説明

マルチソース選択操作方式

【課題】多数のソース群やそれに含まれる各種のソースを任意に選択する操作を、1つのモニタ画面上で容易に行うことができる「マルチソース選択操作方式」とする。
【解決手段】1画面に複数のソース群毎の選択操作領域を設定し、各ソース群毎にそのソース群に含まれるソースの選択部を表示し、利用者が任意の一つのソース群またはソースを選択したとき、選択したソース群の特定のソースの操作部を表示すると共に、同一画面内に他のソース群に含まれるソースの選択部も表示し、それにより1つのソース群のソースを選択しているときにも、直ちに他のソース群内のソースの選択を可能とする。その際の選択操作領域は、選択したソース群については他より広く表示し、また、各ソース群の選択操作領域以外の領域に選択したソースの情報を表示し、また、現在選択しているソース群或いは以前最後に使用したソース群の選択操作領域を他より広く表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は例えば車両に搭載しているラジオやCD、HDD等のオーディオ装置、更にはこれに接続する携帯プレーヤ等の各種のソースを容易に選択することができるようにしたマルチソース選択操作方式に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のオーディオ装置の発達により、CDプレーヤのほかHDDに大量の楽曲をダウンロードして聴くHDDプレーヤ、更にはオーディオ装置に大量の楽曲を収録した携帯プレーヤを接続して聴くことも行われ、またラジオ放送についてもAM放送やFM放送のほか、多数のチャンネルをもつデジタル放送も普及している。更にテレビ放送についても地上デジタル放送を初め種々のテレビ放送が受信可能となっており、またテレビモニタにはDVD等のビデオ機器を接続し、更には大量の画像を伴う楽曲を収録したプレーヤを接続して視聴する等、各種のメディアについての多様なオーディオビジュアル装置を利用して楽しむことができるようになっている。
【0003】
特に車両においては、できる限り1つのオーディオ装置により前記のような多数のソースを取り扱うことができるようにすることが好ましく、また車両用オーディオ装置は運転者が取り扱うことが多いため、オーディオ装置の操作によってできる限り運転に支障がないように、それらの機器の操作を1箇所でできるようにし、またその操作はできる限りわかり易くする必要がある。また、このようにオーディオ装置として多数のソースを備え、任意に選択して利用し、その操作性の向上が望まれているのは前記のような車載用オーディオ装置に限らず、家庭用オーディオ装置等においても同様である。
【0004】
なお、前記のように多数のソースについて、単なるオーディオ以外に画像も含むオーディオも存在し、通常のテレビ放送のほか映画を含む各種のDVDやHDDも存在するが、最も代表的な装置がオーディオ装置であるため、以下には「オーディオ装置」と総称する。
【0005】
従来より、ナビゲーション装置の画面にオーディオ装置の操作用入力部を表示する技術は特開2004−132741号公報(特許文献1)に開示され、各種装置が接続された車載機器の操作性を向上するためモニタに全ての機器操作を行うことができる画面を表示し、順に操作を絞り込んでいく技術は特開平11−198744号公報(特許文献2)に開示されている。
【特許文献1】特開2004−132741号公報
【特許文献2】特開平11−198744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記のように特に車両用オーディオ装置を初めとする各種オーディオ装置においては、多数のソースを備え、任意に選択して利用するようになっているが、前記特許文献1に開示されているような、単にモニタ画面上のナビゲーション画面を表示している一部にオーディオ装置の操作メニューを表示するのみでは、前記のような多種類のオーディオ装置を任意に選択することは困難である。
【0007】
また、前記特許文献2に開示されているような、モニタ画面上に全機能表示指示領域を設け、その画面で特定の機能を選択した後はその機能についての操作画面を表示するようにするのみでは、特定のソースの再生等の操作を行っているときに直ちに他のソースに切り替えてその再生操作を行いたいと思ったときには、再び全機能表示指示領域を表示する画面に戻し、希望する機能を選択した後その機能の操作を行うために、操作機能を順に絞り込んでいく必要があり、多くの手数を要するという問題がある。このことは特に車両用オーディオ装置において、運転者がこのような多数の操作を行うことは好ましくない。
【0008】
更に、前記のような操作メニューの表示、或いは機能選択メニューの表示は、単にモニタにそれらのメニュー表示を行うだけであり、必ずしも利用者が選択しやすいメニュー画面とはなっていない。
【0009】
したがって本発明は、多数のソース群やそれらのソース群に含まれる各種のソースを任意に選択して、それぞれのメディアの各種操作を行うに際して、1つのモニタ画面上でそれらのソース群や各ソースの選択と、それらのソースの操作を容易に行うことができるようにしたマルチソース選択操作方式を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係るマルチソース選択操作方式は、上記課題を解決するため、1画面に表示した複数のソース群に含まれる複数のソースの選択部を利用者が任意に選択指示して、複数のソースの内のいずれか一つを出力するマルチソース出力装置において、利用者が任意の一つのソース群またはソースを選択したとき、選択したソース群のソース選択部及び選択したソース群に含まれる特定のソースの操作部を表示すると共に、同一画面内に他のソース群に含まれるソースの選択部も表示することを特徴とする。
【0011】
本発明に係る他のマルチソース選択操作方式は、前記マルチソース選択操作方式において、前記画面内における複数のソース群毎に、各ソース群に含まれるソースの選択部を表示する選択操作領域を可変に設定することを特徴とすることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る他のマルチソース選択操作方式は、前記マルチソース選択操作方式において、選択したソース群の選択操作領域を他のソース群の選択操作領域より広く表示することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る他のマルチソース選択操作方式は、前記マルチソース選択操作方式において、前記ソース群の中で以前最後に使用したソース群の選択操作領域を、他のソース群の選択操作領域より広く表示することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る他のマルチソース選択操作方式は、前記マルチソース選択操作方式において、前記複数のソース群選択操作領域以外の領域に、現在選択しているソース群またはソースの情報を表示することを特徴とする。
【0015】
本発明に係る他のマルチソース選択操作方式は、前記マルチソース選択操作方式において、前記ソース群の選択操作領域には、ソース群の中で以前最後に使用したソースの選択部を中心に配置することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る他のマルチソース選択操作方式は、前記マルチソース選択操作方式において、前記中心に配置したソースについて操作部も表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明は上記のように構成したので、多数のソースを任意に選択して、それぞれのソースの各種操作を行うに際して、1つのモニタ画面上でそれらのソースの選択とそれらのソースの操作を容易に行うことができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は、多数のソースを任意に選択して、それぞれのソースの各種操作を行うに際して、1つのモニタ画面上でそれらのソースの選択とそれらのソースの操作を容易に行うことができるようにするという課題を、1画面に表示した複数のソース群または1つのソース群に含まれる複数のソースの選択部を利用者が任意に選択指示して、複数のソースの内のいずれか一つを出力するマルチソース出力装置において、利用者が任意の一つのソース群またはソースを選択したとき、選択したソース群のソース選択部及び選択したソース群に含まれる特定のソースの操作部を表示すると共に、同一画面内に他のソース群に含まれるソースの選択部も表示することにより実現した。
【実施例1】
【0019】
本発明の実施例を図面に沿って説明する。図1(a)は現在放送受信機を利用し、特に特定のFM放送曲の電波を受信して聴いている、「FMラジオ受信表示画面」を示している。したがって画面1の全体にわたって現在選択しているソース群は「Radio」であることを表示し、上部に現在このソース群の1つのソースであるFM放送を受信していることを示す「FM」を表示し、その下に受信している放送局の名前である「FM TOKYO」を表示し、その下に放送周波数である81.3(MHz)を表示している。
【0020】
図1に示す例においては同図(a)の表示状態から、利用者が画面に指等で触れることにより、同図(b)のような各種のソース群及び各ソース群に含まれるソースを選択し操作する「マルチソース選択操作モード画面」にした状態を示している。このマルチソース選択操作モード画面においては、画面1の上部側に1つのソース群であるラジオ選択操作領域2を楕円の一部の形状に表示している。また画面1の下部側には、例えばCD、HDDのデータ記録媒体にオーディオデータを記録してこれを再生するHDDソース、或いは内蔵したメモリや小型のハードディスクに多量のオーディオデータを記録して、容易に携帯できるようにした携帯型オーディオプレーヤとしての「PAD(仮称)」のソースを備えた、各種メディアのソースを選択するメディア選択操作領域3を、楕円の一部の形状に表示している。
【0021】
図1(b)に示す例においては、画面1の上側のラジオ選択操作領域2と下側のメディア選択操作領域3との間の中間表示領域4に、現在選択しているソース群はラジオであり、そのソース群のうちの1つのソースであるFM放送を選択し、FM TOKYOの放送局の電波を受信していること、及びその放送局の放送周波数である81.3を示している。なお、図1(a)に示す画面状態から利用者の接触等による指示によって、同図(b)に示す各種ソースやメディアを選択する画面状態としたとき、所定時間以上経過したときには元の同図(a)に示す画面の状態に戻すようにしても良い。
【0022】
図1の例においては、現在はメディアとしてラジオを選択していることにより、CD等の各種のメディアを表示するメディア選択操作画面3よりは広い領域を占めており、それによりこのラジオではFM放送、AM放送、米国での放送であるXM放送を受信することができることを示しており、また、その表示部分を指等の接触で指示すると、AM放送及びXM放送に切り替えることができるようにしている。
【0023】
また、これらのラジオ選択操作画面2においては、現在受信しているFM放送を中心位置に表示し、更に図中1〜6の数値を示して、予めこの数値に対応して受信放送局をセットしておくことにより、任意の数値を選択することによって直接選局を行うことができるようにしている。更に予め設定した受信可能な局をサーチするための「SEEK」操作について、周波数の高い方或いは低い方にサーチする「UP」と「DN」の操作部を設け、また、周波数を連続的に変化させるための「TUNE」操作について、周波数の高い方或いは低い方に変化させる「UP」と「DN」の操作部を設けている。
【0024】
上記のように図1に示す例においては、このオーディオ装置にはラジオを1つのソース群とし、FM、AM、XMをソース群に含まれるソースとし、データ記録媒体に記録されたオーディオデータを再生して出力する各ソースを1つのソース群とし、CD、HDD、携帯プレーヤとしての「PAD」をそのソース群に含まれる各ソースとした例を示している。
【0025】
現在受信しているソース群であるラジオについてのラジオ選択操作領域2に対して、各種のメディアを選択するメディア選択操作領域3については、これらの各種のソースの中で以前利用した最後のソースであるCDの選択操作部を中心に配置し、主たるソースとして示しており、その両側に更に他のソースである外部接続した携帯オーディオ装置としての「PAD」と、「HDD」の選択部を配置している。また、前記のような主たるソースであるCDの選択操作部の下部には、再生と戻し操作部、及び早送りと早戻し操作部を配置している。
【0026】
図1(b)に示すようなマルチ選択操作モードにおいては、前記のような表示により種々の選択操作を行うことができ、特に現在使用しているソース群の「ラジオ」については、現在FMラジオをを聴いていることによりFM放送受信に関してはほぼ全ての操作機能を表示し、他のソースであるAM放送及びXM放送の選択を容易に行うことができるようにしている。また、他のソース群としての「メディア」についても、そのソース群に含まれる各種のソースの内任意のソースを選択することができるようにメディア選択操作領域3も表示しており、特にこれらのメディアのうち最後に用いたソースであるCDについては操作部も表示し、この操作部を操作することによって最後に聴いた曲の再生を可能とし、戻し再生、早送り、早戻し再生も可能とする。また、他のソースである「PAD」及び「HDD」については、この画面上でその表示位置を選択指示することにより、それぞれのソースを選択することができる。
【0027】
このような選択操作画面表示を行うことにより、前記のような各種のソース群を選択することができ、その際には特に現在選択中のソースを中心に表示し、或いは選択しているソースと他のソースとを特に異なっている色で分けて表示し、更に操作部も画面表示することによって直接現在の選択ソースの再生操作が可能となる。そのときにおいても、現在選択しているソース以外のソースの選択も直ちに行うことができる。更に他のソース群についても、そのソース群のうち以前選択した最後のソースについては直ちに再生操作を行うことができ、或いはそのソース群の他のソースも選択できるため、多種類のソースについて極めて選択操作が容易なマルチソース選択操作方式とすることができる。
【0028】
図1(a)のFM放送受信時の状態から利用者が画面に指等で接触操作することにより同図(b)のマルチ選択操作モードになったとき、更に利用者がメディア選択操作領域3の「Media」の部分を選択指示したときには、例えば図2(a)に示すようなメディア操作モードとなる。図示の例においては前記図1(b)の画面において上方で広い領域を占めていたラジオの選択操作領域2を狭く表示し、利用者が選択したメディアが属するメディア選択操作領域3の表示領域を広くしている。
【0029】
即ち図2(a)に示すメディア操作モードの表示例においては、各種メディアのうち、特に最後に使用したソースであるCDに限らず、各種のソースから任意のソースについても容易に選択できるように、各ソースについてラストモードとしての最後に再生した楽曲のジャケット写真を表示する例を示している。
【0030】
同図においては特に大きく各種メディアを表示するメディア選択操作画面の中央にCDを表示し、このCDについては直ちに再生操作できるように操作画面を表示している。利用者がこのような画面を見て、CDを選択して操作するときには、直ちに再生操作を行うことができる。また、例えばHDDのラストモードの曲表示等を見てHDDを選択するときには、例えばHDDを中心に配置し、両側に「CD」と「PAD」を配置するようにしても良い。
【0031】
図2(a)の例においては、前記のようなメディア選択操作領域3のほか、前記各例と同様にラジオ選択操作領域2を配置しており、図示の例では中心にラストモードとしての「FM」を配置し、その両側に「AM」「XM」を配置している。但しこの画面にも前記図1(b)と同様に、FM放送については直ちに選局を行うための操作画面を表示するようにしても良い。
【0032】
一方前記の例では、図1(b)に示す画面において前記の例では「Media」選択操作領域を指示した時の表示例を示したが、図1(b)の画面において「CD」表示部分を選択操作したとき、及び図2(a)の画面において「CD」部分を指示したときには、例えば図2(b)に示すようなCD操作モード画面とする。
【0033】
このときには、選択されたソース群であるメディア選択操作領域を広くし、この広くなったメディア選択操作領域3には中央に利用者が選択したCDの選択操作画面を表示し、ラストモードとして先に聴いたCDの特定の曲を選択し、その曲についての再生、戻し再生、早送り、早戻しの各再生操作部を設け、図示の例では再生中に再度同じ曲を聴く「Repeat」、ランダム再生を行う「Random」の操作部を表示している。また、このCD操作部の両側には、前記図1(b)と同様に携帯プレーヤとしての「PAD」及びHDDを選択するための操作部を配置している。更に図2(a)の例ではラジオ選択操作領域2と各種メディア選択操作領域3との間の中間表示領域4をCDの再生表示領域としており、現在再生している曲の情報を表示し、更にそのジャケット写真も表示している。
【0034】
また、前記のようにメディアとしてCDを選択したことにより、ラジオ操作画面表示領域2が狭くなったため、図2(a)の例においては、中央に先に聴いていたFM放送の選択部を配置し、その両側にAM放送、及びXM放送の選択を行う画面表示のみとしている。なお、この選択画面において例えば図1(b)のように、FM放送の受信局選択部を表示し、選択操作画面としても良い。
【0035】
上記のように、メディアを選択する画面に変更したとき、先に選択した最後のソースについて、直ちに操作を行うことができる選択操作画面を表示し、更に他のメディアについては直接選択することができるようになるため、各種メディアの選択操作が容易となる。また、このときの各種メディアの選択操作画面は広いため、文字や記号を大きく表示することができ、操作性の良い画面表示とすることができる。
【0036】
前記実施例においてはモニタ画面にソース選択操作領域を、画面の上方と下方の2辺側に分けて設定した例を示したが、そのほか必要に応じて各種の設定が可能であり、図3(a)にはモニタ画面の左右上下の4辺側に分けて設定した例を示している。同図の例においては前記のラジオとメディア以外に、車両に搭載して外部を撮影するカメラ表示選択、及びその設定も行う例を示している。即ち、画面1の枠における上下の辺部分は前記の例と同様に、上方にラジオのソース選択操作部を配置し、下方に各種のメディアのソースを選択するメディア選択操作部を表示すると共に、図中右側の辺には車両搭載カメラの選択操作部を配置し、図中左側の辺にはそれらのカメラ自体の選択、或いは画像表示方式の選択を行うための選択操作部を配置している。
【0037】
図3(a)の例においては画面の4辺に配置した選択操作部の何れに対しても指示が行われていない状態であり、このときに利用者が指等で「Media」の選択操作部分を操作したとき、同図(b)に示すように、中間表示部に「Media」のソース群を選択し、特にCDのソースを指示して選択した状態を示している。従って図3の例では、ソース群の一つとして車外撮影カメラを備え、それらに含まれるソースとしてリアカメラ、フロントカメラ、車両の上方に視点を配置した画像を表示するトップビューカメラを備えた例を示している。本発明のソース或いはそれらの集合のソース群としては更に種々のものとすることができ、例えばビジュアルのソース群においてテレビ、DVD、HDD等をソースとしても良い。
【0038】
上記のような選択操作画面を表示するには、例えば図4(a)の機能ブロック図に示すような各機能部の作動によって実施することができる。即ち図4(a)に示す機能ブロック図においては、システム制御部10に、各機能部を関連して制御可能なソフトを記録したROM、及び演算処理装置としてのCPU、演算に際して用いるRAM等を備え、このシステム制御部10に対して画面枠内ソース群毎選択操作部配置設定部11が接続している。
【0039】
この画面枠内ソース群毎選択操作部配置設定部11においては、例えば図4(b)の例のようにソース群として「Radio」と「Media」が存在するとき、画面1の上方にラジオ選択操作領域2を楕円の一部の形状に表示し、画面1の下方にメディア選択操作領域3を楕円の一部の形状に表示している。また、現在選択しているソース群が「Media」であって、選択しているソースは「CD」であることにより、「Media」のソース群の選択操作領域3が各種表示を行うことができるように、充分広くなるように配置した例を示している。
【0040】
ソース群表示枠内ソース毎選択操作部配置設定部12においては、前記のように画面枠内ソース群毎選択操作部11で配置した各ソース群毎の選択操作領域内において、そのソース群に含まれる複数のソースをいつでも任意に選択することができるように、ソース毎の選択操作部を配置する設定を行う。図4(b)の例においては、現在選択しているソース群が「Media」であるとき、その中央上部に現在選択しているソースである「CD」の選択操作部を配置し、両側に他のソースである携帯型オーディオ装置としての「Pad」とこのオーディオ装置が備えている「HDD」の各選択操作領域を表示している。
【0041】
また、現在選択しているソース群が「Media」であることにより、選択したソースを再生するための再生操作部のためのスペースを充分に取るように、それらの選択操作部を配置している。それに対して現在選択していないソース群である「Radio」については、狭く表示されている選択操作領域において、「XM」「FM」「AM」の選択操作部を表示し、それによりCDの再生中であっても、これらの各ソースの選択を直接行うことができるように表示している。
【0042】
ソース操作画面表示部13においては、選択したソースについて、再生や逆再生、早送りや早戻し等の各種の再生を行うための操作領域を表示するものであり、図4(b)の例においては、現在選択しているCDについて、前記のような再生や逆再生、早送りや早戻しのほか、同じ曲を再度聴く「Repeat」や、曲をランダムに聴く「Randam」の操作部を設けた例を示している。
【0043】
選択操作指示検出部14においては、例えば図4(b)のような画面に利用者がタッチすることを検出するものであり、それにより利用者の各種指示を検出し、その検出結果に基づく各種の処理操作を行う。
【0044】
表示処理部15では画面1内の各種表示を行うための処理をするものであり、その中の画面枠内表示処理部16では前記のように設定されたソース群の表示領域毎に、またソース毎の表示領域、更にはソース操作画面の表示領域に実際に各選択部及び操作部を表示する処理を行う。その際には、各ソース群の表示領域に含まれない中間表示領域4に、現在選択しているソース群及びソース、更には現在再生している、或いは再生しようとしている曲のジャケット写真を表示しても良い。また、必要に応じてその曲の情報をここに表示することもできる。
【0045】
表示処理部15におけるラストモード対応表示部17では、例えば図4(b)においてソース群として「Media」を選択したとき、そのソース群では先に「CD」を聴いていた際には、これをラストモードとして中央にその選択操作部を配置し、またそのCDについて最後に聴いた特定の曲についてもラストモードによってこれを選択し、ジャケット写真表示等の表示を行う。また、このときに表示されている他のソース群である「Radio」についても、そのソース群の中で最後に選択していたソースである「FM」の選択部を、ラストモードによって中央に配置しており、このラストモード対応表示部17ではこのような種々の表示処理を行っている。
【0046】
本発明は前記のように、各種の態様で実施することができるものであるが、同様の趣旨によって更に種々の態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明による表示例を示す図である。
【図2】本発明による他の表示例を示す図である。
【図3】本発明による更に他の表示例を示す図である。
【図4】本発明の説明図であって、(a)は機能ブロック図であり、(b)は各機能により表示する画面例の説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1 画面
2 ラジオ選択操作領域
3 メディア選択操作領域
4 中間表示領域
10 システム制御部
11 画面枠内ソース群毎選択操作部配置設定部
12 ソース群表示枠内ソース毎選択操作部配置設定部
13 ソース操作画面表示部
14 選択操作指示検出部
15 表示処理部
16 画面枠内表示処理部
17 ラストモード対応表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1画面に表示した複数のソース群に含まれる複数のソースの選択部を利用者が任意に選択指示して、複数のソースの内のいずれか一つを出力するマルチソース出力装置において、
利用者が任意の一つのソース群またはソースを選択したとき、選択したソース群のソース選択部及び選択したソース群に含まれる特定のソースの操作部を表示すると共に、同一画面内に他のソース群に含まれるソースの選択部も表示することを特徴とするマルチソースア選択操作方式。
【請求項2】
前記画面内において複数のソース群毎に、各ソース群に含まれるソースの選択部を表示する選択操作領域を可変に設定することを特徴とすることを特徴とする請求項1記載のマルチソース選択操作方式。
【請求項3】
選択したソース群の選択操作領域を他のソース群の選択操作領域より広く表示することを特徴とする請求項2記載のマルチソース選択操作方式。
【請求項4】
前記ソース群の中で以前最後に使用したソース群の選択操作領域を、他のソース群の選択操作領域より広く表示することを特徴とする請求項2記載のマルチソース選択操作方式。
【請求項5】
前記複数のソース群選択操作領域以外の領域に、現在選択しているソース群またはソースの情報を表示することを特徴とする請求項2記載のマルチソース選択操作方式。
【請求項6】
前記ソース群の選択操作領域には、ソース群の中で以前最後に使用したソースの選択部を中心に配置することを特徴とする請求項2記載のマルチソース選択操作方式。
【請求項7】
前記中心に配置したソースについては、操作部も表示することを特徴とする請求項6記載のマルチソース選択操作方式。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−27136(P2010−27136A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−186591(P2008−186591)
【出願日】平成20年7月18日(2008.7.18)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】