説明

ホットフレーバーおよび皮膚感覚組成物

本発明は、消費または適用時においてそれぞれ熱感または温感を提供するフレーバーおよび皮膚感覚組成物に関する。この組成物は、ホット、ウォーム成分、クール成分およびビター成分を含む。一つの実施態様において、この生成物はさらに酸成分を含む。組成物は、オイリーまたはアーシーなオフノートなく、クリーンなホットテーストを提供する。消費者は、本質的に天然のエクストラトを含むホット、ウォーム組成物を好む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレーバーおよびフレグランスの分野に関する。特に本発明は、フレーバーまたは皮膚感覚組成物、フレーバーまたは皮膚感覚組成物を製造するためのホット(hot)成分、クール(cooling)成分、ビター(bitter)成分および場合によっては酸の使用ならびに組成物を含有する食品またはボディケア製品を製造するホット、ウォーム成分、クール成分、ビター成分および場合により酸の使用および該組成物を含有する食品またはボディケア製品に関する。
【0002】
発明の背景技術および解決すべき課題
三叉神経により介在される特定の感覚、たとえば冷感、温感、辛みおよび唾液過剰分泌は、消費者にとって、食品、ボディケア製品および香料製品においてより好ましいものとする。このような三叉神経系化合物(trigeminal compounds)は、広範囲の食品に対して独特の特徴を提供することが可能であり、かつさらには生体の皮膚においても知覚される。したがって、EP 1 121 927 A2では、異なる皮膚感覚を生じさせる組成物を開示しており、その際、組成物は冷感、温感および刺激を含む。
【0003】
今日において、個々の刺激を提供する化合物は、しばしば天然のエクストラクト、たとえば含油樹脂中において見出され、その際、これらの化合物の高い濃度が存在する。しかしながら、天然のエクストラクト自体は、しばしばオフノート、オイリーな官能特性を必然的に伴うか、あるいはそうでなければ、味覚を妨害し、したがってオフノート、スルファ様効果およびオイリー、ヘビーな香調を有しない三叉神経感覚を提供することが課題である。
【0004】
特に本発明の対象は、多くの天然のエクストラクトまたはさらに純粋な化合物において存在するようなオフノートを有しない、ホット、ウォーミングな感覚を提供する。いいかえれば、本発明は、食品さらには典型的に適用されるボディケア製品、たとえばシャンプーおよびローションに適した成分を提供することを目的とし、その際、成分は、クリーンでウォーミングな三叉神経感覚を、天然のエクストラクト、たとえば、黒こしょうエクストラクト(スパイシー、アーシー、オフノート)またはマスタード油(強烈なスルファ効果)に、本質的に付随する望ましくないオフノートを有することなく提供される。
【0005】
Capsicum genderの種々の植物種において天然に存在するカプサイシンは、強くウォーミング、ホットな三叉神経感覚を提供する公知の化合物であり、したがって、食品に対してウォーミングな感覚を提供する組成物中で典型的には使用されてもよい。しかしながら、カプサイシンおよびその誘導体の使用は、多くの場合、皮膚干渉を誘発する事実により制限される。さらに、蕃椒脂油は、刺激およびオイリーなオフノートを有し、この場合、これはさらに、食品またはボディケア製品におけるその使用の妨害となる。
【0006】
したがって本発明は、カプサイシンに関して典型的なオイリーなオフノートおよび皮膚干渉を有することなく、ホット、ウォーミング効果を提供する。特に本発明の対象は、クリーンでホットな三叉神経作用を組成物中に存在するカプサイシンの量を減少させながらも提供する、フレーバーまたは皮膚感覚組成物を提供することである。
【0007】
特に本発明の対象は、フレーバー組成物中のホット、ウォーミング成分の量を減少させるために、ホット強度を増加させる方法で、ホット化合物と相乗的に相互に作用する成分を提供することである。
【0008】
本発明の概要
驚くべきことに本発明は、少なくとも1種のホット成分、クール成分およびビター成分を含有する組成物を製造することによって、クリーンでホットおよび/またはウォーミングな感覚が提供されることを見出し、この場合、これは、オイリーなオフノートおよびさらに望ましくない特徴を有しない。感覚は、食品、オーラルケアおよびボディケア製品において有用であり、クリーンかつポジティブなものとして評価される。
【0009】
したがって本発明は、第1の態様において、ホット成分、クール成分、ビター成分および場合によって酸成分を含有するフレーバーまたは皮膚感覚組成物を提供する。
【0010】
第2の態様において、本発明は、フレーバー、香料または皮膚感覚組成物を製造するための本発明による組成物の使用を提供する。
【0011】
第3の態様において、本発明は、食品に対してホットフレーバーを提供するための本発明による組成物の使用を提供する。
【0012】
第4の態様において、本発明は、食品に対してホットかつクリーンなテーストを付与、増強、改善または改質化するための方法を提供し、この場合、この方法は、本発明によるフレーバー組成物を食品に対して添加する工程を含む。
【0013】
第5の態様において、本発明は、本発明のフレーバーまたは皮膚感覚組成物を含有する食品、オーラルケア製品、医薬品およびボディケア製品を提供する。
【0014】
図の説明
図1は、訓練されたパネリストにより認識される糖不含のハードボイルドキャンディー適用による本発明の組成物を含む4個のホット成分の比較を示す(例1による)。統計学的有意性は、99%(**)および99.9%(***)の信頼度であった。
【0015】
図2は、(A)本発明のホット組成物(例1による)を含む糖不含のハードボイルドキャンディーおよび(B)蕃椒脂油を含む糖不含のハードボイルドキャンディー適用によるホット強度、フレーバー強度および全体的評価(Overall linking)の比較を示す。この場合、訓練されたパネリストによるイソ−ホット強度(iso-hot intensity)で認められたものである。統計学的有意性は99%(**)の信頼度であった。
【0016】
発明の詳細な説明
本発明の組成物は、ホット成分、クール成分、ビター成分および場合によっては酸成分を含有する。
【0017】
好ましくは、ホットテーストは、訓練されたパネルにより評価された場合にホットでクリーンなテーストであり、かつ、単独の天然のエクストラクトをベースとするホット組成物または本発明以外の組成物と比較した場合に、顕著に減少したオフノートおよびオイリー官能特性を示す。顕著な減少は、好ましくは、少なくとも90%の信頼度の統計学的有意性に関し、かつ少なくとも15試験体のパネルで証明した。
【0018】
したがって本発明の組成物は、ホット成分、クール成分、ビター成分および場合によっては酸成分を含有する組成物を提供する。たとえば、本発明は、ホット成分、クール成分およびビター成分を含有する組成物を提供する。好ましくは、本発明の組成物は、ホット成分、クール成分、ビター成分および酸を含有する組成物を提供する。
【0019】
ホット成分は、口腔内または皮膚に接触させた場合にホット、ウォーミングな感覚を提供する成分である。特にホット成分は、三叉神経により介在されるホット、ウォーミング感覚を提供する。
【0020】
本発明の目的のために、ホット成分として使用することができる食品およびオーラルケア工業において典型的に使用される成分の例は、ピペリン、ペラルゴニル、バニリルアミド、バニリルブチルアミド、バニリンブチルエーテル、オイゲノール、ギンゲロール、ポロゴジアル、ショウガオール、ガランガルアセテート、カプサイシン(N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)−8−メチルノナンアミドおよび/または(6E)−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)−8−メチル−6−ノネンアミド)、カプサイシン類似体および2個またはそれ以上のこれらの混合物である。好ましくは、ホット成分は5〜90%の蕃椒脂油および10〜95%の少なくとも1個の他のホット成分から構成される。一般に、前記成分のほとんどは天然のエクストラクト中に存在し、この場合、これは、直接的に本発明をために使用することができ、たとえばブラックペッパーエクストラクト、マスタードオイル、ジンジャー脂油、ヤンブ(jambu)脂脂、蕃椒脂油、ジャムオレオレジン、カプサイシンオレオレジン、ジャパニーズペッパーエクストラクト、チリペッパーエクストラクト、タスマニアンペッパーエクストラクト等である。ホット、ウォーム化合物の他の例は、EP1 121 927 A2、特に当該参考文献の請求項6に開示されている(これに含まれる)。
【0021】
同様にクール成分は、好ましくは精製された化合物であるが、しかしながら、エクストラクトの形で提供されてもよく、この場合、これは、皮膚または口腔内で接触させた場合に、三叉神経により介在される冷感を提供するものである。
【0022】
好ましい実施態様において、クール成分は、メントール、メチルスクシネート、メンチルラクテート、p−メンタン−3,8−ジオール、8−p−メンテン−3−オール(Coolact P(R), Takasago)、3−(3’−P−メンタニルオキシ)−1,2−プロパンジオール(Coolant Agent 10 (R), Takadago)、メントングリセロールケタール(Frescolat (R)MGA, Haarmann & Reimer)、2−(1−メチルプロピル)−1−シクロヘキサノン(Freskomenthe (R), Givaudan)、N−エチル−3−P−メンタンカルボキシアミド(WS-3, Millennium Spesiality Chemicals)、アスパラギン酸、N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)ノナンアミド、5−[5−(1,3−ジベンゾジオキソール−5−イル)−1−(1−ピペリジニル)−2,4−ペンタジエン−1−オン、6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−オン、2−イソプロピル−N−2,3−トリメチルブタンアミド(WS-23, Millennium Speciality Chemicals)および7−イソプロピル−4,10−ジメチル−トリシクロ[4.4.0.0(1,5)]デカン−4−オール、3−メンチル−3,6−ジオキサヘプタノエート、3−メンチルメトキシアセテート、3−メンチル−3,6,9−トリオキサデカノエート、3−メンチル−(2−ヒドロキシエトキシ)アセテート、メンチル−11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサデカノエート、(3S,5R,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン(cubebol. Firmenich SA)、(3S,5S,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン(cubebol, Firmenich SA)、2,3−ジヒドロキシプロピル(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート(WS-30)、(3S,5R,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オンまたは(3S、5S,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン(Freshone (R), Firmenich)、(1R,2S,5R)−N−(t−ブチル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミド(WS 14)および2個またはそれ以上のこれらの混合物から成る群から選択される。化合物の慣用名および供給元についてはかっこ内に示した。
【0023】
クーリング剤、たとえば前記に示したものは商業的に入手可能であり、かつこれらの合成については当業者に公知である。前記のいくつかおよび他のクーリング剤は、当業者に開示されており、たとえばH. R. Watson, Flavor、Its Chemical, Behavioural and Commercial Aspects Apt, C. M. Ed. Westview; Boulder co(c) (1977), 31-50である。この引用文献は、前記1200個の冷却および/またはミント様の化合物のリストを含み、この場合、これはWilkinson-Sword companyにより開発されたWS化合物を含む。
【0024】
ビター成分は化合物またはより一般には、苦味の官能特性を有するエクストラクトである。苦味は5個の認識される基本的なテーストの一つであり(さらに甘み、塩み、酸っぱさおよび旨味)舌の裏で味蕾により介在される。これは、簡単にたとえば化合物、成分に起因する。本発明の好ましい実施態様において、ビター成分は、ビタートリテルペン、モノテルペンのグルコシド、セスキテルペンラクトン、フムロン、ルプロン、フラボノン、キニンおよびこれらの混合物から成る群から選択される。ビタープラントエクストラクトの例は、Quassia extract(さらにビターアッシュエクストラクトとも呼称される、FEMA No.2971)、キナ皮エクストラクト、カモミールオイル(FEMA No.2272〜2274)、ゲンチアナ根エクストラクト(FEMA No.2506)、ホップエクストラクトおよびオイル(FEMA No. 2578-2580、アーティチョーク葉オイル)であり、この場合、これは単にいくつかを挙げたに過ぎない。
【0025】
好ましい実施態様において、さらに本発明は酸を含有する。好ましくは、酸は食品グレードであり、かつそれによってヒトが消費するのに適している。好ましくは、酸はC〜C、より好ましくはC〜C有機酸である。適した酸の例は特にクエン酸、酢酸、コハク酸、ピルビン酸、乳酸、プロピオン酸、マロン酸、シュウ酸である。当然のことながら、ヒト消費のために許容可能な無機酸を使用することができ、この場合、これは、たとえばHCl、HPO(リン酸)、HSO(硝酸)等である。
【0026】
前記化合物およびエクストラクトに加えて、他の化合物をこれに代えてまたは追加して、本発明の組成物中で使用することができる。当業者、たとえば、アロマティシャン、フレーバーリストまたはパヒューマーは、多くの化合物およびエクストラクト、特に、ホットおよびウォーミング、クールおよび/またはビターな活性基本成分を含有する天然のエクストラクトを認識しており、かつ、組成物を添加する製品(食品、ボディケア製品、賦香製品)にしたがって、好ましいものを選択することができる。
【0027】
本発明の実施態様において、ホット成分、クール成分および/またはビター成分のいずれかまたは全ては存在する場合には、天然エクストラクトの形で存在していてもよい。当然のことながら、本発明の組成物は、天然エクストラクトおよび単離された、たとえば化学的に合成された化合物の双方を含有していてもよい。したがって、一つの態様において、ホット成分のいずれか、および/またはビター成分が存在する場合には、天然のエクストラクトの形で存在する。
【0028】
天然のエクストラクトは、任意の抽出方法によって製造されたエクストラクトを含み、かつ、水性エクストラクト、アルコールエクストラクト、エッセンシャルオイル、超臨界液流体エクストラクト、ヒドロディスティルエクストラクト等である。
【0029】
本発明の他の実施態様において、ホット成分のいずれかまたは全て、クール成分および/またはビター成分が存在する場合には、単離された化合物の形で存在する。好ましくは、クール成分および酸は、純粋に単離された化合物の形で、あるいは、たとえば単離された化合物の定義された量を含む溶液の形で存在する。
【0030】
これら化合物、エクストラクトおよび他のフレーバー成分の多くは、引用文献中に挙げられており、たとえば S. Arctander, Perfume and Flavour Chemicals, 1969, Montclair, New Jersey, USAまたはその最近の版においてか、あるいは、他の同様の研究、たとえばFenaroli's Handbook of Flavour Ingredients, 1975, CRC Press or Synthetic Food Adjuncts, 1947(M.B. Jacobs, Nostrand Co., Inc.)に記載されている。本発明の成分を選択することができる、食品成分およびエクストラクトを挙げる他の参考文献はAllured' s Flavour and Fragrance Materials, 1999, Allured Publishing Corporation, Carol Stream, USAであり、この場合、これは通常周期的にアップデートされ、かつ、フレーバーおよび成分をFEMA番号および供給元と共に挙げている。教科書において開示されている成分は、本発明の目的の成分を選択するために有用であってもよく、したがって参考文献により含まれる。
【0031】
さらに本発明の組成物は、好ましくは少なくとも1種の溶剤または溶剤の混合物を含有し、本発明による組成物の種々の成分を溶解する。フレバリング配合物の製造のために近年使用される溶剤はさらに当業者に公知であり、かつ溶剤は、フレバリング組成物の最も多くの部分である。この範囲において近年使用される溶剤は、たとえばベンジルアルコール、プロピレングリコール、トリアセチン、ネオビー(neobee)、ベジタブルオイル、エタノールまたはリモネンである。溶剤混合物は、疎水性成分および親水性成分を同様の溶液中に溶解するために有用であってもよい。たとえば、本発明の成分は20〜95%、好ましくは40〜90%、より好ましくは50〜85%の溶剤を含有する溶液であってもよい。本発明の内容において、パーセンテージは、別記されない限りにおいて質量%である。同様に、割合が部で示される場合には質量部の意味である。
【0032】
本発明の組成物は、たとえばフレバリング組成物中に典型的に使用される他の成分を含有していてもよい。特に、組成物は、他のフレーバーを含有していてもよい。さらに組成物は、技術的要求、たとえば安定性または質の持続性の要求を充足する組成物を可能にするアジュバントを含有していてもよい。今日において、フレーバー付与すべき生成物の型および生成物の配合の範囲は極めて広範になってきており、プロダクト−バイ−プロダクトのベースおよびそれぞれの場合において使用することができるアジュバントの規定についてのアプローチが実行不可能な頻繁な変更が要求される。フレバリング配合物中で近年使用されるアジュバントのリストについてここで開示していないのはそのためである。しかしながら、当業者、たとえばフレーバーリストであれば、フレーバー付与されるべき製品および配合物中に含まれるフレバリング成分の性質を関数として、これらの成分を選択することが可能である。
【0033】
好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、さらにリフトエンハンサーを含有する。リフトエンハンサーは、本発明の組成物の他のフレーバーまたは化合物の揮発性を増加することが可能なアジュバントであり、好ましくは、フレーバーに対して、あるいは、フレーバー組成物の他の官能特性に対して妨害または影響を与えることのないものである。リフトエンハンサーの例は、種々の化学基に属し、かつアルコール、アルデヒド、ケタール、エステル、エーテルまたは硫黄化合物等を含む。工業において典型的に使用されるリフトエンハンサーの例は、エチルアセテート、アセトアルデヒド、エタノール、アセタール、アセトン、ブチルアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ジメチルスルフィド、エチルホルミエート、プロピルメルカプタン、ブチルメルカプタン、メチルエチルセトンである。
【0034】
好ましい実施態様において、本発明の組成物は、0.5〜60質量%のホット成分、0.5〜60%のクール成分、0.05〜50%のビター成分および0〜60%の酸および0〜40%のリフトエンハンサーを含有する。
【0035】
たとえば、組成物は1〜50%のホット成分、1〜50%のクール成分および0.1〜20%のビター成分を含有する。他の例において、組成物は1〜50%のホット成分、1〜50%のクール成分および0.1〜20%のビター成分および1〜50%の酸を含有する。
【0036】
好ましくは、組成物は2〜40%のホット成分、2〜40%のクール成分、0.2〜20%のビター化合物および2〜40%の酸を含有する。より好ましくは、組成物は4〜30%のホット成分、4〜30%のクール成分、0.5〜15%のビター化合物および4〜30%の酸を含有する。好ましくは、これらの組成物は0.5〜10%のリフトエンハンサーを含有する。
【0037】
前記%は、ホット成分およびビター成分として考えられる植物エクストラクトの量に関し、それというのも、ホット基本成分およびビター基本成分は、主に、エクストラクトの形で入手可能であるためである。しかしながら、クール成分および酸の%は、純粋な、単離化合物が妥当であり、それというのもこれらの成分は、一般には純粋な化合物、または活性基本成分、たとえばクール成分を公知の希釈度で含む溶液が、一般に商業的に入手可能であるためである。さらに、これらの%は、他の成分、たとえば溶剤およびアジュバントまたはフレーバー組成物中に存在するであろう、他のフレーバー成分を考慮しておらず、むしろホット成分、クール成分ならびに酸および/またはビター成分および場合によってはリフトエンハンサーの組合せによって温感を増大させるのに寄与する部分に関してのみ考慮している。
【0038】
本発明の組成物は、本発明のすべての成分と溶剤とを簡単に室温で、好ましくは前記に示す質量比で混合することにより得ることができる。
【0039】
一つの態様において、本発明は、フレーバーまたは皮膚感覚組成物を製造するための、本発明による組成物の使用を提供する。
【0040】
他の態様において、本発明は、食品に対してホットなフレーバーを提供するための本発明による組成物を提供する。
【0041】
一つの態様において、本発明は、食品に対してホットテーストを付与するための方法を提供し、この場合、この方法は、食品に対して本発明の組成物を添加する工程を含む。
【0042】
前記使用および方法において、本発明の組成物は、そのまま直接的に使用するか、あるいは、以下に示すように食品に添加することができる。
【0043】
一つの態様において、本発明は、本発明の組成物を含有する食品を提供する。本発明の組成物は、フレーバーが一般に添加される段階において、食品に直接添加することができる。有利には液体組成物を、マトリックス中、たとえば炭水化物、リン脂質またはタンパク質マトリックス、たとえばゼラチンマトリックス中にであるか、あるいは、任意の生物活性マトリックス中に封入することができ、これにより、保存性の、乾燥した形の本発明いよるフレーバーまたは皮膚感覚組成物を提供することができる。
【0044】
したがって一つの態様において、本発明は、本発明の組成物を含有する輸送系を提供する。輸送系は、粒状組成物および/または粉末の形状である。たとえば、組成物は、以下の標準的方法で、噴霧乾燥粉末の形で封入することができる。たとえば、組成物は、マトリックス中に封入することができ、この場合、これは室温でガラス様の状態である。たとえば、本発明の組成物は、ロッド様の顆粒中に封入されてもよく、その製造については、US 4,707,367に開示されている。
【0045】
本発明の組成物は、液体食品生成物および/または固体の生成物中で使用することができる。したがって、本発明の好ましい実施態様において、食品は、菓子、ベーカリー製品、炭酸または非炭酸飲料、アルコール飲料、乳製品、大豆製品、スープ、ドレッシング、グレービー、薬味、ソースおよびディップ、スナック、ヌードル、チップス、肉および魚等から成る群から選択される。
【0046】
菓子の例は、たとえばチョコレート、キャンディ、チューイングガムを含む。
【0047】
一つの態様において、本発明は、本発明によるオーラルケア製品を提供する。たとえば、製品は歯磨きペースト、歯磨きジェル、マウスウオッシュであってもよい。
【0048】
一つの態様において、本発明は、本発明によるフレーバー組成物を含有する医薬品を提供する。このような医薬品の例はシロップ、タブレットまたはカプセルの形で提供される薬剤である。
【0049】
一つの態様において、本発明は、本発明の組成物を含有するボディケア製品を提供する。たとえば、本発明の組成物はリップバーム、シャンプー、ソープ、クリームおよび/またはボディローション、香料である。ホット成分およびクール成分を含有する組成物を提供することにより、本発明の組成物と接触させた場合に、ヒトの皮膚は、独特の感覚を甘受しうる。
【0050】
本発明の組成物、たとえば食品、飲料、医薬品、オーラルケアおよびボディケア製品は、以下の方法により製造することができ、かつ、本発明の組成物を、液体または封入された粒子の形状で添加することができるが、この場合、これは製品に依存し、製品と対しては、フレーバーまたは香料が典型的に添加されるのと同時期に添加する。
【0051】
以下の例は、本発明を制限することなくさらに説明する。
【0052】
例1
ホットフレーバーおよび皮膚感覚組成物
ホット、ウォーミングな三叉神経特性を提供する組成物を、以下第1表にしたがって製造した。すべての成分を撹拌下で、食品グレードの溶剤中で混合する。組成物は、それ自体をテースティングした場合には、強力かつクリーンなホット、ウォーミングテーストを提供した。アーシー、オイリーなオフノートおよびピペリンに関して典型的なコショウ様のノートは検出されないか、顕著に減少した。
【0053】
【表1】

【0054】
例2
他のホットフレーバーおよび皮膚感覚組成物
他のホットフレーバーおよび皮膚感覚組成物は、例1と同様の方法で製造されるが、しかしながら、以下第2表に示す成分を含む。この組成物は、それ自体をテースティングした場合には、強力かつクリーンなホット、ウォーミングテーストを提供する。カプサイシンに関して典型的なアーシーかつオイリーなオフノートは検出されなかった。
【0055】
【表2】

【0056】
例3
ホットフレーバー組成物を含有する糖不含のハードボイルドキャンディー
糖不含のハードボイルドキャンディーの種々の試料のために、以下の方法によるホット、ウォーミングな三叉神経成分を用いて製造した。
【0057】
イソマルト(10Og)および水(30g)を混合し、かつ銅鍋中で160〜165℃に加熱した。165℃において、銅鍋をガスフレームから取り除き、かつ温浴中に置いた(40℃)。数秒後に、銅鍋を取り除き、かつ温度をチェックした。温度が135℃に達成した場合に、第3表によるフレーバー系を添加した。イソマルトを含有する混合物を、さらにアスパルターム(10%)およびアセスルファーム−K(5%)を含有する1%水溶液を用いて補う。その後に、ホットフレーバーを以下第2表にしたがって添加し、その際、商業的に入手可能なホットエクストラクトを、例1と同様の割合で希釈し(80.2%の溶剤)、簡単に取り扱い可能であり、かつ計量供給可能なフレーバー溶液を提供した。その後に、調理済みのものを周囲温度で(40%を下廻る相対湿度)、適切なテフロン型中に注ぎ入れた。
【0058】
【表3】

【0059】
キャンディー中の本発明の組成物の感覚評価
例3で得られた異なる糖不含のハードボイルドキャンディーを、20人の訓練されたパネリストにより、1つのテースティングセクションにおいて評価され、かつそれぞれ2個の試料を試験し、この場合、これらは、盲試験およびランダム試験の方法でおこなった。それぞれの属性(ホット、刺激、スパイシー、コショウ様、オイリー、オフノートおよび全体的評価)の強度は、0〜10の直線的スケールで不在から強いものまで評価した。データ分析に関しては、スチューデントt−検定をおこない、2個の試料間の差異を同定した。
【0060】
結果を図1に示すことができる。本発明の組成物(「ホットミックス」)は、単一成分、たとえば辛みおよびオイリーなオフノートを有する蕃椒脂油、典型的なコショウ様のスパーしーかつアーシーな特徴を有するブラックペッパーエクストラクト、あるいは、辛みのあるスルファ様の効果を有するマスタードオイルと比較して、クリーンなホットテーストを提供した(図1)。さらに本発明の組成物を有するホット強度は、ブラックペッパーエクストラクトまたはマスタードの有するものよりも強力であり、かつ蕃椒脂油のものとほぼ同様の強さを有する。したがって、本発明のブレンドは、部分的に蕃椒脂油と置換することが可能である(たとえば、蕃椒脂油中に存在するカプサイシン)。
【0061】
例4
イソ−ホット強度の糖不含ハードボイルドキャンディーの製造
この例の目的は、異なるホット三叉神経成分をベースとする菓子を、イソ−ホット強度(パネルにより認識される同様のホット強度を有する)で製造し、ホットさ以外の味覚特性を比較した。
【0062】
したがって、例3に記載したような同様の方法を、糖不含のハードボイルドキャンディーを製造するために実施し、その際、以下第4表に示すように、ホット成分の他の量で異なるものを添加した。さらに、レモンフレーバーを、このキャンディーに対して0.06%添加した。本発明(ホットミックス)と比較して、例1の組成物(第1表)を使用した。比較のために、蕃椒脂油の20質量%溶液を、同溶剤中で、例1に記載したようにして使用した。
【0063】
【表4】

【0064】
イソ−ホット強度でハードボイルドキャンディーの感覚評価
訓練されたパネリストが一つの試験セクションに参加し、かつ前記それぞれの2個の試料を試験し(本発明および蕃椒脂油)た。これは盲試験およびランダム試験の方法でおこなった。それぞれの属性の強度を、ホット強度、フレーバー強度および全体的評価からの0〜10の直線的スケール上で評価した。スチューデントt−検定を、2個の試料間の異なる差異を同定するために実施した。
【0065】
感覚的結果は、図2に示した。これは、ホット強度が実際には同等であること(イソ−ホット強度)を示した。イソ−ホット強度において、本発明の組成物は、蕃椒脂油を含むキャンディーよりも顕著に(p<0.1)強力なフレーバー強度および全体的評価を提供した。したがって、本発明の組成物は、蕃椒脂油と置換して、消費者にとって好ましい官能性を有するホット、ウォーミングな三叉神経特性を提供するのに適している。
【0066】
例5
本発明の組成物を含有するフレーバー付与された圧縮タブレットの製造
本発明の組成物の封入された形状は、標準的な方法にしたがって製造された。例1によるフレーバー組成物9%を含有するが、しかしながら二倍の濃度である(ホット組成物:39.6%;溶剤:61.9%)炭水化物のガラス様マトリックスは、US 4,707,367による方法にしたがって製造され、ロッド様の顆粒の粒状組成物が得られた。
【0067】
第2に、封入されたフレーバー組成物の噴霧乾燥粉末を、炭水化物マトリックス(50%のマルトデキストリン、40%の改質化デンプン)中で、前記で得られたロッド様顆粒に関する濃度と同濃度の組成物20%の装填量で製造した。この方法において、前記で得られた噴霧乾燥封入物の二倍のフレーバー装填量を有する本発明による組成物の封入物を製造した。
【0068】
糖不含のシナモンフレーバーを付与されたチュアブルタブレットを、結晶ソルビトール(97.9%)、アスパルターム(0.05%)、アセスルファーム−K(0.05%)およびステアリン酸マグネシウム(2%)を、5分に亘って、Turbula (WAB AG, Basel, Switzerland)中で混合することで製造した。フレバリング系を、第5表に示した用量で添加した。付加的なブレンド(1分)の後に、1.20gの質量および20mmの直径を有するタブレットをSpecac (Portmann Instruments, Biel, Switzerland)を用いて、0.40トンの圧縮圧で製造した。
【0069】
【表5】

【0070】
異なる封入形中で本発明による組成物を含有するシナモンおよびホット−フレーバー付与タブレットを、例3および4の方法による訓練されたパネリストにより比較した。タブレットを3分に亘って浸漬し、その一方で強度を0.5、1、2および3分で記録した。1分後に、試料1は、高いホット強度を示し始め、差異はその後の時間において増加して、本発明の組成物を封入するロッド様の顆粒を含有するタブレットで、顕著に高いホット強度が生じた。
【0071】
例6
本発明の組成物の封入物を含有する糖不含のチューニングガム
糖不含のチューイングガムを以下の標準的な方法により製造した:結晶ソルビトール、アセスルファームKおよびスパルタームを、Turbulaブレンダー中でブレンドした。ブレンドの半分を、予め加熱したSierra gumベース(Cafosa)と一緒に、Winkworth Sigma-ブレンドミキサー中で、50〜55℃で2分に亘って混合した。残存する粉末ブレンドをその後に、humectant syrup(Lycasin(R)80/55, Sorbit(R)、グリセリン)と一緒に添加し、かつさらに7分に亘って混合した。最終的に、フレバリング系を添加し、かつ1分に亘って、以下の第6表に示す用量で1分間に亘って混合した。
【0072】
【表6】

クリーンなホットテーストを、アーシーまたはオイリーなオフノートを有することなく含むチューニングガムが得られた。
【0073】
例7
本発明の組成物を含有する歯磨きペースト
約5kgの歯磨きペーストを、以下の方法および成分にしたがって製造した:
【表7】

方法:Mix CMCおよびグリセリンを、5〜10分の高速で実験室用ミキサを用いて混合した。溶液を30分に亘って水和させた。
【0074】
【表8】

方法:乾燥成分(前記に挙げる)を水中に、Turraxミキサを使用して5〜10分に亘って注ぎ入れた。ソルビトール液体を添加し、3分に亘って混合した。第1部および第2部を添加し、かつ10〜15分に亘って混合した。
【0075】
【表9】

方法:ラウリル硫酸ナトリウムを水と一緒にゆっくりと混合し、かつ少なくとも3分に亘って、好ましくは一晩に亘って放置した。第1部および第2部をStephan Mixerの鍋中で混合し、かつ2〜3時間に亘って放置するか、あるいは、気泡が消失するまで放置した。Sorbosil(TC15およびAC77)を添加し、かつ真空下(50〜60mbar)で30分に亘って混合した。鍋を開けて、ラウリル硫酸ナトリウムの溶液に添加した。真空下(50〜60mbar)で5分に亘って混合した。
【0076】
最終的に、フレーバーを歯磨きペーストに添加した。したがって、1.5%の液体ミントフレーバー(NovaMint(R), Firmenich SA, Geneva)および1.5%の例2で得られた本発明の組成物を、歯磨きペーストと一緒に混合して、ホット、ウォーミングな感覚を提供するオーラルケア製品が得られた。
【0077】
例8
本発明による組成物を用いての飲料適用
ジュース含有飲料を、以下の成分が均一になるまで混合することにより製造した。
【0078】
【表10】

【0079】
引き続いて得られた飲料を90℃で熱加工し、かつこの温度に1分に亘って維持した。維持した後に、飲料を300mlのガラス容器中に包装し、かつ密閉した。飲料を、32℃を下廻る温度に30分以内に冷却した。
【0080】
一般に、このタイプの「ホット」なスパイスサイダージュース飲料は、加熱して消費することで好ましい効果を得るものである。本発明による組成物の添加することによって、飲料を冷却したままで消費することができ、かつ好ましいウォーミング感覚を提供する。
【0081】
例9
本発明による組成物を用いての飲料適用
低カロリーの機能性炭酸ソフトドリンクを、以下の配合物を用いて製造した:
【表11】

【0082】
飲料の製造
300mlの最終的な飲料を製造するために、50mlの前記の製造に係る飲料シロップおよび250mlの炭酸水を、炭酸飲料容器に入れた。容器を密閉し、かつ、ゆっくりと混合した。
【0083】
本発明による組成物の代わりにカプサイシンを含有するものと飲料を比較して、本発明の飲料の全フレーバーが改善した。このフレーバーは少ないオフノートを有することからクリーンであり、かつ、このフレーバーは、カプサイシンを有するものよりも改善された、飲料のグレープフルーツプロフィールを補うものであった。
【0084】
例10
本発明による組成物を用いての香辛料(savory)適用
乾燥ブレンド混合フレーバーは、以下の組成により製造された:
【表12】

【0085】
この乾燥ブレンド混合物は、7%の割合であっても均一に塩不含のポテトチップス上に分散した。評価時に、本発明によるチップスが、本発明による組成物以外同様の組成を有する乾燥ブレンド混合物フレーバーでフレーバー付与されたチップスと比較して、より滑らかで、より丸みのあるホット効果を示すことが見出された。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】糖不含のハードボイルドキャンディーにおける、本発明の組成物を含む4個のホット成分の比較を示す図
【図2】糖不含のハードボイルドキャンディーにおける、本発明のホット組成物と蕃椒脂油とのホット強度、フレーバー強度および全体的評価の比較を示す図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホット成分、クール成分、ビター成分および場合によっては酸成分を含有する、フレーバーまたは皮膚感覚組成物。
【請求項2】
リフトエンハンサーを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
0.5〜60質量%のホット成分、0.5〜60質量%のクール成分、0.05〜50質量%のビター成分および0〜60質量%の酸および0〜40質量%のリフトエンハンサーを含有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
ホット成分が、ピペリン、ペラルゴニルバニリルアミド、バニリルブチルアミド、バニリンブチルエーテル、オイゲノール、ギンゲロール、ポリゴジアル、ショウガオール、ガランガルアセテート、カプサイシン(N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)−8−メチルノナンアミドおよび/または(6E)−N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)−8−メチル−6−ノネンアミド)、カプサイシン類似体および2個またはそれ以上のこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
クール成分が、メントール、メチルスクシネート、メンチルラクテート、p−メンタン−3,8−ジオール、8−p−メンテン−3−オール、3−(3’−P−メンタニルオキシ)−1,2−プロパンジオール、メントングリセロールケタール、2−(1−メンチルプロピル)−1−シクロヘキサノン、N−エチル−3−P−メンタンカルボキシアミド、アスパラギン酸、N−(4−ヒドロキシ−3−メトキシベンジル)ノナンアミド、5−[5−(1,3−ジベンゾジオキソール−5−イル)−1−(1−ピペリジニル)−2,4−ペンタジエン−1−オン、6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4,5]デカン−2−オン、2−イソプロピル−N−2,3−トリメチルブタンアミド、および7−イソプロピル−4,10−ジメチル−トリシクロ[4.4.0.0(1,5)]デカン−4−オール、3−メンチル−3,6−ジオキサヘプタノエート、3−メンチルメトキシアセテート、3−メンチル−3,6,9−トリオキサデカノエート、3−メンチル−(2−ヒドロキシエトキシ)アセテート、メンチル−11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサデカノエート、(3S,5R,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、(3S,5S,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、2,3−ジヒドロキシプロピル(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、(3S,5R,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、(3S、5S,6S,9R)−6−イソプロピル−3,9−ジメチル−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−2−オン、(1R,2S,5R)−N−(tert−ブチル)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキサンカルボキサミドおよび2個またはそれ以上のこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
ビター成分が、ビタートリテルペン、モノテルペンのグルコシド、セスキテルペンラクトン、フムロン、ルプロン、フラボノン、キニンおよび2個またはそれ以上のこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
酸成分が、クエン酸、酢酸、コハク酸、ピルビン酸、乳酸、プロピオン酸、マロン酸、シュウ酸、HCl、HPOおよびHSOから成る群から選択される、請求項1から6までのいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
フレーバー、香料または皮膚感覚組成物を製造するための、ホット成分、クール成分、ビター成分および場合によっては酸成分を含有する組成物の使用。
【請求項9】
請求項1から7までのいずれか1項に記載のフレーバー組成物を含有する、食品、オーラルケア製品、ボディケア製品または医薬品。
【請求項10】
菓子、ベーカリー製品、炭酸飲料または非炭酸飲料、アルコール飲料、乳製品、大豆製品、スープ、ドレッシング、グレービー、薬味、ソースおよびディップ、スナック、ヌードル、チップス、肉および魚、チョコレート、キャンディー、チューイングガム、歯磨きペースト、歯磨きジェル、マウスウォッシュ、シロップ、タブレットまたはカプセルの形で提供される薬剤、リップバーム、シャンプー、クリーム、および/またはボディローション、香水の形の、請求項9に記載の製品。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2008−537951(P2008−537951A)
【公表日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−506029(P2008−506029)
【出願日】平成18年4月11日(2006.4.11)
【国際出願番号】PCT/IB2006/051102
【国際公開番号】WO2006/109241
【国際公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(390009287)フイルメニツヒ ソシエテ アノニム (146)
【氏名又は名称原語表記】FIRMENICH SA
【住所又は居所原語表記】1,route des Jeunes, CH−1211 Geneve 8, Switzerland
【Fターム(参考)】