プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置
【課題】帯電部材のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に予め装着た状態で運搬することできるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を提供する。
【解決手段】プロセスカートリッジの構成は、感光体ドラム1と、帯電ローラ2と、帯電ローラ2と感光体ドラム1の離間部材25と、現像ローラ40と、現像ローラ40を感光体ドラム1から離間するスペーサ部材26であって、スペーサ部材26が第一の位置に位置する場合のみ、スペーサ部材26が離間部材25に当接することによって帯電ローラ2を感光体ドラム1から離間させることを特徴とする。
【解決手段】プロセスカートリッジの構成は、感光体ドラム1と、帯電ローラ2と、帯電ローラ2と感光体ドラム1の離間部材25と、現像ローラ40と、現像ローラ40を感光体ドラム1から離間するスペーサ部材26であって、スペーサ部材26が第一の位置に位置する場合のみ、スペーサ部材26が離間部材25に当接することによって帯電ローラ2を感光体ドラム1から離間させることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能なプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで電子写真画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体(例えば、紙、OHPシート)に画像を形成するものである。例えば電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、及び、電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
【0003】
またプロセスカートリッジとしては、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものをいう。
【背景技術】
【0004】
従来、電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0005】
このようなプロセスカートリッジにおける帯電装置としては、接触式帯電部材を用いた接触帯電方式がある。この接触帯電方式においては、所定の押圧力で帯電部材を感光体ドラム表面に確実に接触させて設置する。従って、その状態で長期間に渡って作動させることなく保存しておくと、帯電部材は同一箇所のみに変形を生じる。
【0006】
そこで、クリープ変形を起こさないように、帯電部材の材質を慎重に選定する必要があった。また、クリープ変形を防止する別の方法として、帯電部材をそれぞれ感光体ドラムから離間させる方法がある。
【0007】
帯電部材と感光体ドラムを離間させる方法としては、帯電部材と感光体ドラムを離間させる離間部材を挟み込んでおき、ユーザが使用時に離間部材を引き抜く方法が提案されている(特許文献1参照)。また、ソレノイドやワンウェイクラッチを用いる方法で、画像形成時にのみ感光体ドラムと帯電部材を当接させる機構を採用したプロセスカートリッジがある(特許文献2参照)。
【0008】
また、近年では画像形成装置を出荷する際、プロセスカートリッジを予め画像形成装置本体に装着した状態で出荷し、輸送効率やユーザビリティを向上させるものがある。
【0009】
【特許文献1】特開平05−188667号公報
【特許文献2】特開平8−54772号公報(第3−4項、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で出荷する場合、着荷時に一端プロセスカートリッジを取り外し、離間部材を引き抜く操作が必要となる。このため、ユーザビリティが悪くなる。また、特許文献2に記載の技術では、構造が複雑でコストがかかる。
【0011】
そこで本発明は、帯電部材のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に予め装着た状態で運搬することできるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を提供することを目的とする。また、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体から取り出すことなく、電子写真感光体ドラムと帯電部材との離間を解除することができるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明に係るプロセスカートリッジの代表的な構成は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに接触して帯電する帯電部材と、前記電子写真感光体ドラムと前記帯電部材とを支持するドラム枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられた離間部材であって、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させる帯電離間位置と、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムに接触させる帯電接触位置と、を取り得る離間部材と、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを支持する、前記ドラム枠体に対して揺動可能に設けられた現像枠体であって、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムから離間する現像離間位置と、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムと接触させる現像接触位置と、を取り得る現像枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられたスペーサ部材であって、前記現像枠体が前記現像離間位置に位置する際に、前記現像枠体に設けられた当接部と当接する第一の位置と、前記当接部と当接しない第二の位置と、を取り得るスペーサ部材と、を有し、前記スペーサ部材が前記第一の位置に位置する場合のみ、前記スペーサ部材が前記離間部材に当接することによって前記離間部材が前記帯電接触位置から前記帯電離間位置に移動して、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、帯電部材のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に予め装着た状態で運搬することできる。さらに、プロセスカートリッジを画像形成装置本体から取り出すことなく、電子写真感光体ドラムと帯電部材との離間を解除することができ、簡単な構成でユーザビリティを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第一実施形態]
本発明に係るプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態にかかる電子写真画像形成装置の構成図である。図2はプロセスカートリッジ7の断面図である。
【0015】
(電子写真画像形成装置)
まず、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という。)の全体構成について説明する。図1、図2に示すように、画像形成装置100は、プロセスカートリッジ7(以下、カートリッジという。)(7a〜7d)を取り外し可能に有する。また、画像形成装置100は、給送カセット17、給送ローラ18、レジストローラ対19、転写ベルト11、転写ローラ12、定着部20、排出ローラ対23a、排出トレイ23bを有している。
【0016】
カートリッジ7は、電子写真感光体ドラムである感光体ドラム1、帯電部材である帯電ローラ2、現像ユニット4、クリーニング部材6は一体的にカートリッジ化して構成されている。
【0017】
感光体ドラム1の周囲には、回転方向に従って順に、帯電ローラ2、スキャナユニット3、現像ユニット4、転写ローラ12、クリーニング部材6が配置されている。帯電ローラ2(2a〜2d)は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを回転可能に支持し、感光体ドラム1表面に当接している。
【0018】
感光体ドラム1(1a〜1d)は、ドラム枠体51に回転自在に支持されており、図2中、反時計回りに回転駆動する。そして、帯電ローラ2が、感光体ドラム1表面を均一に帯電する。スキャナユニット3(3a〜3d)が、画像情報に基づいてレーザービームLを照射し、帯電した感光体ドラム1に静電潜像を形成する。現像ユニット4(4a〜4d)が、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像し、トナー像(現像剤像)を形成する。
【0019】
一方、給送カセット17に収納された記録媒体Sは、給送ローラ18によって給送される。そして、レジストローラ対19によってトナー像と同期をとって、転写ベルト11へ搬送される。
【0020】
記録媒体Sは、転写ベルト11によって搬送されつつ、転写ローラ12によって各感光体ドラム1のトナー像を順次転写される。トナー像を転写された記録媒体Sは、定着部20でトナー像を熱定着され、排出ローラ対23aによって、排出トレイ23bへ排出される。転写後の感光体ドラム1表面に残ったトナーは、クリーニング部材6(6a〜6d)によって除去される。
【0021】
(プロセスカートリッジ7)
次にプロセスカートリッジ7について説明する。尚、カートリッジ7a〜7dは同一構成であり、カートリッジ7a〜7dは、斜め方向に並設されている。
【0022】
カートリッジ7は、ドラムユニット50と現像ユニット4を有している。現像ユニット4は、回動軸49によってドラムユニット50と回動可能に結合している。
【0023】
ドラムユニット50は、感光体ドラム1、帯電ローラ2、クリーニング部材6、ドラム枠体51を有している。
【0024】
図3はカートリッジ7の斜視図である。図3に示すように、ドラム枠体51は、画像形成装置本体内でカートリッジ7が自重や駆動力によるモーメントにより回転することを防止するために、本体への位置決めボスとしてカートリッジ回転止め部51d、51eを有している。感光体ドラム1の回転駆動は、装置本体からの駆動をカップリング部材70に伝達することで行う。
【0025】
ドラム枠体51には、感光体ドラム1を保護するシャッター部材72が開閉可能に設けられている。カートリッジ7が装置本体から取り出されている状態においては、シャッター部材72は閉じている。カートリッジ7が装置本体に挿入されると、シャッター部材72が開き、感光体ドラム1が転写ベルト11に当接(接触)する。
【0026】
クリーニング部材6によって感光体ドラム1表面から除去された残留トナーは、トナー送り機構52によってドラム枠体51の後方に設けられた除去トナー室51aに送られる。
【0027】
現像ユニット4(4a〜4d)は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック色の現像剤であるトナーを収容したトナー容器41a、41b、41c、41d、現像部材である現像ローラ40、現像枠体45を有している。
【0028】
現像ローラ40は、現像枠体45に回転自在に支持されている。現像ローラ40は、駆動モータより駆動列(不図示)を通じて駆動を伝達される。現像ローラ40の周上には、トナー供給ローラ43、現像ブレード44が配置されている。
【0029】
トナー容器41内のトナーは、搬送機構42によって供給ローラ43に送り込まれる。そして、トナー供給ローラ43及び現像ブレード44によって、現像ローラ40の外周にトナーを塗布する。そして、現像ローラ40に現像バイアスを印加し、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像し、トナー像(現像剤像)を形成する。
【0030】
現像ユニット4は、加圧バネ54から現像ユニット長手方向一端側の回動軸49と他方の回動軸(不図示)を中心に図2中反時計回り方向の回転力を受ける。このため、現像ローラ40は感光体ドラム1へ所定の圧力で加圧される。
【0031】
(感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間解除)
次に、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間解除について説明する。図4は画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態で運搬する際のカートリッジ7の断面図である。図5(a)、図5(b)は感光体ドラム1、帯電ローラ2、離間棒24の上視図及び斜視図である。図6(a)、図6(b)は離間部材25及びスペーサ部材26の状態を示す正面図及び斜視図である。図7は離間部材25、スペーサ部材26及び加圧部材である離間解除バネ28の分解斜視図である。
【0032】
図5(a)、図5(b)に示すように、感光体ドラム1と帯電ローラ2を当接する当接機構として、加圧バネ2h、支持軸2e、軸受2gを有している。
【0033】
加圧バネ2hは、帯電ローラ2の両端に設けられている。支持軸2eは、帯電ローラ2の両端に設けられており、ドラム枠体51に設けられた軸受2gに回転自在に支持される。加圧バネ2hが軸受2gを加圧することで、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接し、加圧される。
【0034】
一方、図4、図6、図7に示すように、感光体ドラム1と帯電ローラ2を離間する離間機構及び離間を解除する離間解除機構(離間手段)として、離間棒24、離間部材25、スペーサ部材26、離間解除バネ28、力付与部46、カム8eが設けられている。
【0035】
離間棒24は、帯電ローラ2を感光体ドラム1に当接離間する方向に移動する。離間棒24は、一端に穴部24a、他端に軸24bを有している。穴部24aは、支持軸2eを回転自在に連結している。
【0036】
離間部材25は、一端に穴25a、他端に突起部25bと穴部25cを有し、L字形状となっている。穴25aは、軸24bに回転自在に連結している。穴部25cは、ドラム枠体51に設けられた支持軸31に回動可能に勘合している。そして、離間棒24、離間部材25は、帯電ローラ2を感光体ドラム1から離間させる帯電離間位置(図4参照)と、帯電ローラ2を感光体ドラム1に接触させる帯電接触位置(図8参照)と、を取ることができる。
【0037】
スペーサ部材26は、張出部26a、凸部26b、穴部26cを有している。張出部26aは、突起部25bと力付与部46との間に狭持されている。穴部26cは、支持軸31に回動可能に勘合している。
【0038】
離間解除バネ28は、一端28a、他端28b、穴部28cを有するトーションバネである。一端28aは、ドラム枠体51の一部51aに当接している。他端28bは、張出部26aが突起部25bから離れる方向に、凸部26bを加圧している。穴部28cは、支持軸31に回動可能に勘合している。
【0039】
力付与部46は、張出部26aを介して突起部25bを押し上げている。なお、張出部26aは、帯電ローラ2の離間状態を保持するため、所定の厚さと長さとなっている。これにより、張出部26aが力付与部46と突起部25bの間に存在しない場合に、力付与部46が直接、突起部25bを押し上げることはない。
【0040】
カム8eは、支持軸8fに回転可能に軸支されている。カム8eが回転すると、カム8eが現像ユニット4に当接、離間し、現像ユニット4が揺動する。すなわち、カム8eが現像ユニット4の下部に当接することにより、現像ユニット4は現像ユニット長手側一端の回動軸49と他端の回動軸(不図示)を中心に図4中時計回り方向に回転する。即ち、現像枠体45は、現像ローラ40を感光体ドラム1から離間する現像離間位置(図4参照)と、現像ローラ40を感光体ドラム1と接触させる現像接触位置(図8参照)と、を取ることができる。
【0041】
図4、図6に示すように、画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態で運搬する際(使用前)においては、カム8eが力付与部46を押し上げ、スペーサ部材26を介して突起部25bを押し上げている。この時のスペーサ部材26の位置を第一の位置とする。そして、突起部25bが押し上げられることで、離間部材25が回動し、穴25a、軸24bを介して、離間棒24が移動する。これにより、帯電ローラ2が感光体ドラム1から離間した状態を維持している。
【0042】
ここで、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間解除の動作について説明する。図8は離間解除状態におけるプロセスカートリッジの断面図である。図9は離間解除状態における感光体ドラム、帯電ローラ、離間棒の上視図である。図10は離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【0043】
図8に示すように、画像形成装置100を運搬した後、ユーザが画像形成装置100の電源を入れて使い始めると、カム8eが支持軸8fを中心に回転する。そして、カム8eが現像ユニット4から離間する。現像ユニット4は、回動軸49を中心に回動し、現像ローラ40は感光体ドラム1に所定の圧力で当接する。
【0044】
また、現像ユニット4の回転によって、力付与部46がスペーサ部材26への加圧を解除する。この時、図10に示すように、一端28bが凸部26bを加圧し、スペーサ部材26が支持軸31を中心にして矢印A方向に回転する。この時のスペーサ部材26の位置を第二の位置とする。
【0045】
これにより、突起部25bが張出部26aの加圧から開放される。そして、離間部材25が自由に回動可能となり、離間棒24が自由に移動可能となる。この状態で、加圧バネ2hの加圧により、離間棒24は感光体ドラム1に近づく方向に移動し、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接、加圧され、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間が解除される。
【0046】
即ち、カートリッジ7を画像形成装置100から取り出すことなく、感光体ドラム1と帯電ローラ4との離間を解除することができ、簡単な構成でユーザビリティを向上させることができる。
【0047】
また、凸部26bは、離間解除バネ28に付勢され、ドラム枠体51に当接した状態となる。そして、張出部26aは力付与部46と干渉しない位置に移動する。このため、帯電ローラ2の離間を一度解除すると、画像形成装置100の駆動中にカム8eが回転しても、力付与部46が突起部25bを押し上げることはない。従って、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持する。
【0048】
(カートリッジ装着方法)
次に、画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態で運搬する際のカートリッジ装着方法について説明する。
【0049】
図11に示すように、カートリッジ7は、画像形成装置100の各色に応じた装着部36(36a〜36d)に装着される。画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態では、図4に示すように、カム8eが現像ユニット4に当接した状態となっている。
【0050】
ところが、カートリッジ7を画像形成装置100に装着するまでは、カム8eが現像ユニット4に当接しない。このため、カートリッジ7を画像形成装置100に装着する際に現像ユニット4に別の手段を用いて離間力を与えることにより、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態を保持する必要がある。
【0051】
そこで、図12に示すように、カートリッジ7を画像形成装置100に装着する際、離間保持部材30が、現像ユニット4とドラムユニット50の間に狭持されている。離間保持部材30は、現像ユニット4に対し、回動軸49と他方の回動軸(不図示)を中心に図12中時計回り方向の離間力を与える。このため、カートリッジ7を装置本体に装着する際においても、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態は保持される。
【0052】
離間保持部材30の長さと厚さは、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間量、ドラムユニット50と現像ユニット4の配置関係から決定する。カートリッジ7を装着部36に装着すると、前述したようにカム8eが力付与部46、スペーサ部材26、離間部材25、離間棒24を介して、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態が保持される。
【0053】
そして、離間保持部材30を抜き取った後も、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態が保持される。このため、カートリッジ7を装置本体に装着した状態で出荷することが可能となる。
【0054】
上述のごとく構成したことにより、帯電ローラ2のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体に予め装着して出荷でき、ユーザビリティを向上させ、簡単な構成としてコストをおさえることができる。
【0055】
なお、本発明は、帯電部材を帯電ローラ2に限定されるものではなく、ブラシ形態の帯電部材であってもよい。
【0056】
[第二実施形態]
次に本発明に係るカートリッジ及び画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。図13(a)、図13(b)は離間状態における離間部材25及びスペーサ部材34の状態を示す正面図及び斜視図である。図14は離間状態における離間部材25及びスペーサ部材34の状態を示す正面図及び斜視図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
図13、図14に示すように、本実施形態にかかるカートリッジ及び画像形成装置は、上記第一実施形態のスペーサ部材26に変えてスペーサ部材34を設けたものである。スペーサ部材34は、スペーサ部材26を左右対称に形成したものであり、張出部34a、凸部34b、穴部34cを有している。
【0058】
張出部34aは、突起部25bと力付与部46との間に狭持されている。ドラム枠体51は、突起部25bに対向する位置には、スペーサ支持部材27を有している。穴部34cは、スペーサ支持部材27に回動可能に勘合している。
【0059】
離間解除バネ28の一端28aは、ドラム枠体51の一部51bに当接している。他端28bは、張出部34aが突起部25bから離れる方向に、凸部34bを加圧している。穴部28cは、スペーサ支持部材27に回転可能に嵌合している。
【0060】
図15に示すように、運搬後、ユーザが画像形成装置の電源を入れると、カム8eが支持軸8fを中心に回転する。そして、カム8eが現像ユニット4から離間する。そして、力付与部46がスペーサ部材34への加圧を解除する。この時、一端28bが凸部34bを加圧し、スペーサ部材34がスペーサ支持部材27を中心にして矢印B方向に回転する。
【0061】
これにより、突起部25bが張出部34aの加圧から開放される。そして、離間部材25が自由に回動可能となり、離間棒24が自由に移動可能となる。この状態で、加圧バネ2hの加圧により、離間棒24は感光体ドラム1に近づく方向に移動し、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接、加圧され、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間が解除される。
【0062】
また、凸部34bは、離間解除バネ28に付勢され、ドラム枠体51に当接した状態となる。そして、張出部34aは力付与部46と干渉しない位置に移動する。このため、帯電ローラ2の離間を一度解除すると、画像形成装置の駆動中にカム8eが回転しても、力付与部46が突起部25bを押し上げることはない。従って、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持する。
【0063】
上述のごとく構成したことにより、帯電ローラ2のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体に予め装着して出荷でき、ユーザビリティを向上させ、簡単な構成としてコストをおさえることができる。
【0064】
[第三実施形態]
次に本発明に係るカートリッジ及び画像形成装置の第三実施形態について図を用いて説明する。図16は本実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。図17は離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。図18は離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図16、図17に示すように、本実施形態にかかるカートリッジ及び画像形成装置は、上記第一実施形態のスペーサ部材26、離間解除バネ28に変えて、巻き取り部材32、巻き取り軸33、スペーサ部材35を設けたものである。
【0066】
スペーサ部材35は、所定の厚さと長さを有し、その一端をドラム枠体51上に設けられた巻き取り部材32に結合している。スペーサ部材35は、突起部25bと力付与部46との間に狭持されている。
【0067】
巻き取り部材32は、穴部32a、一端32bを有する渦巻きバネである。穴部32aが巻き取り軸33に勘合し、一端32bが巻き取り軸33に固定されている。巻き取り部材32は、スペーサ部材35に所定の引張力を与えており、その長さと厚さは、スペーサ部材35と周囲に設置された各部材との配置関係により決定される。
【0068】
巻き取り軸33は、ドラム枠体51の突起部25bに対向する位置に設けられている。
【0069】
図18に示すように、運搬後、ユーザが画像形成装置の電源を入れると、カム8eが支持軸8fを中心に回転する。そして、カム8eが現像ユニット4から離間する。そして、力付与部46がスペーサ部材35への加圧を解除する。この後、スペーサ部材35は巻き取り部材32からの引張力を受けて移動し、巻き取り軸33に巻きつき回収され、スペーサ部材35と突起部25bとの当接が解除される。
【0070】
これにより、突起部25bがスペーサ部材35の加圧から開放される。そして、離間部材25が自由に回動可能となり、離間棒24が自由に移動可能となる。この状態で、加圧バネ2hの加圧により、離間棒24は感光体ドラム1に近づく方向に移動し、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接、加圧され、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間が解除される。
【0071】
また、スペーサ部材35は、帯電ローラ2の離間を解除した後、巻き取り部材32によって巻きつき回収される。このため、帯電ローラ2の離間を一度解除すると、画像形成装置の駆動中にカム8eが回転しても、力付与部46が突起部25bを押し上げることはない。従って、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持する。
【0072】
上述のごとく構成したことにより、クリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体に予め装着して出荷でき、ユーザビリティを向上させ、簡単な構成としてコストをおさえることができる。
【0073】
また、現像ユニット4の揺動が小さい構成においても、スペーサ部材35を確実に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】第一実施形態にかかる画像形成装置の構成図である。
【図2】プロセスカートリッジの断面図である。
【図3】プロセスカートリッジの斜視図である。
【図4】運搬時におけるプロセスカートリッジの断面図である。
【図5】離間状態における感光体ドラム、帯電ローラ、離間棒の上視図及び斜視図である。
【図6】離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図7】離間部材、スペーサ部材及び離間解除バネの分解斜視図である。
【図8】離間解除状態におけるプロセスカートリッジの断面図である。
【図9】離間解除状態における感光体ドラム、帯電ローラ、離間棒の上視図である。
【図10】離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図11】プロセスカートリッジ装着時の画像形成装置の斜視図である。
【図12】プロセスカートリッジ装着時のプロセスカートリッジの断面図である。
【図13】第二実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図14】第二実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図15】第二実施形態にかかる離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図16】第三実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図17】第三実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図18】第三実施形態にかかる離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【符号の説明】
【0075】
L…レーザービーム、S…記録媒体、1…感光体ドラム(電子写真感光体ドラム)、2…帯電ローラ(帯電部材)、2e…支持軸、2g…軸受、2h…加圧バネ、3…スキャナユニット、4…現像ユニット、6…クリーニング部材、7…プロセスカートリッジ、8e…カム、8f…支持軸、11…転写ベルト、12…転写ローラ、16…搬送部、17…給送カセット、18…給送ローラ、19…レジストローラ対、20…定着部、23a…排出ローラ対、23b…排出トレイ、24…離間棒、24a、25c、26c、28c、32a…穴部、24b…軸、25…離間部材、25a…穴、25b…突起部、26、34、35…スペーサ部材、26a…張出部、26b…凸部、27…スペーサ支持部材、28…離間解除バネ、28a、28b…一端、30…離間保持部材、31…支持軸、32…巻き取り部材、33…巻き取り軸、34a…張出部、34b…凸部、34c…穴部、36…装着部、40…現像ローラ、41…トナー容器、42…搬送機構、43…トナー供給ローラ、44…現像ブレード、45…現像枠体、46…力付与部、49…回動軸、50…ドラムユニット、51…ドラム枠体、51a、51b…一部、51d、51e…カートリッジ回転止め部、54…加圧バネ、70…カップリング部材、72…シャッター部材、73…シャッター開閉部材、100…画像形成装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能なプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に関する。
【0002】
ここで電子写真画像形成装置は、電子写真画像形成プロセスを用いて記録媒体(例えば、紙、OHPシート)に画像を形成するものである。例えば電子写真複写機、電子写真プリンター(例えば、LEDプリンター、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置、及び、電子写真ワードプロセッサー等が含まれる。
【0003】
またプロセスカートリッジとしては、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化して画像形成装置本体に着脱可能とするものをいう。
【背景技術】
【0004】
従来、電子写真画像形成装置においては、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。
【0005】
このようなプロセスカートリッジにおける帯電装置としては、接触式帯電部材を用いた接触帯電方式がある。この接触帯電方式においては、所定の押圧力で帯電部材を感光体ドラム表面に確実に接触させて設置する。従って、その状態で長期間に渡って作動させることなく保存しておくと、帯電部材は同一箇所のみに変形を生じる。
【0006】
そこで、クリープ変形を起こさないように、帯電部材の材質を慎重に選定する必要があった。また、クリープ変形を防止する別の方法として、帯電部材をそれぞれ感光体ドラムから離間させる方法がある。
【0007】
帯電部材と感光体ドラムを離間させる方法としては、帯電部材と感光体ドラムを離間させる離間部材を挟み込んでおき、ユーザが使用時に離間部材を引き抜く方法が提案されている(特許文献1参照)。また、ソレノイドやワンウェイクラッチを用いる方法で、画像形成時にのみ感光体ドラムと帯電部材を当接させる機構を採用したプロセスカートリッジがある(特許文献2参照)。
【0008】
また、近年では画像形成装置を出荷する際、プロセスカートリッジを予め画像形成装置本体に装着した状態で出荷し、輸送効率やユーザビリティを向上させるものがある。
【0009】
【特許文献1】特開平05−188667号公報
【特許文献2】特開平8−54772号公報(第3−4項、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に装着した状態で出荷する場合、着荷時に一端プロセスカートリッジを取り外し、離間部材を引き抜く操作が必要となる。このため、ユーザビリティが悪くなる。また、特許文献2に記載の技術では、構造が複雑でコストがかかる。
【0011】
そこで本発明は、帯電部材のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体に予め装着た状態で運搬することできるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を提供することを目的とする。また、プロセスカートリッジを電子写真画像形成装置本体から取り出すことなく、電子写真感光体ドラムと帯電部材との離間を解除することができるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために本発明に係るプロセスカートリッジの代表的な構成は、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに接触して帯電する帯電部材と、前記電子写真感光体ドラムと前記帯電部材とを支持するドラム枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられた離間部材であって、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させる帯電離間位置と、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムに接触させる帯電接触位置と、を取り得る離間部材と、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを支持する、前記ドラム枠体に対して揺動可能に設けられた現像枠体であって、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムから離間する現像離間位置と、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムと接触させる現像接触位置と、を取り得る現像枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられたスペーサ部材であって、前記現像枠体が前記現像離間位置に位置する際に、前記現像枠体に設けられた当接部と当接する第一の位置と、前記当接部と当接しない第二の位置と、を取り得るスペーサ部材と、を有し、前記スペーサ部材が前記第一の位置に位置する場合のみ、前記スペーサ部材が前記離間部材に当接することによって前記離間部材が前記帯電接触位置から前記帯電離間位置に移動して、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、帯電部材のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジを画像形成装置本体に予め装着た状態で運搬することできる。さらに、プロセスカートリッジを画像形成装置本体から取り出すことなく、電子写真感光体ドラムと帯電部材との離間を解除することができ、簡単な構成でユーザビリティを向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[第一実施形態]
本発明に係るプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。図1は本実施形態にかかる電子写真画像形成装置の構成図である。図2はプロセスカートリッジ7の断面図である。
【0015】
(電子写真画像形成装置)
まず、電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という。)の全体構成について説明する。図1、図2に示すように、画像形成装置100は、プロセスカートリッジ7(以下、カートリッジという。)(7a〜7d)を取り外し可能に有する。また、画像形成装置100は、給送カセット17、給送ローラ18、レジストローラ対19、転写ベルト11、転写ローラ12、定着部20、排出ローラ対23a、排出トレイ23bを有している。
【0016】
カートリッジ7は、電子写真感光体ドラムである感光体ドラム1、帯電部材である帯電ローラ2、現像ユニット4、クリーニング部材6は一体的にカートリッジ化して構成されている。
【0017】
感光体ドラム1の周囲には、回転方向に従って順に、帯電ローラ2、スキャナユニット3、現像ユニット4、転写ローラ12、クリーニング部材6が配置されている。帯電ローラ2(2a〜2d)は、ローラ状に形成された導電性ローラであり、このローラを回転可能に支持し、感光体ドラム1表面に当接している。
【0018】
感光体ドラム1(1a〜1d)は、ドラム枠体51に回転自在に支持されており、図2中、反時計回りに回転駆動する。そして、帯電ローラ2が、感光体ドラム1表面を均一に帯電する。スキャナユニット3(3a〜3d)が、画像情報に基づいてレーザービームLを照射し、帯電した感光体ドラム1に静電潜像を形成する。現像ユニット4(4a〜4d)が、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像し、トナー像(現像剤像)を形成する。
【0019】
一方、給送カセット17に収納された記録媒体Sは、給送ローラ18によって給送される。そして、レジストローラ対19によってトナー像と同期をとって、転写ベルト11へ搬送される。
【0020】
記録媒体Sは、転写ベルト11によって搬送されつつ、転写ローラ12によって各感光体ドラム1のトナー像を順次転写される。トナー像を転写された記録媒体Sは、定着部20でトナー像を熱定着され、排出ローラ対23aによって、排出トレイ23bへ排出される。転写後の感光体ドラム1表面に残ったトナーは、クリーニング部材6(6a〜6d)によって除去される。
【0021】
(プロセスカートリッジ7)
次にプロセスカートリッジ7について説明する。尚、カートリッジ7a〜7dは同一構成であり、カートリッジ7a〜7dは、斜め方向に並設されている。
【0022】
カートリッジ7は、ドラムユニット50と現像ユニット4を有している。現像ユニット4は、回動軸49によってドラムユニット50と回動可能に結合している。
【0023】
ドラムユニット50は、感光体ドラム1、帯電ローラ2、クリーニング部材6、ドラム枠体51を有している。
【0024】
図3はカートリッジ7の斜視図である。図3に示すように、ドラム枠体51は、画像形成装置本体内でカートリッジ7が自重や駆動力によるモーメントにより回転することを防止するために、本体への位置決めボスとしてカートリッジ回転止め部51d、51eを有している。感光体ドラム1の回転駆動は、装置本体からの駆動をカップリング部材70に伝達することで行う。
【0025】
ドラム枠体51には、感光体ドラム1を保護するシャッター部材72が開閉可能に設けられている。カートリッジ7が装置本体から取り出されている状態においては、シャッター部材72は閉じている。カートリッジ7が装置本体に挿入されると、シャッター部材72が開き、感光体ドラム1が転写ベルト11に当接(接触)する。
【0026】
クリーニング部材6によって感光体ドラム1表面から除去された残留トナーは、トナー送り機構52によってドラム枠体51の後方に設けられた除去トナー室51aに送られる。
【0027】
現像ユニット4(4a〜4d)は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラック色の現像剤であるトナーを収容したトナー容器41a、41b、41c、41d、現像部材である現像ローラ40、現像枠体45を有している。
【0028】
現像ローラ40は、現像枠体45に回転自在に支持されている。現像ローラ40は、駆動モータより駆動列(不図示)を通じて駆動を伝達される。現像ローラ40の周上には、トナー供給ローラ43、現像ブレード44が配置されている。
【0029】
トナー容器41内のトナーは、搬送機構42によって供給ローラ43に送り込まれる。そして、トナー供給ローラ43及び現像ブレード44によって、現像ローラ40の外周にトナーを塗布する。そして、現像ローラ40に現像バイアスを印加し、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像し、トナー像(現像剤像)を形成する。
【0030】
現像ユニット4は、加圧バネ54から現像ユニット長手方向一端側の回動軸49と他方の回動軸(不図示)を中心に図2中反時計回り方向の回転力を受ける。このため、現像ローラ40は感光体ドラム1へ所定の圧力で加圧される。
【0031】
(感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間解除)
次に、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間解除について説明する。図4は画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態で運搬する際のカートリッジ7の断面図である。図5(a)、図5(b)は感光体ドラム1、帯電ローラ2、離間棒24の上視図及び斜視図である。図6(a)、図6(b)は離間部材25及びスペーサ部材26の状態を示す正面図及び斜視図である。図7は離間部材25、スペーサ部材26及び加圧部材である離間解除バネ28の分解斜視図である。
【0032】
図5(a)、図5(b)に示すように、感光体ドラム1と帯電ローラ2を当接する当接機構として、加圧バネ2h、支持軸2e、軸受2gを有している。
【0033】
加圧バネ2hは、帯電ローラ2の両端に設けられている。支持軸2eは、帯電ローラ2の両端に設けられており、ドラム枠体51に設けられた軸受2gに回転自在に支持される。加圧バネ2hが軸受2gを加圧することで、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接し、加圧される。
【0034】
一方、図4、図6、図7に示すように、感光体ドラム1と帯電ローラ2を離間する離間機構及び離間を解除する離間解除機構(離間手段)として、離間棒24、離間部材25、スペーサ部材26、離間解除バネ28、力付与部46、カム8eが設けられている。
【0035】
離間棒24は、帯電ローラ2を感光体ドラム1に当接離間する方向に移動する。離間棒24は、一端に穴部24a、他端に軸24bを有している。穴部24aは、支持軸2eを回転自在に連結している。
【0036】
離間部材25は、一端に穴25a、他端に突起部25bと穴部25cを有し、L字形状となっている。穴25aは、軸24bに回転自在に連結している。穴部25cは、ドラム枠体51に設けられた支持軸31に回動可能に勘合している。そして、離間棒24、離間部材25は、帯電ローラ2を感光体ドラム1から離間させる帯電離間位置(図4参照)と、帯電ローラ2を感光体ドラム1に接触させる帯電接触位置(図8参照)と、を取ることができる。
【0037】
スペーサ部材26は、張出部26a、凸部26b、穴部26cを有している。張出部26aは、突起部25bと力付与部46との間に狭持されている。穴部26cは、支持軸31に回動可能に勘合している。
【0038】
離間解除バネ28は、一端28a、他端28b、穴部28cを有するトーションバネである。一端28aは、ドラム枠体51の一部51aに当接している。他端28bは、張出部26aが突起部25bから離れる方向に、凸部26bを加圧している。穴部28cは、支持軸31に回動可能に勘合している。
【0039】
力付与部46は、張出部26aを介して突起部25bを押し上げている。なお、張出部26aは、帯電ローラ2の離間状態を保持するため、所定の厚さと長さとなっている。これにより、張出部26aが力付与部46と突起部25bの間に存在しない場合に、力付与部46が直接、突起部25bを押し上げることはない。
【0040】
カム8eは、支持軸8fに回転可能に軸支されている。カム8eが回転すると、カム8eが現像ユニット4に当接、離間し、現像ユニット4が揺動する。すなわち、カム8eが現像ユニット4の下部に当接することにより、現像ユニット4は現像ユニット長手側一端の回動軸49と他端の回動軸(不図示)を中心に図4中時計回り方向に回転する。即ち、現像枠体45は、現像ローラ40を感光体ドラム1から離間する現像離間位置(図4参照)と、現像ローラ40を感光体ドラム1と接触させる現像接触位置(図8参照)と、を取ることができる。
【0041】
図4、図6に示すように、画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態で運搬する際(使用前)においては、カム8eが力付与部46を押し上げ、スペーサ部材26を介して突起部25bを押し上げている。この時のスペーサ部材26の位置を第一の位置とする。そして、突起部25bが押し上げられることで、離間部材25が回動し、穴25a、軸24bを介して、離間棒24が移動する。これにより、帯電ローラ2が感光体ドラム1から離間した状態を維持している。
【0042】
ここで、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間解除の動作について説明する。図8は離間解除状態におけるプロセスカートリッジの断面図である。図9は離間解除状態における感光体ドラム、帯電ローラ、離間棒の上視図である。図10は離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【0043】
図8に示すように、画像形成装置100を運搬した後、ユーザが画像形成装置100の電源を入れて使い始めると、カム8eが支持軸8fを中心に回転する。そして、カム8eが現像ユニット4から離間する。現像ユニット4は、回動軸49を中心に回動し、現像ローラ40は感光体ドラム1に所定の圧力で当接する。
【0044】
また、現像ユニット4の回転によって、力付与部46がスペーサ部材26への加圧を解除する。この時、図10に示すように、一端28bが凸部26bを加圧し、スペーサ部材26が支持軸31を中心にして矢印A方向に回転する。この時のスペーサ部材26の位置を第二の位置とする。
【0045】
これにより、突起部25bが張出部26aの加圧から開放される。そして、離間部材25が自由に回動可能となり、離間棒24が自由に移動可能となる。この状態で、加圧バネ2hの加圧により、離間棒24は感光体ドラム1に近づく方向に移動し、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接、加圧され、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間が解除される。
【0046】
即ち、カートリッジ7を画像形成装置100から取り出すことなく、感光体ドラム1と帯電ローラ4との離間を解除することができ、簡単な構成でユーザビリティを向上させることができる。
【0047】
また、凸部26bは、離間解除バネ28に付勢され、ドラム枠体51に当接した状態となる。そして、張出部26aは力付与部46と干渉しない位置に移動する。このため、帯電ローラ2の離間を一度解除すると、画像形成装置100の駆動中にカム8eが回転しても、力付与部46が突起部25bを押し上げることはない。従って、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持する。
【0048】
(カートリッジ装着方法)
次に、画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態で運搬する際のカートリッジ装着方法について説明する。
【0049】
図11に示すように、カートリッジ7は、画像形成装置100の各色に応じた装着部36(36a〜36d)に装着される。画像形成装置100にカートリッジ7を装着した状態では、図4に示すように、カム8eが現像ユニット4に当接した状態となっている。
【0050】
ところが、カートリッジ7を画像形成装置100に装着するまでは、カム8eが現像ユニット4に当接しない。このため、カートリッジ7を画像形成装置100に装着する際に現像ユニット4に別の手段を用いて離間力を与えることにより、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態を保持する必要がある。
【0051】
そこで、図12に示すように、カートリッジ7を画像形成装置100に装着する際、離間保持部材30が、現像ユニット4とドラムユニット50の間に狭持されている。離間保持部材30は、現像ユニット4に対し、回動軸49と他方の回動軸(不図示)を中心に図12中時計回り方向の離間力を与える。このため、カートリッジ7を装置本体に装着する際においても、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態は保持される。
【0052】
離間保持部材30の長さと厚さは、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間量、ドラムユニット50と現像ユニット4の配置関係から決定する。カートリッジ7を装着部36に装着すると、前述したようにカム8eが力付与部46、スペーサ部材26、離間部材25、離間棒24を介して、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態が保持される。
【0053】
そして、離間保持部材30を抜き取った後も、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間状態が保持される。このため、カートリッジ7を装置本体に装着した状態で出荷することが可能となる。
【0054】
上述のごとく構成したことにより、帯電ローラ2のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体に予め装着して出荷でき、ユーザビリティを向上させ、簡単な構成としてコストをおさえることができる。
【0055】
なお、本発明は、帯電部材を帯電ローラ2に限定されるものではなく、ブラシ形態の帯電部材であってもよい。
【0056】
[第二実施形態]
次に本発明に係るカートリッジ及び画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。図13(a)、図13(b)は離間状態における離間部材25及びスペーサ部材34の状態を示す正面図及び斜視図である。図14は離間状態における離間部材25及びスペーサ部材34の状態を示す正面図及び斜視図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
図13、図14に示すように、本実施形態にかかるカートリッジ及び画像形成装置は、上記第一実施形態のスペーサ部材26に変えてスペーサ部材34を設けたものである。スペーサ部材34は、スペーサ部材26を左右対称に形成したものであり、張出部34a、凸部34b、穴部34cを有している。
【0058】
張出部34aは、突起部25bと力付与部46との間に狭持されている。ドラム枠体51は、突起部25bに対向する位置には、スペーサ支持部材27を有している。穴部34cは、スペーサ支持部材27に回動可能に勘合している。
【0059】
離間解除バネ28の一端28aは、ドラム枠体51の一部51bに当接している。他端28bは、張出部34aが突起部25bから離れる方向に、凸部34bを加圧している。穴部28cは、スペーサ支持部材27に回転可能に嵌合している。
【0060】
図15に示すように、運搬後、ユーザが画像形成装置の電源を入れると、カム8eが支持軸8fを中心に回転する。そして、カム8eが現像ユニット4から離間する。そして、力付与部46がスペーサ部材34への加圧を解除する。この時、一端28bが凸部34bを加圧し、スペーサ部材34がスペーサ支持部材27を中心にして矢印B方向に回転する。
【0061】
これにより、突起部25bが張出部34aの加圧から開放される。そして、離間部材25が自由に回動可能となり、離間棒24が自由に移動可能となる。この状態で、加圧バネ2hの加圧により、離間棒24は感光体ドラム1に近づく方向に移動し、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接、加圧され、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間が解除される。
【0062】
また、凸部34bは、離間解除バネ28に付勢され、ドラム枠体51に当接した状態となる。そして、張出部34aは力付与部46と干渉しない位置に移動する。このため、帯電ローラ2の離間を一度解除すると、画像形成装置の駆動中にカム8eが回転しても、力付与部46が突起部25bを押し上げることはない。従って、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持する。
【0063】
上述のごとく構成したことにより、帯電ローラ2のクリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体に予め装着して出荷でき、ユーザビリティを向上させ、簡単な構成としてコストをおさえることができる。
【0064】
[第三実施形態]
次に本発明に係るカートリッジ及び画像形成装置の第三実施形態について図を用いて説明する。図16は本実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。図17は離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。図18は離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図16、図17に示すように、本実施形態にかかるカートリッジ及び画像形成装置は、上記第一実施形態のスペーサ部材26、離間解除バネ28に変えて、巻き取り部材32、巻き取り軸33、スペーサ部材35を設けたものである。
【0066】
スペーサ部材35は、所定の厚さと長さを有し、その一端をドラム枠体51上に設けられた巻き取り部材32に結合している。スペーサ部材35は、突起部25bと力付与部46との間に狭持されている。
【0067】
巻き取り部材32は、穴部32a、一端32bを有する渦巻きバネである。穴部32aが巻き取り軸33に勘合し、一端32bが巻き取り軸33に固定されている。巻き取り部材32は、スペーサ部材35に所定の引張力を与えており、その長さと厚さは、スペーサ部材35と周囲に設置された各部材との配置関係により決定される。
【0068】
巻き取り軸33は、ドラム枠体51の突起部25bに対向する位置に設けられている。
【0069】
図18に示すように、運搬後、ユーザが画像形成装置の電源を入れると、カム8eが支持軸8fを中心に回転する。そして、カム8eが現像ユニット4から離間する。そして、力付与部46がスペーサ部材35への加圧を解除する。この後、スペーサ部材35は巻き取り部材32からの引張力を受けて移動し、巻き取り軸33に巻きつき回収され、スペーサ部材35と突起部25bとの当接が解除される。
【0070】
これにより、突起部25bがスペーサ部材35の加圧から開放される。そして、離間部材25が自由に回動可能となり、離間棒24が自由に移動可能となる。この状態で、加圧バネ2hの加圧により、離間棒24は感光体ドラム1に近づく方向に移動し、帯電ローラ2が感光体ドラム1に当接、加圧され、感光体ドラム1と帯電ローラ2の離間が解除される。
【0071】
また、スペーサ部材35は、帯電ローラ2の離間を解除した後、巻き取り部材32によって巻きつき回収される。このため、帯電ローラ2の離間を一度解除すると、画像形成装置の駆動中にカム8eが回転しても、力付与部46が突起部25bを押し上げることはない。従って、帯電ローラ2は感光体ドラム1に当接した状態を維持する。
【0072】
上述のごとく構成したことにより、クリープ変形を抑制するとともに、プロセスカートリッジ7を画像形成装置本体に予め装着して出荷でき、ユーザビリティを向上させ、簡単な構成としてコストをおさえることができる。
【0073】
また、現像ユニット4の揺動が小さい構成においても、スペーサ部材35を確実に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】第一実施形態にかかる画像形成装置の構成図である。
【図2】プロセスカートリッジの断面図である。
【図3】プロセスカートリッジの斜視図である。
【図4】運搬時におけるプロセスカートリッジの断面図である。
【図5】離間状態における感光体ドラム、帯電ローラ、離間棒の上視図及び斜視図である。
【図6】離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図7】離間部材、スペーサ部材及び離間解除バネの分解斜視図である。
【図8】離間解除状態におけるプロセスカートリッジの断面図である。
【図9】離間解除状態における感光体ドラム、帯電ローラ、離間棒の上視図である。
【図10】離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図11】プロセスカートリッジ装着時の画像形成装置の斜視図である。
【図12】プロセスカートリッジ装着時のプロセスカートリッジの断面図である。
【図13】第二実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図14】第二実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図15】第二実施形態にかかる離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図16】第三実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図17】第三実施形態にかかる離間状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【図18】第三実施形態にかかる離間解除状態における離間部材及びスペーサ部材の状態を示す正面図及び斜視図である。
【符号の説明】
【0075】
L…レーザービーム、S…記録媒体、1…感光体ドラム(電子写真感光体ドラム)、2…帯電ローラ(帯電部材)、2e…支持軸、2g…軸受、2h…加圧バネ、3…スキャナユニット、4…現像ユニット、6…クリーニング部材、7…プロセスカートリッジ、8e…カム、8f…支持軸、11…転写ベルト、12…転写ローラ、16…搬送部、17…給送カセット、18…給送ローラ、19…レジストローラ対、20…定着部、23a…排出ローラ対、23b…排出トレイ、24…離間棒、24a、25c、26c、28c、32a…穴部、24b…軸、25…離間部材、25a…穴、25b…突起部、26、34、35…スペーサ部材、26a…張出部、26b…凸部、27…スペーサ支持部材、28…離間解除バネ、28a、28b…一端、30…離間保持部材、31…支持軸、32…巻き取り部材、33…巻き取り軸、34a…張出部、34b…凸部、34c…穴部、36…装着部、40…現像ローラ、41…トナー容器、42…搬送機構、43…トナー供給ローラ、44…現像ブレード、45…現像枠体、46…力付与部、49…回動軸、50…ドラムユニット、51…ドラム枠体、51a、51b…一部、51d、51e…カートリッジ回転止め部、54…加圧バネ、70…カップリング部材、72…シャッター部材、73…シャッター開閉部材、100…画像形成装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに接触して帯電する帯電部材と、
前記電子写真感光体ドラムと前記帯電部材とを支持するドラム枠体と、
前記ドラム枠体に移動可能に設けられた離間手段であって、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させる帯電離間位置と、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムに接触させる帯電接触位置と、を取り得る離間手段と、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、
前記現像ローラを支持する、前記ドラム枠体に対して揺動可能に設けられた現像枠体であって、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムから離間する現像離間位置と、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムと接触させる現像接触位置と、を取り得る現像枠体と、
前記ドラム枠体に移動可能に設けられたスペーサ部材であって、前記現像枠体が前記現像離間位置に位置する際に、前記現像枠体に設けられた当接部と当接する第一の位置と、前記当接部と当接しない第二の位置と、を取り得るスペーサ部材と、
を有し、
前記スペーサ部材が前記第一の位置に位置する場合のみ、前記スペーサ部材が前記離間手段に当接することによって前記離間手段が前記帯電接触位置から前記帯電離間位置に移動して、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
更に、前記プロセスカートリッジは、
前記スペーサ部材を前記第一の位置から前記第二の位置に向かって加圧する加圧部材を有し、
前記現像枠体が前記現像離間位置から前記現像接触位置に移動することによって前記スペーサ部材は前記第一の位置から前記第二の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
更に、前記プロセスカートリッジは、
前記スペーサ部材を前記第一の位置から前記第二の位置に向かって移動させる巻き取り部材を有し、
前記現像枠体が前記現像離間位置から前記現像接触位置に移動することによって前記スペーサ部材は前記第一の位置から前記第二の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
プロセスカートリッジが着脱可能な、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、前記プロセスカートリッジを装着した状態で運搬可能な電子写真画像形成装置において、
回転可能に設けられたカムと、
電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに接触して帯電する帯電部材と、
前記電子写真感光体ドラムと前記帯電部材とを支持するドラム枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられた離間手段であって、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させる帯電離間位置と、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムに接触させる帯電接触位置と、を取り得る離間手段と、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを支持する、前記ドラム枠体に対して揺動可能に設けられた現像枠体であって、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムから離間する現像離間位置と、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムと接触させる現像接触位置と、を取り得る現像枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられたスペーサ部材であって、前記現像枠体が前記現像離間位置に位置する際に、前記現像枠体に設けられた当接部と当接する第一の位置と、前記当接部と当接しない第二の位置と、を取り得るスペーサ部材と、を有し、前記スペーサ部材が前記第一の位置に位置する場合のみ、前記スペーサ部材が前記離間手段に当接することによって前記離間手段が前記帯電接触位置から前記帯電離間位置に移動して、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させるプロセスカートリッジと、
を有し、
前記プロセスカートリッジを、前記スペーサ部材を第一の位置に、そして、前記現像枠体を前記現像離間位置に位置させたうえで、前記現像枠体と前記カムと当接させて装着し運搬することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項5】
前記電子写真画像形成装置において、前記記録媒体に画像を形成する際は、
前記カムが回転して前記カムと前記現像枠体とが離間することによって、前記現像枠体が前記現像離間位置から前記現像接触位置に移動させ、前記スペーサ部材は前記第一の位置から前記第二の位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の電子写真画像形成装置。
【請求項1】
記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジであって、
電子写真感光体ドラムと、
前記電子写真感光体ドラムに接触して帯電する帯電部材と、
前記電子写真感光体ドラムと前記帯電部材とを支持するドラム枠体と、
前記ドラム枠体に移動可能に設けられた離間手段であって、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させる帯電離間位置と、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムに接触させる帯電接触位置と、を取り得る離間手段と、
前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、
前記現像ローラを支持する、前記ドラム枠体に対して揺動可能に設けられた現像枠体であって、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムから離間する現像離間位置と、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムと接触させる現像接触位置と、を取り得る現像枠体と、
前記ドラム枠体に移動可能に設けられたスペーサ部材であって、前記現像枠体が前記現像離間位置に位置する際に、前記現像枠体に設けられた当接部と当接する第一の位置と、前記当接部と当接しない第二の位置と、を取り得るスペーサ部材と、
を有し、
前記スペーサ部材が前記第一の位置に位置する場合のみ、前記スペーサ部材が前記離間手段に当接することによって前記離間手段が前記帯電接触位置から前記帯電離間位置に移動して、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させることを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項2】
更に、前記プロセスカートリッジは、
前記スペーサ部材を前記第一の位置から前記第二の位置に向かって加圧する加圧部材を有し、
前記現像枠体が前記現像離間位置から前記現像接触位置に移動することによって前記スペーサ部材は前記第一の位置から前記第二の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項3】
更に、前記プロセスカートリッジは、
前記スペーサ部材を前記第一の位置から前記第二の位置に向かって移動させる巻き取り部材を有し、
前記現像枠体が前記現像離間位置から前記現像接触位置に移動することによって前記スペーサ部材は前記第一の位置から前記第二の位置に移動することを特徴とする請求項1に記載のプロセスカートリッジ。
【請求項4】
プロセスカートリッジが着脱可能な、記録媒体に画像を形成する電子写真画像形成装置であって、前記プロセスカートリッジを装着した状態で運搬可能な電子写真画像形成装置において、
回転可能に設けられたカムと、
電子写真感光体ドラムと、前記電子写真感光体ドラムに接触して帯電する帯電部材と、
前記電子写真感光体ドラムと前記帯電部材とを支持するドラム枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられた離間手段であって、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させる帯電離間位置と、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムに接触させる帯電接触位置と、を取り得る離間手段と、前記電子写真感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラと、前記現像ローラを支持する、前記ドラム枠体に対して揺動可能に設けられた現像枠体であって、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムから離間する現像離間位置と、前記現像ローラを前記電子写真感光体ドラムと接触させる現像接触位置と、を取り得る現像枠体と、前記ドラム枠体に移動可能に設けられたスペーサ部材であって、前記現像枠体が前記現像離間位置に位置する際に、前記現像枠体に設けられた当接部と当接する第一の位置と、前記当接部と当接しない第二の位置と、を取り得るスペーサ部材と、を有し、前記スペーサ部材が前記第一の位置に位置する場合のみ、前記スペーサ部材が前記離間手段に当接することによって前記離間手段が前記帯電接触位置から前記帯電離間位置に移動して、前記帯電部材を前記電子写真感光体ドラムから離間させるプロセスカートリッジと、
を有し、
前記プロセスカートリッジを、前記スペーサ部材を第一の位置に、そして、前記現像枠体を前記現像離間位置に位置させたうえで、前記現像枠体と前記カムと当接させて装着し運搬することを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項5】
前記電子写真画像形成装置において、前記記録媒体に画像を形成する際は、
前記カムが回転して前記カムと前記現像枠体とが離間することによって、前記現像枠体が前記現像離間位置から前記現像接触位置に移動させ、前記スペーサ部材は前記第一の位置から前記第二の位置に移動させることを特徴とする請求項4に記載の電子写真画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2007−58058(P2007−58058A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−246050(P2005−246050)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]