント面(印刷面に相当)に印刷を行う手差印刷とを実行可能に構成されている。
【0026】
なお、以下の説明において特にロールペーパーP2とシートペーパーP1を区別する必要がないときは、該ロールペーパーP2及びシートペーパーP1のことをプリントペーパーP1,P2と言う。また、プリント面とは、印刷が行われる面を意味し、シートペーパーP1のプリント面は、該シートペーパーP1を手差トレイ81(図5参照)にセットしたときに決まるものである。具体的には、シートペーパーP1を手差トレイ81にセットしたときに、上側を向く面がプリント面とされている。また、ロールペーパーP2のプリント面は、該ロールペーパーP2がロール状に巻かれた状態にあるときに、径方向外側を向く面がプリント面とされている。
【0027】
−全体構成−
図1〜図5に示すように、前記インクジェットプリンタAは、前記各オーダ毎に、前記画像データに基づいてプリントペーパーP1,P2に対してプリント処理を行うプリント処理部としてのプリンタ本体部90と、このプリンタ本体部90の下流側に配置され、プリンタ本体90における後述の筐体6の排出口47から排出されたプリントペーパーP1,P2を受け止めて、該受け止めたプリントペーパーP1,P2を該プリントペーパーP1,P2の排出方向と直交する方向にコンベア式に搬送する搬送ユニット100と、この搬送ユニット100に対し、前記プリントペーパーP1,P2の排出方向と直交する方向の一側に配置された集積ユニット110とを備えている。
【0028】
前記プリンタ本体部90は、筐体6と、この筐体6内の下部に設けられ、プリント面を外側にしてロール状に巻かれたロールペーパーP2が収容されるロールペーパー収容部1(収容室)と、筐体6の上部(ロールペーパー収容部1の上側)に設けられ、シートペーパーP1を手差しによりセットする手差トレイ81から供給されたシートペーパーP1のプリント面又は該ロールペーパー収容部1から引き出されたロールペーパーP2のプリント面に対して、画像データに基づいて印刷を行うプリント部2と、筐体6の下部においてロールペーパー収容部1の両側側方に位置し、前記プリント部2に供給されるインクを貯留しておくためのインク貯留部(図示せず)と、筐体6に開閉自在に取り付けられた扉部材95の上部に設けられ、該扉部材95が閉状態にあるときに前記手差トレイ81にセットされたシートペーパーP1をプリント部2に向かって搬送供給するローラユニット200とを備えている。
【0029】
前記筐体6の上部で、前記プリント部2の搬送方向の下流側には、プリント後のプリントペーパーP1,P2の不要な部分を切断するためのローラカッター41と、該プリントペーパーP1,P2の裏面に整理番号を印字するための裏面印字ユニット4と、プリント部2で印刷されたプリントペーパーP1,P2を乾燥させる乾燥ユニットU6と、プリント部2で印刷されたプリントペーパーP1,P2をさらに下流側に搬送して排出するための排出ユニットU4とが配設されている。この排出ユニットU4のペーパー搬送方向下流側には、排出ユニットU4の排出ローラ46により排出されるプリントペーパーP1,P2を受け止める搬送ユニット100が配設されている。
【0030】
本実施形態では、筐体6において搬送ユニット100の側(図2に記載した排出側)を筐体前側といい、搬送ユニット100と反対側(図2に記載した供給側)を筐体後側といい、筐体前側から見て左側を筐体左側といい、右側を筐体右側と言う。従って、図5の左右方向が筐体前後方向となり、図5の紙面と垂直な方向が筐体左右方向となる。この筐体左右方向は、前記手差トレイ81にセットされ且つ搬送されるシートペーパーP1の幅方向、及びロールペーパー収容部1に収容され且つ搬送されるロールペーパーP2の幅方向と一致する。
【0031】
−プリンタ本体部のペーパー搬送機構−
図5に示すように、インクジェットプリンタAのプリンタ本体部90には、前記ロールペーパー収容部1からロールペーパーP2を引出して所定の搬送経路に沿って搬送するペーパー搬送機構が設けられている。このペーパー搬送機構は、前記搬送経路を構成すべく、ロールペーパーP2を供給する供給ユニットU1から順に、供給ユニットU1、プリントユニットU2、カッターユニットU3、乾燥ユニットU6、及び排出ユニットU4を備えており、プリント部2に配設されたプリントユニットU2の搬送経路上に位置するプリントペーパーP1,P2のプリント面に対して画像データの印刷が行われるようになっている。
【0032】
なお、本実施形態では、プリントユニットU2に対して、前記供給ユニットU1からロールペーパーP2を供給する以外にも、前記手差トレイ81からシートペーパーP1を引き込んでプリント部2へと搬送供給できるように構成された手差し供給ユニットU5も備えている。
【0033】
前記ペーパー搬送機構は、ロールペーパーP2への印刷時には、ロールペーパー収容部1にセットされたロールペーパーP2を、供給ユニットU1によってプリントユニットU2に搬送供給し、それから、その供給されたロールペーパーP2をプリントユニットU2によって搬送しながらプリントヘッドHにより画像データの印刷を行い、その後、印刷されたロールペーパーP2をカッターユニットU3に搬送して該カッターユニットU3で所定のプリントサイズに切断した後、乾燥ユニットU6でロールペーパーP2を乾燥させ、排出ユニットU4によって搬送ユニット100に送り出す。なお、以下の説明では、前記印刷時においてロールペーパーP2が搬送されるときの搬送方向上流側及び下流側を、それぞれ、単に上流側及び下流側という。
【0034】
前記供給ユニットU1は、ロールペーパー収容部1内にロールペーパーP2をロール状に巻いて収容するための巻芯ローラ21と、該巻芯ローラ21から引き出されたロールペーパーP2の幅方向の位置決めを行うための幅規制ローラ22と、図示しない電動モータによって、ロールペーパーP2を搬送するように回転駆動される搬送駆動ローラ24と、該搬送駆動ローラ24に対向配置され、搬送駆動ローラ24との間にロールペーパーP2を挟持するように搬送駆動ローラ24に圧着される2つの圧着ローラ25とを備えている。
【0035】
そして、供給ユニットU1は、搬送駆動ローラ24の回転駆動によって、ロールペーパーP2をロールペーパー収容部1から引き出してプリント部2側へ搬送するように構成されている。
【0036】
前記プリントユニットU2は、プリントペーパーP1,P2に対してインクを吐出して画像を形成するプリントヘッドHと、プリントペーパーP1,P2をプリントヘッドHにより印刷を行うことが可能な位置に吸着保持するペーパー保持部Dと、このペーパー保持部Dの下流側に配設された圧着型のプリント搬送ローラ33とを備えている。なお、供給ユニットU1の搬送駆動ローラ24及び圧着ローラ25は、プリントユニットU2にも兼用されており、プリントペーパーP1,P2をプリントユニットU2において搬送する役割を果たす。
【0037】
前記カッターユニットU3は、回転刃41を備えていて、該回転刃41を回転させながらプリントペーパーP1,P2の長さ方向の所定位置で幅方向に移動させることで、該プリントペーパーP1,P2を所定のサイズ(長さ)に切断するように構成されている。前記回転刃41の下方には、切断によるプリントペーパーP1,P2の切り屑を回収するためのカッター屑回収箱65が配設されている。このカッター屑回収箱65は、作業者が取っ手66を持って筐体前側へスライドさせて筐体6の外部へ取り出すことができるようになっており、カッター屑回収箱65内に収容された切り屑を廃棄できるようになっている。また、カッター屑回収箱65の下方には廃液タンク7が設けられ、プリントユニットU2で回収されたインクが廃液タンク7へと導かれるようになっている。
【0038】
そして、カッターユニットU3で切断されたプリントペーパーP1,P2は、圧着型の搬送ローラ43により、排出ユニットU4へと搬送される。なお、カッターユニットU3と排出ユニットU4との間には、裏面印字ユニット4が配設されており、この裏面印字ユニット4において、この部分を通過するプリントペーパーP1,P2の裏面(下面)に整理番号等が印字される。
【0039】
前記排出ユニットU4は、プリントペーパーP1,P2を搬送して搬送ユニット100へ排出するための2組の圧着型の排出ローラ46,46を有している。この2組の圧着型の排出ローラ46,46の間には、プリントペーパーP1,P2に乾燥風Wを吹き付けてプリントペーパーP1,P2を乾燥させる乾燥ユニットU6が設けられている。この乾燥ユニットU6は、筐体6の排出口47の上方近傍に形成された吸入口48(図6参照)から筐体6内に空気を吸入し、該吸入した空気を加熱して乾燥風Wとして送風するものである。この吸入口48には集塵フィルタ49が取り付けられ、空気中の塵埃が乾燥ユニットU6内に吸入されるのを阻止している。
【0040】
前記乾燥ユニットU6は、図6に示すように、プリントペーパーP1,P2の搬送経路上に設けられた乾燥室71と、乾燥室71に乾燥風Wを送風する乾燥装置72とを備えている。この乾燥室71は、プリントペーパーP1,P2を挟んで対向する上側区画壁71aと下側区画壁71bとで区画され、乾燥装置72からプリントペーパーP1,P2に吹き付けられた乾燥風Wを滞留させる滞留空間を構成している。
【0041】
前記乾燥装置72は、筐体6の吸入口48を介して外部から乾燥装置72内に空気を取り込むために筐体6左右方向に間隔をあけて複数配置された吸入ファン73と、吸入ファン73で取り込んだ空気を加熱する加熱ヒータ74と、乾燥装置72の下端部に設けられペーパー搬送方向の下流側に向かって開口して加熱ヒータ74で加熱された乾燥風Wを搬送方向の下流側に吹き付ける排気ノズル部75と、乾燥装置72内の温度を検出して加熱ヒータ74を緊急停止させる安全サーモ76とを備えている。また、排気ノズル部75を含む乾燥装置72の本体外壁のペーパー搬送方向の上流側には、断熱材77が設けられている。このような断熱材77を設けることで、乾燥装置72から放射される熱が、ペーパー搬送方向の上流側に配置されている熱に弱いユニット、例えば、インクリボンを用いる裏面印字ユニット4等に伝熱されることを抑制できる。
【0042】
そして、この乾燥ユニットU6は、画像印刷後のプリントペーパーP1,P2に対してペーパー搬送方向の下流側に向かって乾燥風Wを吹き付け、且つ吹き付けた乾燥風Wを筐体6の排出口47を介して筐体6外に吹き出すように構成されている。筐体6外に吹き出された乾燥風Wは、搬送ユニット100に載置されたプリントペーパーP1,P2に対して吹き付けられるようになっている。
【0043】
このような乾燥ユニットU6を設けることで、プリントヘッドHからプリントペーパーP1,P2に吐出させたインクが未だ乾燥していない場合であっても、乾燥風Wの吹き付けによりインクの乾燥を促進することができる。また、プリントペーパーP1,P2に吹き付けた乾燥風Wを筐体6の排出口47を介して筐体6外に吹き出し、搬送ユニット100に載置されたプリントペーパーP1,P2(後述のプリント処理ペーパーP)に対して吹き付けるようにしているから、乾燥室71内で十分に乾燥しきれなかったプリントペーパーP1,P2を搬送ユニット100上でも乾燥させることができて効率的に乾燥することができる。さらに、排出口47から筐体6外に乾燥風Wを吹き出すことで、筐体6内部に熱がこもることを抑制でき、裏面印字ユニット4等に乾燥ユニットU6で生じた熱が伝熱されることを抑制できて好ましい。
【0044】
−搬送ユニット−
前記搬送ユニット100は、プリンタ本体部90にてプリント処理されて筐体6の排出口47から排出されたプリントペーパーP1,P2(以下、プリンタ本体部90にてプリント処理されたプリントペーパーP1,P2を、プリント処理ペーパーPと言う)を受け止めて、該受け止めたプリント処理ペーパーPをベルトコンベア式に搬送する搬送ベルト101と、搬送ベルト101を駆動する駆動ローラ102と、駆動ローラ102を回転可能に支持する搬送本体部103と、搬送本体部103における集積ユニット110とは反対側(図2において左側)の部分に取付固定された集積部としての大判トレイ104とを備えている。
【0045】
ここで、前記搬送ユニット100は、前記排出口47から排出されるプリント処理ペーパーPのサイズがL判や2L判であるときには、該プリント処理ペーパーPを集積ユニット110側に搬送する一方、前記排出口47から排出されるプリント処理ペーパーPのサイズが大判(2L判よりも大きいサイズ(A4判等))であるときには、該プリント処理ペーパーPを、前記大判トレイ104の側に搬送するようになっている。このように搬送ユニット100は、プリント処理ペーパーPを複数の集積部(集積ユニット110及び大判トレイ104)へ振り分ける振分け手段を構成する。また、前記排出口47から排出されるプリント処理ペーパーPの長さが所定長さ以上である長尺判であるときには、該プリント処理ペーパーPを、搬送本体部103に取付固定した長尺判用受け部108(図1にのみ示す)で受け止めて、この場合には、搬送ベルト101を走行させない。
【0046】
−集積ユニット−
前記集積ユニット110は、搬送ユニット100から搬送されたプリント処理ペーパーP(L判及び2L判)を集積するためのものであり、上方が開口した箱型の集積本体部111と、集積本体部111内の上流側(図7において左側)に配設された上流側搬送ローラ113aと、下流側(図7において右側)に配設された下流側搬送ローラ113bと、上流側搬送ローラ113aと下流側搬送ローラ113bとの間に配置された中間ローラ113c,113cと、これらのローラ113a〜113cに適当なテンションを有した状態で巻き掛けられた無端状の集積ベルト113と、集積ベルト113の外周面に略等間隔に設けられた保持部114と、保持部114に着脱自在に保持された集積プレート112(後述の如く集積待機位置に位置するときに集積部の役割を果たす)とを備えている。
【0047】
前記上流側搬送ローラ113a及び下流側搬送ローラ113bのうち少なくとも一方は、集積ベルト113を回転させて集積プレート112を搬送方向に移動させるための駆動手段(図示せず)に接続されている。
【0048】
前記集積本体部111の底部にはキャスター116が取り付けられ、前面に取り付けられた取っ手117を作業者が把持して集積本体部111を移動させることで、搬送ユニット100の下流側のプリント処理ペーパーPの受け渡し位置に集積ユニット110を正確に配置することができるようになっている。
【0049】
前記集積プレート112は、保持部114を介して集積ベルト113に取り付けられており、集積ベルト113の回転動作に追従して、集積ベルト113の上部に位置する集積プレート112は筐体6の後側(図7において右側)に、集積ベルト113の下部に位置する集積プレート112は筐体6の前側(図7において左側)に移動するように構成されている。すなわち、集積プレート112は、集積ベルト113とともに、各ローラ113a〜113cの周囲を連続して回転可能に構成されている。また、この集積プレート112は、保持部114に対して着脱自在に保持され、所定以上の負荷が加わったときに保持部114から離脱するように構成されている。
【0050】
さらに、前記集積プレート112は、搬送ベルト101の下流側のプリント処理ペーパーPの受け渡し位置では、プレート表面が水平で且つ搬送ベルト101のベルト面と略面一になるように待機しており、所定のプリントオーダに対応した枚数が集積された後、次のオーダのプリント処理ペーパーPが搬送される前に、集積ベルト113により下流側に搬送される。そして、水平に保持されていた集積プレート112のプレート面は、集積ベルト113による搬送途中で立ち上がり、プリント処理ペーパーPをオーダ毎に仕切る仕切板として機能するようになっている。
【0051】
本実施形態に係る集積ユニット110においては、まず、プリント処理ペーパーPが、集積待機位置(プリント処理ペーパーPを集積するために集積プレート112が水平に待機している位置)に位置する集積プレート112に集積される。本実施形態では、1オーダ分のプリント処理ペーパーPが集積プレート112上に集積される。
【0052】
次に、集積ベルト113を駆動させることで、集積プレート112を1つ分だけ下流側に移動させる。すなわち、1オーダ分のプリント処理ペーパーPが集積された集積プレート112は、下流側に移動することによって集積ベルト113の上側に移動して、新たな空の集積プレート112が、集積待機位置に位置することになる。
【0053】
ここで、新たな集積プレート112を1オーダ毎に集積待機位置に位置付けるための具体的な構成について説明する。すなわち、保持部114の底面における幅方向略中央位置には検出片(図示せず)が突設されている。そして、集積本体部111の長手方向の略中央位置には、この検出片を検出するための透過型の検出センサ(図示せず)が設けられている。集積ベルト113は、検出センサで保持部114の検出片が検出されていないときには搬送動作を連続して行うように制御される一方、検出片が検出されたときには搬送動作が停止するように制御される。すなわち、集積プレート112が集積待機位置に位置付けられているときには、集積本体部111の長手方向の略中央位置にある保持部114の検出片が検出センサで検出されて集積ベルト113の搬送動作が停止している。そして、1オーダ分のプリント処理ペーパーPが集積された後、集積ベルト113の搬送動作が開始される。その後、1つ分だけ下流側に移動された次の保持部114の検出片が検出センサで検出されると、集積ベルト113の搬送動作が停止されて、新たな集積プレート112が集積待機位置に位置付けられるようになる。
【0054】
本実施形態においては、このようなオーダ毎の集積及び搬送を繰り返すことで、隣り合う集積プレート112間にオーダ毎のプリント処理ペーパーPを集積して搬送することが可能となる。そして、各集積プレート112が集積ベルト113の下側に移動する前に、各集積プレート112に集積されているプリント処理ペーパーPを作業者が取り出すことが可能であるように構成されている。
【0055】
具体的には、集積本体部111の下流側には、光センサ120の照射部120a及び受光部120bが設けられ、集積ベルト113の下側に移動直前の集積プレート112にプリント処理ペーパーPが集積されているか否かを判別できるようになっている。図8に示すように、集積プレート112のプレート表面には反射面112aを有する凹部が形成されて、光センサ120の照射部120aから照射された光が反射面112aで反射されて受光部120bで受光される。
【0056】
ここで、集積プレート112にプリント処理ペーパーPが集積されていない場合には、照射部120aから集積プレート112に照射された光は反射面112aで反射されて受光部120bで受光されるようになっている(図8に実線で示す光路参照)。一方、集積プレート112にプリント処理ペーパーPが集積されている場合には、照射部120aから照射された光は反射面112aに到達する前にプリント処理ペーパーPで反射されてその反射角度が変化し、反射光が受光部120bで受光されないようになっている(図8に2点鎖線で示す光路参照)。このように、反射光が受光部120bで受光できなかった場合には、最下流側の集積プレート112にプリント処理ペーパーPが集積されていると判断して、集積ベルト113の搬送動作が停止される。これにより、作業者が、最下流側の集積プレート112からプリント処理ペーパーPを取り出して回収することができる。そして、集積及び搬送を終えた集積プレート112は、集積ベルト113の回転に伴って集積ベルト113の下側に移動することとなる。
【0057】
前記のように光センサ120の受光部120bで光を受光できない場合には、集積ベルト113の搬送動作が停止されるため、空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることができないことになる。
【0058】
また、前記集積本体部111における搬送ベルト101からのプリント処理ペーパーPの受け渡し位置の端部には、垂直方向に立設する案内板115(図1参照)が設けられている。この案内板115は、搬送ユニット100から集積ユニット110側に受け渡されたプリント処理ペーパーPが集積プレート112上に右端縁を揃えて積載されるように案内するためのものであり、右斜め上方に傾斜するように形成されている。このような形状とすることで、水平に保持されていた集積プレート112のプレート面が集積ベルト113による搬送途中で立ち上がる過程において、プリント処理ペーパーPの右端縁が案内板115と擦れ合って傷が付く等の不具合を防止することができ、プリント品質が向上する。
【0059】
ここで、前記搬送ユニット100は、搬送ベルト101から集積ユニット110の集積プレート112へのプリント処理ペーパーPの受け渡し時に、プリント処理ペーパーPの搬送速度が所定速度以上となるように搬送ベルト101を駆動制御している。具体的には、搬送ベルト101と集積プレート112との間には隙間が設けられているため、搬送ベルト101の搬送速度が遅すぎると、この隙間にプリント処理ペーパーPの端縁が入り込んでしまい、スムーズな受け渡しが行えなかったり、受け渡し自体が失敗するおそれがある。そこで、搬送ベルト101の搬送速度を、プリント処理ペーパーPを安定して受け渡し可能な速度以上に制御して、確実にプリント処理ペーパーPの受け渡しを行うことができるようにしている。なお、プリント処理ペーパーPの受け渡し速度を速くしても、案内板115によりプリント処理ペーパーPが集積ユニット110から飛び出すことが防止されるため、安定してプリント処理ペーパーPを受け渡しすることができる。
【0060】
以下、前記情報処理装置406におけるプリント処理ペーパーPの振分け処理について、図10のフローチャートを参照しながら説明する。このフローチャートは、作業者が、前記操作卓405により、プリント処理を開始するための操作(以下、プリント処理開始操作という)を行ったときにスタートする。
【0061】
最初のステップS1では、筐体6の排出口47から排出しようとするプリント処理ペーパーPのサイズがL判又は2L判であるか否かを判定する。このステップS1の判定は、当該プリント処理ペーパーPに係るオーダの注文データ(プリントサイズ)に基づいて行う。なお、本実施形態では、プリント処理ペーパーP2のサイズに応じて振分け先が決まっているので、ステップS1での判定は、「振分け先が集積ユニット110であるか否か」としてもよい。
【0062】
前記ステップS1の判定がNOであるときには、ステップS2に進んで、プリント処理ペーパーPのサイズが大判であるか否かを判定する。このステップS2の判定がYESであるときには、ステップS3に進んで、プリント処理ペーパーPを大判トレイ104へ振分ける。すなわち、当該プリント処理ペーパーPを搬送ベルト101上に排出した後、該搬送ベルト101を大判トレイ104の側へ走行させる。ステップS3の後は、ステップS15へ進む。
【0063】
なお、図10のフローチャートでは省略しているが、プリント処理ペーパーPのサイズが大判である2つ目のオーダである場合(つまり、大判トレイ104に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されているとき)には、本実施形態では、振分け処理を停止して(これに伴いプリント処理も停止する)、その旨を前記ディスプレイ404に表示し、これにより、作業者に大判のプリント処理ペーパーPの回収を促す。そして、作業者がそのプリント処理ペーパーPを回収して、プリント処理開始操作を行えば、再び振分け処理(及びプリント処理)を開始することになる。
【0064】
一方、前記ステップS2の判定がNOであるとき、つまり、所定長さ以上の長尺判であるときには、ステップS4に進んで、プリント処理ペーパーPを長尺判用受け部108へ排出する。すなわち、長尺判の場合には、搬送ベルト101を停止したままとする。この長尺判のプリント処理ペーパーPが長尺判用受け部108へ排出された場合、そのプリント処理ペーパーPが回収されなければ、搬送ベルト101を走行させることができないため、振分け処理を停止する(これに伴いプリント処理も停止する)ことになる。したがって、次のステップS5で、振分け処理(及びプリント処理)を停止して、その旨を前記ディスプレイ404に表示し、これにより、作業者に長尺判のプリント処理ペーパーPの回収を促す。そして、作業者がプリント処理ペーパーPを回収して、プリント処理開始操作を行えば、再び振分け処理(及びプリント処理)を開始することになる。
【0065】
前記ステップS1の判定がYESであるとき(プリント処理ペーパーPのサイズがL判又は2L判であるとき)には、ステップS6に進んで、当該プリント処理ペーパーPを集積ユニット110に集積可能であるか否かを判定する。つまり、当該プリント処理ペーパーPが当該オーダの一枚目である場合に、集積ユニット110において集積可能な全集積プレート112(集積ベルト113の上側に位置する7つの集積プレート112及び集積待機位置に位置する集積プレート112)にプリント処理ペーパーPが集積されていないか否かを判定する。このステップS6の判定は、集積ユニット110の光センサ120に基づいて行い、空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることが可能であるとき、ステップS6の判定はYESであり、空の集積プレート112が集積待機位置へ移動すれば、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーPの振分け先の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されていないことになる。なお、ステップS6の判定は、当該プリント処理ペーパーPが当該オーダの二枚目である場合には、当該オーダの一枚目と同じ判定となる(以下のステップS10及びS12においても同様)。
【0066】
前記ステップS6の判定がYESであるときには、ステップS7に進んで、当該プリント処理ペーパーPが当該オーダの一枚目であるか否かを判定し、このステップS7の判定がYESであるときには、ステップS8に進んで、集積ユニット110の空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させ、次のステップS9で、当該プリント処理ペーパーPを集積ユニット110へ振分ける。すなわち、当該プリント処理ペーパーPを搬送ベルト101上に排出した後、該搬送ベルト101を集積ユニット110の側へ走行させる。一方、前記ステップS7の判定がNOであるときには、そのまま前記ステップS9に進む。ステップS9の後は、ステップS15へ進む。
【0067】
前記ステップS6の判定がNOであるとき(つまり、空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることができず、これにより、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーPの振分け先の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されているとき)には、ステップS10に進んで、当該プリント処理ペーパーPを大判トレイ104に集積可能であるか否かを判定する。つまり、作業者がプリント処理開始操作を行った後において、当該オーダよりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが大判トレイ104に集積されていないか否かを判定する。
【0068】
前記ステップS10の判定がYESであるときには、ステップS11に進んで、当該プリント処理ペーパーPを、大判トレイ104(つまり、プリント処理ペーパーPが集積されていない集積部であって今回のオーダのプリント処理ペーパーPよりも大きいサイズに対応する集積部)へ振分け、しかる後にステップS15へ進む。
【0069】
前記ステップS10の判定がNOであるとき、つまり全ての集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、ステップS12に進んで、当該プリント処理ペーパーPを前記搬送ベルト101上に集積可能であるか否かを判定する。
【0070】
ここで、搬送ベルト101は、そのベルト長さに応じた所定数のオーダ分のプリント処理ペーパーPを集積可能であり、1つのオーダのプリント処理ペーパーPを集積した後、搬送ベルト101を所定量(該集積したプリント処理ペーパーPのベルト長さ方向に相当する長さよりも僅かに大きい量)だけ走行させて、次のオーダのプリント処理ペーパーを集積することができる。そして、搬送ベルト101上に所定数のオーダ分のプリント処理ペーパーPを集積していなければ、ステップS12の判定はYESであり、搬送ベルト101上に所定数のオーダ分のプリント処理ペーパーPを集積していれば、ステップS12の判定はNOとなる。
【0071】
前記ステップS12の判定がNOであるときには、ステップS13に進んで、振分け処理(及びプリント処理)を停止して、その旨をディスプレイ404に表示し、これにより、作業者に、集積された各オーダのプリント処理ペーパーPの回収を促す。そして、作業者が全オーダ分のプリント処理ペーパーPを回収し、プリント処理開始操作を行えば、再び振分け処理(及びプリント処理)を開始することになる。
【0072】
前記ステップS12の判定がYESであるときには、ステップS14に進んで、当該プリント処理ペーパーPを搬送ベルト101上に排出し、搬送ベルト101を走行させないで、当該オーダのプリント処理ペーパーPを搬送ベルト101上に集積させる。ステップS14の後、ステップS15へ進む。なお、プリント処理ペーパーPを搬送ベルト101上に集積したオーダの数が、前記所定数に達していなければ、当該オーダの全プリント処理ペーパーPを集積した後、搬送ベルト101を所定量だけ走行させる。
【0073】
前記ステップS3、S9及びS11の後に進むステップS15では、各オーダの振分け先(集積場所)をディスプレイ404に表示し、次のステップS16で、振分け処理を行うべき次のプリント処理ペーパーPが有るか否かを判定する。このステップS16の判定がYESであるときには、前記ステップS1へ戻る一方、ステップS16の判定がNOであるときには、本振分け処理を終了する。
【0074】
前記情報処理装置406における振分け処理により、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーPのサイズがL判又は2L判である場合、今回のオーダのプリント処理ペーパーPは、本来、集積ユニット110へ振分けられるものであるので、集積ユニット110の空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることが可能でありさえすれば、集積ユニット110へ振分けられる。しかし、集積ユニット110の空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることができないときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーPの振分け先である集積ユニット110(集積プレート112)に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されているとして、集積ユニット110へ振分けることができない。
【0075】
そこで、本来の集積部とは異なる大判トレイ104に今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されていないか否かを判定して、集積されていなければ、今回のオーダのプリント処理ペーパーPを大判トレイ104へ振分ける。
【0076】
また、集積ユニット110において空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることができず、かつ、大判トレイ104にプリント処理ペーパーPが集積されているとき、つまり、今回のオーダよりも前にプリント処理ペーパーPを大判トレイ104へ振分けたオーダが存在するときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーPを前記集積ユニット110及び大判トレイ104のいずれにも振分けないで前記搬送ベルト101上に集積させる。そして、搬送ベルト101上に所定数のオーダ分のプリント処理ペーパーPを集積したときには、振分け処理(及びプリント処理)が停止して、その旨がディスプレイ404に表示されるので、作業者はその表示を見て、全オーダ分のプリント処理ペーパーPを回収し、その時点で未処理のオーダがあれば、プリント処理開始操作を行うことで、再び振分け処理(及びプリント処理)が開始することになる。このプリント処理開始操作により、情報処理装置406は、大判トレイ104にはプリント処理ペーパーPが集積されていないと判断することになる。
【0077】
なお、集積ユニット110において空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることができず、かつ、大判トレイ104にプリント処理ペーパーPが集積されているときに、今回のオーダのプリント処理ペーパーを搬送ベルト101上に集積させるのではなくて、以下の条件成立時に、集積ユニット110において最後に集積待機位置へ移動した集積プレート112(以下、最終集積プレート112という)又は大判トレイ104に、複数のオーダ分のプリント処理ペーパーを集積させるようにしてもよい。すなわち、最終集積プレート112(又は大判トレイ104)に集積されているプリント処理ペーパーPの枚数に、今回のオーダのプリント処理ペーパーPの全枚数を加える加算処理を行い、その加算処理結果の枚数が、最終集積プレート112(大判トレイ104)の最大集積可能枚数を超えなければ、今回のオーダのプリント処理ペーパーPをその最終集積プレート112(大判トレイ104)へ振分ける。そして、最終集積プレート112及び大判トレイ104のいずれも前記加算処理結果の枚数が最大集積可能枚数を超える場合には、今回のオーダのプリント処理ペーパーを搬送ベルト101上に集積させるようにする。
【0078】
前記振分け先(集積場所)の表示の一例を図11に示す。本表示例は、集積ユニット110の最終集積プレート112及び大判トレイ104に、複数のオーダ分のプリント処理ペーパーPを集積させる場合のものである。
【0079】
オーダ番号0001〜0009(0004を除く)のプリント処理ペーパーPは、本来の集積場所である集積ユニット110の各集積プレート112に集積され、これにより、オーダ番号0009の振分け処理が終了した段階で、集積ユニット110において空の集積プレート112が集積待機位置へ移動することができない状態になっているとともに、オーダ番号0004のプリント処理ペーパーPが、本来の集積場所である大判トレイ104に集積されている。なお、最終集積プレート112には、オーダ番号0009のプリント処理ペーパーPが集積されている。
【0080】
そして、次のオーダ番号0010の振分け処理では、オーダ番号0004と同じ大判トレイ104に集積させている(前記加算処理結果が大判トレイ104の最大集積可能枚数(本表示例では、50枚)を超えないため)。これにより、0010の集積場所は、「大判トレイ追加」として、大判トレイ104に追加集積したことを示す。また、図示はしていないが、オーダ番号0004の欄と0010の欄との背景色を同じにして、大判トレイ104に2つのオーダのプリント処理ペーパーPが集積されていることが、作業者に分かり易くなるようにしている。
【0081】
なお、仮にオーダ番号0004のオーダが存在しなかったとすれば、オーダ番号0010の振分け処理では、大判トレイ104にプリント処理ペーパーPが集積されていないことになるので、0010の集積場所は、大判トレイ104となる。そして、そのときの振分け先の表示は、「大判トレイ」とするとともに、0010の欄の背景色を目立つ色にして、本来とは異なる場所に集積されたことが、作業者に分かり易くなるようにする。
【0082】
次のオーダ番号0011の振分け処理では、オーダ番号0009と同じ最終集積プレート112に集積させている(前記加算処理結果が大判トレイ104の最大集積可能枚数(本表示例では、50枚)を超えないため)。これにより、0011の集積場所は、「集積ユニット追加」として、集積ユニット110の最終集積プレート112に追加集積したことを示す。また、図示はしていないが、オーダ番号0009の欄と0011の欄との背景色を同じにして、集積ユニット110の最終集積プレート112に2つのオーダのプリント処理ペーパーPが集積されていることが作業者に分かり易くなるようにしている。
【0083】
次のオーダ番号0012の振分け処理は、現在処理中であるが、既に集積場所が決まっているので、それが表示されている。この0012のプリント処理ペーパーPは、最終集積プレート112及び大判トレイ104のいずれについても前記加算処理結果の枚数が最大集積可能枚数を超えるので、搬送ベルト101上に集積される。
【0084】
次のオーダ番号0013のものは、未処理であり、集積場所は決まっていないが、0013の振分け処理の前に、オーダ番号0001〜0012のプリント処理ペーパーPが回収されて、プリント処理開始操作が行われなければ、集積場所は「搬送ベルト」となる。
【0085】
なお、本表示例では、各オーダのプリント処理ペーパーPの振分け先を表示したが、プリント処理ペーパーPが同じ集積場所へ振分けられた複数のオーダ(0004及び0010並びに0009及び0011)のプリント処理ペーパーPの振分け先と、前記のようにオーダ番号0004のオーダが存在しなかった場合のオーダ番号0010のように、本来とは異なる集積場所に集積されたオーダのプリント処理ペーパーPの振分け先と、搬送ベルト101上に集積されたオーダのプリント処理ペーパーPの振分け先とを表示するだけであってもよい。
【0086】
したがって、本実施形態では、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーPのサイズがL判又は2L判である場合に、集積ユニット110において集積可能な全集積プレート112(集積ベルト113の上側に位置する7つの集積プレート112及び集積待機位置に位置する集積プレート112)に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されていて、空の集積プレート112を集積待機位置へ移動させることができないときには、大判トレイ104に今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されていないか否かを判定して、集積されていなければ、今回のオーダのプリント処理ペーパーPを大判トレイ104へ振分け、大判トレイ104にも、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されているときには、搬送ベルト101上に集積させるとともに、各オーダの振分け先をディスプレイ404に表示するようにしたので、より多くのオーダ分のプリント処理を一度に行うことができるようになる。そして、プリント処理ペーパーPが本来の集積場所とは異なる場所へ振分けられたとしても、作業者は、ディスプレイ404に表示された振分け先を見ることで、各オーダのプリント処理ペーパーPがどの集積場所に集積されているかを確実に把握することができる。
【0087】
なお、前記実施形態では、各オーダ毎のプリント処理ペーパーPを、該オーダの注文データにおけるプリントサイズに対応して予め決められた集積場所(所定の集積部)へ振分けるようにしたが、これに限らず、各オーダの注文データにおけるプリント枚数や注文者の名前等に対応して予め決められた集積場所(所定の集積部)へ振分けるようにしてもよい。
【0088】
また、前記実施形態では、プリント処理ペーパーPのサイズが大判である場合、大判トレイ104に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーPが集積されているときには、振分け処理を停止したが、L判又は2L判と同様に、搬送ベルト101上に集積させるようにしてもよい。また、更に大きいサイズに対応したトレイを設けた場合には、そのトレイへ振分けることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、プリント処理ペーパーを、複数の集積部に各オーダ毎に纏めて集積するべく、該各集積部へ振分ける振分け手段を備えたプリント処理システムに有用である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施形態に係るプリント処理システムに用いられるインクジェットプリンタの外観を示す斜視図である。
【図2】インクジェットプリンタの外観を示す平面図である。
【図3】インクジェットプリンタの外観を示す正面図である。
【図4】インクジェットプリンタの外観を示す左側面図である。
【図5】プリントペーパーの搬送経路を示す、筐体左側から見た概略図である。
【図6】乾燥ユニットの構成を示す、筐体左側から見た断面図である。
【図7】集積ユニットの構成を示す右側面断面図である。
【図8】集積プレートにプリント処理ペーパーが集積されているか否かを判別する光センサの光路を示す平面図である。
【図9】インクジェットプリンタと通信ケーブルを介して接続された受付ブロックを示す斜視図である。
【図10】情報処理装置におけるプリント処理ペーパーの振分け処理動作を示すフローチャートである。
【図11】プリント処理ペーパーの振分け先の表示例を示す図である。
【符号の説明】
【0091】
A インクジェットプリンタ
P プリント処理ペーパー
P1 シートペーパー(プリントペーパー)
P2 ロールペーパー(プリントペーパー)
90 プリンタ本体部(プリント処理部)
100 搬送ユニット(振分け手段)
101 搬送ベルト
104 大判トレイ(集積部)
110 集積ユニット
112 集積プレート(集積部)
404 ディスプレイ(表示手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ又は複数の画像データと該画像データのプリント注文に関する注文データとを含む各オーダ毎に、該画像データに基づいてプリントペーパーに対してプリント処理を行うプリント処理部と、該プリント処理部によりプリント処理されたプリントペーパーであるプリント処理ペーパーを、複数の集積部に前記各オーダ毎に纏めて集積するべく、該各集積部へ振分ける振分け手段とを備えたプリント処理システムであって、
前記振分け手段は、前記各オーダ毎のプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、各オーダの注文データに応じて予め決められた所定の集積部へ振分けるとともに、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、前記所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部へ振分けるように構成されており、
前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが前記所定の集積部とは異なる集積部へ振分けられたオーダが存在する場合に、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーの振分け先を表示する表示手段を備えていることを特徴とするプリント処理システム。
【請求項2】
請求項1記載のプリント処理システムにおいて、
前記注文データは、プリントサイズを含み、
前記振分け手段は、前記各オーダ毎のプリント処理ペーパーを、該オーダの注文データにおけるプリントサイズに対応して予め決められた所定の集積部へ振分けるとともに、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部に、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、前記所定の集積部とは異なる、プリント処理ペーパーが集積されていない集積部であって今回のオーダのプリント処理ペーパーよりも大きいサイズに対応する集積部へ振分けるように構成されていることを特徴とするプリント処理システム。
【請求項3】
請求項1記載のプリント処理システムにおいて、
前記注文データは、プリント枚数を含み、
前記各集積部は、前記プリント処理ペーパーを所定枚数まで纏めて集積することが可能になっており、
前記振分け手段は、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部を含めて前記複数の集積部全てに、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを、前記複数の集積部のうち、集積されているプリント処理ペーパーの枚数に、今回のオーダのプリント処理ペーパーの全枚数を加えても前記所定枚数を超えない集積部へ振分けるように構成されており、
前記表示手段は、前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが同じ集積部へ振分けられた複数のオーダが存在する場合には、少なくとも当該複数のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先を表示するように構成されていることを特徴とするプリント処理システム。
【請求項4】
請求項1記載のプリント処理システムにおいて、
前記振分け手段は、前記プリント処理ペーパーを前記複数の集積部のうちの少なくとも1つへ搬送するための搬送ベルトを有していて、振分けようとしている今回のオーダのプリント処理ペーパーの振分け先である前記所定の集積部を含めて前記複数の集積部全てに、今回よりも前のオーダのプリント処理ペーパーが集積されているときには、今回のオーダのプリント処理ペーパーを前記いずれの集積部へも振分けないで前記搬送ベルト上に集積させるように構成されており、
前記表示手段は、前記振分け手段によりプリント処理ペーパーが前記搬送ベルト上に集積されたオーダが存在する場合には、少なくとも当該オーダのプリント処理ペーパーが前記搬送ベルト上に集積されている旨を表示するように構成されていることを特徴とするプリント処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2009−92804(P2009−92804A)
【公開日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−261687(P2007−261687)
【出願日】平成19年10月5日(2007.10.5)
【出願人】(000135313)ノーリツ鋼機株式会社 (1,824)
【Fターム(参考)】