説明

メラニン凝集ホルモン受容体1アンタゴニストとしてのビス−ピリジルピリドン

本発明は、メラニン凝集ホルモン受容体1(MCHR1)のアンタゴニストである新規のビス−ピリジルピリドン、それらを含有する医薬組成物、それらの製造方法、および治療におけるそれらの使用、および、肥満および/または糖尿病を治療するためのそれらの使用を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メラニン凝集ホルモン受容体1(MCHR1)のアンタゴニストである新規のビス−ピリジルピリドン、それらを含有する医薬組成物、それらの製造方法、および、肥満および/または糖尿病を治療するための療法におけるそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
肥満は、世界中の多数の国々でヒトに蔓延しつつある医学的状態である。肥満は、生活活動および生活スタイルを破壊する他の疾患または状態に関連するかまたはそれらを誘発する状態でもある。肥満は、糖尿病、高血圧、および動脈硬化症等の他の疾患および状態の深刻なリスク因子として認識されている。肥満による体重増加は、膝関節などの関節に負担をかけ、関節炎、疼痛、および硬直を引き起こす場合があることも知られている。
【0003】
過食および肥満は、一般的な集団において、このような問題となっているため、多数の個人が今や、減量、体重低減、並びに/または健康な体重および望ましい生活スタイルの維持に興味を持っている。
【0004】
メラニン凝集ホルモンは、視床下部に由来し、食欲促進作用を有することが知られている(例えば、Nature, Vol. 396, p. 670 (1998)を参照。肥満、並びに他の随伴疾患または関連疾患および状態の治療に有用なメラニン凝集ホルモンアンタゴニストの開発に対する必要性は今も続いている。
【0005】
そのため、本発明者らは、今般、メラニン凝集ホルモン受容体(MCHR1)のアンタゴニストとして有用な活性特性を示す新規の一群のビス−ピリジルピリドンを見出した。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、式Iの化合物またはその塩を提供する。
【化1】

(式中、
XおよびYは、−O−、−CH−、および=CH−からなる群から互いに独立して選択され、XおよびYは同時に−O−でなく、
‐‐は、所望により二重結合を形成する結合であり、
は、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iii)置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択され、
は、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、(iii)−C(O)NH、(iv)−C(O)R、(v)−SO、および(vi)C(O)ORからなる群から選択され、または
およびRはそれらが結合する窒素と共に互いに結合してヘテロ環を形成し、前記ヘテロ環は1、2、または3個のR基で所望により置換されており、
各Rは、(i)ヒドロキシ基、(ii)非置換または置換C1〜3アルコキシ基、(iii)非置換または置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基,および(iv)非置換または置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から互いに独立して選択され、
各RおよびRは、H、F、Cl、CF、CH、CHCH、CHCF、シクロプロピル基、OMe、OEt、OiPr、O−シクロプロピル基、OCF、OCHCF、CN、NMe、N−ピロリジニル基、N−モルホリニル基、およびアセチル基からなる群から互いに独立して選択され、
は、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iii)置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択され、
lは、0、1、または2を表し、
mは、0、1、2、または3を表し、
nは、0、1、2、または3を表し、
oは、0、1、2、または3を表す)。
【0007】
式Iの化合物またはその塩を含んでなる医薬組成物も提供される。
【0008】
更に、式Iの化合物またはその塩、および1つまたは複数の賦形剤を含んでなる医薬組成物が提供される。
【0009】
また更には、式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩と少なくとも1つの賦形剤とを含んでなる医薬組成物を、哺乳動物、特にヒトに投与することを含んでなる治療方法であって、前記治療が、肥満、糖尿病、うつ病、または不安症のためである方法が提供される。
【0010】
加えて、活性治療用物質(治療における)として使用するための式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩が提供される。
【0011】
さらに、哺乳動物、特にヒトの肥満、糖尿病、うつ病、または不安症の治療に使用するための式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩も提供される。
式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩の製造方法も提供される。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、式Iの化合物またはその塩を提供する。
【化2】

【0013】
式I中、XおよびYは、単結合または二重結合(構造式中「‐‐」で描かれている)によって結合される。好ましくは、XおよびYは単結合によって結合される。両方が=CH−である場合に限り、XおよびYは二重結合により結合される。XおよびYは同時に−O−ではあり得ない。各XおよびYは、−O−、−CH2−、および=CH−からなる群から互いに独立して選択される。−XYは、例えば、−CH−CH2−、−O−CH2−、−CH−O−、およびHC=CH−であり得る。好ましくは、各XおよびYは、−O−およびCH−からなる群から互いに独立して選択される。すなわち、XおよびYは互いに結合して−CHO−またはOCH−を表す。
【0014】
式IのRは、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iii)置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択される。好ましくは、Rが置換C1〜6アルキル基または置換C3〜6シクロアルキル基である場合、Rは1〜6個のフッ素(F)で置換されている。
【0015】
式IのRは、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、(iii)−C(O)NH、(iv)−C(O)R、(v)−SO、および(vi)−C(O)ORからなる群から選択される。Rが置換C1〜6アルキル基である場合、好ましくはRは1〜6個のフッ素で置換されている。1つの実施形態によれば、RおよびRは、それぞれ水素およびエチル基である。
【0016】
式I中、RおよびRはそれらが結合する窒素と共に互いに結合して、ヘテロ環を形成する。ヘテロ環は、1、2、または3個のR基で所望によりおよび好ましくは置換されている。好ましくは、RおよびRはそれらが結合する窒素と互いに結合して、RによりN’で所望により置換されているピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、またはモルホリニル基を形成する。
【0017】
は、(i)ヒドロキシ基、(ii)非置換または置換C1〜3アルコキシ基、(iii)非置換または置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iv)非置換または置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択される。Rが、置換C1〜3アルコキシ基、置換C1〜6アルキル基、または置換C3〜6シクロアルキル基である場合、Rは1〜6個のフッ素で置換されていてもよい。
【0018】
は、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iii)置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択される。
【0019】
式I中、各RおよびRは、H、F、Cl、CF、CH、CHCH、CHCF、シクロプロピル基、OMe、OEt、OiPr、O−シクロプロピル基、OCF、OCHCF、CN、NMe、N−ピロリジニル基、N−モルホリニル基、およびアセチル基からなる群から互いに独立して選択される。
【0020】
式I中、lは、0、1、または2を表す。これは、lの位置する環が、4、5、または6個の環原子を含有することができることを意味する。好ましくは、lは1または2を表し、最も好ましくは1を表す。
【0021】
式I中、mは0、1、2、または3を表しており、好ましくは、mは0、1、または2を表す。
【0022】
式I中、nは0、1、2、または3を表しており、好ましくは、nは0、1、または2を表す。
【0023】
式I中、oは0、1、2、または3を表しており、好ましくは、oは0、1、または2を表す。
【0024】
本発明の好ましい化合物は、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−5’−メチル−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(プロピルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[エチル(メチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[メチル(1−メチルエチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロヘキシルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロペンチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(3−{[2−(メチルオキシ)エチル]アミノ}−1−ピロリジニル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(1,3’−ビピロリジン−1’−イル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(4−モルホリニル)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(アミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メトキシカルボニルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアセトアミド)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;またはその塩である。
【0025】
これらのうち、特に好ましい化合物は、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−5’−メチル−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(プロピルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[エチル(メチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[メチル(1−メチルエチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロヘキシルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロペンチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(3−{[2−(メチルオキシ)エチル]アミノ}−1−ピロリジニル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(1,3’−ビピロリジン−1’−イル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;またはその塩である。
【0026】
当業者であれば、本発明の化合物は、その薬学的に許容される塩の形態で使用することもできることを理解しよう。
【0027】
典型的には、しかし絶対にそうである必要はないが、本発明の塩は薬学的に許容される塩である。「薬学的に許容される塩」という用語内に包含される塩は、本発明の化合物の無毒性塩を指す。本発明の化合物の塩は、酸付加塩を含んでなっていてもよい。一般的に、塩は、薬学的に許容される無機および有機酸から形成される。好適な酸性塩のより具体的な例には、マレイン酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸、過塩素酸、フミン酸(fumic)、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ギ酸、乳酸、アレイン酸(aleic)、酒石酸、クエン酸、パルモ酸(palmoic)、マロン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸(メシル酸)、ナフタリエン−2−スルホン酸(naphthaliene-2-sulfonic)、ベンゼンスルホン酸、ヒドロキシナフトエ酸、ヨウ化水素酸、リンゴ酸、テロ酸(teroic)、およびタンニン酸等が含まれる。
【0028】
他の代表的な塩には、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、酒石酸水素塩、ホウ酸塩、カルシウムエデト酸塩、カンシラート(camsylate)、炭酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシネート(hexylresorcinate)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、一カリウムマレイン酸塩、ムチン酸塩(mucate)、ナプシル酸塩(napsylate)、硝酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩(エンボネート(embonate))、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロ酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオジド(triethiodide)、および吉草酸塩が含まれる。
【0029】
薬学的に許容されない他の塩が、本発明の化合物の製造に有用である場合があり、これらは本発明のさらなる態様を形成するとみなされるべきである。シュウ酸塩またはトリフルオロ酢酸塩などのこれらの塩は、それ自体は薬学的に許容されていないが、本発明の化合物およびそれらの薬学的に許容される塩を取得する際の中間体として有用な塩の製造に有用である場合がある。
【0030】
式Iの化合物またはその塩は、立体異性体の形で存在してもよい(例えば、それは1つまたは複数の不斉炭素原子を含有している)。個々の立体異性体(エナンチオマーおよびジアステレオマー)およびこれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。本発明は、1つまたは複数のキラル中心が逆であるそれらの異性体を有する混合物としての式Iによって表される化合物または塩の個々の異性体も包含する。同様に、式Iの化合物または塩は、上記式で示されているもの以外の互変異性型で存在していてもよく、これらも本発明の範囲内に含まれることが理解されるべきである。本発明は、上記で定義された特定の基の全ての組み合わせおよびサブセットも含むことが理解される。本発明の範囲は、立体異性体の混合物、および精製エナンチオマー、またはエナンチオ的/ジアステレオマー的に濃縮された混合物を含む。式Iによって表される化合物の個々の異性体、および任意の全面的または部分的に平衡化しているそれらの混合物も、本発明の範囲内に含まれる。本発明は、式Iによって表される化合物または塩の個々の異性体、および1つまたは複数のキラル中心が逆であるそれらの異性体を有する混合物も包含する。本発明は、上記で定義された特定の基の全ての組み合わせおよびサブセットを含むことが理解されるべきである。
【0031】
用語は、それらの通義内で使用されている。以下の定義は、定義する用語を明確にするためであり、限定することを意図していない。
【0032】
本明細書中で使用される場合、「アルキル基」(または「アルキレン基」)という用語は、好ましくは1〜12個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状アルキル基を指し、それは、置換されていなくてもよく、または本発明内に含まれる多重度置換で置換されてもよい。「アルキル基」の例には、本明細書中で使用される場合、これらに限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、n−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、およびn−ペンチル基等、並びにそれらの置換型が含まれる。
【0033】
本明細書中で使用される場合、「シクロアルキル基」という用語は、非置換または置換の単環式または多環式非芳香族飽和環を指し、シクロアルキルがそれを介して結合していてもよいアルキレンリンカーを所望により含む。例示的な「シクロアルキル」基には、これらに限定されないが、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロヘプチル基等、並びにそれらの非置換および置換型が含まれる。
【0034】
本明細書中で使用される場合、「アルコキシ基」という用語は−OR基を指し、Rは、上記で定義されているようなアルキル基またはシクロアルキル基である。
【0035】
本明細書中で使用される場合、「ヘテロ環」または「ヘテロシクリル基」という用語は、1つまたは複数のヘテロ原子を含有する非置換および置換の単環式または多環式非芳香族環系を指す。好ましいヘテロ原子には、N−オキシド、硫黄酸化物、および二酸化物を含む、N、O、および/またはSが含まれる。好ましくは、環は3〜8員であり、完全に飽和しているか、または1もしくは複数の不飽和度を有するかのいずれかである。多重度置換は、本定義内に含まれる。「ヘテロ環式」基の例には、これらに限定されないが、ピペリジニル基、ピロリジニル基、モルホリニル基、アゼチジニル基、ピペラジニル基、ピロリジノニル基、ピペラジノニル基(piperazinonyl)、ピラゾリジニル基、およびそれらの種々の互変異性体が含まれる。
【0036】
本明細書中で使用される場合、「シアノ基」という用語は、−CN基を指す。
本明細書中で使用される場合、「アセチル基」という用語は−C(O)R基を指し、Rは、各々が本明細書中で定義されているようなアルキル基、シクロアルキル基またはヘテロ環式基である。
【0037】
本明細書中で使用される場合、「所望により」という用語は、引き続き記述される事象(複数可)が生じてもよく、または生じなくてもよいことを意味しており、生じる事象(複数可)および生じない事象(複数可)の両方を含む。
【0038】
本明細書中で使用される場合、「所望により置換されている」という語句またはその変形は、多重度置換を含む1つまたは複数の置換基による随意の置換を示す。この語句は、記述および描かれている本明細書中の置換の複製として解釈されるべきでない。本明細書中で使用される場合、例示的な所望の置換基または「置換された」ものは、アシル基、アルキル基、アルキルスルホニル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ハロゲン基、ハロアルキル基、ヒドロキシル基、オキソ基、およびニトロ基を含んでなる。
【0039】
本発明の化合物は、周知の標準的合成法を含む様々な方法によって製造することができる。例示的な一般的合成法が下記に示されており、その後本発明の具体的な化合物が実施例において製造される。
【0040】
下記に記述されているスキームの全てにおいて、感受性または反応性の基には、合成化学の一般的な原理に従って必要がある場合は、保護基が使用されている。保護基は、有機合成の標準的方法によって操作される(保護基に関しては、引用することにより本明細書の一部とされるT.W. Green and P.G.M. Wuts, (1991) Protecting Groups in Organic Synthesis, John Wiley & Sons)。これらの基は、当業者であれば直ちに明からである方法を使用して、化合物合成の都合のよい段階で除去される。工程の選択、およびそれらを実施するための反応条件および順番は、本発明の化合物の製造と一致しているべきである。当業者であれば、スキーム1〜3に従って本発明の化合物を容易に製造することができる。
【0041】
スキーム1に例示されているように、置換ブロモピリジン(A)をヒドロホルミル化し、還元することにより、ヒドロキシメチルピリジン中間体(B)を得た。中間体(B)と、4−ニトロピリジン−1−オキシドとをナトリウム金属の存在下で反応させることにより、置換ヒドロキシメチルエーテル中間体(C)を得た。中間体(C)を無水トリフルオロ酢酸(TFAA)で処理することにより、所望のピリドン中間体(D)を得た。
【0042】
【化3】

【0043】
本発明の化合物は、スキーム2に例示されているように製造することができる。すなわち、置換ピリドン中間体(D)と2−アミノピリジン中間体(E)とを反応させることにより、2−アミノピリジン−ピリドンの例(F)を得た。
【0044】
【化4】

【0045】
本発明の化合物は、スキーム3に例示されているように製造することができる。すなわち、置換2−ハロ−5−ブロモピリジンと、3−ヒドロキシピロリジンとを塩基の存在下で加熱することにより、ヒドロキシピロリジン中間体(G)を得た。中間体メシラート(H)を形成させ、置換アミンでメシラート基を置換することにより、置換2−アミノピリジン中間体(E)を得た。中間体(E)を置換ピリドン中間体(D)と銅媒介カップリングさせることにより、2−アミノピリジン−ピリドンの例(F)を得た。スキーム3では、MsClは塩化メタンスルホニル基を表し、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、CuIはヨウ化銅を表し、NaIはヨウ化ナトリウムを表す。
【0046】
【化5】

【0047】
本発明の化合物は、スキーム4に例示されているように製造することができる。置換2−ハロ−5−ブロモピリジンを、塩基の存在下で置換ピペリジンで処理することにより、置換アミノピリジン中間体(I)を得た。中間体(E)を置換ピリドン中間体(D)と銅媒介カップリングさせることにより、2−アミノピリジン−ピリドンの例(F)を得た。
【0048】
【化6】

【0049】
本発明の化合物は、スキーム5に例示されているように製造することができる。イソニコチン酸メチルを酸化し、その後無水酢酸で、次にメタノールで処理することにより、メチル2−オキソ−1,2−ジヒドロ−4−ピリジンカルボキシレートが得られた。このエステルをLiBH(水素化ホウ素リチウム)と反応させ、TBDMSエーテル(第三級ブチルジメチルシリルエーテル)として第一級アルコールを保護することにより、中間体(I)を得た。2−アミノピリジン中間体(E)と中間体(I)とを、銅の媒介でカップリングさせることにより、置換中間体(J)を得た。シリル保護基を酸触媒で除去し、置換フェノールとの光延反応に供することにより、2−アミノピリジン−ピリドンの例(F)を得た。スキーム5では、MeReOはメチルトリオキソレニウムを表し、THFはテトラヒドロルフラン(tetrahydorfuran)を表し、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドを表し、DIADはアゾジカルボン酸ジイソプロピルを表し、TFAはトリフルオロ酢酸を表す。
【0050】
【化7】

【0051】
本発明の化合物は、スキーム6に例示されているように調製することができる。すなわち、置換ピリドン中間体(D)と2−アミノ−5−ハロピリジン(K)とを反応させることにより、2−アミノピリジン中間体(L)を得た。引き続きそのような2−アミノピリジン中間体(L)をHF/ピリジンで処理し、NaNOで処理することにより、2−フルオロピリジン中間体(M)を得た。そのような2−フルオロピリジン中間体(M)を、本発明の範囲内に包含されるアミンと反応させることにより、2−アミノピリジン−ピリドンの例(F)を得た。
【0052】
【化8】

【0053】
本発明は、式Iの化合物またはその塩、および1つまたは複数の賦形剤(製薬分野においては担体および/または希釈剤とも呼ばれる)を含んでなる医薬組成物(医薬製剤とも呼ばれる)を更に提供する。賦形剤は、製剤の他の成分と適合しており、その受容者(つまり患者)に有害でないという意味で許容されている。
【0054】
本発明の別の態様によれば、式Iの化合物またはその塩と、少なくとも1つの賦形剤とを混合すること(または混和すること)を含んでなる、医薬組成物の製造方法が提供される。
【0055】
医薬組成物は、1単位用量当たりの所定量の活性成分を含有する単位用量形態であってもよい。そのような単位は、治療上有効用量の式Iの化合物またはその塩を含有していてもよく、または複数単位剤形を所定の時間で投与して所望の治療上有効用量を達成することができるように治療上有効用量の一部を含有していてもよい。好ましい単位用量製剤は、本明細書中の上記で説明されているような活性成分の一日量もしくはサブ用量またはその適切な一部を含有するものである。更に、そのような医薬組成物は、薬学分野において周知の方法のいずれによっても調製することができる。
【0056】
医薬組成物は、任意の適切な経路による投与、例えば、経口的(バッカルまたは舌下を含む)、直腸的、経鼻的、局所的(バッカル、舌下、または経皮を含む)、膣内、または非経口的(皮下、筋肉内、静脈内、または皮内を含む)経路による投与に適応させることができる。そのような組成物は、例えば、活性成分を賦形剤(複数可)と一緒にすることにより、薬学分野において公知な任意の方法によって調製することができる。
【0057】
経口投与用に適合させる場合、医薬組成物は、錠剤またはカプセル剤などの個別単位;散剤または顆粒剤;水性または非水性液体中の液剤または懸濁剤;食用の泡またはホイップ;水中油型液体乳剤または油中水型液体乳剤であってもよい。本発明の化合物もしくはその塩、または本発明の医薬組成物は、キャンディー、ウエハー、および/または「即溶性」薬として投与するのための舌テープ製剤に組み込まれていてもよい。
【0058】
例えば、錠剤またはカプセル剤の形態での経口投与の場合、活性薬物成分は、エタノール、グリセロール、および水等などの経口で無毒性の薬学的に許容される不活性担体と混合することができる。散剤または顆粒剤は、化合物を好適な細かい大きさに粉砕し、例えばデンプンまたはマンニトールのような食用炭水化物等の、同じように粉砕された薬学的担体と混合することにより調製する。香味料、保存剤、分散剤、および着色剤も存在していてよい。
【0059】
カプセル剤は、上述のように散剤混合物を調製し、既に形成されているゼラチンまたは非ゲル状外筒に充填することにより製造する。コロイドシリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、固形ポリエチレングリコール等の流動促進剤および潤滑剤を、充填作業の前に散剤混合物に添加することができる。寒天、炭酸カルシウム、または炭酸ナトリウム等の崩壊剤または可溶化剤を、カプセルが摂取される際の薬剤の供給性を向上させるために添加することもできる。
【0060】
更に、所望であるかまたは必要な場合は、好適な結合剤、潤滑剤、崩壊剤、および着色剤を混合物に組み込むこともできる。好適な結合剤には、デンプン、ゼラチン、グルコースまたはベータ−ラクトース等の天然の糖、コーン甘味料、アラビアゴム、トラガント等の天然または合成ゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、およびワックスなどが含まれる。これら剤形に使用される潤滑剤には、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、および塩化ナトリウム等が含まれる。崩壊剤には、これらに限定されないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、およびキサンタンガム等が含まれる。
【0061】
錠剤は、例えば、散剤混合物を調製し、造粒し、スラッギングし、潤滑剤および崩壊剤を添加し、錠剤へと圧縮することにより製造される。散剤混合物は、適切に粉砕された化合物を、上述の希釈剤または基剤と、並びに所望によりカルボキシメチルセルロース、アリギナート(aliginate)、ゼラチン、またはポリビニルピロリドンなどの結合剤と、パラフィンなどの溶液遅延剤、第四級塩等の吸収促進剤と、および/またはベントナイト、カオリン、もしくはリン酸二カルシウム等の吸着剤と混合させることにより調製される。散剤混合物は、シロップ、デンプン糊、アカディア粘液(acadia mucilage)、またはセルロース材料もしくはポリマー材料の溶液などの結合剤を湿潤させ、ふるいにかけることによって造粒することができる。造粒の代替法として、散剤混合物を錠剤機に通してもよく、その結果として不完全に形成されたスラグがもたらされ、それを顆粒に分割する。顆粒剤は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク、または鉱油を添加することによって潤滑化され、錠剤形成型への粘着を防止することができる。その後、潤滑化された混合物は、圧縮されて錠剤になる。本発明の化合物または塩を自由流動性不活性担体と混合し、造粒またはスラッギングステップを経ずに、直接圧縮して錠剤にすることもできる。シェラックの封着コーティング、糖またはポリマー材料のコーティング、およびワックスの光沢コーティングからなる明白な不透明の保護コーティングを提供することができる。これらのコーティングに染料を添加すると、異なる用量を識別することができる。
【0062】
液剤、シロップ剤、およびエリキシル剤等の経口液体は、一定量が活性成分の所定量を含有するような用量単位形態に調製することができる。シロップ剤は、本発明の化合物またはその塩を、好適な香味水溶液に溶解することにより調製することができ、エリキシル剤は、無毒性アルコール媒体の使用により調製される。懸濁剤は、本発明の化合物または塩を無毒性媒体に分散させることにより製剤することができる。エトキシ化イソステアリルアルコールおよびポリオキシエチレンソルビトールエーテル等の可溶化剤および乳化剤、保存剤、およびハッカ油、天然甘味料、サッカリン、または他の人工甘味料等の香味添加剤等も添加することができる。
【0063】
適切であれば、経口投与用の用量単位製剤は、マイクロカプセル化することができる。製剤は、例えば、ポリマーまたはワックス等に粒子材料をコーティングまたは埋め込むことにより、放出が延長または持続されるように調製することもできる。
本発明では、錠剤およびカプセル剤が、医薬組成物の送達に好ましい。
【0064】
本明細書中で使用される場合、「治療」という用語は予防を含んでおり、特定の状態を緩和し、状態の1つまたは複数の症状を除去または低減し、状態の進行を遅延または除去し、以前に罹患または診断された患者または対象体でその状態の再発を防止または遅延させることを指す。予防(または疾患開始の防止もしくは遅延)は、典型的には、疾患または状態を発症している患者にするのと同じかまたは同様の方法で薬物を投与することにより達成される。
【0065】
本発明は、肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、またはそれらの組み合わせを罹患している哺乳動物、特にヒトを治療する方法を提供する。上記治療は、治療上有効量の式Iの化合物またはその塩を、前記哺乳動物、特にヒトに投与することを含んでなる。上記治療は、式Iの化合物またはその塩を含有する治療上有効量の医薬組成物を、哺乳動物、特にヒトに投与することも含んでなることができる。
【0066】
本明細書中で使用される場合、「有効量」という用語は、例えば、研究者または臨床医が求めている、組織、系、動物、またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発するであろう、薬物または医薬品の量を意味する。
【0067】
「治療上有効量」という用語は、そのような量を受容していない対応する対象体と比較して、疾患、障害、もしくは副作用の治療、治癒、防止、もしくは寛容の向上、または疾患もしくは障害の進行速度の減少に帰着する任意の量を意味する。この用語は、正常な生理機能を増強するのに有効な量も、その範囲内に含む。治療に使用する場合、治療上有効量の式Iの化合物並びにその塩を、未加工の化学薬品として投与してもよい。加えて、活性成分は医薬組成物として提供されてもよい。
【0068】
治療に使用する場合、治療上有効量の式Iの化合物またはその塩は、未加工の化学薬品として投与できる可能性があるが、典型的には、医薬組成物または製剤の活性成分として提供される。
【0069】
本発明の化合物またはその塩の正確な治療上有効量は、限定されないが、治療される対象体(患者)の年齢および体重、治療を必要とする正確な障害およびその重症度、医薬製剤/組成物の性質、並びに投与経路を含む多数の要因に依存し、最終的には主治医または獣医の裁量で決められるであるだろう。典型的には、式Iの化合物またはその塩は、治療用には、1日当たり受容個体(患者、哺乳動物)の体重1Kg当たり約0.1〜100mgの範囲で、より通常には1日当たり体重1Kg当たり0.1〜10mgの範囲で投与される。許容される1日用量は、約1から約1000mg/日まで、好ましくは約1から約100mg/日までであってもよい。この量は、1日当たりの単回用量で投与してもよく、または合計の1日用量が同じであるように、1日当たり多数サブ用量(2、3、4、または5回以上等)で投与してもよい。その塩の有効量は、式Iの化合物それ自体の有効量の割合として決定することができる。同様の用量が、本明細書中で参照された治療すべき他の状態の治療(予防を含む)に適切であろう。一般的に、適切な投与量の決定は、医学または薬学分野の当業者であれば、容易に達しうる。
【0070】
加えて、本発明は、式Iの化合物もしくはその塩、または少なくとも1つの他の抗肥満薬および/または少なくとも1つの抗糖尿病薬を有するその医薬組成物を含んでなる。抗肥満薬には、例えば、メトホルミン(またはグルコファージ)、CB1受容体アンタゴニスト、GLP−1アゴニスト、オピオイドアンタゴニスト、および神経伝達物質再取込み阻害剤が含まれていてもよい。本発明の化合物が別の抗肥満薬または抗糖尿病薬と組み合わせて使用される場合、当業者であれば、組み合わせの各化合物または各薬物の用量は、薬物または化合物が単独で使用される場合とは異なる場合があることを理解すべきである。適切な用量は、当業者により容易に理解および決定されるであろう。式Iの化合物またはその塩および他の治療上活性な作用剤(複数可)の適切な用量、および投与の相対的タイミングは、所望の併用治療効果を達成するために選択されることになり、主治医または臨床医の専門知識および裁量内にある。
【実施例】
【0071】
以下の例は、例示の目的のみであり、いかなる意味でも本発明の範囲を限定することを意図しておらず、本発明は特許請求の範囲により定義される。そうでないと述べられていない限り、試薬は市販されているか、または文献の手順に従って調製される。工程、スキーム、および例の記述に使用される記号および慣例は、現代科学文献、例えば、the Journal of the American Chemical societyまたはthe Journal of Biological Chemistryで使用されているものと一致している。特に断りのない限り、温度は全て摂氏で表されている。特に断りのない限り、反応は全て室温で実施した。
【0072】
I. 中間体の調製
中間体1:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジノール
【0073】
【化9】

ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)(17.5g、136mmol)中の2,5−ジブロモピリジン(30.0g、127mmol)、ピロリジン−3−オール塩酸塩(12.0g、97mmol)混合物を、1.5時間140℃で撹拌した。室温に冷却した後、混合物をCHCl(100mL)で希釈し、水(2×30mL)、塩水(20mL)で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濃縮した。35:1のCHCl/MeOHを使用したシリカゲルで残留物をフラッシュクロマトグラフィーすることにより、白色固形物として表題化合物を得た(13.3g、56%):H NMR(400MHz,CDCl)δppm 8.17(s、1H)、7.51(dd、J=8.80,2.40Hz、1H)、6.29(d、J=8.80Hz、1H)、4.64(s、1H)、3.49〜3.67(m、4H)、2.11〜2.23(m、2H)、1.45〜1.65(m、1H)。
【0074】
中間体2:(1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート
【0075】
【化10】

CHCl(50mL)中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジノール(3g、12.3mmol)、EtN(1.74g、17.2mmol)混合物に、MsCl(1.7g、14.8mmol)を0℃で滴加した。添加後、撹拌を1.5時間継続した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を蒸発させ、粗残留物をCHClと水の間に分配した。混合した有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、減圧下で濃縮して、灰色固形物として粗生成物を得た(3.6g、92%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.17(d、J=2.80Hz、1H)、7.53(dd、J=11.60、3.20Hz、1H)、6.29(d、J=12.00Hz、1H)、5.39〜5.47(m、1H)、3.80〜3.90(m、1H)、3.69〜3.73(m、5.60Hz、1H)、3.52〜3.65(m、2H)、3.05(s、3H)、2.25〜2.51(m、2H)。
【0076】
中間体3:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン
【0077】
【化11】

MeOH/HO(1:1、20mL)中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(15.0g、46.7mmol)、ジメチルアミン(33重量%、31.5g、233mmol)混合物に、DIEA(15mL、84.4mmol)を添加した。添加後、反応槽を密閉し、120℃で15時間加熱した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(2.7g、21%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.14(d、J=2.40Hz、1H)、7.46(dd、J=9.20、2.40Hz、1H)、6.22(d、J=9.20Hz、1H)、3.71(t、J=8.40Hz、1H)、3.57(t、J=8.80Hz、1H)、3.40〜3.49(m、1H)、3.19(t、J=8.80Hz、1H)、2.75〜2.81(m、1H)、2.30(s、6H)、2.20〜2.25(m、1H)、1.88〜1.93(m、1H)。
【0078】
中間体4:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−メチル−3−ピロリジンアミン
【0079】
【化12】

MeOH/HO(1:1、20mL)中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(3.0g、9.34mmol)、MeNH水溶液(20重量%、10mL、過剰量)、DIEA(10mL、58mmol)を使用して、中間体3用の上記基本手順に従った。表題化合物を黄色固形物として取得した(1.25g、52%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.14(d、J=2.40Hz、1H)、7.68(dd、J=8.80、2.40Hz、1H)、6.56(d、J=8.8Hz、1H)、3.89〜3.96(m、1H)、3.75〜3.85(m、1H)、3.61〜3.71(m、1H)、3.49〜3.59(m、1H)、3.40〜3.47(m、1H)、2.95(s、3H)、2.38〜2.58(m、1H)、2.05〜2.30(m、1H)。
【0080】
中間体5:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン
【0081】
【化13】

MeOH/HO(1:1、20mL)中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(3.0g、9.34mmol)、EtNH水溶液(20重量%、10mL、過剰量)、およびDIEA(10mL、58mmol)を使用して、中間体3用の上記基本手順に従った。生成物を黄色固形物として取得した(560mg、22%):1H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 7.98(d、J=0.80Hz、1H)、7.45〜7.55(m、1H)、6.32〜6.40(m、1H)、3.55〜3.63(m、1H)、3.45〜3.55(m、1H)、3.22〜3.44(m、2H)、3.15(t、J=5.60Hz、1H)、2.62〜2.68(m、2H)、2.22(t、J=5.20Hz、1H)、1.84(t、J=6.00Hz、1H)、1.14(t、J=7.60Hz、3H)。
【0082】
中間体6:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジンアミン
【0083】
【化14】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(3.0g、9.34mmol)、NH水溶液(15mL、過剰量)、DIEA(5mL、30mmol)を使用して、中間体3用の上記基本手順に従った。生成物を淡黄色固形物として取得した(910mg、40%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.16(d、J=2.40Hz、1H)、7.93(bs、2H)、7.68(dd、J=9.00、2.40Hz、1H)、6.49(d、J=8.8Hz、1H)、3.80〜3.90(m、1H)、3.56〜3.64(m、1H)、3.37〜3.52(m、3H)、2.16〜2.30(m、1H)、1.88〜2.10(m、1H)。
【0084】
中間体7:1’−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−1,3’−ビピロリジン
【0085】
【化15】

ピロリジン(15mL、182mmol)中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(1.0g、3.10mmol)混合物を、120℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、オレンジ色固形物として表題化合物を得た(800mg、87%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 7.94(d、J=1.60Hz、1H)、7.48(dd、J=9.20、2.40Hz、1H)、6.35(d、J=8.80Hz、1H)、3.59(t、J=7.20Hz、1H)、3.35〜3.52(m、3H)、3.22〜3.32(m、1H)、3.11〜3.20(m、1H)、3.06〜3.14(m、1H)、2.82〜2.87(m、2H)、2.10〜2.22(m、1H)、1.75〜1.95(m、5H)。
【0086】
中間体8:4−[1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニル]モルホリン
【0087】
【化16】

モルホリン(5mL)中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(0.6g、1.86mmol)混合物を、60℃で16時間加熱した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、黄色固形物として表題化合物を得た(500mg、86%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.09(d、J=2.00Hz、1H)、7.42(dd、J=8.80、2.40Hz、1H)、6.17(d、J=8.80Hz、1H)、3.55〜3.67(m、4H)、3.51〜3.58(m、1H)、3.50〜3.54(m、1H)、3.25〜3.35(m、1H)、3.10〜3.20(m、1H)、2.81〜2.91(m、1H)、2.40〜2.55(m、4H)、2.12〜2.19(m、1H)、1.81〜1.92(m、1H)。
【0088】
中間体9:(3S)−1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン
【0089】
【化17】

撹拌子を含有するマイクロ波反応バイアル中にある、DMF(1.0mL)中の5−ブロモ−2−ヨードピリジン(284mg、1.0mmol)および(3S)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(137mg、1.2mmol)混合物を、マイクロ波反応器(Personal Chemistry社製エムリスオプティマイザー(Emrys Optimizer))で30分間200℃に加熱した。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で蒸発させることにより取り除いた。残留物を精製用Iscoに負荷し、ジクロロメタン:メタノールで溶出した。表題化合物を淡黄色固形物として取得した(214mg、79%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.02(d、J=2.32Hz、1H)7.54(dd、J=9.03、2.44Hz、1H)6.39(d、J=9.03Hz、1H)3.67(dd、J=10.01、7.32Hz、1H)3.52〜3.60(m、1H)3.24〜3.37(m、1H)3.11〜3.19(m、1H)2.77〜2.90(m、1H)2.30(s、6H)2.24(ddd、J=11.99、6.62、5.31Hz、1H)1.79〜1.93(m、1H);ES−LCMS m/z 270、272(M+H)
【0090】
中間体10:N−[(3R)−1−(フェニルメチル)−3−ピロリジニル]アセトアミド
【0091】
【化18】

2Lジャケット付実験室用反応器に、ジクロロメタン(DCM、1L)中の(3R)−1−(フェニルメチル)−3−ピロリジンアミン(137g、0.777mol)溶液を充填し、ジャケット温度を20℃に設定し、穏やかな還流を維持しながら未希釈の無水酢酸(75mL、0.795mol)をゆっくりと滴加し、その添加にはおよそ15分かけた。反応混合物を約1時間撹拌し、20℃に復帰させておいた。溶液を、5%NaCO溶液で3回洗浄し(3×1L)、層を分離し、DCM層をとっておいた。混合した水層をDCM(350mL)で1回抽出し、混合したDCM層をMgSOで乾燥し、ろ過し、その後回転エバポレーターにより高真空下で濃縮し、薄琥珀色油状物を得た(157.45g、93%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 1.48〜1.63(m、1H)、1.91(s、3H)、2.16〜2.32(m、2H)、2.46〜2.59(m、2H)、2.79〜2.87(m、1H)、3.57(s、2H)、4.35〜4.46(m、1H)、5.78〜5.92(m、1H)、7.19〜7.34(m、5H)。
【0092】
中間体11:(3R)−N−エチル−1−(フェニルメチル)−3−ピロリジンアミン
【0093】
【化19】

周囲温度のテトラヒドロフラン(THF)(300mL)中のN−[(3R)−1−(フェニルメチル)−3−ピロリジニル]アセトアミド(157.4g、721mmol)機械的撹拌溶液に、水素化アルミニウムリチウム(1.3L、1.3mol、THF中1M)を、1.5時間かけて滴加した。反応物を還流しながら6時間加熱し、その後周囲温度で終夜撹拌させておいた。反応物を5℃に冷却し、水(80mL)、その後15%NaOH(80mL)、更に水(240mL)を非常にゆっくりと添加することにより反応を停止させた。ろ過の前にこの混合物を1時間撹拌させておいた。ろ過ケーキをTHFで洗浄し(2×400mL)、ろ過液を濃縮した。新しいTHF(500mL)を添加し、混合物を再び濃縮して、黄色油状物として所望の粗生成物を得た(140.1g、95%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 7.18〜7.32(m、5H)、3.57(d、J=1.64Hz、2H)、3.24〜3.33(m、1H)、2.72(dd、J=9.25、6.78Hz、1H)、2.45〜2.63(m、3H)、2.31(dd、J=9.35、5.14Hz、1H)、2.05〜2.16(m、1H)、1.53(dddd、J=13.06、7.93、5.40、5.27Hz、1H)、1.06(t、J=7.14Hz、3H)。
【0094】
中間体12:(3R)−N−エチル−3−ピロリジンアミン
【0095】
【化20】

メタノール(1.2L)中の(3R)−N−エチル−1−(フェニルメチル)−3−ピロリジンアミン(140g、686mmol)機械的撹拌溶液に、水酸化パラジウム炭素(18g、25.6mmol)およびギ酸アンモニウム(173g、2743mmol)を添加した。反応物を還流しながら2.5時間加熱した。室温に冷却した後、反応物をろ過し、ろ過液を濃縮した。油状物をTHF(800mL)中に溶解し、氷浴で冷却した。50%水酸化ナトリウム水溶液(71mL)を添加し、混合物を15分間撹拌した。硫酸マグネシウム(35g)を添加し、混合物を15分間撹拌した。混合物をDCM(1L)で希釈し、セライトでろ過した。ろ過液を濃縮し、新しいDCM中に溶解し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、黄色油状物として所望の粗生成物を得た(47.8g、61%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 3.19〜3.28(m、1H)、3.04(ddd、J=10.97、7.99、6.11Hz、1H)、2.95(dd、J=11.41、6.06Hz、1H)、2.80〜2.89(m、1H)、2.72(dd、J=11.36、4.06Hz、1H)、2.52〜2.65(m、3H)、1.95(td、J=13.36、7.61Hz、1H)、1.43〜1.54(m、1H)、1.07(t、J=7.09Hz、3H)。
【0096】
中間体13:(3R)−1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン
【0097】
【化21】

CHCN(3mL)中の5−ブロモ−2−フルオロピリジン(1.541g、8.76mmol)を、DIEA(1.530mL、8.76mmol)で、その後(3R)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(1g、8.76mmol)で処理した。反応物を室温で15時間撹拌し、その結果LCMSは90%産物を示した。反応物をEtOAcおよび1N NaOHで希釈した。層を分離し、水性層をEtOAcで抽出した。混合した有機層を、塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、オレンジ色油状物として1.3gの表題化合物を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.11(dd、J=2.9、0.8Hz、1H)、7.43(dd、J=8.8、2.6Hz、1H)、6.20(dd、J=8.8、0.8Hz、1H)、3.62(dd、J=10.3、6.2Hz、1H)、3.55〜3.41(m、2H)、3.37(dt、J=9.9、7.3Hz、1H)、3.16(dd、J=10.1、5.2、1H)、2.67(q、J=7.1Hz、2H)、2.24〜2.13(m、1H)、1.88〜1.77(m、1H)、1.1(t、J=7.1、3H);ES−LCMS m/z 270、272(M+H)
【0098】
表題化合物をより大規模合成するために、代替的な手順を使用した。従って、(3R)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(47.8g、419mmol)、5−ブロモ−2−フルオロピリジン(70.0g、398mmol)、DIEA(88ml、502mmol)、およびアセトニトリル(50mL)の混合物を、周囲温度で16時間撹拌した。HPLCは、反応が約60%完了したことを示した。反応物を60℃で18時間暖め、その後周囲温度に復帰させた。混合物を、酢酸エチル(1L)で希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(1L)を添加した。層を分離し、水性層を酢酸エチル(600mL)で抽出した。混合した酢酸エチルを、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。残留物を、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し(95:5/クロロホルム:メタノール、その後90:10:2/クロロホルム:メタノール:水酸化アンモニウム)、静置して結晶化させた淡黄色油状物として所望の生成物を得た(50.6g、47%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.11(d、J=2.36Hz、1H)、7.43(dd、J=8.94、2.36Hz、1H)、6.20(d、J=8.94Hz、1H)、3.62(dd、J=10.28、6.27Hz、1H)、3.41〜3.56(m、2H)、3.36(dt、J=9.92、7.32Hz、1H)、3.17(dd、J=10.28、5.34Hz、1H)、2.68(q、J=7.19Hz、2H)、2.12〜2.24(m、1H)、1.77〜1.88(m、1H)、1.10(t、J=7.09Hz、3H)。開始ピリジンの約2〜3%を含有する画分を混合および濃縮して、追加的な生成物を得た(11.2g、10%)。
【0099】
中間体14:(3S)−1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン
【0100】
【化22】

CHCN(3mL)中の5−ブロモ−2−フルオロピリジン(1.541g、8.76mmol)を、DIEA(1.530mL、8.76mmol)で、その後(3S)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(1g、8.76mmol)で処理した。反応物を室温で15時間撹拌し、その結果LCMSは90%産物を示した。反応物をEtOAcおよび1N NaOHで希釈した。層を分離し、水性層をEtOAcで抽出した。混合した有機層を、塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、オレンジ色油状物として表題化合物を得た(1.3g、55%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.11(dd、J=2.9、0.8Hz、1H)、7.43(dd、J=8.8、2.6Hz、1H)、6.20(dd、J=8.8、0.8Hz、1H)、3.62(dd、J=10.3、6.2Hz、1H)、3.55〜3.41(m、2H)、3.37(dt、J=9.9、7.3Hz、1H)、3.16(dd、J=10.1、5.2、1H)、2.67(q、J=7.1Hz、2H)、2.24〜2.13(m、1H)、1.88〜1.77(m、1H)、1.1(t、J=7.1、3H);ES−LCMS m/z 270、272(M+H)
【0101】
中間体15:メチル5−クロロ−2−ピリジンカルボキシレート
【0102】
【化23】

MeOH(280mL)中の2−ブロモ−5−クロロピリジン(30.0g、155.9mmol)溶液に、Pd(OAc)(3.5g、10.8mmol)、dppf(17.3g、37.96mmol)、EtN(42.0mL、312mmol)を添加した。その結果生じた混合物を、CO雰囲気下(15psi)で24時間50℃で撹拌し、その後減圧下で濃縮して粗残留物を得た。この残留物を、EtOAc(3×500mL)と水(300mL)の間に分配した。混合した有機層を乾燥(NaSO)し、蒸発させた。10:1の石油エーテル/EtOAcを使用して残留物をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーすることによって、淡黄色固形物として表題化合物を得た(25g、93%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.60(d、J=1.60Hz、1H)、8.01(d、J=8.40Hz、1H)、7.75(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、3.92(s、3H)。
【0103】
中間体16:(5−クロロ−2−ピリジニル)メタノール
【0104】
【化24】

メタノール(400mL)中のメチル5−クロロ−2−ピリジンカルボキシレート(43g、251mmol)冷却溶液(0℃)に、NaBH(28.7g、754mmol)を小分けにしておよそ30分かけて添加した。添加後、反応混合物を室温で2時間撹拌した時、TLC分析が反応の完了を示した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、1N HClを添加することにより残留物をpH1に調節した。その結果生じた溶液を、EtOAc(3×300mL)で抽出した。混合した有機層を乾燥し(NaSO)、蒸発させた。溶出剤に10:1の石油エーテル/EtOAcを使用して残留物をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーすることにより、表題化合物を得た(36g、99%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.44(d、J=1.60Hz、1H)、7.62(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、7.25(d、J=8.40Hz、1H)、4.69(s、2H)、3.83(s、1H)。
【0105】
中間体17:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}ピリジン−1−オキシド
【0106】
【化25】

ナトリウム(7.5g、326mmol)を、THF(400mL)中の(5−クロロ−2−ピリジニル)メタノール(36g、252mmol)溶液に添加した。添加後、混合物を16時間還流しながら撹拌し、その後室温に冷却した。この混合物に、THF(100mL)中の4−ニトロピリジンN−オキシド(11.7g、84mmol)溶液を添加し、その結果生じた混合物を、室温で更に4時間撹拌した。混合物をろ過し、ろ過液を減圧下で濃縮した。EtOを添加し、沈殿を形成させた。沈殿をろ過によって収集し、EtOで洗浄した(3×)。この固形物をCHClに溶解してろ過した。ろ過液を乾燥し(NaSO)、蒸発させて、表題化合物を得た(9.7g、49%):H NMR(400MHz、CDCl3)δppm 8.54(d、J=0.80Hz、1H)、8.09(m、2H)、7.71(dd、J=8.40、2.40Hz、2H)、7.39(dd、J=8.40、0.40Hz、1H)、6.87(m、2H)、5.17(s、2H)。
【0107】
表題化合物をより大規模合成するために、代替的な手順を使用した。従って、氷/水浴で冷却されたDCM(250ml)中の(5−クロロ−2−ピリジニル)メタノール(15.36g、107mmol)および4−ニトロピリジン1−オキシド(14.99g、107mmol)撹拌混合物に、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(0.682g、3.00mmol)を加え、9M NaOH(140mL)を添加ロートで滴加した。混合物を室温で2.5時間撹拌し、HPLCで定期的に検査した。反応混合物は、より穏やかに撹拌したこの期間が経過すると共に暗色溶液になった。LC/MSは、反応が完了したことを示した。水(300mL)を反応物に添加すると、それは直ちに油状懸濁液になった。反応混合物をDCMで希釈し、有機層を分離した。水性層をDCMで更に3回抽出し、混合した有機層を、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。濃縮することにより明黄色固形物を得、それを収集し、エーテルで洗浄し、終夜乾燥した(22.37g、88%):ES−LCMS m/z 237(M+H)
【0108】
中間体18:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン
【0109】
【化26】

無水トリフルオロ酢酸(TFAA)(9.7g、46.6mmol)を、THF(15mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}ピリジン−1−オキシド(1.1g、4.7mmol)およびEtN(1.4g、14.0mmol)の撹拌および冷却(0℃)溶液に滴加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した時、TLC分析は反応がほぼ完了したことを示した。反応混合物を水で希釈し、その後CHClで抽出した(3×)。混合した有機層を、水、1N NaOH、塩水で洗浄し、乾燥し、真空下で濃縮した。残留固形物をエーテルを用いて粉末にして、表題化合物を得た(850mg、77%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 11.11(s、1H)、8.61(s、1H)、7.96(d、J=6.00Hz、1H)、7.52(d、J=8.40Hz、1H)、7.23(d、J=7.60Hz、1H)、5.92(d、J=4.80Hz、1H)、5.73(s、1H)、5.10(s、2H);ES−LCMS m/z 237(M+H)。
【0110】
表題化合物をより大規模合成するために、代替的な手順を使用した。従って、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}ピリジン−1−オキシド(25g、106mmol)およびトリエチルアミン(44.2mL、317mmol)を、氷浴で冷却したまま300mLのTHF中で撹拌させておいた。無水トリフルオロ酢酸(224mL、1585mmol)を、添加ロートで滴加した。反応混合物を氷浴温度で更に15分間撹拌させておき、その後室温に暖めた。反応物を室温で終夜撹拌させておいた。翌朝、LC/MSは反応が完了したことを示した。反応物を氷に注ぎ、その結果生じた溶液を、DCMで抽出した(4×100mL)。有機層を混合し、水、1N NaOH、飽和塩水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。その結果生じた固形物を、勾配(30分間の実験で0〜100%のEtOAC/ヘキサン)を使用したクロマトグラフィーにより精製し、白色固形物として表題化合物を得た(15g、60%)。
【0111】
中間体19:イソニコチン酸メチルN−オキシド
【0112】
【化27】

ジクロロメタン(40mL)中のイソニコチン酸メチル(13.70g、100mmol)およびメチルトリオキソレニウム(125mg、0.5mmol)に、30%過酸化水素/水(20mL、200mmol)を滴加し、混合物を周囲温度で18時間撹拌した。二酸化マンガン(40mg)をゆっくりと添加すると、激しい気泡が生じた。周囲温度で2時間撹拌した後、水/塩水(1:1)を添加し、混合物をジクロロメタンで抽出した(3×)。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、淡黄色固形物として表題化合物を得た(15.2g、99%)。:H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.28(d、J=7.1Hz、2H)、7.82(d、J=7.1Hz、2H)、3.84(s、3H)。
【0113】
中間体20:メチル2−(アセチルオキシ)−4−ピリジンカルボキシレート
【0114】
【化28】

イソニコチン酸メチルN−オキシド(15.0g、97.9mmol)および無水酢酸(150mL)の混合物を、6時間14℃に加熱した。混合物を濃縮し、残留物をメタノールおよび活性炭(Darco社製G-60)と共に15分間60℃に加熱し、その後セライト層でろ過した。ろ過液を濃縮し、残留物をジエチルエーテルを用いて粉末にした。固形物をろ過し、回収されたイソニコチン酸メチルN−オキシド(4.0g、26%)を得た。ろ過液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮し、シリカゲルのカラムクロマトグラフイーにより精製し、2%メタノール:ジクロロメタンで溶出し、淡黄色固形物として表題化合物を得た(5.0g、26%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.56(d、J=5.0Hz、1H)、7.77(d、J=5.0Hz、1H)、7.65(s、1H)、3.89(s、3H)、2.30(s、3H)。
【0115】
中間体21:メチル2−オキソ−1,2−ジヒドロ−4−ピリジンカルボキシレート
【0116】
【化29】

メチル2−(アセチルオキシ)−4−ピリジンカルボキシレート(5.0g)およびメタノール(50mL)を73℃で18時間加熱し、その後濃縮して、淡黄色固形物として表題化合物を得た(3.67g、94%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 11.9(br s、1H)、7.49(d、J=6.6Hz、1H)、6.78(s、1H)、6.48(dd、J=6.6、1.4Hz、1H)、3.81(s、3H);ES−LCMS m/z 154(M+H)
【0117】
中間体22:4−(ヒドロキシメチル)−2(1H)−ピリジノン
【0118】
【化30】

無水テトラヒドロフラン(23mL)中のメチル2−オキソ−1,2−ジヒドロ−4−ピリジンカルボキシレート(1.37g、8.98mmol)の懸濁液に、2M水素化ホウ素リチウム/テトラヒドロフラン(22.5mL、45mmol)を滴加し、混合物を窒素雰囲気下で3.5時間55℃に加熱した。メタノール(15mL)および水(3mL)を注意深く添加し、混合物を周囲温度で30分間撹拌した。混合物を濃縮し、更にメタノール(10mL)を注意深く添加した。30分間撹拌した後、混合物をシリカゲルに吸着させ、シリカゲルカラムの最上部に置き、0〜30%のメタノール:ジクロロメタンで溶出して、白色に近い固形物として表題化合物を得た(0.99g、88%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 11.29(br s、1H)、7.23(d、J=6.7Hz、1H)、6.21(s、1H)、6.03(dd、J=6.7、1.3Hz、1H)、5.27(t、J=5.9Hz、1H)、4.28(d、J=5.9Hz、2H)。
【0119】
中間体23:4−({[(1,1−ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2(1H)−ピリジノン
【0120】
【化31】

4−(ヒドロキシメチル)−2(1H)−ピリジノン(0.98g、7.9mmol)およびDMF(10mL)の懸濁液に、イミダゾール(0.64g、9.45mmol)およびtert−ブチルジメチルシリルクロリド(1.25g、8.26mmol)を添加し、混合物を窒素雰囲気下で18時間周囲温度で撹拌した。混合物を水(30mL)に注ぎ、30分間撹拌した。固形物をろ過し、水ですすぎ、空気乾燥して、4−({[(1,1−ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2(1H)−ピリジノンを白色に近い固形物として得た(1.64g、88%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 11.34(br s、1H)、7.26(d、J=6.6Hz、1H)、6.21(s、1H)、6.01(dd、J=6.6、1.5Hz、1H)、4.5(s、2H)、0.88(s、9H)、0.05(s、6H);EI−LCMS m/z 241(M+H)
【0121】
中間体24:6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−({[(1,1−ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0122】
【化32】

4−({[(1,1−ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2(1H)−ピリジノン(0.1g、0.41mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(0.11g、0.41mmol)、ヨウ化銅(I)(39mg、0.21mmol)、trans−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン(29mg、0.41mmol)、炭酸カリウム(0.113g、0.82mmol)、および無水1,4−ジオキサン(3.5mL)の混合物を、窒素気流で5分間脱気し、密閉し、18時間120℃に加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、セライト層でろ過し、ろ過液を希(5%)水酸化アンモニウム水溶液(2×)、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残留物をシリカゲルのクロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン中2Mメタノールアンモニア 1:19で溶出して、白色に近い固形物として表題化合物を得た(0.124g、69%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.0(d、J=2.6Hz、1H)、7.53(d、J=7.0Hz、1H)、7.5(dd、J=9.0、2.6Hz、1H)、6.5(d、J=9.0Hz、1H)、6.35(d、J=1.4Hz、1H)、6.15(dd、J=7.0、1.4Hz、1H)、4.57(s、2H)、3.68(dd、J=10.0、7.1Hz、1H)、3.58(t、J=8.4Hz、1H)、3.36〜3.33(m、1H)、3.12(dd、J=10.0、8.4Hz、1H)、2.80〜2.74(m、1H)、2.19(s、6H)、2.18〜2.14(m、1H)、1.84〜1.74(m、1H)、0.89(s、9H)、0.08(s、6H);EI−LCMS m/z 429(M+H)
【0123】
中間体25:6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−(ヒドロキシメチル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0124】
【化33】

冷トリフルオロ酢酸/水(9:1、2mL)を、6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−({[(1,1−ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}メチル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(0.12g)に添加し、混合物を3時間0℃で撹拌した。混合物を濃縮し、残留物を、ジクロロメタンと少量の飽和重炭酸ナトリウム水溶液との間に分配した。水相を、ジクロロメタン(3×)で抽出し、混合した有機抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、ガラス状物として表題化合物を得た(72mg、79%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 7.98(d、J=2.4Hz、1H)、7.49〜7.47(m、2H)、6.49(d、J=9.1Hz、1H)、6.34(s、1H)、6.16(br d、J=7.0Hz、1H)、5.36(t、J=5.9Hz、1H)、4.33(d、J=5.9Hz、2H)、3.67(dd、J=10.0、7.0Hz、1H)、3.57(t、J=9.1Hz、1H)、3.35〜3.30(m、1H)、3.15〜3.10(m、1H)、2.9〜2.7(m、1H)、2.3〜2.1(m、7H)、1.9〜1.7(m、1H);EI−LCMS m/z 315(M+H)
【0125】
中間体26:6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−[(フェニルメチル)オキシ]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0126】
【化34】

市販の4−[(フェニルメチル)オキシ]−2(1H)−ピリジノン(2g、9.94mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(2.69g、9.94mmol)、KCO(2.75g、19.88mmol)、およびCuI(0.379g、1.988mmol)の溶液を混合し、その後トルエン(12mL)中のtrans−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン(0.283g、1.988mmol)溶液を混合した。反応混合物を密閉管内で24時間160℃で撹拌し、その後25℃に冷却し、ジクロロメタン/メタノールで希釈した。反応混合物をセライトでろ過し、ろ過液を真空下で濃縮し、固形物を得た。酢酸エチルから再結晶させることにより、灰色固形物として表題化合物を得た(3.5g、90%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 7.96(d、J=2.6Hz、1H)、7.52〜7.28(m、7H)、6.56(d、J=9.0Hz、1H)、6.22(dd、J=7.7、2.8Hz、1H)、6.05(d、J=2.8Hz、1H)、5.12(s、2H)、3.78(dd、J=10.2、7.3Hz、1H)、3.66(t、J=8.8Hz、1H)、3.42(dt、J=10.2、6.9Hz、1H)、3.30〜3.20(m、1H)、2.98〜2.85(m、1H)、2.37〜2.23(m、1H)、1.99〜1.83(m、1H);ES−LCMS m/z 391(M+H)
【0127】
中間体27:6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−ヒドロキシ−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0128】
【化35】

MeOH中の6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−[(フェニルメチル)オキシ]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(3.5g、8.96mmol)溶液を、10%パラジウム炭素(0.286g、0.269mmol)で処理し、その後、水素バルーン下で16時間撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し、ろ過液を真空下で濃縮し、ベージュ色固形物として表題化合物を得た(2.35g、87%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 7.96(d、J=2.4Hz、1H)、7.48(dd、J=8.8、2.6Hz、1H)、7.39(d、J=7.5Hz、1H)、6.56(d、J=9.0、1H)、6.09(d、J=7.5Hz、1H)、3.79(dd、J=10.3、7.3Hz、1H)、3.67(br t、J=10.5Hz、1H)、3.42(dt、J=10.2、7.1Hz、1H)、3.32〜3.24(m、1H)、3.08〜2.96(m、1H)、2.38(s、6H)、2.36〜2.26(m、1H)、2.00〜1.87(m、1H);ES−LCMS m/z 301(M+H)
【0129】
中間体28:1−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン
【0130】
【化36】

250mLの丸底フラスコに、アセトニトリル(125mL)中の5−ブロモ−2−フルオロ−3−メチルピリジン(3g、15.79mmol)、N,N−ジメチルピロリジン(4.51g、39.5mmol)を充填した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。反応物を250mLの酢酸エチルで希釈し、その後1N炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した(2×)。水層を酢酸エチルで2回抽出し、その後、混合した有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。粗生成物は濃縮中に沈殿し、それをジクロロメタン中5%メタノールで洗浄して、表題化合物を得た(1.5g、30%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.02(s、1H)、7.37(s、1H)、3.62〜3.49(m、4H)2.74(t、J=4.3Hz、1H)、2.27(s、6H)、2.15(s、3H)、2.06(m、1H)、1.86(m、1H)。
【0131】
中間体29:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−メチル−N−(1−メチルエチル)−3−ピロリジンアミン
【0132】
【化37】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(200mg、0.623mmol)を、無水アセトニトリル(5mL、0.125M)に溶解し、過剰量のN−メチル−2−プロパンアミン(3mL)で処理し、その後反応槽を密閉した。反応物を100℃に加熱し、15時間撹拌させておいた。25℃に冷却した後、溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(127mg、68%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.03(d、J=0.64Hz、1H)、7.55(dd、J=9.03、2.58Hz、1H)、6.43(dd、J=9.03Hz、0.64Hz、1H)、3.65〜3.76(m、2H)、3.45〜3.61(m、2H)、3.03〜3.17(m、3H)、2.18〜2.41(m、3H)、1.81〜1.93(m、1H)、1.03〜1.08(d、6H)。
【0133】
中間体30:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−N−メチル−3−ピロリジンアミン
【0134】
【化38】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(200mg、0.623mmol)を、無水アセトニトリル(5mL、0.125M)に溶解し、過剰量のN−メチルメタンアミン(3mL)で処理した。反応槽を密閉し、その後100℃に加熱し、15時間撹拌した。25℃に冷却した後、溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(162mg、88%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.15(s、1H)、7.48(dd、J=8.96、2.50Hz、1H)、6.24(d、J=8.96Hz、1H)、3.71〜3.76(m、2H)、3.60〜3.75(m、2H)、3.32〜3.37(m、2H)、2.55(br.s.、2H)、2.30(s、3H)、2.23〜2.28(m、1H)、1.08〜1.11(d、3H)。
【0135】
中間体31:1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−シクロヘキシル−3−ピロリジンアミン
【0136】
【化39】

密閉した反応槽中の1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−シクロヘキシル−3−ピロリジンアミン(500mg、1.557mmol)およびシクロヘキシルアミン(154mg、1.557mmol)の混合物を、120℃に加熱し、終夜撹拌させておいた。粗反応混合物を真空下で濃縮し、その後フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、表題化合物を得た(195mg、39%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.07(dd、J=2.28、0.42Hz、1H)、7.58(dd、J=8.98、2.57Hz、1H)、6.37〜6.39(m、1H)、3.38〜3.54(m、2H)、3.23〜3.34(m、3H)、3.13〜3.16(m、1H)、2.97〜3.04(m、1H)、2.37〜2.45(m、1H)2.02〜2.11(m、1H)21.46〜1.87(m、6H)、0.90〜1.27(m、5H);ES−LCMS m/z 325(M+H)
【0137】
中間体32:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(アミノ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0138】
【化40】

無水DMF(250mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(9g、38mmol)溶液に、2−アミノ−5−ヨードピリジン(9.18g、41.7mmol)、CuI(1.5g、7.56mmol)、KCO(15.7g、114mmol)、および8−ヒドロキシキノリン(0.9g、7.2mmol)を添加し、混合物を12時間120℃で加熱した。上述の物質が消費されたことをLC−MSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフイーにより精製し(EA/PE=3:1から、EA〜DCM/MeOH=10:1を経て、MeOH)、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(アミノ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(8.0g、71.9%)を得た:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.51(d、J=1.60Hz、1H)、7.83〜7.87(m、2H)、7.52(d、J=8.40Hz、1H)、7.45(d、J=7.60Hz、1H)、7.39(d、J=8.80Hz、1H)、6.61(t、J=8.00Hz、1H)、6.24(t、J=8.00Hz、1H)、6.00(d、J=2.80Hz、1H)、5.17(s、2H)。
【0139】
中間体33:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0140】
【化41】

氷浴ピリジン(50mL)中のHF/ピリジン(50mL)溶液に、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(アミノ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(5.0g、15.2mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、混合物を−20℃に冷却した。NaNO(1.5g、20mmol)を添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。出発物質が完全に消費されたことをTLCが示した後、混合物を飽和KCO水溶液(200mL)に0℃で撹拌しながら注いだ。混合物をEAで抽出し(3×800mL)、混合した有機層を、MgSOで乾燥し、濃縮して4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを得た(4.7g、93%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.57(d、J=2.40Hz、1H)、8.24(d、J=2.00Hz、1H)、8.03(d、J=8.00Hz、1H)、7.91(dd、J=7.60、2.40Hz、1H)、7.58(d、J=7.60Hz、2H)、7.20(dd、J=7.20、2.80Hz、1H)、6.32(dd、J=7.60、2.40Hz、1H)、6.08(d、J=2.40Hz、1H)、5.23(s、2H)。
【0141】
中間体34:メチル1−ベンジル−4−メチルピロリジン−3−カルボキシレート
【0142】
【化42】

乾燥CHCl(0.5%TFAを含有、700mL)中の(E)−メチルブト−2−エノエート(23g、229.73mmol)溶液に、N−ベンジル−1−メトキシ−N−[(トリメチルシリル)メチル]メタンアミン(68.18g、221.73mmol)を、0℃、窒素雰囲気下で添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を飽和NaCO水溶液(100mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、蒸留して、メチル1−ベンジル−4−メチルピロリジン−3−カルボキシレートを無色油状物として得た(40g、74.6%、110℃、5mmHg):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 1.1(s、3H)、2.2(t、1H)、2.4〜2.6(t、2H)、2.7〜2.9(t、1H)、3.6〜3.8(t、5H)、7.2〜7.4(t、5H);LCMS m/z 234(M+H)
【0143】
中間体35:1−ベンジル−3−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジン
【0144】
【化43】

HCl水溶液(12M、300mL)中の化合物メチル1−ベンジル−4−メチルピロリジン−3−カルボキシレート(40g、171mmol)溶液を、70〜80℃で終夜加熱した。反応溶液を高真空下で濃縮し、半固形物として粗1−ベンジル−4−メチルピロリジン−3−カルボン酸を得た(45g、100%)。トルエン(600mL)中のこの粗製酸(45g、167mmol)およびEtN(45g、440mmol)の溶液に、DPPA(58g、211mmol)および2−メチルプロパン−2−オール(40g、352mmol)を添加し、反応混合物を還流しながら終夜加熱した。その結果生じた混合物を、EtOAc(1L)および水(500mL)で希釈した。有機層を分離および濃縮して残留物を得、それをカラムクロマトグラフイーにより精製して(PE:EA=10:1)、1−ベンジル−3−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジンを白色固形物として得た(12g、23.5%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 1.1(d、3H)、1.4〜1.5(s、9H)、1.8〜2.1(m、2H)、2.6〜2.7(d、2H)、2.9〜3.1(m、1H)、3.7(s、2H)、3.8(b、1H)、4.8(b、1H)、7.2〜7.4(m、5H);LCMS m/z 291(M+H)
【0145】
中間体36:1−ベンジル−3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジン
【0146】
【化44】

無水THF(50mL)中の1−ベンジル−3−(tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジン(2g、6.89mmol)溶液に、LAH(0.4g、10.33mmol)を0℃、窒素雰囲気下で添加し、反応混合物を還流しながら3時間加熱した。TLCは反応が完了したことを示した。反応混合物を室温に冷却し、水(0.4mL)を、その後NaOH水溶液(15%、0.6mL)を、その後水(1.2mL)を添加した。その結果生じた混合物をろ過し、ろ過液を0℃に冷却してから、BocO(1.8g、8.26mmol)を添加した。反応溶液を温度で更に3時間撹拌した後、溶媒を真空下で取り除き、残留物を、NaOH水溶液(2M、20mL)およびCHCl(50mL)で希釈した。有機層を分離し、塩水(10mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。残留物をカラムクロマトグラフイーにより精製し(PE:EA=10:1)、1−ベンジル−3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジンを無色油状物として得た(1.6g、76%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 1.0(d、3H)、1.43(s、9H)、1.8〜1.9(m、1H)、2.1(m、1H)、2.5(m、1H)、2.6(m、1H)、2.7〜2.8(m、3H)、2.9〜3.0(m、1H)、3.4(d、1H)、3.6(d、1H)、7.2〜7.4(m、5H);LCMS m/z 304(M+H)
【0147】
中間体37:3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジン
【0148】
【化45】

EtOH(10mL)中の1−ベンジル−3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジン(0.5g、1.64mmol)およびPd(OH)/C(0.1g)混合物を、H下(30psi)で5時間撹拌した。反応が終了したことをTLCが示した後、反応混合物をろ過し、ろ過液を真空下で濃縮して、3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジンを無色油状物として得た(0.3g、80%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 1.0(d、3H)、1.43(s、9H)、2.1(m、3H)、2.6(m、1H)、2.7〜2.8(m、4H)、3.1(m、1H)、4.2(b、1H)。
【0149】
中間体38:1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジン
【0150】
【化46】

乾燥DCM(10mL)中の1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−アミノピロリジン(650mg、3.49mmol)およびEtN(1.06g、10.47mmol)混合物に、クロロギ酸メチル(461mg、4.89mmol)を滴加した。室温で2時間撹拌した後、混合物を50mLのDCMで希釈した。混合物をHO(20mL)および塩水(20mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮して、1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジン(630mg、収率74.0%)を得、それを更に精製せずに次のステップで使用した:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 4.08(q、J=5.2Hz、1H)、3.61(s、3H)、3.50〜3.54(m、1H)、3.28〜3.31(m、2H)、3.12〜3.17(m、1H)、2.03〜2.11(m、1H)、1.75〜1.83(m、1H)、1.44(s、9H)。
【0151】
中間体39:3−(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジン
【0152】
【化47】

HCl/MeOH(4N、2mL)中の1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジン(630mg、2.57mmol)溶液を、室温で1時間撹拌した。出発物質が完全に消費されたことをTLCが示した後、溶媒を取り除いて、3−(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジン(380mg、100%)を得、それを更に精製せずに次のステップで使用した:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 4.19〜4.25(m、1H)、3.63(s、3H)、3.43〜3.45(m、2H)、3.34〜3.38(m、1H)、3.14〜3.17(m、1H)、2.21〜2.30(m、1H)、1.96〜2.03(m、1H)。
【0153】
中間体40:1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−オン
【0154】
【化48】

4N HCl/MeOH溶液(100mL)に、1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−4−オン(10g、50.22mmol)を0℃で添加し、その結果生じた混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、粗ピペリジン−4−オン塩酸塩(6.78g、100%)を得、それを更に精製せずに次のステップで使用した。1,4−ジオキサン(60mL)および水(60mL)中のピペリジン−4−オン塩酸塩(6.78g、50.22mmol)およびKCO(18.02g、130.57mmol)溶液に、クロロギ酸ベンジル(9.39g、55.24mmol)を0℃で滴加した。添加後、反応混合物を室温で18時間撹拌した時、TLC分析が反応の完了を示した。その後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をEtOAcで抽出した(3×40mL)。混合した有機層を乾燥し(NaSO)、蒸発させて、1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−オン(11.7g、99%)を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 7.30〜7.382(m、5H)、5.170(s、2H)、3.79〜3.81(m、3H)、2.45(s、2H)。
【0155】
中間体41:1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−メチルアミノピペリジン
【0156】
【化49】

DCE(46mL)中の1−(ベンジルオキシカルボニル)ピペリジン−4−オン(4g、17.16mmol)、メタンアミン塩酸塩(1.95g、18.88mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(5.09g、24.02mmol)懸濁液に、HOAc(0.8mL、12.7mmol)を添加し、その結果生じた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(50mL)で処理し、CHClで抽出し(3×40mL)、NaSOで乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して、粗1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−メチルアミノピペリジンを得た(4g、100%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 7.31〜7.35(m、5H)、5.12(s、2H)、4.13(s、2H)、3.72(s、3H)、2.86(t、J=10Hz、1H)、2.56〜2.63(m、1H)、2.48(s、3H)、2.12(s、3H)、1.91(s、1H)、1.22〜1.39(m、2H)。
【0157】
中間体42:1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン
【0158】
【化50】

無水CHCl(10mL)中の1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−メチルアミノピペリジン(0.5g、2.01mmol)およびジ−tert−ブチルジカルボナート(483.39mg、2.21mmol)溶液に、NEt(611.25mg、6.04mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を真空下で濃縮して粗生成物を得、それをカラムクロマトグラフイーにより精製して、1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン(0.7g、51%)を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 7.25〜7.30(m、5H)、5.05(s、2H)、2.63(s、3H)、1.56(s、9H)、1.48(s、9H)。
【0159】
中間体43:4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン
【0160】
【化51】

無水MeOH(20mL)中の1−(ベンジルオキシカルボニル)−4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン(0.35g、1mmol)溶液に、Pd(OH)(14.11mg、0.1mmol)を添加し、その結果生じた混合物を、H下で2時間室温で撹拌した。上述の物質が消費されたことをTLCが示した後、溶媒をシリカゲルでろ過し、ろ過溶媒を真空下で取り除いて、粗4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン(0.2g、60%)を得、それを更に精製せずに次のステップで使用した:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 3.08(d、J=12.4Hz、2H)、2.67(s、3H)、2.65(t、J=14.2Hz、2H)、1.82(s、2H)、1.50〜1.57(m、3H)、1.39(s、9H)。
【0161】
中間体44:1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−ジメチルアミノピペリジン
【0162】
【化52】

DCE(23mL)中の1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピペリジン−3−オン(2g、10.04mmol)、メタンアミン塩酸塩(497mg、11.04mmol)、およびトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(2.98g、14.06mmol)懸濁液に、HOAc(0.4mL、7mmol)を添加し、その結果生じた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(30mL)で処理し、CHClで抽出し(3×30mL)、NaSOで乾燥し、ろ過し、真空下で濃縮して、粗1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−ジメチルアミノピペリジンを得た(2g、88%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 4.01〜4.23(m、2H)、3.81〜3.84(m、1H)、3.00〜3.04(m、1H)、3.62〜2.74(m、31)、2.26(s、3H)、1.72〜1.83(m、3H)、1.47(s、9H)、1.34〜1.45(m、2H)。
【0163】
中間体45:3−ジメチルアミノピペリジン二塩酸塩
【0164】
【化53】

HCl/MeOH溶液(4N、50mL)に、1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−ジメチルアミノピペリジン(1g、4.38mmol)を0℃で添加し、その結果生じた混合物を、室温で0.5時間撹拌した。混合物を減圧下で濃縮して、粗3−ジメチルアミノピペリジン二塩酸塩(1g、100%)を得た:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 3.91(s、1H)、3.31〜3.35(m、2H)、3.14〜3.23(m、6H)、3.00(m、2H)、1.98〜2.04(m、2H)、1.72〜1.81(m、2H)。
【0165】
中間体46:1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−メチルアミノピロリジン
【0166】
【化54】

MeOH(450mL)中の1−(tert−ブチルオキシカルボニル)ピロリジン−3−オン(74g、0.4mol)溶液に、MeNH(137.8g、1.2mol)のアルコール溶液を0℃で添加し、その結果生じた混合物を室温で2時間撹拌した。その後、NaBH(15.2g、0.4mol)を添加し、この混合物を室温で更に1時間撹拌し、その後、減圧下で濃縮して残留物を得た。この残留物を、CHCl(3×500mL)と水(300mL)との間で分配した。混合した有機層を乾燥し(NaSO)、蒸発させて、1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−メチルアミノピロリジンを得(74g、92.5%)、それを精製せずに次のステップで使用した:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 3.54(m、4H)、3.29(m、2H)、2.45(s、3H)、2.20(m、1H)、1.38(s、9H)。
【0167】
中間体47:1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(N−メチルアセトアミド)ピロリジン
【0168】
【化55】

CHCl(500mL)中の1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−メチルアミノピロリジン(74g、0.37mol)冷却(0℃)溶液に、EtN(74.7g、0.74mol)および塩化アセチル(43.6g、0.56mol)を添加した。添加後、反応混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応混合物をHO(200mL)で希釈し、CHClで抽出した(3×300mL)。混合した有機層を乾燥(NaSO)し、蒸発させた。残留物を、カラムクロマトグラフイーにより精製し、EtOAcで、その後EtOAc/CHOH(10:1)で溶出して、1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(N−メチルアセトアミド)ピロリジンを得た(45g、51%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 3.53(dd、J=10.8Hz、2H)、3.33(m、2H)、2.87(d、J=12.4Hz、3H)、2.10(s、3H)、1.92(m、1H)、1.86(m 1H)、1.46(s、9H)。
【0169】
中間体48:3−(N−メチルアセトアミド)ピロリジン
【0170】
【化56】

MeOH(20mL)中の1−(tert−ブチルオキシカルボニル)−3−(N−メチルアセトアミド)ピロリジン(6.1g、24.8mmol)溶液に、HCl/MeOH(4M、20mL)を0℃で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で取り除いて粗生成物(4.1g、93%)を得、それを更に精製せず次のステップで使用した:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 4.57(m、1H)、3.59(m、1H)、3.41(d、J=3.2Hz、2H)、3.23(m、1H)、3.07(s、3H)、2.33(m、1H)、2.16(m、1H)、2.10(s、3H)。
【0171】
II.本発明の化合物の製造
実施例1:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0172】
【化57】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(およそ200mg、0.8mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(およそ229mg、0.8mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(96mg、0.8mmol)、CuI(161mg、0.8mmol)、およびKCO(350mg、2.5mmol)混合物を数回脱気し、アルゴンで通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、表題化合物を得た(35mg、10%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.53(d、J=2.00Hz、1H)、8.02(d、J=2.40Hz、1H)、7.68(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、7.45(dd、J=9.20、2.40Hz、1H)、7.39(d、J=8.40Hz、1H)、7.17(d、J=7.60Hz、1H)6.36(d、J=9.20Hz、1H)、6.04(dd、J=7.60、2.40Hz、1H)、5.97(d、J=2.00Hz、1H)、5.11(s、2H)、3.76(t、J=8.80Hz、1H)、3.63(t、J=8.80Hz、1H)、3.39(q、J=7.20Hz、1H)、3.26(t、J=8.80Hz、1H)、2.75〜2.90(m、1H)、2.30(s、6H)、2.18〜2.28(m、1H)、1.88〜1.95(m、1H);ES−LCMS m/z 426(M+H)
【0173】
実施例2:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3R)−3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0174】
【化58】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.3mmol)、(3R)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(40mg、0.346mmol)、およびKCO(120mg、0.9mmol)を、DMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間撹拌した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをHPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3R)−3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン)を得た(24.42mg、19.1%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.48(s、1H)、8.05(s、1H)、7.83(dd、J=8.40Hz、2.40Hz、1H)、7.58(d、J=8.40Hz、1H)、7.49(d、J=8.40Hz、1H)、7.43(d、J=7.60Hz、1H)、6.67(d、J=7.60Hz、1H)、6.23(dd、J=7.60Hz、2.4Hz、1H)、5.99(s、1H)、5.15(s、2H)、3.94〜3.99(m、2H)、3.47〜3.66(m、2H)、3.45〜3.50(m、1H)、2.90(s、6H)、2.45〜2.60(m、1H)、2.20〜2.35(m、1H);LCMS m/z 426(M+H)
【0175】
実施例3:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3S)−3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0176】
【化59】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.3mmol)、(3S)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(40mg、0.346mmol)、およびKCO(120mg、0.9mmol)をDMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間撹拌した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをHPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3S)−3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを得た(4.85mg、3.78%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.49(s、1H)、8.00(s、1H)、7.83(dd、J=8.40Hz、2.40Hz、1H)、7.56(dd、J=8.80Hz、2.4Hz、1H)、7.49(d、J=8.40Hz、1H)、7.43(d、J=7.60Hz、1H)、6.64(d、J=9.20Hz、1H)、6.23(dd、J=7.60Hz、2.4Hz、1H)、5.99(s、1H)、5.15(s、2H)、3.93〜3.96(m、2H)、3.21〜3.22(m、2H)、3.20〜3.21(m、1H)、2.90(s、6H)、2.45〜2.60(m、1H)、2.20〜2.35(m、1H);LCMS m/z 426(M+H)
【0177】
実施例4:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0178】
【化60】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(およそ200mg、0.8mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−メチル−3−ピロリジンアミン(およそ217mg、0.8mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(96mg、0.8mmol)、CuI(161mg、0.8mmol)、およびKCO(350mg、2.5mmol)混合物を数回脱気し、その後アルゴンで通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、標的化合物を得た(60mg、18%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.59(s、1H)、8.14(d、J=2.40Hz、1H)、7.89(m、2H)、7.58(d、J=8.40Hz、1H)、7.53(d、J=8.00Hz、1H)、7.01(d、J=9.60Hz、1H)、6.32(dd、J=7.60、2.40Hz、1H)、6.07(d、J=2.40Hz、1H)、5.23(s、2H)、3.68〜4.08(m、5H)、2.80(s、3H)、2.52〜2.62(m、1H)、2.32〜2.41(m、1H);ES−LCMS m/z 412(M+H)
【0179】
実施例5:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3R)−3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0180】
【化61】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(50mg、0.15mmol)、(3R)−N−メチル−3−ピロリジンアミン(16.6mg、0.16mmol)、およびKCO(41.6mg、0.30mmol)をDMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間撹拌した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをHPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3R)−3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを得た(12.09mg、20%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.56(s、1H)、8.09(s、1H)、7.90(dd、J=2.00Hz、1H)、7.67(dd、J=8.00Hz、1H)、7.58(dd、J=7.60Hz、1H)、7.51(dd、J=8.40Hz、1H)、6.76(dd、J=8.80、1H)、6.32(dd、J=7.60、1H)、6.07(s、1H)、5.23(s、2H)、3.99〜4.00(m、1H)、3.88〜3.93(m、1H)、3.73〜3.81(m、2H)、3.62〜3.64(m、1H)、2.80(s、3H)、2.50〜2.58(m、1H)、2.22〜2.33(m、1H);LCMS m/z 411(M+H)
【0181】
実施例6:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3S)−3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0182】
【化62】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(50mg、0.15mmol)、(3S)−N−メチル−3−ピロリジンアミン(16.6mg、0.16mmol)、およびKCO(41.6mg、0.30mmol)をDMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間撹拌した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをHPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3S)−3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを得た(17.5mg、31%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.56(s、1H)、8.09(s、1H)、7.90(dd、J=2.00Hz、1H)、7.67(dd、J=8.00Hz、1H)、7.58(dd、J=7.60Hz、1H)、7.51(dd、J=8.40Hz、1H)、6.76(dd、J=8.80、1H)、6.32(dd、J=7.60、1H)、6.07(s、1H)、5.23(s、2H)、3.99〜4.00(m、1H)、3.88〜3.93(m、1H)、3.73〜3.81(m、2H)、3.62〜3.64(m、1H)、2.80(s、3H)、2.50〜2.58(m、1H)、2.22〜2.33(m、1H);LCMS m/z 411(M+H)
【0183】
実施例7:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0184】
【化63】

乾燥DMF(3mL)中の3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチルピロリジン(0.2g、0.9mmol)、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(0.2g、0.6mmol)、およびKCO(0.17g、1.2mmol)混合物を、110℃で終夜撹拌した。反応が完了したことをLCMSが示した後、反応混合物をろ過し、ろ過液を分取用HPLCにより精製して、試料量の化合物4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを茶色油状物として得た(40mg、12.7%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 1.1(b、1H)、1.4(s、9H)、2.8(s、3H)、1.98(m、5H)、3.4(m、1H)、3.5(m、1H)、37(m、1H)、3.9(m、1H)、5.2(s 2H)、6.1(s、1H)、6.4(m、1H)、7.1(m、1H)、7.5〜7.6(m、2H)、7.9(m、1H)、8.1(s、1H)、8.6(s、1H);LCMS m/z 526(M+H)
【0185】
実施例8:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0186】
【化64】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(40mg、0.076mmol)を、CHCl中のTFA溶液(20%、5mL)に0℃で溶解し、混合物を室温で1時間撹拌した。反応が完了していたことをLCMSが示した後、反応溶液を真空下で濃縮して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを茶色油状物として得た(10mg、31%):H−NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 1.2(d、3H)、2.6(m、1H)、2.7(s、1H)、3.4(m、1H)、3.6(m、1H)、3.7(m、1H)、3.9(m、1H)、4.0(m、1H)、5.2(s、2H)、6.0(s、1H)、6.3(m、1H)、6.8(m、1H)、7.5(d、1H)、7.6(m、1H)、7.7(m、1H)、7.8(m、1H)、8.1(s、1H)、8.5(s、1H);LCMS m/z 426(M+H)
【0187】
実施例9:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0188】
【化65】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(およそ200mg、0.8mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(およそ228mg、0.8mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(96mg、0.8mmol)、CuI(161mg、0.8mmol)、およびKCO(350mg、2.5mmol)混合物を数回脱気し、その後アルゴンで通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、表題化合物を得た(65mg、19%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.55(d、J=2.40Hz、1H)、7.96(d、J=2.80Hz、1H)、7.89(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、7.56(d、J=8.40Hz、1H)、7.49(dd、J=9.20、2.40Hz、2H)、6.54(d、J=9.20Hz、1H)、6.27(dd、J=7.60、2.80Hz、1H)、6.04(d、J=2.40Hz、1H)、3.25〜3.75(m、5H)、2.66〜2.72(m、2H)、2.20〜2.29(m、1H)、1.85〜1.92(m、1H)、1.15(t、J=7.60Hz、3H);ES−LCMS m/z 426(M+H)
【0189】
実施例10:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3R)−3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0190】
【化66】

1,4−ジオキサン(2.5mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(88mg、0.370mmol)、(3R)−1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(100mg、0.370mmol)、KCO(102mg、0.740mmol)、NaI(111mg、0.740mmol)、CuI(28.2mg、0.148mmol)、およびtrans−N,N’−ジメチルアミノシクロヘキサン(21.1mg、0.148mmol)混合物を、N下で10分間脱気した。反応物を密閉し、その後155℃槽に設置し、15時間撹拌した。80%の変換がLCMSにより示された。反応物を25℃に冷却し、その後EtOAcおよび10%NaCO水溶液に注いだ。層を分離し、水性層をEtOAcで抽出した。混合した有機層を、塩水で洗浄し(1×)、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で薄茶色油状物に濃縮した。CHCN/水(0.5%TFA含有)勾配(12分間で10:90〜100:0;hv=220nm)を使用して、Agilent社製逆相で精製し、生成物をTFA塩として得た。残留物をEtOAcおよび1N NaOHで希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。混合した有機層を、塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、白色固形物として表題化合物を得た(58mg、収率36%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.57(br s、1H)、8.04(br s、1H)、7.72(broad dt、J=8.4、2.4Hz、1H)、7.47(broad dt、J=9.0、2.7Hz、1H)、7.42(br d、J=8.4Hz、1H)、7.21(br d、J=7.6Hz、1H)、6.4(br d、J=9.0Hz、1H)、6.07(broad dt、J=7.6、2.7Hz、1H)、6.0(br s、1H)、5.14(s、2H)、3.73(dd、J=10.2、6.0Hz、1H)、3.68〜3.58(m、1H)、3.55〜3.42(m、2H)、3.30(dd、J=10.0、5.3Hz、1H)、2.73(q、J=7.1Hz、2H)、2.30〜2.20(m、1H)、1.96〜1.85(m、1H)、1.15(t、J=7.1Hz、3H);ES−LCMS m/z 426(M+H)
【0191】
表題化合物をより大規模合成するために、代替的な手順を使用した。従って、トルエン(700mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(31.4g、133mmol)、(3R)−1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(39.4g、146mmol)、(1S,2S)−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン(9.44g、66.3mmol)、ヨウ化銅(I)(12.63g、66.3mmol)、炭酸カリウム(36.7g、265mmol)、およびヨウ化ナトリウム(0.994g、6.63mmol)混合物を、窒素で15分間パージし、その後還流しながら3時間加熱した。HPLCにより、約95%が完了し、4−ヨード類似体は約1%だったことが示された。これに、1当量(13g)のCuClおよび3当量(29g)のKClを添加し、混合物を還流しながら1時間加熱した。反応物を室温で終夜撹拌させておいた。反応物を、DCM(700mL)、2%水酸化アンモニウム水溶液(500mL)で希釈し、1時間撹拌した。混合物を、セライトでろ過し、DCMですすぎ、層を分離した。有機物を2%水酸化アンモニウム水溶液で洗浄し(4×500mL)、硫酸マグネシウムおよびdarco社製品で処理し、セライトでろ過し、40℃で約600mLに濃縮した。スラリーが周囲温度に冷却されるまで、混合物を撹拌した。その結果生じた固形物をろ過し、トルエンですすぎ、乾燥して、所望の生成物を薄ベージュ色固形物として得た(39.2g、69%):1H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.54(d、J=2.36Hz、1H)、8.02(d、J=2.57Hz、1H)、7.69(dd、J=8.32、2.47Hz、1H)、7.45(dd、J=8.94、2.67Hz、1H)、7.40(d、J=8.32Hz、1H)、7.18(d、J=7.61Hz、1H)、6.37(d、J=8.94Hz、1H)、6.04(dd、J=7.61、2.67Hz、1H)、5.98(d、J=2.67Hz、1H)、5.11(s、2H)、3.69(dd、J=10.28、6.27Hz、1H)、3.59(ddd、J=9.87、7.96、5.70Hz、1H)、3.39〜3.51(m、2H)、3.25(dd、J=10.28、5.45Hz、1H)、2.69(q、J=7.13Hz、2H)、2.21(dd、J=12.74、7.19Hz、1H)、1.80〜1.91(m、1H)、1.11(t、J=7.09Hz、3H);MS m/z 426(M+H);HPLCピーク滞留時間=1.74分。ろ過液を濃縮し、酢酸エチル(200mL)を添加し、混合物を1時間撹拌した。その結果生じた固形物をろ過し、更なる生成物を得た(6.9g、12%、純度約94%)。
【0192】
実施例11:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[(3S)−3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0193】
【化67】

1,4−ジオキサン(2.5mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(88mg、0.370mmol)、(3S)−1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−エチル−3−ピロリジンアミン(100mg、0.370mmol)、KCO(102mg、0.740mmol)、NaI(111mg、0.740mmol)、CuI(28.2mg、0.148mmol)、およびtrans−N,N’−ジメチルアミノシクロヘキサン(21.06mg、0.148mmol)混合物を、N下で10分間脱気した。反応物を密閉し、その後155℃槽に設置し、15時間撹拌した。LCMSは、変換が50〜60%であり、多くの(3S)−N−エチル−1−(5−ヨード−2−ピリジニル)−3−ピロリジンアミンが存在したことを示した。CuI(28.2mg、0.148mmol)およびtrans−N,N’−ジメチルアミノシクロヘキサン(21.1mg、0.148mmol)を更に添加し、その後脱気し、155℃で8時間加熱した。LCMSは70%の変換を示した。反応物を25℃に冷却し、その後EtOAcおよび10%NaCO水溶液に注いだ。層を分離し、水性層をEtOAcで抽出した。混合した有機層を、塩水で洗浄し(1×)、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で薄茶色固形物に濃縮した。CHCN/水(0.5%TFA含有)勾配(12分間で10:90〜100:0;hv=220nm)を使用して、Agilent社製逆相で精製して、生成物をTFA塩として得た。残留物をEtOAcおよび1N NaOHで希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。混合した有機層を、塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、36mg(収率22%)の表題化合物を白色固形物として得た:H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.57(br s、1H)、8.04(br s、1H)、7.72(broad dt、J=8.4、2.4Hz、1H)、7.47(broad dt、J=9.0、2.7Hz、1H)、7.42(br d、J=8.4Hz、1H)、7.21(br d、J=7.6Hz、1H)、6.4(br d、J=9.0Hz、1H)、6.07(broad dt、J=7.6、2.7Hz、1H)、6.0(br s、1H)、5.14(s、2H)、3.73(dd、J=10.2、6.0Hz、1H)、3.68〜3.58(m、1H)、3.55〜3.42(m、2H)、3.30(dd、J=10.0、5.3Hz、1H)、2.73(q、J=7.1Hz、2H)、2.30〜2.20(m、1H)、1.96〜1.85(m、1H)、1.15(t、J=7.1Hz、3H);ES−LCMS m/z 426(M+H)
【0194】
実施例12:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(アミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0195】
【化68】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(およそ200mg、0.8mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジンアミン(およそ205mg、0.8mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(96mg、0.8mmol)、CuI(161mg、0.8mmol)、およびKCO(350mg、2.5mmol)混合物を数回脱気し、その後アルゴンで通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、表題化合物得た(30mg、10%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.59(s、1H)、8.10(d、J=2.40Hz、1H)、7.90(dd、J=8.40、1.60Hz、1H)、7.80(dd、J=10.80、2.40Hz、1H)、7.58(d、J=8.00Hz、1H)、7.52(d、J=7.60Hz、1H)、6.90(d、J=9.20Hz、1H)、6.31(dd、J=12.40、1.60Hz、1H)、6.06(d、J=2.00Hz、1H)、5.22(s、2H)、4.09〜4.13(m、1H)、3.89〜3.95(m、1H)、3.67〜3.79(m、3H)、2.49〜2.58(m、1H)、2.23〜2.32(m、1H);ES−LCMS m/z 398(M+H)
【0196】
実施例13:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(1,3’−ビピロリジン−1’−イル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0197】
【化69】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(およそ200mg、0.8mmol)、1’−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−1,3’−ピロリジン(およそ251mg、0.8mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(96mg、0.8mmol)、CuI(161mg、0.8mmol)、およびKCO(350mg、2.5mmol)混合物を数回脱気し、その後アルゴンで通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、表題化合物を得た(20mg、6%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.54(d、J=2.00Hz、1H)、8.02(d、J=2.80Hz、1H)、7.69(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、7.46(dd、J=9.20、2.40Hz、1H)、7.40(d、J=8.40Hz、1H)、6.38(d、J=9.20Hz、1H)、6.05(dd、J=7.20、2.80Hz、1H)、6.98(d、J=2.80Hz、1H)、5.11(s、1H)、3.35〜3.82(m、4H)、2.90〜2.96(m、1H)、2.60〜2.70(m、3H)、1.85〜2.30(m、7H);ES−LCMS m/z 452.4(M+H)
【0198】
実施例14:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(4−モルホリニル)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0199】
【化70】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(およそ200mg、0.8mmol)、4−[1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニル]モルホリン(およそ264mg、0.8mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(96mg、0.8mmol)、CuI(161mg、0.8mmol)、およびKCO(350mg、2.5mmol)混合物を数回脱気し、アルゴンで通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、表題化合物を得た(55mg、15%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.53(d、J=2.00Hz、1H)、8.02(d、J=2.40Hz、1H)、7.69(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、7.45(dd、J=8.80、2.40Hz、1H)、7.39(d、J=8.40Hz、1H)、7.23(s、1H)、7.18(d、J=7.60Hz、1H)、6.37(d、J=8.80Hz、1H)、6.05(dd、J=7.60、2.40Hz、1H)、5.98(d、J=2.80Hz、1H)、5.11(s、2H)、3.79(t、J=7.20Hz、1H)、3.73(t、J=4.40Hz、3H)、3.64(t、J=9.60Hz、1H)、3.36〜3.43(m、1H)、3.28(t、J=8.80Hz、1H)、2.90〜2.99(m、1H)、2.49〜2.59(m、3H)、2.20〜2.28(m、1H)、1.88〜1.96(m、3H);ES−LCMS m/z 468(M+H)
【0200】
実施例15:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)オキシ]メチル}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0201】
【化71】

THF(2mL)中の6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−(ヒドロキシメチル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.318mmol)、PPh(104mg、0.398mmol)、および5−クロロ−2(1H)−ピリジノン(51.5mg、0.398mmol)溶液を25℃で充填した40mLのバイアルに、THF(2mL)中のDIAD(0.077mL、0.398mmol)を、1滴ずつの様式で2分間にわたって注射器で添加した。反応物を25℃で終夜撹拌し、その結果LCMS分析は生成物の形成を確認した。反応物を真空下で濃縮し、逆相クロマトグラフィーにより精製し、線形0.5%〜50%の0.1%TFA含有CHCN−HO勾配で溶出して、表題化合物を以下の暗色油状物として得た(9.4mg、5%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 2.26〜2.42(m、1H)、2.56〜2.71(m、1H)、2.99(s、6H)、3.59(dt、J=10.5、8.1Hz、1H)、3.71〜3.79(m、1H)、3.83(ddd、J=10.4、8.8、3.7Hz、1H)、4.00〜4.14(m、2H)、5.33(d、J=0.9Hz、2H)、6.51(dd、J=7.1、1.7Hz、1H)、6.62(d、J=1.1Hz、1H)、6.82(d、J=9.2Hz、1H)、6.94(d、J=8.8Hz、1H)、7.57(d、J=7.1Hz、1H)、7.74(ddd、J=8.9、7.6、2.6Hz、2H)、8.10(d、J=2.1Hz、1H)、8.15(d、J=2.4Hz、1H);EI−LCMS m/z 427(M+H)
【0202】
実施例16:4−{[(6−クロロ−3−ピリジニル)オキシ]メチル}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0203】
【化72】

THF(2mL)中の6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−(ヒドロキシメチル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.318mmol)、PPh(104mg、0.398mmol)、および6−クロロ−3−ピリジノール(51.5mg、0.398mmol)溶液を25℃で充填した40mLのバイアルに、THF(2mL)中のDIAD(0.077mL、0.398mmol)を、1滴ずつの様式で2分間にわたって注射器で添加した。反応物を25℃で終夜撹拌し、その結果LCMS分析は生成物の形成を示した。反応物を真空下で濃縮し、中圧シリカゲルクロマトグラフィー(溶出剤として2〜30%メタノール/DCMを用いたbiotage社製品)により精製して、暗色固形物としてを表題化合物を得た(22mg、16%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 1.89〜2.03(m、1H)、2.28〜2.45(m、7H)、2.98〜3.10(m、1H)、3.31〜3.36(m、1H)、3.45(td、J=10.1、7.1Hz、1H)、3.66〜3.75(m、1H)、3.82(dd、J=10.1、7.3Hz、1H)、5.15(d、J=0.9Hz、2H)、6.52(dd、J=7.0、1.8Hz、1H)、6.61(d、J=9.0Hz、1H)、6.69(d、J=1.3Hz、1H)、7.39(d、J=8.8Hz、1H)、7.49〜7.58(m、2H)、7.61(d、J=7.1Hz、1H)、8.04(d、J=2.1Hz、1H)、8.15(d、J=2.8Hz、1H);EI−LCMS m/z 427(M+H)
【0204】
実施例17:4−{[(2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0205】
【化73】

フラスコ中の6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−ヒドロキシ−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(150mg、0.499mmol)およびトリフェニルホスフィン(210mg、0.799mmol)混合物を、ジクロロメタン(3ml)に溶解された2−ピリジニルメタノール(65.4mg、0.599mmol)で処理した。ビス(1,1−ジメチルエチル)(E)−1,2−ジアゼンジカルボキシレート(184mg、0.799mmol)を2つに分けて添加し、反応混合物を25℃で2時間撹拌し、その後窒素ガス気流下で濃縮した。逆相HPLC(1〜50%勾配)により精製し、生成物を含有する画分をMP炭酸樹脂で処理し、ろ過し、濃縮することにより、粗生成物を得た。残留物を、ISCO社製アミンカラムを使用した順相クロマトグラフィーにより精製して(ジクロロメタン中の0〜7%メタノール)、表題化合物を白色固形物として得た(77mg、39%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.54(d、J=4.9Hz、1H)、7.97(d、J=2.4Hz、1H)、7.87(dt、J=7.7、1.7Hz、1H)、7.56(d、J=7.7Hz、1H)、7.52〜7.46(m、1H)、7.38(br dd、J=7.5、5.8Hz、1H)、6.56(d、J=8.8Hz、1H)、6.27(dd、J=7.5、2.7Hz、1H)、6.05(d、J=2.7Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.85〜3.73(m、1H)、3.66(t、J=8.7Hz、1H)、3.41(dd、J=10.3、6.9Hz、1H)、3.33〜3.20(m、1H)、2.97〜2.86(m、1H)、2.32(s、6H)、2.39〜2.23(m、1H)、1.98〜1.83(m、1H);ES−LCMS m/z 392(M+H)
【0206】
実施例18:4−{[(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0207】
【化74】

6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−ヒドロキシ−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(102mg、0.340mmol)およびトリフェニルホスフィン(223mg、0.849mmol)混合物を、ジクロロメタン(3ml)に溶解された(3,5−ジフルオロ−2−ピリジニル)メタノール(59.1mg、0.408mmol)で処理した。ビス(1,1−ジメチルエチル)(E)−1,2−ジアゼンジカルボキシレート(195mg、0.849mmol)を2つに分けて添加し、反応混合物を25℃で2時間撹拌し、その後窒素気流下で濃縮した。逆相HPLC(1〜50%勾配)により精製し、生成物を含有する画分を濃縮することにより、残留物を得た。残留物をNaHCO水溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、白色固形物として得た(65mg、収率45%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.36(d、J=2.4Hz、1H)、8.02(d、J=2.4Hz、1H)、7.46(dd、J=9.0、2.6Hz、1H)、7.28〜7.21(m、1H)、7.15(d、J=7.6Hz、1H)、6.37(d、J=9.0Hz、1H)、6.07(d、J=2.7Hz、1H)、5.99(dd、J=7.6 2.7Hz、1H)、5.15(s、2H)、3.83〜3.73(m、1H)、3.64(t、J=8.9Hz、1H)、3.40(dt、J=10.1、6.9Hz、1H)、3.28(t、J=9.0Hz、1H)、2.91〜2.78(m、1H)、2.32(s、6H)、2.28〜2.18(m、1H)、2.02〜1.88(m、1H);ES−LCMS m/z 428(M+H)
【0208】
実施例19:4−{[(4−クロロ−5−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0209】
【化75】

6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−ヒドロキシ−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(150mg、0.499mmol)およびトリフェニルホスフィン(327mg、1.249mmol)混合物を、ジクロロメタン(5mL)に溶解された(4−クロロ−5−フルオロ−2−ピリジニル)メタノール(81mg、0.499mmol)で処理した。ビス(1,1−ジメチルエチル)(E)−1,2−ジアゼンジカルボキシレート(287mg、1.249mmol)を2つに分けて添加し、反応混合物を25℃で2時間撹拌し、その後窒素ガス気流下で濃縮した。逆相HPLC(1〜50%勾配)により精製し、生成物を含有する画分を濃縮することにより、残留物を得た。残留物をNaHCO水溶液で処理し、酢酸エチルで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、表題化合物を白色固形物として得た(114mg、51%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.46(s、1H)、8.06(d、J=2.7Hz、1H)、7.56〜7.48(m、2H)、7.21(d、J=7.6Hz、1H)、6.43(d、J=9.0Hz、1H)、6.09(dd、J=7.4、2.5Hz、1H)、5.98(d、J=2.7Hz、1H)、5.10(s、2H)、3.95〜3.84(m、1H)、3.77〜3.65(br m、2H)、3.55〜3.22(br m、2H)、2.60(br s、6H)、2.47〜2.29(br m、2H);ES−LCMS m/z 444(M+H)
【0210】
実施例20:4−{[(5−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0211】
【化76】

ジクロロメタン(5mL)中の6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−4−ヒドロキシ−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.333mmol)およびトリフェニルホスフィン(140mg、0.533mmol)溶液を、(5−フルオロ−2−ピリジニル)メタノール(50.8mg、0.400mmol)で、その後ビス(1,1−ジメチルエチル(E)−1,2−ジアゼンジカルボキシレート(123mg、0.533mmol)で処理した。終夜撹拌した後、反応物を、(5−フルオロ−2−ピリジニル)メタノール(50.8mg、0.400mmol)、トリフェニルホスフィン(140mg、0.533mmol)、およびビス(1,1−ジメチルエチル)(E)−1,2−ジアゼンジカルボキシレート(123mg、0.533mmol)で更に処理した。2時間撹拌した後、反応物を真空下で濃縮し、5−50%CHCN/HOを使用してAgilent社製半分取用HPLCにより残留物を精製した。その結果生じた残留物を飽和NaHCO水溶液で処理し、EtOAcで抽出した。混合した抽出物を乾燥し(NaSO)、ろ過し、真空下で濃縮して、表題化合物を得た(61mg、44%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 8.46(s、1H)、8.05(d、J=2.7Hz、1H)、7.51〜7.41(m、3H)、7.19(d、J=7.6Hz、1H)、6.39(d、J=9.0Hz、1H)、6.06(dd、J=7.6、2.7Hz、1H)、6.01(d、J=2.4Hz、1H)、5.13(s、2H)、3.79(t、J=8.3Hz、1H)、3.65(t、J=9.4Hz、1H)、3.47〜3.36(m、1H)、3.33〜3.20(m、1H)、2.81(br s、1H)、2.32(s、6H)、2.29〜2.18(m、1H)、2.01〜1.86(m、1H);ES−LCMS m/z 410(M+H)
【0212】
実施例21:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−5’−メチル−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0213】
【化77】

1,4−ジオキサン(20mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(83mg、0.35mmol)、1−(5−ブロモ−3−メチル−2−ピリジニル)−N,N−ジメチル−3−ピロリジンアミン(100mg、0.35mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(14mg、0.1mmol)、CuI(27mg、0.14mmol)、およびKCO(97mg、0.70mmol)混合物をアルゴンで脱気した。この混合物を密閉し、150℃で15時間加熱した時、TLC分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物を分取用HPLCにより精製して(0.1%NH−HOを有するMeCN/水で溶出した)、表題化合物を得た(25mg、15%):H NMR(400MHz、CDCl)δppm 2.29〜2.38(m、1H)、2.48(s、3H)、2.55(dd、J=6.7、3.8Hz、1H)、2.97(d、JJ=2.5Hz、1H)、3.00(s、6H)、3.76(d、J=8.4Hz、1H)、3.88(dd、J=10.4、8.2Hz、1H)、3.96〜4.08(m、2H)、5.23(d、J=2.2Hz、2H)、6.08(s、J=2.3Hz、1H)、6.33(dd、J=7.4、2.7Hz、1H)、7.52(dd、J=7.7、2.8Hz、1H)、7.59(d、J=6.2HZ、1H)7.66(s、1H)、7.93(dd、J=8.4、2.6Hz、1H)、8.04(s、1H)、8.58(s、1H);ES−LCMS m/z 440(M+H)
【0214】
実施例22:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[メチル(1−メチルエチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0215】
【化78】

1,4−ジオキサン(10mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(71.4mg、0.302mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−メチル−N−(1−メチルエチル)−3−ピロリジンアミン(90mg、0.302mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(17.7mg、0.121mmol)、CuI(22.9mg、0.121mmol)、NaI(90mg、0.604mmol)、およびKCO(83mg、0.604mmol)混合物を数回脱気し、乾燥窒素で通気した。この混合物を密閉反応槽中で15時間130℃で加熱した時、LC/MS分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOACを用いたISCO社製品)により精製して、表題化合物を得た(34mg、25%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.58(d、J=1.76Hz、1H)、7.99(dd、J=2.30Hz、0.29Hz 1H)、7.91(s、1H)、7.60(d、J=0.73、1H)、7.50〜7.55(m、2H)、6.59(d、J=9.35Hz、1H)、6.29(d、J=7.63、1H)、6.06〜6.08(m、1H)、5.24(s、2H)、3.79〜3.86(m、2H)、3.65〜3.73(m、2H)、3.03〜3.17(m、3H)、2.18〜2.41(m、3H)、1.81〜1.93(m、1H)、1.09(d、J=0.24HZ、6H);ES−LCMS m/z 454(M+H)
【0216】
実施例23:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[エチル(メチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0217】
【化79】

1,4−ジオキサン(10mL)中の4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(71.4mg、0.302mmol)、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−メチル−N−(1−メチルエチル)−3−ピロリジンアミン(90mg、0.302mmol)、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(17.7mg、0.121mmol)、CuI(22.9mg、0.121mmol)、NaI(90mg、0.604mmol)、およびKCO(83mg、0.604mmol)混合物を数回脱気し、乾燥窒素で通気した。この混合物を130℃で15時間加熱した時、LC/MS分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOACを用いたISCO社製品)により精製して、表題化合物を得た(34mg、25%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.55(dd、J=2.44、0.62Hz、1H)、8.12(dd、J=2.55Hz、0.51Hz 1H)、7.89(dd、J=8.43、2.47Hz、1H)、7.77(dd、J=9.24、2.58Hz 1H)、7.51〜7.57(m、2H)、6.88(d、J=0.38Hz、1H)、6.30(dd、J=7.66、2.71Hz、1H)、6.05(d、J=2.69Hz、1H)、5.21(s、2H)、4.16(m、1H)、4.07(m、1H)、3.78(m、2H)、3.60(m、1H)、2.92(s、3H)、3.27(m、2H)、2.61(m、1H)2.36(m、1H)1.37(t、J=7.28Hz、3H);ES−LCMS m/z 440(M+H)
【0218】
実施例24:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロヘキシルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0219】
【化80】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−シクロヘキシル−3−ピロリジンアミン(137mg、0.423mmol)および4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(100mg、0.423mmol)を、1,4−ジオキサン(10mL)中で撹拌させておき、溶解した。次に、NaI(127mg、.845mmol)、KCO(117mg、0.845mmol)、およびCuI(32.2mg、0.169mmol)を添加し、反応混合物を乾燥窒素で15分間通気した。その後、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(24.5mg、0.169mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を130℃で15時間撹拌および加熱させておいた時、LC/MS分析が反応の完了を示した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOACを用いたISCO社製品)により精製して、表題化合物を得た(79mg、収率40%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.55(dd、J=2..07、0.35Hz、1H)、7.96(dd、J=1.42Hz、1.26Hz 1H)、7.89(dd、J=8.41、2.50Hz、1H)、7.46〜7.52(m、3H)、6.55(dd、J=8.70、0.32Hz、1H)、6.27(dd、J=7.58、2.74Hz、1H)、6.04(d、J=0.11Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.74〜3.78(m、1H)、3.59〜3.72(m、2H)、3.41〜3.45(m、1H)、3.20〜3.24(m、1H)2.57〜2.65(m、1H)、2.25〜2.37(m、1H)、1.63〜2.03(m、6H)、1.09〜1.36(m、5H);ES−LCMS m/z 480(M+H)
【0220】
実施例25:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロペンチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0221】
【化81】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(500mg、1.557mmol)およびシクロペンチルアミン(3ml、過剰量)混合物を密閉し、その後120℃に加熱し、終夜撹拌させておいた。反応混合物を室温に冷却させておき、シリカゲルのパッドでろ過した。ろ過液を濃縮して、生成物1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−シクロペンチル−3−ピロリジンアミンを薄茶色油状物として収集した(131mg、40%):ES−LCMS m/z 311(M+H)
【0222】
上記1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−シクロペンチル−3−ピロリジンアミン(131mg、0.423mmol)および4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(100mg、0.423mmol)混合物を、1,4−ジオキサン(10mL)中で撹拌および溶解させておいた。次に、NaI(127mg、0.845mmol)、KCO(117mg、0.845mmol)、およびCuI(32.2mg、0.169mmol)を添加し、反応混合物を乾燥窒素で15分間通気した。その後、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(24.5mg、0.169mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を130℃に加熱し、15時間撹拌させておいた。25℃に冷却した後、溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOAcを用いたISCO社製品)により精製して、以下の表題化合物を得た(79mg、40%):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.65(dd、J=1.35、1.10Hz、1H)、7.95〜8.01(m、1H)、7.57(d、J=8.76、1H)、7.52(d、J=7.59Hz、1H)、7.43〜7.46(m、1H)、6.46(m、1H)、6.46(m、1H)、6.09(d、J=7.63Hz、1H)、5.91(d、J=2.84Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.57〜3.63(m、1H)、3.46〜3.54(m、1H)、3.28〜3.38(m、4H)、3.06〜3.18(m、2H)2.08〜2.17(m、1H)、1.71〜1.84(m、3H)、1.55〜1.66(m、2H)、1.42〜1.50(m、2H);ES−LCMS m/z 466(M+H)
【0223】
実施例26:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0224】
【化82】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.30mmol)、4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン(51.2mg、0.33mmol)、およびKCO(125mg、0.906mmol)をDMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間撹拌した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それを分取用HPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンを得た(7.55mg、5%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.48(d、J=2.4Hz、1H)、7.99(d、J=2.8Hz、1H)、7.82(dd、J=4.4、2.4Hz、1H)、7.51(d、J=2.4Hz、1H)、7.50(d、J=1.2Hz、1H)、7.45(dd、1H)、6.91(d、J=8.8Hz、1H)、6.21(dd、J=7.6、2.8Hz、1H)、5.98(d、J=2.8Hz、1H)、5.14(s、2H)、4.43(d、2H)、3.55〜3.56(m、2H)、3.33(m、1H)、3.06〜3.09(m、2H)、2.87〜2.94(m、2H)、2.12〜2.15(m、4H)、2.07〜2.08(m、2H)、1.50〜1.70(m、2H);LCMS m/z 466.3(M+H)
【0225】
実施例27:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(3−{[2−(メチルオキシ)エチル]アミノ}−1−ピロリジニル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0226】
【化83】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(200mg、0.623mmol)および2−(メチルオキシ)エタンアミン(5mL、過剰量)混合物を、100℃に加熱し、終夜撹拌させておいた。粗反応混合物をシリカゲルのパッドでろ過し、ろ過液を濃縮して、1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−ピロリジンアミンを薄茶色油状物として得た(177mg、85%):ES−LCMS m/z 301(M+H)。上記1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−[2−(メチルオキシ)エチル]−3−ピロリジンアミン(177mg、0.590mmol)および4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(140mg、0.590mmol)混合物を、1,4−ジオキサン(10mL)中で撹拌および溶解させておいた。NaI(177mg、1.179mmol)、KCO(163mg、1.179mmol)、およびCuI(44.9mg、0.236mmol)を添加し、反応混合物を乾燥窒素で15分間通気した。その後、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(33.5mg、0.236mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を130℃に加熱し、15時間撹拌させておいた。25℃に冷却した後、溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOACを用いたISCO社製品)により精製して、表題化合物を得た(34mg、25%):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.55(dd、J=2.10、0.38Hz、1H)、7.96(dd、J=2.34Hz、0.30Hz 1H)、7.89(dd、J=8.41、2.50Hz、1H)、7.47〜7.59(m、3H)、6.55(dd、J=9.08、0.32Hz、1H)、6.27(dd、J=7.63、2.74Hz、1H)、6.04(d、J=2.69Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.70〜3.72(m、1H)、3.59〜3.65(m、1H)、3.43〜3.51(m、4H)、3.33(s、3H)3.25〜3.29(m、1H)、2.82〜2.87(m、2H)、2.26〜2.34(m、1H)、1.87〜1.95(m、1H);ES−LCMS m/z 456(M+H)
【0227】
実施例28:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0228】
【化84】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(150mg、0.467mmol)およびテトラヒドロ−2H−ピラン−4−アミン(142mg、1.401mmol)混合物を、アセトニトリルに溶解した。反応槽を密閉し、120℃に加熱し、終夜撹拌した。反応混合物を25℃に冷却させておき、その後シリカゲルのパッドでろ過した。ろ過液を濃縮し、生成物1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3−ピロリジンアミンを、茶色油状物として収集した(50mg、33%):ES−LCMS m/z 327(M+H)。上記1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イル)−3−ピロリジンアミン(50mg、0.153mmol)および4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(36.3mg、0.153mmol)混合物を、1,4−ジオキサン(10mL)中で撹拌および溶解させておいた。次に、NaI(45.9mg、0.307mmol)、KCO(42.4mg、0.307mmol)、およびCuI(11.68mg、0.061mmol)を添加し、反応混合物を乾燥窒素で15分間通気した。その後、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(8.7mg、0.061mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を130℃に加熱し、15時間撹拌した。25℃に冷却した後、溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOACを用いたISCO社製品)により精製して、29mgの表題化合物を得た(39%収率):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.64(dd、J=2.52、0.12Hz、1H)、7.93〜8.02(m、2H)、7.56〜7.58(m、1H)、7.51〜7.53(m、1H)、7.41〜7.47(m、1H)、6.42〜6.47(m、1H)、6.07〜6.12(m、1H)、5.91(d、J=2.79Hz、1H)、5.21(s、2H)、3.77〜3.84(m、2H)、3.46〜3.64(m、3H)、3.23〜3.39(m、5H)、3.06〜3.14(m、1H)、2.05〜2.16(m、1H)、1.69〜1.87(m、4H)、1.15〜1.28(m、2H);ES−LCMS m/z 482(M+H)
【0229】
実施例29:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(プロピルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0230】
【化85】

1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−3−ピロリジニルメタンスルホナート(250mg、0.778mmol)および1−プロパンアミン(230mg、3.89mmol)混合物を、アセトニトリル中で撹拌および溶解させておいた。反応槽を密閉し、120℃に加熱し、終夜撹拌した。反応混合物を25℃に冷却させておき、その後シリカゲルのパッドでろ過した。ろ過液を濃縮することにより、生成物1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−プロピル−3−ピロリジンアミンを茶色油状物として得た(96mg、43%:ES−LCMS m/z 286(M+H)
【0231】
上記1−(5−ブロモ−2−ピリジニル)−N−プロピル−3−ピロリジンアミン(96mg、0.338mmol)および4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−2(1H)−ピリジノン(80mg、0.338mmol)混合物を、1,4−ジオキサン(10mL)中で撹拌および溶解させておいた。NaI(101mg、0.676mmol)、KCO(93mg、0.676mmol)、およびCuI(25.7mg、0.135mmol)を添加し、反応混合物を乾燥窒素で15分間通気した。その後、trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン(19.2mg、0.135mmol)を添加し、反応槽を密閉した。反応物を130℃に加熱し、15時間撹拌した。溶媒を減圧下で取り除き、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(溶出剤として0〜15%メタノール/EtOACを用いたISCO社製品)により精製して、表題化合物を得た(72mg、49%収率):H NMR(400MHz、DMSO−d)δppm 8.65(d、J=0.15Hz、1H)、7.93〜8.02(m、2H)、7.50〜7.59(m、2H)、7.42〜7.46(m、1H)、6.44(d、J=9.00Hz、1H)、6.09(dd、J=7.63、2.79Hz、1H)、5.91(d、J=0.10Hz、1H)、5.19(s、2H)、3.43〜3.59(m、2H)、3.27〜3.39(m、4H)、3.11〜3.17(m、1H)、2.03〜2.12(m、1H)1.72〜1.83(m、1H)、1.34〜1.44(m、2H)、0.85(t、3H);ES−LCMS m/z 440(M+H)
【0232】
実施例30:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メトキシカルボニルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0233】
【化86】

3−(メトキシカルボニルアミノ)ピロリジン(62mg、0.3mmol)、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(100mg、0.3mmol)、およびKCO(166mg、1.21mmol)を、DMF(2mL)に溶解した。その後、混合物を110℃で18時間撹拌した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それを分取用HPLCにより精製して、標的分子4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メトキシカルボニルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(30mg、22%)を得た:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.56(d、J=2.00Hz、1H)、8.09(d、J=2.00Hz、1H)、7.95(dd、J=9.60、2.40Hz、1H)、7.90(dd、J=8.40、2.40Hz、1H)、7.56(t、J=8.00Hz、1H)、7.09(d、J=9.60Hz、1H)、6.32(dd、J=8.00、2.40Hz、1H)、6.07(d、J=2.80Hz、1H)、5.23(s、2H)、4.32〜4.53(m、1H)、3.84〜3.89(m、1H)、3.74〜3.83(m、2H)、3.52〜3.59(m、1H)、3.29(s、3H)、2.21〜2.30(m、1H)、2.03〜2.13(m、1H)。
【0234】
実施例31:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0235】
【化87】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(50mg、0.15mmol)、4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピペリジン(35.53mg、0.17mmol)、およびKCO(41.66mg、0.30mmol)を、DMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間加熱した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それを分取用HPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(10mg、18%)を得た:LCMS m/z 413(M+H−100[BOC])
【0236】
実施例32:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0237】
【化88】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチル−tert−ブチルオキシカルボニルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(10mg、0.019mmol)を、4N HCl/MeOH溶液(10mL)に溶解し、混合物を0℃で0.5時間撹拌した。出発物質が消費されたことをTLCが示した後、溶媒を真空下で取り除いて、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(5.4mg、71%)を得た:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.52(s、1H)、8.09(s、1H)、7.88(s、1H)、7.86(d、J=8Hz、1H)、7.53(d、J=7.6Hz、2H)、7.39(s、1H)、6.27(s、1H)、6.01(s、1H)、5.18(s、2H)、4.34(d、J=10.4Hz、2H)、3.32(s、1H)、3.22(s、2H)、2.68(s、3H)、2.25(d、J=10Hz、2H)、1.73(s、2H);LCMS m/z 425(M+H)
【0238】
実施例33:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
【0239】
【化89】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(50mg、0.15mmol)、3−ジメチルアミノピペリジン(27.1mg、0.16mmol)、およびKCO(41.66mg、0.30mmol)を、DMF(2mL)に溶解し、混合物を110℃で18時間加熱した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをTLC(CHCl:MeOH/20:1)および分取用HPLCにより精製して、4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(2.01mg、4%)を得た:H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.52(s、1H)、8.03(s、1H)、7.87(d、J=10.8Hz、1H)、7.53(d、J=9.2Hz、2H)、7.45(d、J=7.6Hz、1H)、6.93(d、J=8.8Hz、1H)、6.24(d、J=10.4Hz、1H)、6.02(s、1H)、5.18(s、2H)、4.53(d、J=13.6Hz、2H)、3.42(m、1H)、2.92(t、J=12Hz、2H)、2.82(s、6H)、2.08(d、J=12Hz、2H)、1.63〜1.67(m、2H);LCMS m/z 439(M+H)
【0240】
実施例34および35:4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアセトアミド)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンのエナンチオマー1および2
【0241】
【化90】

4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(フルオロ)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン(300mg、0.91mmol)、3−(N−メチルアセトアミド)ピロリジン(193mg、1.36mmol)、およびKCO(250mg、1.81mmol)を、DMF(6mL)に溶解し、混合物を110℃で12時間加熱した。上述の物質が消費されたことをLCMSが示した後、溶媒を真空下で取り除いて粗生成物を得、それをキラル分取用HPLCにより精製して以下を得た。
【0242】
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアセトアミド)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンのエナンチオマー1(17.64mg、11%)(滞留時間=13.33分):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.57(d、J=2.10Hz、1H)、8.02(d、J=2.40Hz、1H)、7.93(m、1H)、7.50〜7.59(m、3H)、6.61(m、1H)、6.30(m、1H)、6.06(s、1H)、5.23(s、2H)、3.64(m、2H)、3.50(m、2H)、3.02(s、3H)、2.21(s、2H)、2.13(s、2H)、1.13〜1.30(m、2H)。
【0243】
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアセトアミド)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オンのエナンチオマー2(15.76mg、10%)(滞留時間=15.24分):H NMR(400MHz、MeOH−d)δppm 8.57(d、J=2.10Hz、1H)、8.02(d、J=2.40Hz、1H)、7.93(m、1H)、7.50〜7.59(m、3H)、6.61(m、1H)、6.30(m、1H)、6.06(s、1H)、5.23(s、2H)、3.64(m、2H)、3.50(m、2H)、3.02(s、3H)、2.21(s、2H)、2.13(s、2H)、1.13〜1.30(m、2H)。
【0244】
キラルSFC(超臨界流体クロマトグラフィー)分離条件
器具:Berger MultiGram(商標)SFC、Mettler Toledo Co, Ltd社製
カラム:ChiralPak OJ、5μm、ダイセル化学工業株式会社製 250×20mm I.D.
移動相:A:超臨界CO、B:MeOH(0.05%DEA)、A:B=80:20、50mL/分
カラム温度:38℃;ノズル圧力:100Bar;ノズル温度:60℃;エバポレーター温度:20℃;トリマー温度:25℃;検出波長:220nm。
【0245】
MCHR1 pIC50決定FLIPR(商標)アッセイ:凍結U2OS細胞を、アッセイの24時間前に37℃水浴で迅速に解凍した。細胞を計数し、適切な濃度に希釈し、受容体の形質導入用に0.53%v/vのヒトMCHR1および0.13%v/vのGqi5 BacMamウイルス株と混合した。50uLのこの細胞懸濁液を、15,000細胞/ウェルの濃度で、Combi Multidrop(Thermo社製)を使用して、黒色384ウェル透明底プレート(Greiner社製)の10%FBS含有DMEM/F12培地中にプレーティングし、37℃で終夜保管した。特性を調べようとする化合物を、100%DMSO中3×10−3Mのストック溶液を作製することにより調製した。Beckman Biomek FXを使用して、ストック溶液を100%DMSO中1:4で連続希釈し、無反復の11ポイント曲線とした。2uLの化合物希釈液を、BiomekFXを使用してポリプロピレン384ウェルプレートにピペットで移動した。40uLの負荷緩衝液をプレートに添加することによって化合物プレートを希釈し、穏やかに振とうした。アッセイ時に、吸引によって培地を細胞プレートから取り除き、その後Matrix社製wellmateを使用して、20uLの負荷緩衝液(Calcium Plus Kit、MDC社製)を添加した。37℃で1時間インキュベーションした後、FLIPR(商標)装置により10uLの化合物をプレートに添加した。プレートを、MCHペプチドアゴニスト負荷プレートと共に、37℃で30分間インキュベートした。FLIPR(商標)では、基礎応答を10秒間収集し、その後負荷緩衝液中で4XEC50濃度に作製された10μLのMCH負荷を添加した。データを4分間収集し、非線形回帰分析曲線フィッティングプログラムに供して、MCHR1 pIC50を生成した。
【0246】
MCHR1 pIC50決定レポーター遺伝子アッセイ:アッセイは、黒色384ウェルアッセイプレートのDMEM/F12、5%FBS、2mM l−グルタミン中に、1万個細胞/ウェルでプレーティングされた細胞からなる。プレーティングした1日後、アッセイの16時間前に吸引によって媒質を取り除き、その後バックグラウンド信号雑音を低減するために50uLの無血清培地を添加した。化合物を、3×10−3Mのストック溶液を作製することにより調製した。Beckman Biomek FXを使用して、ストック溶液を100%DMSO中1:4で連続希釈し、無反復の11ポイント曲線とした。アッセイの日に、BeckmanFXを使用して、化合物(0.5uL)をアッセイプレートにピペットで移動した。37℃で45分間インキュベーションした後、4XEC50濃度のMCH(MCHR1)またはトロンビン(宿主)をプレートに添加し、適切な対照を準備した。その後、プレートを同じ条件下で5時間インキュベートした。光抑制条件下で、化合物/アッセイ溶液を吸引によってプレートから取り除き、その後SteadyGlo(商標)を含有する20uLの1:1溶液、並びに1mM CaClおよび1mM MgClを有するダルベッコリン酸緩衝生理食塩水を添加した。プレートを自己粘着性透明プレートシールで密閉し、無静電気ドライヤーシートで拭いて、静電荷による偽計数を低減させた。生成されたルシフェラーゼの量は、Viewlux(Perkin Elmer社製)を用いて1ウェル当たり2秒間の計数時間で定量化した。
【0247】
本発明の具体的な実施形態が本明細書中で例示され、詳細に記述されているが、本発明はそれらに限定されない。上記の詳細な記述は、本発明の典型として提供されており、本発明のいかなる制限をも構成しないと解釈されるべきである。改変は当業者にとって明白であり、本発明の趣旨から逸脱することのない改変は全て、添付の特許請求の範囲に含まれることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式Iの化合物またはその塩:
【化1】

(式中、
XおよびYが、−O−、−CH−、および=CH−からなる群から互いに独立して選択され、XおよびYが同時に−O−でなく、
‐‐が、所望により二重結合を形成する結合であり、
が、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iii)置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択され、
が、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、(iii)−C(O)NH、(iv)−C(O)R、(v)−SO、および(vi)C(O)ORからなる群から選択され、または
およびRが、それらが結合する窒素と共に互いに結合してヘテロ環を形成し、前記ヘテロ環が、1、2、または3個のR基で所望により置換されており、
各Rが、(i)ヒドロキシ基、(ii)非置換または置換C1〜3アルコキシ基、(iii)非置換または置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iv)非置換または置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から互いに独立して選択され、
各RおよびRが、H、F、Cl、CF、CH、CHCH、CHCF、シクロプロピル基、OMe、OEt、OiPr、O−シクロプロピル基、OCF、OCHCF、CN、NMe、N−ピロリジニル基、N−モルホリニル基、およびアセチル基からなる群から互いに独立して選択され、
が、(i)水素、(ii)置換または非置換の直鎖または分岐C1〜6アルキル基、および(iii)置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択され、
lが、0、1、または2を表し、
mが、0、1、2、または3を表し、
nが、0、1、2、または3を表し、
oが、0、1、2、または3を表す)。
【請求項2】
XおよびYが単結合によって結合している、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項3】
が、置換または非置換C1〜6アルキル基、および置換または非置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択され、RがHである、請求項1または2に記載の化合物またはその塩。
【請求項4】
が、置換C1〜6アルキル基または置換C3〜6シクロアルキル基である、請求項3に記載の化合物またはその塩。
【請求項5】
前記置換C1〜6アルキル基または置換C3〜6シクロアルキル基が、1〜6個のフッ素で置換されている、請求項4に記載の化合物またはその塩。
【請求項6】
が、置換C1〜6アルキル基である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項7】
前記C1〜6アルキル基が、1〜6個のフッ素で置換されている、請求項6に記載の化合物またはその塩。
【請求項8】
およびRが各々メチル基である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項9】
およびRが、それらが結合する窒素と互いに結合して、ピロリジニル基またはモルホリニル基を形成する、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項10】
およびRが、それらが結合する窒素と互いに結合して、置換または非置換ヘテロ環を形成する、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項11】
前記ヘテロ環が、1〜3個のR基で置換されている、請求項10に記載の化合物またはその塩。
【請求項12】
前記Rが、置換C1〜3アルコキシ基、置換C1〜6アルキル基、および置換C3〜6シクロアルキル基からなる群から選択される、請求項11に記載の化合物またはその塩。
【請求項13】
前記置換C1〜3アルコキシ基、置換C1〜6アルキル基、および置換C3〜6シクロアルキル基が、1〜6個のフッ素で置換されている、請求項12に記載の化合物またはその塩。
【請求項14】
前記lが1または2を表す、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項15】
前記lが1を表す、請求項14に記載の化合物またはその塩。
【請求項16】
前記mが0を表す、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項17】
前記nが0、1、または2を表す、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項18】
前記oが0、1、または2を表す、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項19】
前記化合物が、
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−5’−メチル−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(プロピルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[エチル(メチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[メチル(1−メチルエチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロヘキシルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロペンチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(3−{[2−(メチルオキシ)エチル]アミノ}−1−ピロリジニル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(1,3’−ビピロリジン−1’−イル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(4−モルホリニル)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(アミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メトキシカルボニルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[4−(N−メチルアミノ)−1−ピペリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアセトアミド)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(N−メチルアミノ)−4−メチル−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−フルオロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン
からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物またはその塩。
【請求項20】
前記化合物が、
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(エチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(メチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(ジメチルアミノ)−1−ピロリジニル]−5’−メチル−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(プロピルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[エチル(メチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−{3−[メチル(1−メチルエチル)アミノ]−1−ピロリジニル}−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロヘキシルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(シクロペンチルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(3−{[2−(メチルオキシ)エチル]アミノ}−1−ピロリジニル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−[3−(テトラヒドロ−2H−ピラン−4−イルアミノ)−1−ピロリジニル]−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン;
4−{[(5−クロロ−2−ピリジニル)メチル]オキシ}−6’−(1,3’−ビピロリジン−1’−イル)−2H−1,3’−ビピリジン−2−オン

からなる群から選択される、請求項19に記載の化合物またはその塩。
【請求項21】
少なくとも1つの他の抗肥満薬または抗糖尿病薬と組み合わせた、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその塩またはその医薬組成物。
【請求項22】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその塩を含んでなる医薬組成物。
【請求項23】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその塩および1つまたは複数の賦形剤を含んでなる医薬組成物。
【請求項24】
請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩と、少なくとも1つの賦形剤とを含んでなる医薬組成物を、哺乳動物に投与することを含んでなる治療方法であり、前記治療が、肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、またはそれらの組み合わせのためである、方法。
【請求項25】
前記治療が、肥満、糖尿病、またはその両方のためである、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記哺乳動物がヒトである、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
治療に使用するための、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項28】
活性治療用物質として使用するための、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその塩。
【請求項29】
肥満、糖尿病、高血圧、うつ病、不安症、薬物依存症、物質依存症、またはそれらの組み合わせの治療に使用するための薬剤の製造における、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物またはその塩の使用。
【請求項30】
前記治療が、肥満、糖尿病、またはその両方のためである、請求項29に記載の使用。
【請求項31】
置換ピリドン中間体(D)と、2−アミノピリジン中間体(E)とを反応させて2−アミノピリジン(F)を提供することを含んでなる、請求項1に記載の化合物またはその塩の製造方法。
【請求項32】
請求項1に記載の化合物またはその塩の製造方法であって、
(i)置換2−ハロ−5−ブロモピリジンを3−ヒドロキシピロリジンと共に塩基の存在下で加熱して、ヒドロキシピロリジン中間体(G)を提供し、
(ii)メシラート中間体(H)を形成し、
(iii)前記メシラート基を置換アミンで置換して、置換2−アミノピリジン中間体(E)を提供し、かつ
(iv)前記2−アミノピリジン中間体(E)と、置換ピリドン中間体(D)とを、銅の媒介でカップリングさせて、2−アミノピリジン−ピリドン(F)を提供すること
を含んでなる、方法。
【請求項33】
請求項1に記載の化合物またはその塩の製造方法であって、
(i)置換2−ハロ−5−ブロモピリジンを、塩基の存在下で置換ピペリジン、ピロリジン、またはアゼチジンで処理して、置換アミノピリジン中間体(E)を提供し、
(ii)置換アミノピリジン中間体(E)と、置換ピリドン中間体(D)とを、銅の媒介でカップリングさせて、2−アミノピリジン−ピリドン(F)を提供すること
を含んでなる、方法。
【請求項34】
請求項1に記載の化合物またはその塩の製造方法であって、
(i)イソニコチン酸メチルをそのN−オキシドに酸化させ、
(ii)該N−オキシドをメタノール中、無水酢酸で処理して、メチル2−オキソ−1,2−ジヒドロ−4−ピリジンカルボキシレートを提供し、
(iii)前記ピリジンカルボキシレートエステルをLiBHで還元し、第一級アルコールをTBDMSエーテルとして保護して、中間体(I)を提供し、
(iv)2−アミノピリジン中間体(E)と、中間体(I)とを、銅の媒介でカップリングさせて、置換中間体(J)を提供し、
(v)中間体(J)のシリル保護基を酸触媒で除去し、置換フェノールとの光延反応に供して、2−アミノピリジン−ピリドン(F)を提供すること
を含んでなる、方法。

【公表番号】特表2011−506462(P2011−506462A)
【公表日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−538103(P2010−538103)
【出願日】平成20年12月10日(2008.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2008/086131
【国際公開番号】WO2009/076387
【国際公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【出願人】(397009934)グラクソ グループ リミテッド (832)
【氏名又は名称原語表記】GLAXO GROUP LIMITED
【住所又は居所原語表記】Glaxo Wellcome House,Berkeley Avenue Greenford,Middlesex UB6 0NN,Great Britain
【Fターム(参考)】