説明

ベルト式無段変速機

本発明は、ベルト式無段変速機に関するものであり、より詳細には、直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリと可変駆動プーリとベルトで連結されて、可変駆動プーリと相反した作動で直径を変えてベルトの張力を調節するようになる可変従動プーリでなるベルト式無段変速機であり、可変駆動プーリ及び可変従動プーリはプーリ軸に結合された一対のプーリ板との間にベルト係止用ラチェットギア部が形成された複数個のベルト支持台が半径方向に移動自在に挿入設置され、各プーリ板の外側面には変速板回転装置によって互いに反対方向に回転しながら複数個のベルト支持台を半径方向に移動させるようになる変速板が設置され、ベルトは内周面に可変駆動プーリ及び可変従動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部にそれぞれ噛み合うようになるラチェットギア部が形成されて構成することで、可変駆動プーリ及び可変従動プーリの直径を、容易、かつ円滑に変えることができるようにして、正確で効率的な無段変速が可能であるようにさせると共に、大きい負荷がかかった場合にもプーリとベルトとの間にスリップ現象が生ずることを防止して、より効率的な動力伝達を具現するようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルト式無段変速機に関するものであり、より詳細には、直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリと、可変駆動プーリとベルトで連結されて可変駆動プーリと相反した作動で直径を変えてベルトの張力を調節するようになる可変従動プーリでなるベルト式無段変速機であり、可変駆動プーリ及び可変従動プーリは、プーリ軸に結合された一対のプーリ板間にベルト係止用ラチェットギア部が形成された複数個のベルト支持台が半径方向に移動自在に挿入設置されて、各プーリ板の外側面には変速板回転装置によって互いに反対方向に回転しながら複数個のベルト支持台を半径方向に移動させるようになる変速板が設置されて構成され、ベルトは内周面に可変駆動プーリ及び可変従動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部にそれぞれ噛み合うようになるラチェットギア部が相互に形成されて構成することで、可変駆動プーリ及び可変従動プーリの直径をより容易、円滑に変えることができるようにして、より正確で効率的な無段変速が可能であるようにさせると共に、大きい負荷がかかった場合にもプーリとベルトとの間にスリップ現象が生ずることを防止して、より効率的な動力伝達が実現できるようにしたものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、無段変速機(Continuously Variable Transmission、CVT)とは、与えられた変速パターンによって最大変速比と最小変速比との間を連続的に変速させることで、エンジンで発生した駆動力を最大限効率的に利用することができるようにして、優れた動力性能と燃費向上を具現できるようにする装置を称している。
【0003】
このような無段変速機は、自動車だけでなく、産業機械、ホイスト、物品移送用コンベヤー、ウインチ、エレベーター及びエスカレーターなど多様な産業現場で広く使用されている。従来の無段変速機は、大部分その構造が複雑で使用時に故障の発生が多く、特に、変速段階がない無段変速とはするが、実質的な作動構造で見ると構造自体が有段で変速されることで変速範囲が極めて制限され、各種用途への適用が満足にいかない問題点があった。
【0004】
従来の無段変速機では、図1に示すようなV−ベルト式無段変速機100が広く使用されている。このV−ベルト式無段変速機100は、エンジンで発生した出力を、直接伝達を受ける駆動軸101の外周縁に固定設置された駆動側固定プーリ板102と、駆動側固定プーリ板102と共に駆動側V字溝104を形成するように駆動軸101の外周縁に軸方向に移動自在に設置された駆動側可動プーリ板103と、駆動側可動プーリ板103の背面で駆動油圧室105を形成する駆動側油圧シリンダー106で構成された可変駆動プーリ107と、駆動軸101と平行に所定の遠隔位置に配置された従動軸108の外周縁に固定設置された従動側固定プーリ板109と、従動側固定プーリ板109と共に従動側V字溝111を形成するように従動軸108の外周縁に軸方向に移動自在に設置された従動側可動プーリ板110と、従動側可動プーリ板110の背面で駆動油圧室112を形成する従動側油圧シリンダー113で構成された可変従動プーリ114と、可変駆動プーリ107の駆動側V字溝104と可変従動プーリ114の従動側V字溝111との間にかかるように設置されたV−ベルト115とで構成されている。
【0005】
このように構成された従来のV−ベルト式無段変速機は、駆動軸101の内部に形成された流路を通じて駆動側油圧シリンダー106の駆動油圧室105に一定な油圧を加えて駆動側可動プーリ板103を軸方向に移動させて可変駆動プーリ107の駆動側V字溝104の幅を狭めると共に、従動軸108の内部に形成された流路を通じて従動側油圧シリンダー113の駆動油圧室112に一定な油圧を加えて、従動側可動プーリ板110を軸方向に移動させて可変従動プーリ114の従動側V字溝111の幅を広げるか、あるいはその反対に可変駆動プーリ107の駆動側V字溝104の幅を広げると共に可変従動プーリ114の従動側V字溝111の幅を狭めて可変駆動プーリ107と可変従動プーリ114にかかるV−ベルト115の接触半径を変化させることで変速比を形成するようにしている。
【0006】
しかし、前記のように構成された従来のV−ベルト式無段変速機は、可変駆動プーリ107及び可変従動プーリ114にかかるV−ベルト115がプーリと摩擦方式で接触しているために、大きな負荷がかかると、可変駆動プーリ107及び可変従動プーリ114とV−ベルト115との間にスリップ現象が発生し、動力伝達が円滑になされなくなるだけでなく、このようなスリップ現象によってV−ベルト115の耐久性も著しく低下する問題点があった。また反復使用によってV−ベルト115の張力が弱くなり、効率的な動力伝達ができなくなる問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためのものであり、直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリと可変駆動プーリとベルトで連結されて可変駆動プーリと相反した作動で直径を変えてベルトの張力を調節するようになる可変従動プーリでなるベルト式無段変速機において、可変駆動プーリ及び可変従動プーリは、プーリ軸に結合された一対のプーリ板の間にベルト係止用ラチェットギア部が形成された複数個のベルト支持台が半径方向に移動自在に挿入設置され、各プーリ板の外側面には変速板回転装置によって互いに反対方向に回転して複数個のベルト支持台を半径方向に移動させる変速板が設置され、ベルトは内周面に可変駆動プーリ及び可変従動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部にそれぞれ噛み合うようになるラチェットギア部が相互に形成されていることで、可変駆動プーリ及び可変従動プーリの直径を容易、円滑に変えることができるようにしており、これにより、正確で効率的な無段変速を可能にさせると共に、大きい負荷がかかった場合にも、プーリとベルトとの間にスリップ現象が生ずることを防止して、より効率的な動力伝達を具現するようにすることを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記技術的課題を達成するための本発明は、直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリと可変駆動プーリとベルトで連結されて、可変駆動プーリと相反した作動で直径を変えてベルトの張力を調節する可変従動プーリでなるベルト式無段変速機において、可変駆動プーリは、外周面中央部にプーリ板結合部が形成されたプーリ軸と、該プーリ軸のプーリ板結合部の両端にそれぞれ結合されることで中央部にプーリ軸挿入孔が貫通形成されて、プーリ軸挿入孔の周りには複数個のスライド溝が放射状に形成された一対のプーリ板と、該プーリ板の間に半径方向に移動自在に挿入設置されることで、外側面にベルト係止用ラチェットギア部が形成されて、両端部にプーリ板のスライド溝にそれぞれ挿入されるスライド部と、プーリ板の外側面にそれぞれ突出した案内突起が形成された複数個のベルト支持台と、プーリ軸のプーリ板結合部の両端にそれぞれ結合されたプーリ板の外側面にそれぞれスラスト軸受を介した状態で回転自在に設置されることで、中央部にプーリ軸挿入孔がそれぞれ貫通形成されて、プーリ軸挿入孔の周りにはプーリ板の間に挿入設置された複数個のベルト支持台の案内突起がそれぞれ挿入された複数個のインボリュート曲線溝がそれぞれ放射状に形成された一対の変速板と、プーリ板の外側面にそれぞれ回転自在に設置された変速板を互いに反対方向に回転させて、プーリ板の間に挿入設置された複数個のベルト支持台を半径方向に移動させるようになる変速板回転装置で構成されて、可変従動プーリは、可変駆動プーリと同一な構造でなされるが、可変従動プーリのベルト支持台の外側面に具備されたベルト係止用ラチェットギア部が可変駆動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部の傾斜方向と反対に形成されるように構成されて、ベルトは内周面に可変駆動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部に噛み合う駆動側ラチェットギア部と可変従動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部に噛み合う従動側ラチェットギア部が相互に形成されるように構成されたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、変速板回転装置が変速板の外側面中央部にそれぞれ結合設置されることで。前・後面にプーリ軸が貫通する通孔が形成されて、内部にオイルチャンバが形成されたハウジングの内部両側にオイルチャンバを2個の空間で分割する隔壁が対向されるように固定設置されて、隔壁によって2個の空間で分割されたオイルチャンバの内部にはハウジングを貫通するように挿入されたプーリ軸の外周面に結合されて、プーリ軸と共に回転するようになるローターが挿入設置されて、ローターの外周面両側には隔壁によって2個の空間で分割されたオイルチャンバを4個の空間に分割するベインが突出形成されて構成された一対の油圧アクチュエータと、変速板にそれぞれ結合設置された油圧アクチュエータに油圧を加えるために油圧アクチュエータの各ハウジングの内部に挿入設置されたローターに貫通形成された複数個のオイル油出入孔と連通するようにプーリ軸の内部に形成するようになる油圧流路と、プーリ軸の内部に形成された油圧流路と連通するようにプーリ軸の外周面一側に回転自在に挿入設置するようになるオイル油出入ポートで構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記したように本発明によるベルト式無段変速機は、直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリと可変駆動プーリとベルトで連結されて、可変駆動プーリと相反した作動で直径を変えてベルトの張力を調節するようになる可変従動プーリでなるが、可変駆動プーリ及び可変従動プーリはプーリ軸に結合された一対のプーリ板の間にベルト係止用ラチェットギア部が形成された複数個のベルト支持台が半径方向に移動自在に挿入設置されて、各プーリ板の外側面には変速板回転装置によって互いに反対方向に回転しながら複数個のベルト支持台を半径方向に移動させるようになる変速板が設置されて構成され、ベルトは内周面に可変駆動プーリ及び可変従動プーリのベルト支持台に形成されたベルト係止用ラチェットギア部にそれぞれ噛み合うようになるラチェットギア部が相互に形成されて構成されることで、変速板回転装置によって互いに反対方向に回転するようになる変速板を利用してプーリの直径をより容易で円滑に変えることができるようになるので、さらに正確で効率的な無段変速が可能になるだけでなく、大きい負荷がかかる場合にもプーリとベルトとの間にスリップ現象が生ずることが防止されるので、より効率的な動力伝達を具現することができるようになる効果があるものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】従来のV−ベルト式無段変速機を示す説明図である。
【図2】本発明によるベルト式無段変速機を示す斜視図である。
【図3】本発明によるベルト式無段変速機に使用されるベルトを示す斜視図である。
【図4】本発明によるベルト式無段変速機の可変駆動プーリ及び可変従動プーリの構成を示す分解斜視図である。
【図5】本発明によるベルト式無段変速機の可変駆動プーリ及び可変従動プーリに使用される油圧アクチュエータの構成を示す分解斜視図である。
【図6】本発明によるベルト式無段変速機の可変駆動プーリ及び可変従動プーリの組み立て状態及び油圧供給ラインを示す断面図である。
【図7】本発明によるベルト式無段変速機の作動過程を示す説明図である。
【図8】本発明によるベルト式無段変速機の作動過程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、上記の目的を達成するための本発明を、図2ないし図8を参照して詳しく説明すると次のようである。
【0013】
図2は、本発明によるベルト式無段変速機を示す斜視図であり、図3は、本発明によるベルト式無段変速機に使用されるベルトを示す斜視図であり、図4は本発明によるベルト式無段変速機の可変駆動プーリ及び可変従動プーリの構成を示す分解斜視図であり、図5は本発明によるベルト式無段変速機の可変駆動プーリ及び可変従動プーリに使用される油圧アクチュエータの構成を示す分解斜視図であり、図6は本発明によるベルト式無段変速機の可変駆動プーリ及び可変従動プーリの組み立て状態及び油圧供給ラインを示す断面図であり、図7と図8は、本発明によるベルト式無段変速機の作動過程を示す説明図である。
【0014】
本発明によるベルト式無段変速機は、図2に示しているように直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリ10と、可変駆動プーリ10とベルト50で連結されて、可変駆動プーリ10と相反した作動で直径を変えてベルト50の張力を調節するようになる可変従動プーリ30でなっている。
【0015】
可変駆動プーリ10と可変従動プーリ30は、一部構成を除いては同じ構造であるので、同じ構成に対しては、同じ符号で表記して一緒に説明し、互いに異なる構成に対しては他の符号で表記して別に説明することにする。
【0016】
可変駆動プーリ10は、図4に示しているように外周面中央部にプーリ板結合部11aが形成されたプーリ軸11が具備される。この時、プーリ軸11の外周面中央部に形成されたプーリ板結合部11aは、プーリ軸11と一体で形成されることが好ましいが、製作上の便宜のためにプーリ板結合部11aを別途の部品で製作した後にプーリ軸11に組立てる構成とすることも可能である。
【0017】
プーリ軸11のプーリ板結合部11aの両端には、一対のプーリ板14a、14bが固定ボルトのような締結手段によってそれぞれ結合される。各プーリ板14a、14bの中央部にはプーリ軸挿入孔12が貫通形成されて、プーリ軸挿入孔12の周りには複数個のスライド溝13が放射状に形成されている。
【0018】
そして、プーリ板14a、14bの間には複数個のベルト支持台15が半径方向に移動自在に挿入設置される。各ベルト支持台15の外側面にはベルト係止用ラチェットギア部15aが形成され、両端部にはプーリ板14a、14bのスライド溝13にそれぞれ挿入されるスライド部15bと、プーリ板14a、14bの外側面にそれぞれ突出する案内突起15cが形成されている。
【0019】
この時、プーリ板14a、14bそれぞれに形成された複数個のスライド溝13は、プーリ軸挿入孔12を中心にそれぞれ放射状に形成することも可能であるが、プーリ板の中心を通る直線に対して一定な角度をなすように傾くようにそれぞれ形成することが望ましく、その傾斜角度は無段変速機の大きさや規格、用途範囲によって0〜90度の範囲内で適切な値で選定することが好ましい。
【0020】
このようにプーリ板14a、14bそれぞれに形成された複数個のスライド溝13は、プーリ軸挿入孔12を中心に放射状に形成されるが、プーリ板の中心を通る直線に対して一定な角度をなすように傾くようにそれぞれ形成すると共に、ベルト支持台15の外側面に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aも同じ角度で傾くように形成するようにすれば、互いに平行に対応されたスライド溝13の間に挿入設置された複数個のベルト支持台15がプーリ軸11の軸中心線に対して前記の角度程度傾いた状態で半径方向に移動しながらベルト50と接触するようになることによって、複数個のベルト支持台15の外側面に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aが一度にベルト50と接触しないようになって、ベルト係止用ラチェットギア部15aの一側から順次にベルト50と接触するようになるので、プーリの直径が変えられて変速される過程で複数個のベルト支持台15とベルト50が互いに接触する時に発生する衝撃と騷音を低減させることができるようになるだけでなく、高速回転時にもより安定な変速ができるようになる。
【0021】
ベルト支持台15の個数は、プーリにかかるベルト50が安定に支持された状態で円滑に回転できるように設計条件によってプーリの最小直径に該当する円を均一に等分して最大限多い個数で形成することが有利であるが、ベルト支持台15の外側面に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aの大きさと両端部に設置されたスライド部15bと案内突起15cの強度と加工及び組み立て性を考慮すれば、24個程度に形成することが好ましい。
【0022】
プーリ軸11のプーリ板結合部11aの両端にそれぞれ結合されたプーリ板14a、14bの外側面には一対の変速板18a、18bがそれぞれスラスト軸受18を介した状態で回転自在に設置される。各変速板18a、18bの中央部にはプーリ軸挿入孔16がそれぞれ貫通形成されて、プーリ軸挿入孔16の周りにはプーリ板14a、14bの間に挿入設置された複数個のベルト支持台15の案内突起15cがそれぞれ挿入された複数個のインボリュート曲線溝17がそれぞれ放射状に形成される。
【0023】
この時、変速板18a、18bに各ベルト支持台15の案内突起15cが案内されるように形成された複数個の溝17をインボリュート曲線(involute curve)形態で形成した理由は、変速に必要となる力、すなわち、プーリ板14a、14bの間に挿入設置された複数個のベルト支持台15を半径方向に移動させるのに必要となる変速板18a、18bの回転力がプーリの直径が最大である部分で最小である部分に至るまでいつも均一に複数個のベルト支持台15に伝達することができるようになり、どの範囲でも同じ回転力で変速が可能であるようにさせるためである。
【0024】
そして、プーリ板14a、14bの外側面にそれぞれ回転自在に設置された変速板18a、18bは、変速板回転装置によって互いに反対方向に回転するようになり、プーリ板14a、14bの間に挿入設置された複数個のベルト支持台15を半径方向に移動させることができるようになる。
【0025】
変速板18a、18b互いに反対方向に回転させるための変速板回転装置は、図6に示しているように、変速板18a、18bの外側面中央部にそれぞれ結合設置された一対の油圧アクチュエータ24a、24bと、油圧アクチュエータ24a、24bに油圧を加えるためにプーリ軸11の内部に形成された油圧油路25と、プーリ軸11の内部に形成された油圧油路25に連通するようにプーリ軸11の外周面一側に回転自在に挿入設置されたオイル油出入ポート26でなっている。
【0026】
変速板回転装置を構成する一対の油圧アクチュエータ24a、24bは、変速板18a、18bの外側面中央部にそれぞれ結合設置されることで、図5に示しているように、前・後面にプーリ軸11が貫通する通孔19が形成されて、内部にオイルチャンバ20が形成されたハウジング21の内部両側にオイルチャンバ20を2個の空間で分割する隔壁21a、21bが対向されるように固定設置され、隔壁21a、21bによって2個の空間に分割されたオイルチャンバ20の内部にはハウジング21を貫通するように挿入されたプーリ軸11の外周面に結合されて、プーリ軸11と共に回転するようになるローター22が挿入設置され、ローター22の外周面両側には隔壁21a、21bによって2個の空間に分割されたオイルチャンバ20を4個の空間に分割するベイン23a、23bが突出形成されて構成されている。
【0027】
この時、ハウジング21の内部に設置された隔壁21a、21bとベイン23a、23bによって分割された4つの空間を、蜜閉するためのオイルシール27、28がそれぞれ設置される。
【0028】
そして、ローター22の外周面には複数個のオイル油出入孔22a、22bが貫通形成される。このオイル油出入孔22a、22bは、ローター22の内周面に形成されたオイル溝によってプーリ軸11の内部に形成された油圧油路25と連通するようになる。
【0029】
油圧油路25は、プーリ軸11と共に回転するようになる油圧アクチュエータ24a、24bに安定的な油圧を加えるためのものであり、変速板18a、18bにそれぞれ結合設置された油圧アクチュエータ24a、24bの各ハウジング21の内部に挿入設置されたローター22に貫通形成された複数個のオイル油出入孔22a、22bと連通するようにプーリ軸11の内部に形成される。
【0030】
オイル油出入ポート26は、一定な速度で回転するプーリ軸11の内部に形成された油圧油路25に油圧供給装置を連結するためのものであり、プーリ軸11の内部に形成された油圧油路25と連通するようにプーリ軸11の外周面一側に回転自在に挿入設置される。
【0031】
この時、オイル油出入ポート26の外周面一側には、一対のオイル油出入孔26a、26bが貫通形成される。このオイル油出入孔26a、26bは、オイル油出入ポート26の内周面に形成されたオイル溝によってプーリ軸11の内部に形成された油圧油路25と連通するようになる。
【0032】
そして、変速板回転装置の油圧供給ラインは、図6に示しているように、プーリ軸11の外周面一側に回転自在に挿入設置されたオイル油出入ポート26のオイル油出入孔26aを通じて流入されたオイルが、プーリ軸11の内部に形成された第1油圧油路25aを経て油圧アクチュエータ24aと油圧アクチュエータ24bにそれぞれ流入された後、プーリ軸11の内部に形成された第2油圧油路25bを経ってオイル油出入ポート26のオイル油出入孔26bを通じて戻る、あるいはオイル油出入ポート26のオイル油出入孔26bを通じて流入されたオイルがプーリ軸11の内部に形成された第2油圧油路25bを経て油圧アクチュエータ24bと油圧アクチュエータ24aにそれぞれ流入された後、プーリ軸11の内部に形成された第1油圧油路25aを経てオイル油出入ポート26のオイル油出入孔26aを通じて戻るように構成されている。
【0033】
一方、可変従動プーリ30は、可変駆動プーリ10と同様な構造であるが、図2に示しているように可変従動プーリ30のベルト支持台31の外側面に具備されたベルト係止用ラチェットギア部31aが、可変従動プーリ10のベルト支持台15に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aの傾斜方向と反対に形成されて構成される。
【0034】
この時、可変駆動プーリ10のベルト支持台15の外側面に具備されたベルト係止用ラチェットギア部15aと、可変従動プーリ30のベルト支持台31の外側面に具備されたベルト係止用ラチェットギア部31aは、変速時の衝撃を減少させると共により安定で均衡したベルト係止状態を維持するように同一線上に形成しないで、その位置を互いに異なるように形成することが好ましい。
【0035】
すなわち、図2に示しているように、可変駆動プーリ10のベルト係止用ラチェットギア部15aがベルト支持台15の外側面両側に形成されているときには、可変従動プーリ30のベルト係止用ラチェットギア部31aがベルト支持台31の外側面中央に形成され、逆に可変駆動プーリ10のベルト係止用ラチェットギア部15aがベルト支持台15の外側面中央に形成されているとき、可変従動プーリ30のベルト係止用ラチェットギア部31aがベルト支持台31の外側面両側に形成されるようにする。
【0036】
ベルト50は、内周面に可変駆動プーリ10のベルト支持台15に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aに噛み合う駆動側ラチェットギア部51と、可変従動プーリ30のベルト支持台31に形成されたベルト係止用ラチェットギア部31aに噛み合う従動側ラチェットギア部52が形成されて構成される。
【0037】
この時、ベルト50は、平ベルト(flat belt)やリンクベルト(link belt)形態で形成することが可能であり、ベルト50を平ベルト形態で形成する場合には、既存のベルトと同じ材質で形成するか、または耐久性を向上させるために金属材質や合成樹脂または炭素纎維材質で形成することが好ましい。
【0038】
そして、ベルト50をリンクベルト形態で形成する場合には、図3に示しているように可変駆動プーリ10のベルト支持台15に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aに噛み合う駆動側ラチェットギア部51が形成された複数個のリンクプレート53と、可変従動プーリ30のベルト支持台31に形成されたベルト係止用ラチェットギア部31aに噛み合う従動側ラチェットギア部52が形成された複数個のリンクプレート54が、リンクピン55によって連結するのが好ましい。
【0039】
そして、ベルト50の内周面に具備された駆動側ラチェットギア部51と従動側ラチェットギア部52は、可変駆動プーリ10のベルト係止用ラチェットギア部15aと可変従動プーリ30のベルト係止用ラチェットギア部31aの位置にそれぞれ対応するように形成するのが好ましい。
【0040】
すなわち、図2と図3に示しているように、可変駆動プーリ10のベルト係止用ラチェットギア部15aと可変従動プーリ30のベルト係止用ラチェットギア部31aが、ベルト支持台15の外側面両側とベルト支持台31の外側面中央にそれぞれ形成されれば、ベルト50の内周面に具備された駆動側ラチェットギア部51と従動側ラチェットギア部52は、ベルト50の内周面両側と内周面中央にそれぞれ形成され、逆に可変駆動プーリ10のベルト係止用ラチェットギア部15aと可変従動プーリ30のベルト係止用ラチェットギア部31aがベルト支持台15の外側面中央とベルト支持台31の外側面両側にそれぞれ形成されれば、ベルト50の内周面に具備された駆動側ラチェットギア部51と従動側ラチェットギア部52は、ベルト50の内周面中央と内周面両側にそれぞれ形成される。
【0041】
上記のように構成された本発明によるベルト式無段変速機の作用関係を説明すると次のようになる。
【0042】
本発明によるベルト式無段変速機は、可変駆動プーリ10と可変従動プーリ30それぞれに設置された変速板回転装置のオイル油出入ポート26に油圧供給装置(図示していない)を連結して、油圧アクチュエータ24a、24bをそれぞれ作動させることでプーリの直径を容易、かつ円滑に可変させることができるようにする。
【0043】
すなわち、図7の(A)(B)に示しているように大きい直径にある可変駆動プーリ10の直径を小さくしようとする場合には、プーリ軸11の外周面一側に回転自在に設置されたオイル油出入ポート26のオイル油出入孔26aとプーリ軸11の内部に形成された第1油圧油路25aを通じて変速板18a、18bの外側面中央部にそれぞれ結合設置された油圧アクチュエータ24a、24bにオイルを供給するようにする。
【0044】
変速板18aの外側面中央部に結合設置された油圧アクチュエータ24aに供給されたオイルは、図7の(A)に示しているように、ローター22に貫通形成された複数個のオイル油出入孔22aを通じてハウジング21の内部に形成されたオイルチャンバ20の第1空間20aと第3空間20cに流入され、ハウジング21の内部に固定設置された隔壁21a、21bに油圧を加え、オイルチャンバ20の第2空間20bと第4空間20dに保存されたオイルをローター22のオイル油出入孔22bを通じて流出しながらハウジング21が回転するようになって、ハウジング21が回転することによって、ハウジング21に結合されている変速板18aが時計方向に回転するようになる。
【0045】
そして、変速板18bの外側面中央部に結合設置された油圧アクチュエータ24aに供給されたオイルは、油圧アクチュエータ24bを作動させることによって油圧アクチュエータ24bに結合されている変速板18bが反時計方向に回転するようになる。
【0046】
この時、変速板18a、18bは、油圧アクチュエータ24a、24bの各ハウジング21の内部に設置されたローター22がX字形態で交差するように設置、すなわち、油圧アクチュエータ24aのローター22は、ベイン23a、23bがそれぞれ5時方向と11時方向を向けるように設置されて、油圧アクチュエータ24bのローター22は、ベイン23a、23bがそれぞれ1時方向と7時方向を向けるように設置されることによって、油圧アクチュエータ24a、24bに油圧が加えられる度に互いに反対方向に回転するようになる。
【0047】
このように変速板18a、18bが油圧アクチュエータ24a、24bによって互いに反対方向に回転するようになれば、変速板18a、18bのインボリュート曲線溝17に挿入されたベルト支持台15の案内突起15cに回転力が加えられるようになって、ベルト支持台15の両末端部に形成された案内突起15cにそれぞれ変速板18a、18bの回転力が加えられることによって、ベルト支持台15のスライド部15bがプーリ板14a、14bのスライド溝13に沿ってプーリの中心方向に移動するようになることで、複数個のベルト支持台15によって形成された可変駆動プーリ10の直径を、容易、かつ円滑に小さくすることができる。
【0048】
引き続いて、図8の(A)(B)に示しているように小さい可変駆動プーリ10の直径を大きくしようとする場合には、プーリ軸11の外周面一側に回転自在に設置されたオイル油出入ポート26のオイル油出入孔26bとプーリ軸11の内部に形成された第2油圧油路25bを通じて変速板18a、18bの外側面中央部にそれぞれ結合設置された油圧アクチュエータ24a、24bにオイルを供給するようになる。
【0049】
変速板18aの外側面中央部に結合設置された油圧アクチュエータ24aに供給されたオイルは、ローター22に貫通形成された複数個のオイル油出入孔22bを通じてハウジング21の内部に形成されたオイルチャンバ20の第2空間20bと第4空間20dに流入し、ハウジング21の内部に固定設置された隔壁21a、21bに油圧を加えるようになって、オイルチャンバ20の第2空間20bと第4空間20dに流入したオイルによってハウジング21の内部に固定設置された隔壁21a、21bに油圧が加えることによってオイルチャンバ20の第1空間20aと第3空間20cに保存されたオイルがローター22のオイル油出入孔22aを通じて流出しながらハウジング21が回転するようになり、ハウジング21が回転することによってハウジング21に結合されている変速板18aが反時計方向に回転するようになる。
【0050】
そして、変速板18bの外側面中央部に結合設置された油圧アクチュエータ24bに供給されたオイルは、油圧アクチュエータ24bを作動させることによって油圧アクチュエータ24bに結合されている変速板18bが時計方向に回転するようになる。
【0051】
このように変速板18a、18bが油圧アクチュエータ24a、24bによって互いに反対方向に回転するようになれば、変速板18a、18bのインボリュート曲線溝17に挿入されたベルト支持台15の案内突起15cに回転力が加えられ、ベルト支持台15の両末端部に形成された案内突起15cにそれぞれ変速板18a、18bの回転力が加えられて、ベルト支持台15のスライド部15bが、プーリ板14a、14bのスライド溝13に沿ってプーリ中心の反対方向に移動するようになる。これにより、複数個のベルト支持台15によって形成された可変駆動プーリ10の直径を容易で円滑に増大させることができるようになる。
【0052】
一方、可変従動プーリ30は、油圧アクチュエータ24a、24bの内部にそれぞれ設置されたローター22の設置方向が可変駆動プーリ10と反対に設置されて、油圧アクチュエータ24a、24bに油圧が加えられた場合、変速板18a、18bが可変駆動プーリ10とは反対方向にそれぞれ回転するようになるので、可変駆動プーリ10の直径が大きくなる時には直径が小さくなり、可変駆動プーリ10の直径が小さくなる時には直径が大きくなるように可変駆動プーリ10と相反するように作動する。
【0053】
このように可変従動プーリ30は、可変駆動プーリ10と相反した作動で直径が変ることで、可変駆動プーリ10と可変従動プーリ30との間にかかるベルト50の張力を円滑に調節することができるようになる。
【0054】
したがって、本発明によるベルト式無段変速機は、可変駆動プーリ10及び可変従動プーリ30の直径をより容易で円滑に変えることができるようになるので、より正確で効率的な無段変速が可能になる。
【0055】
また、本発明によるベルト式無段変速機は、ベルト50の内周面一側に形成された駆動側ラチェットギア部51が、可変駆動プーリ10に具備された複数個のベルト支持台15の外側面に形成されたベルト係止用ラチェットギア部15aに堅固に噛み合うと共に、内周面他軸に形成された従動側ラチェットギア部52が、可変従動プーリ30に具備された複数個のベルト支持台31の外側面に形成されたベルト係止用ラチェットギア部31aに堅固に噛み合った状態で回転するようになるので、大きい負荷がかかる場合にもプーリとベルトとの間にスリップ現象が生ずることを効果的に防止することができるようになる。
【0056】
併せて、本発明によるベルト式無段変速機は、可変駆動プーリ10と可変従動プーリ30の幅を広く形成すると共に、ベルト支持台15、31の外側面にそれぞれ形成されたベルト係止用ラチェットギア部15a、31aの個所と可変駆動プーリ10と可変従動プーリ30との間にかかるベルト50の個数を増やすことで、変速機を大きくすることができるようになるので、自動車だけでなく、船舶やホイスト、物品移送用コンベヤー、ウインチ、エレベーター及びエスカレーターなど各種産業現場で使用されている装置にも無難に適用することができるようになる。
【符号の説明】
【0057】
1;無段変速機
10;可変駆動プーリ
11;プーリ軸
11a;プーリ板結合部
12;プーリ軸挿入孔
13;スライド溝
14a、14b;プーリ板
15;ベルト支持台
15a;ベルト係止用ラチェットギア部
15b;スライド部
15c;案内突起
16;プーリ軸挿入孔
17;インボリュート曲線溝
18;スラスト軸受
18a、18b;変速板
19;通孔
20;オイルチャンバ
21;ハウジング
21a、21b;隔壁
22;ローター
22a、22b;オイル油出入孔
23a、23b;ベイン
24a、24b;油圧アクチュエータ
25;油圧油路
26;オイル油出入ポート
26a、26b;オイル油出入孔
27、28;オイルシール
30;可変従動プーリ
31;ベルト支持台
31a;ベルト係止用ラチェットギア部
50;ベルト
51;駆動側ラチェットギア部
52;従動側ラチェットギア部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直径を変えて変速比を制御する可変駆動プーリ(10)と、前記可変駆動プーリ(10)とベルト(50)で連結されて前記可変駆動プーリ(10)と相反した作動で直径を変えて前記ベルト(50)の張力を調節する可変従動プーリ(30)でなるベルト式無段変速機において、
前記可変駆動プーリ(10)は、
外周面中央部にプーリ板結合部(11a)が形成されたプーリ軸(11)と、
前記プーリ軸(11)のプーリ板結合部(11a)の両端それぞれに結合され、中央部にプーリ軸挿入孔(12)が貫通形成されて、前記プーリ軸挿入孔(12)の周りには複数個のスライド溝13が放射状に形成された一対のプーリ板(14a、14b)と、
前記プーリ板(14a、14b)の間に半径方向に移動自在に挿入設置され、外側面にベルト係止用ラチェットギア部(15a)が形成されて、両端部に前記プーリ板(14a、14b)のスライド溝(13)にそれぞれ挿入されるスライド部(15b)と前記プーリ板(14a、14b)との外側面にそれぞれ突出した案内突起(15c)が形成された複数個のベルト支持台(15)と、
前記プーリ軸(11)のプーリ板結合部(11a)の両端にそれぞれ結合され、前記プーリ板(14a、14b)の外側面にそれぞれスラスト軸受(18)を介した状態で回転自在に設置され、中央部にプーリ軸挿入孔(16)がそれぞれ貫通形成されて、前記プーリ軸挿入孔(16)の周りには前記プーリ板(14a、14b)の間に挿入設置された複数個の前記ベルト支持台(15)の案内突起(15c)がそれぞれ挿入される複数個のインボリュート曲線溝(17)がそれぞれ放射状に形成された一対の変速板(18a、18b)と、
前記プーリ板(14a、14b)の外側面にそれぞれ回転自在に設置された変速板(18a、18b)を互いに反対方向に回転させて、前記プーリ板(14a、14b)の間に挿入設置された複数個の前記ベルト支持台(15)を半径方向に移動させるようになる変速板回転装置とで構成され、
前記可変従動プーリ(30)は、前記可変駆動プーリ(10)と同様の構造でなされるが、前記可変従動プーリ(30)のベルト支持台(31)の外側面に具備されたベルト係止用ラチェットギア部(31a)が可変駆動プーリ(10)のベルト支持台(15)に形成されたベルト係止用ラチェットギア部(15a)の傾斜方向と反対に形成されるように構成されて、
前記ベルト(50)は、内周面に前記可変駆動プーリ(10)のベルト支持台(15)に形成されたベルト係止用ラチェットギア部(15a)に噛み合う駆動側ラチェットギア部(51)と、可変従動プーリ(30)のベルト支持台(31)に形成されたベルト係止用ラチェットギア部(31a)に噛み合う従動側ラチェットギア部(52)とが形成されていることを特徴とするベルト式無段変速機。
【請求項2】
前記変速板回転装置は、
前記変速板(18a、18b)の外側面中央部にそれぞれ結合設置され、前および後面にプーリ軸(11)が貫通する通孔(19)が形成され、内部にオイルチャンバ(20)が形成されたハウジング(21)の内部両側にオイルチャンバ(20)を2個の空間で分割する隔壁(21a、21b)が対向するように固定設置され、前記隔壁(21a、21b)によって2個の空間に分割されたオイルチャンバ(20)の内部には前記ハウジング(21)を貫通するように挿入された前記プーリ軸(11)の外周面に結合されて、前記プーリ軸(11)と共に回転するようになるローター(22)が挿入設置され、前記ローター(22)の外周面両側には前記隔壁(21a、21b)によって2個の空間に分割された前記オイルチャンバ(20)を4個の空間に分割するベイン(23a、23b)が突出形成するように構成された一対の油圧アクチュエータ(24a、24b)と、
前記変速板(18a、18b)にそれぞれ結合設置された前記油圧アクチュエータ(24a、24b)に油圧を加えるために前記油圧アクチュエータ(24a、24b)の各ハウジング21の内部に挿入設置された前記ローター(22)に貫通形成された複数個のオイル油出入孔(22a、22b)と連通するように前記プーリ軸11の内部に形成された油圧油路(25)と、
前記プーリ軸(11)の内部に形成された前記油圧油路(25)と連通するように前記プーリ軸(11)の外周面一側に回転自在に挿入設置されたオイル油出入ポート(26)、で構成されたことを特徴とする請求項1に記載のベルト式無段変速機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−522954(P2012−522954A)
【公表日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−504566(P2012−504566)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【国際出願番号】PCT/KR2010/001715
【国際公開番号】WO2010/117146
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(511242133)
【Fターム(参考)】