説明

プリント回路を有するコア上の小型コイル

【課題】小型の多軸型コイルを製造する方法および当該方法によって製造された装置を提供する。
【解決手段】コイルアセンブリを製造する方法は、コア上にプリント回路配線を配設するステップを含んでいる。この配線は、コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子を含んでいる。二つまたはそれ以上のワイヤーは、二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、コアの周囲に、それぞれ異なる方向に巻き付けられる。ワイヤーの端部は、プリント回路配線を介して、ワイヤーを端子に接続するように、プリント回路配線に連結される。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
この発明は、概ね、磁界トランスデューサに関し、より詳細には、小型の多軸型コイルを製造する方法および当該方法によって製造された装置に関するものである。
【0002】
〔発明の背景〕
一般に、無線装置には、コア上に巻かれた一つまたはそれ以上のコイルの形態を採る磁界トランスデューサが含まれる。このようなトランスデューサは、外部の磁界からのエネルギーを、その磁界によりコイルに誘導される電流または電圧を用いて、検知するか、または抽出するために使用されることがある。あるいは、このタイプのトランスデューサは、コイルに駆動電流を供給することによって、磁界発生器として使用されることがある。このようなトランスデューサの一つの用途は、例えば、ゴバリ(Govari)の米国特許出願公開公報US 2003/0120150 A1およびドロン(Doron)らの米国特許第6,239,724号明細書によって記述されているような無線式の位置トランスポンダー(wireless position transponders)である。これらの両刊行物の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。
【0003】
一部の用途では、多重コイルは、複数の異なる軸に沿う磁界を送信するか、または受信するために、同一コアの周囲の異なる方向に巻かれることがある。例えば、参照によって、この明細書に開示内容が組み込まれるイシカワ(Ishikawa)らのPCT特許出願WO 00/38571 A1および米国特許第6,261,247号明細書は、相対的な位置および距離を測定するための一つまたはそれ以上の実質的に球状のトランスポンダーを用いる解剖学的構造上の位置検知システムを開示している。これらのトランスポンダーは、無線周波数信号(RF signals)を送受信でき、これによりトランスポンダー間で交信し、かつ別体の中央演算処理装置(CPU)と交信することができる。一つの例では、上述のトランスポンダーは、球状の基板上に組み付けられ、三つのコイルから構成されたセットを三つ、組み合わせた形態を採る九つのコイルを有している。各セットは、相互に直交しており、三つのコイル、すなわち一つの送信用コイル、一つの受信用コイルおよび一つの電力結合用コイルを有している。これらのコイルセットは、少なくとも一つのコイルセットが潜在的に最適な電力結合および相互通信を提供する方向に向けられることを保証するために、上述のような方式でグループ分けされている。
【0004】
医療機器に使用される多軸型の磁気コイルの他の例は、参照によって、この明細書に開示内容が組み込まれるキャスパー(Casper)らの米国特許第5,167,626号明細書によって開示されている。この特許は、無線周波数(RF)信号によって作動するカプセルタイプの医療機器に関するものである。一つの例では、銅線を巻いた三つのコイルが互いに直交する方向に、共通のフェライトコアの周囲に巻かれている。コアは、コイルの有効断面積を増大させるのに役立つ。したがって、コイルアセンブリは、磁界トランスミッタからの多くの磁束を阻止でき、受信した無線周波数信号エネルギーが消化管内のカプセル機器の方向に依存する傾向を最小にすることができる。
【0005】
回路基板上に単軸型の磁気コイルを形成するか、または取り付けるための技術は、公知である。例えば、カラメラ(Caramela)らの米国特許第6,690,255号明細書は、第1および第2の端部を有する細長いコアと、このコアを支持するための第1および第2の支持体(supports)とを有する表面取り付け可能な部品(surface-mountable component)を開示している。各支持体は、コアの第1および第2の端部のうち、一つの端部を収容するための容器を画定している。支持体上には、この支持体をプリント回路基板に電気的に接続し、かつ取り付けるための金属被覆パッドが設けられている。少なくとも一つのワイヤーは、コアの一部の周囲に巻かれており、支持体の金属被覆パッドに電気的に接続される端部を有している。このタイプの部品は、コイルクラフト社(Coilcraft Inc.)(米国イリノイ州カリー(Cary))から入手可能である。
【0006】
〔発明の概要〕
この発明の実施の形態は、プリント回路基板またはケーブルコネクタ等の導電性接続部を有するベースへの取り付けに適している多軸型のコイルアセンブリを製造する方法を提供する。これらの方法がいかなる寸法のコイルを製造するのに使用されてもよいが、これらの方法は、他の回路素子と一体化されるべき小型のトランスポンダーおよび電力供給用のコイルを製造する上で、特に有利である。このようなコイルは、特に、医療用の位置検知用途に使用されてもよい。
【0007】
以下に記述される実施の形態では、プリント回路配線が、コア上に配設されており、このコアは、磁性材料または非磁性材料を含んでいてよい。これらの配線(traces)は、コイルアセンブリが取り付けられるべきベース(base)に連結するための端子を含んでいる。一部の実施の形態では、配線は、セラミック材料またはプラスチック材料等の適切なコア材料の表面上に直接、印刷されている。他の実施の形態では、配線は、プリント回路用のフレキシブル材料上に印刷され、このフレキシブル材料は、その後にコアの周囲に巻き付けられる。少なくとも二つのコイルワイヤー(coil wires)は、それぞれ異なる方向に、コアの周囲に巻き付けられる。これらのワイヤーの端部は、コア上に配設されるプリント回路配線に接続されており、これにより、プリント回路配線を介して、ワイヤーを端子に電気的に接続することができる。
【0008】
このようにして製造されたコイルアセンブリは、従来の回路素子に使用されるような表面取り付け用ハンダ付け法(surface-mount soldering)またはワイヤーボンディング法などの同一の組立方法を用いて、ベース上に取り付けられてもよい。この発明によって提供される新規の製造方法は、小型のコイルアセンブリの製造可能性および信頼性、ならびに、このようなコイルを他の回路素子と一体化する利便性を高めることができる。
【0009】
したがって、この発明の一つの実施の形態によれば、
コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子を含むプリント回路配線をコア上に配設するステップと、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ端部を有する二つまたはそれ以上のワイヤーを、それぞれ異なる方向に沿って、コアの周囲に巻き付けるステップと、
プリント回路配線を介して、ワイヤーを端子に接続するように、ワイヤーの端部をプリント回路配線に連結するステップと、
を含む、コイルアセンブリの製造方法が提供される。
【0010】
一部の実施の形態では、この発明の方法は、ベース上にコイルアセンブリを取り付けるステップと、ベースを介して、ワイヤーを他の回路に接続するように、導電性接続部に端子をハンダ付け法(soldering)またはワイヤーボンディング法(wire-bonding)で接続するステップと、を含んでいる。
【0011】
一つの開示された実施の形態では、プリント回路配線を配設するステップは、コア上に配線を印刷するステップを含んでいる。典型的には、コアは、誘電体を含み、このコアは、二つまたはそれ以上のワイヤーを収容するボビンとして形成され、このボビンは、端子が印刷されるフランジを含んでいる。誘電体は、セラミック材料、およびプラスチック材料のうち、少なくとも一つの材料を含んでいてもよい。この構成に加えて、あるいは上述の構成に代えて、コアは磁性材料を含んでいる。
【0012】
他の実施の形態では、プリント回路配線を配設するステップは、フレキシブル誘電体基板上にプリント回路配線を印刷するステップと、二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付ける前に、コア上に誘電体基板を配置するステップと、を含んでいる。
【0013】
一部の実施の形態では、プリント回路配線を配設するステップは、コア上に較正用プリントコイルを形成するステップを含んでおり、この発明の方法は、コアの周囲に二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けることによって画定されたコイルの、磁界に対する応答を較正するために、較正用プリントコイルを用いるステップを含んでいる。
【0014】
開示された実施の形態では、二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けるステップは、三つのワイヤーを、それぞれ互いに直交する方向に、コアの周囲に巻き付けるステップを含んでいる。
【0015】
ベースは、プリント回路基板の一領域を含むことができ、または、ケーブルコネクタの一部分であってもよい。
【0016】
また、この発明の一つの実施の形態によれば、
コアと、
このコア上に配設されたプリント回路配線であって、コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子を含む、プリント回路配線と、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿ってコアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、このワイヤーは、それぞれ端部を有し、この端部は、プリント回路配線を介して、ワイヤーを端子に接続するように、プリント回路配線に連結される、ワイヤーと、
を含む、コイルアセンブリが提供される。
【0017】
さらに、この発明の一つの実施の形態によれば、
回路基板と、
この回路基板上に取り付けられたコイルアセンブリであって、コアと、このコア上に配設されたプリント回路配線であって、回路基板に連結するための端子を含む、プリント回路配線と、二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿ってコアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、このワイヤーは、それぞれ端部を有し、この端部は、プリント回路配線を介して、ワイヤーを端子に接続するように、プリント回路配線に連結される、ワイヤーと、を含む、コイルアセンブリと、
磁界に応答してコイルアセンブリにより生じる信号を受信するように回路基板に連結された処理回路であって、信号を処理して磁界に関するデータを生成するように構成された、処理回路と、
を含む、センサが提供される。
【0018】
一つの開示された実施の形態では、処理回路により生成されたデータは、センサの位置を示している。回路基板、コイルアセンブリおよび処理回路は、患者の体内への挿入に適したハウジング内に収容されてもよい。
【0019】
さらに、この発明の一つの実施の形態によれば、
導電性接続部を含むベースを備えたコネクタと、
回路基板上に取り付けられたコイルアセンブリであって、コアと、このコア上に配設されたプリント回路配線であって、コネクタの導電性接続部に連結される端子を含む、プリント回路配線と、二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿ってコアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、このワイヤーは、それぞれ端部を有し、この端部は、プリント回路配線を介して、ワイヤーを端子に接続するように、プリント回路配線に連結される、ワイヤーと、を含む、コイルアセンブリと、
磁界に応答してコイルアセンブリにより生じる信号を処理して、磁界に関するデータを生成するように構成された、処理回路と、
コイルアセンブリからの信号を処理回路に伝達するように、コネクタの導電性接続部と処理回路との間に連結されるケーブルと、
を含む、センサが提供される。
【0020】
〔この発明の実施の形態の詳細な記述〕
この発明は、図面をもとに、次の実施の形態の詳細な記述から、より完全に理解されるはずである。
【0021】
図1は、この発明の一つの実施の形態による、外科手術に使用される磁気追跡システム20を絵画的に示す概略図である。外科医22は、医療器具24を用いて、患者23に対して医療処置を施している。インプラント26は、患者の体内、すなわち、この図示例では患者の脚部30内の手術部位に導入されている。磁気追跡システムは、インプラント26および医療器具24の位置を測定し、かつ、その位置を示すことによって、医療処置、すなわち、この図示例では膝関節手術を実行できるように、外科医を導くものである。この磁気追跡システムは、手術部位を含む手術範囲全体の位置および方位の座標を測定することができる。
【0022】
医療器具24およびインプラント26の座標は、患者の体に固定される位置確認用パッド34等の電界発生器を基準にして決定される。図1に示された例では、パッドは、患者の脹脛および大腿部上で、インプラント26の近傍に配置されている。信号発生器ユニット38は、典型的には、位置確認用パッド34内に電界発生用コイルを含む電界発生器を駆動する駆動信号を発生する。
【0023】
インプラント26および医療器具24は、以下に詳述される小型の無線センサユニットを内蔵している。各センサユニットは、その近傍の磁界を検知するように設計された位置確認センサを備えている。位置確認用パッド34によって生じた磁界は、医療器具24およびインプラント26内に据えられたセンサユニットの位置確認センサ内で電流を誘導する。この誘導電流(または、この誘導電流に相当する電圧)に応答して、各センサユニット内の信号処理回路および信号送信回路は、インプラントおよび医療器具の位置および方位を示す位置確認信号を生じ、かつ送信する。この場合、明らかに、位置確認センサが非常に小型で、信頼性の高い機能を有していなければならない。
【0024】
位置確認信号(position signals)は、コンピュータ41に接続された無線制御ユニット40によって受信される。コンピュータは、医療器具24およびインプラント26の相対的な位置および方位の座標を較正するために、受信した信号を処理する。この処理結果は、典型的には、ディスプレイ42上で、外科医に示される。
【0025】
2005年2月22日付けの米国特許出願第11/063,094号および2005年2月18日付けの米国特許出願第11/062,258号には、図1に示されたタイプの位置確認用の追跡システムに関して、さらに詳細に記載されている。これらの出願は、本願の譲受人に譲受されており、これらの開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。これに代えて、この発明の原理は、「発明の背景」において述べられたような他のタイプの位置確認用追跡システム、ならびに、この技術分野において公知の磁界の送受信を利用した他の用途で実施されてもよい。
【0026】
図2は、この発明の一つの実施の形態による、インプラント26に内蔵された位置確認センサ50を絵画的に示す概略図である。これに代えて、位置確認センサ50は、他のタイプのインプラントおよび侵襲性機器に内蔵されるか、または当該機器等に取り付けられてもよい。この例示的な実施の形態における位置確認センサ50は、センサコア54上に巻き付けられるコイルワイヤーを含むセンサ用コイルアセンブリ52を備えている。センサコアには、磁性材料または非磁性材料を含めてもよい。位置確認センサ50は、電力用コイルアセンブリ62と、無線通信用コイル60とをさらに備えている。これらのコイルは、フレキシブルプリント回路基板(PCB)等の適切な基板56に取り付けられ、かつ、この基板上に同様に取り付けられた電子処理回路58に連結されている。電子処理回路58は、位置確認用のパッド34によって生じた磁界に応答してセンサ用コイルアセンブリ52によって生成された電気信号を受信し、かつ処理する。これらの信号に基づいて、電子処理回路58は、制御ユニット40へ位置確認データを送信する。上述した米国特許出願公開公報US 2003/0120150 A1および、米国特許出願第10/706,298号には、電子処理回路58の構造および操作について、さらに詳述されている。後者の出願は、本願の譲受人に譲受されており、これらの開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。
【0027】
図2は、簡略化するために、センサ用コイルアセンブリ52および電力用コイルアセンブリ62のそれぞれにおいて一つのコイルのみを示しているが、三つのセンサ用コイルおよび三つの電力用コイルのように、各アセンブリは、典型的には、複数のコイルを含んでいる(以下の図3Bおよび図5には、共通のコア上に巻き付けられた複数のセンサ用コイルが示されている)。センサ用コイルはコア54上に互いに直交する方向に沿って共に巻き付けられており、一方、電力用コイルは他のコア64上に互いに直交する方向に沿って共に巻き付けられている。これに代えて、センサ用および電力用のコイルは、例えば、2004年1月9日付けの米国特許出願第10/754,751号に記述されているように、同一のコア上に重ね合わされてもよい。当該出願の開示内容は、参照によって、この明細書に組み込まれる。
【0028】
図3Aは、この発明の一つの実施の形態による、コア54を絵画的に示す概略図である。コア54は、典型的には、適切なセラミック材料または、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のプラスチック材料などの誘電体を含み、このコアは約2×2×5mmの典型的な寸法を有するボビンの形態で製造される。磁性セラミック材料は、任意に使用されてもよい。ボビンの側部およびフランジ72上には、金属製の端子パッド70が、例えばフォトリソグラフィー法(photolithographic process)を用いて印刷される。フランジ72の外側部で、コアのベース上に印刷された端子パッドは、表面取り付け製造方法を用いて、コア自体が、基板56等のプリント回路基板上に取り付けられ、ハンダ付けされるようにする。プリント回路配線73は、コアの側部上の端子パッドをボビンの外面上の端子パッドに接続する。
【0029】
図3Bは、この発明の一つの実施の形態による、センサ用コイルアセンブリ52を絵画的に示す概略図である。この実施の形態では、細いワイヤーで構成された個別のコイル74、76および78がコア54(この図3Bでは隠れている)上に巻き付けられている。各コイルは、異なる直交軸の回りに巻き付けられている。ワイヤーの寸法およびその巻数は、例えば、センサ用コイルアセンブリ52に巻かれるより細いワイヤーの巻数を多くし、電力用コイルアセンブリ62に巻かれるより太いワイヤーの巻数を少なくする等、用途の要求によって左右される。異なる例では、この発明の発明者らが10μmと70μmとの間の直径を有するワイヤーを用いて、40回と3000回との間のワイヤーの巻数でコアの周囲に巻き付けている。他の例は、この技術分野における当業者にとって明白であるはずである。
【0030】
センサ用コイルアセンブリ52を製造するために、コア54がコイル74の軸回りに回転するように取り付けられ、適切なワイヤーはコアに固定される。次に、コアをその軸回りに回転させて、ワイヤーが適当な巻数でコア上に巻き付けられるまで、ワイヤーがスプールから供給される。次に、コアをコイル76の軸回りに回転させるように、移動させた後、コイル74上にコイル76を巻き付けるように、コアを回転させる。二つのコイル間の渦流的な結合を低減するために、コイル76を巻く前に、任意に、誘電性分離器(図示せず)がコイル74上に配置される。最終的には、上述と同一の方法で、コイル78がコイル76上に巻き付けられる。次に、各コイルのワイヤーの両端部79は、端子パッド70上の適切な箇所にハンダ付けされることにより、コイルワイヤーをフランジ72の底部上のパッドに電気的に接続することができる。ここで、センサ用コイルアセンブリ52は、基板56等のプリント回路基板上に、図3Bに示された方位で取り付けられてもよい。
【0031】
図4は、この発明の一つの実施の形態による、フレキシブルプリント回路80を示す正面図である。先の実施の形態と同様に、プリント回路配線がコア上に直接、印刷することが可能でない、または、望ましくない場合には、フレキシブルプリント回路は、以下の図5に示されているように、コアの周囲に巻き付けられてもよい。プリント回路80は、導電性配線83が印刷されるマイラー(Mylar:登録商標)等の薄い、フレキシブルな誘電性基板材料82を含んでいる。また、コア上に巻き付けられることになる各X、YおよびZコイルについて、プリント回路80に、二つの端子84が設けられている。これらの端子84は、導電性配線83を介して、基板82の縁部から突出する接続部86に連結されている。
【0032】
図5は、この発明の一つの実施の形態による、プリント回路80に基づいたコイルアセンブリ90を絵画的に示す概略図である。コイルアセンブリ90を製造するために、プリント回路80は、フェライト等のコア92の周囲に巻き付けられ、例えば適切な接着剤を用いて、所定の位置に固定される。プリント回路の六つのセグメントの寸法は、コアの表面に適合するように設定されている。図5には、コア92が立方体形状を有するように示されているが、プリント回路80の形状および寸法に適切に調節された状態であるならば、他の形状のコアでも、同様に使用されてもよい。次に、各コイル74、76および78を、センサ用コイルアセンブリ52に関する上述の方法で、コア92上に巻き付け、コイルワイヤーの一つの端部79を端子84の一つの内に挿入した後に、コアの周囲にワイヤーを適切な方向に巻き付けるように、コアを回転させる。巻き付けを完了した後に、コイルワイヤーの他の端部を他の端子内に挿入する。
【0033】
フレキシブルプリント回路80がコア92の周囲に巻き付けられ、かつ、コイルがプリント回路上に巻き付けられた場合でも、接続部86はアクセス可能な状態のままである。これらの接続部は、回路基板に直接、ハンダ付けされるか、またはワイヤーボンディング法によって接続されてもよい。したがって、コイルアセンブリ60は、所望に応じて表面取り付け方法を用いて、センサの他の電子部品と共に、基板56等の基板上に取り付けられてもよい。
【0034】
磁気検知の用途では、コイル74、76および78の幾何学的偏向(deviation)が、適用された磁界に対するコイルの応答に変化を引き起こし、これによりセンサの正確性を危うくすることになる。この問題を処理するために、較正用コイル88は、フレキシブルプリント回路80上、典型的には内面上(すなわち、コイル74、76および78から離れ、コア92に向かって面した側面上)に配線として、任意に、印刷されてもよい。これらの較正用コイルは、接続部86に対して配線(図示せず)によって同様に接続されており、これにより基板56上の回路に連結されてもよい。これらの較正用プリントコイルが正確な公知の幾何学的構造を有するので、これらのコイルは、巻き線型コイル(wire-wound coils)の製造上の変動性を補正するために、巻き線型コイルの応答を較正するのに使用されてもよい。例えば、外部の磁界に対する較正用プリントコイルの応答は、巻き線型コイルに関する較正基準として使用されるか、または較正用プリントコイルを駆動することによって生じた磁界に対する巻き線型コイルの応答は、較正目的のために測定されてもよい。
【0035】
図6は、この発明の他の実施の形態による、コネクタ106に係合するように設計されたコイルアセンブリ100を絵画的に示す概略図である。コイルアセンブリ100は、センサ用コイルアセンブリ52(図3B)の設計およびその製造方法が同様であり、コア102と、このコア102上に巻き付けられたコイル104とを含んでいる。次に、コイルの配線端部は、上述したように、端子パッド70上の適切な箇所にハンダ付けされる。
【0036】
但し、この実施の形態では、コイルアセンブリ100のフランジ72は、そのコイルアセンブリを複数の導電性ケーブル108に連結するためのコネクタ106内のベース112上に取り付けられている。ベース112には、フランジ72上の端子に係合する導電性接続部を含めてもよい。この構成に加えて、あるいは上述の構成に代えて、ケーブル108の導電体110は、コネクタ106から延出し、典型的にはワイヤーボンディング法、または他の適切な方法で、端子パッド70に接続してもよい。コイルアセンブリ100が三つのコイル104を含む場合には、例えば、コイルワイヤーの六つの端部のすべては、上述の接続方法の一つまたは双方を用いて、ケーブル108の各導電体に、容易にかつ確実に接続されてもよい。
【0037】
コイルアセンブリ100をコネクタ106に接続した後に、コイルアセンブリ100(および、場合によりコネクタ106も同様に)は、封止された生体適合性ハウジング内に包まれ(encapsulated)、その後に、上述したように、患者の体内に挿入されてもよい。ケーブル108は、コイルアセンブリからの信号を、体外の処理回路(processing circuitry)に伝達するものであり、この処理回路は、上述したように、信号を処理してコイルアセンブリの位置座標を決定するものである。このように、一つのコイルがセンサユニット内に収容され、そのセンサユニットが患者の体内に挿入され、かつセンサユニットが、ケーブル108で処理回路に接続されている配置構成は、センサユニットの寸法を最小にし、かつ、無線電力供給、およびセンサとのデータ送受信、に関連するような問題を回避するのに有益である。
【0038】
上述の実施の形態は位置確認用の追跡用途における磁界センサの構造に特に関係しているが、コア上の導電性配線の配設および当該配線へのコイルワイヤーの接続に関する上述の新規な方法は、必要な変更を加えて、他の用途および構造においても使用されてもよい。例えば、多軸型コイルの部品は、磁界の発生および伝達の目的のために、上述の方法で製造されてもよい。さらに、上述の方法に従って、誘導コイルのコア上に配設される導電性配線は、単一の自己内蔵型のユニット内に、コイルを備えた他のタイプの回路を一体化するのに使用されてもよい。
【0039】
したがって、上述の実施の形態が例示の目的で引用され、この発明が上述したように、特に図示され、かつ、記述された内容に限定されないことは正当に評価されるはずである。むしろ、この発明の範囲は、上述した種々な特徴のコンビネーションおよびサブコンビネーションの双方を含むものであり、さらに、上述の記載を読んだときに、この発明の変更および修正が先行技術に開示されていないものと、この技術分野における当業者が気づくものである。
【0040】
〔実施の態様〕
以下、この発明の実施の態様を説明する。
(1)コイルアセンブリを製造する方法において、
プリント回路配線をコア上に配設するステップであって、前記プリント回路配線は、前記コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子、を含む、ステップと、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ端部を有する二つまたはそれ以上のワイヤーを、それぞれ異なる方向に沿って、前記コアの周囲に巻き付けるステップと、
前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記ワイヤーの前記端部を前記プリント回路配線に連結するステップと、
を含む、方法。
(2)実施態様1記載の方法において、
前記ベース上に前記コイルアセンブリを取り付けるステップと、
前記ベースを介して、前記ワイヤーを他の回路に接続するように、前記導電性接続部に前記端子をハンダ付けするステップと、
を含む、方法。
(3)実施態様1記載の方法において、
前記ベース上に前記コイルアセンブリを取り付けるステップと、
前記ベースを介して、前記ワイヤーを他の回路に接続するように、前記導電性接続部に前記端子をワイヤーボンディング法で接続するステップと、
を含む、方法。
(4)実施態様1記載の方法において、
前記プリント回路配線を配設するステップは、前記コア上に前記プリント回路配線を印刷するステップ、を含む、方法。
【0041】
(5)実施態様4記載の方法において、
前記コアは、誘電体を含み、前記コアは、前記二つまたはそれ以上のワイヤーを収容するボビンとして形成され、前記ボビンは、前記端子が印刷されるフランジを含んでいる、方法。
(6)実施態様5記載の方法において、
前記誘電体は、セラミック材料、およびプラスチック材料のうち、少なくとも一つの材料を含む、方法。
(7)実施態様1記載の方法において、
前記コアは、磁性材料を含んでいる、方法。
(8)実施態様1記載の方法において、
前記プリント回路配線を配設するステップは、
フレキシブル誘電体基板上に前記プリント回路配線を印刷するステップと、
前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付ける前に、前記コア上に前記誘電体基板を配置するステップと、
を含む、
方法。
(9)実施態様1記載の方法において、
前記プリント回路配線を配設するステップは、前記コア上に、較正用プリントコイルを形成するステップを含み、
前記方法は、
前記コアの周囲に前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けることによって画定された前記コイルの、磁界に対する応答を較正するために、前記較正用プリントコイルを用いるステップ、
を含む、
方法。
(10)実施態様1記載の方法において、
前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けるステップは、三つのワイヤーを、それぞれ互いに直交する方向に、前記コアの周囲に巻き付けるステップ、を含む、方法。
【0042】
(11)実施態様1記載の方法において、
前記ベースは、プリント回路基板の一領域を含む、方法。
(12)実施態様1記載の方法において、
前記ベースは、ケーブルコネクタの一部分である、方法。
(13)コイルアセンブリにおいて、
コアと、
前記コア上に配設されたプリント回路配線であって、前記コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子を含む、前記プリント回路配線と、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿って前記コアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、前記ワイヤーは、それぞれ端部を有し、前記端部は、前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記プリント回路配線に連結される、前記ワイヤーと、
を含む、コイルアセンブリ。
(14)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記プリント回路配線は、前記コア上に印刷されている、コイルアセンブリ。
(15)実施態様14記載のアセンブリにおいて、
前記コアは、誘電体を含み、前記コアは、前記二つまたはそれ以上のワイヤーを収容するボビンとして形成され、前記ボビンは、前記端子が印刷されるフランジを含んでいる、コイルアセンブリ。
【0043】
(16)実施態様15記載のアセンブリにおいて、
前記誘電体は、セラミック材料、およびプラスチック材料のうち、少なくとも一つの材料を含む、コイルアセンブリ。
(17)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記コアは、磁性材料を含んでいる、コイルアセンブリ。
(18)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記プリント回路配線が印刷されるフレキシブル誘電体基板、
をさらに含み、
前記誘電体基板は、前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付ける前に、前記コア上に配置されている、
コイルアセンブリ。
(19)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記プリント回路配線は、前記コアの周囲に前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けることによって画定された前記コイルの磁界に対する応答を較正するのに用いられる較正用プリントコイルを含む、コイルアセンブリ。
(20)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記二つまたはそれ以上のワイヤーは、前記ワイヤーがそれぞれ互いに直交する方向に巻き付けられた三つのコイルを画定するように、前記コアの周囲に巻き付けられている、コイルアセンブリ。
【0044】
(21)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記ベースは、プリント回路基板の一領域を含む、コイルアセンブリ。
(22)実施態様13記載のアセンブリにおいて、
前記ベースは、ケーブルコネクタの一部分である、コイルアセンブリ。
(23)センサにおいて、
回路基板と、
前記回路基板上に取り付けられたコイルアセンブリであって、
コア、
前記コア上に配設されたプリント回路配線であって、前記回路基板に連結された端子を含む、前記プリント回路配線、および、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿って前記コアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、前記ワイヤーは、それぞれ端部を有し、前記端部は、前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記プリント回路配線に連結される、前記ワイヤー、
を含む、前記コイルアセンブリと、
磁界に応答して前記コイルアセンブリにより生じる信号を受信するように前記回路基板に連結され、かつ、前記信号を処理して前記磁界に関するデータを生成するように構成された、処理回路と、
を含む、センサ。
(24)実施態様23記載のセンサにおいて、
前記処理回路によって生成された前記データは、前記センサの位置を示している、センサ。
(25)実施態様24記載のセンサにおいて、
前記回路基板、前記コイルアセンブリ、および前記処理回路は、患者の体内への挿入に適したハウジング内に収容されている、センサ。
【0045】
(26)センサにおいて、
導電性接続部を含むベースを備えたコネクタと、
回路基板上に取り付けられたコイルアセンブリであって、
コア、
前記コア上に配設されたプリント回路配線であって、前記コネクタの前記導電性接続部に連結される端子を含む、前記プリント回路配線、および、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿って前記コアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、前記ワイヤーは、それぞれ端部を有し、前記端部は、前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記プリント回路配線に連結される、前記ワイヤー、
を含む、前記コイルアセンブリと、
磁界に応答して前記コイルアセンブリにより生じる信号を処理して、前記磁界に関するデータを生成するように構成された、処理回路と、
前記コイルアセンブリからの前記信号を前記処理回路に伝達するように、前記コネクタの前記導電性接続部と前記処理回路との間に連結されるケーブルと、
を含む、センサ
(27)実施態様26記載のセンサにおいて、
前記処理回路によって生成された前記データは、前記センサの位置を示している、センサ。
(28)実施態様26記載のセンサにおいて、
前記コイルアセンブリは、患者の体内への挿入に適したハウジング内に包まれている、センサ。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】この発明の一つの実施の形態による、医療用途に使用される磁気位置確認用検知システム(magnetic position sensing system)を絵画的に示す概略図である。
【図2】この発明の一つの実施の形態による、骨用インプラントに内蔵された磁気位置トランスポンダー(magnetic position transponder)を絵画的に示す概略図である。
【図3A】この発明の一つの実施の形態による、回路配線が印刷されたコアを絵画的に示す概略図である。
【図3B】この発明の一つの実施の形態による、図3Aのコア上に巻き付けられたコイルアセンブリを絵画的に示す概略図である。
【図4】この発明の一つの実施の形態による、フレキシブルプリント回路を示す正面図である。
【図5】この発明の一つの実施の形態による、図4のフレキシブルプリント回路を用いたコイルアセンブリを絵画的に示す概略図である。
【図6】この発明の一つの実施の形態による、コイルおよびケーブルアセンブリを絵画的に示す概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルアセンブリを製造する方法において、
プリント回路配線をコア上に配設するステップであって、前記プリント回路配線は、前記コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子、を含む、ステップと、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ端部を有する二つまたはそれ以上のワイヤーを、それぞれ異なる方向に沿って、前記コアの周囲に巻き付けるステップと、
前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記ワイヤーの前記端部を前記プリント回路配線に連結するステップと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記ベース上に前記コイルアセンブリを取り付けるステップと、
前記ベースを介して、前記ワイヤーを他の回路に接続するように、前記導電性接続部に前記端子をハンダ付けするステップと、
を含む、方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、
前記ベース上に前記コイルアセンブリを取り付けるステップと、
前記ベースを介して、前記ワイヤーを他の回路に接続するように、前記導電性接続部に前記端子をワイヤーボンディング法で接続するステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、
前記プリント回路配線を配設するステップは、前記コア上に前記プリント回路配線を印刷するステップ、を含む、方法。
【請求項5】
請求項4記載の方法において、
前記コアは、誘電体を含み、前記コアは、前記二つまたはそれ以上のワイヤーを収容するボビンとして形成され、前記ボビンは、前記端子が印刷されるフランジを含んでいる、方法。
【請求項6】
請求項5記載の方法において、
前記誘電体は、セラミック材料、およびプラスチック材料のうち、少なくとも一つの材料を含む、方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、
前記コアは、磁性材料を含んでいる、方法。
【請求項8】
請求項1記載の方法において、
前記プリント回路配線を配設するステップは、
フレキシブル誘電体基板上に前記プリント回路配線を印刷するステップと、
前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付ける前に、前記コア上に前記誘電体基板を配置するステップと、
を含む、
方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、
前記プリント回路配線を配設するステップは、前記コア上に、較正用プリントコイルを形成するステップを含み、
前記方法は、
前記コアの周囲に前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けることによって画定された前記コイルの、磁界に対する応答を較正するために、前記較正用プリントコイルを用いるステップ、
を含む、
方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、
前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けるステップは、三つのワイヤーを、それぞれ互いに直交する方向に、前記コアの周囲に巻き付けるステップ、を含む、方法。
【請求項11】
請求項1記載の方法において、
前記ベースは、プリント回路基板の一領域を含む、方法。
【請求項12】
請求項1記載の方法において、
前記ベースは、ケーブルコネクタの一部分である、方法。
【請求項13】
コイルアセンブリにおいて、
コアと、
前記コア上に配設されたプリント回路配線であって、前記コイルアセンブリが取り付けられるべきベース上の導電性接続部に連結するための端子を含む、前記プリント回路配線と、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿って前記コアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、前記ワイヤーは、それぞれ端部を有し、前記端部は、前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記プリント回路配線に連結される、前記ワイヤーと、
を含む、コイルアセンブリ。
【請求項14】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記プリント回路配線は、前記コア上に印刷されている、コイルアセンブリ。
【請求項15】
請求項14記載のアセンブリにおいて、
前記コアは、誘電体を含み、前記コアは、前記二つまたはそれ以上のワイヤーを収容するボビンとして形成され、前記ボビンは、前記端子が印刷されるフランジを含んでいる、コイルアセンブリ。
【請求項16】
請求項15記載のアセンブリにおいて、
前記誘電体は、セラミック材料、およびプラスチック材料のうち、少なくとも一つの材料を含む、コイルアセンブリ。
【請求項17】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記コアは、磁性材料を含んでいる、コイルアセンブリ。
【請求項18】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記プリント回路配線が印刷されるフレキシブル誘電体基板、
をさらに含み、
前記誘電体基板は、前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付ける前に、前記コア上に配置されている、
コイルアセンブリ。
【請求項19】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記プリント回路配線は、前記コアの周囲に前記二つまたはそれ以上のワイヤーを巻き付けることによって画定された前記コイルの、磁界に対する応答を較正するのに用いられる較正用プリントコイルを含む、コイルアセンブリ。
【請求項20】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記二つまたはそれ以上のワイヤーは、前記ワイヤーがそれぞれ互いに直交する方向に巻き付けられた三つのコイルを画定するように、前記コアの周囲に巻き付けられている、コイルアセンブリ。
【請求項21】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記ベースは、プリント回路基板の一領域を含む、コイルアセンブリ。
【請求項22】
請求項13記載のアセンブリにおいて、
前記ベースは、ケーブルコネクタの一部分である、コイルアセンブリ。
【請求項23】
センサにおいて、
回路基板と、
前記回路基板上に取り付けられたコイルアセンブリであって、
コア、
前記コア上に配設されたプリント回路配線であって、前記回路基板に連結された端子を含む、前記プリント回路配線、および、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿って前記コアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、前記ワイヤーは、それぞれ端部を有し、前記端部は、前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記プリント回路配線に連結される、前記ワイヤー、
を含む、前記コイルアセンブリと、
磁界に応答して前記コイルアセンブリにより生じる信号を受信するように前記回路基板に連結され、かつ、前記信号を処理して前記磁界に関するデータを生成するように構成された、処理回路と、
を含む、センサ。
【請求項24】
請求項23記載のセンサにおいて、
前記処理回路によって生成された前記データは、前記センサの位置を示している、センサ。
【請求項25】
請求項24記載のセンサにおいて、
前記回路基板、前記コイルアセンブリ、および前記処理回路は、患者の体内への挿入に適したハウジング内に収容されている、センサ。
【請求項26】
センサにおいて、
導電性接続部を含むベースを備えたコネクタと、
回路基板上に取り付けられたコイルアセンブリであって、
コア、
前記コア上に配設されたプリント回路配線であって、前記コネクタの前記導電性接続部に連結される端子を含む、前記プリント回路配線、および、
二つまたはそれ以上のコイルを画定するように、それぞれ異なる方向に沿って前記コアの周囲に巻き付けられた二つまたはそれ以上のワイヤーであって、前記ワイヤーは、それぞれ端部を有し、前記端部は、前記プリント回路配線を介して、前記ワイヤーを前記端子に接続するように、前記プリント回路配線に連結される、前記ワイヤー、
を含む、前記コイルアセンブリと、
磁界に応答して前記コイルアセンブリにより生じる信号を処理して、前記磁界に関するデータを生成するように構成された、処理回路と、
前記コイルアセンブリからの前記信号を前記処理回路に伝達するように、前記コネクタの前記導電性接続部と前記処理回路との間に連結されるケーブルと、
を含む、センサ
【請求項27】
請求項26記載のセンサにおいて、
前記処理回路によって生成された前記データは、前記センサの位置を示している、センサ。
【請求項28】
請求項26記載のセンサにおいて、
前記コイルアセンブリは、患者の体内への挿入に適したハウジング内に包まれている、センサ。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−184618(P2007−184618A)
【公開日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−736(P2007−736)
【出願日】平成19年1月5日(2007.1.5)
【出願人】(500520846)バイオセンス・ウェブスター・インコーポレイテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster, Inc.
【住所又は居所原語表記】3333 Diamond Canyon Road, Diamond Bar, California 91765, U.S.A.
【Fターム(参考)】