説明

ポータブル型清浄空気供給装置

【課題】個人レベルでの呼吸に対して、空気中に含まれるウィルスや細菌等の微粒子を確実に除去、除菌することができ、清浄空気を確実に供給することのできるポータブル型清浄空気供給装置を提供すること。
【解決手段】本発明のポータブル型清浄空気供給装置は、電池により駆動される送気用ファンと、当該送気用ファンの送風経路に設けられたフィルター部とを具えた装置本体を具えてなり、送気用ファンの動作状態が人間の呼吸と同期させて制御される構成のものであって、フィルター部が、装置本体内部に吸入される空気中に含まれる有害物質を除去すると共に不活性化させる機能を有する光触媒フィルターを含むものにより構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電車、自動車、飛行機、オフィス等の密閉空間内において、個人レベルでの呼吸に対して清浄空気を供給するポータブル型清浄空気供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
空気中の微粒子によって媒介される多くの健康障害、例えばインフルエンザ、花粉症、タバコの排煙や排気ガスによる疾病、化学物質過敏症、ダニやホコリ等によるアレルギー、悪臭等は、当該微粒子を除去し分解することにより解決することができる。
近年においては、例えば花粉症やSARSに代表される空気感染の疾病を予防するために、家庭用空気清浄機が広く普及してきており、このような家庭用空気清浄機のある種のものは、例えばマイナスイオン発生器が設けられており、清浄な空気を供給することにとどまらず、例えば森林等における空気と同等のものが得られるとして人気を得ている。
【0003】
しかしながら、空気感染による疾病等に感染するのは、主として、例えば人込み、電車内、飛行機内、オフィス等の密閉空間、すなわち屋外であって、このような空間には、通常、空気清浄機は設置されていないのが実情であり、このような場所における、空気感染による疾病等の感染を防止するための有効的な手段として、通常はマスクが用いられている。
【0004】
而して、マスクによりウィルスや細菌の呼吸器系への侵入を確実に防ぐためには、マスクに仕込まれたフィルターの性能を向上させることが必要とされるが、単に、フィルターの厚みや枚数を増加させるなどしてフィルターの性能の向上を図るのでは、当然のことながら、自然の呼吸を妨げることになる。
このような問題に対して、排気時における排気抵抗を緩和するために、マスク面体に連結した通気路に呼吸に同期させて作動するブロワーが設置されてなるブロワー付マスク装置が提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】特開2004−24484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術を利用して排気抵抗を緩和することにより、例えばフィルターの枚数を増加させるなどしてフィルターの性能を向上させた場合であっても、ウィルスや細菌などを確実に除去することができないのが実情である。 また、上記特許文献1に開示されている技術は、吸気弁と2つの排気弁を利用して吸気や排気の圧力によって弁の動作状態を切り替えることにより排気抵抗の緩和、換言すれば呼吸の苦しさを解消する構成とされており、構造が複雑なものとなる、という問題がある。
【0007】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、個人レベルでの呼吸に対して、空気中に含まれる塵埃の除去だけでなく、ウィルスや細菌等を除去、不活性化させて除菌することができて清浄空気を確実に供給することができ、しかも、極めて簡単な構造で、自然の呼吸を容易に行うことのできるポータブル型清浄空気供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のポータブル型清浄空気供給装置は、電池により駆動される送気用ファンと、当該送気用ファンの送風経路に設けられたフィルター部とを具えた装置本体を具えてなり、送気用ファンの動作状態が人間の呼吸と同期させて制御されるポータブル型清浄空気供給装置であって、
フィルター部は、装置本体内部に吸入される空気中に含まれる有害物質を除去すると共に不活性化させる機能を有する光触媒フィルターを含むものにより構成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明のポータブル型清浄空気供給装置においては、光触媒フィルターは、アクリル繊維の官能基に銀イオンが配位されてなるものよりなることが好ましい。
【0010】
また、本発明のポータブル型清浄空気供給装置においては、装置本体に接続されて清浄空気を直接的に人の口元や鼻の周辺部に供給する清浄空気供給ヘッドを具え、当該清浄空気供給ヘッドには、温度検知手段が設けられており、
温度検知手段によって人間の呼気に伴う温度変化が検知されることにより清浄空気の供給量が減少されると共に、呼気が停止したことに伴う温度変化が検知されることにより清浄空気の供給量が増加されるよう、送気用ファンの動作状態が制御される構成とすることができる。
【0011】
さらに、本発明のポータブル型清浄空気供給装置においては、フィルター部によって清浄化された空気を加湿する加湿手段が設けられた構成とされていることが好ましい。
【0012】
さらにまた、本発明のポータブル型清浄空気供給装置においては、装置本体に、空気あるいは誘導体を介して対向して配置された電極に高電圧を印加することによりマイナスイオンを発生する放電イオン発生器が設けられた構成とされていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明のポータブル型清浄空気供給装置によれば、光触媒フィルターを含むフィルター部の作用によって、装置本体内に吸入される空気に含まれる塵埃等の粒子が除去されるだけでなく、ウィルスや細菌等が除去、不活性化されて除菌されるので、清浄度の高い空気を確実に得ることができる。
また、送気用ファンが装着者の呼吸と同期させて駆動されるので、自然な呼吸を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のポータブル型清浄空気供給装置の一例における概観を示す斜視図である。
このポータブル型清浄空気供給装置10は、全体が略箱型形状の装置本体11と、この装置本体11に接続用チューブ40により接続されて清浄空気を当該ポータブル型清浄空気供給装置10の装着者の口元や鼻の周辺部に直接的に供給する清浄空気供給ヘッド45とにより構成されており、例えば図2に示すように、例えばネックストラップなどの適宜の装着具55により身体に装着されて使用されるものである。ここに、装置装着時における清浄空気供給ヘッド45の送気用開口と装着者との離間距離は、例えば100〜400mmとなるよう清浄空気供給ヘッド45の位置調整がなされる。
【0015】
装置本体11は、図3に示すように、前面に空気取入部13および上面に空気送出部14を有する筺体12を具えてなり、この筐体12の内部に、図示しない蓄電池などの電源により駆動される送気用ファン15が配設されていると共に、この送気用ファン15の動作状態を装着者の呼吸に同期させて制御する機能を有する制御部16が設けられている。 筺体12の前面には、外光を装置本体11内部に取り入れるための採光部(図示せず)が形成されている。採光部は、空気取入部13が利用されて形成されていてもよい。
【0016】
筐体12の内部における送気用ファン15と空気取入口13との間の送風経路には、複数枚例えば4枚のパネル状のフィルター、具体的には、例えば粒径が500μm以上の比較的大きな塵埃等の粒子を捕集するプレフィルター21、空気中に含まれるウィルスや細菌等の有害物質を除去すると共に不活性化させて除菌する機能を有する光触媒フィルター22、活性炭フィルター23、および例えば0.3μm以上の微粒子を99.97%以上除去する能力を有するHEPAフィルター24が、空気取入口13から空気の流入方向に対してこの順で離間して並んで配設されてなるフィルター部が形成されている。
【0017】
光触媒フィルター22は、例えばアクリル繊維の官能基に例えば化学修飾により銀イオン(Ag+ )が配位されたものよりなり、例えば筺体12における採光部から取り入れられる外光が照射されることによりスーパーオキサイド(O2 - )およびヒドロキシラジカル(・OH)が連続的に発生されるものである。
【0018】
フィルター部を構成する各々のフィルターの厚みは、例えばプレフィルター21が1mm、光触媒フィルター22が1mm、活性炭フィルター23が2mm、HEPAフィルター24が7mmである。
【0019】
装置本体11には、各フィルターの作用によって清浄化されて送気用ファン15によって送気される空気を加湿する加湿手段30が筐体12の上部に設けられている。
加湿手段30は、図4および図5に示すように、下壁より上方に突出する送風路形成用筒状部分32を有する箱型形状の給水タンク31を具えてなり、送風路形成用筒状部分32の上端部に形成された凹所による吸水具保持部32A内に、通気性を有するロッド状の第1の吸水具35が収容されて配置されると共に、一部が給水タンク31内の水Wに浸水状態とされた第2の吸水具36が第1の吸水具35に密着されて配置されている。
この加湿手段30は、筐体12の空気送出部14を構成する筐体12の上面から突出する筒状部分14Aが給水タンク31における送風路形成用筒状部分32の下面開口部に例えば嵌合されて取り付けられている。
【0020】
第1の吸水具35は、各々互いに平行に上下方向に伸びる複数の通気孔を有するハニカム構造のものであって、例えば高吸水性抗菌不織布により構成されている。
第2の吸水具36は、例えば高吸水性抗菌不織布よりなる長尺なシート状のものであって、給水タンク31における送風路形成用筒状部分32に対向した位置に開口37が形成されている。
第2の吸水具36の両端部が浸水状態とされると共に開口の開口縁部が第1の吸水具35の上端面に密着されており、これにより、第2の吸水具36を介して第1の吸水具35が水が含浸された状態とされている。
【0021】
接続用チューブ40は、例えば可変形性および形状保持性を有する材質、例えばポリプロピレンよりなり、先端部に清浄空気供給ヘッド45が接続されると共に、基端部が加湿手段30における給水タンク31の上壁に形成された開口31Aに例えば螺合により接続されている。
接続用チューブ40が可変形性および形状保持性を有することにより、清浄空気供給ヘッド45を適正な位置に調整することができると共にこの状態を保持することができる。
【0022】
清浄空気供給ヘッド45は、図6に示すように、斜め上方を向くよう傾斜状態で形成された送気用開口46を有し、底壁に接続用チューブ40を介して供給される清浄空気吹出口47が形成されている。
そして、清浄空気供給ヘッド45内における清浄空気吹出口47の近傍位置に、装着者の呼気による温度変化を検出する温度検知手段50が設けられており、この温度検知手段50からの検知信号が装置本体11における制御部16に出力される。
【0023】
以上のポータブル型清浄空気供給装置10の一構成例を示すと、装置本体11の寸法は、例えば100×100×50mm(縦×横×高さ)であり、給水タンク31に水が貯水された状態における総重量(清浄空気供給ヘッド45および接続用チューブ40の重量を含む。)は、例えば183gであり、清浄空気の供給量が最大で30リットル/minである。
【0024】
このポータブル型清浄空気供給装置10においては、送気用ファン15により装置本体11内に空気が吸入されると、各フィルターの作用によって、当該空気中に含まれる塵埃等の粒子が除去されると共に、ウィルスや細菌等の有害物質が除去、不活性化されて清浄化される。具体的には、プレフィルター21によって比較的大きな粒子が除去された後、このプレフィルター21を通過したものが光触媒フィルター22、活性炭フィルター23およびHEPAフィルター24によって捕捉されると共に、装置本体内部に取り入れられた光、例えば太陽光や室内における蛍光灯からの放射光が光触媒フィルター22に照射されることにより連続して発生されるスーパーオキサイド(O2 - )およびヒドロキシラジカル(・OH)の強酸化作用によって各々のフィルターにより捕捉されたウィルスや細菌等の有害物質が不活性化(分解)される。
そして、フィルター部によって塵埃、ウィルスや細菌等が除去、除菌された清浄空気が加湿手段30における第1の吸水具35に通気されることにより適度の水分が付与されて、清浄空気供給ヘッド45から装着者の口元や鼻の周辺部に直接的に供給される。
【0025】
而して、このポータブル型清浄空気供給装置10においては、上述したように、送気用ファン15の動作状態が装着者の呼吸と同期させて制御される。すなわち、清浄空気供給ヘッド45に設けられた温度検知手段50からの検知信号に基づいて、装着者の呼気に起因する温度変化が検知されることにより清浄空気の供給量が減少されるよう送気用ファン15の回転速度が減速されると共に、温度検知手段50からの検知信号に基づいて、清浄空気の供給量が増加されるよう送気用ファン15の回転速度が元の状態に戻される。
【0026】
上記構成のポータブル型清浄空気供給装置10によれば、複数枚のフィルターの作用によって装置本体11内に吸入される空気に含まれる塵埃等の粒子が除去されるだけでなく、ウィルスや細菌等の有害物質が除去、不活性化されて除菌されるので、清浄度の高い空気を確実に得ることができ、当該清浄空気を清浄空気供給ヘッド45によって装着者の口元や鼻の周辺部に直接的に確実に供給することができる。例えば平均粒径が0.3〜2μmの微粒子を1万個/cm3 の割合で含む試験用空気を用い、清浄空気供給ヘッド45から供給される空気の状態を調べたところ、清浄空気供給ヘッド45から供給される空気に含まれる微粒子の割合が50個/cm3 であり、空気中に含まれる微粒子を確実に除去することができることが確認された。
しかも、清浄空気供給ヘッド45に設けられた温度検知手段50からの検知信号に基づいて送気用ファン15の動作状態を制御して装着者の呼吸と同期させる構成とされていることにより、極めて簡単な構造で、自然な呼吸を容易に行うことができるものとして構成することができる。
なお、光触媒フィルター22に対する光照射によって発生するヒドロキシラジカルは、例えば7μ秒程度と寿命が短く、拡散距離も例えば0.5μm程度とごく短いものであるので、人体に対して悪影響を及ぼすことがない。
【0027】
また、適度の水分が加湿手段30によって清浄空気に付与されることにより、清浄空気が直接的に装着者の口元や鼻の周辺部に送気されても、装着者の目などが乾燥することを防止することができる。
【0028】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明のポータブル型清浄空気供給装置においては、例えば空気あるいは誘導体を介して対向配置された電極に高電圧を印加することにより生ずる放電によってマイナスイオンを発生させて、マイナスイオンによって吸引された空気中の有害物質を不活性化させる放電イオン発生器が、装置本体11に設けられた構成とすることができる。このような放電イオン発生器は、例えば装置本体11の筺体12内における空気取入部13の内側の位置に設けることができる。
【0029】
放電イオン発生器としては、例えば図7に示すように、例えばセラミックスや石英ガラスなどよりなる平板状の誘電体61を介して一対の板状の第1電極62および第2電極63が、誘電体61の表面方向に対して相対的に偏位させた状態で互いに対向して平行に伸びるよう配設された電極構造体60を具え、電極62、63間に高電圧が印加される構成のものを用いることができる。
【0030】
このような放電イオン発生器を具えたポータブル型清浄空気供給装置によれば、人体に対して悪影響を及ぼすオゾンや窒素酸化物等を発生させることなしに、大気中に含まれる有害物質に対する所期の分解機能が確実に得られると共に、当該マイナスイオンによる人に対するリラクゼーション効果が得られる。
【0031】
また、装置本体内に設けられるフィルターの材質、組み合わせ、枚数およびその他の具体的な構成は、特に限定されるものではない。
例えば装置本体内に吸入された空気に含まれる粒子を静電的に除去する適宜の帯電フィルターが用いられていてもよく、このような帯電フィルターは、例えば光触媒フィルターと活性炭フィルターとの間に介挿することができる。
【0032】
清浄空気供給ヘッドとして、マスク面体を用いることもできる。マスク面体としては、密着型のものであっても、非密着型のものであっても、いずれのものであってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0033】
以上のように、本発明のポータブル型清浄空気供給装置は、塵埃等の粒子の除去効果だけでなく、ウィルスや細菌等を除去、不活性化させる高い除菌効果を有するものであり、しかも自然な呼吸を容易に行うことができるものであるので、上述したような空気中の微粒子によって媒介される多くの健康障害、例えばインフルエンザ、花粉症、タバコの排煙や排気ガスによる疾病、化学物質過敏症、ダニやホコリ等によるアレルギー等を個人レベルで防止するためのものとして有用である。具体的には、インフルエンザウィルスA3型、鳥コロナウィルス、メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)(院内感染性)、大腸菌、黄色ブドウ球菌(食中毒)、セレウス菌(嘔吐、下痢)、枯草菌(結膜炎)、緑膿菌(肺炎)、肺炎棹菌(肺炎)、O−157(食中毒)、プロテウス菌(尿路感染)、サルモネラ菌(食中毒)、レジオネラ菌(肺炎)、HIV(エイズ)、アデノウィルス(風邪)、ヘルペスウィルスなどのウィルスや細菌等に対して十分な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明のポータブル型清浄空気供給装置の一例における概観を示す斜視図である。
【図2】本発明のポータブル型清浄空気供給装置の使用形態の一例を示す説明図である。
【図3】図1に示すポータブル型清浄空気供給装置における装置本体の構成の概略を示す分解斜視図である。
【図4】図1に示すポータブル型清浄空気供給装置における加湿手段の構成の概略を示す分解斜視図である。
【図5】図1に示すポータブル型清浄空気供給装置における加湿手段の要部構成を示す部分断面図である。
【図6】図1に示すポータブル型清浄空気供給装置における清浄空気供給ヘッドの構成の概略を示す斜視図である。
【図7】本発明のポータブル型清浄空気供給装置に設けられる放電イオン発生器の一例における電極構造体の構成を概略的に示す説明用断面図である。
【符号の説明】
【0035】
10 ポータブル型清浄空気供給装置
11 装置本体
12 筺体
13 空気取入部
14 空気送出部
14A 筒状部分
15 送気用ファン
16 制御部
21 プレフィルター
22 光触媒フィルター
23 活性炭フィルター
24 HEPAフィルター
30 加湿手段
31 給水タンク
31A 開口
32 送風路形成用筒状部分
32A 吸水具保持部
35 第1の吸水具
36 第2の吸水具
37 開口
W 水
40 接続用チューブ
45 清浄空気供給ヘッド
46 送気用開口
47 清浄空気吹出口
50 温度検知手段
55 装着具
60 電極構造体
61 誘電体
62 第1電極
63 第2電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池により駆動される送気用ファンと、当該送気用ファンの送風経路に設けられたフィルター部とを具えた装置本体を具えてなり、送気用ファンの動作状態が人間の呼吸と同期させて制御されるポータブル型清浄空気供給装置であって、
フィルター部は、装置本体内部に吸入される空気中に含まれる有害物質を除去すると共に不活性化させる機能を有する光触媒フィルターを含むものにより構成されていることを特徴とするポータブル型清浄空気供給装置。
【請求項2】
光触媒フィルターは、アクリル繊維の官能基に銀イオンが配位されてなるものよりなることを特徴とする請求項1に記載のポータブル型清浄空気供給装置。
【請求項3】
装置本体に接続されて清浄空気を直接的に人の口元や鼻の周辺部に供給する清浄空気供給ヘッドを具え、当該清浄空気供給ヘッドには、温度検知手段が設けられており、
温度検知手段によって人間の呼気に伴う温度変化が検知されることにより清浄空気の供給量が減少されると共に、呼気が停止したことに伴う温度変化が検知されることにより清浄空気の供給量が増加されるよう、送気用ファンの動作状態が制御されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のポータブル型清浄空気供給装置。
【請求項4】
フィルター部によって清浄化された空気を加湿する加湿手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のポータブル型清浄空気供給装置。
【請求項5】
装置本体には、空気あるいは誘導体を介して対向して配置された電極に高電圧を印加することによりマイナスイオンを発生する放電イオン発生器が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のポータブル型清浄空気供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−202826(P2007−202826A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−25702(P2006−25702)
【出願日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(000137476)株式会社マルコム (15)
【Fターム(参考)】