説明

ホース

【課題】取扱性や施工性に優れた柔軟性を有するとともに、耐久性が著しく向上したホースを提供すること。
【解決手段】最内層と、該最内層に隣接する第二内層、該第二内層よりも更に外側に配置される外層とを少なくとも有する三層以上からなるチューブが、最も内側に配置され、上記最内層と上記第二内層がともにポリオレフィン系樹脂からなり、上記外層が熱可塑性エラストマーからなり、上記最内層の硬度が上記第二内層の硬度より硬く、上記最内層と上記第二内層の合計厚さが1.1〜2.0mmであるホース。上記最内層の硬度が45D〜70Dであり、上記第二内層の硬度が65A〜44Dであるホース。上記最内層と上記第二内層が共押出により成型されるとともに、電子線照射により共架橋されたものであるホース

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、トイレ、台所や洗面台や浴室の水栓金具、貯水タンク、食洗機、水道用配管、その他給水給湯用配管等に好適に使用することが可能なホースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、給水給湯用配管には、主に銅やステンレス等からなる金属管が用いられていたが、金属管は硬く、柔軟性に劣るため、取扱性や施工性が悪いという問題があった。そこで、最近では金属管に代わり、柔軟性に優れた高分子材料と金属線や繊維による補強層からなるホースの両端に、継手金具をかしめ加工により締結されたホースが配管部材として用いられるようになってきた。
【0003】
また、給水給湯用配管が設けられるスペースは比較的狭く、良好な施工性を得るためには、柔軟性に優れたホースである必要があった。また、近年の住宅長寿命化に伴い、給水給湯配管についても今まで以上の耐久性を求められる。このような点から、ホースの柔軟性を損なうことなく、耐久性の優れたホースが要求されていた。
【0004】
本発明に関連する文献として、例えば、特許文献1〜特許文献6が参考として挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4280281号:ニチリン
【特許文献2】特許第4262882号:ニチリン
【特許文献3】特許第4152059号:十川ゴム、住友ベークライト
【特許文献4】特許第3893639号:ブリヂストン
【特許文献5】特開2009−228753:ブリヂストン
【特許文献6】特開2009−047268:ブリヂストン
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これまで給水給湯ホースの耐久性を向上させるために、最内層として、架橋ポリエチレン、ポリブテン、高密度ポリエチレン、メタロセン系触媒を用いて製造されたポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂が用いられてきた。また柔軟性を向上させるために、内面層チューブの外層として、エラストマーや熱可塑性樹脂、架橋ポリオレフィン樹脂が用いられてきた。
【0007】
しかしながら、上記のような最内層に用いられるポリオレフィンは比較的硬度の硬い樹脂であるため、柔軟性を確保するためには最内層は薄くする必要がある。一方、耐久性の面を考慮すると、最内層を薄くした場合、耐久性の著しい向上を見込むことはできない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、取扱性や施工性に優れた柔軟性を有するとともに、耐久性が著しく向上したホースを提供することにある。
【0009】
上記目的を達成するべく、本発明の請求項1によるホースは、最内層と、該最内層に隣接する第二内層、該第二内層よりも更に外側に配置される外層とを少なくとも有する三層以上からなるチューブが、最も内側に配置されるホースにおいて、上記最内層と上記第二内層がともにポリオレフィン系樹脂からなり、上記外層が熱可塑性エラストマーからなり、上記最内層の硬度が上記第二内層の硬度より硬く、上記最内層と上記第二内層の合計厚さが1.1〜2.0mmであることを特徴とするものである。 又、請求項2記載のホースは、上記最内層の硬度が45D〜70Dであり、上記第二内層の硬度が65A〜44Dであることを特徴とするものである。 又、請求項3記載のホースは、上記チューブにおいて用いられるポリオレフィン系樹脂が、架橋ポリエチレン樹脂、架橋ポリオレフィン樹脂、ポリブテン樹脂から選ばれたものであることを特徴とするものである。 又、請求項4記載のホースは、上記チューブにおいて、上記最内層と上記第二内層が共押出により成型されるとともに、電子線照射により共架橋されたものであることを特徴とするものである。 又、請求項5記載のホースは、上記外層の熱可塑性エラストマーが、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーまたはポリウレタン系熱可塑性エラストマーであることを特徴とするものである。
又、請求項6記載のホースは、上記インナーチューブの外周に補強層又は補強管を有することを特徴とするものである
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、取扱時の柔軟性を得ることができると共に、耐久性を著しく向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施例によって得られたホースの構成を示す一部切欠斜視図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明において用いられるチューブの最内層、及び、最内層に隣接する第二内層の材料は、ポリオレフィン系樹脂で構成される。具体的には、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、3メチル−ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、デセン−1、ドデセン−1等の炭素数2以上のα−オレフィンの単独重合体、これら2種類以上のモノマーのランダムまたはブロック重合体、もしくは、炭素数2以上のα−オレフィンを主成分とし、他のモノマーとのランダムまたはブロック、グラフト等の重合体、あるいはこれらの混合物や架橋物、などが挙げられる。この中でも、ポリエチレンとエチレン−α−オレフィン共重合体の混合物を架橋させたものであれば、チューブの柔軟性及び耐久性を容易にコントロールできるため、好ましい。また、ポリエチレンとしては、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどがあり、柔軟性等を考慮して適宜選定すればよい。
【0013】
本発明において用いられるチューブの最内面及び第二内層には、他の配合材料を加えて所望の特性を得ることも可能である。例えば、老化防止剤等を適宜に添加することによって、更に耐久性を向上させても良い。
【0014】
チューブの最内層と第二内層の合計厚みは、1.1mm〜2.0mmに設定さされる。1.1mm未満では優れた耐久性を得られなくなり、2.0mmより厚いと材料の硬さによっては柔軟性を損ねる恐れがある。柔軟性を考慮すると、1.1mm〜1.6mmに設定されることが好ましい。また、最内層の厚みは、好ましくは0.1mm〜1.3mm、更に好ましくは0.2mm〜1.0mmに設定されることが好ましい。最内層が0.1mm未満であると、耐久性が不十分となることがあるとともに、製造が困難となるおそれがある。また、最内層が1.3mmを超えると、柔軟性が損なわれるおそれがある。
【0015】
耐久性向上及び柔軟性向上の両立のため、最内層の硬度は第二内層の硬度より硬い材料からなる。最内層は耐久性向上のため、好ましくは45D〜70Dの材料からなり、柔軟性を考慮すると45D〜60Dの材料からなることが好ましい。第二内層は耐久性と柔軟性の両立のため、好ましくは65A〜44Dの材料からなり、耐久性を考慮すると70A〜44Dの材料からなることが好ましい。尚、硬さの測定方法としては、JIS−K−7311によるスプリング式A型硬度計又はスプリング式D型硬度計を用いて測定することができる。
【0016】
本発明では、最内層と第二内層を一体化させるため、共押出成形等の成形手段を用いて管状に成形して、共架橋することが好ましい。架橋を施すのは、上記したようなポリオレフィン系樹脂は、その耐熱温度が低く、給湯ホースとして使用される場合、ホース内を移送する湯の温度は90℃程度に達する場合もあることから、その場合は架橋を施すことによって高温での耐久性を高める必要があるからである。架橋手段としては、例えば、電子線架橋、シラン架橋、過酸化物架橋などが挙げられるが、本発明では、これらの中でも電子線架橋を採用することが好ましい。この理由としては、過酸化物架橋やシラン架橋のように架橋剤等の他の材料を配合する必要がなく、流体に溶出する成分が少なくでき、自由度の高い材料の選択が可能となるためである。このような点より、本発明においては、最内層と第二内層を電子線架橋によって共架橋することが最も好ましい。
【0017】
上記のように本発明においては、比較的硬い最内層と、比較的柔らかい第二内層が、同じ系統の材料であるポリオレフィン系樹脂から構成されて隣接している構造である。このように、最も内側の位置が比較的硬い最内層となっているため、本発明のホースは、耐久性を向上させることができるものである。更に、比較的柔らかい第二内層がこの最内層を覆い、比較的硬い最内層を最小限としている構造となっているため、柔軟性を犠牲にすることもなく、耐久性を向上させることができる。特に、最内層及び第二内層に老化防止剤を添加した場合、使用環境における時間経過によって最内層中の老化防止剤が徐々に消費された場合でも、第二内層も同系の材料であるために、第二内層から最内層への老化防止剤の移行がスムーズになされ、更に耐久性を向上させることができる。このような老化防止剤の移行は、最内層と第二内層とが共押出によって成形され、且つ、共架橋された場合、特にスムーズなものとなる。このような観点からも、最内層と第二内層が共押出によって成形され、且つ、共架橋されることが好ましい。
【0018】
本発明では、上記の第二内層の更に外側に、外層を設けることとなる。外層の材料は熱可塑性エラストマーからなり、耐キンク性と柔軟性に優れる材料から構成されるのが良い。オレフィン系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、スチレン系エラストマー、などが挙げられる。この中でも、特にポリオレフィン系熱可塑性エラストマーやポリウレタン系熱可塑性エラストマーが好んで用いられる。外層の熱可塑性エラストマーは市販品をそのまま用いることができるし、市販品の熱可塑性エラストマーに老化防止剤等を適宜に添加することによって、更に耐久性を向上させても良い。外層の肉厚は、耐キンク性及び柔軟性を考慮して適宜設定すれば良い。外層に熱可塑性エラストマーを用いることで、ポリオレフィン系樹脂だけでは成し得ないゴム弾性が付与されることとなり、耐キンク性を向上させることが可能となる。尚、第二内層と外層の間や外層の更に外側に他の層を設けても構わない。
【0019】
本発明においては、上記したチューブの外周に補強層又は補強管を形成することが好ましい。補強層を構成する材料としては、金属線、モノフィラメント、繊維の集合体である繊維糸等の線状体が挙げられる。この補強層により、ホースに充分な破壊圧力を付与することができ、より大きな耐久性を付与することができる。補強層としては、線状体の編組又は巻回から構成されるが、補強層のズレが少ないことから編組が好んで用いられる。もちろん、補強層は多層であっても良い。補強管としては、金属製又は樹脂製のチューブ、管、コイル状チューブ、蛇腹状チューブ、編み上げ状チューブ、等が好適に選択される。
【0020】
本発明においては、上記した補強層の外周にカバー層を形成しても良い。カバー層の構成材料としては、種々の樹脂材料、ゴム材料、エラストマー材料など、公知の材料から任意に選ばれるが、耐キンク性、耐摩耗性、耐傷付き性、機械的強度、耐油性、耐薬品性、ゴム弾性、柔軟性に優れる材料であるウレタン系のポリマーが好ましい。
【0021】
曲げに対するキンクの発生をより低減させるために、本発明におけるカバー層と補強層を構成する線状体とを接着させることが好ましい。熱可塑性ポリマーが被覆された線状体を含む補強層の外側に、該熱可塑性ポリマーと同系ポリマーの材料を含むカバー層を成形することで、カバー層の成形時の熱により溶融接着する。ここで言う同系とは、例えば、ウレタン系同士、オレフィン系同士、エステル系同士、ナイロン系同士などを指し、より具体的には、ウレタン系エラストマーとウレタン系樹脂のような関係のことを指す。このような観点から、上記カバー層がウレタン系のポリマーの場合、上記線状体に被覆される熱可塑性ポリマーは、ポリウレタン系エラストマー又はポリウレタン系樹脂を含有してなる組成物から構成されているものが好適に用いられる。
【0022】
また、このようなカバー層を形成することにより、曲げに対するキンクの発生をより低減させることが可能であり、またホースの表面にゴミや汚れが付きにくくなるとともに、表面を簡単に清掃することができ、耐汚れ性を向上させることができる。
【0023】
このようにして得られたホースの多くは、その両端に相手部材に接続するための接続継手が取り付けられて実使用に供される。接続継手としては、金属や樹脂などにより加工されたものが公知である。
【0024】
このように、チューブ各層の材料、硬度、厚さを適宜設定することで、耐久性と柔軟性の両方が優れることとなる。
【実施例】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施例を比較例と併せて説明する。
【0026】
実施例1
図1は、本発明給水給湯ホース1の切欠斜視図である。まず、硬度が52Dとなるように、ポリエチレン樹脂とエチレン−オクテン共重合体を90:10の比率で混合して老化防止剤を添加し、最内層2aを構成する材料とする。次に、硬度が42Dとなるように、ポリエチレン樹脂とエチレン−オクテン共重合体を80:20の比率で混合して老化防止剤を添加し、第二内層2bを構成する材料とする。これら材料により、最内層2aの厚さが0.3mm、第二内層2bの厚さが1.0mm、最内層2aと第二内層2bの合計厚さが1.3mmとなるように二層の管状に共押出成形した後、電子線を照射して共架橋を施す。そして、第二内層2bの外周に、市販のオレフィン系エラストマーをそのまま押出被覆して外層2cとし、合計厚さが2.8mmの三層構造のチューブ2とした。チューブ2の上には、マレイン酸変性したオレフィン系接着剤を塗布する。その外周に、1670デシテックス、撚り数100回/mのポリエステル繊維を6本引き揃え、打数(立本数)24本、編組角度54度で編組し、チューブ2の外周に補強層3を形成した。6本のポリエステル繊維の内、3本はポリウレタン系樹脂を被覆したものであり、残りの3本はポリウレタン系樹脂を被覆していないものである。次に、補強層3の外周に、ポリウレタン系エラストマーを厚さが0.95mmとなるように押出被覆してカバー層4を形成した。このようにして得られたホース1は、内径は15mm、外径は24mmであった。
【0027】
実施例2
最内層2aを構成する材料として、硬度が70Dとなるように、ポリエチレン樹脂とエチレン−オクテン共重合体を比率98:2で混合したものとし、第二内層2bを構成する材料として、硬度を44Dとなるように、ポリエチレン樹脂とエチレン−オクテン共重合体を比率85:15で混合したものとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1は、内径は15mm、外径は24mmであった。
【0028】
実施例3
最内層2aを構成する材料として、硬度が45Dとなるように、ポリエチレン樹脂とエチレン−オクテン共重合体を比率90:10で混合したものとし、第二内層3bを構成する材料として、硬度を65Aとなるように、ポリエチレン樹脂とエチレン−オクテン共重合体を比率5:95で混合したものとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1は、内径は15mm、外径は24mmであった。
【0029】
実施例4
最内層2aの厚さを0.2mm、第二内層2bの厚さを0.9mmとし、最内層2aと第二内層2bの合計厚さを1.1mmとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1は、内径は15mm、外径は24mmであった。
【0030】
最内層2aの厚さを0.3mm、第二内層2bの厚さを1.7mmとし、最内層2aと第二内層2bの合計厚さを2.0mmとした他は、実施例1と同様の材料・構成・製造方法にてホース1を得た。このようにして得られたホース1は、内径は15mm、外径は24mmであった。
【0031】
また、実施例1における最内層を構成する材料を第二内層とし、実施例1における第二内層を構成する材料を最内層としたものを比較例1とした。また、実施例1における最内層を構成する材料を最内層とし、第二内層を設けなかったものを比較例2とした。実施例1における第二内層を構成する材料を最内層とし、第二内層を設けなかったものを比較例3とした。また、実施例1について、最内層と第二内層の合計厚さを1.0mmとしたものを比較例4とした。また、実施例1について、最内層と第二内層の合計厚さを2.1mmとしたものを比較例5とした。これら比較例1〜5によるホース1は、内径は15mm、外径は24mmであった。
【0032】
このようにして得られた各ホースを試料として、柔軟性、耐久性についての試験を行った。柔軟性の試験については、半径100mmに曲げた際の応力を測定し、40N以下のものは◎、40Nを超えていたものの実使用上問題ない程度のものは○、40Nを超えており実使用に問題を生じていたものは△、曲げることが非常に困難であったものは×とした。耐久性の試験については、塩素通水試験にて破壊に至るまでの時間を確認し、9000時間を超えても破壊に至らなかったものは◎、9000時間程度で破壊したが実使用上問題がない程度のものは○、9000時間に到達する前に破壊するために使用用途を限定する必要があるものは△とした。塩素通水試験の条件は、液温:90℃、塩素濃度:50ppm、pH:6.6とした。
【0033】
【表1】

【0034】
表1によれば、本発明にかかる給水給湯ホースは、柔軟性と耐久性の両方の項目において良好な結果である。
【0035】
表1によれば、比較例1の結果から、第二内層の硬度が最内層の硬度より硬いと、柔軟性が不良となった。比較例2の結果から、ポリオレフィン系樹脂の層が単層で比較的硬いもの(硬度52D)であると柔軟性が不良となった。この比較例2に対して、ポリオレフィン系樹脂の層をやや軟らかいもの(硬度42D)にしたのが比較例3であるが、柔軟性は合格になったものの、耐久性がやや不十分な結果となった。比較例4及び5の結果から、最内層と第二内層の合計厚さが1.1mm未満になると耐久性がやや不十分となり、2.0mmを超えると柔軟性がやや不良の結果となった。
【産業上の利用可能性】
【0036】
以上説明したとおり、本発明のホースは、優れた柔軟性と耐久性を有したものである。従って、例えば、トイレ、台所や洗面台や浴室の水栓金具、貯水タンク、食洗機、水道用配管、その他給水給湯用配管等など幅広い用途で好適に使用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1 ホース
2 チューブ
2a 最内層
2b 第二内層
2c 外層
3 補強層
4 カバー層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最内層と、該最内層に隣接する第二内層、該第二内層よりも更に外側に配置される外層とを少なくとも有する三層以上からなるチューブが、最も内側に配置されるホースにおいて、上記最内層と上記第二内層がともにポリオレフィン系樹脂からなり、上記外層が熱可塑性エラストマーからなり、上記最内層の硬度が上記第二内層の硬度より硬く、上記最内層と上記第二内層の合計厚さが1.1〜2.0mmであることを特徴とするホース。
【請求項2】
上記最内層の硬度が45D〜70Dであり、上記第二内層の硬度が65A〜44Dであることを特徴とする請求項1記載のホース。
【請求項3】
上記チューブにおいて用いられるポリオレフィン系樹脂が、架橋ポリエチレン樹脂、架橋ポリオレフィン樹脂、ポリブテン樹脂から選ばれたものであることを特徴とする請求項2記載のホース。
【請求項4】
上記チューブにおいて、上記最内層と上記第二内層が共押出により成型されるとともに、電子線照射により共架橋されたものであることを特徴とする請求項3記載のホース。
【請求項5】
上記外層の熱可塑性エラストマーが、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーまたはポリウレタン系熱可塑性エラストマーであることを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のホース。
【請求項6】
上記インナーチューブの外周に補強層又は補強管を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5記載のホース。

【図1】
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【公開番号】特開2011−231899(P2011−231899A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−104658(P2010−104658)
【出願日】平成22年4月29日(2010.4.29)
【出願人】(000129529)株式会社クラベ (125)
【Fターム(参考)】