説明

ヘアスタイリング製品における二糖又はオリゴ糖ポリエステルの使用

本発明は、ヘアスタイリングワックス、ヘアスタイリングクリーム、ヘアスタイリングフォームワックス製品、及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品における、完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルの使用に関する。好ましい糖ポリエステルは、スクロースとC8〜C30脂肪酸(例えば、ベヘン酸、及び綿実油由来の脂肪酸)とのオクタエステルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアスタイリングワックス、ヘアスタイリングクリーム、ヘアスタイリングフォームワックス製品、及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品における、完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアスタイリング製品は、個々のヘアスタイルを生み出すのを助け、一定期間それらを定位置に一時的に保持するように意図されている。ヘアスタイリングワックス製品及びスタイリングクリーム製品は、スタイリング製品において重要な役割を果たす。これらの製品は、とりわけ短髪から中程度の長さの毛髪をファッショナブルなヘアスタイルにするという用途を提供し、保持力、質感、及び艶を付与し、さらにヘアスタイルを安定させ、調湿し、固着する。これらの製品は、ヘアスタイルに形と艶を与え、しばしば濡れたような外観を提供する。ヘアスタイリング製品を含むワックスの適用は、一般に次の原則に基づく。固形製品は、好適な容器から指で取り出される。スプレー可能又はフォーム形成可能なワックス製品は、手の上にスプレーされる。クリーム状の製品は、チューブから手の上に搾り出されてもよい。製品が手の表面に分配されると、ワックス状の成分は手の熱と擦り合わされた剪断エネルギーとによって融解又は少なくとも相当に軟化する。この軟化又は融解によって、別の非常に硬いワックスも毛髪につけることができる。軟化又はおおよその液化状態で、ワックスを毛髪につける。その後、ワックスは冷えて、元の固形又は半固形の稠度に戻る。ワックスが硬化すると、得られた髪型は安定性及び保持力を有し、しばしば濡れたような外観を呈する。様々な要件のため、すべてのワックス状物質がヘアスタイリングワックス製品への使用に同等に好適であるとは限らない。製品は均質な稠度を有する必要があり、適用時に崩壊してはならない。ワックスは、手や毛髪に分配可能なように硬すぎない必要があるが、十分な保持力や質感を与えるように柔らかすぎない必要がある。ワックスは毛髪に光沢を与えるべきであるが、毛髪上に目に見える断片や白色の残渣を形成すべきではない。最適なワックスの1つはカルナウバワックスである。このワックスは良好な保持力及び質感を与えるのに十分硬いが、とりわけより柔らかいワックス又はオイルと組み合わせると、軟化して良好に分配可能になる。カルナウバワックスの欠点の1つは、好ましくない黄色っぽい色である。炭化水素ワックスなどのより色の白いワックスが既知であるが、これらのワックスは一般にカルナウバワックスのすべての性能の利点を兼ね備えていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
より白色度や明度が高く、とりわけ製品の均質性、手や毛髪における分配性、良好な毛髪の質感、毛髪の保持力、毛髪の光沢、及び/又は濡れたような外観の観点においてカルナウバワックスを含むワックス製品として少なくとも同等の、あるいはさらに良好な性能の利点を有するヘアスタイリングワックス製品を処方することは、特別な課題である。本発明の目的は、ヘアワックス製品を提供し、それによってヘアスタイルの保持力、質感、及び光沢を向上させることである。毛髪の質感の向上とは、毛髪又は髪型に望ましい表面特性を付与することを意味する。同時に、製品の大半は、好ましい白色の外観を有し、容易且つ十分に処理され、許容可能で多すぎない量を毛髪に適用した場合に崩れかけたり目に見える残渣を生じることなく頭毛になじみ、製品自体の手触りと製品適用後の毛髪の手触りをより滑らかにする必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
高性能で白色のヘアスタイリングワックス製品は、完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルの使用によって処方可能であることが今では判明している。本発明は、ヘアスタイリングワックス、ヘアスタイリングクリーム、ヘアスタイリングフォームワックス製品、及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品における、少なくとも1つの完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルの使用に関する。本発明は、本発明によるヘアスタイリング製品を使用したヘアトリートメントの方法にも関する。本開示を読むことで、本発明のこれら及び他の特徴、態様、及び利点が、当業者には明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0005】
特に指定しない限り、百分率、割合、及び比率は全て、本発明の組成物の総重量に基づく。エアゾール製品の場合、基礎組成物の成分の量は、特に規定のない限り、噴射剤を除く基礎組成物の総重量に基づく。噴射剤の量は、基礎組成物及び噴射剤を含む組成物の総重量に基づく。このような全ての重量は、列記した成分に関する限り、活性レベルに基づくものであり、そのため特に規定のない限り、市販材料に包含される可能性のある溶媒又は副産物を包含しない。特に指定されない限り、本明細書で使用される分子量は全て、グラム/モルで表される重量平均分子量である。本明細書では、「含む」とは、最終結果に影響を及ぼさない他の工程及び他の成分を加えることができることを意味する。この用語には、「から成る」及び「から本質的に成る」という用語が包含される。本発明の組成物及び方法は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるいかなる追加若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限事項を含み、これらから成り、又これらから本質的に成ることができる。本明細書で使用するとき、「疎水性」という用語は、実質的に非水溶性(例えば、25℃で1重量%未満)であるが、油相には可溶性であり、油相における溶解度が水相における溶解度より高い物質を意味する。本明細書で使用する時、用語「室温」とは、25℃を意味する。本明細書で使用するとき、「ワックス」又は「ワックス様」という用語は、「ウルマンの工業化学の百科事典(Ullmanns' Encyclopedia for Industrial Chemistry)」第4版、24巻、3頁の「ワックス」の定義に相当する。この定義によると、ワックス物質とは、20℃で可塑性で、固形〜脆性、粗大〜微細な結晶質、透明〜不透明であるが、ガラス質ではなく、40℃超過で分解することなく融解するものである。これらの物質は、融点より高い温度で比較的低い粘度を有し、稠度及び溶解性は比較的温度依存性で、さらに弱い圧力で艶を出すことができる。引用した参照文献はすべて、それらの全体が本明細書に参考として組み込まれる。いかなる参照文献の引用も、特許請求した発明の従来技術としての有用性についての限定に関する容認ではない。
【0006】
二糖又はオリゴ糖ポリエステル
二糖又はオリゴ糖ポリエステルは、室温で液体/油状、又は好ましくは固体/ワックス状であってもよい。スタイリング組成物に用いる二糖又はオリゴ糖ポリエステルの量は、例えば、0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜30重量%、又は0.5〜20重量%、又は1〜15重量%であってもよく、製品の種類に特有の要件に合わせることができる。本明細書に用いるのに好適な二糖及びオリゴ糖類には、例えば、マルトース、コージビオース、ニゲロース、セロビオース、ラクトース、メリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、ルチノース、トレハロース、スクロース、及びラフィノースが挙げられる。好ましい糖は二糖及び三糖類であり、最も好ましいのは二糖類で、とりわけスクロースである。糖エステルは、各糖と単一種の酸とのエステルであってもよく、あるいは異なる酸との混合エステルであってもよい。好ましいのは、脂肪酸、とりわけC8〜C30脂肪酸、より好ましくはC10〜C26又はC12〜C22脂肪酸、あるいはこれらの酸の混合物とのエステルである。脂肪酸の非限定的な例は、カプリン酸、カプリニン(caprinic)酸、ラウリル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラルキン(ararchic)酸、ベヘン酸、イソミリスチン酸、ミリスチン酸、カプリル酸、リノール酸、リノール酸、オレイン酸、及びトリアコンタン酸である。また、綿実油や大豆油などの植物油由来の脂肪酸混合物も好ましい。綿実油は、例えば、主としてリノール酸(約45〜58%)、パルミチン酸(21〜27%)、オレイン酸(14〜21%)、及びステアリン酸(2〜3%)のトリグリセリドの混合物であり、これから加水分解によって脂肪酸混合物(綿実酸)が得られる。
【0007】
完全エステル化糖エステルは、不完全エステル化糖と組み合わせて使用してもよい。例えば、二糖オクタエステルは、それぞれヘプタ又はヘキサエステルなどと共に使用してもよい。好ましい糖は二糖類であり、好ましい二糖類はスクロースである。市販の製品は一般に混合物である。オクタエステルの量は、好ましくは二糖エステル全体の少なくとも70重量%、例えば70〜80重量%である。ヘプタエステルの量は、例えば20〜30%であってもよく、ヘキサ、ペンタ、及びより低級なエステルの量は、好ましくはそれぞれ1%未満である。オクタ及びヘプタエステルの合計は、好ましくはエステル全体の少なくとも95%であり、オクタ、ヘプタ、及びヘキサエステルの合計は、好ましくはエステル全体の少なくとも97%である。好ましいのは、ベヘン酸、綿実酸、又は大豆油酸のスクロースポリエステルであり、それぞれスクロースポリベヘネート、ポリ綿実脂肪酸スクロース、及びスクロースポリソイエートのINCI名を有する。これらの物質は、プロクター&ギャンブル・ケミカルズ(Procter & Gamble Chemicals)から商標名SEFAベヘネート(SEFA Behenate)、SEFAコットネート(SEFA Cottonate)、及びSEFAソイエート(SEFA Soyate)として入手可能である。最も好ましいのはスクロースポリベヘネートである。
【0008】
油類
好ましい組成物は、さらに前記の油状糖ポリエステルとは異なる、室温で液体の疎水性油を少なくとも1つ含む。本明細書で使用するとき、「室温で液体」という用語は、25℃未満の融点と25℃超過の沸点とを有する物質を意味する。最も好ましいのは、例えば少なくとも200℃、あるいは少なくとも250℃又は300℃の沸点を有する低揮発性油である。油の好ましい量は、少なくとも3重量%、より好ましくは5〜60重量%、又は10〜50重量%であり、25℃で液体の疎水性油と任意の溶解した親油性物質を含む。油相の疎水性油及び親油性物質は、例えば植物油類、動物油類、鉱油類、シリコーンオイル類、炭化水素油類、水素化ポリオレフィン類、ゲルベ(Guerbet)アルコール類などの分岐アルコール類を包含する少なくとも8個の炭素原子を有する脂肪族アルコール類、脂肪酸類及びポリオール類からの油類(とりわけトリグリセリド)、脂肪酸類及びC1〜C30の一価アルコール類(好ましくはC3〜C22アルコール類)からの油類、及び前記疎水性油の混合物から選択することができる。疎水性油の非限定例は、例えば、環状パラフィン類、パラフィン油類、イソパラフィン油類、ポリデセン、鉱油、イソヘキサデカン、ドデカン、イソエイコサン、液体ポリジメチルシロキサン、シクロテトラシロキサン、シクロペンタシロキサン、フェニルトリメチコン、イソセチルパルミテート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、イソプロピルステアレート、オクチルイソステアレート、オクチルココエート、オクチルパルミテート、オクチルドデシルミリステート、カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド、ブチルオクタノール、ヘキシルオクタノール、ブチルデカノール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、ステアリルヘプタノエート、イソヘキシルデカノエート、イソデシルオクタノエート、ジブチルアジペート、ジカブリルイルエーテル、C12〜C15アルキルベンゾアート、水素化ポリイソブテン、スクアラン、スクアレン、天然油類例えばホホバ油、オリーブ油、ヒマワリ油、大豆油、ピーナッツ油、菜種油、甘いアーモンド油、ヤシ油、ココヤシ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、小麦粉芽油、ブドウ種子油、ベニバナ油、マツヨイグサ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、アボカド油、ラノリン油、及び類似の油類である。特に好ましい油化合物は、鉱油(例えば、鉱物油)などの炭化水素油、及び分枝状C8〜C30アルキルアルコールである。シリコーンオイルには、ポリジメチルシロキサン、フェニル化シリコーン、ポリフェニルメチルシロキサン、フェニルトリメチコン、ポリ−C1〜C20−アルキルシロキサン、及びアルキルメチルシロキサンが挙げられる。
【0009】
ワックス類
本発明によるヘアスタイリング製品は、前記のワックス状糖ポリエステルとは異なるワックス又はワックス様物質をさらに含有可能な組成物を有する。追加のワックスの量は、好ましくは1〜60重量%、又は5〜50重量%である。これらのワックスには、動物性、植物性、鉱物性、及び合成ワックス、固形パラフィン、ペトロラタム(ワセリン(Vaseline)(登録商標))、臭蝋、セレシン、モンタンワックス、フィッシャー−トプシュ(Fischer-Topsch)ワックス、ポリオレフィンワックス(ポリブテンなど)、蜜蝋、羊毛脂及びその誘導体(羊毛脂アルコールなど)、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、和蝋、硬化油脂、約40℃超過の凝固点を有する脂肪酸エステル及び脂肪酸グリセリド、ポリエチレンワックス、及びシリコーンワックスが挙げられる。ワックス又はワックス様物質は、40℃超過、好ましくは55℃超過の凝固点を有する。針入度(0.1mm、100g、5秒、25℃;DIN51579に準じる)は、好ましくは2〜70の範囲、特に3〜40の範囲内である。好ましくは本発明の組成物には少なくとも1つのワックスが存在し、ワックスの針入度点は40未満、とりわけ好ましくは20未満である。特に好ましいのは、20未満の針入度点を有するセレシンワックス、又は蜜蝋、あるいはそれらの混合物である。
【0010】
乳化剤
本発明の好ましい実施形態は、組成物の毛髪からの洗浄性を高め、性能の効果をより向上させるため、さらに少なくとも1つの乳化剤を含む。乳化剤は、好ましくは0.5〜20重量%、特に好ましくは3〜15重量%の量で含まれる。好ましい乳化剤は、非イオン性及び陰イオン性界面活性剤の群から選択される。特に好ましい実施形態では、乳化剤はワックス様の稠度及び25℃超過の液化点を有する。
【0011】
非イオン性乳化剤は、例えば
−アルコキシル化脂肪族アルコール類、例えばC8〜C30あるいは好ましくはC8〜C22アルコール類、アルコキシル化脂肪酸類又はアルコキシル化脂肪酸グリセリド類、例えばC12〜C22脂肪酸類、アルコキシル化アルキルフェノール類(例えば、8〜15個の炭素原子を有するアルキル基)で、典型的なエトキシル化度は、2〜100又は4〜30であり、典型的なプロポキシル化度が、1〜5のもの
−C8〜C30、好ましくはC12〜C22脂肪酸グリセロールモノ又はジエステル、1〜30モルのエチレンオキシド(ethylenoxide)によってエトキシル化されたもの
−5〜60モルのエチレンオキシド(ethylenoxide)によってエトキシル化されたヒマシ油又は硬化ヒマシ油
−脂肪酸糖モノ又はジエステル類、特に1つ又は2つのC8〜C30又はC12〜C22脂肪酸を有するスクロースエステル、INCI:スクロースココエート、スクロースジラウレート、スクロースジステアレート、スクロースラウレート、スクロースミリステート、スクロースオレエート、スクロースパルミテート、スクロースリシノレエート、スクロースステアレート
−エトキシル化ソルビタンエステル類、例えばソルビタンと1つ、2つ、又は3つのC8〜C22脂肪酸とのエステルで、エトキシル化度が4〜20のもの
−ポリグリセリル脂肪酸エステル、特に好ましくは2〜20個のグリセロール単位のポリグリセロールを有する1、2個又はそれ以上のC8〜C22脂肪酸のもの
−C8〜C22アルキル基、例えばデシルグルコシド又はラウリルグルコシドを有するアルキルグルコシド、アルキルオリゴグルコシド又はアルキルオリゴグルコシドである。
【0012】
アニオン性界面活性剤は、例えばアルキルカルボン酸類、アルキルエーテルサルフェート類、アルキルサルフェート類、スルホサクシネート類、脂肪酸イセチエネート類、リン酸アルキルエステル、エトキシル化リン酸アルキルエステル、例えばリン酸と2〜30モルのエチレンオキシド(ethylenoxide)でエトキシル化されたC8〜C22脂肪族アルコール類とのモノ、ジ、又はトリエステル類、アシルアミノ酸類、好ましくは、8〜30個の炭素原子を有する前記アルキル基である。好ましい乳化剤は、リン酸とエトキシル化脂肪族アルコールとのトリエステルであり、例えば、リン酸と4モルのエチレンオキシドでエトキシル化されたセチル及びステアリルアルコールとのトリエステル(INCI:トリセテアレス−4ホスフェート)が挙げられる。
【0013】
固形のヘアスタイリングワックス製品
本発明のある実施形態では、固形のヘアスタイリングワックス製品に二糖又はオリゴ糖ポリエステルを使用する。これらの本発明によるトリートメント用又はヒトのヘアスタイル調整用ヘアワックス製品は、一般に固形及びワックス様の稠度を有する、少なくとも1つのワックス又はワックス様物質を含む組成物を有する。本発明による固形ヘアワックス製品の組成物は、好ましくは10又は20以上で、好ましくは70以下の針入度を有する(測定単位0.1mm、試験重量100g、試験時間5秒、試験温度25℃、DIN51579に準じる)。ワックス又はワックス様物質は、二糖又はオリゴ糖ポリエステル自体であってもよい。糖エステルが液体又は油状の場合、これらの糖エステルは少なくとも1つの上述した糖エステルでないワックス(例えば、パラフィンワックス、蜜蝋など)と組み合わされる。固形スタイリングワックス製品中のワックス及びワックス様物質の総量は、好ましくは5〜60重量%、あるいは10又は20〜50重量%である。固形ヘアスタイリングワックスの組成物は、さらに上述した種類及び量の液体疎水性油を含むことができる。
【0014】
ヘアスタイリングクリーム又はソフトワックス
本発明の別の実施形態では、クリーム状、ソフト、又は半固形のヘアスタイリング製品に二糖又はオリゴ糖ポリエステルを使用する。これらの本発明によるトリートメント用又はヒトのヘアスタイル調整用ヘアワックス製品は、一般にクリーム状又は半固形の稠度を有する、少なくとも1つの油状物質を含む組成物を有する。一般にクリーム製品は、上述した種類及び量の少なくとも1つの乳化剤の存在下における、少なくとも1つの疎水性油と水とのエマルションである。水の量は、好ましくは10〜70重量%、又は20〜60重量%、又は30〜50重量%である。油状物質は、二糖又はオリゴ糖ポリエステル自体であってもよい。二糖又はオリゴ糖エステルが固形又はワックス状の場合、これらのエステルは少なくとも1つの上述した糖エステルでない疎水性油(例えば、パラフィン油又はイソパラフィン油などの炭化水素油、あるいはシリコーンオイルなど)と組み合わされる。クリーム状又は半固形のスタイリング製品中の油類の総量は、好ましくは5〜60重量%、又は10〜55重量%、又は15〜50重量%である。クリーム状、ソフト、又は半固形のヘアスタイリング製品の組成物は、さらに上述した種類及び量のワックス化合物を含むことができる。
【0015】
スプレーワックス製品及びフォームワックス製品
本発明の別の実施形態は、ヘアスタイリングスプレーワックス製品及びヘアスタイリングフォームワックス製品である。これらの製品は、スプレー装置又はフォーム装置、及び少なくとも1つの前記完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルを含む組成物を有する。スプレー又はフォーム製品は、噴射剤を含むエアゾール製品、又は噴射剤を含まない非エアゾール剤であってもよい。組成物はスプレー可能又はフォーム形成可能であり、好ましくは室温で液体である。組成物は、好ましくは少なくとも1つのワックス又はワックス様物質を含む。ワックス又はワックス様物質は、二糖又はオリゴ糖ポリエステル自体であってもよい。糖エステルが液体又は油状の場合、これらの糖エステルは少なくとも1つの上述した糖エステルでないワックス(例えば、パラフィンワックス、蜜蝋など)と組み合わされることが好ましい。スプレーワックス又はフォームワックス製品中のワックス及びワックス様物質の総量は、好ましくは5〜60重量%、あるいは10又は15〜50重量%である。スプレーワックス又はフォームワックス製品の組成物は、さらに上述した種類及び量の液体疎水性油を含むことができる。組成物は、30〜100℃、好ましくは35〜70℃の沸点を有する、室温で液体の、容易に揮発する疎水性物質を含むことができる。好適なのは、液体炭化水素、液体環状又は線状シリコーン(ジメチルポリシロキサン)、又はこれらの物質の混合物である。特に好適な炭化水素は、5〜7個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルカンであり、特に好ましいのはペンタンである。ヘキサメチルジシロキサンは、液体で容易に揮発するシリコーンとして特に好ましい。
【0016】
非エアゾール性スプレー又はフォームワックス製品は、機械的なポンプ装置及びスプレーヘッド又はフォームヘッドを備えた容器を有する。容易に揮発する疎水性物質を使用している場合、材料がわずかな圧力上昇に対して十分に耐圧性であり、容器に封入された組成物の成分が拡散するのを十分に防げば、本発明による非エアゾール性スプレーワックス製品の容器を非エアゾール性スプレー又はフォーム製品に好適な既知の材料から製造してもよい。アルミニウム又はスズプレートなどの金属、あるいはプラスチックは、好適な材料である。透明又は少なくとも半透明の材料は、製品の稠度及び/又は容器に残る製品の量が容器の外側から見えるため好ましい。製品容器は、好ましくはガラス又はポリエチレンテレフタレート(PET)から製造される。市販のポンプ、スプレーヘッド、及びフォームヘッドを、本発明による非エアゾール性スプレーワックス又はフォームワックス製品の容器に使用してもよい。容器内に封入された組成物中にペンタンなどの揮発性炭化水素が存在する場合、ペンタンの存在による膨張に耐えられる材料から製造されたスプレーポンプが好ましい。この種の材料には、例えばポリオキシメチレン(POM)が挙げられる。本発明の好適なスプレーポンプの1つには、例えばシークイスト−パーフェクト(Seaquist-Perfect)PZ1/100HVTファインスプレーポンプが挙げられる。スプレーポンプは通気開口部を有していてもよいが、組成物中に揮発性炭化水素が存在する場合、この開口部は必ずしも必要ではない。
【0017】
本発明によるスプレーワックス又はフォームワックス製品は、エアゾール製品であってもよい。とりわけ大きな表面積を有するワックス(ワックススノー)は、ガス状物質(プロパン、ブタンなどの噴射ガス)を使用することで製造可能である。これらのワックススノーは処理が容易で、毛髪に軽くなじむ。エアゾール性スプレーワックス又はフォームワックス製品は、スプレーキャップ又はフォームキャップを備えた耐圧容器、及び耐圧容器に封入された少なくとも1つの噴射剤を含む本発明によるスプレー可能又はフォーム形成可能な組成物を有する。噴射剤の量は、好ましくは全組成物を基準として5〜60重量%、又は10〜50重量%、又は20〜40重量%である。組成物のワックス物質は、液化した疎水性噴射剤ガスに溶解又は懸濁されることが好ましい。ヘアワックス製品に用いられる一般的なワックスは、有機溶媒に可溶性であるか、少なくとも懸濁可能である。これらの溶媒には、正常圧及び室温で液体の、容易に揮発するアルカン(ペンタンおよびその異性体など)、並びにエアゾール製品に用いられる液化可能な噴射ガス(プロパン、ブタン、及びその異性体など)が挙げられる。ヘアワックス組成物がこれらの噴射ガスの1つと共に溶解又は懸濁されてエアゾール容器に充填されている場合、微細なスプレーとして、あるいはワックススノーのようなスプレーフォームとして、スプレーされることができる。スプレーヘッドに代えてフォームヘッドを使用すると、高密度のワックススノー(フローズンワックス)が生成される。高密度のワックススノーは、噴射ガスの揮発による熱損失によって発生する。フォーム様又はフレーク様の稠度は、より大きなワックス表面積を有するため、手や毛髪における分配が非常に容易になる。
【0018】
好ましい噴射剤は、正常圧下では室温でガス状、圧力下では室温で液化可能な液化噴射ガスである。好適な噴射ガスには、プロパン、n−ブタン、イソブタン、及びフッ素化炭化水素(1,1−ジフルオロエタン又は1,1,1,2−テトラフルオロエタンなど)、又はジメチルエーテルが挙げられる。これらの噴射ガスは、単独で、あるいは混合して使用可能であり、例えばプロパン及び/又はブタン及びジメチルエーテルの混合物などが挙げられる。プロパン及びブタンの混合物は特に好適である。容易に揮発する疎水性物質も、噴射ガスに追加してもよい。これには、室温で液体で、30〜100℃、好ましくは35〜70℃の沸点を有する物質が挙げられる。液体炭化水素、液体環状又は線状シリコーン(ジメチルポリシロキサン)、又はこれら物質の混合物が、揮発性疎水性物質として特に好適である。好適な炭化水素には、5〜7個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルカン、とりわけペンタンが挙げられる。例えば、ヘキサメチルジシロキサンは、液体で容易に揮発するシリコーンとして特に好ましい。本発明によるエアゾール性スプレーワックス製品の耐圧エアゾール容器は、エアゾール製品に既知の材料から製造されてもよい。好適な材料には、アルミニウム又はスズプレートなどの金属が挙げられる。市販のスプレーヘッド及びフォームヘッドを、本発明によるエアゾール性スプレーワックス及びエアゾール性フォームワックス製品のエアゾール容器に使用してもよい。
【0019】
本発明のある実施形態では、ヘアスタイリング製品は少なくとも1つの着色剤又は色素添加剤を含む着色された製品である。好ましい製品着色剤は油溶性有機染料である。しかしながら、不溶性色素、あるいは水溶性又はアルコール可溶性染料も使用可能である。着色ヘアワックス製品は、それ自体が着色しているカルナウバワックスなどの非白色ワックスを本質的に含まないか、あるいは極くわずかな量(例えば、約5重量%未満、好ましくは約1重量%未満)で含むことが好ましい。着色剤の量は、例えば0.0001〜5重量%であってもよい。着色剤又は色素添加剤は、例えば「国際化粧品成分辞典及びハンドブック(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook)」第10版、2004年、3巻、3節の「着色剤」の機能に記載されているものから選択してもよい。
【0020】
任意成分
本発明による組成物は、上述した成分に加えて、一般にヘアトリートメント組成物に用いられる従来の化粧品添加剤も含むことができる。これには、例えば10重量%以下、好ましくは0.1〜8重量%の量の水、あるいは一価又は多価のC1〜C5アルコール(とりわけエタノール、プロパノール、グリセロール、又はグリコール)などの溶媒(クリーム状エマルションでは、水の量はより多くてもよい(上記参照));2重量%以下、好ましくは0.01〜1重量%の量の芳香剤及び香油;例えば2重量%以下、好ましくは0.01〜1重量%の量のパラベン、フェノキセトール、ヨードプロピニルカルバメート、パラヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、マンデル酸、ポリヘキサメチレンビグアニジン(biguanidine)塩酸、又はイソチアゾリン(isothiazoline)系化合物などの防腐剤;例えば0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜4重量%の量のベタイン、パンテノール、植物抽出物、野菜抽出物、タンパク質加水分解産物及び絹加水分解産物、ラノリン誘導体などのヘアケア物質;例えば0.01〜25重量%、好ましくは1〜20重量%の量の色素又は真珠光沢色素で、例えば二酸化チタン/雲母基材を有するものなど;5重量%以下、好ましくは0.1〜4重量%の量のポリビニルピロリドン又はビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーなどのフィルム形成ポリマー;0.05〜20重量%の量の揮発性又は不揮発性シリコーンオイル又は高分子量のシロキサンポリマーなどの生理学的に適合性のあるシリコーン誘導体;光保護剤、酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、抗ふけ剤;ビタミン;0.01〜2重量%の量の艶付与物質及び指通り向上物質が挙げられる。
【0021】
製造方法
本発明の組成物は、従来の処方及び混合技術によって製造することができる。エマルションの形態のクリーム製品は、好ましくは高温(例えば、80〜100℃)で実施する水相と油相の乳化によって製造可能である。芳香剤などの揮発性成分は、好ましくは低温例えば50℃〜70℃にて添加される。前記乳化組成物は、室温より高い温度例えば50℃〜70℃で依然として流体状態にて最終パッケージへ充填される。前記組成物は、室温へ冷却後、非流体となる。前記最終パッケージは、好ましくは透明又は半透明パッケージである。本発明による固形又はクリーム状ヘアワックス製品は、ワックス様成分をまとめて融解し、揮発性成分を除くその他の成分と混合することで製造可能である。その後、混合物を冷却し、混合物が固化する直前に揮発性化合物を追加して混合する。流体の大半が固化する前に望ましい容器(カップ又はその他の容器)に充填する。本発明によるスプレーワックス又はフォームワックス製品は、ワックス状成分を融解し、噴射剤を除くその他の成分と液体物質に混合又は溶解することで製造可能である。その後、混合物を室温まで冷却する。この液体の溶液又は懸濁液をスプレー容器に充填する。非エアゾール製品の場合、機械的に操作するポンプ装置を取り付ける。エアゾール製品の場合、噴射ガスを容器内に供給する。その後、ワックススプレーを生成するためのスプレーヘッド、又はワックスフォームを生成するためのフォームヘッドのいずれかを容器に取り付ける。
【0022】
使用方法
本発明のある実施形態は、ヘアトリートメントの方法であって、この方法が、
a)上記に詳細に記載したヘアスタイリングワックス、ヘアスタイリングクリーム、ヘアスタイリングフォームワックス製品、及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品を提供する工程であって、製品が少なくとも1つの上記の完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルを含む組成物を有する工程、及び、
b)毛髪、好ましくは乾いた毛髪に組成物を適用する工程、及び
c)適用後、洗い流さずに、毛髪を特定のヘアスタイルにセットする工程を有する。
【0023】
そのような方法は、一般に、乾燥した、少し湿った又は濡れた毛髪に、好ましくは毛髪が所望のスタイルに整えられる前に有効量の製品を適用することを伴う。次に、この組成物を、乾燥する、又は乾燥させる。「有効量」とは、毛髪の長さ及び質感を考慮して、所望の毛髪の質感、光沢、及びスタイル効果を提供するのに十分な量を意味する。一般に、具体的な製品の処方、毛髪の長さ、及びヘアスタイルのタイプに応じて、約0.5グラム〜約50グラムの製品が毛髪に適用される。
【0024】
毛根を立ち上げる用途に特有の本発明の実施形態は、ヘアトリートメントの方法であって、この方法が、
a)上記に詳細に記載したヘアスタイリングフォームワックス製品及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品を提供する工程であって、製品がフォーム装置又はスプレー装置と組み合わせた少なくとも1つの上記の完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルを含む組成物を有する工程、及び、
b)頭毛の毛根に直接組成物をスプレーする工程を有する。
【0025】
以下に記載する代表的な種類の組成物は、スクロースポリエステルの代わりにカルナウバワックスを含む従来のヘアスタイリングワックス製品に比べて、製品の白色度(未着色製品の場合)又は製品の明度(着色製品の場合)、手における分配のし易さ、毛髪への馴染み易さ、毛髪の輪郭の明瞭さ、毛髪の質感、優れた光沢性、毛髪への負担の少なさ、毛髪上の目に見える残渣が無いかほとんど無いこと、製品の大半における崩れ難さ、ヘアスタイルの良好な形成性の1つ以上で良好な効果を有すると考えられる。
【実施例】
【0026】
次の実施例で示される組成物は、本発明のヘアスタイリング組成物の特定の実施形態を示しているが、本発明を限定するものではない。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、当業者は、他の修正を実行することができる。本発明のヘアスタイリング組成物のこれら代表的な実施形態は、とりわけ毛髪に少量を適用した場合にスタイリング効果及び光沢効果を与える。次の実施例に示される組成物は、従来の処方及び混合方法によって調製される。特に規定のない限り、例示した全ての量は重量パーセントで記載され、希釈剤、防腐剤、着色剤溶液、イメージ成分、植物等の微量物質は除外する。特に指示がない限り、成分として商標名が言及され、及び各製品がそれ自体混合物(例えば溶液、エマルション、分散物等)である場合には、例示されている量はこの混合物に関する。
【0027】
(実施例1)
【0028】
【表1】

【0029】
(実施例2)
【0030】
【表2】

【0031】
本発明による組成物Aを比較組成物Bと比較した。次の基準に従って効果が確認された。
稠度:AはBより良好。Bは崩れかけ、均質性が悪く、滑らかさも劣る
手における分散性:AはBより良好
毛髪の成形性:AはBより良好
毛髪の輪郭の明瞭さ:AはBより良好
毛髪の光沢:AはBより良好
毛髪の手触り:AはBより良好。Bはよりべたつき感があり、滑らかさも劣る
容器内の見た目:A:白色、B:黄色/褐色
【0032】
(実施例3)
【0033】
【表3】

【0034】
組成物の成分をエアゾール缶に充填する。基礎組成物は、基礎組成物70%に対し噴射剤30%の重量比でプロパン/ブタン(0.3MPa(2.7バール))と共に充填する。缶は市販のスプレーキャップ又は市販のフォームヘッドのいずれかを備える。
【0035】
(実施例4)
【0036】
【表4】

【0037】
(実施例5)
【0038】
【表5】

【0039】
(実施例6)
【0040】
【表6】

【0041】
(実施例7)
【0042】
【表7】

【0043】
(実施例8)
【0044】
【表8】

【0045】
組成物の成分をエアゾール缶に充填する。基礎組成物は、基礎組成物70%に対し噴射剤30%の重量比でプロパン/ブタン(0.3MPa(2.7バール))と共に充填する。缶は市販のスプレーキャップ又は市販のフォームヘッドのいずれかを備える。
【0046】
(実施例9)
【0047】
【表9】

【0048】
(実施例10)
【0049】
【表10】

【0050】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳しく制限されるものとして理解されるべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、各こうした寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味することを意図する。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘアスタイリングワックス、ヘアスタイリングクリーム、ヘアスタイリングフォームワックス製品、及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品における、少なくとも1つの完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルの使用。
【請求項2】
前記二糖又はオリゴ糖が、マルトース、コージビオース、ニゲロース、セロビオース、ラクトース、メリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、ルチノース、トレハロース、スクロース、及びラフィノースから選択される、請求項1に記載の使用。
【請求項3】
前記二糖ポリエステルがスクロースオクタエステルである、請求項2に記載の使用。
【請求項4】
前記二糖又はオリゴ糖ポリエステルが、二糖又はオリゴ糖と1以上のC8〜C30脂肪酸のエステルである、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
前記脂肪酸が、カプリン酸、カプリニン(caprinic)酸、ラウリル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラルキン(ararchic)酸、ベヘン酸、イソミリスチン酸、ミリスチン酸、カプリル酸、リノール酸、リノール酸、オレイン酸、及びトリアコンタン酸から選択される、請求項4に記載の使用。
【請求項6】
前記脂肪酸が、ベヘン酸、及び綿実油由来の脂肪酸から選択される、請求項4に記載の使用。
【請求項7】
前記ヘアスタイリング製品が、25℃未満の融点を有する少なくとも1つの不揮発性で液体の疎水性油を5〜60重量%含む組成物を有する、請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
前記疎水性油が、植物油、動物油、鉱油、シリコーンオイル、炭化水素油、水素添加ポリオレフィン、脂肪族アルコール、少なくとも8個の炭素原子を有する分枝状アルコール、脂肪酸とポリオールからの油、脂肪酸と一価のC1〜C30アルコールからの油、又はそれらの混合物から選択される、請求項7に記載の使用。
【請求項9】
前記ヘアスタイリング製品が、乳化剤を0.5〜20重量%含む組成物を有する、請求項1〜8のいずれかに記載の使用。
【請求項10】
前記乳化剤が、アルコキシル化脂肪族アルコール、アルコキシル化脂肪酸、アルコキシル化脂肪酸グリセリド、アルコキシル化アルキルフェノール、エトキシル化C8〜C30脂肪酸グリセロールモノ又はジエステル、エトキシル化ヒマシ油又はエトキシル化硬化ヒマシ油、脂肪酸糖モノ又はジエステル、エトキシル化ソルビタンエステル、エトキシル化リン酸アルキルエステル、又はそれらの混合物から成る群から選択される、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
前記ヘアスタイリング製品が、25℃で70以下の針入度を有するワックス様組成物を含むヘアスタイリングワックス製品である、請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
【請求項12】
前記ヘアスタイリング製品がワックス様組成物を含むヘアスタイリングワックス製品であり、前記ワックス様組成物が少なくとも1つのワックス又はワックス様物質を5〜60重量%含む、請求項1〜11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
前記ワックス様組成物が、少なくとも1つのワックス又はワックス様物質を10〜50重量%含み、25℃で10〜70の針入度を有する、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
前記ヘアスタイリング製品が、水、少なくとも1つの乳化剤、及び少なくとも1つの前記完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルを含む、クリーム状又はペースト状のエマルションの形態のヘアスタイリングクリームである、請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
【請求項15】
前記ヘアスタイリング製品が、スプレー装置又はフォーム装置及び少なくとも1つの前記完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルを含む組成物を有するスプレーワックス製品又はフォームワックス製品である、請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
【請求項16】
前記ヘアスタイリング製品が、スプレーキャップ又はフォームキャップを備えた機械的なポンプ装置を有する、請求項15に記載の使用。
【請求項17】
前記組成物が少なくとも1つのワックス又はワックス様物質を5〜60重量%含む、請求項16に記載の使用。
【請求項18】
前記製品がスプレーキャップ又はフォームキャップを備えた耐圧容器、及び耐圧容器に封入された組成物を有し、前記組成物が5〜60重量%の少なくとも1つのワックス又はワックス様物質及び少なくとも1つの噴射剤を含む、請求項15に記載の使用。
【請求項19】
前記組成物が室温で液体であり、少なくとも1つのワックス又はワックス様物質を10〜50重量%含み、さらにプロパン、n−ブタン、イソブタン、及びフッ素化炭化水素から成る群から選択される少なくとも1つの疎水性液化噴射剤を5〜60重量%含む、請求項18に記載の使用。
【請求項20】
前記完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルが組成物全体の0.01〜60重量%の量で使用されている、請求項1〜19のいずれかに記載の使用。
【請求項21】
ヘアトリートメントの方法であって、前記方法が、
a)請求項1〜20のいずれか1項に記載の使用に定義されたヘアスタイリング製品を提供する工程、
b)前記ヘアスタイリング製品に含まれる組成物を毛髪に適用する工程、及び
c)適用後、洗い流さずに、毛髪を特定のヘアスタイルにセットする工程を有する方法。
【請求項22】
ヘアトリートメントの方法であって、該方法が、
a)請求項1〜20のいずれか1項に記載の使用に定義されたヘアスタイリングフォームワックス製品及びヘアスタイリングスプレーワックス製品から選択されるヘアスタイリング製品を提供する工程であって、該製品がフォーム装置又はスプレー装置と組み合わせた少なくとも1つの前記完全エステル化二糖又はオリゴ糖ポリエステルを含む組成物を有する工程、及び
b)頭毛の毛根に直接組成物をスプレーする工程を有する方法。

【公表番号】特表2009−516736(P2009−516736A)
【公表日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−541903(P2008−541903)
【出願日】平成18年11月29日(2006.11.29)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054519
【国際公開番号】WO2007/063512
【国際公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】