説明

プログラマブル・クロックを備える無線周波数からベースバンドへのシリアルなインターフェース

RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間のインターフェースは、RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間の衛星測位システムの信号サンプルの送信と同じ様に、汎用のメッセージ送信をサポートする。そのインターフェースは、双方向のメッセージ・シリアル・インターフェースと、データ・シリアル・インターフェースを備える。そのデータ・シリアル・インターフェースにおいて単一のデータ・ビット信号線を利用することによって、そのデータ・シリアル・インターフェースの複雑さは、最小限に抑えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(1.関連出願の相互参照)
本出願は、2003年2月19日に出願されたアメリカ合衆国特許出願第10/369,853号に基づく優先権を主張する。
【0002】
(2.技術分野)
本発明は無線周波数(RF)処理セクションとベースバンド処理セクションを結合するためのインターフェースに関する。特に、本発明はRF処理セクションとベースバンド処理セクションの間のデータおよびメッセージのシリアル・インターフェースに関する。
【背景技術】
【0003】
(3.関連技術)
双方向ラジオ、ページャ、携帯テレビ、パーソナル・コミュニケーション・システム(「PCS」)、携帯情報端末(「PDA」)、携帯電話(「移動電話」とも呼ばれる)、ブルートゥース装置、衛星ラジオ受信機、およびナブスター(NAVSTAR)とも呼ばれる全地球測位システム(「GPS」)等の衛星測位システム(「SPS」)といった無線機器の世界的な普及が急速に進んでいる。現在の傾向として、衛星測位システムが提供する機能を、PDA、携帯電話、携帯パソコン、自動車などを含む幅広い電子機器およびシステムへ組込むことが求められている。
【0004】
同時に、各製造会社が製造する数々の製品は、さまざまなプロセッサ、周波数基準、クロック速度等にわたってデザインされ、そのアーキテクチャは多種多様である。製造会社はできる限り費用を抑えながらも、(SPS機能も含めて)できる限り多くの機能を提供しようとしている。特に、無線周波数(RF)フロントエンド処理セクションとベースバンド処理セクションの間でSPS信号処理を分割するアーキテクチャは、引き続き人気を保っている。
【0005】
例えば、カリフォルニア州サンノゼのSiRF Technology,Inc.は、
GRF1 RFチップと、GSP1/LXベースバンド処理チップを含むSPSチップセットを普及させた。この二つの製品の詳細は、SiRFStarI GPSアーキテクチャGRF1とGSP1のデータシートに記述されている。図1に示された通り、符号差分信号線(SIGNと表記)、マグニチュード差分信号線(MAGNITUDEと表記)、GPSクロック信号線(GPSCLKと表記)、およびアクイジション・クロック信号線(ACQCLKと表記)とを使用して、RFチップ102はベースバンド・チップ104にデータ・サンプルを通信していた。ベースバンド・チップ104は、限られた専用の方法で、すなわち自動利得制御(AGC)クロック、データ、およびストローブ信号線(それぞれAGCCLK,AGCDATA,AGCSTRBと表示)を使用してRFチップ102と通信し、AGCデータをRFチップ102へ提供することができた。
【0006】
更に最近のSPS信号処理チップセットのソリューションは、(GRF2i RFチップとGSP2e ベースバンド・チップを中心とした)SiRFStarIIeと(GRF2i RFチップとGSP2t ベースバンド・チップを中心とした)SiRFStarIItを含む。この二つのソリューションはどちらも、RF処理セクションからベースバンド処理セクションへデータ・サンプルを通信するために用いられる多重信号線と、ベースバンド処理セクションからRF処理セクションへのAGC情報の一方向通信を保持していた。しかし、ベースバンド処理セクションは、RFチップが抽出した単一パルス幅変調された出力を使用して、RFチップにAGC情報を一方向に通信していた。すなわち、SiRFStarIIeは、単一の出力線を支持して、多重信号線のAGC通信経路を取り除いていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来のSPSチップセットのソリューションの性能にもかかわらず、その大半は一つか二つの特定の入力周波数基準でしか機能せず、RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間でデータ信号を通信するために、幾つかのチップセットのピン(例:別々の符号データ・ピンとマグニチュード・データ・ピン)を必要とする。インターフェース信号が増加するにつれ、チップセットのピン数と製造費も増加する。更に、RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間では、専用の一方向通信の機能しか存在していない。その結果、既存のチップセットは、できる限り多くの機器へ組込む上で、柔軟性と精巧さに限りがある。
【0008】
従って、上記の問題と以前に経験したその他の問題を克服する、RFからベースバンドへのインターフェースが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(要旨)
この発明は、RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間のインターフェース(およびインターフェースを運用する、あるいは提供する方法)を提供する。そのインターフェースは、RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間での汎用の双方向のメッセージ送信をサポートする。そのインターフェースは更に、それら二つの処理セクションの間でのSPSの信号サンプルの送信も、過度に複雑とすることなくサポートする。
【0010】
一実施形態では、そのインターフェースはメッセージ・シリアル・インターフェースとデータ・シリアル・インターフェースを含む。メッセージ・シリアル・インターフェースはRF処理セクションとベースバンド処理セクションの間でメッセージの通信を行う。データ・シリアル・インターフェースはRF処理セクションからベースバンド処理セクションに、SPS信号のデータ・サンプルを通信する。
【0011】
データ・シリアル・インターフェースの複雑さは、例えば、単一のデータ・ビット信号線を使用して、RF処理セクションからベースバンド処理セクションに信号サンプルをシリアルに運ぶことで、軽減することが可能である。データ・シリアル・インターフェースは更に、信号サンプルのタイミングを提供するデータ・クロック信号線を含む事もできる。具体的な例として、データ・ビット信号線がシリアルに送信されたデータ・ビットを備えるデータ信号を伝送する一方で、データ・クロック信号線が、f=1.023[MHz]として、公称で16fで作動しているデータ・クロック(立上りエッジと立下りエッジを含む)を伝送する事がある。一実施形態では、第1のタイプのデータ・ビットはデータ・クロックの立上りエッジで有効であり、第2のタイプのデータ・ビットはデータ・クロックの立下りエッジで有効である。例えば、第1のタイプのデータ・ビットは符号ビットであり、第2のタイプのデータ・ビットはマグニチュード・ビットである事がある。
【0012】
上記の通り、メッセージ・シリアル・インターフェースは処理セクション間でメッセージを通信する。メッセージ・シリアル・インターフェースはメッセージ・イン信号線、メッセージ・アウト信号線、およびメッセージ・クロック信号線を含んでいる事もある。幾つかの実施形態では、メッセージ・シリアル・インターフェースは更にスレーブ選択信号線を含んでいる事もある。
【0013】
この発明の他の装置、システム、方法、特徴、および利点は、添付の図面および発明の詳細な説明を吟味することによって、当業者には明らかであるか、明らかになるであろう。それらすべての付加的なシステム、方法、特徴および利点は、本明細書の記載に含まれており、本発明の範囲に含まれており、添付の特許請求の範囲により保護されることを意図するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
(詳細な説明)
通常の衛星測位システム(「SPS])は、無線装置がどの時点でも検知可能な約12個の衛星を備える。本明細書でSPSとは、地球上の無線装置の位置の特定を提供するもしくは可能にする、衛星と地上通信装置の両方、もしくはいずれか一方を活用する任意のシステムを意味し、以下を含む(ただしこれらに限定されるものではない): 全地球測位システム(「GPS」)(NAVSTARなど)、GLONASS,LORAN,Shoran,Decca,あるいはTACAN。考察を行うために、GPS RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間のインターフェースの具体的な例が記述されている。しかし、当該インターフェースの根本的な原理は、RF処理セクションとベースバンド処理セクションのインターフェース全般に適用できる。
【実施例】
【0015】
まず図2を見ると、図は衛星測位システムの受信機200を示している。受信機200は、RFからベースバンドへのインターフェース206を用いてベースバンド処理セクション204に結合されたRF処理セクション202を含んでいる。RF処理セクション202は、1575.42[MHz]のGPS信号などのSPS信号を、RF入力207で受信する。
【0016】
一般に受信機セクション200は、RFフロントエンド224とベースバンド・バックエンド226を含むものと考えられる。RFフロントエンド224は、RF処理セクション202と、RFからベースバンドへのインターフェース206を含む。RFフロントエンド224は、RF入力207で受信されたSPS信号を、ダウン・コンバージョン、自動利得制御、アナログ/デジタル変換の順序で処理する。ベースバンド・バックエンド226は、ベースバンド処理セクション204と、RFからベースバンドへのインターフェース206を含む。ベースバンド・バックエンド226は、RFフロントエンド224から供給されるサンプル・データを(マイクロコントローラ・コア、CPU、もしくは他の制御ロジックを用いて)処理する。ベースバンド・バックエンド226は、処理されたデータを、デジタル通信インターフェース222を構成するアドレス信号、データ信号、コントロール信号およびクロック信号のうちの一つまたは二つ以上を用いて、デジタル・デバイス(例えば、デジタル・シグナル・プロセッサ、汎用マイクロ・コントローラまたはCPU、あるいはホストPC)に通信する。
【0017】
一例として、RFフロントエンド224とベースバンド・バックエンド226の一方、もしくは両方は、単一の集積回路として実装される。従ってRFフロントエンド224は、単一のパッケージとすることができる。そのパッケージは、RF入力207(例えば、そのパッケージの特定の入力ピン)、RF処理セクション202、およびインターフェース206(例えば、後に詳細に説明するようなインターフェース・ピンの組)を備えている。同様にベースバンド・バックエンド226も、ベースバンド処理セクション204、インターフェース206、およびデジタル通信インターフェース222を備える単一のパッケージとすることができる。インターフェース206については後に詳細に説明するが、RF処理セクション202とベースバンド処理セクション204が実施する処理は、SiRFStarI,II、もしくはIIIのチップセット・データシートで詳細に説明されているものであってもよい。SiRFStarチップセットは、カリフォルニア州サンノゼのSirf Technology,INC.から入手できる。
【0018】
図2に示すようなRFフロントエンド224とベースバンド・バックエンド226の機能的分割は、それらを二つの別々の集積回路に分割するのに適しているが、他の実装形態も可能である。一つの例として、多数の個別的なロジックと信号処理回路のブロックによって、RF、ベースバンドおよびインターフェース206の機能を実装してもよい。さらなる例として、RFフロントエンド224とベースバンド・バックエンド226の機能の基盤となる回路は全て、単一のパッケージ(例えば、複数の集積回路のダイを組み込んだもの)や集積回路、または複数のパッケージや集積回路に組み込まれていてもよいし、あるいは一つまたはそれ以上の回路基板上に分散されていてもよい。このような実装形態では、個々の配線、回路基板トレース、あるいはVLSIの金属層またはポリシリコン層が、インターフェース206の信号をRF処理回路とベースバンド処理回路の間で伝送する。
【0019】
さらに、RFフロントエンド224とベースバンド・バックエンド226の機能の基盤となる回路は全て、追加機能を含めて、単一のパッケージや集積回路、または複数のパッケージや集積回路に組み込まれていてもよいし、あるいは一つまたはそれ以上の回路基板上に分散されていてもよい。例えば、RF回路とベースバンド回路は、セルラー電話や、PDAの動作や、自動車のエンジン、計器、または電子機器のコントローラに用いられるデジタルまたはアナログの処理回路とともに、ダイ上に集積されていてもよい。従って、図2及び上述した例は、それに限定されるものではない;むしろ、当該技術分野の通常の技量を有する者には、RF処理、ベースバンド処理およびインターフェース206を実装する詳細な実施形態、機能分割および回路のパッケージングは、当面の用途や、技術面での検討事項や、コスト面での検討事項などに応じて、幅広く変更され得ることが分かるであろう。
【0020】
インターフェース206は、メッセージ・シリアル・インターフェース208とデータ・シリアル・インターフェース210を含む。メッセージ・シリアル・インターフェース208は、RF処理セクション202とベースバンド処理セクション204の間の双方向の汎用メッセージのシリアル通信を提供する。対照的に、RF処理セクション202は、データ・シリアル・インターフェース210を用いて、ベースバンド処理セクション204にSPS信号サンプルを送信する。
【0021】
まず初めに、図2に示されているインターフェース206の信号は、一般にCMOSと互換性がある事を注意すべきである。具体的には、ロジック“1”の入力は0.7×Vcc[V]を超えており、ロジック“0”の入力は0.3×Vcc[V]に満たない。ロジック“1”の出力はVcc−0.4[V]を超えており、ロジック“0”の出力は0.4[V]に満たない。入力/出力ピンは、所望の実装形態に応じて、たいてい2.5[V]あるいは3.3[V]の電圧範囲で動作する。リアルタイム・クロック(RTC)の入力/出力ピンは1.5[V]で動作するが、必要に応じて3.3[V]の電圧レベルまで許容するように設計することができる。しかしながら、上記の信号は全て、所望の実装形態に応じて、異なる定格電圧や電圧仕様に適応可能である。
【0022】
図2に示すメッセージ・シリアル・インターフェース208は、メッセージ・イン信号線(MSG_DO/MIと表記)、メッセージ・アウト信号線(MSG_DI/MOと表記)、メッセージ・クロック信号線(MSG_CLK/MKと表記)、およびスレーブ選択信号線(MSG_CEB/SS_N[0]と表記)を含む。それらのメッセージ信号線の表記は、RF処理セクション202/ベースバンド処理セクション204から見たデータの流れを示している。例えば、メッセージ・アウト信号線(MSG_DI/MO)は、ベースバンド処理セクション204から出力されて、RF処理セクション202へ入力されるメッセージ・ビットを伝送する。
【0023】
データ・シリアル・インターフェース210はデータ・クロック信号線(ACQCLKと表記)とデータ・ビット信号線(SGNMAGと表記)を含む。そのデータ・シリアル・インターフェース210は、(図3に関して以下に詳細に論じるように、)通常は単一のデータ・ビット信号線のみを使用して、ベースバンド処理セクション204にデータ・ビットをシリアルに通信する。従って、データ・シリアル・インターフェース210は、通常わずか二つの信号線を含む:一つはデータ・クロック用であり、一つはデータ・ビット用である。従って、データ・シリアル・インターフェース210は、RF処理セクション202とベースバンド処理セクション204の間の、SPS信号サンプルのインターフェースについての、それほど複雑でない解決策といえる。
【0024】
図2に示されている様に、RF処理側にある受信機セクション200は、リアルタイム・クロック(RTC)発振器(OSC)および監視装置セクション212も含む。32[KHz]の水晶発振器(あるいは他のクロック源)が、RTC OSCセクション212に、入力クロック214を提供する。RTC OSCセクション212は、RTCLK/RIN信号線上にクロック出力を作り出し、ベースバンド処理セクション204は、例えばそのクロック出力を利用してGPS時刻やUTC時刻を保持する。そのクロック出力は、例えば、32,768[Hz]で1.5[V]のCMOS出力である。RTC OSCセクション212は、パワーダウン・モードの間も動作し続け、ベースバンド処理セクション204が時間基準を精確に維持するための手助けをする。
【0025】
しかし、RTC OSCセクション212の監視装置回路(例えば、クロック入力に結合され、後に比較器が続く整流器)は、入力クロック214が確実な動作をしていた(例えば、10〜30クロック周期以上停止していなかった)時期を特定する。クロックの停止状態が長すぎれば、RF処理セクション202はビットをセットし(例えば、フリップ・フロップ出力をセットするか、複数ビットの状態レジスタのビットをセットし)、クロック出力が確実なものではなかったこと(および、場合によっては、ベースバンド処理セクション204が、受信されたSPS信号の全領域を探索して、正確な時刻を決定すべきであること)を知らせる。
【0026】
RF処理セクション202は更に、水晶発振器216、あるいは外部クロック源218(例えば、無線装置において提供される周波数基準)からのクロック入力も受け入れる。そのクロック入力216および218は、RF処理セクション202におけるPLLの分周器の連鎖がACQCLK信号を作り出すために利用するクロック源を提供する。そのクロック入力216および218は、以下ではまとめてOSCCLKと称され、PLLの分周器の連鎖のクロックはPLLCLKと称される。PLLCLKは通常、データ・クロック信号線であるACQCLKに、OSCCLK(あるいは内部の周波数基準)から生成される16fの公称周波数(ここで、f=1.023[MHz]である)を作り出すようにセットされる。
【0027】
電源投入時、ACQCLKの出力にはOSCCLK(一般に5〜27[MHz]の範囲内にある)が現れている。メッセージ(後述する)がRF処理セクション202に指示し、ACQCLKをOSCCLKからPLLCLKへ,およびPLLCLKからOSCCLKへ切換える。ACQCLK信号は、(ACQCLKが延長された低サイクルを備え得る、クロック源の切換え時を除き)45%〜55%のデューティ・サイクルを備える、2.5/3.3[V]のCMOS出力である。
【0028】
電力制御信号(PWRUP/RFPWRUPと表記)は、RF処理セクション202のどの部分に電源を投入するかを制御する。例えば、電力制御信号はRF処理セクション202の電圧調整器有効化ピンに接続してもよい。RTC OSCセクション212は、ベースバンド処理セクション204にクロックを供給し続けることができるように、独立して電力の供給を受ける。電力制御信号は、2.5/3.3[V]のCMOS信号であってもよい。ベースバンド処理側には、RTCロジック・セクション220が含まれている。RTCロジック・セクション220は、現在の時刻とSPS位置解を特定する上での支援として、RTC OSCおよび監視装置セクション212によって生成された入力クロックを受け入れる。
【0029】
RTCロジック・セクション220は更に、(ローでアサートされる)リセット信号GRFRST_N/RESET_Nを出力する。リセット信号は、電源投入時に、RTC OSCセクション212とRF処理セクション202の制御レジスタをリセットするために使用される。例えば、GRFRST_Nがアサートされると、RF処理側のデジタル制御レジスタは、初期状態にリセットされる。(PWRUPがアサートされた場合)制御レジスタの初期状態は、OSCCLKの回路が動作することを可能とし、OSCCLKによってACQCLKの出力を生成することを可能にする。GRFRST_Nがアサートされていない場合、RF処理セクション202は内部ロジックの状態に従って動作する。
【0030】
メッセージ・シリアル・インターフェース信号は2.5/3.3[V]のCMOS入出力信号である。MSG_CLK/MK、MSG_DI/MO、およびMSG_CEB/SS_N[0]信号は、RF処理セクション202への入力である。MSG_DO/MI信号は、三状態制御を用いたRF処理セクション202からの出力である。MSG_CEB/SS_N[0]がロジック・ハイの場合、MSG_DO/MI出力はハイ・インピーダンスであり、同じようにメッセージ・シリアル・インターフェース208に接続されている他の装置によって生起されてもよい。従って、ベースバンド処理セクション204からのMSG_CEB/SS_N[0]出力はスレーブ選択信号として機能し、RF処理セクション202がMSG_DO/MI信号線にデータを生成することを可能にする。更なる装置がメッセージ・シリアル・インターフェース208に取付けられる場合、ベースバンド処理セクション204は、どの装置をMSG_DO/MI信号線にデータを生成可能とするかを決定する、更なるスレーブ選択信号線を提供してもよい。
【0031】
RF処理セクション202は更に、一つまたはそれ以上の外部アナログ・センサ(図示せず)の入力を含んでもよい。従って、RF処理セクション202にある複数チャンネルのアナログ/デジタル(A/D)変換器は、アナログ入力信号を測定して、その結果をベースバンド処理セクション204に通信してもよい。アナログ入力は、温度入力、ジャイロ回頭角速度入力、ホイール・ティック入力、あるいはバッテリ電圧入力などを含んでも良い。ただし、これらに限定されるものではない。
【0032】
表1に、受信機セクション200の動作モードをまとめる。
【0033】
次いで図3には、データ・クロック302とデータ信号304の関係を表すタイミング図が示されている。データ信号304はベースバンド処理セクション204にSPS信号サンプルを提供する。SPS信号サンプルは、RF処理セクション202に接続されたアンテナによって受信されるSPS入力信号から得られる。ACQCLK信号線はデータ・クロック302を伝送し、SGNMAG信号線はデータ信号304を伝送する。データ信号304は、例えば2.5/3.3[V]のCMOS出力であってもよいが、符号ビット・データ306とマグニチュード・ビット・データ308を、SGNMAG信号線で送信する。一実施形態では、データ信号304は、RF処理セクション202にあるA/D変換器によって特定された符号ビットとマグニチュード・ビットの情報を提供する。
【0034】
他の実施形態では、ベースバンド処理セクション204が送信されたデータを認識できるようにするために、データ・ビットに適用される(例えば擬似ランダム・ノイズ符号といった)所定のプロトコルまたは符号化技術に合わせて、追加の情報ビットまたは量子化ビットが提供されてもよい。更に、データ信号304は、RF処理セクション202が扱う様々なラジオ・チェーンに対する信号サンプルを送信する事ができる。例えば、RF処理セクション202がSPSデータを処理する場合、データ信号304はサンプル毎に二つのビット(上述した符号とマグニチュードのデータ・ペア)を備えることができる。その一方で、RF処理セクション202が別のRF信号(例えばブルートゥース信号)を処理する場合、データ信号304はそのRF信号を処理するために定められたガイドラインに従って、サンプル毎により多くの、またはより少ないビット(例えば、4つまたは6つのビット)を代わりに送信する。同様に、データ・クロック302も、RF処理セクション202がその時点で処理しているRF信号の処理に関するガイドラインに適合するように、周波数とデューティ・サイクルを変更することができる。
【0035】
図3に示されるように、RF処理セクション202は、データ・クロック302がロジック・ハイの場合には、符号ビット306を出力し、データ・クロック302がロジック・ローの場合には、マグニチュード・ビット308を出力する。図3に示されるように、符号ビット306は、短くともデータ・クロック302の立下りエッジ310以前のTSETUP−Fの期間は有効である。同様に、マグニチュード・ビット308は、短くともデータ・クロック302の立上りエッジ312以前のTSETUP−Rの期間は有効である。
【0036】
符号ビット306は、短くともデータ・クロック302の立下りエッジ310以降のTHOLD−Fの期間は有効であり続ける。マグニチュード・ビット308は、短くともデータ・クロック302の立上りエッジ312以降のTHOLD−Rの期間は有効であり続ける。上記のセットアップ時間とホールド時間は、実施形態ごとに異なっていてもよい。一例として、セットアップ時間とホールド時間は約5〜10[ns]であってよい。
【0037】
メッセージ・シリアル・インターフェース208は、さまざまな態様で実装することができる。一実施形態では、メッセージ・シリアル・インターフェース208は下記の特徴を備えるが、他の実施形態とすることも可能である。
【0038】
RF処理セクション202のメッセージ・シリアル・インターフェースは、ベースバンド処理セクション204(あるいは下記の特徴にあてはまる他のマスタ・デバイス)のスレーブ・デバイスとして動作する。RF処理セクション202への(MSG_DI線上の)入力ビットは、MSG_CLKの支配下にあるRF処理セクション202の32ビット・シフト・レジスタにシフトインされる。データは受信され、そして最上位のビットから送信される。一実施形態では、一つのメッセージ・ブロックにおいて最大32ビットが送信される。同時に、MSG_DOの出力ビットは、その同じシフト・レジスタの反対側からシフトアウトされる。RF処理セクション202からの出力が不要な場合、MSG_DOの出力は接続されなくても良い。
【0039】
例えば、MSG_CLKは最大20[MHz]で動作する。メッセージ・シリアル・インターフェースの入力は、ロジック“1”では0.7×Vcc[V]を超えており、ロジック“0”では0.3×Vcc[V]に満たない。そして出力は、ロジック“1”ではVcc−0.4[V]を超えており、ロジック“0”では0.4[V]に満たない。
【0040】
スレーブ選択信号線(MSG_CEB)は、シリアル・データ送信ではアクティブ・ローである。従って、MSG_DIとMSG_CLKは、予め選択された期間(例えば5[ns])だけMSG_CEBがロジック・ハイである間は、無視されてもよい。データはMSG_CLKの立上りエッジでサンプルされる。一実施形態では、MSG_DIもしくはMSG_DOの遷移は、早くともMSG_CLKの立上りエッジから5[ns]後に生起し、遅くともMSG_CLKの次の立上りエッジから5[ns]前には安定する。そのデータは、MSG_CLKの立下りエッジでシフトされる。そして、MSG_CEB信号は、遅くとも最初のMSG_CLKの立上りエッジから10[ns]前にはアクティブ(ロジック“0”)になり、早くてもMSG_CLKの最後の立下りエッジから10[ns]後までアクティブ(ロジック“0”)であり続ける。どちらの場合も、時間間隔は例えば1クロック周期の半分である。その後、MSB_CEB信号は、短くとも30[ns]は非アクティブ(ロジック“1”)となり、データのラッチを確保する。
【0041】
もしMSG_CEB信号がメッセージ・ブロックのすべてのデータが送信される前にロジック・ハイに遷移すれば、そのデータは破棄されてRF処理セクション202のレジスタには適用されない。メッセージ・ブロック内の未使用のビットはゼロにセットされている。しかしながら、短縮された1バイト・メッセージを許容するために、ファスト・ライト・モードが提供されている。8ビットを超えるビットが受信されるまでは、ファスト・ライト・モードが実行される。8ビットを超えるビットが受信されると、RF処理セクション202は有効なメッセージとなる32ビット全てを受信しようとする。
【0042】
RF処理セクション202は、ベースバンド処理セクション204からデータを要求するメッセージを受信すると、ベースバンド処理セクション204へ(MSG_DO上に)データを出力する。そして、ベースバンド処理セクション204は、次のメッセージを送信し、RF処理セクション202のシフト・レジスタ内にある要求されたデータを、そのシフト・レジスタ内からシフトアウトさせる。上記した次のメッセージは、独立した動作に関するメッセージであってもよいし、その要望されたデータをシフトアウトさせるためだけのダミー・メッセージであってもよい。
【0043】
図4は、スレーブ選択信号(MSG_CEB)402、メッセージ・クロック信号(MSG_CLK)404、およびメッセージ・データ・ビット信号(MSG_DOおよびMSG_DI)406の間の関連性を表すタイミング図400を示す。データ送信はスレーブ選択信号402の立下りの時点から開始する。送信されたデータは、スレーブ選択信号402の立上りの時点でラッチされる。
【0044】
図4に示すように、メッセージ・アウト信号線(MSG_DI/MO)とメッセージ・イン信号線(MSG_DO/MI)は、それぞれシリアル・ビット・ストリームを伝送する。メッセージ・アウト信号線上のシリアル・ビット・ストリームは、ベースバンド処理セクション204からRF処理セクション202へ送信される、予め定められたRF処理セクションのメッセージ群から選択されたメッセージを表現している。同様に、メッセージ・イン信号線上のシリアル・ビット・ストリームは、RF処理セクション202からベースバンド処理セクション204へ送信される、予め定められたベースバンド処理セクションのメッセージ群から選択されたメッセージを表現している。
【0045】
上記したメッセージは、特定の目的やフォーマットに限定されるものではない。以下に詳述するように、上記したメッセージはRF処理セクションの電力制御メッセージ、RF処理セクションのテスト・メッセージ、クロック状態メッセージ、アナログ測定メッセージ、チャンネル変換回数メッセージ等を含むが、これに限定されるものではない。
【0046】
一実施例では、4つの形式のメッセージ・ブロックが定義されている。(32ビットまたは8ビットの列における)データ[1:0]は、表2に示すように、4つのメッセージを定義するアドレス・ビットである。それぞれのメッセージ形式は、ファスト・ライト・モードとフル・ライト・モードの両方をサポート可能であって、両方のモードに対し余剰能力が定められる。
【0047】
各メッセージの内容は、表3〜8に詳細に定義されている。表3はAGCおよびシンセサイザ制御メッセージを示し、表4Aおよび4Bは電力制御およびシンセサイザ制御メッセージを示し、表5は選択されたメッセージ形式に対する出力要求形式を示す。表6は出力メッセージ形式を示し、表7と8は入力メッセージ形式を示す。縦の列は以下のように内容を定義する。1番目の縦列はビットと表記されており、メッセージ・データ・ビットを意味する。ここで、ビット“0”は最後に送信されたビットを指す。2番目の縦列はフィールド名称と表記されており、そのメッセージのフィールドの名称を識別する。3番目の縦列は長さと表記されており、そのフィールドの長さを意味する。4番目の縦列はデフォルトと表記されており、電源が最初に投入された時点におけるRF処理セクション202の初期設定のパラメータを示す。5番目の縦列は内容と表記され、そのフィールドが許容する内容を記述する。6番目の縦列は機能と表記され、そのフィールドが果たす機能を示す。そして、7番目の縦列は_Pwrと表記され、どの電力領域制御ビット(もし存在すれば)を用いて、RF処理セクション202のインターフェース上でこれらのフィールドの出力を0とするのかを示す。
【0048】
メッセージ形式2は、最大32種類の出力要求を特定するフィールドを用いて、出力要求の実装を提供する。メッセージ形式3は、入力メッセージ形式(あるいはアドレス)の4から36への拡張を提供する。以下の「シンセサイザ」についての説明は、RF処理セクション202におけるPLLシンセサイザのクロック生成回路についての説明である。PLLシンセサイザは、例えば、クロック分周値を設定することによって、入力される多種多様な基準周波数からPLLCLKを生成するように構成される。
【0049】
出力メッセージ形式は表6に示されている。拡張や、RF処理セクションのテストに利用するために、予備のメッセージが定義されている。このデータはRF処理セクション202からメッセージ・インターフェースへの入力であるから、これらのフィールドには、例えばspareInAのように、入力を意味する名称が付けられている。データがシフトアウトされると、そのデータは与えられたインデックス値を用いて出力データ・ストリームに位置付けられる。例えばspareInA[23:0]は、32ビットの出力フィールドにおいてシフトアウトされる最後の24ビットに位置する。これによって、最上位ビットからシフトアウトするという仕様に従い、最初の8つの“0”に、spareInA[23]からspareInA[0]が後に続くであろう。
【0050】
Out_Dat[4:0]=4−8は、RF処理セクション202のデュアル・スロープA/D変換器によって測定される20ビットの測定値を示す。上述のように、A/D変換器は一つまたはそれ以上のアナログ測定装置に接続された複数のチャンネルを備えてもよい。以下の通り、Out_Dat[4:0]=9は、RTC OSCセクション212によって維持されている有効なクロック・ビットを示す。
【0051】
(テストや拡張の目的に有用な)予備のメッセージが表8に示されている。これらのデータは、メッセージ・インターフェースによるRF処理セクション202へのコントロール・ビット出力を表現するから、そのデータ・フィールドには、例えばSpareOutAのように、出力を意味する名称が付けられている。
【0052】
SGNMAG出力信号線に対するテスト・メッセージも定義されている。TestSignMag[8]=1のとき、テスト・モードに入る。TestSignMag[8]=0のとき、テスト・モードは終了する。テスト・モードにおいては、ACQCLKがロジック・ハイであるときのTestSignMag[7]を発端に、ACQCLKが動作している限り、TestSignMag[7]において特定されたパターンが出力される。
【0053】
Address[6:2]=5−8は、RF処理セクション202におけるデュアル・スロープA/D変換器のパラメータを示す。DS_ADC_PERメッセージは、20ビットの変換時間、A/D変換周期の全体の継続時間(PERIOD)をセットし、A/D変換器に供給される(CLK_SEL)入力クロックの一つ(例えば、OSCCLKやPLLCLK)を選択し、そのクロック(CLK_ENB)を有効あるいは無効にする。DS_ADC_SHメッセージは、任意の時刻基準に関連してA/D変換の位相を変化させるために、A/D変換器の制御回路が変換を開始する前のカウント・ダウン値として使用する、20ビットのシフト時間(SHIFT)を提供する。DS_ADC_PHは、デュアル・スロープA/D変換器に対する、20ビットの位相1変換時間(例えば、積分時間の継続時間)を示す。
【0054】
DS_ADC_SEQメッセージは、A/D変換器が四つの入力チャンネルそれぞれに対して変換を行う際の、順序を制御する24ビットを特定する。より具体的には、その24ビットは2ビットの12のペアに分割される;それぞれのペアは、A/D変換器より前方のアナログ・マルチプレクサに対し、次の入力チャンネルを指示する。従って、そのビットのペアは、どのチャンネルがA/D変換器によって次にデジタル化されるかを制御しており、それ故、四つの入力チャンネルは異なるレートでサンプルされ得る。
【0055】
表8の説明を続けると、Address[6:2]=9は、RTC OSCセクション212におけるクロック状態ビットが、良好なクロックを意味するようにセットされることを示す。あるいは(もしビット8が“1”なら)、ベースバンド処理セクション204が、RF処理セクション202によるクロック状態ビットの出力を要求していることを示す。Address[6:2]=10は、RF処理セクション202がSGNMAG信号線上に提供する信号を(例えば、マルチプレクサを介して)制御する。初期設定は符号ビットおよびマグニチュード・ビットの情報となっているか、あるいはその代わりにOSCCLK信号となっている。
【0056】
図5を参照すると、RF処理セクション202とベースバンド処理セクション204をインターフェースする方法を説明するフローチャート500が示されている。具体的には、ベースバンド処理セクション204へのSPS信号サンプルのシリアル通信に関し、RF処理セクション202はSGNMAG信号線に符号ビット306をセットし(ステップ502)、そしてACQCLK線上に立下りエッジ310を提供する(ステップ504)。その後、RF処理セクション202は、SGNMAG信号線上にマグニチュード・ビット308をセットし(ステップ506)、そしてACQCLK信号線上に立上りエッジ312を提供する(ステップ508)。この手順は、ベースバンド処理セクション204に送信される、符号ビットとマグニチュード・ビットのサンプルのペアそれぞれについて繰り返される。従って、SPS信号データはベースバンド処理セクション204にシリアルに伝送される。
【0057】
RF処理セクション202とベースバンド処理セクション204の間のメッセージ送信に関し、マスタ・デバイス(たいていベースバンド処理セクション204)が、メッセージ・シリアル・インターフェース208上で、データを送信、あるいは受信する必要があるかを決定する(ステップ510)。もし必要であれば、ベースバンド処理セクション204は、そのメッセージがファスト・ライト・メッセージかどうかを決定する(ステップ512)。もしそのメッセージがファスト・ライト・メッセージであれば、ベースバンド処理セクション204(それがデータを送信する場合)、もしくはRFセクション202(それがデータを送信する場合)が、適切なシリアル・メッセージ・データ線上に8つのデータ・ビットをシリアルにセットする。それぞれのデータビットは、各データ・ビットに対応したメッセージ・クロック404の遷移によって、シフトインされる(ステップ514)。そうでない場合には、ベースバンド処理セクション204、もしくはRF処理セクション202は、32のデータ・ビットを適切なシリアル・メッセージ線上にシリアルにセットし、それぞれのデータ・ビットはメッセージ・クロック404の遷移によってシフトインされる(ステップ516)。
【0058】
スレーブ選択信号線は、ベースバンド処理セクション204とRF処理セクション202の間で、タイミングを転送するために利用することができる。具体的には、COUNT[19:0]出力は(表6のOut_Dat=8参照)、RF処理セクション202に存在するカウンタの値を表しており、その値はRF処理セクション202のデュアル・スロープA/D変換器のサンプリング・フェーズを示す。スレーブ選択信号線は、RF処理セクション202におけるDSPタイミングをラッチする回路に接続されている。従って、COUNT値は、スレーブ選択信号線がCOUNTの出力を要求するメッセージを生起して、COUNTの値を送信のためにシフト・レジスタにラッチする時点でのカウンタの値である。ベースバンド処理セクション204においては、スレーブ選択信号は、スレーブ選択信号が非アサートされている場合(それは、RF処理セクション202がCOUNTをラッチしている場合でもある)に、カウンタ(あるいは他の時間を示すもの)をラッチする。
【0059】
従って、A/Dサンプル・タイミングは、ベースバンド処理セクション204のタイミングに関連している。SHIFT[19:0」の入力(表8のAddress=6参照)は、A/Dタイミングを、ベースバンド処理セクション204のタイミングから所望のオフセットだけシフトさせるために使用される。その結果、ベースバンド処理セクション204は、余分なインターフェース線を使用せずに、RF処理セクション202のタイミングを変えることができる。
【0060】
従って、本発明のシステムおよび方法は、RF処理セクション202とベースバンド処理セクション204の間のインターフェース(およびインターフェースを運用するまたは提供する方法)を提供する。そのインターフェースは、それら二つの処理セクションの間で、SPS信号サンプルの送信と同じように、汎用のメッセージ送信を、過度に複雑とすることなくサポートする。
【0061】
上述した発明の好適な実施形態の説明は、図解と解説を目的として提示されている。本発明を余すところ無く記述したり、開示された形態に厳密に制限することを意図するものではない。上述した教示の内容に則り、多種多様な変形、変更が可能である。本発明の範囲は、発明の詳細な説明によって制限されるものではないことを意図するものである。
【0062】
【表1】

【0063】
【表2】

【0064】
【表3】

【0065】
【表4A】

【0066】
【表4B】

【0067】
【表5】

【0068】
【表6】

【0069】
【表7】

【0070】
【表8】

【図面の簡単な説明】
【0071】
(図面の簡単な説明)
図面内の構成要素は必ずしも実物大ではなく、本発明の原理を図解すべく強調されている場合がある。全図面にわたり、同一参照番号により同一要素を示す。
【図1】図1は、従来のGPS RFチップとベースバンド・チップの間のインターフェースを示す。
【図2】図2は、メッセージ・シリアル・インターフェースとデータ・シリアル・インターフェースを含むインターフェースによって、ベースバンド処理セクションに接続されたRF処理セクションを含む衛星測位システムの受信機を示す。
【図3】図3は、図2で示されたデータ・シリアル・インターフェースを形成する、データ・クロック信号線とデータ・ビット信号線でそれぞれ伝送されるデータ・クロックとデータ信号の関連性を示すタイミング図を示す。
【図4】図4は、図2で示されたメッセージ・シリアル・インターフェースを部分的に形成する、メッセージ・クロック信号線とメッセージ・データ・ビット信号線でそれぞれ伝送されるメッセージ・クロックとメッセージ・データ・ビットの関連性を示すタイミング図を示す。
【図5】図5は、RF処理セクションとベースバンド処理セクションをインターフェースで接続する方法を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線周波数(RF;Radio Frequency)信号を処理するRFセクションを、ベースバンド信号を処理するベースバンド・セクションへ結合する、RFからベースバンドへのインターフェースであって:
RFセクションとベースバンド・セクションの間でのメッセージの通信のための双方向のメッセージ・シリアル・インターフェースと;
RFセクションからベースバンド・セクションへのデータの通信のためのデータ・シリアル・インターフェース
を備えるインターフェース。
【請求項2】
前記データ・シリアル・インターフェースが、単一のデータ・ビット信号線を備える、請求項1のインターフェース。
【請求項3】
前記データ・シリアル・インターフェースが、データ・クロック信号線と、単一のデータ・ビット信号線を備える、請求項1のインターフェース。
【請求項4】
前記データ・シリアル・インターフェースが、データ・クロック信号線と、データ・ビット信号線を備え;
そのデータ・クロック信号線が、立上りエッジと立下りエッジを備えるデータ・クロックを伝送し;
そのデータ・ビット信号線が、第1のデータ・ビットと第2のデータ・ビットを備えるデータ信号を伝送し;
その第1のデータ・ビットが、データ・クロックの立上りエッジにおいて有効であり、その第2のデータ・ビットが、データ・クロックの立下りエッジにおいて有効である、請求項1のインターフェース。
【請求項5】
前記第1のデータ・ビットが、符号ビットである、請求項4のインターフェース。
【請求項6】
前記第2のデータ・ビットが、マグニチュード・ビットである、請求項4のインターフェース。
【請求項7】
前記メッセージ・シリアル・インターフェースが、メッセージ・イン信号線、メッセージ・アウト信号線、およびメッセージ・クロック信号線を備える、請求項1のインターフェース。
【請求項8】
前記メッセージ・シリアル・インターフェースが、さらにスレーブ選択信号線を備える、請求項7のインターフェース。
【請求項9】
無線周波数(RF;Radio Frequency)信号を処理するRFセクションを、ベースバンド信号を処理するベースバンド・セクションへ、インターフェースで接続する方法であって:
メッセージ・シリアル・インターフェース上で、RFセクションとベースバンド・セクションの間で双方向に、シリアルにメッセージを通信する工程と;
データ・シリアル・インターフェース上で、RFセクションからベースバンド・セクションへ、シリアルにデータを通信する工程
を備える方法。
【請求項10】
前記シリアルにデータを通信する工程が、単一のデータ・ビット信号線上でシリアルにデータを通信する工程を備える、請求項9の方法。
【請求項11】
前記シリアルにデータを通信する工程が、データ・クロック信号線とデータ・ビット信号線を用いて、シリアルにデータを通信する工程を備え:
そのデータ・クロック信号線が、立上りエッジと立下りエッジを備えるデータ・クロックを伝送し;
そのデータ・ビット信号線が、第1のデータ・ビットと第2のデータ・ビットを備えるデータ信号を伝送し;
その第1のデータ・ビットが、データ・クロックの立上りエッジにおいて有効であり、その第2のデータ・ビットが、データ・クロックの立下りエッジにおいて有効である、請求項9の方法。
【請求項12】
前記第1のデータ・ビットが、符号ビットである、請求項11の方法。
【請求項13】
前記第2のデータ・ビットが、マグニチュード・ビットである、請求項11の方法。
【請求項14】
前記シリアルにメッセージを通信する工程が、メッセージ・イン信号線、メッセージ・アウト信号線、およびメッセージ・クロック信号線を用いて、シリアルにメッセージを通信する工程を備える、請求項9の方法。
【請求項15】
無線周波数(RF;Radio Frequency)信号を処理するRFセクションを、ベースバンド信号を処理するベースバンド・セクションへ結合する、RFからベースバンドへのインターフェースであって:
RFセクションとベースバンド・セクションの間で通信するための、双方向のメッセージ・シリアル・インターフェースであって:
メッセージ・クロック線と;
メッセージ・イン信号線と;
メッセージ・アウト信号線を備え;
そのメッセージ・アウト信号線が、予め定められたRFセクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する出力ビット・ストリームを伝送し、
その予め定められたRFセクションのメッセージ群が、RFセクションの電力制御メッセージと、RFセクションのテスト・メッセージを備える、メッセージ・シリアル・インターフェース
を備えるインターフェース。
【請求項16】
前記予め定められたメッセージ群が、さらにRFセクションのプログラマブル・クロック・シンセサイザ・メッセージを備える、請求項15のインターフェース。
【請求項17】
前記プログラマブル・クロック・シンセサイザ・メッセージが、基準分周値を備える、請求項16のインターフェース。
【請求項18】
前記基準分周値が、整数の分周値である、請求項17のインターフェース。
【請求項19】
前記基準分周値が、分数の分周値である、請求項17のインターフェース。
【請求項20】
前記予め定められたメッセージ群が、さらにメッセージ・クロック線のメッセージ・クロックを選択するためのクロック出力選択メッセージを備える、請求項15のインターフェース。
【請求項21】
前記メッセージ・イン信号線が、予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群から選択されたメッセージを表現する入力ビット・ストリームを伝送し、
その予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群が、クロック状態メッセージと、アナログ測定メッセージを備える、請求項15のインターフェース。
【請求項22】
前記予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群が、さらにチャンネル変換回数メッセージを備える、請求項21のインターフェース。
【請求項23】
前記アナログ測定メッセージが、複数のアナログ入力チャンネルのうちの少なくとも1つに対するアナログ測定メッセージを備える、請求項21のインターフェース。
【請求項24】
データ・クロック信号線と、データ・ビット信号線を備えるデータ・シリアル・インターフェースをさらに備える、請求項15のインターフェース。
【請求項25】
前記データ・クロック信号線が、立上りエッジと立下りエッジを備えるデータ・クロックを伝送し;
前記データ・ビット信号線が、第1のデータ・ビットと第2のデータ・ビットを備えるデータ信号を伝送し;
その第1のデータ・ビットが、データ・クロックの立上りエッジにおいて有効であり、その第2のデータ・ビットが、データ・クロックの立下りエッジにおいて有効である、請求項24のインターフェース。
【請求項26】
前記第1のデータ・ビットが、符号ビットであり、前記第2のデータ・ビットが、マグニチュード・ビットである、請求項25のインターフェース。
【請求項27】
衛星測位システムの受信機のためのRFフロントエンドであって、
衛星測位システム信号を受信するためのRF入力を備えるRF処理セクションと;
そのRF処理セクションに結合された、RFからベースバンドへのインターフェースであって:
RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間でメッセージを通信するための双方向のメッセージ・シリアル・インターフェースと;
RF処理セクションからベースバンド処理セクションへデータを通信するためのデータ・シリアル・インターフェースを備えるインターフェース
を備える、RFフロントエンド。
【請求項28】
前記RF処理セクションが、SiRFStarIIIのRF処理セクションを備える、請求項27のRFフロントエンド。
【請求項29】
前記メッセージ・シリアル・インターフェースが:
メッセージ・クロック線と;
メッセージ・イン信号線と;
メッセージ・アウト信号線を備え;
そのメッセージ・アウト信号線が、予め定められたRFセクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する出力ビット・ストリームを伝送する、請求項27のRFフロントエンド。
【請求項30】
前記RFセクションのメッセージ群が、RFセクションの電力制御メッセージと、RFセクションのテスト・メッセージを備える、請求項29のRFフロントエンド。
【請求項31】
前記予め定められたメッセージ群が、さらにメッセージ・クロック線のメッセージ・クロックを選択するためのクロック出力選択メッセージを備える、請求項30のRFフロントエンド。
【請求項32】
前記メッセージ・イン信号線が、予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する入力ビット・ストリームを伝送し、その予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群が、クロック状態メッセージとアナログ測定メッセージを備える、請求項29のRFフロントエンド。
【請求項33】
前記アナログ測定メッセージが、複数のアナログ入力チャンネルのうちの少なくとも1つに対するアナログ測定メッセージを備える、請求項32のRFフロントエンド。
【請求項34】
前記データ・シリアル・インターフェースが、データ・クロック信号線と、データ・ビット信号線を備える、請求項27のRFフロントエンド。
【請求項35】
前記データ・クロック信号線が、立上りエッジと立下りエッジを備えるデータ・クロックを伝送し;
前記データ・ビット信号線が、第1のデータ・ビットと第2のデータ・ビットを備えるデータ信号を伝送し;
その第1のデータ・ビットが、データ・クロックの立上りエッジで有効であり、その第2のデータ・ビットが、データ・クロックの立下りエッジで有効である、請求項34のRFフロントエンド。
【請求項36】
前記第1のデータ・ビットが、符号ビットである、請求項35のRFフロントエンド。
【請求項37】
前記第2のデータ・ビットが、マグニチュード・ビットである、請求項35のRFフロントエンド。
【請求項38】
衛星測位システムの受信機のためのベースバンド・バックエンドであって、
デジタル装置と通信するためのアドレス、データ、およびコントロール線の少なくとも1つを備えるベースバンド処理セクションと;
そのベースバンド処理セクションに結合された、RFからベースバンドへのインターフェースであって:
RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間でメッセージを通信するための双方向のメッセージ・シリアル・インターフェースと;
RF処理セクションからベースバンド処理セクションへデータを通信するためのデータ・シリアル・インターフェースを備えるインターフェース
を備えるベースバンド・バックエンド。
【請求項39】
前記ベースバンド処理セクションが、SiRFStarIIIのベースバンド処理セクションを備える、請求項38のベースバンド・バックエンド。
【請求項40】
前記メッセージ・シリアル・インターフェースが:
メッセージ・クロック線と;
メッセージ・イン信号線と;
メッセージ・アウト信号線を備え;
前記メッセージ・アウト信号線が、予め定められたRFセクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する出力ビット・ストリームを伝送する、請求項38のベースバンド・バックエンド。
【請求項41】
前記RFセクションのメッセージ群が、RFセクションの電力制御メッセージと、RFセクションのテスト・メッセージを備える、請求項40のベースバンド・バックエンド。
【請求項42】
前記予め定められたメッセージ群が、さらにメッセージ・クロック線のメッセージ・クロックを選択するためのクロック出力選択メッセージを備える、請求項41のベースバンド・バックエンド。
【請求項43】
前記メッセージ・イン信号線が、予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する入力ビット・ストリームを伝送し、その予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群が、クロック状態メッセージと、アナログ測定メッセージを備える、請求項40のベースバンド・バックエンド。
【請求項44】
前記アナログ測定メッセージが、複数のアナログ入力チャンネルのうちの少なくとも1つに対するアナログ測定メッセージを備える、請求項43のベースバンド・バックエンド。
【請求項45】
前記データ・シリアル・インターフェースが、データ・クロック信号線と、データ・ビット信号線を備える、請求項38のベースバンド・バックエンド。
【請求項46】
前記データ・クロック信号線が、立上りエッジと立下りエッジを備えるデータ・クロックを伝送し;
前記データ・ビット信号線が、第1のデータ・ビットと第2データ・ビットを備えるデータ信号を伝送し;
その第1のデータ・ビットが、データ・クロックの立上りエッジにおいて有効であり、その第2のデータ・ビットが、データ・クロックの立下りエッジにおいて有効である、請求項45のベースバンド・バックエンド。
【請求項47】
前記第1のデータ・ビットが、符号ビットである、請求項46のベースバンド・バックエンド。
【請求項48】
前記第2のデータ・ビットが、マグニチュード・ビットである、請求項46のベースバンド・バックエンド。
【請求項49】
衛星測位システムの受信機であって:
RF処理セクションと、衛星測位システム信号を受信するためのRF入力を備えるRFフロントエンドと;
ベースバンド処理セクションと、デジタル装置と通信するためのアドレス、データ、およびコントロール線の少なくとも1つを備えるベースバンド・バックエンドと;
RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間に結合された、RFからベースバンドへのインターフェースであって:
RF処理セクションとベースバンド処理セクションの間でメッセージを通信するための双方向のメッセージ・シリアル・インターフェースと;
RF処理セクションからベースバンド処理セクションへデータを通信するためのデータ・シリアル・インターフェースを備えるインターフェース
を備える衛星測位システムの受信機。
【請求項50】
前記RF処理セクションが、SiRFStarIIIのRF処理セクションを備える、請求項49の衛星測位システムの受信機。
【請求項51】
前記メッセージ・シリアル・インターフェースが:
メッセージ・クロック線と;
メッセージ・イン信号線と;
メッセージ・アウト信号線を備え;
そのメッセージ・アウト信号線が、予め定められたRFセクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する出力ビット・ストリームを伝送する、請求項49の衛星測位システムの受信機。
【請求項52】
前記RFセクションのメッセージ群が、RFセクションの電力制御メッセージと、RFセクションのテスト・メッセージを備える、請求項51の衛星測位システムの受信機。
【請求項53】
前記予め定められたメッセージ群が、さらにメッセージ・クロック線のメッセージ・クロックを選択するためのクロック出力選択メッセージを備える、請求項52の衛星測位システムの受信機。
【請求項54】
前記メッセージ・イン信号線が、予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群から選択されるメッセージを表現する入力ビット・ストリームを伝送し、その予め定められたベースバンド・セクションのメッセージ群が、クロック状態メッセージと、アナログ測定メッセージを備える、請求項51の衛星測位システムの受信機。
【請求項55】
前記アナログ測定メッセージが、複数のアナログ入力チャンネルのうちの少なくとも1つに対するアナログ測定メッセージを備える、請求項54の衛星測位システムの受信機。
【請求項56】
前記データ・シリアル・インターフェースが、データ・クロック信号線と、データ・ビット信号線を備える、請求項49の衛星測位システムの受信機。
【請求項57】
前記データ・クロック信号線が、立上りエッジと立下りエッジを備えるデータ・クロックを伝送し;
前記データ・ビット信号線が、第1のデータ・ビットと、第2のデータ・ビットを備えるデータ信号を伝送し;
その第1のデータ・ビットが、データ・クロックの立上りエッジにおいて有効であり、その第2のデータ・ビットが、データ・クロックの立下りエッジにおいて有効である、請求項56の衛星測位システムの受信機。
【請求項58】
前記第1のデータ・ビットが、符号ビットである、請求項57の衛星測位システムの受信機。
【請求項59】
前記第2のデータ・ビットが、マグニチュード・ビットである、請求項57の衛星測位システムの受信機。
【請求項60】
前記ベースバンド処理セクションが、SiRFStarIIIのベースバンド処理セクションを備える、請求項49の衛星測位システムの受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−521714(P2007−521714A)
【公表日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−503368(P2006−503368)
【出願日】平成16年2月5日(2004.2.5)
【国際出願番号】PCT/US2004/003418
【国際公開番号】WO2004/075424
【国際公開日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(501382085)サーフ テクノロジー インコーポレイテッド (26)
【Fターム(参考)】