説明

ホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システム

【課題】本発明は、複数のデータ処理ジョブに対して、その処理順序を適宜変更して、利用性を向上させるホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムに関する。
【解決手段】データ処理システム1は、ホスト装置HS1〜HSnが、印刷データに対する印刷処理の処理順序を他の印刷データの処理順序よりも遅くする際のジョブ順序条件の設定が行われると、該設定されたジョブ順序条件情報を印刷データとともに印刷装置Pr1〜Prmに送り、印刷装置Pr1〜Prmが、送られてきた印刷データにジョブ順序条件情報が付加されていると、該ジョブ順序条件に基づいて印刷データのジョブ順序を制御して印刷処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムに関し、詳細には、複数のデータ処理ジョブに対して、その処理順位を適宜変更して、利用性を向上させるホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷データの受信、画像の展開処理及び用紙への印字という一連のプリント動作(印刷動作)を1つの印刷ジョブとして、印刷ジョブずつシーケンシャルに処理する印刷装置においては、印刷ジョブの受付順に印刷ジョブの実行を行っていた。
【0003】
ところが、印刷ジョブは、その重要度(例えば、緊急性、機密性、印刷データのデータ量等)が全て同じではなく、印刷ジョブによってその重要度が異なる。
【0004】
また、印刷データに該印刷データを優先させる優先順位コードを付加することは、印刷データ自体が前の印刷ジョブの印刷データの受信が完了しないと、印刷装置では印刷ジョブを受信しないため、前の印刷ジョブを停止して後からの印刷ジョブの印刷を先に行うことはできない。
【0005】
なお、特定のホスト装置に複数の送信待ちの印刷ジョブがある場合には、それらの印刷ジョブに関しては、ホスト装置側の処理で、順番を入れ換えることはできる。
【0006】
ところが、ひとつの印刷ジョブの印刷データの印刷装置への送信を開始すると、その印刷ジョブの印刷を完了させるか、中断操作を行うかしない限り、一つの印刷ジョブの印刷処理中は、他の印刷ジョブの印刷処理を挿入することができない。
【0007】
その結果、このような従来の印刷装置にあっては、処理中の印刷ジョブが大量の印刷枚数データを出力するものであったり、あるサイズの用紙切れ等で用紙補充待ちで止まっている等の場合には、次の印刷ジョブを優先的に印刷させたくても、前の印刷ジョブが最後まで完了するのを待つ以外、処理の方法はなく、待つことができない至急を要する印刷ジョブがある場合には、手操作で、前の印刷ジョブを中断させて、至急を要する次の印刷ジョブの印刷処理を行わせることしか方法がなかった。
【0008】
そして、従来、印刷中のジョブを中断して、他のジョブを印刷し、その後に、中断したジョブの印刷を中断した状態から再開させる印刷ジョブの割込システム及びその割込方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0009】
すなわち、この従来技術は、実行中の印刷ジョブを中断させて、他の印刷ジョブの実行を行うことで、優先度の高い印刷ジョブを優先して実行させている。
【0010】
また、従来、ジョブの順番を制御するために、ジョブ単位にデータを格納して、ジョブの画像形成条件データに基づいてジョブの順番を制御する画像形成装置が提案されている(特許文献2参照)。そして、この画像形成条件データとしては、ジョブ受信時刻、ジョブの画像形成が終了時刻、画像形成する優先度レベル等が掲げられている。
【0011】
【特許文献1】特許第3292242号公報
【特許文献2】特開2001−232911号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、上記従来技術にあっては、ジョブの処理を効率的かつ利用性が良好な状態で処理する上で、改良の必要があった。
【0013】
すなわち、上記特許文献1記載の従来技術にあっては、ジョブを中断させて、優先ジョブを先に実行させることはできるが、ジョブの処理順序を任意に変更することができず、利用性を向上させる上で、改良の必要があった。
【0014】
また、上記特許文献2記載の従来技術にあっては、ジョブ単位で順番を変更しているが、このジョブ単位での順番の変更を、時刻指定ジョブを時刻非指定ジョブよりも順番を早くし、時刻指定ジョブ同士では、早い時刻の指定されているジョブを遅い時刻の指定されているジョブよりも順番を早くし、時刻非指定ジョブ同士では、優先度レベルが高く指定されているジョブを低く指定されているジョブよりも順番を早くし、時刻非指定でかつ優先度レベルが同じジョブ同士では、ジョブ受信時刻が早いジョブを遅いジョブよりも順番を早くしている等のように設定しており、いずれのジョブの順番設定においても、特定のジョブを他のジョブよりも速く設定するものであり、特定のジョブを他のジョブよりも遅く設定することができず、ジョブの処理を効率的かつ利用性が良好な状態で実行する上で、改良の必要があった。
【0015】
例えば、特定のジョブに対しては、処理が遅くても問題ないが、他の重要な処理が後から発生した場合に、低い優先順序を設定することで、該後から発生したジョブを先に実行させて、普通にジョブを実行させたい人のジョブの処理を妨げることなく、自己のジョブを適切に実行させることができない。
【0016】
そこで、本発明は、印刷処理等のデータ処理を、適宜の順序で行って、効率的にかつ利用性が良好な状態で実行させることのできるホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
請求項1記載の発明のホスト装置は、データ処理装置に対してデータを送って所定のデータ処理を依頼するホスト装置において、前記データ処理装置での前記データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件の設定を可能とし、該設定された追い越し許可条件情報を該データとともに前記データ処理装置に送ることにより、上記目的を達成している。
【0018】
請求項2記載の発明のデータ処理装置は、送られてきたデータに対して所定のデータ処理を行うデータ処理装置において、前記送られてきたデータに、該データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件情報が付加されていると、該追い越し許可条件に基づいて該データの処理順序を制御することにより、上記目的を達成している。
【0019】
請求項3記載の発明のデータ処理システムは、ホスト装置からデータ処理装置にデータを送り、該データ処理装置で該データに対して所定のデータ処理を行うデータ処理システムにおいて、前記ホスト装置が、前記データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件の設定を可能とし、該設定された追い越し許可条件情報を該データとともに前記データ処理装置に送り、前記データ処理装置が、送られてきたデータに前記追い越し許可条件情報が付加されていると、該追い越し許可条件に基づいて該データの処理順序を制御することにより、上記目的を達成している。
【0020】
上記各場合において、例えば、請求項4に記載するように、前記データ処理は、所定の記録媒体にデータを印刷する印刷処理であってもよい。
【0021】
また、例えば、請求項5に記載するように、前記追い越し許可条件は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し回数が設定された最大追い越し許可回数以内であってもよい。
【0022】
さらに、例えば、請求項6に記載するように、前記追い越し許可条件は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し時間が設定された最大追い越し許可時間以内であってもよい。
【0023】
また、例えば、請求項7に記載するように、前記追い越し許可条件は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し処理ページ数が設定された最大追い越し許可ページ数以内であってもよい。
【0024】
さらに、例えば、請求項8に記載するように、前記追い越し許可条件は、そのデータのデータ量が追い越し許可対象の他のデータ処理のデータ量よりも少なくてもよい。
【0025】
また、例えば、請求項9に記載するように、前記データ処理は、所定の記録媒体にデータを印刷する印刷処理であり、前記追い越し許可条件は、記録媒体の残枚数が、追い越し許可対象の他のデータ処理と該データの印刷処理とで使用する記録媒体の合計枚数以上であってもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明のホスト装置によれば、データ処理装置にデータ処理を依頼する際に、該データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件の設定を可能とし、該設定された追い越し許可条件情報を該データとともにデータ処理装置に送るので、データ処理を依頼するデータ自体の性質、重要度等に応じて追い越し許可を設定するか否か選択したり、追い越し許可条件を設定することができ、例えば、データ量の少ないデータの処理の追い越しを許可してデータ量の多いデータ処理を後にすることでデータ処理の処理効率を向上させつつ利用性を向上させることができる。
【0027】
本発明のデータ処理装置によれば、送られてきたデータに、該データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件情報が付加されていると、該追い越し許可条件に基づいて該データの処理順序を制御するので、データ自体の性質、重要度等に応じて設定された追い越し許可条件に応じた処理順序でデータ処理を行うことができ、データ処理の処理効率を向上させつつ利用性を向上させることができる。
【0028】
本発明のデータ処理システムによれば、データ処理装置にデータ処理を依頼するホスト装置が、データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件の設定を可能とし、該設定された追い越し許可条件情報を該データとともにデータ処理装置に送り、データ処理装置が、送られてきたデータに追い越し許可条件情報が付加されていると、該追い越し許可条件に基づいて該データの処理順序を制御するので、データ自体の性質、重要度等に応じてホスト装置で追い越し許可条件を適宜設定して、データ処理装置で、該設定された追い越し許可条件に応じた処理順序でデータ処理を行うことができ、データ処理の処理効率を向上させつつ利用性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施例は、本発明の好適な実施例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【実施例1】
【0030】
図1〜図6は、本発明のホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムの一実施例を示す図であり、図1は、本発明のホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムの一実施例を適用したデータ処理システム1のブロック構成図である。
【0031】
図1において、データ処理システム1は、LAN(Local Area Network)等のネットワークNWに、複数のホスト装置HS1〜HSnとデータ処理装置としての複数の印刷装置Pr1〜Prmが接続されており、これらのホスト装置HS1〜HSn及び印刷装置Pr1〜Prmは、データ処理システム1の規模等によって、任意の数が接続される。
【0032】
ホスト装置HS1〜HSnは、通常のコンピュータ等が用いられ、一般的に、図2に示すように、図示しないハードディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリ、CPU(Central Processing Unit )、ディスプレイ、キーボード、マウス等の入力部等の通常の構成のハードウェア10を備えていて、当該ハードウェア10のメモリに、ウィンドウズ(登録商標)等のOS(Operating System)11上に、グラフィックエンジン12、プリンタドライバ13及びアプリケーション14等のソフトウェアが搭載されている。
【0033】
このホスト装置HS1〜HSnは、CD(Compact Disc)、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録されているジョブ順序設定処理プログラムを読み込んで導入されることで、後述する本発明のジョブ順序設定処理機能が構築されている。
【0034】
ホスト装置HS1〜HSnは、OS11上に搭載されている文書作成ソフトウェア、図形作成ソフトウェア、表計算ソフトウェア、データベースソフトウェア等のアプリケーション114で作成された文書の印刷命令がアプリケーション14から発行されると、OS11を通してプリンタドライバ13に文書データ(画像データ)と印刷の設定データを渡す。
【0035】
グラフィックエンジン12は、OS11やアプリケーション14からの印刷データに応じてディスプレイの画面描画を行う。
【0036】
プリンタドライバ13は、アプリケーション11から受け取った文書データを、当該文書データの印刷を行う印刷装置Pr1〜Prmが解釈できる印字データを作成するモジュールであり、また、ユーザインターフェイス(UI)として、印刷時の各種印刷設定を行うための印刷設定画面を提供するとともに、図3に示す印刷ジョブ優先順位設定画面20を表示させて、後述するジョブ順序制御処理機能での印刷ジョブの順序条件の設定を可能とする。
【0037】
そして、ホスト装置HS1〜HSnは、プリンタドライバ13の作成した印刷データを、ネットワークNWを経由して、印刷先の印刷装置Pr1〜Prmに送信する。
【0038】
印刷装置Pr1〜Prmは、受信した印刷データを、解釈し、適切な画像を用紙等の印刷媒体に作成することで、データ処理としての印刷処理を実現する。
【0039】
印刷装置Pr1〜Prmは、図4に示すように、コントローラ30とエンジン50等を備えており、コントローラ30は、そのとき設定されている制御モード及びホスト装置HS1〜HSnからの制御コードに従って、ホスト装置HS1〜HSnからの印刷データを、ビデオデータに変換してエンジン50へ出力する制御機構の総称であって、CPU(Central Processing Unit )31、ROM(Read Only Memory)32、NVRAM(Nonvolatile Random Access Memory)33、ハードディスク(HDD)34、ホストI/F35、ネットワークI/F36、パネルI/F37、エンジンI/F38及び画像変換部39等を備え、上記各部は、バス40により接続されている。
【0040】
ハードディスク34は、CPU31の制御下で、印刷データ等の各種大容量のデータを記憶する。
【0041】
ホストI/F35には、ホスト装置であるホスト装置HS1〜HSnがケーブル等で直接接続され、ホストI/F35は、ホスト装置HS1〜HSnの制御信号及びデータを受け取るとともに、印刷装置Pr1〜Prmからホスト装置HS1〜HSnに渡すステータス信号の送り出しを行う。
【0042】
ネットワークI/F36には、上記ネットワークNWが接続され、ネットワークI/F36は、ネットワークNWを介して、ホスト装置HS1〜HSnから印刷装置Pr1〜Prmに送られてくる制御信号及びデータを受け取るとともに、印刷装置Pr1〜PrmからネットワークNWを介してホスト装置HS1〜HSnに送信するステータス信号の送り出しを行う。
【0043】
ROM32は、コントローラ30内でのデータの処理や管理及び周辺モジュールを制御するためのプログラム、具体的には、印刷装置Pr1〜Prmとしての基本処理プログラム及び後述するジョブ順序制御処理プログラム等の各種プログラムを格納しているとともに、これらの各プログラムを実行するのに必要な各種データを格納している。このジョブ順序制御処理プログラムは、予めROM32に格納されている場合に限るものではなく、ROM32が書込可能であって、CD(Compact Disc)、CD−RW(Compact Disc Rewritable )、フレキシブルディスク等の記録媒体に記録されている後述するジョブ順序制御処理プログラムを読み込ませて格納してもよい。そして、印刷装置Pr1〜Prmは、上述のように、記録媒体に記録されているジョブ順序制御処理プログラムが導入されて、実行されることで、本発明のデータ処理装置として構築される。
【0044】
パネルI/F37には、図示しないオペレーションパネル(操作表示部)が接続されており、オペレーションパネルは、印刷装置Pr1〜Prmのモードやフォント等の切換操作等の印刷装置Pr1〜Prmに各処理を実行させるのに必要な各種操作を行うための各種操作キーを備えるとともに、印刷装置Pr1〜Prmの状態を表示するディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)を備えている。パネルI/F37は、コントローラ30とオペレーションパネルとの間で信号の授受を行う。
【0045】
CPU31は、ROM32に格納されているプログラムに基づいて、NVRAM33をワークメモリとして利用しつつ、印刷装置Pr1〜Prmの各部を制御して、印字処理を行うとともに、後述するジョブ順序制御処理を実行する。
【0046】
NVRAM33は、CPU31のワークメモリとして利用されるとともに、ホスト装置HS1〜HSnからの印刷データをページ単位に管理して一時記憶するバッファ及びバッファに記憶されたデータを実際の描画パターン(印字パターン)に変換したビデオデータを記憶するビットマップメモリ等として利用される。
【0047】
NVRAM33は、印刷装置Pr1〜Prmの電源が切られているときにも記憶内容を保持するメモリであり、印刷装置Pr1〜Prmの電源がオフの際にも保持する必要のあるデータ、特に、後述するジョブ順序制御処理で使用する各種データや設定情報等をCPU31の制御下で記憶する。
【0048】
エンジンI/F38には、エンジン50が接続されており、コントローラ30からエンジン50への制御信号やビデオ信号及び印刷装置Pr1〜Prmからコントローラ30へのステータス信号の授受を行う。
【0049】
エンジン50は、エンジンI/F38を介してコントローラ30から受け取ったビデオ信号および制御信号により、所定の印刷方式、例えば、電子写真方式により画像形成(印字処理)を行う。すなわち、エンジン50は、電子写真方式の場合、図示しないが、電子写真方式で用紙(記録媒体)に印刷データを記録出力するのに必要な部品、例えば、感光体、光書込部、現像部、帯電部及びクリーニング部等を備えており、ビデオ信号および制御信号により光書込部を動作させて感光体上に静電潜像を形成し、現像部によりトナー(画像形成材料)を感光体上に供給して現像してトナー画像を形成する。エンジン50は、給紙部から用紙を感光体と転写部との間に給紙して、感光体上のトナー画像を用紙に転写させ、トナー画像の転写された用紙を定着部に搬送して、定着部で加熱・加圧して用紙上のトナー画像を定着させることで、画像を形成する。
【0050】
画像変換部39は、ホスト装置HS1〜HSnから受け取った印刷データに各種画像処理、特に、印刷データをページ単位に管理してNVRAM33のバッファに一時記憶させたり、バッファに記憶させたデータを実際の描画パターン(印字パターン)に変換したビデオデータ(ビデオ信号)に変換して、エンジンI/F38を介してエンジン50に渡したりする。
【0051】
次に、本実施例の作用を説明する。本実施例のデータ処理システム1は、ホスト装置HS1〜HSnで指定したジョブ順序条件に応じて印刷装置Pr1〜Prmが印刷ジョブの処理順序を決定して印刷ジョブの処理を行う。
【0052】
まず、ホスト装置HS1〜HSnでは、ユーザがアプリケーション14で作成した文書データに対して印刷要求を行うと、アプリケーション14からOS11を介してプリンタドライバ13に文書データが渡され、プリンタドライバ13は、アプリケーション11から受け取った文書データを、当該文書データの印刷を行う印刷装置Pr1〜Prmが解釈できる印字データを作成するとともに、図3に示した印刷ジョブ優先順位設定画面20を表示させて、印刷装置Pr1〜Prmでの該文書データの印刷ジョブの処理順序を決定するジョブ順序条件の設定が行えるようにする。
【0053】
この印刷ジョブ優先順位設定画面20では、印刷要求する文書データの印刷ジョブに対して、該印刷装置Pr1〜Prmでの印刷ジョブの処理において、他の印刷ジョブの処理を優先させることを許可する設定を選択する「追い越され印刷」の設定を行うことができ、この「追い越され印刷」を許可する場合には、その「追い越され印刷」を許可する条件であるジョブ順序条件を設定することができる。そして、ジョブ順序条件としては、図3の印刷ジョブ優先順位設定画面20では、他の印刷ジョブに追い越されることを許可する通算の最大回数(最大追い越し許可回数)を設定する「最大追い越され回数」、他の印刷ジョブに追い越されることを許可する通算の最大時間(最大追い越し許可時間)を設定する「最大追い越され回数」、他の印刷ジョブに追い越されることを許可する通算の最大印刷枚数(最大追い越し許可ページ数)を設定する「最大追い越され枚数」及び他の印刷ジョブに追い越されるのを許可するが、印刷装置Pr1〜Prmの残用紙枚数が、追い越される他の印刷ジョブの印刷枚数と自己の印刷ジョブの印刷処理で必要な用紙枚数の合計枚数以上であって、用紙切れが発生する前に自己の印刷ジョブの印刷処理を完了させることをジョブ順序条件として設定するか否かの「用紙切れが起きる前までに印刷する」の設定項目が設けられている。なお、図3の印刷ジョブ優先順位設定画面20では示されていないが、自己の印刷ジョブの印刷データのデータ量が追い越し許可対象の他の印刷ジョブのデータ量よりも多いこと等の条件を、ジョブ順序条件(追い越し許可条件)として設定できるようにしてもよい。
【0054】
ホスト装置HS1〜HSnは、ユーザによって、この印刷ジョブ優先順位設定画面20で、意図する「追い越され印刷」の設定操作が行われると、これらの設定されたジョブ順序条件情報を、印刷データにパラメータとして埋め込んで、印刷装置Pr1〜Prmに送信する。
【0055】
そして、印刷装置Pr1〜Prmは、印刷データを受け取ると、図5及び図6に示すようにジョブ順序制御処理を行う。すなわち、印刷装置Pr1〜Prmは、まず、受け取った印刷データに埋め込まれているパラメータを調べて、「追い越され印刷」が有効であるかチェックし(ステップS101)、「追い越され印刷」が有効でないときには、他に先に受け取った「追い越され印刷」が無効の印刷データが無いときには、該受け取った印刷データの印刷ジョブを通常の優先順序、例えば、受付順等によって印刷処理を実行して、処理を終了する(ステップS102)。
【0056】
なお、この場合、通常の優先順序としては、印刷データ(すなわち、印刷ジョブ)の受付順に限るものではなく、印刷データのデータサイズの大きさに基づいて、優先順序を設定してもよい。例えば、印刷データのデータサイズの小さいほど優先順序を高く、あるいは、逆に、データサイズの大きいほど優先順序を高くしてもよい。
【0057】
ステップS101で、「追い越され印刷」が有効であると、ホスト装置HS1〜HSnは、該印刷データのパラメータに設定されているジョブ順序条件情報に基づいて、該ジョブ順序条件情報に設定されている「最大追い越され回数」分だけ、該印刷データの印刷ジョブが通算で他の印刷ジョブに追い越されたかチェックし(ステップS103)、通算で「最大追い越され回数」だけ他の印刷ジョブに追い越されたときには、該受け取った印刷データの印刷処理を実行して、処理を終了する(ステップS102)。
【0058】
ステップS103で、通算で「最大追い越され回数」だけ他の印刷ジョブに追い越されていないときには、印刷装置Pr1〜Prmは、ジョブ順序条件情報に設定されている「最大追い越され時間」だけ、該印刷データの印刷ジョブが通算で他の印刷ジョブに追い越されたかチェックし(ステップS104)、「最大追い越され時間」だけ他の印刷ジョブに追い越されたときには、該受け取った印刷データの印刷処理を実行して、処理を終了する(ステップS102)。
【0059】
ステップS104で、通算で「最大追い越され時間」だけ他の印刷ジョブに追い越されていないときには、印刷装置Pr1〜Prmは、ジョブ順序条件情報に設定されている「最大追い越され枚数」だけ、該印刷データの印刷ジョブが通算で他の印刷ジョブに追い越されたかチェックし(ステップS105)、「最大追い越され枚数」だけ他の印刷ジョブに追い越されたときには、該受け取った印刷データの印刷処理を実行して、処理を終了する(ステップS102)。
【0060】
ステップS105で、通算で「最大追い越され枚数」だけ他の印刷ジョブに追い越されていないときには、印刷装置Pr1〜Prmは、次の印刷ジョブを検知したか、または、印刷処理が終了したかチェックし(ステップS106)、次の印刷ジョブを検知すると、ジョブ順序条件情報に、「用紙切れが起きる前までに印刷する」が有効に設定されているかチェックする(ステップS107)。
【0061】
ステップS107で、「用紙切れが起きる前までに印刷する」が有効に設定されているときには、印刷装置Pr1〜Prmは、次の印刷ジョブを先に実行すると、印刷装置Pr1〜Prm(本体)の紙残数(残用紙枚数)が、現在の印刷ジョブの実行が完了する前に不足する可能性があるかチェックし(ステップS108)、用紙が不足する可能性があるときには、現在の印刷ジョブの実行を継続して、処理を終了する(ステップS109)。この用紙不足が発生する可能性があるか否かは、例えば、先に処理させることが可能な次の印刷ジョブの印刷処理で必要な用紙枚数と現在の印刷ジョブの印刷処理で必要な用紙枚数を加算した枚数が、印刷装置Pr1〜Prmの紙残数よりも多いか否かによって判別する。
【0062】
そして、印刷装置Pr1〜Prmは、ステップS107で、「用紙切れが起きる前までに印刷する」が無効に設定されているか、ステップS108で、次の印刷ジョブを先に実行すると、印刷装置Pr1〜Prm(本体)の紙残数が、現在の印刷ジョブの実行が完了する前に不足する可能性がないときには、図6に示すように、次のジョブの「追い越され印刷」が有効であるかチェックし(ステップS110)、次の印刷ジョブの「追い越され印刷」が無効であると、図5に示したステップS103に移行して、上記同様に、先の印刷ジョブについて、設定されている「最大追い越され回数」、「最大追い越され時間」及び「最大追い越され枚数」について追い越されたか判断して、先の印刷ジョブがこれらのジョブ順序条件(追い越され条件)の1つでも該当すると、先の印刷ジョブを先に実行処理し(ステップS102)、先の印刷ジョブがこれらのジョブ順序条件の1つにも該当しないときには、次の印刷ジョブの処理を優先させて、ステップS106に移行して、さらに次の印刷ジョブを検知したか、また、当該印刷ジョブの処理が終了したかチェックする(ステップS106)。
【0063】
ステップS110で、次の印刷ジョブの「追い越され印刷」が有効であると、印刷装置Pr1〜Prmは、次の印刷ジョブが送信されたことを検知するか、印刷処理が終わるまで、印刷処理を実行し(ステップS111)、次の印刷ジョブが送信されたことを検知するか、印刷処理が終わるまで、印刷処理を実行すると、図5のステップS106に移行して、次の印刷ジョブを検知したのか、印刷終了なのかをチェックする(ステップS106)。
【0064】
ステップS106で、次の印刷ジョブを検知すると、印刷装置Pr1〜Prmは、ステップS107に移行して、上記同様に処理する。
【0065】
ステップS106で、実行中の印刷ジョブの処理が終了すると、印刷ジョブ順序制御処理を終了する。
【0066】
このように、本実施例のデータ処理システム1は、ホスト装置HS1〜HSnが、印刷データに対する印刷処理の処理順序(ジョブ順序)を他の印刷データの処理順序よりも遅くする際のジョブ順序条件(追い越し許可条件)の設定を可能とし、該設定されたジョブ順序条件情報を該印刷データとともに印刷装置Pr1〜Prmに送り、印刷装置Pr1〜Prmが、送られてきた印刷データにジョブ順序条件情報が付加されていると、該ジョブ順序条件に基づいて該印刷データの処理順序(ジョブ順序)を制御している。
【0067】
したがって、印刷データ自体の性質、重要度等に応じてホスト装置HS1〜HSnでジョブ順序条件を適宜設定して、印刷装置Pr1〜Prmで、該設定されたジョブ順序条件に応じた処理順序で印刷処理を行うことができ、印刷処理の処理効率を向上させつつ利用性を向上させることができる。
【0068】
また、本実施例のデータ処理システム1は、データ処理として、印刷データを印刷する印刷処理を行っている。
【0069】
したがって、設定されたジョブ順序条件に応じた処理順序で印刷処理を行うことができ、印刷処理の処理効率を向上させつつ利用性を向上させることができる。
【0070】
さらに、本実施例のデータ処理システム1は、追い越し許可対象の他の印刷ジョブによる通算の追い越し回数が設定された「最大追い越され回数」(最大追い越し許可回数)以内であることをジョブ順序条件として、印刷ジョブの処理順序を制御している。
【0071】
したがって、印刷依頼する印刷データの重要度等に応じて最大追い越され回数を適宜設定して、当該設定された最大追い越され回数に応じて追い越しを許可して印刷処理することができ、適切な時期に印刷処理を行って、印刷処理の処理効率を向上させつつより一層利用性を向上させることができる。
【0072】
また、本実施例のデータ処理システム1は、追い越し許可対象の他の印刷処理による通算の追い越し時間が設定された「最大追い越され時間」(最大追い越し許可時間)以内であることをジョブ順序条件として、印刷ジョブの処理順序を制御している。
【0073】
したがって、印刷依頼する印刷データの重要度等に応じて最大追い越され時間を適宜設定して、当該設定された最大追い越され時間に応じて追い越しを許可して印刷処理することができ、適切な時期に印刷処理を行って、印刷処理の処理効率を向上させつつより一層利用性を向上させることができる。
【0074】
さらに、本実施例のデータ処理システム1は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し処理ページ数が設定された「最大追い越され枚数」(最大追い越し許可ページ数)以内であることをジョブ順序条件として、印刷ジョブの順序を制御している。
【0075】
したがって、印刷依頼する印刷データの重要度等に応じて最大追い越され枚数を設定して、当該設定された最大追い越され枚数に応じて追い越しを許可して印刷処理することができ、適切な時期に印刷処理を行って、印刷処理の処理性能を向上させつつより一層利用性を向上させることができる。
【0076】
また、本実施例のデータ処理システム1は、「用紙切れが起きる前までに印刷する」をジョブ順序条件として、印刷ジョブの順序を制御している。
【0077】
したがって、適宜他の印刷ジョブを優先して印刷させつつ、印刷依頼した印刷データの印刷処理で用紙切れが発生する前に印刷処理を行うことができ、より一層利用性を向上させることができる。
【0078】
さらに、本実施例のデータ処理システム1において、印刷依頼した印刷データのデータ量が追い越し許可対象の他の印刷処理のデータ量よりも少ないことを、ジョブ順序条件(追い越し許可条件)として採用すると、印刷装置Pr1〜Prmでの印刷処理の処理効率をより一層向上させることができる。
【0079】
例えば、印刷依頼する印刷データのデータサイズが大きく、印刷するのに長時間がかかるが、急いで印刷をする必要がない場合、印刷依頼した印刷データのデータ量が追い越し許可対象の他の印刷処理のデータ量よりも少ないことをジョブ順序条件とする「追い越され印刷」を設定して、印刷データを該ジョブ順序条件情報を付加して、印刷装置Pr1〜Prmに送ると、印刷装置Pr1〜Prmでは、他の印刷ジョブを妨げることなく、印刷装置Pr1〜Prmの全体としての印刷処理を滑に行うことができる。
【0080】
すなわち、通常、印刷ジョブの処理順序は、一般的に印刷ジョブを受信した順であるが、時間のかかる印刷ジョブが先に受信されると、その印刷ジョブが終わるまで次の印刷ジョブが開始されない。例えば、10分かかる印刷ジョブAと、1分かかる印刷ジョブBがあったとき、印刷ジョブA→印刷ジョブBの順で印刷ジョブの処理を実行すると、印刷ジョブAの処理は10分後に終了するが、印刷ジョブBの処理は11分後に終了することになる。ところが、印刷ジョブB→印刷ジョブAの順でジョブを処理すると、印刷ジョブBは1分後に終了し、印刷ジョブAが11分後に終わる。この場合、印刷ジョブAは、印刷ジョブA→印刷ジョブBの順で処理した場合よりも1分遅く終わるが、印刷ジョブBは10分早く終わることになり、処理全体で見てみると、印刷ジョブB→印刷ジョブAの順で処理した方が時間のロスが少なく、効率的である。
【0081】
このような場合、時間のかかる印刷ジョブAに対して、データ量が追い越し許可対象の他の印刷処理のデータ量よりも少ないことをジョブ順序条件とする「追い越され印刷」を設定して印刷依頼すると、印刷ジョブBが印刷ジョブAを追い越すことを許可して、時間のかからない印刷ジョブBの回転を速くし、全体の印刷処理を円滑にすることができ、利用性を向上させることができる。
【0082】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、印刷データの印刷処理等のデータ処理の処理順序を適宜変更して、処理効率を向上させつつ利用性を向上させるコンピュータ等のホスト装置、このホスト装置からのデータ処理依頼を受けてデータ処理を行う印刷装置等のデータ処理装置及びこれらのホスト装置とデータ処理装置からなるデータ処理システムに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明のホスト装置、データ処理装置及びデータ処理システムの一実施例を適用したデータ処理システムのブロック構成図。
【図2】図1のホスト装置のハードウェア及びソフトウェアの概略構成図。
【図3】図2のホスト装置のディスプレイに表示される印刷ジョブ優先順位設定画面の一例を示す図。
【図4】図1の印刷装置のブロック構成図。
【図5】図4の印刷装置によるジョブ順序制御処理を示すフローチャート。
【図6】図5のジョブ順序制御処理の続きの処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0085】
1 データ処理システム
NW ネットワーク
HS1〜HSn ホスト装置
Pr1〜Prm 印刷装置
10 ハードウェア
11 OS
12 グラフィックエンジン
13 プリンタドライバ
14 アプリケーション
20 印刷ジョブ優先順位設定画面
30 コントローラ
31 CPU
32 ROM
33 NVRAM
34 ハードディスク(HDD)
35 ホストI/F
36 ネットワークI/F
37 パネル I/F
38 エンジンI/F
39 画像変換部
40 バス
50 エンジン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ処理装置に対してデータを送って所定のデータ処理を依頼するホスト装置において、前記データ処理装置での前記データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件の設定を可能とし、該設定された追い越し許可条件情報を該データとともに前記データ処理装置に送ることを特徴とするホスト装置。
【請求項2】
送られてきたデータに対して所定のデータ処理を行うデータ処理装置において、前記送られてきたデータに、該データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件情報が付加されていると、該追い越し許可条件に基づいて該データの処理順序を制御することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項3】
ホスト装置からデータ処理装置にデータを送り、該データ処理装置で該データに対して所定のデータ処理を行うデータ処理システムにおいて、前記ホスト装置が、前記データに対するデータ処理の処理順序を他のデータの処理順序よりも遅くする際の追い越し許可条件の設定を可能とし、該設定された追い越し許可条件情報を該データとともに前記データ処理装置に送り、前記データ処理装置が、送られてきたデータに前記追い越し許可条件情報が付加されていると、該追い越し許可条件に基づいて該データの処理順序を制御することを特徴とするデータ処理システム。
【請求項4】
前記データ処理は、所定の記録媒体にデータを印刷する印刷処理であることを特徴とする請求項1記載のホスト装置、請求項2記載のデータ処理装置または請求項3記載のデータ処理システム。
【請求項5】
前記追い越し許可条件は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し回数が設定された最大追い越し許可回数以内であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のホスト装置、データ処理装置またはデータ処理システム。
【請求項6】
前記追い越し許可条件は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し時間が設定された最大追い越し許可時間以内であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のホスト装置、データ処理装置またはデータ処理システム。
【請求項7】
前記追い越し許可条件は、追い越し許可対象の他のデータ処理による通算の追い越し処理ページ数が設定された最大追い越し許可ページ数以内であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のホスト装置、データ処理装置またはデータ処理システム。
【請求項8】
前記追い越し許可条件は、そのデータのデータ量が追い越し許可対象の他のデータ処理のデータ量よりも少ないことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のホスト装置、データ処理装置またはデータ処理システム。
【請求項9】
前記データ処理は、所定の記録媒体にデータを印刷する印刷処理であり、前記追い越し許可条件は、記録媒体の残枚数が、追い越し許可対象の他のデータ処理と該データの印刷処理とで使用する記録媒体の合計枚数以上であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載のホスト装置、データ処理装置またはデータ処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−328737(P2007−328737A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−161512(P2006−161512)
【出願日】平成18年6月9日(2006.6.9)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】