説明

ポリウレタン発泡体において使用するシリコーンコポリマー界面活性剤

本発明は、新規のシリコーンコポリマー界面活性剤、該界面活性剤を作製する方法、ポリマー発泡体形成組成物およびポリウレタン発泡体を調製するためのプロセスを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は新規のシリコーンコポリマー界面活性剤、該界面活性剤の作製方法およびポリウレタン発泡体の調製のためのプロセスに関する。
【背景技術】
【0002】
現在ある従来のポリウレタン技術のシリコーン界面活性剤は、気泡形成のための核生成、化学成分の相溶化およびポリウレタン発泡体生成における気泡の安定化を助けそして調節する。
【0003】
ポリウレタン発泡体形成組成物において相溶化されるべきである数多くある化学成分の一つは、発泡剤である。典型的な発泡剤は、例えば、水、フッ化炭素、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、炭化水素、ギ酸メチルおよび/もしくはそれらのさまざまな組み合わせを含み、発泡プロセスにおける膨張をもたらすのに用いられる。それらの発泡剤は、ポリウレタン発泡体の形成において用いられる他の成分との、さまざまな度合いの可溶性および相溶性を有する。貧弱な相溶性を持つ成分を用いるときに良好な乳化を発生させそして維持することは、満足できるポリウレタン発泡体の品質のものを加工し、そしてそれを達成するのにきわめて重要である。
【0004】
従来、シリコーン界面活性剤は、ポリウレタン発泡体を乳化し、核生成し、そして安定化させるのに用いられた。これは文献的に周知されている。さまざまな用途に用いられる、現在における従来的なシリコーン界面活性剤はたとえば、シロキサンコポリマー骨格と反応するすべてのエチレンオキシドポリエーテルペンダントもしくはすべてのエチレンオキシド/プロピレンオキシドペンダントのいずれかを含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、新規のシリコーン界面活性剤を提供し、そしてポリウレタン発泡体形成組成物の不相溶性の問題に取り組んで発泡体形成組成物のエマルションの乳化および持続性における改善という効果を示す。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は式:
**
からなるシリコーンコポリマー界面活性剤を提供し、ここで
は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dは(CHSiO2/2であり、
は[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々は独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRは、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々は1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々は独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である。
【0007】
本発明は、
a)少なくとも一つのポリオール;
b)少なくとも一つのポリイソシアナート;
c)少なくとも一つのポリウレタン触媒;
d)少なくとも一つの発泡剤;
e)式:
**
を有し、ここで:
は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dは(CHSiO2/2であり、
は[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々は独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRは、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々は1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々は独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である、
乳化する量の少なくとも一つのシリコーンコポリマー;
f)任意選択で、他のポリマーおよび/もしくはコポリマー、鎖延長剤、架橋剤、非水性発泡剤、充填剤、強化剤、顔料、染料(tint)、染料(dye)、着色剤、難燃剤、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、紫外線安定剤、静電気防止剤、殺生物剤および、抗生物剤(biostat)からなる群より選択される、少なくとも一つの追加の成分、
からなるポリウレタン発泡体形成組成物を提供する。
【0008】
少なくとも一つのポリオールを、少なくとも一つのポリイソシアナートおよび乳化する量の少なくとも一つの一般式:
**
を有するシリコーンコポリマー界面活性剤であって、
は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dは(CHSiO2/2であり、
は[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々は独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRは、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々は1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々は独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である、
界面活性剤とを、発泡剤の存在下で、ポリウレタン発泡体を形成するのに充分な条件で反応させるステップを含有するポリウレタン発泡体を製造するプロセスもまた提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明のシリコーンコポリマー界面活性剤の乳化性能は、ポリウレタン発泡体形成組成物へと向上した気泡安定性、成分乳化および延長した処理時間をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、比較例3および4ならびに実施例2による均一なエマルションを達成するまでの時間のグラフ表現である。
【図2】図2は、比較例3および4ならびに実施例2による相分離までの時間のグラフ表現である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施例以外において、もしくは他に示されていなければ、物質の量、反応条件、時間、物質の定量化された性質などを表す、明細書および請求項に述べられるすべての数字は、すべての場合において言葉「約」によって修飾されていると理解されるべきである。
【0012】
ここで列挙される任意の数値範囲は、その範囲中のすべてのサブ範囲(sub−range)とそのような範囲もしくはサブ範囲のさまざまな終点の任意の組み合わせとを含むことを意図されているともまた理解されるべきである。
【0013】
構造的、構成的ならびに/または機能的に関連した化合物、物質もしくは基質の群に属するとして、明細書に明確にもしくは暗に開示される、ならびに/または請求項に引用される任意の化合物、物質もしくは基質は、その群の個々の要素およびそれらのすべての組み合わせを含むと理解されるべきである。
【0014】
本発明の一実施態様によると、本発明は、ポリウレタン発泡体形成組成物の延長した処理時間をもたらす向上した乳化性能を有するシリコーンポリエーテルコポリマー界面活性剤を提供する。他の実施態様によると、本発明は、ポリウレタン発泡体形成組成物における向上した乳化性能を有するシリコーンポリエーテルコポリマー界面活性剤の作製方法を提供する。本発明のさらに他の実施態様において、乳化する量のシリコーンポリエーテルコポリマー界面活性剤を含有するポリウレタン発泡体形成組成物が提供される。
【0015】
本発明のシリコーンポリエーテルコポリマー界面活性剤は、ケイ素原子へとケイ素−炭素結合を介して結合し、そしてエチレンオキシドモノマーから誘導される少なくとも一つの繰り返し単位を含有するペンダントヒドロキシル末端ポリエーテル基の少なくとも一つと、ケイ素原子へとケイ素−炭素結合を介して結合し、そしてプロピレンオキシドから誘導される少なくとも一つの繰り返し単位を含有するペンダントヒドロキシル末端ポリエーテル基の少なくとも一つとからなる、同一のシロキサン骨格へと接続するペンダント基の混合物を有する。新規の界面活性剤は、ポリウレタン発泡体を製造するのに用いられる物質を乳化するのに有用である。
【0016】
向上した乳化は、ウレタン発泡体、特に硬質ポリウレタン発泡体の加工にとって望ましい効果である。向上した乳化は延長した処理時間と向上した最終発泡体産物とをもたらす。さらに、向上した乳化は、発泡剤によるポリウレタン発泡体全体にわたる均一な分布をもたらし、結果としてきめ細かい規則的な気泡構造となる。
【0017】
本発明の一実施態様によると、本発明のシリコーンコポリマー界面活性剤の構造は:
**
であり、
ここで、
は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dは(CHSiO2/2であり、
は[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々は独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRは、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々は1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々は独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である。
【0018】
一実施態様において、R、RおよびRの各々は独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価のアルキル、アリール、アルケニルもしくはアラルキル基からなる群より選択される。非限定的な代表例は、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルブチル、アリル、フェニル、ベンジルなどを含む。
【0019】
他の実施態様において、R、RおよびRの各々は独立して、1から12個の炭素原子を含有する二価のアルキレン、アリーレンおよびアラルキレン基である。非限定的な代表例は、メチレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレン、フェニレン、キシリレンなどを含む。
【0020】
(ここでaは1である)およびD**のポリマー鎖は、オキシエチレンおよびオキシプロピレン繰り返し単位のランダムな分布、オキシエチレン繰り返し単位のブロックおよびオキシプロピレン繰り返し単位の繰り返し単位のブロック、またはそれらの組み合わせの構成し得る。
【0021】
具体的な実施態様において、RおよびRの各々は独立して水素であり;R、RおよびRの各々は、1から12個の、好ましくは2から6個の、より好ましくは3から4個の、そしてもっとも好ましくは3個の炭素原子を含有する二価のアルキレンであり;aは0から1、そして好ましくは0であり;oは1から200、好ましくは3から50、より好ましくは5から25、そしてもっとも好ましくは10から15であり;pは1から200、好ましくは3から100、より好ましくは5から50、そしてもっとも好ましくは15から35であり;qは1から200、好ましくは3から100、より好ましくは5から50、そしてもっとも好ましくは15から35であり;xは1から100、好ましくは10から85、より好ましくは25から75、そしてもっとも好ましくは50から70であり;yは1から50、好ましくは1から25、より好ましくは1から10、そしてもっとも好ましくは2から4であり;そしてzは1から50、好ましくは1から25、より好ましくは1から10、そしてもっとも好ましくは2から4である。
【0022】
他の具体的な実施態様において、RおよびRの各々は独立して水素であり;R、RおよびRの各々は、3から4個の炭素原子を含有する二価のアルキレンであり;aは0であり;oは10から15であり;pは15から35であり;qは15から35であり;xは25から75であり;yは1から10であり;そしてzは1から10である。
【0023】
さらに他の実施態様において、RおよびRの各々は独立して水素であり;R、RおよびRの各々はプロピレンであり;aは0であり;oは10から15であり;pは15から35であり;qは15から35であり;xは50から75であり;yは1から10であり;そしてzは1から10である。
【0024】
さらに他の実施態様において、RおよびRの各々は独立して水素であり、そしてy/zのモル比は1/10から10/1、より好ましくは1/5から5/1であり;そしてもっとも好ましくは1/2から2/1である。
【0025】
従って、本発明のシリコーンコポリマー界面活性剤は、ポリエーテルの段階的な添加を含む、数種類の合成アプローチによって調製できる。さらに、ポリオキシアルキレンコポリマー成分は、当分野に周知であり、および/もしくは任意の従来的なプロセスによって作製出来る。例えば、ターポリマーの調製における簡便な開始物質であるヒドロキシ末端ポリオキシアルキレンポリエーテルは、好適なアルコールを、エチレンオキシドおよびプロピレンオキシド(1,2−プロピレンオキシド)と反応させてコポリマーを産生するかまたはエチレンオキシド単独と反応させてポリオキシエチレンエーテルを産生することによって調製できる。好適なアルコールは例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、三級ブタノールなど;および例えばアリルアルコール、メタリルアルコールなどのヒドロキシアルケニル化合物である。一般的に、アルコールの開始物質は好ましくは、触媒する量の、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、他のアルカリ金属水酸化物またはナトリウムもしくは他のアルカリ金属のような好適な触媒とともにオートクレーブもしくは他の高圧の容器へと配置される。調製の更なる詳細は、例えば米国特許第3,980,688号に説明される。この全ての内容は参照によって個々に組み入れられる。
【0026】
上述のアルコール−オキシド反応は、モノヒドロキシ末端ブロック化ポリオキシアルキレンポリエーテルを産生し、ここで他の末端ブロック化基は、アルコキシ、アリールオキシもしくはアルケニルオキシラジカルである。これらのポリエーテルは、前記モノヒドロキシ末端ブロック化ポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)コポリマーおよび/もしくはポリ(オキシエチレン)コポリマーのヒドロキシ末端基を従来の方法によってキャッピングすることによってモノアルケニルオキシ末端ポリオキシアルキレンポリエーテルへと転換できる。
【0027】
本発明の新規のポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロックターポリマーを産生する方法は、例えば参照によりそのすべての内容をここに組み入れる、米国特許第2,834,748号、米国特許第2,920,1150号および米国特許第3,801,616号に記載されるようなポリシロキサンポリオキシアルキレンブロックコポリマーを産生する任意の従来の公知の方法と同じ方法によって実行できる。そのような従来の方法は上述される。それらの組成物の産生は、例えば、ポリオキシアルキレンポリエーテルを、ケイ素結合水素を含有するポリシロキサンと、高温、例えば約60℃から約140℃において、白金触媒(例えば塩化白金酸)などのような触媒の存在下で、任意選択でポリオキシアルキレンポリエーテルおよびポリシロキサン反応物のための溶媒中で反応させるような共通の化学反応を含む。有用な汎用の量の成分および反応条件が用いられ得、当業者の常識の範囲である。例えば、おおよそ化学量論的な量の少し多いポリアルキレンポリエーテルおよび官能性ポリシロキサン反応物が好ましく、当然必要なだけの触媒の量は、触媒する量である。反応の温度は当然、含まれる反応および所望のポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロックターポリマーに大部分依存する。
【0028】
参照によりその内容をここに組み入れる米国特許4,814,409号に開示されるように、当然の事ながら、本発明のポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロックコポリマーは、例えばSiH基(それらのポリオキシアルキレン反応物との不完全な反応による)および/もしくはSi−アルコキシもしくはSi−OH基(シロキサン反応物を産生するのに用いられるシランの不完全な加水分解及び縮合による)のような他のシロキシ単位を少量含み得る。
【0029】
一実施態様によると、本発明のシリコーンコポリマー界面活性剤は、少なくとも一つのポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)ポリエーテルおよびポリエーテルのそれぞれが単一の末端オレフィン基を有しているポリ(オキシエチレン)ポリエーテルの少なくとも一つと、二つの末端SiH基を持ちかつその骨格にSiH基を持たないヒドロシロキサンとの、ヒドロシリル化反応条件における反応によって得られ、オレフィン基のSiH基に対する比率は1.0から1.3の、そして好ましくは1.0から1.1の範囲であり、任意選択で、生じる末端エチレン性不飽和ポリエーテルの末端ヒドロキシル基をエンドキャップしている。
【0030】
他の具体的な実施態様によると、本発明のシリコーンコポリマー界面活性剤は、少なくとも一つのポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)ポリエーテルならびにポリエーテルのそれぞれが単一の末端オレフィン基および単一のヒドロキシル基を持つポリ(オキシエチレン)ポリエーテルの少なくとも一つと、少なくとも二つのペンダントSiH基を有するヒドロシロキサンとの、ヒドロシリル化反応条件における反応によって得られ、オレフィン基のSiH基に対する比率は1.0から1.3の、そして好ましくは1.0から1.1の範囲であり、生じる末端エチレン性不飽和ポリエーテルの末端ヒドロキシル基をエンドキャップしている。
【0031】
本発明の実施態様によると、ポリウレタン発泡体形成組成物は:
a)少なくとも一つのポリオール;
b)少なくとも一つのポリイソシアナート;
c)少なくとも一つのポリウレタン触媒;
d)少なくとも一つの発泡剤;
e)式:
**
の、乳化する量の少なくとも一つのシリコーンコポリマーを含有して提供され、
ここで、
は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dは(CHSiO2/2であり、
は[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**は[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々は独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRは、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々は1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々は独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である。
【0032】
本発明の一実施態様によると、ポリウレタン発泡体形成組成物は任意選択で、他のポリマーおよび/もしくはコポリマー、鎖延長剤、架橋剤、非水性発泡剤、充填剤、強化剤、顔料、染料(tint)、染料(dye)、着色剤、難燃剤、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、紫外線安定剤、静電気防止剤、殺生物剤および、抗生物剤からなる群より選択される少なくとも一つの追加の成分である成分(f)を含有する。
【0033】
分子当たり2から8個のヒドロキシル基と、100から2000の重量平均分子量と、好ましくは400から1200の重量平均分子量とを持つものが、本発明のポリウレタン発泡剤を調製するのに好適なポリオール(a)に含まれる。好適なポリオールに含まれるのは、ポリエーテルジオール及びトリオール、ポリエステルジオール及びトリオールならびにポリブタジエンジオールのようなヒドロキシル末端ポリオレフィンポリオールである。他の有用なポリオールは、例えば、ポリエーテルポリオール上にグラフトしたSAN(スチレン/アクロニトリル)もしくはAN(アクリロニトリル)のようなポリオール主鎖上にグラフトするポリマー物質のコポリマーを含み、一般に、コポリマーポリオール、カストール油、化学修飾大豆油もしくは他の化学修飾脂肪酸油のような天然材料から誘導されるポリオール、ならびにカストール油および大豆のような天然材料のアルコキシル化から生じるポリオールを指す。
【0034】
好ましいポリオール(a)はポリエーテルジオールおよびトリオール、とりわけアルキレンオキシド、フェニル置換アルキレンオキシド、フェニル置換アルキレンオキシドおよび/もしくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、スチレンオキシド、テトラヒドロフラン、環状エーテルの開環などの一つもしくはそれ以上から誘導され、有利にも100から2000の重量平均分子量、そして好ましくは400から1200の重量平均分子量を持つものである。そのようなポリエーテルジオールの例は、例えば、Pluracol P410R(PluracolはBASFの登録商標である)を含む。
【0035】
好適なポリイソシアナトシラン(b)は例えば、4,4’および2,4’イソマーを含む、メチレンジフェニレンジイソシアナート(MDI)ならびにMDIのポリマーフォームであってしばしばポリマーMDIと呼ばれるものを含む。MDIとポリオールとの反応より作製されるMDIのイソシアナートプレポリマー;ウレトニミン修飾MDIのようなそれの修飾したバージョン;MDIの誘導体の任意の割合の組み合わせは上述される。2,4および2,6イソマーならびにTDIとポリオールとの反応より作製されるTDIのイソシアナートプレポリマー、または他の芳香族もしくは脂肪族イソシアナートならびにウレトニミン修飾を含む修飾をなされたバージョン、それらのイソシアナートのプレポリマーを含む好適なトルエンジイソシアナート(TDI)がこの発明において用い得る。
【0036】
触媒(c)は、オクチル酸カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウムおよびオクチル酸ナトリウムのようなアルカリ金属カルボン酸塩、水銀もしくは鉛のもののような重金属系触媒、例えばNiax C−5のようなN,N,N’,N’’,N’’−ペンタメチルジエチレントリアミンのような三級アミンウレタン触媒および四級カルボン酸アンモニウムのような四級アンモニウム塩触媒を含む。他の有用なウレタン触媒は、ニッケルアセトアセトナート、鉄アセトアセトナート、スズ系触媒、ビスマス系触媒および亜鉛系触媒のような発泡体形成金属触媒を含む。
【0037】
一つもしくはそれ以上の発泡剤(d)は、物理的なタイプおよび/もしくは化学的なタイプのいずれも反応混合物に含めることができる。典型的な物理的発泡剤は、例えば、フッ化炭素、ヒドロクロロフルオロカーボン、ヒドロフルオロカーボン、炭化水素、ギ酸メチルおよび/もしくはそれらのさまざまな組み合わせを含み、発泡プロセスにおける膨張をもたらすのに用いられる。典型的な化学的発泡剤は水であり、発泡体中でイソシアナートと反応し、二酸化炭素ガスを発生する反応混合物を形成する。これらの発泡剤は、ポリウレタン発泡体の形成において用いられる他の成分との、さまざまな度合いの可溶性および相溶性を有する。貧弱な相溶性を持つ成分を用いるときに良好な乳化を発生させそして維持することは、満足できるポリウレタン発泡体の品質のものを加工し、そしてそれを達成するのにきわめて重要である。
【0038】
本発明のシロキサン−ポリオキシアルキレンコポリマー界面活性剤は、少なくとも一つのエチレンオキシドペンダントおよび少なくも一つのエチレンオキシド/プロピレンオキシドペンダント基からなり、そしてヒドロキシ官能性(例えばキャップされていない)を有するものはポリウレタン発泡体系に組み入れられる。従って、例えばメトキシもしくはアセトキシ基によって「キャップされた」シロキサンコポリマー界面活性剤は、ポリウレタン系では反応しない。
【0039】
一実施態様によると、界面活性剤の全量は、全ポリウレタン配合物の0.1重量パーセントと2.0重量パーセントの間である。他の実施態様によると、界面活性剤の全量は、全ポリウレタン配合物の0.5重量パーセントと1.5重量パーセントの間である。さらに他の実施態様によると、界面活性剤の全量は、全ポリウレタン配合物の0.75重量パーセントと1.25重量パーセントの間である。本発明のポリウレタンポリマー系は、ポリオール成分、イソシアナート成分、発泡剤、ポリウレタン触媒および他の典型的なポリウレタン発泡体添加物もまた含有する。
【0040】
ここでのポリウレタン発泡体形成反応媒体中に用いられるポリオール(a)、ポリイソシアナート(b)、触媒(c)、発泡剤(d)およびシリコーンコポリマー界面活性剤(e)の量は、例えば以下の表に示すように、きわめて広い範囲にわたって変化し得る。
【0041】
【表1】

【0042】
任意選択の成分(f)は当分野に公知の任意のものを含み、分子辺り2から8個のヒドロキシル基および62から500の分子量を持つ他のポリヒドロキシル末端物質を含み、それらは架橋剤もしくは鎖延長剤として作用する。2個のヒドロキシル基を持つ鎖延長剤の例は、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、エチレングリコール、2,3−ブタンジオールおよびネオペンチルグリコールを含む。3から8個のヒドロキシル基を有する架橋剤はグリセリン、ペンタエリスリトール、マンニトールなどを含む。
【0043】
他の任意選択の成分(f)は当分野に公知であり、充填剤、例えば無機充填剤もしくは充填剤の組み合わせを含む。充填剤は、密度修正、機械的特性もしくは音吸収のような物理的特性改質、難燃性もしくは他の利点ためのものを含み、改善された経済性を含むものを含み、例えば、製造される発泡体の費用を減らす炭酸カルシウムもしくは他の充填剤、アルミニウム三水和物もしくは他の難燃性充填剤、音吸収に用いられる硫化バリウムもしくは他の高密度充填剤、発泡体密度をさらに減らすガラスもしくはポリマーのような物質のミクロスフェアである。発泡体の剛性もしくは曲げ弾性率のような機械的特性を改質するために用いられる高いアスペクト比の充填剤は、粉砕ガラス繊維もしくはグラファイト繊維のような人工繊維;珪灰石のような天然鉱物繊維;羊毛のような天然動物もしくは綿のような植物繊維;粉砕ガラスのような人工プレート状繊維;雲母のような天然鉱物プレート状充填剤;添加する可能性のある顔料、染料もしくは染料の任意のものを含む。さらに、本発明は、有機難燃剤;オゾン劣化防止剤、抗酸化剤;熱もしくは熱−酸素分解阻害剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤もしくは、発泡体形成に添加されるとき、生じる発泡体の熱、光および/もしくは化学的な分解を避けるかもしくは阻害する任意の他の添加剤の使用を意図する。ここでの使用をまた意図するものは、任意の公知で従来的な抗生物剤、殺生物剤およびガス退色阻害剤である。
【実施例】
【0044】
実施例1
シリコーン界面活性剤の調製
機械的スターラーおよび乾燥窒素導線を備える丸底フラスコへとアリル末端ポリエチレングリコール(Dow Chemicalからの58.5グラム、0.117モルのAPEG550)、アリル末端ポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)グリコール(Dow Chemicalからの117.8グラム、0.030モルの40HA2700)およびトリブチルアミン(0.005グラム、0.0005モル)を充填した。混合物は攪拌された。Si−H流体、(CHSiO[(CHSiO]65[CHSiHO]Si(CH(73.7グラム、0.014モル)が添加され、混合物は攪拌しながら85℃へと加熱された。触媒クロロ白金酸(イソプロパノール中3%クロロ白金酸、0.36ml)が添加され、混合物は最高103℃まで加熱され、そして35分間加熱された。混合物は室温まで冷まされ250グラムのシリコーン界面活性剤を得た。
【0045】
実施例2ならびに比較例3および4
ポリウレタン発泡体形成組成物は、表1に示される配合によって調製された。ポルウレタン発泡体形成組成物は以下のシリコーン界面活性剤によって調製された:実施例1で調製されたエチレンオキシド(EO)およびエチレンオキシド/プロピレンオキシド(EO/PO)ペンダント基を持つシリコーンコポリマー界面活性剤を含有する実施例2;EO/POペンダント基のみを持つシリコーンコポリマー界面活性剤を含有する比較例3;プロピレンオキシド(PO)ペンダント基のみを持つシリコーンコポリマー界面活性剤を含有する比較例4。ポリウレタン発泡体形成組成物は典型的な濃度のシリコーンの使用を含有する。実施例及び比較例は、エマルションの品質と持続性に対するシリコーン界面活性剤コポリマーの効果を測定するために用いられた。
【0046】
【表2】

【0047】
実施例1で調製された界面活性剤ならびに比較例3および4において用いられる界面活性剤の乳化効果を評価するために、MDIを除く表1に列挙される成分が容器に配置され、1500rpmで混合された。均一性の出現で判断される均一な乳化を達成するのに必要な時間は、記録されそして図1に示される。時間は14から16秒で変化し、そして繰り返される試験の間で、ならびに実施例2ならびに比較例3および4の間で、大きく違わなかった。エマルションはその後、透明な瓶へと配置され、分離が観察された。分離は、成分の任意の相分離が最初に観察される時間として定義され、それは記録され、そして図2に示される。図2のデータによって示されるように、実施例2の乳化の持続は、比較例3および4のものに比べてかなり長い。
【0048】
比較例2において用いられるシリコーンコポリマー界面活性剤および実施例1において調製されるシリコーンコポリマー界面活性剤を含有する表1のポリウレタン発泡体形成配合物より調製されるポリウレタン発泡体の物理特性の評価は、同じ使用濃度で実施例の界面活性剤を用いることによって38.1センチメートル×38.1センチメートル×10.16センチメートル(15’’x15’’x4’’)の鋳型中に発泡体サンプルを調製することによってなされた。結果は表2に示される。
【0049】
【表3】

【0050】
表2に示されるデータは、EOおよびEO/POペンダント基の両方を含有するシリコーンコポリマー界面活性剤を含有する実施例2が、発泡体の物理的特性に影響を与えることなく、ポリウレタン発泡体形成組成物(すなわちエマルション)の改善された持続性を持つことを示す。これは、それが改善された加工性および延長されたマスターバッチの貯蔵期間を可能にする点において、ポリウレタン発泡体の製造者に対して非常に価値のあることである。
【0051】
本発明は好ましい実施態様を参照して記載されたが、本発明の範囲から離れることなしにさまざまな変更がなされ、それらの要素が等価物によって置換されることは当業者によって理解されよう。それゆえ、本発明のプロセスを実施するための最良と考えられる実施形態として開示される特定の実施態様に本発明を限定することではなく、添付の請求項の範囲に入るすべての実施態様を本発明が含むことが意図されている。すべてのここに参照される引用は、参照によりここに明確に組み入れられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコーンコポリマー界面活性剤であって、式:
**
からなり、ここで
が[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dが(CHSiO2/2であり、
が[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**が[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々が独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRが、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々が1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々が独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である、
シリコーンコポリマー界面活性剤。
【請求項2】
およびRの各々が独立して水素であり;R、RおよびRの各々が、2から6個の炭素原子を含有する二価のアルキレンであり;aが0であり;oが5から25であり;pが5から50であり;qが5から50であり;xが好ましくは10から85であり;yが1から10であり;そしてzが1から10である、請求項1に記載されるシリコーンコポリマー界面活性剤。
【請求項3】
前記シリコーンコポリマー界面活性剤が、少なくとも一つのポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)ポリエーテルならびにポリエーテルのそれぞれが単一の末端オレフィン基および単一のヒドロキシル基を持つ少なくとも一つのポリ(オキシエチレン)ポリエーテルを、少なくとも2つのペンダントSiH基を持つヒドロシロキサンと、ヒドロシリル化反応条件において、オレフィン基対SiH基の比率が1.0から1.3の範囲で反応させることによって得られる、請求項1に記載されるシリコーンコポリマー界面活性剤を提供するためのプロセス。
【請求項4】
ポリウレタン発泡体形成組成物であって:
a)少なくとも一つのポリオール;
b)少なくとも一つのポリイソシアナート;
c)少なくとも一つのポリウレタン触媒;
d)少なくとも一つの発泡剤;
e)式:
**
を有し、ここで:
が[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dが(CHSiO2/2であり、
が[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**が[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々が独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRが、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々が1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々が独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である、
乳化する量の少なくとも一つのシリコーンコポリマー界面活性剤;
f)任意選択で、他のポリマーおよび/もしくはコポリマー、鎖延長剤、架橋剤、非水性発泡剤、充填剤、強化剤、顔料、染料(tint)、染料(dye)、着色剤、難燃剤、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、紫外線安定剤、静電気防止剤、殺生物剤および、抗生物剤(biostat)からなる群より選択される、少なくとも一つの追加の成分;
からなるポリウレタン発泡体形成組成物。
【請求項5】
前記ポリオール(a)が、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、ヒドロキシル末端ポリオレフィンポリオール、グラフトポリオールおよび天然材料より誘導されるポリオールからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記グラフトしたポリオール成分(a)が、スチレン/アクロニトリル(SAN)グラフ後ポリエーテルポリオール、アクロニトリル(AN)グラフトポリエーテルポリオールおよびグラフトポリエステルポリオールからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記ポリオール成分(a)が、天然材料より誘導される、ポリエーテル末端ポリブタジエンおよびポリエーテル末端ポリオールからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
前記ポリイソシアナート(b)が、メタンジフェニルジイソシアナート(MDI)、ポリマーMDI、修飾MDI、MDIのプレポリマー、トルエンジイソシアナート(TDI)、TDIのプレポリマーおよび修飾TDIからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項4に記載の組成物。
【請求項9】
ポリイソシアナート(b)が、4,4’メタンジフェニルジイソシアナート、2,4’メタンジフェニルジイソシアナート、2,2’メタンジフェニルジイソシアナート、2,4’−トルエンジイソシアナートおよび2,6−トルエンジイソシアナートからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記触媒が、有機金属触媒、アルカリ金属カルボン酸塩触媒、重金属系触媒および三級アミンウレタン触媒からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項4に記載の組成物。
【請求項11】
前記触媒が、ニッケルアセトアセトナート、鉄アセトアセトナート、スズ系触媒、ビスマス系触媒、亜鉛系触媒、オクチル酸カリウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、オクチル酸ナトリウム、水銀、鉛、トリエチレンジアミンおよび四級カルボン酸アンモニウムからなる群より選択される少なくとも一つである、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記ポリウレタン発泡体形成組成物が、10から85重量パーセントのポリオール(a)、20から80重量パーセントのポリイソシアナート(b)、0.1から5.0重量パーセントの触媒(c)、0.1から15.0重量パーセントの発泡剤(d)および0.1から2.0重量パーセントのシリコーンコポリマー界面活性剤(e)を含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項13】
前記ポリウレタン発泡体形成組成物が、30から75重量パーセントのポリオール(a)、30から75重量パーセントのポリイソシアナート(b)、0.5から4.0重量パーセントの触媒(c)、0.5から13.0重量パーセントの発泡剤(d)および0.5から1.5重量パーセントのシリコーンコポリマー界面活性剤(e)を含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項14】
前記ポリウレタン発泡体形成組成物が、35から65重量パーセントのポリオール(a)、35から70重量パーセントのポリイソシアナート(b)、0.8から3.5重量パーセントの触媒(c)、0.5から12.0重量パーセントの発泡剤(d)および0.75から1.25重量パーセントのシリコーンコポリマー界面活性剤(e)を含有する、請求項4に記載の組成物。
【請求項15】
請求項4に記載の組成物より調製されるポリウレタン発泡体。
【請求項16】
ポリウレタン発泡体を製造するプロセスであって、少なくとも一つのポリオールを、少なくとも一つのポリイソシアナートおよび乳化する量の少なくとも一つの一般式:
**
を有するシリコーンコポリマー界面活性剤であって、
ここで
が[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH3−3−aSiO1/2であり、
Dが(CHSiO2/2であり、
が[RO(CHCHO)−][CH]SiO2/2であり、
**が[RO(CH(CH)CHO)(CHCHO)−][CH−]SiO2/2であり、
、RおよびRの各々が独立して、水素、1から12個の炭素原子の一価の炭化水素基、RSi−およびR(C=O)−基(ここでRが、1から18個の炭素原子の一価の炭化水素である)からなる群より選択され;
、RおよびRの各々が1から12個の炭素原子を含有する二価の炭化水素であり;
a、m、n、o、p、q、x、yおよびzの各々が独立して、aが0から1であり;mが0から200であり;nが0から200であり;oが1から200であり;pが1から200であり;qが1から200であり;xが1から100であり;yが1から50であり、そしてzが1から50であり、ただし、少なくとも一つのRおよび少なくとも一つのRが水素であるという条件である、界面活性剤とを、発泡剤の存在下で、ポリウレタン発泡体を形成するのに充分な条件で反応させるステップを含有するポリウレタン発泡体を製造するプロセス。
【請求項17】
前記ポリウレタン発泡体形成組成物が、10から85重量パーセントのポリオール(a)、20から80重量パーセントのポリイソシアナート(b)、0.1から5.0重量パーセントの触媒(c)、0.1から15.0重量パーセントの発泡剤/水(d)および0.1から2.0重量パーセントのシリコーンコポリマー界面活性剤(e)を含有する、請求項16に記載のプロセス。
【請求項18】
前記ポリウレタン発泡体形成組成物が、30から75重量パーセントのポリオール(a)、30から75重量パーセントのポリイソシアナート(b)、0.5から4.0重量パーセントの触媒(c)、0.5から13.0重量パーセントの発泡剤/水(d)および0.5から1.5重量パーセントのシリコーンコポリマー界面活性剤(e)を含有する、請求項16に記載のプロセス。
【請求項19】
前記ポリウレタン発泡体形成組成物が、35から65重量パーセントのポリオール(a)、35から70重量パーセントのポリイソシアナート(b)、0.8から3.5重量パーセントの触媒(c)、0.5から12.0重量パーセントの発泡剤/水(d)および0.75から1.25重量パーセントのシリコーンコポリマー界面活性剤(e)を含有する、請求項16に記載のプロセス。
【請求項20】
前記シリコーンコポリマー界面活性剤が、少なくとも一つのポリ(オキシエチレンオキシプロピレン)ポリエーテルおよびポリエーテルのそれぞれが単一の末端オレフィン基を有しているポリ(オキシエチレン)ポリエーテルの少なくとも一つと、二つの末端SiH基を持ちかつその骨格にSiH基を持たないヒドロシロキサンとの、ヒドロシリル化反応条件における反応によって得られ、オレフィン基のSiH基に対する比率が1.0から1.1の範囲であり、任意選択で、生じる末端エチレン性不飽和ポリエーテルの末端ヒドロキシル基をエンドキャップしている、請求項16に記載のプロセス。
【請求項21】
請求項16に記載のプロセスより調製されるポリウレタン発泡体。
【請求項22】
請求項1に記載のシリコーンコポリマー界面活性剤により調製されるポリウレタン発泡体。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−535931(P2010−535931A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520989(P2010−520989)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際出願番号】PCT/US2008/009461
【国際公開番号】WO2009/023116
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(508229301)モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド (120)
【Fターム(参考)】