説明

ベーンポンプ

【課題】ロータのスラスト面とロータ室の内底面との間にエアーが侵入して滞留することを防止でき、ロータの回転駆動時における騒音の発生を防止できるベーンポンプを提供する。
【解決手段】ロータ室2に収納したロータ3を備える。ロータ3に設けられて先端がロータ室2の内周面に摺接される複数のベーン4を備える。ロータ室2の内面とロータ3の外周面とベーン4とで囲まれてロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室5を備える。容積拡大過程の作動室5に作動流体を流入させる吸入口6を備える。容積縮小過程の作動室5から作動流体を排出させる吐出口7備える。ロータ3のスラスト面に該スラスト面と対向するロータ室2の内底面2bとの間に侵入した流体をロータ3の回転中心から外側に向かうラジアル方向に送り出すための羽根部27を突設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベーンポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的なベーンポンプとしては例えば図6に示すものが知られている。このベーンポンプ1は、ロータ室2にロータ3を偏心させて収納している。ロータ3には複数状のベーン溝19を放射状に形成してあり、各ベーン溝19にはベーン4を摺動自在に収納している。各ベーン4はロータ3のラジアル方向に移動自在となっている。ロータ3を回転駆動すると、各ベーン4の先端部はロータ室2の内周面2aに摺接し、これによりロータ室2の内面とロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれた作動室5の容積が大小変化し、この作動室5を介して吸入口6からの作動流体を吐出口7から排出する。例えば特許文献1には図6と同様のベーンポンプが開示されている。
【0003】
ところで上記ロータ3のスラスト面は対向するロータ室2の内底面に摺動させるものであるが、寸法誤差などによりロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面との間に微小な隙間が生じやすく、作動室5側からこの隙間にエアーが侵入して滞留し、これによりロータ3の回転駆動時において騒音が発生する恐れがある。
【特許文献1】特開昭62−291488号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、ロータのスラスト面とロータ室の内底面との間にエアーが侵入して滞留することを防止でき、ロータの回転駆動時における騒音の発生を防止できるベーンポンプを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために本発明に係るベーンポンプは、ロータ室2と、ロータ室2に収納したロータ3と、ロータ3に設けられて先端がロータ室2の内周面に摺接される複数のベーン4と、ロータ室2の内面とロータ3の外周面とベーン4とで囲まれてロータ3の回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室5と、容積拡大過程の作動室5に作動流体を流入させる吸入口6と、容積縮小過程の作動室5から作動流体を排出させる吐出口7とを備え、ロータ3のスラスト面に該スラスト面と対向するロータ室2の内底面2bとの間に侵入した流体を、ロータ3の回転中心から外側に向かうラジアル方向に送り出すための羽根部27を突設して成ることを特徴とする。ロータ3のスラスト面に上記羽根部27を突設することで、羽根部27によりロータ3の回転駆動時において作動室5側からロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bとの間にエアー又はエアーを含む作動流体のような流体が侵入したとしても、この流体をロータ3に設けた各羽根部27によりロータ3の外側に送り出すことができる。
【0006】
また請求項2は請求項1において、前記羽根部27として、ロータ3のスラスト方向から見てロータ3の回転中心を挟んで対称となる位置に配置された対をなす羽根部27を設けて成ること特徴とする。この場合、羽根部27をロータ3に対してバランス良く配置でき、ロータ3の回転やベーンポンプ1の作動流体を送る能力などが安定する。
【0007】
また請求項3は請求項1又は請求項2において、前記羽根部27をロータ3のスラスト方向から見てロータ3の周方向に隣り合うベーン4とベーン4の間の部分に設けて成ることを特徴とする。
【0008】
また請求項4は請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記羽根部27の突端面をロータ3の回転駆動時においてロータ室2の内底面2bに摺接させることを特徴とする。このように羽根部27の突端面をロータ3の回転駆動時においてロータ室2の内底面2bに摺接させることで、ロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bの間に滞留した流体を羽根部27でより効率良く送り出すことができる。
【0009】
また請求項5は請求項4において、前記羽根部27をロータ3のスラスト方向に移動自在に設けると共に、該羽根部27の突端面をロータ室2の内底面2bに押圧する押圧手段を設けて成ることを特徴とする。寸法誤差などによりロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bとの間の距離が変化したとしても、羽根部27の突端面をロータ室2の内底面に確実に摺接させることができ、これによりロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bの間に滞留した流体をより効率良くロータ3の外側に送り出すことができる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明では、ロータのスラスト面とロータ室の内底面との間にエアーが侵入したとしても、このエアーをロータに設けた羽根部によりロータの外側に送り出すことができ、これによりロータの回転駆動時の騒音の発生を防止できる。
【0011】
また請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、羽根部をロータに対してバランス良く配置でき、ロータの回転やベーンポンプの作動流体を送る能力などが安定する。
【0012】
また請求項4に係る発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に係る発明の効果に加えて、ロータのスラスト面とロータ室の内底面の間に滞留した流体を羽根部でより効率良く送り出すことができる。
【0013】
また請求項5に係る発明では、請求項4に係る発明の効果に加えて、羽根部の突端面をロータ室の内底面に確実に摺接させることができ、ロータのスラスト面とロータ室の内底面の間に滞留した流体をより効率良くロータの外側に送り出すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1乃至図4に示す本例のベーンポンプ1は、ケーシング10内に設けたロータ室2にロータ3を偏心させて収納し、先端がロータ室2の内周面2aに摺接される複数のベーン4をロータ3に設け、ケーシング10に吸入口6及び吐出口7をロータ室2に至るように設け、ロータ3を回転駆動させることでロータ室2の内面とロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれた作動室5の容積を大小変化させて、作動室5を介して吸入口6からの作動流体を吐出口7から排出する構成を有する。以下詳述する。
【0015】
本例ではロータ3のスラスト方向(ロータ3の軸方向)を上下方向とするものであり、ロータ3を収納するケーシング10はロータ3の上方に位置する上ケース11とロータ3の下方に位置する下ケース12とをパッキン13を介して合わせることで形成されている。なお図1の14は上ケース11と下ケース12を締結させる締結具用の孔である。上ケース11には下ケース12との合わせ面から上方に凹没した上凹所15が形成され、下ケース12には上ケース11との合わせ面から下方に凹没した下凹所16が形成され、この上凹所15と下凹所16を合わせることでロータ室2が形成される。
【0016】
上凹所15にはロータ3の上部が位置し、下凹所16にはロータ3の下部が位置する。上凹所15はロータ3の外径よりも大きな内径形状を有し、下凹所16はロータ3の外径と略同様の内径を有する。つまり下凹所16は上凹所15よりも小さい内径に形成してあり、上ケース11と下ケース12とを合わせた際には下凹所16はロータ3と同様に上凹所15の偏心位置に位置される。上凹所15の周縁部分にはリング材17が嵌合されてリング材17の内周面がロータ室2の内周面2aを構成する。ロータ室2はロータ3のスラスト方向から見た断面が円形であるが、リング材17の内周形状を変化させることで容易に平面視楕円形等の任意形状にできる。また、上ケース11には作動流体を作動室5に引き込む吸入口6と作動流体を作動室5から排出する吐出口7とが形成されており、リング材17の貫通孔17aを介して作動室5となるロータ室2にそれぞれ連通されている。また、下ケース12の下方には下凹所16の内底面に隣接するようにステータ23が配置されている。
【0017】
ロータ3は中央に軸受部18を備えて平面視円形に形成されている。ロータ3の上部には複数条(本例では4つ)のベーン溝19を放射状に形成してあり、各ベーン溝19はロータ3の外周面及びロータ3の上面3bから開口している。またロータ3の下部にはマグネットから成る磁性体22が一体に装着されている。
【0018】
ロータ3は、軸受部18がロータ室2を上下に貫く固定軸20に回転自在に挿通されることで、外周面3aがロータ室2の内周面2aに対向すると共にスラスト面(上面3b)が上凹所15の底面が構成するロータ室2の内底面2bに対向するようにしてロータ室2に回転自在に配置される。固定軸20は対向するロータ室2の内底面2bの偏心位置と下凹所16の内底面の中央部とに設けた軸着部21に回転不能状態で支持されている。
【0019】
ロータ3の各ベーン溝19にはベーン4をロータ3のラジアル方向に摺動自在に収納してあり、これにより各ベーン4はロータ3の外周面3aから出没自在にされている。
【0020】
上記ロータ3をロータ室2に配置した際には磁性体22とステータ23とが隣接して配置されるのであるが、この隣接する磁性体22とステータ23とはロータ3を図4の矢印aに示す一方向に回転駆動させる駆動部を構成する。つまり、この駆動部は、図示しない電源部からステータ23に電流を入力することで、ステータ23と磁性体22との間の磁気作用によって磁性体22に回転トルクを発生させるものであり、この回転トルクにより磁性体22、ひいてはロータ3が回転駆動されるようになっている。
【0021】
ロータ室2に収納したロータ3を駆動部にて回転駆動させた際には、各ベーン4はロータ3が回転することによる遠心力を受けてロータ3の外周面3aから外方へ突出させてその先端をロータ室2の内周面2aに摺接させるのであり、ロータ室2の内面(内周面2aや内底面2b等)とロータ3の外周面3aとベーン4とで囲まれた複数の作動室5をロータ室2に形成する。ロータ3はロータ室2の偏心位置にあるから、ロータ室2の内周面2aとロータ3の外周面3aとの距離はロータ3の回転位置に応じて異なると共にベーン4のロータ3からの突出量もロータ3の回転位置に応じて異なるのであり、つまりロータ3を回転駆動させることで各作動室5はロータ3の回転方向に移動しながらその容積を大小に変化させる。すなわち、各作動室5は吸入口6に連通する位置にある時にはロータ3の回転に伴い容積が増大し、吐出口7に連通する位置にある時にはロータ3の回転に伴い容積が減少するようにされ、従ってロータ3を回転駆動すれば、作動流体が吸入口6からこれに連通する作動室5内に流入し、この作動室5内で圧縮された後に吐出口7から吐出されるのであり、これによりポンプとして機能する。
【0022】
ここで上記ロータ3のスラスト面(上面3b)には該スラスト面と対向するロータ室2の内底面2bとの間に侵入した流体を、ロータ3の回転中心から外側に向かうラジアル方向(図3で矢印cに示す方向であり、以下、ロータ3のラジアル方向の外側と称す)に送り出すための羽根部27をロータ3の周方向に複数突設してある。本例では上記羽根部27として、ロータ3のスラスト方向から見てロータ3の回転中心を挟んで対称となる位置に配置された対をなす羽根部27を複数対(詳しくは2対)設けてある。各羽根部27はロータ3と一体に形成してあり、ロータ3のスラスト方向から見てロータ3の周方向に隣り合うベーン4(ベーン溝19)とベーン4(ベーン溝19)の間の部分に設けてある。各羽根部27はロータ3のスラスト方向から見てロータ3のラジアル方向の外側に行く程ロータ3の回転方向における後側に位置するように湾曲した弧状をしている。各羽根部27の長さ方向の一端部はロータ3の外周端部にまで至り、またこれと反対側の他端部はロータ3のスラスト面の中央部から突設した円環状の連結部28によって一体に連結されている。各羽根部27の突端面と連結部28の突端面は面一となっており、これら各羽根部27の突端面及び連結部28の突端面はロータ3の回転駆動時においてロータ室2の内底面2bに摺接するようにしてある。なお連結部28はロータ3のスラスト方向から見てロータ3の軸受部18を囲むような環状に形成してある。
【0023】
上記のようにロータ3のスラスト面に羽根部27を突設することで、仮にロータ3の回転駆動時において作動室5側からロータ3のスラスト面と該スラスト面と対向するロータ室2の内底面2bとの間にエアー又はエアーを含む作動流体のような流体が侵入したとしても、この流体をロータ3に設けた各羽根部27によりロータ3のラジアル方向の外側に送り出すことができ、これによりロータ3の回転駆動時の騒音の発生を防止できる。また各羽根部27はロータ3のスラスト方向から見てロータ3の回転中心を挟んで対称となる位置に配置してあるので、各羽根部27をロータ3に対してバランス良く配置でき、ロータ3の回転やベーンポンプ1の作動流体を送る能力などが安定する。また各羽根部27の突端面はロータ3の回転駆動時においてロータ室2の内底面2bに摺接するものであるので、ロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bの間に滞留した流体を各羽根部27でより効率良くロータ3のラジアル方向の外側に送り出すことができ、またこの場合、ロータ室2の内底面2bに摺接する各羽根部27の面積が小さいので、ロータ3のロータ室2の内底面2bに対する摺動抵抗を小さくでき、ポンプ効率を向上できる。また本例では環状の連結部28により連結部28外側の作動流体が連結部28内側に至ることを防止でき、これにより連結部28の内側にあるロータ3の軸受部18から作動流体が漏れ出すことを防止できる。
【0024】
なお上記前記各羽根部27及び連結部28のロータ3のスラスト面からの突出量は、ロータ3のスラスト面において各羽根部27を除く部分とこれに対向するロータ室2の内底面2bとの間に形成される隙間に流体が侵入することを防止するためにできるだけ短くすることが好ましく、具体的には前記各羽根部27及び連結部28のロータ3のスラスト面からの突出量は0.1mm以下とするのが良い。
【0025】
次に上記とは異なる他例のベーンポンプ1を以下に示す。なお以下の他例のベーンポンプ1の説明では上記一例のベーンポンプ1と同一の構成については同一の番号を付与し、また重複する説明は省略する。
【0026】
本例のベーンポンプ1は、図5に示すように各羽根部27及び連結部28をロータ3と別体の羽根構成部材30で構成している。羽根構成部材30はロータ3のスラスト方向から見た形状が上記一例の各羽根部27及び連結部28と同一形状の各羽根部27及び連結部28で構成してあり、各羽根部27の長さ方向の端部は上記一例の各羽根部27と同様に環状の連結部28によって一体に連結されている。ロータ3のスラスト面(上面3b)にはロータ3のスラスト方向から見た形状が羽根構成部材30と略同一形状となる収納溝29を形成してあり、該収納溝29には前記羽根構成部材30をロータ3のスラスト方向に摺動自在に収納してある。羽根構成部材30は例えばばねのような弾性体(図示せず)などの押圧手段によりロータ室2の内底面2b側(上方)に移動する方向に力が付与されるものであり、これにより羽根構成部材30の各羽根部27及び連結部28は図5(a)に示すロータ3のスラスト面からロータ室2の内底面2b側に突出した状態となって、各羽根部27の突端面(上面)及びこれと面一となった連結部28の突端面(上面)がロータ室2の内底面2bに押圧されるようになっている。従って羽根構成部材30は、寸法誤差などによりロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bとの間の距離が長い場合には図5(a)に示すようにロータ3のスラスト面からの突出量が長くなり、逆にロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bとの間の距離が短い場合には図5(b)に示すようにロータ3のスラスト面からの突出量が短くなる。
【0027】
上記のように各羽根部27をロータ3のスラスト方向に移動自在に設け、各羽根部27をロータ室2の内底面2bに押圧する押圧手段を設けたことで、寸法誤差などによりロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bとの間の距離が変化したとしても、各羽根部27の突端面をロータ室2の内底面に確実に摺接させることができ、これによりロータ3のスラスト面とロータ室2の内底面2bの間に滞留したエアー又はエアーを含む作動流体からなる流体を各羽根部27でより効率良くロータ3のラジアル方向の外側に送り出すことができる。
【0028】
なお、上記各例ではベーン4をロータ3の回転駆動時の遠心力で外方へ突出するようにしたが、ベーン溝19にベーン4を外方へ付勢するようなバネ材26(図6参照)を介装してロータ3の回転スピードによらずにベーン4の先端をロータ室2の内周面2aに確実に摺接するようにしてもよい。また、上記各例ではロータ3が固定軸20に対して回転自在に軸支されているが、上記固定軸20の代わりにロータ3に固定された回転軸をロータ室2に対して回転自在に軸支される構造を採用しても良い。また上記各例ではロータ3を回転駆動させる駆動部は磁気作用を発生させるステータ23と磁性体22とで構成しているが、駆動部としてはロータ3に固定した軸をモータにて回動駆動させる構造を採用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態の一例のベーンポンプの分解斜視図である。
【図2】(a)は図4のA−A断面図であり、(b)は図4のB−B断面図である。
【図3】同上のロータの斜視図である。
【図4】同上のベーンポンプの水平断面図である。
【図5】他例のベーンポンプの羽根構成部材を設けたロータを示し、(a)は羽根構成部材の突出量が長くなった状態を示し斜視図であり、(b)は羽根構成部材の突出量が短くなった状態を示す斜視図である。
【図6】従来のベーンポンプの断面図である。
【符号の説明】
【0030】
1 ベーンポンプ
2 ロータ室
2b 内底面
3 ロータ
4 ベーン
5 作動室
6 吸入口
7 吐出口
27 羽根部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータ室と、ロータ室に収納したロータと、ロータに設けられて先端がロータ室の内周面に摺接される複数のベーンと、ロータ室の内面とロータの外周面とベーンとで囲まれてロータの回転駆動によりその容積を大小変化させる作動室と、容積拡大過程の作動室に作動流体を流入させる吸入口と、容積縮小過程の作動室から作動流体を排出させる吐出口とを備え、ロータのスラスト面に該スラスト面と対向するロータ室の内底面との間に侵入した流体を、ロータの回転中心から外側に向かうラジアル方向に送り出すための羽根部を突設して成ることを特徴とするベーンポンプ。
【請求項2】
前記羽根部として、ロータのスラスト方向から見てロータの回転中心を挟んで対称となる位置に配置された対をなす羽根部を設けて成ること特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
【請求項3】
前記羽根部をロータのスラスト方向から見てロータの周方向に隣り合うベーンとベーンの間の部分に設けて成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のベーンポンプ。
【請求項4】
前記羽根部の突端面をロータの回転駆動時においてロータ室の内底面に摺接させることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のベーンポンプ。
【請求項5】
前記羽根部をロータのスラスト方向に移動自在に設けると共に、該羽根部をロータ室の内底面に押圧する押圧手段を設けて成ることを特徴とする請求項4に記載のベーンポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−128199(P2008−128199A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−317510(P2006−317510)
【出願日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】