説明

プレス設備の電力供給装置及び方法

【課題】サーボプレスと機械プレスが混在するプレス設備全体の受電容量を小さくすることができる電力供給装置及び方法を提供する。
【解決手段】外部から電力を受電する受電装置81と、電力をサーボモータ21に適した直流又は交流に変換して供給するサーボプレス電力変換装置31と、電力を機械プレス40,60の駆動モータ41,61に適した直流又は交流に変換して供給する回生可能な機械プレス電力変換装置51,71と、受電装置81から電力変換装置31,51,71に電力を供給する交流リンク82と、機械プレス40,60及び機械プレス電力変換装置51,71を制御する電力制御装置100とを備える。電力制御装置100により、サーボプレス20が大電力を必要とするときに、機械プレス40,60のフライホィール42,62を減速させて電力を回生させ、回生された電力を交流リンク82を経由してサーボプレス20に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーボプレスと機械プレスが混在するプレス設備の電力供給装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレス機械では、1サイクルの動作中にモータ出力が大きく変動する。例えば、パネルをプレス成形している時間(絞り成形、切り落とし、など)は1サイクルの1/5以下であるが、モータ出力は非常に大きくなり、それ以外では、逆にモータ出力は非常に小さくなる。
このような負荷変動の大きい装置において、モータ出力の最大値に合わせて電力供給装置を準備すると電力供給装置が過大になる問題がある。
【0003】
そのため、従来から広く普及している機械プレスでは、駆動モータでフライホィールを回転駆動して運動エネルギーを蓄え、この運動エネルギーを利用してプレス成形を行っている。
【0004】
一方、近年、フライホィールを使用せずサーボモータで直接スライドを駆動してプレス成形を行うサーボプレスが出現している。サーボプレスは、サーボモータを制御することによりスライドの速度を自由に変えることができるという特徴がある。
【0005】
しかし、サーボプレスでは、スライドの速度を自由に変えるため、従来の機械プレスのようにフライホィールを用いることはできない。そのため、サーボプレスに適用可能な手段として、特許文献1〜3が提案されている。
【0006】
特許文献1は、コンデンサに電気的にエネルギーを蓄えることにより、サーボプレスの消費電力の変動を小さくし、受電装置の容量を低減させるものである。
特許文献2は、複数の機械プレスにおける下降タイミングをずらすことにより、ライン全体の電力消費を平準化し、ライン全体の受電容量を小さくするものである。
特許文献3は、DC電圧中間回路に接続したフライホィール蓄積装置を備え、フライホィール蓄積装置から電気サーボドライブ装置(例えばサーボプレス)に電力を供給するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−230997号公報、「プレス機械」
【特許文献2】特開2008−110354号公報、「サーボモータ駆動式タンデムプレスマシン」
【特許文献3】特開2008−23599号公報、「エネルギー管理装置を有するサーボプレス」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、サーボプレスは、従来の機械プレスのように機械的にエネルギーを蓄積する要素(フライホィール)を用いることはできない。そのため、プレス成形中には、サーボモータが大きいトルクを発生する必要がありサーボプレスの消費電力は大きい。また逆に、1サイクル中の残りの時間(プレス成形を行っていない時間)はサーボモータが発生するトルクは小さく、サーボプレスの消費電力は小さい。
【0009】
サーボプレスへ電力を供給するための受電装置の容量は、最大の消費電力、すなわちプレス成形中の消費電力に合わせて選定する必要がある。そのためプレス成形を行っていない時間においては、受電装置の容量は消費電力と比べて過大であり、受電装置の容量が有効利用されていない問題があった。
【0010】
またこの問題を解決するため、特許文献1のようにコンデンサに電気的エネルギーを備える場合、コンデンサは単位体積あたりに蓄えられるエネルギーが小さいため、サーボプレスの消費電力変動を小さくするために必要となるコンデンサ容積が大きく、設置が困難である。
またコンデンサとして通常使用されるアルミ電解コンデンサは、電解液を有する構造であり、容量低下やパンクなどの経年劣化を生じる。そのため、数年ないし10年おきにコンデンサを交換する必要があり、保守が大変である。
【0011】
また、特許文献2のように、複数の機械プレスにおけるプレス成形のタイミングをずらすことは、サーボプレスと機械プレスがラインを構成せずに混在するプレス設備では、実現が困難である。
【0012】
さらに、特許文献3のように、DC電圧中間回路に接続したフライホィール蓄積装置を備える場合、フライホィール蓄積装置としてフライホィールとフライホィールを駆動するモータ、及びモータを駆動する回生可能なインバータが別途必要となる。そのため、これらを設置するスペースが必要であり、メンテナンスも必要となる。また、DC電圧中間回路を長く引き回すことは通常行われておらず、特許文献3に示された方法を複数ラインにまたがって施工することは実用上難しい。
【0013】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、単一ラインであるか複数ラインに分かれているかを問わず、サーボプレスと機械プレスが混在するプレス設備において、プレス設備全体の電力消費を平準化して受電容量を小さくすることができ、かつエネルギー蓄積のための設置スペースが少なく、メンテナンスの必要性が少ないプレス設備の電力供給装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、サーボモータで駆動するサーボプレスと、フライホィールを有する機械プレスとが混在するプレス設備の電力供給装置であって、
外部から電力を受電する受電装置と、
前記電力を前記サーボモータに適した直流又は交流に変換して供給するサーボプレス電力変換装置と、
前記電力を前記機械プレスの駆動モータに適した直流又は交流に変換して供給する回生可能な機械プレス電力変換装置と、
前記受電装置からサーボプレス電力変換装置及び機械プレス電力変換装置に電力を供給する交流リンクと、
前記機械プレス及び機械プレス電力変換装置を制御する電力制御装置とを備え、
該電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、機械プレスのフライホィールを減速させて電力を回生させ、回生された電力を前記交流リンクを経由してサーボプレスに供給する、ことを特徴とするプレス設備の電力供給装置が提供される。
【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記サーボプレス電力変換装置にモータ速度指令値を出力するサーボプレス速度指令器と、
前記機械プレスのクラッチへ接続指令又は切断指令を出力するクラッチ接続指令器と、
前記機械プレス電力変換装置に、機械プレスの駆動モータの定速回転、回生、又は力行禁止に対応するモータ速度指令値を出力する機械プレス速度指令器と、を備え、
前記電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、機械プレス速度指令器は駆動モータから電力が回生される又は駆動モータが電力を消費しないようなモータ速度指令値を出力する。
【0016】
本発明の第1実施形態によれば、前記電力制御装置は、前記サーボプレス速度指令器のモータ速度指令値を受信し、該モータ速度指令値からサーボプレスが大電力を必要とするときを判断し、機械プレス速度指令器は駆動モータから電力が回生される又は駆動モータが電力を消費しないようなモータ速度指令値を出力する。
【0017】
また本発明の第2実施形態によれば、前記電力制御装置は、前記受電装置の受電電力を検出し、該受電電力が所定の閾値を超えるときに、機械プレス速度指令器は駆動モータから電力が回生される又は駆動モータが電力を消費しないようなモータ速度指令値を出力する。
【0018】
また本発明によれば、サーボモータで駆動するサーボプレスと、フライホィールを有する機械プレスとが混在するプレス設備の電力供給方法であって、
受電装置により外部から電力を受電し、
交流リンクにより前記受電装置からサーボプレス電力変換装置及び機械プレス電力変換装置に電力を供給し、
サーボプレス電力変換装置により前記電力を前記サーボモータに適した直流又は交流に変換して供給し、
回生可能な機械プレス電力変換装置により前記電力を前記機械プレスの駆動モータに適した直流又は交流に変換して供給し、
電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、機械プレスのフライホィールを減速させて電力を回生させ、回生された電力を前記交流リンクを経由してサーボプレスに供給する、ことを特徴とするプレス設備の電力供給方法が提供される。
【発明の効果】
【0019】
上記本発明の装置及び方法によれば、電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、受電装置から供給される電力に加え、機械プレスのフライホィールを減速させて電力を回生させ、回生された電力を交流リンクを経由してサーボプレスに供給することができる。
またサーボプレスが大電力を必要とせず、かつ受電装置から供給される電力に余裕がある期間に、機械プレスのフライホィールを加速して元の速度に戻すことができる。
【0020】
プレス工場において、プレス機が数台ないしそれ以上の台数設置されるケースがほとんどであり、サーボプレスと機械プレスは混在して設置・使用されることが多い。
また、サーボプレスは絞り成形などスライド速度を厳密に制御する必要のある用途に使用され、機械プレスは切り落としなどスライド速度がある程度変動しても成形性に影響しない用途に使用されることが多い。そのため、上述したように機械プレスのフライホィールを減速させても、機械プレスを用いた加工に支障をきたすことはなく、上述した構成は多くのプレス工場に適用可能である。
【0021】
上記本発明の装置及び方法によれば、余分なエネルギー蓄積設備を追加することなく、フライホィールを有する機械プレスから回生される電力の分、受電装置を小型化できる。
また余分なエネルギー蓄積設備を追加しないので、エネルギー蓄積のための設置スペースが少なく、かつメンテナンスの必要性を低減又は無くすことができる。
また、ライン構成によらずに適用できる装置及び方法であるので、ライン構成を変更することなく以上の効果が実現でき、さらに、ライン構成を変更した場合にも引き続き以上の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による電力供給装置の第1実施形態図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるサーボプレスの動作説明図である。
【図3】本発明の第1実施形態における機械プレスの動作説明図である。
【図4】本発明による受電電力低減の説明図である。
【図5】本発明による電力供給装置の第2実施形態図である。
【図6】第2実施形態図における必要電力の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0024】
図1は、本発明による電力供給装置の第1実施形態図である。この例において、本発明の電力供給装置を備えたプレス設備は、サーボモータ21で駆動する1台のサーボプレス20と、フライホィール42,62を有する2台の機械プレス40,60とが混在している。
サーボプレス20、機械プレス40及び機械プレス60は、同一のプレスラインを構成するプレスであってもよいし、異なるプレスラインを構成するプレスであってもよい。
また、サーボモータと機械プレスの台数は、この例に限定されず、それぞれ1台以上であればよい。
【0025】
サーボプレス20は、サーボモータ21、スライド駆動機構24及びスライド25を有する。
機械プレス40,60は、それぞれ、駆動モータ41,61、フライホィール42,62、クラッチ43,63、スライド駆動機構44,64及びスライド45,65を有する。
【0026】
フライホィール42,62は、それぞれ駆動モータ41,61と機械的に連結されており、駆動モータ41とフライホィール42、駆動モータ61とフライホィール62は、それぞれ一定の回転数比で回転する。
この例では、駆動モータ41,61とフライホィール42,62の間は、プーリにかけたベルトにより連結されている。
駆動モータ41,61が力行中は駆動モータ41,61からそれぞれフライホィール42,62へ動力が伝達され、駆動モータ41,61が回生中はフライホィール42,62からそれぞれ駆動モータ41,61へ動力が伝達される。
【0027】
クラッチ43,63は、フライホィール42,62からスライド駆動機構44,64への動力の伝達(接続)/非伝達(非接続)を切り替える。クラッチ43,63は、例えば、空気もしくは油で冷却される多板式クラッチである。
【0028】
スライド駆動機構24,44,64は、回転運動をそれぞれスライド25,45,65の上下動に変換する。スライド駆動機構24,44,64は、例えば、クランク式、クランクレス式、エキセン式、リンク式などである。
スライド駆動機構24,44,64に回転運動を減速させるためのギア式の減速器を組み込んでもよい。また、スライド駆動機構24,44,64は、同じであっても、異なっていてもよい。
【0029】
スライド25,45,65の下面にはそれぞれ上金型(図示せず)が固定されており、スライド25,45,65が下降すると、下金型(図示せず)との間でプレス成形が行われる。
【0030】
サーボプレス20の場合、サーボモータ21の回転がスライド駆動機構24により上下方向の直線運動に変換され、サーボモータ21が回転するとそれにつれてスライド25が上下動する。
【0031】
機械プレス40,60の場合、フライホィール42,62の回転がそれぞれクラッチ43,63を介してそれぞれスライド駆動機構44,64に伝わり、上下方向の直線運動に変換される。クラッチ43,63が接続されている間、フライホィール42,62が回転するとそれにつれてスライド45,65が上下動する。クラッチ43,63が非接続の間、スライド45,65はブレーキ(図示せず)により制動・停止される。
【0032】
図1において、本発明の電力供給装置は、受電装置81、交流リンク82、サーボプレス電力変換装置31、サーボプレス速度指令器32、機械プレス電力変換装置51,71、クラッチ接続指令器52、72、機械プレス速度指令器53、73及び電力制御装置100を備える。
【0033】
受電装置81は、外部から電力を受電する。受電装置81は、電圧変換や絶縁のためのトランス、高調波低減や力率改善のためのフィルタ、などから構成される。この例では、受電装置81は3相交流電力を受電している。
【0034】
交流リンク82は、受電装置81、サーボプレス20のサーボプレス電力変換装置31、機械プレス40,60の機械プレス電力変換装置51,71を電気的に接続し、受電装置81からサーボプレス電力変換装置31及び機械プレス電力変換装置51,71に電力(3相交流電力)を供給する。
交流リンク82には、銅やアルミなどの電導体のバーもしくはケーブルが用いられる。交流リンク82は、この例では、3相交流電力のリンクである。
【0035】
サーボプレス電力変換装置31は、電力(3相交流電力)をサーボモータ21に適した直流又は交流に変換して供給する。
サーボプレス電力変換装置31は、モータ速度指令値1を入力とし、サーボモータ21がそのモータ速度指令値1にしたがった速度で回転するよう、フィードバック制御やフィードフォワード制御(もしくは両者の組み合わせ)によりサーボモータ21へ供給される電流・電圧波形を制御する。
サーボプレス電力変換装置31は、回生可能、回生不可能いずれでもよいが、この例では回生可能なものを使用するものとする。
【0036】
機械プレス電力変換装置51,71は、回生可能であり、電力(3相交流電力)を機械プレス40,60のそれぞれの駆動モータ41,61に適した直流又は交流に変換して供給する。
機械プレス電力変換装置51,71は、モータ速度指令値2,3を入力とし、駆動モータ41,61がそのモータ速度指令値2,3にしたがった速度で回転するよう、フィードバック制御やフィードフォワード制御(もしくは両者の組み合わせ)により駆動モータ41,61へ供給される電流・電圧波形を制御する。機械プレス電力変換装置51,71には回生可能なものを用いる。
【0037】
電力変換装置31,51,71におけるモータ(サーボモータまたは駆動モータ)と電力変換の実現手段としては、例えば以下のような組み合わせがある。
A モータは、交流誘導電動機もしくは交流同期電動機であり、電力変換装置は交流を直流に変換する回生可能なコンバータと、直流を交流に変換する回生可能なインバータとから構成され、両者が直流バスで電気的に接続されている。
B モータは交流誘導電動機もしくは交流同期電動機であり、電力変換装置は交流を交流に変換する回生可能なマトリクスコンバータである。
C モータは直流電動機であり、電力変換装置はサイリスタレオナード方式である。
【0038】
A,Bにおいて、回生可能なコンバータ、回生可能なインバータは、例えば、IGBTやパワーMOSFETやGTOなどの電力制御半導体素子をPWM変調することにより実現される。高調波を低減するため多レベルのコンバータ・インバータを用いてもよい。
モータと電力変換の実現手段は、サーボプレス20、機械プレス40、機械プレス60で同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0039】
サーボプレス速度指令器32は、サーボプレス電力変換装置31にモータ速度指令値1を出力する。
サーボプレス速度指令器32は、サーボプレス20のスライド動作(スライドの下降、上昇)を指令する。サーボプレス20のスライド25の動作はサーボモータ21の回転速度で決まるので、サーボプレス速度指令器32の出力は、サーボプレス電力変換装置31へのモータ速度指令値1である。
【0040】
クラッチ接続指令器52、72は、機械プレス40,60のそれぞれのクラッチ43,63へクラッチ接続指令4,5(接続指令又は切断指令)を出力する。
クラッチ接続指令器52,72は、機械プレス40,60のスライド動作を指令する。機械プレス40,60のスライド45,65の動作はクラッチの接続・非接続で決まるので、クラッチ接続指令器52,72の出力は、クラッチ43,63へのクラッチ接続指令4,5(接続指令又は切断指令)である。
【0041】
機械プレス速度指令器53、73は、機械プレス電力変換装置51,71に、機械プレス40,60のそれぞれの駆動モータ41,61のモータ速度指令値2,3を出力する。
電力制御装置100から回生指令、力行禁止指令が入力されていないときは、モータ速度がプレス成形速度に適した一定値になるようなモータ速度指令値2,3を出力する。
電力制御装置100から回生指令が入力されているときは、駆動モータ41,61から回生が行われるよう、現在のモータ速度から減速させるような(モータが回転方向と逆方向のトルクを発生するような)モータ速度指令値2,3を出力する。
電力制御装置100から力行禁止指令が入力されているときは、モータ速度が現在の速度を維持するような(モータがトルクを発生しないような)モータ速度指令値2,3を出力する。
【0042】
電力制御装置100は、機械プレス40,60及び機械プレス電力変換装置51,71を制御し、サーボプレス20が大電力を必要とするときに、機械プレス40,60のフライホィール42,62を減速させて電力を回生させ、回生された電力を交流リンク82を経由してサーボプレス20に供給するようになっている。
【0043】
この例において、電力制御装置100は、サーボプレス速度指令器32のモータ速度指令値6を受信し、モータ速度指令値6からサーボプレスが大電力を必要とするときを判断し、機械プレス速度指令器53、73に回生又は力行禁止の指令値7を出力する。
【0044】
上述した、電力制御装置100、指令器は、オペアンプやリレーから構成される電子回路や、CPUやメモリから構成されるプログラマブル制御手段(例えば、PLCやコンピュータ)により実現することができる。
【0045】
上述したプレス設備の電力供給装置を用い、本発明の電力供給方法では、
(A)受電装置81により外部から電力(3相交流電力)を受電し、
(B)交流リンク82により受電装置81からサーボプレス電力変換装置31及び機械プレス電力変換装置51,71に電力を供給し、
(C)サーボプレス電力変換装置31により電力をサーボモータ21に適した直流又は交流に変換して供給し、
(D)回生可能な機械プレス電力変換装置51,71により電力を機械プレス40,60のそれぞれの駆動モータ41,61に適した直流又は交流に変換して供給し、
(E)電力制御装置100により、サーボプレス20が大電力を必要とするときに、機械プレス40,60のそれぞれのフライホィール42,62を減速させて電力を回生させ、回生された電力を交流リンク82を経由してサーボプレス20に供給する。
【0046】
図2は、本発明の第1実施形態におけるサーボプレスの動作説明図である。この図において、(A)はモータ速度指令値、(B)はスライド高さ、(C)は電力、(D)は回生又は力行禁止の指令値であり、それぞれサーボプレスの動作(1サイクルのプレス成形)における変化を示している。
【0047】
サーボプレス20において、サーボプレス速度指令器32が出力するモータ速度指令値1がサーボプレス電力変換装置31に入力される。サーボプレス電力変換装置31はサーボモータ21がモータ速度指令値1にしたがった速度で回転するようにサーボモータ21へ供給する電流・電圧を制御する。サーボモータ21の回転はスライド駆動機構24でスライド25の上下動に変換される。スライド下面には上金型(図示せず)が固定されており、スライドが下降中、下金型(図示せず)との間でプレス成形が行われる。
例えば、スライド駆動機構24としてエキセン式を用いた場合、サーボプレス速度指令器32が図2(A)に示すようなモータ速度指令値1を出力することにより、図2(B)に示すようにスライド25の高さが変化し、プレス成形の1サイクル(スライド25が上死点から下降し、下死点を通過してふたたび上死点へ上昇する動作)が行われる。
サーボプレス電力変換装置31へ交流リンク82から流入する電力は、図2(C)に示すようになる。ここで、負の値の電力は、サーボプレス電力変換装置31から交流リンク82へ電力が流入することを意味する。
【0048】
図3は、本発明の第1実施形態における機械プレスの動作説明図である。この図において、(A)はクラッチ接続指令、(B)はスライド高さ、(C)は電力、(D)はフライホィールの回転速度であり、それぞれ機械プレスの動作(1サイクルのプレス成形)における変化を示している。
【0049】
機械プレス40において、機械プレス速度指令器53が出力するモータ速度指令値2が機械プレス電力変換装置51に入力される。機械プレス電力変換装置51は駆動モータ41がモータ速度指令値2にしたがった速度で回転するように駆動モータ41へ供給する電流・電圧を制御する。駆動モータ41の回転にともない、機械的に連動しているフライホィール42も回転する。
クラッチ接続指令器52が出力するクラッチ接続指令4に応じてクラッチ43が接続されると、フライホィール42の回転がスライド駆動機構44でスライド45の上下動に変換される。スライド下面には上金型(図示せず)が固定されており、スライドが下降中、下金型(図示せず)との間でプレス成形が行われる。
例えば、スライド駆動機構44としてエキセン式を用いた場合、クラッチ接続指令器52が図3(A)に示すようにクラッチ接続指令4を出力することにより、図3(B)に示すようにプレス成形の1サイクル(スライド45が上死点から下降し、下死点を通過してふたたび上死点へ上昇する動作)が行われる。
機械プレス電力変換装置51へ交流リンク82から流入する電力は、図3(C)に示すようになる。ここで、負の値の電力は、機械プレス電力変換装置51から交流リンク82へ電力が流入することを意味する。なお、この例では、負の値の電力は生じていない。また、フライホィール42の回転速度は図3(D)に示すようになる。
【0050】
機械プレス60の動作も機械プレス40と同様である。機械プレス40と機械プレス60の寸法、構造は違っていても同じでもよいが、この例では同じと仮定している。
【0051】
以下、本発明による電力供給装置の動作を説明する。
電力制御装置100は、サーボプレス20の受電電力が受電装置81の受電容量と同等もしくは大きいときに回生指令を、サーボプレス20の受電電力が受電装置81の受電容量より小さいが比較的大きい値であるときに力行禁止指令を、出力するように構成する(回生指令、力行禁止指令のいずれか一方のみを出力するように構成する)。その他の状態、すなわち、サーボプレス20の受電電力が受電装置81の受電容量より著しく小さいときには、回生指令も力行禁止指令も出力しない。
通常、サーボプレス20がプレス成形を行っているとき、すなわちプレス成形対象物が上金型と下金型の間にはさまれて成形力を受けているときに受電電力は最大になるので、スライドが下降してプレス成形が始まってからプレス成形の途中まで回生指令を、スライドがさらに下降して下死点に至りプレス成形が終了するまで力行禁止指令を、出力すればよい。図2(D)に例を示す。
【0052】
機械プレス速度指令器53、73は、回生指令が入力されているときは、それぞれ、駆動モータ41,61から回生が行われるよう、現在のモータ速度から減速させるような(モータが回転方向と逆方向のトルクを発生するような)速度指令を出力する。すなわち、フライホィール42,62が一定速で回転している状態であれば減速するような速度指令を出力し、プレス成形中でフライホィール42,62が自然に減速している場合には、自然な減速よりもさらに減速するような速度指令を出力する。
【0053】
機械プレス速度指令器53、73は、力行禁止指令が入力されているときは、それぞれ、駆動モータ41,61が電力を消費しないよう、現在のモータ速度を維持するような(モータがトルクを発生しないような)速度指令を出力する。すなわち、フライホィール42,62が一定速で回転している状態であればそのまま速度指令を維持し、プレス成形中でフライホィール42,62が自然に減速している場合には、自然に減速したフライホィールの速度をそのまま速度指令値とする。
【0054】
図4は、本発明による受電電力低減の説明図である。この図において、(A)は従来の受電電力、(B)は本発明の受電電力、(C)は機械プレス40のフライホィール回転速度、(D)は機械プレス60のフライホィール回転速度であり、それぞれ5秒間の変化を示している。
【0055】
受電装置81から交流リンク82を経由してサーボプレス20、機械プレス40,60それぞれの電力変換装置31,51,71へ電力供給されているので、サーボプレス20、機械プレス40、機械プレス60の消費電力の和が、受電装置81を経由して供給される電力となる。
ここで、本発明の電力供給装置を備えない従来の場合、図4(A)に示すように、3台のプレス機械の受電電力の和が受電装置81の受電容量を超えてしまうので、受電装置81をさらに大容量のものに変更しないと、図1の構成でサーボプレス20および機械プレス40,60を動作させることができない。
なおこの図において、受電装置81から交流リンク82を経由して電力変換装置31,51,71へ流れる方向の電力を正の値としているので、負の値の電力は、電力が電力変換装置31,51,71から交流リンク82へ流れることを示す。
【0056】
一方、本発明の電力供給装置を備える第1実施形態によれば、機械プレス40,60のフライホィール42,62の速度がそれぞれ図4(C)、(D)に太線で示すによう変化する。比較のために、本発明の動作を行わない場合のフライホィール速度が細実線で示されている。
回生指令が出力されている間はフライホィール42,62が減速されて回生された電力が電力変換装置51,71および交流リンク82を経由して電力変換装置31へ供給されることにより、サーボプレス20の必要とする電力の一部が機械プレス40,60から供給されることにより、受電装置81からの電力供給が少なくてもサーボプレス20を動作させることができる。
また、力行禁止指令が出力されているあいだは機械プレス40,60のフライホィール42,62を加速するために電力が消費されることがないので、受電装置81で受電した電力のすべてをサーボプレス20に供給することができ、サーボプレス20を動作させることができる。
その結果、第1実施形態によれば、図4(B)に示すように3台のプレス機械の受電電力の和が受電装置81の受電容量以下となり、第1実施形態の構成でサーボプレス20および機械プレス40,60を動作させることができる。
【0057】
なお、図4(C)、図4(D)からわかるように、本発明によるとフライホィール42,62の速度変動が大きくなることがあるが、絞り加工のようにスライド速度の変動の影響を受けやすいプレス成形はサーボプレスで行い、切り落とし加工のようにスライド速度が変動しても影響を受けないプレス成形を機械プレスで行うことが多いので、実用上の問題は生じないと考えられる。
【0058】
図5は、本発明による電力供給装置の第2実施形態図である。
この例において、電力制御装置100は、電流センサ91と受電電流過大判定器92からなり、受電装置81の受電電力を検出し、受電電力が所定の閾値を超えるときに、機械プレス速度指令器53,73に回生又は力行禁止の指令値を出力する。
電流センサ91は、受電装置81の受電電流を測定する。電流センサ91は、例えば、抵抗を回路に挿入し抵抗両端の電位差から電流を測定する装置、電線近傍のコイルに誘起される電圧から電流を測定する装置、電線近傍に発生する磁場をホール素子等で計測し電流に換算する装置などである。
受電電流過大判定器92は、電流センサ91からの電流計測値を、受電装置81の電流容量と比較し、回生指令、力行禁止指令を出力する。回生指令、力行禁止指令は機械プレス速度指令器53,73に入力される。
【0059】
その他の構成は第1実施形態と同様である。また、第2実施形態におけるサーボプレスの動作は図2と同様であり、第2実施形態における機械プレスの動作は図3と同じである。
【0060】
図6は、第2実施形態図における必要電力の説明図である。
受電電流過大判定器92は以下のように機能する。
A 電流センサ91で測定された電流計測値と受電装置81の電流容量を比較し、電流計測値が所定の閾値(例えば、受電装置81の電流容量の60%)より大きければ回生指令を出力する。
B 電流計測値が回生指令を出力する所定の閾値より小さいが、受電装置81の電流容量から電流計測値を減算した値が小さく、機械プレスのフライホィールを加速するだけの余裕がない場合は力行禁止指令を出力する。
C それ以外の場合は、回生指令も、力行禁止指令も出力しない。
【0061】
上述した第2実施形態の装置及び方法により、回生指令、力行禁止指令が出力されるタイミングは第1実施形態と異なるが、同様の作用効果が得られる。
【0062】
上述した実施形態では機械プレスが2台であるが、機械プレスの台数は1台以上何台でもよい。
【0063】
第1実施形態において、サーボプレスが2台の場合、例えば、電力制御装置100は、2台のサーボプレスからサーボプレス速度指令器のモータ速度指令値を受信し、以下の回生指令・力行禁止指令の組み合わせにより、機械プレスのフライホィールを以下のように制御するのがよい。
【0064】
(1) サーボプレス2台とも回生指令を必要としている場合:サーボプレスが1台の場合の回生指令時に比べ、2倍の減速レートでフライホィールを減速させる。
(2) サーボプレスのうち1台が回生指令を必要とし、1台が力行禁止指令を必要としている場合:サーボプレスが1台の場合の回生指令時と同じ減速レートでフライホィールを減速させる。
(3) サーボプレスのうち1台が回生指令を必要とし、1台が回生指令・力行禁止指令いずれも必要としていない場合:サーボプレスが1台の場合の回生指令時と同じ減速レートでフライホィールを減速させる。
(4) サーボプレス2台とも力行禁止指令を必要としている場合:サーボプレスが1台の場合の力行禁止指令と同じ動作をする。
(5) サーボプレスのうち1台が力行禁止指令を必要とし、1台が回生指令・力行禁止指令いずれも必要としていない場合:サーボプレスが1台の場合の力行禁止指令と同じ動作をする。
(6) サーボプレス2台とも回生指令・力行禁止指令いずれも必要としていない場合:サーボプレスが1台の場合に回生指令・力行禁止指令いずれも必要としていない場合と同じ動作をする。
サーボプレスが3台以上の場合も同様である。
【0065】
第2実施形態はサーボプレスが2台以上の場合にもそのまま適用可能である。
【0066】
サーボプレス速度指令器のモータ速度指令値から機械プレス速度指令器に回生又は力行禁止の指令値を出力する手段として、サーボプレス(実施例におけるサーボプレス電力変換装置31)へ流入する電力をリアルタイムで測定しその大小で決めてもよい。
また、1サイクルの成形試験を実際に行って消費電力を実測し、1サイクル中のどの時点で消費電力が大きいかを記憶しておき、それに基づいて決めてもよい。
さらに、サーボプレスの電力変換装置がコンバータ−インバータの組み合わせで構成されており、その間が直流バスで電気的に接続されている場合、直流バス電圧を実測し、直流バス電圧が低下しているほど諸費電力が大きいと判定してもよい。
【0067】
電力変換装置への指令はトルク指令とし、別途設けた速度検出手段(モータ電流・電圧からモータ特性にもとづいて推測したり、タコメータやエンコーダなどの計測器で検出する)や位置検出手段(エンコーダなど)と組み合わせてモータを制御してもよい。
【0068】
また、コンデンサによる平準化と組み合わせてもよい。この場合、本発明を用いないときに比べ少ないコンデンサ量で受電容量を削減することが可能である。
【0069】
受電電力は、三相交流でなく、単相交流や直流であってもよい。
【0070】
金型・成形対象物に依存して、速度変化によりプレス成形性が劣化する成形を行うこともある機械プレスがある場合は、その機械プレスへ回生指令・力行禁止指令を伝送するかどうかを選択できるように構成し(例えば、電気信号で指令値を出力しているのであれば、回路の途中にスイッチを設ける)、その機械プレスで速度変化によりプレス成形性が劣化する成形を行う場合にはその機械プレスへ回生指令・力行禁止指令を伝送しないように設定する(例えば、電気信号で指令値を出力しているのであれば、回路の途中に設けたスイッチを開く)ようにしてもよい。
【0071】
上述した実施形態では、回生指令が入力されるとき一定レートでフライホィールを減速する例を示したが、減速レートは途中で変えてもよい。例えば、機械プレス40,60から回生される電力が一定となるよう、フライホィールの速度が低いほど減速レートを急にしてもよい。複数の機械プレスで、異なる減速レートを使用してもよい。
【0072】
上述した本発明の装置及び方法によれば、電力制御装置100により、サーボプレス20が大電力を必要とするときに、受電装置81から供給される電力に加え、機械プレス40,60のフライホィール42,62を減速させて電力を回生させ、回生された電力を交流リンク82を経由してサーボプレス20に供給することができる。
またサーボプレスが大電力を必要とせず、かつ受電装置から供給される電力に余裕がある期間に、機械プレスのフライホィールを加速して元の速度に戻すことができる。
【0073】
従って、本発明の装置及び方法によれば、余分なエネルギー蓄積設備を追加することなく、フライホィールを有する機械プレスから回生される電力の分、受電装置を小型化できる。
また余分なエネルギー蓄積設備を追加しないので、エネルギー蓄積のための設置スペースが少なく、かつメンテナンスの必要性を低減又は無くすことができる。
【0074】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々に変更することができることは勿論である。
【符号の説明】
【0075】
1 モータ速度指令値、2,3 モータ速度指令値、
4,5 クラッチ接続指令、6 モータ速度指令値、
7 回生指令又は力行禁止指令
20 サーボプレス、21 サーボモータ、
24 スライド駆動機構、25 スライド、
31 サーボプレス電力変換装置、
32 サーボプレス速度指令器、
40,60 機械プレス、
41,61 駆動モータ、
42,62 フライホィール、
43,63 クラッチ、
44,64 スライド駆動機構、
45,65 スライド、
81 受電装置、82 交流リンク、
51,71 機械プレス電力変換装置、
52、72 クラッチ接続指令器、
53、73 機械プレス速度指令器、
91 電流センサ、92 受電電流過大判定器、
100 電力制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーボモータで駆動するサーボプレスと、フライホィールを有する機械プレスとが混在するプレス設備の電力供給装置であって、
外部から電力を受電する受電装置と、
前記電力を前記サーボモータに適した直流又は交流に変換して供給するサーボプレス電力変換装置と、
前記電力を前記機械プレスの駆動モータに適した直流又は交流に変換して供給する回生可能な機械プレス電力変換装置と、
前記受電装置からサーボプレス電力変換装置及び機械プレス電力変換装置に電力を供給する交流リンクと、
前記機械プレス及び機械プレス電力変換装置を制御する電力制御装置とを備え、
該電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、機械プレスのフライホィールを減速させて電力を回生させ、回生された電力を前記交流リンクを経由してサーボプレスに供給する、ことを特徴とするプレス設備の電力供給装置。
【請求項2】
前記サーボプレス電力変換装置にモータ速度指令値を出力するサーボプレス速度指令器と、
前記機械プレスのクラッチへ接続指令又は切断指令を出力するクラッチ接続指令器と、
前記機械プレス電力変換装置に、機械プレスの駆動モータの定速回転、回生、又は力行禁止に対応するモータ速度指令値を出力する機械プレス速度指令器と、を備え、
前記電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、機械プレス速度指令器は駆動モータから電力が回生される又は駆動モータが電力を消費しないようなモータ速度指令値を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記電力制御装置は、前記サーボプレス速度指令器のモータ速度指令値を受信し、該モータ速度指令値からサーボプレスが大電力を必要とするときを判断し、機械プレス速度指令器は駆動モータから電力が回生される又は駆動モータが電力を消費しないようなモータ速度指令値を出力する、ことを特徴とする請求項2に記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記電力制御装置は、前記受電装置の受電電力を検出し、該受電電力が所定の閾値を超えるときに、機械プレス速度指令器は駆動モータから電力が回生される又は駆動モータが電力を消費しないようなモータ速度指令値を出力する、ことを特徴とする請求項2に記載の電力供給装置。
【請求項5】
サーボモータで駆動するサーボプレスと、フライホィールを有する機械プレスとが混在するプレス設備の電力供給方法であって、
受電装置により外部から電力を受電し、
交流リンクにより前記受電装置からサーボプレス電力変換装置及び機械プレス電力変換装置に電力を供給し、
サーボプレス電力変換装置により前記電力を前記サーボモータに適した直流又は交流に変換して供給し、
回生可能な機械プレス電力変換装置により前記電力を前記機械プレスの駆動モータに適した直流又は交流に変換して供給し、
電力制御装置により、サーボプレスが大電力を必要とするときに、機械プレスのフライホィールを減速させて電力を回生させ、回生された電力を前記交流リンクを経由してサーボプレスに供給する、ことを特徴とするプレス設備の電力供給方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−221221(P2010−221221A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−67880(P2009−67880)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(000000099)株式会社IHI (5,014)
【Fターム(参考)】