説明

マルチモード・イメージング

多数の異なる照明構成で表面をスキャニングする方法は、単一のスイープ中にシーケンシャルな仕方で複数のイメージをキャプチャするステップであって、各イメージが1以上のピクセルのラインを包含することを特徴とするキャプチャするステップと、複数のイメージの各々をキャプチャするためのイメージユニットの相対的な位置のシフトおよび照明構成の所定のシーケンスによって複数のイメージをキャプチャするのに用いられる照明構成をシーケンシャルに交代させるステップと、表面の所望の領域がスキャンされるまで関連するイメージキャプチャ位置および照明構成設定のシーケンスを繰り返すステップとを有し、所定のシフトが10ピクセルと1ピクセル以下との間であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電気回路の検査の自動光学検査(AOI)システムに関し、さらに具体的には、AOIシステムのプリント回路基板(PCB)のイメージ捕捉に関する。
【背景技術】
【0002】
自動光学検査(AOI)システムは、プリント回路基板(PCB)、フラットパネルディスプレイ、チップ・キャリア、集積回路などを含む電気回路の検査において一般的に使用される。周知のいくつかのAOIシステムは、特定の種類の欠陥を検出するために概して構成される単一の照明構成に基づいて作動する。他の周知のAOIシステムは、複数の照明構成を欠陥のより広い範囲の検出を可能にするために用いるように作動する。
【0003】
市販のAOIシステムは、カラー画像、Discovery(商標)およびベアPCB、占有済みPCBを検査するTrion(商標)システム、フラットディスプレイパネルを検査するFPI-6090(商標)およびFPI-7590(商標)システムおよびICP 8060(商標)システム、チップ・キャリアを検査するために詳しく調べるV-300(商標)システムを使用しているInspire(商標)9060を含む。上記のシステムの全ては、イスラエルのYavneのOrbotech Ltd.から市販されていたかまたは市販されている。
【0004】
「Optical inspection with alternating configurations」と題された米国特許第7,397,552号の内容は、リファレンスとしてここに組み入れられ、照明モジュールによって照射された表面の領域をスキャンし、パルス放射のそれぞれの連続パルスによって表面でフレームを連続的に実質的に複数のオーバーラップを照射するように配置された機械的スキャナと、パルス光学放射を提供する照明モジュールを包含するウェハの検査のためのイメージングシステムが記載され、前記連続フレームの各々は、それぞれ続く少なくとも50%のフレームでオーバーラップを有する。イメージングシステムは、第1の構成と、それとは異なる第2の構成との間を交互にイメージングシステムの構成を変化するように配置されたシステムコントローラを包含し、それにより、イメージのシーケンスは、第1の光学構成でキャプチャされたイメージの少なくとも第1のセットと、第2の光学構成でキャプチャされたイメージの少なくとも第2のセットからなる。イメージングシステムは画像プロセッサを含み、各々の第一および第二の光学構成を使用して撮像されるにつれて、表面の特徴を分析することによってサンプルの欠陥を検出するために共同で第1のイメージおよび第2のイメージを処理するために配列される。
【0005】
Orbotech Ltd.に譲受された「Illumination and Image Acquisition System」と題した米国特許第6,781,687号の内容は、リファレンスとしてここに組み入れられ、光のフラッシュで電気回路の表面を照射する検査システムを開示する。発光する照明は、時間的に間隔をおかれる少なくとも2つのスペクトルで異なる源からのものである。各々のフラッシュは、同じ場所および一般に同じ入射角で表面に入射する。カメラは、別々の光学イメージを各々のフラッシュから形成する。異なるフラッシュで形成されるイメージは、全景イメージを形成するために結合される。全景イメージの分析は、電気回路の欠陥を決定するために実行される。
【0006】
「System and Method for Multiple Image Analysis」と題された米国特許出願公開番号第2002/0186878号の内容は、リファレンスとしてここに組み入れられ、テストコンポーネントの欠陥の位置を決めるために多数のイメージを分析するシステムを記載する。システムは、2つ以上のイメージを出すためにプロセッサを有する異なる角度と異なるカラー光およびカメラを各々発している第1および第2の光源を含む。イメージは、対象物から3次元のイメージを造るために用いられ、テストコンポーネントの寸法が受け入れられるかどうか判断するために分析される。
【0007】
イスラエルのYavneのOrbotech Ltd.によって市販されるAmethyst(商標)システムは、http://www.orbotech.com/D2_ProductsGroup.asp?MenuID=566(2008年11月16日)に記載されるように、異なる照明を有する領域のいくつかのイメージを順番に得ることを提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、表面の異なる領域の複数のイメージ、および、単一のスイープ中、複数の照明構成で光学的に検査されるべき表面をスキャニングするためのシステムおよび方法を提供する。
【0009】
方法にかかる本発明のいくつかの実施形態の一態様は、単一のスイープ中にシーケンシャルな仕方で複数のイメージをキャプチャするステップであって、各イメージが1以上のピクセルのラインを包含することを特徴とするキャプチャするステップと、複数のイメージの各々をキャプチャするためのイメージユニットの相対的な位置のシフトおよび照明構成の所定のシーケンスによって複数のイメージをキャプチャするのに用いられる照明構成をシーケンシャルに交代させるステップと、表面の所望の領域がスキャンされるまで関連するイメージキャプチャ位置および照明構成設定のシーケンスを繰り返すステップとを有し、前記所定のシフトが10ピクセルと1ピクセル以下との間であることを特徴とする。
【0010】
任意に、あるシーケンスにわたってキャプチャされるイメージが、部分的にオーバーラップしていることを特徴とする。
【0011】
任意に、各イメージが、ピクセルの100ラインまたはそれ以下をカバーすることを特徴とする。
【0012】
任意に、各イメージがピクセルの1ラインをカバーすることを特徴とする。
【0013】
任意に、相対的な運動が、1ピクセルよりも小さなシフトエラーで提供されることを特徴とする。
【0014】
任意に、少なくとも2つの異なる照明構成を使用して単一スイープのイメージの少なくとも2つのセットを獲得するステップと、少なくとも2つのエリアイメージを得るように各セットからエリアイメージを構成するステップとを有することを特徴とする。
【0015】
任意に、少なくとも2つのエリアイメージが、表面の実質的に同じ部分をカバーし、実質的に同じ部分が、単一のイメージでカバーされる表面の一部よりも実質的に大きいことを特徴とする。
【0016】
任意に、前記実質的に大きいことが、少なくとも100倍大きいことであることを特徴とする。
【0017】
任意に、前記実質的に大きいことが、少なくとも1000倍大きいことであることを特徴とする。
【0018】
任意に、少なくとも2つのエリアイメージが、1ピクセルよりも小さいアライメントエラーで自動的に登録されることを特徴とする。
【0019】
任意に、エリアイメージを検査するステップを更に有し、前記検査するステップが、エリアイメージを登録することなくエリアイメージを比較することを含むことを特徴とする。
【0020】
任意に、所定のシフトに基づいたエリアイメージの間で空間的アライメントを調整するステップを有することを特徴とする。
【0021】
任意に、マスターイメージとエリアイメージの1つとの間の登録を計算するステップと、計算された登録を使用してマスターイメージを備えた少なくとも2つのエリアイメージの他のエリアイメージを登録するステップとを有することを特徴とする。
【0022】
任意に、イメージが、1ラインカメラおよびマルチラインカメラを含むグループから選択された少なくとも1つのカメラでキャプチャされることを特徴とする。
【0023】
任意に、照明構成が、イメージキャプチャ中に、スイッチオンおよびオフ、または、フラッシュされることを特徴とする。
【0024】
任意に、シーケンスの照明構成が、波長、強度、角度、角度分布、極性、蛍光を包含するグループから選択された少なくとも1つのパラメータで区別することを特徴とする。
【0025】
任意に、照明構成設定が、表面をスキャンするスキャニングユニットの機械的周波数よりも大きな周波数で交互になさることを特徴とする。
【0026】
本願発明のいくつかの実施形態の態様では、システムは、多数の異なる照明構成で表面をスキャニングすることができる自動光学検査システムであって、少なくとも1つのカメラと少なくとも1つの照明ユニットからなるイメージングユニットであって、少なくとも1つの照明ユニットが異なる照明構成の各々の照明を提供するように構成され、少なくとも1つのカメラが1つのスイープにわたって一連のイメージをキャプチャするために構成され、シーケンスの各イメージがピクセルの1以上のラインを包含することを特徴とするイメージングユニットと、1ピクセル以下の大きさのオーダーの解像度で前記イメージングユニットと表面との間に転換を提供するように構成されたスキャニングユニットと、所定のシーケンスに基づいて異なる照明構成の各々を活性化させ、スイープの間シーケンスを繰り返し、各照明活性化中、イメージをキャブチャするようにカメラを活性化させるように構成されたコントローラとを有することを特徴とする。
【0027】
任意に、所定のシーケンスにわたってキャプチャされたイメージが部分的にオーバーラップすることを特徴とする。
【0028】
任意に、前記スキャニングユニットが、一連のイメージの各々のキャプチャの間、1ピクセル以下の大きさのオーダーで転換を提供するように構成されることを特徴とする。
【0029】
任意に、前記スキャニングユニットが、シーケンスにおいて異なる照明構成の数だけ分割された1つのイメージによってキャプチャされた多数のピクセルラインに対応する各イメージキャプチャの間に転換シフトを提供することを特徴とする。
【0030】
任意に、各イメージが、ピクセルの100ライン以下をカバーすることを特徴とする。
【0031】
任意に、各イメージが、ピクセルの1ラインをカバーすることを特徴とする。
【0032】
任意に、キャプチャされた各イメージの間の転換シフトのエラーが、1ピクセルより小さいエラーに対応することを特徴とする。
【0033】
任意に、少なくとも1つのカメラが、1ラインカメラおよびマルチラインカメラを包含するグループから選択されることを特徴とする。
【0034】
任意に、前記イメージングユニットが、ピクセルの全幅をカバーするために並んで整列された複数のイメージセンサからなることを特徴とする。
【0035】
任意に、単一のスイープでキャプチャされたイメージの少なくとも2つのセットから少なくとも1つのエリアイメージを構築するように構成されたアナライザを有し、各セットが異なる照明構成でキャプチャされたことを特徴とする。
【0036】
任意に、少なくとも2つのエリアイメージが、表面の実質的に同じ部分をカバーし、前記実質的に同じ部分が、単一のイメージでカバーされた表面の一部よりも実質的に大きいことを特徴とする。
【0037】
任意に、前記実質的に大きいことが、少なくとも100倍大きいことを特徴とする。
【0038】
任意に、前記実質的に大きいことが、少なくとも1000倍大きいことを特徴とする。
【0039】
任意に、少なくとも2つのエリアイメージの間の空間的アライメントエラーが、1ピクセルよりも小さいことを特徴とする。
【0040】
任意に、前記少なくとも2つのエリアイメージが、1ピクセルよりも小さいアライメントエラーで自動的に整列されることを特徴とする。
【0041】
任意に、前記アナライザが、エリアイメージを登録することなしで、エリアイメージを比較するように構成されたことを特徴とする。
【0042】
任意に、前記アナライザが、異なる照明構成でキャプチャされたイメージの間の所定の転換シフトに基づいてエリアイメージの間で空間的アライメントを調節するように構成されることを特徴とする。
【0043】
任意に、前記アナライザが、マスターイメージとエリアイメージの1つとの間で登録を計算し、前記計算された登録を使用してマスターイメージで少なくとも2つのエリアイメージから別のエリアイメージを登録するように構成されたことを特徴とする。
【0044】
任意に、照明構成設定が、少なくとも1kHzの周波数で交互になされることを特徴とする。
【0045】
任意に、照明構成設定が、自動光学検査システムの機械的周波数よりも大きな周波数で交互になされることを特徴とする。
【0046】
任意に、少なくとも1つの照明ユニットが、イメージされるべき表面の一部を照射するように構成された少なくとも1つのLEDを含むことを特徴とする。
【0047】
任意に、少なくとも1つの照明ユニットが、ストロボ能力を備えた照明を含むことを特徴とする。
【0048】
任意に、異なる照明構成が、波長、強度、角度、角度分布、分極、蛍光を包含するグループから選択された1つ以上のパラメータから区別されることを特徴とする。
【0049】
任意に、異なる照明構成でキャプチャされたイメージの分析に基づいて、スキャンされた表面の欠陥を識別するように構成されたアナライザを有することを特徴とする。
【0050】
任意に、異なる照明構成でキャプチャされた少なくとも2つのイメージの出力の間の比較に基づいて検査された表面の異なる材料の間の区別をするように構成されたことを特徴とする。
【0051】
任意に、前記アナライザが、明視野照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージと、暗視野照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージとの出力の間での比較に基づいて拡散表面と鏡面との間の区別をするように構成されたことを特徴とする。
【0052】
任意に、前記アナライザが、裸の銅を包含する検査された表面の領域と、金メッキされた銅を包含する検査された表面の領域との間を区別するように構成されたことを特徴とする。
【0053】
任意に、前記アナライザが、堅牢な回路ボードを包含する検査された表面の領域と、フレックス回路ボードを包含する検査された表面の領域との間を区別するように構成されたことを特徴とする。
【0054】
任意に、前記アナライザが、照明の異なる波長を使用してキャプチャされた少なくとも2つのイメージの出力の間の比較に基づいて識別された欠陥の材料を識別又は特徴づけるように構成されたことを特徴とする。
【0055】
任意に、異なる波長でキャプチャされた少なくと2つのイメージが、赤いスペクトルの照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージと、青いスペクトルの照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージとを包含することを特徴とする。
【0056】
任意に、少なくとも2つのイメージのうちの1つが、蛍光照明でキャプチャされることを特徴とする。
【0057】
任意に、前記アナライザが、塵からなる識別された欠陥を識別するように構成されたことを特徴とする。
【0058】
任意に、前記アナライザが、異なる角度から投影された照明でキャプチャされた少なくとも2つのイメージの出力の間の比較に基づいて、転位又は酸化と3次元欠陥との間の区別をするように構成されたことを特徴とする。
【0059】
任意に、異なる照明構成が、異なる強度レベルを備えた照明を包含することを特徴とする。
【0060】
任意に、前記アナライザが、異なる照明構成でキャプチャされたイメージからハイブリッドイメージを構築するように構成され、前記ハイブリッドイメージの解析に基づいて欠陥を識別することを特徴とする。
【0061】
任意に、前記ハイブリッドイメージが、異なる強度レベルでキャプチャされた少なくとも2つのイメージから構成されることを特徴とする。
【0062】
任意に、前記ハイブリッドイメージのダイナミックレンジが、異なる強度レベルでキャプチャされたイメージの各々のダイナミックレンジよりも大きいことを特徴とする。
【0063】
任意に、前記ハイブリッドイメージの前記ダイナミックレンジが、前記ハイブリッドイメージを構築するのに用いられたイメージの各々のダイナミックレンジよりも大きいことを特徴とする。
【0064】
さもなければ定義されない限り、本願明細書において用いられる全ての専門的なおよび/または科学的な用語は本発明が関係する技術の当業者によって一般的に理解するのと同じ意味を有する。本願明細書において記載されているのと類似したまたは均等な方法および材料を、本発明の実施形態の実施又はテストで用いることができるけれども、例示の方法および/または材料は後述する。抵触する場合には、定義を含め明細書はコントロールされる。更に、材料、方法および実施形態は、図示されるが、必ずしもそれに限定されるものではない。
【0065】
いくつかの実施形態が、添付の図面に関して例えば本願明細書において記載されている。特定の参照については詳細な図面に、詳細が実施形態として示され、本発明の実施形態の図示する議論のために強調される。この点に関しては、図面の説明は、本発明の実施形態を実践することができる当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1は、本発明のいくつかの実施形態による一連の4つの異なる照明構成を使用している対象物とカメラとの間の相対的な運動中、マルチラインまたは面積のカメラで撮像される対象物の領域の簡略ブロック線図を示す。
【図2A】図2Aは、本発明のいくつかの実施形態に従って1ピクセルの幅の数分の1だけシフトした一連の3つの異なる照明構成を使用しているラインカメラによって生成されるラインイメージの簡略ブロック線図を示す。
【図2B】図2Bは、本発明のいくつかの実施形態に従って1ピクセルの幅の数分の1だけシフトした一連の3つの異なる照明構成を使用しているラインカメラによって生成されるラインイメージの簡略ブロック線図を示す。
【図3】図3は、本発明のいくつかの実施形態による5つの連続的な捕獲イベントの間にカメラの露出領域に関して移動しているパネルの簡略ブロック線図を示す。
【図4】図4は、本発明のいくつかの実施形態による複数の照明構成を使用して走査する間、PCBパネルのような電気回路のイメージを捕える典型的な方法の簡略フローチャートを示す。
【図5】図5は、本発明のいくつかの実施形態によるPCBパネルの検査に関するAOIシステムの簡略ブロック線図を示す。
【図6A】本発明のいくつかの実施形態による照明の異なる領域で捕えられるイメージから造られるハイブリッドイメージと、完全カバレッジ照明で捕捉され、明視野照明で捕捉され、暗視野照明で捕捉された電気回路のイメージにおいて検出した潜在的欠陥の簡略概略図を示す。
【図6B】本発明のいくつかの実施形態による照明の異なる領域で捕えられるイメージから造られるハイブリッドイメージと、完全カバレッジ照明で捕捉され、明視野照明で捕捉され、暗視野照明で捕捉された電気回路のイメージにおいて検出した潜在的欠陥の簡略概略図を示す。
【図6C】本発明のいくつかの実施形態による照明の異なる領域で捕えられるイメージから造られるハイブリッドイメージと、完全カバレッジ照明で捕捉され、明視野照明で捕捉され、暗視野照明で捕捉された電気回路のイメージにおいて検出した潜在的欠陥の簡略概略図を示す。
【図6D】本発明のいくつかの実施形態による照明の異なる領域で捕えられるイメージから造られるハイブリッドイメージと、完全カバレッジ照明で捕捉され、明視野照明で捕捉され、暗視野照明で捕捉された電気回路のイメージにおいて検出した潜在的欠陥の簡略概略図を示す。
【図7A】本発明のいくつかの実施形態による2つの異なる波長によって捕捉された電気回路のイメージにおいて検出した欠陥の簡略概略図を示す。
【図7B】本発明のいくつかの実施形態による2つの異なる波長によって捕捉された電気回路のイメージにおいて検出した欠陥の簡略概略図を示す。
【図8A】本発明のいくつかの実施形態によって検出される3次元の欠陥の断面図の簡略概略図を示す。
【図8B】本発明のいくつかの実施形態による3つの異なる照明構成によって捕えられるにつれて、図8Aの3次元の欠陥の概略画像を単純化した図を示す。
【図8C】本発明のいくつかの実施形態による3つの異なる照明構成によって捕えられるにつれて、図8Aの3次元の欠陥の概略画像を単純化した図を示す。
【図8D】本発明のいくつかの実施形態による3つの異なる照明構成によって捕えられるにつれて、図8Aの3次元の欠陥の概略画像を単純化した図を示す。
【図9A】本発明のいくつかの実施形態による第1の強度で捕えられる簡略概略画像を示す。
【図9B】本発明のいくつかの実施形態による第1の強度レベルより高い第2の強度レベルで捕えられる簡略概略画像を示す。
【図9C】本発明のいくつかの実施形態による第1および第2の強度レベルで捕えられるイメージから造られるハイブリッド画像を示す。
【図10】図10は、本発明のいくつかの実施形態による潜在的欠陥を特徴づける典型的な方法の簡略フローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0067】
本発明は電気回路の検査の自動光学検査(AOI)システムに関し、さらに具体的には、AOIシステムのプリント回路基板(PCB)のイメージ獲得に関する。
【0068】
本発明のいくつかの実施形態の態様は、シングルスイープにわたってイメージング装置(例えばカメラ)と対象物との間の相対運動中に典型的には周期的に繰り返されるシーケンス、および/または、所定のオーダーの異なる照明構成を使用して検査される対象物の所定の幅の一連のイメージを捕えるイメージ獲得システムの供給である。典型的ないくつかの実施形態では、照明シーケンスは、相対的な運動(例えば対象物とカメラとの間の並進)によって調整される。典型的ないくつかの実施形態では、各々の照明は活性化され、スイッチオンオフされ、または、カメラに関する対象物の位置の所定のシフトに対応する周波数で光る。一般的に、シフトは約10ピクセルと1ピクセルの幅より少ないものとの間にある。いくつかの実施形態では、シフトは1ピクセルの幅または1ピクセルの数分の1であり、その結果、重複が異なる照明構成によって捕えられるイメージの間に存在する。典型的ないくつかの実施形態では、シフトは50ピクセルと同じ程度のある。
【0069】
本発明のいくつかの実施形態では、照明構成の所定の順に、スキャン手順の全体にわたって繰り返される。典型的ないくつかの実施形態では、所定の順に複数の異なるシーケンスを含む。典型的ないくつかの実施形態では、シーケンスが検査されるパターン、例えば多数の高密度導体およびヒートシンクが特徴にマッチするように選ばれ、特定の領域のパターンの特徴に基づいて変えられる。典型的には、イメージング装置は、電荷結合素子(CCD)、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)または適当な他のセンサのような一つ以上の撮影装置および/またはイメージ・センサを含み、一つ以上の照明光源(例えば各々のカメラのための一つ以上の照明光源)を含む。イメージング装置は、ラインカメラ、マルチラインカメラまたはエリアカメラを含むことができる。ここで使用しているように、ラインカメラは1列のピクセルを捕え、マルチラインカメラはピクセルのいくつかの(概して2-100)種類を捕える。エリアカメラは、同時に100本以上の線を捕える。一般的に、長さに沿ったピクセルの数とエリアカメラの幅との間の比率は、長さに沿ったピクセルの数とマルチラインカメラおよび/またはラインカメラの幅との間の比率より1に近い。本発明のいくつかの実施形態では、線の長さは、撮像されている全対象物を捕えるのに十分大きい。その他、可能な重複を伴って並んでスキャンする場合、走査は全対象物を捕えるように用いられる。
【0070】
本発明の実施形態では、各々の照明構成からの照明は、スイッチオンオフ、または、対象物とカメラと間の相対的な運動の間、定義済みの間隔でイメージングの対象物の方へ順番にフラッシュされる。典型的ないくつかの実施形態では、イメージ獲得システムのスイープが完了するまで、照明シーケンスは周期的に繰り返される。異なる照明構成は、例えば強度、角度分布、蛍光、分極化または色(例えば波長)で異なる。
【0071】
本発明のいくつかの実施形態では、相対的な運動は、連続的である。その他、運動はステップでもよく、イメージングがステップの間で起こる。
【0072】
一度に1列のピクセルを捕えるカメラに関して、シフトがピクセルの数分の1と一致し、ある実施形態では、N照明構成が使われる場合、シフトは、ピクセル幅の1/Nの幅と一致する。例えば、シフトは、2つの照明構成が使用されるとき、1ピクセルの半分の幅に対応し、3つの照明構成が使用されるとき、1ピクセルの3分の1の幅に対応し、4つの照明構成が使用されるとき、1ピクセルの4分の1の幅に対応し得る。
【0073】
典型的ないくつかの実施形態では、N照明構成が使われる場合、シフトはラインの1/Nまたはカメラによって捕えられる複数のラインの幅と一致する。上記シフトが正確な部分ではなく、点に注意される、より小さいかより大きいシフトが、それぞれスーパー・サンプリング(super-sampling)またはサブ・サンプリング(sub-sampling)を得るのに実行されることができ得る点に注意すべきである。本発明のいくつかの実施形態では、検査システムは、おおよそ±0.1〜5ミクロンの精度(例えば、ピクセル幅の1〜20%)に対応するピクセルの一部に対応する転換精度を有する。本発明の典型的ないくつかの実施形態では、照明構成の順序でシフトが必ずしも同一であるというわけではなく、より小さいかより大きなシフトが異なる照明構成のために定められる。例えば、2つの照明構成を含んでいるシーケンスに関して、スイッチを入れるかまたは第1の照明構成をフラッシュさせた後のシフトは、1ピクセルの0.4の幅と一致し、スイッチを入れるかまたは第2の照明構成をフラッシュさせた後のシフトは、1ピクセルの0.6の幅と一致し、その結果、一緒に、1ピクセルおよびシーケンスの端のシフトがある。
【0074】
発明のいくつかの実施形態では、シフトはピクセルの1/Nより小さくまたはより大きい。1/Nより小さいときに、オーバーラップは同じ照明構成を有するイメージの間にある。
【0075】
本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成が高周波(例えばスキャン中の1〜1000 KHz)で発光することができるように、照明はストロボ能力を含む。典型的ないくつかの実施形態では、本発明が連続照明の高周波スイッチング(オンおよびオフ)を含み、典型的な実施形態では、発光ダイオード(LED)照明が、使われる。典型的なLEDは、Luxeonによって入手可能なK2 LEDを含み、強力なLEDは、Roithner Lasertechnikから入手可能である。Orbotech Ltd.に譲受された「Linear Light Concentrator」と名付けられた米国特許出願公開番号2008-0089052号に記載されたような照明装置の典型的な実施形態では、リファレンスとしてここに組み入れられるコンテンツが、1またはそれ以上の証明構成に関して用いられる。一般的に、1つのイメージはフラッシュ毎に捕えられ、一連のフラッシュは各々の異なる照明構成から、一連のイメージをとるために出力されて、対象物の各々の領域を求めて調べられる。
【0076】
本発明のいくつかの実施形態の一態様は、カメラの単一の露光、対象物間の相対的な運動の間、周期的に繰り返される一連の照明構成から、単一の照明構成を有する多数の露出時間から生じる各々の面積イメージおよび単一のスイープの間のカメラの領域よりかなり大きい領域を含む複数の面積イメージを造る方法の提供である。一般的に、サイクルの所定の数の後、面積イメージが各々の照明構成に関して造られるために、面積イメージのサイズはあらかじめ定義され、シーケンスの全ての照明構成に共通である。本発明のいくつかの実施形態では、所定の数のサイクル(シーケンスの異なる照明構成によって捕えられる各々の面積イメージ)を通じて異なる造られる面積イメージ間のシフトまたは転換は、小さくおよび/またはごくわずかであり、例えば1乃至10ピクセルまたは1ピクセル未満まで、異なる照明構成を有する非常に異なる連続した面積イメージが実質的に複数の異なる照明構成を有する同じ領域を捕えるために提供される。典型的ないくつかの実施形態では、各々の面積イメージは、単一のスイープを通じて検査される一部の領域をカバーする。典型的ないくつかの実施形態では、各々の面積イメージは、単一のスイープの間、撮像される領域のイメージである。典型的ないくつかの実施形態では、複数のスイープを通じて走査される対象物のために、面積イメージは全検査された対象物のイメージであり、複数のスイープを通じて例えば走査される。
【0077】
本発明の実施形態では、単一のスイープの間、捕えられるMイメージから造られる面積イメージに関して、照明構成は、照明構成のN数のために少なくともN×M時間でスイッチされる。典型的ないくつかの実施形態において、ラインカメラに関しておよそ300,000までオーダーの複数のイメージは、単一のスイープを通じて検査される対象物単一の面積イメージを造るのに用いられる。典型的ないくつかの実施形態では、ラインカメラのための照明構成がほぼ1,000,000回切替えられるために、対象物は約2乃至4つの異なる照明構成で走査される。本発明のいくつかの実施形態では、20-40 KHzのスイッチング周波数および/または200mm/秒のスキャン速度に関し、ほぼ20ミクロンのピクセルサイズに関して、照明構成は、5-10ミクロン毎にスイッチングされる。典型的には、ラインカメラに関して、同じ照明構成のフラッシュの間でカバーされる距離は、1つのピクセルの幅(以下)(例えばラインの幅(以下))と一致する。
【0078】
発明者は、異なる照明構成によって捕えられるイメージが異なる照明構成によって捕えられる面積イメージ間の登録(registration)を算出することを必要とせず、異なる照明構成によって捕えられる面積イメージの間で比較することを提供する面積間の配置(例えば正確なサブピクセル配置)であることを見出し、イメージ分析によって例えば登録を算出した。
【0079】
本発明のいくつかの実施形態では、照明構成の間でスイッチングの周波数は、システム(例えばシステムの振動周波数)の機械の周波数より高い(例えば有意にそれ以上)。典型的ないくつかの実施形態では、システムの機械の周波数が100Hzまで(例えば0-100Hz)上がり、照明構成の間でのスイッチング周波数が、例えば、ラインカメラに関して20-40KHzまで達することができる。典型的ないくつかの実施形態では、異なる照明構成によって捕えられるイメージがそれらの間で小さい空間シフトを有し、または、換言すれば、システムの機械の振動周波数と比較して非常に高い空間周波数である。本発明のいくつかの実施形態では、これらの小さい空間シフトの上の、これらの高い空間周波数のシステムの機械の振動のために導かれるエラーは、ごくわずかで、したがって、無視されることができる。任意に、一次変換だけが登録のために必要であるため、これらの小さい空間シフトの上のシステムの機械の振動のために導かれるエラーは線形範囲においてあるとみなされる。
【0080】
典型的には、複数のイメージを得る周知のスキャニング・システムで、イメージ分析に基づくそれらのイメージ間の登録は、システムの機械の不正確をしとめるのに必要とされる。登録は、例えばシフト、回転および望まれていない運動を補償する剪断のようなイメージ間のさまざまな転換を含むことができる。一般的に、エラー(運動の不正確のためのエラー)は、イメージ獲得に包含された運動の距離と同様に、機械システムの堅牢なシステム振動周波数の関数である。
【0081】
本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成によって捕えられるイメージ間の登録がイメージの間で周知のおよび/または前もってプログラムされたシフト(例えば、サブピクセルシフト)に基づいて実行され、登録を計算するためにイメージ分析を必要としない。
【0082】
典型的には、異なる照明構成で捕えられる面積イメージ間の累積的なシフト・エラーは、ほぼ1ピクセル以下の大きさのオーダーである。本発明のいくつかの実施形態では、検査は設計ルール検査に基づいて提供され、検査は、一組のルールに基づいて造られた面積イメージの分析または他の方法(例えばダイ-to-ダイ、テンプレートマッチングまたは自動相互関係)によって提供される。本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成から造られる同じ領域の面積イメージは、異なる照明構成から造られるイメージ間の登録を実行することなしで、検査に関して実質的に比較される。本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成から造られる同じ領域の面積イメージは、マスターを備えたイメージを登録することなしで、検査に関して実質的に比較される。本発明のいくつかの実施形態では、検査は各々におよび/またはマスター画像(例えば、リファレンスイメージ)に対する面積イメージの登録を必要とせずに実行される。
【0083】
本発明のいくつかの実施形態では、登録はシーケンスおよびリファレンスイメージの照明構成のうちの1つによって捕えられる面積イメージの間で計算される。一般的に、リファレンスイメージは、検査される完全な領域を含むマスターおよび/またはテンプレート・イメージである。本発明のいくつかの実施形態では、リファレンスイメージは、システムのメモリ(例えばCAD図面、CAM図面またはテンプレート・イメージ)に保存されるイメージである。いくつかの実施形態では、システムのメモリは、システム(例えば、ディスク・オン。キー8disk-on-key),ネットワーク・ディスクドライブ)によって、アクセスできる外部メモリを含むことができる。
【0084】
本発明のいくつかの実施形態では、計算された登録は、他の照明構成によって捕えられる対応する面積イメージの登録のために繰り返される。本発明のいくつかの実施形態では、シーケンスの異なる照明構成によって捕えられる連続的なイメージの間で、周知のシフトおよび/または転換に基づいて各々の他の照明構成に適用されるときに、照明構成のうちの1つのために計算される登録は調整される。本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明と一緒にとられるイメージの間の位置違いが、変則に関するイメージを分析する際に無視されることができるように、シフトは十分に小さい。発明者は、登録計算が繰り返される必要はないことを見出し、例えば、調整の有無にかかわらず、小さくて正確なシフトのために、例えば異なる照明構成のために、各々のイメージ間のエラーおよび/または転換が捕えた、および、異なる領域間の登録が撮像するサブピクセル・シフトは必要でない。
【0085】
本発明のいくつかの実施形態では、高周波スイッチング、例えば異なる照明間では1-50 KHz、および/または、カメラと表層の間の小さい空間シフト(例えば100ミクロン未満)は、小さい、および/または、ごくわずかであるシフト・エラーを提供する。
【0086】
発明者は、複数の面積イメージ(例えば異なる照明構成によって各々捕えられる全景イメージ)が最初に第1の照明構成を有する第1のスイープの間の完全な走査画像を捕え、次いで、異なる照明構成を有する次のスイープの間、対象物を繰り返し走査することによって造られることができるにもかかわらず、この種の方法が本願明細書において記載されているシステムおよび方法より効率的でないことを見出した。例えば、対象物の多数のスイープのために必要な時間は、時間が異なる照明を有する複数のイメージを捕えるために要求したより長く単一のスイープの間の構成であるのが典型的である。加えて、異なる照明構成によって各々捕えられる複数の面積イメージを得るために多数のスイープを実行することは、その登録がスイープにおいて得られる各々の全景および/または面積イメージのために繰り返されることを必要とする。他の照明構成によって捕えられるイメージのための登録を繰り返す1つの照明構成によって捕えられるイメージのための本発明の実施形態によって提案されるように、繰り返された登録は登録を実行することと比較してより処理時間および力を必要とするのが典型的である。
【0087】
さらに、典型的には登録を許容しない照明構成が、本願明細書において記載されているシステムおよび方法で用いられ得る。例えば、登録は、登録に貢献する照明構成のうちの1つで実行され、登録に貢献しない照明構成に関し、その登録は複製され得る。例えば、光るアプリケーションの登録は、強い明視野照明に比較的寛大でもよいが、高い暗視野および弱い明視野照明でより困難でもよい。フルカラー・イメージを使用しているシステムが異なる色のための登録を必要としないにもかかわらず、カラー画像の使用法はモノクロ・ベースのシステムと比較して、概してシステムのコストおよび複雑さを増やす。
【0088】
特定エリアの登録の算出に最も適している照明構成が選ばれることができるように、連続の照明構成のいかなる一つも面積イメージとリファレンスイメージと間の登録を計算するのに選ばれることができる点に注意すべきである。典型的ないくつかの実施形態では、一つ以上の面積イメージは、複数の照明構成(例えば完全な着色したイメージ)を含む面積イメージを得るために結合されることができる。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態では、本願明細書において記載されているAOIシステム及び方法は、特性を増やすことによる検査パフォーマンスおよび材料識別、欠陥検出および/または欠陥分類法の精度を強化するために適用される。典型的ないくつかの実施形態では、複数の照明構成によって捕えられる表層(または一部の表層)のイメージは比較され、異なるイメージから強化される情報は検査パフォーマンスを強化するために用いられる。本発明のいくつかの実施形態では、本願明細書において記載されているAOIシステム及び方法は、異なる種類の表層に塗布される材料の間に差異を認め、および/または、異なる種類の材料間の境界を識別するのに適用される。
【0090】
典型的ないくつかの実施形態では、イメージ捕捉の間、明および暗視野照明を交互に投影することに応答して決定されるにつれて、材料の異なるタイプは、それらの鏡および/または拡散性特徴に基づいて識別されまたは区別される。典型的には、その意図された境界の外側でおよび/またはそれが帰属しない場所において見つかる材料は、欠陥と確認されて、報告される。典型的ないくつかの実施形態では、回路の金メッキの銅および裸の銅対象物は差別化され、および/または、電気回路の厳正なおよびフレックスな部分は、交互に明および暗視野照明でイメージングによって差別化される。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態では、検査された表層上の材料の異なるタイプは、識別されるかまたは決定されたとしてイメージ捕捉の間の異なる波長の代わりに投影される光に応答してそれらの光散乱特性に基づいて区別される。いくつかの材料の光散乱特性が入射波長に依存し、異なる波長で照明されるとき、捕えられる光の強度を比較することによって材料を識別する(または他の材料と区別する)ということは知られている。本発明の発明者は、塵(または欠陥と概して間違えられる他の小さい分子)がスペクトルのより長い波長部分の照明と比較して、より強烈にスペクトルのより短い波長部分の照明に反応することを見出した。典型的ないくつかの実施形態では、材料の散乱特性に基づいて材料を差別化することは、偽陽性欠陥検出の数を減らすのに用いられる。
【0092】
典型的には、単一のイメージで電気回路を検査するAOIシステムでは、
3次元の欠陥、および、転位または銅の酸化の両者が、欠陥領域からの低減した反射率または低減したグレーレベル(gray-level)として現れる。しかしながら、転位または酸化は必ずしも臨界欠陥と考えられず、不明または低減した銅は臨界欠陥と考えられるのが典型的である。本発明のいくつかの実施形態では、不明または低減した銅材料による3次元の欠陥は、照明の異なる角度によって捕えられるイメージを比較することに基づいて銅の転位または酸化と差別化される。任意に、異なる角度で捕えられるイメージから出る出力は、3次元欠陥を識別するために用いることができるトポグラフィー情報を提供する。臨界欠陥と非臨界欠陥との間に差異を認めることは、偽陽性検出を減らして、AOIオペレータのための時間をセーブする。
【0093】
本発明のいくつかの実施形態では、高低の照明強度レベルで照明を含む多数の照明構成は、捕えられたイメージの検出可能な強度レベルのダイナミックレンジを増やすために適用される。典型的ないくつかの実施形態では、小さいか微妙な欠陥は、より高い強度レベル照明において識別され、その一方で、より大きい対象物は飽和を避けるために下部の強度レベルにおいて検査される。
【0094】
異なる照明構成によって撮像される異なる特性、例えば対象物の反射率特徴、対象物の光散乱プロパティおよび/または対象物のトポグラフィー特性により対象物が現れることができる点に注意される。対象物の異なる外観が、登録が画像の内容に基づく場合、非常に複雑な、エラー行きのおよび/または可能でない異なる照明構成によって捕えられるイメージ間のコンピューティング登録になされる。前述したように、登録が捕えられるイメージ間の周知の(予定されているか前もってプログラムされた)シフトに基づくように、本発明はそれらの小さい十分な空間相違を有するイメージを捕えることにより、高い十分な周波数でイメージ内容に基づいてコンピューティング登録が困難なものを避ける。一般的に、シフトはサブピクセル・シフトである。
【0095】
次いで図1を参照すると、本発明の実施形態に従って一連の4つの異なる照明構成を使用して、カメラとパネルとの間の関連運動中、マルチラインカメラで撮像されるパネルの領域の簡略ブロック線図を示す。本発明のいくつかの実施形態では、カメラに対するタイムスロットで、1つの照明構成を使用してパネルの露出領域100のイメージ(例えばイメージ・フレーム)を捕える。一般的に、面積100は、複数のピクセルのライン(例えば1-50ライン)を含む。タイムスロットt0と次のタイムスロットt1との間、カメラは、露出領域100の長さの一部(例えば、露出領域100の長さ140の4分の1)に等しい距離だけパネルに対して移動し、第2の露出領域110の第2のイメージは、タイムスロットt1で捕捉される。本発明のいくつかの実施形態では、第2の露出領域110は、例えば第1の照明構成と異なる第2の照明構成を使用して撮像される。露出領域100および110は、例えば露出領域100の長さの1/4と等しいシフトで、スキャン方向150のそれらの間で長さ142のシフトで部分的に重なる。
【0096】
タイムスロットt1と次のタイムスロットt2との間、カメラは露出領域100の長さの一部に等しい距離(例えば、露出領域100の長さ140の4分の1)だけ、パネルと関連して移動し、第3の露出領域120はタイムスロットt2で撮像される。本発明のいくつかの実施形態では、露出領域120は第3の照明構成(例えば第1および第2の照明構成と異なる)を使用して捕獲される。露出領域100および120は、例えば露出領域100の長さの半分と等しいオーバーラップでそれらの間で、長さ144のシフトによって部分的に重なる。
【0097】
タイムスロットt2と次のタイムスロットt3との間、カメラは、露出領域100長さの一部と等しい距離(例えば露出領域100の長さ140の4分の1の距離)だけパネルに関して移動する。本発明のいくつかの実施形態では、露出領域130は、第4の照明構成(例えば第1、第2、第3の照明構成と異なる)を使用して捕獲される。露出領域100および130は、それらの間で長さ146のシフトと部分的に重なり、この例では露出領域100の長さの4分の3と等しい。タイムスロットt3と次のタイムスロットt4との間、カメラは、露出領域100の長さの一部と等しい距離(例えば、長さ140の1/4)だけパネルに関して移動し、第5のイメージ101は、タイムスロットt4で捕えられる。一般的に、捕えられる各々のイメージに関する露出領域は、同じである。典型的ないくつかの実施形態では、露出領域はいくつかの照明構成に関して変化することができ、重複が同じ照明構成と一緒に持っていかれる次のイメージの間に存在する。
【0098】
典型的ないくつかの実施形態では、ピクセルの2つ以上のラインが、各イメージでキャプチャされ、異なる照明構成を有するイメージの捕獲の間のシフトは、各々のイメージで捕えられたラインの数の一部である。例えば、2列のピクセルが各々の画像に表現され、4つの異なる照明構成が順番に使われる場合、イメージ捕獲間のシフトは1/2ピクセルの幅であってもよい。他の例では、4列のピクセルが各々の画像に表現され、4つの異なる照明構成が順番に使われる場合、イメージ捕獲間のシフトは1ピクセルの幅であってもよい。実施形態によっては、比較的大きい数の線が一度に撮像されるときでも、イメージ間のシフトは1ピクセル(または最高でもいくつかのピクセル)より少ない。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態では、方法は繰り返され、次のイメージは第1の照明構成を使用している新規な露出領域101の中で捕えられる。一般的に、パネルの所望の領域がスキャンされるまで、シーケンスは繰り返される。典型的ないくつかの実施形態では、露出領域101が、露出領域100が終わるところを開始するために、露出領域100および101は長さ140だけシフトする。典型的ないくつかの実施形態では、露出領域100および101は、スーパーサンプリングを得るために部分的に重なる。典型的ないくつかの実施形態では、露出領域100と101との間のギャップが、サブサンプリングを得るためにある。一般的に、面積イメージは、イメージ・フレーム(例えば領域100と101と間のシフト)間の所定のシフトに基づいて、同じ照明構成によって捕えられる複数の捕えられたイメージ・フレームから造られる。一般的に、登録は面積イメージを造るために必要でない。典型的ないくつかの実施形態では、所定のシフトは、表面のサンプリングを提供すし、登録は同じ照明構成(例えば領域100および101のイメージ)によって捕えられる連続したイメージ・フレームの間で実行される。典型的ないくつかの実施形態では、1つの照明構成からの計算された登録は、シーケンスの他の照明構成によって捕えられるイメージを登録するために用いることができる。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態では、登録は同じ照明構成(例えば露出領域100および101を含む一連のイメージおよびリファレンスイメージ)によって捕えられる造られた面積イメージの間で実行され、パネルの領域のリファレンス全景イメージがスキャンされる。本発明のいくつかの実施形態では、照明構成のうちの1つに基づく計算された登録が他の照明構成によって得られた面積イメージの登録のために使われることができるので、参照に対するそれらの比較は各々の照明構成のために必要でない。本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明と一緒に持っていかれるイメージの位置違いが変則に関するイメージを分析する際に無視されることができるため、シフトは十分に小さい。
【0101】
本発明の実施形態では、カメラの移動、すなわち、パネルに関して転換することを開示してきたけれども、本発明の典型的ないくつかの実施形態では、パネルは移動し、例えばカメラに関して転換し、および/または、カメラおよびパネルの双方が互いに関連して移動する。
【0102】
本発明の実施形態が一連の4つの異なる照明構成を使用するように、本願明細書において記載してきたけれども、異なる数の使用、例えば、4つと異なる照明構成より多くまたはより少しの照明構成があってもよい点に注意すべきである。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成は、一つ以上の特性(例えば色(波長)、強度、角度分布および分極)において異なり得る。対象物を撮像するのに使用される照明構成の対の例は、UV及び赤い照明、高い強度および弱い強度照明、青いおよび赤い照明、UVおよび青い照明、UVおよび白い照明、赤いおよび白い照明、小さい角度(明視野)および大きいまたはかすめ角(暗視野)照明を含む。典型的ないくつかの実施形態では、別々の光源が、各々の異なる照明構成のために使われる。典型的ないくつかの実施形態では、1つの光源は、2つ以上の照明構成を提供する。典型的ないくつかの実施形態では、複数の光源は、単一の照明構成を提供するために用いられる。
【0104】
次いで、図2A-2Bを参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従って1ピクセルの幅の一部だけ各々シフトした一連の3つの異なる照明構成を使用してラインカメラで撮像されたラインの2つの簡略ブロック線図を示す。図2Aは、3つの異なる照明構成によって捕えられるイメージの第1のシーケンスの簡略ブロック線図を示し、図2Bは3つの異なる照明構成によって捕えられるイメージの第2のシーケンスの簡略ブロック線図を示す。本発明のいくつかの実施形態では、ラインに対するタイムスロットで、カメラは複数のピクセル210(例えば線を形成している複数のピクセル)の露出領域を形成している露出したピクセル210a-210hを捕獲し、第1の照明構成を使用する。一般的に、露出領域210は、スキャンされるパネルの第1の幅250にわたる。典型的ないくつかの実施形態では、パネルがピクセル幅の一部だけスキャン方向150に沿ってラインカメラと関連してその後シフトし、例えばピクセル幅の3分の1の一連の3つの照明構成を使用する。本発明のいくつかの実施形態では、タイムスロットt1で、ラインカメラは複数のピクセル(例えば、ラインにおいて形成される複数のピクセル)を捕え、第2の照明構成を使用している第2の露出領域220を含む。このイメージエリアは、ライン210の一部および次のライン211の一部を含み、スキャンされるパネルの第2の幅251にわたる。一般的に、幅250および幅251の寸法は、同じであり、実質的にラインカメラによって捕えられる線の幅と一致する。典型的ないくつかの実施形態では、幅250および251の各々は、同じ照明構成によって捕えられるイメージの間で重なることを提供するためにラインカメラによって捕えられる線の幅より狭い。
【0105】
パネルは1ピクセルの幅の一部だけ、方向150をスキャンして進み、例えば1ピクセルの幅の1/3で一つのラインカメラと関連して、その後シフトし、タイムスロットt2で、ラインカメラは第3の照明構成を使用している第3の露出領域230を含んでいる複数のピクセルを捕える。このイメージエリアは、ライン210未満であり、ライン211より多く(幅250より少なく、幅251以上)を含む。
【0106】
パネルは1ピクセルの幅の一部(例えば1ピクセルの幅の3分の1)だけ方向150をスキャンしてラインカメラと関連してその後シフトし、その結果、211のピクセルの全ラインがキャプチャされる。本発明のいくつかの実施形態では、タイムスロットt3で、露出領域211は、第1の照明構成(図2Aおよび2Bに明確のために示す)を使用してキャプチャされる。本発明のいくつかの実施形態によって、露出領域211のキャプチャは、第2の幅251にわたり、3つの照明構成でキャプチャされたイメージの第2のシーケンスを始める。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態では、タイムスロットt4で、ラインカメラは、第2の照明構成を使用して露出領域221を含む複数のピクセルをキャプチャする。本発明のいくつかの実施形態では、イメージエリア221は、幅252の一部に加えて、露出領域220によってすでにカバーされなかった幅251の一部にわたる。
【0108】
パネルは、1ピクセルの一部(例えば、1ピクセルの幅の1/3)だけスキャニング方向150に沿ってラインカメラに対してその後シフトし、タイムスロットt5で、ラインカメラは、第3の照明構成を使用して露出領域231を含む複数のピクセルをキャプチャする。このイメージエリアは、幅252より多く、幅251未満にわたる。
【0109】
パネルは1ピクセルの幅の一部(例えば1ピクセルの幅の3分の1)だけ、スキャン方向150に沿ってラインカメラと関連してその後シフトし、その結果、212のピクセルの全ラインは幅252の全てにわたってキャプチャされる。これは、第3のシーケンスを開始する。一般的に、幅252の寸法は、幅250および251のそれと同様である。
【0110】
本発明のいくつかの実施形態では、検査された1つ以上のスイープであるパネルの領域がカバーされられるまで、シーケンスは繰り返される。本発明のいくつかの実施形態では、単一の照明構成でキャプチャされる実質的に全てのイメージは、各々の照明構成でパネルの連続イメージを形成するために結合される。図2Aは、ピクセルの1ラインが8ピクセル210a-210hによって構成されることを示すけれども、一般的に、ピクセルの数は数千(例えば2K-16Kピクセル)である点に注意すべきである。
【0111】
一般的に、シフト・エラーは、シフト自身より小さい。本発明のいくつかの実施形態によれば、キャプチャされたイメージ間のシフトエラーが、1ピクセルより小さく、または好ましくは1ピクセルより著しく小さいとき、異なる照明構成で行われる面積イメージ間の変換は、照明構成間の所定のシフトに基づく。かくして、本発明のいくつかの実施形態では、各々の面積イメージの画像データを分析することによって登録を別々に算出する必要がない。
【0112】
次いで図3を参照すると、本発明のいくつかの実施形態による5つの連続的なキャプチャイベント中に、カメラの露出領域に関して移動するパネルの簡略ブロック線図を示す。本発明のいくつかの実施形態では、静止イメージング装置がパネル300の一部のイメージをキャプチャするにつれて、パネル300はスキャン方向370のパネルを前進させることによってスキャンされる。明確にするため、パネル300は、パネル領域10、11および12に分割されて示され、各々の領域が、例えば1つのイメージによって捕えられる1つのラインまたは複数のラインのような領域と一致する。典型的ないくつかの実施形態では、パネル300は、クロススキャン方向(例えば、走査方向に対して垂直)に沿って広く、複数のイメージ獲得装置(例えばカメラの列)は走査されるパネルの全ての幅を含む領域を捕えるために用いられる。典型的ないくつかの実施形態では、パネル300の全幅は、複数のスイープを通じて走査される。典型的ないくつかの実施形態では、パネル300の全幅は、単一のスイープの上の単一のカメラで走査される。
【0113】
本発明の実施形態では、タイムスロットt0で、パネル300の部分315は、第1の照明構成で明るくされ、部分315はキャプチャされる。次のタイムスロットt1では、異なる部分325が照らされるように、パネル300はシフトされ、および/または、オフセットされる。本発明のいくつかの実施形態では、第2の照明構成は部分325を照らすために適用され、第2のイメージがキャプチャされる。典型的ないくつかの実施形態では、部分325が単一のイメージの長さ350の一部だけ部分315からオフセットされ、例えば、単一のイメージは、ピクセルの1-50ラインを含む。典型的ないくつかの実施形態では、部分はシーケンス(例えば反復シーケンス)において使用される照明構成の異なる数分の1以上と一致する。例えば、4つの照明構成が使われる場合、イメージがパネル領域10の3/4の部分およびパネル領域11の1/4の部分をカバーするために、イメージ間のシフトはイメージの長さの1/4にセットされることができる。典型的ないくつかの実施形態では、重複が同じ照明構成と一緒になされるイメージの間にあるように、異なる照明構成の数分の1以上のものより小さい部分が使われる。同じ照明構成でとられるイメージ間の重複は、隣接するイメージの間に捕えられた領域のギャップがなく、同じ照明構成によって捕えられる連続したイメージ間のコンピューティング登録をも提供することを確実にする。
【0114】
次のタイムスロットt2では、部分335が撮像されるために、パネル300は方向370をスキャンする際にシフトされる。典型的ないくつかの実施形態では、第3の照明構成が、イメージング部分335のために使われる。例えば、イメージング部分は、パネル領域10の1/2およびパネル領域11の1/2を含む。次のタイムスロットt3では、部分345(例えば部分10の1/4および部分11の3/4)が撮像されるために、パネル300は方向370をスキャンする際に再びシフトされる。典型的ないくつかの実施形態では、第4の照明構成が、イメージング部分345のために使われる。本発明のいくつかの実施形態では、次のタイムスロットt5の間、パネル300は部分315(例えば部分11)に関して、全部のイメージによって方向370をスキャンする際にシフトされ、その結果、部分355は第1の照明構成への露出によって撮像される。このような方法で、パネルが完全にスキャンするまで、シーケンスは繰り返される。本発明の実施形態では、パネル300のあらゆる部分は、各々の照明構成によって撮像される。このように、捕えられるイメージは照合されることができ、単一の照明構成からのイメージは各々の照明構成のためのパネル300の完全なイメージを生産するために結合されることができる。
【0115】
照明構成の間でスイッチングの周波数がシステム(例えばシステムの振動周波数)の機械の周波数より概して高い(例えば有意にそれ以上)点に注意すべきである。概して、システムの機械の周波数は、100Hzまで上がり(例えば0-100Hz)、照明構成の間でスイッチングの周波数は、例えば、ラインカメラに関して20-40KHzまで達成することができる。他の方法での、本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成によって捕えられるイメージの間で起こるパネルに関するカメラの空間シフトはシステムの耐性より低いオーダーである。
【0116】
次いで、図4を参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従って複数の照明構成を使用してスキャン中、PCBパネルのような電気回路のイメージを捕える典型的な方法の簡略フローチャートを示す。本発明のいくつかの実施形態では、照明光源はシーケンス(ブロック410)の第1の照明構成にセットされる。一つ以上の照明光源は、シーケンス(例えば単一の照明構成のための複数の照明光源および/または異なる照明構成のための異なる照明光源)の異なる照明構成を提供するために用いることができる。典型的ないくつかの実施形態では、コントローラは異なる照明構成(例えば必須の照明構成の設定)の間でスイッチング制御する。
【0117】
本発明のいくつかの実施形態では、現在の照明構成が活性化され(ブロック415)(例えば光る)、複数の画像ラインを含む画像ラインまたはイメージが、捕えられる(ブロック420)。典型的ないくつかの実施形態では、複数のイメージが、キャプチャされる。一つの領域の1つのイメージが捕えられることができるより、より単一の照明期間の間の実施形態のために、例えば1以上については、光るおよび/または、異なる領域(例えばパネルのより広い領域をカバーするクロススキャン方向にわたって異なる領域)が捕えられることができる。一般的に、イメージは照明期間の間に捕獲される。
【0118】
より多くのイメージが必要か(ブロック440)どうか決定するために、照会が実行される。本発明の実施形態では、スキャンし続けるために、イメージング装置がさらす(ブロック442)領域に関して、パネルは進む。一般的に、前進(シフト)は小さい(例えば、検査される面積イメージの寸法と比較すると取るに足らない)。本発明のいくつかの実施形態では、シフトは1ピクセルより少ない。本発明のいくつかの実施形態では、シフトは1-10ピクセルの間、および/または、1-50ピクセルの間にある。照明源は、所定の次の設定(ブロック445)にセットされ、露出領域に関するパネルの所定の位置決めに対応する所定の時間で、方法(例えばブロック410-440に記載されている方法)は新規な照明構成によって繰り返される。本発明のいくつかの実施形態では、スキャン手順(ブロック450)終了後、各々の照明構成からの捕えられた画像は、面積イメージまたは全景画像(ブロック455)を作成するために任意につぎ合わせられる。本発明のいくつかの実施形態では、面積イメージの各々は、ピクセルの100-50,000ライン以上を含む。典型的ないくつかの実施形態では、面積イメージは、10-100ラインを含む。面積イメージまたは全景画像を作成するイメージのステッチは、公知技術の方法によって実行されることができる。任意に、ステッチは、パイプラインで転送された方法(図示せず)で、例えばフレーム捕獲プロセス420の一部として実行されることができる。本発明のいくつかの実施形態では、各々の面積イメージに含まれる線の数と比較して、捕えられる次のイメージ間の小さいシフトのために、登録は異なる照明構成によって捕えられる面積イメージを整列配置することを必要としない。本発明のいくつかの実施形態では小さいシフト・シーケンスで異なる照明構成によって造られる面積イメージ間のイメージ分析なしで登録を提供し、例えば、小さいシフトは、近い完全な配置を提供する。ここで用いられているように、自動登録は、異なるイメージの画像データを比較するための計算なしで、得られた登録を参照する。任意に、登録は異なる照明構成(ブロック457)からとられる面積イメージを整列配置するために計算される。本発明のいくつかの実施形態では、登録は照明構成の複数のうちの1つから得られるイメージのために計算される。典型的ないくつかの実施形態では、イメージが捕えられるにつれて、登録が実行され、任意にこの構成が登録の計算が続く登録のために使われるかどうかに関して作られるクエリーに続く。任意に、登録は時間遅れによって計算されることができ、または、イメージのライン(例えば、全部の後または一部)を離れて捕えられることができた。一般的に、登録は照明構成のシーケンスの第1の照明構成に実行される。しかし、登録がシーケンスのいかなる照明構成からもとられるイメージに実行されることができる点に注意されるべきである。一般的に、画像処理はイメージ捕獲と平行して実行される。任意に、処理は時間遅れによって実行されることができ、または、イメージの終了でオフラインで捕獲される。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態では、例えば検査されるパネルの欠陥を検出するために、分析は全景および/または面積イメージで公知の方法を使用して実行される(ブロック460)。一般的に、分析は自動化される。任意に、欠陥報告が、実行される分析に基づいて生成される(ブロック465)。任意に、報告は全景および/または面積イメージを表示することを含む。任意に、フレーム捕獲、ステッチ、登録およびイメージ分析は、同時にまたはパイプラインモードで実行されることができる。実行される画像処理は、概してAOIシステムで使用される周知の処理方法を含むことができる。
【0120】
次いで図5を参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従ってPCBパネルの検査のAOIシステムの簡略ブロック線図を示する。本発明のいくつかの実施形態では、概して一つ以上のプロセッサおよびメモリおよび欠陥報告565の形で例えばアナライザ550の出力を報告するための少なくとも一つの出力装置560を含み、AOIシステム500は、スキャニングユニット520、イメージング装置530、例えば一つ以上の撮影装置および照明ソース、アナライザ550を含む。一般的に、スキャニングユニット520は、照明期間でパネルおよびイメージング装置530を備えたイメージ捕獲の変化を調整するためのコントローラ570を含む。本発明の実施形態では、作動中、パネル510はスキャニングユニット520に挿入される。スキャニングユニット520は、イメージング装置530と関連しているパネル510を、例えばスキャン方向515に前進させる。パネルが進むにつれて、イメージは異なる照明構成を使用して得られる。典型的な対象物のために、2つの異なる照明構成でとられるイメージの概略図が示され、第1の照明構成およびイメージ544によって捕えられるイメージ542が第2の照明構成によって例えば捕えられる。図5では、イメージ542と比較してイメージ544によってカバーされる領域のわずかなシフトがあるけれども、それは非常に小さい。見てわかるように、異なる照明構成によって捕えられるイメージ542および544の間の相違は、イメージの解像度および/または異なる照明の異なる特性によるように見える。典型的ないくつかの実施形態では、イメージング装置530は、実質的に同時に複数の撮影装置(例えば並んで整列配置される撮影装置および領域および/またはパネルの全幅以上のパネルの種類をカバーするための光源)を含む。任意に、登録は、複数の撮影装置によって同時に捕えられるイメージの間で算出される。本発明のいくつかの実施形態では、イメージング装置530は、単一の撮影装置を含む。本発明の実施形態では、獲得したイメージは、報告(例えば欠陥報告565)を得るためにアナライザ550によって分析される。
【0121】
例示のアプリケーション
本発明のいくつかの実施形態では、本願明細書において記載されているAOIシステムおよび方法は、異なる種類の表層に塗布される材料の間に差異を認め、異なる種類の材料間の境界を識別するために適用される。典型的ないくつかの実施形態では、異なるタイプの材料は、キャプチャを撮像中、明および暗視野照明を交互に投影することに応答して決定されるように、それらの鏡面および/または拡散特性に基づいて識別され、または、区別される。任意に、異なる種類の材料は、キャプチャを撮像中、交互に投影する強烈な、明および/または暗視野照明に応答して差別化される。一般的に、その意図された境界の外側、および/または、それが帰属しない場所において見つかる材料は、欠陥と確認されて、報告される。
【0122】
次いで図6A、6B、6Cおよび6Dを参照すると、フルカバー照明でキャプチャされ、明視野照明でキャプチャされ、暗視野照明でキャプチャされた電気回路のイメージ、および、本願発明のいくつかの実施形態による照明の異なる視野でキャプチャされたイメージから構成されたハイブリッドイメージで検出された潜在的な欠陥の簡略化された概略図を示す。本発明のいくつかの実施形態では、検査イメージ603が、フルカバー照明(明および暗視野照明を含む)で捕えられるとき、鏡タイプ対象物(金メッキの銅対象物615)を包含する領域、および、拡散性タイプ対象物(裸の銅対象物625)を包含する領域は、差別化されることができず、および/または、明らかに差別化されることができない。典型的ないくつかの実施形態では、いくつかの欠陥(例えばフルカバー照明で捕えられるイメージ603の材料(銅材)の不足による障害651)が識別されることができると共に、1種類の材料の他のタイプにわたって材料の置き誤りと関連する他の欠陥は識別されることができない。
【0123】
本発明のいくつかの実施形態では、明視野照明(イメージ601)で捕えられるイメージ、および/または、暗視野照明(イメージ602)で捕えられるイメージが、1種類の材料または他の種類の材料にわたって適当な材料の置き誤り(または重畳)から生じている欠陥を識別する際の援助に使われる。一般的に、明視野照明で捕えられるイメージ601では、鏡タイプ対象物(金メッキの銅対象物615)を含んでいる領域は、拡散タイプ対象物(裸の銅対象物625)より、強烈に入射光を反射し、鏡タイプ対象物は、拡散タイプ対象物より明るく見える。暗視野照明で捕えられるイメージ602において、拡散タイプ対象物(裸の銅対象物625)を含んでいる領域は、鏡タイプ対象物(金メッキの対象物615)より、強烈に入射光を反射し、拡散タイプ対象物は鏡タイプ対象物より明るく見える。任意に、鏡対象物が暗視野照明で捕えられるイメージ602において、見えない間、拡散タイプ対象物は明視野照明で捕えられるイメージ601において、見えない。
【0124】
任意に、イメージ601では、鏡タイプ対象物に関して定められる領域を超えて伸びている拡散タイプ材料による障害650は、ミスした材料で対象物615の領域として現れ、ミスから生じ、または、低減した裸の銅(拡散タイプ対象物)の欠陥651は、不可視である。イメージ602では任意に、欠陥651が対象物625の材料を逃がすと確認されると共に、欠陥650は対象物625の単なる拡張として現れる。
【0125】
本発明のいくつかの実施形態では、欠陥650はイメージ603を有するイメージ601および602の一方または両方を比較することによっておよび/または異なるイメージから情報を強化することによって識別されることができる。例えば、イメージ601をイメージ603と比較するときに、欠陥650(対象物615のミスした材料として現れること)は、対象物615に延びる過剰な拡散タイプ材料のために、欠陥と確認される。任意に、イメージ602をイメージ603と比較するときに、各々のイメージにて図示するような元素625の長さは決定され、比較される。典型的ないくつかの実施形態では、欠陥650は各々のイメージの対象物625の長さにおける矛盾に基づいて識別される。典型的ないくつかの実施形態では、イメージ601およびイメージ602は互いに比較され、イメージ601とイメージ602との間の比較に基づいて、各々の欠陥650および651が識別される。
【0126】
本発明のいくつかの実施形態では、対象物615および625の範囲が明らかに識別されることができて、区別されることができるために、ハイブリッドイメージ610、例えば合成物または合成画像は明暗視野照明で捕えられるイメージから、情報を含んで造られ、そして、1種類の他の種類の材料に指定される領域を通じて伸びている材料から生じているいかなる欠陥も識別されることができる。任意に、ハイブリッドイメージ610は、少なくとも一つのイメージ601および602並びにイメージ603から造られるイメージである。任意にハイブリッドイメージは、イメージ601およびイメージ602から造られるイメージである。
【0127】
裸の銅の対象物625が、イメージ601のバックグラウンド材料605からかろうじて区別され、金メッキ銅の対象物615がイメージ602のバックグラウンド材料605からかろうじて区別されるので、要求されるならばハイブリッドイメージ610を生成するためのイメージ601および602の計算登録は困難であろう。本発明のいくつかの実施形態では、ハイブリッドイメージ610は、上記のように自動登録に基づいて造られる。
【0128】
本発明のいくつかの実施形態では、欠陥対象物650は、識別されることができ、ハイブリッドイメージ610から特徴づけられることができる。典型的ないくつかの実施形態では、欠陥対象物650は、明らかに異なる材料間の境界を表すハイブリッドイメージ610の分析に基づいて、金メッキの対象物に指定される対象物615を通じて伸びている裸の銅のために判断される。更に、典型的ないくつかの実施形態では、金メッキの対象物615のエリア内にオーバーラップする範囲が判断され、欠陥およびその重要性を特徴づけるのに用いられる。
【0129】
典型的ないくつかの実施形態では、電気回路の堅牢およびフレックスな部分は、交互に明および暗視野照明のイメージングによって、および/または、図6A-6Dに関して記載されている方法を使用してフルカバー証明および交互に明および暗視野照明のイメージングによって差別化される。一般的に、堅牢−フレックス回路基板のフレックス表面において使用されるラミネートは、回路の堅い部分のそれと比較して、より鏡面である。堅牢とフレックス部分との間に差異を認めることは、欠陥を識別して、それらを分類するのに有効でありえる。例えば、いくつかの欠陥は、より顕著でもよいか回路(回路のフレックス部分)の堅い部分においておよび/または厳正なおよびフレックス部の間の接点で重大である。これらの領域を識別することは、特定の部分において識別される潜在的欠陥が本当の欠陥か偽陽性欠陥であるかどうかについて判断するのを助けることができる。
【0130】
本発明のいくつかの実施形態では、異なる材料のタイプが、識別されるかまたは判断され、イメージ捕獲の間の異なる波長の代わりに投影する光に応答してそれらの光散乱特性に基づいて区別が生じる。
【0131】
次いで図7Aおよび7Bを参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従って2つの異なる波長によって捕えられる電気回路のイメージにおいて検出した欠陥を簡略概略的に示す。本発明のいくつかの実施形態では、一つ以上の潜在的欠陥、例えば潜在的欠陥705および710は、2つの異なる波長(または波長バンド)で、捕えたイメージ701およびイメージ702において検出される。典型的ないくつかの実施形態では、イメージ701は短波長照明(例えば青い光)で捕えられ、その一方で、イメージ702は長波長照明(例えば赤ランプ)で捕えられる。任意に、各々の潜在的欠陥705および710は別に現れ、例えば、銅材を含んでいる識別された領域720より、回路基板の背景材料730から別に異なる強度レベルを備えている。典型的ないくつかの実施形態では、潜在的欠陥の起源は、特定の波長またはバンドにおいて各々捕えられるイメージ701だけに又はイメージ702だけに基づいて検出されることはできない。潜在的欠陥705および710の可能な起源が、銅の薄い層(例えば、エレメント720の層より薄い)であってもよく、酸化のためであってもよく、および/または、例えば塵のような外部の粒子のためであってもよい。任意に、潜在的欠陥が銅欠陥である場合、本当の欠陥(例えばショート)であり、その一方で、塵または外部の粒子による他の欠陥は、偽陽性欠陥と考えられる。
【0132】
本発明のいくつかの実施形態では、潜在的欠陥705および710は本当であるか偽陽性欠陥のうちの1つとして分類され、および/または、潜在的欠陥の材料はイメージ701および702から出る出力を比較することによって識別される。典型的ないくつかの実施形態では、欠陥、例えば欠陥705および/または欠陥710が、例えば、イメージ701(例えばイメージ702と比較した短波長)においてより明るく、例えば、欠陥が塵粒子として識別されるより長い波長であり、可能性欠陥は、偽陽性欠陥と分類される。別の実施形態では、欠陥がイメージ702においてより明るい場合(例えば、イメージ701と比較して長い波長)、その欠陥が、銅と確認されて、本当の欠陥として分類される波長より短い。典型的ないくつかの実施形態では、追加的なイメージは蛍光を使用して捕えられ、または、白色光によって捕えられるイメージは蛍光ライトで捕えられるイメージと比較される。任意に、可能性欠陥が、他の波長の光と比較して(または白色光と比較して)蛍光においてより明るく現れるならば、例えば、銅でなく塵のような有機材料として特徴づけられる。
【0133】
本発明のいくつかの実施形態では、低減またはミスした銅材料のための3次元欠陥は、銅の転位または酸化と差別化される。次いで図8Aを参照すると、3次元の欠陥の断面図の簡略概略図を示し、図8B,8Cおよび8Dは、本発明のいくつかの実施形態に従って3つの異なる照明構成によって捕えられたような図8Aの3次元の欠陥の簡略概略図を示す。本発明のいくつかの実施形態では、識別された銅ストリップ800の潜在的欠陥820は、イメージ801において検出される。典型的ないくつかの実施形態では、イメージ801の検査に基づいて、潜在的欠陥820が、転位または酸化の結果か、または、銅層800の減少した厚みの結果であるかどうか、明らかでない。典型的ないくつかの実施形態では、異なる角度からとられる追加的なイメージ802および803は、潜在的欠陥820に関して追加的な情報を提供する。典型的ないくつかの実施形態では、欠陥820のサイズ、位置決め、および/または、強度レベルは、その3次元の構造のために異なる角度からキャプチャされたイメージ801、802および803において異なり、それ故、3次元の欠陥であると考慮される。別の実施形態では、潜在的欠陥820が、異なる角度で捕えられるイメージと同様に現れるならば、潜在的欠陥820は、偽陽性欠陥、および/または、減少した銅の厚のため以外の欠陥として分類されることができる。
【0134】
本願明細書において上で記載されているように、登録が自動だったので、イメージ801、802および803の各々が容易に比較されることができる点に注意すべきである。一般的に、イメージ801、802および803の間の登録が自動だったので、潜在的欠陥820のサイズおよび位置決めにおける変更は大きさにおいてイメージおよび違いの間の比較を妨げず、3D欠陥および他の欠陥との間に差異を認めるために位置決めを用いることができる。
【0135】
典型的ないくつかの実施形態では、周知の照度差ステレオの方法および/またはヒューリスティックス方法が、異なる角度で異なる表層上の入射光の反射率から、電気回路の地形上の形状を推定するのに使われる。任意に、転位または酸化からなる欠陥は、概して銅の高さの変化を提示せず、ミスまたは低減した銅は、欠陥の位置で銅の高さの変化によって現れる。
【0136】
本発明のいくつかの実施形態では、ミスした銅に関連した欠陥は、波長において変化する異なる角度の照明および異なる角度で、異なる波長の複数のイメージを比較することによって酸化(または転位)を区別される。任意に、酸化とミスした銅とを区別するために、長い及び短い波長において光の反射率が比較される。一般的に、欠陥が酸化による場合、より長い波長の光の反射率はより短い波長の光の反射率より強い。任意に、蛍光によって捕えられるイメージは、加えて、ミスした銅の位置を識別し、ミスした銅の位置および酸化された銅の位置との間に差異を認めるのに用いられる。
【0137】
本発明のいくつかの実施形態では、高低の照明強度レベルの照明を含む多数の照明構成は、捕えられたイメージの検出可能な強度レベルのダイナミックレンジを増やすために適用される。次いで図9A、9Bおよび9Cを参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従って、第1の強度レベルで捕えられる簡略概略図、第1の強度レベルより高い第2の強度レベルの簡略概略図、および、第1および第2の強度レベルにおいて捕えられるイメージから造られるハイブリッドイメージを示す。本発明のいくつかの実施形態では、第1の照明構成で捕えられるイメージ901は、銅材910の詳細を検査することを提供するが、バックグラウンドエリア905の微妙な潜在的欠陥950をミスることができる。本発明のいくつかの実施形態では、銅材910のイメージングが飽和することができると共に、銅材910に関する詳細がイメージ902から検出されることができないため、第1の照明構成と比較して、より高い強度である第2の照明構成で捕えられるイメージ902は微妙な潜在的(または素晴らしい)欠陥950を検出するのに用いられる。本発明のいくつかの実施形態によると、例えば、イメージ間の自動登録に基づくイメージ901および902から造られるハイブリッドイメージ903は、イメージのダイナミックレンジを増やすのに用いることができ、その結果、潜在的微妙な欠陥950は、銅エリアの詳細(または欠陥)と同様に検査されることができる。任意に、各々のイメージ901および902は、別に検査され、ハイブリッドイメージ903は必要なノートである。
【0138】
本願明細書において提供される大部分の実施形態が、2つの異なる照明構成の間の比較に基づいて記載されるけれども、比較が2つ以上の異なる照明構成に基づいて、同様になされることができる点に注意すべきである。任意に、明および暗視野照明、複数の異なる波長、複数の異なる強度レベル、照明の複数の異なる角度の複数の異なるレベルの間で比較がなされ得る。任意に、照明(明および暗)の異なる分野の組合せ、波長、強度レベルおよび角度は、潜在的欠陥を検出して、特徴づけるのに用いられる。
【0139】
次いで図10を参照すると、本発明のいくつかの実施形態に従って可能性欠陥を特徴づける典型的な方法の簡略フローチャートを示す。本発明のいくつかの実施形態では、表面は、本願明細書において記載されているシステム及び方法を使用して複数の照明構成によって検査される(ブロック1010)。任意に、複数の照明構成は、明および暗視野照明、異なる波長を有する照明、異なる強度レベルを有する照明、および、異なる角度からの照明のうち一つ以上を含む。本発明のいくつかの実施形態では、一つ以上の潜在的欠陥は、キャプチャされたイメージのうちの少なくともいくつかで識別される(ブロック1020)。任意に、一つ以上の潜在的欠陥は、異なる照明構成で捕えられるイメージから造られるハイブリッドイメージで識別される。本発明のいくつかの実施形態では、異なる照明構成によって捕えられるイメージから出る出力が比較される(ブロック1030)。任意に、明および暗視野照明から出る出力、短い及び長い波長、高低の強度および/または異なる角度からの照明が、比較される。任意に、2つ以上の照明構成から出る出力が、比較される。本発明のいくつかの実施形態では、潜在的欠陥は、比較に基づいて特徴づけられる(ブロック1040)。任意に、潜在的欠陥は、欠陥の材料、欠陥の厳しさおよび/または他の対象物と比較した欠陥または表面に存在するエレメントの相対的な位置を識別することによって特徴づけられる。任意に、潜在的欠陥は、誤った肯定または本当の欠陥として描写される。任意に、潜在的欠陥を誤った肯定または本当の欠陥として描写することに対する規則は、ユーザ定義に基づいて予定される。本発明のいくつかの実施形態では、本当の欠陥だけが、報告される(ブロック1050)。任意に、各々の欠陥は、それを偽陽性欠陥または本当の欠陥と確認しているタグで報告される。一般的に、潜在的欠陥は、本願明細書においてアナライザ550(図5)に関して記載されている方法を使用して識別され、分析される。任意に、一つ以上の作業は識別と関連し、分析はコントローラ570で制御される(図5)。
【0140】
用語「からなる」、「有する」、「含む」および、それらの同義語は、意味する「含むがこれに限らず」を意味する。
【0141】
用語「手段からなる」も「含むが限定されない」という意味である。
【0142】
特定の本発明の特徴(それは明確にするため別々の実施形態のコンテキストに記載されている)がまた、単一の実施形態の組合せにおいて提供されることができると認められる。逆に、さまざまな本発明の特徴(それは、簡潔さのために、単一の実施形態のコンテキストに記載されている)はまた、別に提供されることができ、または、いかなる適切なサブコンビネーション、または、適切な様に、他のものを本発明の実施形態として記載する。実施形態がそれらの要素なしで停止していない限り、さまざまな実施形態のコンテキストに記載されている特定の特徴は、それらの実施形態の基本的特徴と考えられることになっていない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の異なる照明構成で表面をスキャニングする方法であって、
単一のスイープ中にシーケンシャルな仕方で複数のイメージをキャプチャするステップであって、各イメージが1以上のピクセルのラインを包含することを特徴とするキャプチャするステップと、
複数のイメージの各々をキャプチャするためのイメージユニットの相対的な位置のシフトおよび照明構成の所定のシーケンスによって複数のイメージをキャプチャするのに用いられる照明構成をシーケンシャルに交代させるステップと、
表面の所望の領域がスキャンされるまで関連するイメージキャプチャ位置および照明構成設定のシーケンスを繰り返すステップと
を有し、
前記所定のシフトが10ピクセルと1ピクセル以下との間であることを特徴とする方法。
【請求項2】
あるシーケンスにわたってキャプチャされるイメージが部分的にオーバーラップしていることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
各イメージが、ピクセルの100ラインまたはそれ以下をカバーすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各イメージがピクセルの1ラインをカバーすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
相対的な運動が、1ピクセルよりも小さなシフトエラーで提供されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
少なくとも2つの異なる照明構成を使用して単一スイープのイメージの少なくとも2つのセットを獲得するステップと、
少なくとも2つのエリアイメージを得るように各セットからエリアイメージを構成するステップと
を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも2つのエリアイメージが、表面の実質的に同じ部分をカバーし、
実質的に同じ部分が、単一のイメージでカバーされる表面の一部よりも実質的に大きいことを特徴とすることを請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記実質的に大きいことが、少なくとも100倍大きいことであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記実質的に大きいことが、少なくとも1000倍大きいことであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも2つのエリアイメージが、1ピクセルよりも小さいアライメントエラーで自動的に登録されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項11】
エリアイメージを検査するステップを更に有し、
前記検査するステップが、エリアイメージを登録することなくエリアイメージを比較することを含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項12】
所定のシフトに基づいたエリアイメージの間で空間的アライメントを調整するステップを有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項13】
マスターイメージとエリアイメージの1つとの間の登録を計算するステップと、
計算された登録を使用してマスターイメージを備えた少なくとも2つのエリアイメージの他のエリアイメージを登録するステップと
を有することを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項14】
イメージが、1ラインカメラおよびマルチラインカメラを含むグループから選択された少なくとも1つのカメラでキャプチャされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
照明構成が、イメージキャプチャ中に、スイッチオンおよびオフ、または、フラッシュされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
シーケンスの照明構成が、波長、強度、角度、角度分布、極性、蛍光を包含するグループから選択された少なくとも1つのパラメータで区別することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項17】
照明構成設定が、表面をスキャンするスキャニングユニットの機械的周波数よりも大きな周波数で交互になさることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項18】
多数の異なる照明構成で表面をスキャニングすることができる自動光学検査システムであって、
少なくとも1つのカメラと少なくとも1つの照明ユニットからなるイメージングユニットであって、少なくとも1つの照明ユニットが異なる照明構成の各々の照明を提供するように構成され、少なくとも1つのカメラが1つのスイープにわたって一連のイメージをキャプチャするために構成され、シーケンスの各イメージがピクセルの1以上のラインを包含することを特徴とするイメージングユニットと、
1ピクセル以下の大きさのオーダーの解像度で前記イメージングユニットと表面との間に転換を提供するように構成されたスキャニングユニットと、
所定のシーケンスに基づいて異なる照明構成の各々を活性化させ、スイープの間シーケンスを繰り返し、各照明活性化中、イメージをキャブチャするようにカメラを活性化させるように構成されたコントローラと
を有することを特徴とするシステム。
【請求項19】
所定のシーケンスにわたってキャプチャされたイメージが部分的にオーバーラップすることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記スキャニングユニットが、一連のイメージの各々のキャプチャの間、1ピクセル以下の大きさのオーダーで転換を提供するように構成されることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項21】
前記スキャニングユニットが、シーケンスにおいて異なる照明構成の数だけ分割された1つのイメージによってキャプチャされた多数のピクセルラインに対応する各イメージキャプチャの間に転換シフトを提供することを特徴とする請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
各イメージが、ピクセルの100ライン以下をカバーすることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項23】
各イメージが、ピクセルの1ラインをカバーすることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項24】
キャプチャされた各イメージの間の転換シフトのエラーが、1ピクセルより小さいエラーに対応することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項25】
少なくとも1つのカメラが、1ラインカメラおよびマルチラインカメラを包含するグループから選択されることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項26】
前記イメージングユニットが、ピクセルの全幅をカバーするために並んで整列された複数のイメージセンサからなることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項27】
単一のスイープでキャプチャされたイメージの少なくとも2つのセットから少なくとも1つのエリアイメージを構築するように構成されたアナライザを有し、
各セットが異なる照明構成でキャプチャされたことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項28】
少なくとも2つのエリアイメージが、表面の実質的に同じ部分をカバーし、前記実質的に同じ部分が、単一のイメージでカバーされた表面の一部よりも実質的に大きいことを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記実質的に大きいことが、少なくとも100倍大きいことを特徴とする請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記実質的に大きいことが、少なくとも1000倍大きいことを特徴とする請求項28に記載のシステム。
【請求項31】
少なくとも2つのエリアイメージの間の空間的アライメントエラーが、1ピクセルよりも小さいことを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項32】
前記少なくとも2つのエリアイメージが、1ピクセルよりも小さいアライメントエラーで自動的に整列されることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項33】
前記アナライザが、エリアイメージを登録することなしで、エリアイメージを比較するように構成されたことを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項34】
前記アナライザが、異なる照明構成でキャプチャされたイメージの間の所定の転換シフトに基づいてエリアイメージの間で空間的アライメントを調節するように構成されることを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項35】
前記アナライザが、マスターイメージとエリアイメージの1つとの間で登録を計算し、前記計算された登録を使用してマスターイメージで少なくとも2つのエリアイメージから別のエリアイメージを登録するように構成されたことを特徴とする請求項27に記載のシステム。
【請求項36】
照明構成設定が、少なくとも1kHzの周波数で交互になされることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項37】
照明構成設定が、自動光学検査システムの機械的周波数よりも大きな周波数で交互になされることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項38】
少なくとも1つの照明ユニットが、イメージされるべき表面の一部を照射するように構成された少なくとも1つのLEDを含むことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項39】
少なくとも1つの照明ユニットが、ストロボ能力を備えた照明を含むことを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項40】
異なる照明構成が、波長、強度、角度、角度分布、分極、蛍光を包含するグループから選択された1つ以上のパラメータから区別されることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項41】
異なる照明構成でキャプチャされたイメージの分析に基づいて、スキャンされた表面の欠陥を識別するように構成されたアナライザを有することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
【請求項42】
異なる照明構成でキャプチャされた少なくとも2つのイメージの出力の間の比較に基づいて検査された表面の異なる材料の間の区別をするように構成されたことを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記アナライザが、
明視野照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージと、暗視野照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージとの出力の間での比較に基づいて拡散表面と鏡面との間の区別をするように構成されたことを特徴とする請求項42に記載のシステム。
【請求項44】
前記アナライザが、裸の銅を包含する検査された表面の領域と、金メッキされた銅を包含する検査された表面の領域との間を区別するように構成されたことを特徴とする請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記アナライザが、堅牢な回路ボードを包含する検査された表面の領域と、フレックス回路ボードを包含する検査された表面の領域との間を区別するように構成されたことを特徴とする請求項43に記載のシステム。
【請求項46】
前記アナライザが、照明の異なる波長を使用してキャプチャされた少なくとも2つのイメージの出力の間の比較に基づいて識別された欠陥の材料を識別又は特徴づけるように構成されたことを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項47】
異なる波長でキャプチャされた少なくと2つのイメージが、赤いスペクトルの照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージと、青いスペクトルの照明でキャプチャされた少なくとも1つのイメージとを包含することを特徴とする請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
少なくとも2つのイメージのうちの1つが、蛍光照明でキャプチャされることを特徴とする請求項46に記載のシステム。
【請求項49】
前記アナライザが、塵からなる識別された欠陥を識別するように構成されたことを特徴とする請求項46に記載のシステム。
【請求項50】
前記アナライザが、異なる角度から投影された照明でキャプチャされた少なくとも2つのイメージの出力の間の比較に基づいて、転位又は酸化と3次元欠陥との間の区別をするように構成されたことを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項51】
異なる照明構成が、異なる強度レベルを備えた照明を包含することを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項52】
前記アナライザが、異なる照明構成でキャプチャされたイメージからハイブリッドイメージを構築するように構成され、前記ハイブリッドイメージの解析に基づいて欠陥を識別することを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項53】
前記ハイブリッドイメージが、異なる強度レベルでキャプチャされた少なくとも2つのイメージから構成されることを特徴とする請求項41に記載のシステム。
【請求項54】
前記ハイブリッドイメージのダイナミックレンジが、異なる強度レベルでキャプチャされたイメージの各々のダイナミックレンジよりも大きいことを特徴とする請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記ハイブリッドイメージの前記ダイナミックレンジが、前記ハイブリッドイメージを構築するのに用いられたイメージの各々のダイナミックレンジよりも大きいことを特徴とする請求項41に記載のシステム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−521559(P2012−521559A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501500(P2012−501500)
【出願日】平成22年3月23日(2010.3.23)
【国際出願番号】PCT/IL2010/000238
【国際公開番号】WO2010/109455
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(511102011)オルボテック・リミテッド (2)
【Fターム(参考)】