説明

プロテアーゼスクリーニング方法およびそれにより同定されるプロテアーゼ

【課題】
所望の基質特異性および活性をもつプロテアーゼまたは突然変異体プロテアーゼの選択方法を提供すること。
【解決手段】
候補および修飾プロテアーゼを、基質の開裂時に、安定した複合体を形成することによりプロテアーゼを捕捉する基質、例えばセルピン、アルファマクログロブリンまたはp35ファミリータンパク質または修飾セルピンおよび修飾p35ファミリーメンバーまたは修飾アルファマクログロブリンと接触させることにより、それらをスクリーニングし、改変された機能を有する修飾プロテアーゼを同定することにより上記課題を解決する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
タンパク質標的基質における開裂配列を開裂するプロテアーゼまたはその触媒活性部分を同定または選択する方法であって、
a)プロテアーゼおよび/またはプロテアーゼの触媒活性部分のコレクションをプロテアーゼトラップポリペプチドと接触させるが、ただし、
プロテアーゼトラップポリペプチドは、開裂配列を含む反応性部位を含み、それによりプロテアーゼまたはその触媒活性部分による反応性部位におけるアミノ酸の開裂時に、プロテアーゼトラップポリペプチドは、プロテアーゼまたはその触媒活性部分と共有結合を形成することにより複合体を形成し、また
接触は、コレクション中のプロテアーゼまたはその触媒活性部分によりプロテアーゼトラップポリペプチドの反応性部位におけるアミノ酸を開裂させることにより、プロテアーゼまたはその触媒活性部分と共有結合しているプロテアーゼトラップポリペプチドを含む複合体を形成させる条件下で実施されるものとし、
b)コレクションの非複合体形成構成員から複合体形成プロテアーゼを分離し、次いで
c)複合体におけるプロテアーゼまたはその触媒活性部分を同定または選択する、すなわちプロテアーゼトラップポリペプチドにおける開裂配列を開裂するプロテアーゼまたはその触媒活性部分を同定または選択することにより、タンパク質標的基質を開裂するプロテアーゼまたはその触媒活性部分を同定または選択する
ことを含む方法。
【請求項2】
プロテアーゼトラップポリペプチドが、セルピン、アルファ−マクログロブリンファミリーの構成員、p35ファミリーの構成員、およびそれらの修飾形態から選択される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
プロテアーゼのコレクションが、それらの一次配列に修飾を含むプロテアーゼまたはその触媒活性部分を含む、請求項1または請求項2記載の方法。
【請求項4】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分のコレクションが、非修飾プロテアーゼとは異なり、標的基質に対して改変された活性および/または特異性を有するように修飾されている、請求項3記載の方法。
【請求項5】
プロテアーゼトラップポリペプチドを検出または分離用に標識し、また
プロテアーゼまたはその触媒活性部分と共に検出可能なプロテアーゼトラップポリペプチドを含む複合体の捕獲により分離を行う、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
捕獲が、懸濁液、溶液または固体支持体において行われる、請求項5記載の方法。
【請求項7】
プロテアーゼトラップポリペプチドをビオチンで標識する、請求項5記載の方法。
【請求項8】
さらに分離された複合体におけるプロテアーゼまたはその触媒活性部分を増幅することを含み、増幅が、宿主細胞におけるプロテアーゼまたはその触媒活性部分をコード化する核酸の増殖および発現を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
複数の異なるプロテアーゼトラップポリペプチドをコレクションと接触させ、
少なくとも2つのプロテアーゼトラップポリペプチドが同定可能な形で検出され得ることにより、複数のプロテアーゼが同定される、多重方式で実施される請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
複合体におけるプロテアーゼまたはその触媒活性部分がディスプレーされ、同定または選択後にそれらを増幅させることにより、プロテアーゼおよび/またはその触媒活性部分の第2コレクションを作製し得る、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
さらに、第2コレクションを第2プロテアーゼトラップポリペプチドと接触させることにより、安定した複合体の第2セットを製造することを含む、請求項10記載の方法。
【請求項12】
第2プロテアーゼトラップポリペプチドが、第1プロテアーゼトラップポリペプチドと同一または異なる、請求項11記載の方法。
【請求項13】
さらに、安定した複合体の第2セットにおいてプロテアーゼを同定または選択することを含む、請求項11記載の方法。
【請求項14】
コレクションが、少なくとも5、10、50、100、500、103、104、105、106またはそれ以上の異なる構成員を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分がセリンおよび/またはシステインプロテアーゼである、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分がディスプレーされている、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分が、固体支持体、細胞表面または微生物表面でディスプレーされる、請求項16記載の方法。
【請求項18】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分が、酵母、細菌、ウイルス、ファージ、核酸、mRNA分子の表面またはリボソームでディスプレーされる、請求項17記載の方法。
【請求項19】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分が、ファージディスプレーライブラリーでディスプレーされる、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
プロテアーゼがプロテアーゼの触媒活性部分として提供される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
少なくとも2つの異なるプロテアーゼトラップポリペプチドをコレクションと接触させ、さらに
プロテアーゼトラップポリペプチドの少なくとも一方を検出可能な形で標識することにより、検出可能なプロテアーゼトラップポリペプチドおよびプロテアーゼまたはその触媒活性部分を含む安定した複合体の捕獲が行われ、
他方または他の複数プロテアーゼトラップポリペプチドがそれぞれ検出可能な形で標識されたプロテアーゼトラップポリペプチドと比べて過剰に存在している、
請求項1〜20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
検出可能な標識がビオチンである、請求項21記載の方法。
【請求項23】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分が、キモトリプシン、ズブチリシン、カスパーゼおよびパパインファミリーのプロテアーゼから選択される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
プロテアーゼが、セリンプロテアーゼ、システインプロテアーゼまたはその触媒活性部分であり、グランザイムB、テスチシン、トリプターゼベータ1、カリクレインhk5、コリン、カリクレイン12、DESC1オリテサーゼ、トリプターゼガンマ1、カリクレインhK14,ヒアルロナン結合セリンプロテアーゼ、トリプターゼ、カリクレインhK15、トリプシン、好中球エラスターゼ、マンナン結合レクチン関連セリンプロテアーゼ−3、カテプシンG、ミエロブラスチン、グランザイムA、グランザイムM、キマーゼ、グランザイムK、グランザイムH、キモトリプシンB、膵臓エラスターゼ、膵臓エンドペプチダーゼE、膵臓エラスターゼII、エンテロペプチダーゼ、キモトリプシンC、プロスタシン、カリクレイン1、カリクレインhK2、カリクレイン3、ヒトカリクレイン8、メソトリプシン、因子XII、血漿カリクレインKLK3、因子XI、因子IX、因子VII、因子Xa、トロンビン、プロテインC、アクロシン、ヘプシン、肝細胞増殖因子活性化因子(uPA)、尿中プラスミノーゲン活性化因子(uPA)、組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)、プラスミン、ニューロシン、ニューロトリプシン、ニューロプシン、カリクレインhK10、エピセリアシン、プロスターゼ、キモパシン、カリクレイン11、MT−SP1、スピネシン、カテプシンL、カテプシンV、カテプシンK、カテプシンS、カテプシンF、カテプシンB、パパイン、クルザイン、ズブチリシン、テルミターゼ、C5aペプチダーゼ、フェルビドリシン、ラクトセピン、フリン、ケキシン、カスパーゼ−1、カスパーゼ−3、カスパーゼ−7、カスパーゼ−6、カスパーゼ−2、カスパーゼ−4、カスパーゼ−5、カスパーゼ−8、カスパーゼ−9、カスパーゼ−10、カスパーゼ−11、カスパーゼ−12、カスパーゼ−1、カスパーゼ−13およびカスパーゼ−14から選択される、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
プロテアーゼまたはその触媒活性部分が、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子(u−PA)、組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)およびMT−SP1から選択される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
プロテアーゼトラップポリペプチドが、標的基質についての予め定められた基質特異性および/または活性を有するプロテアーゼにより開裂されるように修飾されている、請求項1〜25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
プロテアーゼトラップポリペプチドが、セルピンであり、セルピンまたはその修飾形態が、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1(PAI−1)または抗トロンビンIII(AT3)またはそれらの修飾形態から選択される、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
プロテアーゼトラップポリペプチドが、アルファ2−マクログロブリンまたはその修飾形態である、請求項1〜26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
修飾形態が、プロテアーゼトラップポリペプチドの反応性部位において1つまたはそれ以上のアミノ酸置き替え、欠失または置換を含む、請求項1〜28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
修飾が、標的基質の開裂配列に対応するいずれか1つまたはそれ以上のアミノ酸置換である、請求項29記載の方法。
【請求項31】
標的基質が疾患または障害の病因に関与するものである、請求項30記載の方法。
【請求項32】
標的基質が、IL−5、IL−5受容体、IL−1、IL−1受容体、IL−13、IL−13受容体、IL−12、IL−12受容体、IL−4、IL−4受容体、TNF、TNF受容体、CCR5、CXCR4、gp120、gp141、CD4、RSV融合タンパク質、血球凝集素、B7、CD28、IgE、IgE受容体、CD2、CD3、CD40、IL−2、IL−2受容体、VEGF、FGF、EGF、TGF、HER2、CCR1、CXCR3、CCR3、Src、Akt、Bcl−2、BCR−Ab1、GSK−3、Cdk−2、Cdk−4、EGFR、VEGFR−1、VEGFR−2および補体タンパク質から選択される、請求項30または請求項31記載の方法。
【請求項33】
開裂配列に対応する1つまたはそれ以上のアミノ酸修飾が、配列番号406〜432および480〜489のいずれか1項に示されたアミノ酸の配列を有する、請求項30記載の方法。
【請求項34】
プロテアーゼの同定方法が複数回実施され、その過程が反復的である、請求項1〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項35】
プロテアーゼが、対応する鋳型プロテアーゼの非標的基質の場合と比べて標的基質における開裂配列についての高い基質特異性および/または活性を呈するまで、本方法を実施する、請求項34記載の方法。
【請求項36】
複数の異なるプロテアーゼが少なくとも本方法の初回反復で同定される、請求項34記載の方法。
【請求項37】
さらに、同定されたプロテアーゼのアミノ酸配列を比較することにより、ホットスポットを同定することを含み、
ホットスポットが、同定されたプロテアーゼの少なくとも2、3、4、5またはそれ以上に存する修飾された遺伝子座であり、
修飾された遺伝子座が、コレクションが修飾プロテアーゼまたはその触媒活性部分を含む場合には修飾されているものである、
請求項34〜36のいずれか1項に記載の方法。
【請求項38】
さらに、
第1の一プロテアーゼまたは複数プロテアーゼを同定後、プロテアーゼの第2コレクションを製造するが、ただし、同定された第1プロテアーゼを鋳型として用いて、プロテアーゼ配列またはその触媒活性部分にさらなる突然変異を導入することにより、第2コレクションの構成員が、同定された第1プロテアーゼの突然変異および追加的突然変異を有するポリペプチドを含んでいるものとし、
次いで、第2コレクションを、第1の一プロテアーゼまたは複数プロテアーゼを単離するのに使用した第1プロテアーゼトラップポリペプチドと同一または異なる第2プロテアーゼトラップポリペプチドと接触させるが、ただし、第1および第2プロテアーゼトラップポリペプチドは、所望の標的基質特異性を有するプロテアーゼにより開裂されるように修飾されているものとし、
複合体におけるコレクションから第2プロテアーゼ(複数も可)またはプロテアーゼの触媒活性部分(複数も可)を同定するが、ただし、同定された第2プロテアーゼ(複数も可)は、同定された第1プロテアーゼよりも標的基質に対する高い活性または特異性を有するものとする、
請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
さらに、プロテアーゼトラップポリペプチドとプロテアーゼまたはその触媒活性部分の間の反応に競合物質を加えることにより、同定されたプロテアーゼ(複数も可)またはその触媒活性部分(複数も可)の選択性を高めることを含む方法である、請求項1〜38のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
さらに、
a)第1開裂配列を含む第1プロテアーゼトラップポリペプチドと安定した複合体を形成する第1の一プロテアーゼまたは複数プロテアーゼまたはその触媒活性部分を同定後、同定されたプロテアーゼまたはその触媒活性部分を、第2開裂配列を含む第2プロテアーゼトラップポリペプチドと接触させ、ただし接触については競合物質の存在下で実施するものとし、
b)第2プロテアーゼトラップポリペプチドと複合体を形成するプロテアーゼまたはその触媒活性部分を同定または選択する
ことを含み、
同定、進化または選択されたプロテアーゼまたはその触媒活性部分が、少なくとも2つの開裂配列についての基質特異性および/または開裂活性を有するものである、
請求項1〜37のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
少なくとも2つの開裂配列が一標的基質に存する、請求項40記載の方法。
【請求項42】
少なくとも2つの開裂配列が2つの異なる標的基質に存する、請求項40記載の方法。
【請求項43】
第1および第2プロテアーゼトラップポリペプチドが異なり、それぞれ、異なる標的基質についての所望の基質特異性を有するプロテアーゼにより開裂されるように修飾されている、請求項40〜42のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
さらに、少なくとも2つの開裂配列に対し所望の、または予め定められた基質特異性および開裂活性をもつ同定または選択されたプロテアーゼが単離されるまで、段階a)およびb)を少なくとも再度反復することを含む、請求項40〜43のいずれか1項に記載の方法。
【請求項45】
さらに、標的基質の開裂配列に対する基質特異性について同定されたプロテアーゼをスクリーニングすることを含む、請求項1〜44のいずれか1項に記載の方法。
【請求項46】
プロテアーゼおよび/またはその触媒活性部分のコレクション、および
セルピン、アルファマクログロブリンファミリーの構成員、またはp35ファミリーの構成員またはそれらの修飾形態である少なくとも1つのプロテアーゼトラップポリペプチド
を含む組合わせ。
【請求項47】
プロテアーゼおよび/またはその触媒活性部分のコレクションがディスプレーライブラリーで呈示される、請求項46記載の組合わせ。
【請求項48】
ディスプレーライブラリーがファージディスプレーライブラリーであり、構成員が少なくともプロテアーゼの触媒活性部分をディスプレーする、請求項47記載の組合わせ。
【請求項49】
プロテアーゼまたはその触媒活性フラグメントが、セリンプロテアーゼのキモトリプシンファミリーのものであり、キモトリプシンのナンバリングに基づき30、73、89および155位に対応する位置のいずれか1項に1つまたはそれ以上の突然変異を含み、基質特異性が改変されている、修飾プロテアーゼ。
【請求項50】
プロテアーゼが、修飾尿中プラスミノーゲン活性化因子(u−PA)ポリペプチドまたはその触媒活性フラグメントである、請求項49記載の修飾プロテアーゼ。
【請求項51】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、キモトリプシンのナンバリングに基づき、21、24、30、39、61(A)、80、82、84、89、92、156、158、159および187位から選択された位置に対応する位置に1つまたはそれ以上の修飾を含む、修飾尿中プラスミノーゲン活性化因子(u−PA)ポリペプチド。
【請求項52】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、F21V、I24L、F30V、F30L、T39A、Y61(A)H、E80G、K82E、E84K、I89V、K92E、K156T、T158A、V159AおよびK187Eから選択される1つまたはそれ以上の修飾を含む、請求項51記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項53】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、F21V;I24L;F30V;F30L;F30V/Y61(a)H;F30V/K82E;F30V/K156T;F30V/K82E/V159A;F30V/K82E/T39A/V159A;F30V/K82E/T158A/V159A;F30V/Y61(a)H/K92E;F30V/K82E/V159A/E80G/I89V/K187E;およびF30V/K82E/V159A/E80G/E84K/I89V/K187Eから選択される修飾を含む、請求項52記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項54】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、キモトリプシンのナンバリングに基づき、38、72、73、75、132、133、137、138、155、160および217位から選択された位置に対応する位置に1つまたはそれ以上の修飾を含む、修飾尿中プラスミノーゲン活性化因子(u−PA)ポリペプチド。
【請求項55】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、V38D、R72G、L73A、L73P、S75P、F132L、G133D、E137G、I138T、L155P、L155V、L155M、V160AおよびR217Cから選択される1つまたはそれ以上の修飾を含む、請求項54記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項56】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、さらにキモトリプシンのナンバリングに基づく30位および/または89位に修飾を含む、請求項54記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項57】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分におけるさらなる修飾が、F30I、F30T、F30L、F30V、F30G、F30MおよびI89Vから選択される、請求項56記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項58】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、L73A/I89V;L73P;R217C;L155P;S75P/I89V/I138T;E137G;R72G/L155P;G133D;V160A;V38D;F132L/V160A;L73A/I89V/F30T;L73A/I89V/F30L;L73A/I89V/F30V;L73A/I89V/F30G;L73A/I89V/L155V;L73A/I89V/F30M;L73A/I89V/L155M;L73A/I89V/F30L/L155M;およびL73A/I89V/F30G/L155Mから選択される修飾を含む、請求項57記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項59】
u−PAポリペプチドまたはその触媒活性部分が、キモトリプシンのナンバリングに基づき、F30I、F30T、F30GおよびF30Mから選択される突然変異に対応する1つまたはそれ以上の修飾を含む、修飾u−PAポリペプチド。
【請求項60】
u−PAポリペプチドが、配列番号433に示された野生型u−PAポリペプチドと80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有し、ポリペプチドが1つまたはそれ以上の修飾を含む、請求項51〜59のいずれか1項に記載の修飾u−PAポリペプチド。
【請求項61】
配列番号253に示されたMT−SP1ポリペプチドにおいて、キモトリプシンのナンバリングに基づき、D23E、I41F、I41T、L52M、Y60(g)s、T56K、 H71R、F93L、N95K、F97Y、F97L、T98P、F99L、A126T、V129D、P131S、I136T、I136V、H143R、T144I、I154V、N164D、T166A、L171F、P173S、F184(a)L、Q192H、S201I、Q209L、Q221(a)L、R230W、F234LおよびV244Gから選択される1つまたはそれ以上のアミノ酸修飾を含む、修飾MT−SP1ポリペプチドまたはその触媒活性部分。
【請求項62】
さらに、配列番号253に示されたMT−SP1ポリペプチドにおける修飾Q175RまたはD217Vに対応する1つまたはそれ以上の修飾を含む、請求項61記載の修飾MT−SP1ポリペプチド。
【請求項63】
アミノ酸修飾が、I136T/N164D/T166A/F184(A)L/D217V;I41F;I41F/A126T/V244G;D23E/I41F/T98P/T144I;I41F/L171F/V244G;H143R/Q175R;I41F/L171F;R230W;I41F/I154V/V244G;I141F/L52M/V129D/Q221(A)L;F99L;F97Y/I136V/Q192H/S201I;H71R/P131S/D217V;D217V;T65K/F93L/F97Y/ D217V;I41T/P173S/Q209L;F97L/F234L;Q175R;N95K;およびY60(G)Sから選択される、請求項62記載の修飾MT−SP1ポリペプチド。
【請求項64】
修飾により、C2補体タンパク質についての特異性またはC2補体タンパク質に対する活性の一方または両方が高められる、請求項61〜63のいずれか1項に記載の修飾MT−SP1ポリペプチド。
【請求項65】
MT−SP1ポリペプチドが、配列番号253に示された野生型MT−SP1ポリペプチド、または配列番号505に示されたその触媒活性部分と80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上の配列同一性を有し、ポリペプチドが1つまたはそれ以上の修飾を含む、請求項61〜64のいずれか1項に記載の修飾MT−SP1ポリペプチド。
【請求項66】
請求項51〜53および60のいずれか1項に記載の修飾u−PAポリペプチドを含む医薬組成物。
【請求項67】
請求項54〜60のいずれか1項に記載の修飾u−PAポリペプチドを含む医薬組成物。
【請求項68】
請求項61〜65のいずれか1項に記載の修飾MT−SP1ポリペプチドを含む医薬組成物。
【請求項69】
請求項51〜60記載の修飾u−PAプロテアーゼのいずれか1つまたは求項61〜65記載の修飾MT−SP1プロテアーゼのいずれか1つをコード化するヌクレオチド配列を含む核酸分子。
【請求項70】
請求項69記載の核酸分子を含むベクター。
【請求項71】
請求項70記載のベクターを含む細胞。
【請求項72】
t−PAの投与により処置される疾患または状態の処置における使用のための請求項66記載の医薬組成物。
【請求項73】
t−PAにより処置される疾患または状態を処置する医薬の製造における請求項66記載の医薬組成物の使用。
【請求項74】
VEGFR−2が介在する疾患または状態の処置における使用のための請求項67記載の医薬組成物。
【請求項75】
VEGFR−2が介在する疾患または状態を処置する医薬の製造における、請求項67記載の医薬組成物の使用。
【請求項76】
補体タンパク質C2が介在する疾患または状態の処置における使用のための請求項68記載の医薬組成物。
【請求項77】
補体タンパク質C2が介在する疾患または状態を処置する医薬の処方を目的とする、請求項68記載の医薬組成物の使用。
【請求項78】
疾患または障害の病因に関与している標的基質についての開裂配列を伴うP4〜P2´位のいずれか1つまたはそれ以上に対応するその反応性部位ループに修飾を含む、修飾セルピンポリペプチド。
【請求項79】
標的基質が、VEGFR、補体タンパク質またはt−PA基質から選択される、請求項78記載の修飾セルピンポリペプチド。
【請求項80】
標的基質がVEGFR2またはC2である、請求項79記載の修飾セルピンポリペプチド。
【請求項81】
セルピンが、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤−1(PAI−1)または抗トロンビン−3(AT3)である、請求項78〜80のいずれか1項に記載の修飾セルピンポリペプチド。
【請求項82】
配列番号497、499、610および611のいずれかに示されたアミノ酸の配列を有する請求項78〜81のいずれか1項に記載の修飾セルピンポリペプチド。

【図1】
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【公開番号】特開2010−75209(P2010−75209A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−292841(P2009−292841)
【出願日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【分割の表示】特願2009−518386(P2009−518386)の分割
【原出願日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(508121599)カタリスト・バイオサイエンシーズ・インコーポレイテッド (7)
【氏名又は名称原語表記】CATALYST BIOSCIENCES, INC.
【出願人】(509004686)トーリー・パインズ・インスティテュート・フォー・モレキュラー・スタディーズ (3)
【氏名又は名称原語表記】TORREY PINES INSTITUTE FOR MOLECULAR STUDIES
【Fターム(参考)】