説明

ポリスルホン膜の方法及び装置

本発明は、式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜に水流を接触させる水濾過方法及び装置に関する。
【化1】


(式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。)本発明はまた、式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜にガス流を接触させるガス分離方法及び装置に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、水及びガスを濾過する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
中空糸限外濾過膜は多くの浄化システムに用いられている。これらの限外濾過膜には、耐薬品性、良好な機械的特性及び良好な熱安定性をもつことが知られているポリスルホンが広く使用されている。しかし、ポリスルホンは通常、疎水性であり、疎水性ポリスルホンを含有する中空糸限外濾過膜が分離及び濾過用途に使用される場合、これらは濡れ性に乏しく、ファウリングを受ける。近年高い親水性を示すポリスルホン組成物を製造する開発が進んでいるが、ポリスルホンを含有する膜の性能特性のさらなる向上及び改善が必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2008/073530号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、親水性ポリエーテルスルホン組成物の分野のさらなる進歩と、膜を用いる分離技術にこの組成物を使用することを可能にすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点によれば、本発明による水濾過方法は、式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜に水流を接触させる工程を含む。
【0006】
【化1】

式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。
【0007】
別の観点によれば、本発明によるガス分離方法は、式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜にガス流を接触させる工程を含む。
【0008】
他の観点によれば、本発明による水濾過装置は、式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜を少なくとも1つ備える。
【0009】
他の観点によれば、本発明によるガス分離装置は、式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜を少なくとも1つ備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】異なる膜のアルブミン吸着の比較を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[定義]
ここで用いる用語「芳香族基」は、1つ以上の芳香族部を含む、1価以上の原子の配列をいう。1つ以上の芳香族部を含む1価以上の原子の配列は、ヘテロ原子、例えば窒素、硫黄、セレン、ケイ素及び酸素を含んでも、炭素と水素だけで構成されてもよい。ここで用いる用語「芳香族基」は、フェニル、ピリジル、フラニル、チエニル、ナフチル、フェニレン及びビフェニル基を含むが、これらに限らない。上述のように、芳香族基は1つ以上の芳香族部を含む。芳香族部は、常に4n+2個の「非局在化」電子を有する環状構造(nは1以上の整数を示す)であり、例えばフェニル基(n=1)、チエニル基(n=1)、フラニル基(n=1)、ナフチル基(n=2)、アズレニル基(n=2)、アントラセニル基(n=3)などがある。芳香族基は、非芳香族成分を含んでもよい。例えば、ベンジル基は、フェニル環(芳香族部)及びメチレン基(非芳香族成分)を含む芳香族基である。同様に、テトラヒドロナフチル基は、芳香族部(C)が非芳香族成分−(CH−に縮合した芳香族基である。便宜上、用語「芳香族基」は、広い範囲の官能基、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、ハロ芳香族基、共役ジエニル基、アルコール基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、カルボン酸基、アシル基(例えばエステル、アミドなどのカルボン酸誘導体)、アミン基、ニトロ基などを包含するものと定義する。例えば、4−メチルフェニル基はメチル基を有するC芳香族基であり、この場合のメチル基はアルキル基に属する官能基である。同様に、2−ニトロフェニル基はニトロ基を有するC芳香族基であり、この場合のニトロ基は官能基である。芳香族基としては、ハロゲン化芳香族基、例えば4−トリフルオロメチルフェニル、ヘキサフルオロイソプロピリデンビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち−OPhC(CFPhO−)、4−クロロメチルフェニ−1−イル、3−トリフルオロビニル−2−チエニル、3−トリクロロメチルフェニ−1−イル(即ち3−CClPh−)、4−(3−ブロモプロパ−1−イル)フェニ−1−イル(即ち4−BrCHCHCHPh−)などが挙げられる。芳香族基のさらなる例としては、4−アリルオキシフェニ−1−オキシ、4−アミノフェニ−1−イル(即ち4−HNPh−)、3−アミノカルボニルフェニ−1−イル(即ちNHCOPh−)、4−ベンゾイルフェニ−1−イル、ジシアノメチリデンビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち−OPhC(CN)PhO−)、3−メチルフェニ−1−イル、メチレンビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち−OPhCHPhO−)、2−エチルフェニ−1−イル、フェニルエテニル、3−ホルミル−2−チエニル、2−ヘキシル−5−フラニル、ヘキサメチレン−1,6−ビス(4−フェニ−1−イルオキシ)(即ち−OPh(CHPhO−)、4−ヒドロキシメチルフェニ−1−イル(即ち4−HOCHPh−)、4−メルカプトメチルフェニ−1−イル(即ち4−HSCHPh−)、4−メチルチオフェニ−1−イル(即ち4−CHSPh−)、3−メトキシフェニ−1−イル、2−メトキシカルボニルフェニ−1−イルオキシ(例えばメチルサリチル)、2−ニトロメチルフェニ−1−イル(即ち2−NOCHPh)、3−トリメチルシリルフェニ−1−イル、4−t−ブチルジメチルシリルフェニ−1−イル、4−ビニルフェニ−1−イル、ビニリデンビス(フェニル)などが挙げられる。用語「C−C10芳香族基」は、炭素原子数が3以上10以下の芳香族基を含む。芳香族基1−イミダゾリル(C−)はC芳香族基の代表例である。ベンジル基(C−)はC芳香族基の代表例である。
【0012】
ここで用いる用語「脂環式基」は、環状であるが芳香族でない原子の配列を含む1価以上の基をいう。ここで定義する「脂環式基」は芳香族部を含まない。「脂環式基」は1つ以上の非環状成分を含んでもよい。例えば、シクロヘキシルメチル基(C11CH−)は、シクロヘキシル環(環状であるが芳香族でない原子の配列)及びメチレン基(非環状成分)を含む脂環式基である。脂環式基は、ヘテロ原子例えば窒素、硫黄、セレン、ケイ素及び酸素を含んでも、炭素と水素だけで構成されてもよい。便宜上、用語「脂環式基」は、広い範囲の官能基、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、共役ジエニル基、アルコール基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、カルボン酸基、アシル基(例えばエステル、アミドなどのカルボン酸誘導体)、アミン基、ニトロ基などを包含するものと定義する。例えば、4−メチルシクロペンタ−1−イル基はメチル基を有するC脂環式基であり、この場合のメチル基はアルキル基に属する官能基である。同様に、2−ニトロシクロブタ−1−イル基はニトロ基を有するC脂環式基であり、この場合のニトロ基は官能基である。脂環式基は1つ以上のハロゲン原子を含んでもよく、含まれるハロゲン原子は同じでも異なってもよい。ハロゲン原子には、例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素がある。1つ以上のハロゲン原子を有する脂環式基には、2−トリフルオロメチルシクロヘキサ−1−イル、4−ブロモジフルオロメチルシクロオクタ−1−イル、2−クロロジフルオロメチルシクロヘキサ−1−イル、ヘキサフルオロイソプロピリデン−2,2−ビス(シクロヘキサ−4−イル)(即ち−C10C(CF10−)、2−クロロメチルシクロヘキサ−1−イル、3−ジフルオロメチレンシクロヘキサ−1−イル、4−トリクロロメチルシクロヘキサ−1−イルオキシ、4−ブロモジクロロメチルシクロヘキサ−1−イルチオ、2−ブロモエチルシクロペンタ−1−イル、2−ブロモプロピルシクロヘキサ−1−イルオキシ(即ちCHCHBrCH10O−)などがある。脂環式基のさらなる例としては、4−アリルオキシシクロヘキサ−1−イル、4−アミノシクロヘキサ−1−イル(即ちHNC10−)、4−アミノカルボニルシクロペンタ−1−イル(即ちNHCOC−)、4−アセチルオキシシクロヘキサ−1−イル、2,2−ジシアノイソプロピリデンビス(シクロヘキサ−4−イルオキシ)(即ち−OC10C(CN)10O−)、3−メチルシクロヘキサ−1−イル、メチレンビス(シクロヘキサ−4−イルオキシ)(即ち−OC10CH10O−)、1−エチルシクロブタ−1−イル、シクロプロピルエテニル、3−ホルミル−2−テトラヒドロフラニル、2−ヘキシル−5−テトラヒドロフラニル、ヘキサメチレン−1,6−ビス(シクロヘキサ−4−イルオキシ)(即ち−OC10(CH10O−)、4−ヒドロキシメチルシクロヘキサ−1−イル(即ち4−HOCH10−)、4−メルカプトメチルシクロヘキサ−1−イル(即ち4−HSCH10−)、4−メチルチオシクロヘキサ−1−イル(即ち4−CHSC10−)、4−メトキシシクロヘキサ−1−イル、2−メトキシカルボニルシクロヘキサ−1−イルオキシ(2−CHOCOC10O−)、4−ニトロメチルシクロヘキサ−1−イル(即ちNOCH10−)、3−トリメチルシリルシクロヘキサ−1−イル、2−t−ブチルジメチルシリルシクロペンタ−1−イル、4−トリメトキシシリルエチルシクロヘキサ−1−イル(例えば(CHO)SiCHCH10−)、4−ビニルシクロヘキセン−1−イル、ビニリデンビス(シクロヘキシル)などが挙げられる。用語「C−C10脂環式基」は、炭素原子数が3以上10以下の脂環式基を含む。脂環式基2−テトラヒドロフラニル(CO−)はC脂環式基の代表例である。シクロヘキシルメチル基(C11CH−)はC脂環式基の代表例である。
【0013】
ここで用いる用語「脂肪族基」は、環状でない原子の直鎖状又は枝分れ状配列を含む、1価以上の有機基をいう。脂肪族基は1つ以上の炭素原子を含むと定義される。脂肪族基を構成する原子の配列はヘテロ原子例えば窒素、硫黄、ケイ素、セレン及び酸素を含んでも、炭素と水素だけで構成されてもよい。便宜上、用語「脂肪族基」は、「環状でない原子の直鎖状又は枝分れ状配列」の一部として、広い範囲の官能基、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、共役ジエニル基、アルコール基、エーテル基、アルデヒド基、ケトン基、カルボン酸基、アシル基(例えばエステル、アミドなどのカルボン酸誘導体)、アミン基、ニトロ基などを包含すると定義する。例えば、4−メチルペンタ−1−イル基はメチル基を有するC脂肪族基であり、この場合のメチル基はアルキル基に属する官能基である。同様に、4−ニトロブタ−1−イル基はニトロ基を有するC脂肪族基であり、この場合のニトロ基は官能基である。脂肪族基は1つ以上のハロゲン原子を含むハロアルキル基でもよく、含まれるハロゲン原子は同じでも異なってもよい。ハロゲン原子には、例えばフッ素、塩素、臭素及びヨウ素がある。1つ以上のハロゲン原子を有する脂肪族基には、アルキルハライド類、具体的にはトリフルオロメチル、ブロモジフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ヘキサフルオロイソプロピリデン、クロロメチル、ジフルオロビニリデン、トリクロロメチル、ブロモジクロロメチル、ブロモエチル、2−ブロモトリメチレン(例えば−CHCHBrCH−)などが挙げられる。脂肪族基のさらなる例としては、アリル、アミノカルボニル(即ち−CONH)、カルボニル、2,2−ジシアノイソプロピリデン(即ち−CHC(CN)CH−)、メチル(即ち−CH)、メチレン(即ち−CH−)、エチル、エチレン、ホルミル(即ち−CHO)、ヘキシル、ヘキサメチレン、ヒドロキシメチル(即ち−CHOH)、メルカプトメチル(即ち−CHSH)、メチルチオ(即ち−SCH)、メチルチオメチル(即ち−CHSCH)、メトキシ、メトキシカルボニル(即ちCHOCO−)、ニトロメチル(即ち−CHNO)、チオカルボニル、トリメチルシリル(即ち(CHSi−)、t−ブチルジメチルシリル、3−トリメトキシシリルプロピル(即ち(CHO)SiCHCHCH−)、ビニル、ビニリデンなどが挙げられる。さらに例えば、C−C10脂肪族基は、炭素原子数が1以上10以下の脂肪族基を含む。メチル基(即ちCH−)はC1脂肪族基の代表例である。デシル基(即ちCH(CH−)はC10脂肪族基の代表例である。特記しない限り明細書及び特許請求の範囲で使用される、成分の量、分子量などの特性、反応条件などを表す全ての数値は、全ての場合、用語「約」で修飾されるものと理解すべきである。したがって、矛盾しない限り、以下の明細書及び特許請求の範囲で説明する数値パラメータは、本発明が達成しようとする所望の特性に応じて変動し得る近似値である。少なくとも、特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しようとするものではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効桁の数値を考慮にいれ、通常の丸め方を適用して解釈すべきである。
【0014】
1実施形態では、本発明は式Iの構造単位を有するポリスルホンポリマーを少なくとも1つ含有する多孔質膜(メンブラン)を提供する。
【0015】
【化2】

式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;
B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;
q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。
【0016】
XがOHである式Iの構造単位を有するカルボキシ官能化ポリスルホンは、カルボキシ基置換ビスフェノール、例えば一般にジフェノール酸として知られるビスフェノール−4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)バレリアン酸から得ることができる。非プロトン性極性溶媒、例えばDMSO又はNMP中で炭酸カリウムを塩基として用いてジフェノール酸をDCDPSと重縮合させることにより、カルボキシ化されたポリスルホンを得る。ナトリウム形態のポリマーは、極性が高く、高温のDMSO又はNMPに一部溶解する。反応混合物をHCl/THF(1/3)で処理することにより酸形態のポリマーを得、これはTHF、ジオキサン、DMFなどの極性溶媒に溶解できる。
【0017】
カルボン酸を含有するポリスルホンをさらに官能化することができる。THF中で塩化オキサリルで処理することにより対応する酸塩化物を合成することができる。酸塩化物をアミンで処理することにより対応するアミドを得、ヒドロキシルエステルで処理することにより対応するエステルを得ることができる。
【0018】
このように形成したポリスルホンは数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)によって特徴づけることができる。様々な平均分子量Mn及びMwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)などの方法で求める。1実施形態では、ポリマーのMnは約10,000グラム/モル(g/mol)〜約1,000,000g/molの範囲にすることができる。別の実施形態では、Mnは約15,000g/mol〜約200,000g/molの範囲である。他の実施形態では、Mnは約20,000g/mol〜約100,000g/molの範囲である。さらに他の実施形態では、Mnは約40,000g/mol〜約80,000g/molの範囲である。
【0019】
ある実施形態では、膜は、式Iの構造単位を有するポリスルホンポリマーと1種以上の追加のポリマー又はオリゴマーとのブレンドを含有する。ポリマー又はオリゴマーをポリスルホンとブレンドして様々な特性、例えば高い耐熱性、衝撃強さ、引張強さ、耐破裂性、耐ファウリング性、生体適合性、親水性などを付与することができる。特に、ポリスルホンを親水性又は疎水性である1種以上のポリマーとブレンドすることができる。ある実施形態では、ポリスルホンを親水性ポリマーとブレンドする。
【0020】
ポリマーブレンドの親水性は様々な方法で求めることができる。1つの特定の方法は、ポリマーの水などの液体との接触角を求める方法である。水の接触角が約40〜50°未満である場合、ポリマーは親水性であるとみなされ、一方、接触角が約80°超えである場合、ポリマーは疎水性であるとみなされると一般に考えられている。
【0021】
用いることができる親水性ポリマーの1つはポリビニルピロリドン(PVP)である。PVPに加えて或いは代わりに、膜の製造に有用であると知られている他の親水性ポリマー、例えばポリオキサゾリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエステル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエステル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのコポリマー、メチルセルロースなどの水溶性セルロース誘導体、ポリソルベート、ポリエチレン−ポリプロピレンオキシドコポリマー、ポリエチレンイミン、ポリメチルビニールエーテル、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)及びポリビニルカプロラクタムを使用することも可能である。PVPは、当業界で知られている標準的な付加重合方法を用いてN−ビニルピロリドンを重合することにより得ることができる。このような重合方法の1つには、所望により溶媒の存在下、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)などの開始剤を用いたラジカル重合がある。PVPはISP社から商品名PLASDONE(登録商標)或いはBASF社からKOLLIDON(登録商標)にて販売もされている。中空糸膜へのPVPの使用は、米国特許第6103117号、同第6432309号、同第6432309号及び同第5543465号(本発明の先行技術として援用する)に記載されている。
【0022】
膜がポリアリールエーテルニトリルとPVPのブレンドを含有する場合、該ブレンドは、すべてのブレンド成分に基づき、1実施形態では約1%〜約80%のポリビニルピロリドンを含有し、別の実施形態では5〜50%、好ましくは約2.5%〜約25%のポリビニルピロリドンを含有する。
【0023】
PVPを使用前に既知の方法で架橋して媒体でのポリマーの溶離を防ぐことができる。米国特許第6432309号及び同第5543465号にPVPを架橋する方法が開示されている。架橋方法の例としては、熱、放射線、例えばX線、紫外線、可視光線、赤外線、電子線などに曝露する方法や、化学的方法、例えば水性媒体中で約20℃〜約80℃の範囲の温度、約4〜約9の範囲のpHで約5分間〜約60分間の範囲の時間PVPを架橋剤、例えばペルオキソ二硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどで処理する方法などがあるが、これらに限らない。架橋の程度は、架橋抑制剤、例えばグリセリン、プロピレングリコール、二亜硫酸ナトリウム水溶液、炭酸ナトリウム及びこれらの組み合わせを用いて制御することができる。
【0024】
別の実施形態では、ポリスルホンを他のポリマーとブレンドする。用いることができるこのようなポリマーの例には、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルウレタン、ポリアミド、ポリエーテルアミド及びポリアクリロニトリルがある。
【0025】
特定の実施形態では、1種以上の追加ポリマーが主鎖に芳香環を含むとともにスルホン部分も含む。これらのポリマーには、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン又はポリフェニレンスルホン又はこれらのコポリマーがある。このようなポリマーは米国特許第4108837号、同第3332909号、同第5239043号及び同第4008203号に記載されている。市販されているポリエーテルスルホン(PES)の例としては、RADEL R(登録商標)(4,4’−ジクロロジフェニルスルホンと4,4’−ビフェノールとの重合により製造されたポリエーテルスルホン)、RADEL A(登録商標)(PES)及びUDEL(登録商標)(4,4’−ジクロロジフェニルスルホンとビスフェノールAとの重合により製造されたポリエーテルスルホン)があり、どれもSolvay Chemicals社から入手できる。
【0026】
1実施形態では、膜は、水分離膜であり、かん水及び海水の脱塩、水軟化、電子工業や製薬産業用の超純水の製造並びに食品、飲料、電気メッキ、金属仕上げ処理、織物、洗濯、石油、石油化学製品、パルプ、水産業などの工業的廃水の浄化に使用することができる。給水を浄化して懸濁固体などの不純物を除去する限外濾過及び精密濾過システムにこのような膜を適用することは、膜のタンパク質結合が少なく、ファウリングを低減するので有利である。
【0027】
ポリマーブレンドの親水性は様々な方法で求めることができる。1つの特定の方法は、膜のアルブミン吸着を測定してタンパク質結合を求める方法である。図1に示すように、アミド官能化カルボキシル化ポリスルホンの膜は、市販のポリエーテルスルホン及びカルボキシ官能化ポリエーテルスルホンに比べてアルブミン吸着が低減されている。市販のポリエーテルスルホン(GE Osmonics社製、孔径1.2μm)のアルブミン吸着は166±5ng/cmであり、カルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜のアルブミン吸着は383±18ng/cmである。ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン)官能化ポリエーテルスルホン膜のアルブミン吸着は30±2ng/cmである。
【0028】
別の実施形態では、膜は、水性媒体濾過、例えば血液透析、水分離、生物薬剤分離、ウイルス濾過及び化学的分離に用いることができる。
【0029】
他の実施形態では、膜又は膜のような構造はガス分離及びガス浄化に用いることもできる。ガス分離としては、ガス流から特定のガス、例えば窒素、酸素又は二酸化炭素を除去してガス濃度を高める方法がある。ガス浄化としてはガス流から不純物を除去する方法がある。通常の不純物には、水分、酸素、二酸化炭素、一酸化炭素、炭化水素及び金属カルボニルがある。
【0030】
膜は、特定孔径を有し、その孔径より大きな寸法の溶質が膜を通過できないように設計することができる。孔径は膜の活性層にある細孔の半径をいう。1実施形態では、孔径は約0.5〜約100nmの範囲である。別の実施形態では、孔径は約4〜約50nmの範囲である。他の実施形態では、孔径は約4〜約25nmの範囲である。他の実施形態では、孔径は約4〜約15nmの範囲である。他の実施形態では、孔径は約5.5〜約9.5nmの範囲である。
【0031】
本発明の方法及び装置に使用する膜は中空糸、平板状又はナノファイバーマット形状にすることができる。膜は、種々の方法によって対称又は非対称の形状に製造することができる。その方法には、膜構造を形成するのに十分な量の溶媒を蒸発させることによって溶解ポリマーを析出させる乾式相分離膜形成プロセス;溶解ポリマーを非溶媒浴に浸漬することにより析出させて膜構造を形成する湿式相分離膜形成プロセス;乾式と湿式の形成プロセスを組合せた乾湿式相分離膜形成プロセス;冷却を制御することにより溶解ポリマーを析出或いは凝固させて膜構造を形成する熱誘起相分離膜形成プロセスがあるがこれらに限らない。さらに、膜の形成後、分離又は濾過用途に用いる前に調整プロセス又は前処理プロセスを膜に施してもよい。代表的なプロセスには、応力を緩和する熱アニールや、膜が接触する供給流れに類似した溶液中での予備平衡化がある。
【0032】
理論に束縛されるものではないが、水及びガス濾過は、多孔質膜の反対側への溶質の拡散の原理に基づいて機能するものと理解されている。濾過の間、浄化すべき供給流れが膜と接触する。
【0033】
用途によっては、濾過装置は通常、複数の膜を積み重ねたり束ねたりしてモジュールを形成した構成である。浄化すべきガス又は流体を供給ラインに供給し、ついで濾過ラインを通過させ、この間に膜に接触させる。ある装置では、濾過に、浄化すべきガス又は流体が低溶質濃度の領域から膜を通って高溶質濃度の領域へ移動する普通の浸透法を用いることができる。別の装置では、ガス又は流体流れを圧送し、濾過後の流れと未濾過の流れ間に圧力差を生じさせる逆浸透法を用いることができる。接触時に、濾過後の流れと未濾過の流れ間の濃度勾配と膜の孔径により所定の溶質を膜に通して拡散させる。ある装置では、膜を膜バイオリアクターなどの主要な浄化装置の内部に装置と一体化して設けることができる。別の装置では、膜を別のユニットとして設けることができ、また中間のポンプ輸送又は濾過工程に使用することができる。
【実施例】
【0034】
実施例1
カルボキシ官能化ポリエーテルスルホンの合成
ディーンスターク冷却管、滴下ロート及び機械式攪拌機を備えた三つ口フラスコにジフェノール酸(286.31g、1mol)、50.3%の水酸化ナトリウム水溶液(溶液238.55g、NaOH120.00g、3mol)、ジメチルスルホキシド(DMSO、600ml)、トルエン(500ml)を添加した。溶液を155℃に加熱し、水及びトルエンを共沸蒸留により連続的に除去した。10時間後、4,4’−スルホニルビス(クロロベンゼン)(287.162g、1mol)を添加し、温度を165℃に上げ、その温度で6時間加熱した。反応混合物を冷却し、750mlの濃HClを3100mlのテトラヒドロフランに溶解したHCl/THF溶液で注意深く処理して残留カルボン酸塩をプロトン化した。得られた溶液を過剰な水から析出させて白色固体を生成し、これを濾過し、メタノールで洗浄し、真空下で乾燥してカルボキシ官能化ポリエーテルスルホンを得た。分子量(GPC、ポリスチレン標準、CHCl):Mw=157,416、Mn=99,023、Mw/Mn=1.54;Tg(DSC)=201.89℃
実施例2
カルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜の製造
実施例1のポリマーをジメチルアセトアミドに溶解した。1ミルのフィルムをガラス板上にキャストし、そのまま水浴に浸漬して多孔質フィルムを迅速に析出させ、これを風乾させてカルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜(下記の実施例3で使用する)を得た。
【0035】
実施例3
カルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜の官能化
2.73gの水に0.2050g(191.70g/mol;1.06mmol)の3−(3−ジメチルアミノプロピル)−1−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)を溶解することにより調製した0.39MのEDC溶液と、2.74gの水に0.053g(115.09g/mol;0.46mmol)のN−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)を溶解することにより調製した0.17MのNHS溶液とを同量混合することにより活性化液を用意した。1.0866gのN−メチルグルカミンを10.44gの緩衝水溶液(pH=8.2)に溶解することにより求核剤溶液を用意した。実施例2の多孔質カルボキシ官能化ポリスルホン膜の1cmサンプルを活性化液に5分間浸漬して活性化膜を形成した。その後、活性化膜を求核剤溶液中に5分間置き、次いで脱イオン水に終夜浸してN−メチルグルカミン官能化ポリエーテルスルホン膜を生成した。実施例2の転相したカルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜を脱イオン水に終夜浸すことにより対照サンプルを用意した。N−メチルグルカミン官能化ポリエーテルスルホン膜(実施例3)の接触角は50°±5.7°であり、対照サンプルは68°±4.9°であり、後官能化によって膜の親水性が増加することが示された。
【0036】
実施例4
カルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜の製造
実施例1のポリマー(20g)を80mlのN−メチルピロリジノン/トリエチレングリコール(重量比60/40)の混合物に溶解した。溶液を濾過してゲル粒子を取り除き、ガラス板上に10ミル厚のフィルムになるように塗布した。フィルムを直ぐに水/ジエチレングリコール(重量比80/20)の凝固浴に浸漬した。膜を終夜水に浸した。走査電子顕微鏡写真により上表面に1〜20nmの細孔及び下表面に10〜50μmの細孔を有する非対称な膜の形成が示された。
【0037】
実施例5
ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン)官能化ポリエーテルスルホン膜の合成
1.0gの1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミドメト−p−トルエンスルホネート(423.57g/mol)及び20.0gのポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン)(6mol%のビニルアミン繰り返し単位)を含有する100mlの水溶液に実施例4の膜を2時間浸した。ポリマーを脱イオン水で十分に洗浄し、その後脱イオン水に終夜浸した。
【0038】
実施例6
アルブミン吸着の測定
上記で製造した膜サンプル及び非官能化ポリエーテルスルホン対照サンプル(GE Osmonics社製、孔径1.2μm)を以下の手順でヒト血清アルブミン(HSA)吸着結合について試験した。HSA使用液(20μg/ml、PBS緩衝液)を調製し、氷上で保管した。膜サンプルを入れた24ウェルマイクロプレートをPBS緩衝液(pH7.2)で15〜30分間インキュベートした。緩衝液を除去し、ウェルを500μlのタンパク質使用液を満たし、30分間インキュベートした。タンパク質溶液を除去し、500μlのウサギ血清(2%、PBS緩衝液、pH7.2)を加え、室温で30分間インキュベートした。ウサギ血清を除去し、各サンプルを1000μlのPBSで2回洗浄した。ヒト血清アルブミンに対する西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)複合ウサギ抗体溶液(Abcam社製、Ab7394、2%ウサギ血清PBS液に1:50,0000希釈)500μlを加えた。プレートを暗所、室温で1時間インキュベートした。抗体溶液を除去し、サンプルを1000μlのPBS緩衝液で5回洗浄した。各サンプルと500μlのHRP基質溶液(SureblueTMB(3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン溶液)、KPL社製)を暗所で15分間インキュベートした。その後、500μlのHRP停止液を添加した。150μlの溶液をウェルから透明底96ウェルプレートに移し、450nmでの吸着をELISAリーダーを用いて測定し、対照としての停止液の測定値を差し引いた。
【0039】
この方法を用いて、種々の膜のHSA吸着を測定した。市販のポリエーテルスルホン(GE Osmonics社製、孔径1.2μm)のアルブミン吸着は166±5ng/cmであり、カルボキシ官能化ポリエーテルスルホン膜の結合量は383±18ng/cmであり、ポリ(ビニルアルコール−コ−ビニルアミン)官能化ポリエーテルスルホン膜の吸着量は30±2ng/cmであった。したがって、ポリエーテルスルホンのHSAタンパク質結合はカルボキシ官能化ポリエーテルスルホンより少ない。タンパク質を結合するカルボン酸基が後者に存在するためである。これらのカルボン酸基は、ポリビニルアルコールコポリマーなどの親水性ポリマーでの後官能化を可能にして低タンパク質結合性の膜を形成する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜に水流を接触させる工程を含む、水濾過方法。
【化1】

(式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。)
【請求項2】
前記膜がポリスルホン及び1種以上の別のポリマー又はオリゴマーのブレンドを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記膜がさらに1種以上の親水性ポリマーを含有する、請求項1記載の方法。
【請求項4】
親水性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
q及びrがそれぞれ0である、請求項1記載の方法。
【請求項6】
式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜を少なくとも1つ備える水濾過装置。
【化2】

(式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。)
【請求項7】
前記膜がポリスルホン及び1種以上の別のポリマー又はオリゴマーのブレンドを含有する、請求項6記載の水濾過装置。
【請求項8】
前記膜がさらに1種以上の親水性ポリマーを含有する、請求項6記載の装置。
【請求項9】
親水性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項8記載の装置。
【請求項10】
前記膜が平板、中空糸又はこれらの組合せである、請求項6記載の装置。
【請求項11】
q及びrがそれぞれ0である、請求項6記載の装置。
【請求項12】
式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜にガス流を接触させる工程を含む、ガス分離方法。
【化3】

(式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。)
【請求項13】
前記膜がポリスルホン及び1種以上の別のポリマー又はオリゴマーのブレンドを含有する、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記膜がさらに1種以上の親水性ポリマーを含有する、請求項12記載の方法。
【請求項15】
親水性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項14記載の方法。
【請求項16】
ガス流から水蒸気を除去する、請求項12記載の方法。
【請求項17】
q及びrがそれぞれ0である、請求項12記載の方法。
【請求項18】
式Iの構造単位を有するポリスルホンを含有する膜を少なくとも1つ備えるガス分離装置。
【化4】

(式中、XはOH、NR又はORであり;R及びRはそれぞれ独立に水素、C−C5000脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基、ポリペプチド又はこれらの組合せであり、或いはR及びRは互いに結合して5又は6員脂肪族環又は5員芳香環を形成し;RはC−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;B’及びC’はそれぞれ独立にニトロ基、C−C20脂肪族基、C−C12脂環式基、C−C12芳香族基又はこれらの組合せであり;q及びrはそれぞれ独立に0〜4である。)
【請求項19】
前記膜がポリスルホン及び1種以上の別のポリマー又はオリゴマーのブレンドを含有する、請求項18記載の装置。
【請求項20】
前記膜がさらに1種以上の親水性ポリマーを含有する、請求項18記載の装置。
【請求項21】
親水性ポリマーがポリビニルピロリドンである、請求項20記載の装置。
【請求項22】
前記膜が平板、中空糸又はこれらの組合せである、請求項18記載の装置。
【請求項23】
q及びrがそれぞれ0である、請求項18記載の装置。

【図1】
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【公表番号】特表2012−507393(P2012−507393A)
【公表日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−534588(P2011−534588)
【出願日】平成21年10月7日(2009.10.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/059808
【国際公開番号】WO2010/051142
【国際公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】