説明

ヘアセット剤およびヘアセット剤の使用方法。

【課題】
男女を問わず誰もが使う頭髪用化粧品の代表格の一つであるヘアセット剤に育毛・養毛成分を含有させたことによって、ヘアセット剤の使用が脱毛、薄(細)毛の対策にもなるという大変利便性の高いヘアセット剤を提供する。
【解決手段】
育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤と、このヘアセット剤を頭髪に塗着させる際に頭皮にも塗着させることを特徴とするヘアセット剤の使用方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】

本願発明はヘアセット剤およびヘアセット剤の使用方法に関するものである。より詳しくは育毛成分をヘアセット剤に含有させたヘアセット剤を発明し、このヘアセット剤をヘアセットに使用する際に頭皮にも直接塗着させるというヘアセット剤の使用方法を発明した。即ち新しいヘアセット剤の提供と新しいヘアセット剤の使用方法の提供に関するものである。
【背景技術】
【0002】

頭髪の脱毛、薄(細)毛の予防に育毛料・養毛料を使う人は脱毛が目立ちだした、薄(細)毛が目立ちだしたという状態になってからである。その理由の主だったものとして、育毛料・養毛料が高価であること、その効果が短期に現れ難いこと、ホルモンの関係等で自分に合ったものを選ぶことが容易でないことを挙げることができる。育毛料・養毛料を10年間に亘って使用しているが使用前と使用後で変化が見られないが、その使用をやめると現状すら維持できずに脱毛、薄(細)毛が進展するのが怖いので、決して満足はしていないが現状が維持できれば「これで良しとしなければ・・・」ということにあるようである。

本願の発明者はこの点、即ち「これで良しとしなければ・・・」という点に脱毛、薄(細)毛を予防するヒントが隠されていることを見出し本願発明に到達することが出来た。
【0003】

先ず最初に注目したのが頭髪の脱毛、薄(細)毛が目立ちだし、育毛料・養毛料の使用を決意した人が、10年間の長期に亘って育毛効果が薄いにも拘わらず、脱毛、薄(細)毛の進行が防止できているので、この進行防止効果で一応の満足をされているという点である。頭髪の脱毛、薄(細)毛が目立ちだし、育毛料・養毛料を使用しだしたところ、脱毛、薄(細)毛の進行防止効果が認められた。それでは頭髪の生育の順調な人が、その順調性を維持するために、育毛料・養毛料の使用をされた場合にはその効果、即ち頭髪の順調性を維持できるのかということになる。頭髪の脱毛、薄(細)毛が目立ちだし、育毛料・養毛料を使用したところ、脱毛、薄(細)毛の進行防止効果が認められたというのは、客観性のある効果と言える。しかし、前記の頭髪の生育の順調な人が、その順調性を維持するために、育毛料・養毛料を使用し、その結果、引き続き育毛料・養毛料を使用する以前の順調性を維持したとしても、その維持は育毛料・養毛料の使用効果によるものなのか、そうでないのかを客観的に判別する手段がない。このような状況下にあっても頭髪の生育の順調な人が、その順調性を維持するために育毛料・養毛料を使用してもらえる対策がないかを検討してみた。
【0004】

上記の対策検討結果から得たものは育毛を直ちには想起させない頭髪用化粧品に育毛成分を入れて、この頭髪用化粧品を使っていると脱毛、薄(細)毛の始まっている人には進行を防止するだけでなく、脱毛、薄(細)毛を改善し、頭髪の生育順調な人にはその順調性を維持する効果が十分に期待できるヘアセット剤を開発すると共にそのヘアセット剤の使用方法の開発が価値ある開発であるとの確信である。

【特許文献1】なし
【非特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】

頭髪の生育の順調な人にも、頭髪の脱毛、薄(細)毛が目立ちだした人にも、ヘアセット剤は頭髪を整え、その整えた頭髪を美しく維持するために、最も一般的に男女ともに使用されている頭髪用化粧品の代表格の一つである。このヘアセット剤を使用しているだけで、知らない間に脱毛、薄(細)毛対策ができるとあれば、これは願ってもないことであると言える。そうは言っても、ヘアセット剤に育毛成分を入れるなど誰も考えなかった事だけに、又、本願発明者も技術的には不可能と考えていただけに、これを完成させるには大きな問題点を克服しなければならなかった。この点について以下に説明する。
【0006】

ヘアセット剤に含有させた育毛成分は頭皮および毛穴から頭部内に取り込まれるため、ヘアセット剤が頭皮に塗着する必要がある、しかし、ヘアセット剤は頭皮に塗着すると乾燥して被膜を形成し、被膜に閉じ込められた育毛成分は頭皮や毛穴に吸収(移動)されなくなる。即ちヘアセット剤であるので当然の事としても毛髪をセットしたり髪型をキープできなければならないのでセット剤の被膜性が要求されるのに対し、この被膜性は育毛成分の頭皮および毛穴を通じての吸収(移動)を阻害する。これを克服する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】

本願発明者は上記課題を克服するために鋭意研究を行った結果、本願発明を完成するに至った。即ち、本願発明は次の4発明からなる。

(1)育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤、(2)育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として精製水を1〜96.5質量部および少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤、(3)増量剤として黄酸化チタン、べンガラ、黒酸化鉄、着色酸化鉄(有色酸化鉄)、紺青、酸化クロム、群青、カーボンブラック、アンバー、カラミン、フミン酸、墨汁、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、セリライト、雲母チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、沈降性炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミマグネシウム、硫酸カルシウム、チョーク粉、軽石粉、真珠粉、蚕繭粉、粉末結晶セルロース、羊毛粉、綿繊維粉、発泡スチロール樹脂粉末、ユリア樹脂微粉末の少なくとも1種類以上を0.1〜15質量部を含むことを特徴とする前記(1)または(2)のいずれかに記載のヘアセット剤、(4)前記(1)育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤、(2)育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として精製水を1〜96.5質量部および少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤、又は(3)増量剤として黄酸化チタン、べンガラ、黒酸化鉄、着色酸化鉄(有色酸化鉄)、紺青、酸化クロム、群青、カーボンブラック、アンバー、カラミン、フミン酸、墨汁、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、セリライト、雲母チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、沈降性炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミマグネシウム、硫酸カルシウム、チョーク粉、軽石粉、真珠粉、蚕繭粉、粉末結晶セルロース、羊毛粉、綿繊維粉、発泡スチロール樹脂粉末、ユリア樹脂微粉末の少なくとも1種類以上を0.1〜15質量部を含むことを特徴とする前記(1)または(2)のいずれかに記載のヘアセット剤を、頭髪に塗着させる際に頭皮にも塗着させることを特徴とするヘアセット剤の使用方法。
【発明の効果】
【0008】

男女を問わず誰もが使う頭髪用化粧品の代表格の一つであるヘアセット剤に育毛・養毛成分を含有させたことによって、ヘアセット剤の使用が脱毛、薄(細)毛の対策にもなっているという大変利便性の高いヘアセット剤を提供する。
【0009】

そして噴射剤にDMEを用いることによって気化時に頭皮および毛穴に冷感をもたらし血管や頭皮に刺激を与えると共に湿潤を与え育毛成分の浸透を促すので、樹脂皮膜を形成するまでの時間内に育毛・養毛成分を頭皮および毛穴を通じて頭部内に移行させ、ヘアセット剤であるのに頭髪の脱毛、薄(細)毛を防止し、育毛・養毛効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】

樹脂成分は従来から、グリコール類や増粘剤等と同じように有効成分の保持剤の役目として用いられる場合がある。しかしトニックやトリートメント剤、ブラッシング剤等に添加される場合のこれらの樹脂量は、養毛料・育毛料やトリートメント等の有効成分がその樹脂によって効果がなくなってしまう事の無いように、ごく少ない量で使用されている。然しながら、本願発明はヘアセット剤であるために樹脂被膜は通常から考えると養毛料・育毛料の成分効果を無くす程多量の樹脂量を用いる必要があり、ここで前述したような問題が生じる。そこで育毛成分を頭皮および毛穴から頭部内に取り込ませるようにするため、本願発明のヘアセット剤は、頭皮に塗着させる必要があるがヘアセット剤はその性質上、当然のことながら塗着後は暫くしてから乾燥して被膜を形成するので被膜に閉じ込められた育毛成分は頭皮や毛穴に吸収(移動)されなくなるので、この被膜を形成するまでの短時間内に、少しでも多くの育毛成分を頭皮および毛穴に吸収(移動)させる必要がある。

そこで鋭意研究した結果、本願発明者は使用する育毛・養毛成分を水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質を持つものに限定し、その育毛・養毛成分を含んだヘアセット剤を容器から噴霧後、頭皮に塗着した時点で、被膜となる内容物と頭皮(または毛穴)との境界の界面上に少しの水分(保湿性)を保持させるようにすることによって、最終的に被膜を形成するヘアセット剤であっても育毛成分が頭皮または毛穴に吸収(移動)されやすい状態になることを見出した。そして、被膜となる内容物と頭皮(または毛穴)との境界の界面に水分(保湿性)をもたせる方法としては、ジメチルエーテル(以下DMEという)を噴射剤として用いれば解決できることを見出した。DMEを用いる事が雰囲気から水分を捕集し被膜となる内容物に水分をとり込むと共に、被膜となる内容物と頭皮(または毛穴)との境界の界面にも水分(保湿性)を取り込む役割を果たすことを見出した。又、内容物が被膜化する過程でDMEは頭皮外部側と頭皮側の両方へ気化を開始するので、頭皮(または毛穴)側への吸収(移動)を助長する。
【0011】

(水分捕集効果の検証)

DMEの水分捕集効果の検証例を示す。即ち同一原液を用いた試験用スプレーA(DME)と、試験用スプレーB(LPG)を作成し、噴射剤がDMEである場合と、LPGである場合の水分捕集効果を比較したものである。尚、このDMEの水分捕集効果を説明する為にスプレータイプで試作比較検討したのは、フォーム状の場合には非水系のフォームは理論上製造可能ではあるものの、フォーム状の場合には初めから水分を加えたものが多く「水分補給効果」を期待する必要がないタイプであるため、比較例には掲げなかった。尚、試験用スプレーA(DME)および試験用スプレーB(LPG)は次のように作成した。
【0012】

酢酸ビニル/アクリルコポリマー樹脂液20質量部、芳香族(キシレン、トルエン)溶剤25質量部、酢酸エステル溶剤55質量部からなるクリア塗料液を作成し、常法により混合攪拌した溶液を原液とし、原液63質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、DME37質量部充填した。これを試験用スプレーA(DME)とし、また同一の原液を使い原液63質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、LPG37質量部充填し、試験用スプレーB(LPG)とした。本品はいずれも霧状で噴出する。
【0013】

[試験方法]

試験用スプレーA(DME)および試験用スプレーB(LPG)を水槽で30分間20度に恒温した後、20度に保たれた室内で、試験用スプレーA(DME)および試験用スプレーB(LPG)のそれぞれを、湿度80%以上(雨天時窓を開放した状態)の室内で、20〜25センチメートル離れたところからガラス板にスプレー塗布し、その被膜状態を比較した。尚、比較結果は同じ実験を3度ずつ行いその平均値を示した。
【0014】

[比較結果]

試験用スプレーA(DME)

被膜は白濁してガラス表面に塗着した。

また、指で被膜に触れると被膜はガラス面上で移動し、しわを作った。被膜とガラス間には僅かながら水分膜が存在し、その水分膜が被膜とガラスの接着強度を下げているのが判明した。

その後、乾燥室内にて、約1日放置後には透明被膜になった。

試験用スプレーB(LPG)

被膜は初めから透明被膜で塗着した。

また、指で被膜を強く擦ったが、ガラス面上で移動することはなく強力に密着していた。

以上の結果が示すように、LPGの場合には、周囲の湿度にほとんど影響される事なく内容物をガラスに塗着させるが、DMEの場合は環境内の水分を取り込み、その水分を内容物と馴染ませ被膜を形成する性質がある事、又、被膜と被塗面(ガラス)の界面には僅かながらも水分膜のできることが判明した。また時間が経つに従って、DMEが気化し内容物(被膜)から徐々に離れる性質のある事も判明した。
【0015】

(冷却温度効果の検証)

試験用ヘアフォームC(LPG)、試験用ヘアフォームD(D/L混合)はDMEの冷却効果を検証するためのものであり、同一原液を用いて、噴射剤がLPG単体である場合と、LPGとDMEの混合物である場合の温度降下を比較するものである。尚、このDMEの冷却効果を説明する為に検証例としてヘアフォームを用いたのは、温度降下を調べるに当たってヘアフォームの方が温度計を検体液に浸けやすく安定した形で数値が得られるためであり、ヘアスプレーの場合には、総合判断ではヘアフォームの場合と同じ結果になるものの、スプレー時に温度計に霧が触れる角度や直接温度計に触れる液霧量によって温度が微妙に変動するのに加え、噴射剤自体の気化潜熱によっても温度が微妙に変化するため、装置及び手順が複雑となるため比較例には掲げなかった。尚、試験用ヘアフォームC(LPG)および試験用ヘアフォームD(D/L混合)は次のように作成した。
【0016】

[試験用ヘアフォームC(LPG)および試験用ヘアフォームD(D/L混合)の処方]

(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル)共重合体

5.0質量部、ビニルピロリゾン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液 3.5質量部、ラウレスー21 0.5質量部、PG 0.5質量部、PPG−8セテスー20 0.3質量部、トウガラシチンキ 0.05質量部、センブリ抽出液 0.3質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0.01質量部、ニコチン酸アミド 0.05質量部、ライム果汁 0.005質量部、混合果実抽出液 0.005質量部、防錆剤 0.1質量部、クエン酸 適量、エチルアルコール 5.0質量部、上記成分に精製水を加えて100質量部とした。

これらの成分を、常法により、混合攪拌した溶液を原液とし、原液90質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、LPGを10質量部充填し試験用ヘアフォームC(LPG)とし、Cで調整した同一の原液90質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、DME10質量部LPG90質量部からなる混合噴射剤を10質量部充填した。これを試験用ヘアフォームD(D/L混合)とした。本品はいずれも泡状で噴出する。
【0017】

[試験方法]

試験用ヘアフォームC(LPG)および試験用ヘアフォームD(D/L混合)のヘアフォームを水槽で30分間20度に恒温した後、20度に保たれた室内で、試験用ヘアフォームC(LPG)および試験用ヘアフォームD(D/L混合)のヘアフォームそれぞれを、内容積80mlのビーカーに3.0グラム吐出させて後、泡が外部にはみ出さない様に注意しながら棒状温度計を用いてビーカーに捕集した液(泡の崩壊液)を撹拌しながら最も低くなった温度の値を記録すると共に、さらにゆっくりと撹拌を続け、室温近くの安定する温度(約19度)まで戻る時間を計測した。尚、比較結果は同じ実験を3度行いその平均値を示した。
【0018】

[比較結果]

試験用ヘアフォームC(LPG)

(最も低い温度)18.4度、(温度が戻るまでの時間)約40秒。

試験用ヘアフォームD(D/L混合)

(最も低い温度)16.1度、(温度が戻るまでの時間)約3分10秒。

以上の結果が示すように、LPGの場合には、噴射剤は単に内容物を外部に泡状で吐出させるだけの役割しかしていないが、DMEを含む場合には内容物と馴染み、DME(またはDMEとLPGの混合噴射剤)が気化し内容物から徐々に離れる際に内容物から潜熱を奪い冷却効果を表すことが分かった。

また、この冷却効果は内容物に含む水が多い程、DMEの気化潜熱を助長しやすく、さらに冷却効果も水の含有しない場合より降下が顕著であり、体感しやすい事が分かった。

冷却効果は頭皮や毛穴に引き締効果を与え養毛料・育毛料として使用する際に役立つ。

冷却効果と直接的な関係は無いが、水を微量でも存在させると[0008]で掲げた本願発明のヘアセット剤のDME含有の効果を、さらに助長し養毛料・育毛料成分を頭皮または毛穴に吸収(移動)させやすい状態になる事が判った(テスト方法等の説明が容易ではない為、細かい検証方法及び数値を掲げなかった)。
【0019】

[セット性の検証]

育毛料・育毛料成分を含有したヘアセット剤の樹脂濃度がどれ位であればセット剤として有効であるのかをテストするためにパネラーを用いてテストを実施した。結果は表1に示す。なお、テストに用いた処方は次の実施例1、2に掲げた<ヘアスプレーA>および<ヘアスプレーB>で行い、樹脂濃度は、表1に示したように各々の樹脂量を1.5部、2質量部、2.5質量部、3質量部、5質量部、10質量部、15質量部の7段階のものを試作し実施した。このとき樹脂の増加に伴って増える全体容量を一定に保つために、それぞれの処方で起こる樹脂の増量分と同じ量のアルコールを減量することによって総質量を一定にした。
【実施例1】
【0020】

<ヘアスプレーA>

(アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド)共重合体 1.5〜15質量部、ポリクオタニウム−10 0.01質量部、パントテニルエチルエーテル 0.02質量部、 トウガラシチンキ 0.03質量部、センブリ抽出液 0.03質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0.03質量部、ニコチン酸アミド 0.05質量部、ユーカリエキス 0.02質量部、AMP 適量、精製水 67.5質量部、上記成分にエチルアルコールを加えて全量100質量部とした。

これらの成分を、常法により、攪拌溶解した溶液60質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、DME40質量部を充填した。本品は、霧状で噴射する。
【実施例2】
【0021】

<ヘアスプレーB>

アクリル酸アルキル共重合体AMP 1.5〜15質量部、オレイルアルコール 0.1質量部、トウガラシチンキ 0.05質量部、センブリ抽出液 0.3質量部、ニコチン酸アミド 0.01質量部、ニンジン抽出エキス 0.5質量部、ヒノキチオール 0.1質量部、米ぬかエキス 0.01質量部、シリコーン 0.03質量部、上記成分にエチルアルコール加えて全量100質量部とした。

これらの成分を、常法により、攪拌溶解した溶液55質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、LPG65質量部、DME35質量部からなる混合噴射剤を45質量部充填した。本品は、霧状で噴射する。
【0022】

[結果]

表1



表1に於いて、パネラーはA(43歳女性)、B(63歳男性)、C(28歳男性)、D(58歳女性)、E(26歳女性)の5人であり、A、B、Dは頭部に細毛部や禿部分のある人達であり、C、Eは細毛部分などのない健康な頭髪をもつ人達であった。

又評価方法は、それぞれが試作されたそれぞれのスプレーを使った時の感覚的判断であり、数値的に絶対的なものではないが各個人が各々の日常使うヘアセット剤として判断した評価である。Xは保持力がない、△は保持効果を余り感じない、○はセットした髪の保持性が良い、◎はセットした髪の保持性が優れると判断したものを示す。

結果、表1に見るように、樹脂は2.5質量部以上好ましくは3質量部以上用いる必要があることが判明した。

また、樹脂量を余り多く用いると、セットがしにくくなり、頭髪ががちがちに固まるなどセット剤としても扱いにくくなる上に頭皮上での違和感も加わることとなり育毛料・養毛料としては向かない事も判明した、その樹脂量は25質量部以上であり、最大35質量部であった。
【0023】

次に本願発明のヘアセット剤に用いる成分および実施例を記載する。

なお、実施例Dは増量成分を加えて増毛効果を有する本願発明のヘアセット剤の一例である。
【0024】

本願発明のヘアセット剤に用いる樹脂としては、頭髪用として人体に使用できる樹脂であればよく、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アルキルエステル・ジアセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体、(アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド)共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、クロトン酸・酢酸ビニルネオデカン酸ビニル共重合体、アクリル酸オクチルアクリルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタアクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル)共重合体、ビニルピロリゾン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、カルボキシル化変性酢酸ビニルポリマーや、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン変性樹脂、シリコーン変性樹脂等を使用できる。これらの樹脂は、単独または2種以上を組合せ用いることができる他、各々または他のものとの共重合物を使用することも可能である。
【0025】

本願発明のヘアセット剤に用いる育毛料・養毛料成分としては、感光素301、ニコチン酸アミド、ニコチン酸誘導体、グリチルリチン酸ジカリウム、β−グリチルレチン酸、アラントイン、センブリ抽出液、ニンジン抽出エキス、ヒノキチオール、ユーカリエキス、エンメイソウエキス、レゾルシン、脂肪酸誘導体、パントテニール誘導体、ジメチルモノアミン誘導体、アミンオキシド誘導体、酢酸トコフェロール、フラバノノール誘導体、トウガラシチンキ、黄キ抽出液、クアチャララーテ抽出液、ボタンピ抽出液、コレウスエキス、アスナロエキス、ソフォラ抽出エキス、クロロゲン酸類、フェルラ酸、カフェ酸、柑橘エキス、柑橘種子エキス、ピロクトンオラミン、アデノシン、モノニトログアヤコール、ミノキシジルなど水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質の養毛料、育毛料成分ならいずれのものでも使用できる。
【0026】

本願発明のヘアセット剤に用いる低級アルコールとはエチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコールなどの低級アルコールをいう。樹脂の種類によって効果に差はあるものの、通常1質量部以上、好ましくは3質量部以上内容物中に含むことで樹脂皮膜と頭皮との境界面における本願発明のヘアセット剤のDME含有の効果を、さらに助長する。
【0027】

本願発明のヘアセット剤に用いる増量成分としては黄酸化チタン、べンガラ、黒酸化鉄、着色酸化鉄(有色酸化鉄)、紺青、酸化クロム、群青、カーボンブラック、アンバー、カラミン、フミン酸、墨汁、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、セリライト、雲母チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、沈降性炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミマグネシウム、硫酸カルシウム、チョーク粉、軽石粉、真珠粉、蚕繭粉、粉末結晶セルロース、羊毛粉、綿繊維粉、発泡スチロール樹脂粉末、ユリア樹脂微粉末の、何れか1種または混合物として用いることができる。
【0028】

本願発明のヘアセット剤に保湿剤を用いる事は本願発明のヘアセット剤のDME効果を、さらに助長し育毛成分を頭皮または毛穴に吸収(移動)させやすい状態に働く。

保湿剤としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、コラーゲン、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ムコイチン硫酸、カロニン酸、コレステリル−12−ヒドロキシステアレート、乳酸ナトリウム、胆汁酸塩、dl−ピロリドンカルボン酸塩、ジグリセリン(エチレンオキシド)プロピレンオキシド付加物、エラスチン、ケラチン、カゼイン、レシチン、キトフィルマー、アルテア抽出液、アロエ抽出液、イチョウエキス、オトギリソウエキス、海藻エキス、キナエキス、ゼニアオイエキス、デュークエキス、冬虫夏草抽出液、ボタンピエキス、ホップエキス、柑橘類(温州みかん・イヨカン・甘夏カン・八朔・酢橘・柚子等)の果皮及び甘皮の抽出液などがあげられる。
【0029】

本願発明のヘアセット剤に、保存性や機能性等を上げることを目的として潤滑剤、可塑剤、界面活性剤、更に必要に応じて防腐剤、殺菌剤、制菌剤、フケ防止剤、ビタミン及びその誘導体、キレート剤、粘度調整剤、金属防錆剤、動植物エキス、抗酸化剤、抗炎症剤、血行促進剤、香料等を配合することができる。
【実施例3】
【0030】

<ヘアスプレーC>

(アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド)共重合体 10質量部、オレイルアルコール 0.5質量部、ジプロピレングリコール 0.5質量部、パントテニルエチルエーテル 0.2質量部、トウガラシチンキ 0.05質量部、センブリ抽出液 0.3質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0.02質量部、ニコチン酸アミド 0.01質量部、感光素301 0.02質量部、ライム果汁 0.01質量部、シリコーン 0.5質量部、精製水 5.0質量部、上記成分にエチルアルコール加えて全量100質量部とした。

これらの成分を、常法により、攪拌溶解した溶液55質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、DME45質量部を充填した。本品は、霧状で噴射する。
【0031】
ここで、本願発明の実施例であるヘアセット剤<ヘアスプレーC>の使用方法について説明する。使用前に<ヘアスプレーC>缶をよく振り内容物を混合撹拌した後、容器を正立にした状態で、頭髪をセットした後の頭髪の上から頭皮に向けてスプレーする。まずセットされた髪が崩れないように、<ヘアスプレーC>缶を髪より20cm程離れた所に持ちそっと少ない目の霧で毛髪を固定し、その後<ヘアスプレーC>缶を髪から10〜15cm程度に近づけて持ち、頭皮に向けて、少し多い目の量の霧を吹きかける。すると頭皮に掛かった霧は毛髪の薄くなってきている部分や、細毛化している部分の頭皮上で液状に広がり、育毛、養毛成分の含んだ内容物が頭皮や毛穴に展着する。このとき適度な保湿と共に冷感を付与する(勿論、冷感だけでなく人によっては、トウガラシチンキの温感や刺激も感じる)。すぐに毛髪上の被膜と頭皮上の被膜は表面上乾燥するが、頭皮や毛穴についた被膜は被膜と頭皮または毛穴の界面でしばらく保湿を保つ事となる。
【実施例4】
【0032】
次に掲げる<ヘアスプレーD>は増量成分を含有させた本願発明の実施例である。
<ヘアスプレーD>
(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル)共重合体 4.35質量部、クロトン酸・酢酸ビニルネオデカン酸ビニル共重合体 15.39質量部、スクワラン 2.0質量部、グリチルリチン酸ジカリウム 0.03質量部、ニコチン酸アミド 0.01質量部、ニンジン抽出エキス 0.01質量部、ヒノキチオール 0.1質量部、l−メントール 0.2質量部、ライム果汁 0.005質量部、酸化鉄 10.0質量部、タルク 2.5質量部、シリカ 0.5質量部、シリコーン 0.1質量部、上記成分にエチルアルコール加えて全量100質量部とした。
これらの成分を、ホモミキサーを用いよく攪拌溶解した溶液50質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、ジメチルエーテ50質量部を充填した。本品は霧状で吐出する。
【0033】
ここで、本願発明の実施例であるヘアセット剤<ヘアスプレーD>の使用方法について説明する。使用前に<ヘアスプレーD>缶をよく振り内容物を混合撹拌した後、容器を正立にした状態で、頭髪をセットした後の頭髪の上から頭皮に向けてスプレーする。まずセットされた髪が崩れないように、<ヘアスプレーD>缶を髪より20cm程離れた所に持ちそっと少ない目の霧で毛髪を固定し、その後<ヘアスプレーD>缶を髪から20cm程離れた所から、増量したい部分(毛髪の薄くなってきている部分や、細毛化している部分)に適当量吹きかけ増量を完成する。その後、<ヘアスプレーD>缶を髪から10〜15cm程度に近づけて持ち、頭皮に向けて、少し多い目の量の霧を吹きかける。すると頭皮に掛かった霧は毛髪の薄くなってきている部分や、細毛化している部分の頭皮上で液状に広がり、育毛・養毛成分を含んだ内容物が頭皮や毛穴に塗着する。増量剤が入ったヘアセット剤であるため、頭皮にも少し増量着色するが、外観的には際立って目立つ事はない。このとき適度な保湿と共に冷感を付与する(勿論、冷感だけでなく人によっては、トウガラシチンキの温感や刺激も感じる)。すぐに毛髪上の被膜と頭皮上の被膜は表面上乾燥するが、頭皮や毛穴についた被膜は被膜と頭皮または毛穴の界面でしばらく保湿を保つ事となる。
【0034】
表2は<ヘアスプレーD>缶を、パネラーを使って長期間に渡ってテストした結果を示す。それぞれの評価時においては、真の毛髪の状態(育毛・養毛、摂生養生などの効果も全て加味した)結果を調べるために、増量剤が付いたままでは見た目を多く見せるので、4ヶ月後の評価においては評価前にそれぞれがシャンプーと温湯を用い洗髪したのち評価した。即ち増量剤を洗い流したのちのバージンの髪の状態で観察した。
表2に於いて、パネラーはA(43歳女性)、B(63歳男性)、D(58歳女性)、F(46歳男性)、G(57歳女性)の5人であり、これらのパネラーは全て大小の差はあるが頭部に細毛部や禿部分のある人達であった。
評価方法は、ヘアセット剤として「使用時」の評価では、それぞれが<ヘアスプレーD>を使用する時の評価(毎日の使用時に感じた総合的な平均)を示し、Xは悪い、△は効果を余り感じない、○は良い、◎は優れると判断したものを示す。又、「使用中の毛髪状態」はパネラー自体が感じた1ヶ月ごとの判定であり、「4ヶ月後の評価」は前記したようにバージンの髪の状態で観察し、評価は第三者の目視による判断と、パネラーそれぞれの感覚的判断とを総合しての評価である。×はまったく効果を感じない、△は効果があるようなないような感じがする、○は以前より毛が増えたような感じがする、◎は他人又は自分に増えた実感があると判断したものを示す。
表2

結果、表2に見るように、絶対的であるか否かは言えないものの育毛・養毛成分の共存効果が有効であるとの見解を得ることができた。
参考として、表2のパネラーF(46歳男性)の試験直前の頭部と、試験開始7ヶ月後の頭部の状態を記録した写真を図1に掲げた。
【実施例5】
【0035】
次に掲げる本願発明の実施例である<ヘアフォームF>、<ヘアフォームG>は泡状とした本願発明の実施例である。
<ヘアフォームF>
(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル)共重合体
4.9質量部、ビニルピロリゾン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液 3.5質量部、ヒドロキシルプロピルセルロース 0.01質量部、ラウレスー21 0.42質量部、PG 0.35質量部、PPG−8セテスー20 0.28質量部、トウガラシチンキ 0.05質量部、センブリ抽出液 0.3質量部、レゾルシン 0.1質量部、ニンジン抽出エキス 0.5質量部、ユーカリエキス 0.02
質量部、感光素301 0.02質量部、メチルパラベン 0.07質量部、クエン酸 適量、nープロピルアルコール 3.64質量部、上記成分に精製水を加えて100質量部とした。
これらの成分を、常法により、混合攪拌した溶液92質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、DME5質量部LPG95質量部からなる混合噴射剤を8質量部充填した。本品は泡状で噴出する。
【実施例6】
【0036】
<ヘアフォームG>
(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル)共重合体
7.0質量部、ビニルピロリゾン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩液 5.0質量部、ヒドロキシルプロピルセルロース 0.01質量部、ラウレスー21 0.6質量部、PG 0.5質量部、PPG−8セテスー20 0.4質量部、センブリ抽出液 0.3質量部、ニンジン抽出エキス 0.5質量部、ユーカリエキス 0.02、ヒノキチオール 0.1質量部、ビタミンB6 0.2質量部、酢酸トコフェロール 0.1質量部、l−メントール 0.2質量部、メチルパラベン 0.1質量部、クエン酸 適量、エチルアルコール 5.2質量部、上記成分に精製水を加えて100質量部とした。
これらの成分を、常法により、混合攪拌した溶液90質量部をエアゾール缶に入れ、バルブを装着後、DME10質量部LPG90質量部からなる混合噴射剤を10質量部充填した。本品は泡状で噴出する。
【0037】
<ヘアフォームF>、<ヘアフォームG>の共通の使用方法について説明する。
使用前にヘアフォーム缶をよく振り内容物を混合撹拌した後、容器を倒立させた状態で、適量を手の平に取る。その後手のひらの上で軽く泡を崩した後、毛髪及び頭皮に軽く擦り込むような形で塗り展ばす。すると頭皮についた泡は毛髪の薄くなってきている部分や、細毛化している部分の頭皮上で液状に広がり、育毛・養毛成分を含んだ内容物が頭皮や毛穴に塗着する。このとき適度な保湿と共に冷感等を付与する(勿論、冷感だけでなく人によっては、トウガラシチンキの温感やl−メントールの冷感などの刺激も感じる)。頭髪をセットし自然乾燥、もしくはドライヤーを用いて乾燥する。
すぐに毛髪上の被膜と頭皮上の被膜は表面上乾燥するが、頭皮や毛穴についた被膜は被膜と頭皮または毛穴の界面でしばらく保湿を保つ事となる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本願発明はヘアセット剤を製造、販売する化粧品産業分野およびヘアセット剤を使用する理容店、美容院のサービス分野で利用する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】は本願発明の実施開始前と7ヶ月後の被験者の頭部の様子を撮影した記録写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】

育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤。
【請求項2】

育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として精製水を1〜96.5質量部および少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤。
【請求項3】

増量剤として黄酸化チタン、べンガラ、黒酸化鉄、着色酸化鉄(有色酸化鉄)、紺青、酸化クロム、群青、カーボンブラック、アンバー、カラミン、フミン酸、墨汁、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、セリライト、雲母チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、沈降性炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミマグネシウム、硫酸カルシウム、チョーク粉、軽石粉、真珠粉、蚕繭粉、粉末結晶セルロース、羊毛粉、綿繊維粉、発泡スチロール樹脂粉末、ユリア樹脂微粉末の少なくとも1種類以上を0.1〜15質量部を含むことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のヘアセット剤。
【請求項4】

(請求項1)育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤、(請求項2)育毛料・養毛料として育毛料・養毛料の有効成分が水、低級アルコールのいずれか、もしくは水と低級アルコールの混合液に溶解できる性質のものから選ばれる少なくとも1種以上の成分と樹脂2.5〜35質量部と溶剤として精製水を1〜96.5質量部および少なくとも1質量部以上の低級アルコールを含有してなる内溶原液に、噴射剤として少なくともジメチルエーテルを含有したことを特徴とするヘアセット剤、又は(請求項3)増量剤として黄酸化チタン、べンガラ、黒酸化鉄、着色酸化鉄(有色酸化鉄)、紺青、酸化クロム、群青、カーボンブラック、アンバー、カラミン、フミン酸、墨汁、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、カオリン、ベントナイト、セリライト、雲母チタン、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、沈降性炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミマグネシウム、硫酸カルシウム、チョーク粉、軽石粉、真珠粉、蚕繭粉、粉末結晶セルロース、羊毛粉、綿繊維粉、発泡スチロール樹脂粉末、ユリア樹脂微粉末の少なくとも1種類以上を0.1〜15質量部を含むことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のヘアセット剤を、頭髪に塗着させる際に頭皮にも塗着させることを特徴とするヘアセット剤の使用方法。

【図1】
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【公開番号】特開2008−280307(P2008−280307A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127365(P2007−127365)
【出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(505248842)Re&Do株式会社 (4)
【Fターム(参考)】