説明

ボールジョイント及びボールジョイントの製造方法

【課題】ボールジョイントをインサート成形により形成する。
【解決手段】ボールスタッド2のボール部15に、ボールシート4を嵌着し、これらボールスタッド2及びボールシート4を中子として、ソケット3をインサート成形する。ボールシート4に、スリット部41を形成するとともに、このスリット部41の外周部を覆う蓋部42を形成する。ボールシート4が容易に変形し、ボール部15の外径寸法より小さい内径寸法のシート開口部32を有するボールシート4を、容易にボール部15に嵌着できる。ボールシート4の外周にソケット3をインサート成形することにより、ボール部15の外径寸法より小さい内径寸法の開口部24を有するソケット3を形成し、ボールスタッド2を抜け止めできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールシートを備えたボールジョイント及びボールジョイントの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、自動車の懸架装置、あるいは操舵装置などに用いられるボールジョイントは、ソケットの内室に、ボールスタッドのボール部を回動可能に収容して構成されている。そして、このようなボールジョイントの製造方法として、ボールスタッドのボール部を中子として金型に配置し、このボール部の周囲にソケットをダイカストにてインサート形成する構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この特許文献1の構成では、ボール部を金型内の保持座に固定した後、金型内にアルミニウム合金などを注入して、ソケットのボール受部を形成している。
【特許文献1】特開2005−249049号公報 (第1−2頁、図1−2、図4−5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記従来の構成では、インサート成形の際に、ボールスタッドの摺動面となるボール部を金型内の保持座で保持すると、ボール部に傷が付くおそれがある。また、ボール部に予めボールシートを被せた状態で、インサート成形する構成が考えられるが、ボール部の外周面を広く覆うボールシートは、変形用のスリットを設けないとボール部に被せる作業が難しい一方、スリットを設けると、このスリットの部分に成形材が流れ込む問題を有している。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、製造が容易で製造コストを低減できるボールジョイント及びボールジョイントの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1記載のボールジョイントは、略球状のボール部を備えたボールスタッドと、前記ボール部に摺動可能に嵌着されるシート本体部、このシート本体部に設けられ前記ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口するシート開口部、前記シート本体部に設けられこのシート本体部の変形を容易にするスリット部、及び、前記シート本体部の外周部に突設され前記スリット部を外側から覆う蓋部を備えた変形可能なボールシートと、前記ボールシートを収納して保持する内室を備え、前記ボールシートを嵌着した前記ボールスタッドが配置された金型内で前記シート本体部の少なくとも一部を覆ってインサート成形されたソケットとを具備するものである。
【0006】
そして、この構成では、ボールスタッドのボール部に、ボールシートのシート本体部を嵌着し、これらボール部とシート本体部とをソケットの内側に配置したボールジョイントが提供される。ボールシートのシート開口部は、ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口するため、シート本体部の外周部に、ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口する開口部を有するソケットの内室を形成可能になり、ボールシートを介してボールスタッドのボール部をソケットに強固に抜け止めして保持可能になる。ボールシートには、シート本体部の変形を容易にするスリット部を設けたため、シート本体部をボール部に嵌着する作業が容易になる。スリット部は、蓋部で覆ったため、ソケットを形成する成形材がボール部に接触しない。ソケットをインサート成形する際に、ボール部はシート本体部に覆われているため、ボール部が金型との接触による傷付きから保護される。
【0007】
請求項2記載のボールジョイントの製造方法は、略球状のボール部を備えたボールスタッドと、前記ボール部に摺動可能に嵌着されるシート本体部を備えたボールシートと、前記ボールシートを収納して保持する内室を備えたソケットとを具備するボールジョイントの製造方法であって、前記シート本体部に設けられ前記ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口するシート開口部、前記シート本体部に設けられこのシート本体部の変形を容易にするスリット部、及び、前記シート本体部の外周部に突設され前記スリット部を外側から覆う蓋部を備えた変形可能なボールシートを用い、前記ボールスタッドのボール部を前記ボールシートの前記シート本体部を変形させながら前記シート開口部から挿入して嵌着し、前記ボールスタッドを嵌着したボールシートを金型のキャビティ内に配置し、このキャビティに成形材を注入して、前記シート本体部の少なくとも一部を覆って前記ソケットをインサート成形するものである。
【0008】
そして、この構成では、ボールスタッドのボール部に、ボールシートのシート本体部を嵌着し、これらボール部とシート本体部とをソケットの内側に配置したボールジョイントが提供される。ボールシートのシート開口部は、ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口するため、シート本体部の外周部に、ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口する開口部を有するソケットの内室を形成可能になり、ボールシートを介してボールスタッドのボール部をソケットに強固に抜け止めして保持可能になる。ボールシートには、シート本体部の変形を容易にするスリット部を設けたため、シート本体部をボール部に嵌着する作業が容易になる。スリット部は、蓋部で覆ったため、ソケットを形成する成形材がボール部に接触しない。ソケットをインサート成形する際に、ボール部はシート本体部に覆われているため、ボール部が金型との接触による傷付きから保護される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ボールスタッドのボール部に、ボールシートのシート本体部を嵌着し、これらボール部とシート本体部とをソケットの内側に配置し、ボールシートを介してボールスタッドをソケットに強固に抜け止めしたボールジョイントの製造が容易になり、製造コストを低減できる。製造時にボール部が保護され、ボールジョイントの品質を向上できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明のボールジョイント及びボールジョイントの製造方法の一実施の形態を図1ないし図6を参照して説明する。
【0011】
図1において、1はボールジョイントで、このボールジョイント1は、例えば、自動車の懸架装置、あるいは操舵装置などに用いられるものである。そして、このボールジョイント1は、鋼鉄製などのボールスタッド2、金属製あるいは樹脂製などのソケット3、ベアリングシートとも呼ばれる合成樹脂製などのボールシート4、及び、ゴムあるいは軟質合成樹脂などにて略円筒状に形成されたダストカバー5などを備えている。そして、ボールシート4を介してソケット3にボールスタッド2を回動可能に保持し、これらソケット3とボールスタッド2との接続部分をダストカバー5で覆って、ボールジョイント1が構成されている。
【0012】
なお、以下、便宜的に図1に示す上下方向を軸方向である上下方向として説明する。
【0013】
ボールスタッド2は、ボールシート4に回動可能に嵌着されて保持された略球状のボール部15と、このボール部15から軸状に突設されたスタッド部16と、このスタッド部16のボール部15側の外周部に突設された鍔部17とを有している。そして、スタッド部16には、ねじ部16aが形成されている。
【0014】
また、ソケット3は、ハウジングとも呼ばれるもので、後述するように、ボールシート4を装着したボールスタッド2を配置した金型に成形材(ソケット母材)を注入し、例えば、樹脂の射出成形、あるいはアルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金などの鋳造、ダイカストなどにより、ボールシート4及びボールスタッド2を中子としてインサート成形され、略有底円筒状のソケット本体部21と、このソケット本体部21から側方に軸状に突設された取付軸部22とが一体に形成されている。そして、ソケット本体部21には、軸方向の一端部である上部を開口部24とする内室25が形成されている。この内室25の内周面は、開口部24側である上側に位置する内周面部25aは略円筒面状で、開口部24の反対側である下側に位置する底面部25bは略球面状をなすとともに、ボールシート4の外周面の形状に沿った凹凸である係止受部26が形成されている。また、内室25の開口部24は、ボールシート4の外周面の形状に沿って、所定の内径寸法で形成されている。
【0015】
そして、ボールシート4は、図1ないし図5に示すように、例えば弾性的に変形可能なポリアセタール、ポリアミド、あるいはポリエーテルイミドなどの合成樹脂を射出成形することにより、主としてボールスタッド2のボール部15の外周面とソケット3の内室25の内周面との間に配置される略球状に形成されている。すなわち、ボールシート4は、略球状のシート本体部31と、このシート本体部31に開口形成された円形状のシート開口部32と、このシート開口部32の位置に連続して外周側に突出する円環板状のシートフランジ部33とを備えている。そして、シート開口部32は、シート本体部31の軸方向に沿った一端部である上端部に開口形成され、通常時、すなわち、シート本体部31が外部から力を受けていない状態、及び、ボール部15の外周面に嵌着した状態で、このシート開口部32の内径寸法は、ボールスタッド2のボール部15の最大の外径寸法より小さく形成されている。
【0016】
また、シート本体部31は、内周部が、ボールスタッド2のボール部15の外周面に摺動可能に嵌着する略球面状の摺動面部35を構成し、外周部が、ソケット3の内室25の内周面に抜け止めかつ回り止めして保持される保持面部36となっている。そして、摺動面部35には、前記軸方向に沿った中心線を基準とする外形寸法が最も大きくなるいわゆる赤道付近に、帯状の円筒面状をなす内周平面部35aが形成されているとともに、下端部である他端部近傍に位置して、帯状の円筒面状をなす内周底側平面部35bが形成されている。一方、保持面部36には、内周平面部35aより若干下側である他端側に位置して、少なくとも下側を段部36bとして外周側に帯状の円筒状をなすに突出する外周係止部36aが突設して形成されている。さらに、シート本体部31には、このシート本体部31などボールシート4の変形を容易にする単数あるいは複数のスリット部41が形成されているとともに、このスリット部41の外周側を液密に覆うリブ状の蓋部42がシート本体部31に一体に形成されている。そして、本実施の形態では、スリット部41は、内周平面部35a及び外周係止部36aの位置を除いて、内周平面部35aの上下に位置し、上下方向である軸方向に沿って4列、すなわち合計8カ所に形成されている。また、スリット部41は、摺動面部35から保持面部36に向かい幅寸法が小さくなるように、断面略三角状に形成されている。
【0017】
そして、スリット部41の深さは、少なくとも一部、例えばシート開口部32の位置において、シート本体部31の厚さ寸法よりも大きく、いわばシート本体部31を貫通可能な深さで形成されているが、各スリット部41の外周側が、それぞれ蓋部42により覆われて、シート本体部31の内側と外側とが連通しないように区画されている。また、各蓋部42は、断面台形状に形成されている。
【0018】
また、ダストカバー5は、図1に示すように、ブーツとも呼ばれ、ソケット3の内室25内への塵埃などの侵入を防止するもので、上下の端部の嵌合部5a,5bと、これら嵌合部5a,5b同士の間の部分の柔軟に変形するカバー本体部5cとが、弾性変形可能な、例えばゴム、あるいは軟質の合成樹脂などにて略円筒状に形成されている。さらに、下側の嵌合部5bには、金属製などの環状のクリップ5dが埋設されている。
【0019】
次に、このボールジョイント1の製造工程を説明する。
【0020】
まず、ボールスタッド2を鍛造などにて形成するとともに、ボールシート4を合成樹脂にて形成する。
【0021】
次いで、シート開口部32を拡開させるようにボールシート4を変形させながら、このシート開口部32を介して、ボールスタッド2のボール部15の外周部に、ボールシート4のシート本体部31を被せて嵌着する。この嵌着作業の際、スリット部41を設けたボールシート4は容易に変形し、嵌着作業すなわち組み付け作業は容易になる。この状態で、ボールスタッド2のボール部15の外周部の大部分がボールシート4のシート本体部31により覆われるとともに、ボール部15のスタッド部16側の部分がシート開口部32を貫通し、いわば、このシート開口部32から、スタッド部16が突出した状態となる。
【0022】
なお、必要に応じて、ボール部15の外周面、すなわち、ボール部15とシート本体部31との間には、潤滑剤が塗布される。
【0023】
次いで、図6に示すように、ボールシート4を組み付けたボールスタッド2を、製造装置を構成する金型50に配置する。この金型50は、第1の金型51と第2の金型52とを備え、これら第1の金型51と第2の金型52との間に、溶融した成形材を圧入などして注入するキャビティ53が形成される。そして、このキャビティ53に、ボールシート4を嵌着したボールスタッド2のボール部15が配置される。また、この状態で、ボールシート4のシートフランジ部33は、第1の金型51に設けた段部55に当接し、成形材が注入されるキャビティ53と他の部分とを液密に区画するシール材として機能する。
【0024】
次いで、この金型50のキャビティ53に、成形材を注入して充填し、さらに硬化させ、ソケット本体部21及び取付軸部22を含むソケット3をインサート成形により形成する。この状態で、ソケット本体部21の内室25の内周面は、ボールシート4のシート本体部31の外周面である保持面部36に沿って形成され、すなわちシート本体部31の外周面である保持面部36に密着して係止される係止受部26が形成される。すなわち、この状態で、係止受部26は、ボールシート4のシート本体部31の外周部に突設される蓋部42に係止して回り止めし、保持面部36に係止してボールシート4を抜け止めする。さらに、図6に示すように、内室25の開口部24の内径寸法は、シート本体部31の最大の外形寸法より小さく、さらに、ボールスタッド2のボール部15の最大の外径寸法より小さく形成されるため、ボールスタッド2のボール部15及びボールシート4のシート本体部31を軸方向に沿って確実に抜け止め保持できるようになっている。
【0025】
さらに、インサート成形により一体的に構成された、これらボールスタッド2、ボールシート4、及びソケット3を金型50から取り出し、図1に示すように、上側の嵌合部5aをボールスタッド2の鍔部17に嵌合し、下側の嵌合部5bをソケット3の開口部24の周囲に嵌合することにより、ボールスタッド2及びソケット3にダストカバー5を組み合わせて、ソケット3に対してボール部15を中心としてボールスタッド2が自在に回動するボールジョイント1が構成される。
【0026】
このように、本実施の形態によれば、ボールスタッド2にボールシート4を組み付けた状態で、これらボールスタッド2及びボールシート4を中子としてソケット3をインサート成形することにより、ソケット3をかしめるなどの工程が不要になり、ボールジョイント1の製造コストを低減できる。
【0027】
そして、ボールスタッド2に組み付けるボールシート4は、スリット部41を形成したため、シート開口部32を拡開させる変形が容易になり、ボール部15の最大外形寸法より小さい内径寸法のシート開口部32を形成したボールシート4を用いても、作業性良くボールシート4をボールスタッド2に組み付けできる。
【0028】
このように、通常時は小さいシート開口部32を備えたボールシート4をボールスタッド2のボール部15に組み付けでき、すなわち、ボール部15の外形寸法が最大となる部分を跨いでボールシート4のシート本体部31でボール部15を広く覆うことができるため、このシート本体部31の外周部に沿ってインサート成形でソケット3の内室25を形成することにより、シート開口部32の内径寸法のみならず、ソケット3の内室25の開口部24の内径寸法を、ボール部15の最大外形寸法より小さく設定し、いわばボールスタッド2の引抜方向へのソケット母材掛代を確保することができる。そこで、ボールジョイント1が完成した状態で、ソケット3によりボールシート4を介してボールスタッド2を強固に抜け止め保持でき、ボールスタッド2の引抜強度を容易に向上できる。
【0029】
また、スリット部41は、蓋部42で覆ったため、インサート成形の際に、成形材がボールシート4の内側に侵入して、ボールスタッド2の摺動面となるボール部15に接触することを防止できる。
【0030】
さらに、シート本体部31の外周部にソケット3の内室25が形成された状態で、例えばシート本体部31から突設された蓋部42にソケット3が係止され、この蓋部42などの凹凸により、ソケット3の内室25にボールシート4を係止して保持し、ボールシート4を抜け止めできるとともに、ボールシート4がボールスタッド2と共に回ることを防止できる。
【0031】
そして、インサート成形の際に、ボールスタッド2の摺動面となるボール部15を金型50で直接保持し、あるいはボールスタッド2を組み合わせた後にソケット3をかしめるなどの必要がないため、ボール部15を傷付きなどから保護して、安定した摺動トルクや長寿命化を容易に実現でき、品質を向上できる。
【0032】
なお、上記一実施の形態において、スリット部41は、上記以外の形状や数で形成することもできる。
【0033】
また、ボールスタッド2のスタッド部16及び鍔部17などの形状、あるいは、ダストカバー5の形状などは、それぞれ任意に設定できる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明は、例えば、自動車の懸架装置、あるいは操舵装置などに用いられるボールジョイントに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明のボールジョイントの一実施の形態を示す一部の断面図である。
【図2】同上ボールジョイントのボールシートの開口径が最も小さくなる位置である図4のI−I断面図である。
【図3】同上ボールジョイントのボールシートの斜視図である。
【図4】同上ボールジョイントのボールシートの図2のII−II断面図である。
【図5】同上ボールジョイントのボールシートの図2のIII−III断面図である。
【図6】同上ボールジョイントの製造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0036】
1 ボールジョイント
2 ボールスタッド
3 ソケット
4 ボールシート
15 ボール部
25 内室
31 シート本体部
32 シート開口部
41 スリット部
42 蓋部
50 金型
53 キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略球状のボール部を備えたボールスタッドと、
前記ボール部に摺動可能に嵌着されるシート本体部、このシート本体部に設けられ前記ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口するシート開口部、前記シート本体部に設けられこのシート本体部の変形を容易にするスリット部、及び、前記シート本体部の外周部に突設され前記スリット部を外側から覆う蓋部を備えた変形可能なボールシートと、
前記ボールシートを収納して保持する内室を備え、前記ボールシートを嵌着した前記ボールスタッドが配置された金型内で前記シート本体部の少なくとも一部を覆ってインサート成形されたソケットと
を具備することを特徴とするボールジョイント。
【請求項2】
略球状のボール部を備えたボールスタッドと、前記ボール部に摺動可能に嵌着されるシート本体部を備えたボールシートと、前記ボールシートを収納して保持する内室を備えたソケットとを具備するボールジョイントの製造方法であって、
前記シート本体部に設けられ前記ボール部の最大径寸法より小さい径寸法で開口するシート開口部、前記シート本体部に設けられこのシート本体部の変形を容易にするスリット部、及び、前記シート本体部の外周部に突設され前記スリット部を外側から覆う蓋部を備えた変形可能なボールシートを用い、
前記ボールスタッドのボール部を前記ボールシートの前記シート本体部を変形させながら前記シート開口部から挿入して嵌着し、
前記ボールスタッドを嵌着したボールシートを金型のキャビティ内に配置し、このキャビティに成形材を注入して、前記シート本体部の少なくとも一部を覆って前記ソケットをインサート成形する
ことを特徴とするボールジョイントの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−164126(P2008−164126A)
【公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−356437(P2006−356437)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(000198271)株式会社ソミック石川 (91)
【Fターム(参考)】