説明

プログラム、情報記憶媒体及びゲーム装置

【課題】接触した他の物体を表面上に結合し、雪だるま式に巨大化する球オブジェクトを転がすことをモチーフとする通信対戦ゲームを可能とすること。通信対戦ゲームを実行するに際し、通信データ量を軽減させつつゲームの実行に係る情報を個々に管理する仕組みを実現すること。
【解決手段】配置物管理部213はゲーム空間中の各配置物の現在位置や各配置物を結合している結合キャラクタを管理する。配置物管理部213は自キャラクタに配置物を結合させた場合や自キャラクタから配置物を分離させた場合、配置物を結合又は分離した旨の通知が相手ゲーム装置1から通知された場合に、結合キャラクタを更新して管理する。また、既に何れかのキャラクタが結合している配置物を結合した旨が相手ゲーム装置1から通知された場合には、通知を行った相手ゲーム装置1で操作される相手キャラクタが当該配置物を結合しているとして、結合キャラクタを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、他プレーヤのゲーム空間と同一のゲーム空間で対戦する通信対戦ゲームを実行させるためのプログラム等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、様々な種類のゲームが提案されており、その一例として、接触した他の物体を表面上に結合し、雪だるま式に巨大化する球オブジェクトを転がすことをモチーフとするゲーム(大玉転がしゲーム)が知られている(特許文献1参照)。プレーヤは、操作対象である球オブジェクトを、ゲームステージ上に配置されている物体(配置物)と接触・結合させながら雪だるま式に大きくしていく。
【特許文献1】特開2005−100133号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載の発明は、ゲーム装置単体でのゲームであった。本発明が解決しようとする課題は、上述したような、接触した他の物体を表面上に結合し、雪だるま式に巨大化する球オブジェクトを転がすことをモチーフとするゲームを如何にすれば通信対戦で実現可能となるのか、である。また、更なる課題は、通信対戦ゲームを実行するに際し、通信データ量を軽減させつつ、ゲームの実行に係る情報を個々に管理する仕組みを実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するための第1の発明は、
各プレーヤそれぞれの操作対象のキャラクタを各プレーヤの操作入力に従って転動しながら移動させ、ゲーム空間に予め配置された多数の結合可能物に接触した場合に、当該結合可能物を接触したキャラクタに結合させていく通信ゲームを実行するゲームシステムにおけるゲーム装置であって、
通信手段と、
操作入力手段と、
前記操作入力手段への操作入力に従って、予め多数の結合可能物が配置された所定のゲーム空間中を、自キャラクタを転動しながら移動させた際の自キャラクタに関する自プレイ情報を送信する送信手段と、
他プレーヤの操作対象である前記ゲーム空間中を転動しながら移動する他キャラクタに関する他プレイ情報を受信する受信手段と、
前記自プレイ情報及び前記受信された他プレイ情報に基づいてゲーム画像を生成する画像生成手段と、
を備えたゲーム装置である。
【0005】
この第1の発明によれば、送信手段が自キャラクタに関する自プレイ情報を送信し、受信手段が他キャラクタに関する他プレイ情報を受信する。従って、それぞれのゲーム装置においては、それぞれのキャラクタに関するプレイ情報を取得できるため、各ゲーム装置においてゲーム空間を共有して、雪だるま式に巨大化する球オブジェクトを転がすことをモチーフとするゲームの通信対戦が実現可能となる。
【0006】
また第2の発明として、他機との通信手段を備え、自プレーヤの操作入力に従って自キャラクタを転動しながら移動させ、予め配置された多数の結合可能物に接触した場合に、当該結合可能物を前記自キャラクタに結合させていくゲームプレイを、他プレーヤのゲーム空間と同一のゲーム空間中で行って対戦する通信対戦ゲームを実行するゲーム装置(例えば、図1のゲーム装置1)であって、
接触による自キャラクタへの結合可能物の新たな結合を検出する自キャラ結合検出手段と、
前記検出された際に、検出した結合可能物を前記自キャラが結合した旨の新規結合通知を他機に通知する結合通知手段と、
他機から送信された新規結合通知を受信する結合通知受信手段と、
前記自キャラ結合検出手段の検出結果及び前記結合通知受信手段の受信結果に基づいて、結合可能物それぞれをどのキャラクタが結合しているかを管理する管理手段と、
を備え、前記通信対戦ゲームにおける前記結合可能物の管理を自機及び他機それぞれで行うゲーム装置が考えられる。
【0007】
また、第3の発明として、他機と通信接続されたコンピュータに、自プレーヤの操作入力に従って自キャラクタを転動しながら移動させ、予め配置された多数の結合可能物に接触した場合に、当該結合可能物を前記自キャラクタに結合させていくゲームプレイを、他プレーヤのゲーム空間と同一のゲーム空間中で行って対戦する通信対戦ゲームを実行させるためのプログラム(例えば、図5のゲームプログラム610)であって、
接触による自キャラクタへの結合可能物の新たな結合を検出する自キャラ結合検出手段(例えば、図5の結合/分離制御部215b)、
前記検出された際に、検出した結合可能物を前記自キャラが結合した旨の新規結合通知を他機に通知する結合通知手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
他機から送信された新規結合通知を受信する結合通知受信手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
前記自キャラ結合検出手段の検出結果及び前記結合通知受信手段の受信結果に基づいて、結合可能物それぞれをどのキャラクタが結合しているかを管理する管理手段(例えば、図5の配置物管理部213)、
として前記コンピュータを機能させることにより、前記通信対戦ゲームにおける前記結合可能物の管理を当該コンピュータ及び他機それぞれで行わせるためのプログラムを構成してもよい。
【0008】
斯かる第2,第3の発明によれば、前記通信対戦ゲームを実行する際に、自キャラクタが結合可能物を結合した旨の通知を他機との間でやり取りすることでゲーム空間中に配置された結合可能物の管理を自機及び他機それぞれで行うことができ、通信データ量も軽減される。
【0009】
第4の発明は、第3の発明のプログラムであって、
前記管理手段が、既に結合しているキャラクタがいる結合可能物について前記結合通知受信手段により新たに新規結合通知が受信された場合に、当該結合可能物を結合しているキャラクタを、該新たに受信した新規結合通知に従ったキャラクタとして更新して管理するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
斯かる第4の発明によれば、既に結合しているキャラクタがいる結合可能物を結合した旨の通知を他機から受信した場合に、当該結合可能物を結合しているキャラクタを受信した通知に従ったキャラクタとして更新し、結合可能物を管理することができる。
【0011】
第5の発明は、第3又は第4の発明のプログラムであって、
前記自キャラクタが結合しているとして前記管理手段により管理されている結合可能物を前記自キャラクタから分離させて前記ゲーム空間に再配置する分離制御手段(例えば、図5の結合/分離制御部215b)、
前記分離制御手段により分離された際に、前記自キャラクタから当該結合可能物が分離された旨の分離通知を他機に通知する分離通知手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
他機から送信された分離通知を受信する分離通知受信手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
として前記コンピュータを更に機能させ、
前記管理手段が、前記分離制御手段により分離された結合可能物及び前記分離通知受信手段により受信された分離通知で分離されたと通知された結合可能物を結合しているキャラクタを結合しているキャラクタ無しとして更新して管理するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
斯かる第5の発明によれば、他機との間で自キャラクタが結合可能物を分離した旨の通知をさらにやり取りすることで、当該結合可能物を結合しているキャラクタを、結合しているキャラクタ無しとして更新して管理することができる。
【0013】
第6の発明は、第5の発明のプログラムであって、
相手キャラクタの攻撃が自キャラクタにヒットしたことを検出する攻撃ヒット検出手段(例えば、図5の結合/分離制御部215b)として前記コンピュータを機能させ、
前記分離制御手段が、前記攻撃ヒット検出手段によりヒット検出された攻撃に基づいて分離する結合可能物の数を求め、求めた数分の結合可能物を分離させるように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0014】
斯かる第6の発明によれば、相手キャラクタの攻撃が自キャラクタにヒットした場合に、当該ヒット検出された攻撃に基づいて求めた数の結合可能物を自キャラクタから分離させることができる。
【0015】
第7の発明は、第6の発明のプログラムであって、
前記分離制御手段が、前記攻撃ヒット検出手段によりヒット検出された攻撃の攻撃方向に基づいて分離する結合可能物の数を求める方向基準算出手段(例えば、図5の結合/分離制御部215b)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0016】
斯かる第7の発明によれば、相手キャラクタの攻撃が自キャラクタにヒットした場合に、当該ヒット検出された攻撃の攻撃方向に基づいて、分離させる結合可能物の数を求めることができる。
【0017】
第8の発明は、第6又は第7の発明のプログラムであって、
前記分離制御手段が、前記攻撃ヒット検出手段によりヒット検出された攻撃をした相手キャラクタの大きさに基づいて分離する結合可能物の数を求める大きさ基準算出手段(例えば、図5の結合/分離制御部215b)を有するように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0018】
斯かる第8の発明によれば、相手キャラクタの攻撃が自キャラクタにヒットした場合に、当該ヒット検出された攻撃をした相手キャラクタの大きさに基づいて、分離させる結合可能物の数を求めることができる。
【0019】
第9の発明は、第6〜第8の何れかの発明のプログラムであって、
前記多数の結合可能物の中には特別結合可能物が有り、
前記分離制御手段が、前記管理手段により前記特別結合可能物を結合しているキャラクタが前記自キャラクタであるとして管理されている場合には、前記攻撃ヒット検出手段によるヒット検出に応じて、必ず前記特別結合可能物を前記自キャラクタから分離させるように前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0020】
斯かる第9の発明によれば、相手キャラクタの攻撃が自キャラクタにヒットした際に、特別結合可能物を結合しているキャラクタが自キャラクタであるとして管理されているならば、当該特別結合可能物を自キャラクタから必ず分離させることができる。これにより、特別結合可能物を奪い合うゲーム性が実現される。
【0021】
第10の発明は、第5〜第9の何れかの発明のプログラムであって、
前記自キャラ結合検出手段により検出された結合可能物に応じて得点を加算し、前記分離制御手段により分離された結合可能物に応じて得点を減算することで自プレーヤの得点を計算する自プレーヤ得点計算手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
前記計算された自プレーヤの得点を他機に通知する得点通知手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
他機から送信された他プレーヤの得点を受信する得点受信手段(例えば、図5のゲーム状況管理部211)、
前記計算された自プレーヤの得点及び前記得点受信手段により受信された他プレーヤの得点を表示制御する得点表示制御手段(例えば、図5のゲーム演算部210,画像生成部230)、
として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0022】
斯かる第10の発明によれば、結合可能物を結合させたならば当該結合させた結合可能物に応じて得点を加算し、結合可能物を分離させたならば当該分離させた結合可能物に応じて得点を減算することで自プレーヤの得点を計算することができる。そして、他機との間で自プレーヤの得点をやり取りすることで、他プレーヤの得点をゲーム画面に表示制御することができる。
【0023】
第11の発明は、第3〜第10の何れかの発明のプログラムであって、
前記自キャラクタに結合されているとして前記管理手段により管理されている結合可能物に基づいて前記自キャラクタの大きさを判定する自キャラサイズ判定手段(例えば、図5の結合/分離制御部215b)として前記コンピュータを機能させ、
前記自キャラサイズ判定手段により判定された大きさに基づいて、前記自キャラクタの移動速度を可変に制御する速度制御手段(例えば、図5の転動制御部215a)として前記コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0024】
斯かる第11の発明によれば、自キャラクタに結合されているとして前記管理手段により管理されている結合可能物に基づいて前記自キャラクタの大きさを判定し、判定した大きさに基づいて自キャラクタの移動速度を可変に制御することができる。
【0025】
第12の発明は、第3〜第11の何れかの発明のプログラムを記憶した情報記憶媒体(例えば、図1の情報記憶媒体40)である。
【0026】
斯かる第12の発明によれば、コンピュータに、情報記憶媒体からプログラムを読み出させて演算処理させることによって、第3〜第11の何れかの発明と同様の効果を奏する情報記憶媒体を実現することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、送信手段が自キャラクタに関する自プレイ情報を送信し、受信手段が他キャラクタに関する他プレイ情報を受信する。従って、それぞれのゲーム装置においては、それぞれのキャラクタに関するプレイ情報を取得できるため、各ゲーム装置においてゲーム空間を共有して、雪だるま式に巨大化する球オブジェクトを転がすことをモチーフとするゲームの通信対戦が実現可能となる。
【0028】
また、通信対戦ゲームを実行する際に、自キャラクタが結合可能物を結合した旨の通知を他機との間でやり取りすることでゲーム空間中に配置された結合可能物の管理を自機及び他機それぞれで行うことができ、通信データ量も軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照し、本発明を適用したゲーム装置について詳細に説明する。尚、本実施形態は、プレーヤが他プレーヤのゲーム空間と同一のゲーム空間で対戦する通信対戦ゲーム(ネットワークゲーム)に関する実施形態であり、以下では、4人のプレーヤがゲームに参加して対戦する場合を例にとって説明する。
【0030】
また、通信対戦ゲームを実現するシステム構成としては、例えば、(1)家庭に設置してあるパソコンや家庭用ゲーム機、ゲームセンターやアミューズメント施設等に設置される業務用ゲーム機等のゲーム装置を、インターネット網や専用線網等の有線/無線の通信回線を介してゲームサーバと接続する構成、(2)ゲームサーバを用いることなく複数のゲーム装置が通信回線を介して接続される構成、(3)複数のゲーム装置が通信回線を介して接続されるが、その内の1台がゲームサーバ機能を有する構成、(4)複数のゲーム装置が物理的に結合した、全体として1台のシステム(例えば業務用ゲーム機)となっている構成、等があり、本発明は何れのシステム構成に対しても適用可能であるが、以下では(2)の構成を例にとって説明する。尚ここで、通信回線とは、データ授受が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線とは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含む意味であり、また、通信方法については有線/無線を問わない。
【0031】
[ゲーム装置の外観]
図1は、本実施形態におけるゲーム装置1の外観例を示す図である。図1に示すゲーム装置1は、例えばプレーヤに携帯されて利用される携帯型のゲーム装置であって、プレーヤがゲーム操作を入力するための方向キー11やボタンスイッチ13a〜13d、Lボタン15、Rボタン17と、ディスプレイ21と、スピーカ23とを備えて構成されている。また、この他筐体には、図示しない電源ボタンや音量調節ボタン等が設けられている。
【0032】
この携帯型のゲーム装置1では、ゲーム処理を実行するために必要なプログラムやデータ等を格納する情報記憶媒体として、筐体本体に着脱自在な情報記憶媒体40が用いられる。或いは、前述のプログラムやデータは、後述する無線通信モジュール33によって外部の装置から取得することとしてもよい。
【0033】
筐体内部には、CPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット31や、通信可能なエリア内に在るゲーム装置であって、対戦相手となるプレーヤ(以下、「相手プレーヤ」という。)が操作するゲーム装置(以下、適宜「相手ゲーム装置」という。)1との間で通信ネットワークを形成するための無線通信モジュール33、情報記憶媒体40の読取装置等を備えて構成され、方向キー11やボタンスイッチ13a〜13dから入力される操作信号、情報記憶媒体40から読み出したプログラムやデータ、或いは無線通信モジュール33によって対戦相手のゲーム装置1から受信したデータ等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ゲーム画像の画像信号及びゲーム音の音信号を生成する。
【0034】
生成されたゲーム画像はディスプレイ21に表示され、ゲーム音の音信号はスピーカ23から音出力される。プレーヤは、ディスプレイ21に表示されるゲーム画像を見ながら方向キー11やボタンスイッチ13a〜13dを操作し、相手プレーヤと対戦してゲームを楽しむ。
【0035】
[ゲームの概要]
本実施形態は、本発明の通信対戦ゲームを大玉転がしゲームに適用した場合の実施形態である。この大玉転がしゲームは、各プレーヤが各々球オブジェクト(以下、単に「球」という。)を転がし、結合可能物である他のオブジェクト(以下、「配置物」という。)と接触・結合させるゲームである。
【0036】
図2は、ゲームの概要を説明するための説明図であり、(a)は、ゲームステージ全体を俯瞰した略図である。図2(a)に示すように、ゲームステージは1つの閉空間であり、各プレーヤによって転がされる球B(実際には、球Bを押すキャラクタを含む)が配置される。球Bは、ステージ中央を初期位置として配置され、ゲームが開始されたならば、個々のプレーヤによりそれぞれのゲーム装置1で操作される。
【0037】
また、ゲームステージ上には、予め点数が設定された大小様々な多数の物体が配置物Eとして配置される。例えば、100点の「王冠」が1個、3点の「宝箱」及び1点の「指輪」が計99個、その他の0点の物体が400個の計500個が配置される。
【0038】
ゲームに参加する4人のプレーヤは、各々が同一のゲーム空間中で球Bを転がす。そして、ゲームステージ上に配置されている様々な配置物Eに球Bを接触・結合させながら、図2(b)に示すように球Bを雪だるま式に大きくしていく。尚、本ゲームは、プレーヤがキャラクタCとなり、接触した配置物Eをその表面に結合させる球Bを転がして歩く設定となっている。見かけ上はキャラクタCが球Bを押しているが、球Bが各プレーヤの操作対象である自キャラクタに該当する。以下の説明では、自プレーヤが転がす球Bを「自キャラクタ」といい、相手プレーヤが転がす球Bを「相手キャラクタ」という。
【0039】
詳細には、自キャラクタは、配置物の大きさが所定の結合基準サイズ以下ならば結合できるが、これを超える大きさの配置物は結合できないようになっている。この結合基準サイズは、自キャラクタの大きさに基づいて決定される。例えば、自キャラクタの現在の大きさの1/5のサイズが結合基準サイズとされる。また、点数の高い「王冠」は、自キャラクタの大きさが所定の閾値以上にならないと結合できないようになっており、予め閾値が設定されている。
【0040】
プレーヤは、結合できそうにない大きさの配置物を見極めながら自キャラクタに配置物を結合させていき、自キャラクタに結合させた配置物に設定される点数に基づくスコアを競う。所定の制限時間(例えば、3分)が経過した時点でゲームは終了となり、最もスコアの高いプレーヤが勝者となる。
【0041】
またプレーヤは、攻撃操作を行って「体当たり」の動作を発動させ、相手キャラクタに体当たりすることで、当該相手キャラクタに結合されている配置物を分離・落下させることができる。
【0042】
この攻撃操作は、方向キー11及びボタンスイッチ13a,13bによって行う。具体的には、方向キー11の“上”とボタンスイッチ13bを同時に押す操作と、方向キー11の“下”とボタンスイッチ13aを同時に押す操作を交互に入力する操作を所定回数連続して行う。この攻撃操作によって、自キャラクタの体当たり動作が発動される。
また、Lボタン15及びRボタン17を同時に押すロックオン操作によって、特定の相手キャラクタを攻撃目標に定めることが可能である。このロックオン操作によって相手キャラクタを選択すると、自キャラクタの移動方向が当該選択した相手キャラクタの方向に制御される。そして、このロックオン操作に続けて前述の攻撃操作を行えば、選択した相手キャラクタを攻撃目標とした体当たり動作が発動され、自キャラクタが当該相手キャラクタに体当たりする。
【0043】
この体当たり動作が命中したキャラクタ(攻撃先キャラクタ)からは、結合済みの配置物が所定数個分離して落下する。分離する配置物の数(分離数)は、当該体当たり動作を行ったキャラクタの大きさに応じて決定される。先ず、当該体当たり動作を行ったキャラクタが大きいのか小さいのかが2段階で判定される。
【0044】
図3(a)は、体当たりしたキャラクタが大きいと判定された場合の分離数の算出方法を説明するための図である。図3(a)に示すように、体当たりしたキャラクタが大きいと判定されたならば、攻撃先キャラクタに結合済みの配置物のうちの10〜20個が当該攻撃先キャラクタから分離・落下する。具体的な数は、体当たりしたキャラクタの攻撃先キャラクタに対する攻撃方向に基づいて決定される。例えば、体当たりによる攻撃を攻撃先キャラクタが真後ろから受けた場合を最大の20個とし、真正面から受けた場合を最小の10個として、分離・落下する配置物の数が決定される。
【0045】
一方、図3(b)は、体当たりしたキャラクタが小さいと判定された場合の分離数の算出方法を説明するための図である。図3(b)に示すように、体当たりしたキャラクタが小さいと判定されたならば、攻撃先キャラクタに結合済みの配置物のうちの5個〜15個が当該攻撃先キャラクタから分離・落下する。具体的な数は、体当たりしたキャラクタが大きいと判定された場合と同様に、当該体当たりしたキャラクタの攻撃方向に基づいて決定される。例えば、体当たりによる攻撃を真後ろから受けた場合を最大の15個とし、真正面から受けた場合を最小の5個として、分離・落下する配置物の数が決定される。
【0046】
また、実際に分離する配置物は、当該攻撃先キャラクタに新しく結合したものから順に選択されるが、攻撃先キャラクタが「王冠」を結合している場合には、結合順に関わらず「王冠」を必ず分離するようになっている。したがって、自キャラクタに「王冠」を結合させたプレーヤにとっては、相手キャラクタからの攻撃を受けると、せっかく結合させた「王冠」を落としてしまう。
【0047】
上記の通り、ゲームステージ上には、100点が設定された「王冠」が1個だけ配置される。このため、自キャラクタに「王冠」を結合させたかどうかがゲームの勝敗を左右する。したがってプレーヤは、「王冠」を奪い合いながらゲームを進行していくこととなる。相手キャラクタが「王冠」を結合しているならば、自キャラクタを当該相手キャラクタに体当たりさせて「王冠」を落下させることで「王冠」を奪う。
【0048】
図4は、図2(a)に示すゲーム空間の画像(ゲーム画像)を示す図であり、ゲーム画像は、例えば自キャラクタの球B−1から所定の間隔を隔てた後方からやや見下ろすようにして配置される仮想カメラから見た画像として生成される。すなわち図4は、球B−1を転がすプレーヤのゲーム装置1に表示されるゲーム画像であり、他のプレーヤのゲーム装置1には、当該プレーヤが転がす球の後方に配置されてこれに追従する仮想カメラから見たゲーム空間の画像が表示される。例えば、相手キャラクタである球B−2を転がす相手プレーヤのゲーム装置1には、球B−2の後方に配置されてこれに追従する仮想カメラから見たゲーム空間の画像が表示される。
【0049】
また、ゲーム画像には、ゲームに参加している各プレーヤの現在のスコアや、ゲーム開始からの経過時間に基づく残り時間等が提示される。
【0050】
[機能構成]
図5は、本実施形態におけるゲーム装置1の機能構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、ゲーム装置1は、操作部100と、処理部200と、表示部300と、音出力部400と、通信部500と、記憶部600とを備えて構成されている。
【0051】
操作部100は、ゲーム装置1を操作するプレーヤが各種のゲーム操作を入力するための装置であり、操作部100から入力される操作信号は処理部200に出力される。この操作部100は、例えばボタンスイッチ、レバー、ダイヤル、マウス、キーボード、各種センサによって実現され、図1では、方向キー11やボタンスイッチ13a〜13d、Lボタン15、Rボタン17がこれに該当する。
【0052】
処理部200は、ゲーム装置1全体の制御、ゲーム装置1内の各機能部への指示、画像処理、音処理等の各種処理を行う。この処理部200の機能は、各種プロセッサ(CPU,DSP等)、ASIC(ゲートアレイ等)等のハードウェアや、所与のプログラムにより実現されるものである。図1では、制御ユニット31がこれに該当する。
【0053】
この処理部200は、主な機能部として、ゲーム演算部210と、画像生成部230と、音生成部250とを含み、1フレーム時間(1/60秒)で1枚の画像を生成して表示部300に表示出力させるとともに、適宜効果音やBGMを音出力部400に音出力させる。
【0054】
ゲーム演算部210は、操作部100から入力される操作信号、記憶部600から読み出したプログラムやデータ、或いは通信部500を介して通信接続される対戦相手のゲーム装置1から送信されるデータ等に基づいて大玉転がしゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部230や音生成部250に出力する。ゲーム処理としては、例えばゲーム空間の設定処理、自キャラクタや相手キャラクタ、配置物等のオブジェクトの配置処理、オブジェクトの接触判定処理、ゲーム結果の算出処理等が挙げられる。このゲーム演算部210には、ゲーム状況管理部211と、配置物管理部213と、自キャラ制御部215と、相手キャラ制御部217とが含まれる。
【0055】
ゲーム状況管理部211は、ゲームの進行状況に応じて記憶部600に格納されるゲーム状況情報650を更新する処理を行う。そして、ゲーム状況管理処理を実行し、このゲーム状況情報650を相手ゲーム装置1それぞれに定期的(1フレーム毎)に送信するとともに、各相手ゲーム装置1から1フレーム毎に送信されてくるゲーム状況情報を、それぞれ相手プレイデータA660a、相手プレイデータB660b、及び相手プレイデータC660cとして記憶部600に更新・記憶する処理を行う。
【0056】
配置物管理部213は、ゲーム空間中の配置物に係る情報を管理する。具体的には、各配置物それぞれの現在の位置情報や各配置物をどのキャラクタが結合しているか等が管理対象に含まれ、配置物管理部213は、これらを後述する配置物管理情報640として管理する。
【0057】
自キャラ制御部215は、自プレーヤの操作入力に応じて自キャラクタを制御する機能部であり、転動制御部215aと、結合/分離制御部215bとを含む。
【0058】
転動制御部215aは、プレーヤの転動操作に応じて自キャラクタの移動量、移動方向、及び移動速度を決定し、自キャラクタが転がって移動するように制御する。移動速度は、例えば自キャラクタが大きくなるにつれて速くなるように、現時点での自キャラクタの半径に従って決定される。
また転動制御部215aは、攻撃操作が入力された場合には、自キャラクタが高速で転がるように制御して「体当たり」の動作を実現する。このとき、ロックオン操作によって攻撃目標が何れかの相手キャラクタにロックオンされている場合には、転動制御部215aは、当該相手キャラクタに向けた体当たり動作を実現するように自キャラクタの転動を制御する。
【0059】
結合/分離制御部215bは、自キャラクタと配置物の結合及び分離に係る処理を実行する。この配置物の結合及び分離は、自キャラクタを「親」、配置物を「子」とする親子関係(階層関係)を設定することによって実現する。
【0060】
具体的には、結合/分離制御部215bは、自キャラクタと「王冠」以外の配置物とが接触した場合に、自キャラクタの現在の大きさに応じた結合基準サイズを決定し、当該接触した配置物の大きさが前記結合基準サイズ以下ならば配置物結合処理を行う。また、自キャラクタと「王冠」とが接触した場合には、自キャラクタの大きさが所定の閾値以上か否かを判定し、閾値以上ならば配置物結合処理を行う。配置物結合処理としては先ず、当該配置物の接触位置を求める。そして、求めた接触位置又はその近傍に当該配置物を結合させる。
【0061】
また、結合/分離制御部215bは、相手キャラクタの体当たり動作が自キャラクタに命中した場合(自キャラクタが相手キャラクタに体当たりされた場合)に、配置物分離処理を行う。配置物分離処理としては先ず、相手キャラクタの攻撃時半径及び攻撃方向をもとに分離させる配置物の数(分離数)を算出する。そして、自キャラクタに結合済みの配置物の中から算出した分離数個の配置物を選択し、自キャラクタから分離させる。分離させる配置物は、結合したときと逆順に(新しく結合したものから順に)選択するが、結合済みの配置物に「王冠」が含まれる場合には、前述の順番に関わらず「王冠」を分離させる配置物として必ず選択する。そして、分離させた配置物の落下位置を決定してゲームステージ上に再配置し、体当たりの勢いで配置物が落下する様子を実現する。
【0062】
相手キャラ制御部217は、相手プレイデータA660a、相手プレイデータB660b、及び相手プレイデータC660cに基づいて各相手キャラクタを制御するための機能部であり、相手キャラクタがそれぞれ転がって移動しながら配置物を結合又は分離する様子を再現する。
【0063】
画像生成部230は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ等によって実現される。この画像生成部230は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいてゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像の画像信号を表示部300に出力する。
【0064】
音生成部250は、例えば、CPUやDSP等のハードウェアやその制御プログラムによって実現される。この音生成部250は、ゲーム演算部210による処理結果に基づいて、ゲーム中に使用される効果音やBGM等のゲーム音を生成し、生成したゲーム音の音信号を音出力部400に出力する。
【0065】
表示部300は、画像生成部230から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画像を表示するための装置であり、図1ではディスプレイ21がこれに該当する。プレーヤは、表示部300に表示されるゲーム画像を見ながら操作部100を操作してゲームを楽しむ。
【0066】
音出力部400は、音生成部250から入力される音信号に基づいて効果音やBGM等を音出力するための装置であり、図1ではスピーカ23がこれに該当する。
【0067】
通信部500は、外部(例えば、対戦相手のゲーム装置1)とのデータ通信を制御する。この通信部500の機能は、例えば、無線通信モジュール、モデム、TA、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現され、図1では無線通信モジュール33がこれに該当する。
【0068】
記憶部600には、処理部200にゲーム装置1を統合的に制御させるためのシステムプログラムや、ゲームを実行させるために必要なプログラム及びデータが格納される。この記憶部600の機能は、例えばICメモリやハードディスク、メモリカード等により実現されるものであり、図1では、情報記憶媒体40、制御ユニット31に搭載されるICメモリ等がこれに該当する。
【0069】
特に、本実施形態を実現するため、記憶部600には、処理部200をゲーム状況管理部211として機能させるためのゲーム状況管理プログラム611と、配置物管理部213として機能させるための配置物管理プログラム612と、自キャラ制御部215として機能させるための自キャラ制御プログラム613と、転動制御部215aとして機能させるための転動制御プログラム614と、結合/分離制御部215bとして機能させるための結合/分離制御プログラム615と、相手キャラ制御部217として機能させるための相手キャラ制御プログラム616とを含むゲームプログラム610が格納される。
【0070】
データとしては、ステージ情報620と、配置物情報630とを含む。
【0071】
ステージ情報620は、地形や背景等、ゲームステージをゲーム画像上に表示するためのデータを記憶する。
【0072】
配置物情報630は、配置物を定義するためのモデリングデータやテクスチャデータ、色情報(RGB値及びα値)等のデータ、その大きさ(体積)に応じたバウンダリボックス(「バウンディングボリューム」とも言う。)のデータや重量のデータ等を含み、配置物の種類毎に用意される。配置物の種類としては、100点の「王冠」、3点の「宝箱」、1点の「指輪」、及びその他の0点の物体等が複数用意される。この配置物情報630は、配置物の点数を設定した点数テーブル631を含む。図6は、点数テーブル631のデータ構成例を示す図であり、点数テーブル631には、配置物の種類を示す配置物ID毎に、その点数が設定される。
【0073】
また、ゲーム実行中に適宜更新されるデータとして、配置物管理情報640と、ゲーム状況情報650と、相手プレイデータA660a、相手プレイデータB660b、及び相手プレイデータC660c(以下、これらを包括して適宜「相手プレイデータ660」という。)と、自キャラデータ670と、相手キャラデータA680a、相手キャラデータB680b、及び相手キャラデータC680c(以下、これらを包括して適宜「相手キャラデータ680」という。)と、処理済体当たり情報690とが格納される。
【0074】
配置物管理情報640は、ゲーム開始時においてゲームステージ上に配置される500個の配置物に関する情報を記憶する。その詳細は、上記の通り100点の「王冠」が1個、3点の「宝箱」及び1点の「指輪」が計99個、その他の0点の物体が400個の計500個である。図7は、配置物管理情報640のデータ構成例を示す図である。図7に示すように、配置物管理情報640には、ゲームステージ上の500個の配置物それぞれに当該配置物を識別するために割り振られる通し番号と対応付けて、当該配置物の種類を示す配置物IDと、配置位置情報と、結合キャラクタとが設定される。
【0075】
配置位置情報は、当該配置物の現在の配置位置と姿勢を示す情報であり、初期値として、ゲーム開始時における当該配置物の配置位置と姿勢が設定される。また、当該配置物が自キャラクタや相手キャラクタに結合され、その後分離されてゲームステージ上に再配置された場合には、その再配置された位置と姿勢が設定される。
【0076】
結合キャラクタには、現時点で当該配置物を結合しているキャラクタ名が設定される。この結合キャラクタは、自キャラクタに当該配置物を結合させた場合や自キャラクタから当該配置物を分離させた場合、当該配置物を結合した又は分離した旨の通知が相手ゲーム装置1から通知された場合に更新される。また、結合キャラクタに既にキャラクタ名が設定されている配置物を結合した旨が何れかの相手ゲーム装置1から通知された場合(既に何れかのキャラクタが結合している配置物を結合した旨が相手ゲーム装置1から通知された場合)には、最後に通知を行った相手ゲーム装置1で操作される相手キャラクタが当該配置物を結合しているとして、当該結合キャラクタが更新されるようになっている。これは、通信状況の不良等が発生した場合の対策である。
【0077】
ゲーム状況情報650は、現時点での自プレーヤのゲーム状況に係る情報を記憶する。図8は、ゲーム状況情報650のデータ構成例を示す図である。このゲーム状況情報650は、自キャラクタの現在の位置と姿勢を示す情報を格納する現在位置情報651と、現在の半径652と、現在の移動方向653と、結合配置物情報654と、分離配置物情報655と、王冠情報656と、最新体当たり情報657と、スコア658と、現ゲーム時間659とを含み、1フレーム毎に相手ゲーム装置1にそれぞれ送信(マルチキャスト)される。
【0078】
結合配置物情報654には、当該フレームにおいて自キャラクタに結合させた配置物の通し番号が設定される。この結合配置物情報654により、相手ゲーム装置1に対して自キャラクタが配置物を結合した旨が通知される。
分離配置物情報655には、当該フレームにおいて自キャラクタから分離させた配置物の通し番号が設定される。この分離配置物情報655により、相手ゲーム装置1に対して自キャラクタが配置物を分離した旨が通知される。
【0079】
王冠情報656は、王冠位置情報656aと、王冠結合キャラクタ656bとで構成される。
王冠位置情報656aには、「王冠」の現在の配置位置と姿勢を示す情報が設定される。この王冠位置情報656aには、初期値として、ゲーム開始時における「王冠」の配置位置と姿勢が設定される。
王冠結合キャラクタ656bには、現時点で「王冠」を結合しているキャラクタ名が設定される。
この王冠情報656は、自キャラクタに「王冠」を結合させた又は自キャラクタから「王冠」を分離させた場合に更新される。また、王冠情報656のデータ内容が後述する何れかの相手プレイデータ660に設定されている王冠情報と異なる場合には、当該相手プレイデータ660の王冠情報によって上書きされて更新されるようになっている。
【0080】
最新体当たり情報657は、自キャラクタが行った体当たりの動作に係る最新の情報を記憶する。この最新体当たり情報657は、動作番号657aと、攻撃先キャラクタ657bと、攻撃方向657cと、攻撃時半径657dと、攻撃時速度657eとを含み、自キャラクタが行った体当たり動作が相手キャラクタに命中した場合に更新される。
【0081】
動作番号657aは、当該体当たり動作の識別番号であり、例えば初期値として「0」が設定され、自キャラクタの体当たり動作が相手キャラクタに命中するたびに連番で更新される。
攻撃先キャラクタ657bには、体当たりした相手キャラクタのキャラクタ名が設定される。
攻撃方向657cには、当該体当たり動作の方向が設定される。この攻撃方向657cは、当該体当たり時における自キャラクタの移動方向と攻撃先キャラクタ657bの移動方向との相対関係に基づいて決定される。例えば、当該体当たり時における自キャラクタの移動方向と攻撃先キャラクタ657bの移動方向とが同じならば攻撃方向657cは「真後ろ」、反対ならば攻撃方向657cは「真正面」となる。
攻撃時半径657dには、当該体当たり時の半径が設定される。
攻撃時速度657eには、当該体当たり時の移動速度が設定される。
【0082】
スコア658には、自プレーヤの現在のスコアが設定される。このスコア658は、自キャラクタに配置物を結合させた場合、又は自キャラクタから配置物を分離させた場合に、当該結合又は分離させた配置物の点数に基づいて加減される。
【0083】
現ゲーム時間659は、ゲーム開始からの経過時間に基づいて更新される。この現ゲーム時間659は、何れかの相手プレイデータ660に設定されている現ゲーム時間よりも遅れている場合には、最先の現ゲーム時間によって上書きされて更新されるようになっている。
【0084】
相手プレイデータA660a、相手プレイデータB660b、相手プレイデータC660cは、各相手ゲーム装置1からそれぞれ送信されてくる相手プレーヤの最新のゲーム状況情報を随時更新・記憶する。これらの相手プレイデータ660は、上記したゲーム状況情報650と同様の構成のデータであり、該当する相手ゲーム装置1から受信したゲーム状況情報で上書きされて更新される。
【0085】
自キャラデータ670は、ゲーム空間中に配置される自キャラクタの球に関するデータであり、ゲーム状況情報650に基づいて随時更新される。この自キャラデータ670は、球表示用モデル671と、結合リスト673と、バウンダリボックスデータ675と、球パラメータ677とを含む。
【0086】
球表示用モデル671及び結合リスト673は、自キャラクタを定義するためのデータである。
球表示用モデル671は、配置物が結合していない初期状態での自キャラクタのモデリングデータ、テクスチャデータ等を記憶する。
結合リスト673は、結合済みの配置物のデータを、自キャラクタを「親」とした階層構造のデータとして記憶する。具体的には、結合した順に、結合した配置物の種類を、当該配置物の接触位置である結合位置や接触時の姿勢等とともに記憶する。
すなわち、ゲーム画像上に表示される自キャラクタは、球表示用モデル671に、結合リスト673に登録されている配置物が一体的に付属するモデルとして表示される。
【0087】
図9は、結合リスト673のデータ構成例を示す図である。図9に示すように、結合リスト673には、番号が大きいほど新しく結合されたことを示す結合順と対応付けて、当該配置物に割り振られた通し番号と、配置物IDと、当該配置物が結合した位置と姿勢を示す情報を格納する結合位置情報とが設定される。
【0088】
バウンダリボックスデータ675には、球表示用モデルの大きさ(体積)と結合済みの配置物の大きさ(体積)との総和に応じたバウンダリボックス(詳細には、例えば自キャラクタ及び結合済みの配置物の体積和と等しい体積の球体を内接する直方体)のデータが設定され、結合リスト673が更新される毎に再計算されて更新される。このバウンダリボックスデータ675によって、自キャラクタの現在の大きさ(半径)が判別される。
【0089】
球パラメータ677は、配置物を結合した自キャラクタの現在のパラメータ値を記憶する。具体的には、自キャラクタの移動方向、移動速度、半径、重量等が含まれる。
【0090】
相手キャラデータA680a、相手キャラデータB680b、及び相手キャラデータC680cは、ゲーム空間中に配置される各相手キャラクタの球に関するデータを記憶する。これらの相手キャラデータ680は、上記した自キャラデータ670と同様の構成のデータであり、対応する相手プレイデータ660に基づいて随時更新される。
【0091】
処理済体当たり情報690は、自キャラクタが相手キャラクタに体当たりされたか否かを判定する際に参照されるデータである。図10は、処理済体当たり情報690のデータ構成例を示す図であり、相手キャラクタ毎に処理済動作番号がそれぞれ設定される。
【0092】
結合/分離制御部215bは、相手キャラクタそれぞれについて以下の処理を行い、自キャラクタが当該相手キャラクタに体当たりされたか否かを判定する。すなわち、この処理済体当たり情報690に設定されている当該相手キャラクタの処理済動作番号に基づいて、該当する相手プレイデータ660から最新体当たり情報を読み出す。そして、攻撃先キャラクタが自キャラクタの場合であって、動作番号が処理済動作番号と異なる場合に、自キャラクタが当該相手キャラクタに体当たりされたと判定する。ここで体当たりされたと判定された際には、結合/分離制御部215bは、続いて配置物分離処理を行うが、この場合には、当該相手キャラクタの処理済動作番号が読み出した最新体当たり情報の動作番号に更新される。これは、通信不良等によって受信漏れが発生した場合の対策である。
【0093】
[処理の流れ]
次に、図11及び図12を参照して、ゲーム装置1が実行する処理の流れについて説明する。尚、ここで説明する処理は、処理部200がゲーム状況管理プログラム611、配置物管理プログラム612、自キャラ制御プログラム613、転動制御プログラム614、結合/分離制御プログラム615、及び相手キャラ制御プログラム616を含むゲームプログラム610を読み出して実行することにより実現される。
【0094】
ゲーム処理では、先ずゲーム演算部210が、ゲームに参加する相手プレーヤを受け付ける(ステップa10)。このときゲーム装置1は、互いに自プレーヤのキャラクタ名や自機のID等を送受してゲームに参加するプレーヤを決定する。
【0095】
ゲームに参加するプレーヤを決定したならば、続いてゲーム状況管理部211が、ゲーム状況管理処理を開始する(ステップa20)。このゲーム状況管理処理において、ゲーム状況管理部211は、後述するゲーム終了の判定が為されるまで以下の処理を実行する。すなわち、ゲーム状況管理部211は、ゲーム状況情報650を相手ゲーム装置1それぞれに送信するとともに、各相手ゲーム装置1から受信した相手プレーヤのゲーム状況情報を相手プレイデータ660として記憶部600に更新・記憶する処理を、1フレーム毎に繰り返し行う。
【0096】
次に、配置物管理部213が、ゲームステージ上に配置する配置物の情報を生成する(ステップa30)。例えば、配置物管理部213は、乱数発生関数を使って発生させた乱数に従って、ゲームステージ上に配置する配置物及びその初期状態での位置と姿勢を決定する。この乱数発生関数は、ゲームに参加するプレーヤのゲーム装置1のうちの何れかのゲーム装置1が配信するものであり、各ゲーム装置1において同じ乱数発生関数が使用されて同一の配置物の情報が生成されるように制御される。尚、このときに生成された配置物の情報に従って、配置物管理情報640が初期化される。
【0097】
そして、ゲーム演算部210が、自キャラクタや相手キャラクタ、配置物等のオブジェクトをゲームステージ上の初期位置に配置してゲームステージを構築し、ゲームをスタートする(ステップa40)。
【0098】
ゲームがスタートしたならば、ゲーム終了の判定が為されるまでループAの処理が繰り返し実行される(ステップa50〜図12のステップa370)。
【0099】
ループAでは、先ず転動制御部215aが、プレーヤの操作入力に従って自キャラクタの転動を制御する(ステップa60)。具体的には、転動操作が入力された場合には、自キャラクタの移動方向及び移動量を決定し、自キャラクタが転がって移動するように制御する。また、攻撃操作が入力された場合には、自キャラクタが高速で転がるように制御し、自キャラクタに体当たり動作を行わせる。
【0100】
続いて結合/分離制御部215bが、自キャラクタと配置物との接触判定を行う。例えば、自キャラクタ及びゲームステージ上の配置物それぞれのバウンダリボックスのデータをもとに、自キャラクタと接触した配置物の有無を判定する。
【0101】
自キャラクタと配置物とが接触した場合には(ステップa70:YES)、結合/分離制御部215bは、当該配置物が結合可能か否かを判定する。具体的には、自キャラクタと「王冠」以外の配置物とが接触した場合には、自キャラクタの現在の大きさに基づいて結合基準サイズを決定する。例えば、自キャラクタの現在の大きさの1/5の大きさを結合基準サイズとして算出する。そして、当該接触した配置物の大きさが結合基準サイズ以下ならば、結合可能と判定する。一方、自キャラクタと「王冠」とが接触した場合には、自キャラクタの大きさが所定の閾値以上か否かを判定し、閾値以上ならば結合可能と判定する。
【0102】
そして、結合/分離制御部215bは、当該接触した配置物が結合可能ならば(ステップa80:YES)、配置物結合処理を実行して接触した配置物を自キャラクタに結合させる(ステップa90)。具体的には、結合順に応じた自キャラクタと当該配置物の親子関係(階層関係)を設定するとともに、当該配置物との接触位置を結合位置とし、接触時の姿勢とともに結合リスト673に登録する。
【0103】
そして、ゲーム状況管理部211が、結合させた配置物の通し番号を結合配置物情報654に設定し(ステップa100)、配置物管理部213が、当該配置物を自キャラクタが結合したとして結合キャラクタを変更し、配置物管理情報640を更新する(ステップa110)。
【0104】
続いてゲーム状況管理部211が、ステップa90で結合させた配置物を判定する。そして、「王冠」を結合させた場合には(ステップa120:YES)、ゲーム状況管理部211は、「王冠」を自キャラクタが結合しているとして王冠結合キャラクタ656bを変更し、王冠情報656を更新する(ステップa130)。
【0105】
次に、ゲーム状況管理部211は、結合配置物情報654に設定されている配置物の通し番号に従って配置物管理情報640からその配置物IDを読み出す。そして、ゲーム状況管理部211は、点数テーブル631を参照して対応する点数を読み出し、現在のスコア658に読み出した点数を加算して更新する(ステップa140)。
【0106】
次いで、ゲーム状況管理部211は、自キャラクタの体当たり動作が相手キャラクタに命中したか否かを判定し、体当たり動作が命中した場合には(ステップa150:YES)、攻撃先キャラクタ657bを命中した相手キャラクタとして最新体当たり情報657を更新する(ステップa160)。
【0107】
続いて結合/分離制御部215bが、自キャラクタが相手キャラクタに体当たりされたか否かを判定する。そして、結合/分離制御部215bは、相手キャラクタに体当たりされた場合には(ステップa170:YES)、該当する相手プレイデータ660の最新体当たり情報に従って配置物分離処理を行う。
【0108】
すなわち先ず、結合/分離制御部215bは、その攻撃方向と攻撃時半径とに基づいて分離させる配置物の分離数を算出する(ステップa180)。次いで、結合/分離制御部215bは、自キャラクタに結合済みの配置物から、算出した数分の配置物を分離させる配置物として選択する(ステップa190)。具体的には、結合リスト673を参照し、算出した分離数個の配置物を結合順と逆順に選択する。このとき、結合/分離制御部215bは、配置物管理情報640を参照して自キャラクタが「王冠」を結合しているかどうかを判定し、結合しているならば、結合順に関わらず分離させる配置物に「王冠」を含めて選択する。分離させる配置物を選択したならば、結合/分離制御部215bは、選択した配置物を自キャラクタから分離させる(ステップa200)。具体的には、自キャラクタと分離させる配置物の親子関係(階層関係)を結合リスト673から削除する。そして、結合/分離制御部215bは、分離させた配置物の落下位置を決定してゲームステージ上に再配置する(ステップa210)。
【0109】
そして、ゲーム状況管理部211が、分離させた配置物の通し番号を分離配置物情報655に設定し(ステップa220)、配置物管理部213が、当該配置物を結合しているキャラクタを「無し」として結合キャラクタを変更し、配置物管理情報640を更新する(ステップa230)。
【0110】
続いてゲーム状況管理部211が、ステップa200で分離させた配置物を判定する。そして、「王冠」を分離させた場合には(ステップa240:YES)、ゲーム状況管理部211は、再配置した「王冠」の位置を王冠位置情報656aに設定するとともに、「王冠」を結合しているキャラクタを「無し」として王冠結合キャラクタ656bを変更し、王冠情報656を更新する(ステップa250)。
【0111】
次に、ゲーム状況管理部211は、結合配置物情報654に設定されている配置物の通し番号に従って配置物管理情報640からその配置物IDを読み出す。そして、ゲーム状況管理部211は、点数テーブル631を参照して対応する点数を読み出し、現在のスコア658から読み出した点数を減算して更新する(ステップa260)。
【0112】
続いて、相手キャラクタそれぞれについて、ループBの処理が実行される(図12のステップa270〜ステップa330)。ここで、ループBで処理の対象とする相手キャラクタを「処理対象相手キャラ」という。
【0113】
ループBでは、先ず相手キャラ制御部217が、該当する相手プレイデータ660の結合配置物情報に従って処理対象相手キャラに結合させる配置物を特定し、配置物結合処理を実行して特定した配置物を処理対象相手キャラに結合させる(ステップa280)。具体的には、処理対象相手キャラと当該配置物の親子関係(階層関係)を設定して該当する相手キャラデータ680の結合リストに登録する。
【0114】
続いて配置物管理部213が、当該配置物を処理対象相手キャラが結合したとして結合キャラクタを変更し、配置物管理情報640を更新する(ステップa290)。そして、ゲーム状況管理部211が、整合処理を実行する(ステップa300)。ここでの処理により、結合キャラクタに既にキャラクタ名が設定されていた場合の当該配置物の移転を、自キャラデータ670や相手キャラデータ680に反映させて更新する。
【0115】
次に、相手キャラ制御部217が、該当する相手プレイデータ660の分離配置物情報に従って処理対象相手キャラから分離させる配置物を特定し、配置物分離処理を実行して特定した配置物を処理対象相手キャラから分離させる(ステップa310)。具体的には、処理対象相手キャラと当該配置物の親子関係(階層関係)を該当する相手プレイデータ660の結合リストから削除する。そして、分離させた配置物の落下位置を決定してゲームステージ上に再配置する。
【0116】
続いて配置物管理部213が、当該配置物を結合しているキャラクタを「無し」として結合キャラクタを変更し、配置物管理情報640を更新する(ステップa320)。
【0117】
ループBの処理を終了したならば、続いてゲーム状況管理部211が、ゲーム時間調整処理を実行する(ステップa340)。ゲーム状況管理部211は、何れかの相手プレイデータ660に設定されている現ゲーム時間よりも現ゲーム時間659が遅れている場合に、最先の現ゲーム時間を現ゲーム時間659に上書きする。
【0118】
次に、ゲーム状況管理部211は、王冠情報調整処理を実行する(ステップa350)。すなわち先ず、ゲーム状況管理部211は、王冠情報656のデータ内容が何れかの相手プレイデータ660に設定されている王冠情報と異なる場合に、当該相手プレイデータ660の王冠情報を王冠情報656に上書きして更新する。そして、ゲーム状況管理部211は、更新後の王冠結合キャラクタ656bが「王冠」を結合しているとして結合キャラクタを変更し、配置物管理情報640を更新するとともに、この「王冠」の移転を自キャラデータ670や相手キャラデータ680に反映させて更新する。
【0119】
続いて、画像生成部230が、ゲーム画像を生成し、生成したゲーム画像を表示部300に表示させる(ステップa360)。尚ここで、効果音等のゲーム音を出力する場合には、音生成部250がゲーム音を生成して音出力部400から出力させる。
【0120】
そして、ゲーム演算部210は、ゲーム終了判定を行い、ゲーム開始時からの経過時間が所定の制限時間を経過した場合には、ゲーム終了と判定してループAの処理を終了する。
【0121】
そして、ループAを終了したならば、ゲーム演算部210がゲーム結果を表示する(ステップa380)。例えば、ゲーム演算部210は、ゲーム状況情報650及び相手プレイデータ660を参照して最もスコアが高いプレーヤを決定し、決定したプレーヤを勝者とする演出処理を行う。
【0122】
[ハードウェア構成]
次に、図13を参照して、本実施形態におけるゲーム装置1を実現するためのハードウェア構成の一例について説明する。図13に示す装置では、CPU1000、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006、画像生成IC1010、音生成IC1008、I/Oポート1012,1014がシステムバス1016により相互にデータ入出力可能に接続されている。I/Oポート1012にはコントロール装置1022が、I/Oポート1014には通信装置1024が、それぞれ接続されている。
【0123】
CPU1000は、情報記憶媒体1006に格納されるプログラム、ROM1002に格納されるシステムプログラム(装置本体の初期化情報等)、コントロール装置1022によって入力される信号等に従って、装置全体の制御や各種データ処理を行う。
【0124】
RAM1004は、CPU1000の作業領域等として用いられる記憶手段であり、情報記憶媒体1006やROM1002内の所与の内容、CPU1000の演算結果等が格納される。
【0125】
情報記憶媒体1006は、プログラム、画像データ、音データ、プレイデータ等が主に格納されるものであり、情報記憶媒体として、ROM等のメモリやハードディスクや、CD−ROM、DVD、ICカード、磁気ディスク、光ディスク等が用いられる。尚、この情報記憶媒体1006は、図5に示す記憶部600に相当するものである。
【0126】
また、この装置に設けられている画像生成IC1010と音生成IC1008により、音や画像の好適な出力が行えるようになっている。
【0127】
画像生成IC1010は、CPU1000の命令によって、ROM1002、RAM1004、情報記憶媒体1006等から送られる情報に基づいて画素情報を生成する集積回路であり、生成される表示信号は、表示装置1018に出力される。表示装置1018は、CRTやLCD、TV、プラズマディスプレイ、或いはプロジェクター等により実現され、図5に示す表示部300に相当する。
【0128】
また、音生成IC1008は、CPU1000の命令によって、情報記憶媒体1006やROM1002に記憶される情報、RAM1004に格納される音データに応じた音信号を生成する集積回路であり、生成される音信号はスピーカ1020によって出力される。スピーカ1020は、図5に示す音出力部400に相当するものである。
【0129】
コントロール装置1022は、プレーヤがゲームに係る操作を入力するための装置であり、その機能は、レバー、ボタン、筐体等のハードウェアにより実現される。尚、このコントロール装置1022は、図5に示す操作部100に相当するものである。
【0130】
通信装置1024は装置内部で利用される情報を外部とやりとりするものであり、プログラムに応じた所与の情報を他の装置と送受すること等に利用される。尚、この通信装置1024は、図5に示す通信部500に相当するものである。
【0131】
そして、ゲーム処理等の上記した処理は、図5に示して説明したゲームプログラム610等を格納した情報記憶媒体1006と、これらプログラムに従って動作するCPU1000、画像生成IC1010、音生成IC1008等によって実現される。CPU1000、画像生成IC1010、及び音生成IC1008は、図5に示す処理部200に相当するものであり、主にCPU1000が図5に示すゲーム演算部210に、画像生成IC1010が図5に示す画像生成部230に、音生成IC1008が図5に示す音生成部250に相当する。
【0132】
尚、画像生成IC1010、音生成IC1008等で行われる処理は、CPU1000或いは汎用のDSP等によりソフトウェア的に行ってもよい。この場合には、CPU1000が、図5に示す処理部200に相当することとなる。
【0133】
以上説明したように、本実施形態によれば、それぞれのゲーム装置1において、それぞれのキャラクタに関するプレイデータが得られているため、各ゲーム装置においてゲーム空間を共有して、雪だるま式に巨大化する球オブジェクトを転がすことをモチーフとするゲームの通信対戦を実現できる。
【0134】
また、キャラクタが配置物を結合した旨の通知及び分離した旨の通知を相手ゲーム装置1との間でやり取りする処理を各キャラクタの各ゲーム装置1が実行することで、ゲーム空間中の各配置物それぞれの現在位置や各配置物を結合している結合キャラクタの情報を各ゲーム装置1それぞれで管理することができ、通信データ量も軽減される。
【0135】
また、既に何れかのキャラクタが結合している配置物を結合した旨が相手ゲーム装置1から通知された場合には、通知を行った相手ゲーム装置1で操作される相手キャラクタが当該配置物を結合しているとして当該配置物の結合キャラクタを更新して管理することができる。さらに、点数の高い「王冠」に関しては、現在位置と現時点での王冠結合キャラクタの情報を相手ゲーム装置1との間でやり取りすることで、相手ゲーム装置1との間の通信不良や通信ラグ等によって受信漏れがあった場合であっても、「王冠」を結合しているキャラクタが複数いるといった矛盾が生じないように調整することができる。
【0136】
[変形例]
以上、本発明についての好適な実施形態について説明したが、本発明は、上記したものに限らず、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜変更可能である。
【0137】
例えば、上記した実施形態では、通信不良等が発生した場合の「王冠」に関する各ゲーム装置1間の整合性を最優先させるため、「王冠」の現在位置と現時点での王冠結合キャラクタを王冠情報として相手ゲーム装置1との間でやり取りすることとしたが、通信不良等の発生が問題とならない場合や、データ量の一層の削減を優先させる場合には、王冠情報をやり取りせずに、他の配置物と同様の扱いとすることとしてもよい。
【0138】
また、通信対戦ゲームを実現するシステム構成として上記した(1)のシステム構成を採用した場合には、ゲームサーバが、各ゲーム装置からそれぞれ自キャラクタの現在位置や、結合又は分離した配置物の情報を受信し、ゲームの進行状況を管理することとしてもよい。
【0139】
具体的には、例えば図18に示すように、サーバAGSと、ゲーム装置AGT,AGT・・・とがネットワークを介して通信接続されたゲームシステムとしてもよい。すなわち、図5に示して説明したゲーム演算部210の主な機能部をサーバAGSが有し、ゲーム装置AGTは画像生成部230と音生成部250との機能部を有する、いわゆるホスト/ダム端末のシステム構成である。各ゲーム装置AGTを操作するプレーヤのキャラクタを制御する制御部は、サーバAGSが有する構成となる。ゲーム装置AGTは、操作部と、画像生成及び音生成を行う処理部と、表示部との処理を行い、ゲーム処理に関わる部分はサーバAGSが行う。
【0140】
一方、例えば図19に示すような構成としてもよい。すなわちゲーム装置BGTは、当該ゲーム装置BGTを操作するプレーヤのキャラクタの制御と、他キャラクタの制御とを行う。そして、配置物の情報の管理や、ゲームの進行状況の管理はサーバBGSが行う。
【0141】
また、移動速度を速くする又は遅くするアイテムを配置物として用意し、ゲーム空間中に配置することとしてもよい。そして、自キャラクタが当該アイテムを結合している場合に、その移動速度を可変に制御することとしてもよい。
或いは、攻撃力を強める又は弱めるアイテムを用意し、ゲーム空間中に配置することとしてもよい。そして、相手キャラクタに体当たりされた際、当該相手キャラクタが当該アイテムを結合しているか否かによって、自キャラクタから分離させる配置物の分離数を可変に制御してもよい。
【0142】
また、相手キャラクタに体力値を設定し、ゲームの進行状況に応じてその値を増減させることとしてもよい。具体的には、相手キャラクタに体当たりされた場合に自キャラクタにダメージを与えることとし、体力値を所定値分減少させることとしてもよい。また、予め危険物として定められた所定の配置物を結合した場合にダメージを与えることとし、体力値を所定値分減少させることとしてもよい。そして、体力回復アイテムを配置物として用意し、自キャラクタが当該体力回復アイテムを結合している場合には、前述のダメージを軽減させこととして、減少させる体力値を可変することとしてもよい。或いは、体力回復アイテムを結合したその時に体力値を所定値分回復させることとしてもよい。
【0143】
また、上記した実施形態では、相手キャラクタに体当たりされた際に、当該相手キャラクタの攻撃時半径及び攻撃方向をもとに、自キャラクタから分離させる配置物の分離数を決定することとしたが、体当たり時における当該相手キャラクタの重量や移動速度を加味して、分離数を可変に制御することとしてもよい。
【0144】
また上記した実施形態では、ロックオン操作の際に、攻撃目標とする相手キャラクタをプレーヤ操作に従って選択することとしたが、以下のようにしてもよい。すなわち、当該時点でスコアが最も高い相手キャラクタ、当該時点でその大きさが最も大きい相手キャラクタ、或いは当該時点で「王冠」を結合している相手キャラクタを攻撃目標として優先的に選択することとしてもよい。
【0145】
また、上記した実施形態では、自キャラクタに追従するように制御される仮想カメラから見たゲーム空間の画像がゲーム画像として表示されることとしたが、プレーヤ操作に従って仮想カメラの視点を切り替えることとしてもよい。具体的には例えば、全てのキャラクタが視界に収まる視点、自キャラクタと何れかの相手キャラクタとが視界に収まる視点、自キャラクタと「王冠」を結合している相手キャラクタとが視界に収まる視点を、プレーヤ操作に応じて切り替え可能としてもよい。
【0146】
また、上級者のプレーヤや前回勝利したプレーヤ、「王冠」を結合しているキャラクタのプレーヤ等の所定のプレーヤにハンディキャップを与えることとしてもよい。具体的な実現方法としては、例えばゲームステージ上の配置物のうちの一部の配置物を、当該プレーヤが操作するキャラクタが結合できない設定としてもよい。或いは、当該プレーヤが操作するキャラクタの結合基準サイズを、他のプレーヤが操作するキャラクタの結合サイズと比べて小さくしてもよい。また、攻撃方向を「真後ろ」と判定する範囲や、「真正面」と判定する範囲を設定し、当該範囲をプレーヤに応じて拡大又は縮小させることにより、体当たり時の攻撃方向を判定することとしてもよい。
【0147】
また、通信不良等が発生して相手ゲーム装置1との通信が切断されてしまった場合に、当該相手ゲーム装置1で操作される相手キャラクタを爆発させることとしてもよい。そして、当該爆発させた相手キャラクタが結合していた配置物をゲームステージ上に落下させて再配置させることとしてもよい。
【0148】
また、大玉転がしゲームをプレイするプレーヤのプレイ結果を管理するサーバにゲーム装置1がアクセスし、ゲーム中に自キャラクタが結合させた配置物の種類や数、大きさの最大値、対戦の勝敗情報等をアップロードするように構成してもよい。またサーバにおいて、アップロードされたプレイ結果に基づく各種のランキングを生成・管理することとしてもよい。そしてサーバは、ゲーム装置1からの要求に応じて管理しているランキングを配信することとしてもよい。
【0149】
また、上記した実施形態では、大玉転がしゲームにおいて、自キャラクタに結合させた配置物の点数に基づくスコアを競う場合について説明したが、以下のようにしてもよい。
【0150】
例えば、最終的に自キャラクタに「王冠」を結合させたプレーヤを勝者として、ゲームの勝敗を決定することとしてもよい。
また、最終的にキャラクタに結合させた配置物の数や、総重量によって勝敗を決定することとしてもよい。
また、ゲーム空間中に配置された配置物のうちの最も大きい又は小さい配置物を結合させたプレーヤを勝者としてゲームの勝敗を決定することとしてもよい。
また、ゲーム空間中に配置された配置物のうちの最も重い又は軽い配置物を結合させたプレーヤを勝者としてゲームの勝敗を決定することとしてもよい。
また、全ての配置物に価格を定義しておき、結合させた配置物の合計額を競うこととしてもよい。或いは、ゲーム空間中に配置された配置物のうちの最も高額又は低額な配置物を結合させたプレーヤを勝者としてゲームの勝敗を決定することとしてもよい。
或いは、「クマのぬいぐるみを探せ」といった配置物の種類を指示した出題を行い、該当する配置物を結合させるまでの時間を競うこととしてもよい。
【0151】
また、グループ対戦を行うこととしてもよい。具体的には、最終的なスコアをグループ毎に合計した合計値によって勝敗を決定することとしてもよい。
【0152】
また、プレーヤ操作に従って、自キャラクタが結合した配置物のうちの所望の配置物を分離させてゲームステージ上に配置することとしてもよい。これによれば、相手キャラクタが結合できないような大きい配置物を自キャラクタから分離させてゲームステージ上に配置させることで、相手プレーヤのゲームプレイを妨害することができる。また、前述のグループ対戦の場合も同様に、相手チームのゲームプレイを妨害することができる。
【0153】
また、以下説明する内容のゲームに適用してもよい。本ゲームは、自キャラクタである球を環状のコース上で転がす設定となっており、例えばラップタイムを競う。
【0154】
図14は、本変形例のゲームの概要を説明するための説明図であり、(a)は、ゲームステージ全体を俯瞰した略図である。図14(a)に示すように、各プレーヤによって転がされる球B10(B10−1〜B10−4)は、所定のスタート地点を初期位置として配置され、ゲームが開始されたならば、個々のプレーヤによりそれぞれのゲーム装置1で操作される。尚、球B10の初期位置を同一のスタートライン上としても構わない。
【0155】
コースは、例えばコーナーにバンク(傾斜)が付けられたオーバルコースであり、図14(b)に示すように、大小様々な配置物Eが配置されている。プレーヤは、各々球B10を転がして配置物Eと接触・結合させながらコース上を周回させる。例えば、球B10の移動速度は、大きくなるにつれて加速されるように制御される。プレーヤは、結合できそうにない大きさの配置物を見極めて回避しつつ、自キャラクタの球B10を大きくしながらラップタイムを競う。
【0156】
尚、球B10の移動速度は、大きくなるにつれて減速されるように制御してもよい。この場合、プレーヤは、自キャラクタの球B10を配置物Eと接触させないようにコース上を周回させる。またこのとき、大きさが所定の閾値以下である相手キャラクタの球B10と接触させることで、当該相手キャラクタの球B10を結合させることができるように構成してもよい。プレーヤは、相手キャラクタの球B10に結合されない程度に配置物Eを結合させて自キャラクタの球B10を大きくさせながら、ラップタイムを競う。
【0157】
或いは、以下説明する内容のゲームに適用してもよい。図15は、本変形例のゲームの概要を説明するための説明図であり、ゲームステージ全体を示した略図である。図15に示すように、ゲームステージは、4つの領域に区画されており、区画された各領域には、4人のプレーヤそれぞれの操作対象であるキャラクタC20(C20−1〜C20−4)が1体ずつ配置される。各キャラクタC20は、それぞれ配置された領域を自陣地とし、個々のプレーヤによって自陣地内で移動制御される。
【0158】
また、ゲームステージ上には、多数の配置物Eと、当該配置物Eを表面に結合させる球B20が配置される。
【0159】
本ゲームでは、ゲーム開始時において大きさが指示される。そして、球B20は、何れかのキャラクタC20によって転がされて接触した配置物Eを結合するとともに、前記指示された大きさになった時点で爆発するようになっており、球B20を自陣地で爆発させたプレーヤが敗者となる。ただし、球B20の大きさはゲーム画面に提示されないので、プレーヤは、大きさを推測しながら配置物Eを結合させていく。尚、自陣地内で球B20を連続して操作することのできる制限時間(例えば10秒)が予め設定されており、球B20は、同じキャラクタC20に前述の制限時間以上連続して転がされた場合にも爆発する。
【0160】
ゲーム中、各ゲーム装置1には、それぞれ自プレーヤが操作するキャラクタC20の自陣地と、隣接する陣地の一部とが表示される。例えば、図中に示すキャラクタC20を操作するプレーヤ(2P)のゲーム装置1には、一点鎖線で示すエリアがゲーム画像として表示される。プレーヤは、球B20を転がして配置物Eを結合させるとともに、前述の制限時間を経過しないように球B20を隣接する陣地に向けて手放す。
【0161】
また、ゲームステージ上に配置される配置物Eには「爆弾」が含まれ、球B20に爆弾が結合している場合には、爆発時の爆発範囲が変化するようになっている。このため、他のプレーヤの陣地での爆発が自陣地に及ぶ場合があり、爆発範囲内にキャラクタが居れば、該当するプレーヤも巻き添えとなって敗者となる。
【0162】
また、ゲーム装置としては、図1に示した携帯型のゲーム装置1だけでなく、家庭用ゲーム機や業務用ゲーム機、パソコン等の汎用コンピュータ、多数のプレーヤが参加する大型アトラクション装置等の種々の装置にも同様に適用することができる。
【0163】
例えば、図16は、本発明のゲーム装置を家庭用ゲーム機1200に適用した場合の概観例を示す図である。図16に示す家庭用ゲーム機1200は、ゲームコントローラ1210と、本体装置1220と、スピーカ1232を有するディスプレイ1230とを備える。ゲームコントローラ1210は本体装置1220に接続され、ディスプレイ1230は画像信号及び音信号等を伝送可能なケーブルによって本体装置1220に接続されている。
【0164】
ゲームコントローラ1210は、プレーヤがゲーム操作を入力するためのものであって、方向キー1212や、操作ボタン1214、Lボタン1216、Rボタン1218を有し、操作信号を本体装置1220に出力する。
【0165】
この家庭用ゲーム機1200では、ゲーム処理を実行するために必要なプログラムやデータ等を格納する情報記憶媒体として、本体装置1220に着脱自在な情報記憶媒体であるCD−ROMやDVD等の情報記憶媒体40が用いられる。一方、ゲーム中の所定のタイミングやプレーヤによるセーブ操作等に応じてゲームの進行状況に関する情報を含むデータが書き込まれる情報記憶媒体として、メモリカード1252やICカード1254等の情報記憶媒体が用いられる。
【0166】
本体装置1220は、CPUやICメモリ類を搭載した制御ユニット31や、CD−ROM等の情報記憶媒体40の読取装置等を備えて構成され、情報記憶媒体40から読み出したプログラムやデータ、ゲームコントローラ1210から入力される操作信号等に基づいて種々のゲーム処理を実行し、ディスプレイ1230にゲーム画像を表示させるとともに、スピーカ1232からゲーム音を出力させる。尚、ゲームコントローラ1210は図5に示す操作部100に相当し、ディスプレイ1230は図5に示す表示部300に相当し、スピーカ1232は図5に示す音出力部400に相当するものである。
【0167】
また、図17は、本発明のゲーム装置を業務用ゲーム機1300に適用した場合の概観例を示す図である。図17に示すように、業務用ゲーム機1300は、ゲーム画像を表示するディスプレイ1302、ゲームの効果音やBGM等を音出力するスピーカ1304、ゲーム操作を入力するスティック1306や操作ボタン1308,1310等を備えて構成されている。
【0168】
また、業務用ゲーム機1300には、CPU、画像生成IC、音生成IC等が実装されたシステム基板1320が内蔵されており、システム基板1320上の情報記憶媒体であるメモリ1322から読み出したプログラムやデータ、或いはスティック1306や操作ボタン1308から入力される操作信号等に基づいて、各種のゲーム処理を実行する。尚、ディスプレイ1302は図5に示す表示部300に相当し、スピーカ1304は図5に示す音出力部400に相当し、スティック1306や操作ボタン1308,1310は図5に示す操作部100に相当するものである。
【図面の簡単な説明】
【0169】
【図1】ゲーム装置1の外観例を示す図。
【図2】ゲームの概要を説明するための説明図。
【図3】攻撃ヒット時に分離させる配置物の分離数の算出方法を説明するための図。
【図4】ゲーム画像の一例を示す図。
【図5】ゲーム装置の機能構成の一例を示すブロック図。
【図6】点数テーブルのデータ構成例を示す図。
【図7】配置物管理情報のデータ構成例を示す図。
【図8】ゲーム状況情報のデータ構成例を示す図。
【図9】結合リストのデータ構成例を示す図。
【図10】処理済体当たり情報のデータ構成例を示す図。
【図11】ゲーム処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図12】ゲーム処理の流れの一例を説明するためのフローチャート。
【図13】ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図。
【図14】ゲームの変形例を説明するための説明図。
【図15】ゲームの変形例を説明するための説明図。
【図16】ゲーム装置を家庭用ゲーム機に適用した場合の装置構成の一例を示す図。
【図17】ゲーム装置を業務用ゲーム機に適用した場合の装置構成の一例を示す図。
【図18】通信ネットワークシステムの変形例を示す図。
【図19】通信ネットワークシステムの変形例を示す図。
【符号の説明】
【0170】
1 ゲーム装置
100 操作部
200 処理部
210 ゲーム演算部
211 ゲーム状況管理部
213 配置物管理部
215 自キャラ制御部
215a 転動制御部
215b 結合/分離制御部
217 相手キャラ制御部
230 画像生成部
250 音生成部
300 表示部
400 音出力部
500 通信部
600 記憶部
610 ゲームプログラム
611 ゲーム状況管理プログラム
612 配置物管理プログラム
613 自キャラ制御プログラム
614 転動制御プログラム
615 結合/分離制御プログラム
616 相手キャラ制御プログラム
620 ステージ情報
630 配置物情報
631 点数テーブル
640 配置物管理情報
650 ゲーム状況情報
660a 相手プレイデータA
660b 相手プレイデータB
660c 相手プレイデータC
670 自キャラデータ
671 球表示用モデル
673 結合リスト
675 バウンダリボックスデータ
677 球パラメータ
680a 相手キャラデータA
680b 相手キャラデータB
680c 相手キャラデータC
690 処理済体当たり情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各プレーヤそれぞれの操作対象のキャラクタを各プレーヤの操作入力に従って転動しながら移動させ、ゲーム空間に予め配置された多数の結合可能物に接触した場合に、当該結合可能物を接触したキャラクタに結合させていく通信ゲームを実行するゲームシステムにおけるゲーム装置であって、
通信手段と、
操作入力手段と、
前記操作入力手段への操作入力に従って、予め多数の結合可能物が配置された所定のゲーム空間中を、自キャラクタを転動しながら移動させた際の自キャラクタに関する自プレイ情報を送信する送信手段と、
他プレーヤの操作対象である前記ゲーム空間中を転動しながら移動する他キャラクタに関する他プレイ情報を受信する受信手段と、
前記自プレイ情報及び前記受信された他プレイ情報に基づいてゲーム画像を生成する画像生成手段と、
を備えたゲーム装置。
【請求項2】
他機との通信手段を備え、自プレーヤの操作入力に従って自キャラクタを転動しながら移動させ、予め配置された多数の結合可能物に接触した場合に、当該結合可能物を前記自キャラクタに結合させていくゲームプレイを、他プレーヤのゲーム空間と同一のゲーム空間中で行って対戦する通信対戦ゲームを実行するゲーム装置であって、
接触による自キャラクタへの結合可能物の新たな結合を検出する自キャラ結合検出手段と、
前記検出された際に、検出した結合可能物を前記自キャラが結合した旨の新規結合通知を他機に通知する結合通知手段と、
他機から送信された新規結合通知を受信する結合通知受信手段と、
前記自キャラ結合検出手段の検出結果及び前記結合通知受信手段の受信結果に基づいて、結合可能物それぞれをどのキャラクタが結合しているかを管理する管理手段と、
を備え、前記通信対戦ゲームにおける前記結合可能物の管理を自機及び他機それぞれで行うゲーム装置。
【請求項3】
他機と通信接続されたコンピュータに、自プレーヤの操作入力に従って自キャラクタを転動しながら移動させ、予め配置された多数の結合可能物に接触した場合に、当該結合可能物を前記自キャラクタに結合させていくゲームプレイを、他プレーヤのゲーム空間と同一のゲーム空間中で行って対戦する通信対戦ゲームを実行させるためのプログラムであって、
接触による自キャラクタへの結合可能物の新たな結合を検出する自キャラ結合検出手段、
前記検出された際に、検出した結合可能物を前記自キャラが結合した旨の新規結合通知を他機に通知する結合通知手段、
他機から送信された新規結合通知を受信する結合通知受信手段、
前記自キャラ結合検出手段の検出結果及び前記結合通知受信手段の受信結果に基づいて、結合可能物それぞれをどのキャラクタが結合しているかを管理する管理手段、
として前記コンピュータを機能させることにより、前記通信対戦ゲームにおける前記結合可能物の管理を当該コンピュータ及び他機それぞれで行わせるためのプログラム。
【請求項4】
前記管理手段が、既に結合しているキャラクタがいる結合可能物について前記結合通知受信手段により新たに新規結合通知が受信された場合に、当該結合可能物を結合しているキャラクタを、該新たに受信した新規結合通知に従ったキャラクタとして更新して管理するように前記コンピュータを機能させるための請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記自キャラクタが結合しているとして前記管理手段により管理されている結合可能物を前記自キャラクタから分離させて前記ゲーム空間に再配置する分離制御手段、
前記分離制御手段により分離された際に、前記自キャラクタから当該結合可能物が分離された旨の分離通知を他機に通知する分離通知手段、
他機から送信された分離通知を受信する分離通知受信手段、
として前記コンピュータを更に機能させ、
前記管理手段が、前記分離制御手段により分離された結合可能物及び前記分離通知受信手段により受信された分離通知で分離されたと通知された結合可能物を結合しているキャラクタを結合しているキャラクタ無しとして更新して管理するように前記コンピュータを機能させるための請求項3又は4に記載のプログラム。
【請求項6】
相手キャラクタの攻撃が自キャラクタにヒットしたことを検出する攻撃ヒット検出手段として前記コンピュータを機能させ、
前記分離制御手段が、前記攻撃ヒット検出手段によりヒット検出された攻撃に基づいて分離する結合可能物の数を求め、求めた数分の結合可能物を分離させるように前記コンピュータを機能させる、
ための請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記分離制御手段が、前記攻撃ヒット検出手段によりヒット検出された攻撃の攻撃方向に基づいて分離する結合可能物の数を求める方向基準算出手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記分離制御手段が、前記攻撃ヒット検出手段によりヒット検出された攻撃をした相手キャラクタの大きさに基づいて分離する結合可能物の数を求める大きさ基準算出手段を有するように前記コンピュータを機能させるための請求項6又は7に記載のプログラム。
【請求項9】
前記多数の結合可能物の中には特別結合可能物が有り、
前記分離制御手段が、前記管理手段により前記特別結合可能物を結合しているキャラクタが前記自キャラクタであるとして管理されている場合には、前記攻撃ヒット検出手段によるヒット検出に応じて、必ず前記特別結合可能物を前記自キャラクタから分離させるように前記コンピュータを機能させるための請求項6〜8の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項10】
前記自キャラ結合検出手段により検出された結合可能物に応じて得点を加算し、前記分離制御手段により分離された結合可能物に応じて得点を減算することで自プレーヤの得点を計算する自プレーヤ得点計算手段、
前記計算された自プレーヤの得点を他機に通知する得点通知手段、
他機から送信された他プレーヤの得点を受信する得点受信手段、
前記計算された自プレーヤの得点及び前記得点受信手段により受信された他プレーヤの得点を表示制御する得点表示制御手段、
として前記コンピュータを機能させるための請求項5〜9の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項11】
前記自キャラクタに結合されているとして前記管理手段により管理されている結合可能物に基づいて前記自キャラクタの大きさを判定する自キャラサイズ判定手段として前記コンピュータを機能させ、
前記自キャラサイズ判定手段により判定された大きさに基づいて、前記自キャラクタの移動速度を可変に制御する速度制御手段として前記コンピュータを機能させる、
ための請求項3〜10の何れか一項に記載のプログラム。
【請求項12】
請求項3〜11の何れか一項に記載のプログラムを記憶した情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−185476(P2007−185476A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−39402(P2006−39402)
【出願日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【出願人】(000134855)株式会社バンダイナムコゲームス (1,157)
【Fターム(参考)】