プログラム可能な液体容器
本発明は、液体を充満可能な収容部と連通した密封された複数の添加物チャンバを含む液体容器に関する。これら複数の添加物チャンバは、ユーザの裁量で容器内の液体に添加可能な別個に選択した添加物を含む。ユーザは、容器の完全な状態を損なうことなく、自分で選んだ添加物チャンバを手動で開け、添加物を収容部内の液体に放出できる。こうすることで、液体容器はユーザによってプログラム可能であり、又、色及び/又は風味など容器内の液体の様々な側面がユーザにより調節される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2005年4月29日に提出された「プログラム可能な液体容器」と題する米国仮出願第60/594,704号の優先権及びその利益を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、液体を充満可能な収容部と連通した密封された複数の添加物チャンバを含む液体容器に関する。これら複数の添加物チャンバは、ユーザの裁量で容器内の液体に添加可能な別個に選択した添加物を含む。ユーザは、容器の完全な状態を損なうことなく、自分で選んだ添加物チャンバを手動で開け、添加物を収容部内の液体に放出できる。こうすることで、液体容器はユーザによってプログラム可能であり、又、色及び/又は風味など容器内の液体の様々な側面がユーザにより調節される。
【背景技術】
【0003】
21世紀の初頭から、多くの消費製品を個人化する傾向が続いている。製造技術の進歩と、技術発展を消費製品に反映させるのに要するコストの減少とによって、消費者には、入手可能商品の種類とそれら商品をどのように使用するかとに関する広い選択肢が与えられている。消費製品の選択に関して消費者により大きな決定権を与えることが望ましい。
【0004】
消費者が入手可能な製品の種類が増え続けるにつれ、小売店では商品を購買者に展示するための棚スペースの限界という問題が出てきた。こなると商品が人目に曝されにくくなり、販売量の減少と小売店の売り上げ全体の減少とを招いてしまう。更に、類似性が高い液体、特に飲料が同一製造者から次々入手可能になっていることにより製造のコスト及び複雑性が増加している。更に、これは、小売店に加えて製造者及び消費者にも在庫や蓄えの問題を生じている。製造を単純化すると共にそのコストを引き下げ、製造流通販売のあらゆる段階での保管スペースの必要性を減少させても、多様な製品群を提供できれば極めて有利である。
【0005】
これまでにも添加物を液体から分けて保管することに関連した多くの発明がなされている。例えば、米国特許第6,705,490号は添加物を蓄えたチャンバを含む、飲料容器に取り付けるためのキャップを記載している。このチャンバは、その内部に添加物を保持しておく第1及び第2仕切りを備えている。チャンバの底面にある仕切りを開くと、添加物が容器内の飲料に流れ出す。
【特許文献1】米国特許第6,705,490号公報
【0006】
米国特許第6,372,270号は、密封収納チャンバに粉末飲料混合物又はティーバッグを含む、水筒に取り付けるためのキャップを記載している。このチャンバは、その上面をプランジャの下端で又その底面を破裂可能なシールで閉じられている。ユーザがキャップを下に押し込むとプランジャが押し下げられ、シールが破れ、密封収納チャンバの内容物が水筒の中に放出される。
【特許文献2】米国特許第6,372,270号公報
【0007】
米国特許第6,170,654号は、添加物を蓄えたブリスターパックを内部に備えたクロージャーキャップを記載している。中央ポストの動作でクロージャーパックが開くと同時にブリスターパックが破裂する。キャップが開くと同時に中央ポストがブリスターパックを押し下げ、ブリスターパックから内容物を排出させる。
【特許文献3】米国特許第6,170,654号公報
【0008】
米国特許第6,165,523号は、ボトルの飲み口に取り付けるためのボトルキャップを記載している。このキャップは、それに取り付ける透明の蛇腹部に保持された風味向上剤を含む。蛇腹部はそれ自身の上部に固定されるプランジャを随意選択で含む。蛇腹部の底部は不浸透性の膜で密封されている。蛇腹部又はプランジャを押し下げると膜が加圧され、蛇腹部が裂けて風味向上剤が放出される。
【特許文献4】米国特許第6,165,523号
【0009】
米国特許第5,884,759号は、別々に保持された2つ以上の成分を混合し、その混合物を小出し可能な装置を記載している。この装置は、容器と、その容器内でシャッターで分離された2つのチャンバとを含んでいる。更に、この装置は、シャッターを除去又は引き破って2つのチャンバを互いに連通させるための押しボタンも含んでいる。
【特許文献5】米国特許第5,884,759号公報
【0010】
米国特許第5,866,185号は、可溶性又は分散性物質を含む不浸透性でチューブ状の小出装置を記載している。この装置はその全長の一部に沿って穿孔を備えており、液体に浸漬された際に、チューブ内の物質が液体内に分散する。
【特許文献6】米国特許第5,866,185号公報
【0011】
米国特許第5,692,644号は、可動壁で仕切られた2つの別個のリザーバを備えた容器を記載しており、これらリザーバの一方は粉末用で、もう一方は液状材料用である。切れ刃を可動壁に押し通すプッシャー駆動ピストンによって内部の物質が混ざることになる。
【特許文献7】米国特許第5,692,644号公報
【0012】
米国特許第5,431,276号は、添加物をカップ内に小出しする取り付け可能な蓋を記載している。この蓋は添加物を蓄えた複数の区画を備えている。それぞれの区画は、区画の底部を穿刺し且つ添加物をカップ内に小出し可能なプランジャを備えている。
【特許文献8】米国特許第5,431,276号公報
【0013】
米国特許第6,293,433号は、別々の区画に保持された2つ以上の成分の混合物を小出し可能な装置を記載している。これら区画は、混合物を小出しする前はストッパ部材で互いから密封状態にある。アクチュエータがストッパを、区画が分離されている保管位置から区画が互いに流動連通した混合位置に移動させる。
【特許文献9】米国特許第6,293,433号公報
【0014】
米国特許第6,305,576号は、少なくとも2つの成分を無菌的に小出し且つ混合するための容器を記載している。この容器は第1流体を保持し、更に第2流体を保持した密封カートリッジを含む。このカートリッジは、カートリッジシールを破り且つ第2流体を第1流体内に放出可能な可動部材を含む。
【特許文献10】米国特許第6,305,576号公報
【0015】
米国特許第6,224,922号は、キャップに複数着色剤リザーバを組み込んだ飲料容器を記載している。このリザーバは、複数の着色剤用の着色剤チャンバを備えており、ユーザは任意の着色剤を飲料内に放出して、所望の色調と彩度を得ることができる。着色剤チャンバは、小型バルブ開口部を介して共通の中央シリンダに開口している。バルブ開口部を中央シリンダに取り付けられたバルブチューブの開口部に位置合わせされると、チャンバの内容物が一滴ずつ放出される。
【特許文献11】米国特許第6,224,922号公報
【0016】
米国公開出願第20020157971号は、開口部を備えたリング部材とそのリング部材に設けられたカプセルとを含めた、容器と共に使用するキャップを記載している。このカプセルの内側壁にはプランジャが設けられている。カプセルは液体風味料のような物質を含んでいる。この容器は飲料で満たした主チャンバを備えている。キャップを容器に取り付けると、プランジャを動作させてカプセルを破り且つ内部の液体を飲料内に分散可能となる。
【特許文献12】米国出願第20020157971号出願公開公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
現在までのこうした進歩にかかわらず、製造者が様々なバリエーションの液体製品を単一容器で提供可能とする液体容器への必要性が今なお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
発明の概要
本発明は、プログラム可能な液体容器を提供することにより上述の問題を解決する。前記プログラム可能な液体容器は、基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び該液体の密封可能な出口とを備えた収容部と、複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが別個に選択された添加物を含むと共に、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の密封添加物チャンバとを含む。前記添加物チャンバ外側表面は前記収容部と物理的に連通し、前記収容部に基本液体を満たし且つ前記出口が密封されると、前記添加物チャンバがユーザにより手で開放可能である。
【0019】
一実施形態では、添加物チャンバがユーザにより手で開放可能となる前に、前記出口は初めに開封して前記チャンバ内の圧力を開放しなければならない。この実施形態では、添加物チャンバの開放に先立って、前記出口はユーザにより開封できる。
【0020】
別の実施形態では、前記容器は複数の出口を含み、それぞれの出口は添加物チャンバと連通し、更に、その他の出口の密封状態は維持したまま、ユーザが添加物チャンバに到達できるように少なくとも1つの出口は開放しなければならない。本発明の好適な一様態で、前記出口は穿孔端を含む器具で開けられる。選択した出口を介して前記収容部に前記器具を挿入すると、前記器具が前記出口と連通した添加物チャンバを開け、前記基本液体を前記開放したチャンバの前記添加物と混合させる。
【0021】
ユーザが添加物チャンバを開けると、前記基本液体が前記出口を出る前に、内部に含まれる前記1つ又は複数の添加物が前記基本液体と連通する。これにより前記添加物と前記基本液体とが混合される。前記添加物チャンバを開いても、前記密封した収容部の完全な状態を損なうことがない。しかし、前記ユーザが前記出口を開封するまでは液体が前記容器を出ることはない。
【0022】
本明細書では、「基本」という用語は、液体がその意図した目的に有用となるのに必要な成分の少なくとも一部を含むことを意味する。食用液体に関しては、前記基本液体は水でよい。幾つかの実施形態では、前記基本液体は少なくとも1つの添加物と混合するまでは、その意図した目的に有用とはならない。他の実施形態で、前記基本液体は添加物を添加しなくても有用であり、1つ又は複数添加物と混合すると、その用途は美的に且つ/若しくは機能的に向上し又は改善される。本願明細書中では、「基本液体」及び「液体」は同義で使用される。本明細書で「液体」に関して一般的に述べる場合、又は添加物が未だ加えられてない本明細書で開示した容器の収容部に含まれる特定種類の液体に関して具体的に述べる場合は、何れも基本液体に関して述べたものであることは理解すべきである。
【0023】
上述の実施形態それぞれでは、前記液体は、水、ジュース、ソーダ、牛乳、コーヒー、紅茶などの食用基本液体でよい。本発明で有用な他の食用基本液体は、ソースベース、ドレッシングベース、マリネベース、スープベース(ブイヨン)などを含む。前記液体が食用基本液体であれば、前記複数の添加物チャンバそれぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択された添加物を含む。
【0024】
或いは、前記液体は、被験者に静脈内投与される生物学的流体又は細胞成長培地でよい。更に別の実施形態では、前記液体は、ペンキベース、洗浄剤基本液体、皮膚軟化薬若しくはローションベース、毛髪若しくは繊維染料ベース、化粧品ベース、消毒剤ベース、化学肥料ベース、又は殺虫剤ベースなどの非食用の家庭用品でよい。これらの実施形態では、前記複数の添加物チャンバは、前記液体に適したグループから選択される添加物を含む。こうした添加物は後に詳しく開示する。
【0025】
別の実施形態では、前記容器は、前記出口を密封する密封装置を付加的に含む。この実施形態では、前記添加物チャンバの前記外側表面は前記密封装置と連通している。前記液体がこの実施形態では食用液体であり且つ、前記添加物チャンバの1つが、着色剤である添加物を含む場合、前記添加物チャンバのうち少なくとも別の1つは、着色剤以外の添加物を含む。
【0026】
代替的な実施形態では、上述の容器は、前記収容部内に、前記収容部主チャンバと前記出口との間に位置した混合チャンバを含む。前記添加物は前記混合チャンバ内に放出される。前記主チャンバ内の基本液体は前記混合チャンバの中に一方向的に流入し、前記混合チャンバ内では前記放出添加物と混合可能である。任意の基本液体、添加物、又はそれらの混合物は、前記収容部主チャンバには逆流できない。本発明の容器のこの代替実施形態によれば、前記主チャンバ内の前記基本液体を複数回使用することができ、使用毎に、異なる添加物又は添加物の組合せを、前記混合チャンバに存在する前記液体の一部と混合できる。
【0027】
更に別の様態では、本発明は、基本液体で充満可能な主チャンバと、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面とを備えた収容部を含む使い捨て液体容器を提供する。この実施形態は、前記収容部内側表面の少なくとも一部は、前記チャンバを満たしうる前記基本液体中で可溶な添加物が塗布されている。前記添加物は、着色剤、風味料、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、又は前記液体との混合促進剤を含むがそれらに限定されない1つ又は複数の添加物から選択される。前記収容部内側表面の前記塗布の状態により、前記主チャンバに収容された基本液体は前記添加物と接触する。
【0028】
本発明の更に別の様態では、基本液体と連通させることを意図した使い捨て器具が提供される。前記器具は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒーから選択された添加物で塗布された外側表面を含み、該添加物が前記液体中で可溶である。好適な一実施形態では、前記器具は前記基本液体において完全に可溶な食用材料からなる。前記食用材料は前記添加物のうち1つ又は複数からなるものでよい。
【0029】
別の実施形態では、本発明は、単一の構成物において互いに関連付けられた複数の添加物を提供する。この実施形態では、前記複数の添加物チャンバは、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から互いに排他的に選択された少なくとも3つの添加物を含む。この構成品内の各個別の添加物は、ユーザにより互いに手で分離可能である。
【0030】
更に別の実施形態では、本発明の前記容器は、LCDディスプレイ、温度表示器、加熱若しくは冷却装置、又はどの添加物及び/又は各添加物のどのぐらいの量が前記収容部主チャンバ内に開放されたかを示す表示器を含む。
【0031】
別の様態では、本発明の前記容器は、前記液体と前記液体と連通した前記添加物の何れかとの混合を促進する構造を含むことができる。こうした構造は前記主チャンバに組み込むか、前記収容部内側表面と永久的に連通させて、これら構造が前記出口を介して前記液体と共に前記容器から放出されないようにするのが好ましい。
【0032】
更に別の実施形態では、前記密封添加物チャンバは格子状配列に配置さており、前記収容部の前記外側表面に配置されているのが好ましい。前記格子状配列と、ユーザが選択した開放添加物チャンバ及び未開放添加物チャンバのパターンとは容易に記憶される。このように、同じ液体を満たし且つ同じ添加物チャンバを含んだ異なる容器間で、同一の添加物と液体の混合物を容易に再現できる。
【0033】
別の様態では、本発明は個人用飲料自動販売機を提供する。本発明の前記自動販売機は、同じ基本液体を満たした複数ボトルの保管スペースと、複数の別々に包装された添加物の保管スペースとを含む。前記自動販売機は、一回の購入毎に、ユーザによる前記添加物の少なくとも1つの選択を可能とする選択手段を更に含み、ユーザによる前記購入及び添加物の前記選択の後に、前記販売機は、前記基本液体のボトルと、前記少なくとも1つの選択された包装添加物とを販売する。前記自動販売機に保管されている別々に包装された添加物の各潜在的選択肢の数は、前記販売機に保管されたボトルの数と等しいことが好ましい。好都合なことに、こうした自動販売機では、少なくとも1本の液体を満たしたボトルが該販売機に保管されている限り、液体と添加物の任意組合せが購入できなくなる可能性は無いか、その可能性が少なくなる。
【0034】
前記販売機は、同じ基本液体で満たした複数ボトルを前記販売機に蓄える段階と、少なくとも4つの個々に包装された風味付け剤添加物を含む複数の別々に包装された添加物を前記自動販売機に蓄える段階と、前記基本液体のボトルと前記風味付け剤包装添加物から選択した1つとを、前記自動販売機から一回の購入で売りに出す段階とによって稼働される。
【0035】
更に別の様態では、本発明はキットを提供する。前記キットは、食用基本液体を満たした少なくとも1つの容器と、前記基本液体に加えられると共に、単一の構成物として互いに関連付けられるか又は接着されている複数の添加物であって、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、該基本液体と該添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から互いに排他的に選択される少なくとも3つの異なる添加物を含み、各添加物がユーザによって互いから手で分離可能である、複数の添加物と、前記容器と前記複数の添加物を単一の携帯用包装内で保持するためのホルダとから実質的になる。前記キットは、1つ又は複数の添加物を前記基本液体に加えて、前記ユーザが選択する個人用飲料を作る選択肢を前記ユーザに与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
第1の様態では、本発明は、プログラム可能な液体容器を提供し、該液体容器が、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び該液体の密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが別個に選択された添加物を含むと共に、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記添加物チャンバ外側表面は前記収容部と物理的に連通しており、
前記収容部に基本液体を充満させ且つ前記出口を密封すると、前記添加物チャンバはユーザが手で開くことができ、何れかの添加物チャンバの開放が、該基本液体が前記出口から出る前に、前記チャンバに蓄えられた添加物を該基本液体と連通させ、且つ前記密封収容部の完全な状態を損なうことがない。
【0037】
本発明の液体容器の収容部要素は、液体を蓄えるための多数の材料から作製できる。収容部の材料ととりわけ収容部内側表面は、収容部内に蓄える液体と融和性があるものとすべきである。収容部は蓄える液体と反応すべきでない。すなわち、収容部がその液体内で溶けたり、その液体を化学的に変化させたりしてはならない。更に、食用液体を蓄える目的では、収容部内側表面の材料は液体に風味や臭いを移すものとすべきではない。収容部の材料選択は、主チャンバに蓄えられる液体の温度にも依存する。例えば、その液体が紅茶、コーヒー、熱湯、又はスープのような高温の液体であれば、収容部はポリスチレンのような熱を保持する1つ又は複数の材料製とすべきである。又、収容部は複数の材料製としてもよく、例えば、内側壁を第1材料又は複数材料の第1の組合せから作製し、外側壁を第2材料又は複数材料の第2の組合せから作製し、両者間の層を別の第3材料又は複数材料の第3の組合せから作製してもよい。本発明の容器で利用される収容部を作製するために使用可能な材料の例には、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリオキシ-1,2-エタンジイルオキシカルボニル-2,6-ナフタリンジイルカルボニル(PEN)樹脂、及び他の可塑性物質などの天然及び人工ポリマーと、アルミ、スチール及び他の合金などの金属と、ガラスと、柔軟性フォイル積層板と、蝋加工したものを含む段ボール又は他の板紙と、天然繊維と、セラミックとを含むがそれらには限定されない。
【0038】
下記の一覧は、本発明の容器で有用な好適な種類の収容部の幾つかを挙げたものである。
・ ボトル
・ スクィーズボトル
・ エアロゾルスプレー缶
・ スプレーボトル
・ ジャー
・ ボール
・ カップ
・ 飲料ボックス(「ジュースボックス」)
・ 金属製飲料バッグ(例えば、キャプリ・サン(登録商標))
・ 密封プラスチックバッグ容器
・ 薬剤投入済み注射器
・ カートン
・ 密封チューブ
・ ポリマージャグ
・ 薬物送達パッチ
・ チューブ
・ バイアル
・ 点滴バッグ
【0039】
本発明の容器の主チャンバには液体を充満できる。主チャンバは、容器の設計使用回数に適合した容積を備えるべきである。従って、一回使用する容器については(例えば、1人前の量の食用液体)、主チャンバの容積は3乃至32オンスとすべきである。複数回使用容器については、主チャンバの容積は、例えば1ガロンまでのより大きな容量とすべきである。食用液体については、主チャンバの容積は6オンスから200オンスの間である。
【0040】
収容部は、液体を容器から除去するための密封可能な出口も含む。この出口は、典型的には容器の上部にある開口である。この出口は、ねじキャップ、ボトルキャップ、蓋、蝶番で留めた蓋又は他の金属製缶式の開放手段、取り外し可能なプラスチック、フォイル、又は紙製シールで密封可能である。出口は、隔壁などのユーザが調節する仕切りにより典型的には密封可能なスプレーノズルでもよい。幾つかの実施形態では、収容部は複数の密封可能な出口を含む。こうした実施形態では、添加物チャンバに到達するには、収容部の幾つかの出口は閉じたままで1つ又は複数出口を開放することを必要としてもよい。添加物チャンバを開放して添加物を基本液体と接触させた後、開放した出口はオプションで再密封可能としてもよい。
【0041】
容器を満たす液体は、食用液体、食用に適さない家庭用製品、被験者に静脈投与するための液体、化粧品、皮膚軟化剤、薬剤若しくは薬物、細胞成長培地、又は後述する一覧に記載した他の液体でよい。
【0042】
食用液体の例には、水、炭酸水、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、炭酸飲料、液体乳製品、紅茶、アルコール飲料、コーヒー飲料若しくは飲み物、乳児用調合乳、スープ若しくはブイヨン、ソース、シロップ、マリネード、調味料、油、酢、又はドレッシングが含まれるが、それらに限定されない。より具体的には、こうした食用液体は、コーラベース、レモン・ライムベース、オレンジベース、ルートビアベース、若しくはジンジャーエールベースなどの風味付け清涼飲料ベースや、アップルジュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、ベリージュース、クランベリージュース、グレープジュース、レモネード、ライムエード、若しくはフルーツパンチなどの天然又は人工ジュースベースや、逆浸透精製水を含む精製水、濾過水、高ミネラル天然湧水及び低ミネラル天然湧水を含むミネラル天然湧水(例えば、ポーランド湧水)や、ワインクーラー、ミックスドリンククーラー、ビール若しくは他の麦芽飲料、ワイン、ジン、ウォッカ、スコッチ、ライウイスキーを含む蒸留酒や、水道水や、チキンブイヨン、ビーフブイヨン、野菜ブイヨンや、風味付けした或いはしていない牛乳、スキムミルク、無脂肪牛乳、乳脂、バターミルクや、好適にはカフェインを除去したコーヒー、好適にはカフェインを除去した茶若しくはカモミール、ミント、レモン、ローズヒップなどのハーブティーや、大豆ベースの乳児用調合乳、牛乳ベースの乳児用調合乳や、ケチャップ、マスタード、マヨネーズや、サラダドレッシングや、バーベキューソース、トマトソース、醤油、ウースターソース、唐辛子ソースや、オリーブオイル、サラダ油(例えば、カノーラ油、植物油など)、ワインビネガー、アップルサイダー酢、米酢、バルサミコ酢、又はホワイトビネガーなどから選択できる。
【0043】
より好適な実施形態では、この液体は風味付け清涼飲料である。更に好適なものはコーラである。最も好適なものはダイエットコーラである。
【0044】
食用に適さない家庭用液体の例には、ペンキ、洗剤又は洗浄剤、防腐剤、芳香剤、殺虫剤、化学肥料、植物の栄養物、又は衣類染料が含まれるが、それらに限定されない。
【0045】
被験者に静脈投与するための液体の例には、血液、血漿、デキストロース、ブドウ糖、塩化ナトリウム溶液、又は滅菌水が含まれるが、それらに限定されない。「被験者」という用語は全てのほ乳類、特にヒトを含む。
【0046】
化粧液の例には、香水及びコロン、マニキュア液、リップグロス、化粧品、アイライナー、毛染め剤、消臭剤、又は人工サンタンクリームが含まれるが、それらに限定されない。
【0047】
皮膚軟化剤の例には、サンタンローション及びスキンローションなどのローション並びにハンドクリームなどのクリームが含まれるが、それらに限定されない。
【0048】
薬剤若しくは薬物の例には、咳止めシロップ、かぜ薬、鎮痛薬、又は、シロップ、エタノールと水の混合物又は水溶液ベースなどの薬学的に受入可能な液体基剤が含まれるが、それらに限定されない。
【0049】
細胞成長培地の例には、最少必須培地(MEM)及びその変種、LB肉汁、酵母成長肉汁、及び本発明の分野で公知の他の細胞培養成長液が含まれるが、それらに限定されない。
【0050】
下記の一覧では、本発明の容器で使用できる液体ベースの幾つかの好適な分類及び下位分類を挙げた。
・ 医用基本液体
・ シロップ医用基本液体
・ エタノール/水医用基本液体
・ 水溶性医用基本液体
・ かぜ薬
・ 鎮痛剤
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳基本液体
・ 皮膚化粧品基本液体
・ クリーム
・ ローション
・ 液体石けん
・ アルコール含有
・ 化粧品基本液体
・ 日焼け止め
・ スキンローション
・ 蚊忌避剤の容器
ひげ剃りクリーム、ジェル、又はフォーム
・ 香水基本液体
・ ペンキ基本液体
・ 白ペンキベース
・ 透明ペンキベース
・ インク基本液体
・ 燃料基本液体
・ ガソリン
・ ディーゼルガス
・ エタノール
・ 灯油
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ エネルギー飲料基本液体(例えば、ブースト)
・ ダイエット食用飲料基本液体(例えば、スリムファースト(登録商標))
・ 飲料水基本液体
・ ミネラルウォーター
・ 水道水
・ 炭酸水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 毛染め剤基本液体
・ シャンプー
・ 毛髪コンディショナー
・ 風味付け飲料基本液体
・ コーヒー
・ 茶
・ 清涼飲料
・ ワインクーラー
・ 蒸留酒
・ ジュース
・ 加糖風味付け飲料水
・ スポーツ飲料(例えば、ゲータレード(登録商標))
・ 牛乳
・ 代用牛乳
・ 野菜ジュース
・ 液体ベース食品
・ スープ
・ ヨーグルト
・ アイスキャンデー
・ トマトソース
・ サルサ
・ 液体芳香剤基本液体
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地基本液体
・ ダルベッコ燐酸緩衝生理食塩水(D-PBS)細胞培養培地
・ ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)細胞培養培地
・ ダルベッコー修飾イーグル最低必須培地
・ ハム栄養分混合物細胞培養培地
・ アイエムディエム細胞培養培地
・ L-15細胞培養培地
・ マッコイ細胞培養培地
・ M-199細胞培養培地
・ 最少必須細胞培養培地
・ RPMI 1640細胞培養培地
・ リン酸緩衝生理食塩水細胞培養培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
【0051】
本発明の幾つかの実施形態では、容器には無菌状態で液体を満たし、密封する。これは、液体が薬品若しくは薬剤、細胞成長培地、被験者に静脈投与するための液体、又は食用液体、特に幼児による摂取を目的とした乳児用調合乳などの場合に特に有用である。
【0052】
本発明の容器は、収容部に関連付けられた複数の密封添加物チャンバを含む。これら複数の添加物チャンバは、液体に加える添加物の選択肢を容器のユーザに与える。添加物チャンバのこの特性のおかげで、収容部に液体が満たされており且つ収容部の出口のうち少なくとも1つが密封されている場合でも、チャンバはユーザが個別に手動で開放できる。添加物容器を開放すると、収容部内の液体が出口を出る前に、添加物がその液体と接触する。更に、添加物チャンバを開いても、密封収容部の完全な状態を損なうことがない。言い換えると、添加物チャンバの開放時に、密封収容部内の液体も放出された添加物も容器から漏れ出すことはない。
【0053】
密封添加物チャンバは外側表面と内側表面とを含む。チャンバ内の添加物は、チャンバの開放に先立って内側表面と連通している。チャンバの外側表面は収容部と物理的に連通している。
【0054】
好適な一実施形態では、添加物チャンバの外側表面は、収容部内側表面及び主チャンバと連通している。この実施形態では、チャンバのシールを破りさせすれば添加物が液体内に放出される。
【0055】
代替的な一実施形態では、添加物チャンバの外側表面は、収容部外側表面としか連通していない。この実施形態では、添加物を液体と連通させるためには、チャンバのシールを破る必要があり、収容部内側表面も破る必要がある。チャンバから放出される添加物が収容部内に必ず抄出されるように、これら作用は同時に起こるか、ユーザによる単一動作の結果として起こることが好ましい。本発明の好適な実例では、添加物チャンバは、該チャンバを開き、内側表面を貫通する穿孔具を該チャンバ内部に付加的に含む。別の好適な実施形態では、破る必要がある内側壁部分は容易に貫通可能な材料から製造されている。
【0056】
添加物チャンバ及び収容部は共通表面を共有していてもよいことは容易に理解されるはずである。例えば、収容部の外側表面と内側表面両方の一部は、添加物チャンバの外側表面と内側表面としての役目を果たす。この一例は、収容部から添加物チャンバを離間する脆弱隔壁である。添加物チャンバを開くことにより(すなわち隔壁の破壊)、収容部の壁に開口部を形成することになり、添加物チャンバの内容物を収容部内に放出できる。
【0057】
更に別の実施形態では、収容部は開口部を含み、添加物チャンバが開口部上に配置され、添加物チャンバの外側表面でシールを形成し且つ開口部と連通している。この実施形態では、添加物チャンバを開くことにより添加物が開口部を介して液体内に放出される。添加物チャンバを開くことによって、添加物チャンバの内側表面が開口部と連通する。又、これが開口部上のシールを保持する。
更に別の実施形態では、添加物チャンバは収容部内側表面及び外側表面に接触している。この実施形態では、添加物チャンバのシールは収容部内側表面に向けられており、添加物チャンバを開けることによって添加物が主チャンバと連通する。
【0058】
添加物チャンバは1つ又は複数の材料製としてよい。これら材料は内部に保持する添加物と融和性があり、化学反応を起こさないことが重要である。チャンバの材料には、開くことなく容器の発送及び取扱いの過酷さに耐える強度が必要とされる一方、過剰な力をかけなくともユーザが選択すれば開けられなければならない。添加物チャンバの製造に使用できる材料の例には、マイラー(登録商標)などの非伸縮性可塑性物質を含む可塑性物質、ラテックスなどのゴム化材料、柔軟フォイル積層材、高バリア性ラミネートフィルム、ボール紙又は蝋がけした板紙、天然繊維、及びそれらの組合せを含むその他の板紙である。
【0059】
好適な一実施形態では、添加物チャンバはブリスターパックか、発泡プラスチックシートの個別の気泡に構造が類似したガス入りポリエチレン製チャンバである。
【0060】
好適な一実施形態では、添加物チャンバは、該チャンバが開くと完全に潰れる材料製である。チャンバが潰れることにより、その内容物が確実に基本液体内に放出される。
添加物チャンバの材料は、所望の開放箇所にそって弱い線や刻み目を含めることで破裂しやすくすることもできる。こうした線や刻み目は一本のスリット、互いに直交する二本のスリット(例えば十字状)、又は星形若しくはアステリスク形状の多数のスリットでよい。別法として、添加物チャンバは、弁、破裂可能膜、ヒンジ付きドア、クランプ、又はユーザが添加物の放出を望むまではチャンバ内の添加物を主チャンバの液体から分離可能な他の脆弱な密封装置を含むことができる。
【0061】
添加物チャンバの特性及び添加物が添加物チャンバを出る際に通過する開口部の特性は、添加物の放出様態を変化させるため修正可能である。例えば、添加物が放出される方向を決めるのに、添加物チャンバ内に設けられ且つ添加物を放出するための開口部と連通したノズルを用いることもできる。或いは、開口部の配向が添加物の放出方向に影響を与えるようにもできる。添加物は収容部の底部に向けて放出されるのが好ましい。
【0062】
刻み目線又は他の弱い点、或いは脆弱シールを、基本液体チャンバと接触している添加物チャンバ表面の部分のみに選択的に配置することで、開口部の位置も変更できる。好適な一実施形態では、添加物チャンバの開口部はチャンバの底部かその近傍に位置しており、好適にはチャンバ高さの下部3分の1以内、より好適には下部4分の1以内に位置している。これにより、チャンバの内容物がチャンバにかけられた手による圧力だけでなく重力を介しても完全に基本液体内に放出される。
【0063】
開口部の大きさも変更可能であり、これは添加物が放出される様態に影響を与える。開口部が小さければ、放出時の添加物にはより強い力が掛かる。例えば針穴の大きさほどの非常に小さい開口部では、液体添加物が添加物チャンバから勢いよく流れ出すことになり、基本液体とよく混合するし見た目もよい。添加物が基本液体に勢いよく流れ込む開口部の大きさは、例えば1mm、0.75mm、0.5mm、0.25mm、又は0.1mmが含まれるが、これらに限定されない。別法としては、開口部を、弁として作用する閉じたスリットとすることもでき、この場合は添加物チャンバに手による圧力が掛けられたときのみに添加物を通過させることになる。
【0064】
別の実施形態では、添加物チャンバは、複数用量の固体添加物を保持すると共に一度に単一用量の添加物を放出するディスペンサーである。こうしたディスペンサーの例としては、ペズ(登録商標)ディスペンサー、ライフセーバー(登録商標)ディスペンサー、又はチクタク(登録商標)ディスペンサーがある。
【0065】
本発明の容器に入れる添加物の選択は、収容部の主チャンバ内の液体に左右されるはずである。食用飲料では、複数の添加物チャンバそれぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、これら液体と添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択された添加物を含む。より好適には、これら複数の添加物は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料を含むことが好ましい。
【0066】
一実施形態では、液体は炭酸水又は炭酸清涼飲料であり、複数の添加物チャンバが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、これら液体と添加物の混合促進剤、又は保存料から別個に選択された添加物を含む。好適な一実施形態では、液体が炭酸水である場合、これら複数の添加物は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料を含むことが好ましい。より好適には、これら複数の添加物は、カフェインを含む1つ又は2つの別個の添加物チャンバを付加的に含む。
【0067】
極めて好ましい実施形態では、液体は甘味料を含まない炭酸コーラであり、複数の添加物が、それぞれチェリー風味料、レモン風味料、ライム風味料、バニラ風味料を含む別個のチャンバと、カフェインを含む2つの別個のチャンバと、人工甘味料を含む1つの別個のチャンバとを含む。
【0068】
液体がジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は別の非炭酸清涼飲料である場合は、複数の添加物チャンバは、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、この液体と添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から個別に選択されることが望ましい。より好適な一実施形態では、これら複数の添加物は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料を含むことが好ましい。
【0069】
好適な一実施形態によれば、液体は水、炭酸水、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は炭酸飲料から選択され、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料は、バニラ、レモン、ライム、チェリー、オレンジ、マンダリンオレンジ、バナナ、マンゴ、パパイヤ、グレープフルーツ、ブラックベリー、ラズベリー、ストローベリー、ミックスベリー、キーウィー、ルートビア、又はアップルから選択される。
【0070】
液体がブイヨンである場合、複数の添加物は、着色剤、風味料、医薬品、栄養素、及びこの液体と添加物の混合促進剤又は保存料から別個に選択される。好適には、これら複数の添加物は、塩、黒コショウ、トウガラシ、ニンニク、タマネギ、ハーブ、又は香辛料から別個に選択した少なくとも2つ、好適には3つ、4つ、又はそれ以上の風味料を含むことが好ましい。
【0071】
液体がコーヒーである場合、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料は、バニラ、アプリコット、バナナ、ブルーベリー、バターペカン、バーボン、キャラメル、チェリー、ミント、ラズベリー、ココナッツ、ラム、フランジェリカ、マカデミアナッツ、ラム、オレンジ、パンプキン、栗、メイプル、ホワイトチョコレート、ペカン、バタースコッチ、アーモンド、アマレット、ヘーゼルナッツ、モカ、チョコレート、又はシナモンから選択される。
【0072】
液体が紅茶である場合、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料は、アップル、アプリコット、ブルーベリー、チョコレート、キーウィー、ストローベリー、ミント、オレンジ、ピーチ、チェリー、マンダリンオレンジ、サッサフラス、ラズベリー、パッションフルーツ、マンゴ、レモン、ライム、クローブ、クロスグリ、シナモン、クランベリー、又はパパイヤから選択される。
【0073】
上述の全ての風味料は天然材料源からのものでもよいし、合成品でもよい。これら風味料はいずれも濃縮状態で市販されている。
【0074】
容器の添加物チャンバに入れてよい着色剤の例には、任意の色が含まれる。食用液体では、着色剤添加物を含めることは、水、炭酸水、未着色スポーツ及び清涼飲料などの透明な液体や、牛乳又は他の液体乳製品などの白い液体に最も望ましい。しかし、着色剤添加物が入っていない着色液体の色が、その着色剤と混合した時の液体の色から知覚できるほどの違いがあれば、その着色剤を着色液体とともに使用してよい。
【0075】
容器の少なくとも一部を透明として、着色剤と液体とが混合する様子をユーザに見えるようにすることが好ましい。好適な一実施形態では、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含む。こうした一実施形態では、着色剤添加物は青、赤、及び緑の着色剤を含む。より好適な一実施形態では、着色剤添加物は、付加的に橙、黄、及びスミレの着色剤を含む。更に別の実施形態では、着色剤添加物はシアン、黄、及びマゼンダの着色剤を含み、液体は白又は透明の液体である。別の実施形態では、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる蛍光着色剤(例えばデイグロー着色剤)を含む。食用飲料に関しては、着色剤を無毒とすべきことは容易に理解できるはずである。
【0076】
着色剤を風味料又は他の添加物とともに1つの添加物チャンバ内で一緒に使用してもよい。こうした色を使用するのは、その色に一般に関連付けられた風味料を連想させるためとすることがある。例えば、チェリー風味料は赤の着色剤を含み、オレンジ風味料は橙の着色剤を含み、レモン風味料はレモンの着色剤を含むことになろう。着色剤を添加物と組み合わせて使用し、ユーザがこの添加物と液体の混合を視覚化する助けとしてもよい。こうした容器に含めた様々な添加物を様々な着色剤と組み合わせて、添加物チャンバを開く前及び後に添加物を互いから区別できる。こうした実施形態では、添加物と混合前の液体の色が混合後の色から区別できるように、添加物と組み合わせた着色剤は混合する液体の色と明確に異なる必要がある。
【0077】
ある種の添加物は、ユーザの頭又は知覚において色と結び付けられている。着色剤をこうした添加物と一緒に同一の添加物チャンバで使用する場合、典型的な色を選択するのが好ましい。例えば、黄の着色剤とレモン風味料、緑の着色剤とミント風味料、赤の着色剤とストローベリー風味料又はチェリー風味料などである。
【0078】
本発明の容器において添加物として使用できる甘味料の例には、天然甘味料及び人工甘味料が含まれる。より具体的には、こうした甘味料は、蔗糖、てん菜糖、果糖、トウモロコシシロップ、高果糖トウモロコシシロップ、蜂蜜、サッカリン、チクロ、アスパルテーム、アリテーム、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、又はステビアから選択できる。
【0079】
本発明の容器において添加物として使用できる栄養素の例には、ビタミン、ミネラル、ハーブエキス、サプリメント、アミノ酸、タンパク質、又は酵素が含まれるが、それらに限定されない。
【0080】
本発明の容器において添加物として使用できる医薬品の例には、カフェイン、テオフィリン、睡眠補助剤、鎮痛薬、抗炎症薬、うっ血除去薬、消化薬、抗ヒスタミン剤、去痰剤、咳止め、又は勃起不全薬が含まれるが、それらに限定されない。好適な医薬品はカフェインである。食用飲料では、液体はカフェインを含まず、複数の添加物がカフェインを含んだ1つ又はそれ以上、好適には2つの別個の添加物チャンバを含むことが好ましい。
【0081】
本発明の容器において添加物として使用できる保存料の例には、EDTA、BHT、又は安息香酸が含まれるが、それらに限定されない。
【0082】
本発明の容器において添加物として使用できる混合促進剤の例には、収容部主チャンバの圧力より高圧下で添加物コンパートメント内に保持されたガス、又は発泡固体(例えば、炭酸水素塩及び酸を含む固体、或いは液体そのものが酸性であれば単に炭酸水素塩及び酸を含む固体)が含まれるが、それらに限定されない。混合促進剤が本発明の容器内に存在し、その促進剤が圧力下で保存されているガスである場合、この添加物を含む添加物チャンバは主チャンバの底部付近で開放されることが好ましい。こうすることで、ガスは液体のより多くの部分を上昇するので、乱流及び混合が最大となる。
【0083】
炭酸ガス飽和剤の例には、CO2ガスや、炭酸塩、炭酸水素塩、若しくはCO2雰囲気下で作られた別の添加物など他のCO2源がある。混合促進剤の場合と同様に、炭酸化を促進するため、炭酸ガス飽和添加物も収容部の底面付近で放出されることが好ましい。多くの炭酸ガス飽和剤は混合促進剤としても作用することは理解すべきである。しかし、炭酸ガス飽和作用があり混合促進剤としても作用する単一の物質であれば、本発明によれば単一の添加物として考慮される。
【0084】
炭酸ガス飽和剤は炭酸飲料にも非炭酸飲料にも有用であり、後者には随意選択で炭酸ガス飽和を施し、前者には炭酸ガス飽和を増大させる。これは、1クォート、1リットル、2リットル、又は0.5ガロンのソーダ容器などの複数回使用する炭酸飲料容器であって、開封して数日保存すると液体から炭酸ガスが抜けてしまいがちな容器に特に有用である。こうした飲料に炭酸ガスを再び飽和する機能は、消費者にとって非常に望ましいものである。
【0085】
液体が非食用である場合、複数の添加物チャンバに含まれる添加物の選択は様々となる。一実施形態では、液体はペンキであり、複数の添加物チャンバは複数の異なる色付け剤、色素、又は着色剤を含む。好適な一実施形態では、ペンキは白又は淡色である。好適な一実施形態では、容器には、異なる着色剤添加物チャンバを開けることで作り出せる色のカラーチャートと、それらの色を作るための説明とが同梱或いは更に含まれている。複数の添加物チャンバは、異なるチャンバに異なる着色料を含んでもよいし、多数のチャンバに同一の着色剤を含んでもよい。
【0086】
更に好適な構成としては、白いペンキ基剤に、シアン、黄色、マゼンダ、及び随意選択で黒の色素又は染料を含む個別の添加物チャンバを組み合わせるか、或いは標準的な家屋用塗料で使われる異なる色素を含む個々の添加物チャンバを組み合わせたものである。これら添加物の放出は、好ましくは容器の蓋に配置された電子注水式システム(図5を参照されたい)により制御するのが好ましい。本発明のこうしたペンキ容器は、主容器及び容器出口と連通した混合チャンバを含むのが好ましい(図21を参照されたい)。更に好適な一実施形態では、容器はエアロゾルスプレー缶である。
【0087】
別の実施形態では、液体は被験者への静脈内注射を意図した液体であり、複数の添加物チャンバは複数の異なる医薬品、栄養素、塩、又は糖を含む。この実施形態では、静脈内点滴を受ける被験者への上述の医薬品又は栄養素を投与するに当たり、こうした添加物を既存の静脈内管へ注入する際の難しさや危険を回避できる。密封した添加物チャンバが容器内の無菌液体に直接開放されるので、添加物を通す静脈内管の無菌性が損なわれる可能性も少なくなる。
【0088】
更に別の実施形態では、液体は細胞成長用の培地であり、複数の添加物チャンバは、アミノ酸、抗菌物質、抗真菌剤、酵素、タンパク質、核酸、医薬品、pH調整剤、塩、糖、色pH指示薬、成長因子、緩衝剤、ホルモン、ステロイド、金属、栄養素、抗体、放射性トレーサ、又は別の細胞培地添加物の供給源から選択される。この実施形態は、汚染の危険性を回避しつつ細胞培養培地を用意する便利な方法を提供する。液体細胞培養培地に添加する成分は、分解又は効力喪失を防止するため使用直前まで分離しておく必要がある場合が極めて多い。これら成分は無菌状態で液体培地に加える必要があり、これには技術を要する上に、維持するにはコストもかかる。本発明の容器では、こうした成分を別々に密封した添加物チャンバで提供でき、無菌液体を空気に全く曝すことなくユーザの選択で液体培地に放出できる。これにより、汚染培地が原因となる無駄な時間や資源を減少する。更に、本発明の培地を含む容器を使えば、ユーザには培地と混合する添加物を選択できる。従って、製造者は、同一容器内に多種多様な補足培地を提供できる。
【0089】
代替的な実施形態では、液体は香水又はコロンベースであって、複数の添加物チャンバは着色剤、芳香物質、又は風味料から選択される添加物を含む。好適には、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の芳香物質を別個の添加物チャンバに含むことが好ましい。この実施形態により、ユーザは自分が身につけたい芳香物質を単一の容器から選択できる。一実施形態では、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の芳香物質は、少なくとも1つの女性用芳香物質と1つの男性用芳香添加物とを含む。女性用芳香物質は、香水及びコロンの分野では公知の、女性を対象として販売されるにおい物質で使用される芳香物質である。男性用芳香物質は、香水及びコロンの分野では公知の、男性を対象として販売されるにおい物質で使用される芳香物質である。この好適な実施形態は、男性と女性の両方又は一方による使用を意図して市販できる。
【0090】
別の実施形態では、液体は化粧品又はリップグロスであり、添加物は着色剤、栄養素、又は紫外線ブロック剤から選択するのが好ましい。より好適な一実施形態では、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。液体がマニキュア液又はアイライナーの場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。液体が消臭剤の場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる芳香物質を含むことが好ましい。液体が毛染め剤ベースの場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。液体が人工サンタンクリームの場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。容器内の着色剤添加物の選択は、化粧液の性質に依存し、混和性、溶解性、色相、色の強度などの点でこうした化粧液と融和性がある必要がある。
【0091】
液体の着色性が主たる用途の場合は(ペンキ、毛染め剤、リップグロス、化粧品、アイライナー、マニキュア液など)(本明細書では「着色液」と呼ぶ)、同じ着色剤を異なる量で加えたり1つ又は複数の他の着色剤と組み合わせたりすれば異なる色が得られる。従って、好適な一実施形態では、液体が着色液の場合、複数の添加物チャンバは、1つの着色剤を異なる量で液体内に放出する手段を含む。こうした手段は同じ着色剤を収容した複数のチャンバを備え、任意着色剤の放出量がユーザにより開かれるチャンバの数に依存するようなものがある。これら可変放出手段は単一の添加物チャンバであって、可変量の着色剤を放出できる添加物チャンバも含む。単一の添加物チャンバから可変量の着色剤を放出するには、注射器式の機構、噴射ガン式の機構、ポンプ式の機構、ピペット式の機構、圧電放出機構又は熱インクジェットヘッド式機構のような電気式放出機構、或いは、固体ブロック着色剤の場合は、このブロックから粒子を作り出す研削機式の機構を用いればよい。添加物チャンバが、ホースのようなコネクタを介して収容部に接続されたリザーバも本発明の範囲に入る。
【0092】
様々な量の着色料を放出できるこの機能により、ユーザは、最初の混合結果をサンプリングした後で付加的着色剤を追加することで、液体の最終的な色を微調整し調節できる。
【0093】
様々な量の着色料又はその他の添加物を放出する手段は、本発明の複数回使用容器に関しては特に有用である。複数回使用容器は、2回以上使用するのに十分な量の液体や添加物を含んだ容器である。或いは、複数回使用容器は、2回以上使用するのに十分な量の添加物を含んだ詰め替え可能容器である。本明細書で開示した全ての液体は複数回使用容器に適合できる。複数回使用容器は、ユーザが使用毎に同一若しくは異なる添加物又は添加物の組合せを選択できるように構成するのが好ましい。これには、選択した添加物と混合する前に1回分の使用量の液体を取り出しできる液体リザーバ又は詰め替え可能主チャンバを必要とする。
【0094】
好適な一実施形態では、本発明の複数回使用容器は、出口と、添加物チャンバと、主チャンバとに連通した混合チャンバを付加的に収容部に含めることで実現する。添加物は混合チャンバ内に放出される。主チャンバ内の液体も混合チャンバに進入できるが、混合チャンバ内の物質は主チャンバに逆流はできない。このように一方向に流動させるには逆止め弁、逆止め隔壁などを用いればよい。混合チャンバの体積は1回の使用に必要な量と同等とすることが好ましい。こうすることで、ユーザが選択した添加物は1回分の使用量の液体と混合され、液体リザーバに混入し汚染することはない。これによって容器のユーザは、添加物と得られる液体とを使用毎に様々に変化させられる。
【0095】
代替的な実施形態では、液体は洗浄剤ベースであって、複数の添加物チャンバは漂白剤、芳香物質、濃縮洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は消毒剤から別個に選択される添加物を含む。
【0096】
関連した実施形態では、液体は消毒剤ベースであって、複数の添加物チャンバは漂白剤、芳香物質、洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は濃縮消毒剤から別個に選択される添加物を含む。
【0097】
更に別の実施形態では、液体は芳香剤(エアロゾル消臭剤)ベースであって、複数の添加物チャンバは芳香物質又は濃縮消毒剤から別個に選択される添加物を含む。より好適には、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の芳香物質を別個の添加物チャンバに含むことが好ましい。
【0098】
別の実施形態では、液体は、殺虫剤ベース、化学肥料ベース、又は植物栄養剤ベースなどの農業基本液体である。液体が殺虫剤ベースである場合、複数の添加物チャンバは、有害生物特異的毒素である添加物を含む。殺虫剤基本液体を満たした容器は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる有害生物特異的毒素を更に含むことが好ましい。「有害生物特異的毒素」は、特定の種、属、科、他のカテゴリの農業有害生物に対して選択的であることが分かっている毒素である。
【0099】
液体が化学肥料又は植物栄養剤ベースである場合、複数の添加物チャンバは、植物ホルモン、植物栄養素、及び殺虫剤から選択された添加物を含む。より好適には、これらホルモン、栄養素、及び殺虫剤は、植物特異的(例えば、植物の特定の種、属、科などの植物を対象とする)、季節特異的(例えば、春、夏、冬、秋、成長期などを対象とする)、健康状態特異的、又は有害生物特異的とすればよい。
【0100】
別の実施形態では、液体が衣類染料ベースであり、これら複数の添加物は、別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含む。
【0101】
洗浄剤ベース、消毒剤ベース、芳香剤ベース、殺虫剤ベース、化学肥料ベース、植物栄養剤ベース、又は衣類染料ベースから選択される液体を含む上述の各容器は、複数回使用容器に特に適している。
【0102】
別の代替的な実施形態では、液体は皮膚軟化剤であって、複数の添加物チャンバは、芳香物質、着色剤、紫外線ブロック剤、栄養素、又は虫除けから別個に選択される添加物を含む。皮膚軟化剤がサンタンローション・ベースの場合は、容器が、同一の或いは異なる紫外線ブロック剤を含む2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の添加物チャンバを含むことが好ましい。これによってユーザは太陽光線からの保護の程度を選択できる。サンタンローション・ベースを含む容器を複数回使用容器として、ユーザが使用毎にローションの日焼け防止指数を変えられるようにするのがより好適である。本発明の容器において添加物として有用な紫外線ブロック剤の例には、p-アミノ安息香酸(PABA)、メトキシシンナメート、ホモサレート、オクチルサリチラート、及びオキシベンゾンが含まれるが、それらに限定されない。皮膚軟化剤がボディーローションの場合は、これら複数の添加物は、別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる芳香物質を含むことが好ましい。この容器を複数回使用容器とすれば更に好ましい。
【0103】
選択した任意の液体について、複数の添加物チャンバ内の添加物を選択するに当たっては、容器のユーザが互いに異なる液体を調合できるように選択すべきである。こうすることで、製造者は、単一の容器から基本液体を同一とする様々な変種を提供できる。
【0104】
下記の一覧は、本発明で使用できる好適な添加物の幾つかを挙げたものである。
・ 医薬品添加物
・ 睡眠補助剤
・ 鎮痛剤
・ イブプロフェン
・ アスピリン
・ アセトアミノフェン
・ ナプロキセン
・ COX-2阻害剤
・ うっ血除去薬
・ 消化補助剤
・ 抗ヒスタミン剤
・ 去痰剤
・ 咳止め
・ 勃起不全薬
・ 皮膚(化粧品)添加物
・ 色素
・ 染料
・ 芳香剤
・ モイスチャーライザー
・ 紫外線ブロック剤(例えばPABA)
・ トラッキング用の消失染料(例えば、日焼け止め)
・ ラノリン
・ 芳香剤
・ プロテスタント
・ モイスチャーライザー
・ 忌避剤(例えば、DEET)
・ ペンキ添加物
・ 色素
・ 光沢材
・ 染料
・ テクスチャライズ材料(例えば、砂)
・ 不溶性着色フレーク
・ 香水添加物
・ 芳香剤
・ フェロモン
・ 燃料(ガソリン)添加物
・ オイル
・ オクタン代用品
・ エンジンオイル添加物(例えば、自動車技術者協会の等級調節剤)
・ ビタミン添加物
・ ビタミンA
・ ビタミンC
・ ビタミンE
・ ビタミンD
・ Bビタミン
・ リボフラビン
・ ミネラル(栄養素)添加物
・ 鉄
・ セレニウム
・ カルシウム
・ 亜鉛
・ カリウム
・ マグネシウム
・ マンガン
・ 風味料添加物
・ レモン
・ バニラ
・ コーヒー
・ チョコレート
・ ストロベリー
・ ライム
・ チェリー
・ グレープ
・ 風船ガム
・ クランベリー
・ ラズベリー
・ ミント
・ ペパーミント
・ カプサイシン
・ ミント
・ シナモン
・ スペアミント
・ 酸味風味料
・ うま味風味料
・ 着色剤添加物
・ 全色を得るために混合する赤、黄、及び青
・ シアン、マゼンダ、及びイエロー(減法三原色)
・ 虹(赤、黄、青、緑、橙、紫)
・ ヘアトリートメント/清浄剤添加物(シャンプー、毛染め、コンディショナー)
・ 色素
・ モイスチャーライザー
・ 巻き毛促進剤
・ コンディショナー
・ ふけ止め用化合物
・ 亜鉛
・ コールタール
・ ハーブ及びスパイス添加物
・ 塩
・ 黒コショウ
・ トウガラシ(カプサイシン)
・ 人工トウガラシ(カプサイシン)
・ その他の食用添加物
・ クリーム
・ 牛乳
・ カフェイン
・ アルコール
・ オレンジ果肉
・ 菓子添加物
・ チョコレートチップ
・ ココナッツフレーク
・ オレオクッキー
・ 砂糖菓子
・ エムアンドエム・チョコレート
・ 砂糖菓子スプリンクル
・ 清浄剤添加物
・ 油脂除去剤
・ しみ抜き剤
・ 代替清浄剤
・ 細胞成長培地添加物
・ マグネシウム
・ グルタミン
・ 抗生物質
・ 塩類
・ ATP
・ 指示染料(例えば、フェノールレッド)
・ 酸
・ 塩基
・ 緩衝液
・ 酵素
・ プロテアーゼ
・ 抗体
・ 蛍光体又はプローブ
・ 放射性トレーサー
・ αFGF
・ βFGF
・ EGF
・ GDNF
・ NGF
・ PDGF
・ フィブロネクチン
・ ラミニン
・ 緩衝液
・ ヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸緩衝液
・ 重曹
・ コレストロール
・ アルブミン
・ B-27無血清サプリメント
・ BSAフラクションV
・ 下垂体抽出物
・ G-5サプリメント
・ インシュリン
・ トランスフェリン
・ トランスフェリンとインシュリン
・ ラクトアルブミン水解物
・ N2サプリメント
・ グルタマックス・サプリメント
・ L-グルタミン
・ 最小必須培地 アミノ酸濃厚溶液
・ 最小必須培地 可欠アミノ酸溶液濃厚溶液
・ アルファ-チオグリセロール
・ ヌクレオチド・サプリメント
・ ミネラル・サプリメント
・ 亜鉛
・ 鉄
・ フェノールレッド
・ OptiMAB単一クローン・サプリメント
・ ヒポキサンチンとチミジン
・ ヒポキサンチンナトリウム、アミノプテリン、及びチミジン
・ ピルビン酸ナトリウム
・ D-グルコース
・ ビタミン
・ ベータメルカプトエタノール
・ 塩化カルシウム
・ 硫酸マグネシウム
・ 剥離因子(原語:Detachment
factors)(細胞培養容器用)
・ 昆虫細胞培地添加物
・ 細菌成長培地添加物
・ 他の食物サプリメント
・ オメガ3脂肪酸
・ アルファリポ酸
・ アスタキサンチン
・ ベータグルカン
・ コケモモ抽出物
・ グレープシード
・ L-グルタチオン
・ リコピン
・ 大豆イソフラボン
・ 5-HTP
・ シチコリン
・ フォスファチジルセリン
・ ビンポセチン
・ コンドロイチン硫酸
・ コラーゲン
・ グルコサミン
・ S-アデノシル-Lメチオニン
・ 補酵素Z10
・ 魚油
・ ムラサキツメクサ抽出物
・ 共役リノール酸
・ グルコマンナン
・ ガラナPE
・ テオブロミン
・ コムギアミラーゼ
・ 白インゲンマメ抽出物
・ 黒コホッシュ
・ 粉末クランベリー
・ トクサ抽出物
・ 大豆イソフラボン
【0105】
下記の一覧は、具体的な添加物と具体的な基本液体との好適な組合せの幾つかを挙げたものである。付加的な添加物は、これら基本液体中に存在していてもよいことは理解すべきである。列挙した添加物のうち単一の添加物チャンバ又は別個の複数添加物チャンバに収容してもよく、複数の添加物チャンバに収容されている場合は、これら複数の添加物チャンバそれぞれに含まれる添加物の量は同一でもよいし異なっていてもよい。
・ 医薬品添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 皮膚(化粧品)添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 色素又は染料添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 芳香剤添加物
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ モイスチャライザー添加物
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 虫除け添加物(例えば、DEET)
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 紫外線ブロック剤(例えばPABA)
・ 皮膚化粧品ベース
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ フェロモン添加物
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ オイル添加物
・ 燃料
・ ビタミン添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ ミネラル補助添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 風味料添加物
・ 医用基本液体
・ 乳児用調合乳
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ ハーブ及びスパイス添加物
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 清浄剤添加物
・ 皮膚化粧品ベース
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 洗浄剤基本液体
・ 他の食物サプリメント添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 細胞成長培地
・ 静脈内注入基本液体
【0106】
本発明の容器で使用される添加物は、液体、懸濁、混濁、固体、エーロゾル、又は気体状態とすればよい。液体添加物は収容部内の液体と融和性がある限りは、水性又は有機でよい。「融和性」という用語は、本明細書では添加物の形態及び収容部の液体に関するもので、典型的には、意図した用途に照らして良好に混合できることを意味する。添加物と液体との良好な組合せとは、その添加物がその液体での可溶性、混和性、乳化性、又は一時的な混合性を備えていることを意味する(例えば、ドレッシングを作るために、液体が食用油で、添加物が酢である場合)。固体添加物は、スティック、タブレット、ディスク、バー、又はシートなどの連続的なブロック状固体、結晶、粒子、フレーク、粉体、マイクロスフェア、ナノスフェア、個別ディスクのロール(例えば、ライフセーバーズ(登録商標))、個別ブロックを積み重ねたもの(例えば、ペズ(登録商標))、個別タブレットの集まり(例えば、チクタク(登録商標))、又は上述の任意組合せなどでよい。別の好適な実施形態によれば、添加物は粒子固体とし、この粒子は、液体と連通させたときに均一に分布するよう粒度分布されている。更に別の実施形態では、添加物は、収容部内の液体と混和性がある液体である。好ましくは、この固体はこの液体において可溶である。しかし、液体により抽出可能な固体添加物、例えば紅茶又はコーヒーも本発明の範囲に入る。不溶性固体を本発明の容器で添加物として使用する場合、これら固体は、添加物チャンバ内の液体透過性で固体不透過性ホルダに保持するのが好ましい。こうしたホルダの一例はティーバッグである。
【0107】
容器が液体において可溶性の固体添加物を含む場合、液体内での固体添加物の溶解を促進するように、この容器は混合を促進する添加物を更に含むことが好ましい。好適な実施形態では、固体添加物を含むチャンバ及び混合促進添加物を含むチャンバは、薬品基本液体、薬草又は薬草サプリメント基本液体、ペンキ基本液体、ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体、飲料水、風味付け飲料ベース、生化学研究試薬の基本液体、診断試薬基本液体、又は、静脈内注入基本液体から選択される基本液体と共に使用できる。
【0108】
別の実施形態では、液体添加物は、添加物チャンバ内で、ビード、ジェラチンカプセル、塗料入りボール式ホルダなどのような脆弱ホルダに蓄えればよい。この実施形態では、添加物チャンバの内側表面は、ユーザが添加物チャンバの外側表面に手による十分な圧力を掛けたときは、脆弱ホルダを破壊して添加物を放出させる部分を必ず含むべきである。こうした部材は、ユーザが脆弱ホルダを破裂させる程度の圧力で押しつける単なる剛体部分でよい。或いは、こうした部分は、脆弱ホルダが上述の内側表面部分に接触する際に、ホルダを破るざらざらした、鋸刃状の、或いは先のとがった要素を含んでいてもよい。脆弱ホルダは、その表面のある箇所に弱い線や刻み目を含めることで破裂しやすくすることもできる。こうした線や刻み目は一本のスリット、互いに直交する二本のスリット(例えば十字状)、又は星形若しくはアステリスク形状の多数のスリットでよい。添加物チャンバ内で脆弱ホルダを使用する1つの利点は、製造過程でチャンバ内に添加物を容易に導入できることである。
【0109】
密封チャンバで添加物を蓄えると、添加物及びその添加物と基本液体との所望の混合物の保存寿命が好都合に長くなることは、当業者には明確なはずである。多くの添加物は、基本液体と混合すると時間の経過と共に分解する。従って、本発明の容器は添加物と液体の混合物の安定性を増大させる。添加物チャンバは、酸素に曝された際にある種の添加物の分解を防止する不活性ガスを付加的に含むことができる。使用可能な不活性ガスの例としては窒素とアルゴンがある。
【0110】
複数添加物チャンバそれぞれの添加物の濃度及び形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。任意の単一添加物チャンバ内の添加物体積は、収容部主チャンバ体積の0.01%乃至10%(体積/体積又は重量/体積)の範囲とすればよい。より好適には、この量は、収容部主チャンバ体積の0.1%乃至2%のの範囲である。添加物が液体形状であれば、その液体と典型的に関連付けられているその添加物の濃度を基準にして濃縮されていることが好ましい。それぞれの添加物チャンバに関し、液体添加物の濃度は、添加物の体積及び液体の一回の使用量に基づくことが好ましく、より好適には液体と典型的に関連付けられている添加物の濃度の50乃至1,000倍であり、最も好適には液体における添加物の典型的な濃度の10乃至1,000倍である。いくつかの実施形態では、単一の添加物チャンバにおける液体の最低量は、そうした添加物を十分な濃度で作る能力により制限されることがある。
【0111】
本発明の容器内の添加物チャンバはユーザによって開放可能でなければならない。更に、添加物チャンバを開いても、収容部の完全な状態を損なうことがない。一実施形態では、添加物チャンバは、このチャンバを開くための組み込み式器具を含む。こうした器具は、プランジャ、注射器、ポンプ、噴霧器又は他のエアロゾル放出装置、弁、隔壁、圧電注入器又は熱インクジェットヘッド式機構などの電子注入器又はジェット、穿孔具、破裂器具、シャッター、ドア、噴射器、又はシリンダ・ピストン装置を含むが、それには限定されない。弁の一例としては、小型ソーダファウンテン式ディスペンサーであって、複数の添加物チャンバに結合され且つそれらチャンバから添加物の放出を制御する弁ブロックを用いたものがある。穿孔具の好適な一実施形態は、中空の中心部を備えたカエシである。カエシが添加物チャンバ壁を貫通すると、液体添加物がチャンバ外に流れ出し、収容部内の液体がチャンバに流出できる。添加物が先端が尖った大型の結晶形状であれば、穿孔具の別の例としては添加物そのものとしてもよい。添加物チャンバが手で変形可能であれば、ユーザは添加物チャンバを押圧することで、結晶がチャンバ壁を突き刺し液体と連通する。
【0112】
他の幾つかの実施形態では、開放したチャンバは変形した状態を保ち、中身の添加物が空になったこと示す。これを行うには組込式の開放装置を開放位置にロックすればよい。例えば、この開放装置はカエシ付き穿孔具であって、収容部の壁(又は収容部に設けた穴)にカエシを越えて挿入された際に開放位置でロックするものでよい。
【0113】
代替的な実施形態では、添加物チャンバの外側表面を押圧すれば、チャンバが開放される。こうした力を掛けることで、チャンバを破裂させたりそれ以外の様態で開放させたりして、添加物内容物を収容部に放出させる。この力はユーザの指で直接掛けることもできるし、ユーザ操作によりチャンバを破裂させたり、チャンバを他の様態で開放するレバー式装置の動作によってこの力を掛けたりしてもよい。
【0114】
レバー式装置の好適な一実施形態は、収容部の外側表面に設けた一連の「キー」又はその他の押し込み可能「ボタン」である。各キーは、押し込まれると収容部内に位置した添加物チャンバを開放するレバーである。これらキーは、ユーザが適当なキーを押し込むことで放出すべき所望の添加物を選択できるようにコード化されているか、ラベル付けされるのが好ましい。
【0115】
非レバー式装置の好適な一実施形態では、チャンバはガスを充満したプラスチック気泡であり、ユーザがその外側表面を押圧すると破裂し、内容物を放出する。代替的な好適な一実施形態では、チャンバはブリスターパックである。別の代替的な好適な実施形態では、チャンバは、主チャンバ内の破壊可能な堅い添加物チャンバか、主チャンバの一区分として熱融着又は接着されたチャンバである。
【0116】
好適な実施形態では、添加物チャンバは、収容部の外側表面から突出するボタンとして形成されている。ボタンにはラベル付けしたり、色を付けたり、特定の添加物の存在を指し示すためその他の様態で強調してもよい。ボタンを押し込むと、添加物チャンバを開くのに必要な機構が作動する。一実施形態では、これらボタンは、添加物チャンバが開放されたことを示すため押し込んだボタンを押し込み位置に保持する蛇腹折り側部、バッフル、又は別の機構を更に含む。最も好適な実施形態の1つでは、添加物チャンバは隆起した中空の柔軟ボタンであり、このボタンは収容部の外側表面に溶着され、収容部の開口部を囲んでおり、更に、プラグ又は不浸透性シートが開口部を密封している。この実施形態では、プラグ又は不浸透性シートは収容部と添加物チャンバとの共通壁となり、閉止時にシールとなる添加物チャンバの一部と考慮してもよい。ボタンを押し込むと、プラグが開き或いは不浸透性シートが破れて開いて、添加物チャンバの内容物が収容部の中に押し出される。
【0117】
更に好適な一実施形態では、添加物は液体添加物であり、ボタンを押し込むと添加物チャンバの内容物が流れとして放出されるよう、開口部は十分小径とされている。又、この流れは収容部の対向側に接触する程度の長さとなることが望ましい。これには、開口部の直径を針穴程度とすればよい。こうした小さい開口部の利点は、添加物の放出時に添加物と基本液体がよく混ざることと、見栄えがいいことである。
【0118】
下記の一覧では、本発明の容器において添加物チャンバを開放可能な機構の幾つかの好適な例を挙げた。
・ ボタン
・ 内側表面と外側表面との分離により形成されるボタン
・ アコーデオンブリーツ端部を備えたボタン
・ 容器表面がボタン表面となっているボタン
・ 内側表面が凹面となっているボタン
・ 容器壁の穴を介して連通した表面に位置するボタン
・ レバー作動式
・ プルタブ・トラップドア
・ 注水器
・ プッシュ作動式
・ 圧電ジェット
・ 熱ジェット
・ 注射器式
・ 主チャンバの液体出口と連通した混合チャンバ
・ 止め栓制御流
・ スクリュー式弁制御流
・ ボール弁制御流
・ 上述のように、容器内での添加物チャンバを用いる
・ 上述のように、容器内に組み込まれた添加物リザーバを用いる
・ 上述のように、容器外の添加物リザーバを用いる
・ 主チャンバ内の破壊可能な堅い添加物チャンバ
・ バッグ内の熱融着又は接着された区分
・ 固体ディスペンサー
・ ペズ(登録商標)式ディスペンサー
・ ライフセーバーズ(登録商標)の様なロール
・ 再閉鎖可能な蓋を備えた容器(例えば、チクタク(登録商標))
・ 塩振り容器式のディスペンサー
・ ポンプ
・ スプレーポンプ
・ 練り歯磨き式のポンプ
・ 噴射ガン
・ 球状ポンプ
・ 半球形体(例えば、ナイキエアー(登録商標))
・ ピペッター
・ ペン注水器(例えば、インシュリンペン)
・ 容積式
・ ブリスターパック式
・ 添加物含浸フィルタ
・ (DNAシンセサイザー用いられるものに似た)弁ブロック付き小型ソーダファウンテン式ディスペンサー
・ 内部(容器内部)破裂可能パケット
・ 弁なしピストン設計(Fluid Metering社)
・ 液体定量式ディスペンサー(DSA社)
【0119】
下記の一覧は、具体的な基本液体と関連付けられた具体的な添加物チャンバ放出機構の幾つかの好適な例を挙げたものである。
・ ボタン
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 注水器
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 主チャンバの液体出口と連通した混合チャンバ
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 主チャンバ内の破壊可能な堅い添加物チャンバ
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ バッグ内の熱融着又は接着された区分
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ ポンプ
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ ブリスターパック式
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 添加物含浸フィルタ
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ (DNAシンセサイザー用いられるものに似た)弁ブロック付き小型ソーダファウンテン式ディスペンサー
・ 医用基本液体
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 内部(容器内部)破裂可能パケット
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
【0120】
添加物チャンバの位置は、収容部の側部、底面、くぼみ(多くのボトルや缶の底面の凹部)、又は上部を含む収容部の任意位置でよい。添加物チャンバは容器を密封するキャップ内に設けてもよいが、その条件として、容器に食用液体を満たすことができ且つ容器がキャップ内のみに位置した添加物チャンバと着色剤添加物とを添加物チャンバに含む場合、容器は着色剤でない添加物を添加物チャンバ内に含む必要もある。好適な一実施形態では、添加物チャンバは、ボトルとした容器の一部の周囲に沿って放射状に配置されている。より好適な一実施形態では、放射状に配置された添加物チャンバはボトルの出口と、外周が最大となるボトルの部分との間に位置している。添加物チャンバがボトルの首又はその近傍に位置するのが最も好適である。こうした配置によって、ユーザはボトルの外周が最も広い部分を掴むことにより、添加物チャンバに不用意に触れることを防止できる。添加物チャンバのこの位置は人間工学的にも効率がよいはずである。ユーザはボトルの外周が最も広い部分を掴みつつ、親指で十分な圧力を掛けてボトル上の添加物チャンバを開けることができる。
別の実施形態では、容器は缶であり、添加物チャンバは、缶の上部に取り付けられ且つその周りを回転可能なキャップ部材内に位置している。キャップ部材は、それぞれが同一又は異なる添加物を収容した複数の添加物チャンバを含む。添加物チャンバのキャップ部材内での配向は、ユーザの手動押圧で開いた時に内部の添加物が缶に開放できるような配向となっている。キャップ部材は、ユーザによる缶の開放を可能とするための開口部も含む。缶を一旦開ければ、ユーザはキャップ部材を回転して、選択した添加物チャンバを缶の開口部に位置合わせできる。従って、添加物チャンバは上述した任意手段により開放して、添加物をチャンバから放出して収容部チャンバ内に導入し、基本液体と混合させられる。この実施形態では、キャップ部材を随意選択で缶から取り外すこともできる。取り外すことができるため、キャップ部材は缶とは別に製造し添加物で満たすことができ、基本液体とは別に販売も可能である。
【0121】
添加物チャンバの大きさは様々とできるが、収容部の大きさと比べて小さくすることが好ましい。収容部の形状も様々にできる。任意の幾何学形状又は自由形状を使用してよい。ユーザが手で破裂させるチャンバに関しては、収容部の壁から外側に突出したチャンバの部分は平坦又は丸みを帯びていることが好ましい。ボタンがチャンバとして使用されるか又はチャンバ表面を覆う場合は、これらボタンは円形、正方形、長方形、楕円、菱形、六角形、八角形、又は他の任意形状でよい。ボタンを押圧する指先の形状に一致しているので、円形又は楕円形が好ましい。
【0122】
好適な一実施形態では、容器はそれぞれが同じ添加物を含んだ複数のチャンバを含む。又、容器が複数のチャンバを含み、それぞれのチャンバが同じ添加物を異なる量で含むことがより好ましい。異なる量の添加物を含むには、添加物の体積を増加させるか、添加物の濃度を増加させるか、その両方を用いればよい。例えば、一実施形態では、ソースベース又はブイヨンベースを保持する容器は、辛いソースを収容した3つの添加物チャンバを含む。これらチャンバはそれぞれ大きさが異なる(小、中、及び大)。これにより、ユーザは基本液体に小量、中量、又は大量の辛いソースを加える選択肢が与えられるので、得られるソース又はブイヨンの辛度を調節できる。
【0123】
最も好適なものは、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、及び4倍含んだ3つのチャンバか、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、4倍、及び8倍含んだ4つのチャンバか、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、4倍、8倍及び16倍含んだ5つのチャンバかである。添加物のこの幾何分布により、ユーザは、これらチャンバの1つ又は組合せを開くことによって、0倍乃至(2n-1)*X倍量のその添加物を液体に加えることができる(ここで、nは同じ添加物を含むチャンバの数である)。従って、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、4倍、8倍及び16倍含んだ5つのチャンバであれば、開くチャンバの組合せ次第で、ユーザはその添加物を32の異なる量(0倍、1倍、2倍、4倍、...31倍)で加えられる。
【0124】
同一添加物を上述の幾可及的な増加量で含む多数チャンバを使用すると、ユーザは、驚くほど少数の添加物チャンバを用いて非常に多種多様な液体を作り出すことができる。例えば、透明又は白色の液体ベースを含むと共に、20個の添加物チャンバ(それぞれが1倍、2倍、4倍、8倍、及び16倍の量のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの色素を蓄えた)を収容した容器は、325又は3千3百万を超える色を作り出すことができる。
【0125】
収容部におけるこれら複数チャンバの配置も様々としてよい。好適な配置例は、容器の外周上に等間隔で配置するものである。別の好適な配置は格子状の配列である。好適な格子配列は、5x5、5x4、4x5、5x3、3x5、4x4、4x3、3x4、及び3x3である。格子配列は、ユーザが一度の使用時に複数の添加物チャンバを開ける可能性が高い場合に特に好ましい。
【0126】
格子配列は、同じ添加物が別々の複数チャンバ内に含まれている場合にも好ましい。より好適なのは、格子配列が、同一添加物を幾可及的な増加量で含む多数チャンバを含む場合である。後者の使用例では、同一添加物を収容した複数チャンバが一列又は行に並べられている格子配列が好ましい。
【0127】
より好適なのは、格子における添加物チャンバの全ての列又は行が、同類の添加物からの相性がいい添加物を幾可及的に増加する量で含む場合である。本明細書で使用する「同類の添加物からの相性がいい添加物」という用語は、当該添加物が同類の他の添加物及び基本液体と混合した場合、使用可能な製品を作り出すという意味である。こうした実施形態は図15に示した。
【0128】
別の好適な実施形態によれば、添加物チャンバは再密封可能な、いたずら防止の、子供に安全なカバー又は蓋で覆われいる。代替的な一実施形態では、添加物チャンバは、容器の初回使用時に除去できるいたずら防止カバーで覆われている。
【0129】
別の好適な実施形態によれば、添加物チャンバは、本発明による容器の元々の封止シールを破らなければ開けることができない。これにより、消費者が添加物チャンバを開けることを望まない限り、本発明の容器の添加物チャンバが不用意に又は悪意で開けられる可能性が低くなる(例えば、店頭の棚で、子供が添加物チャンバボタンで「遊ぶ」ことや、容器の床への落下など)。この実施形態は、添加物チャンバがその外側壁への押圧により手で開けられる食用飲料を含む容器に特に適用できる。最も好適には、この飲料は炭酸飲料である。
【0130】
添加物チャンバに偶然又は悪意の開封への初期抵抗力を与えるには、最初に加圧状態で容器を密封すればよい。これは、典型的には窒素又は二酸化炭素などのヘッドガスを使用すればよい。或いは、炭酸飲料の場合には特にそうだが、飲料そのものが初期密封時に圧力を発生することがある。こうした密封容器の添加物チャンバを開放するのに必要な力は、その添加物チャンバの壁を変形させるのに必要な力と、基本液体及びヘッドガスによってその添加物チャンバの壁に掛かる圧力との和である。容器が一旦開いてヘッドガスが放出されれば、添加物チャンバを開けるのに必要な圧力は容器を再度閉止しても減少する。
【0131】
一実施形態では、ヘッドガス放出前に添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な5歳児の指による力より大きく、好適には平均的な8歳児の指による力より大きく、より好適には平均的な10歳児の指による力より大きく、更に好適には平均的な大人の指による力より大きい。別の実施形態では、ヘッドガス放出前に添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な成人男性の指による力の少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5倍である。平均的な成人男性の指が発生する力は約30N未満である(R. C. Gilbert, "A Program for
Quantifying Humanlike Finger Forces Using an Anatomical Hand Tendon Model(解剖学的な手の腱モデルを用いた人間型の指の力を定量化するプログラム)," Masters Thesis, Brown
University (May 2001);
www.cs.brown.edu/publications/theses/masters/2001/rcg.pdf)。本願発明者は子供の指から発せられる力に関する研究を知らないが、本発明の目的では、5歳児の指で発せされる平均的な力は約10N未満で、8歳児の指で発せされる平均的な力は約15N未満で、10歳児の指で発せされる平均的な力は約20N未満であると想定する。これら実施形態それぞれにおいて、ヘッドガスが放出されれば、平均的な5歳児が添加物チャンバを開くことができるのが好ましい。
【0132】
一旦、ユーザが所望の添加物チャンバを開けると、1つ又は複数の添加物と基本液体から得られる混合物は使用前に混合すべきである。開放前に密封容器を振ったり、上下逆さにしたりすれば混合できる。一実施形態では、主チャンバ又は混合チャンバは、添加物と基本液体の混合を促進するための構造を含んでもよい。こうした構造の例は、底面及び/又は主チャンバの側部に取り付けたプロペラ、出口の直径よりも直径が大きい硬い球体、又は主チャンバの側部に取り付けたバッフルを含むが、それらに限定されない。
【0133】
本発明の容器は、本発明の分野で周知の標準的な容器製造技術により製造できる。一実施形態では、本発明の容器は、熱溶着、音波溶着、接着、された数個片構成の構造体として或いは、それ以外の様態で互いに固定した複数片として作製されている()。柔軟性PETのような可撓性材料製の外側片は外向き突起を含み、これら突起は組立済み容器において添加物チャンバとなる領域を画定する。外側片は、最終組立済み容器の少なくとも一部に形状が一致する。より好適には、外側片は、最終組立済み容器の上部に形状が一致する。外側片は、内側片の対応する部分にぴったり嵌合するよう設計されている。
【0134】
内側片は、より堅いPETのような可撓性がやや低い材料製である。内側片は最終容器に形状が一致する。内側片には突起が存在しないか、内側片は、容器の組み付け時に外側片の外向き突起と位置合わせされる内側突起を備える。又、内側片は、外側片突起の少なくとも一部と位置合わせされる開口部も含む。これら開口部によって、組立済み容器において形成される添加物チャンバに容器の内側から添加物を満たすことができる。外側片の突起と位置合わせされる内側片の箇所には、組立済み容器の外側突起に手動圧力を加えれば開放可能な要素を含めることもできる。こうした要素は、組立済み容器の外側突起に手動圧力を加えれば開放可能な弱い線、刻み目、破裂可能な膜、ヒンジ付きドア、或いは別の要素を含むが、それらに限定されない。
【0135】
一旦組み付けが済むと、内側及び外側片は熱溶着又は接着などにより融着される。この処理が、外側片の各外側突起の箇所に、液体添加物を満たすことができるチャンバを作製する。外側片も内側片も上部に開口部を含んでいる。上部の開口部は、最終組立容器の容器出口を画定できる。図31はこの製造方法の一例を示す。
【0136】
組立完了後は、添加物チャンバには容器内部又は外部から添加物を満たすことができる。好適な一実施形態では、添加物チャンバには、内側片に設けた開口部を介して容器の内側から添加物が充満される。より好適な一実施形態では、添加物チャンバには、容器の内部から内側片開口部を介して添加物チャンバに液体添加物を注入し、次に、添加物注入装置を取り除くと同時又はその直後に脆弱なシールで開口部を密封する。すると、この脆弱シールは容器外側の突起を手で押圧することにより破ることができ、従って添加物チャンバの内容物を収容部の主チャンバ内に放出できる。
【0137】
別の好適な一実施形態では、内側片は、組立済み容器の外側突起に手の圧力を加えれば開放可能な要素を含むこともできる。この実施形態では、添加物チャンバには容器の外側から添加物を充満するのが好ましい。これを達成するには、添加物を細い針でチャンバに注入した後、注入箇所に形成された開口部を密封すればよい。密封するには熱を加えたり、プラグのような密封装置を挿入すればよい。この実施形態では、密封シールを破るのに必要な力は、内側片の開放可能要素を破るのに必要な力より大きくなければならない。代替的な実施形態では、外側片に存在する突起は、添加物を添加物チャンバに導入する経路となる開口部を含むことができる。
【0138】
更に別の製造方法では、本発明の容器は、添加物チャンバとなる外向き突起をその壁に含む収容部を用意することで作製できる。この実施形態では、フィルム又は膜が収容部の内側壁の突起部箇所に貼り付けられ、密封添加物チャンバを形成する。容器を横たえて突起に重力により添加物が満たされるようにすることで、各チャンバには添加物を満たすことができる。次に、添加物を満たした突起を密封した後で容器を回転させて、次の突起を満たし且つ密封する。この過程は全てのチャンバが添加物で満たされ、密封されるまで繰り返される。或いは、チャンバは空のまま密封し、次に容器の内側又は外側から注入により満たして、その後、他の製造方法に関して上述した適当な密封を施してもよい。図31はこの製造方法の一例を示す。
【0139】
代替的な製造方法では、本発明の容器は、最終的な容器形状を備えた収容部部分を含む。添加物チャンバは、一要素を収容部部分の外側表面に固定することで形成する。この要素は凸部及びフランジ部を備えた単一片である。この要素のフランジ部は収容部部分の外側表面に固定され、よって凸部が収容部の外側表面と共に密封添加物チャンバを形成できる。図32はこの製造方法の一例を示す。このチャンバは容器の外側又は内側から満たすことができる。別の実施形態では、収容部部分はこの要素がその上に固定される開口部を含む。この実施形態では、添加物チャンバには、設けられている開口部を介して容器の内側から添加物が充満される。
【0140】
別の実施形態では、本発明の容器は、製造時に容器の本体に溶着される別々に製造される上部を含む容器であり、この上部はその上端の下部に添加物チャンバを備えている。こうした容器の一例はアルミニウム缶である。この実施形態では、一連のチャンバが容器上部の下方に作製され、その配置パターンとしては、パイ状区分、ボタン配列、連動正方形、長方形、又は三角形部材などの広範囲で様々なパターンのうち任意のものでよい。これらチャンバは容器上部の下方に取り付けられ、添加物を満たし、密封される。この密封シールは、添加物チャンバと製造方法に関して上述した材料のうち任意のものを選択すればよい。例えば、この密封シールは膜又はフォイルシートでよく、シートは、手による押圧を受けると開放可能な要素を含む。フォイルシートは好都合なことにアルミニウム缶と共にリサイクルできるので、幾つかの実施形態ではフォイルシートが好適である。このシートは、開放可能要素をチャンバの少なくとも一部の上に配置した状態でチャンバに取り付けられる。この時点で容器上部は容器本体に溶着される。
【0141】
本発明の容器は、添加物チャンバを開放し、内部の添加物を基本液体の中に開放するのに十分な手による圧力を掛けるための手段も含む。上述の任意手段をこの実施形態で使用してよい。より具体的には、こうした手段には、添加物チャンバの少なくとも一部を、(指による圧力を掛けられる)容器上部の外側表面の上に露出すること、容器上部に露出したレバー式機構、容器上部に露出したプランジャ式機構、又は容器に関連付けられた穿孔具(すなわち、穿孔ストロー)を含むが、それらに限定されない。手による十分な圧力がこれらのうち任意の手段に掛けられると、添加物チャンバに掛かる圧力がシールを破り、添加物を放出させる。
【0142】
本発明の更に別の実施形態では、容器はLCD又はディジタルディスプレイを更に含む。LCD又はディジタルディスプレイは、容器内の液体の温度又は添加物チャンバのどれがユーザによって開けられたかを示すものでよい。一実施形態では、LCDディスプレイは、色を変えることによって液体の温度を示すことができる。別の例では、本発明の容器は染毛剤基本液体を含み、添加物として異なる5種類の着色剤を収容している。各着色剤は5つの別個の添加物チャンバに収容されている。これら25個の添加物チャンバは5X5配列で配置されており、この配列内の各行のチャンバは同じ着色剤を含んでいる。容器は、各行の添加物チャンバの下にディジタルディスプレイを更に含む。ディジタルディスプレイはそれぞれの添加物チャンバと電気的に連通しており、このディスプレイはチャンバが開放された時を感知し、容器が開放されたことをカウンタに登録し、対応する出力を表示として生成する。従って、1つのチャンバが開放されている場合は、「1」が表示される。従って、2つのチャンバが開放されている場合は、「2」が表示される。同様に「5」までが表示される。様々な量の5つの着色剤を加えることにるユーザによる染料の色調節によって、5桁出力が表示される。ユーザが満足する染料の色を作り出すと、5桁の数字が記録される。5桁の数字に一致した数の添加物チャンバを開けることにより、これと同じ色を、同じ着色剤を含む染毛剤液体の別の容器でも作り出せる。
【0143】
更に別の実施形態では、本発明の容器は、液体が出口から出る前に基本液体を加熱又は冷却するための装置を更に含む。この装置は容器を囲むスリーブでよく、加熱又は冷却要素を含む。別の実施形態では、本発明は、基本液体を充満できる主チャンバと、該主チャンバと物理的に連通する収容部内側表面とを備えた収容部を含む使い捨て液体容器を提供する。前記内側表面の少なくとも一部は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、又は前記基本液体との混合促進剤から選択される添加物で塗布されており、前記添加物は、前記基本液体において可溶性がある。好適な一実施形態によれば、添加物は、風味付け剤、甘味料、クリーム代用品、又はそれらの組合せであり、液体は食用液体である。より好適な実施形態では、この液体は紅茶又はコーヒーである。
【0144】
これら添加物を塗布した容器は使い捨て可能とすることが好ましく、スチレン製であることが更に好ましい。一様態では、添加物を塗布した異なる容器は自動販売機内に蓄えたり、その他の様態でユーザに売りに出すことができる。ユーザが添加物を選択すると、適切に添加物が塗布された容器が与えられ、容器には同じ自動販売機又は別の場所にある自動販売機からの基本液体が満たされる。例えば、コーヒーと相性がいい様々な風味付け剤が塗布され、随意選択で更にクリーム代用品が塗布され、又、意選択で更に甘味料が塗布された容器が、ユーザへの販売目的で提示される。ユーザには選択した容器が与えられ、次に、この容器にはコーヒーが満たされるので、ユーザには選択した風味付けコーヒーが提供される。
【0145】
別の実施形態によれば、本発明は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、又はそれらの組合せから選択した添加物を塗布した外側表面を含む使い捨て器具を提供し、該器具は基本液体と連通させることが意図されており、前記添加物は前記基本液体において可溶性がある。
【0146】
好適な一実施形態では、この器具はスプーン又は攪拌器である。別の好適な実施形態では、この器具は基本液体内で可溶な材料からなるので、器具全体が基本液体内で溶解する。こうした材料は、器具の外側表面上のものと単に同じ添加物か、1つ又は複数の異なる添加物か、別の材料でよい。
【0147】
一様態では、添加物を塗布した様々な器具を自動販売機に蓄えたり、その他の様態でユーザに売りに出すことができる。ユーザが添加物を選択すると、適切に添加物を塗布した器具と、同じ自動販売機又は別の場所にある自動販売機からの基本液体を満たした容器とが与えられる。この器具は基本液体を攪拌するために用いられ、これにより器具の外側表面上の添加物が基本液体中に放出される。例えば、コーヒーと相性がいい様々な風味付け剤を塗布された器具が、販売目的でユーザに提示される。ユーザには選択した器具とコーヒーが入った容器が提供される。ユーザは与えられた器具でコーヒーを攪拌し、選択した風味付けのコーヒーを作る。この器具は甘味料又はクリーム代用品又はそれら両方を更に含んでもよく、これら添加物は、風味付け剤と同じ層又は風味料層の下方の層に設けてもよい。
【0148】
本発明の更に異なる様態では、個人用飲料自動販売機が提供される。前記個人用飲料自動販売機は、同じ基本液体を満たした複数ボトルの保管スペースと、複数の別々に包装された添加物の保管スペースとを含み、前記自動販売機は、一回の購入毎に、ユーザによる前記添加物の少なくとも1つの選択を可能とする選択手段を含み、前記購入及び添加物の前記選択の後に、前記販売機は、前記基本液体のボトルと、前記少なくとも1つの選択された包装添加物とを前記ユーザに与える。より好適な一実施形態では、前記基本液体は水又は炭酸水であり、前記複数の別々に包装された添加物は、3、4、5、6、又はそれ以上の異なる風味料を含む。より好適には、前記複数の別々に包装された添加物は付加的にカフェインを含む。前記カフェインは前記風味料とは別の包装で、或いは前記複数添加物の幾つかと一緒に与えられる。例えば、こうした自動販売機は、コーラ風味付け剤、カフェイン入りのコーラ風味付け剤、レモン・ライム風味付け剤、ルートビア風味付け剤、カフェイン入りのルートビア風味付け剤、ジンジャエール風味付け剤などを含むことができる。同様に、幾つかの包装添加物は天然砂糖を付加的に含んでもよく、別の包装添加物は人工甘味料を付加的に含むことができる。
【0149】
好都合なことに、この自動販売機は、標準的な飲料自動販売機に比べて、前記ユーザに提示する任意風味付け飲料の在庫を長く保持する。これは、食用基本液体の各ボトルに適切な添加物を混合すれば、この自動販売機が提供する選択肢の何れのものでも作り出せるからである。それぞれの添加物について、基本液体を満たしたボトルと同じ数の添加物入りの包装が提供されていれば、提供されている全ての選択肢は、基本液体のボトルが無くなるまで入手可能となる。こうした自動販売機の在庫補充頻度は低くなり、ユーザに全ての品揃えを常時提示できる。
【0150】
この自動販売機は、自動販売機から個人用飲料のより良い品揃えを提供する方法を売り主が実行可能とする。前記方法は、同じ基本液体で満たした複数ボトルを前記自動販売機に蓄える段階と、少なくとも4つの異なる個々に包装された風味付け剤添加物を含む複数の別々に包装された添加物を前記自動販売機に蓄える段階と、前記基本液体のボトルと前記風味付け剤包装添加物から選択した1つとを、前記自動販売機から一回の購入で売りに出す段階とを含む。
【0151】
異なる実施形態では、本発明は、基本液体に加えられる複数添加物を含む単一の構成物を提供し、
前記複数添加物が、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料からそれぞれが別個に選択された少なくとも3つの異なる添加物を含み、それぞれの添加物がユーザにより手で分離可能である。
【0152】
好適な一実施形態では、前記添加物はすべて固体バー又はタブレットの一部であり、刻み目線が各添加物を互いから分離している。ユーザは前記バー又はタブレットを前記刻み目線に沿って割り、選択した前記添加物を分離し、使用する。代替的な好適な実施形態では、前記複数添加物は別個に包装されており、それぞれの包装は互いに結合されている。前記包装は、互いに刻み目線又は包装の間の指定領域を切断することで分離できる。この実施形態は、乾燥活性酵母の包装と類似している。更に別の実施形態では、前記添加物は区分化したトレイに包装されており、個々の区分は初回使用に先立って密封されている。ユーザは使用したい添加物を開封すればよい。この実施形態の幾つかの変形例では、それぞれのチャンバは複数回使用分の添加物と、一回使用分の添加物を取り出すための計量用スクープとを含み、前記区分それぞれは別々に再密封可能である。更に別の実施形態では、前記添加物は、随意選択で密封可能なディスペンサーに包装されている。
【0153】
本発明の別の実施形態では、キットであって、
食用基本液体を満たした少なくとも1つの容器と、
前記基本液体に加えられる複数の添加物であって、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から個別に選択される少なくとも3つの異なる添加物を含んだ複数の添加物と、
前記容器と前記複数の添加物を単一の携帯用包装で保持するためのホルダと、から実質的になるキットが提供される。
【0154】
好適な一実施形態では、前記複数の添加物は上述のような単一の構成物である。
【0155】
更に別の実施形態では、本発明はプログラム可能な液体容器を提供する。前記液体容器は、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び複数の密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封可能な出口と数の上で一致した複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが、前記出口の1つと連通すると共に別個に選択された添加物を含む複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記収容部に基本液体が充満されている時に、穿孔具を出口から前記収容部内に挿入して該出口を開放することと、前記開放した出口を介して前記穿孔具を挿入することで前記開放した出口に関連付けられた添加物チャンバを開放することで、それぞれの添加物チャンバはユーザが開放でき、何れかの添加物チャンバを開放することで、該チャンバに蓄えられた添加物が前記収容部前の該基本液体と連通する。
前記出口と前記添加物との連通は直接的でも間接的でもよい。直接的な連通となるのは、前記添加物チャンバが前記出口の下面に取り付けてある場合であり。間接的な連通となるのは、前記出口と前記添加物チャンバとが導管で結合されている場合である。この連通の重要な側面は、前記穿孔具がまず前記出口を突き通し、次に更に力を掛けることで前記出口を介して前記収容部内に入り、前記添加物チャンバを開けることである。従って、この実施形態では、前記添加物チャンバは、前記収容部内の前記内側又は外側壁の何れとも接触することなく前記収容部内に配置できる。例えば、前記チャンバは前記収容部において導管内に吊り下げてもよい。
【0156】
幾つかの実施形態では、前記添加物チャンバを含む前記導管は前記基本液体に対して開かれており、前記添加物チャンバを開くだけで、前記添加物と前記基本液体との間の液体連通を達成する。他の実施形態では、前記導管は前記基本液体に対して閉じられており、好適には前記穿孔具の動作により開かなければ、前記添加物と前記基本液体との間の液体連通は達成されない。
【0157】
この実施形態で有用な穿孔具の好適な一実施形態は、箱形飲料を開けるために使われる穿孔ストローである。従って、前記出口を開け、前記添加物チャンバを開け、且つ随意選択で前記添加物と前記基本液体との間の液体連通を達成するのに使われる器具を用いて基本液体と添加物から得られた混合物を飲むことができる。この実施形態、及び随意選択で本発明の上述した容器に関わる幾つかの実施形態では、前記添加物チャンバを開けるための器具は前記容器に関連付けられている。「関連付けられている」という用語は前記容器に取り付けられているが、添加物チャンバには組み込まれていないという意味である。
【0158】
本明細書に記載した本発明のより完全な理解を促すため、次に実例を説明する。これら実例は例示のみを意図したものであり、いかなる意味でも本発明を限定するものと解釈されるべきことは理解されたい。
【実施例】
【0159】
実例
本発明の幾つかの好適な実施形態を詳細に参照するが、これらの実例は添付した図面に示されている。同一又は類似部材を示すには、図面において同一参照番号を可能な限り使用する。
【0160】
図1は、液体3を満たした本発明の容器の側面図を示す。この容器は、添加物4を充満したボタン形の添加物チャンバ2を含む。添加物チャンバは収容部壁1に固着されている。添加物チャンバ2は、組み込み式の穿孔具10を更に含む。添加物チャンバ2がユーザにより押し込まれると、穿孔具10が、収容部と添加物チャンバ2との共通の壁となっている脆弱なシール20を貫通する。穿孔具10が脆弱シール20を突破すると、添加物チャンバの内容物4が液体3内に放出される。収容部に液体3を満たす前或いは収容部を作製する前に、ボタン形の添加物チャンバ2に添加物4を満たしてもよい。脆弱シール20は添加物チャンバ2の端部に配置されており、添加物4を密封している。チャンバ2は、接着剤、熱溶着、又は他の取り付け方法で収容部の内側表面に密封されており、収容部1の壁と連続壁を形成している。
【0161】
図2は、添加物チャンバ構造の代替的な実施形態の側面図を示す。図2(A)で、添加物4を蓄えた添加物チャンバ2はプラグ21で密封されており、液体3を蓄えた収容部の内側壁1と外側壁6の両方に連通している。図2(B)に示したように、ユーザは、チャンバ2が潰れて凹部を形成するまで添加物チャンバ2を押圧する。チャンバを押し下げる力によってプラグ21が強制的に開き、プラグ22で覆われていた開口部22を介して添加物チャンバ2から添加物を放出可能となる。これにより液体と添加物5を含んだ混合物ができる。添加物チャンバ2は押し込まれたままの状態を維持し、添加物4が放出されたことを示す。
【0162】
図3は、添加物チャンバ構造の別の実施形態の側面図を示す。この実施形態では、収容部壁1は開口部23を含む。添加物チャンバ2は収容部の外側壁に固着されて開口部23を覆っているので、液体3が不要に逃げるのを防止している。開口部23を覆っているチャンバ2の部分は脆弱シール20である。チャンバ2は穿孔具10も含んでいる。チャンバ2がユーザにより押し下げられると、穿孔具10が脆弱シール20を突き破り、添加物4が開口部23を介してチャンバ2から流出して液体3と混合する。
【0163】
図4は、添加物チャンバ2と収容部壁1との間に開口部24を備えた容器50を示す。引き手11が可動ドア25に取り付けられており、開口部24は、プルタブ11をユーザが引っ張ることにより開放できる可動ドア25により覆われている。ドアが一旦取り除かれると、チャンバ2内の添加物4が収容部内の液体3と連通する。
【0164】
図5は、液体3を満たし且つ圧電添加物ディスペンサーを含む本発明の容器50の側面図を示す。このディスペンサーは、異なる添加物4a、4b、及び4cを充満した複数の添加物チャンバ2a、2b、及び2cを含む。添加物の放出はキーパッド又は一連のボタン41によりユーザにより制御される。ボタンを選択すると、その選択は、電源42により電力供給されるマイクロプロセッサ30により、対応する電子制御された噴出口43a、43b、又は43cの開放と、対応する添加物4a、4b、又は4cの液体3への放出動作とに変換される。
【0165】
図6は基本液体3を含む柔軟性容器50を示す。容器50内には3つの破壊可能な堅い添加物チャンバ2が配置され、それぞれが添加物4を含み且つ脆弱シール20を備えている。ユーザは柔軟性容器50の壁を介して挟むなどして添加物チャンバ2に力を加える。これにより脆弱シール20が壊れ、添加内容物4が液体3に放出される。
【0166】
図7は添加物チャンバ構造の更に別の実施形態の側面図を示し、ここでは、添加物チャンバ2が容器の収容部外側壁1に固着されている。この実施形態では、チャンバ2は複数用量の添加物4を含んでいる。ポンプバルブ12によって単一用量の添加物4がチャンバ2から収容部に放出される。添加物4は逆止め弁26により閉じられている収容部壁の穴から放出されるが、この逆止め弁26はポンプバルブ12の押し込みにより加えられる圧力により開くものである。
【0167】
図8(A)は、添加物チャンバ構造の更に別の実施形態の側面図を示す。この容器50において、添加物チャンバ2は収容部壁に固着され、且つ複数用量の添加物4で満たされている。添加物4は、ラチェット・プランジャー13により制御されるチャンバ2内の圧力作動開口部27を介して、収容部を満たしている液体3と連通する。図8(B)では、ラチェット・プランジャー13を押し込んだ後、単一用量の添加物4が圧力作動開口部27を介して放出されている。この実施形態は、液体3がガソリンで添加物4がオイルである場合に適している。
【0168】
図9は、出口60とブリスターパック90に蓄えられた多数の密封添加物チャンバ2とを含む容器50の様々な製造段階を示す。図9(A)では、液体を詰めるに先だって、容器50は添加物チャンバを含むブリスターパックを収容する開口部80を含んでいる。開口部80は容器50に成形してもよいし、溶着後に容器を切削して作製してもよい。図9(B)では、同一又は異なる添加物4で満たした多数の添加物チャンバ2を含むブリスターパック90が固定されており、接着剤又は熱溶着により開口部80上に固着されている。図9(C)では、容器50は液体3で満たされており、キャップ70で密封されている。
【0169】
図10では、容器50は、コーラ飲料が入った炭酸飲料に典型的に使用されるアルミニウム缶である。出口60は環状つまみ70(或いはユーザが操作すると出口を開放するレバー様の穿孔具)で密封されている。容器50は、バニラ風味料101、レモン風味料102、ライム風味料103、チェリー風味料104を別々に満たした添加物チャンバと、それぞれにカフェイン110及び111を詰めた2つの別個チャンバとを含む。
【0170】
各カフェインチャンバ110及び111が同一量のカフェインを含んでいる場合、ユーザは単一用量又は二倍用量のカフェインを選択できる。しかし、一実施形態では、チャンバ110は単一用量のカフェインを含むが、チャンバ111は二倍用量のカフェインを含んでいる。これにより、ユーザは自分のコーラに放出すべきカフェインの量を4つの段階から選択できる(無し、1、2、又は3)。これら4段階のカフェイン選択量を所望の組合せの風味添加物(無し、バニラのみ、レモンのみ、チェリーのみ、レモンとライム、又はチェリーとバニラ)と組み合わせることで、この単一容器から28通りの潜在的な組合せのコーラが得られる。
【0171】
図11はサルサ又はトマトソース3を満たした容器50を示す。容器50はキャップ70で密封した出口60と、それぞれが同量の辛い唐辛子ソース105、106、及び107を含んだ3つの添加物チャンバとを含む。ユーザは、添加物チャンバ(105、106、及び/又は107)を全く使用しないか、1つ、2つ、又は3つ全てを開けることによりソースすなわちサルサ3の辛さを調節できる。容器50は、更に、ユーザに液体3の辛さを調節する方法を指示するラベル120も含んでいる。
【0172】
代替的には、各ボタンに含まれる辛い唐辛子ソースの量を段階的に増加させてもよい。好適な段階的増加パターンは幾何級数的増加で、例えば、一倍用量、二倍用量、四倍用量とするものである。これによりユーザは、ボタンの全順列を考慮することにより、線形に増加する用量パターンから任意の用量を選択できる。例えば、ボタン1(107)が一倍用量で、ボタン2(106)が二倍用量で、ボタン3(105)が四倍用量であれば、次の組合せが可能である。無し、ボタン1=一倍用量、ボタン2=二倍用量、ボタン1及び2=三倍用量、ボタン3=四倍用量、ボタン3及び1=五倍用量、ボタン2及び3=六倍用量、ボタン1、2、及び3=7倍用量。
【0173】
図12に示すように、本発明の一実施形態では、コーヒー用の使い捨て容器が提供される。容器50は出口60と、クリーム108を含む2つの添加物チャンバと、砂糖109を含む2つのチャンバと、風味料のフレンチバニラ112を含む1つの添加物チャンバと、風味料のヘーゼルナッツ113を含む1つのチャンバとを備えている。容器50にコーヒーが満たされる前又は後に適切なボタンを押すことによって、これら風味料、クリーム、及び砂糖の任意の組合せをチャンバに放出できる。カップスープにも類似の設計を使用でき、その場合は塩、こしょう、ハーブ、及び/又は香辛料がクリーム、砂糖、風味料チャンバの替わりとなる。
【0174】
図13に示した一実施形態では、容器50は、エネルギー/健康飲料を作るための食用液体ベースを満たしたアルミニウム缶である。容器50は、ユーザが開くことができる環状つまみ71を介して閉じられている出口60を含む。容器50は、2つの異なるエネルギー増強添加物114及び115と、集中力増強剤116である1つの添加物と、免疫増強剤117である1つの添加物とをそれぞれ含む4つの異なる添加物チャンバからなる。環状つまみ71を開く前又は後に、ユーザはこれら添加物から何も放出しなくてもよいし、1つ、2つ、3つ、又は4つ全てを液体ベースに放出し、できあがった飲料を消費できる。
【0175】
本発明によるペンキ容器の別の実施形態を図14に示した。容器50は、典型的には白又は明るい色のペンキベースを含んだペンキ缶である。この缶は、ユーザがこのペンキの色を暗くできる同じ色素を蓄えた4つの添加物チャンバ118を含むことができる。ベースペンキの色は、この容器に含まれる見本121の右端部に示されている。見本121は、色素を添加物チャンバ118のうち1つ、2つ、3つ、又は4つ全てから放出することにより得られるより暗い色調も示している。ベースペンキの色は壁の小さな部分で試しに塗ってよい。より暗い色調が望ましければ、1つ又は複数の添加物チャンバ118を手で押すことにより開き、控えめで再現可能な段階的色彩変化がもたらされる。見本121は缶とは別に提供してもよいし、その上面に取り付けてもよい。
【0176】
異なるペンキ容器を図15に示した。この容器50は、キャップ70で密封された出口60を含む。容器50は白いペンキベース3で満たされている。1倍(122)、2倍(123)、4倍(124)、8倍(125)、及び16倍(126)の量のマゼンタ130、シアン131、イエロー132、及びブラック133色素を蓄えた添加物チャンバが容器50に含まれる。これらの様々な量を用いることで、ユーザは、4つの色素の何れかを白いベースに加えるに当たってゼロ倍乃至31倍から任意の倍数を選択できる。これにより単一容器から324の組合せ、すなわち百万を上回る数の色を得ることが可能である。この容器は、異なる組合せの色素チャンバを開くことで作り出される色を示す単一の見本又は一連の複数見本を随意選択で含んでもよい。
【0177】
図16には、容器に関連付けられた添加物チャンバの保護カバーを備えた実施形態を示す。この実施形態は医薬品添加物に特に有用であり、添加物が内部の液体に不要に放出されるのを防止するのにも特に有用である。図16(A)は、キャップ70で密封された出口60を含む容器50を示す。容器50は食用液体ベース3で満たされている。一対のヒンジ250で容器50に取り付けられたカバー260は、添加物チャンバ2に手が触れるのを防止する。カバー260は、図16(B)に示した開口部262に挿入することで所定位置に可逆的にロックするラッチ261を含む。図16(B)では、カバー260が引き上げられて、ブリスターパック90に含まれる添加物チャンバ2が現れている。図16(C)は、ラッチ261が容器の開口部262の所定位置にロックした状態で、ヒンジ250を介して容器に取り付けられたカバー260の側面図を示す。
【0178】
添加物チャンバ構造の別の実施形態を図17に示す。添加物チャンバ2はねじ蓋式の構造である。添加物チャンバは、組み込み式の穿孔具10を含み、脆弱シール26で密封されている。添加物チャンバ2は、収容部外側壁1に設けた雌取付け具27に嵌合するよう設計された雄取付け具28も含む。又、収容部は、雌取付け具の下方に設けた脆弱シール20も含み、この脆弱シールは、添加物チャンバ2の取り付けに先立って収容部壁を密封する添加物チャンバを収容部3に螺合するとにより、穿孔具10が脆弱シール26及び20を破り、添加物4が収容部3内の液体に放出される。代替的な実施形態では、添加物チャンバ2が収容部に取り付けられた後で、穿孔具10に脆弱シール26及び20を破らせるため、ユーザが添加物チャンバ2を手動で押し込む必要がある。
【0179】
子供用の一般市販薬の容器を図18に示す。容器50は適切な食用液体ベース3を含む。容器50は、風船ガム140風味料、グレープ141風味料、及びベリー142風味料を含む添加物チャンバと、うっ血除去薬150、抗ヒスタミン剤151、及び解熱/鎮痛剤152のそれぞれ3つのチャンバとを含む。この容器には、1つの添加物チャンバが体重10乃至20ポンドの子供に適していること(127)、2つの添加物チャンバが体重20乃至32ポンドの子供に適していること(128)、3つの添加物チャンバ全ての使用が体重32乃至50ポンドの子供に適していること(129)が表示されている。介護者は子供の好みに合わせて液体に風味付けし、子供の症状及び体重に合わせて適切な薬剤を添加できる。この単一容器は、風邪、インフルエンザ、及びアレルギーなど様々な症状の治療に対して多くの選択肢を提供する。
図19は、毛染め剤基本液体3と、赤134、金135、茶136、及び黒137の染毛剤を蓄えた多数の添加物チャンバとを含む一回使用容器50を示す。更に、この容器は、ヘアコンディショナー160を蓄えた添加物チャンバも含む。容器50はユーザの手引きとなるよう漸増的用量指示170も含んでいる。例えば、レベル1はチャンバ1を開くことで、レベル2はチャンバ1及び2を開くことで得られるなどと増加していくものである。任意の色を含む各チャンバ内の染毛剤の量は同一でもよいし、或いは、所望の用量増分次第で、それぞれの列の連続したチャンバごとに段階的に増加或いは減少させてもよい。例示した染毛剤は1つの可能性に過ぎない。染毛剤は一種類(例えば茶色)とし、色の幅は少なくても茶色の中でより多くの変化をもたらすようにしてもよい。各チャンバ内の量が異なれば、より広い範囲及び増加分を得るためのより複雑なチャンバ開放パターンに関わる別の又は追加指示を表示してもよい。巻き毛剤又は追加コンディショナー160などの非着色剤チャンバを含めてもよい。
【0180】
図20は、3つの添加物チャンバ2を備えた詰め替え可能な容器50の3次元図を示す。それぞれの添加物チャンバ2は、内部に収容された添加物4の一部のみを小出しする注入ボタン14を備えている。注入ボタン14を一回(又は数回)押すことで、一定量の高濃度の添加物4が放出され、容器出口60から注ぎ出したり飲んだりできる液体ができあがる。それぞれの添加物チャンバ2は、風味又は特性が異なる添加物4を含むことができる。例えば、各チャンバ2には、水を主成分とする液体から容器6回分の異なる風味(及び/又は色)の飲料を作るのに十分な量の人工甘味料、着色料、及び風味料を含むようにしてもよい。一例では、チャンバ2の1つを人工甘味料を含む黄色のレモン飲料濃縮物とし、別のチャンバを人工甘味料を含む緑色のライム飲料濃縮物とし、3番目を人工甘味料を含む赤色のチェリー飲料濃縮物とする。この風味付け飲料が消費されると、この容器に水を補給すれば同一又は別の味付け飲料を再度作ることができる。従って、一本の容器から18本分の飲料を作ることができる。これによってパッケージ材料の消費量を減らしつつ、消費者は様々風味を楽しむことができるようになる。同じ又は異なる風味料を含む1つ乃至12の添加物チャンバを設けて、それぞれが収容部に1乃至24回、好適には1乃至8回注入できる量としてもよい。飲料の個々の構成要素(風味、色、甘味料、カフェイン)を異なる添加物リザーバに仕切ることもでき、ユーザによる飲料の構成要素の調節を容易にできる。
【0181】
図21では、容器50は、基本液体3を満たした主チャンバと出口60に又はその近くに位置した混合チャンバ180とを含む。主チャンバ及び添加物チャンバ2は両方とも混合チャンバ180にチューブなどの導管190を介して接続している。添加物4の流れは本明細書で説明するように弁又は弁ブロックにより調節可能である。増加分の印をつけた回転盤又はダイアル(図示しない)を設けることで、ユーザがこれら添加物の比を選択できるようにしてもよい。
【0182】
幾つかの代替的実施形態では、1つの添加物チャンバのみが設けられており、ユーザは基本液体に放出する量を変えられる。これは、日焼け止め添加物を備えたサンタンローション基本液体又は活性忌避剤(例えばジエチルトルアミド)を添加物として備えた蚊避け剤の好適な実施形態となろう。基本液体がサンタンローションである一実施形態では、追跡可能染料(本発明の分野において公知であり、ローションの身体への付着面積を推測するのに役立つ)を追加の添加物としてもよい。
【0183】
添加物と混合した基本液体を混合チャンバから放出する方法は、柔軟性チューブ液体容器(液体はゲル又はクリームでよい)の場合は絞り出しとし、加圧容器の場合はポンプ噴霧器、エアロゾル・スプレーヘッドとすることができ、それ以外でも任意の公知の液体放出装置とすることができる。又、混合チャンバ180は液体放出装置内に収容してもよい。添加物が混合チャンバに流入する地点に逆止め弁を設けて逆流を防止してもよい。
図21に示した構成は、添加物を様々な香料及び/又は洗浄向上剤とした洗浄基本液体にも適している。更に、この構成はカーポリッシュ基本液体や、典型的には研磨粒子と混合した他の液体にも適している。この実施形態では、添加物チャンバは様々な粒径の研磨粒子を含むことになる。ユーザは、洗浄又は研磨処理の過程で荒い粒度から始めて細かい粒度で終了することが多いので、これは特に有用である。
【0184】
別の混合チャンバ構成を図22に示した。図22(A)では、容器50は、液体3で満たされた主チャンバと混合チャンバ180とを含む。主チャンバも添加物チャンバ2も混合チャンバに導管190を介して接続している。添加物チャンバ2は、注入ボタン14の使用により、混合チャンバ内に一回に一容量分が小出しされる複数用量の添加物4を含む。図22(B)に示したように、一定量の基本液体3を混合チャンバ180内にポンピング或いはそれ以外の方法(例えば、キャップ70を出口60に装着したまま逆さにすることによって)で小出しする。手動で注入ボタン14を押すことで所望の添加物4が混合チャンバ180内に小出しされ、使用毎に基本液体と添加物の非常に多様な組合せが作り出される。混合チャンバからの流れが添加物チャンバや主チャンバに入るのを防止するため、導管190には逆止め弁又は類似の装置を取り付けるのが好ましい。
【0185】
図23に示した容器50の3次元図は図20に示した容器と似ている。しかし、この容器では3つの添加物チャンバ200、201、及び202のそれぞれの組は、オプションの風味料や着色料ではなく、標準的な基本液体の実際の或いは使用可能な成分を含んでいる。この図では、基本液体はコーラ飲料であり、3つの添加物チャンバの各組はコーラの原料成分を含んでいる。この基本液体コーラは、これらコーラ原料成分それぞれを少量含んでいる(或いは全く含んでいない)。1つの成分を含んだ3つの添加物チャンバ全てを開くと、ユーザはそのコーラ原料成分を非常に多量に含んだコーラ飲料を作ることになる。好適な一実施形態では、同じ成分を収容した3つの添加物チャンバそれぞれの濃度が累進的に高くなるため、より多くの添加物濃度が得られる(例えば、図15の添加物チャンバの構成を参照)。
【0186】
この例では、もし3つの添加物チャンバの各組が1、2、及び4単位のコーラ成分をそれぞれ収容していれば、512種の異なる特性のコーラを作り出すことができるはずである。現在、コカコーラ(登録商標)とペプシ(登録商標)との間で、どちらの配合成分が消費者に好まれているかが論争となっており、これは特に有用である。こうしたコーラ製造業者は、自分の配合成分を好む消費者の割合が高いと主張するかもしれないが、数億人の消費者は明らかにどちらかの配合成分を好んでいる。事実、数年前にコカコーラ(登録商標)は失敗に終わった新たなコーラ配合成分を発売した。失敗の理由は、多くの顧客が古いコーラ配合成分の方が良いと感じたからである。図23に示した設計によれば、消費者は単一容器から自分たちの好む配合成分を作り出すことができる。このボトルをプログラミングする目新しさや面白さは、特に若い世代に遊びの要素も提供するはずである。
【0187】
上述以外の食用に適した基本液体に関しては、舌で感知できる風味の数(塩、甘み、酸味、苦み、うま味、辛み)はかなり少なく、通常、残りは嗅覚で感知されることは注目されたい。基本液体によく合った香りに基づく風味料を含む別個の添加物チャンバと共に、添加物チャンバにこれら舌で感知できる風味を2つから5つ用いることで非常に広範囲の味覚を得ることができる。
【0188】
図24では、容器50は香水ベースの基本液体3を含む。基本液体3は、基本レベルの香り成分を含んでもよく、含まなくてもよい。容器50は出口60とキャップ70を含む。添加物チャンバ143、144、145、及び146の組により、ユーザがプログラム可能な量の多くの香り添加物(芳香剤添加物)が得られる。図24に示したこれら4つの添加物チャンバに含まれる4つの添加物は、同じ香り添加物を含む各添加物チャンバが同一量を含む場合、54(4つの芳香の0倍、1倍、2倍、3倍、又は4倍用量)又は625の異なる組合せを作り出すことができる。図15に示したように各香り添加物が段階的に多くなる(1倍、2倍、4倍、8倍)場合は、ユーザは164又は60,000を超える組合せを得られる。
【0189】
それぞれのタイプの芳香添加物を、その芳香添加物が呼び起こすと言われている感情に対応した情緒的特徴に関連付けてもよい。幾つかの組の質問を用いてユーザの性格タイプ又は所望の効果を推定したり、ユーザに開けるべき添加物チャンバの組合せを指示したりできる。又、複数添加物チャンバを所定の組合せで開けて得られる芳香に、製造者が別々に名前を付けてもよい。
【0190】
図25は、好適には静脈内注入液バッグである本発明のプログラム可能な柔軟容器50を示す。図25(A)は、液体3で満たした柔軟容器50を示す。添加物チャンバ147、148、及び149は異なる添加物を収容している。これら添加物チャンバは、接着剤又は熱溶着で収容部に取り付けた区画210内に収容されている。添加物区画の開口部は、添加物チャンバに加圧することにより破れるよう設計された脆弱シール20によって基本液体3から分離されている。図25(B)は容器50の側面図を示し、1つの添加物チャンバ2がシール210によって収容部に取り付けられ、脆弱シール20によって収容部から分離されている。
【0191】
図26(A)と26(B)には、基本液体ごとに、本発明の容器の添加物チャンバに含めることができる様々な好適な添加物を示した。指定した液体とともに、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の列挙した添加物を提供するのが好ましい。列挙した全ての添加物を指定した液体とともに提供するのが最も好ましい。図26(A)及び26(B)に列挙したもの以外の添加物をこれら基本液体と共に提供してもよいことは理解すべきである。列挙した添加物の何れも単一の添加物チャンバ又は別個の複数添加物チャンバに入れて提供してもよく、複数の添加物チャンバで提供されている場合は、これら複数の添加物チャンバそれぞれに含まれる添加物の量は同一でもよいし異なっていてもよい。代替的な一実施形態では、列挙した添加物の中から複数を単一の添加物チャンバに組み合わせて入れることもできる。
【0192】
図27(A)は、本発明の一容器の設計を示す。収容部はコーラを満たすことができるプラスチックボトルである。この容器は収容部に溶着したボタン式の添加物チャンバ2を備えている。添加物チャンバ2は、収容部の上部の外周に等間隔で配置され、各チャンバに収容された添加物を明記したラベル206も備えている。図27(B)は図27(A)に示した容器50の側面図を示し、ボタン式の添加物チャンバ2はユーザが押圧すると、コーラ基本液体3内に放出されるチェリー風味料204を含むことが図示されている。
【0193】
図28は、基本液体3と、複数の出口60と、各出口に関連付けられた添加物チャンバ2とを含む本発明1の容器の破断図を示す。それぞれの添加物チャンバ2は導管222によって出口60に接続されている。図28(A)は、ユーザが、穿孔ストロー220をその鋭い先端221を用いて出口60に沿って挿入した状態である。図28(B)は、ユーザが、穿孔ストロー220を導管222に沿って移動させて添加物チャンバ2を突き刺し、添加物4を基本液体3内に放出させた状態である。
【0194】
図29は、本発明の容器1の側面図を示す。図29(A)で、添加物チャンバ2は、添加物4が蓄えられている脆弱ホルダ230を含む。更に、添加物チャンバ2は、その内側壁に剛体部分240と、収容部に蓄えられた基本液体3からそのチャンバを密封するプラグと21を含む。図29(B)で、ユーザは手による圧力を添加物チャンバ2の外側壁に加えて、脆弱ホルダ230をチャンバの内側壁240の剛体部分に押しつける。これにより脆弱ホルダ230が破れ、添加物4をチャンバ内に放出することになる。又、同じ力によってプラグ21が開き、脆弱ホルダ230から添加物チャンバ2内に放出された添加物4がこの時点で基本液体3に流れ込み、混ざり合うことになる。
【0195】
図30は、本発明の一実施形態の製造方法を示す。図30(A)は、容器の上部の形状に一致し且つ外向き突起270及び出口60を含む外側部分250と、容器全体の形状に一致した内側部分260とを示す。又、内側部分は開口部280も含む。図30(B)は、開口部280が突起270に位置合わせ可能となる様態で外側部分250が内側部分260に嵌合することを示す。図30(C)は、外側部分250を内側部分260に溶着した組み付け状態の容器を示す。開口部は突起の下層に位置し、突起と内側部分とにより形成される添加物チャンバに添加物を容器の内側から供給する手段となる。
【0196】
図31は、本発明による別の実施形態の製造方法を示す。図31(A)は、横たわった状態の容器1の一部の破断図を示す。この容器には外側に向かって延びる突起290が設けられている。図31(B)では、同一の容器50の突起に添加物4を満たした後、膜300で密封して中身を詰め密封された添加物チャンバを形成したことを示す。上述の容器に設けた付加的突起に関しても、容器を回転させつつ同様に添加物を満たし密封してもよい。
【0197】
図32は、本発明による別の実施形態の製造方法を示す。図32(A)は、1つの凸部310及び2つのフランジ320を含む要素を示す。図32(B)では、図32(A)に示した要素を容器1に組み付けて添加物チャンバ2を形成することを示す。フランジ320は容器1の外側表面に融着されている。これによって、要素310の凸部と容器の外側壁との間に添加物チャンバ2が形成される。図32(B)では、添加物チャンバ2は、添加物4で部分的に満たされている。
【0198】
明細書を検討し開示された本発明を実施すれば、本発明の他の実施形態は通常の技能を備えた当業者には明白となるはずである。本願明細書及び実例は例示的なものと意図されており、本発明の真の範囲及び精神は次の特許請求の範囲に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0199】
【図1】本発明による容器の一実施形態の側面断面図を示す。
【図2】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図3】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図4】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図5】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図6】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図7】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図8】本発明による容器の別の実施形態の2つの側面断面図を示す。
【図9】本発明による別の容器の製造方法を示す幾つかの図である。
【図10】本発明による容器の別の実施形態の3次元図を示す。
【図11】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図12】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図13】本発明による容器の別の実施形態の3次元図である。
【図14】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図15】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図16】本発明による容器の別の実施形態を幾つか示す。
【図17】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図18】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図19】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図20】本発明による別の容器の3次元図を示す。
【図21】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図22】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図23】本発明による別の容器の3次元図を示す。
【図24】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図25】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図26】(A)及び(B) 本発明による容器の幾つかの実施形態を示す。
【図27】本発明による容器の一実施形態の設計を示す。
【図28】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図29】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図30】本発明による容器の製造方法を示す。
【図31】本発明による容器の別の製造方法を示す。
【図32】本発明による容器の別の製造方法を示す。
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、2005年4月29日に提出された「プログラム可能な液体容器」と題する米国仮出願第60/594,704号の優先権及びその利益を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、液体を充満可能な収容部と連通した密封された複数の添加物チャンバを含む液体容器に関する。これら複数の添加物チャンバは、ユーザの裁量で容器内の液体に添加可能な別個に選択した添加物を含む。ユーザは、容器の完全な状態を損なうことなく、自分で選んだ添加物チャンバを手動で開け、添加物を収容部内の液体に放出できる。こうすることで、液体容器はユーザによってプログラム可能であり、又、色及び/又は風味など容器内の液体の様々な側面がユーザにより調節される。
【背景技術】
【0003】
21世紀の初頭から、多くの消費製品を個人化する傾向が続いている。製造技術の進歩と、技術発展を消費製品に反映させるのに要するコストの減少とによって、消費者には、入手可能商品の種類とそれら商品をどのように使用するかとに関する広い選択肢が与えられている。消費製品の選択に関して消費者により大きな決定権を与えることが望ましい。
【0004】
消費者が入手可能な製品の種類が増え続けるにつれ、小売店では商品を購買者に展示するための棚スペースの限界という問題が出てきた。こなると商品が人目に曝されにくくなり、販売量の減少と小売店の売り上げ全体の減少とを招いてしまう。更に、類似性が高い液体、特に飲料が同一製造者から次々入手可能になっていることにより製造のコスト及び複雑性が増加している。更に、これは、小売店に加えて製造者及び消費者にも在庫や蓄えの問題を生じている。製造を単純化すると共にそのコストを引き下げ、製造流通販売のあらゆる段階での保管スペースの必要性を減少させても、多様な製品群を提供できれば極めて有利である。
【0005】
これまでにも添加物を液体から分けて保管することに関連した多くの発明がなされている。例えば、米国特許第6,705,490号は添加物を蓄えたチャンバを含む、飲料容器に取り付けるためのキャップを記載している。このチャンバは、その内部に添加物を保持しておく第1及び第2仕切りを備えている。チャンバの底面にある仕切りを開くと、添加物が容器内の飲料に流れ出す。
【特許文献1】米国特許第6,705,490号公報
【0006】
米国特許第6,372,270号は、密封収納チャンバに粉末飲料混合物又はティーバッグを含む、水筒に取り付けるためのキャップを記載している。このチャンバは、その上面をプランジャの下端で又その底面を破裂可能なシールで閉じられている。ユーザがキャップを下に押し込むとプランジャが押し下げられ、シールが破れ、密封収納チャンバの内容物が水筒の中に放出される。
【特許文献2】米国特許第6,372,270号公報
【0007】
米国特許第6,170,654号は、添加物を蓄えたブリスターパックを内部に備えたクロージャーキャップを記載している。中央ポストの動作でクロージャーパックが開くと同時にブリスターパックが破裂する。キャップが開くと同時に中央ポストがブリスターパックを押し下げ、ブリスターパックから内容物を排出させる。
【特許文献3】米国特許第6,170,654号公報
【0008】
米国特許第6,165,523号は、ボトルの飲み口に取り付けるためのボトルキャップを記載している。このキャップは、それに取り付ける透明の蛇腹部に保持された風味向上剤を含む。蛇腹部はそれ自身の上部に固定されるプランジャを随意選択で含む。蛇腹部の底部は不浸透性の膜で密封されている。蛇腹部又はプランジャを押し下げると膜が加圧され、蛇腹部が裂けて風味向上剤が放出される。
【特許文献4】米国特許第6,165,523号
【0009】
米国特許第5,884,759号は、別々に保持された2つ以上の成分を混合し、その混合物を小出し可能な装置を記載している。この装置は、容器と、その容器内でシャッターで分離された2つのチャンバとを含んでいる。更に、この装置は、シャッターを除去又は引き破って2つのチャンバを互いに連通させるための押しボタンも含んでいる。
【特許文献5】米国特許第5,884,759号公報
【0010】
米国特許第5,866,185号は、可溶性又は分散性物質を含む不浸透性でチューブ状の小出装置を記載している。この装置はその全長の一部に沿って穿孔を備えており、液体に浸漬された際に、チューブ内の物質が液体内に分散する。
【特許文献6】米国特許第5,866,185号公報
【0011】
米国特許第5,692,644号は、可動壁で仕切られた2つの別個のリザーバを備えた容器を記載しており、これらリザーバの一方は粉末用で、もう一方は液状材料用である。切れ刃を可動壁に押し通すプッシャー駆動ピストンによって内部の物質が混ざることになる。
【特許文献7】米国特許第5,692,644号公報
【0012】
米国特許第5,431,276号は、添加物をカップ内に小出しする取り付け可能な蓋を記載している。この蓋は添加物を蓄えた複数の区画を備えている。それぞれの区画は、区画の底部を穿刺し且つ添加物をカップ内に小出し可能なプランジャを備えている。
【特許文献8】米国特許第5,431,276号公報
【0013】
米国特許第6,293,433号は、別々の区画に保持された2つ以上の成分の混合物を小出し可能な装置を記載している。これら区画は、混合物を小出しする前はストッパ部材で互いから密封状態にある。アクチュエータがストッパを、区画が分離されている保管位置から区画が互いに流動連通した混合位置に移動させる。
【特許文献9】米国特許第6,293,433号公報
【0014】
米国特許第6,305,576号は、少なくとも2つの成分を無菌的に小出し且つ混合するための容器を記載している。この容器は第1流体を保持し、更に第2流体を保持した密封カートリッジを含む。このカートリッジは、カートリッジシールを破り且つ第2流体を第1流体内に放出可能な可動部材を含む。
【特許文献10】米国特許第6,305,576号公報
【0015】
米国特許第6,224,922号は、キャップに複数着色剤リザーバを組み込んだ飲料容器を記載している。このリザーバは、複数の着色剤用の着色剤チャンバを備えており、ユーザは任意の着色剤を飲料内に放出して、所望の色調と彩度を得ることができる。着色剤チャンバは、小型バルブ開口部を介して共通の中央シリンダに開口している。バルブ開口部を中央シリンダに取り付けられたバルブチューブの開口部に位置合わせされると、チャンバの内容物が一滴ずつ放出される。
【特許文献11】米国特許第6,224,922号公報
【0016】
米国公開出願第20020157971号は、開口部を備えたリング部材とそのリング部材に設けられたカプセルとを含めた、容器と共に使用するキャップを記載している。このカプセルの内側壁にはプランジャが設けられている。カプセルは液体風味料のような物質を含んでいる。この容器は飲料で満たした主チャンバを備えている。キャップを容器に取り付けると、プランジャを動作させてカプセルを破り且つ内部の液体を飲料内に分散可能となる。
【特許文献12】米国出願第20020157971号出願公開公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
現在までのこうした進歩にかかわらず、製造者が様々なバリエーションの液体製品を単一容器で提供可能とする液体容器への必要性が今なお存在する。
【課題を解決するための手段】
【0018】
発明の概要
本発明は、プログラム可能な液体容器を提供することにより上述の問題を解決する。前記プログラム可能な液体容器は、基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び該液体の密封可能な出口とを備えた収容部と、複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが別個に選択された添加物を含むと共に、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の密封添加物チャンバとを含む。前記添加物チャンバ外側表面は前記収容部と物理的に連通し、前記収容部に基本液体を満たし且つ前記出口が密封されると、前記添加物チャンバがユーザにより手で開放可能である。
【0019】
一実施形態では、添加物チャンバがユーザにより手で開放可能となる前に、前記出口は初めに開封して前記チャンバ内の圧力を開放しなければならない。この実施形態では、添加物チャンバの開放に先立って、前記出口はユーザにより開封できる。
【0020】
別の実施形態では、前記容器は複数の出口を含み、それぞれの出口は添加物チャンバと連通し、更に、その他の出口の密封状態は維持したまま、ユーザが添加物チャンバに到達できるように少なくとも1つの出口は開放しなければならない。本発明の好適な一様態で、前記出口は穿孔端を含む器具で開けられる。選択した出口を介して前記収容部に前記器具を挿入すると、前記器具が前記出口と連通した添加物チャンバを開け、前記基本液体を前記開放したチャンバの前記添加物と混合させる。
【0021】
ユーザが添加物チャンバを開けると、前記基本液体が前記出口を出る前に、内部に含まれる前記1つ又は複数の添加物が前記基本液体と連通する。これにより前記添加物と前記基本液体とが混合される。前記添加物チャンバを開いても、前記密封した収容部の完全な状態を損なうことがない。しかし、前記ユーザが前記出口を開封するまでは液体が前記容器を出ることはない。
【0022】
本明細書では、「基本」という用語は、液体がその意図した目的に有用となるのに必要な成分の少なくとも一部を含むことを意味する。食用液体に関しては、前記基本液体は水でよい。幾つかの実施形態では、前記基本液体は少なくとも1つの添加物と混合するまでは、その意図した目的に有用とはならない。他の実施形態で、前記基本液体は添加物を添加しなくても有用であり、1つ又は複数添加物と混合すると、その用途は美的に且つ/若しくは機能的に向上し又は改善される。本願明細書中では、「基本液体」及び「液体」は同義で使用される。本明細書で「液体」に関して一般的に述べる場合、又は添加物が未だ加えられてない本明細書で開示した容器の収容部に含まれる特定種類の液体に関して具体的に述べる場合は、何れも基本液体に関して述べたものであることは理解すべきである。
【0023】
上述の実施形態それぞれでは、前記液体は、水、ジュース、ソーダ、牛乳、コーヒー、紅茶などの食用基本液体でよい。本発明で有用な他の食用基本液体は、ソースベース、ドレッシングベース、マリネベース、スープベース(ブイヨン)などを含む。前記液体が食用基本液体であれば、前記複数の添加物チャンバそれぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択された添加物を含む。
【0024】
或いは、前記液体は、被験者に静脈内投与される生物学的流体又は細胞成長培地でよい。更に別の実施形態では、前記液体は、ペンキベース、洗浄剤基本液体、皮膚軟化薬若しくはローションベース、毛髪若しくは繊維染料ベース、化粧品ベース、消毒剤ベース、化学肥料ベース、又は殺虫剤ベースなどの非食用の家庭用品でよい。これらの実施形態では、前記複数の添加物チャンバは、前記液体に適したグループから選択される添加物を含む。こうした添加物は後に詳しく開示する。
【0025】
別の実施形態では、前記容器は、前記出口を密封する密封装置を付加的に含む。この実施形態では、前記添加物チャンバの前記外側表面は前記密封装置と連通している。前記液体がこの実施形態では食用液体であり且つ、前記添加物チャンバの1つが、着色剤である添加物を含む場合、前記添加物チャンバのうち少なくとも別の1つは、着色剤以外の添加物を含む。
【0026】
代替的な実施形態では、上述の容器は、前記収容部内に、前記収容部主チャンバと前記出口との間に位置した混合チャンバを含む。前記添加物は前記混合チャンバ内に放出される。前記主チャンバ内の基本液体は前記混合チャンバの中に一方向的に流入し、前記混合チャンバ内では前記放出添加物と混合可能である。任意の基本液体、添加物、又はそれらの混合物は、前記収容部主チャンバには逆流できない。本発明の容器のこの代替実施形態によれば、前記主チャンバ内の前記基本液体を複数回使用することができ、使用毎に、異なる添加物又は添加物の組合せを、前記混合チャンバに存在する前記液体の一部と混合できる。
【0027】
更に別の様態では、本発明は、基本液体で充満可能な主チャンバと、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面とを備えた収容部を含む使い捨て液体容器を提供する。この実施形態は、前記収容部内側表面の少なくとも一部は、前記チャンバを満たしうる前記基本液体中で可溶な添加物が塗布されている。前記添加物は、着色剤、風味料、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、又は前記液体との混合促進剤を含むがそれらに限定されない1つ又は複数の添加物から選択される。前記収容部内側表面の前記塗布の状態により、前記主チャンバに収容された基本液体は前記添加物と接触する。
【0028】
本発明の更に別の様態では、基本液体と連通させることを意図した使い捨て器具が提供される。前記器具は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒーから選択された添加物で塗布された外側表面を含み、該添加物が前記液体中で可溶である。好適な一実施形態では、前記器具は前記基本液体において完全に可溶な食用材料からなる。前記食用材料は前記添加物のうち1つ又は複数からなるものでよい。
【0029】
別の実施形態では、本発明は、単一の構成物において互いに関連付けられた複数の添加物を提供する。この実施形態では、前記複数の添加物チャンバは、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から互いに排他的に選択された少なくとも3つの添加物を含む。この構成品内の各個別の添加物は、ユーザにより互いに手で分離可能である。
【0030】
更に別の実施形態では、本発明の前記容器は、LCDディスプレイ、温度表示器、加熱若しくは冷却装置、又はどの添加物及び/又は各添加物のどのぐらいの量が前記収容部主チャンバ内に開放されたかを示す表示器を含む。
【0031】
別の様態では、本発明の前記容器は、前記液体と前記液体と連通した前記添加物の何れかとの混合を促進する構造を含むことができる。こうした構造は前記主チャンバに組み込むか、前記収容部内側表面と永久的に連通させて、これら構造が前記出口を介して前記液体と共に前記容器から放出されないようにするのが好ましい。
【0032】
更に別の実施形態では、前記密封添加物チャンバは格子状配列に配置さており、前記収容部の前記外側表面に配置されているのが好ましい。前記格子状配列と、ユーザが選択した開放添加物チャンバ及び未開放添加物チャンバのパターンとは容易に記憶される。このように、同じ液体を満たし且つ同じ添加物チャンバを含んだ異なる容器間で、同一の添加物と液体の混合物を容易に再現できる。
【0033】
別の様態では、本発明は個人用飲料自動販売機を提供する。本発明の前記自動販売機は、同じ基本液体を満たした複数ボトルの保管スペースと、複数の別々に包装された添加物の保管スペースとを含む。前記自動販売機は、一回の購入毎に、ユーザによる前記添加物の少なくとも1つの選択を可能とする選択手段を更に含み、ユーザによる前記購入及び添加物の前記選択の後に、前記販売機は、前記基本液体のボトルと、前記少なくとも1つの選択された包装添加物とを販売する。前記自動販売機に保管されている別々に包装された添加物の各潜在的選択肢の数は、前記販売機に保管されたボトルの数と等しいことが好ましい。好都合なことに、こうした自動販売機では、少なくとも1本の液体を満たしたボトルが該販売機に保管されている限り、液体と添加物の任意組合せが購入できなくなる可能性は無いか、その可能性が少なくなる。
【0034】
前記販売機は、同じ基本液体で満たした複数ボトルを前記販売機に蓄える段階と、少なくとも4つの個々に包装された風味付け剤添加物を含む複数の別々に包装された添加物を前記自動販売機に蓄える段階と、前記基本液体のボトルと前記風味付け剤包装添加物から選択した1つとを、前記自動販売機から一回の購入で売りに出す段階とによって稼働される。
【0035】
更に別の様態では、本発明はキットを提供する。前記キットは、食用基本液体を満たした少なくとも1つの容器と、前記基本液体に加えられると共に、単一の構成物として互いに関連付けられるか又は接着されている複数の添加物であって、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、該基本液体と該添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から互いに排他的に選択される少なくとも3つの異なる添加物を含み、各添加物がユーザによって互いから手で分離可能である、複数の添加物と、前記容器と前記複数の添加物を単一の携帯用包装内で保持するためのホルダとから実質的になる。前記キットは、1つ又は複数の添加物を前記基本液体に加えて、前記ユーザが選択する個人用飲料を作る選択肢を前記ユーザに与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
第1の様態では、本発明は、プログラム可能な液体容器を提供し、該液体容器が、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び該液体の密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが別個に選択された添加物を含むと共に、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記添加物チャンバ外側表面は前記収容部と物理的に連通しており、
前記収容部に基本液体を充満させ且つ前記出口を密封すると、前記添加物チャンバはユーザが手で開くことができ、何れかの添加物チャンバの開放が、該基本液体が前記出口から出る前に、前記チャンバに蓄えられた添加物を該基本液体と連通させ、且つ前記密封収容部の完全な状態を損なうことがない。
【0037】
本発明の液体容器の収容部要素は、液体を蓄えるための多数の材料から作製できる。収容部の材料ととりわけ収容部内側表面は、収容部内に蓄える液体と融和性があるものとすべきである。収容部は蓄える液体と反応すべきでない。すなわち、収容部がその液体内で溶けたり、その液体を化学的に変化させたりしてはならない。更に、食用液体を蓄える目的では、収容部内側表面の材料は液体に風味や臭いを移すものとすべきではない。収容部の材料選択は、主チャンバに蓄えられる液体の温度にも依存する。例えば、その液体が紅茶、コーヒー、熱湯、又はスープのような高温の液体であれば、収容部はポリスチレンのような熱を保持する1つ又は複数の材料製とすべきである。又、収容部は複数の材料製としてもよく、例えば、内側壁を第1材料又は複数材料の第1の組合せから作製し、外側壁を第2材料又は複数材料の第2の組合せから作製し、両者間の層を別の第3材料又は複数材料の第3の組合せから作製してもよい。本発明の容器で利用される収容部を作製するために使用可能な材料の例には、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリオキシ-1,2-エタンジイルオキシカルボニル-2,6-ナフタリンジイルカルボニル(PEN)樹脂、及び他の可塑性物質などの天然及び人工ポリマーと、アルミ、スチール及び他の合金などの金属と、ガラスと、柔軟性フォイル積層板と、蝋加工したものを含む段ボール又は他の板紙と、天然繊維と、セラミックとを含むがそれらには限定されない。
【0038】
下記の一覧は、本発明の容器で有用な好適な種類の収容部の幾つかを挙げたものである。
・ ボトル
・ スクィーズボトル
・ エアロゾルスプレー缶
・ スプレーボトル
・ ジャー
・ ボール
・ カップ
・ 飲料ボックス(「ジュースボックス」)
・ 金属製飲料バッグ(例えば、キャプリ・サン(登録商標))
・ 密封プラスチックバッグ容器
・ 薬剤投入済み注射器
・ カートン
・ 密封チューブ
・ ポリマージャグ
・ 薬物送達パッチ
・ チューブ
・ バイアル
・ 点滴バッグ
【0039】
本発明の容器の主チャンバには液体を充満できる。主チャンバは、容器の設計使用回数に適合した容積を備えるべきである。従って、一回使用する容器については(例えば、1人前の量の食用液体)、主チャンバの容積は3乃至32オンスとすべきである。複数回使用容器については、主チャンバの容積は、例えば1ガロンまでのより大きな容量とすべきである。食用液体については、主チャンバの容積は6オンスから200オンスの間である。
【0040】
収容部は、液体を容器から除去するための密封可能な出口も含む。この出口は、典型的には容器の上部にある開口である。この出口は、ねじキャップ、ボトルキャップ、蓋、蝶番で留めた蓋又は他の金属製缶式の開放手段、取り外し可能なプラスチック、フォイル、又は紙製シールで密封可能である。出口は、隔壁などのユーザが調節する仕切りにより典型的には密封可能なスプレーノズルでもよい。幾つかの実施形態では、収容部は複数の密封可能な出口を含む。こうした実施形態では、添加物チャンバに到達するには、収容部の幾つかの出口は閉じたままで1つ又は複数出口を開放することを必要としてもよい。添加物チャンバを開放して添加物を基本液体と接触させた後、開放した出口はオプションで再密封可能としてもよい。
【0041】
容器を満たす液体は、食用液体、食用に適さない家庭用製品、被験者に静脈投与するための液体、化粧品、皮膚軟化剤、薬剤若しくは薬物、細胞成長培地、又は後述する一覧に記載した他の液体でよい。
【0042】
食用液体の例には、水、炭酸水、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、炭酸飲料、液体乳製品、紅茶、アルコール飲料、コーヒー飲料若しくは飲み物、乳児用調合乳、スープ若しくはブイヨン、ソース、シロップ、マリネード、調味料、油、酢、又はドレッシングが含まれるが、それらに限定されない。より具体的には、こうした食用液体は、コーラベース、レモン・ライムベース、オレンジベース、ルートビアベース、若しくはジンジャーエールベースなどの風味付け清涼飲料ベースや、アップルジュース、オレンジジュース、グレープフルーツジュース、ベリージュース、クランベリージュース、グレープジュース、レモネード、ライムエード、若しくはフルーツパンチなどの天然又は人工ジュースベースや、逆浸透精製水を含む精製水、濾過水、高ミネラル天然湧水及び低ミネラル天然湧水を含むミネラル天然湧水(例えば、ポーランド湧水)や、ワインクーラー、ミックスドリンククーラー、ビール若しくは他の麦芽飲料、ワイン、ジン、ウォッカ、スコッチ、ライウイスキーを含む蒸留酒や、水道水や、チキンブイヨン、ビーフブイヨン、野菜ブイヨンや、風味付けした或いはしていない牛乳、スキムミルク、無脂肪牛乳、乳脂、バターミルクや、好適にはカフェインを除去したコーヒー、好適にはカフェインを除去した茶若しくはカモミール、ミント、レモン、ローズヒップなどのハーブティーや、大豆ベースの乳児用調合乳、牛乳ベースの乳児用調合乳や、ケチャップ、マスタード、マヨネーズや、サラダドレッシングや、バーベキューソース、トマトソース、醤油、ウースターソース、唐辛子ソースや、オリーブオイル、サラダ油(例えば、カノーラ油、植物油など)、ワインビネガー、アップルサイダー酢、米酢、バルサミコ酢、又はホワイトビネガーなどから選択できる。
【0043】
より好適な実施形態では、この液体は風味付け清涼飲料である。更に好適なものはコーラである。最も好適なものはダイエットコーラである。
【0044】
食用に適さない家庭用液体の例には、ペンキ、洗剤又は洗浄剤、防腐剤、芳香剤、殺虫剤、化学肥料、植物の栄養物、又は衣類染料が含まれるが、それらに限定されない。
【0045】
被験者に静脈投与するための液体の例には、血液、血漿、デキストロース、ブドウ糖、塩化ナトリウム溶液、又は滅菌水が含まれるが、それらに限定されない。「被験者」という用語は全てのほ乳類、特にヒトを含む。
【0046】
化粧液の例には、香水及びコロン、マニキュア液、リップグロス、化粧品、アイライナー、毛染め剤、消臭剤、又は人工サンタンクリームが含まれるが、それらに限定されない。
【0047】
皮膚軟化剤の例には、サンタンローション及びスキンローションなどのローション並びにハンドクリームなどのクリームが含まれるが、それらに限定されない。
【0048】
薬剤若しくは薬物の例には、咳止めシロップ、かぜ薬、鎮痛薬、又は、シロップ、エタノールと水の混合物又は水溶液ベースなどの薬学的に受入可能な液体基剤が含まれるが、それらに限定されない。
【0049】
細胞成長培地の例には、最少必須培地(MEM)及びその変種、LB肉汁、酵母成長肉汁、及び本発明の分野で公知の他の細胞培養成長液が含まれるが、それらに限定されない。
【0050】
下記の一覧では、本発明の容器で使用できる液体ベースの幾つかの好適な分類及び下位分類を挙げた。
・ 医用基本液体
・ シロップ医用基本液体
・ エタノール/水医用基本液体
・ 水溶性医用基本液体
・ かぜ薬
・ 鎮痛剤
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳基本液体
・ 皮膚化粧品基本液体
・ クリーム
・ ローション
・ 液体石けん
・ アルコール含有
・ 化粧品基本液体
・ 日焼け止め
・ スキンローション
・ 蚊忌避剤の容器
ひげ剃りクリーム、ジェル、又はフォーム
・ 香水基本液体
・ ペンキ基本液体
・ 白ペンキベース
・ 透明ペンキベース
・ インク基本液体
・ 燃料基本液体
・ ガソリン
・ ディーゼルガス
・ エタノール
・ 灯油
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ エネルギー飲料基本液体(例えば、ブースト)
・ ダイエット食用飲料基本液体(例えば、スリムファースト(登録商標))
・ 飲料水基本液体
・ ミネラルウォーター
・ 水道水
・ 炭酸水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 毛染め剤基本液体
・ シャンプー
・ 毛髪コンディショナー
・ 風味付け飲料基本液体
・ コーヒー
・ 茶
・ 清涼飲料
・ ワインクーラー
・ 蒸留酒
・ ジュース
・ 加糖風味付け飲料水
・ スポーツ飲料(例えば、ゲータレード(登録商標))
・ 牛乳
・ 代用牛乳
・ 野菜ジュース
・ 液体ベース食品
・ スープ
・ ヨーグルト
・ アイスキャンデー
・ トマトソース
・ サルサ
・ 液体芳香剤基本液体
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地基本液体
・ ダルベッコ燐酸緩衝生理食塩水(D-PBS)細胞培養培地
・ ハンクス平衡塩類溶液(HBSS)細胞培養培地
・ ダルベッコー修飾イーグル最低必須培地
・ ハム栄養分混合物細胞培養培地
・ アイエムディエム細胞培養培地
・ L-15細胞培養培地
・ マッコイ細胞培養培地
・ M-199細胞培養培地
・ 最少必須細胞培養培地
・ RPMI 1640細胞培養培地
・ リン酸緩衝生理食塩水細胞培養培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
【0051】
本発明の幾つかの実施形態では、容器には無菌状態で液体を満たし、密封する。これは、液体が薬品若しくは薬剤、細胞成長培地、被験者に静脈投与するための液体、又は食用液体、特に幼児による摂取を目的とした乳児用調合乳などの場合に特に有用である。
【0052】
本発明の容器は、収容部に関連付けられた複数の密封添加物チャンバを含む。これら複数の添加物チャンバは、液体に加える添加物の選択肢を容器のユーザに与える。添加物チャンバのこの特性のおかげで、収容部に液体が満たされており且つ収容部の出口のうち少なくとも1つが密封されている場合でも、チャンバはユーザが個別に手動で開放できる。添加物容器を開放すると、収容部内の液体が出口を出る前に、添加物がその液体と接触する。更に、添加物チャンバを開いても、密封収容部の完全な状態を損なうことがない。言い換えると、添加物チャンバの開放時に、密封収容部内の液体も放出された添加物も容器から漏れ出すことはない。
【0053】
密封添加物チャンバは外側表面と内側表面とを含む。チャンバ内の添加物は、チャンバの開放に先立って内側表面と連通している。チャンバの外側表面は収容部と物理的に連通している。
【0054】
好適な一実施形態では、添加物チャンバの外側表面は、収容部内側表面及び主チャンバと連通している。この実施形態では、チャンバのシールを破りさせすれば添加物が液体内に放出される。
【0055】
代替的な一実施形態では、添加物チャンバの外側表面は、収容部外側表面としか連通していない。この実施形態では、添加物を液体と連通させるためには、チャンバのシールを破る必要があり、収容部内側表面も破る必要がある。チャンバから放出される添加物が収容部内に必ず抄出されるように、これら作用は同時に起こるか、ユーザによる単一動作の結果として起こることが好ましい。本発明の好適な実例では、添加物チャンバは、該チャンバを開き、内側表面を貫通する穿孔具を該チャンバ内部に付加的に含む。別の好適な実施形態では、破る必要がある内側壁部分は容易に貫通可能な材料から製造されている。
【0056】
添加物チャンバ及び収容部は共通表面を共有していてもよいことは容易に理解されるはずである。例えば、収容部の外側表面と内側表面両方の一部は、添加物チャンバの外側表面と内側表面としての役目を果たす。この一例は、収容部から添加物チャンバを離間する脆弱隔壁である。添加物チャンバを開くことにより(すなわち隔壁の破壊)、収容部の壁に開口部を形成することになり、添加物チャンバの内容物を収容部内に放出できる。
【0057】
更に別の実施形態では、収容部は開口部を含み、添加物チャンバが開口部上に配置され、添加物チャンバの外側表面でシールを形成し且つ開口部と連通している。この実施形態では、添加物チャンバを開くことにより添加物が開口部を介して液体内に放出される。添加物チャンバを開くことによって、添加物チャンバの内側表面が開口部と連通する。又、これが開口部上のシールを保持する。
更に別の実施形態では、添加物チャンバは収容部内側表面及び外側表面に接触している。この実施形態では、添加物チャンバのシールは収容部内側表面に向けられており、添加物チャンバを開けることによって添加物が主チャンバと連通する。
【0058】
添加物チャンバは1つ又は複数の材料製としてよい。これら材料は内部に保持する添加物と融和性があり、化学反応を起こさないことが重要である。チャンバの材料には、開くことなく容器の発送及び取扱いの過酷さに耐える強度が必要とされる一方、過剰な力をかけなくともユーザが選択すれば開けられなければならない。添加物チャンバの製造に使用できる材料の例には、マイラー(登録商標)などの非伸縮性可塑性物質を含む可塑性物質、ラテックスなどのゴム化材料、柔軟フォイル積層材、高バリア性ラミネートフィルム、ボール紙又は蝋がけした板紙、天然繊維、及びそれらの組合せを含むその他の板紙である。
【0059】
好適な一実施形態では、添加物チャンバはブリスターパックか、発泡プラスチックシートの個別の気泡に構造が類似したガス入りポリエチレン製チャンバである。
【0060】
好適な一実施形態では、添加物チャンバは、該チャンバが開くと完全に潰れる材料製である。チャンバが潰れることにより、その内容物が確実に基本液体内に放出される。
添加物チャンバの材料は、所望の開放箇所にそって弱い線や刻み目を含めることで破裂しやすくすることもできる。こうした線や刻み目は一本のスリット、互いに直交する二本のスリット(例えば十字状)、又は星形若しくはアステリスク形状の多数のスリットでよい。別法として、添加物チャンバは、弁、破裂可能膜、ヒンジ付きドア、クランプ、又はユーザが添加物の放出を望むまではチャンバ内の添加物を主チャンバの液体から分離可能な他の脆弱な密封装置を含むことができる。
【0061】
添加物チャンバの特性及び添加物が添加物チャンバを出る際に通過する開口部の特性は、添加物の放出様態を変化させるため修正可能である。例えば、添加物が放出される方向を決めるのに、添加物チャンバ内に設けられ且つ添加物を放出するための開口部と連通したノズルを用いることもできる。或いは、開口部の配向が添加物の放出方向に影響を与えるようにもできる。添加物は収容部の底部に向けて放出されるのが好ましい。
【0062】
刻み目線又は他の弱い点、或いは脆弱シールを、基本液体チャンバと接触している添加物チャンバ表面の部分のみに選択的に配置することで、開口部の位置も変更できる。好適な一実施形態では、添加物チャンバの開口部はチャンバの底部かその近傍に位置しており、好適にはチャンバ高さの下部3分の1以内、より好適には下部4分の1以内に位置している。これにより、チャンバの内容物がチャンバにかけられた手による圧力だけでなく重力を介しても完全に基本液体内に放出される。
【0063】
開口部の大きさも変更可能であり、これは添加物が放出される様態に影響を与える。開口部が小さければ、放出時の添加物にはより強い力が掛かる。例えば針穴の大きさほどの非常に小さい開口部では、液体添加物が添加物チャンバから勢いよく流れ出すことになり、基本液体とよく混合するし見た目もよい。添加物が基本液体に勢いよく流れ込む開口部の大きさは、例えば1mm、0.75mm、0.5mm、0.25mm、又は0.1mmが含まれるが、これらに限定されない。別法としては、開口部を、弁として作用する閉じたスリットとすることもでき、この場合は添加物チャンバに手による圧力が掛けられたときのみに添加物を通過させることになる。
【0064】
別の実施形態では、添加物チャンバは、複数用量の固体添加物を保持すると共に一度に単一用量の添加物を放出するディスペンサーである。こうしたディスペンサーの例としては、ペズ(登録商標)ディスペンサー、ライフセーバー(登録商標)ディスペンサー、又はチクタク(登録商標)ディスペンサーがある。
【0065】
本発明の容器に入れる添加物の選択は、収容部の主チャンバ内の液体に左右されるはずである。食用飲料では、複数の添加物チャンバそれぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、これら液体と添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択された添加物を含む。より好適には、これら複数の添加物は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料を含むことが好ましい。
【0066】
一実施形態では、液体は炭酸水又は炭酸清涼飲料であり、複数の添加物チャンバが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、これら液体と添加物の混合促進剤、又は保存料から別個に選択された添加物を含む。好適な一実施形態では、液体が炭酸水である場合、これら複数の添加物は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料を含むことが好ましい。より好適には、これら複数の添加物は、カフェインを含む1つ又は2つの別個の添加物チャンバを付加的に含む。
【0067】
極めて好ましい実施形態では、液体は甘味料を含まない炭酸コーラであり、複数の添加物が、それぞれチェリー風味料、レモン風味料、ライム風味料、バニラ風味料を含む別個のチャンバと、カフェインを含む2つの別個のチャンバと、人工甘味料を含む1つの別個のチャンバとを含む。
【0068】
液体がジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は別の非炭酸清涼飲料である場合は、複数の添加物チャンバは、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、この液体と添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から個別に選択されることが望ましい。より好適な一実施形態では、これら複数の添加物は、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料を含むことが好ましい。
【0069】
好適な一実施形態によれば、液体は水、炭酸水、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は炭酸飲料から選択され、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料は、バニラ、レモン、ライム、チェリー、オレンジ、マンダリンオレンジ、バナナ、マンゴ、パパイヤ、グレープフルーツ、ブラックベリー、ラズベリー、ストローベリー、ミックスベリー、キーウィー、ルートビア、又はアップルから選択される。
【0070】
液体がブイヨンである場合、複数の添加物は、着色剤、風味料、医薬品、栄養素、及びこの液体と添加物の混合促進剤又は保存料から別個に選択される。好適には、これら複数の添加物は、塩、黒コショウ、トウガラシ、ニンニク、タマネギ、ハーブ、又は香辛料から別個に選択した少なくとも2つ、好適には3つ、4つ、又はそれ以上の風味料を含むことが好ましい。
【0071】
液体がコーヒーである場合、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料は、バニラ、アプリコット、バナナ、ブルーベリー、バターペカン、バーボン、キャラメル、チェリー、ミント、ラズベリー、ココナッツ、ラム、フランジェリカ、マカデミアナッツ、ラム、オレンジ、パンプキン、栗、メイプル、ホワイトチョコレート、ペカン、バタースコッチ、アーモンド、アマレット、ヘーゼルナッツ、モカ、チョコレート、又はシナモンから選択される。
【0072】
液体が紅茶である場合、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる風味料は、アップル、アプリコット、ブルーベリー、チョコレート、キーウィー、ストローベリー、ミント、オレンジ、ピーチ、チェリー、マンダリンオレンジ、サッサフラス、ラズベリー、パッションフルーツ、マンゴ、レモン、ライム、クローブ、クロスグリ、シナモン、クランベリー、又はパパイヤから選択される。
【0073】
上述の全ての風味料は天然材料源からのものでもよいし、合成品でもよい。これら風味料はいずれも濃縮状態で市販されている。
【0074】
容器の添加物チャンバに入れてよい着色剤の例には、任意の色が含まれる。食用液体では、着色剤添加物を含めることは、水、炭酸水、未着色スポーツ及び清涼飲料などの透明な液体や、牛乳又は他の液体乳製品などの白い液体に最も望ましい。しかし、着色剤添加物が入っていない着色液体の色が、その着色剤と混合した時の液体の色から知覚できるほどの違いがあれば、その着色剤を着色液体とともに使用してよい。
【0075】
容器の少なくとも一部を透明として、着色剤と液体とが混合する様子をユーザに見えるようにすることが好ましい。好適な一実施形態では、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含む。こうした一実施形態では、着色剤添加物は青、赤、及び緑の着色剤を含む。より好適な一実施形態では、着色剤添加物は、付加的に橙、黄、及びスミレの着色剤を含む。更に別の実施形態では、着色剤添加物はシアン、黄、及びマゼンダの着色剤を含み、液体は白又は透明の液体である。別の実施形態では、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる蛍光着色剤(例えばデイグロー着色剤)を含む。食用飲料に関しては、着色剤を無毒とすべきことは容易に理解できるはずである。
【0076】
着色剤を風味料又は他の添加物とともに1つの添加物チャンバ内で一緒に使用してもよい。こうした色を使用するのは、その色に一般に関連付けられた風味料を連想させるためとすることがある。例えば、チェリー風味料は赤の着色剤を含み、オレンジ風味料は橙の着色剤を含み、レモン風味料はレモンの着色剤を含むことになろう。着色剤を添加物と組み合わせて使用し、ユーザがこの添加物と液体の混合を視覚化する助けとしてもよい。こうした容器に含めた様々な添加物を様々な着色剤と組み合わせて、添加物チャンバを開く前及び後に添加物を互いから区別できる。こうした実施形態では、添加物と混合前の液体の色が混合後の色から区別できるように、添加物と組み合わせた着色剤は混合する液体の色と明確に異なる必要がある。
【0077】
ある種の添加物は、ユーザの頭又は知覚において色と結び付けられている。着色剤をこうした添加物と一緒に同一の添加物チャンバで使用する場合、典型的な色を選択するのが好ましい。例えば、黄の着色剤とレモン風味料、緑の着色剤とミント風味料、赤の着色剤とストローベリー風味料又はチェリー風味料などである。
【0078】
本発明の容器において添加物として使用できる甘味料の例には、天然甘味料及び人工甘味料が含まれる。より具体的には、こうした甘味料は、蔗糖、てん菜糖、果糖、トウモロコシシロップ、高果糖トウモロコシシロップ、蜂蜜、サッカリン、チクロ、アスパルテーム、アリテーム、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、又はステビアから選択できる。
【0079】
本発明の容器において添加物として使用できる栄養素の例には、ビタミン、ミネラル、ハーブエキス、サプリメント、アミノ酸、タンパク質、又は酵素が含まれるが、それらに限定されない。
【0080】
本発明の容器において添加物として使用できる医薬品の例には、カフェイン、テオフィリン、睡眠補助剤、鎮痛薬、抗炎症薬、うっ血除去薬、消化薬、抗ヒスタミン剤、去痰剤、咳止め、又は勃起不全薬が含まれるが、それらに限定されない。好適な医薬品はカフェインである。食用飲料では、液体はカフェインを含まず、複数の添加物がカフェインを含んだ1つ又はそれ以上、好適には2つの別個の添加物チャンバを含むことが好ましい。
【0081】
本発明の容器において添加物として使用できる保存料の例には、EDTA、BHT、又は安息香酸が含まれるが、それらに限定されない。
【0082】
本発明の容器において添加物として使用できる混合促進剤の例には、収容部主チャンバの圧力より高圧下で添加物コンパートメント内に保持されたガス、又は発泡固体(例えば、炭酸水素塩及び酸を含む固体、或いは液体そのものが酸性であれば単に炭酸水素塩及び酸を含む固体)が含まれるが、それらに限定されない。混合促進剤が本発明の容器内に存在し、その促進剤が圧力下で保存されているガスである場合、この添加物を含む添加物チャンバは主チャンバの底部付近で開放されることが好ましい。こうすることで、ガスは液体のより多くの部分を上昇するので、乱流及び混合が最大となる。
【0083】
炭酸ガス飽和剤の例には、CO2ガスや、炭酸塩、炭酸水素塩、若しくはCO2雰囲気下で作られた別の添加物など他のCO2源がある。混合促進剤の場合と同様に、炭酸化を促進するため、炭酸ガス飽和添加物も収容部の底面付近で放出されることが好ましい。多くの炭酸ガス飽和剤は混合促進剤としても作用することは理解すべきである。しかし、炭酸ガス飽和作用があり混合促進剤としても作用する単一の物質であれば、本発明によれば単一の添加物として考慮される。
【0084】
炭酸ガス飽和剤は炭酸飲料にも非炭酸飲料にも有用であり、後者には随意選択で炭酸ガス飽和を施し、前者には炭酸ガス飽和を増大させる。これは、1クォート、1リットル、2リットル、又は0.5ガロンのソーダ容器などの複数回使用する炭酸飲料容器であって、開封して数日保存すると液体から炭酸ガスが抜けてしまいがちな容器に特に有用である。こうした飲料に炭酸ガスを再び飽和する機能は、消費者にとって非常に望ましいものである。
【0085】
液体が非食用である場合、複数の添加物チャンバに含まれる添加物の選択は様々となる。一実施形態では、液体はペンキであり、複数の添加物チャンバは複数の異なる色付け剤、色素、又は着色剤を含む。好適な一実施形態では、ペンキは白又は淡色である。好適な一実施形態では、容器には、異なる着色剤添加物チャンバを開けることで作り出せる色のカラーチャートと、それらの色を作るための説明とが同梱或いは更に含まれている。複数の添加物チャンバは、異なるチャンバに異なる着色料を含んでもよいし、多数のチャンバに同一の着色剤を含んでもよい。
【0086】
更に好適な構成としては、白いペンキ基剤に、シアン、黄色、マゼンダ、及び随意選択で黒の色素又は染料を含む個別の添加物チャンバを組み合わせるか、或いは標準的な家屋用塗料で使われる異なる色素を含む個々の添加物チャンバを組み合わせたものである。これら添加物の放出は、好ましくは容器の蓋に配置された電子注水式システム(図5を参照されたい)により制御するのが好ましい。本発明のこうしたペンキ容器は、主容器及び容器出口と連通した混合チャンバを含むのが好ましい(図21を参照されたい)。更に好適な一実施形態では、容器はエアロゾルスプレー缶である。
【0087】
別の実施形態では、液体は被験者への静脈内注射を意図した液体であり、複数の添加物チャンバは複数の異なる医薬品、栄養素、塩、又は糖を含む。この実施形態では、静脈内点滴を受ける被験者への上述の医薬品又は栄養素を投与するに当たり、こうした添加物を既存の静脈内管へ注入する際の難しさや危険を回避できる。密封した添加物チャンバが容器内の無菌液体に直接開放されるので、添加物を通す静脈内管の無菌性が損なわれる可能性も少なくなる。
【0088】
更に別の実施形態では、液体は細胞成長用の培地であり、複数の添加物チャンバは、アミノ酸、抗菌物質、抗真菌剤、酵素、タンパク質、核酸、医薬品、pH調整剤、塩、糖、色pH指示薬、成長因子、緩衝剤、ホルモン、ステロイド、金属、栄養素、抗体、放射性トレーサ、又は別の細胞培地添加物の供給源から選択される。この実施形態は、汚染の危険性を回避しつつ細胞培養培地を用意する便利な方法を提供する。液体細胞培養培地に添加する成分は、分解又は効力喪失を防止するため使用直前まで分離しておく必要がある場合が極めて多い。これら成分は無菌状態で液体培地に加える必要があり、これには技術を要する上に、維持するにはコストもかかる。本発明の容器では、こうした成分を別々に密封した添加物チャンバで提供でき、無菌液体を空気に全く曝すことなくユーザの選択で液体培地に放出できる。これにより、汚染培地が原因となる無駄な時間や資源を減少する。更に、本発明の培地を含む容器を使えば、ユーザには培地と混合する添加物を選択できる。従って、製造者は、同一容器内に多種多様な補足培地を提供できる。
【0089】
代替的な実施形態では、液体は香水又はコロンベースであって、複数の添加物チャンバは着色剤、芳香物質、又は風味料から選択される添加物を含む。好適には、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の芳香物質を別個の添加物チャンバに含むことが好ましい。この実施形態により、ユーザは自分が身につけたい芳香物質を単一の容器から選択できる。一実施形態では、上述の2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の芳香物質は、少なくとも1つの女性用芳香物質と1つの男性用芳香添加物とを含む。女性用芳香物質は、香水及びコロンの分野では公知の、女性を対象として販売されるにおい物質で使用される芳香物質である。男性用芳香物質は、香水及びコロンの分野では公知の、男性を対象として販売されるにおい物質で使用される芳香物質である。この好適な実施形態は、男性と女性の両方又は一方による使用を意図して市販できる。
【0090】
別の実施形態では、液体は化粧品又はリップグロスであり、添加物は着色剤、栄養素、又は紫外線ブロック剤から選択するのが好ましい。より好適な一実施形態では、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。液体がマニキュア液又はアイライナーの場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。液体が消臭剤の場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる芳香物質を含むことが好ましい。液体が毛染め剤ベースの場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。液体が人工サンタンクリームの場合は、これら複数の添加物は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含むことが好ましい。容器内の着色剤添加物の選択は、化粧液の性質に依存し、混和性、溶解性、色相、色の強度などの点でこうした化粧液と融和性がある必要がある。
【0091】
液体の着色性が主たる用途の場合は(ペンキ、毛染め剤、リップグロス、化粧品、アイライナー、マニキュア液など)(本明細書では「着色液」と呼ぶ)、同じ着色剤を異なる量で加えたり1つ又は複数の他の着色剤と組み合わせたりすれば異なる色が得られる。従って、好適な一実施形態では、液体が着色液の場合、複数の添加物チャンバは、1つの着色剤を異なる量で液体内に放出する手段を含む。こうした手段は同じ着色剤を収容した複数のチャンバを備え、任意着色剤の放出量がユーザにより開かれるチャンバの数に依存するようなものがある。これら可変放出手段は単一の添加物チャンバであって、可変量の着色剤を放出できる添加物チャンバも含む。単一の添加物チャンバから可変量の着色剤を放出するには、注射器式の機構、噴射ガン式の機構、ポンプ式の機構、ピペット式の機構、圧電放出機構又は熱インクジェットヘッド式機構のような電気式放出機構、或いは、固体ブロック着色剤の場合は、このブロックから粒子を作り出す研削機式の機構を用いればよい。添加物チャンバが、ホースのようなコネクタを介して収容部に接続されたリザーバも本発明の範囲に入る。
【0092】
様々な量の着色料を放出できるこの機能により、ユーザは、最初の混合結果をサンプリングした後で付加的着色剤を追加することで、液体の最終的な色を微調整し調節できる。
【0093】
様々な量の着色料又はその他の添加物を放出する手段は、本発明の複数回使用容器に関しては特に有用である。複数回使用容器は、2回以上使用するのに十分な量の液体や添加物を含んだ容器である。或いは、複数回使用容器は、2回以上使用するのに十分な量の添加物を含んだ詰め替え可能容器である。本明細書で開示した全ての液体は複数回使用容器に適合できる。複数回使用容器は、ユーザが使用毎に同一若しくは異なる添加物又は添加物の組合せを選択できるように構成するのが好ましい。これには、選択した添加物と混合する前に1回分の使用量の液体を取り出しできる液体リザーバ又は詰め替え可能主チャンバを必要とする。
【0094】
好適な一実施形態では、本発明の複数回使用容器は、出口と、添加物チャンバと、主チャンバとに連通した混合チャンバを付加的に収容部に含めることで実現する。添加物は混合チャンバ内に放出される。主チャンバ内の液体も混合チャンバに進入できるが、混合チャンバ内の物質は主チャンバに逆流はできない。このように一方向に流動させるには逆止め弁、逆止め隔壁などを用いればよい。混合チャンバの体積は1回の使用に必要な量と同等とすることが好ましい。こうすることで、ユーザが選択した添加物は1回分の使用量の液体と混合され、液体リザーバに混入し汚染することはない。これによって容器のユーザは、添加物と得られる液体とを使用毎に様々に変化させられる。
【0095】
代替的な実施形態では、液体は洗浄剤ベースであって、複数の添加物チャンバは漂白剤、芳香物質、濃縮洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は消毒剤から別個に選択される添加物を含む。
【0096】
関連した実施形態では、液体は消毒剤ベースであって、複数の添加物チャンバは漂白剤、芳香物質、洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は濃縮消毒剤から別個に選択される添加物を含む。
【0097】
更に別の実施形態では、液体は芳香剤(エアロゾル消臭剤)ベースであって、複数の添加物チャンバは芳香物質又は濃縮消毒剤から別個に選択される添加物を含む。より好適には、これら複数の添加物は、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の芳香物質を別個の添加物チャンバに含むことが好ましい。
【0098】
別の実施形態では、液体は、殺虫剤ベース、化学肥料ベース、又は植物栄養剤ベースなどの農業基本液体である。液体が殺虫剤ベースである場合、複数の添加物チャンバは、有害生物特異的毒素である添加物を含む。殺虫剤基本液体を満たした容器は、それぞれが別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる有害生物特異的毒素を更に含むことが好ましい。「有害生物特異的毒素」は、特定の種、属、科、他のカテゴリの農業有害生物に対して選択的であることが分かっている毒素である。
【0099】
液体が化学肥料又は植物栄養剤ベースである場合、複数の添加物チャンバは、植物ホルモン、植物栄養素、及び殺虫剤から選択された添加物を含む。より好適には、これらホルモン、栄養素、及び殺虫剤は、植物特異的(例えば、植物の特定の種、属、科などの植物を対象とする)、季節特異的(例えば、春、夏、冬、秋、成長期などを対象とする)、健康状態特異的、又は有害生物特異的とすればよい。
【0100】
別の実施形態では、液体が衣類染料ベースであり、これら複数の添加物は、別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる着色剤を含む。
【0101】
洗浄剤ベース、消毒剤ベース、芳香剤ベース、殺虫剤ベース、化学肥料ベース、植物栄養剤ベース、又は衣類染料ベースから選択される液体を含む上述の各容器は、複数回使用容器に特に適している。
【0102】
別の代替的な実施形態では、液体は皮膚軟化剤であって、複数の添加物チャンバは、芳香物質、着色剤、紫外線ブロック剤、栄養素、又は虫除けから別個に選択される添加物を含む。皮膚軟化剤がサンタンローション・ベースの場合は、容器が、同一の或いは異なる紫外線ブロック剤を含む2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の添加物チャンバを含むことが好ましい。これによってユーザは太陽光線からの保護の程度を選択できる。サンタンローション・ベースを含む容器を複数回使用容器として、ユーザが使用毎にローションの日焼け防止指数を変えられるようにするのがより好適である。本発明の容器において添加物として有用な紫外線ブロック剤の例には、p-アミノ安息香酸(PABA)、メトキシシンナメート、ホモサレート、オクチルサリチラート、及びオキシベンゾンが含まれるが、それらに限定されない。皮膚軟化剤がボディーローションの場合は、これら複数の添加物は、別々のチャンバに入った2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の異なる芳香物質を含むことが好ましい。この容器を複数回使用容器とすれば更に好ましい。
【0103】
選択した任意の液体について、複数の添加物チャンバ内の添加物を選択するに当たっては、容器のユーザが互いに異なる液体を調合できるように選択すべきである。こうすることで、製造者は、単一の容器から基本液体を同一とする様々な変種を提供できる。
【0104】
下記の一覧は、本発明で使用できる好適な添加物の幾つかを挙げたものである。
・ 医薬品添加物
・ 睡眠補助剤
・ 鎮痛剤
・ イブプロフェン
・ アスピリン
・ アセトアミノフェン
・ ナプロキセン
・ COX-2阻害剤
・ うっ血除去薬
・ 消化補助剤
・ 抗ヒスタミン剤
・ 去痰剤
・ 咳止め
・ 勃起不全薬
・ 皮膚(化粧品)添加物
・ 色素
・ 染料
・ 芳香剤
・ モイスチャーライザー
・ 紫外線ブロック剤(例えばPABA)
・ トラッキング用の消失染料(例えば、日焼け止め)
・ ラノリン
・ 芳香剤
・ プロテスタント
・ モイスチャーライザー
・ 忌避剤(例えば、DEET)
・ ペンキ添加物
・ 色素
・ 光沢材
・ 染料
・ テクスチャライズ材料(例えば、砂)
・ 不溶性着色フレーク
・ 香水添加物
・ 芳香剤
・ フェロモン
・ 燃料(ガソリン)添加物
・ オイル
・ オクタン代用品
・ エンジンオイル添加物(例えば、自動車技術者協会の等級調節剤)
・ ビタミン添加物
・ ビタミンA
・ ビタミンC
・ ビタミンE
・ ビタミンD
・ Bビタミン
・ リボフラビン
・ ミネラル(栄養素)添加物
・ 鉄
・ セレニウム
・ カルシウム
・ 亜鉛
・ カリウム
・ マグネシウム
・ マンガン
・ 風味料添加物
・ レモン
・ バニラ
・ コーヒー
・ チョコレート
・ ストロベリー
・ ライム
・ チェリー
・ グレープ
・ 風船ガム
・ クランベリー
・ ラズベリー
・ ミント
・ ペパーミント
・ カプサイシン
・ ミント
・ シナモン
・ スペアミント
・ 酸味風味料
・ うま味風味料
・ 着色剤添加物
・ 全色を得るために混合する赤、黄、及び青
・ シアン、マゼンダ、及びイエロー(減法三原色)
・ 虹(赤、黄、青、緑、橙、紫)
・ ヘアトリートメント/清浄剤添加物(シャンプー、毛染め、コンディショナー)
・ 色素
・ モイスチャーライザー
・ 巻き毛促進剤
・ コンディショナー
・ ふけ止め用化合物
・ 亜鉛
・ コールタール
・ ハーブ及びスパイス添加物
・ 塩
・ 黒コショウ
・ トウガラシ(カプサイシン)
・ 人工トウガラシ(カプサイシン)
・ その他の食用添加物
・ クリーム
・ 牛乳
・ カフェイン
・ アルコール
・ オレンジ果肉
・ 菓子添加物
・ チョコレートチップ
・ ココナッツフレーク
・ オレオクッキー
・ 砂糖菓子
・ エムアンドエム・チョコレート
・ 砂糖菓子スプリンクル
・ 清浄剤添加物
・ 油脂除去剤
・ しみ抜き剤
・ 代替清浄剤
・ 細胞成長培地添加物
・ マグネシウム
・ グルタミン
・ 抗生物質
・ 塩類
・ ATP
・ 指示染料(例えば、フェノールレッド)
・ 酸
・ 塩基
・ 緩衝液
・ 酵素
・ プロテアーゼ
・ 抗体
・ 蛍光体又はプローブ
・ 放射性トレーサー
・ αFGF
・ βFGF
・ EGF
・ GDNF
・ NGF
・ PDGF
・ フィブロネクチン
・ ラミニン
・ 緩衝液
・ ヒドロキシエチルピペラジンエタンスルホン酸緩衝液
・ 重曹
・ コレストロール
・ アルブミン
・ B-27無血清サプリメント
・ BSAフラクションV
・ 下垂体抽出物
・ G-5サプリメント
・ インシュリン
・ トランスフェリン
・ トランスフェリンとインシュリン
・ ラクトアルブミン水解物
・ N2サプリメント
・ グルタマックス・サプリメント
・ L-グルタミン
・ 最小必須培地 アミノ酸濃厚溶液
・ 最小必須培地 可欠アミノ酸溶液濃厚溶液
・ アルファ-チオグリセロール
・ ヌクレオチド・サプリメント
・ ミネラル・サプリメント
・ 亜鉛
・ 鉄
・ フェノールレッド
・ OptiMAB単一クローン・サプリメント
・ ヒポキサンチンとチミジン
・ ヒポキサンチンナトリウム、アミノプテリン、及びチミジン
・ ピルビン酸ナトリウム
・ D-グルコース
・ ビタミン
・ ベータメルカプトエタノール
・ 塩化カルシウム
・ 硫酸マグネシウム
・ 剥離因子(原語:Detachment
factors)(細胞培養容器用)
・ 昆虫細胞培地添加物
・ 細菌成長培地添加物
・ 他の食物サプリメント
・ オメガ3脂肪酸
・ アルファリポ酸
・ アスタキサンチン
・ ベータグルカン
・ コケモモ抽出物
・ グレープシード
・ L-グルタチオン
・ リコピン
・ 大豆イソフラボン
・ 5-HTP
・ シチコリン
・ フォスファチジルセリン
・ ビンポセチン
・ コンドロイチン硫酸
・ コラーゲン
・ グルコサミン
・ S-アデノシル-Lメチオニン
・ 補酵素Z10
・ 魚油
・ ムラサキツメクサ抽出物
・ 共役リノール酸
・ グルコマンナン
・ ガラナPE
・ テオブロミン
・ コムギアミラーゼ
・ 白インゲンマメ抽出物
・ 黒コホッシュ
・ 粉末クランベリー
・ トクサ抽出物
・ 大豆イソフラボン
【0105】
下記の一覧は、具体的な添加物と具体的な基本液体との好適な組合せの幾つかを挙げたものである。付加的な添加物は、これら基本液体中に存在していてもよいことは理解すべきである。列挙した添加物のうち単一の添加物チャンバ又は別個の複数添加物チャンバに収容してもよく、複数の添加物チャンバに収容されている場合は、これら複数の添加物チャンバそれぞれに含まれる添加物の量は同一でもよいし異なっていてもよい。
・ 医薬品添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 皮膚(化粧品)添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 色素又は染料添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 芳香剤添加物
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ モイスチャライザー添加物
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 虫除け添加物(例えば、DEET)
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 紫外線ブロック剤(例えばPABA)
・ 皮膚化粧品ベース
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ フェロモン添加物
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ オイル添加物
・ 燃料
・ ビタミン添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ ミネラル補助添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 風味料添加物
・ 医用基本液体
・ 乳児用調合乳
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ ハーブ及びスパイス添加物
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 清浄剤添加物
・ 皮膚化粧品ベース
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 洗浄剤基本液体
・ 他の食物サプリメント添加物
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 細胞成長培地
・ 静脈内注入基本液体
【0106】
本発明の容器で使用される添加物は、液体、懸濁、混濁、固体、エーロゾル、又は気体状態とすればよい。液体添加物は収容部内の液体と融和性がある限りは、水性又は有機でよい。「融和性」という用語は、本明細書では添加物の形態及び収容部の液体に関するもので、典型的には、意図した用途に照らして良好に混合できることを意味する。添加物と液体との良好な組合せとは、その添加物がその液体での可溶性、混和性、乳化性、又は一時的な混合性を備えていることを意味する(例えば、ドレッシングを作るために、液体が食用油で、添加物が酢である場合)。固体添加物は、スティック、タブレット、ディスク、バー、又はシートなどの連続的なブロック状固体、結晶、粒子、フレーク、粉体、マイクロスフェア、ナノスフェア、個別ディスクのロール(例えば、ライフセーバーズ(登録商標))、個別ブロックを積み重ねたもの(例えば、ペズ(登録商標))、個別タブレットの集まり(例えば、チクタク(登録商標))、又は上述の任意組合せなどでよい。別の好適な実施形態によれば、添加物は粒子固体とし、この粒子は、液体と連通させたときに均一に分布するよう粒度分布されている。更に別の実施形態では、添加物は、収容部内の液体と混和性がある液体である。好ましくは、この固体はこの液体において可溶である。しかし、液体により抽出可能な固体添加物、例えば紅茶又はコーヒーも本発明の範囲に入る。不溶性固体を本発明の容器で添加物として使用する場合、これら固体は、添加物チャンバ内の液体透過性で固体不透過性ホルダに保持するのが好ましい。こうしたホルダの一例はティーバッグである。
【0107】
容器が液体において可溶性の固体添加物を含む場合、液体内での固体添加物の溶解を促進するように、この容器は混合を促進する添加物を更に含むことが好ましい。好適な実施形態では、固体添加物を含むチャンバ及び混合促進添加物を含むチャンバは、薬品基本液体、薬草又は薬草サプリメント基本液体、ペンキ基本液体、ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体、飲料水、風味付け飲料ベース、生化学研究試薬の基本液体、診断試薬基本液体、又は、静脈内注入基本液体から選択される基本液体と共に使用できる。
【0108】
別の実施形態では、液体添加物は、添加物チャンバ内で、ビード、ジェラチンカプセル、塗料入りボール式ホルダなどのような脆弱ホルダに蓄えればよい。この実施形態では、添加物チャンバの内側表面は、ユーザが添加物チャンバの外側表面に手による十分な圧力を掛けたときは、脆弱ホルダを破壊して添加物を放出させる部分を必ず含むべきである。こうした部材は、ユーザが脆弱ホルダを破裂させる程度の圧力で押しつける単なる剛体部分でよい。或いは、こうした部分は、脆弱ホルダが上述の内側表面部分に接触する際に、ホルダを破るざらざらした、鋸刃状の、或いは先のとがった要素を含んでいてもよい。脆弱ホルダは、その表面のある箇所に弱い線や刻み目を含めることで破裂しやすくすることもできる。こうした線や刻み目は一本のスリット、互いに直交する二本のスリット(例えば十字状)、又は星形若しくはアステリスク形状の多数のスリットでよい。添加物チャンバ内で脆弱ホルダを使用する1つの利点は、製造過程でチャンバ内に添加物を容易に導入できることである。
【0109】
密封チャンバで添加物を蓄えると、添加物及びその添加物と基本液体との所望の混合物の保存寿命が好都合に長くなることは、当業者には明確なはずである。多くの添加物は、基本液体と混合すると時間の経過と共に分解する。従って、本発明の容器は添加物と液体の混合物の安定性を増大させる。添加物チャンバは、酸素に曝された際にある種の添加物の分解を防止する不活性ガスを付加的に含むことができる。使用可能な不活性ガスの例としては窒素とアルゴンがある。
【0110】
複数添加物チャンバそれぞれの添加物の濃度及び形状は同じでもよいし、異なっていてもよい。任意の単一添加物チャンバ内の添加物体積は、収容部主チャンバ体積の0.01%乃至10%(体積/体積又は重量/体積)の範囲とすればよい。より好適には、この量は、収容部主チャンバ体積の0.1%乃至2%のの範囲である。添加物が液体形状であれば、その液体と典型的に関連付けられているその添加物の濃度を基準にして濃縮されていることが好ましい。それぞれの添加物チャンバに関し、液体添加物の濃度は、添加物の体積及び液体の一回の使用量に基づくことが好ましく、より好適には液体と典型的に関連付けられている添加物の濃度の50乃至1,000倍であり、最も好適には液体における添加物の典型的な濃度の10乃至1,000倍である。いくつかの実施形態では、単一の添加物チャンバにおける液体の最低量は、そうした添加物を十分な濃度で作る能力により制限されることがある。
【0111】
本発明の容器内の添加物チャンバはユーザによって開放可能でなければならない。更に、添加物チャンバを開いても、収容部の完全な状態を損なうことがない。一実施形態では、添加物チャンバは、このチャンバを開くための組み込み式器具を含む。こうした器具は、プランジャ、注射器、ポンプ、噴霧器又は他のエアロゾル放出装置、弁、隔壁、圧電注入器又は熱インクジェットヘッド式機構などの電子注入器又はジェット、穿孔具、破裂器具、シャッター、ドア、噴射器、又はシリンダ・ピストン装置を含むが、それには限定されない。弁の一例としては、小型ソーダファウンテン式ディスペンサーであって、複数の添加物チャンバに結合され且つそれらチャンバから添加物の放出を制御する弁ブロックを用いたものがある。穿孔具の好適な一実施形態は、中空の中心部を備えたカエシである。カエシが添加物チャンバ壁を貫通すると、液体添加物がチャンバ外に流れ出し、収容部内の液体がチャンバに流出できる。添加物が先端が尖った大型の結晶形状であれば、穿孔具の別の例としては添加物そのものとしてもよい。添加物チャンバが手で変形可能であれば、ユーザは添加物チャンバを押圧することで、結晶がチャンバ壁を突き刺し液体と連通する。
【0112】
他の幾つかの実施形態では、開放したチャンバは変形した状態を保ち、中身の添加物が空になったこと示す。これを行うには組込式の開放装置を開放位置にロックすればよい。例えば、この開放装置はカエシ付き穿孔具であって、収容部の壁(又は収容部に設けた穴)にカエシを越えて挿入された際に開放位置でロックするものでよい。
【0113】
代替的な実施形態では、添加物チャンバの外側表面を押圧すれば、チャンバが開放される。こうした力を掛けることで、チャンバを破裂させたりそれ以外の様態で開放させたりして、添加物内容物を収容部に放出させる。この力はユーザの指で直接掛けることもできるし、ユーザ操作によりチャンバを破裂させたり、チャンバを他の様態で開放するレバー式装置の動作によってこの力を掛けたりしてもよい。
【0114】
レバー式装置の好適な一実施形態は、収容部の外側表面に設けた一連の「キー」又はその他の押し込み可能「ボタン」である。各キーは、押し込まれると収容部内に位置した添加物チャンバを開放するレバーである。これらキーは、ユーザが適当なキーを押し込むことで放出すべき所望の添加物を選択できるようにコード化されているか、ラベル付けされるのが好ましい。
【0115】
非レバー式装置の好適な一実施形態では、チャンバはガスを充満したプラスチック気泡であり、ユーザがその外側表面を押圧すると破裂し、内容物を放出する。代替的な好適な一実施形態では、チャンバはブリスターパックである。別の代替的な好適な実施形態では、チャンバは、主チャンバ内の破壊可能な堅い添加物チャンバか、主チャンバの一区分として熱融着又は接着されたチャンバである。
【0116】
好適な実施形態では、添加物チャンバは、収容部の外側表面から突出するボタンとして形成されている。ボタンにはラベル付けしたり、色を付けたり、特定の添加物の存在を指し示すためその他の様態で強調してもよい。ボタンを押し込むと、添加物チャンバを開くのに必要な機構が作動する。一実施形態では、これらボタンは、添加物チャンバが開放されたことを示すため押し込んだボタンを押し込み位置に保持する蛇腹折り側部、バッフル、又は別の機構を更に含む。最も好適な実施形態の1つでは、添加物チャンバは隆起した中空の柔軟ボタンであり、このボタンは収容部の外側表面に溶着され、収容部の開口部を囲んでおり、更に、プラグ又は不浸透性シートが開口部を密封している。この実施形態では、プラグ又は不浸透性シートは収容部と添加物チャンバとの共通壁となり、閉止時にシールとなる添加物チャンバの一部と考慮してもよい。ボタンを押し込むと、プラグが開き或いは不浸透性シートが破れて開いて、添加物チャンバの内容物が収容部の中に押し出される。
【0117】
更に好適な一実施形態では、添加物は液体添加物であり、ボタンを押し込むと添加物チャンバの内容物が流れとして放出されるよう、開口部は十分小径とされている。又、この流れは収容部の対向側に接触する程度の長さとなることが望ましい。これには、開口部の直径を針穴程度とすればよい。こうした小さい開口部の利点は、添加物の放出時に添加物と基本液体がよく混ざることと、見栄えがいいことである。
【0118】
下記の一覧では、本発明の容器において添加物チャンバを開放可能な機構の幾つかの好適な例を挙げた。
・ ボタン
・ 内側表面と外側表面との分離により形成されるボタン
・ アコーデオンブリーツ端部を備えたボタン
・ 容器表面がボタン表面となっているボタン
・ 内側表面が凹面となっているボタン
・ 容器壁の穴を介して連通した表面に位置するボタン
・ レバー作動式
・ プルタブ・トラップドア
・ 注水器
・ プッシュ作動式
・ 圧電ジェット
・ 熱ジェット
・ 注射器式
・ 主チャンバの液体出口と連通した混合チャンバ
・ 止め栓制御流
・ スクリュー式弁制御流
・ ボール弁制御流
・ 上述のように、容器内での添加物チャンバを用いる
・ 上述のように、容器内に組み込まれた添加物リザーバを用いる
・ 上述のように、容器外の添加物リザーバを用いる
・ 主チャンバ内の破壊可能な堅い添加物チャンバ
・ バッグ内の熱融着又は接着された区分
・ 固体ディスペンサー
・ ペズ(登録商標)式ディスペンサー
・ ライフセーバーズ(登録商標)の様なロール
・ 再閉鎖可能な蓋を備えた容器(例えば、チクタク(登録商標))
・ 塩振り容器式のディスペンサー
・ ポンプ
・ スプレーポンプ
・ 練り歯磨き式のポンプ
・ 噴射ガン
・ 球状ポンプ
・ 半球形体(例えば、ナイキエアー(登録商標))
・ ピペッター
・ ペン注水器(例えば、インシュリンペン)
・ 容積式
・ ブリスターパック式
・ 添加物含浸フィルタ
・ (DNAシンセサイザー用いられるものに似た)弁ブロック付き小型ソーダファウンテン式ディスペンサー
・ 内部(容器内部)破裂可能パケット
・ 弁なしピストン設計(Fluid Metering社)
・ 液体定量式ディスペンサー(DSA社)
【0119】
下記の一覧は、具体的な基本液体と関連付けられた具体的な添加物チャンバ放出機構の幾つかの好適な例を挙げたものである。
・ ボタン
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 注水器
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 主チャンバの液体出口と連通した混合チャンバ
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 主チャンバ内の破壊可能な堅い添加物チャンバ
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ バッグ内の熱融着又は接着された区分
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ ポンプ
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ ブリスターパック式
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 流動食
・ 液体芳香剤ベース
・ 腋の下用消臭剤及び/又は発汗抑制剤基本液体
・ 細胞成長培地
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
・ 添加物含浸フィルタ
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ (DNAシンセサイザー用いられるものに似た)弁ブロック付き小型ソーダファウンテン式ディスペンサー
・ 医用基本液体
・ 飲料水
・ 風味付け飲料ベース
・ 内部(容器内部)破裂可能パケット
・ 医用基本液体
・ 薬草又は薬草サプリメント基本液体
・ 乳児用調合乳
・ 皮膚化粧品ベース
・ 香水基剤溶媒
・ ペンキベース
・ 燃料
・ ビタミン及びミネラルサプリメント基本液体
・ 飲料水
・ 毛髪手入れ製品基本液体
・ 風味付け飲料ベース
・ 液体芳香剤ベース
・ 生化学研究試薬の基本液体
・ 診断試薬基本液体
・ 静脈内注入基本液体
【0120】
添加物チャンバの位置は、収容部の側部、底面、くぼみ(多くのボトルや缶の底面の凹部)、又は上部を含む収容部の任意位置でよい。添加物チャンバは容器を密封するキャップ内に設けてもよいが、その条件として、容器に食用液体を満たすことができ且つ容器がキャップ内のみに位置した添加物チャンバと着色剤添加物とを添加物チャンバに含む場合、容器は着色剤でない添加物を添加物チャンバ内に含む必要もある。好適な一実施形態では、添加物チャンバは、ボトルとした容器の一部の周囲に沿って放射状に配置されている。より好適な一実施形態では、放射状に配置された添加物チャンバはボトルの出口と、外周が最大となるボトルの部分との間に位置している。添加物チャンバがボトルの首又はその近傍に位置するのが最も好適である。こうした配置によって、ユーザはボトルの外周が最も広い部分を掴むことにより、添加物チャンバに不用意に触れることを防止できる。添加物チャンバのこの位置は人間工学的にも効率がよいはずである。ユーザはボトルの外周が最も広い部分を掴みつつ、親指で十分な圧力を掛けてボトル上の添加物チャンバを開けることができる。
別の実施形態では、容器は缶であり、添加物チャンバは、缶の上部に取り付けられ且つその周りを回転可能なキャップ部材内に位置している。キャップ部材は、それぞれが同一又は異なる添加物を収容した複数の添加物チャンバを含む。添加物チャンバのキャップ部材内での配向は、ユーザの手動押圧で開いた時に内部の添加物が缶に開放できるような配向となっている。キャップ部材は、ユーザによる缶の開放を可能とするための開口部も含む。缶を一旦開ければ、ユーザはキャップ部材を回転して、選択した添加物チャンバを缶の開口部に位置合わせできる。従って、添加物チャンバは上述した任意手段により開放して、添加物をチャンバから放出して収容部チャンバ内に導入し、基本液体と混合させられる。この実施形態では、キャップ部材を随意選択で缶から取り外すこともできる。取り外すことができるため、キャップ部材は缶とは別に製造し添加物で満たすことができ、基本液体とは別に販売も可能である。
【0121】
添加物チャンバの大きさは様々とできるが、収容部の大きさと比べて小さくすることが好ましい。収容部の形状も様々にできる。任意の幾何学形状又は自由形状を使用してよい。ユーザが手で破裂させるチャンバに関しては、収容部の壁から外側に突出したチャンバの部分は平坦又は丸みを帯びていることが好ましい。ボタンがチャンバとして使用されるか又はチャンバ表面を覆う場合は、これらボタンは円形、正方形、長方形、楕円、菱形、六角形、八角形、又は他の任意形状でよい。ボタンを押圧する指先の形状に一致しているので、円形又は楕円形が好ましい。
【0122】
好適な一実施形態では、容器はそれぞれが同じ添加物を含んだ複数のチャンバを含む。又、容器が複数のチャンバを含み、それぞれのチャンバが同じ添加物を異なる量で含むことがより好ましい。異なる量の添加物を含むには、添加物の体積を増加させるか、添加物の濃度を増加させるか、その両方を用いればよい。例えば、一実施形態では、ソースベース又はブイヨンベースを保持する容器は、辛いソースを収容した3つの添加物チャンバを含む。これらチャンバはそれぞれ大きさが異なる(小、中、及び大)。これにより、ユーザは基本液体に小量、中量、又は大量の辛いソースを加える選択肢が与えられるので、得られるソース又はブイヨンの辛度を調節できる。
【0123】
最も好適なものは、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、及び4倍含んだ3つのチャンバか、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、4倍、及び8倍含んだ4つのチャンバか、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、4倍、8倍及び16倍含んだ5つのチャンバかである。添加物のこの幾何分布により、ユーザは、これらチャンバの1つ又は組合せを開くことによって、0倍乃至(2n-1)*X倍量のその添加物を液体に加えることができる(ここで、nは同じ添加物を含むチャンバの数である)。従って、同じ添加物をそれぞれ1倍、2倍、4倍、8倍及び16倍含んだ5つのチャンバであれば、開くチャンバの組合せ次第で、ユーザはその添加物を32の異なる量(0倍、1倍、2倍、4倍、...31倍)で加えられる。
【0124】
同一添加物を上述の幾可及的な増加量で含む多数チャンバを使用すると、ユーザは、驚くほど少数の添加物チャンバを用いて非常に多種多様な液体を作り出すことができる。例えば、透明又は白色の液体ベースを含むと共に、20個の添加物チャンバ(それぞれが1倍、2倍、4倍、8倍、及び16倍の量のシアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックの色素を蓄えた)を収容した容器は、325又は3千3百万を超える色を作り出すことができる。
【0125】
収容部におけるこれら複数チャンバの配置も様々としてよい。好適な配置例は、容器の外周上に等間隔で配置するものである。別の好適な配置は格子状の配列である。好適な格子配列は、5x5、5x4、4x5、5x3、3x5、4x4、4x3、3x4、及び3x3である。格子配列は、ユーザが一度の使用時に複数の添加物チャンバを開ける可能性が高い場合に特に好ましい。
【0126】
格子配列は、同じ添加物が別々の複数チャンバ内に含まれている場合にも好ましい。より好適なのは、格子配列が、同一添加物を幾可及的な増加量で含む多数チャンバを含む場合である。後者の使用例では、同一添加物を収容した複数チャンバが一列又は行に並べられている格子配列が好ましい。
【0127】
より好適なのは、格子における添加物チャンバの全ての列又は行が、同類の添加物からの相性がいい添加物を幾可及的に増加する量で含む場合である。本明細書で使用する「同類の添加物からの相性がいい添加物」という用語は、当該添加物が同類の他の添加物及び基本液体と混合した場合、使用可能な製品を作り出すという意味である。こうした実施形態は図15に示した。
【0128】
別の好適な実施形態によれば、添加物チャンバは再密封可能な、いたずら防止の、子供に安全なカバー又は蓋で覆われいる。代替的な一実施形態では、添加物チャンバは、容器の初回使用時に除去できるいたずら防止カバーで覆われている。
【0129】
別の好適な実施形態によれば、添加物チャンバは、本発明による容器の元々の封止シールを破らなければ開けることができない。これにより、消費者が添加物チャンバを開けることを望まない限り、本発明の容器の添加物チャンバが不用意に又は悪意で開けられる可能性が低くなる(例えば、店頭の棚で、子供が添加物チャンバボタンで「遊ぶ」ことや、容器の床への落下など)。この実施形態は、添加物チャンバがその外側壁への押圧により手で開けられる食用飲料を含む容器に特に適用できる。最も好適には、この飲料は炭酸飲料である。
【0130】
添加物チャンバに偶然又は悪意の開封への初期抵抗力を与えるには、最初に加圧状態で容器を密封すればよい。これは、典型的には窒素又は二酸化炭素などのヘッドガスを使用すればよい。或いは、炭酸飲料の場合には特にそうだが、飲料そのものが初期密封時に圧力を発生することがある。こうした密封容器の添加物チャンバを開放するのに必要な力は、その添加物チャンバの壁を変形させるのに必要な力と、基本液体及びヘッドガスによってその添加物チャンバの壁に掛かる圧力との和である。容器が一旦開いてヘッドガスが放出されれば、添加物チャンバを開けるのに必要な圧力は容器を再度閉止しても減少する。
【0131】
一実施形態では、ヘッドガス放出前に添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な5歳児の指による力より大きく、好適には平均的な8歳児の指による力より大きく、より好適には平均的な10歳児の指による力より大きく、更に好適には平均的な大人の指による力より大きい。別の実施形態では、ヘッドガス放出前に添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な成人男性の指による力の少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5倍である。平均的な成人男性の指が発生する力は約30N未満である(R. C. Gilbert, "A Program for
Quantifying Humanlike Finger Forces Using an Anatomical Hand Tendon Model(解剖学的な手の腱モデルを用いた人間型の指の力を定量化するプログラム)," Masters Thesis, Brown
University (May 2001);
www.cs.brown.edu/publications/theses/masters/2001/rcg.pdf)。本願発明者は子供の指から発せられる力に関する研究を知らないが、本発明の目的では、5歳児の指で発せされる平均的な力は約10N未満で、8歳児の指で発せされる平均的な力は約15N未満で、10歳児の指で発せされる平均的な力は約20N未満であると想定する。これら実施形態それぞれにおいて、ヘッドガスが放出されれば、平均的な5歳児が添加物チャンバを開くことができるのが好ましい。
【0132】
一旦、ユーザが所望の添加物チャンバを開けると、1つ又は複数の添加物と基本液体から得られる混合物は使用前に混合すべきである。開放前に密封容器を振ったり、上下逆さにしたりすれば混合できる。一実施形態では、主チャンバ又は混合チャンバは、添加物と基本液体の混合を促進するための構造を含んでもよい。こうした構造の例は、底面及び/又は主チャンバの側部に取り付けたプロペラ、出口の直径よりも直径が大きい硬い球体、又は主チャンバの側部に取り付けたバッフルを含むが、それらに限定されない。
【0133】
本発明の容器は、本発明の分野で周知の標準的な容器製造技術により製造できる。一実施形態では、本発明の容器は、熱溶着、音波溶着、接着、された数個片構成の構造体として或いは、それ以外の様態で互いに固定した複数片として作製されている()。柔軟性PETのような可撓性材料製の外側片は外向き突起を含み、これら突起は組立済み容器において添加物チャンバとなる領域を画定する。外側片は、最終組立済み容器の少なくとも一部に形状が一致する。より好適には、外側片は、最終組立済み容器の上部に形状が一致する。外側片は、内側片の対応する部分にぴったり嵌合するよう設計されている。
【0134】
内側片は、より堅いPETのような可撓性がやや低い材料製である。内側片は最終容器に形状が一致する。内側片には突起が存在しないか、内側片は、容器の組み付け時に外側片の外向き突起と位置合わせされる内側突起を備える。又、内側片は、外側片突起の少なくとも一部と位置合わせされる開口部も含む。これら開口部によって、組立済み容器において形成される添加物チャンバに容器の内側から添加物を満たすことができる。外側片の突起と位置合わせされる内側片の箇所には、組立済み容器の外側突起に手動圧力を加えれば開放可能な要素を含めることもできる。こうした要素は、組立済み容器の外側突起に手動圧力を加えれば開放可能な弱い線、刻み目、破裂可能な膜、ヒンジ付きドア、或いは別の要素を含むが、それらに限定されない。
【0135】
一旦組み付けが済むと、内側及び外側片は熱溶着又は接着などにより融着される。この処理が、外側片の各外側突起の箇所に、液体添加物を満たすことができるチャンバを作製する。外側片も内側片も上部に開口部を含んでいる。上部の開口部は、最終組立容器の容器出口を画定できる。図31はこの製造方法の一例を示す。
【0136】
組立完了後は、添加物チャンバには容器内部又は外部から添加物を満たすことができる。好適な一実施形態では、添加物チャンバには、内側片に設けた開口部を介して容器の内側から添加物が充満される。より好適な一実施形態では、添加物チャンバには、容器の内部から内側片開口部を介して添加物チャンバに液体添加物を注入し、次に、添加物注入装置を取り除くと同時又はその直後に脆弱なシールで開口部を密封する。すると、この脆弱シールは容器外側の突起を手で押圧することにより破ることができ、従って添加物チャンバの内容物を収容部の主チャンバ内に放出できる。
【0137】
別の好適な一実施形態では、内側片は、組立済み容器の外側突起に手の圧力を加えれば開放可能な要素を含むこともできる。この実施形態では、添加物チャンバには容器の外側から添加物を充満するのが好ましい。これを達成するには、添加物を細い針でチャンバに注入した後、注入箇所に形成された開口部を密封すればよい。密封するには熱を加えたり、プラグのような密封装置を挿入すればよい。この実施形態では、密封シールを破るのに必要な力は、内側片の開放可能要素を破るのに必要な力より大きくなければならない。代替的な実施形態では、外側片に存在する突起は、添加物を添加物チャンバに導入する経路となる開口部を含むことができる。
【0138】
更に別の製造方法では、本発明の容器は、添加物チャンバとなる外向き突起をその壁に含む収容部を用意することで作製できる。この実施形態では、フィルム又は膜が収容部の内側壁の突起部箇所に貼り付けられ、密封添加物チャンバを形成する。容器を横たえて突起に重力により添加物が満たされるようにすることで、各チャンバには添加物を満たすことができる。次に、添加物を満たした突起を密封した後で容器を回転させて、次の突起を満たし且つ密封する。この過程は全てのチャンバが添加物で満たされ、密封されるまで繰り返される。或いは、チャンバは空のまま密封し、次に容器の内側又は外側から注入により満たして、その後、他の製造方法に関して上述した適当な密封を施してもよい。図31はこの製造方法の一例を示す。
【0139】
代替的な製造方法では、本発明の容器は、最終的な容器形状を備えた収容部部分を含む。添加物チャンバは、一要素を収容部部分の外側表面に固定することで形成する。この要素は凸部及びフランジ部を備えた単一片である。この要素のフランジ部は収容部部分の外側表面に固定され、よって凸部が収容部の外側表面と共に密封添加物チャンバを形成できる。図32はこの製造方法の一例を示す。このチャンバは容器の外側又は内側から満たすことができる。別の実施形態では、収容部部分はこの要素がその上に固定される開口部を含む。この実施形態では、添加物チャンバには、設けられている開口部を介して容器の内側から添加物が充満される。
【0140】
別の実施形態では、本発明の容器は、製造時に容器の本体に溶着される別々に製造される上部を含む容器であり、この上部はその上端の下部に添加物チャンバを備えている。こうした容器の一例はアルミニウム缶である。この実施形態では、一連のチャンバが容器上部の下方に作製され、その配置パターンとしては、パイ状区分、ボタン配列、連動正方形、長方形、又は三角形部材などの広範囲で様々なパターンのうち任意のものでよい。これらチャンバは容器上部の下方に取り付けられ、添加物を満たし、密封される。この密封シールは、添加物チャンバと製造方法に関して上述した材料のうち任意のものを選択すればよい。例えば、この密封シールは膜又はフォイルシートでよく、シートは、手による押圧を受けると開放可能な要素を含む。フォイルシートは好都合なことにアルミニウム缶と共にリサイクルできるので、幾つかの実施形態ではフォイルシートが好適である。このシートは、開放可能要素をチャンバの少なくとも一部の上に配置した状態でチャンバに取り付けられる。この時点で容器上部は容器本体に溶着される。
【0141】
本発明の容器は、添加物チャンバを開放し、内部の添加物を基本液体の中に開放するのに十分な手による圧力を掛けるための手段も含む。上述の任意手段をこの実施形態で使用してよい。より具体的には、こうした手段には、添加物チャンバの少なくとも一部を、(指による圧力を掛けられる)容器上部の外側表面の上に露出すること、容器上部に露出したレバー式機構、容器上部に露出したプランジャ式機構、又は容器に関連付けられた穿孔具(すなわち、穿孔ストロー)を含むが、それらに限定されない。手による十分な圧力がこれらのうち任意の手段に掛けられると、添加物チャンバに掛かる圧力がシールを破り、添加物を放出させる。
【0142】
本発明の更に別の実施形態では、容器はLCD又はディジタルディスプレイを更に含む。LCD又はディジタルディスプレイは、容器内の液体の温度又は添加物チャンバのどれがユーザによって開けられたかを示すものでよい。一実施形態では、LCDディスプレイは、色を変えることによって液体の温度を示すことができる。別の例では、本発明の容器は染毛剤基本液体を含み、添加物として異なる5種類の着色剤を収容している。各着色剤は5つの別個の添加物チャンバに収容されている。これら25個の添加物チャンバは5X5配列で配置されており、この配列内の各行のチャンバは同じ着色剤を含んでいる。容器は、各行の添加物チャンバの下にディジタルディスプレイを更に含む。ディジタルディスプレイはそれぞれの添加物チャンバと電気的に連通しており、このディスプレイはチャンバが開放された時を感知し、容器が開放されたことをカウンタに登録し、対応する出力を表示として生成する。従って、1つのチャンバが開放されている場合は、「1」が表示される。従って、2つのチャンバが開放されている場合は、「2」が表示される。同様に「5」までが表示される。様々な量の5つの着色剤を加えることにるユーザによる染料の色調節によって、5桁出力が表示される。ユーザが満足する染料の色を作り出すと、5桁の数字が記録される。5桁の数字に一致した数の添加物チャンバを開けることにより、これと同じ色を、同じ着色剤を含む染毛剤液体の別の容器でも作り出せる。
【0143】
更に別の実施形態では、本発明の容器は、液体が出口から出る前に基本液体を加熱又は冷却するための装置を更に含む。この装置は容器を囲むスリーブでよく、加熱又は冷却要素を含む。別の実施形態では、本発明は、基本液体を充満できる主チャンバと、該主チャンバと物理的に連通する収容部内側表面とを備えた収容部を含む使い捨て液体容器を提供する。前記内側表面の少なくとも一部は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、又は前記基本液体との混合促進剤から選択される添加物で塗布されており、前記添加物は、前記基本液体において可溶性がある。好適な一実施形態によれば、添加物は、風味付け剤、甘味料、クリーム代用品、又はそれらの組合せであり、液体は食用液体である。より好適な実施形態では、この液体は紅茶又はコーヒーである。
【0144】
これら添加物を塗布した容器は使い捨て可能とすることが好ましく、スチレン製であることが更に好ましい。一様態では、添加物を塗布した異なる容器は自動販売機内に蓄えたり、その他の様態でユーザに売りに出すことができる。ユーザが添加物を選択すると、適切に添加物が塗布された容器が与えられ、容器には同じ自動販売機又は別の場所にある自動販売機からの基本液体が満たされる。例えば、コーヒーと相性がいい様々な風味付け剤が塗布され、随意選択で更にクリーム代用品が塗布され、又、意選択で更に甘味料が塗布された容器が、ユーザへの販売目的で提示される。ユーザには選択した容器が与えられ、次に、この容器にはコーヒーが満たされるので、ユーザには選択した風味付けコーヒーが提供される。
【0145】
別の実施形態によれば、本発明は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、又はそれらの組合せから選択した添加物を塗布した外側表面を含む使い捨て器具を提供し、該器具は基本液体と連通させることが意図されており、前記添加物は前記基本液体において可溶性がある。
【0146】
好適な一実施形態では、この器具はスプーン又は攪拌器である。別の好適な実施形態では、この器具は基本液体内で可溶な材料からなるので、器具全体が基本液体内で溶解する。こうした材料は、器具の外側表面上のものと単に同じ添加物か、1つ又は複数の異なる添加物か、別の材料でよい。
【0147】
一様態では、添加物を塗布した様々な器具を自動販売機に蓄えたり、その他の様態でユーザに売りに出すことができる。ユーザが添加物を選択すると、適切に添加物を塗布した器具と、同じ自動販売機又は別の場所にある自動販売機からの基本液体を満たした容器とが与えられる。この器具は基本液体を攪拌するために用いられ、これにより器具の外側表面上の添加物が基本液体中に放出される。例えば、コーヒーと相性がいい様々な風味付け剤を塗布された器具が、販売目的でユーザに提示される。ユーザには選択した器具とコーヒーが入った容器が提供される。ユーザは与えられた器具でコーヒーを攪拌し、選択した風味付けのコーヒーを作る。この器具は甘味料又はクリーム代用品又はそれら両方を更に含んでもよく、これら添加物は、風味付け剤と同じ層又は風味料層の下方の層に設けてもよい。
【0148】
本発明の更に異なる様態では、個人用飲料自動販売機が提供される。前記個人用飲料自動販売機は、同じ基本液体を満たした複数ボトルの保管スペースと、複数の別々に包装された添加物の保管スペースとを含み、前記自動販売機は、一回の購入毎に、ユーザによる前記添加物の少なくとも1つの選択を可能とする選択手段を含み、前記購入及び添加物の前記選択の後に、前記販売機は、前記基本液体のボトルと、前記少なくとも1つの選択された包装添加物とを前記ユーザに与える。より好適な一実施形態では、前記基本液体は水又は炭酸水であり、前記複数の別々に包装された添加物は、3、4、5、6、又はそれ以上の異なる風味料を含む。より好適には、前記複数の別々に包装された添加物は付加的にカフェインを含む。前記カフェインは前記風味料とは別の包装で、或いは前記複数添加物の幾つかと一緒に与えられる。例えば、こうした自動販売機は、コーラ風味付け剤、カフェイン入りのコーラ風味付け剤、レモン・ライム風味付け剤、ルートビア風味付け剤、カフェイン入りのルートビア風味付け剤、ジンジャエール風味付け剤などを含むことができる。同様に、幾つかの包装添加物は天然砂糖を付加的に含んでもよく、別の包装添加物は人工甘味料を付加的に含むことができる。
【0149】
好都合なことに、この自動販売機は、標準的な飲料自動販売機に比べて、前記ユーザに提示する任意風味付け飲料の在庫を長く保持する。これは、食用基本液体の各ボトルに適切な添加物を混合すれば、この自動販売機が提供する選択肢の何れのものでも作り出せるからである。それぞれの添加物について、基本液体を満たしたボトルと同じ数の添加物入りの包装が提供されていれば、提供されている全ての選択肢は、基本液体のボトルが無くなるまで入手可能となる。こうした自動販売機の在庫補充頻度は低くなり、ユーザに全ての品揃えを常時提示できる。
【0150】
この自動販売機は、自動販売機から個人用飲料のより良い品揃えを提供する方法を売り主が実行可能とする。前記方法は、同じ基本液体で満たした複数ボトルを前記自動販売機に蓄える段階と、少なくとも4つの異なる個々に包装された風味付け剤添加物を含む複数の別々に包装された添加物を前記自動販売機に蓄える段階と、前記基本液体のボトルと前記風味付け剤包装添加物から選択した1つとを、前記自動販売機から一回の購入で売りに出す段階とを含む。
【0151】
異なる実施形態では、本発明は、基本液体に加えられる複数添加物を含む単一の構成物を提供し、
前記複数添加物が、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料からそれぞれが別個に選択された少なくとも3つの異なる添加物を含み、それぞれの添加物がユーザにより手で分離可能である。
【0152】
好適な一実施形態では、前記添加物はすべて固体バー又はタブレットの一部であり、刻み目線が各添加物を互いから分離している。ユーザは前記バー又はタブレットを前記刻み目線に沿って割り、選択した前記添加物を分離し、使用する。代替的な好適な実施形態では、前記複数添加物は別個に包装されており、それぞれの包装は互いに結合されている。前記包装は、互いに刻み目線又は包装の間の指定領域を切断することで分離できる。この実施形態は、乾燥活性酵母の包装と類似している。更に別の実施形態では、前記添加物は区分化したトレイに包装されており、個々の区分は初回使用に先立って密封されている。ユーザは使用したい添加物を開封すればよい。この実施形態の幾つかの変形例では、それぞれのチャンバは複数回使用分の添加物と、一回使用分の添加物を取り出すための計量用スクープとを含み、前記区分それぞれは別々に再密封可能である。更に別の実施形態では、前記添加物は、随意選択で密封可能なディスペンサーに包装されている。
【0153】
本発明の別の実施形態では、キットであって、
食用基本液体を満たした少なくとも1つの容器と、
前記基本液体に加えられる複数の添加物であって、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から個別に選択される少なくとも3つの異なる添加物を含んだ複数の添加物と、
前記容器と前記複数の添加物を単一の携帯用包装で保持するためのホルダと、から実質的になるキットが提供される。
【0154】
好適な一実施形態では、前記複数の添加物は上述のような単一の構成物である。
【0155】
更に別の実施形態では、本発明はプログラム可能な液体容器を提供する。前記液体容器は、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び複数の密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封可能な出口と数の上で一致した複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが、前記出口の1つと連通すると共に別個に選択された添加物を含む複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記収容部に基本液体が充満されている時に、穿孔具を出口から前記収容部内に挿入して該出口を開放することと、前記開放した出口を介して前記穿孔具を挿入することで前記開放した出口に関連付けられた添加物チャンバを開放することで、それぞれの添加物チャンバはユーザが開放でき、何れかの添加物チャンバを開放することで、該チャンバに蓄えられた添加物が前記収容部前の該基本液体と連通する。
前記出口と前記添加物との連通は直接的でも間接的でもよい。直接的な連通となるのは、前記添加物チャンバが前記出口の下面に取り付けてある場合であり。間接的な連通となるのは、前記出口と前記添加物チャンバとが導管で結合されている場合である。この連通の重要な側面は、前記穿孔具がまず前記出口を突き通し、次に更に力を掛けることで前記出口を介して前記収容部内に入り、前記添加物チャンバを開けることである。従って、この実施形態では、前記添加物チャンバは、前記収容部内の前記内側又は外側壁の何れとも接触することなく前記収容部内に配置できる。例えば、前記チャンバは前記収容部において導管内に吊り下げてもよい。
【0156】
幾つかの実施形態では、前記添加物チャンバを含む前記導管は前記基本液体に対して開かれており、前記添加物チャンバを開くだけで、前記添加物と前記基本液体との間の液体連通を達成する。他の実施形態では、前記導管は前記基本液体に対して閉じられており、好適には前記穿孔具の動作により開かなければ、前記添加物と前記基本液体との間の液体連通は達成されない。
【0157】
この実施形態で有用な穿孔具の好適な一実施形態は、箱形飲料を開けるために使われる穿孔ストローである。従って、前記出口を開け、前記添加物チャンバを開け、且つ随意選択で前記添加物と前記基本液体との間の液体連通を達成するのに使われる器具を用いて基本液体と添加物から得られた混合物を飲むことができる。この実施形態、及び随意選択で本発明の上述した容器に関わる幾つかの実施形態では、前記添加物チャンバを開けるための器具は前記容器に関連付けられている。「関連付けられている」という用語は前記容器に取り付けられているが、添加物チャンバには組み込まれていないという意味である。
【0158】
本明細書に記載した本発明のより完全な理解を促すため、次に実例を説明する。これら実例は例示のみを意図したものであり、いかなる意味でも本発明を限定するものと解釈されるべきことは理解されたい。
【実施例】
【0159】
実例
本発明の幾つかの好適な実施形態を詳細に参照するが、これらの実例は添付した図面に示されている。同一又は類似部材を示すには、図面において同一参照番号を可能な限り使用する。
【0160】
図1は、液体3を満たした本発明の容器の側面図を示す。この容器は、添加物4を充満したボタン形の添加物チャンバ2を含む。添加物チャンバは収容部壁1に固着されている。添加物チャンバ2は、組み込み式の穿孔具10を更に含む。添加物チャンバ2がユーザにより押し込まれると、穿孔具10が、収容部と添加物チャンバ2との共通の壁となっている脆弱なシール20を貫通する。穿孔具10が脆弱シール20を突破すると、添加物チャンバの内容物4が液体3内に放出される。収容部に液体3を満たす前或いは収容部を作製する前に、ボタン形の添加物チャンバ2に添加物4を満たしてもよい。脆弱シール20は添加物チャンバ2の端部に配置されており、添加物4を密封している。チャンバ2は、接着剤、熱溶着、又は他の取り付け方法で収容部の内側表面に密封されており、収容部1の壁と連続壁を形成している。
【0161】
図2は、添加物チャンバ構造の代替的な実施形態の側面図を示す。図2(A)で、添加物4を蓄えた添加物チャンバ2はプラグ21で密封されており、液体3を蓄えた収容部の内側壁1と外側壁6の両方に連通している。図2(B)に示したように、ユーザは、チャンバ2が潰れて凹部を形成するまで添加物チャンバ2を押圧する。チャンバを押し下げる力によってプラグ21が強制的に開き、プラグ22で覆われていた開口部22を介して添加物チャンバ2から添加物を放出可能となる。これにより液体と添加物5を含んだ混合物ができる。添加物チャンバ2は押し込まれたままの状態を維持し、添加物4が放出されたことを示す。
【0162】
図3は、添加物チャンバ構造の別の実施形態の側面図を示す。この実施形態では、収容部壁1は開口部23を含む。添加物チャンバ2は収容部の外側壁に固着されて開口部23を覆っているので、液体3が不要に逃げるのを防止している。開口部23を覆っているチャンバ2の部分は脆弱シール20である。チャンバ2は穿孔具10も含んでいる。チャンバ2がユーザにより押し下げられると、穿孔具10が脆弱シール20を突き破り、添加物4が開口部23を介してチャンバ2から流出して液体3と混合する。
【0163】
図4は、添加物チャンバ2と収容部壁1との間に開口部24を備えた容器50を示す。引き手11が可動ドア25に取り付けられており、開口部24は、プルタブ11をユーザが引っ張ることにより開放できる可動ドア25により覆われている。ドアが一旦取り除かれると、チャンバ2内の添加物4が収容部内の液体3と連通する。
【0164】
図5は、液体3を満たし且つ圧電添加物ディスペンサーを含む本発明の容器50の側面図を示す。このディスペンサーは、異なる添加物4a、4b、及び4cを充満した複数の添加物チャンバ2a、2b、及び2cを含む。添加物の放出はキーパッド又は一連のボタン41によりユーザにより制御される。ボタンを選択すると、その選択は、電源42により電力供給されるマイクロプロセッサ30により、対応する電子制御された噴出口43a、43b、又は43cの開放と、対応する添加物4a、4b、又は4cの液体3への放出動作とに変換される。
【0165】
図6は基本液体3を含む柔軟性容器50を示す。容器50内には3つの破壊可能な堅い添加物チャンバ2が配置され、それぞれが添加物4を含み且つ脆弱シール20を備えている。ユーザは柔軟性容器50の壁を介して挟むなどして添加物チャンバ2に力を加える。これにより脆弱シール20が壊れ、添加内容物4が液体3に放出される。
【0166】
図7は添加物チャンバ構造の更に別の実施形態の側面図を示し、ここでは、添加物チャンバ2が容器の収容部外側壁1に固着されている。この実施形態では、チャンバ2は複数用量の添加物4を含んでいる。ポンプバルブ12によって単一用量の添加物4がチャンバ2から収容部に放出される。添加物4は逆止め弁26により閉じられている収容部壁の穴から放出されるが、この逆止め弁26はポンプバルブ12の押し込みにより加えられる圧力により開くものである。
【0167】
図8(A)は、添加物チャンバ構造の更に別の実施形態の側面図を示す。この容器50において、添加物チャンバ2は収容部壁に固着され、且つ複数用量の添加物4で満たされている。添加物4は、ラチェット・プランジャー13により制御されるチャンバ2内の圧力作動開口部27を介して、収容部を満たしている液体3と連通する。図8(B)では、ラチェット・プランジャー13を押し込んだ後、単一用量の添加物4が圧力作動開口部27を介して放出されている。この実施形態は、液体3がガソリンで添加物4がオイルである場合に適している。
【0168】
図9は、出口60とブリスターパック90に蓄えられた多数の密封添加物チャンバ2とを含む容器50の様々な製造段階を示す。図9(A)では、液体を詰めるに先だって、容器50は添加物チャンバを含むブリスターパックを収容する開口部80を含んでいる。開口部80は容器50に成形してもよいし、溶着後に容器を切削して作製してもよい。図9(B)では、同一又は異なる添加物4で満たした多数の添加物チャンバ2を含むブリスターパック90が固定されており、接着剤又は熱溶着により開口部80上に固着されている。図9(C)では、容器50は液体3で満たされており、キャップ70で密封されている。
【0169】
図10では、容器50は、コーラ飲料が入った炭酸飲料に典型的に使用されるアルミニウム缶である。出口60は環状つまみ70(或いはユーザが操作すると出口を開放するレバー様の穿孔具)で密封されている。容器50は、バニラ風味料101、レモン風味料102、ライム風味料103、チェリー風味料104を別々に満たした添加物チャンバと、それぞれにカフェイン110及び111を詰めた2つの別個チャンバとを含む。
【0170】
各カフェインチャンバ110及び111が同一量のカフェインを含んでいる場合、ユーザは単一用量又は二倍用量のカフェインを選択できる。しかし、一実施形態では、チャンバ110は単一用量のカフェインを含むが、チャンバ111は二倍用量のカフェインを含んでいる。これにより、ユーザは自分のコーラに放出すべきカフェインの量を4つの段階から選択できる(無し、1、2、又は3)。これら4段階のカフェイン選択量を所望の組合せの風味添加物(無し、バニラのみ、レモンのみ、チェリーのみ、レモンとライム、又はチェリーとバニラ)と組み合わせることで、この単一容器から28通りの潜在的な組合せのコーラが得られる。
【0171】
図11はサルサ又はトマトソース3を満たした容器50を示す。容器50はキャップ70で密封した出口60と、それぞれが同量の辛い唐辛子ソース105、106、及び107を含んだ3つの添加物チャンバとを含む。ユーザは、添加物チャンバ(105、106、及び/又は107)を全く使用しないか、1つ、2つ、又は3つ全てを開けることによりソースすなわちサルサ3の辛さを調節できる。容器50は、更に、ユーザに液体3の辛さを調節する方法を指示するラベル120も含んでいる。
【0172】
代替的には、各ボタンに含まれる辛い唐辛子ソースの量を段階的に増加させてもよい。好適な段階的増加パターンは幾何級数的増加で、例えば、一倍用量、二倍用量、四倍用量とするものである。これによりユーザは、ボタンの全順列を考慮することにより、線形に増加する用量パターンから任意の用量を選択できる。例えば、ボタン1(107)が一倍用量で、ボタン2(106)が二倍用量で、ボタン3(105)が四倍用量であれば、次の組合せが可能である。無し、ボタン1=一倍用量、ボタン2=二倍用量、ボタン1及び2=三倍用量、ボタン3=四倍用量、ボタン3及び1=五倍用量、ボタン2及び3=六倍用量、ボタン1、2、及び3=7倍用量。
【0173】
図12に示すように、本発明の一実施形態では、コーヒー用の使い捨て容器が提供される。容器50は出口60と、クリーム108を含む2つの添加物チャンバと、砂糖109を含む2つのチャンバと、風味料のフレンチバニラ112を含む1つの添加物チャンバと、風味料のヘーゼルナッツ113を含む1つのチャンバとを備えている。容器50にコーヒーが満たされる前又は後に適切なボタンを押すことによって、これら風味料、クリーム、及び砂糖の任意の組合せをチャンバに放出できる。カップスープにも類似の設計を使用でき、その場合は塩、こしょう、ハーブ、及び/又は香辛料がクリーム、砂糖、風味料チャンバの替わりとなる。
【0174】
図13に示した一実施形態では、容器50は、エネルギー/健康飲料を作るための食用液体ベースを満たしたアルミニウム缶である。容器50は、ユーザが開くことができる環状つまみ71を介して閉じられている出口60を含む。容器50は、2つの異なるエネルギー増強添加物114及び115と、集中力増強剤116である1つの添加物と、免疫増強剤117である1つの添加物とをそれぞれ含む4つの異なる添加物チャンバからなる。環状つまみ71を開く前又は後に、ユーザはこれら添加物から何も放出しなくてもよいし、1つ、2つ、3つ、又は4つ全てを液体ベースに放出し、できあがった飲料を消費できる。
【0175】
本発明によるペンキ容器の別の実施形態を図14に示した。容器50は、典型的には白又は明るい色のペンキベースを含んだペンキ缶である。この缶は、ユーザがこのペンキの色を暗くできる同じ色素を蓄えた4つの添加物チャンバ118を含むことができる。ベースペンキの色は、この容器に含まれる見本121の右端部に示されている。見本121は、色素を添加物チャンバ118のうち1つ、2つ、3つ、又は4つ全てから放出することにより得られるより暗い色調も示している。ベースペンキの色は壁の小さな部分で試しに塗ってよい。より暗い色調が望ましければ、1つ又は複数の添加物チャンバ118を手で押すことにより開き、控えめで再現可能な段階的色彩変化がもたらされる。見本121は缶とは別に提供してもよいし、その上面に取り付けてもよい。
【0176】
異なるペンキ容器を図15に示した。この容器50は、キャップ70で密封された出口60を含む。容器50は白いペンキベース3で満たされている。1倍(122)、2倍(123)、4倍(124)、8倍(125)、及び16倍(126)の量のマゼンタ130、シアン131、イエロー132、及びブラック133色素を蓄えた添加物チャンバが容器50に含まれる。これらの様々な量を用いることで、ユーザは、4つの色素の何れかを白いベースに加えるに当たってゼロ倍乃至31倍から任意の倍数を選択できる。これにより単一容器から324の組合せ、すなわち百万を上回る数の色を得ることが可能である。この容器は、異なる組合せの色素チャンバを開くことで作り出される色を示す単一の見本又は一連の複数見本を随意選択で含んでもよい。
【0177】
図16には、容器に関連付けられた添加物チャンバの保護カバーを備えた実施形態を示す。この実施形態は医薬品添加物に特に有用であり、添加物が内部の液体に不要に放出されるのを防止するのにも特に有用である。図16(A)は、キャップ70で密封された出口60を含む容器50を示す。容器50は食用液体ベース3で満たされている。一対のヒンジ250で容器50に取り付けられたカバー260は、添加物チャンバ2に手が触れるのを防止する。カバー260は、図16(B)に示した開口部262に挿入することで所定位置に可逆的にロックするラッチ261を含む。図16(B)では、カバー260が引き上げられて、ブリスターパック90に含まれる添加物チャンバ2が現れている。図16(C)は、ラッチ261が容器の開口部262の所定位置にロックした状態で、ヒンジ250を介して容器に取り付けられたカバー260の側面図を示す。
【0178】
添加物チャンバ構造の別の実施形態を図17に示す。添加物チャンバ2はねじ蓋式の構造である。添加物チャンバは、組み込み式の穿孔具10を含み、脆弱シール26で密封されている。添加物チャンバ2は、収容部外側壁1に設けた雌取付け具27に嵌合するよう設計された雄取付け具28も含む。又、収容部は、雌取付け具の下方に設けた脆弱シール20も含み、この脆弱シールは、添加物チャンバ2の取り付けに先立って収容部壁を密封する添加物チャンバを収容部3に螺合するとにより、穿孔具10が脆弱シール26及び20を破り、添加物4が収容部3内の液体に放出される。代替的な実施形態では、添加物チャンバ2が収容部に取り付けられた後で、穿孔具10に脆弱シール26及び20を破らせるため、ユーザが添加物チャンバ2を手動で押し込む必要がある。
【0179】
子供用の一般市販薬の容器を図18に示す。容器50は適切な食用液体ベース3を含む。容器50は、風船ガム140風味料、グレープ141風味料、及びベリー142風味料を含む添加物チャンバと、うっ血除去薬150、抗ヒスタミン剤151、及び解熱/鎮痛剤152のそれぞれ3つのチャンバとを含む。この容器には、1つの添加物チャンバが体重10乃至20ポンドの子供に適していること(127)、2つの添加物チャンバが体重20乃至32ポンドの子供に適していること(128)、3つの添加物チャンバ全ての使用が体重32乃至50ポンドの子供に適していること(129)が表示されている。介護者は子供の好みに合わせて液体に風味付けし、子供の症状及び体重に合わせて適切な薬剤を添加できる。この単一容器は、風邪、インフルエンザ、及びアレルギーなど様々な症状の治療に対して多くの選択肢を提供する。
図19は、毛染め剤基本液体3と、赤134、金135、茶136、及び黒137の染毛剤を蓄えた多数の添加物チャンバとを含む一回使用容器50を示す。更に、この容器は、ヘアコンディショナー160を蓄えた添加物チャンバも含む。容器50はユーザの手引きとなるよう漸増的用量指示170も含んでいる。例えば、レベル1はチャンバ1を開くことで、レベル2はチャンバ1及び2を開くことで得られるなどと増加していくものである。任意の色を含む各チャンバ内の染毛剤の量は同一でもよいし、或いは、所望の用量増分次第で、それぞれの列の連続したチャンバごとに段階的に増加或いは減少させてもよい。例示した染毛剤は1つの可能性に過ぎない。染毛剤は一種類(例えば茶色)とし、色の幅は少なくても茶色の中でより多くの変化をもたらすようにしてもよい。各チャンバ内の量が異なれば、より広い範囲及び増加分を得るためのより複雑なチャンバ開放パターンに関わる別の又は追加指示を表示してもよい。巻き毛剤又は追加コンディショナー160などの非着色剤チャンバを含めてもよい。
【0180】
図20は、3つの添加物チャンバ2を備えた詰め替え可能な容器50の3次元図を示す。それぞれの添加物チャンバ2は、内部に収容された添加物4の一部のみを小出しする注入ボタン14を備えている。注入ボタン14を一回(又は数回)押すことで、一定量の高濃度の添加物4が放出され、容器出口60から注ぎ出したり飲んだりできる液体ができあがる。それぞれの添加物チャンバ2は、風味又は特性が異なる添加物4を含むことができる。例えば、各チャンバ2には、水を主成分とする液体から容器6回分の異なる風味(及び/又は色)の飲料を作るのに十分な量の人工甘味料、着色料、及び風味料を含むようにしてもよい。一例では、チャンバ2の1つを人工甘味料を含む黄色のレモン飲料濃縮物とし、別のチャンバを人工甘味料を含む緑色のライム飲料濃縮物とし、3番目を人工甘味料を含む赤色のチェリー飲料濃縮物とする。この風味付け飲料が消費されると、この容器に水を補給すれば同一又は別の味付け飲料を再度作ることができる。従って、一本の容器から18本分の飲料を作ることができる。これによってパッケージ材料の消費量を減らしつつ、消費者は様々風味を楽しむことができるようになる。同じ又は異なる風味料を含む1つ乃至12の添加物チャンバを設けて、それぞれが収容部に1乃至24回、好適には1乃至8回注入できる量としてもよい。飲料の個々の構成要素(風味、色、甘味料、カフェイン)を異なる添加物リザーバに仕切ることもでき、ユーザによる飲料の構成要素の調節を容易にできる。
【0181】
図21では、容器50は、基本液体3を満たした主チャンバと出口60に又はその近くに位置した混合チャンバ180とを含む。主チャンバ及び添加物チャンバ2は両方とも混合チャンバ180にチューブなどの導管190を介して接続している。添加物4の流れは本明細書で説明するように弁又は弁ブロックにより調節可能である。増加分の印をつけた回転盤又はダイアル(図示しない)を設けることで、ユーザがこれら添加物の比を選択できるようにしてもよい。
【0182】
幾つかの代替的実施形態では、1つの添加物チャンバのみが設けられており、ユーザは基本液体に放出する量を変えられる。これは、日焼け止め添加物を備えたサンタンローション基本液体又は活性忌避剤(例えばジエチルトルアミド)を添加物として備えた蚊避け剤の好適な実施形態となろう。基本液体がサンタンローションである一実施形態では、追跡可能染料(本発明の分野において公知であり、ローションの身体への付着面積を推測するのに役立つ)を追加の添加物としてもよい。
【0183】
添加物と混合した基本液体を混合チャンバから放出する方法は、柔軟性チューブ液体容器(液体はゲル又はクリームでよい)の場合は絞り出しとし、加圧容器の場合はポンプ噴霧器、エアロゾル・スプレーヘッドとすることができ、それ以外でも任意の公知の液体放出装置とすることができる。又、混合チャンバ180は液体放出装置内に収容してもよい。添加物が混合チャンバに流入する地点に逆止め弁を設けて逆流を防止してもよい。
図21に示した構成は、添加物を様々な香料及び/又は洗浄向上剤とした洗浄基本液体にも適している。更に、この構成はカーポリッシュ基本液体や、典型的には研磨粒子と混合した他の液体にも適している。この実施形態では、添加物チャンバは様々な粒径の研磨粒子を含むことになる。ユーザは、洗浄又は研磨処理の過程で荒い粒度から始めて細かい粒度で終了することが多いので、これは特に有用である。
【0184】
別の混合チャンバ構成を図22に示した。図22(A)では、容器50は、液体3で満たされた主チャンバと混合チャンバ180とを含む。主チャンバも添加物チャンバ2も混合チャンバに導管190を介して接続している。添加物チャンバ2は、注入ボタン14の使用により、混合チャンバ内に一回に一容量分が小出しされる複数用量の添加物4を含む。図22(B)に示したように、一定量の基本液体3を混合チャンバ180内にポンピング或いはそれ以外の方法(例えば、キャップ70を出口60に装着したまま逆さにすることによって)で小出しする。手動で注入ボタン14を押すことで所望の添加物4が混合チャンバ180内に小出しされ、使用毎に基本液体と添加物の非常に多様な組合せが作り出される。混合チャンバからの流れが添加物チャンバや主チャンバに入るのを防止するため、導管190には逆止め弁又は類似の装置を取り付けるのが好ましい。
【0185】
図23に示した容器50の3次元図は図20に示した容器と似ている。しかし、この容器では3つの添加物チャンバ200、201、及び202のそれぞれの組は、オプションの風味料や着色料ではなく、標準的な基本液体の実際の或いは使用可能な成分を含んでいる。この図では、基本液体はコーラ飲料であり、3つの添加物チャンバの各組はコーラの原料成分を含んでいる。この基本液体コーラは、これらコーラ原料成分それぞれを少量含んでいる(或いは全く含んでいない)。1つの成分を含んだ3つの添加物チャンバ全てを開くと、ユーザはそのコーラ原料成分を非常に多量に含んだコーラ飲料を作ることになる。好適な一実施形態では、同じ成分を収容した3つの添加物チャンバそれぞれの濃度が累進的に高くなるため、より多くの添加物濃度が得られる(例えば、図15の添加物チャンバの構成を参照)。
【0186】
この例では、もし3つの添加物チャンバの各組が1、2、及び4単位のコーラ成分をそれぞれ収容していれば、512種の異なる特性のコーラを作り出すことができるはずである。現在、コカコーラ(登録商標)とペプシ(登録商標)との間で、どちらの配合成分が消費者に好まれているかが論争となっており、これは特に有用である。こうしたコーラ製造業者は、自分の配合成分を好む消費者の割合が高いと主張するかもしれないが、数億人の消費者は明らかにどちらかの配合成分を好んでいる。事実、数年前にコカコーラ(登録商標)は失敗に終わった新たなコーラ配合成分を発売した。失敗の理由は、多くの顧客が古いコーラ配合成分の方が良いと感じたからである。図23に示した設計によれば、消費者は単一容器から自分たちの好む配合成分を作り出すことができる。このボトルをプログラミングする目新しさや面白さは、特に若い世代に遊びの要素も提供するはずである。
【0187】
上述以外の食用に適した基本液体に関しては、舌で感知できる風味の数(塩、甘み、酸味、苦み、うま味、辛み)はかなり少なく、通常、残りは嗅覚で感知されることは注目されたい。基本液体によく合った香りに基づく風味料を含む別個の添加物チャンバと共に、添加物チャンバにこれら舌で感知できる風味を2つから5つ用いることで非常に広範囲の味覚を得ることができる。
【0188】
図24では、容器50は香水ベースの基本液体3を含む。基本液体3は、基本レベルの香り成分を含んでもよく、含まなくてもよい。容器50は出口60とキャップ70を含む。添加物チャンバ143、144、145、及び146の組により、ユーザがプログラム可能な量の多くの香り添加物(芳香剤添加物)が得られる。図24に示したこれら4つの添加物チャンバに含まれる4つの添加物は、同じ香り添加物を含む各添加物チャンバが同一量を含む場合、54(4つの芳香の0倍、1倍、2倍、3倍、又は4倍用量)又は625の異なる組合せを作り出すことができる。図15に示したように各香り添加物が段階的に多くなる(1倍、2倍、4倍、8倍)場合は、ユーザは164又は60,000を超える組合せを得られる。
【0189】
それぞれのタイプの芳香添加物を、その芳香添加物が呼び起こすと言われている感情に対応した情緒的特徴に関連付けてもよい。幾つかの組の質問を用いてユーザの性格タイプ又は所望の効果を推定したり、ユーザに開けるべき添加物チャンバの組合せを指示したりできる。又、複数添加物チャンバを所定の組合せで開けて得られる芳香に、製造者が別々に名前を付けてもよい。
【0190】
図25は、好適には静脈内注入液バッグである本発明のプログラム可能な柔軟容器50を示す。図25(A)は、液体3で満たした柔軟容器50を示す。添加物チャンバ147、148、及び149は異なる添加物を収容している。これら添加物チャンバは、接着剤又は熱溶着で収容部に取り付けた区画210内に収容されている。添加物区画の開口部は、添加物チャンバに加圧することにより破れるよう設計された脆弱シール20によって基本液体3から分離されている。図25(B)は容器50の側面図を示し、1つの添加物チャンバ2がシール210によって収容部に取り付けられ、脆弱シール20によって収容部から分離されている。
【0191】
図26(A)と26(B)には、基本液体ごとに、本発明の容器の添加物チャンバに含めることができる様々な好適な添加物を示した。指定した液体とともに、少なくとも2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の列挙した添加物を提供するのが好ましい。列挙した全ての添加物を指定した液体とともに提供するのが最も好ましい。図26(A)及び26(B)に列挙したもの以外の添加物をこれら基本液体と共に提供してもよいことは理解すべきである。列挙した添加物の何れも単一の添加物チャンバ又は別個の複数添加物チャンバに入れて提供してもよく、複数の添加物チャンバで提供されている場合は、これら複数の添加物チャンバそれぞれに含まれる添加物の量は同一でもよいし異なっていてもよい。代替的な一実施形態では、列挙した添加物の中から複数を単一の添加物チャンバに組み合わせて入れることもできる。
【0192】
図27(A)は、本発明の一容器の設計を示す。収容部はコーラを満たすことができるプラスチックボトルである。この容器は収容部に溶着したボタン式の添加物チャンバ2を備えている。添加物チャンバ2は、収容部の上部の外周に等間隔で配置され、各チャンバに収容された添加物を明記したラベル206も備えている。図27(B)は図27(A)に示した容器50の側面図を示し、ボタン式の添加物チャンバ2はユーザが押圧すると、コーラ基本液体3内に放出されるチェリー風味料204を含むことが図示されている。
【0193】
図28は、基本液体3と、複数の出口60と、各出口に関連付けられた添加物チャンバ2とを含む本発明1の容器の破断図を示す。それぞれの添加物チャンバ2は導管222によって出口60に接続されている。図28(A)は、ユーザが、穿孔ストロー220をその鋭い先端221を用いて出口60に沿って挿入した状態である。図28(B)は、ユーザが、穿孔ストロー220を導管222に沿って移動させて添加物チャンバ2を突き刺し、添加物4を基本液体3内に放出させた状態である。
【0194】
図29は、本発明の容器1の側面図を示す。図29(A)で、添加物チャンバ2は、添加物4が蓄えられている脆弱ホルダ230を含む。更に、添加物チャンバ2は、その内側壁に剛体部分240と、収容部に蓄えられた基本液体3からそのチャンバを密封するプラグと21を含む。図29(B)で、ユーザは手による圧力を添加物チャンバ2の外側壁に加えて、脆弱ホルダ230をチャンバの内側壁240の剛体部分に押しつける。これにより脆弱ホルダ230が破れ、添加物4をチャンバ内に放出することになる。又、同じ力によってプラグ21が開き、脆弱ホルダ230から添加物チャンバ2内に放出された添加物4がこの時点で基本液体3に流れ込み、混ざり合うことになる。
【0195】
図30は、本発明の一実施形態の製造方法を示す。図30(A)は、容器の上部の形状に一致し且つ外向き突起270及び出口60を含む外側部分250と、容器全体の形状に一致した内側部分260とを示す。又、内側部分は開口部280も含む。図30(B)は、開口部280が突起270に位置合わせ可能となる様態で外側部分250が内側部分260に嵌合することを示す。図30(C)は、外側部分250を内側部分260に溶着した組み付け状態の容器を示す。開口部は突起の下層に位置し、突起と内側部分とにより形成される添加物チャンバに添加物を容器の内側から供給する手段となる。
【0196】
図31は、本発明による別の実施形態の製造方法を示す。図31(A)は、横たわった状態の容器1の一部の破断図を示す。この容器には外側に向かって延びる突起290が設けられている。図31(B)では、同一の容器50の突起に添加物4を満たした後、膜300で密封して中身を詰め密封された添加物チャンバを形成したことを示す。上述の容器に設けた付加的突起に関しても、容器を回転させつつ同様に添加物を満たし密封してもよい。
【0197】
図32は、本発明による別の実施形態の製造方法を示す。図32(A)は、1つの凸部310及び2つのフランジ320を含む要素を示す。図32(B)では、図32(A)に示した要素を容器1に組み付けて添加物チャンバ2を形成することを示す。フランジ320は容器1の外側表面に融着されている。これによって、要素310の凸部と容器の外側壁との間に添加物チャンバ2が形成される。図32(B)では、添加物チャンバ2は、添加物4で部分的に満たされている。
【0198】
明細書を検討し開示された本発明を実施すれば、本発明の他の実施形態は通常の技能を備えた当業者には明白となるはずである。本願明細書及び実例は例示的なものと意図されており、本発明の真の範囲及び精神は次の特許請求の範囲に示されている。
【図面の簡単な説明】
【0199】
【図1】本発明による容器の一実施形態の側面断面図を示す。
【図2】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図3】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図4】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図5】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図6】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図7】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図8】本発明による容器の別の実施形態の2つの側面断面図を示す。
【図9】本発明による別の容器の製造方法を示す幾つかの図である。
【図10】本発明による容器の別の実施形態の3次元図を示す。
【図11】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図12】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図13】本発明による容器の別の実施形態の3次元図である。
【図14】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図15】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図16】本発明による容器の別の実施形態を幾つか示す。
【図17】本発明による容器の別の実施形態の側面断面図を示す。
【図18】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図19】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図20】本発明による別の容器の3次元図を示す。
【図21】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図22】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図23】本発明による別の容器の3次元図を示す。
【図24】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図25】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図26】(A)及び(B) 本発明による容器の幾つかの実施形態を示す。
【図27】本発明による容器の一実施形態の設計を示す。
【図28】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図29】本発明による容器の別の実施形態を示す。
【図30】本発明による容器の製造方法を示す。
【図31】本発明による容器の別の製造方法を示す。
【図32】本発明による容器の別の製造方法を示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プログラム可能な液体容器であって、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが別個に選択された添加物を含むと共に、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記添加物チャンバ外側表面は前記収容部と物理的に連通しており、
前記収容部に基本液体を充満させ且つ前記出口を密封すると、前記添加物チャンバはユーザが開放でき、何れかの添加物チャンバの開放が、その内部に蓄えられた添加物を前記収容部内の前記基本液体と連通させ、且つ前記密封収容部の完全な状態を損なうことがない、プログラム可能な液体容器。
【請求項2】
前記基本液体が食用基本液体であり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記基本液体が水である、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記基本液体が炭酸水であり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、又は保存料から別個に選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項5】
前記基本液体が野菜又は肉ブイヨンであり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、医薬品、栄養素、混合促進剤、又は保存料から別個に選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項6】
前記基本液体が飲料である、請求項2に記載の容器。
【請求項7】
前記飲料が、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は炭酸飲料から選択され、前記添加物それぞれが、着色剤、風味料、甘味料、医薬品、栄養素、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から個別に選択される、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記基本液体が甘味料を含まないコーラであり、前記容器が少なくとも3つの異なる添加物チャンバを含み、そのうちの第1添加物が風味付け剤で、第2添加物が甘味料で、第3添加物がカフェインである、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
レモン風味料、ライム風味料、チェリー風味料、バニラ風味料、人工甘味料、及びカフェインとした各添加物のための別々の添加物チャンバを含む、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記カフェイン添加物用に2つの別々の添加物チャンバを含む、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記添加物チャンバを開放した後は、前記添加物と前記基本液体との連通が視覚的に確認できる程度に前記容器の少なくとも一部を透明とした、請求項2に記載の容器。
【請求項12】
風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、又は炭酸ガス飽和剤を含む前記添加物チャンバの前記何れかが着色剤を更に含み、前記添加物が前記基本液体に液体連通すると、該着色剤が前記基本液体の色を知覚可能に変化させる、請求項2に記載の容器。
【請求項13】
2つ以上の別々の添加物チャンバを備え、各チャンバが異なる風味付け剤添加物を含み、各チャンバが前記風味付け剤添加物に典型的に関連付けられた着色剤を更に含む、請求項2に記載の容器。
【請求項14】
前記基本液体が、水、炭酸水、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は炭酸飲料から選択され、前記風味付け剤添加物が、バニラ、レモン、ライム、チェリー、オレンジ、マンダリンオレンジ、バナナ、マンゴ、パパイヤ、グレープフルーツ、ブラックベリー、ラズベリー、ストローベリー、ミックスベリー、キーウィー、ルートビア、又はアップルから選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項15】
前記飲料が紅茶であり、前記風味付け剤添加物が、アップル、アプリコット、ブルーベリー、チョコレート、キーウィー、ストローベリー、ミント、オレンジ、ピーチ、チェリー、マンダリンオレンジ、サッサフラス、ラズベリー、パッションフルーツ、マンゴ、レモン、ライム、クローブ、クロスグリ、シナモン、クランベリー、又はパパイヤから選択される、請求項6に記載の容器。
【請求項16】
前記飲料がコーヒーであり、前記風味付け剤添加物が、バニラ、ヘーゼルナッツ、モカ、チョコレート、シナモン、アプリコット、バナナ、ブルーベリー、バターペカン、バーボン、キャラメル、チェリー、ミント、ラズベリー、ココナッツ、ラム、バニラ、フランジェリカ、マカデミアナッツ、ラム、オレンジ、パンプキン、栗、メイプル、ホワイトチョコレート、ペカン、バタースコッチ、アーモンド、アマレット、ヘーゼルナッツ、モカ、チョコレート、又はシナモンから選択される、請求項6に記載の容器。
【請求項17】
前記風味付け剤添加物が、塩、黒コショウ、トウガラシ、ニンニク、タマネギ、ハーブ、香辛料から選択される、請求項5に記載の容器。
【請求項18】
前記医薬品が、カフェイン、テオフィリン、睡眠補助剤、鎮痛薬、抗炎症薬、うっ血除去薬、消化薬、抗ヒスタミン剤、去痰剤、咳止め、又は勃起不全薬から選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項19】
前記甘味料が人工甘味料である、請求項2に記載の容器。
【請求項20】
前記人工甘味料が、サッカリン、チクロ、アスパルテーム、アリテーム、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、又はステビアから選択される、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
前記栄養素が、ビタミン、ミネラル、ハーブエキス、又は食用サプリメントから選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項22】
前記基本液体が透明で、前記容器が少なくとも3つの別々の添加物チャンバを含み、該3つの別々の添加物チャンバそれぞれが異なる着色剤を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項23】
前記着色剤添加物が、赤、青、及び緑の着色剤を含む、請求項22に記載の容器。
【請求項24】
橙、黄、及びスミレの着色剤用の別々の添加物チャンバを含む、請求項23に記載の容器。
【請求項25】
前記基本液体が白色であり、少なくとも3つの別々の添加物チャンバを含み、そのうちの第1添加物チャンバがシアン着色剤を含み、第2添加物チャンバがイエロー着色剤を含み、第3添加物チャンバがマゼンダ着色剤を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項26】
前記保存料がEDTA、BHT、又は安息香酸から選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項27】
前記飲料がアルコール飲料である、請求項6に記載の容器。
【請求項28】
前記飲料が乳製品又は風味付け前の乳製品である、請求項6に記載の容器。
【請求項29】
前記容器は、無菌状態で基本液体で満たされ且つ密封されている、請求項1に記載の容器。
【請求項30】
前記基本液体が乳児用調合乳であり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、又は保存料から別個に選択される、請求項29に記載の容器。
【請求項31】
前記基本液体が患者への静脈内注射を意図したものであり、前記添加物それぞれが、医薬品、栄養素、塩、又は糖から別個に選択される、請求項29に記載の容器。
【請求項32】
前記基本液体がペンキであり、前記添加物それぞれが、ペンキ色素又は染料から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項33】
前記基本液体が細胞成長用の培地であり、前記添加物それぞれが、金属、アミノ酸、抗菌物質、抗真菌剤、酵素、医薬品、pH調整剤、塩、糖、色pH指示薬、ヌクレオチド、タンパク質、抗体、蛍光プローブ、放射性プローブ、又は栄養素から別個に選択される、請求項29に記載の容器。
【請求項34】
前記基本液体が香水ベースであり、前記添加物それぞれが、着色剤又は芳香物質から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項35】
前記基本液体が化粧品ベースであり、前記添加物それぞれが、着色剤又は芳香物質から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項36】
前記基本液体が毛染め剤ベースであり、前記添加物それぞれが、染毛着色剤である別個に選択された添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項37】
前記基本液体が洗浄剤ベースであり、前記添加物それぞれが、漂白剤、芳香物質、濃縮洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は消毒剤から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項38】
前記基本液体が消毒剤ベースであり、前記添加物それぞれが、漂白剤、芳香物質、洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は濃縮消毒剤から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項39】
前記基本液が皮膚軟化剤であり、前記添加物それぞれが、芳香物質、着色剤、紫外線ブロック剤、栄養素、又は虫除けから別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項40】
前記添加物チャンバそれぞれの前記チャンバ外側表面の少なくとも一部が、前記収容部の前記主チャンバと物理的に連通している、請求項1に記載の容器。
【請求項41】
前記添加物チャンバそれぞれの前記チャンバ外側表面の少なくとも一部が、前記収容部外側表面と物理的に連通している、請求項1に記載の容器。
【請求項42】
前記添加物チャンバそれぞれが、該チャンバを開放するための組込式手段を更に含む、請求項1に記載の容器。
【請求項43】
前記添加物チャンバそれぞれを開放するための手段を更に含み、前記チャンバを開放するための該手段が前記チャンバと物理的に連通していない、請求項1に記載の容器。
【請求項44】
前記添加物チャンバそれぞれは、該チャンバ外側表面に前記ユーザにより物理的圧力が掛けられると、開放して前記収容部チャンバと物理的に連通する、請求項1に記載の容器。
【請求項45】
前記主チャンバと前記出口との間に配置された混合チャンバを更に備え、前記主チャンバが、前記基本液体を前記主チャンバから該混合チャンバへ一方向に流動させる一方向閉鎖手段により該混合チャンバに連結されており、前記添加物チャンバそれぞれは、開放すると該混合チャンバと連通する、請求項1に記載の容器。
【請求項46】
前記添加物チャンバがブリスターパックである、請求項44に記載の容器。
【請求項47】
前記添加物チャンバがガス入りポリエチレン製である、請求項44に記載の容器。
【請求項48】
前記組込式手段が前記添加物チャンバに内蔵されたプランジャ装置である、請求項42に記載の容器。
【請求項49】
前記組込式手段が圧電手段である、請求項42に記載の容器。
【請求項50】
前記組込式手段が穿孔具である、請求項42に記載の容器。
【請求項51】
任意の1つの添加物チャンバから放出され且つ前記基本液体と連通させる添加物の量がユーザにより調節可能である、請求項42に記載の容器。
【請求項52】
前記添加物チャンバの開放がスイッチ、レバー、又は弁により制御される、請求項2に記載の容器。
【請求項53】
前記組込式手段がピストンである、請求項42に記載の容器。
【請求項54】
前記添加物チャンバが注射器である、請求項53に記載の容器。
【請求項55】
前記添加物チャンバが、前記収容部外側表面にある隆起した中空の柔軟ボタンである、請求項1に記載の容器。
【請求項56】
前記添加物チャンバが、前記収容部の開口部と連通し且つそれを密封しており、前記添加物チャンバと該開口部との間の該密封シールが、取り外し可能プラグ又は破壊可能な液体不浸透性バリヤから選択される、請求項55に記載の容器。
【請求項57】
前記液体不浸透性バリヤが前記収容部内側表面と連続しており、前記開口部に弱い線を含む、請求項56に記載の容器。
【請求項58】
前記添加物チャンバが溶解可能な固体である、請求項1に記載の容器。
【請求項59】
前記添加物が、タブレット、ディスク、バー、粉体、マイクロスフェア、ナノスフェア、結晶、フレーク、又はシートから選択される、請求項58に記載の容器。
【請求項60】
前記添加物は粒子であり、該粒子は、前記基本液体と連通させたときに均一に分布するよう粒度分布されている、請求項60に記載の容器。
【請求項61】
前記添加物が混和性液体である、請求項1に記載の容器。
【請求項62】
プログラム可能な液体容器であって、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、密封可能な出口、及び該出口を密封する密封装置を備えた収容部と、
複数の添加物チャンバ内で別個に密封され又は複合する複数の異なる添加物であって、それぞれの添加物チャンバが、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の異なる添加物とを含み、
前記添加物チャンバ外側表面は前記密封装置と物理的に連通しており、
前記収容部に基本液体を充満させ且つ前記出口を密封すると、前記添加物チャンバはユーザが手で開放でき、何れかの添加物チャンバの開放が、その内部に蓄えられた添加物を前記収容部内の前記基本液体と連通させ、且つ該開放は前記密封収容部の完全な状態を損なうことがなく、
前記液体が食用液体であり且つ前記添加物チャンバの1つが、着色剤である添加物を含む場合、前記添加物チャンバのうち少なくとも別の1つは、着色剤以外の添加物を含む、プログラム可能な液体容器。
【請求項63】
基本液体を充満できる主チャンバと、該主チャンバと物理的に連通する収容部内側表面とを備えた収容部を含む使い捨て液体容器であって、該基本液体と連通可能な該内側表面の少なくとも一部は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、又はコーヒーから選択される添加物で塗布されており、該添加物が該基本液体中で可溶である、使い捨て液体容器。
【請求項64】
基本液体と連通させることを意図すると共に外側表面を含む使い捨て器具であって、該外側表面が、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒーから選択された添加物で塗布されており、該添加物が前記液体中で可溶である、使い捨て器具。
【請求項65】
前記器具がスプーン又は攪拌器である、請求項64に記載の器具。
【請求項66】
前記器具は前記基本液体中で可溶な物質からなる、請求項65に記載の器具。
【請求項67】
基本液体に加えられる複数の添加物を含む単一の構成物であって、
前記複数の添加物が、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択された少なくとも3つの異なる添加物を含み、
それぞれの添加物がユーザにより互いに手で分離可能である、単一の構成物。
【請求項68】
LCDディスプレイを更に含む、請求項1に記載の容器。
【請求項69】
前記LCDディスプレイが温度表示器である、請求項68に記載の容器。
【請求項70】
前記LCDディスプレイは添加物チャンバが開放されたことを前記ユーザに示す、請求項68に記載の容器。
【請求項71】
前記基本液体が前記出口から出る前に、前記基本液体を加熱又は冷却するための装置を更に含む、請求項1に記載の容器。
【請求項72】
前記添加物が、不活性ガス下で前記添加物チャンバ内に密封されている、請求項1に記載の容器。
【請求項73】
前記添加物チャンバが格子状配列に配置されている、請求項1に記載の容器。
【請求項74】
同じ添加物が複数チャンバ内に存在し、同じ添加物を含む該複数のチャンバが、前記格子の一行又は列に並べられている、請求項73に記載の容器。
【請求項75】
同じ添加物を含む前記複数のチャンバそれぞれが、異なる量又は濃度の前記同じ添加物を含む、請求項74に記載の容器。
【請求項76】
前記異なる量又は濃度の前記同じ添加物が、前記複数のチャンバの第1チャンバでは1倍で、前記複数のチャンバの第2チャンバでは2倍で、前記複数のチャンバの第3チャンバでは4倍であり、前記複数のチャンバが3つより多ければ、同じ添加物を含む後続のチャンバそれぞれでは先行するチャンバの2倍とする、請求項75に記載の容器。
【請求項77】
前記基本液体が白又は無色ペンキであり、前記容器が、シアン、イエロー、マゼンダ、及びブラック着色剤を含む4X4配列の添加物チャンバを含む、請求項76に記載の容器。
【請求項78】
前記添加物と前記基本液体の混合を促進する構造を更に含み、該構造が前記主チャンバと連通している、請求項1に記載の容器。
【請求項79】
前記添加物チャンバが加圧されている、請求項1に記載の容器。
【請求項80】
自動販売機から個人用飲料のより良い品揃えを提供する方法であって、
同じ基本液体で満たした複数ボトルを前記自動販売機に蓄える段階と、
少なくとも4つの異なる個々に包装された風味付け剤添加物を含む複数の別々に包装された添加物を前記自動販売機に蓄える段階と、
前記基本液体のボトルと前記風味付け剤包装添加物から選択した1つとを、前記自動販売機から一回の購入で売りに出す段階とを含む、方法。
【請求項81】
前記風味付け剤包装添加物それぞれの一部がカフェインを更に含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記風味付け剤包装添加物それぞれの第1部分が人工甘味料を更に含み、前記風味付け剤包装添加物それぞれの第2部分が天然甘味料を更に含む、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
個人用飲料自動販売機であって、
同じ基本液体を満たした複数ボトルの保管スペースと、
複数の別々に包装された添加物の保管スペースとを含み、
前記自動販売機は、一回の購入毎に、ユーザによる前記添加物の少なくとも1つの選択を可能とする選択手段を含み、前記購入及び添加物の前記選択の後に、前記販売機は、前記基本液体のボトルと、前記少なくとも1つの選択された包装添加物とを前記ユーザに与える、個人用飲料自動販売機。
【請求項84】
前記添加物チャンバが、該添加物チャンバの前記内側表面に永久的に取り付けられた液体透過性の内側チャンバを含み、前記添加物が該内側チャンバの内部にある、請求項1に記載の容器。
【請求項85】
食用基本液体を満たした少なくとも1つの容器と、
前記基本液体に加えられる複数の添加物であって、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択される少なくとも3つの添加物を含む、複数の添加物と、
前記容器と前記複数の添加物を単一の携帯用包装内で保持するためのホルダと、から実質的になるキット。
【請求項86】
前記複数の添加物は単一の構成物である、請求項85に記載のキット。
【請求項87】
プログラム可能な液体容器であって、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び複数の密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封可能な出口と数の上で一致した複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが、前記出口の1つと連通すると共に別個に選択された添加物を含む複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記収容部に基本液体が充満されている時に、穿孔具を出口から前記収容部内に挿入して該出口を開放することと、前記開放した出口を介して前記穿孔具を挿入することで前記開放した出口に関連付けられた添加物チャンバを開放することによって、それぞれの添加物チャンバはユーザが開放でき、何れかの添加物チャンバを開放することで、該チャンバに蓄えられた添加物が前記収容部前の該基本液体と連通する、プログラム可能な液体容器。
【請求項88】
前記基本液体が食用基本液体である、請求項87に記載の容器。
【請求項89】
前記食用基本液体がフルーツジュースである、請求項87に記載の容器。
【請求項90】
前記穿孔具が穿孔ストローである、請求項87に記載の容器。
【請求項91】
出口が導管を介して添加物チャンバと連通している、請求項87に記載の容器。
【請求項92】
前記収容部が基本液体で充満され且つ加圧状態で密封されており、該圧力を開放する前に任意の添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な5歳児の指による力の少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5倍から選択される、請求項1に記載の容器。
【請求項93】
前記圧力を開放する前に任意の添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な成人男性の指による力の少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5倍から選択される、請求項92に記載の容器。
【請求項94】
前記圧力を開放した後に任意の添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な5歳児の指による力よりも小さい、請求項92又は93に記載の容器。
【請求項95】
前記添加物は脆弱なホルダ内の液体添加物であり、該脆弱なホルダは前記添加物チャンバ内に位置している、請求項1に記載の容器。
【請求項96】
前記添加物チャンバの内側表面の少なくとも一部が堅い領域を含み、前記脆弱なホルダが十分な手による力で該堅い領域に押しつけられた際、該堅い領域は、前記脆弱なホルダから前記添加物を放出させるのに十分な抵抗力を備えている、請求項95に記載の容器。
【請求項97】
前記添加物チャンバの内側表面の少なくとも一部が鋸刃状の又は先のとがった要素を含み、前記脆弱なホルダが手による力で該内側表面の一部に接触した際、該鋸刃状の又は先のとがった要素は、前記脆弱なホルダからその内部に含まれた前記添加物を放出させる、請求項95に記載の容器。
【請求項98】
請求項55に記載の容器を製造する方法であって、
a. 前記容器の柔軟な外側部分を用意する段階であって、該外側部分が外向き突起を含み、該外向き突起が、最終組立済み容器における添加物チャンバの一部を画定すると共に該最終組立済み容器の少なくとも一部に形状において一致する、外側部分を用意する段階と、
b. 前記外側部分よりも柔軟性が少ない内側部分を用意する段階であって、前記外側部分が前記容器全体に形状において一致する、内側部分を用意する段階と、
c. 前記外側部分を前記内側部分の上に嵌合する段階と、
d. 前記内側部分を前記外側部分に溶着する段階とを含む、方法。
【請求項99】
前記内側部分が、前記内側部分と前記外側部分とが互いに溶着された際に、前記外向き突起の少なくとも一部と位置合わせされる開口部を更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記内側部分は、前記組立済み容器の前記外向き突起に手の圧力を加えた場合に開放可能な要素を更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
前記添加物チャンバに1つ又は複数の添加物を充満する更なる段階を含む、請求項98に記載の方法。
【請求項102】
e. 前記添加物チャンバに1つ又は複数の添加物を、前記開口部を介して前記容器の内側から充満する段階と、
f. 前記開口部を密封する段階とを更に含む、請求項99に記載の方法。
【請求項103】
請求項1に記載の容器を製造するための方法であって、前記容器が上部と、本体部分と、添加物チャンバに十分な圧力を加えて該チャンバを開かせ、内部に含まれた添加物を前記容器内に含まれた基本液体に放出させる手段とを含み、該上部及び該本体部分が互いに溶着されて前記容器を作製するものであり、
a. 内部表面と、外部表面と、該内側表面に取り付けられた複数の開放添加物チャンバとを備えた上部を用意する段階と、
b. 前記添加物チャンバに別個に選択した添加物を充満する段階と、
c. 前記添加物チャンバを密封する段階と、
d. 前記上部を本体部分に溶着して前記容器を形成する段階とを含む、方法。
【請求項104】
前記添加物が液体であり、前記添加物が流れを形成する程度に小径の開口部を介して前記添加物チャンバから開放される、請求項55に記載の容器。
【請求項105】
前記添加物が液体であり、前記添加物が前記添加物チャンバの下3分の1に位置した開口部を介して開放される、請求項55に記載の容器。
【請求項106】
前記複数の添加物チャンバが、前記容器の容器の外周沿ってに放射状に配置されている、請求項55に記載の容器。
【請求項107】
前記容器が、第1外周を備えた出口と第2外周を備えた中央部とを含むボトルであって、前記第2外周は前記第1外周より大きく、前記添加物チャンバは該出口と該中央部との間に位置している、請求項106に記載の容器。
【請求項108】
前記添加物チャンバが、前記第1外周より大きく前記第2外周より小さい外周を備えた前記ボトルの部分に位置した、請求項107に記載の容器。
【請求項109】
請求項55に記載の容器を製造する方法であって、
a. 前記収容部の少なくとも一部を用意する段階であって、前記一部がその表面に外向き突起を含んだ、用意する段階と、
b. 前記収容部の一部の内側表面に膜を取り付けて、前記突起と前記収容部の一部の内部空間との間での連通を遮断することで、前記突起及び前記膜により画定されるチャンバを形成する段階とを含む、方法。
【請求項110】
前記収容部の一部の前記内側表面に前記膜を取り付ける前に、前記突起が添加物で充満されている、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
請求項55に記載の容器を製造する方法であって、
a. フランジ部及び凸部を備えた添加物チャンバ要素を用意する段階と、
b. 前記チャンバ要素の前記フランジ部を前記収容部の前記外側部分に取り付けて、前記添加物チャンバ要素の前記凸部と前記収容部の前記外側部分とによって画定される添加物チャンバを形成する段階とを含む、方法。
【請求項112】
前記収容部が、前記要素の前記フランジが前記収容部の前記外側部分に取り付けられると、前記要素の前記凸部の少なくとも一部と位置合わせされる開口部を更に含む、請求項111に記載の方法。
【請求項1】
プログラム可能な液体容器であって、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが別個に選択された添加物を含むと共に、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記添加物チャンバ外側表面は前記収容部と物理的に連通しており、
前記収容部に基本液体を充満させ且つ前記出口を密封すると、前記添加物チャンバはユーザが開放でき、何れかの添加物チャンバの開放が、その内部に蓄えられた添加物を前記収容部内の前記基本液体と連通させ、且つ前記密封収容部の完全な状態を損なうことがない、プログラム可能な液体容器。
【請求項2】
前記基本液体が食用基本液体であり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択される、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記基本液体が水である、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記基本液体が炭酸水であり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、又は保存料から別個に選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項5】
前記基本液体が野菜又は肉ブイヨンであり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、医薬品、栄養素、混合促進剤、又は保存料から別個に選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項6】
前記基本液体が飲料である、請求項2に記載の容器。
【請求項7】
前記飲料が、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は炭酸飲料から選択され、前記添加物それぞれが、着色剤、風味料、甘味料、医薬品、栄養素、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から個別に選択される、請求項6に記載の容器。
【請求項8】
前記基本液体が甘味料を含まないコーラであり、前記容器が少なくとも3つの異なる添加物チャンバを含み、そのうちの第1添加物が風味付け剤で、第2添加物が甘味料で、第3添加物がカフェインである、請求項7に記載の容器。
【請求項9】
レモン風味料、ライム風味料、チェリー風味料、バニラ風味料、人工甘味料、及びカフェインとした各添加物のための別々の添加物チャンバを含む、請求項8に記載の容器。
【請求項10】
前記カフェイン添加物用に2つの別々の添加物チャンバを含む、請求項9に記載の容器。
【請求項11】
前記添加物チャンバを開放した後は、前記添加物と前記基本液体との連通が視覚的に確認できる程度に前記容器の少なくとも一部を透明とした、請求項2に記載の容器。
【請求項12】
風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、又は炭酸ガス飽和剤を含む前記添加物チャンバの前記何れかが着色剤を更に含み、前記添加物が前記基本液体に液体連通すると、該着色剤が前記基本液体の色を知覚可能に変化させる、請求項2に記載の容器。
【請求項13】
2つ以上の別々の添加物チャンバを備え、各チャンバが異なる風味付け剤添加物を含み、各チャンバが前記風味付け剤添加物に典型的に関連付けられた着色剤を更に含む、請求項2に記載の容器。
【請求項14】
前記基本液体が、水、炭酸水、ジュース、果実飲料、スポーツ飲料、又は炭酸飲料から選択され、前記風味付け剤添加物が、バニラ、レモン、ライム、チェリー、オレンジ、マンダリンオレンジ、バナナ、マンゴ、パパイヤ、グレープフルーツ、ブラックベリー、ラズベリー、ストローベリー、ミックスベリー、キーウィー、ルートビア、又はアップルから選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項15】
前記飲料が紅茶であり、前記風味付け剤添加物が、アップル、アプリコット、ブルーベリー、チョコレート、キーウィー、ストローベリー、ミント、オレンジ、ピーチ、チェリー、マンダリンオレンジ、サッサフラス、ラズベリー、パッションフルーツ、マンゴ、レモン、ライム、クローブ、クロスグリ、シナモン、クランベリー、又はパパイヤから選択される、請求項6に記載の容器。
【請求項16】
前記飲料がコーヒーであり、前記風味付け剤添加物が、バニラ、ヘーゼルナッツ、モカ、チョコレート、シナモン、アプリコット、バナナ、ブルーベリー、バターペカン、バーボン、キャラメル、チェリー、ミント、ラズベリー、ココナッツ、ラム、バニラ、フランジェリカ、マカデミアナッツ、ラム、オレンジ、パンプキン、栗、メイプル、ホワイトチョコレート、ペカン、バタースコッチ、アーモンド、アマレット、ヘーゼルナッツ、モカ、チョコレート、又はシナモンから選択される、請求項6に記載の容器。
【請求項17】
前記風味付け剤添加物が、塩、黒コショウ、トウガラシ、ニンニク、タマネギ、ハーブ、香辛料から選択される、請求項5に記載の容器。
【請求項18】
前記医薬品が、カフェイン、テオフィリン、睡眠補助剤、鎮痛薬、抗炎症薬、うっ血除去薬、消化薬、抗ヒスタミン剤、去痰剤、咳止め、又は勃起不全薬から選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項19】
前記甘味料が人工甘味料である、請求項2に記載の容器。
【請求項20】
前記人工甘味料が、サッカリン、チクロ、アスパルテーム、アリテーム、ネオテーム、アセスルファムK、スクラロース、又はステビアから選択される、請求項19に記載の容器。
【請求項21】
前記栄養素が、ビタミン、ミネラル、ハーブエキス、又は食用サプリメントから選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項22】
前記基本液体が透明で、前記容器が少なくとも3つの別々の添加物チャンバを含み、該3つの別々の添加物チャンバそれぞれが異なる着色剤を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項23】
前記着色剤添加物が、赤、青、及び緑の着色剤を含む、請求項22に記載の容器。
【請求項24】
橙、黄、及びスミレの着色剤用の別々の添加物チャンバを含む、請求項23に記載の容器。
【請求項25】
前記基本液体が白色であり、少なくとも3つの別々の添加物チャンバを含み、そのうちの第1添加物チャンバがシアン着色剤を含み、第2添加物チャンバがイエロー着色剤を含み、第3添加物チャンバがマゼンダ着色剤を含む、請求項11に記載の容器。
【請求項26】
前記保存料がEDTA、BHT、又は安息香酸から選択される、請求項2に記載の容器。
【請求項27】
前記飲料がアルコール飲料である、請求項6に記載の容器。
【請求項28】
前記飲料が乳製品又は風味付け前の乳製品である、請求項6に記載の容器。
【請求項29】
前記容器は、無菌状態で基本液体で満たされ且つ密封されている、請求項1に記載の容器。
【請求項30】
前記基本液体が乳児用調合乳であり、前記添加物それぞれが、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、前記基本液体と前記添加物の混合促進剤、又は保存料から別個に選択される、請求項29に記載の容器。
【請求項31】
前記基本液体が患者への静脈内注射を意図したものであり、前記添加物それぞれが、医薬品、栄養素、塩、又は糖から別個に選択される、請求項29に記載の容器。
【請求項32】
前記基本液体がペンキであり、前記添加物それぞれが、ペンキ色素又は染料から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項33】
前記基本液体が細胞成長用の培地であり、前記添加物それぞれが、金属、アミノ酸、抗菌物質、抗真菌剤、酵素、医薬品、pH調整剤、塩、糖、色pH指示薬、ヌクレオチド、タンパク質、抗体、蛍光プローブ、放射性プローブ、又は栄養素から別個に選択される、請求項29に記載の容器。
【請求項34】
前記基本液体が香水ベースであり、前記添加物それぞれが、着色剤又は芳香物質から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項35】
前記基本液体が化粧品ベースであり、前記添加物それぞれが、着色剤又は芳香物質から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項36】
前記基本液体が毛染め剤ベースであり、前記添加物それぞれが、染毛着色剤である別個に選択された添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項37】
前記基本液体が洗浄剤ベースであり、前記添加物それぞれが、漂白剤、芳香物質、濃縮洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は消毒剤から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項38】
前記基本液体が消毒剤ベースであり、前記添加物それぞれが、漂白剤、芳香物質、洗浄剤、油脂除去剤、アンモニア、又は濃縮消毒剤から別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項39】
前記基本液が皮膚軟化剤であり、前記添加物それぞれが、芳香物質、着色剤、紫外線ブロック剤、栄養素、又は虫除けから別個に選択される添加物を含む、請求項1に記載の容器。
【請求項40】
前記添加物チャンバそれぞれの前記チャンバ外側表面の少なくとも一部が、前記収容部の前記主チャンバと物理的に連通している、請求項1に記載の容器。
【請求項41】
前記添加物チャンバそれぞれの前記チャンバ外側表面の少なくとも一部が、前記収容部外側表面と物理的に連通している、請求項1に記載の容器。
【請求項42】
前記添加物チャンバそれぞれが、該チャンバを開放するための組込式手段を更に含む、請求項1に記載の容器。
【請求項43】
前記添加物チャンバそれぞれを開放するための手段を更に含み、前記チャンバを開放するための該手段が前記チャンバと物理的に連通していない、請求項1に記載の容器。
【請求項44】
前記添加物チャンバそれぞれは、該チャンバ外側表面に前記ユーザにより物理的圧力が掛けられると、開放して前記収容部チャンバと物理的に連通する、請求項1に記載の容器。
【請求項45】
前記主チャンバと前記出口との間に配置された混合チャンバを更に備え、前記主チャンバが、前記基本液体を前記主チャンバから該混合チャンバへ一方向に流動させる一方向閉鎖手段により該混合チャンバに連結されており、前記添加物チャンバそれぞれは、開放すると該混合チャンバと連通する、請求項1に記載の容器。
【請求項46】
前記添加物チャンバがブリスターパックである、請求項44に記載の容器。
【請求項47】
前記添加物チャンバがガス入りポリエチレン製である、請求項44に記載の容器。
【請求項48】
前記組込式手段が前記添加物チャンバに内蔵されたプランジャ装置である、請求項42に記載の容器。
【請求項49】
前記組込式手段が圧電手段である、請求項42に記載の容器。
【請求項50】
前記組込式手段が穿孔具である、請求項42に記載の容器。
【請求項51】
任意の1つの添加物チャンバから放出され且つ前記基本液体と連通させる添加物の量がユーザにより調節可能である、請求項42に記載の容器。
【請求項52】
前記添加物チャンバの開放がスイッチ、レバー、又は弁により制御される、請求項2に記載の容器。
【請求項53】
前記組込式手段がピストンである、請求項42に記載の容器。
【請求項54】
前記添加物チャンバが注射器である、請求項53に記載の容器。
【請求項55】
前記添加物チャンバが、前記収容部外側表面にある隆起した中空の柔軟ボタンである、請求項1に記載の容器。
【請求項56】
前記添加物チャンバが、前記収容部の開口部と連通し且つそれを密封しており、前記添加物チャンバと該開口部との間の該密封シールが、取り外し可能プラグ又は破壊可能な液体不浸透性バリヤから選択される、請求項55に記載の容器。
【請求項57】
前記液体不浸透性バリヤが前記収容部内側表面と連続しており、前記開口部に弱い線を含む、請求項56に記載の容器。
【請求項58】
前記添加物チャンバが溶解可能な固体である、請求項1に記載の容器。
【請求項59】
前記添加物が、タブレット、ディスク、バー、粉体、マイクロスフェア、ナノスフェア、結晶、フレーク、又はシートから選択される、請求項58に記載の容器。
【請求項60】
前記添加物は粒子であり、該粒子は、前記基本液体と連通させたときに均一に分布するよう粒度分布されている、請求項60に記載の容器。
【請求項61】
前記添加物が混和性液体である、請求項1に記載の容器。
【請求項62】
プログラム可能な液体容器であって、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、密封可能な出口、及び該出口を密封する密封装置を備えた収容部と、
複数の添加物チャンバ内で別個に密封され又は複合する複数の異なる添加物であって、それぞれの添加物チャンバが、チャンバ内側表面及びチャンバ外側表面を備えた、複数の異なる添加物とを含み、
前記添加物チャンバ外側表面は前記密封装置と物理的に連通しており、
前記収容部に基本液体を充満させ且つ前記出口を密封すると、前記添加物チャンバはユーザが手で開放でき、何れかの添加物チャンバの開放が、その内部に蓄えられた添加物を前記収容部内の前記基本液体と連通させ、且つ該開放は前記密封収容部の完全な状態を損なうことがなく、
前記液体が食用液体であり且つ前記添加物チャンバの1つが、着色剤である添加物を含む場合、前記添加物チャンバのうち少なくとも別の1つは、着色剤以外の添加物を含む、プログラム可能な液体容器。
【請求項63】
基本液体を充満できる主チャンバと、該主チャンバと物理的に連通する収容部内側表面とを備えた収容部を含む使い捨て液体容器であって、該基本液体と連通可能な該内側表面の少なくとも一部は、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、又はコーヒーから選択される添加物で塗布されており、該添加物が該基本液体中で可溶である、使い捨て液体容器。
【請求項64】
基本液体と連通させることを意図すると共に外側表面を含む使い捨て器具であって、該外側表面が、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒーから選択された添加物で塗布されており、該添加物が前記液体中で可溶である、使い捨て器具。
【請求項65】
前記器具がスプーン又は攪拌器である、請求項64に記載の器具。
【請求項66】
前記器具は前記基本液体中で可溶な物質からなる、請求項65に記載の器具。
【請求項67】
基本液体に加えられる複数の添加物を含む単一の構成物であって、
前記複数の添加物が、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記液体と前記添加物の混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択された少なくとも3つの異なる添加物を含み、
それぞれの添加物がユーザにより互いに手で分離可能である、単一の構成物。
【請求項68】
LCDディスプレイを更に含む、請求項1に記載の容器。
【請求項69】
前記LCDディスプレイが温度表示器である、請求項68に記載の容器。
【請求項70】
前記LCDディスプレイは添加物チャンバが開放されたことを前記ユーザに示す、請求項68に記載の容器。
【請求項71】
前記基本液体が前記出口から出る前に、前記基本液体を加熱又は冷却するための装置を更に含む、請求項1に記載の容器。
【請求項72】
前記添加物が、不活性ガス下で前記添加物チャンバ内に密封されている、請求項1に記載の容器。
【請求項73】
前記添加物チャンバが格子状配列に配置されている、請求項1に記載の容器。
【請求項74】
同じ添加物が複数チャンバ内に存在し、同じ添加物を含む該複数のチャンバが、前記格子の一行又は列に並べられている、請求項73に記載の容器。
【請求項75】
同じ添加物を含む前記複数のチャンバそれぞれが、異なる量又は濃度の前記同じ添加物を含む、請求項74に記載の容器。
【請求項76】
前記異なる量又は濃度の前記同じ添加物が、前記複数のチャンバの第1チャンバでは1倍で、前記複数のチャンバの第2チャンバでは2倍で、前記複数のチャンバの第3チャンバでは4倍であり、前記複数のチャンバが3つより多ければ、同じ添加物を含む後続のチャンバそれぞれでは先行するチャンバの2倍とする、請求項75に記載の容器。
【請求項77】
前記基本液体が白又は無色ペンキであり、前記容器が、シアン、イエロー、マゼンダ、及びブラック着色剤を含む4X4配列の添加物チャンバを含む、請求項76に記載の容器。
【請求項78】
前記添加物と前記基本液体の混合を促進する構造を更に含み、該構造が前記主チャンバと連通している、請求項1に記載の容器。
【請求項79】
前記添加物チャンバが加圧されている、請求項1に記載の容器。
【請求項80】
自動販売機から個人用飲料のより良い品揃えを提供する方法であって、
同じ基本液体で満たした複数ボトルを前記自動販売機に蓄える段階と、
少なくとも4つの異なる個々に包装された風味付け剤添加物を含む複数の別々に包装された添加物を前記自動販売機に蓄える段階と、
前記基本液体のボトルと前記風味付け剤包装添加物から選択した1つとを、前記自動販売機から一回の購入で売りに出す段階とを含む、方法。
【請求項81】
前記風味付け剤包装添加物それぞれの一部がカフェインを更に含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記風味付け剤包装添加物それぞれの第1部分が人工甘味料を更に含み、前記風味付け剤包装添加物それぞれの第2部分が天然甘味料を更に含む、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
個人用飲料自動販売機であって、
同じ基本液体を満たした複数ボトルの保管スペースと、
複数の別々に包装された添加物の保管スペースとを含み、
前記自動販売機は、一回の購入毎に、ユーザによる前記添加物の少なくとも1つの選択を可能とする選択手段を含み、前記購入及び添加物の前記選択の後に、前記販売機は、前記基本液体のボトルと、前記少なくとも1つの選択された包装添加物とを前記ユーザに与える、個人用飲料自動販売機。
【請求項84】
前記添加物チャンバが、該添加物チャンバの前記内側表面に永久的に取り付けられた液体透過性の内側チャンバを含み、前記添加物が該内側チャンバの内部にある、請求項1に記載の容器。
【請求項85】
食用基本液体を満たした少なくとも1つの容器と、
前記基本液体に加えられる複数の添加物であって、着色剤、風味付け剤、甘味料、医薬品、栄養素、クリーム代用品、紅茶、コーヒー、前記基本液体と前記添加物との混合促進剤、炭酸ガス飽和剤、又は保存料から別個に選択される少なくとも3つの添加物を含む、複数の添加物と、
前記容器と前記複数の添加物を単一の携帯用包装内で保持するためのホルダと、から実質的になるキット。
【請求項86】
前記複数の添加物は単一の構成物である、請求項85に記載のキット。
【請求項87】
プログラム可能な液体容器であって、
基本液体で充満可能な主チャンバ、該主チャンバと物理的に連通した収容部内側表面、収容部外側表面、及び複数の密封可能な出口を備えた収容部と、
複数の密封可能な出口と数の上で一致した複数の密封添加物チャンバであって、それぞれが、前記出口の1つと連通すると共に別個に選択された添加物を含む複数の密封添加物チャンバとを含み、
前記収容部に基本液体が充満されている時に、穿孔具を出口から前記収容部内に挿入して該出口を開放することと、前記開放した出口を介して前記穿孔具を挿入することで前記開放した出口に関連付けられた添加物チャンバを開放することによって、それぞれの添加物チャンバはユーザが開放でき、何れかの添加物チャンバを開放することで、該チャンバに蓄えられた添加物が前記収容部前の該基本液体と連通する、プログラム可能な液体容器。
【請求項88】
前記基本液体が食用基本液体である、請求項87に記載の容器。
【請求項89】
前記食用基本液体がフルーツジュースである、請求項87に記載の容器。
【請求項90】
前記穿孔具が穿孔ストローである、請求項87に記載の容器。
【請求項91】
出口が導管を介して添加物チャンバと連通している、請求項87に記載の容器。
【請求項92】
前記収容部が基本液体で充満され且つ加圧状態で密封されており、該圧力を開放する前に任意の添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な5歳児の指による力の少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5倍から選択される、請求項1に記載の容器。
【請求項93】
前記圧力を開放する前に任意の添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な成人男性の指による力の少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、又は1.5倍から選択される、請求項92に記載の容器。
【請求項94】
前記圧力を開放した後に任意の添加物チャンバを開くのに必要な力は、平均的な5歳児の指による力よりも小さい、請求項92又は93に記載の容器。
【請求項95】
前記添加物は脆弱なホルダ内の液体添加物であり、該脆弱なホルダは前記添加物チャンバ内に位置している、請求項1に記載の容器。
【請求項96】
前記添加物チャンバの内側表面の少なくとも一部が堅い領域を含み、前記脆弱なホルダが十分な手による力で該堅い領域に押しつけられた際、該堅い領域は、前記脆弱なホルダから前記添加物を放出させるのに十分な抵抗力を備えている、請求項95に記載の容器。
【請求項97】
前記添加物チャンバの内側表面の少なくとも一部が鋸刃状の又は先のとがった要素を含み、前記脆弱なホルダが手による力で該内側表面の一部に接触した際、該鋸刃状の又は先のとがった要素は、前記脆弱なホルダからその内部に含まれた前記添加物を放出させる、請求項95に記載の容器。
【請求項98】
請求項55に記載の容器を製造する方法であって、
a. 前記容器の柔軟な外側部分を用意する段階であって、該外側部分が外向き突起を含み、該外向き突起が、最終組立済み容器における添加物チャンバの一部を画定すると共に該最終組立済み容器の少なくとも一部に形状において一致する、外側部分を用意する段階と、
b. 前記外側部分よりも柔軟性が少ない内側部分を用意する段階であって、前記外側部分が前記容器全体に形状において一致する、内側部分を用意する段階と、
c. 前記外側部分を前記内側部分の上に嵌合する段階と、
d. 前記内側部分を前記外側部分に溶着する段階とを含む、方法。
【請求項99】
前記内側部分が、前記内側部分と前記外側部分とが互いに溶着された際に、前記外向き突起の少なくとも一部と位置合わせされる開口部を更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記内側部分は、前記組立済み容器の前記外向き突起に手の圧力を加えた場合に開放可能な要素を更に含む、請求項98に記載の方法。
【請求項101】
前記添加物チャンバに1つ又は複数の添加物を充満する更なる段階を含む、請求項98に記載の方法。
【請求項102】
e. 前記添加物チャンバに1つ又は複数の添加物を、前記開口部を介して前記容器の内側から充満する段階と、
f. 前記開口部を密封する段階とを更に含む、請求項99に記載の方法。
【請求項103】
請求項1に記載の容器を製造するための方法であって、前記容器が上部と、本体部分と、添加物チャンバに十分な圧力を加えて該チャンバを開かせ、内部に含まれた添加物を前記容器内に含まれた基本液体に放出させる手段とを含み、該上部及び該本体部分が互いに溶着されて前記容器を作製するものであり、
a. 内部表面と、外部表面と、該内側表面に取り付けられた複数の開放添加物チャンバとを備えた上部を用意する段階と、
b. 前記添加物チャンバに別個に選択した添加物を充満する段階と、
c. 前記添加物チャンバを密封する段階と、
d. 前記上部を本体部分に溶着して前記容器を形成する段階とを含む、方法。
【請求項104】
前記添加物が液体であり、前記添加物が流れを形成する程度に小径の開口部を介して前記添加物チャンバから開放される、請求項55に記載の容器。
【請求項105】
前記添加物が液体であり、前記添加物が前記添加物チャンバの下3分の1に位置した開口部を介して開放される、請求項55に記載の容器。
【請求項106】
前記複数の添加物チャンバが、前記容器の容器の外周沿ってに放射状に配置されている、請求項55に記載の容器。
【請求項107】
前記容器が、第1外周を備えた出口と第2外周を備えた中央部とを含むボトルであって、前記第2外周は前記第1外周より大きく、前記添加物チャンバは該出口と該中央部との間に位置している、請求項106に記載の容器。
【請求項108】
前記添加物チャンバが、前記第1外周より大きく前記第2外周より小さい外周を備えた前記ボトルの部分に位置した、請求項107に記載の容器。
【請求項109】
請求項55に記載の容器を製造する方法であって、
a. 前記収容部の少なくとも一部を用意する段階であって、前記一部がその表面に外向き突起を含んだ、用意する段階と、
b. 前記収容部の一部の内側表面に膜を取り付けて、前記突起と前記収容部の一部の内部空間との間での連通を遮断することで、前記突起及び前記膜により画定されるチャンバを形成する段階とを含む、方法。
【請求項110】
前記収容部の一部の前記内側表面に前記膜を取り付ける前に、前記突起が添加物で充満されている、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
請求項55に記載の容器を製造する方法であって、
a. フランジ部及び凸部を備えた添加物チャンバ要素を用意する段階と、
b. 前記チャンバ要素の前記フランジ部を前記収容部の前記外側部分に取り付けて、前記添加物チャンバ要素の前記凸部と前記収容部の前記外側部分とによって画定される添加物チャンバを形成する段階とを含む、方法。
【請求項112】
前記収容部が、前記要素の前記フランジが前記収容部の前記外側部分に取り付けられると、前記要素の前記凸部の少なくとも一部と位置合わせされる開口部を更に含む、請求項111に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26A】
【図26B】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【公表番号】特表2008−539142(P2008−539142A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508859(P2008−508859)
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/010878
【国際公開番号】WO2006/118697
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(507356660)アイピフィニ, インク. (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年3月24日(2006.3.24)
【国際出願番号】PCT/US2006/010878
【国際公開番号】WO2006/118697
【国際公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(507356660)アイピフィニ, インク. (1)
【Fターム(参考)】
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