説明

メッキによって形成されたポストを有する相互接続要素

本発明によれば、その上側に超小型電子素子または配線の少なくとも1つを有する他の要素(172)と導電的な相互接続をするための相互接続要素(170,190)が提供される。相互接続要素は、主面を有する誘電体要素(187)を備えている。この誘電体要素の主面(176)を越えて、複数の露出した金属ポスト(130)を備えているメッキされた層(130,192)が外方に突出している。金属ポストのいくつかは、誘電体要素(187)によって、互いに電気的に絶縁されている。相互接続要素は、典型的には、金属ポストに導電的に連通している複数の端子(151)を備えている。これらの端子は、誘電体要素(187)を介して金属ポスト(130)に接続されている。ポストは、マンドレル(120)の露出した共平面およびマンドレルの開口(102)の内面上に金属(122,124)をメッキすることによって形成されるようになっており、その後、マンドレルが除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、(2007年8月15日に出願された)米国仮出願第60/964,823号および(2007年11月26日に出願された)米国仮出願第60/004,308号の出願日の利益を主張するものであり、これらの開示内容は、参照することによって、ここに含まれるものとする。
【0002】
[技術分野]
本出願は、超小型電子相互接続要素および超小型電子アセンブリ、ならびにそれらの製造方法に関し、さらに詳細には、突出している金属ポスト、特に、メッキによって形成された金属ポストを有する超小型電子相互接続要素および超小型電子アセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、ファインピッチ(fine-pitch)接点を有する超小型電子要素とのフリップチップ相互接続のための相互接続要素、例えば、チップキャリア、パッケージ基板、多チップモジュールの基板、および他の同様の要素を提供することが必要とされている。はんだ対はんだ相互接続(solder-to-solder interconnection)、例えば、高融点はんだバンプのアレイまたはスクリーン印刷技術のような従来技術では、特に、導電性バンプのピッチが150μmよりも小さい場合、十分な容積の導電性バンプを形成することが、ますます困難になってきている。
【発明の概要】
【0004】
本発明の態様によれば、その上側に超小型電子素子または配線の少なくとも1つを有する他の要素と導電的な相互接続をするための相互接続要素(interconnection element)、例えば、パッケージ基板、回路パネル、または他のこのような要素が提供されることになる。相互接続要素は、主面を有するシート状の誘電体要素を備えることができる。誘電体要素上には、誘電体要素の主面を越えて外方に突出する複数の露出した金属ポストを備えるメッキされた金属層が設けられている。金属ポストのいくつかまたは全ては、誘電体要素によって、互いに電気的に絶縁されていてもよい。金属ポストは、マンドレルの露出した共平面の部分とマンドレルの開口の内面とに金属をメッキし、続いて、マンドレルを除去することによって、形成することができる。相互接続要素は、金属ポストと導電的に連通している複数の端子をさらに備え得る。端子は、誘電体要素を介して金属ポストに接続され得る。
【0005】
一実施形態によれば、相互接続要素は、誘電体要素の主面に沿った少なくとも一つの方向に延在する複数の金属配線トレースを備えている。金属配線トレースの1つまたは複数が、金属ポストから電気的に絶縁されていてもよいし、配線トレースの1つまたは複数が、ポストに導電的に接続されていてもよい。代替的に、金属配線トレースの1つ、いくつか、または全てが、ポストから電気的に絶縁されていてもよい。誘電体要素の一部が、このような金属配線トレースをポストから電気的に絶縁するために、例えば、誘電体要素の主面に沿った1つまたは複数の方向において、少なくとも1つの金属配線トレースとそれに隣接する金属ポストとの間に配置されていてもよい。他の代替例では、金属配線トレースの1つ、いくつか、または全てが、ポストに導電的に接続されていてもよい。例えば、金属配線トレースは、誘電体要素の主面に沿った方向において、トレースに隣接する金属ポストの1つに接続されていてもよい。
【0006】
一実施形態では、1つまたは複数の配線トレースは、金属ポストの内の互いに隣接するものの間に配置され、これらの隣接する金属ポストから絶縁されている。
【0007】
一実施形態では、金属層の一部が、誘電体要素の主面に沿った方向に延在し、金属ポストの少なくとも1つに接合されている。
【0008】
一実施形態では、金属層は、第1の金属層であり、相互接続要素は、端子を誘電体要素を介して金属ポストに接続する少なくとも1つの第2の金属層を備えている。一実施形態では、第2の金属層は、金属ポストの基部に導電的に接合されている。
【0009】
一実施形態では、金属ポストは、主面から少なくとも35μmの高さおよび約150μmよりも短いピッチを有している。各金属ポストは、特定の形状、例えば、切頭円錐形状または円筒形状に形成されていてもよい。
【0010】
一実施形態では、相互接続要素は、1つまたは複数の他の要素に導電的に接続され、アセンブリを形成するようになっている。例えば、一実施形態では、超小型電子アセンブリの例として、パッケージ化された超小型電子要素またはパッケージ化された半導体チップが挙げられる。上述のパッケージ化された超小型電子要素においては、相互接続要素の金属ポストが、集積回路を有するベア半導体チップのような1つまたは複数の超小型電子要素の接点、例えば、ボンドパッドに導電的に相互接続されている。また、上述のパッケージ化された半導体チップは、半導体チップと、チップのボンドパッド以外の端子を有しているパッケージとを備えるものである。半導体チップは、チップの前面を相互接続要素に向けた「フェイス−ダウン」または「フリップチップ」配向によって、相互接続要素に実装されてもよい。代替的に、半導体チップは、チップの前面を相互接続要素から離れる側に向けた「フェイス−アップ」配向によって実装されてもよい。一例では、超小型電子要素は、相互接続要素にフェイス−ダウン配向によって実装されている。超小型電子要素が、あるピッチを有する複数の露出した接点を備えている場合、金属ポストは、これらの接点のピッチと一致するピッチを有し、これらの接点に導電的に接合されるようになっている。
【0011】
ある実施形態では、相互接続要素の金属層は、誘電体層に隣接する内側金属層と、内側金属層を覆う外側金属層とを備えている。内側金属層は、例えば、金属を外側金属層上にメッキすることによって形成されてもよい。一例では、外側金属層は、ニッケルを含んでおり、内側金属層は、銅を含んでいる。
【0012】
一実施形態では、超小型電子アセンブリまたは超小型電子パッケージは、相互接続要素と、あるピッチで配置された複数の露出した接点を有する超小型電子要素とを備えている。このようなアセンブリにおいて、相互接続要素の金属ポストは、接点のピッチと一致するピッチを有することができ、これによって、金属ポストが接点に接合されるようになっている。
【0013】
本発明の態様によれば、相互接続要素を製造する方法が提供される。ここで、相互接続要素が、その上側に超小型電子素子または配線の少なくとも1つを有する他の要素と導電的な相互接続をするために隆起した導電性ポストを有している。このような方法では、導電性ポストを第1の要素の複数の孔内に形成することができる。一例では、各導電性ポストは、孔の壁を覆う金属ライナを備えている。導電性ポストに導電的に連通している相互接続要素の端子が形成されてもよい。端子は、誘電体層を貫通する構造を通して、導電性ポストに接続されるとよい。次いで、導電性ポストは、例えば、第1の要素を部分的または全体的に除去することによって、相互接続要素の主面を越えて外方に突出されるようになっていてもよい。第1の要素またはその一部は、例えば、端子を形成した後、除去されてもよい。一例では、第1の要素は、第1の要素の孔の壁を覆っている各導電性ポストの金属ライナに対して第1の要素を選択的にエッチングすることによって、除去されるようになっている。
【0014】
一実施形態では、第1の要素は、第1の金属を含んでおり、金属ライナは、第2の金属を含んでいる。第2の金属は、第1の要素を選択的にエッチングするのに用いられるエッチング液による浸食に対して耐性があるものであるとよい。
【0015】
一実施形態では、金属ポストを形成するステップは、孔内の金属ライナと接触する第2の金属層を形成することを含んでいる。ある実施形態では、孔内の金属ライナは、メッキ処理を含む処理によって形成されるようになっている。第2の金属層は、メッキ処理を含むステップによって形成されてもよい。一実施形態では、第2の金属層は、孔を充填するようになっている。
【0016】
第2の金属層は、第1の金属を含んでいるとよい。第1の金属は、例えば、銅とすることができ、第2の金属ライナは、例えば、ニッケルを含んでいるとよい。
【0017】
一実施形態では、第1の要素は、本質的に銅からなる金属シートから構成されており、孔は、約150μmよりも短いピッチを有している。第1の要素は、レーザ孔あけによって、貫通孔を金属シートに形成し、貫通孔を覆うようにキャリアを金属シートの面に接合することによって、形成され得る。第1の要素は、例えば、貫通孔を金属シートに機械的に形成し、貫通孔を覆うようにキャリアを金属シートに接合することによって、形成されてもよい。
【0018】
特定の実施形態では、金属ポストまたは導電性ポストは、切頭円錐状である。ある実施形態では、金属ポストまたは導電性ポストは、円筒形状を有している。
【0019】
本発明の態様によれば、相互接続要素を製造する方法が提供される。このような方法によれば、導電性ポストは、第1の金属を含む第1の要素の複数の止まり孔内に形成されてもよい。各導電性ポストは、孔を覆う第2の金属を含むライナと、孔内においてライナと接触する第3の金属を含む層とを有することができる。第2の金属は、第1の金属を侵食するエッチング液による浸食に対して耐性があるものになっている。複数の端子が、誘電体層の底面に露出して導電性ポストに導電的に連通するように形成されてもよい。第1の要素の少なくとも一部は、導電性ポストの少なくとも一部を誘電体層の表面を越えて突出させるために、エッチング液を用いて除去されてもよい。一実施形態では、これは、ポストおよび端子が形成された後になされるようになっている。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における予備段階を示す(図2の線1−1に沿った)部分断面図である。
【図2】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている断面図に対応する部分平面図である。
【図3】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図4】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図5】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図6】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図7】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図8】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図9】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図10】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図11】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図12A】一実施形態による相互接続要素を製造する方法において図1に示されている段階に続く一連の段階を示す部分断面図である。
【図12B】一実施形態による相互接続要素の図12Aに対応する部分平面図である。
【図13A】他の要素に外部的に相互接続された一実施形態による相互接続要素の部分断面図である。
【図13B】図12,13Aに示されている実施形態の変更例による相互接続要素の部分断面図である。
【図14】図1〜12に示されている実施形態の変更例による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図15】図1〜12に示されている実施形態の変更例による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図16】図1〜12に示されている実施形態の変更例による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図17】図1〜12に示されている実施形態の変更例による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図18】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図19】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図20】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図21】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図22】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図23】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図24】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【図25】一実施形態による相互接続要素を製造する方法における一連の段階を示す部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本実施形態によれば、メッキによって形成される隆起した導電性ポストを有する相互接続要素を製造する方法が記載されている。ポストは、相互接続要素を他の要素、例えば、超小型電子要素または回路パネルのような配線要素に導電的に接続するのに用いることができる。ここで説明するように、突出している導電性ポストを有する相互接続要素を用いることによって、露出した接点のアレイを有する超小型電子要素または他の要素への相互接続を得ることができる。具体的な例では、ここに述べる相互接続要素の導電性ポストは、ファインピッチ、例えば、中心間で測定された150μm未満のピッチで配列された超小型電子要素の接点に接続されるようになっている。
【0022】
図1に示されているように、(部分断面図で示されている)要素100が、該要素の上面104とこの上面から離れた底面106との間に延在する複数の貫通孔102を形成するように、パターン形成されている。要素100は、上面と底面との間の厚み108を有している。この厚みは、数10μmから数100μmの範囲内とすることができる。厚み108は、図2(平面図)に示されているように、典型的には、要素100の上面によって画定されている領域103の全体にわたって均一である。この要素は、導電性でもよいし、あるいは非導電性または半導電性要素であってもよい。一例では、要素は、本質的に金属からなるシートまたは箔である。例えば、要素は、本質的に銅からなる箔とすることができる。
【0023】
貫通孔102(図1,2)は、実行可能なやり方の中でも、とりわけ、光学的融除(optical ablation)または機械的な切除によって形成されるようになっている。例えば、貫通孔は、レーザ、例えば、紫外線波長(UV)YAGレーザ、すなわち、典型的にはネオジウムまたは他のドーパントがドープされたイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)から作製されたレーザを用いる孔あけによって形成されている。このようなUVYAGレーザによって作製された孔は、壁109を有している。これらの壁は、ほぼ垂直である、すなわち、垂直方向に対して比較的小さい角度で傾斜している。ここで、「垂直」という用語は、上面104に対する鉛直角によって定義されている。従って、壁109は、貫通孔の幅110が上面から底面に向かう方向において小さくなるように、内方に傾斜している。
【0024】
70μmの厚み108を有する要素の貫通孔が、例えば、50μmの幅110に穿孔され、例えば、60μmのピッチ112で配置されている。勿論、これより大きい幅およびピッチまたはこれより小さい幅およびピッチを有する貫通孔が、このような要素に形成されていてもよい。
【0025】
貫通孔を形成した後、図3に示されているように、要素100の底面106が、キャリア(carrier)116の主面114に接合され、これによって、構造体120が形成されることになる。キャリア116は、本質的に、例えば、貫通孔の底端118と整合された導電性の主面114を有する金属シートまたは他の要素から構成され得る。要素100およびキャリア116のいずれもが本質的に銅から成っているとき、略350℃の接合温度で表面106,114(図1)を一緒に加圧することによって、これらの要素100およびキャリア116を接合することができる。典型的には、キャリア116の上面114は、要素100の平坦な底面106に接合されたときに、平坦な面をなし、その結果、貫通孔102の底端118は、図3に示されているように、キャリア116によって閉じられることになる。要素100をキャリア116と組み合わせることによって形成されたこの構造体は、導電性マンドレル120をなし、このマンドレル120上に、導電性ポストのセットが、後続の処理におけるメッキによって形成されることになる。
【0026】
図4に示されているように、第1の金属層122が導電性マンドレル120上に電気メッキされ、これによって、金属ライナ122が形成されることになる。代替的に、金属ライナ122は、(パターン化されたまたはパターン化されていない)金属貼合せシート、無電解メッキ、化学蒸着(CVD)、または物理蒸着(PVD)(スパッタリング)を用いることによって、形成されてもよい。第1の金属層は、本質的に、導電性マンドレル120の下層金属を侵食するエッチング液によって浸食されない金属から構成されている。例えば、導電性マンドレル120が本質的に銅から成っているとき、第1の金属は、ニッケルのような金属を含んでいるかまたはニッケルのような金属から本質的に成っているとよい。このようなニッケル層は、サブミクロンの厚みまたは数μm、例えば、3μmの厚みにメッキされるかまたは堆積されることになる。銅形状部と接触しているニッケル形状部を選択的に保護しながら、銅形状部をエッチングするエッチング液は、周知である。第1の金属層に用いられる金属の種類の重要性は、後続の処理の以下の説明から明らかになる。
【0027】
図5に示されているように、第2の金属層124が、第1の金属層122上に設けられる。第2の金属層は、金属ライナ122を覆って、孔102内の残存する空間を充填することになる。第2の金属層の配置は、前述したのと同様の技術を用いて行うことができる。一例では、電気メッキプロセスが用いられる。典型的には、電気メッキプロセスによって、第2の金属層は、マンドレルの上面104を覆うように形成される。特定の実施形態では、第2の金属層は、銅を含んでいるか、または本質的に銅からなっている。
【0028】
図6は、第1の金属層および第2の金属層を個々の互いに分離した導電性ポスト130にパターン化した後の段階を示している。第1の金属層および第2の金属層は、例えば、これらの金属層を覆っているレジスト層をフォトリソグラフィーによってパターン化し、次いで、適切なエッチング液を用いて各金属層をエッチングすることによって、パターン化されることになる。
【0029】
続いて、図7に示されているように、誘電体層132が、導電性ポスト130の露出した基部133を覆うように形成される。誘電体層は、適切なやり方で形成されればよく、例えば、熱の付加に関わらず、部分的に硬化された層を加圧するかまたは貼り合わせることによって形成されてもよいし、または、任意選択的に加熱のような後続の処理を行うことによって硬化または圧縮される流動性誘電材料(flowable dielectric material)を用いて形成されてもよい。
【0030】
その後、図8に示されているように、誘電体層132は、開口134を設けるようにパターン形成される。開口134は、誘電体層130の上面140から下方に延在し、導電性ポストの少なくとも一部を露出させている。開口134は、導電性ポスト130と一直線に並んで、例えば、軸方向に一直線に並んで、形成されている。一例では、誘電体層132は、フォトリソグラフィーによって、誘電体層上のレジスト層(図示せず)に開口をパターン形成し、続いて、レジスト層の開口内の誘電体層をエッチングすることによって、パターン形成されている。代替的に、開口は、例えば、COレーザまたはエキシマレーザによるレーザ穿孔によって形成されてもよい。
【0031】
その後、図9に示されているように、第3の金属層が構造体上に設けられ、孔を充填する導電性ビア(conductive via)136および上面140に沿って延在する金属層142が形成されることになる。一例では、第3の金属層は、構造体上に電気メッキされている。第3の金属層は、本質的に銅からなっているとよい。第3の金属層を誘電体層上にメッキする前に、シード層(seed layer)が、最初に誘電体層上に形成されているとよい。図9は、後続のパターン形成によって上面に沿って延在する個々のトレース138を形成した後の第3の金属層を示している。
【0032】
続いて、図10に示されているように、第2の誘電体層144が形成され、孔が第2の誘電体層144にパターン形成される。次いで、第4の金属層が、第2の誘電体層の孔を充填するように第2の誘電体層144上に電気メッキされ、これによって、誘電体層144上の第4の金属層148からなる第2の導電性ビア146およびトレース150が形成されることになる。第2の誘電体層144は、第1の誘電体層132と同様のやり方によって形成され、かつパターン形成されてもよく、第4の金属層は、第3の金属層と同様のやり方によって形成され、かつパターン形成されてもよい。一例では、第4の金属層は、本質的に銅からなっている。このような処理によって、この構造体は、導電ビア146によって導電的に相互接続された異なるレベルの2つの配線層142,148を備えることになる。配線層142,148の各々は、互いに同一方向または異なる方向に配向した金属ラインまたは金属トレース138,150を備えていてもよい。このようにして、金属ライン138は、ビア136に導電接続するのに用いることができ、金属ライン150は、ビア146に接続するのに用いることができる。配線層148は、ビア146を覆ういくつかの導電性パッド151を備えていてもよい。
【0033】
その後、図11に示されているように、導電性マンドレルが、構造体から取り外されることになる。例えば、導電性マンドレル120は、犠牲構造(sacrificial structure)とすることができる。この犠牲構造は、孔内の金属ライナ122の材料を保護しながら、マンドレルの材料を選択的にエッチングすることによって、除去されるものである。具体的な例では、マンドレルは、金属ライナ122の材料、例えば、ニッケルに対して選択的にエッチングされる銅のような材料から作製された犠牲要素とすることができる。
【0034】
マンドレルをこのように除去するために、第4の金属層148の露出面は、金属ライナ122が導電性ポスト130の外層として露出するまで、マンドレル120の材料を選択的に侵食するために加えられるエッチング液に対する保護層によって、一時的に被覆されることになる。このようなエッチングプロセス中、誘電体層132の主面(底面152)も露出する。その結果、導電性ポストは、誘電体層132の露出した底面152を越えて外方に突出することになる。得られた導電性ポストは、種々の形状を有することができる。例えば、ポストは、平坦または本質的に平坦な先端160を有する切頭円錐形状を有していてもよい。代替的に、ポストは、円筒状であってもよい。他の形状も可能である。例えば、水平方向、すなわち、誘電体要素の主面152に平行な方向に細長く延在するポストであってもよく、この場合、ポストは、誘電体要素132から突出するレールのように見えることになる。
【0035】
導電性ポストは、誘電体層の露出した主面152から高さ164にわたって延在している。一実施形態では、この高さは、導電性ポストを形成するのに用いられるマンドレル120(図3)内の孔102の深さに依存して、数10μmから数100μmの範囲内にある。互いに隣接する導電性ポストの中心間の距離として画定されるピッチ166は、数10μm以上である。導電性ポストは、その基部において、数10μm以上の幅168を有している。先端160において、導電性ポストは、その基部の幅168と同じか、ほぼ同じか、またはいくらか小さい幅161を有している。具体的な例では、各ポストの高さ164は、略70μmであり、基部の幅168は、略60μmであり、略50μの先端の幅161は、基部の幅168とほぼ同じである。このような例では、ピッチ166は、80μm以上、例えば、100μmとすることができる。
【0036】
規則正しい高さ108の孔を有するマンドレル120(図3)を用いる導電性ポストの製造によって、これらの導電性ポストの先端は、共平面(co-planar:同一平面上の配置)になっており、これによって、導電性ポストを他の導電性要素の共平面の形状部に接合させるのが容易になる。さらに、マンドレル120を用いることによって、基部の幅と同一またはほぼ同一の幅の広い先端を有する導電性ポスト130を作製することができる。これらの特徴は、導電性ポストを、他の超小型電子要素、例えば、素子が上に設けられている半導体チップ、または配線要素、例えば、回路パネルのランド、導電性パッド、または導電性バンプと接合するときに、有益である。
【0037】
後続の処理では、図12Aに示されているように、はんだマスク158,156が誘電体層の底面152および主面152の各々を覆って形成されることになる。図12に示されている図は、図11に示されている図に対して反転されている。任意選択的に、金または他の金属のような最終金属層162が、ポストの露出した先端160およびはんだマスク158の孔内に露出した端子151に施されてもよい。
【0038】
誘電体層132,144の組合せによって形成された(数10μmほどの薄い厚み185を有する)シート状の誘電体要素187を有する相互接続要素170(図12A)は、比較的薄くすることができる。誘電体要素は、典型的には、その主面176に沿った方向において(ポストのピッチ166の方向およびそれと直交する第2の方向において)、数μmから100μm以上の横方向寸法を有している。誘電体要素は、その厚みおよび製造される1つまたは複数の誘電材料の弾性係数に依存して、柔軟、剛性、または半剛性とすることができる。
【0039】
図12Bの平面図に示されているように、ポスト130は、主面176から上方に突出し、典型的には、超小型電子要素の表面に露出したランド・グリッド・アレイ(LGA)またはボール・グリッド・アレイ(BGA)に対応するグリッドパターンに配列されている。代替的に、ポスト130は、複数の列に配列されていてもよいし、周辺に配列されていてもよいし、放射状レイアウトで配列されていてもよい。
【0040】
図13Aは、超小型電子要素172(例えば、能動素子、受動素子、または能動素子および受動素子の両方が上に設けられている半導体チップ)の主面175に露出した接点174とフリップチップによって接合されている相互接続要素170を示している。相互接続要素は、超小型電子要素に入出力する信号、電圧、および接地を超小型電子要素の縁を超えた個所に伝達する形状部138を有するファンアウト(fan-out)要素として機能するようになっていてもよい。
【0041】
一例では、相互接続要素は、超小型電子要素および相互接続要素を備えるパッケージにおけるパッケージ基板またはチップキャリアとして機能することができる。従って、特定の実施形態では、チップの接点174は、図13に示されている左右方向に沿ったピッチ195を有し、金属ポスト130は、チップ接点174のピッチ195と一致するピッチ166を有している。
【0042】
代替的に、相互接続要素は、複数の超小型電子要素および任意選択的に他の回路要素、例えば、集積されたまたは離散した受動素子または能動素子またはそれらの組合せが、直接的に接続されるキャリアとして機能することもできる。
【0043】
相互接続要素170の上面においてはんだマスクの露出した表面176を越えて外方に突出する導電性ポストの先端160は、超小型電子要素の対応する導電性パッド174に接合されることになる。図13Aに示されているように、相互接続要素のポストは、ポストの先端160における最終金属、例えば、金と導電性パッドおよびポスト内に存在している他の金属との間に形成される拡散接合(diffusion bond)によって、導電性パッドに直接接合されるようになっている。代替的に、ポストは、可融性金属、例えば、はんだ、錫、または共晶組成物を介して、超小型電子要素に接合されてもよい。可融性金属は、ポストおよびパッドを濡らし、濡れた接合部、すなわち、はんだ付けされた接合部が形成されることになる。例えば、可融性金属は、超小型電子要素の表面175に露出したはんだバンプ(図示せず)の形態で設けられてもよく、この場合、バンプは、適切なアンダーバンプ金属構造(under bump metal structure)を有する導電性パッド174上に設けられることになる。他の例では、導電性ポストの先端160上に支持されているはんだ塊または錫が、接合部の一部を形成するようになっていてもよい。
【0044】
完全に中実の金属構造物である導電性ポスト130は、比較的高い通電容量を有しており、これによって、相互接続要素を超小型電子要素、すなわち、高い電流密度を有するチップと適切に相互接続することができる。典型的には、プロセッサ、例えば、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、論理チップなどに含まれる要素は、高い電流密度、および典型的には、高い相互接続密度(多数の比較的ファインピッチのパッド174)を有している。相互接続要素170の中実金属ポスト130の高い通電容量によって、これらのポストがこのようなチップと適切に相互接続することができる。マンドレルの開口内にメッキによって金属ポストを形成することによって、必要に応じて、切頭円錐形状、実質的に円筒形状、または他の形状を有する金属ポストを形成することが可能となる。
【0045】
相互接続要素の下面152において、端子151が、回路パネル、配線要素、パッケージされた超小型電子要素、または他の導電性要素の対応する端子182に接合されるようになっている。例えば、図13Aに示されているように、端子151は、導電性塊180を介して、回路パネル184の端子182に接合されている。一例では、導電性塊は、はんだ、錫、または共晶組成物のような可融性金属を含んでいる。
【0046】
上記の実施形態の変更例では、図10を参照して前述した第2の誘電体層および第4の金属層を形成する処理が省略されている。このような場合、得られる相互接続要素は、第2の誘電体層を備えていない。相互接続要素の端子は、第3の金属層の金属形状部138(図9)を用いて形成されることになる。このような相互接続要素は、前記したファンアウトをもたらすチップキャリアとして機能することができる。
【0047】
図13Bは、図12A,12Bに示されている実施形態の変更例による相互接続要素190を示している。図13Bに示されているように、トレース192,192a,192bは、誘電体層194の主面193に沿った少なくとも1つの方向に延在している。例えば、トレース192,192a,192bは、図13Bにおいて描かれているポストが配列されているのと同じ方向173に延在していてもよい。代替的に、トレース192,192a,192bは、ポストが配列されている方向と直交する誘電体層194の主面に沿った方向に延在していてもよい。例えば、トレース192,192a,192bは、相互接続要素が図13Aにおいて描かれている面内および面外に向かう方向に配置されていてもよい。
【0048】
いくつかのトレース、例えば、トレース192aは、互いに隣接する導電性ポスト130a間に配置されていてもよく、誘電体層132を含む誘電体要素によって、電気的に絶縁され得る。図13Bには具体的に示されていないが、複数のトレース192aが、金属ポストの互いに隣接するものの間に配置されていてもよい。図13Bに描かれているように、トレース192,192aは、金属ポストから電気的に絶縁されていてもよい。代替的に、トレースは、トレース192bがポスト130bに接続されて示されているのと同じように、1つまたは複数の金属ポストに導電的に接続されていてもよい。他の例では、図13Bの縁に示されているトレース192,192bは、方向173に沿って延在し、誘電体要素194の主面に沿って図13Bに描かれている縁171を超えた箇所に配置されている他の金属ポスト(図示せず)に接続されていてもよい。代替的または付加的に、トレース192,192a,192bは、図13Bの図面の面と直交する方向に延在していてもよく、図を超えた個所に位置する金属ポスト(図示せず)から絶縁されていていてもよいし、または該金属ポストに接続されていてもよい。
【0049】
トレース192a,192bを含んでいるトレース192は、ポスト130が開口102の表面、例えば、マンドレル120の凹部にメッキされ、次いで、図5,6を参照して前述したように、後続のパターン化、例えば、マスキング層を用いるエッチングによって分離されるとき、これらのポスト130と同時に形成されるようになっている。
【0050】
他の変更例では、図13Bに具体的に描かれていないが、誘電体要素の表面に沿ったトレースは、必ずしも導電性ポストのいずれかに導電的に接続されている必要がない。
【0051】
図14〜17は、前述の実施形態の変更例による相互接続要素を形成する方法を示している。この実施形態は、第2の金属層224がマンドレル120内の孔102を充填するのに十分な厚みを有していない点において、前述した実施形態と異なっている。例えば、本質的に銅からなっており、数μmまたは数10μmの厚みを有する薄い導電層224が、金属ライナ222上に電気メッキされるようになっている。例えば、本質的にニッケルからなる金属ライナ222上に銅を電気メッキすることによって、1〜2μmまたは数10μm以下の厚みを有する薄い銅層を形成することができる。図15は、第2の金属層224および金属ライナ222をパターン形成し、導電性ポスト230を形成した後の構造体を示している。図6を参照して前述したようなやり方によって、これらの金属層をパターン形成することができる。
【0052】
続いて、図16に示されているように、前述したのと同様のやり方(図7)によって、導電性ポスト230を覆う誘電体層232が形成される。誘電体層232は、ポスト230の金属層によって閉鎖された内部空間内に向かって内方に延在していてもよいし、または延在していなくてもよい。図16に示されているように、誘電材料は、各ポスト内の金属層222,222によって閉鎖された内部空間を部分的にまたは完全に占めるようになっている。
【0053】
図17に示されている処理の段階において、例えば、フォトリソグラフィーまたはレーザ孔あけを用いる前記したような処理(図8)によって、孔234が、導電性ポスト230と軸方向に一直線に並んで、誘電体層232に形成される。このようなプロセスの結果として、誘電材料を導電性ポストの内部空間236から除去することができる。図17に示されているように、誘電材料は、ポストの内部空間から完全に除去されている。その後、第3の金属層142が形成されるときにそのプロセス中に導電性ポストの内部空間も充填される以外は、図9を参照して前述したようなやり方によって、処理が継続されることになる。その後、図10〜12を参照して前述したように、相互接続要素を仕上げるステップが行われることになる。
【0054】
代替的に、図17に示されている処理の段階において、導電性ポストの第2の金属層224の少なくとも一部を露出させるために、誘電材料を部分的にのみ除去するようになっていてもよい。この場合、一部の誘電材料が、ポストの内部空間内に残存することになる。次いで、電気メッキのステップ(図9)によって、ポストの内部空間を部分的にのみ、すなわち、内部空間が誘電材料によって占有されない程度にのみ、充填するようになっていてもよい。
【0055】
前述の実施形態の他の変更例では、比較的薄い第2の金属層324(図18)が、図14を参照して前述したのと同様のやり方によって、金属ライナ322上に形成されるようになっている。その後、第2の金属層および金属ライナは、マンドレル120の上面104に沿って延在する第2の金属形状部331、例えば、金属ライン、または他の金属形状部に相互接続される導電性ポスト330を形成するようにパターン形成される。
【0056】
誘電体層332を上に形成した後(図20)、孔334(図21)が、第2の金属形状部331と軸方向に一直線に並んで、誘電体層332に形成され、第2の金属形状部331の少なくとも一部が、これらの孔内に露出するようになっている。次いで、第3の比較的薄い金属層342(図22)が、構造体上に電気メッキされることになる。この電気メッキの前に、シード層が形成されているとよい。電気メッキプロセス中、露出した第2の金属形状部331は、導電性マンドレル120への導電的な相互接続をもたらすのに役立つことになる。第3の金属層342は、1μmまたは2μm以上の範囲内にある厚みを有することができる。
【0057】
図23にさらに示されているように、第3の金属層は、下層の第2の金属層に導電的に接続された個々の第3の金属形状部338、例えば、ライン、トレース、パッド、または他の形状部にパターン形成されることになる。これによって形成された金属ラインのいくつかは、第1の誘電体層332を覆う方向に延在して、第2の金属層の第3の金属形状部331に導電的にされないようになっていてもよい。その後、第2の誘電体層344が、第1の誘電体層332およびその上の第3の金属形状部338を覆って形成される。この後、第2の誘電体層344は、孔346が第3の金属形状部338と軸方向に一直線に並んで形成されるようにパターン形成され、これによって、金属形状部338が孔346内に露出することになる。次いで、第4の金属層は、その上に電気メッキされ、第3の金属形状部338に導電的に接続された第4の金属形状部348を形成するように、パターン形成されることになる。
【0058】
図24は、図11を参照して前述したのと同じように行うことができるマンドレルの除去の後の構造体350を示している。図25は、図12を参照して前述したのと同様のやり方によってはんだマスク362,362および最終金属層358を形成した後に得られる相互接続要素370を示している。図25に示されているように、相互接続要素370は、ポストの全空間を充填していないメッキされた金属層322,322を有する金属ポスト330を備えている。代わって、誘電材料が、ポストの内部空間を充填していることになる。金属ポスト330は、第2の金属形状部331と第3の金属形状部336と第4の金属形状部346とを介して、導電性ポストと反対側の相互接続要素370の主面378に露出している端子351に相互接続されている。
【0059】
完全な中実の金属構造ではない相互接続要素370の導電性ポスト330は、前述の相互接続要素170(図12)よりもいくらか低い通電容量を有している。もし導電性ポストおよび該ポスト内の他の金属形状部が、相互接続要素170(図12)の相当する金属ポスト、ビア、および金属形状部を作製するのに必要な時間よりも短い時間で、メッキされるなら、相互接続要素370をより低いコストで製造することが可能となる。相互接続要素370の低い通電容量は、低い通電密度を有するある種のチップ、例えば、メモリチップにより適している。
【0060】
ここでは、本発明を特定の実施形態を参照して説明してきたが、これらの実施形態は、本発明の原理および用途の単なる例示にすぎないことを理解されたい。従って、例示的な実施形態に対して多くの修正がなされてもよいこと、および添付の請求項に記載されている本発明の思想および範囲から逸脱することなく、他の構成が考案されてもよいことを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の要素と導電的な相互接続をするための相互接続要素であって、前記他の要素は、その上側に超小型電子素子または配線の少なくとも1つを有するものであり、
主面を有する誘電体要素と、
前記誘電体要素の前記主面を越えて外方に突出している複数の露出した金属ポストを備えているメッキされた金属層であって、前記金属ポストの少なくともいくつかは、前記誘電体要素によって互いに電気的に絶縁されている、メッキされた金属層と、
前記金属ポストに導電的に連通している複数の端子であって、前記誘電体要素を介して前記金属ポストに接続されている複数の端子と
を備え、
前記金属ポストは、マンドレルの露出した共平面の部分とマンドレルの開口の内面とに金属をメッキし、前記マンドレルを除去することによって、形成されていることを特徴とする相互接続要素。
【請求項2】
前記金属層は、前記誘電体要素の前記主面に沿った少なくとも1つの方向に延在する複数の金属配線トレースを備えており、前記金属配線トレースの少なくともいくつかは、前記金属ポストと電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項3】
1つまたは複数の配線トレースが、前記金属ポストのうちの互いに隣接するものの間に配置されており、前記1つまたは複数の配線トレースが、前記互いに隣接する金属ポストから絶縁されていることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項4】
前記金属層の少なくとも一部は、前記誘電体要素の主面に沿った方向に延在しており、前記金属ポストの少なくとも1つに接合されていることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項5】
前記誘電体要素の一部が、前記少なくとも1つの金属配線トレースとそれに隣接する前記金属ポストとの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項6】
前記金属配線トレースの少なくとも1つは、前記複数の金属ポストのうちの隣接する金属ポストに接続されていることを特徴とする請求項2に記載の相互接続要素。
【請求項7】
前記金属層は、第1の金属層であり、少なくとも1つの第2の金属層は、前記端子を前記誘電体層を介して前記金属ポストに接続していることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項8】
前記第2の金属層は、前記金属ポストの基部に導電的に接合されていることを特徴とする請求項7に記載の相互接続要素。
【請求項9】
前記金属ポストは、前記主面から少なくとも35μmの高さおよび約150μmのピッチを有していることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項10】
各金属ポストは、切頭円錐形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項11】
各金属ポストは、本質的に円筒形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項12】
請求項1に記載の相互接続要素と、あるピッチを有する複数の露出した接点を備えている超小型電子要素とを備えるパッケージ化された相互接続要素において、
前記金属ポストは、前記接点の前記ピッチと一致するピッチを有しており、前記金属ポストは、前記接点に導電的に接合されていることを特徴とするパッケージ化された相互接続要素。
【請求項13】
前記金属層は、前記誘電体要素に隣接する内側金属層と、前記内側金属層を覆っている外側金属層とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の相互接続要素。
【請求項14】
前記内側金属層は、前記外側金属層に金属をメッキすることによって形成されていることを特徴とする請求項13に記載の相互接続要素。
【請求項15】
前記外側金属層は、ニッケルを含んでおり、前記内側金属層は、銅を含んでいることを特徴とする請求項14に記載の相互接続要素。
【請求項16】
請求項1に記載の相互接続要素と、あるピッチを有する複数の露出した接点を備えている超小型電子要素とを備えるパッケージ化された超小型電子要素において、
前記金属ポストは、前記接点の前記ピッチと一致するピッチを有しており、前記金属ポストは、前記接点に接合されていることを特徴とするパッケージ化された超小型電子要素。
【請求項17】
他の要素と導電的な相互接続をするための相互接続要素を製造する方法であって、前記相互接続要素は、他の要素と導電的な相互接続をするための隆起した導電性ポストを有し、前記他の要素は、その上側に超小型電子素子または配線の少なくとも1つを有するものであり、
a)第1の要素の複数の孔内に導電性ポストを形成するステップであって、各導電性ポストは、前記孔の壁を覆う金属ライナを少なくとも備えている、ステップと、
b)前記導電性ポストに導電的に連通している端子を形成するステップであって、前記端子は、誘電体層を介して前記導電性ポストに接続されている、ステップと、
c)前記導電性ポストを前記相互接続要素の主面を越えて外方に突出させるステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
前記導電性ポストは、前記端子を形成した後、前記第1の要素の少なくとも一部を除去することによって、外方に突出するように形成されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の要素は、前記第1の要素を前記金属ライナに対して選択的にエッチングすることによって、除去されるようになっていることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の要素は、第1の金属を含んでおり、前記金属ライナは、第2の金属を含んでおり、前記第2の金属は、前記第1の要素を選択的にエッチングするのに用いられるエッチング液による浸食に対して耐性があるものであることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ステップ(a)は、前記孔内において前記金属ライナと接触する第2の金属層を形成することを含んでいることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
メッキ処理を含む処理によって、前記金属ライナを形成することをさらに含んでいることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の金属層を形成するステップは、メッキ処理を含んでいることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記第2の金属層は、前記孔を充填するようになっていることを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の金属層は、前記第1の金属を含んでいることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項26】
前記第1の金属は、銅であり、前記金属ライナは、ニッケルを含んでいることを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第1の要素は、本質的に銅から成る金属シートを含んでおり、前記孔は、約150μm未満のピッチを有していることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記第1の要素には、金属シートにレーザ孔あけを行うことによって貫通孔が形成され、前記第1の要素は、前記貫通孔を覆うようにキャリアを前記金属シートの面に接合することによって、形成されていることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記第1の要素には、金属シートに機械的な孔あけを行うことによって貫通孔が形成され、前記第1の要素は、前記貫通孔を覆うようにキャリアを前記金属シートの面に接合することによって、形成されていることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項30】
前記導電性ポストは、切頭円錐形状を有していることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項31】
前記導電性ポストは、円筒形状を有していることを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項32】
相互接続要素を製造する方法において、
a)第1の金属を含む第1の要素の複数の止まり孔内に導電性ポストを形成するステップであって、各導電性ポストは、前記孔を覆う第2の金属を含むライナと、前記孔内において前記ライナと接触する第3の金属を含む層とを有しており、前記第2の金属は、前記第1の金属をエッチングするエッチング液による浸食に対して耐性があるものである、ステップと、
b)誘電体層の底面に露出する端子を形成するステップであって、前記端子は、前記導電性ポストに導電的に連通している、ステップと、
c)前記導電性ポストの少なくとも一部を前記誘電体層を越えて突出させるために、前記エッチング液を用いて前記第1の要素の少なくとも一部を選択的に除去するステップと
を含むことを特徴とする方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2010−537403(P2010−537403A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521052(P2010−521052)
【出願日】平成20年8月15日(2008.8.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/009840
【国際公開番号】WO2009/023283
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(504142411)テッセラ,インコーポレイテッド (33)
【Fターム(参考)】