マルチメディアセッション管理
マルチメディアプロバイダ(100)は、ユーザ端末(10)からのメディアチャネルに対する要求に基づいて、ユーザ端末(10)に返されるセッションセットアップ説明情報を生成する。説明情報は、端末(10)において処理されると、端末の画面(12)に表示され、且つ要求されたチャネルのメディアデータを表示する領域(22)及び別の利用可能なメディアチャネルに関する情報を含むチャネル領域(24)を含む、セッションウインドウ(20)を規定する。更に説明情報は、端末(10)のユーザ入力(14)と別のチャネルの識別子との間のバインディングを規定する。要求されたメディアチャネルの識別子と関連付けられるユーザ入力(14)がトリガされると、セットアップ説明情報は、チャネル切り替え要求をマルチメディアプロバイダ(100)に自動的に送信することにより、ユーザフレンドリーなチャネル切り替えを可能にする。従って、説明情報は、視覚的に魅力的なグラフィカルインタフェースを提供し、同時にユーザフレンドリーなメディアチャネル切り替えを可能にする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、通信システムにおけるマルチメディアセッション管理に関し、特に、マルチメディアチャネルの、円滑でユーザフレンドリーな(使用し易い)切り替えを可能にするセッション管理に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のモバイルネットワーク及び移動通信システムにおいて、広範囲の新しいサービスを提案及び提供する傾向がある。現在、マルチメディア又はTVコンテンツに対してモバイルネットワークを使用することに非常に大きな関心が持たれている。これは、従来技術においてモバイルTVと呼ばれることが多い。モバイルTVアプリケーションの目的は、ユーザが種々のマルチメディア又はTVチャネルを選択し且つ容易にザッピングできる、TVと同様の体験を提供することである。
【0003】
通常のTVチャネルは多くのユーザに対して放送ブロードキャストされ、一般に、ユーザは受信して視聴するチャネルを選択できる。モバイルTVは、(ライブ)メディア又はマルチメディアストリームのセットを何人かのエンドユーザに配信することに関して同様である。各マルチメディアストリームはTVチャネルに対応し、各ユーザは視聴するチャネルを選択できる。現在、モバイルTVのブロードキャスト/マルチキャストによる配信方法が開発中である。そのような標準化の取り組みの例は、3GPPのマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)及び欧州電気通信標準化協会(ETSI)のデジタルビデオブロードキャスティング−ハンドヘルド(DVB−H)である。これらは、ブロードキャスト配信方法において従来のTVと同様である。
【0004】
ところで、マルチキャスト/ブロードキャストに基づくモバイルTVが利用可能になるまでの間、既存のモバイルトランスポートチャネルを介して実現されるソリューションが必要である。ユニキャスト転送が好ましい配信手段である、殆どユーザを有さないセル及び十分な容量を有するネットワークにとっても、モバイルTVは後々大きな関心事となるだろう。
【0005】
インターネットプロトコル(IP)に基づくネットワークを介するストリーミングを使用するモバイルTVと同様のサービスは、既存のモバイルネットワークに実現される。一例として、3GPPで開発されたパケット交換(PS)ストリーミングサービス(PSS)がある。そのようなマルチメディアセッション又はTVセッションを開始するために、通常、ユーザは、ウェブページ又はポータルサイトをサーフィンし、ライブストリーミングチャネルを見るためにリンクをクリック又は選択する。
【0006】
RealNetworkのストリーミングソリューション、AppleのQuicktime、及びMicrosoftのメディアプレーヤ等の、モバイルTVに使用可能なプロプライエタリのストリーミングソリューションがいくつか存在する。これらも一般的にポータルサイト又はウェブページを有し、ある特定のチャネルの受信を開始するためにそこでリンクがクリックされる。
【0007】
モバイルTVサービスの1つの目的は、通常の放送TVチャネルに対して行なうのと同様に、チャネルのザッピングを可能にすることである。全てのチャネルがブロードキャストされる場合、受信機は、適切なトランスポートチャネルを選択し且つ適切なデマルチプレクサを使用することにより、チャネルをローカルで選択できる。これは、一般的なケーブル、衛星又は地上テレビのみならず、来るべきモバイル標準であるMBMS及びDVB−Hに対しても当てはまる。しかし、ユニキャストセッションの場合、クライアントは、「サーバ」又はマルチメディアプロバイダに所望のチャネルを送信させる必要がある。
【0008】
PSSに基づくPSストリーミング技術の場合、現在、チャネル切り替えに対する単純なソリューションは存在しない。IPに基づくモバイルストリーミングを行なう従来の方法は、ブラウザで特定のコンテンツを選択することである。これにより、セッション記述プロトコル(SDP)又は同期マルチメディア統合言語(SMIL)ファイルのダウンロードを開始し、ユーザ端末のメディアプレーヤでリアルタイムストリーミングプロトコル(RTSP)ストリーミングセッションを開始する。ユーザがユーザ端末の画面でコンテンツを見るまでにかかるおおよその時間は約10秒である。10秒のうち5秒はアプリケーションのセットアップであり、残りはシグナリング(約2秒)及びバッファリング(約3秒)である。ユーザが別の「マルチメディアチャネル又はTVチャネル」に切り替えたい場合、ユーザは、現在のデータストリームを停止し、ブラウザに戻り、ブラウザでリンクをクリックすることにより別のチャネルを選択する必要がある。新しいRTSPセッションが開始し、メディアプレーヤが起動してバッファリングを開始するため、新たに10秒の遅延が生じる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
概要
従って、ユニキャスト(パケット交換)ネットワーク及び通信システムにおいて、マルチメディアプロバイダのウェブサイト又はポータルサイトを訪れる必要なく、且つマルチメディアデータがユーザに配信されるまでに長い遅延を必要としない、円滑でユーザフレンドリーなマルチメディアチャネル又はTVチャネルの切り替えソリューションを提供する必要がある。
【0010】
本発明は、従来技術の構成におけるこれらの欠点などを克服する。
【0011】
本発明の一般的な目的は、マルチメディアセッションに参加しているユーザに対して、ユーザフレンドリーなマルチメディアチャネル切り替えソリューションを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、別のマルチメディアチャネルを選択するために、ユーザにより必要とされる情報を含み且つ視覚的に魅力的である、マルチメディアデータを提供するグラフィカルインタフェースを提供することである。
【0013】
本発明の更に別の目的は、ユニキャスト通信システムにおいて一般的なプロトコル及びコーデックを使用して、ユーザ端末において、ザッピングが可能なTVと同様の体験を提供することである。
【0014】
これらの目的などは、添付の請求の範囲で規定されるように本発明により達成される。
【0015】
簡単に説明すると、本発明は、ユニキャストによる(ユニキャストベースの)通信システムにおけるマルチメディアセッションのセットアップ及び管理を含む。特に、本発明は、実行中のセッションの間に、利用可能なマルチメディアチャネル間でのユーザフレンドリー、高速、且つ効率的なザッピング及び切り替えを提供する、マルチメディアセッションセットアップ説明情報に関する。
【0016】
コンテンツプロバイダ又はマルチメディアプロバイダから入手可能なマルチメディアチャネルを観たいと考えるユーザは、そのマルチメディアチャネルの(そのマルチメディアチャネルに対する)要求をプロバイダに送信する。このチャネル要求は、通常、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れ且つマルチメディアチャネルに関連付けられるリンクをクリックしてユーザにより生成される。マルチメディアプロバイダは、本発明に従ってマルチメディアセッションセットアップ説明情報を自動的に生成する。このセットアップ説明情報は、要求されたマルチメディアデータの視覚的に魅力的な提示、並びにマルチメディアプロバイダから入手可能な別のチャネル、映画及びプログラムの提示を提供するのにユーザ端末が必要とする全ての情報、オブジェクト、及び命令を含む。更に、セットアップ説明情報は、ユーザが実行中のセッションを終了してマルチメディアプロバイダのウェブページを再び訪れる必要なく、任意の別のチャネルへのユーザフレンドリーな切り替えを可能にする。
【0017】
生成されたセットアップ説明情報はユーザ端末に返され、説明情報に含まれるデータオブジェクトは端末により処理される。まず、説明情報のマルチメディアオブジェクトは、端末において処理されると、端末の画面又はグラフィカルユーザインタフェース(GUI)に表示されるマルチメディアセッションウインドウを規定する。このセッションウインドウは、要求されたチャネルのマルチメディア(ビデオ)データを表示するようになされた(適応された)表示領域を含む。ウインドウは、プロバイダから入手可能な別のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域を更に含む。この情報は、例えばそれら別のチャネルで現在入手可能であるTV番組又は映画の識別子又はアイコンであってもよい。これは、ユーザが表示画面の全ての異なるマルチメディアチャネルに関する情報に対してセッション開始時に既にアクセスできることを意味する。その結果、ユーザは、その種類の情報を入手するために、セッションを終了してマルチメディアプロバイダのウェブページを再び訪れる必要がない。
【0018】
セッションウインドウは、マルチメディアプロバイダに関する情報を含む情報領域をオプションとして更に含んでもよい。セッションウインドウのオプションのタイトル領域は、例えば割り当てられたチャネル名、及び/又はそのチャネルで現在送信されている映画又はTV番組のタイトルを示すことにより、ユーザが現在観ているマルチメディアチャネルに関する情報を含む。
【0019】
セッションセットアップ説明情報の関連付けオブジェクトは、端末において処理されると、端末のユーザ入力とセッションウインドウのチャネル領域で通知される別のチャネルの識別子との間の関連付け又はバインディングを規定する。チャネル識別子と関連付けられるユーザ入力は、例えば端末のキーパッドのキー、又はタッチパネルの部分であってもよい。ユーザが1つのユーザ入力をトリガすると、セットアップ説明情報の要求オブジェクトは、トリガされたユーザ入力と関連付けられた識別子を持つ別のチャネルに対する要求を生成する。このチャネル切り替え要求は、マルチメディアプロバイダに自動的に送信され、マルチメディアプロバイダは、それ以上のユーザからの対話なしでチャネル切り替えを実行する。
【0020】
換言すると、ユーザがマルチメディアチャネルを切り替えたい場合、ユーザは、例えばそのチャネルに割り当てられたユーザ端末上の1つのキーを単純に押下する。チャネル領域は、利用可能な別のチャネルに関する情報を一覧表示することに加え、別のチャネルに割り当てられたキー(ユーザ入力)を識別するのが好ましい。関連するキーが押下されると、要求オブジェクトはチャネル切り替え要求を編集(compile)する。この切り替え要求は、関連付けオブジェクトにより提供されるキーバインディングを介して取得される要求されたチャネルの識別子を含む。更に、マルチメディアプロバイダが関連する端末を識別できるように、要求はユーザ端末の識別子を含む。このユーザ端末識別子は、例えばユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)、インターネットプロトコル(IP)アドレス、又はユーザ端末の少なくとも1つのIPポートであってもよい。あるいは、端末識別子は、マルチメディアプロバイダにより割り当てられるユーザ端末固有の識別子であり、ユーザ端末に送信されるセッションセットアップ要求に含まれる。
【0021】
これは、ユーザが本発明に従ってセッション中にマルチメディアチャネルを切り替えるために実行する必要のある手順が、表示されたチャネル領域により、所望のチャネルに対して関連付けられ且つ割り当てられるユーザ入力(キー)を識別し、その後そのユーザ入力をアクティブにすることだけであるということを意味する。これは、ユニキャストシステムに対する従来のソリューションと比較されるべきである。従来のソリューションにおいて、ユーザは、まず現在のセッションを終了し、プロバイダのウェブページを再び訪れ、所望のマルチメディアチャネルに対するリンクを選択及びクリックする必要がある。その後、新しいセッションセットアップ手順が実行される必要があるため、非常に時間のかかる煩雑なチャネル切り替え手順となる。
【0022】
マルチメディアプロバイダが本発明のチャネル切り替え要求を受信した場合、マルチメディアプロバイダは、含まれるチャネル識別子により新しい所望のチャネルを識別し、含まれる端末識別子を使用してこの新しいチャネルのマルチメディアデータフローを適切なユーザ端末に向ける。
【0023】
本発明の好適な一実施形態において、マルチメディアチャネルの変更は、ユーザ端末に対してシームレスで透過的に実行されるのが好ましい。これは、切り替え中、マルチメディアプロバイダが先のチャネル及び新しいチャネルのマルチメディアデータを連続したデータストリームとしてユーザ端末に提供することを意味する。その結果、そのデータストリームの第1の部分は、先のチャネルのマルチメディアデータを含み、ストリームの後続する第2の部分は、新しいマルチメディアチャネルのデータを含む。更に、マルチメディアデータは、マルチメディアプロバイダからユーザ端末にデータパケットとして送信されるのが好ましい。通常、各データパケットは、シーケンス番号及びタイムスタンプと関連付けられる。チャネル切り替えをよりシームレスにするために、マルチメディアプロバイダは、切り替え後、データパケットストリームのシーケンス番号付けが切れ目なく連続したままとなるように、新しいチャネルのマルチメディアデータを含むデータパケットにシーケンス番号を割り当てるのが好ましい。更に、マルチメディア送信元及びチャネルが交換されても、連続したタイムスタンピングとなるように、タイムスタンプが割り当てられる。
【0024】
マルチメディアデータは、別個のストリームで提供されるビデオ及びオーディオデータを含むことができる。ユーザ端末におけるオーディオ再生時の劣化を回避するために、オーディオパケットに対するタイムスタンプの増加量は、チャネル切り替えの際にも一定に保持されるのが好ましい。これにより、入力時間と出力時間との間に僅かな時間変位が生じる。ビデオパケットのタイムスタンピングは、同期を保持するようにオーディオタイムスタンピングに基づいて同様に調整される。この状況において、オーディオデータはマスタであり、ビデオデータの前に切り替えられるべきである。
【0025】
更に、チャネル切り替えが実行されても、データパケットが1つの連続したストリームとして送信されるという印象をユーザ端末に対して与えるように、データパケットの同期ソース(ssrc)は一定に設定されるのが好ましい。
【0026】
本発明に係るセッションセットアップ説明情報は、同期マルチメディア統合言語(SMIL)で有利に生成される。そのような場合、関連付けオブジェクトは、SMILにより提供されるacceskeyバインディングを利用して、ユーザ入力を別のチャネル識別子とバインドできる。しかし、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)及び拡張マークアップ言語(XML)を含む他の言語が代わりに採用されてもよい。セッションセットアップ説明情報は、例えばJava(登録商標)ミッドレット又はアプレットの形式等、Java(登録商標)に基づいてもよい。更なる例は、セッション開始プロトコル(SIP)又はメッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報を含む。
【0027】
本発明に係るマルチメディアプロバイダは、種々の内部ユニット、すなわちアプリケーションサーバ、ストリーミングサーバ、及びチャネルスイッチを含むと考えられる。アプリケーションサーバは、ユーザ端末からのチャネル要求及びチャネル切り替え要求の受信を担い(管理し)、セッションセットアップ説明情報を返す。更に、アプリケーションサーバは、種々のマルチメディアセッションにポートを割り当て、それらポートを他のユニットに通知する。チャネルスイッチは、種々のマルチメディアチャネル及び送信元(ソース)にアクセスでき、アプリケーションサーバからのコマンドに対して送信元の実際の切り替えを実行する。更にスイッチは、パケット再番号付け及びタイムスタンピングを管理するのが好ましい。ストリーミングサーバは、スイッチからユーザ端末へのマルチメディアデータの転送を管理し、セッションセットアップについて端末とネゴシエート(交渉)することに関わる。そのようなシステムにおいて、本発明に従って実行されるチャネル切り替えは、ストリーミングサーバ及びユーザ端末の双方に対して完全に透過的である。端末識別子は、アプリケーションサーバ、チャネルスイッチ及びストリーミングサーバにより、実際のユーザ端末の識別子としてだけでなく、現在のマルチメディアセッションの識別子としても使用される。
【0028】
本発明は、以下の利点を提供する:
−ユニキャスト通信システムにおいて、実行中のマルチメディアセッションの間、ユーザ端末においてザッピングが可能なTVと同様の体験を提供する。
−一般的なプロトコル及びコーデックを使用して、ユーザフレンドリー、シームレス、且つ透過的なチャネル切り替えをユーザ端末に提供する。
−より充実した(richer)視覚的に魅力的なユーザインタフェースを提供する。
−チャネル切り替え中に同一のマルチメディアセッションが再利用されるので、時間がかかって煩雑な無線リンクを介する新しいセッションのセットアップを実行する必要がない。
【0029】
本発明により提供される他の利点は、本発明の実施形態に関する以下の説明を読むことにより理解されるだろう。
【0030】
添付の図面と共に以下の説明を参照することにより、本発明は、本発明の更なる目的及び利点と共に、最もよく理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
詳細な説明
図中、同一の参照符号は、対応する要素又は同様の要素に対して使用される。
【0032】
本発明は、通信システムにおけるマルチメディアセッションの管理に関し、特に、マルチメディアセッションのセットアップ、及び実行中のセッションの間にマルチメディア送信元の切り替えを管理することに関する。
【0033】
本発明は、ユニキャストによる通信システムにおいて、現在の通常のTVシステム、及び来るべきマルチキャスト/ブロードキャストに基づくモバイルTVと同様の、TVのような体験を提供する。本発明の技術は、任意のユニキャストシステムに適用可能であり、特に、データ通信のためにインターネットプロトコル(IP)を採用する無線通信システムに適用可能である。そのような通信システムの一般的な例は、パケット交換(PS)ストリーミング(PSS)を介して接続ユーザにマルチメディアデータを提供するPSシステムである。
【0034】
その結果、本発明により、マルチメディアセッションに参加しているユーザは、ユニキャスト通信システムにおいて、通常のTVシステム、及びブロードキャスト/マルチキャストに基づくモバイルTVシステムと同様の方法で種々のマルチメディアチャネルを切り替えられる。これは、ユーザの視点からすると、チャネル切り替えが非常にスムーズに体験され、より短い時間で実行され、且つ従来のユニキャストソリューションが必要としていたような、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れて新しいマルチメディアセッションをセットアップすることが必要ないということを意味する。本発明は更に、非常に充実し且つ視覚的に魅力的であるユーザインタフェースを提供する。
【0035】
本発明に係るマルチメディアデータは、ユーザ端末においてレンダリングされ且つ表示される任意の形式及び種類のメディア及びマルチメディアを含む。これは、レンダリング中にユーザにより認識可能である画像、ビデオ、オーディオ及び他のメディアの種類を含むが、それらに限定されない。
【0036】
図1は、本発明に従って、ユニキャストによる通信システムにおいてマルチメディアセッションをセットアップする方法を示すフローチャートである。この方法は、オプションの(任意的な)ステップS1で開始される。ステップS1において、本発明に係るマルチメディアプロバイダは、ユーザ端末からマルチメディア又はメディアチャネル(TVチャネル)に対する要求を受信する。
【0037】
このチャネル要求は、背景の節で説明したような従来技術に従って実行される。簡単に説明すると、ユーザは、ユーザ端末におけるウェブブラウザ又は同様のアプリケーションを使用して、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れ、例えばリンクをクリックすることにより所望のマルチメディアチャネルを選択する。あるいは、ユーザ端末は、ユーザが関連するチャネルを選択することを可能にするために、起動された際にマルチメディアプロバイダに自動的にアクセス又は接続するアプリケーションを含むことができる。
【0038】
ユーザ端末は、マルチメディアチャネルに対する要求にユーザ端末の識別子を挿入できる。次のステップS2によりこれを示す。あるいは、マルチメディアプロバイダがユーザ端末識別子を対応するチャネル要求に関連付けられる限り、ユーザ端末識別子はチャネル要求とは別個に送信されてもよい。
【0039】
本発明に従えば、種々のユーザ端末識別子を採用することができる。例えば、端末識別子は、ユーザ端末に割り当てられるIPアドレス又はユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)でもよい。他の可能な例としては、ユーザ端末の少なくとも1つのポートを含み、この場合、要求されたチャネルのマルチメディアデータが配信されるべきユーザ端末の入力ポートを含むのが好ましい。端末識別子は、ネットワークオペレータ、又はマルチメディアプロバイダ等の別のサービスプロバイダと、ユーザとの間のサービス契約と関連付けられる識別子であってもよい。
【0040】
ステップS2の別の実施例において、マルチメディアプロバイダは、ユーザ端末からのチャネル要求の受信に基づいてユーザ端末の識別子を提供する。例えば、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアセッションに参加しているユーザに割り当てられる可能なユーザ端末識別子のセット又はプールにアクセスする。そのような場合、ステップS2において、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアプロバイダとのマルチメディアセッションに含まれる任意の他のユーザ端末により現在採用されていないセット又はプールの識別子のうち1つを選択する。これは、マルチメディアプロバイダがプールの識別子を再利用することを意味する。プールの識別子の総数は、同時にマルチメディアデータを受信するユーザ端末の予想数に対処するのに十分に大きな数である必要がある。
【0041】
本発明によると、マルチメディアプロバイダは、チャネル要求を受信するとその場で(on the fly)新しい端末識別子を生成し、且つ要求するユーザ端末に対してそれを使用できると考えられる。種々のユーザ端末を混同する危険を軽減するために、ユーザ端末の識別子がユーザ端末を一意的に識別するのが好ましいことは明らかである。その結果、いくつかのアプリケーションにおいては、プロバイダが生成したユーザ端末識別子が好ましい。というのは、マルチメディアプロバイダが識別子割り当て処理を制御し、且つ端末を混同することを防止できるためである。
【0042】
通常、ユーザ端末識別子は、マルチメディアプロバイダにより、実際のユーザ端末の識別子として採用されるが、そのユーザ端末に関与するマルチメディアセッションの識別子として採用されてもよい。これを本明細書において更に開示する。
【0043】
チャネル要求が受信され、且つ好ましくはユーザ端末識別子が受信又は生成されると、ステップS3において、マルチメディアプロバイダは、本発明に従ってマルチメディアセッションセットアップの説明情報(description)又はファイルを生成する。このセッションセットアップ説明情報は、受信したチャネル要求及び提供された端末識別子に基づいて、マルチメディアプロバイダにより動的に生成されるのが好ましい。この説明情報は、この説明情報がユーザ端末に送信されるとユーザ端末により処理可能な複数のデータオブジェクト又は命令を含む。本発明の好適な実現例において、セットアップ説明情報は、マルチメディアオブジェクト、関連付けオブジェクト、及び要求オブジェクトを含む。更なる好適な一実施形態において、セットアップ説明情報はユーザ端末識別子も含む。
【0044】
マルチメディアオブジェクトは、ユーザ端末において処理されると、ユーザ端末のグラフィカルユーザインタフェースで表示可能であるマルチメディアセッションウインドウを規定する。換言すると、ユーザ端末がそのマルチメディアオブジェクトを処理すると、マルチメディアセッションウインドウが、グラフィカルユーザインタフェースに表示される。グラフィカルユーザインタフェースは、通常、ユーザ端末に情報を表示するための表示画面又は他の機器(ユーザ端末の通信機器に接続されるスタンドアロン機器を含む)である。表示されるマルチメディアセッションウインドウは、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディア(ビデオ)データを表示するように適応されたマルチメディア表示領域を含む。セッションウインドウは、マルチメディアプロバイダから入手可能な別の(現在要求されていない)マルチメディアチャネルのチャネル識別子を含み且つ表示する、表示可能チャネル領域を更に含む。かようにして、このセッションウインドウは、ユーザが要求したTV番組、映画又は他の要求したマルチメディアをビデオ表示領域で観ることを可能にする魅力的なグラフィカルユーザインタフェースを提供する。更に、チャネル領域は、ユーザがセッション中に切り替えられる別のTV番組、映画等をユーザにグラフィカルに通知する。
【0045】
図2は、表示画面12を有する本発明に係るユーザ端末10の一実施形態を示す概略ブロック図である。表示画面12において、マルチメディアセッションウインドウ20が表示される。セッションウインドウ20はマルチメディア表示領域22を含み、マルチメディア表示領域22において、要求されたTVチャネルのマルチメディア(ビデオデータ)が現在表示されている。チャネル領域24は、図において明瞭に見ることができるものであり、マルチメディア表示領域22の下に提供されるが、それに限定されない。このチャネル領域24において、別のチャネルの識別子がユーザに対して表示される。図において概略的に示されるように、領域24は、マルチメディアプロバイダから入手可能な全ての種々のマルチメディア(TV)チャネルの識別子又はアイコンを表示できる。これは、セッションセットアップ説明情報又は文書において受信されるマルチメディアオブジェクトがその全ての情報を含むため、ユーザがマルチメディアプロバイダのウェブページにアクセスして、その情報を取得する必要がないことを意味する。
【0046】
チャネル領域24は、必ずしも表示画面12に常に表示されない。別の実現例において、通常、マルチメディア表示領域22は表示画面10の全体又は少なくとも大部分を占有する。そのような場合、ユーザがユーザ端末10のキー又は表示画面12の一部分等の、ある特定のユーザ入力をアクティブにした時のみ、チャネル領域24は表示される。この実現例において、チャネル領域24は、ポップアップウインドウと同様に機能し、ユーザの要求に応じて完全に可視となる。マルチメディア表示領域22のサイズは、チャネル領域24が表示されていない時の全画面(又は、ほぼ全画面)と、チャネル領域24が表示されている時のより小さなサイズとの間で、(自動的に)変化し得る。これは、マルチメディア表示画面22のサイズが2つの動作モードにおいて最大化されるが、それでも、要求に応じてチャネル領域24の表示が可能であることを意味する。
【0047】
また、チャネル領域24のサイズは、全てのチャネル情報を表示するフルサイズ(図示するように)と、例えば画面12上にチャネル領域24が存在するということだけを表示できる比較的小さなサイズとの間で変更可能である。2つのモード(サイズ)の切り替えは、(タッチパネル式)表示画面12の一部、キー、又は別のユーザ入力の作動に基づいて実行され得る。
【0048】
チャネル領域24の(代替の)チャネル識別子は、任意の図形データの形式であってもよい。例えば、識別子は、別のチャネルで利用可能なマルチメディアデータ(TV番組、映画等)の名前を指示する表示テキスト列の形式であってもよい。あるいは、別のマルチメディアチャネルを表すアイコンがそのチャネル領域24に表示されてもよい。アイコンは、ユーザが別のチャネルで現在利用可能なマルチメディア又はチャネルを識別することを可能にする、よく知られているロゴ又は他の情報を表示するのが好ましい。
【0049】
図から明らかであるように、マルチメディアセッションウインドウ20は、現在選択されている又は要求されているマルチメディアチャネルの識別子又はアイコンを含む、表示可能情報領域26等を含む他のウインドウ領域を更に含むことができる。更に、又は代わりに、映画タイトル、番組タイトル、又は番組情報等の、マルチメディア表示領域22に現在表示されている実際のマルチメディアデータの情報が、この情報領域26において見られてもよい。
【0050】
タイトル領域28は、マルチメディアセッションウインドウ20に含まれ、表示されるマルチメディアの送信元/所有者、及び/又はマルチメディアプロバイダに関する情報を含むことができる。
【0051】
マルチメディアセッションセットアップの一部である関連付けオブジェクトは、ユーザ端末10において処理されると、ユーザ端末のユーザ入力14と別のマルチメディアチャネルのチャネル識別子との関連付けを規定又は提供する。従って、この関連付けオブジェクトは、端末10のユーザ入力14とマルチメディアプロバイダから入手可能な他のマルチメディアチャネルとの間の関連付けを生成するプログラムコード又は命令を含む。これは、アイコンがチャネル領域24に表示される別のチャネルの識別子とユーザ入力14との間の関連付け又は紐付け(バインディング)を関連付けオブジェクトが提供することを意味する。チャネル領域24は、各チャネルのアイコン/識別子に対して、チャネルと関連付けられるユーザ入力14に関する情報を更に表示するのが好ましい。これは、図2に明確に示される。図2において、チャネル領域24は、SVT1、SVT2、TV3、及びTV4で示される、4つのマルチメディアチャネルに関する情報を含む。チャネル領域24は、それらチャネルに割り当てられたユーザ入力14の識別子、すなわちキーパッドのキー1、キー2、キー3、及びキー4の識別子を更に含む。
【0052】
本発明の関連付けオブジェクトにより提供されるそのような関連付けの一般的な例は、ユーザ端末10のキー14(ユーザ入力)の1つと別のマルチメディアチャネルの識別子との間のキーバインディングである。例えば、マルチメディアセッションセットアップ説明情報が同期マルチメディア統合言語(SMIL)に基づく説明情報である場合、関連付けオブジェクトは、SMILにより提供されるaccesskeyバインディングを利用して、キー14を別のチャネル識別子にバインドし、どのマルチメディアチャネルがどのキー14に対応するかを規定してもよい。
【0053】
バインディング又は関連付けに関わるユーザ入力14は、ユーザ端末10において構成又は実装される任意の(ソフトウェア又はハードウェアの)ユーザ入力14であってもよい。図示するように、一般的な例は、端末10に構成されるキーパッドのキー14である。タッチパネル式の画面12を有するユーザ端末10の場合、ユーザ入力14は、タッチパネル式の画面12の一部を構成できる。例えば、マルチメディアセッションウインドウ20のチャネル領域に提供されるアイコン又はチャネル識別子の真上にある、タッチパネル式の画面12の部分は、本発明に係るユーザ入力として採用され得る。実際には、ユーザによりトリガ又はアクティブにされ得る任意のユーザ入力14は、本発明の関連付けオブジェクトにより提供される関連付けに対して利用可能である。
【0054】
マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、ユーザ端末10において処理及び実施されると別のマルチメディアチャネルに対する要求を生成する、要求オブジェクトを更に含む。ユーザが、要求された別のマルチメディアチャネルの識別子と、関連付けオブジェクトを介して関連付けられた、ユーザ入力14をトリガ又はアクティブにした時、その別のチャネル要求は生成される。
【0055】
チャネル切り替え要求は、要求された別のマルチメディアチャネルの識別子及びユーザ端末10の識別子を含む。ユーザ端末10の識別子は、セッションセットアップ説明情報と共にマルチメディアプロバイダから受信される場合がある。そのような場合、要求オブジェクトは、ユーザ端末識別子を含むか、又はユーザ端末識別子にアクセスでき、その識別子をチャネル要求に挿入する。ユーザ端末識別子がユーザ端末10に格納されている場合、要求オブジェクトは、ユーザ入力10をトリガした時に識別子を取り出し、それを要求に含める。
【0056】
本発明の一般的な実現例において、別のチャネルのチャネル識別子は、マルチメディアプロバイダに対するリンクの形式であってもよい。関連付けオブジェクトは、その特定のリンクをユーザ端末のユーザ入力(キー)14の1つにバインド又は関連付けるように実現可能である。ユーザが、キー14を押下するなどして、その特定のユーザ入力をアクティブにした場合、要求オブジェクトは、トリガされたユーザ入力と関連付けられるリンクを介してマルチメディアプロバイダにアクセスする。チャネル要求は、トリガされたユーザ入力と関連付けられる要求マルチメディアチャネルをマルチメディアプロバイダが識別するのを可能にし、且つ要求するユーザ端末10をマルチメディアプロバイダが識別するのを可能にする情報を含む。これについては、以下に更に説明する。そのような実現例において、要求オブジェクトは、マルチメディアプロバイダを指し示すハイパーリンクを含み、別のマルチメディアチャネルに対する要求は、ユーザ端末識別子及び別のチャネルのチャネル識別子を含むハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求である。
【0057】
本発明に係るマルチメディアセッションセットアップ説明情報は、セットアップ説明情報のマルチメディアオブジェクトに基づいて生成されるマルチメディアセッションウインドウ20を介して非常にユーザフレンドリーで視覚的に魅力的なグラフィカルユーザインタフェースを提供する。このセッションウインドウ20は、要求されたマルチメディアの表示に加え、マルチメディアセッションに対する他の関連する情報、すなわちマルチメディアプロバイダから入手可能な別のチャネルに関する情報、並びに要求されたマルチメディアチャネル及びそのチャネルの現在のマルチメディアデータに関するオプションの情報の表示を可能にする。更に、マルチメディアプロバイダを説明する情報が表示される。これは、マルチメディアセッション中にユーザに関連する全てのデータが、セッションの開始時にユーザ端末において既に入手可能であることを意味する。この情報は、表示画面12上で継続的に視覚的に利用可能であるか、あるいは、例えばポップアップウインドウの場合のように少なくとも表示画面12に提示可能である。その結果、ユーザは、別の入手可能なマルチメディアチャネル及びTV番組及び映画に関する情報を取得するために、実行中のセッションを終了してマルチメディアプロバイダのウェブページを再び訪れる必要がない。
【0058】
更に、セッションセットアップ説明情報の要求オブジェクト及び関連付けオブジェクトは、セッション中にマルチメディアチャネルを切り替える単純でユーザフレンドリーな手段を提供する。ユーザが実行する必要がある動作は、所望の新しいマルチメディアチャネルを選択するために1つのユーザ入力14をトリガすることのみである。関連付け及び要求オブジェクトは、ユーザがまず現在のセッションを終了し、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れ且つそこで所望の新しいチャネルを選択する必要無しに、新しいチャネルの自動的な要求を可能にする。かようにして、本発明により提供されるチャネル切り替えは、ユーザに対して透過的に実行され、ユニキャストシステムにおいて使用可能な従来のチャネル切り替えソリューションと比較して非常に短い時間で完了できる。
【0059】
SMILで書かれた本発明に係るセッションセットアップ説明情報の例を以下に示すが、それに限定されない。
【0060】
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【0061】
上記ヘッドフィールド内のプログラムコード(プログラムコードの5〜18行目)は、マルチメディアオブジェクトに属し、マルチメディアセッションウインドウ20を規定する。ルートレイアウトフィールドは、セッションウインドウ20のタイトル領域28を規定する。その後、マルチメディア表示領域22、情報領域26及びチャネル領域24を規定するフィールドが続く。ビデオ領域フィールドは、RTSP(リアルタイムストリーミングプロトコル)セッションを開始するRTSP URIを含む。
【0062】
それ以降のコード行は、本発明の関連付けオブジェクト及び要求オブジェクトを規定する。この概略的なプログラムコードの例において、4つのマルチメディアチャネルがマルチメディアプロバイダ「SMIL TV」から入手可能である。accesskeyコマンドは、一覧表示される4つのリンクとユーザ端末10において1〜4の番号が付けられる4つのキー14との関連付けを提供する。尚、各マルチメディアチャネルに対して、チャネル領域24に表示されるチャネルに関するアイコン又は情報を提供するマルチメディアプロバイダの送信元に対するリンク(http://smiltv.com/chX.txt (X=1〜4))が存在する。
【0063】
説明例において使用されるリンクは、ユーザ端末10の識別子及び関連するマルチメディアチャネルの識別子の双方を含むように、すなわちhttp://smiltv.com/ch/userID/channelID.txtの形式となるように生成される。ユーザ端末識別子は、RTSPセッションを開始するRTSP URIで更に使用される。
【0064】
本発明によると、セッションセットアップ説明情報は、SMIL以外の言語で生成されてもよいと考えられる。可能な他の言語は、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)及び拡張マークアップ言語(XML)を含む。セッションセットアップ説明情報は、Java(登録商標)ミッドレット又はアプレットの形式等、Java(登録商標)に基づいてもよい。更なる可能な例は、セッション開始プロトコル(SIP)及びメッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報を含む。
【0065】
図1を再び参照すると、マルチメディアプロバイダが本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成すると、ステップS4において、マルチメディアプロバイダは、要求するユーザ端末にその説明情報を送信する。ユーザ端末において、含まれるオブジェクトは処理される。続いて、ステップS5において、マルチメディアプロバイダは、要求されたチャネルのマルチメディアデータをセッションウインドウのマルチメディア表示領域に表示するためにユーザ端末に提供する。この時点でセッションは、セットアップされ且つ開始された。図1のフローチャートに開示される方法は終了する。
【0066】
本発明によると、セッションの開始後にマルチメディア表示領域に表示されるマルチメディアデータは、一般に、要求されたマルチメディアチャネルのデータであると考えられる。別の実現例において、セッションセットアップ説明情報は、処理されると、マルチメディアプロバイダにより選択されるデフォルトチャネルをユーザ端末において表示するように構成される。そのようなデフォルトチャネルは、例えば利用可能なサービス及びチャネルの短い説明、セッションの実行方法の短い解説ビデオ等を含むことができる。セッションがセットアップされると、ユーザは、所望のマルチメディアチャネルに随時切り替えることができる。
【0067】
図3は、図1のフローチャートに対する追加のステップを示すフローチャートである。それらステップは、実行中のマルチメディアセッションの間、及び、特にチャネル切り替え中に実行される。この方法は、ステップS5から継続する。次のステップS10において、マルチメディアプロバイダは、ユーザ端末からのチャネル切り替え要求を待ち受ける。プロバイダは、受信した際にすぐに処理するためにそのような要求を継続的に待ち受けるのが好ましい。ユーザの視点から、チャネル切り替えの時間が重要でない場合、周期的又は間欠的な切り替え要求の待ち受け又は検出が採用されてもよい。
【0068】
先に十分に説明したように、ユーザが所望の新しいチャネルと関連付けられるユーザ入力をトリガ又はアクティブにすると、本発明に係るチャネル切り替え要求は、セッションセットアップ説明情報の関連付けオブジェクト及び要求オブジェクトを介してユーザ端末により(自動的に)生成される。このチャネル切り替え要求は、マルチメディアプロバイダに送信されるHTTP要求の形式でもよい。要求のユーザ端末識別子により、マルチメディアプロバイダは、現在のマルチメディアセッションを識別でき、プロバイダは、新しいマルチメディアデータが送信されるべきポートを識別できる。要求のチャネル識別子は、新しいマルチメディアデータが取り出されるべきマルチメディア送信元を識別するのに使用される。図8を参照して以下に更に詳細に説明する本発明の実際のチャネル切り替えは、実行中のセッションの間に実行されるため、(RTSP)セッションの切断又は新しいセットアップの実行は必要ない。
【0069】
更に、切り替えは、好ましくはユーザ端末に対して透過的な方法で実行される。これは、マルチメディアデータが連続したマルチメディアデータストリームとしてユーザ端末に送信されることを意味する。このストリームの第1の部分は、先のチャネルのマルチメディアデータを含み、ストリームの後続する第2の部分は、新しく要求されたチャネルのマルチメディアデータを含む。このシームレスで透過的なチャネル切り替えを更にサポートするために、先のチャネルのマルチメディアデータを含むパケット及び新しいチャネルのデータを含むパケットを含む全てのデータパケットが連続したシーケンス番号、及び/又はタイムスタンプを有するように、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアストリームで送信されるデータパケットに対してシーケンス番号を再番号付け(リナンバー)し、且つタイムスタンプを設定する。
【0070】
次のステップS12において、新しいチャネルのマルチメディアデータは、セッションウインドウのマルチメディア表示領域に表示するためにユーザ端末に提供される。マルチメディアプロバイダは、ステップS10においてユーザ端末からの可能な新しいチャネル切り替えを待ち受け続ける。
【0071】
図4は、チャネル切り替え中に本発明のマルチメディアプロバイダにより実行されるのが好ましい追加のステップを示す。この方法は、ステップS11から継続する。次のステップS20において、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアセッションのデータパケットのシーケンスが連続したシーケンス番号付けを有するように、チャネル切り替え後に新しいチャネルのデータパケットに再番号付けする。図9及び図10において、この原理を更に詳細に示す。図9において、データパケット401〜404は、データストリーム400の形式でマルチメディアプロバイダからユーザ端末(不図示)に配信される。図中、マルチメディアプロバイダは、チャネルスイッチ130として概略的に示される。それらデータパケット401〜404は、本発明に係る第1のマルチメディアチャネルを表す所定のマルチメディア送信元210から発生する。この説明例において、チャネルスイッチ130は、2つの可能なデータ送信元210、220にアクセスできるため、2つの異なるマルチメディアチャネルを接続ユーザ端末に提供できる。図9において、データパケット405〜408の第1のストリーム410は、第1のデータ送信元210から受信され、データパケット421〜424の第2のストリーム420は、同様に第2の送信元220から受信される。異なるストリーム400、410、420における、データパケット401〜408及び421〜424の連続したシーケンス番号に注目されたい。図中、第1のデータ送信元210から送信されるデータパケット401〜408は、DP33〜DP40の範囲の第1のシーケンス番号付けを有する。第2の送信元220のデータパケット421〜424は、DP11〜DP14の第2の異なるシーケンス番号付けを有する。図10において、第1のマルチメディアチャネルから第2のマルチメディアチャネルへのチャネル切り替えの要求がユーザ端末から受信される。これは、チャネルスイッチ130から出力されるデータストリーム400がまず先のマルチメディアチャネルのデータパケット405〜407及び新しく選択されたチャネルのデータパケット424を含むことを意味する。ユーザ端末に連続したマルチメディアデータストリーム400を提供するために、スイッチ130を出て同一のユーザ端末に送信されるデータパケット405〜407、424が連続したシーケンス番号付けを有するように、チャネルスイッチ130は、データパケット424に再番号付けする。これは、新しいチャネルのデータパケット424がDP14からDP40に再番号付けされ、連続した番号付けを保持することを意味する。シーケンス再番号付けは、新しいチャネルの残りのデータパケット425〜428に対して継続される。尚、先の送信元のデータパケット409〜413が現在のユーザ端末に送信されないため、現在のセッションに対して、それらデータパケットの再番号付けは必要ない。
【0072】
図4の次のステップS21において、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアストリームのデータパケットにタイムスタンプを割り当て、チャネル切り替え中及びチャネル切り替え後でも連続したタイムスタンプを有するデータパケットのストリームを取得する。図9及び図10に関連して開示したシーケンス番号付けと同様の手順を、データパケットのタイムスタンピングに対して使用できる。
【0073】
従来技術においてよく知られているように、マルチメディアデータは、ビデオデータ及びオーディオデータの形式であってもよい。マルチメディアストリームを提供するマルチメディアチャネルは、ビデオデータを含むデータパケットを含むビデオストリーム、及びオーディオデータを含むデータパケットを含むオーディオストリームを提供すると考えられる。そのような場合、ビデオデータパケット及びオーディオデータパケットの連続したシーケンス番号付け及びタイムスタンピングを取得するために、本発明に係るシーケンス番号付け及びタイムスタンピングは、双方のデータストリームに対して実行されるのが好ましい。ユーザ端末におけるオーディオ再生時の劣化を回避するために、オーディオパケットに対するタイムスタンプの増加量は、チャネル切り替え時においても一定に保持されるのが好ましい。これにより、入力時刻と出力時刻との間に僅かな時間変位が生じる。ビデオパケットのタイムスタンピングも同様に調整されるが、同期を維持するために、オーディオタイムスタンピングに基づいて調整される。この状況において、オーディオデータはマスタであり、ビデオデータの前に切り替えられるべきである。要約すると、マルチメディアプロバイダは、オーディオデータストリームが連続したタイムスタンプを持つようにオーディオデータパケットにタイムスタンプを割り当て、オーディオデータパケットへのタイムスタンプの割り当てに基づいてビデオデータパケットにタイムスタンプを割り当てる。
【0074】
それゆえ、ユーザ端末への影響を最小限にするために、マルチメディアプロバイダは、連続したシーケンス番号及びタイムスタンプに加え、固定ペイロードタイプ(ptype)及び同期ソース(ssrc)を有するヘッダを含む(リアルタイム転送プロトコル(RTP))データパケットの出力マルチメディア(RTP)ストリームを作成できる。固定又は一定のssrcを使用することにより、チャネル切り替えが実際に実行されたにも関わらず、データパケットが1つの連続したデータストリームとして送信されるという印象をユーザ端末に与える。マルチメディアプロバイダは、自己のリアルタイム転送制御プロトコル(RTCP)フローを生成し、RTCP送信者レポート(sender report)の同期情報によりマルチメディアチャネルの切り替え中にストリームが連続しているように見えることを確認することもできる。
【0075】
しかし、例えばssrc値を変更することにより、あるいはマルチメディアチャネルに応じて変更されるオプションの貢献ソース(contributing source, csrc)フィールドを追加することにより、マルチメディアプロバイダに1つ以上のフィールドを変更させ、コンテンツが新しい送信元から送信されることをユーザ端末に示すことも可能である。
【0076】
その後、図3のステップS12に進む。ステップS12において、新しいチャネルのマルチメディアデータはユーザ端末に配信される。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態に係るユニキャストによる無線通信システム1を示す概略図である。通信システム1は、基本的にマルチメディアプロバイダ100を含む。マルチメディアプロバイダ100は、オペレータネットワーク300、あるいは他の有線又は無線ネットワークを介してユーザ端末10にマルチメディアサービス及びデータを提供する。マルチメディアプロバイダ100は、マルチメディア送信元200を含むか、あるいは図示されるようにマルチメディア送信元200にアクセスできる。マルチメディア送信元200は、異なるチャネル210、220からのマルチメディアデータを含むか又は生成するか、あるいは提供する。図示する例において、マルチメディアプロバイダ100は、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、及びチャネルスイッチ130の3つの異なるユニットを含むものとして開示される。マルチメディアプロバイダの機能をこのように異なる(内部)ユニットに分割する場合、アプリケーションサーバ110は、ユーザ端末10からのチャネル要求及びチャネル切り替え要求の受信を担うのが好ましい。更に、アプリケーションサーバ110は、セッションセットアップ手順の一部としてセッションセットアップ説明情報を生成及び送信する。実際のセッションセットアップネゴシエーションは、通常、ユーザ端末10とストリーミングサーバ120との間で実行される。実行中のセッションの間、このサーバ120は更に、チャネルスイッチ130からユーザ端末10にマルチメディアデータを配信する。その名前から明らかであるように、チャネルスイッチ130は、アプリケーションサーバ110から受信したコマンドに応えてマルチメディアチャネルを切り替える。このチャネル切り替えにおいて、新しいマルチメディアチャネル又は送信元210、220からのマルチメディアデータは、ネットワーク300を介してユーザ端末10に転送するために、ストリーミングサーバ120へ配信される。
【0078】
図5は、本発明に係る通信システム1の単なる例として理解されるべきであり、本発明の範囲内で他のシステムレイアウトが可能である。例えば、利用可能なマルチメディアチャネル210、220の数は必ずしも2つではなく、任意の数、すなわち少なくとも2つのチャネル210、220であってもよい。更に、マルチメディアプロバイダ100は、1つの中央ユニット又は分散ユニットで構成されてもよく、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、及びチャネルスイッチ130の動作を処理する。あるいは、マルチメディアプロバイダ100は、より多くの又はより少ない内部ユニットを含むことができる。これを図6に概略的に示す。
【0079】
図6において、ストリーミングサーバは省かれており、チャネルスイッチ130が(オペレータ)ネットワーク300を介してユーザ端末10にマルチメディアデータを直接転送する。上で簡単に説明したように、マルチメディアプロバイダ100は、提供したマルチメディアサービスに対する課金を担うユニット等、更に多くのユニットを含むことができる。あるいは、そのような課金ユニットは、他の場所に、例えばオペレータネットワークインフラストラクチャ300の一部として、提供される。
【0080】
図7は、本発明に係るマルチメディアセッションのセットアップ中及び実際に実行中のセッションの間に実行されるデータシグナリングの一部を示す、概略的な信号図である。この信号図において、図5に示すような通信システムレイアウトが仮定されるが、その原理が、発明的ではない僅かな変更を伴って他のシステムレイアウトに適用可能であることは、当業者には明確に理解される。
【0081】
図7において、モバイルTVチャネル等のマルチメディアチャネルは、マルチメディア又はメディアコンテンツを含むRTPパケットを生成及び送信するライブエンジン又はチャネル送信元から構成される。チャネルスイッチは、チャネル毎に2つのRTPストリーム又はセッションを作成するのが好ましい。そのうちの一方はビデオデータのためのものであり、他方はオーディオデータのためのものである。各RTPセッションは、実際のメディアデータ転送、すなわちRTPトラフィックと、制御データ転送、すなわちRTCPトラフィックとを処理するのが好ましい。その結果、通常、チャネル毎に4つのポートが割り当てられる。従来技術において、4つのポート番号が連続しており、且つ4で割った余りが0に等しいポート番号のビデオデータから開始するのが一般的である。典型的な例は、ビデオRTPに対してはポート番号10000、ビデオRTCPに対しては10001、オーディオRTPに対しては10002、オーディオRTCPに対しては10003である。通常、種々のチャネルは、RTPビデオポート番号で識別される。
【0082】
利用可能なマルチメディアデータ(ビデオ及びオーディオのRTP/RTCP)は、チャネルスイッチに連続して配信され、各マルチメディアデータストリーム又はチャネルは、ビデオRTPのポート番号等の固有の識別子を有する。
【0083】
ユーザは、移動電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又は他の(移動)通信端末であってもよいユーザ端末により、例えばTV番組等を観たいと考える。ユーザは、ユーザ端末を使用してアプリケーションサーバのウェブページに入り、通常、所望のTV番組に対するリンクをクリックする。リンクをクリックすることにより、HTTPを使用するチャネル要求等のチャネル要求をアプリケーションサーバに送信する。サーバは、ユーザ端末に対する(固有の)識別子を提供する。識別子の提供は、例えばチャネル要求と共にユーザ端末から端末識別子を受信することにより認識される。あるいは、アプリケーションサーバは、例えば接続ユーザ端末に対してアプリケーションサーバにより使用される、利用可能な端末識別子のプールから未使用の空いている識別子を選択することにより、識別子自体を生成する。
【0084】
アプリケーションサーバは、セッション開始コマンドを編集して、チャネルスイッチに送信する。このコマンドは、ユーザ端末に関する受信した又は割り当てられた識別子、及び要求されたマルチメディアチャネルの識別子を含む。チャネル識別子がビデオRTPポートの形式である場合、アプリケーションサーバは、利用可能なビデオRTPポートを含むリスト又はセットにアクセスする。アプリケーションサーバは、ユーザ端末からのチャネル要求に基づいて適切なチャネルポート(識別子)を識別する。
【0085】
セッション開始コマンドは、チャネルスイッチがマルチメディアデータを転送すべきストリーミングサーバの入力ポートに関する情報を更に含むのが好ましい。上述のように、マルチメディアチャネルは、4つの並列データストリームを含むことができる。これは、ストリーミングサーバの4つの入力ポートがアプリケーションサーバにより選択及び通知されることが好ましいことを意味する。これは、アプリケーションサーバがストリーミングサーバの入力ポート番号に関する情報にアクセスでき且つそれら入力ポート番号が現在使用されているか又は空いているかに関する最新の情報を保持することを更に必要とする。
【0086】
オプションとして、チャネルスイッチは、確認応答メッセージ又はOK応答で応答する。
【0087】
更に、アプリケーションサーバは、セッション記述プロトコル(SDP)ファイルを作成し、それをストリーミングサーバにアップロードする。これは、ライブストリーミングに対する通常のSDPファイルであるが、2つの点で特有である。SDPファイルは、ユーザ端末の識別子を含む。これは、j09184j0ajk.spd等、名前にユーザ端末識別子を含むことにより認識される。ここで、j09184j0ajkが割り当てられたユーザ端末識別子である。更に、SDPファイルは、チャネルスイッチがマルチメディアデータを含むRTPストリームを送信するように命令される、ストリーミングサーバの入力ポートに関する情報を更に含むのが好ましい。オプションとして、ストリーミングサーバは確認応答メッセージで応答する。
【0088】
アプリケーションサーバは、先の制御データ交換の後又はその前に、あるいはそれと同時に、本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成し、且つそれをユーザ端末に送信する。端末自体により提供されない限り、セットアップ説明情報は、アプリケーションサーバにより作成又は選択されるユーザ端末識別子を含むのが好ましい。先に十分に説明したように、このセットアップ説明情報は、マルチメディアをユーザに提供し且つ本発明のユーザフレンドリーで効率的なチャネル交換を可能にするためにユーザ端末が必要とする、要求命令、オブジェクト、及び情報の完全な説明情報であるのが好ましい。ユーザ端末及びストリーミングサーバは、従来技術に従ってRTSPセッションセットアップについてネゴシエート及び実行する。ユーザ端末は、受信したセッションセットアップ説明情報を処理して、表示画面にマルチメディアセッションウインドウを表示し、且つキー等のユーザ入力と他の利用可能なマルチメディアチャネルの識別子との関連付けをアクティブにする。
【0089】
更に、チャネルスイッチは、アプリケーションサーバが選択したストリーミングサーバの入力ポートに、要求されたRTPストリームを配信する。また、ストリーミングサーバがマルチメディアデータを転送すべきユーザ端末(入力ポート)を識別できるように、ユーザ端末識別子はサーバに送信される。ストリーミングサーバが、例えばアプリケーションサーバから先に受信してその情報を既に有する場合、RTPストリームはユーザ端末識別子を含む必要はない。最後に、ストリーミングサーバは、受信したマルチメディア(RTP)ストリームをセッションウインドウに表示し且つユーザ端末のスピーカ(図2のスピーカ16を参照)で再生するためにユーザ端末に転送する。セッションセットアップはこの時点で完了し、マルチメディアレンダリング及び再生がユーザ端末において開始される。
【0090】
実行中のセッションの間、ユーザ端末は、周期的に、間欠的に、あるいは事前定義済みの時間に、端末識別子と共に更新要求をアプリケーションサーバに送信できる。それら更新要求は、マルチメディアセッションが依然としてアクティブであることの確認としてアプリケーションサーバにより使用される。更に、更新要求に対して応答する場合、アプリケーションサーバは、マルチメディアセッションウインドウを更新するためにセットアップ説明情報のオブジェクト及びユーザ端末により使用される新しい情報を送信できる。例えば、所定のマルチメディアチャネルで送信される実際のTV番組又は映画は、時間中に変更できる。そこで、更新応答は、マルチメディアセッションウインドウのタイトル領域に入力される情報を含んでもよい。更に、特に識別子が他のチャネルで現在入手可能なTV番組又は映画に対応する場合、チャネル領域に表示される別のチャネルの識別子又はアイコンは、時間と共に変化する可能性がある。また、利用可能なチャネル数は、マルチメディアセッション中に変化する可能性がある。そのような場合、更新応答は、チャネル領域への表示、及び端末の1つのユーザ入力との関連付けのために、新しいチャネルの識別子(リンク)及びアイコンを含むことができる。
【0091】
図8は、図7の信号図の続きであり、チャネル切り替え中及びセッション終了の際のデータシグナリングを示す。端末のユーザは、他のTV番組又は映画を観たいと考え、所望のマルチメディアチャネルと関連付けられる、端末のユーザ入力をトリガする。セットアップ説明情報の要求オブジェクトは、アプリケーションサーバに送信されるチャネル切り替え要求を生成する。この要求は、実行中のマルチメディアセッションを識別するためにアプリケーションサーバにより使用されるユーザ端末識別子を含む。更に、要求は、サーバが新しいマルチメディアチャネルを識別するのを可能にする情報を含む。このチャネル情報は、例えばマルチメディアチャネルに対するRTPビデオポートのポート番号であってもよい。あるいは、そのチャネル情報は、チャネルに現在表示されている、チャネル又は番組/映画の、名前/タイトル等の他の情報である。アプリケーションサーバは、その情報に基づいて新しいチャネルに対する関連するRTPビデオポートを識別するのが好ましい。
【0092】
アプリケーションサーバは、切り替え要求の情報に基づいてポートマッピングを実行するのが好ましい。アプリケーションサーバは、現在のユーザ端末に割り当てられるストリーミングサーバの入力ポートを識別する。サーバは、チャネル切り替えコマンドを編集し、チャネルスイッチに送信する。コマンドは、新しいマルチメディアチャネルに関する情報、好ましくはそのチャネルのRTPビデオポートを含む。更に、コマンドは、新しいチャネルのマルチメディアデータの送信先となるストリーミングサーバの入力ポートをチャネルスイッチが識別できるように、ユーザ端末の識別子を含むことができる。あるいは、又はそれに加えて、アプリケーションサーバは、サーバ入力ポートに関する情報をチャネルスイッチに直接送信する。オプションとして、スイッチは確認応答メッセージで応答する。
【0093】
上述のように、チャネルスイッチは、マルチメディア(ビデオ及びオーディオ)データパケットに対してシーケンス番号の再番号付け及びタイムスタンプの割り当てを実行し、連続したマルチメディアデータストリーム(通常、これは4つの並列ストリームで構成されると考えられる)を形成するのが好ましい。好適な実現例において、チャネルスイッチは、ssrc値をデータパケットに対して設定又は追加し、データパケットが1つの連続したデータストリームの一部であるという印象を得る。この状況において、データパケットのヘッダのssrcフィールドは、同一のssrc値を有するのが好ましい。再番号付けされ、タイムスタンプが割り当てられ、且つssrcの変更が行なわれたRTPストリームのデータパケットは、好ましくはユーザ端末識別子と共に、通知されたストリーミングサーバの入力ポートに送信される。サーバは、新しいチャネルのデータをユーザ端末に転送する。
【0094】
このように、本発明に係るチャネル切り替えは、ユーザ端末及びストリーミングサーバに対して完全に透過的であり、ユーザ端末及びストリーミングサーバは、チャネル及び送信元が変更されたにも関わらず、実行中のセッションのマルチメディアストリームが単一のマルチメディア送信元から発生するのと同様に動作する。
【0095】
ユーザがセッションを終了したい場合、ユーザ端末は、ユーザ端末識別子と共にセッション停止メッセージをアプリケーションサーバに送信する。アプリケーションサーバは、端末識別子を含むセッション停止コマンドを生成し、チャネルスイッチに転送する。このスイッチは、現在アクティブのセッション及びユーザ端末のリストから、現在のユーザ端末を削除する。オプションの確認応答が、セッション終了応答をユーザ端末に転送するサーバに返される。RTSPセッションは、従来のシグナリング(端末からストリーミングサーバにRTSP切断メッセージが送信され、逆方向に応答メッセージが送信される)に従って終了する。
【0096】
上の議論から明らかであり且つ図7及び図8に更に示されるように、ユーザ端末識別子は、特定のユーザ端末の識別子として採用されるだけでなく、そのユーザ端末に関与する現在のマルチメディアセッションを識別するために、アプリケーションサーバ、チャネルスイッチ、及びストリーミングサーバにより採用されるのが好ましい。
【0097】
図11は、本発明の一実施形態に係るマルチメディアプロバイダ100の可能な実現例を示す概略ブロック図である。図示される実施形態において、マルチメディアプロバイダ100は、アプリケーションサーバ110及びチャネルスイッチ130から構成される(図6と比較する)。
【0098】
アプリケーションサーバ110は、外部ユニットとの通信を管理する汎用入出力(I/O)ユニット111を含む。このI/Oユニットは、特に、マルチメディアプロバイダ100とのマルチメディアセッションに参加している、又は参加しようとしているユーザ端末から、チャネル要求及びチャネル切り替え要求を受信するように適応される。更にI/Oユニット111は、チャネル要求に応答して、本発明に係るセッションセットアップ説明情報をユーザ端末に送信する。また、I/Oユニット111は、セッション開始コマンド及び応答、SDPメッセージ及び応答、チャネル切り替えコマンド及び応答、並びにセッション終了コマンド及び応答等を含む、アプリケーションサーバ110とチャネルスイッチ130との間の全ての内部通信を管理する。更新要求及び応答等の、実行中のセッションの間のユーザ端末との任意の通信もまた、I/Oユニット111を介して実行される。
【0099】
アプリケーションサーバ110は、ユーザ端末からのチャネル要求の要求に応えてユーザ端末の識別子を提供する識別子プロバイダ112を更に含む。本発明の第1の実施形態において、識別子プロバイダ112は、ユーザ端末からのチャネル要求から端末識別子を検索する。これは、使用される端末識別子がユーザ端末、他のネットワークユニット、又は他のネットワークオペレータにより設定され且つ端末に割り当てられることを意味する。別の実施形態において、アプリケーションサーバ110は、例えばデータベース115に格納されるユーザ端末識別子のプールにアクセスする。識別子プロバイダは、いかなる他のユーザ端末によっても現在採用されていない識別子のうち1つを選択し、それを現在のユーザ端末に対して使用する。端末識別子を生成及び提供する他のソリューションは、プロバイダ112により実行でき、本発明の範囲内である。更に、識別子プロバイダ112は、チャネル切り替え要求、更新要求及びセッション終了要求等の、ユーザ端末から発生する他のメッセージから端末識別子を検索するようにも構成されるのが好ましい。
【0100】
セットアップ説明情報ジェネレータ又はエンジン113は、I/Oユニット111により受信されるチャネル要求に基づいて本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成するために、アプリケーションサーバ110に実装される。このセットアップ説明情報は、ユーザ端末において処理可能である、事前に定義されたマルチメディアオブジェクト、関連付けオブジェクト及び要求オブジェクトを含む。セットアップ説明情報は、任意の上述の言語で編集される。ジェネレータ113は、要望に応じてユーザからのチャネル要求に基づいてセットアップ説明情報を生成する。これは、セットアップ説明情報のマルチメディアオブジェクトが、端末において処理されると、セッションがセットアップされるとすぐに要求されたチャネルのマルチメディアデータをレンダリングすることにより開始されるのが好ましいことを意味する。更に、ジェネレータ113は、識別子プロバイダ112からユーザ端末識別子を受信し、セットアップ説明情報を生成する際にそれを使用するのが好ましい。完成したセットアップ説明情報は、I/Oユニット111によりユーザ端末に送信される。
【0101】
アプリケーションサーバ110の説明情報ジェネレータ113又は他のユニットは、I/Oユニット111を使用して、ユーザ端末のセッションウインドウに表示される関連する更新情報を生成及び送信できる。
【0102】
アプリケーションサーバ110のメッセージエンジン116は、セットアップ手順中、実行中のセッションの間、及びセッション終了時にチャネルスイッチ130及びユーザ端末に送信される、種々の制御メッセージを生成する。通常、このメッセージエンジン116は、生成されたメッセージにユーザ端末識別子(識別子プロバイダ112からの)を含むように適応される。
【0103】
ユーザ端末からチャネル切り替えコマンドを受信すると、メッセージエンジン116は、ユーザ端末(セッション)の識別子及び新しいチャネルを含むチャネル切り替えコマンドを編集し、それをチャネルスイッチに送信する。
【0104】
チャネルスイッチ130は同様に、アプリケーションサーバ110、ユーザ端末、及び任意の他の関連する外部ユニットと通信するI/Oユニット131を有する。本実施形態において、セッションネゴシエータ134がチャネルスイッチ130に提供されるか、あるいはネゴシエータ134の少なくとも一部の機能がアプリケーションサーバ110に実装される。このネゴシエータ134は、マルチメディア(RTSP)セッションをセットアップするために、必要なユーザ端末との通信を実行する。ネゴシエータ134の動作は従来技術に従い、本明細書においては更なる説明は行なわない。
【0105】
スイッチ130は、マルチメディア送信元210、220を選択するチャネル送信元セレクタ133を含み、マルチメディアデータは、そのマルチメディア送信元210、220からユーザ端末に送信される。送信元セレクタ133は、通常、送信元210、220に対するRTPビデオストリームのポート番号の形式で、関連するマルチメディア送信元210、220を識別するアプリケーションサーバ110(のメッセージエンジン116)から情報を受信する。I/Oユニット131は、マルチメディアデータをマルチメディア表示領域にレンダリングし且つ可能であればスピーカで再生するために、選択した接続マルチメディア送信元210、220からユーザ端末に転送する。
【0106】
チャネルスイッチ130は、マルチメディアデータを異なるメディア送信元210、220から現在受信しているユーザ端末を識別するリストを更に含むのが好ましい。リストを管理及び更新するユニット/モジュール(不図示)は、スイッチ130に含まれるのが好ましい。
【0107】
アプリケーションサーバ110のメッセージエンジン116からチャネル切り替えコマンドを受信すると、送信元セレクタ133は、ユーザ端末に対して選択及び使用されるべき新しいチャネル送信元210、220を識別する。連続するシームレスな出力ストリーム(実際にはいくつかの並列ストリーム)を提供するために、新しい送信元210、220からのデータパケットは、まずチャネルスイッチ130に実装される、マルチメディアストリームを管理するパケット再番号付け部132を通る。この再番号付け部132は、特にチャネル切り替え中及び切り替え後にデータパケットに再番号付けし、連続したシーケンス番号を形成するように構成される。更に、パケット再番号付け部132は、マルチメディアデータパケットにタイムスタンプを割り当て、チャネル切り替えを更にシームレスにするのが好ましい。パケット再番号付け部132は、データパケットのssrc値を追加又は変更することもできる。また、チャネルスイッチ130の端末リストは、チャネル切り替え後に更新される。
【0108】
マルチメディアプロバイダ100のアプリケーションサーバ110及びチャネルスイッチ130の、ユニット111〜113、116、131〜134は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。アプリケーションサーバ110のユニット111〜116は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。チャネルスイッチ130のユニット131〜134は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。本発明によると、アプリケーションサーバ110、チャネルスイッチ130及びマルチメディア送信元210、220は全て、単一のネットワークノードに共に構成されてもよく、あるいはユニキャスト通信システムにおいて異なるネットワークノードに提供されてもよいことが更に理解される。
【0109】
図12は、本発明の別の実施形態に係るマルチメディアプロバイダ100の可能な実現例を示す概略ブロック図である。図示される実施形態において、マルチメディアプロバイダ100は、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120及びチャネルスイッチ130から構成される(図5と比較する)。
【0110】
アプリケーションサーバ110のI/Oユニット111、識別子プロバイダ112、説明情報ジェネレータ113及びメッセージエンジン116、並びにチャネルスイッチ130のI/Oユニット131、パケット再番号付け部132及び送信元セレクタ133の動作は、図11に関連して説明した対応するユニットと同様であり、ここでは繰り返さない。
【0111】
本実施形態において、メッセージエンジン116により生成されるメッセージの一部が、図11のようにチャネルスイッチ130に送信されるのではなくストリーミングサーバ120に送信されることは、当業者には明らかである。例えば、SDPメッセージは、データベース115に格納されるSDPテンプレート等に基づいてメッセージエンジン116により生成され、ストリーミングサーバ120に送信される。
【0112】
アプリケーションサーバ110のポートマッピング部114は、ユーザ端末とのストリーミングセッションに対して使用されるストリーミングサーバの入力ポート及びチャネルスイッチ130の出力ポートを選択するように構成される。利用可能なポートに関する情報及びポートが占有されているか又は空いているかに関する最新の情報は、データベース115又は他の情報送信元から取得されるのが好ましい。
【0113】
ストリーミングサーバ120は、アプリケーションサーバ110、チャネルスイッチ130及びユーザ端末との通信を実行するI/Oユニット121を含む。特に、このI/Oユニット121は、チャネルスイッチからマルチメディアデータを受信し、それをユーザ端末に転送する。セッションネゴシエータ124は、ユーザ端末との(RTSP)セッションセットアップネゴシエーションを実行するためにサーバ120に実現される。このユニットの動作は、図11のチャネルスイッチに実現される対応するユニットと同様であり、ここでは更なる説明は行なわない。
【0114】
マルチメディアプロバイダ100のアプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、及びチャネルスイッチ130の、ユニット111〜114、116、121、124、131〜134は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せとして提供されてもよい。アプリケーションサーバ110のユニット111〜116は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。ストリーミングサーバ120のユニット121及び124は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。チャネルスイッチ130のユニット131〜134は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが種々のネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。本発明によると、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、チャネルスイッチ130、及びマルチメディア送信元210、220は全て、単一のネットワークノードに共に実装されてもよく、あるいはユニキャスト通信システムにおいて異なるネットワークノードに提供されてもよいことが更に理解される。
【0115】
図13は、本発明の1つの態様を実現するユーザ端末10を示す概略ブロック図である。このユーザ端末10は、マルチメディアプロバイダ(アプリケーションサーバ及びストリーミングサーバ、あるいはアプリケーションサーバ及びチャネルスイッチ)と通信するI/Oユニット11を含む。このI/Oユニット11は、特に、チャネル要求及びチャネル切り替え要求をアプリケーションサーバに送信するように適応される。更に、I/Oユニット11は、本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報をアプリケーションサーバから受信し、もちろん、マルチメディアデータをストリーミングサーバ又はチャネルスイッチから受信する。
【0116】
ユーザ端末10は、受信したマルチメディアデータをレンダリングするマルチメディア又はメディアプレーヤ18を更に含む。このマルチメディアプレーヤ18は、メディアを端末10上で表示及び再生するために端末10の表示画面12及びスピーカと通信するのが好ましい。メディアプレーヤ18は、受信したセットアップ説明情報に提供されるマルチメディアオブジェクトを処理するプロセッサを更に含む。このマルチメディアオブジェクトの処理により、接続された表示画面12にマルチメディアセッションウインドウを表示する。これは、図2により明確に示されている。オブジェクトプロセッサ13は、マルチメディアプロバイダから受信される更新情報を処理し、その新しい更新情報に基づいて表示セッションウインドウを適応させるのが好ましい。
【0117】
関連付けオブジェクトプロセッサ15は、セットアップ説明情報の関連付けオブジェクトを処理し、マルチメディアセッションウインドウのチャネル領域に表示される別の利用可能なチャネル、識別子、又はアイコンと、端末のユーザ入力14との間の、バインディング又は関連付けを提供するように構成される。
【0118】
要求プロセッサ19は、チャネル要求及びチャネル切り替え要求を生成するためにユーザ端末10に実装される。このプロセッサ19は、マルチメディアプロバイダのウェブページにアクセスして、本発明のセッションセットアップ説明情報をダウンロードし且つ所望のマルチメディアチャネルを選択するように構成されるのが好ましい。要求オブジェクトプロセッサ17は、チャネル切り替えコマンドを生成するために要求プロセッサ19に実装される。端末10のユーザ入力14(キー)の1つをユーザ主導でトリガされると、このプロセッサ17は入力情報を受信する。関連付けオブジェクトプロセッサ15により有効にされたような、ユーザ入力14と要求されたチャネルの識別子との関連付けを介して、要求オブジェクトは、チャネル切り替えメッセージにチャネル識別子を含める。また、ユーザ端末の識別子が、切り替えメッセージに含まれる。
【0119】
ユーザ端末識別子は、マルチメディアプロバイダにより割り当てられ、そのマルチメディアプロバイダから受信される。そのような場合、識別子は、端末の記憶場所30に格納される。他の種類の識別子の場合、識別子情報源30は、加入者識別モジュール(SIM)等の、メモリ以外の種類のユニットであってもよい。
【0120】
ユーザ端末のユニット11、13、15、17〜19、30は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。マルチメディアオブジェクトプロセッサ13は、図示されるようにマルチメディアプレーヤ18に実装されるか、あるいは端末10の別の場所に実現される。同様の原理は、要求オブジェクトプロセッサ17及び要求プロセッサに当てはまる。
【0121】
添付の請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱せずに、種々の変形及び変更が本発明に対して行なわれてもよいことは、当業者には理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明に従ってマルチメディアセッションをセットアップする方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明に従ってマルチメディアセッションウインドウを表示するユーザ端末を示す概略図である。
【図3】マルチメディアセッション中にマルチメディアチャネルの切り替えを提供する、図1の方法の追加のステップを示すフローチャートである。
【図4】図3の方法の追加のステップを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る通信システムの一実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明に係る通信システムの別の実施形態を示す概略図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るマルチメディアセッションセットアップの信号図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るマルチメディアチャネル切り替え、及びマルチメディアセッション切断の信号図である。
【図9】本発明に係るチャネル切り替え中のデータパケットの再番号付けを概略的に示す図である。
【図10】本発明に係るチャネル切り替え中のデータパケットの再番号付けを概略的に示す図である。
【図11】本発明に係るマルチメディアセッションセットアップ及び管理構成を含むネットワークユニットの一実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図12】本発明に係るマルチメディアセッションセットアップ及び管理構成を含むネットワークユニットの別の実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図13】本発明に係るユーザ端末を概略的に示すブロック図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、通信システムにおけるマルチメディアセッション管理に関し、特に、マルチメディアチャネルの、円滑でユーザフレンドリーな(使用し易い)切り替えを可能にするセッション管理に関する。
【背景技術】
【0002】
既存のモバイルネットワーク及び移動通信システムにおいて、広範囲の新しいサービスを提案及び提供する傾向がある。現在、マルチメディア又はTVコンテンツに対してモバイルネットワークを使用することに非常に大きな関心が持たれている。これは、従来技術においてモバイルTVと呼ばれることが多い。モバイルTVアプリケーションの目的は、ユーザが種々のマルチメディア又はTVチャネルを選択し且つ容易にザッピングできる、TVと同様の体験を提供することである。
【0003】
通常のTVチャネルは多くのユーザに対して放送ブロードキャストされ、一般に、ユーザは受信して視聴するチャネルを選択できる。モバイルTVは、(ライブ)メディア又はマルチメディアストリームのセットを何人かのエンドユーザに配信することに関して同様である。各マルチメディアストリームはTVチャネルに対応し、各ユーザは視聴するチャネルを選択できる。現在、モバイルTVのブロードキャスト/マルチキャストによる配信方法が開発中である。そのような標準化の取り組みの例は、3GPPのマルチメディアブロードキャスト/マルチキャストサービス(MBMS)及び欧州電気通信標準化協会(ETSI)のデジタルビデオブロードキャスティング−ハンドヘルド(DVB−H)である。これらは、ブロードキャスト配信方法において従来のTVと同様である。
【0004】
ところで、マルチキャスト/ブロードキャストに基づくモバイルTVが利用可能になるまでの間、既存のモバイルトランスポートチャネルを介して実現されるソリューションが必要である。ユニキャスト転送が好ましい配信手段である、殆どユーザを有さないセル及び十分な容量を有するネットワークにとっても、モバイルTVは後々大きな関心事となるだろう。
【0005】
インターネットプロトコル(IP)に基づくネットワークを介するストリーミングを使用するモバイルTVと同様のサービスは、既存のモバイルネットワークに実現される。一例として、3GPPで開発されたパケット交換(PS)ストリーミングサービス(PSS)がある。そのようなマルチメディアセッション又はTVセッションを開始するために、通常、ユーザは、ウェブページ又はポータルサイトをサーフィンし、ライブストリーミングチャネルを見るためにリンクをクリック又は選択する。
【0006】
RealNetworkのストリーミングソリューション、AppleのQuicktime、及びMicrosoftのメディアプレーヤ等の、モバイルTVに使用可能なプロプライエタリのストリーミングソリューションがいくつか存在する。これらも一般的にポータルサイト又はウェブページを有し、ある特定のチャネルの受信を開始するためにそこでリンクがクリックされる。
【0007】
モバイルTVサービスの1つの目的は、通常の放送TVチャネルに対して行なうのと同様に、チャネルのザッピングを可能にすることである。全てのチャネルがブロードキャストされる場合、受信機は、適切なトランスポートチャネルを選択し且つ適切なデマルチプレクサを使用することにより、チャネルをローカルで選択できる。これは、一般的なケーブル、衛星又は地上テレビのみならず、来るべきモバイル標準であるMBMS及びDVB−Hに対しても当てはまる。しかし、ユニキャストセッションの場合、クライアントは、「サーバ」又はマルチメディアプロバイダに所望のチャネルを送信させる必要がある。
【0008】
PSSに基づくPSストリーミング技術の場合、現在、チャネル切り替えに対する単純なソリューションは存在しない。IPに基づくモバイルストリーミングを行なう従来の方法は、ブラウザで特定のコンテンツを選択することである。これにより、セッション記述プロトコル(SDP)又は同期マルチメディア統合言語(SMIL)ファイルのダウンロードを開始し、ユーザ端末のメディアプレーヤでリアルタイムストリーミングプロトコル(RTSP)ストリーミングセッションを開始する。ユーザがユーザ端末の画面でコンテンツを見るまでにかかるおおよその時間は約10秒である。10秒のうち5秒はアプリケーションのセットアップであり、残りはシグナリング(約2秒)及びバッファリング(約3秒)である。ユーザが別の「マルチメディアチャネル又はTVチャネル」に切り替えたい場合、ユーザは、現在のデータストリームを停止し、ブラウザに戻り、ブラウザでリンクをクリックすることにより別のチャネルを選択する必要がある。新しいRTSPセッションが開始し、メディアプレーヤが起動してバッファリングを開始するため、新たに10秒の遅延が生じる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
概要
従って、ユニキャスト(パケット交換)ネットワーク及び通信システムにおいて、マルチメディアプロバイダのウェブサイト又はポータルサイトを訪れる必要なく、且つマルチメディアデータがユーザに配信されるまでに長い遅延を必要としない、円滑でユーザフレンドリーなマルチメディアチャネル又はTVチャネルの切り替えソリューションを提供する必要がある。
【0010】
本発明は、従来技術の構成におけるこれらの欠点などを克服する。
【0011】
本発明の一般的な目的は、マルチメディアセッションに参加しているユーザに対して、ユーザフレンドリーなマルチメディアチャネル切り替えソリューションを提供することである。
【0012】
本発明の別の目的は、別のマルチメディアチャネルを選択するために、ユーザにより必要とされる情報を含み且つ視覚的に魅力的である、マルチメディアデータを提供するグラフィカルインタフェースを提供することである。
【0013】
本発明の更に別の目的は、ユニキャスト通信システムにおいて一般的なプロトコル及びコーデックを使用して、ユーザ端末において、ザッピングが可能なTVと同様の体験を提供することである。
【0014】
これらの目的などは、添付の請求の範囲で規定されるように本発明により達成される。
【0015】
簡単に説明すると、本発明は、ユニキャストによる(ユニキャストベースの)通信システムにおけるマルチメディアセッションのセットアップ及び管理を含む。特に、本発明は、実行中のセッションの間に、利用可能なマルチメディアチャネル間でのユーザフレンドリー、高速、且つ効率的なザッピング及び切り替えを提供する、マルチメディアセッションセットアップ説明情報に関する。
【0016】
コンテンツプロバイダ又はマルチメディアプロバイダから入手可能なマルチメディアチャネルを観たいと考えるユーザは、そのマルチメディアチャネルの(そのマルチメディアチャネルに対する)要求をプロバイダに送信する。このチャネル要求は、通常、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れ且つマルチメディアチャネルに関連付けられるリンクをクリックしてユーザにより生成される。マルチメディアプロバイダは、本発明に従ってマルチメディアセッションセットアップ説明情報を自動的に生成する。このセットアップ説明情報は、要求されたマルチメディアデータの視覚的に魅力的な提示、並びにマルチメディアプロバイダから入手可能な別のチャネル、映画及びプログラムの提示を提供するのにユーザ端末が必要とする全ての情報、オブジェクト、及び命令を含む。更に、セットアップ説明情報は、ユーザが実行中のセッションを終了してマルチメディアプロバイダのウェブページを再び訪れる必要なく、任意の別のチャネルへのユーザフレンドリーな切り替えを可能にする。
【0017】
生成されたセットアップ説明情報はユーザ端末に返され、説明情報に含まれるデータオブジェクトは端末により処理される。まず、説明情報のマルチメディアオブジェクトは、端末において処理されると、端末の画面又はグラフィカルユーザインタフェース(GUI)に表示されるマルチメディアセッションウインドウを規定する。このセッションウインドウは、要求されたチャネルのマルチメディア(ビデオ)データを表示するようになされた(適応された)表示領域を含む。ウインドウは、プロバイダから入手可能な別のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域を更に含む。この情報は、例えばそれら別のチャネルで現在入手可能であるTV番組又は映画の識別子又はアイコンであってもよい。これは、ユーザが表示画面の全ての異なるマルチメディアチャネルに関する情報に対してセッション開始時に既にアクセスできることを意味する。その結果、ユーザは、その種類の情報を入手するために、セッションを終了してマルチメディアプロバイダのウェブページを再び訪れる必要がない。
【0018】
セッションウインドウは、マルチメディアプロバイダに関する情報を含む情報領域をオプションとして更に含んでもよい。セッションウインドウのオプションのタイトル領域は、例えば割り当てられたチャネル名、及び/又はそのチャネルで現在送信されている映画又はTV番組のタイトルを示すことにより、ユーザが現在観ているマルチメディアチャネルに関する情報を含む。
【0019】
セッションセットアップ説明情報の関連付けオブジェクトは、端末において処理されると、端末のユーザ入力とセッションウインドウのチャネル領域で通知される別のチャネルの識別子との間の関連付け又はバインディングを規定する。チャネル識別子と関連付けられるユーザ入力は、例えば端末のキーパッドのキー、又はタッチパネルの部分であってもよい。ユーザが1つのユーザ入力をトリガすると、セットアップ説明情報の要求オブジェクトは、トリガされたユーザ入力と関連付けられた識別子を持つ別のチャネルに対する要求を生成する。このチャネル切り替え要求は、マルチメディアプロバイダに自動的に送信され、マルチメディアプロバイダは、それ以上のユーザからの対話なしでチャネル切り替えを実行する。
【0020】
換言すると、ユーザがマルチメディアチャネルを切り替えたい場合、ユーザは、例えばそのチャネルに割り当てられたユーザ端末上の1つのキーを単純に押下する。チャネル領域は、利用可能な別のチャネルに関する情報を一覧表示することに加え、別のチャネルに割り当てられたキー(ユーザ入力)を識別するのが好ましい。関連するキーが押下されると、要求オブジェクトはチャネル切り替え要求を編集(compile)する。この切り替え要求は、関連付けオブジェクトにより提供されるキーバインディングを介して取得される要求されたチャネルの識別子を含む。更に、マルチメディアプロバイダが関連する端末を識別できるように、要求はユーザ端末の識別子を含む。このユーザ端末識別子は、例えばユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)、インターネットプロトコル(IP)アドレス、又はユーザ端末の少なくとも1つのIPポートであってもよい。あるいは、端末識別子は、マルチメディアプロバイダにより割り当てられるユーザ端末固有の識別子であり、ユーザ端末に送信されるセッションセットアップ要求に含まれる。
【0021】
これは、ユーザが本発明に従ってセッション中にマルチメディアチャネルを切り替えるために実行する必要のある手順が、表示されたチャネル領域により、所望のチャネルに対して関連付けられ且つ割り当てられるユーザ入力(キー)を識別し、その後そのユーザ入力をアクティブにすることだけであるということを意味する。これは、ユニキャストシステムに対する従来のソリューションと比較されるべきである。従来のソリューションにおいて、ユーザは、まず現在のセッションを終了し、プロバイダのウェブページを再び訪れ、所望のマルチメディアチャネルに対するリンクを選択及びクリックする必要がある。その後、新しいセッションセットアップ手順が実行される必要があるため、非常に時間のかかる煩雑なチャネル切り替え手順となる。
【0022】
マルチメディアプロバイダが本発明のチャネル切り替え要求を受信した場合、マルチメディアプロバイダは、含まれるチャネル識別子により新しい所望のチャネルを識別し、含まれる端末識別子を使用してこの新しいチャネルのマルチメディアデータフローを適切なユーザ端末に向ける。
【0023】
本発明の好適な一実施形態において、マルチメディアチャネルの変更は、ユーザ端末に対してシームレスで透過的に実行されるのが好ましい。これは、切り替え中、マルチメディアプロバイダが先のチャネル及び新しいチャネルのマルチメディアデータを連続したデータストリームとしてユーザ端末に提供することを意味する。その結果、そのデータストリームの第1の部分は、先のチャネルのマルチメディアデータを含み、ストリームの後続する第2の部分は、新しいマルチメディアチャネルのデータを含む。更に、マルチメディアデータは、マルチメディアプロバイダからユーザ端末にデータパケットとして送信されるのが好ましい。通常、各データパケットは、シーケンス番号及びタイムスタンプと関連付けられる。チャネル切り替えをよりシームレスにするために、マルチメディアプロバイダは、切り替え後、データパケットストリームのシーケンス番号付けが切れ目なく連続したままとなるように、新しいチャネルのマルチメディアデータを含むデータパケットにシーケンス番号を割り当てるのが好ましい。更に、マルチメディア送信元及びチャネルが交換されても、連続したタイムスタンピングとなるように、タイムスタンプが割り当てられる。
【0024】
マルチメディアデータは、別個のストリームで提供されるビデオ及びオーディオデータを含むことができる。ユーザ端末におけるオーディオ再生時の劣化を回避するために、オーディオパケットに対するタイムスタンプの増加量は、チャネル切り替えの際にも一定に保持されるのが好ましい。これにより、入力時間と出力時間との間に僅かな時間変位が生じる。ビデオパケットのタイムスタンピングは、同期を保持するようにオーディオタイムスタンピングに基づいて同様に調整される。この状況において、オーディオデータはマスタであり、ビデオデータの前に切り替えられるべきである。
【0025】
更に、チャネル切り替えが実行されても、データパケットが1つの連続したストリームとして送信されるという印象をユーザ端末に対して与えるように、データパケットの同期ソース(ssrc)は一定に設定されるのが好ましい。
【0026】
本発明に係るセッションセットアップ説明情報は、同期マルチメディア統合言語(SMIL)で有利に生成される。そのような場合、関連付けオブジェクトは、SMILにより提供されるacceskeyバインディングを利用して、ユーザ入力を別のチャネル識別子とバインドできる。しかし、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)及び拡張マークアップ言語(XML)を含む他の言語が代わりに採用されてもよい。セッションセットアップ説明情報は、例えばJava(登録商標)ミッドレット又はアプレットの形式等、Java(登録商標)に基づいてもよい。更なる例は、セッション開始プロトコル(SIP)又はメッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報を含む。
【0027】
本発明に係るマルチメディアプロバイダは、種々の内部ユニット、すなわちアプリケーションサーバ、ストリーミングサーバ、及びチャネルスイッチを含むと考えられる。アプリケーションサーバは、ユーザ端末からのチャネル要求及びチャネル切り替え要求の受信を担い(管理し)、セッションセットアップ説明情報を返す。更に、アプリケーションサーバは、種々のマルチメディアセッションにポートを割り当て、それらポートを他のユニットに通知する。チャネルスイッチは、種々のマルチメディアチャネル及び送信元(ソース)にアクセスでき、アプリケーションサーバからのコマンドに対して送信元の実際の切り替えを実行する。更にスイッチは、パケット再番号付け及びタイムスタンピングを管理するのが好ましい。ストリーミングサーバは、スイッチからユーザ端末へのマルチメディアデータの転送を管理し、セッションセットアップについて端末とネゴシエート(交渉)することに関わる。そのようなシステムにおいて、本発明に従って実行されるチャネル切り替えは、ストリーミングサーバ及びユーザ端末の双方に対して完全に透過的である。端末識別子は、アプリケーションサーバ、チャネルスイッチ及びストリーミングサーバにより、実際のユーザ端末の識別子としてだけでなく、現在のマルチメディアセッションの識別子としても使用される。
【0028】
本発明は、以下の利点を提供する:
−ユニキャスト通信システムにおいて、実行中のマルチメディアセッションの間、ユーザ端末においてザッピングが可能なTVと同様の体験を提供する。
−一般的なプロトコル及びコーデックを使用して、ユーザフレンドリー、シームレス、且つ透過的なチャネル切り替えをユーザ端末に提供する。
−より充実した(richer)視覚的に魅力的なユーザインタフェースを提供する。
−チャネル切り替え中に同一のマルチメディアセッションが再利用されるので、時間がかかって煩雑な無線リンクを介する新しいセッションのセットアップを実行する必要がない。
【0029】
本発明により提供される他の利点は、本発明の実施形態に関する以下の説明を読むことにより理解されるだろう。
【0030】
添付の図面と共に以下の説明を参照することにより、本発明は、本発明の更なる目的及び利点と共に、最もよく理解されるだろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
詳細な説明
図中、同一の参照符号は、対応する要素又は同様の要素に対して使用される。
【0032】
本発明は、通信システムにおけるマルチメディアセッションの管理に関し、特に、マルチメディアセッションのセットアップ、及び実行中のセッションの間にマルチメディア送信元の切り替えを管理することに関する。
【0033】
本発明は、ユニキャストによる通信システムにおいて、現在の通常のTVシステム、及び来るべきマルチキャスト/ブロードキャストに基づくモバイルTVと同様の、TVのような体験を提供する。本発明の技術は、任意のユニキャストシステムに適用可能であり、特に、データ通信のためにインターネットプロトコル(IP)を採用する無線通信システムに適用可能である。そのような通信システムの一般的な例は、パケット交換(PS)ストリーミング(PSS)を介して接続ユーザにマルチメディアデータを提供するPSシステムである。
【0034】
その結果、本発明により、マルチメディアセッションに参加しているユーザは、ユニキャスト通信システムにおいて、通常のTVシステム、及びブロードキャスト/マルチキャストに基づくモバイルTVシステムと同様の方法で種々のマルチメディアチャネルを切り替えられる。これは、ユーザの視点からすると、チャネル切り替えが非常にスムーズに体験され、より短い時間で実行され、且つ従来のユニキャストソリューションが必要としていたような、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れて新しいマルチメディアセッションをセットアップすることが必要ないということを意味する。本発明は更に、非常に充実し且つ視覚的に魅力的であるユーザインタフェースを提供する。
【0035】
本発明に係るマルチメディアデータは、ユーザ端末においてレンダリングされ且つ表示される任意の形式及び種類のメディア及びマルチメディアを含む。これは、レンダリング中にユーザにより認識可能である画像、ビデオ、オーディオ及び他のメディアの種類を含むが、それらに限定されない。
【0036】
図1は、本発明に従って、ユニキャストによる通信システムにおいてマルチメディアセッションをセットアップする方法を示すフローチャートである。この方法は、オプションの(任意的な)ステップS1で開始される。ステップS1において、本発明に係るマルチメディアプロバイダは、ユーザ端末からマルチメディア又はメディアチャネル(TVチャネル)に対する要求を受信する。
【0037】
このチャネル要求は、背景の節で説明したような従来技術に従って実行される。簡単に説明すると、ユーザは、ユーザ端末におけるウェブブラウザ又は同様のアプリケーションを使用して、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れ、例えばリンクをクリックすることにより所望のマルチメディアチャネルを選択する。あるいは、ユーザ端末は、ユーザが関連するチャネルを選択することを可能にするために、起動された際にマルチメディアプロバイダに自動的にアクセス又は接続するアプリケーションを含むことができる。
【0038】
ユーザ端末は、マルチメディアチャネルに対する要求にユーザ端末の識別子を挿入できる。次のステップS2によりこれを示す。あるいは、マルチメディアプロバイダがユーザ端末識別子を対応するチャネル要求に関連付けられる限り、ユーザ端末識別子はチャネル要求とは別個に送信されてもよい。
【0039】
本発明に従えば、種々のユーザ端末識別子を採用することができる。例えば、端末識別子は、ユーザ端末に割り当てられるIPアドレス又はユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)でもよい。他の可能な例としては、ユーザ端末の少なくとも1つのポートを含み、この場合、要求されたチャネルのマルチメディアデータが配信されるべきユーザ端末の入力ポートを含むのが好ましい。端末識別子は、ネットワークオペレータ、又はマルチメディアプロバイダ等の別のサービスプロバイダと、ユーザとの間のサービス契約と関連付けられる識別子であってもよい。
【0040】
ステップS2の別の実施例において、マルチメディアプロバイダは、ユーザ端末からのチャネル要求の受信に基づいてユーザ端末の識別子を提供する。例えば、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアセッションに参加しているユーザに割り当てられる可能なユーザ端末識別子のセット又はプールにアクセスする。そのような場合、ステップS2において、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアプロバイダとのマルチメディアセッションに含まれる任意の他のユーザ端末により現在採用されていないセット又はプールの識別子のうち1つを選択する。これは、マルチメディアプロバイダがプールの識別子を再利用することを意味する。プールの識別子の総数は、同時にマルチメディアデータを受信するユーザ端末の予想数に対処するのに十分に大きな数である必要がある。
【0041】
本発明によると、マルチメディアプロバイダは、チャネル要求を受信するとその場で(on the fly)新しい端末識別子を生成し、且つ要求するユーザ端末に対してそれを使用できると考えられる。種々のユーザ端末を混同する危険を軽減するために、ユーザ端末の識別子がユーザ端末を一意的に識別するのが好ましいことは明らかである。その結果、いくつかのアプリケーションにおいては、プロバイダが生成したユーザ端末識別子が好ましい。というのは、マルチメディアプロバイダが識別子割り当て処理を制御し、且つ端末を混同することを防止できるためである。
【0042】
通常、ユーザ端末識別子は、マルチメディアプロバイダにより、実際のユーザ端末の識別子として採用されるが、そのユーザ端末に関与するマルチメディアセッションの識別子として採用されてもよい。これを本明細書において更に開示する。
【0043】
チャネル要求が受信され、且つ好ましくはユーザ端末識別子が受信又は生成されると、ステップS3において、マルチメディアプロバイダは、本発明に従ってマルチメディアセッションセットアップの説明情報(description)又はファイルを生成する。このセッションセットアップ説明情報は、受信したチャネル要求及び提供された端末識別子に基づいて、マルチメディアプロバイダにより動的に生成されるのが好ましい。この説明情報は、この説明情報がユーザ端末に送信されるとユーザ端末により処理可能な複数のデータオブジェクト又は命令を含む。本発明の好適な実現例において、セットアップ説明情報は、マルチメディアオブジェクト、関連付けオブジェクト、及び要求オブジェクトを含む。更なる好適な一実施形態において、セットアップ説明情報はユーザ端末識別子も含む。
【0044】
マルチメディアオブジェクトは、ユーザ端末において処理されると、ユーザ端末のグラフィカルユーザインタフェースで表示可能であるマルチメディアセッションウインドウを規定する。換言すると、ユーザ端末がそのマルチメディアオブジェクトを処理すると、マルチメディアセッションウインドウが、グラフィカルユーザインタフェースに表示される。グラフィカルユーザインタフェースは、通常、ユーザ端末に情報を表示するための表示画面又は他の機器(ユーザ端末の通信機器に接続されるスタンドアロン機器を含む)である。表示されるマルチメディアセッションウインドウは、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディア(ビデオ)データを表示するように適応されたマルチメディア表示領域を含む。セッションウインドウは、マルチメディアプロバイダから入手可能な別の(現在要求されていない)マルチメディアチャネルのチャネル識別子を含み且つ表示する、表示可能チャネル領域を更に含む。かようにして、このセッションウインドウは、ユーザが要求したTV番組、映画又は他の要求したマルチメディアをビデオ表示領域で観ることを可能にする魅力的なグラフィカルユーザインタフェースを提供する。更に、チャネル領域は、ユーザがセッション中に切り替えられる別のTV番組、映画等をユーザにグラフィカルに通知する。
【0045】
図2は、表示画面12を有する本発明に係るユーザ端末10の一実施形態を示す概略ブロック図である。表示画面12において、マルチメディアセッションウインドウ20が表示される。セッションウインドウ20はマルチメディア表示領域22を含み、マルチメディア表示領域22において、要求されたTVチャネルのマルチメディア(ビデオデータ)が現在表示されている。チャネル領域24は、図において明瞭に見ることができるものであり、マルチメディア表示領域22の下に提供されるが、それに限定されない。このチャネル領域24において、別のチャネルの識別子がユーザに対して表示される。図において概略的に示されるように、領域24は、マルチメディアプロバイダから入手可能な全ての種々のマルチメディア(TV)チャネルの識別子又はアイコンを表示できる。これは、セッションセットアップ説明情報又は文書において受信されるマルチメディアオブジェクトがその全ての情報を含むため、ユーザがマルチメディアプロバイダのウェブページにアクセスして、その情報を取得する必要がないことを意味する。
【0046】
チャネル領域24は、必ずしも表示画面12に常に表示されない。別の実現例において、通常、マルチメディア表示領域22は表示画面10の全体又は少なくとも大部分を占有する。そのような場合、ユーザがユーザ端末10のキー又は表示画面12の一部分等の、ある特定のユーザ入力をアクティブにした時のみ、チャネル領域24は表示される。この実現例において、チャネル領域24は、ポップアップウインドウと同様に機能し、ユーザの要求に応じて完全に可視となる。マルチメディア表示領域22のサイズは、チャネル領域24が表示されていない時の全画面(又は、ほぼ全画面)と、チャネル領域24が表示されている時のより小さなサイズとの間で、(自動的に)変化し得る。これは、マルチメディア表示画面22のサイズが2つの動作モードにおいて最大化されるが、それでも、要求に応じてチャネル領域24の表示が可能であることを意味する。
【0047】
また、チャネル領域24のサイズは、全てのチャネル情報を表示するフルサイズ(図示するように)と、例えば画面12上にチャネル領域24が存在するということだけを表示できる比較的小さなサイズとの間で変更可能である。2つのモード(サイズ)の切り替えは、(タッチパネル式)表示画面12の一部、キー、又は別のユーザ入力の作動に基づいて実行され得る。
【0048】
チャネル領域24の(代替の)チャネル識別子は、任意の図形データの形式であってもよい。例えば、識別子は、別のチャネルで利用可能なマルチメディアデータ(TV番組、映画等)の名前を指示する表示テキスト列の形式であってもよい。あるいは、別のマルチメディアチャネルを表すアイコンがそのチャネル領域24に表示されてもよい。アイコンは、ユーザが別のチャネルで現在利用可能なマルチメディア又はチャネルを識別することを可能にする、よく知られているロゴ又は他の情報を表示するのが好ましい。
【0049】
図から明らかであるように、マルチメディアセッションウインドウ20は、現在選択されている又は要求されているマルチメディアチャネルの識別子又はアイコンを含む、表示可能情報領域26等を含む他のウインドウ領域を更に含むことができる。更に、又は代わりに、映画タイトル、番組タイトル、又は番組情報等の、マルチメディア表示領域22に現在表示されている実際のマルチメディアデータの情報が、この情報領域26において見られてもよい。
【0050】
タイトル領域28は、マルチメディアセッションウインドウ20に含まれ、表示されるマルチメディアの送信元/所有者、及び/又はマルチメディアプロバイダに関する情報を含むことができる。
【0051】
マルチメディアセッションセットアップの一部である関連付けオブジェクトは、ユーザ端末10において処理されると、ユーザ端末のユーザ入力14と別のマルチメディアチャネルのチャネル識別子との関連付けを規定又は提供する。従って、この関連付けオブジェクトは、端末10のユーザ入力14とマルチメディアプロバイダから入手可能な他のマルチメディアチャネルとの間の関連付けを生成するプログラムコード又は命令を含む。これは、アイコンがチャネル領域24に表示される別のチャネルの識別子とユーザ入力14との間の関連付け又は紐付け(バインディング)を関連付けオブジェクトが提供することを意味する。チャネル領域24は、各チャネルのアイコン/識別子に対して、チャネルと関連付けられるユーザ入力14に関する情報を更に表示するのが好ましい。これは、図2に明確に示される。図2において、チャネル領域24は、SVT1、SVT2、TV3、及びTV4で示される、4つのマルチメディアチャネルに関する情報を含む。チャネル領域24は、それらチャネルに割り当てられたユーザ入力14の識別子、すなわちキーパッドのキー1、キー2、キー3、及びキー4の識別子を更に含む。
【0052】
本発明の関連付けオブジェクトにより提供されるそのような関連付けの一般的な例は、ユーザ端末10のキー14(ユーザ入力)の1つと別のマルチメディアチャネルの識別子との間のキーバインディングである。例えば、マルチメディアセッションセットアップ説明情報が同期マルチメディア統合言語(SMIL)に基づく説明情報である場合、関連付けオブジェクトは、SMILにより提供されるaccesskeyバインディングを利用して、キー14を別のチャネル識別子にバインドし、どのマルチメディアチャネルがどのキー14に対応するかを規定してもよい。
【0053】
バインディング又は関連付けに関わるユーザ入力14は、ユーザ端末10において構成又は実装される任意の(ソフトウェア又はハードウェアの)ユーザ入力14であってもよい。図示するように、一般的な例は、端末10に構成されるキーパッドのキー14である。タッチパネル式の画面12を有するユーザ端末10の場合、ユーザ入力14は、タッチパネル式の画面12の一部を構成できる。例えば、マルチメディアセッションウインドウ20のチャネル領域に提供されるアイコン又はチャネル識別子の真上にある、タッチパネル式の画面12の部分は、本発明に係るユーザ入力として採用され得る。実際には、ユーザによりトリガ又はアクティブにされ得る任意のユーザ入力14は、本発明の関連付けオブジェクトにより提供される関連付けに対して利用可能である。
【0054】
マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、ユーザ端末10において処理及び実施されると別のマルチメディアチャネルに対する要求を生成する、要求オブジェクトを更に含む。ユーザが、要求された別のマルチメディアチャネルの識別子と、関連付けオブジェクトを介して関連付けられた、ユーザ入力14をトリガ又はアクティブにした時、その別のチャネル要求は生成される。
【0055】
チャネル切り替え要求は、要求された別のマルチメディアチャネルの識別子及びユーザ端末10の識別子を含む。ユーザ端末10の識別子は、セッションセットアップ説明情報と共にマルチメディアプロバイダから受信される場合がある。そのような場合、要求オブジェクトは、ユーザ端末識別子を含むか、又はユーザ端末識別子にアクセスでき、その識別子をチャネル要求に挿入する。ユーザ端末識別子がユーザ端末10に格納されている場合、要求オブジェクトは、ユーザ入力10をトリガした時に識別子を取り出し、それを要求に含める。
【0056】
本発明の一般的な実現例において、別のチャネルのチャネル識別子は、マルチメディアプロバイダに対するリンクの形式であってもよい。関連付けオブジェクトは、その特定のリンクをユーザ端末のユーザ入力(キー)14の1つにバインド又は関連付けるように実現可能である。ユーザが、キー14を押下するなどして、その特定のユーザ入力をアクティブにした場合、要求オブジェクトは、トリガされたユーザ入力と関連付けられるリンクを介してマルチメディアプロバイダにアクセスする。チャネル要求は、トリガされたユーザ入力と関連付けられる要求マルチメディアチャネルをマルチメディアプロバイダが識別するのを可能にし、且つ要求するユーザ端末10をマルチメディアプロバイダが識別するのを可能にする情報を含む。これについては、以下に更に説明する。そのような実現例において、要求オブジェクトは、マルチメディアプロバイダを指し示すハイパーリンクを含み、別のマルチメディアチャネルに対する要求は、ユーザ端末識別子及び別のチャネルのチャネル識別子を含むハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求である。
【0057】
本発明に係るマルチメディアセッションセットアップ説明情報は、セットアップ説明情報のマルチメディアオブジェクトに基づいて生成されるマルチメディアセッションウインドウ20を介して非常にユーザフレンドリーで視覚的に魅力的なグラフィカルユーザインタフェースを提供する。このセッションウインドウ20は、要求されたマルチメディアの表示に加え、マルチメディアセッションに対する他の関連する情報、すなわちマルチメディアプロバイダから入手可能な別のチャネルに関する情報、並びに要求されたマルチメディアチャネル及びそのチャネルの現在のマルチメディアデータに関するオプションの情報の表示を可能にする。更に、マルチメディアプロバイダを説明する情報が表示される。これは、マルチメディアセッション中にユーザに関連する全てのデータが、セッションの開始時にユーザ端末において既に入手可能であることを意味する。この情報は、表示画面12上で継続的に視覚的に利用可能であるか、あるいは、例えばポップアップウインドウの場合のように少なくとも表示画面12に提示可能である。その結果、ユーザは、別の入手可能なマルチメディアチャネル及びTV番組及び映画に関する情報を取得するために、実行中のセッションを終了してマルチメディアプロバイダのウェブページを再び訪れる必要がない。
【0058】
更に、セッションセットアップ説明情報の要求オブジェクト及び関連付けオブジェクトは、セッション中にマルチメディアチャネルを切り替える単純でユーザフレンドリーな手段を提供する。ユーザが実行する必要がある動作は、所望の新しいマルチメディアチャネルを選択するために1つのユーザ入力14をトリガすることのみである。関連付け及び要求オブジェクトは、ユーザがまず現在のセッションを終了し、マルチメディアプロバイダのウェブページを訪れ且つそこで所望の新しいチャネルを選択する必要無しに、新しいチャネルの自動的な要求を可能にする。かようにして、本発明により提供されるチャネル切り替えは、ユーザに対して透過的に実行され、ユニキャストシステムにおいて使用可能な従来のチャネル切り替えソリューションと比較して非常に短い時間で完了できる。
【0059】
SMILで書かれた本発明に係るセッションセットアップ説明情報の例を以下に示すが、それに限定されない。
【0060】
<?xml version= "1.0"?>
<!DOCTYPE smil PUBLIC"-//W3C//DTD SMIL 2.0//EN"
"http://www.w3.org/2001/SMIL20/SMIL20.dtd">
<smil xmlns="http://www.w3.org/2001/SMIL20/Language">
<head>
<meta name="title" content="SMIL TV"/>
<meta name="author" content="Torbjorn Einarsson"/>
<layout>
<root-layout id= "SMIL_TV" backgroundColor="gray" width="176" height="200"/>
<region id="video" left="0" width="176" height="144"/>
<region id="prog" left="0" top="144" width="176" height="18"/>
<region id="ctrl1" left="0" top="164" width="88" height="18"/>
<region id="ctrl2" left="88" top="164" width="88" height="18"/>
<region id="ctrl3" left="0" top="182" width="88" height="18"/>
<region id="ctrl4" left="88" top="182" width="88" height="18"/>
</layout>
</head>
<body id="SmilTV">
<par id="ImageTextAudio" dur="indefinite">
<video region="video" src="rtsp://smiltv.com/j09184j0ajk.sdp"/>
<a href="http://smiltv.com/ch/j09184j0ajk/1.txt" target="prog" accesskey="1">
<text region="ctrl1" src="http://smiltv.com/ch1.txt"/></a>
<a href="http://smiltv.com/ch/j09184j0ajk/2.txt" target="prog" accesskey="2">
<text region="ctrl2" src="http://smiltv.com/ch2.txt"/></a>
<a href="http://smiltv.com/ch/j09184j0ajk/3.txt" target="prog" accesskey="3">
<text region="ctrl3" src="http://smiltv.com/ch3.txt"/></a>
<a href="http://smiltv.com/ch/j09184jOajk/4.txt" target="prog" accesskey="4">
<text region="ctrl4" src="http://smiltv.com/ch4.txt"/></a>
</par>
</body>
</smil>
【0061】
上記ヘッドフィールド内のプログラムコード(プログラムコードの5〜18行目)は、マルチメディアオブジェクトに属し、マルチメディアセッションウインドウ20を規定する。ルートレイアウトフィールドは、セッションウインドウ20のタイトル領域28を規定する。その後、マルチメディア表示領域22、情報領域26及びチャネル領域24を規定するフィールドが続く。ビデオ領域フィールドは、RTSP(リアルタイムストリーミングプロトコル)セッションを開始するRTSP URIを含む。
【0062】
それ以降のコード行は、本発明の関連付けオブジェクト及び要求オブジェクトを規定する。この概略的なプログラムコードの例において、4つのマルチメディアチャネルがマルチメディアプロバイダ「SMIL TV」から入手可能である。accesskeyコマンドは、一覧表示される4つのリンクとユーザ端末10において1〜4の番号が付けられる4つのキー14との関連付けを提供する。尚、各マルチメディアチャネルに対して、チャネル領域24に表示されるチャネルに関するアイコン又は情報を提供するマルチメディアプロバイダの送信元に対するリンク(http://smiltv.com/chX.txt (X=1〜4))が存在する。
【0063】
説明例において使用されるリンクは、ユーザ端末10の識別子及び関連するマルチメディアチャネルの識別子の双方を含むように、すなわちhttp://smiltv.com/ch/userID/channelID.txtの形式となるように生成される。ユーザ端末識別子は、RTSPセッションを開始するRTSP URIで更に使用される。
【0064】
本発明によると、セッションセットアップ説明情報は、SMIL以外の言語で生成されてもよいと考えられる。可能な他の言語は、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)及び拡張マークアップ言語(XML)を含む。セッションセットアップ説明情報は、Java(登録商標)ミッドレット又はアプレットの形式等、Java(登録商標)に基づいてもよい。更なる可能な例は、セッション開始プロトコル(SIP)及びメッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報を含む。
【0065】
図1を再び参照すると、マルチメディアプロバイダが本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成すると、ステップS4において、マルチメディアプロバイダは、要求するユーザ端末にその説明情報を送信する。ユーザ端末において、含まれるオブジェクトは処理される。続いて、ステップS5において、マルチメディアプロバイダは、要求されたチャネルのマルチメディアデータをセッションウインドウのマルチメディア表示領域に表示するためにユーザ端末に提供する。この時点でセッションは、セットアップされ且つ開始された。図1のフローチャートに開示される方法は終了する。
【0066】
本発明によると、セッションの開始後にマルチメディア表示領域に表示されるマルチメディアデータは、一般に、要求されたマルチメディアチャネルのデータであると考えられる。別の実現例において、セッションセットアップ説明情報は、処理されると、マルチメディアプロバイダにより選択されるデフォルトチャネルをユーザ端末において表示するように構成される。そのようなデフォルトチャネルは、例えば利用可能なサービス及びチャネルの短い説明、セッションの実行方法の短い解説ビデオ等を含むことができる。セッションがセットアップされると、ユーザは、所望のマルチメディアチャネルに随時切り替えることができる。
【0067】
図3は、図1のフローチャートに対する追加のステップを示すフローチャートである。それらステップは、実行中のマルチメディアセッションの間、及び、特にチャネル切り替え中に実行される。この方法は、ステップS5から継続する。次のステップS10において、マルチメディアプロバイダは、ユーザ端末からのチャネル切り替え要求を待ち受ける。プロバイダは、受信した際にすぐに処理するためにそのような要求を継続的に待ち受けるのが好ましい。ユーザの視点から、チャネル切り替えの時間が重要でない場合、周期的又は間欠的な切り替え要求の待ち受け又は検出が採用されてもよい。
【0068】
先に十分に説明したように、ユーザが所望の新しいチャネルと関連付けられるユーザ入力をトリガ又はアクティブにすると、本発明に係るチャネル切り替え要求は、セッションセットアップ説明情報の関連付けオブジェクト及び要求オブジェクトを介してユーザ端末により(自動的に)生成される。このチャネル切り替え要求は、マルチメディアプロバイダに送信されるHTTP要求の形式でもよい。要求のユーザ端末識別子により、マルチメディアプロバイダは、現在のマルチメディアセッションを識別でき、プロバイダは、新しいマルチメディアデータが送信されるべきポートを識別できる。要求のチャネル識別子は、新しいマルチメディアデータが取り出されるべきマルチメディア送信元を識別するのに使用される。図8を参照して以下に更に詳細に説明する本発明の実際のチャネル切り替えは、実行中のセッションの間に実行されるため、(RTSP)セッションの切断又は新しいセットアップの実行は必要ない。
【0069】
更に、切り替えは、好ましくはユーザ端末に対して透過的な方法で実行される。これは、マルチメディアデータが連続したマルチメディアデータストリームとしてユーザ端末に送信されることを意味する。このストリームの第1の部分は、先のチャネルのマルチメディアデータを含み、ストリームの後続する第2の部分は、新しく要求されたチャネルのマルチメディアデータを含む。このシームレスで透過的なチャネル切り替えを更にサポートするために、先のチャネルのマルチメディアデータを含むパケット及び新しいチャネルのデータを含むパケットを含む全てのデータパケットが連続したシーケンス番号、及び/又はタイムスタンプを有するように、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアストリームで送信されるデータパケットに対してシーケンス番号を再番号付け(リナンバー)し、且つタイムスタンプを設定する。
【0070】
次のステップS12において、新しいチャネルのマルチメディアデータは、セッションウインドウのマルチメディア表示領域に表示するためにユーザ端末に提供される。マルチメディアプロバイダは、ステップS10においてユーザ端末からの可能な新しいチャネル切り替えを待ち受け続ける。
【0071】
図4は、チャネル切り替え中に本発明のマルチメディアプロバイダにより実行されるのが好ましい追加のステップを示す。この方法は、ステップS11から継続する。次のステップS20において、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアセッションのデータパケットのシーケンスが連続したシーケンス番号付けを有するように、チャネル切り替え後に新しいチャネルのデータパケットに再番号付けする。図9及び図10において、この原理を更に詳細に示す。図9において、データパケット401〜404は、データストリーム400の形式でマルチメディアプロバイダからユーザ端末(不図示)に配信される。図中、マルチメディアプロバイダは、チャネルスイッチ130として概略的に示される。それらデータパケット401〜404は、本発明に係る第1のマルチメディアチャネルを表す所定のマルチメディア送信元210から発生する。この説明例において、チャネルスイッチ130は、2つの可能なデータ送信元210、220にアクセスできるため、2つの異なるマルチメディアチャネルを接続ユーザ端末に提供できる。図9において、データパケット405〜408の第1のストリーム410は、第1のデータ送信元210から受信され、データパケット421〜424の第2のストリーム420は、同様に第2の送信元220から受信される。異なるストリーム400、410、420における、データパケット401〜408及び421〜424の連続したシーケンス番号に注目されたい。図中、第1のデータ送信元210から送信されるデータパケット401〜408は、DP33〜DP40の範囲の第1のシーケンス番号付けを有する。第2の送信元220のデータパケット421〜424は、DP11〜DP14の第2の異なるシーケンス番号付けを有する。図10において、第1のマルチメディアチャネルから第2のマルチメディアチャネルへのチャネル切り替えの要求がユーザ端末から受信される。これは、チャネルスイッチ130から出力されるデータストリーム400がまず先のマルチメディアチャネルのデータパケット405〜407及び新しく選択されたチャネルのデータパケット424を含むことを意味する。ユーザ端末に連続したマルチメディアデータストリーム400を提供するために、スイッチ130を出て同一のユーザ端末に送信されるデータパケット405〜407、424が連続したシーケンス番号付けを有するように、チャネルスイッチ130は、データパケット424に再番号付けする。これは、新しいチャネルのデータパケット424がDP14からDP40に再番号付けされ、連続した番号付けを保持することを意味する。シーケンス再番号付けは、新しいチャネルの残りのデータパケット425〜428に対して継続される。尚、先の送信元のデータパケット409〜413が現在のユーザ端末に送信されないため、現在のセッションに対して、それらデータパケットの再番号付けは必要ない。
【0072】
図4の次のステップS21において、マルチメディアプロバイダは、マルチメディアストリームのデータパケットにタイムスタンプを割り当て、チャネル切り替え中及びチャネル切り替え後でも連続したタイムスタンプを有するデータパケットのストリームを取得する。図9及び図10に関連して開示したシーケンス番号付けと同様の手順を、データパケットのタイムスタンピングに対して使用できる。
【0073】
従来技術においてよく知られているように、マルチメディアデータは、ビデオデータ及びオーディオデータの形式であってもよい。マルチメディアストリームを提供するマルチメディアチャネルは、ビデオデータを含むデータパケットを含むビデオストリーム、及びオーディオデータを含むデータパケットを含むオーディオストリームを提供すると考えられる。そのような場合、ビデオデータパケット及びオーディオデータパケットの連続したシーケンス番号付け及びタイムスタンピングを取得するために、本発明に係るシーケンス番号付け及びタイムスタンピングは、双方のデータストリームに対して実行されるのが好ましい。ユーザ端末におけるオーディオ再生時の劣化を回避するために、オーディオパケットに対するタイムスタンプの増加量は、チャネル切り替え時においても一定に保持されるのが好ましい。これにより、入力時刻と出力時刻との間に僅かな時間変位が生じる。ビデオパケットのタイムスタンピングも同様に調整されるが、同期を維持するために、オーディオタイムスタンピングに基づいて調整される。この状況において、オーディオデータはマスタであり、ビデオデータの前に切り替えられるべきである。要約すると、マルチメディアプロバイダは、オーディオデータストリームが連続したタイムスタンプを持つようにオーディオデータパケットにタイムスタンプを割り当て、オーディオデータパケットへのタイムスタンプの割り当てに基づいてビデオデータパケットにタイムスタンプを割り当てる。
【0074】
それゆえ、ユーザ端末への影響を最小限にするために、マルチメディアプロバイダは、連続したシーケンス番号及びタイムスタンプに加え、固定ペイロードタイプ(ptype)及び同期ソース(ssrc)を有するヘッダを含む(リアルタイム転送プロトコル(RTP))データパケットの出力マルチメディア(RTP)ストリームを作成できる。固定又は一定のssrcを使用することにより、チャネル切り替えが実際に実行されたにも関わらず、データパケットが1つの連続したデータストリームとして送信されるという印象をユーザ端末に与える。マルチメディアプロバイダは、自己のリアルタイム転送制御プロトコル(RTCP)フローを生成し、RTCP送信者レポート(sender report)の同期情報によりマルチメディアチャネルの切り替え中にストリームが連続しているように見えることを確認することもできる。
【0075】
しかし、例えばssrc値を変更することにより、あるいはマルチメディアチャネルに応じて変更されるオプションの貢献ソース(contributing source, csrc)フィールドを追加することにより、マルチメディアプロバイダに1つ以上のフィールドを変更させ、コンテンツが新しい送信元から送信されることをユーザ端末に示すことも可能である。
【0076】
その後、図3のステップS12に進む。ステップS12において、新しいチャネルのマルチメディアデータはユーザ端末に配信される。
【0077】
図5は、本発明の一実施形態に係るユニキャストによる無線通信システム1を示す概略図である。通信システム1は、基本的にマルチメディアプロバイダ100を含む。マルチメディアプロバイダ100は、オペレータネットワーク300、あるいは他の有線又は無線ネットワークを介してユーザ端末10にマルチメディアサービス及びデータを提供する。マルチメディアプロバイダ100は、マルチメディア送信元200を含むか、あるいは図示されるようにマルチメディア送信元200にアクセスできる。マルチメディア送信元200は、異なるチャネル210、220からのマルチメディアデータを含むか又は生成するか、あるいは提供する。図示する例において、マルチメディアプロバイダ100は、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、及びチャネルスイッチ130の3つの異なるユニットを含むものとして開示される。マルチメディアプロバイダの機能をこのように異なる(内部)ユニットに分割する場合、アプリケーションサーバ110は、ユーザ端末10からのチャネル要求及びチャネル切り替え要求の受信を担うのが好ましい。更に、アプリケーションサーバ110は、セッションセットアップ手順の一部としてセッションセットアップ説明情報を生成及び送信する。実際のセッションセットアップネゴシエーションは、通常、ユーザ端末10とストリーミングサーバ120との間で実行される。実行中のセッションの間、このサーバ120は更に、チャネルスイッチ130からユーザ端末10にマルチメディアデータを配信する。その名前から明らかであるように、チャネルスイッチ130は、アプリケーションサーバ110から受信したコマンドに応えてマルチメディアチャネルを切り替える。このチャネル切り替えにおいて、新しいマルチメディアチャネル又は送信元210、220からのマルチメディアデータは、ネットワーク300を介してユーザ端末10に転送するために、ストリーミングサーバ120へ配信される。
【0078】
図5は、本発明に係る通信システム1の単なる例として理解されるべきであり、本発明の範囲内で他のシステムレイアウトが可能である。例えば、利用可能なマルチメディアチャネル210、220の数は必ずしも2つではなく、任意の数、すなわち少なくとも2つのチャネル210、220であってもよい。更に、マルチメディアプロバイダ100は、1つの中央ユニット又は分散ユニットで構成されてもよく、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、及びチャネルスイッチ130の動作を処理する。あるいは、マルチメディアプロバイダ100は、より多くの又はより少ない内部ユニットを含むことができる。これを図6に概略的に示す。
【0079】
図6において、ストリーミングサーバは省かれており、チャネルスイッチ130が(オペレータ)ネットワーク300を介してユーザ端末10にマルチメディアデータを直接転送する。上で簡単に説明したように、マルチメディアプロバイダ100は、提供したマルチメディアサービスに対する課金を担うユニット等、更に多くのユニットを含むことができる。あるいは、そのような課金ユニットは、他の場所に、例えばオペレータネットワークインフラストラクチャ300の一部として、提供される。
【0080】
図7は、本発明に係るマルチメディアセッションのセットアップ中及び実際に実行中のセッションの間に実行されるデータシグナリングの一部を示す、概略的な信号図である。この信号図において、図5に示すような通信システムレイアウトが仮定されるが、その原理が、発明的ではない僅かな変更を伴って他のシステムレイアウトに適用可能であることは、当業者には明確に理解される。
【0081】
図7において、モバイルTVチャネル等のマルチメディアチャネルは、マルチメディア又はメディアコンテンツを含むRTPパケットを生成及び送信するライブエンジン又はチャネル送信元から構成される。チャネルスイッチは、チャネル毎に2つのRTPストリーム又はセッションを作成するのが好ましい。そのうちの一方はビデオデータのためのものであり、他方はオーディオデータのためのものである。各RTPセッションは、実際のメディアデータ転送、すなわちRTPトラフィックと、制御データ転送、すなわちRTCPトラフィックとを処理するのが好ましい。その結果、通常、チャネル毎に4つのポートが割り当てられる。従来技術において、4つのポート番号が連続しており、且つ4で割った余りが0に等しいポート番号のビデオデータから開始するのが一般的である。典型的な例は、ビデオRTPに対してはポート番号10000、ビデオRTCPに対しては10001、オーディオRTPに対しては10002、オーディオRTCPに対しては10003である。通常、種々のチャネルは、RTPビデオポート番号で識別される。
【0082】
利用可能なマルチメディアデータ(ビデオ及びオーディオのRTP/RTCP)は、チャネルスイッチに連続して配信され、各マルチメディアデータストリーム又はチャネルは、ビデオRTPのポート番号等の固有の識別子を有する。
【0083】
ユーザは、移動電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又は他の(移動)通信端末であってもよいユーザ端末により、例えばTV番組等を観たいと考える。ユーザは、ユーザ端末を使用してアプリケーションサーバのウェブページに入り、通常、所望のTV番組に対するリンクをクリックする。リンクをクリックすることにより、HTTPを使用するチャネル要求等のチャネル要求をアプリケーションサーバに送信する。サーバは、ユーザ端末に対する(固有の)識別子を提供する。識別子の提供は、例えばチャネル要求と共にユーザ端末から端末識別子を受信することにより認識される。あるいは、アプリケーションサーバは、例えば接続ユーザ端末に対してアプリケーションサーバにより使用される、利用可能な端末識別子のプールから未使用の空いている識別子を選択することにより、識別子自体を生成する。
【0084】
アプリケーションサーバは、セッション開始コマンドを編集して、チャネルスイッチに送信する。このコマンドは、ユーザ端末に関する受信した又は割り当てられた識別子、及び要求されたマルチメディアチャネルの識別子を含む。チャネル識別子がビデオRTPポートの形式である場合、アプリケーションサーバは、利用可能なビデオRTPポートを含むリスト又はセットにアクセスする。アプリケーションサーバは、ユーザ端末からのチャネル要求に基づいて適切なチャネルポート(識別子)を識別する。
【0085】
セッション開始コマンドは、チャネルスイッチがマルチメディアデータを転送すべきストリーミングサーバの入力ポートに関する情報を更に含むのが好ましい。上述のように、マルチメディアチャネルは、4つの並列データストリームを含むことができる。これは、ストリーミングサーバの4つの入力ポートがアプリケーションサーバにより選択及び通知されることが好ましいことを意味する。これは、アプリケーションサーバがストリーミングサーバの入力ポート番号に関する情報にアクセスでき且つそれら入力ポート番号が現在使用されているか又は空いているかに関する最新の情報を保持することを更に必要とする。
【0086】
オプションとして、チャネルスイッチは、確認応答メッセージ又はOK応答で応答する。
【0087】
更に、アプリケーションサーバは、セッション記述プロトコル(SDP)ファイルを作成し、それをストリーミングサーバにアップロードする。これは、ライブストリーミングに対する通常のSDPファイルであるが、2つの点で特有である。SDPファイルは、ユーザ端末の識別子を含む。これは、j09184j0ajk.spd等、名前にユーザ端末識別子を含むことにより認識される。ここで、j09184j0ajkが割り当てられたユーザ端末識別子である。更に、SDPファイルは、チャネルスイッチがマルチメディアデータを含むRTPストリームを送信するように命令される、ストリーミングサーバの入力ポートに関する情報を更に含むのが好ましい。オプションとして、ストリーミングサーバは確認応答メッセージで応答する。
【0088】
アプリケーションサーバは、先の制御データ交換の後又はその前に、あるいはそれと同時に、本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成し、且つそれをユーザ端末に送信する。端末自体により提供されない限り、セットアップ説明情報は、アプリケーションサーバにより作成又は選択されるユーザ端末識別子を含むのが好ましい。先に十分に説明したように、このセットアップ説明情報は、マルチメディアをユーザに提供し且つ本発明のユーザフレンドリーで効率的なチャネル交換を可能にするためにユーザ端末が必要とする、要求命令、オブジェクト、及び情報の完全な説明情報であるのが好ましい。ユーザ端末及びストリーミングサーバは、従来技術に従ってRTSPセッションセットアップについてネゴシエート及び実行する。ユーザ端末は、受信したセッションセットアップ説明情報を処理して、表示画面にマルチメディアセッションウインドウを表示し、且つキー等のユーザ入力と他の利用可能なマルチメディアチャネルの識別子との関連付けをアクティブにする。
【0089】
更に、チャネルスイッチは、アプリケーションサーバが選択したストリーミングサーバの入力ポートに、要求されたRTPストリームを配信する。また、ストリーミングサーバがマルチメディアデータを転送すべきユーザ端末(入力ポート)を識別できるように、ユーザ端末識別子はサーバに送信される。ストリーミングサーバが、例えばアプリケーションサーバから先に受信してその情報を既に有する場合、RTPストリームはユーザ端末識別子を含む必要はない。最後に、ストリーミングサーバは、受信したマルチメディア(RTP)ストリームをセッションウインドウに表示し且つユーザ端末のスピーカ(図2のスピーカ16を参照)で再生するためにユーザ端末に転送する。セッションセットアップはこの時点で完了し、マルチメディアレンダリング及び再生がユーザ端末において開始される。
【0090】
実行中のセッションの間、ユーザ端末は、周期的に、間欠的に、あるいは事前定義済みの時間に、端末識別子と共に更新要求をアプリケーションサーバに送信できる。それら更新要求は、マルチメディアセッションが依然としてアクティブであることの確認としてアプリケーションサーバにより使用される。更に、更新要求に対して応答する場合、アプリケーションサーバは、マルチメディアセッションウインドウを更新するためにセットアップ説明情報のオブジェクト及びユーザ端末により使用される新しい情報を送信できる。例えば、所定のマルチメディアチャネルで送信される実際のTV番組又は映画は、時間中に変更できる。そこで、更新応答は、マルチメディアセッションウインドウのタイトル領域に入力される情報を含んでもよい。更に、特に識別子が他のチャネルで現在入手可能なTV番組又は映画に対応する場合、チャネル領域に表示される別のチャネルの識別子又はアイコンは、時間と共に変化する可能性がある。また、利用可能なチャネル数は、マルチメディアセッション中に変化する可能性がある。そのような場合、更新応答は、チャネル領域への表示、及び端末の1つのユーザ入力との関連付けのために、新しいチャネルの識別子(リンク)及びアイコンを含むことができる。
【0091】
図8は、図7の信号図の続きであり、チャネル切り替え中及びセッション終了の際のデータシグナリングを示す。端末のユーザは、他のTV番組又は映画を観たいと考え、所望のマルチメディアチャネルと関連付けられる、端末のユーザ入力をトリガする。セットアップ説明情報の要求オブジェクトは、アプリケーションサーバに送信されるチャネル切り替え要求を生成する。この要求は、実行中のマルチメディアセッションを識別するためにアプリケーションサーバにより使用されるユーザ端末識別子を含む。更に、要求は、サーバが新しいマルチメディアチャネルを識別するのを可能にする情報を含む。このチャネル情報は、例えばマルチメディアチャネルに対するRTPビデオポートのポート番号であってもよい。あるいは、そのチャネル情報は、チャネルに現在表示されている、チャネル又は番組/映画の、名前/タイトル等の他の情報である。アプリケーションサーバは、その情報に基づいて新しいチャネルに対する関連するRTPビデオポートを識別するのが好ましい。
【0092】
アプリケーションサーバは、切り替え要求の情報に基づいてポートマッピングを実行するのが好ましい。アプリケーションサーバは、現在のユーザ端末に割り当てられるストリーミングサーバの入力ポートを識別する。サーバは、チャネル切り替えコマンドを編集し、チャネルスイッチに送信する。コマンドは、新しいマルチメディアチャネルに関する情報、好ましくはそのチャネルのRTPビデオポートを含む。更に、コマンドは、新しいチャネルのマルチメディアデータの送信先となるストリーミングサーバの入力ポートをチャネルスイッチが識別できるように、ユーザ端末の識別子を含むことができる。あるいは、又はそれに加えて、アプリケーションサーバは、サーバ入力ポートに関する情報をチャネルスイッチに直接送信する。オプションとして、スイッチは確認応答メッセージで応答する。
【0093】
上述のように、チャネルスイッチは、マルチメディア(ビデオ及びオーディオ)データパケットに対してシーケンス番号の再番号付け及びタイムスタンプの割り当てを実行し、連続したマルチメディアデータストリーム(通常、これは4つの並列ストリームで構成されると考えられる)を形成するのが好ましい。好適な実現例において、チャネルスイッチは、ssrc値をデータパケットに対して設定又は追加し、データパケットが1つの連続したデータストリームの一部であるという印象を得る。この状況において、データパケットのヘッダのssrcフィールドは、同一のssrc値を有するのが好ましい。再番号付けされ、タイムスタンプが割り当てられ、且つssrcの変更が行なわれたRTPストリームのデータパケットは、好ましくはユーザ端末識別子と共に、通知されたストリーミングサーバの入力ポートに送信される。サーバは、新しいチャネルのデータをユーザ端末に転送する。
【0094】
このように、本発明に係るチャネル切り替えは、ユーザ端末及びストリーミングサーバに対して完全に透過的であり、ユーザ端末及びストリーミングサーバは、チャネル及び送信元が変更されたにも関わらず、実行中のセッションのマルチメディアストリームが単一のマルチメディア送信元から発生するのと同様に動作する。
【0095】
ユーザがセッションを終了したい場合、ユーザ端末は、ユーザ端末識別子と共にセッション停止メッセージをアプリケーションサーバに送信する。アプリケーションサーバは、端末識別子を含むセッション停止コマンドを生成し、チャネルスイッチに転送する。このスイッチは、現在アクティブのセッション及びユーザ端末のリストから、現在のユーザ端末を削除する。オプションの確認応答が、セッション終了応答をユーザ端末に転送するサーバに返される。RTSPセッションは、従来のシグナリング(端末からストリーミングサーバにRTSP切断メッセージが送信され、逆方向に応答メッセージが送信される)に従って終了する。
【0096】
上の議論から明らかであり且つ図7及び図8に更に示されるように、ユーザ端末識別子は、特定のユーザ端末の識別子として採用されるだけでなく、そのユーザ端末に関与する現在のマルチメディアセッションを識別するために、アプリケーションサーバ、チャネルスイッチ、及びストリーミングサーバにより採用されるのが好ましい。
【0097】
図11は、本発明の一実施形態に係るマルチメディアプロバイダ100の可能な実現例を示す概略ブロック図である。図示される実施形態において、マルチメディアプロバイダ100は、アプリケーションサーバ110及びチャネルスイッチ130から構成される(図6と比較する)。
【0098】
アプリケーションサーバ110は、外部ユニットとの通信を管理する汎用入出力(I/O)ユニット111を含む。このI/Oユニットは、特に、マルチメディアプロバイダ100とのマルチメディアセッションに参加している、又は参加しようとしているユーザ端末から、チャネル要求及びチャネル切り替え要求を受信するように適応される。更にI/Oユニット111は、チャネル要求に応答して、本発明に係るセッションセットアップ説明情報をユーザ端末に送信する。また、I/Oユニット111は、セッション開始コマンド及び応答、SDPメッセージ及び応答、チャネル切り替えコマンド及び応答、並びにセッション終了コマンド及び応答等を含む、アプリケーションサーバ110とチャネルスイッチ130との間の全ての内部通信を管理する。更新要求及び応答等の、実行中のセッションの間のユーザ端末との任意の通信もまた、I/Oユニット111を介して実行される。
【0099】
アプリケーションサーバ110は、ユーザ端末からのチャネル要求の要求に応えてユーザ端末の識別子を提供する識別子プロバイダ112を更に含む。本発明の第1の実施形態において、識別子プロバイダ112は、ユーザ端末からのチャネル要求から端末識別子を検索する。これは、使用される端末識別子がユーザ端末、他のネットワークユニット、又は他のネットワークオペレータにより設定され且つ端末に割り当てられることを意味する。別の実施形態において、アプリケーションサーバ110は、例えばデータベース115に格納されるユーザ端末識別子のプールにアクセスする。識別子プロバイダは、いかなる他のユーザ端末によっても現在採用されていない識別子のうち1つを選択し、それを現在のユーザ端末に対して使用する。端末識別子を生成及び提供する他のソリューションは、プロバイダ112により実行でき、本発明の範囲内である。更に、識別子プロバイダ112は、チャネル切り替え要求、更新要求及びセッション終了要求等の、ユーザ端末から発生する他のメッセージから端末識別子を検索するようにも構成されるのが好ましい。
【0100】
セットアップ説明情報ジェネレータ又はエンジン113は、I/Oユニット111により受信されるチャネル要求に基づいて本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成するために、アプリケーションサーバ110に実装される。このセットアップ説明情報は、ユーザ端末において処理可能である、事前に定義されたマルチメディアオブジェクト、関連付けオブジェクト及び要求オブジェクトを含む。セットアップ説明情報は、任意の上述の言語で編集される。ジェネレータ113は、要望に応じてユーザからのチャネル要求に基づいてセットアップ説明情報を生成する。これは、セットアップ説明情報のマルチメディアオブジェクトが、端末において処理されると、セッションがセットアップされるとすぐに要求されたチャネルのマルチメディアデータをレンダリングすることにより開始されるのが好ましいことを意味する。更に、ジェネレータ113は、識別子プロバイダ112からユーザ端末識別子を受信し、セットアップ説明情報を生成する際にそれを使用するのが好ましい。完成したセットアップ説明情報は、I/Oユニット111によりユーザ端末に送信される。
【0101】
アプリケーションサーバ110の説明情報ジェネレータ113又は他のユニットは、I/Oユニット111を使用して、ユーザ端末のセッションウインドウに表示される関連する更新情報を生成及び送信できる。
【0102】
アプリケーションサーバ110のメッセージエンジン116は、セットアップ手順中、実行中のセッションの間、及びセッション終了時にチャネルスイッチ130及びユーザ端末に送信される、種々の制御メッセージを生成する。通常、このメッセージエンジン116は、生成されたメッセージにユーザ端末識別子(識別子プロバイダ112からの)を含むように適応される。
【0103】
ユーザ端末からチャネル切り替えコマンドを受信すると、メッセージエンジン116は、ユーザ端末(セッション)の識別子及び新しいチャネルを含むチャネル切り替えコマンドを編集し、それをチャネルスイッチに送信する。
【0104】
チャネルスイッチ130は同様に、アプリケーションサーバ110、ユーザ端末、及び任意の他の関連する外部ユニットと通信するI/Oユニット131を有する。本実施形態において、セッションネゴシエータ134がチャネルスイッチ130に提供されるか、あるいはネゴシエータ134の少なくとも一部の機能がアプリケーションサーバ110に実装される。このネゴシエータ134は、マルチメディア(RTSP)セッションをセットアップするために、必要なユーザ端末との通信を実行する。ネゴシエータ134の動作は従来技術に従い、本明細書においては更なる説明は行なわない。
【0105】
スイッチ130は、マルチメディア送信元210、220を選択するチャネル送信元セレクタ133を含み、マルチメディアデータは、そのマルチメディア送信元210、220からユーザ端末に送信される。送信元セレクタ133は、通常、送信元210、220に対するRTPビデオストリームのポート番号の形式で、関連するマルチメディア送信元210、220を識別するアプリケーションサーバ110(のメッセージエンジン116)から情報を受信する。I/Oユニット131は、マルチメディアデータをマルチメディア表示領域にレンダリングし且つ可能であればスピーカで再生するために、選択した接続マルチメディア送信元210、220からユーザ端末に転送する。
【0106】
チャネルスイッチ130は、マルチメディアデータを異なるメディア送信元210、220から現在受信しているユーザ端末を識別するリストを更に含むのが好ましい。リストを管理及び更新するユニット/モジュール(不図示)は、スイッチ130に含まれるのが好ましい。
【0107】
アプリケーションサーバ110のメッセージエンジン116からチャネル切り替えコマンドを受信すると、送信元セレクタ133は、ユーザ端末に対して選択及び使用されるべき新しいチャネル送信元210、220を識別する。連続するシームレスな出力ストリーム(実際にはいくつかの並列ストリーム)を提供するために、新しい送信元210、220からのデータパケットは、まずチャネルスイッチ130に実装される、マルチメディアストリームを管理するパケット再番号付け部132を通る。この再番号付け部132は、特にチャネル切り替え中及び切り替え後にデータパケットに再番号付けし、連続したシーケンス番号を形成するように構成される。更に、パケット再番号付け部132は、マルチメディアデータパケットにタイムスタンプを割り当て、チャネル切り替えを更にシームレスにするのが好ましい。パケット再番号付け部132は、データパケットのssrc値を追加又は変更することもできる。また、チャネルスイッチ130の端末リストは、チャネル切り替え後に更新される。
【0108】
マルチメディアプロバイダ100のアプリケーションサーバ110及びチャネルスイッチ130の、ユニット111〜113、116、131〜134は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。アプリケーションサーバ110のユニット111〜116は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。チャネルスイッチ130のユニット131〜134は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。本発明によると、アプリケーションサーバ110、チャネルスイッチ130及びマルチメディア送信元210、220は全て、単一のネットワークノードに共に構成されてもよく、あるいはユニキャスト通信システムにおいて異なるネットワークノードに提供されてもよいことが更に理解される。
【0109】
図12は、本発明の別の実施形態に係るマルチメディアプロバイダ100の可能な実現例を示す概略ブロック図である。図示される実施形態において、マルチメディアプロバイダ100は、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120及びチャネルスイッチ130から構成される(図5と比較する)。
【0110】
アプリケーションサーバ110のI/Oユニット111、識別子プロバイダ112、説明情報ジェネレータ113及びメッセージエンジン116、並びにチャネルスイッチ130のI/Oユニット131、パケット再番号付け部132及び送信元セレクタ133の動作は、図11に関連して説明した対応するユニットと同様であり、ここでは繰り返さない。
【0111】
本実施形態において、メッセージエンジン116により生成されるメッセージの一部が、図11のようにチャネルスイッチ130に送信されるのではなくストリーミングサーバ120に送信されることは、当業者には明らかである。例えば、SDPメッセージは、データベース115に格納されるSDPテンプレート等に基づいてメッセージエンジン116により生成され、ストリーミングサーバ120に送信される。
【0112】
アプリケーションサーバ110のポートマッピング部114は、ユーザ端末とのストリーミングセッションに対して使用されるストリーミングサーバの入力ポート及びチャネルスイッチ130の出力ポートを選択するように構成される。利用可能なポートに関する情報及びポートが占有されているか又は空いているかに関する最新の情報は、データベース115又は他の情報送信元から取得されるのが好ましい。
【0113】
ストリーミングサーバ120は、アプリケーションサーバ110、チャネルスイッチ130及びユーザ端末との通信を実行するI/Oユニット121を含む。特に、このI/Oユニット121は、チャネルスイッチからマルチメディアデータを受信し、それをユーザ端末に転送する。セッションネゴシエータ124は、ユーザ端末との(RTSP)セッションセットアップネゴシエーションを実行するためにサーバ120に実現される。このユニットの動作は、図11のチャネルスイッチに実現される対応するユニットと同様であり、ここでは更なる説明は行なわない。
【0114】
マルチメディアプロバイダ100のアプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、及びチャネルスイッチ130の、ユニット111〜114、116、121、124、131〜134は、ソフトウェア、ハードウェア、又はそれらの組合せとして提供されてもよい。アプリケーションサーバ110のユニット111〜116は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。ストリーミングサーバ120のユニット121及び124は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが異なるネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。チャネルスイッチ130のユニット131〜134は、1つのネットワークノードに共に実装されてもよい。また、いくつかのユニットが種々のネットワークノードに提供される分散型の実装も可能である。本発明によると、アプリケーションサーバ110、ストリーミングサーバ120、チャネルスイッチ130、及びマルチメディア送信元210、220は全て、単一のネットワークノードに共に実装されてもよく、あるいはユニキャスト通信システムにおいて異なるネットワークノードに提供されてもよいことが更に理解される。
【0115】
図13は、本発明の1つの態様を実現するユーザ端末10を示す概略ブロック図である。このユーザ端末10は、マルチメディアプロバイダ(アプリケーションサーバ及びストリーミングサーバ、あるいはアプリケーションサーバ及びチャネルスイッチ)と通信するI/Oユニット11を含む。このI/Oユニット11は、特に、チャネル要求及びチャネル切り替え要求をアプリケーションサーバに送信するように適応される。更に、I/Oユニット11は、本発明のマルチメディアセッションセットアップ説明情報をアプリケーションサーバから受信し、もちろん、マルチメディアデータをストリーミングサーバ又はチャネルスイッチから受信する。
【0116】
ユーザ端末10は、受信したマルチメディアデータをレンダリングするマルチメディア又はメディアプレーヤ18を更に含む。このマルチメディアプレーヤ18は、メディアを端末10上で表示及び再生するために端末10の表示画面12及びスピーカと通信するのが好ましい。メディアプレーヤ18は、受信したセットアップ説明情報に提供されるマルチメディアオブジェクトを処理するプロセッサを更に含む。このマルチメディアオブジェクトの処理により、接続された表示画面12にマルチメディアセッションウインドウを表示する。これは、図2により明確に示されている。オブジェクトプロセッサ13は、マルチメディアプロバイダから受信される更新情報を処理し、その新しい更新情報に基づいて表示セッションウインドウを適応させるのが好ましい。
【0117】
関連付けオブジェクトプロセッサ15は、セットアップ説明情報の関連付けオブジェクトを処理し、マルチメディアセッションウインドウのチャネル領域に表示される別の利用可能なチャネル、識別子、又はアイコンと、端末のユーザ入力14との間の、バインディング又は関連付けを提供するように構成される。
【0118】
要求プロセッサ19は、チャネル要求及びチャネル切り替え要求を生成するためにユーザ端末10に実装される。このプロセッサ19は、マルチメディアプロバイダのウェブページにアクセスして、本発明のセッションセットアップ説明情報をダウンロードし且つ所望のマルチメディアチャネルを選択するように構成されるのが好ましい。要求オブジェクトプロセッサ17は、チャネル切り替えコマンドを生成するために要求プロセッサ19に実装される。端末10のユーザ入力14(キー)の1つをユーザ主導でトリガされると、このプロセッサ17は入力情報を受信する。関連付けオブジェクトプロセッサ15により有効にされたような、ユーザ入力14と要求されたチャネルの識別子との関連付けを介して、要求オブジェクトは、チャネル切り替えメッセージにチャネル識別子を含める。また、ユーザ端末の識別子が、切り替えメッセージに含まれる。
【0119】
ユーザ端末識別子は、マルチメディアプロバイダにより割り当てられ、そのマルチメディアプロバイダから受信される。そのような場合、識別子は、端末の記憶場所30に格納される。他の種類の識別子の場合、識別子情報源30は、加入者識別モジュール(SIM)等の、メモリ以外の種類のユニットであってもよい。
【0120】
ユーザ端末のユニット11、13、15、17〜19、30は、ソフトウェア、ハードウェア又はそれらの組合せとして提供されてもよい。マルチメディアオブジェクトプロセッサ13は、図示されるようにマルチメディアプレーヤ18に実装されるか、あるいは端末10の別の場所に実現される。同様の原理は、要求オブジェクトプロセッサ17及び要求プロセッサに当てはまる。
【0121】
添付の請求の範囲により規定される本発明の範囲から逸脱せずに、種々の変形及び変更が本発明に対して行なわれてもよいことは、当業者には理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明に従ってマルチメディアセッションをセットアップする方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明に従ってマルチメディアセッションウインドウを表示するユーザ端末を示す概略図である。
【図3】マルチメディアセッション中にマルチメディアチャネルの切り替えを提供する、図1の方法の追加のステップを示すフローチャートである。
【図4】図3の方法の追加のステップを示すフローチャートである。
【図5】本発明に係る通信システムの一実施形態を示す概略図である。
【図6】本発明に係る通信システムの別の実施形態を示す概略図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るマルチメディアセッションセットアップの信号図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るマルチメディアチャネル切り替え、及びマルチメディアセッション切断の信号図である。
【図9】本発明に係るチャネル切り替え中のデータパケットの再番号付けを概略的に示す図である。
【図10】本発明に係るチャネル切り替え中のデータパケットの再番号付けを概略的に示す図である。
【図11】本発明に係るマルチメディアセッションセットアップ及び管理構成を含むネットワークユニットの一実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図12】本発明に係るマルチメディアセッションセットアップ及び管理構成を含むネットワークユニットの別の実施形態を概略的に示すブロック図である。
【図13】本発明に係るユーザ端末を概略的に示すブロック図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信システム(1)におけるマルチメディアセッションセットアップ方法であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアプロバイダ(100)がマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成するステップを備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッションセットアップ方法は更に、前記マルチメディアプロバイダ(100)が前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信するステップを備える
ことを特徴とするマルチメディアセッションセットアップ方法。
【請求項2】
通信システム(1)におけるマルチメディアセッション管理方法であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアプロバイダ(100)がマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成するステップを備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッション管理方法は更に、
前記マルチメディアプロバイダ(100)が前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信するステップと、
前記マルチメディアプロバイダ(100)が前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求を前記ユーザ端末(10)から受信するステップと、
実行中のマルチメディアセッションの間に、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを、前記マルチメディア表示領域(22)で表示するために前記ユーザ端末(10)へ提供するステップと、
を備えることを特徴とするマルチメディアセッション管理方法。
【請求項3】
前記提供するステップは、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第1のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータと前記第2のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータとを、データパケット(401−407,424)の連続したストリーム(400)として前記ユーザ端末へ提供するステップを含み、
前記ストリーム(400)の第1の部分の前記データパケット(401−407)は、前記第1のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含み、
前記ストリーム(400)の続く第2の部分の前記データパケット(424)は、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各データパケット(401−407,424)はシーケンス番号に関連付けられており、
前記提供するステップは、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したシーケンス番号を持つように、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にシーケンス番号を割り当てるステップを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各データパケット(401−407,424)はタイムスタンプに関連付けられており、
前記提供するステップは、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるステップを含む
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記マルチメディアデータはビデオデータ及びオーディオデータを含み、
前記提供するステップは、
オーディオデータを含む前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたオーディオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるステップと、
オーディオデータを含む前記データパケット(424)の前記割り当てられたタイムスタンプに基づいて、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたビデオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記提供するステップは、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第1のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含む前記データパケット(401−407)の同期ソース(ssrc)値と同じssrc値を、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)に割り当てるステップを備えることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ端末の識別子は、前記マルチメディアプロバイダ(100)によって、当該ユーザ端末(10)の識別子として、且つ前記実行中のマルチメディアセッションの識別子として、利用されることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記マルチメディアプロバイダ(100)はアプリケーションサーバ(110)とストリーミングサーバ(120)とを備え、当該方法は、
前記第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、前記アプリケーションサーバ(110)が前記ユーザ端末の識別子を提供するステップと、
前記アプリケーションサーバ(110)が、前記ユーザ端末の識別子と前記第1のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを、前記ストリーミングサーバ(120)へ転送するステップと、
前記ユーザ端末の識別子に基づいて、前記ストリーミングサーバ(120)が前記ユーザ端末(10)とのマルチメディアセッションをセットアップするステップと、
を更に備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記マルチメディアプロバイダ(100)はチャネルスイッチ(130)を更に備え、当該方法は、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求において受信した、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記実行中のマルチメディアセッションに割り当てられた前記ストリーミングサーバ(120)の少なくとも1つの入力ポートと、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを提供するために割り当てられた前記チャネルスイッチ(130)の少なくとも1つの出力ポートとを、前記アプリケーションサーバ(110)が決定するステップと、
前記アプリケーションサーバ(110)が、前記少なくとも1つの入力ポートと前記少なくとも1つの出力ポートとに関する情報を、前記チャネルスイッチ(130)へ転送するステップと、
を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記要求オブジェクトは、前記マルチメディアプロバイダ(100)を示すハイパーリンクを含み、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求は、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のチャネルの前記チャネル識別子とを含む、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求である
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ハイパーリンクは、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザ入力(14)は前記ユーザ端末(10)のキーであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
同期マルチメディア統合言語(SMIL)に基づく説明情報と、
ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)に基づく説明情報と、
拡張マークアップ言語(XML)に基づく説明情報と、
セッション開始プロトコル(SIP)に基づく説明情報と、
メッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報と、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)は、前記マルチメディア表示領域(22)に表示されているマルチメディアデータの識別子を含む、表示可能情報領域(26)を更に含むことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザ端末の識別子は、
前記マルチメディアプロバイダ(100)によって割り当てられたユーザ端末固有の識別子と、
前記ユーザ端末(10)のユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)と、
前記ユーザ端末(10)のインターネットプロトコル(IP)アドレスと、
前記ユーザ端末(10)の少なくとも1つのIPポートと、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記マルチメディアプロバイダ(100)が、利用可能なユーザ端末の識別子のプールから選択した、前記ユーザ端末(10)の識別子を割り当てるステップを更に備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
マルチメディアセッションセットアップ装置(100;110)であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成する手段(113)を備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッションセットアップ装置は更に、前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信する手段(111)を備える
ことを特徴とするマルチメディアセッションセットアップ装置。
【請求項19】
マルチメディアセッション管理装置(100)であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成する手段(113)を備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッション管理装置は更に、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信する手段(111)と、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求を前記ユーザ端末(10)から受信する手段(111)と、
実行中のマルチメディアセッションの間に、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを、前記マルチメディア表示領域(22)で表示するために前記ユーザ端末(10)へ提供する手段(120;130)と、
を備えることを特徴とするマルチメディアセッション管理装置。
【請求項20】
前記提供する手段(120;130)は、前記第1のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータと前記第2のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータとを、データパケット(401−407,424)の連続したストリーム(400)として前記ユーザ端末へ提供するように構成され、
前記ストリーム(400)の第1の部分の前記データパケット(401−407)は、前記第1のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含み、
前記ストリーム(400)の続く第2の部分の前記データパケット(424)は、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含む
ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
各データパケット(401−407,424)はシーケンス番号に関連付けられており、
前記提供する手段(120;130)は、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したシーケンス番号を持つように、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にシーケンス番号を割り当てる手段(132)を含む
ことを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
各データパケット(401−407,424)はタイムスタンプに関連付けられており、
前記提供する手段(120;130)は、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てる手段(132)を含む
ことを特徴とする請求項19又は20に記載の装置。
【請求項23】
前記マルチメディアデータはビデオデータ及びオーディオデータを含み、
前記割り当てる手段(132)は、
オーディオデータを含む前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたオーディオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるように構成され、且つ、
オーディオデータを含む前記データパケット(424)の前記割り当てられたタイムスタンプに基づいて、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたビデオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるように構成される
ことを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記提供する手段(120;130)は、前記第1のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含む前記データパケット(401−407)の同期ソース(ssrc)値と同じssrc値を、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)に割り当てる手段(132)を備えることを特徴とする請求項19乃至23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記ユーザ端末の識別子を、当該ユーザ端末の識別子として、且つ前記実行中のマルチメディアセッションの識別子として、利用することを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
アプリケーションサーバ(110)とストリーミングサーバ(120)とを備え、当該アプリケーションサーバ(110)は、
前記第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、前記ユーザ端末の識別子を提供する手段(112)と、
前記ユーザ端末の識別子と前記第1のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを、前記ストリーミングサーバ(120)へ転送する手段(111)と、
を備え、
当該ストリーミングサーバ(120)は、前記ユーザ端末の識別子に基づいて、前記ユーザ端末(10)とのマルチメディアセッションをセットアップする手段(124)を更に備える
ことを特徴とする請求項20乃至25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
チャネルスイッチ(130)を更に備え、前記アプリケーションサーバ(110)は、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求において受信した、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記実行中のマルチメディアセッションに割り当てられた前記ストリーミングサーバ(120)の少なくとも1つの入力ポートと、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを提供するために割り当てられた前記チャネルスイッチ(130)の少なくとも1つの出力ポートとを、決定する手段(114)と、
前記少なくとも1つの入力ポートと前記少なくとも1つの出力ポートとに関する情報を、前記チャネルスイッチ(130)へ転送する手段(111)と、
を更に備えることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記要求オブジェクトは、当該装置(100;110)を示すハイパーリンクを含み、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求は、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のチャネルの前記チャネル識別子とを含む、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求である
ことを特徴とする請求項19乃至27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記ハイパーリンクは、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とを含むことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
同期マルチメディア統合言語(SMIL)に基づく説明情報と、
ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)に基づく説明情報と、
拡張マークアップ言語(XML)に基づく説明情報と、
セッション開始プロトコル(SIP)に基づく説明情報と、
メッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報と、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18乃至29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)は、前記マルチメディア表示領域(22)に表示されているマルチメディアデータの識別子を含む、表示可能情報領域(26)を更に含むことを特徴とする請求項18乃至30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記ユーザ端末の識別子は、
当該装置(100;110)によって割り当てられたユーザ端末固有の識別子と、
前記ユーザ端末(10)のユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)と、
前記ユーザ端末(10)のインターネットプロトコル(IP)アドレスと、
前記ユーザ端末(10)の少なくとも1つのIPポートと、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18乃至31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
利用可能なユーザ端末の識別子のプール(115)から選択した、前記ユーザ端末(10)の識別子を割り当てる手段(112)を更に備えることを特徴とする請求項18乃至32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
請求項18乃至33のいずれか1項に記載の装置(100;110)を含むことを特徴とするネットワークノード。
【請求項35】
ユーザ端末(10)であって、
第1のマルチメディアチャネルの要求をマルチメディアプロバイダ(100)へ送信する手段(11)と、
前記マルチメディアプロバイダ(100)から、前記第1のマルチメディアチャネルの前記要求に基づいて生成された、マルチメディアオブジェクトと関連付けオブジェクトと要求オブジェクトとを含むマルチメディアセッションセットアップ説明情報を受信する手段(11)と、
当該ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を提供するために前記マルチメディアオブジェクト(13)を処理する手段(13)と、を備え、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
当該ユーザ端末は更に、
当該ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子との関連付けを提供するために前記関連付けオブジェクトを処理する手段(15)と、
前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成するために前記要求オブジェクトを処理する手段(17)と、を備え、当該要求は、当該ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含む
ことを特徴とするユーザ端末。
【請求項36】
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求を前記マルチメディアプロバイダ(100)へ送信する手段(11)を更に備えることを特徴とする請求項35に記載のユーザ端末。
【請求項1】
通信システム(1)におけるマルチメディアセッションセットアップ方法であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアプロバイダ(100)がマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成するステップを備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッションセットアップ方法は更に、前記マルチメディアプロバイダ(100)が前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信するステップを備える
ことを特徴とするマルチメディアセッションセットアップ方法。
【請求項2】
通信システム(1)におけるマルチメディアセッション管理方法であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアプロバイダ(100)がマルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成するステップを備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッション管理方法は更に、
前記マルチメディアプロバイダ(100)が前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信するステップと、
前記マルチメディアプロバイダ(100)が前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求を前記ユーザ端末(10)から受信するステップと、
実行中のマルチメディアセッションの間に、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを、前記マルチメディア表示領域(22)で表示するために前記ユーザ端末(10)へ提供するステップと、
を備えることを特徴とするマルチメディアセッション管理方法。
【請求項3】
前記提供するステップは、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第1のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータと前記第2のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータとを、データパケット(401−407,424)の連続したストリーム(400)として前記ユーザ端末へ提供するステップを含み、
前記ストリーム(400)の第1の部分の前記データパケット(401−407)は、前記第1のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含み、
前記ストリーム(400)の続く第2の部分の前記データパケット(424)は、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含む
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
各データパケット(401−407,424)はシーケンス番号に関連付けられており、
前記提供するステップは、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したシーケンス番号を持つように、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にシーケンス番号を割り当てるステップを含む
ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
各データパケット(401−407,424)はタイムスタンプに関連付けられており、
前記提供するステップは、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるステップを含む
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記マルチメディアデータはビデオデータ及びオーディオデータを含み、
前記提供するステップは、
オーディオデータを含む前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたオーディオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるステップと、
オーディオデータを含む前記データパケット(424)の前記割り当てられたタイムスタンプに基づいて、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたビデオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるステップと、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記提供するステップは、前記マルチメディアプロバイダ(100)が、前記第1のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含む前記データパケット(401−407)の同期ソース(ssrc)値と同じssrc値を、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)に割り当てるステップを備えることを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザ端末の識別子は、前記マルチメディアプロバイダ(100)によって、当該ユーザ端末(10)の識別子として、且つ前記実行中のマルチメディアセッションの識別子として、利用されることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記マルチメディアプロバイダ(100)はアプリケーションサーバ(110)とストリーミングサーバ(120)とを備え、当該方法は、
前記第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、前記アプリケーションサーバ(110)が前記ユーザ端末の識別子を提供するステップと、
前記アプリケーションサーバ(110)が、前記ユーザ端末の識別子と前記第1のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを、前記ストリーミングサーバ(120)へ転送するステップと、
前記ユーザ端末の識別子に基づいて、前記ストリーミングサーバ(120)が前記ユーザ端末(10)とのマルチメディアセッションをセットアップするステップと、
を更に備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記マルチメディアプロバイダ(100)はチャネルスイッチ(130)を更に備え、当該方法は、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求において受信した、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記実行中のマルチメディアセッションに割り当てられた前記ストリーミングサーバ(120)の少なくとも1つの入力ポートと、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを提供するために割り当てられた前記チャネルスイッチ(130)の少なくとも1つの出力ポートとを、前記アプリケーションサーバ(110)が決定するステップと、
前記アプリケーションサーバ(110)が、前記少なくとも1つの入力ポートと前記少なくとも1つの出力ポートとに関する情報を、前記チャネルスイッチ(130)へ転送するステップと、
を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記要求オブジェクトは、前記マルチメディアプロバイダ(100)を示すハイパーリンクを含み、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求は、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のチャネルの前記チャネル識別子とを含む、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求である
ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記ハイパーリンクは、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザ入力(14)は前記ユーザ端末(10)のキーであることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
同期マルチメディア統合言語(SMIL)に基づく説明情報と、
ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)に基づく説明情報と、
拡張マークアップ言語(XML)に基づく説明情報と、
セッション開始プロトコル(SIP)に基づく説明情報と、
メッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報と、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)は、前記マルチメディア表示領域(22)に表示されているマルチメディアデータの識別子を含む、表示可能情報領域(26)を更に含むことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記ユーザ端末の識別子は、
前記マルチメディアプロバイダ(100)によって割り当てられたユーザ端末固有の識別子と、
前記ユーザ端末(10)のユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)と、
前記ユーザ端末(10)のインターネットプロトコル(IP)アドレスと、
前記ユーザ端末(10)の少なくとも1つのIPポートと、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
前記マルチメディアプロバイダ(100)が、利用可能なユーザ端末の識別子のプールから選択した、前記ユーザ端末(10)の識別子を割り当てるステップを更に備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
マルチメディアセッションセットアップ装置(100;110)であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成する手段(113)を備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッションセットアップ装置は更に、前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信する手段(111)を備える
ことを特徴とするマルチメディアセッションセットアップ装置。
【請求項19】
マルチメディアセッション管理装置(100)であって、
ユーザ端末(10)からの第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、マルチメディアセッションセットアップ説明情報を生成する手段(113)を備え、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
i)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を規定するマルチメディアオブジェクトを含み、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は更に、
ii)前記ユーザ端末(10)で処理されると、前記ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを関連付ける関連付けオブジェクトと、
iii)前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成する要求オブジェクトと、を含み、当該要求は、前記ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含み、
当該マルチメディアセッション管理装置は更に、
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報を前記ユーザ端末(10)へ送信する手段(111)と、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求を前記ユーザ端末(10)から受信する手段(111)と、
実行中のマルチメディアセッションの間に、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを、前記マルチメディア表示領域(22)で表示するために前記ユーザ端末(10)へ提供する手段(120;130)と、
を備えることを特徴とするマルチメディアセッション管理装置。
【請求項20】
前記提供する手段(120;130)は、前記第1のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータと前記第2のマルチメディアチャネルの前記マルチメディアデータとを、データパケット(401−407,424)の連続したストリーム(400)として前記ユーザ端末へ提供するように構成され、
前記ストリーム(400)の第1の部分の前記データパケット(401−407)は、前記第1のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含み、
前記ストリーム(400)の続く第2の部分の前記データパケット(424)は、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを含む
ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
各データパケット(401−407,424)はシーケンス番号に関連付けられており、
前記提供する手段(120;130)は、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したシーケンス番号を持つように、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にシーケンス番号を割り当てる手段(132)を含む
ことを特徴とする請求項20に記載の装置。
【請求項22】
各データパケット(401−407,424)はタイムスタンプに関連付けられており、
前記提供する手段(120;130)は、前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てる手段(132)を含む
ことを特徴とする請求項19又は20に記載の装置。
【請求項23】
前記マルチメディアデータはビデオデータ及びオーディオデータを含み、
前記割り当てる手段(132)は、
オーディオデータを含む前記ストリーム(400)の前記データパケット(401−407,424)が連続したタイムスタンプを持つように、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたオーディオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるように構成され、且つ、
オーディオデータを含む前記データパケット(424)の前記割り当てられたタイムスタンプに基づいて、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたビデオデータを含むデータパケット(424)にタイムスタンプを割り当てるように構成される
ことを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記提供する手段(120;130)は、前記第1のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含む前記データパケット(401−407)の同期ソース(ssrc)値と同じssrc値を、前記第2のマルチメディアチャネルに関連付けられたマルチメディアデータを含むデータパケット(424)に割り当てる手段(132)を備えることを特徴とする請求項19乃至23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
前記ユーザ端末の識別子を、当該ユーザ端末の識別子として、且つ前記実行中のマルチメディアセッションの識別子として、利用することを特徴とする請求項19乃至24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
アプリケーションサーバ(110)とストリーミングサーバ(120)とを備え、当該アプリケーションサーバ(110)は、
前記第1のマルチメディアチャネルの要求に基づいて、前記ユーザ端末の識別子を提供する手段(112)と、
前記ユーザ端末の識別子と前記第1のマルチメディアチャネルのチャネル識別子とを、前記ストリーミングサーバ(120)へ転送する手段(111)と、
を備え、
当該ストリーミングサーバ(120)は、前記ユーザ端末の識別子に基づいて、前記ユーザ端末(10)とのマルチメディアセッションをセットアップする手段(124)を更に備える
ことを特徴とする請求項20乃至25のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
チャネルスイッチ(130)を更に備え、前記アプリケーションサーバ(110)は、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求において受信した、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とに基づいて、前記実行中のマルチメディアセッションに割り当てられた前記ストリーミングサーバ(120)の少なくとも1つの入力ポートと、前記第2のマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを提供するために割り当てられた前記チャネルスイッチ(130)の少なくとも1つの出力ポートとを、決定する手段(114)と、
前記少なくとも1つの入力ポートと前記少なくとも1つの出力ポートとに関する情報を、前記チャネルスイッチ(130)へ転送する手段(111)と、
を更に備えることを特徴とする請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記要求オブジェクトは、当該装置(100;110)を示すハイパーリンクを含み、
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求は、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のチャネルの前記チャネル識別子とを含む、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)要求である
ことを特徴とする請求項19乃至27のいずれか1項に記載の装置。
【請求項29】
前記ハイパーリンクは、前記ユーザ端末の識別子と前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子とを含むことを特徴とする請求項28に記載の装置。
【請求項30】
前記マルチメディアセッションセットアップ説明情報は、
同期マルチメディア統合言語(SMIL)に基づく説明情報と、
ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)に基づく説明情報と、
拡張マークアップ言語(XML)に基づく説明情報と、
セッション開始プロトコル(SIP)に基づく説明情報と、
メッセージセッションリレープロトコル(MSRP)に基づく説明情報と、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18乃至29のいずれか1項に記載の装置。
【請求項31】
前記表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)は、前記マルチメディア表示領域(22)に表示されているマルチメディアデータの識別子を含む、表示可能情報領域(26)を更に含むことを特徴とする請求項18乃至30のいずれか1項に記載の装置。
【請求項32】
前記ユーザ端末の識別子は、
当該装置(100;110)によって割り当てられたユーザ端末固有の識別子と、
前記ユーザ端末(10)のユニバーサル・リソース・アイデンティファイア(URI)と、
前記ユーザ端末(10)のインターネットプロトコル(IP)アドレスと、
前記ユーザ端末(10)の少なくとも1つのIPポートと、
のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項18乃至31のいずれか1項に記載の装置。
【請求項33】
利用可能なユーザ端末の識別子のプール(115)から選択した、前記ユーザ端末(10)の識別子を割り当てる手段(112)を更に備えることを特徴とする請求項18乃至32のいずれか1項に記載の装置。
【請求項34】
請求項18乃至33のいずれか1項に記載の装置(100;110)を含むことを特徴とするネットワークノード。
【請求項35】
ユーザ端末(10)であって、
第1のマルチメディアチャネルの要求をマルチメディアプロバイダ(100)へ送信する手段(11)と、
前記マルチメディアプロバイダ(100)から、前記第1のマルチメディアチャネルの前記要求に基づいて生成された、マルチメディアオブジェクトと関連付けオブジェクトと要求オブジェクトとを含むマルチメディアセッションセットアップ説明情報を受信する手段(11)と、
当該ユーザ端末(10)のユーザインタフェース(12)に表示可能なマルチメディアセッションウインドウ(20)を提供するために前記マルチメディアオブジェクト(13)を処理する手段(13)と、を備え、当該マルチメディアセッションウインドウ(20)は、要求されたマルチメディアチャネルのマルチメディアデータを表示するようになされたマルチメディア表示領域(22)と、別の第2のマルチメディアチャネルに関する情報を含む表示可能チャネル領域(24)と、を含み、
当該ユーザ端末は更に、
当該ユーザ端末(10)のユーザ入力(14)と前記第2のマルチメディアチャネルのチャネル識別子との関連付けを提供するために前記関連付けオブジェクトを処理する手段(15)と、
前記ユーザ入力(14)のユーザによるトリガに応えて、前記第2のマルチメディアチャネルの要求を生成するために前記要求オブジェクトを処理する手段(17)と、を備え、当該要求は、当該ユーザ端末(10)の識別子と、前記第2のマルチメディアチャネルの前記チャネル識別子と、を含む
ことを特徴とするユーザ端末。
【請求項36】
前記第2のマルチメディアチャネルの前記要求を前記マルチメディアプロバイダ(100)へ送信する手段(11)を更に備えることを特徴とする請求項35に記載のユーザ端末。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2008−522487(P2008−522487A)
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−542981(P2007−542981)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【国際出願番号】PCT/SE2005/001768
【国際公開番号】WO2006/057606
【国際公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【国際出願番号】PCT/SE2005/001768
【国際公開番号】WO2006/057606
【国際公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【出願人】(598036300)テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) (2,266)
【Fターム(参考)】
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