説明

ボトムフォルダー駆動装置

【課題】 この発明は、ボトムフォルダー駆動装置を新規な機構にしたことにより、折癖を付け、底部形成を確実に行うことができるようにするものである。
【解決手段】 筒状に広げられたカートンの底部を形成するためのマンドレルにおいて、カートンの底部の対向する1組に三角状折り目を有しており、ボトムフォルダ部に備える三角片が回転移動中に該折り目に接触することにより、折り目が付くようになっており、三角片がカートンの三角状折り目に接触した後に、更に三角片が折り込む側に移動することを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、筒状に開いた状態のカートンの底部を形成し、牛乳等に代表される飲料を充填するための装置に送り込むマンドレル装置に組み込まれる底部折り目の仮折であるボトムフォルダー駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
収納部に収納された多数の重ねあわされたカートンを一方の端から一枚ずつピッキング部によりピッキングすると共に、カートンを開いて、底部をシールするためのマンドレル装置に送り込まれる。マンドレル装置は、回転しており、各位置で底部形成のための工程を行う。まず最初の位置では、受け取ったカートンの底部の折癖を付ける。さらに次の位置では底部を加熱した後で、底部を折り込み、最後に底部をプレスして底部形成が完成される。その後、充填装置に送り込まれて、牛乳に代表する飲料を充填する工程へと順次流れている。
【0003】
上記工程のうち、最初に折癖を付ける工程は、ボトムフォルダと呼ばれている。従来は、マンドレルによる回転方向とは垂直方向の対向する両側から押圧棒により内側に押す機構で折り目を付けていた。この方法では、十分な折癖が付けられず、底部の接着でトラブルが生じ、装置を停止して作業するなど生産ロスが発生していた。
【0004】
【特許文献1】 特開2000−127260号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は、ボトムフォルダー駆動装置を新規な機構にしたことにより、折癖を付け、底部形成を確実に行うことができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本願発明のボトムフォルダー駆動装置は、牛乳などの飲料の紙パック充填装置における筒状に広げられたカートンの底部を形成するためのマンドレルにおいて、カートンの底部の対向する1組に三角状折り目を有しており、ボトムフォルダ部に備える三角片が回転移動中に該折り目に接触することにより、折り目が付くようになっており、三角片がカートンの三角状折り目に接触した後に、更に三角片が折り込む側に移動することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0007】
本願発明に係るボトムフォルダー駆動装置によれば、折癖を確実に付けることができるので、底部形成工程におけるトラブルを最小限に抑えることが可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付の図面に従って、この発明を詳細に説明する。図1は装置の概略図であり、マンドレル1が図では左回転をしている。折り畳まれたカートンが筒状に広げられ、その状態でマンドレル1に送り込まれてくる。そして、マンドレル1に備えられている各筒状ホルダー(図では8個)に外周円側が底部形成される向きでカートン挿入され、そのままの状態で回転して各工程を通る。このマンドレル1には、最初の工程である、ボトムフォルダ2と呼ばれる底部形成のための仮折工程がある。仮折工程を終えた後、次に、45度変更した位置にボトムヒーター3と呼ばれる底部の加熱装置を備えている。この加熱により、表面のポリエチレンが溶ける。次に90度程度移動した位置にはボトム折込機構4を備えており、ボトムが形作られる。さらに45度移動した位置にはボトムプレス5と呼ばれる工程がある。ボトムプレス工程では1ton程度の押圧で完全なる底部の接着を行う。その後、マンドレル部の筒状ホルダーから排出され、次の充填工程へと搬送される。
【0009】
このうち本発明に係るボトムフォルダー駆動装置について詳述する。まず、カートンは筒状の状態で、マンドレル部に送り込まれてくるが、このカートンの底部を形成する部分は、カートン成形時に付けられた三角状折り目を有しており、折り目を完全に折り込むことにより、底部が形成できるようになっている。一方で、マンドレルのボトムフォルダー部には先端部に三角片を有しており、カートンがマンドレルの回転により当該位置にくると、三角状折り目に三角片が接触するように設定されている。三角片が三角状折り目に接触すると略直ぐに三角片が更に折り込む側に回転移動するようになっている。これにより、折癖が完全に付けられるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】 装置の概略図
【符号の説明】
1 マンドレル装置
2 ボトムフォルダ部
3 ボトムヒーター部
4 ボトム折込部
5 ボトムプレス部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
牛乳などの飲料の紙パック充填装置における筒状に広げられたカートンの底部を形成するためのマンドレルにおいて、
カートンの底部の対向する1組に三角状折り目を有しており、
ボトムフォルダ部に備える三角片が回転移動中に該折り目に接触することにより、折り目が付くようになっており、三角片がカートンの三角状折り目に接触した後に、更に三角片が折り込む側に移動することを特徴とするボトムフォルダー駆動装置。

【図1】
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【公開番号】特開2010−195026(P2010−195026A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−66955(P2009−66955)
【出願日】平成21年2月24日(2009.2.24)
【出願人】(000198477)石塚硝子株式会社 (77)
【Fターム(参考)】