説明

プレートの生産プロセス

【課題】容易にかつ安くプレート、特に自動車ナンバープレートを生産することを可能にすると共に、法令の条件に準拠する反射率を有し、自己照明特性を備えたエレクトロルミネッセンス平面コンデンサが該プレートの平坦側面の少なくとも主要部を覆うようにする生産プロセスを提供する。
【解決手段】エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ4,5,6,7を形成する少なくとも一つの層配列と、反射膜10,10’とが基板1に付けられるプレート、特に自動車ナンバープレートの生産プロセスにおいて、反射膜10,10’が、その反射値が法令で許された最大値より高く、前記反射値が更なる生産ステップにより法令で許された最大値以下になる程度に低下されるように選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明はプレート、特に請求項1の分類部に記載される種類の自動車ナンバープレートの生産プロセス及びそのプロセスに従って生産されたプレートに関する。
【背景技術】
【0002】
反射性プレート、特に自動車ナンバープレートは現状技術で知られており、その反射率は例えばシート状アルミニウムから成る基板に接着又はラミネートされた反射膜に基づいている。その状況では、その反射率が法令により規定された範囲内にあり、その範囲の最小値以下にならず、その最大値を超えないことが確実な反射膜を用いる必要がある。これらの条件を満たす市販の膜はしばしばアルミニウムから成り、それは光が通過できない基板層を含む。
【0003】
現在プレートを生産しようとする場合、特にその平坦面の一方にエレクトロルミネッセンス平面コンデンサを形成し、プレート自身の上に直接作られた層配列を有することにより自己照明する自動車ナンバープレートを生産しようとする場合、現状技術によれば、そのようなプレートは同時に反射性を持つように設計できない。より詳細には、平面コンデンサの層配列が先ず基板に付けられる場合、その基板はそれが発する光を透過しないので上記の反射膜でそれを覆うことはできない。
【0004】
反対に、表面を覆うエレクトロルミネッセンス平面コンデンサ配列をプレート基板に付けられた反射膜の上面に付けようとする場合、その反射特性は、平面コンデンサ層の少なくともいくつかが外光に関して両方向に通過不可能であるので有効にはならない。
【0005】
確かに透明な反射膜も市場で入手可能であるが、それらは法令で許された上記の最大値より実質的に高い反射率を有する。
【特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
それと比較して、本発明の目的は本明細書の導入部に記載される種類のプロセスを提供することであり、それは容易にかつ安くプレート、特に自動車ナンバープレートを生産することを可能にし、それは法令の条件に準拠する反射率を有し、同時にその平坦側面の少なくとも主要部を覆うエレクトロルミネッセンス平面コンデンサを付け、それに自己照明特性を持たせる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
その目的を達成するために、発明は請求項1に記載される特徴を提供する。
【0008】
それらの手段は、その反射率は元々法令で許された最大値より高いが、その反射箔が、少なくとも場所的に、法令条件に準拠する平均値を与えるような程度にその反射率を低下する少なくとも一つの製造ステップを経るような反射膜が用いられる場合、エレクトロルミネッセンス平面又は表面コンデンサを形成する層配列と反射膜の両方を基板の一方でかつ同じ側に付けることが可能であるという考察に基づいている。
【0009】
請求項1に記載される発明による方法を実行するときに基本的には二つの異なる作業手順が可能である。
【0010】
先ず請求項16に記載される一つの手順において、反射箔がプレートの基板に付けられ、それを見る人に面する前記膜の前面にはラスタ状の平面コンデンサ配列が作られ、外光に対して不透明な導電的に相互接続されるラスタ点のサイズと表面密度は、それらが反射膜の充分な面積を覆ってその平均反射率を法令で許された最大値以下に低下し、同時に自己照明プレートの輝度に関する法令条件を満たすように動作時に輝く充分大きい面積を形成するように選択される。驚いたことに、サイズと表面密度の観点からのそのような選択が可能であることが分かった。この変形では、反射膜が不透明基板層を有するかどうかは重要ではない。
【0011】
しかしながら、請求項2に記載されるずっと好ましい変形において、平面コンデンサを形成する層配列が先ずプレートの基板に作られ、次いで動作時に平面コンデンサにより発せられる光に対して最初から透明な、あるいは場所的に透明にされる反射膜で覆われる。
【0012】
そのような膜の元々非常に高い反射値を許される範囲に入るように低下するために、互いに独立で互いに合同して使用可能な複数の異なるプロセスが発明により利用可能である。
【0013】
動作の特に好ましい態様によれば、その裏面にプリズム構造が自由に突き出ており、前側から入射した光が全反射によりその境界において反射される透明反射膜が、平面コンデンサの上面に付けられかつ好ましくは同時に反射膜に対する接着剤の役目をしかつ反射膜のプリズム構造とほぼ同じ屈折率をもつ層に、突き出たプリズム構造の間に存在する自由空間が少なくとも部分的に前記層で満たされるように接続される。その層により覆われるプリズム構造の全ての境界において更なる全反射は生じない。プリズム構造の全ての境界がその層に接触するわけではないということにより、なお反射率は存在し(少ないけれども)、それは広い限界内で、特に、プリズム構造が上記の層により覆われる程度により法令基準が満たされるように制御できる。
【0014】
その程度は添付の請求項4乃至9に記載されるように、適当な性質を有する生産プロセスにより個々にかつ狙いを付けて変更することができる。
【0015】
もう一つの好ましいプロセスによれば、添付の請求項10乃至15に記載されるように、透明反射膜が平面コンデンサの最上層又はその上に配設された透明層に付ける前か間に焼き戻し、言い換えれば加熱され、かつ/あるいはその裏面に突き出ているプリズム構造が平坦化され、そうして全反射を行う前記構造の表面領域が少なくなるように硬い平坦面にプレスされる。温度及び/又はプレス圧力や処理時間の適当に選択することにより、法令で許された範囲に入る程度に反射膜の反射率を低下することが可能である。
【0016】
更なる好ましい可能性は、請求項3に記載されるように、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサの光に対して透過性でない反射膜をエレクトロルミネッセンス平面コンデンサの上面又は上方に付けることを含み、反射膜にはラスタパターン状の穴が設けられ、そのスルーホールのサイズと表面密度が、それにより表面積について平均された反射値に関してもたらされた低下が許容最大値以下にそれを低下し、同時に法令の輝度条件を満たすために動作時に平面コンデンサにより発せられる光の透過に対して適当な選択肢を与えるように選択されることを含む。発明のプロセスの一つに従って生産されるプレートの特徴は添付の請求項17乃至25に記載される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
発明は図面を参照して例として実施例により以下に説明される。
【0018】
図解された全ての実施例において、個々の層の厚さは正しい尺度で示されていず、部分的には簡単のために大きく拡大された尺度で図解されている。反射膜の裏面から突き出ており、あるいは反射膜に埋め込まれ、前から、言い換えれば図において上から入射する光の反射がその境界において生じるプリズム構造は三角形又は台形断面の後方に突き出たプリズムとして非常に単純化された形で示される。
【0019】
下側領域において、図解された全ての実施例は同じ層構造を含む。図1乃至4のすべてにおいて同じであるそれらの層は同じ参照番号で示される。
【0020】
各プレートの基礎は可塑的に変形可能なプラスチック材料又は金属、例えばアルミニウムから成る変形可能な基板1で形成される。後者の場合、基板1は好ましくは絶縁層2により完全に覆われ、これはその上面に電気良導体、例えば銅の金属皮膜を付け、そこから種々の導電領域がエッチングされ、それについて、図は以下に述べるエレクトロルミネッセンス平面コンデンサのベース電極4を形成する領域のみを断面で示す。複数の互いに並置された別個に作動可能な平面コンデンサがプレートに設けられる場合、それらのそれぞれの作動ラインを有する複数の互いに電気的に絶縁されたベース電極もまた金属被膜からエッチングすることができる。更に、平面コンデンサの透明カバー電極(以下にもっと詳細に述べる)に対する供給ライン(図示せず)もまた、ベース電極とその作動ラインから電気的に絶縁されるように金属被膜からエッチングされると好都合である。
【0021】
金属皮膜の上には絶縁層5が配設され、それはベース電極4の表面全体を覆い、好ましくは、平面コンデンサの動作時にその上に配設された顔料層6により後方、言い換えれば図において下方に発せられた光ができるだけ完全に前方に放射されるように光顔料で着色される。顔料層の上には透明な極めて薄いカバー電極7が配設されるが、それは電気良導体であり、絶縁層5と顔料層6が除去された少なくとも一方のエッジ領域(図示せず)において金属皮膜から作られた供給ラインと良好な導電性を持たせて接触し、それにより交流電圧がその供給ラインを介してベース電極4に関連するカバー電極7に印加され、その電圧により顔料層6に含まれるドープされた顔料が既知の方式で励起されてエレクトロルミネッセンスと呼ばれる光を生じる。
【0022】
以上に述べた構造は、絶縁層2を形成しかつその下面に接着剤層(図示せず)が設けられかつその上面に金属皮膜を付けた市販の膜が、基板1に接着又はラミネートされるという手順により生産することができる。種々の、互いに電気的に分離されたライン及び電極領域をエッチングで取り去る作業は必要に応じてプラスチック膜を基板1に付ける作業の前又は後に実行することができる。平面コンデンサの更なる層4乃至7は既知の成膜プロセス(スプレー、スクリーン印刷、厚膜又は他の成膜プロセス)により付けることができる。
【0023】
図1に示す実施例において、透明カバー層7の上には比較的厚い接着剤層9が配設され、それはプレートの平坦面全体の上に付けられ、その上に配設された反射膜10を固定する役目をする。少なくとも硬化された最終状態において接着剤層9に使用される接着剤は反射膜10の裏面から突き出るプリズム構造12の屈折率に実質的に等しい屈折率を有する。反射膜10を付けるときは、それらのプリズム構造12が接着剤層9に所望の深さまで突き刺さるように所定の圧力の下でプレスされる。前から、言い換えれば図において上から透明反射膜10に当たり、それを通ってプリズム構造12に伝播される全ての光ビームに対し、等しい、あるいはほとんど等しい屈折率のために、接着剤層9の接着剤で覆われたプリズム構造12の表面部において全反射は全く、あるいはほんの僅かなレベルでしか生じない。しかしながら接着剤で覆われないプリズム構造12の表面部において全反射は低下しないままである。従ってそれは平均的に反射膜10の部分に対して、その接着剤が被覆されない状態と比較して低下した反射率を与える。反射率の低下度はプリズム構造12の接着剤層9への浸透の深さに依存し、従って、反射膜10の付着作業において加えられる圧力及び/又は反射膜を付着させるときに呈する接着剤の粘性により制御できる。このように、平面コンデンサの光に対して実質的に非常に透明な、またその処理前には法令で許された最大値以上の非常に高い反射率を有する反射膜10の使用を可能にし、その反射率は法令で許された範囲に入るようにプレートの生産において、個々に狙いをつけて低下される。
【0024】
図2に示す実施例において、接着剤層9が表面積全体に付けられないで透明カバー電極7の上面に部分的にしか付けられず、接着剤9がある表面領域内で反射膜10の裏面において突き出たプリズム構造12がそれに完全にその中に浸透され、それによりそれらの間の自由空間が全体に接着剤で満たされるという点においてのみ図1に示すものとは異なる。従って、プリズム構造12の接着剤で覆われた表面においてそれらの領域では全反射はぜんぜん起こらない。対照的に、接着剤層9がない表面領域において、プリズム構造12はそれらの全反射性能を最大限に維持する。従って、サイズと、接着剤層9で覆われた表面領域とその間に配設された接着剤のない表面領域の分布との両方の適当な選択により、処理前の反射膜10の反射率は最大許容限界値を超えるけれども、法令で許された範囲内の反射膜10に対する平均反射率を達成することが可能である。
【0025】
接着剤層9は図1の実施例と図2に示す実施例の両方において異なる方法で付けることができる。
【0026】
一つの方法の候補は、安価な方式として、図1に示す表面領域全体への付着と、間に挿まれた接着剤のない表面領域については個々の表面領域に限定された付着の両方を迅速にかつ信頼性よく実施することを可能にするスクリーン印刷プロセスを用いることを含む。
【0027】
もう一つのプロセスは転写膜を用いることを含み、その片面が接着剤層又は接着剤パターンで覆われ、平面コンデンサの最上層又は平面コンデンサを覆っている層に接着剤を転写するために、接着剤層を先頭にして、その層に対してプレスされる。その後、転写膜は剥がされ、反射膜が付けられる。
【0028】
もう一つの可能性は、両面に接着剤が被覆された接着剤膜を用いることを含み、接着剤膜の二つの平坦面に付いている接着剤は同じでも、関係する特定の条件に合わせられても、互いに異なってもよい。従って、特に図2に示す場合、下側接着剤層は表面積全体に分布され、一方、接着剤膜の上面は個々の表面要素のみが接着剤で覆われる。接着剤膜の両面上の接着剤の層の厚さは同じでも、互いに異なっていてもよい。下側接着剤層を用いて、接着剤膜は平面コンデンサの最上層又はそれを覆う層の上に積層され、一方、反射膜は接着剤膜の上面に接着される。接着剤膜がプレートの層構造に残るので、それは動作時に平面コンデンサにより発せられる光に対して透明でなければならない。
【0029】
図3に示す実施例は三つの層、即ち最前面の透明カバー層14と、それが含むプリズム構造12と、そのプリズム構造が完全に埋め込まれる中間層15とから成る反射膜10’を使用し、中間層はまた透明であり、その屈折率はプリズム構造12の屈折率とは、境界において全反射を生じるように大きく異なっている。反射膜10’は更に、下にある平面コンデンサ4乃至7の光に対して不透明な材料、例えばアルミニウムから成る基板層16を含み、これは接着剤層(図示せず)により透明カバー層7の上面に積層され、あるいは他の何らかの方式でその上にラミネートされる。
【0030】
法令限界値を超える、反射膜10’の元々非常に高い反射率を要求される通りに低下するために、反射膜10’にはグリッドラスタ状のスルーホール19、言い換えれば層14乃至16の全てを通って伸びる穴が設けられ、その穴のいくつかが図3に示される。穴19の直径と表面密度は、一方では反射膜10’の反射率が要求される通りに低下され、同時に、照明されたプレート、特に自動車ナンバープレートの輝度に関する法令条件を満たすために平面コンデンサ4乃至7から前方に(言い換えれば図において上方に)充分な光が出るように選択される。
【0031】
図4に図解される実施例は平面コンデンサ4乃至7の光に対して透明であり、その裏面からプリズム構造12が自由に突き出る反射膜10をやはり用いる。それはプリズム構造12の間の中間空間までここでは突き刺さらない薄い接着剤層20を用いて透明カバー電極7の上面に積層される。それにも係わらず反射膜10の反射率の必要な低下を達成するために、それらのプリズム構造12は、図4におけるそれらの断面が実質的に台形形状を有するように平坦化又は丸められ、それにより全反射を許すそれらの表面領域のサイズが減少される。
【0032】
プリズム構造12の平坦化又は丸めは膜10を加熱しかつ所定の圧力の下で硬い表面にプレスすることにより行うことができる。平坦化又は丸めの程度は用いられる温度のレベル及び/又はプレス圧力の大きさにより制御できる。プリズム構造12が平坦化されればされるほど膜10の反射率の低下が大きくなることは言うまでもない。
【0033】
しかしながら、用いられる反射膜のそれぞれの性質により、プリズム構造の所望の平坦化又は丸めを達成するためには同時に膜又はプリズム構造に圧力を加えることなく、所定期間高い温度までそれを加熱するだけで充分かも知れない。
【0034】
他の膜を用いれば、プリズム構造に対する温度を特に増加することなく、それに所定の圧力を加えるだけで充分かも知れない。この場合にも、制御パラメータとして圧力の期間と大きさが採用できる。
【0035】
それら全ての場合、膜10の加熱及び/又はプレス作業は、カバー電極7又はそれを覆う層にそれを付着する前のプロセスにおいて別個のステップで行うことも、その付着中に行うことも出来る。
【0036】
図解された全ての実施例は更なる層、特に外側を覆う保護層を含んでもよく、それらは図示しない。図1に示す実施例に対する代案として、その裏面において突き出たプリズム構造の先端がその上に配設されたカバー電極7又は透明な硬い層(図示せず)までその硬さのために突き抜けず、しかし実質的にそれを変形しないように透明な反射膜10に圧力を加えることもできる。その場合、プリズム構造12が完全に貫く接着剤層9の厚さは、それが高さについてそれらのプリズム構造の間に存在する自由空間を部分的にしか満たさず、従って反射膜10の反射率を完全ではなく、しかし所望の程度に低下するように選択される。
【0037】
図1と2において例として実施例により以上に述べた手段は組み合わせて採用することもできる。異なる表面領域に異なる厚さの接着剤層を設け、それらの接着剤層がプリズム構造12の間の自由空間を異なる高さまで満たすことも可能である。
【0038】
もう一つの可能性は平面コンデンサの層を反射膜10又は10’の下ではなく、配列を見る人に面するその上面にラスタ形状に付けることを含む。それらの層は反射膜10又は10’まで光を全く透過せず、あるいはそれにより反射された光が上面を通って出ることができないので、平面コンデンサ配列の導電的に相互接続されたラスタ点のサイズと表面密度に関して適当に選択することにより所望通り反射膜10又は10’の平均反射率を低下し、同時に平面コンデンサ配列の必要な輝度を達成することができる。その場合、完全に透明な反射膜10も、不透明層を含む反射膜10’も両方使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】透明反射膜の反射率が同じ屈折率を有する接着剤層の中に裏面に突き出たプリズム構造を部分的に浸透させることにより低下される、発明によるプレートの第一の実施例の断面図である。
【図2】透明反射膜の反射率がプレートの表面に部分的にしか付けられずかつ同じ屈折率を有する接着剤層の中に裏面に突き出たプリズム構造を完全に浸透させることにより低下される、発明によるプレートの第二の実施例の断面図である。
【図3】不透明基板を有する反射膜の反射率がエレクトロルミネッセンス平面コンデンサまで通るグリッドラスタ状の穴を付けることにより低下される、発明によるプレートの第三の実施例の断面図を示す。
【図4】透明反射膜の反射率が裏面に突き出たプリズム構造の平坦化又は丸めにより低下される、発明によるプレートの第四の実施例の断面図を示す。
【符号の説明】
【0040】
1 基板
4 エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ
5 エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ
6 エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ
7 エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ
9 透明層
10 反射膜
10’ 反射膜
12 プリズム構造
16 不透明層
19 穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最初にエレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する少なくとも一つの層配列、その後に反射膜(10;10’)が基板(1)に付けられ、前記反射膜(10;10’)の反射値が最大法令許容値より高く、前記反射値が更なる生産ステップにより、それが最大法令許容値以下になる程度に低下される、プレート、特に自動車ナンバープレートの生産プロセスであって、前記反射膜(10’)が前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して不透明である層(16)を含み、前記更なる生産ステップが、グリッドラスタ状の穴であって、前記穴(19)のサイズと表面密度が、一方では、表面積について平均された前記反射膜(10’)の反射値が法令で許された最大値以下になり、他方では、表面積に渡り平均された前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)から開口を通過する光の輝度が法令で規定される最小値を超えるように選択されるグリッドラスタ状の穴を前記反射膜(10’)に設けることを含むことを特徴とするプロセス。
【請求項2】
最初にエレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する少なくとも一つの層配列、その後に前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して半透明な反射膜(10;10’)が基板(1)に付けられ、前記反射膜(10;10’)の反射値が最大法令許容値より高く、前記反射値が更なる生産ステップにより、それが最大法令許容値以下になる程度に低下される、プレート、特に自動車ナンバープレートの生産プロセスであって、その反射特性がその裏面に後方に突き出たプリズム構造(12)を有することに基づいている反射膜(10)であって、前面から入射する光が全反射によりその境界において反射される反射膜が用いられ、前記更なる生産ステップが、前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して半透明であり、前記反射膜(10)の前記後方に突き出たプリズム構造(12)とほぼ同じ光学的屈折率を有する層(9)に前記反射膜(10)を付けることを含み、その状況において、前記反射膜(10)の前記反射値が所望通り低下される程度に前記プリズム構造(12)の間の中間空間が接着剤により部分的に満たされることを特徴とするプロセス。
【請求項3】
前記プリズム構造の間の中間空間を接着剤により満たす作業が、前記反射膜(10)の裏面に突き出る前記プリズム構造(12)が、接着剤に埋め込まれた前記領域において低下された全反射が前記反射膜(10)の反射値を所望通り低下するような深さまでしか接着剤の中に突き刺さらないように前記反射膜(10)のプレス圧力と前記反射膜(10)をプレスするときの接着剤の粘性が選択されるという手順により、高さに関して部分的に行われることを特徴とする請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記プリズム構造(12)の間の中間空間を接着剤で満たすことが、生産された反射膜が圧力をかけられたときに前記反射膜(10)の裏面から突き出た前記プリズム構造(12)により実質的に変形不可能であるほど硬い層に接着剤が付けられることにより、また前記反射膜(10)の裏面に突き出ておりかつ前記反射膜(10)に圧力が加えられるときにその先端により前記硬い層まで突き刺さる前記プリズム構造(12)が、接着剤に埋め込まれた領域において低下された全反射が前記反射膜(10)の反射値を所望通り低下するような深さまでしか接着剤の中に噛み合わないように接着剤層の厚さが選択されることにより高さに関して部分的に行われることを特徴とする請求項2に記載のプロセス。
【請求項5】
接着剤により前記プリズム構造(12)の間の中間空間を満たすことが、互いに並置されたラスタ状関係に配設された表面領域においてプリズム構造(12)の間の中間空間が、表面積に付いて平均された前記反射膜(10)の反射値が法令で許された最大値以下になるように異なる高さにまで満たされるという点において表面積に関して部分的に行われることを特徴とする請求項2に記載のプロセス。
【請求項6】
第一の表面領域において、前記プリズム構造(12)の間の中間空間が接着剤により高さに関して完全に満たされ、一方、間に挿まれた第二の表面領域において接着剤により中間空間が満たされないことを特徴とする請求項5に記載のプロセス。
【請求項7】
接着剤により前記プリズム構造(12)の間の中間空間を満たすことが、高さと表面積の両方に付いて部分的に行われることを特徴とする請求項3乃至6の一つに記載のプロセス。
【請求項8】
最初にエレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する少なくとも一つの層配列、その後に前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して半透明な反射膜(10;10’)が基板(1)に付けられ、前記反射膜(10;10’)の反射値が最大法令許容値より高く、前記反射値が更なる生産ステップにより、それが最大法令許容値以下になる程度に低下される、プレート、特に自動車ナンバープレートの生産プロセスであって、その反射特性がその裏面に後方に突き出たプリズム構造(12)を有することに基づいている反射膜(10)であって、前面から入射する光が全反射によりその境界において反射される反射膜が用いられ、前記更なる生産ステップが、前記反射膜(10)が前記プリズム構造(12)の平坦化に備える処理を受けることを含み、その処理がそれにより生じた全反射の減少が前記反射膜(10)の反射値を所望通り低下するような大きさであることを特徴とするプロセス。
【請求項9】
前記反射膜(10)の前記処理が、前記反射膜が所定時間、所定温度に加熱されることを含むことを特徴とする請求項8に記載のプロセス。
【請求項10】
前記反射膜(10)の前記処理が、前記反射膜が前記プリズム構造(12)より硬い表面に対して所定の圧力の下に所定時間プレスされることを含むことを特徴とする請求項10に記載のプロセス。
【請求項11】
前記反射膜(10)の前記処理が、前記反射膜が加熱と同時にプレスされることを含むことを特徴とする請求項8及び9に記載のプロセス。
【請求項12】
前記二つの処理ステップが時系列で行われることを特徴とする請求項8及び9に記載のプロセス。
【請求項13】
前記プリズム構造(12)の平坦化をもたらす前記反射膜(10)に対して行われる前記処理ステップがそれをプレート構造に付ける際に行われることを特徴とする請求項8乃至12の一つに記載のプロセス。
【請求項14】
反射膜(10;10’)と、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する少なくとも一つの層配列とが基板(1)に付けられ、前記反射膜(10;10’)の反射値が法令で許された最大値より高く、前記反射値が、それが法令で許された最大値以下になる程度に更なる生産ステップにより低下される、プレート、特に自動車ナンバープレートの生産プロセスであって、前記反射膜(10;10’)が前記基板(1)に付けられ、ラスタ状のエレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)が観察者に面するその前面に配列され、前記コンデンサの構造(12)が、それらに覆われる領域において、表面積について平均された前記反射膜(10;10’)の反射値を、前記反射膜(10;10’)の反射値が法令で許された最大値以下になる程度に低下することを特徴とするプロセス。
【請求項15】
基板(1)と、反射膜(10;10’)と、観察者から見て前記反射膜(10’)の後ろに配設された少なくとも一つの層配列とを含み、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する、プレート、特に自動車ナンバープレートであり、元々法令で許された最大値以上である前記反射膜(10;10’)の反射率がプレート生産プロセスの過程で低下されたプレートであって、前記反射膜(10’)が前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサの光に対して不透明である層(16)を含み、前記反射膜(10’)の中にグリッドラスタ状の穴が設けられ、その穴(19)が前記反射膜(10’)の全ての層を通って伸び、そのサイズと表面密度が、前記グリッドラスタ状の穴の適用後に生じる前記反射膜(10’)の反射率が法令で許された最大値以下になるように選択されることを特徴とするプレート。
【請求項16】
基板(1)と、反射膜(10;10’)と、観察者から見て前記反射膜(10’)の後ろに配設された少なくとも一つの層配列とを含み、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する、プレート、特に自動車ナンバープレートであり、前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して半透明な前記反射膜(10、10’)の、元々法令で許された最大値以上である反射率が、プレート生産プロセスの過程で低下されたプレートであって、前記反射膜(10)の裏面から突き出ておりかつ前面から入射する光が全反射によりその境界において反射されるプリズム構造(12)が、低下された全反射を与えるように、前記プリズム構造(12)とほぼ同じ屈折率を有する透明層(9)の中に部分的に埋め込まれることを特徴とするプレート。
【請求項17】
部分的埋め込みが、前記プリズム構造(12)がほぼ同じ屈折率を有する前記透明層(9)の中にそれらの高さ全体に渡っては噛み合わないことに基づくことを特徴とする請求項16に記載のプレート。
【請求項18】
前記プリズム構造(12)がプレートの平坦面の異なる表面領域において実質的に同じ屈折率を有する前記透明層(9)の中に異なる深さまで噛み合うことを特徴とする請求項16又は17に記載のプレート。
【請求項19】
プレートの平坦面の第一の領域において、前記プリズム構造(12)が実質的に同じ屈折率を有する透明層(9)の中にそれらの高さ全体に噛み合い、第二の表面領域においてそれらがその層の中に噛み合わないことを特徴とする請求項18に記載のプレート。
【請求項20】
実質的に同じ屈折率を有する前記層(9)が同時に前記反射膜(10)をその下の前記層に固定する役目をする接着層であることを特徴とする請求項16乃至19の一つに記載のプレート。
【請求項21】
基板(1)と、反射膜(10;10’)と、観察者から見て前記反射膜(10’)の後ろに配設された少なくとも一つの層配列とを含み、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する、プレート、特に自動車ナンバープレートであり、前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して透明な前記反射膜(10、10’)の、元々法令で許された最大値以上である反射率が、プレート生産プロセスの過程で低下されたプレートであって、前記反射膜(10)の裏面から突き出ており、前面から入射する光が全反射によりその境界において反射されるプリズム構造(12)が、低下された全反射を与えるように、引き続いて平坦化されることを特徴とするプレート。
【請求項22】
基板(1)と、反射膜(10;10’)と少なくとも一つの層配列とを含み、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する、プレート、特に自動車ナンバープレートであり、エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)の光に対して透明な前記反射膜(10;10’)の、元々法令で許された最大値以上である反射率が、プレート生産プロセスの過程で低下されたプレートであって、前記エレクトロルミネッセンス平面コンデンサ(4、5、6、7)を形成する前記層配列が観察者から見て前記反射膜(10)の前にラスタ形状に配列され、前記反射膜(10)の前面から入射する如何なる光も透過せず、あるいは前記反射膜(10)により反射された光を前方に出るようにするその構造のサイズと表面密度が、前記反射膜(10)の反射率が所望通り低下されるように選択されることを特徴とするプレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−510924(P2006−510924A)
【公表日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−554261(P2004−554261)
【出願日】平成15年1月23日(2003.1.23)
【国際出願番号】PCT/EP2003/000679
【国際公開番号】WO2004/048155
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(504403998)エフエーエル ファーツオイクエレクトリック ゲーエムベーハー (3)
【氏名又は名称原語表記】FER FAHRZEUGELEKTRIK GMBH
【住所又は居所原語表記】Gewerbegebiet Stockhausen, 99819 Eisenach
【Fターム(参考)】