説明

ポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物、塗膜、塗膜板及び耐熱性塗料

【課題】350℃以上の高温硬化後の耐熱性および密着性、さらには加工性に優れたポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を塗膜成分とする塗料を提供する。
【解決手段】塩基性極性溶媒中でジイソシアネート化合物またはジアミン化合物と、三塩基酸無水物又は三塩基酸無水物クロライドを反応させて得られる(A)ポリアミドイミド樹脂と、(B)老化防止剤を含有してなるポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物ならびにこの耐熱性樹脂組成物を塗膜成分としてなる塗膜板、塗料。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物、塗膜、塗膜板及び耐熱性塗料に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にポリアミドイミド樹脂は、耐熱性、耐薬品性及び耐溶剤性に優れているため、エナメル線用ワニス各種塗料の塗膜成分として、各種基板に保護塗膜を形成するために、特に耐熱保護塗膜を形成するために広く用いられてきた。従来のポリアミドイミド樹脂としては、例えば、4,4,−ジフェニルメタンジイソシアネ−トと無水トリメリット酸との反応により得られるポリアミドイミド樹脂(例えば、特許文献1、特許文献2を参照)が知られている。
【0003】
近年、潤滑性、非粘着性を要する自動車及び家電・厨房器具部品用の耐熱塗料分野では塗料の塗装方法が塗装工程省略、工期短縮、公害対策の面から、従来のポストコ−トからプレコ−ト法に代替されつつある、そこで、塗膜としては耐熱性および密着性に優れ、さらには加工性(曲げ性)に優れることが要求されてきている。ところが、現状ポリアミドイミド樹脂を塗膜成分とする耐熱保護塗膜は、耐熱性および密着性には優れるものの加工性が低下し、特に、硬化温度が350℃以上であるとその傾向が著しいという欠点があった。
【0004】
【特許文献1】特公昭44−19274号公報
【特許文献2】特公昭45−27611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、350℃以上での高温硬化後の耐熱性および密着性、さらには加工性に優れたポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物およびこの耐熱性樹脂組成物を塗膜成分とする塗料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下に関する。
1. (A)ポリアミドイミド樹脂と、(B)老化防止剤を含有してなるポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
2. (A)ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が10,000〜50,000である、項1記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
3. (A)ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、(B)老化防止剤を0.01〜10重量部含有する項1または2記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
4. 老化防止剤がN−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンである、項1〜3いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
5. 項1〜4いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を塗布及び加熱して成形された塗膜。
6. 項1〜4いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を表面に塗布及び加熱して成形された塗膜を有する塗膜板。
7. 項1〜4いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物及び有機溶媒を含有する耐熱性塗料。
8. 項1〜4いずれか記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物と固体潤滑剤とから成る、家電・厨房部品用塗膜板。
9. 項1〜4いずれか記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物と固体潤滑剤とから成る、自動車部品用塗膜板。
【発明の効果】
【0007】
350℃以上での高温硬化後の耐熱性および密着性、さらには加工性に優れたポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物およびこの耐熱性樹脂組成物を塗膜成分とする塗料を提供することが可能となった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、通常、下記一般式で示される繰り返し構造単位を有する。
【0009】
【化1】


(式中、Rは3価の有機基を表し、Rは2価の有機基を表し、nは整数を表す。)
【0010】
は、芳香環を有する炭素数6〜30の3価の有機基が好ましく、炭素数6〜20のものがより好ましく、炭素数6〜15のものが、さらに好ましい。Rとしては、芳香環を有する炭素数6〜30の2価の有機基が好ましく、炭素数6〜20のものがより好ましく、炭素数6〜18のものがさらに好ましい。nは繰り返し構造単位の数であり、R及びRの構造によって異なるが、一般的に10〜100とするのが好ましい。
【0011】
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、塩基性極性溶媒中で、ジイソシアネート化合物又はジアミン化合物を、三塩基酸無水物又は三塩基酸無水物クロライドとを反応させて得られるものが好ましい。ジイソシアネ−ト化合物又はジアミン化合物と三塩基酸無水物又は三塩基酸無水物クロライドは、いずれも芳香族化合物を使用することが好ましく、例えば以下の化合物を用いることができる。ジイソシアネート化合物としては、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト、3,3′−ジフェニルメタンジ イソシアネ−ト、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネ−ト、ビフェニル−3,4′−ジイソシアネ−ト、2,2′−ジエチルビフェニル−4,4′−ジイソシアネ−ト、フェニレンジイソシアネ−ト等が挙げられる。本発明において好ましい化合物は、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、フェニレンジイソシアネ−トであり、さらに好ましくは、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネ−トである。
【0012】
また、ジアミンとしては、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジアミノベンゾフェノン、4,4′−ジアミノジフェニルプロパン、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルヘキサフルオロプロパン、キシリレンジアミン、フェニレンジアミン等が挙げられる。本発明において好ましい化合物は、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、であり、さらに好ましくは、4,4′−ジアミノジフェニルメタンである。
【0013】
また、三塩基酸無水物としては、トリメリット酸無水物等が挙げられ、三塩基酸無水物クロライドとしては、トリメリット酸無水物クロライド等が挙げられる。
【0014】
ポリアミドイミド樹脂を合成する際に、ジカルボン酸、テトラカルボン酸二無水物等をポリアミドイミド樹脂の特性を損なわない範囲で同時に反応させることができる。
【0015】
ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、ジクエン酸、フタルジイミドジカルボン酸、2,4′−ナフタレンジカルボン酸、2,5′−チオフェンジカルボン酸等が挙げられ、テトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルスルホン酸二無水物等が挙げられる。本発明において好ましいジカルボン酸は、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸であり、さらに好ましくは、テレフタル酸である。また、本発明において好ましいテトラカルボン酸二無水物は、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物であり、さらに好ましくは、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物である。
【0016】
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、塩基性極性溶媒中でジイソシアネート化合物またはジアミン化合物と、三塩基酸無水物又は三塩基酸無水物クロライドを反応させてえることができる。合成反応において、ジイソシアネ−ト化合物またはジアミン化合物、三塩基酸無水物または三塩基酸水物クロライド、および必要に応じて使用するジカルボン酸およびテトラカルボン酸二無水物の量は、生成されるポリアミドイミド樹脂の分子量、架橋度の観点から、酸成分の総量1.0モルに対してジイソシアネート化合物又はジアミン化合物を0.8〜1.1モルとすることが好ましく、0.95〜1.08モルとすることがより好ましく、特に、1.0〜1.08モル使用されることが好ましい。また、酸成分中、ジカルボン酸及びテトラカルボン酸二無水物は、これらの総量が0〜50モル%、さらに好ましくは0〜30モル%の範囲で使用されるのが好ましい。塩基性極性溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドンなどの高沸点溶媒を用いるのが好ましい。また、使用量にとくに制限はないが、ジイソシアネ−ト化合物またはジアミン化合物と三塩基酸二無水物または三塩基酸二無水物の総量100重量部に対して100〜500重量部とするのが好ましい。反応温度は、通常、80〜200℃である。
【0017】
本発明に用いられるポリアミドイミド樹脂は、数平均分子量が10,000〜50,000のものが好ましい。数平均分子量が10,000未満では、塗膜としたときの、塗膜の耐熱性や機械的特性等の諸特性が低下する傾向があり、50,0000を超えると、塗料として適正な濃度で溶媒に溶解したときに粘度が高くなり、塗装時の作業性に劣る傾向がある。このことから、数平均分子量は12,000〜30,000とすることがより好ましく、18,000〜25,000とすることが特に好ましい。
【0018】
なお、ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量は、樹脂合成時にサンプリングし、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定し、目的の数平均分子量になるまで合成を継続することにより、所轄の範囲に調整することができる。
【0019】
本発明に用いられる(B)老化防止剤は、耐熱性樹脂組成物焼付際の樹脂熱劣化を防ぎ、えられた塗膜の加工性を向上させる。老化防止剤としては4,4−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフォノ−ル)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸ジエチルエステル、p−クロゾ−ルとジシコロペンタジエンのブチル化反応生成物などのフェノール系老化防止剤、p−(p−トルエンスルホニルアミド)ジフェニルアミン、6−エトキシ−1,2−ジヒロ−2,2,4−トリメチルキノリン、N,N′−ジ−2−ナフチル−P−フェニレンジアミン、アルキル化ジフェニルアミンなどのアミン系老化防止剤を挙げられる。このような老化防止剤としては、下記式で示されるN−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンが好ましい。
【0020】
【化2】

【0021】
老化防止剤の添加量は、上記のポリアミドイミド樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜10重量部であり、より好ましくは0.1〜5重量部であり、さらに好ましくは0.5〜3重量部である。なお、老化防止剤の添加量が、上記ポリアミドイミド樹脂100重量部に対して0.01重量部未満では当該老化防止剤の効果が十分に発現せず、10重量部を超えると塗膜の耐熱性が低下する傾向がある。
【0022】
上記の(A)ポリアミドイミド樹脂に上記(B)成分を添加する方法には特に制限はない。たとえば、有機溶剤に溶解させた(A)ポリアミドイミド樹脂溶液に(B)老化防止剤を直接または、有機溶剤に溶解もしくは分散させたものを添加し、混合する方法がある。
【0023】
本発明の耐熱性樹脂組成物には、有機溶媒を含むことができるが、通常、固形分を20〜40重量%含有する状態の耐熱性樹脂組成物として用いる。本発明の耐熱性樹脂組成物を各種基材に直接塗布するかまたは他の塗膜成分の上に塗布、焼付け塗膜をえることができる。本発明の耐熱性樹脂組成物を用いた場合には、硬化温度が350℃以上の高温で焼付けても、樹脂自身の熱劣化が抑制されるため、耐熱性および密着性、さらには加工性に優れた塗膜をえることができる。
本発明の組成物は、例えばエナメル線の絶縁皮膜や、自動車及び厨房関連の耐熱フッ素樹脂用バインダ−成分として有用である。
【実施例】
【0024】
次に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、発明の主旨に基づいたこれら以外の多くの実施態様を含むことは言うまでもない。
実施例1
無水トリメリット酸192.1g(1.00モル)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート252.8g(1.01モル)およびN−メチル−2−ピロリドン667.4gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、この混合物を、乾燥させた窒素気流中で、反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら約6時間かけて徐々に昇温して130℃まで昇温した。該混合物を、130℃にて8時間保温し、数平均分子量が2,2500のポリアミドイミド樹脂溶液(樹脂分濃度:30%)をえた。次に、このポリアミドイミド樹脂溶液100重量部にN−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン [商標名:NOCRAC 810−NA、大内新興化学工業株式会社社製]を0.8重量部、直接添加して、ポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を得た。
【0025】
実施例2
無水トリメリット酸134.5g(0.70モル)、ジフェニルスルホン酸二無水物107.5g(0.30モル)、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート256.5g(1.025モル)、N−メチル−2−ピロリドン1642.1gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で、反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら約7時間かけて徐々に昇温して145℃まで昇温した。該混合物を、145℃にて10時間保温してえられた数平均分子量が2,8800のポリアミドイミド樹脂溶液(樹脂分濃度:25%)をえた。次に、このポリアミドイミド樹脂溶液100重量部にN−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン [商標名:NOCRAC 810−NA、大内新興化学工業株式会社社製]を0.4重量部溶解させたN−メチル−2−ピロリドン溶液40重量部を添加して、ポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を得た。
【0026】
実施例3
4−,4´−ジアミノジフェニルエ−テル200.2g(1.00モル)、無水トリメリット酸192.1g、N−メチル−2−ピロリドン904gおよびホウ酸4.0gを温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で、約3時間かけて徐々に昇温して200℃まで昇温した。該混合物を、200℃にて15時間保温してえられた数平均分子量が1,9500のポリアミドイミ樹脂溶液(樹脂分濃度:40%)をえた。次に、このポリアミドイミド樹脂溶液100重量部にN−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン [商標名:NOCRAC 810−NA、大内新興化学工業株式会社社製]を0.3重量部、直接添加して、ポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物をえた。
【0027】
比較例1
実施例1において、N−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン[商標名:NOCRAC 810−NA、大内新興化学工業株式会社社製]を加えなかったことを除いては、実施例1と同様にしてポリアミドイミド樹脂溶液をえた。
【0028】
比較例2
無水トリメリット酸134.5g(0.70モル)、ジフェニルスルホン酸二無水物107.5g(0.30モル)、4,4,−ジフェニルメタジイソシアネ−ト256.5gおよびN−メチル−2−ピロリドン609.3g温度計、攪拌機、冷却管を備えたフラスコに入れ、乾燥させた窒素気流中で、反応により生ずる炭酸ガスの急激な発泡に注意しながら約7時間かけて徐々に昇温し145℃まで昇温した。該混合物を145℃にて12時間保温し、数平均分子量が31,000のポリアミドイミド樹脂溶液をえた。
【0029】
実施例1〜3および比較例1〜2で得られたポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物またはポリアミドイミド樹脂溶液を基材(アルミニウム基材、JIS H4000、未研磨品、t=0.5mm、アセトン脱脂処理)に塗布した後、350℃で30分間硬化させて塗膜厚約10μmの塗膜板を作製し、密着性および加工性(曲げ性)を試験した。結果を表1に示した。
【0030】
【表1】

【0031】
図1に示すようなスペ−サ−3をはさみ、180度折り曲げた時の基板2上の塗膜に発生する微小クラックの有無を拡大鏡で10倍に拡大して観察し判定した。スペ−サ−厚みを変えて試験し、微小クラックの発生しないスペ−サの最小厚が基板の厚みの何倍であるかを記載し、スペ−サ−の最小厚が基板の厚みの何倍であるかを記載し、スペ−サ無しで微小クラックの発生しない場合は0Tとした。なお、下記表2の結果の場合は、2Tと判定した。
【0032】
【表2】

【0033】
表1から、実施例1〜3のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物からえられた塗膜は比較例1〜2よりえられた塗膜と比較して、高温(350℃)硬化後の密着性および加工性が優れていることが示される。
【0034】
本発明のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を塗膜成分として用いた塗料は、350℃以上での高温硬化において、耐熱性および密着性、さらには加工性に優れた塗膜を形成することが可能であり、各種基板への保護コ−ト、絶縁皮膜などに有用であり、特に、自動車または家電・厨房器具用に適用される潤滑、非粘着皮膜の主成分としての展開が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】塗膜の加工性(曲げ性)試験法(Tベント法)を説明する略図である。
【符号の説明】
【0036】
1 塗膜
2 基板
3 スペ−サ−

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ポリアミドイミド樹脂と、(B)老化防止剤を含有してなるポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
【請求項2】
(A)ポリアミドイミド樹脂の数平均分子量が10,000〜50,000である、請求項1記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
【請求項3】
(A)ポリアミドイミド樹脂100重量部に対し、(B)老化防止剤を0.01〜10重量部含有する請求項1または2記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
【請求項4】
老化防止剤がN−フェニル−N´−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミンである、請求項1〜3いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1〜4いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を塗布及び加熱して成形された塗膜。
【請求項6】
請求項1〜4いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物を表面に塗布及び加熱して成形された塗膜を有する塗膜板。
【請求項7】
請求項1〜4いずれかに記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物及び有機溶媒を含有する耐熱性塗料。
【請求項8】
請求項1〜4いずれか記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物と固体潤滑剤とから成る、家電・厨房部品用塗膜板。
【請求項9】
請求項1〜4いずれか記載のポリアミドイミド樹脂系耐熱性樹脂組成物と固体潤滑剤とから成る、自動車部品用塗膜板。

【図1】
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【公開番号】特開2009−249566(P2009−249566A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−101571(P2008−101571)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】