説明

マイクロ波延伸装置

【課題】 有機合成材料からなる糸状物を加熱しながら引っ張り力を加え、当該糸状物を延伸させる延伸装置において、設備規模の縮小化と高速延伸の可能な延伸装置を提供する。
【解決手段】 マイクロ波発振器21からマイクロ波電力を伝送させる導波管回路の一部をアプリケータ本体28として形成すると共に、前記アプリケータ本体28には、糸状物100を引っ張りながら加熱する加熱通路を形成し、さらに、前記導波管には、単一伝送モードのマイクロ波電力を伝送させて前記アプリケータ本体28の加熱通路にマイクロ波電界を集中させる構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、PVA(ポリビニルアルコール)のような有機合成材料の糸状物を生産する工程において、マイクロ波加熱手段を利用して糸状物を加熱しながら引っ張り、糸状物を延伸する延伸装置に関する。
【背景技術】
【0002】
PVA(ポリビニルアルコール)のような有機合成材料からなる糸状のフィラメント(以下、単に「糸状物」と言う)を生産する工程において、糸状物を延伸させる工程があるが、この延伸工程は糸状物を構成する分子の方向を一様に揃える効果があり、結果として、糸状物の強度向上にもなることから重要な工程となっている。
【0003】
なお、延伸工程では、複数の糸状物を束にして延伸する場合もある。
このような延伸工程では、熱風や電気ヒーター等を用いて糸状物を加熱しながら引っ張り力を与えて延伸させて所望寸法の糸状物を製造している。
【0004】
そして、延伸工程で使用される加熱手段としては、一般的に、熱風、蒸気、赤外線ヒーターなどが用いられているが、このような加熱手段では、糸状物の表面から中心に向かって熱を拡散伝導させることになるため、熱伝導率の悪い材料で太い糸状物を延伸する場合や細い糸状物を複数本まとめて太い糸状物として延伸する場合には、少なくとも概略1分間程度の予備加熱工程を延伸工程の前段工程として設け、延伸に必要な温度にまで昇温しなければならない。
【0005】
したがって、このような延伸工程では、入口での分速が50mのような高速延伸の場合、前段工程として備える予備加熱工程は、最大50mの糸状物を加熱収容することができる部屋を設けて延伸を行うための加熱炉が必要になる。
【0006】
そして、延伸工程の巻取り側は、5倍から15倍程度の高速となり、次のエージング工程になる。
このため、従来の延伸工程は、大規模な加熱炉と大きなエネルギーを必要とする延伸装置を設備することになる。
【0007】
また、このような延伸工程においては、高速延伸させると、延伸可能な温度に達した糸状物の範囲が長くなり延伸点がぼけてしまい、品質が低下してしまうことがある。
したがって、従来の延伸工程では、上記の如く、延伸点がぼけて品質が落ちてしまうことがあるため、品質と生産性の観点から高速延伸が困難になる。
【0008】
一方、加熱手段としてマイクロ波電力源を備えた延伸装置が既に提案されている。
この延伸装置は、図18に示したように、水アプリケータ11によって糸状物であるモノフィラメント12の表面に水を塗布し、続いて、このモノフィラメント12がマイクロ波空洞13内に送られ、マイクロ波電力が照射される。
マイクロ波空洞13は、マイクロ波源14から出力したマイクロ波電力が導波管15を介して送られる構成となっている。
【0009】
したがって、モノフィラメント12の表面にコーテングされた水が加熱され、モノフィラメント12が加熱されることにより延伸を誘発する。
したがって、この延伸装置に備えられたマイクロ波電力源の加熱手段も糸状物の表面から中心に向かって熱を拡散伝導させる構成であることから、上記同様の問題を持っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特表平07―505455号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は上記した実情にかんがみ、従来の延伸装置の問題点となっている大規模化と高速延伸の難点の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した目的を達成するため、本発明では第1の発明として、有機合成材料からなる糸状物を加熱しながら引っ張り、当該糸状物を延伸させる延伸装置において、マイクロ波発振器からマイクロ波電力を伝送させる導波管の一部をアプリケータとして形成すると共に、前記アプリケータには、前記糸状物を通す加熱通路を形成し、さらに、前記導波管には、単一伝送モードのマイクロ波電力を伝送させて前記アプリケータの加熱通路にマイクロ波電界を集中させる構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置を提案する。
【0013】
第2の発明としては、上記した第1の発明のマイクロ波延伸装置において、加熱通路を連通させるようにして複数台のマイクロ波延伸装置を連結し、各々のマイクロ波延伸装置の導波管に伝送させるマイクロ波電力の電力値を制御する構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置を提案する。
【0014】
第3の発明としては、上記した第1の発明のマイクロ波延伸装置において、前記アプリケータには、前記加熱通路を形成する絶縁パイプを配置し、当該絶縁パイプ内に風を送る構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置を提案する。
【0015】
第4の発明としては、上記した第1の発明のマイクロ波延伸装置において、前記マイクロ波発振器に含むマグネトロンの陽極電流を制御してマイクロ波電力の電力値を調節する第1の電力調節手段と、前記導波管に設けた可変リアクタンス素子を制御してマイクロ波電力の電力値を調節するマイクロ波可変減衰器からなる第2の電力調節手段とを備え、前記第1、第2の電力調節手段とを併用してマイクロ波電力の電力値を調節する構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置を提案する。
【発明の効果】
【0016】
第1の発明は、導波管の一部をアプリケータとして形成し、導波管に単一伝送モードのマイクロ波電力を伝播させてアプリケータ内の加熱通路にマイクロ波電界を集中させる。
したがって、加熱通路を通す糸状物が内部から急速加熱されるので、高速延伸が可能になり、また、延伸装置の小型化、延伸工程時間の短縮、エネルギーの省力化が実現できる。
【0017】
すなわち、アプリケータを方形導波管で形成する場合は、導波管には単一伝送モードであるTE10モード、或いは、TM11モードのマイクロ波電力を伝送し、また、円筒形導波管でアプリケータを形成する場合は、TM01モードのマイクロ波電力を導波管に伝送すれば、このようなマイクロ波電力は特定の位置と方向にマイクロ波電界が現れるようになるから、アプリケータの加熱通路にマイクロ波電界を集中させることができる。
【0018】
さらに、具体的に述べれば、方形導波管にTE10モードのマイクロ波電力を伝送させれば、方形導波管の管軸に直交する矩形断面の長辺の中央が最も電界が強く表れ、その電界の方向は上記矩形断面の短辺に平行な方向となる。
したがって、この位置の電界の最も強い方向に糸状物を配置することにより、糸状物が延伸可能になる。
【0019】
方形導波管にTM11モードのマイクロ波電力を伝送させれば、方形導波管の管軸に直交する矩形断面の中央部が最も電界が強く現れ、その電界の方向は、導波管の管軸方向及び中央部を中心とする半径方向の組み合わせとなる。
したがって、糸状物を配置する方向は、管軸方向或いは管軸に直交する断面内の中心を通る任意の線上となる。
なお、糸状物を管軸に直交する断面内の中心を通る任意の線上とする場合は、管軸に直交する矩形断面の長辺に平行させて糸状物を走らせることが効率的となる。
【0020】
円形導波管にTM01モードのマイクロ波電力を伝送させると、TM11モードのマイクロ波電力を方形導波管に伝送ときと同じ電界分布となる。
したがって、円形導波管の円形断面の中央部に最も強い電界が現れ、その電界の方向は、導波管の管軸方向及び中央部を中心とする半径方向の組み合わせとなる。
したがって、糸状物を配置する方向は、管軸方向或いは管軸に直交する断面内の中心を通る任意の線上となる。
【0021】
一方、第1の発明は、導波管の端末(アプリケータの端末)は、ダミーロードによる端末(無反射終端)、または、金属板(これをプランジャと称呼する)によって短絡した端末としてある。
ダミーロードを用いて端末とすると、アプリケータ内に定在波が生じないので、糸状物の本数、糸状物の間隔などを自由にして延伸させることができる。
【0022】
また、端末をプランジャで短絡させると、反射状態となり大きな定在波が生じる。
定在波のピークにおける電界は、ダミーロードを用いたときの2倍となり、プランジャの位置を起点にして、(nλg/2)+(λg/4)の位置に現れる。ただし、nは1、2、3・・・、λgは導波管内の波長を表す。
この結果、定在波のピーク部に糸状物を配置すると、ダミーロードを用いたときの2倍のスピードで延伸が可能になる。
【0023】
また、第1の発明では、共振アイリスを備えてアプリケータ内を共振状態にしてマイクロ波加熱効率を上げることができる。
具体的には、アプリケータを含む共振器の共振の程度を示すQ値が大きくなるように設定するため、マイクロ波発振器の駆動電源の周波数が少々変動してもマイクロ波電力を共振器の中に伝播できるように構成する。
さらに、共振周波数をマイクロ波発振器の発振周波数に一致させるように、アプリケータの一面を可動可能にするプランジャを設け、所定のレベル以上の水準を確保する延伸レベルとすることができる。
【0024】
第2の発明は、複数台のマイクロ波延伸装置を連結しているので、高速延伸が安定して行うことができる。
例えば、1台目のマイクロ波延伸装置では予熱、2台目、3台目のマイクロ波延伸装置では延伸、4台目のマイクロ波延伸装置ではエージングを行うと言うように機能を分けることができるので、太い糸状物から一気に細い糸状物を生産できるので、延伸効率の高いマイクロ波延伸装置となる。
【0025】
第3の発明は、前記アプリケータには、加熱通路を形成する絶縁パイプを配置したので、導波管内の電界の強い部分に糸状物を誘導することができ、延伸の安定と高効率とが確保できる。
なお、絶縁パイプは、マイクロ波電力を吸収しない材料で構成する。
【0026】
また、この第3の発明によれば、糸状物をアプリケータ内に貫通させる場合、つまり、糸状物を絶縁パイプ内に貫通させる場合、絶縁パイプに糸状物を近づけて高圧エアーを用いて送れば、アプリケータ内を糸状物が容易に貫通する。
【0027】
このように、糸状物が絶縁パイプ内を貫通するようにすれば、外気に触れるのが絶縁パイプ内だけとなるので、塵埃が導波管内に入らなく、放電等の原因を断つことができる。
さらに、延伸動作中にも絶縁パイプに適当な量の風を流しておけば、糸状物から放出される気体を速やかにアプリケータ外に排出することができ、絶縁パイプの汚れも防止することができる。
【0028】
第4の発明は、マイクロ波発振器に含むマグネトロンの陽極電流を制御してマイクロ波電力の電力値を調節する第1の電力調節手段と、導波管に設けたマイクロ波可変減衰器とを備え、延伸装置に供給するマイクロ波の電力値を制御する構成となっている。
【0029】
すなわち、マグネトロンは陽極電流を減少させて出力するマイクロ波電力を大きく変化させると、不安定な動作となるから、上記したマイクロ波可変減衰器を併用してマイクロ波の電力値を制御する構成とし、エネルギーの省力化を考慮しつつ安定したマイクロ波電力を供給できるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1実施形態として示した方形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
【図2】第2実施形態として示した方形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
【図3】第3実施形態として示した方形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
【図4】TE103モードのマイクロ波電力で共振状態となったときの電界分布を示す図である。
【図5】マグネトロンを駆動する駆動回路の陽極電源を単相半波整流方式としたときのマイクロ波電力波形図の概念図である
【図6】上記の駆動回路に備える陽極電源を単相全波整流方式としたときのマイクロ波電力波形図の概念図である。
【図7】上記の駆動回路に備える陽極電源を3相全波整流方式としたときのマイクロ波電力波形の概念図である。
【図8】マイクロ波電力が理想的な直流状態であると仮定し、単相全波整流方式のマイクロ波電力波形としたときのマイクロ波照射エネルギーを示した説明図である。
【図9】図1に示す延伸装置のアプリケータの一例を示す斜視図である。
【図10】図1に示す延伸装置のアプリケータ内に発生する電磁界状態を示し、(A)図は管軸に直交方向のアプリケータの断面図、(B)図はアプリケータの縦断面図、(C)図はアプリケータの横断面図を示す説明図である。
【図11】第4実施形態として示した円形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
【図12】第5実施形態として示した円形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
【図13】図9に示す延伸装置を3台連結して第6実施形態として示した方形導波管式延伸装置の延伸ヘッド部を示す簡略断面図である。
【図14】図9同様に延伸装置を5台連結して第7実施形態として示した方形導波管式延伸装置の延伸ヘッド部を示す簡略断面図である。
【図15】マイクロ波電力を調節するマイクロ波可変減衰器を備えた第8実施形態の方形導波管式延伸装置を示す簡略断面図である。
【図16】方形導波管式延伸装置が備えるアプリケータに糸状物を貫挿する絶縁パイプを備えた実施形態を示す部分断面図である。
【図17】円形導波管式延伸装置が備えるアプリケータに糸状物を貫挿する絶縁パイプを備えた実施形態を示す部分断面図である。
【図18】従来の延伸装置が備える円形導波管型アプリケータを示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
次に、本発明の実施形態について図面に沿って説明する。
図1は、第1実施形態として示した方形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
この図において、21はマイクロ波発振器で、このマイクロ波発振器21は駆動回路22によって駆動されるマグネトロン23を備え、単一伝送モードのマイクロ波電力を出力する。
そして、マイクロ波発振器21が出力するマイクロ波電力が、アプリケータを含む導波管回路に伝送される。
なお、駆動回路22は、陽極電源と陰極電源とを備えてマグネトロン23を駆動する回路構成となっている。
【0032】
本実施形態の導波管回路は、図示する如く、高周波結合器24、パワーモニター25、アイソレータ26、つなぎ導波管27、アプリケータ本体28、ダミーロード29によって構成してある。
なお、アイソレータ26は、サーキュレータ30とダミーロード31とによって構成してあるが、これらサーキュレータ30とダミーロード31との間にはパワーモニター32が設けてある。
【0033】
また、本実施形態では、アプリケータ本体28を形成する導波管のH面の中央部に短筒状の糸ガイド28a、28bを設け、糸状物100をこれら糸ガイド28a、28bによって案内してアプリケータ本体28内を貫通させるようにしてある。
このように構成した延伸装置は、マイクロ波発振器21が出力するマイクロ波電力が高周波結合器24に結合し、この高周波結合器24からアプリケータ本体28側に向かってマイクロ波電力が伝送され、ダミーロード29により吸収される。
このとき、導波管のH面の中央部が電界最大となる。
【0034】
したがって、糸状物100が糸ガイド28a、28bによって案内されて電界最大部に位置するので、糸状物100の内部からマイクロ波加熱されるから、糸状物に引っ張り力を加えることによって糸状物100が効率良く高速延伸される。
また、アプリケータ本体28が方形導波管で形成され、糸状物100がそのE面に平行するように挿通されるので、アプリケータ本体28内に位置する糸状物100の距離が短く、加熱されて延伸する延伸領域が短縮され、延伸点がぼけると言う問題が解決できる。
【0035】
なお、上記したアプリケータ本体28は、糸状物100を巻き込んだ巻送リールと、延伸した後の糸状物100を巻き取る巻取リールとの間に配設されており、巻送リールより送り出される糸状物100の送り速度に対し巻取リールによって巻き取られる糸状物100の巻取り速度を速くし、アプリケータ本体28内を通過する糸状物100に所定の強さの引っ張り力(糸状物100の長手方向の引っ張り力)を与える構成となっている。
【0036】
また、本実施形態の場合、糸状物100は、太くても直形が5mm程度であるので、導波管内を伝播するマイクロ波電力の波長の4%以下となるから、糸状物100で反射されるマイクロ波電力は無視することができる。
したがって、アプリケータ本体28のH面の中央部であって、導波管の管軸方向に複数本の糸状物を並べても同等レベルの延伸が可能になる。
【0037】
さらに、パワーモニター25によって進行波電力をモニターすることができ、パワーモニター32によって反射波電力をモニターすることができる。
また、進行波電力についてマイクロ波発振器21の指示値を用いるのであれば、アプリケータ本体28からの反射波電力は無視できるので、パワーモニター25、32は省略することができる。
また、本実施形態の場合は、マイクロ波発振デバイスとしてマグネトロン23を備えたが、マイクロ波電力を出力するものであれば、その他のものを使用することができる。
【0038】
図2は第2実施形態として示した方形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
この第2実施形態は、図1に示した第1実施形態の延伸装置において、つなぎ導波管27に換えてスタブチュナー33を設け、さらに、ダミーロード29に換えて可動プランジャ34を設けたことが特徴となっており、その他は同じ構成となっている。
【0039】
本実施形態の延伸装置は、マイクロ波発振器21が出力するマイクロ波電力が高周波結合器24に結合し、この高周波結合器24からアプリケータ本体28側に向かって伝送され、可動プランジャ34の可動部34aの導体面で反射される。
このとき、導波管のH面の中央部が電界最大となる。
また、可動プランジャ34の可動部34aを移動させることで、進行波電力と反射波電力の相互作用を利用してアプリケータ本体28内に電圧定在波を発生させ、この電圧定在波の最大位置を糸状物100が通過するように位置合わせしてある。
【0040】
電圧定在波の最大位置の電界強度は、図1の延伸装置に比べ2倍の強度になることから、糸状物100の加熱効率が増大し、この結果、高速延伸に有利となる他、マイクロ波電力を小さく設定することができる。
なお、スタブチューナー33は、アプリケータ本体28内の糸状物100から反射されるマイクロ波電力の逆位相のマイクロ波電力を発生させて反射波電力を打ち消して、100%の進行波電力をアプリケータ本体28側に伝送させる機能をもっている。
すなわち、パワーモニター32の指示値を見て、反射波電力がゼロになるように、スタブチューナー33を調節する。
【0041】
図3は、第3実施形態として示した方形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
この第3実施形態は、図2に示した第2実施形態の延伸装置において、スタブチュナー33とアプリケータ本体28との間に共振用アイリス35を配置したことが特徴となっており、その他は同じ構成となっている。
【0042】
本実施形態のように、共振用アイリス35を配置することにより、この共振用アイリス35、アプリケータ本体28、可動プランジャ34の可動部34aで囲まれた空間に共振空間36が形成され、この共振空間36が可動プランジャ34の可動部34aの移動調整によりマイクロ波発振器21の発信周波数で共振状態となる。
したがって、共振空間36を共振状態にすると、電界の強さが共振の程度に応じて大きな倍率となるので、糸状物100を高速延伸可能な温度にするに必要なマイクロ波電力を更に小さくすることができる。
【0043】
図4は、共振空間36が約96mm×60mm×240mmの大きさであるとき、TE103モードのマイクロ波電力で共振状態となったときの電界分布を示す。
この電界分布図に示す点線楕円内に糸状物100を配置することにより、糸状物100が効果的に延伸される。
【0044】
続いて、図3に示した延伸装置を用いて測定したマイクロ波電力と延伸スピードの関係について述べる。
図5はマグネトロン23を駆動する駆動回路22の陽極電源を単相半波整流方式としたときのマイクロ波電力波形図、図6はその陽極電源を単相全波整流方式としたときのマイクロ波電力波形図、図7はその陽極電源を3相全波整流方式としたときのマイクロ波電力波形図を各々示す概念図である。
【0045】
これらマイクロ波電力波形のうち、図5に示す単相半波整流方式の陽極電源を採用した場合は、延伸時間が長くなり、延伸装置の実用には適当な結果が得られなかった。
図6に示す単相全波整流方式の陽極電源を採用した場合は、加熱炉を使った従来の延伸装置の延伸時間で延伸が可能であったが、安定した延伸ができなかった。
なお、単相全波整流方式の陽極電源に平滑回路を付加すると、マイクロ波電力波形の瞬時値の最低値がゼロではなくなるので、安定した延伸が可能になるが、通常、平滑用オイルコンデンサを用いるので、オイルの信頼性を考慮すると、平滑回路が不要となる図7に示す3層全波整流方式の陽極電源とすることが好ましい。
【0046】
一方、図5、図6に示す波形図のマイクロ波電力では、マイクロ波最大変化量とマイクロ波電力のピーク値が同じとなるが、繰り返し周期は、図5のマイクロ波電力が20ms(50Hzの場合)、図6のマイクロ波電力が10ms(50Hzの場合)となる。
これに対し、図7の3相全波整流のマイクロ波電力は、マイクロ波最大変化量がマイクロ波電力のピーク値の13.4%に過ぎず、繰り返し周期も3.33msと短くなる。
このようなマイクロ波電力の違いが延伸性に大きく影響を及ぼしていることが分かった。
【0047】
なお、図示は省略するが、3相半波整流方式の陽極電源を採用すると、図7同様のマイクロ波電力波形となるが、マイクロ波最大変化量がマイクロ波電力のピーク値の50%、繰り返し周期が6.67msとなる。
【0048】
ここで、ひずみ率を、マイクロ波電力のピーク値に対するマイクロ波最大変化量(%)で定義する。
ひずみ率=(マイクロ波電力変化量/ピーク・マイクロ波電力値)×100(%)
【0049】
今、ここでマイクロ波電力が理想的な直流状態であると仮定し、マイクロ波電力波形が図6に示す単相全波整流方式のマイクロ波電力波形とすれば、図8に示すマイクロ波電力の斜線部分の面積がマイクロ波照射エネルギーEonとなる。
そして、理想的な直流状態との差、すなわち、理想状態に対する不足エネルギーがEshortとなる。
【0050】
この定義にしたがって、単相全波整流方式、3相半波整流方式、3相全波整流方式の3つの陽極電源について検討した結果を下記表1に示す。
ここで、エネルギー変動率δを、
δ={Eshort/(Eon+Eshort)}×100(%)
と定義した。
また、下記表1は、3種類の陽極電源方式において、マイクロ波照射エネルギーを同じにする条件で解析した結果である。
【0051】
【表1】

【0052】
一方、導波管構成のアプリケータ本体に単一伝送モードのマイクロ波電力を導入した場合、例えば、図9に示すように、方形導波管構成のアプリケータ本体28のH面の中央部を、糸状物100が導波管の管軸にクロスするように送られる。
したがって、図10に示すように、導波管内の電界が最も強い部分を糸状物100が通過する。
なお、マイクロ波電力が作用する距離Lは、導波管WRJ―2の場合、L=54、6mm、H面の内面距離D=109.2mmである。
【0053】
なお、図9は図3に示すアプリケータ本体28を示す斜視図であり、図10はアプリケータ本体28内の電磁界の発生状態を示し、図7(A)は管軸に直交する断面を、図7(B)は管軸方向の縦断面を、図7(C)は管軸方向の横断面を各々示している。
【0054】
下記表2は、上記した図3の方形導波管式延伸装置に単相全波整流方式の陽極電源を備えて延伸測定した結果を示す。
【0055】
【表2】

【0056】
この表2より分かるように、No.1の条件、つまり、糸状物100の送り速度が10m/分のとき、延伸はできるが、延伸時間が長くなる。
また、No.2の条件、つまり、糸状物100の送り速度が15m/分のときは延伸ができなかった。
このことから、高速延伸が不適当となる限界が表2のNo.1の条件と推定できるから、次のようにして延伸の限界を知ることができる。
【0057】
1.単相全波整流
上記表1のNo.1より、エネルギー変動サイクルー=10ms、エネルギー変動は100%―42.9%=57.1%、また、表2のNo.1より、波数32.7個が延伸時間が長く限界NG、波数21.8が延伸ができずNGとなることが分かった。
【0058】
2.3相半波整流
上記表1のNo.2より、エネルギー変動サイクルー=6.67ms、エネルギー変動は100%−79.1%=20.9%、また、単相全波整流のエネルギー変動率が57.1%であったのに対し、3相半波整流のエネルギー変動率が20.9%となったことから、緩和指数として(57.1/20.9)=2.73を仮定すると、下記表3のようになる。
【0059】
【表3】

【0060】
3.3相全波整流
上記表1のNo.3より、エネルギー変動サイクルー=3.33ms、エネルギー変動は100%−95.3%=4.7%、また、単相全波整流のエネルギー変動率が57.1%であったのに対し、3相全波整流のエネルギー変動率が4.7%となったことから、緩和指数として(57.1/4.7)=12.1を仮定すると、下記表4のようになる。
【0061】
【表4】

【0062】
以上の測定結果から、駆動回路22の陽極電源として単相全波整流電源を備えると、糸状物100がアプリケータ28内を10m/分より短い速度で通過すると、延伸ができなくなるため、高速延伸には適さない延伸装置となる。
また、駆動回路22の陽極電源として3相全波整流電源を備えると、糸状物100がアプリケータ28内を50m/分より短い速度で通過しても、延伸が可能で、高速延伸に適する延伸装置となることが確認された。
【0063】
図11は、第4実施形態として示した円形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
本実施形態は、導波管回路について、高周波結合器24、パワーモニター25、アイソレータ26、スタブチューナー33、同軸導波管変換部37、同軸管38、延伸用のアプリケータ本体39、可動プランジャ40より構成した点に特徴があり、その他は図2の実施形態の延伸装置と同じ構成である。
【0064】
また、本実施形態の場合、上記のアプリケータ本体39と可動プランジャ40は円筒導波管構成としてあり、さらに、アイソレータ26は上記した実施形態と同様に、サーキュレータ30とダミーロード31とより形成し、また、これら、サーキュレータ30とダミーロード31の間にはパワーモニター32を設けて反射波電力をモニターする構成となっている。
【0065】
一方、上記した同軸導波管変換部37には、マイクロ波電力を効率よく同軸管38に伝播させるために、マッチング用の金属製ブロック37aが設けてあり、また、同軸管38の外導体38aによって同軸導波管変換部37とアプリケータ本体39とを接続固定してある。
同軸管38の内導体38bは、一端部側については、ブロック37aを貫通して糸ガイド37bに固定してあり、その他端側については、アプリケータ本体39内に突出させ、その突出長さ38cが4分の1の波長分としてある。
【0066】
また、可動プランジャ40の可動部40aを支持する可動軸40bは中空とし、糸ガイドの機能を持たせてある。
すなわち、糸状物100は糸ガイド37bと可動軸40bとで支持されてアプリケータ本体39内を通過するようになっている。
なお、本実施形態の場合は、アプリケータ本体39内と、可動プランジャ40の可動部40aとで囲まれた空間が共振空間41となっている。
【0067】
本実施形態の延伸装置は、可動プランジャ40の可動部40aを移動調整することにより、共振空間41にはTM01nモードの共振状態をつくることができるので、アプリケータ本体39を形成する円筒体の中心軸に沿って電界が集中して発生するから、糸状物100をアプリケータ本体39の中心軸に沿って挿通することにより、糸状物100が加熱されながら引っ張り力をうけて高速延伸される。
【0068】
図12は、第5実施形態として示した円形導波管式延伸装置の簡略断面図である。
本実施形態は、図11に示した第4実施形態の同軸導波管変換部37に変えて結合用導波管42を設け、この結合用導波管42を介してアプリケータ本体39に連結したことが特徴となっており、その他は図11の第4実施形態と同じ構成である。
【0069】
結合用導波管42は、方形導波管であり、そのE面を円筒形のアプリケータ本体39の管軸に平行させるよう連結してある。
また、結合用導波管42を連結するアプリケータ本体39の側面には、結合用導波管42の内径より小さい孔径の結合孔39aを形成し、マイクロ波電力をこの結合孔39aを通してアプリケータ本体39内に伝播する。
【0070】
他方、アプリケータ本体39の端面に設けた糸ガイド39bは、アプリケータ本体39内に突出させた長さλ/4の突出部39cを設け、この突出部39cと結合用導波管42が対向した位置関係になる構成としてある。
このように配置構成することにより、突出部39cの先端にマイクロ波電界が集中するので、アプリケータ本体39内にTM01モードが発生する。
【0071】
したがって、可動プランジャ40の可動部40aを移動調整することで、共振空間41がTM01nモードの共振状態となるから、アプリケータ本体39である円筒体の中心軸に沿ってマイクロ波電界が集中する。
これより、アプリケータ本体39の中心軸に沿って糸状物100を挿通させれば、糸状物100の高速延伸が可能になる。
【0072】
図13は、複数の方形波導波管式延伸装置を連結して構成した第6実施形態の延伸装置を示す簡略断面図である。
この図面では、3台の延伸装置45、46、47を連結した延伸装置の延伸ヘッド部を示している。
【0073】
すなわち、各延伸装置45、46、47のアプリケータ45a、46a、47aの加熱通路を連結し、連結した加熱通路内に糸状物100を挿通させる構成としてある。
なお、図示する延伸ヘッド部の各々には、図3に示すところの、マイクロ波発振器21、高周波結合器24、パワーモニター25、アイソレータ26と同様の各部品をつなぎ導波管45b、46b、47bを介して連結し、矢印方向からマイクロ波電力Pを伝播する構成としてある。
【0074】
図14は、図13同様に複数の方形波導波管式延伸装置を連結して構成した第7実施形態を示す延伸装置の簡略断面図である。
この図面では、5台の延伸装置48、49、50、51、52の延伸ヘッド部を連結した一例を示している。
【0075】
本実施形態は、図13の実施形態に比べ、延伸装置48、49、50、51、52を1つ置きに180度回転させた位置で連結したこと、アプリケータ48a、49a、50a、51a、52aとスタブチューナ48b、49b、50b、51b、52bとの間につなぎ導波管48c、49c、50c、51c、52cを配置したことにおいて相違しているが、その他は同様の構成である。
ただし、本実施形態では、接続リング53〜58の高さを低くできる有利さがある。
【0076】
なお、各延伸装置48、49、50、51、52を順次に90度回転させた位置で連結する構成とすることもでき、このように構成すれば、アプリケータ48a、49a、50a、51a、52aのフランジの衝突を避けることができるので、接続リング53〜58を省略することができる。
また、上記した第6,第7実施形態は、図3に示した延伸装置を複数台連結したが、図1、図2、図11、図12に示した延伸装置を複数台連結した構成とすることもできる。
【0077】
上記のように、複数の延伸装置を連結した延伸装置は、既に述べたように、例えば、1台目のマイクロ波延伸装置で予熱、次のマイクロ波延伸装置で延伸、その次のマイクロ波延伸装置でエージングを行うと言うように機能を分けることができるので、太い糸状物から一気に細い糸状物を生産でき、延伸効率の高いマイクロ波延伸装置となる。
【0078】
図15は第8実施形態と示した延伸装置の簡略断面図である。
本実施形態は、駆動回路22の陽極電源を使用したマグネトロン23の陽極電流を制御してマイクロ波電力の電力値を調節する他に、マイクロ波可変減衰器を備えてマイクロ波電力を微細に調節する電力調整装置を備えた延伸装置となっている。
【0079】
図15は図3の延伸装置に電力調節装置を備えた一例を示している。
すなわち、図3に示す延伸装置において、高周波結合器24とパワーモニター25との間に、アイソレータ61と可変リアクタンス素子(可変サセプタンス素子)62とを接続して形成したマイクロ波可変減衰器60からなる電力調節装置が設けてある。
【0080】
なお、アイソレータ61は、サーキュレータ63とダミーロード64とから形成し、また、可変リアクタンス素子62はEHチューナーで構成してあるが、この可変リアクタンス素子62については、Eチューナ、Hチューナ、或いは、スタブチューナとしても構成することができる。
【0081】
このように構成した延伸装置は、マイクロ波発振器21より発振されたマイクロ波電力の一部を可変リアクタンス素子62の調整にしたがって反射させて電力調節する。
そして、可変リアクタンス素子62で反射された反射電力がサーキュレータ63によってダミーロード64に向かって曲げられ、ダミーロード64により吸収される。
したがって、アイソレータ61を透過した透過電力がパワーモニター25によって表示され、この透過電力が続く導波管回路部に伝播し、既に述べたところの糸状物100の延伸が行われる。
【0082】
この結果、本実施形態の延伸装置によれば、駆動回路22によってマグネトロン23の陽極電流を変えてマイクロ波電力の電力値を大まかに調節し、その後、可変リアクタンス素子62を使ってマイクロ波電力を微調整するなどの方法により電力調節することができる。
なお、このように備える電力調節装置は、図3の延伸装置に限らず、上記した実施形態の各延伸装置についても同様に備えることができる。
【0083】
図16は、上記した方形導波管式延伸装置に備えるアプリケータ本体28の加熱通路に絶縁パイプを設けた実施形態を示す部分断面図である。
図示するように、アプリケータ28を形成する導波管の上下のH面を貫通するように絶縁パイプ70を備え、この絶縁パイプ70内を糸状物100が貫挿するようにしてある。
【0084】
また、本実施形態では、上下の糸ガイド28a、28bに固着してあるが、これら糸ガイド28a、28bについては、高さを可能なる限り低くしてもマイクロ波電力が漏洩しないように、絶縁パイプ70との間にマイクロ波吸収体71が設けてある。
なお、糸ガイドについては、糸状物100の挿入を容易にするため、ロート状に形成してもよく、また、マイクロ波吸収体71に変えてチョーク構造を組入れても高さを低くすることができる。
【0085】
図17は、図12に示した円形導波管式延伸装置に備えるアプリケータ本体39の加熱通路に絶縁パイプを設けた実施形態を示す部分断面図である。
本実施形態では、糸ガイド39bに固着した絶縁パイプ72を可動プランジャ40の可動軸40bにより摺動自在に支持する構成とし、糸状物100を絶縁パイプ72内に貫挿させる構成としてある。
【0086】
このように絶縁パイプを設けた延伸装置によれば、糸状物100を絶縁パイプ70または72内に貫通させる場合、糸状物100を絶縁パイプ70または71を近づけて高圧エアーを用いて送くることにより、アプリケータ内に糸状物100が容易に貫通する。
【0087】
また、上記のように、糸状物100が絶縁パイプ70または71内を貫通するようにすれば、外気に触れるのが絶縁パイプ内だけとなるので、塵埃が導波管内に入らなく、放電等の原因を断つことができる。
さらに、延伸動作中にも絶縁パイプ70または71に適当な量の風を流しておけば、糸状物100から放出される気体を速やかにアプリケータ外に排出することができ、絶縁パイプ70または71の汚れも防止することができる等の効果がある。
【産業上の利用可能性】
【0088】
有機合成材料の糸状物を生産する工程において、糸状物を引っ張りながらマイクロ波加熱手段を利用して加熱し、糸状物を延伸する延伸装置に適用する。
【符号の説明】
【0089】
21 マイクロ波発振器
22 駆動回路
23 マグネトロン
25 パワーモニター
26 アイソレータ
28 アプリケータ本体
29 ダミーロード
30 サーキュレータ
31 ダミーロード
32 パワーモニター
33 スタブチューナー
34 可動プランジャ
35 共振用アイリス
37 同軸導波管変換部
38 同軸管
39 アプリケータ本体
40 可動プランジャ
42 結合用導波管
45〜52 延伸装置
60 マイクロ波可変減衰器
61 アイソレータ
62 可変リアクタンス
70、72 絶縁パイプ
100 糸状物
















【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機合成材料からなる糸状物を加熱しながら引っ張り、当該糸状物を延伸させる延伸装置において、
マイクロ波発振器からマイクロ波電力を伝送させる導波管の一部をアプリケータとして形成すると共に、前記アプリケータには、前記糸状物を挿通する加熱通路を形成し、
さらに、前記導波管には、単一伝送モードのマイクロ波電力を伝送させて前記アプリケータの加熱通路にマイクロ波電界を集中させる構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置。
【請求項2】
請求項1に記載したマイクロ波延伸装置において、
前記加熱通路を連通させるようにして複数台のマイクロ波延伸装置を連結し、各々のマイクロ波延伸装置の導波管に伝送させるマイクロ波電力の電力値を制御する構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置。
【請求項3】
請求項1に記載したマイクロ波延伸装置において、
前記アプリケータには、前記加熱通路を形成する絶縁パイプを配置したことを特徴とするマイクロ波延伸装置。
【請求項4】
請求項1に記載したマイクロ波延伸装置において、
前記マイクロ波発振器に含むマグネトロンの陽極電流を制御してマイクロ波電力の電力値を調節する第1の電力調節手段と、
前記導波管に設けて可変リアクタンス素子を制御し、マイクロ波電力の電力値を調節するマイクロ波可変減衰器を備える第2の電力調節手段とを備え、
前記した第1、第2の電力調節手段を併用してマイクロ波電力の電力値を調節する構成としたことを特徴とするマイクロ波延伸装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2010−168689(P2010−168689A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−12765(P2009−12765)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【出願人】(000114031)ミクロ電子株式会社 (37)
【Fターム(参考)】