説明

メラニン産生促進剤及び白髪改善剤

【課題】毛根の毛母細胞付近に存在するメラノサイト(色素形成細胞)に働いて優れたメラニン産生促進効果を発揮することができる安全かつ安価なメラニン産生促進剤、及びこのメラニン産生促進剤からなる白髪改善及び白髪防止に顕著な効果を有する白髪改善剤を提供することを目的とする。
【解決手段】キンギンカ抽出物を主成分とすることを特徴とするメラニン産生促進剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛根の毛母細胞付近に存在するメラノサイト(色素形成細胞)に働いて優れたメラニン産生促進効果を発揮し得るメラニン産生促進剤、及びこのメラニン産生促進剤からなる白髪改善及び白髪防止に有効な白髪改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
白髪の発生メカニズムについては、メラニン色素顆粒が角化細胞(毛髪)に転送されなくなることにより起ることが判明しているが、その発生原因については、メラノサイト(色素形成細胞)の数が減少するという説、メラニン形成酵素が減少するという説、メラノサイトから角化細胞へのメラニン色素顆粒移動障害という説などがあるものの、未だ、根本的な原因は解明されていないのが現状である。
【0003】
このため、白髪予防及び白髪改善を図る目的を達成すべく、白髪の発生機序又はメラニン色素形成機序(例えばチロシナーゼ活性促進成分、メラニン産生促進成分等)に有効な成分を検討するか、或いは無作為に各種物質の白髪防止作用を検討することにより得られる多種多様な物質、化合物を有効成分として用いることなどが数多く提案されている。
【0004】
例えば、メラニン生成促進剤として、ω−アルコキシカルボニルアルキルアンモニウム及び/又はその塩、ω−アルコキシカルボニルアルキルトリアルキルアンモニウム及び/又はその塩が有効であることが提案されている(特開平7−316048号公報)。しかしながら、これらは合成化学物質であり、安全性の点で不安がある。
【0005】
また、メラノサイトのサイクリックAMP生産能の向上を図ることによる白髪防止黒化剤が提案されている(特開平4−124122号公報)。オウレンの水又はエタノール抽出物を有効成分とする白髪防止剤が提案されている(特開平5−78222号公報)。みかん科みかん属に属する植物の圧搾物及び/又は抽出物が育毛効果と白髪防止効果の両効果を発揮することが提案されている(特開平7−126129号公報)。コックル、ミドリガイ、カキ等の貝類のエッセンスからなるメラニン生成促進剤が提案されている(特開平7−285874号公報)。シメジ科、ハリタケ科、サルノコシカケ科、カンゾウタケ科、キコブタケ科、ノボリリュウ科、モエギタケ科及びハラタケ科からなる群より選択される担子類の培養液又は菌体の抽出液群のメラニン生成亢進成分の1種又は2種以上を配合した頭髪料が提案されている(特開平7−316026号公報)。
【0006】
更に、スギナ、スイカズラ、ヒキオコシ、ブドウ、ヘチマ、セイヨウニワトコ、ブッチャーブルーム及びタイソウから選ばれる1種若しくは2種以上、又はその抽出物を有効成分とする白髪防止剤が提案されている(特開平11−124318号公報)。
【0007】
しかしながら、白髪の発生防止、生じた白髪を少しでも改善したいという要望は老若男女を問わず極めて高く、より効果的で、安全かつ大量生産可能であり、安価なメラニン産生促進効果を有する成分の登場が切望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−316048号公報
【特許文献2】特開平4−124122号公報
【特許文献3】特開平5−78222号公報
【特許文献4】特開平7−126129号公報
【特許文献5】特開平7−285874号公報
【特許文献6】特開平7−316026号公報
【特許文献7】特開平11−124318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、毛根の毛母細胞付近に存在するメラノサイト(色素形成細胞)に働いて優れたメラニン産生促進効果を発揮することができる安全かつ安価なメラニン産生促進剤、及びこのメラニン産生促進剤からなる白髪改善及び白髪防止に顕著な効果を有する白髪改善剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記目的を達成するため、メラニン産生促進作用を有する成分を求めるべく鋭意検討を重ねた結果、オタネニンジン、田七人参、タンジン、ユッカ、ビワ、キンギンカ及びサルサから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物が、優れたメラニン産生促進効果を備えていること、これらは古来から親しまれてきた植物の抽出物であり、安全性が高く、しかも自然界に大量に存在しているため、安定供給可能で安価に製造できると共に、これら抽出物を有効成分とするメラニン産生促進剤からなる白髪改善剤が、白髪の発生防止、生じた白髪を少しでも改善したいという消費者の強い要望に充分に応えることができ、従来の課題を効果的に解決できることを知見し、本発明をなすに至った。
【0011】
従って、本発明は下記メラニン産生促進剤及び白髪改善剤を提供する。
[1].キンギンカ抽出物を主成分とすることを特徴とするメラニン産生促進剤。
[2].キンギンカ抽出物が、含水低級アルコール抽出物である[1]記載のメラニン産生促進剤。
[3].キンギンカ抽出物を配合してなる白髪改善剤。
[4].キンギンカ抽出物が、含水低級アルコール抽出物である[3]記載の白髪改善剤。
[5].キンギンカ抽出物の配合量が0.01〜10重量%である[3]又[4]記載の白髪改善剤。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、安全性、生産性に優れ、優れたメラニン産生能を有するメラニン産生促進剤、及びこのメラニン産生促進剤からなる白髪防止、白髪改善に極めて有効な白髪改善剤が得られる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明のメラニン産生促進剤は、オタネニンジン、田七人参、タンジン、ユッカ、ビワ、キンギンカ及びサルサから選ばれる1種又は2種以上の植物抽出物を主成分とする。
【0014】
ここで、本発明のメラニン産生促進剤は、下記に示した植物を抽出原材料とする。
【0015】
上記オタネニンジンは、ウコギ科に属するオタネニンジン(Panax ginseng C.A.Meyer)の根などを原材料として用いる。
上記田七人参は、ウコギ科に属する田七人参(Panax notoginseng)の根などを原材料として用いる。
上記タンジンは、シソ科に属するタンジン(Salvia miltiorrhiza Bunge)の全草などを原材料として用いる。
上記ユッカは、リュウゼツラン科に属するユッカ(Yucca sidigera及びYucca recurvifolia Salisb)の葉及び根茎などを原材料とする。
上記ビワは、バラ科に属するビワ(Eriobotrya japonica Lindley)の葉及び枝などを原材料とする。
上記キンギンカは、スイカズラ科に属するスイカズラ(Lonicera japonica Thunberg)の蕾、花、葉及び茎(キンギンカ)などを原材料として用いる。
上記サルサは、ユリ科に属するサルサ(Salsaparrilha falsa)樹皮及び根茎などを原材料として用いる。
【0016】
上記原材料を用いて抽出した抽出物は、いずれも高いメラニン産生促進効果を有するものであるが、中でもオタネニンジン、ユッカは極めて高いメラニン産生促進効果を有するものである。また、ビワ、ユッカ、キンギンカ、及びサルサは抽出物収率(固形分濃度)が高い点で好ましい。更に、ビワは優れたメラニン産生促進効果と共に、高いチロシナーゼ活性促進効果を有するものである。
【0017】
本発明のメラニン産生促進剤は、上記植物由来の原料を用いて、通常、植物の抽出に一般に用いられている抽出方法により得ることができる。
【0018】
例えば、植物の原料を生のまま又は乾燥した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に供することにより得ることができる。抽出に用いる溶媒としては、植物から有効成分を抽出する際に用いられる一般的な溶媒を室温乃至溶媒の沸点以下の温度で用いることが可能である。例えば、水、メタノール、水−エタノール、エタノール等の低級アルコール又は含水低級アルコール、アセトン、1,3−ブチレングリコール又はその水溶液、プロピレングリコール等の極性溶媒、クロロホルム、酢酸エチルエステル、エチルエーテル等の中極性溶媒などを挙げることができる。なお、水と低級アルコール類との混合系溶媒を使用する場合には、通常、重量比で水:低級アルコール類=5:95〜70:30であることが好ましい。また、水と1,3−ブチレングリコールとの混合系溶媒を使用する場合には、通常、重量比で水:1,3−ブチレングリコール=5:95〜70:30であることが好ましい。
【0019】
この場合、抽出条件は、抽出原材料、原材料の粗砕の程度、抽出溶媒等により異なり一概には規定できないが、抽出溶媒として水、エタノール−水、エタノールを用いた場合には、通常50〜80℃で2〜8時間程度である。また、抽出溶媒として1,3−ブチレングリコール又はその水溶液、プロピレングリコールを用いた場合には、通常50〜90℃で2〜5時間程度である。
【0020】
これらの溶媒で抽出することにより得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いものであればそのまま配合して本発明のメラニン産生促進剤の有効成分として用いることができるが、抽出液から抽出溶媒を溜去した抽出物、又は必要に応じて乾燥した後の抽出乾燥物を配合することもできる。
【0021】
本発明のメラニン産生促進剤は、経皮的に吸収されて毛根部位に達し、メラノサイト(色素形成細胞)に働いて優れたメラニン産生促進作用を示すものである。この作用を利用する最も簡単かつ有効な方法は、メラニン産生促進剤からなる白髪改善剤を頭髪料、その他任意の皮膚外用剤に配合して用いることである。
【0022】
この場合、配合対象となる頭髪料及び皮膚外用剤としては、特に制限されないが、例えばヘアトニック、ヘアリキッド、ヘアジェル、ヘアクリーム、スカルプトリートメント、ヘアスプレー、乳液、化粧水、エモリエントローション、エアゾルムース、シャンプー、リンス等の形態を取ることができる。なお、頭髪料及び皮膚外用剤には、メラニン産生促進剤の効力を高めるのに有効な任意の助剤を適宜配合することができる。
【0023】
本発明のメラニン産生促進剤の配合量は、メラニン産生促進剤の使用態様に応じて適宜調整されるが、白髪改善剤として用いる場合には製剤全体の0.01〜10重量%の範囲で配合することが好ましい。
【0024】
なお、本発明のメラニン産生促進剤は、白髪改善剤以外にも、皮膚の抗白斑治療剤、皮膚黒色化を図る皮膚化粧料などとしても好適に用いることができるものである。
【実施例】
【0025】
以下、製造例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
【0026】
〔製造例1〕
オタネニンジンの根、田七人参の根、タンジンの全草、ユッカの葉、ビワの葉、キンギンカ及びサルサの樹皮をそれぞれ粗砕機を用いて砕いた各粗砕物100gに、抽出溶媒として水、50重量%エタノール、又はエタノールを2000mL加えて70℃に保温しながら3時間ゆるく攪拌した後、濾紙で濾過して各抽出液を得た。これら抽出液を40℃で減圧濃縮した後、減圧乾燥機にかけてそれぞれの抽出乾燥物を得た。得られた各抽出乾燥物の収率を表1に示した。
【0027】
【表1】

【0028】
〔製造例2〕
オタネニンジンの根、田七人参の根、タンジンの全草、ユッカの葉、ビワの葉、キンギンカ及びサルサの樹皮をそれぞれ粗砕機を用いて砕いた各粗砕物100gに、抽出溶媒として50重量%1,3−ブチレングリコール又はプロピレングリコールを1000mL加えて50℃に保温しながら3時間ゆるく攪拌した後、濾紙で濾過してそれぞれの抽出液を得た。得られた各抽出液の固形分濃度を表2に示した。
【0029】
【表2】

【0030】
〔実施例1〕 メラニン産生亢進作用
B−16メラノーマ細胞1×106個を25cm2フラスコで10%FBS−ダルベッコ最小培地、5%二酸化炭素、95%空気中で前培養し、トリプシン処理して細胞を集めた。集めた4.0×105個の細胞を10%FBS−ダルベッコ最小培地5mLを入れたφ60mmシャーレに播種し、24時間培養した。その後、表1に示した製造例1で得られた50重量%エタノール各抽出物(メラニン産生促進剤)を100μg/mL,200μg/mL添加して3日間培養を行った。
培養終了後、トリプシン処理して細胞を集めて総細胞数を算出した。次に、5.0×106個の細胞を採り、10%DMSO−1N水酸化ナトリウム溶液3mLを添加し、超音波破砕器によりホモジナイズドして細胞を破壊した。これを3500rpmで遠心分離し、その上清の470nmの吸光度を分光光度計を用いて測定した。
【0031】
対照として、表1に示した製造例1で得られた50重量%エタノール各抽出物(メラニン産生促進剤)を添加しない以外は同様に処理して、470nmにおける吸光度を測定した。
得られた吸光度を用いて下記式からメラニン産生亢進率を求めた。結果を表3に示す。
【数1】

A:メラニン産生促進剤無添加での470nmにおける吸光度(対照)
B:メラニン産生促進剤添加時の470nmにおける吸光度
【0032】
【表3】

表3の結果から、オタネニンジン、田七人参、タンジン、ユッカ、ビワ、キンギンカ、及びサルサはメラニン産生亢進効果を有することが認められる。特にオタネニンジン、ユッカ、ビワ及びサルサは高いメラニン産生亢進効果が認められる。
【0033】
〔実施例2〕 チロシナーゼ活性亢進作用
試験管に、マックルバイン緩衝液(pH6.8)1mL、チロシナーゼ溶液(シグマ製 50,000unit マッシュルーム由来 4.5mg/15mL)0.3mL、製造例1で得られた50重量%エタノールのビワ抽出物5mgを50%DMSO溶液5mlに溶解して、37℃で10分間プレインキュベーションした(200μg/mL試料溶液)。
また、試験管に、マックルバイン緩衝液(pH6.8)1mL、チロシナーゼ溶液(シグマ製 50,000unit マッシュルーム由来 4.5mg/15mL)0.3mL、製造例1で得られた50重量%エタノールのビワ抽出物10mgを50%DMSO溶液5mlに溶解して、37℃で10分間プレインキュベーションした(400μg/mL試料溶液)。
【0034】
得られた200μg/mL及び400μg/mLの各試料溶液0.9mLに、チロシナーゼ溶液(シグマ製 50,000unit マッシュルーム由来 2mg/2mL)0.1mLを加えて、37℃で15分間インキュベーションした。反応終了後、分光光度計で475nmの吸光度を測定した。なお、ブランクとしてチロシナーゼ溶液の代わりにマックルバイン緩衝液(pH6.8)を用いた。また、コントロールとしてビワ抽出物の50%DMSO溶液の代わりに50%DMSO溶液を用いた。
得られた吸光度から下記式によりチロシナーゼ活性の亢進率を算出した。結果を表4に示す。
【数2】

St:サンプルのテスト(チロシナーゼ添加)吸光度
Sb:サンプルのブランク(チロシナーゼ無添加)吸光度
Ct:コントロールのテスト(サンプルの代わりに50%DMSO溶液添加)吸光度
Cb:コントロールのブランク(チロシナーゼ無添加)吸光度
【0035】
【表4】

表3,4の結果から、ビワは、優れたメラニン産生亢進効果と高いチロシナーゼ活性促進効果とを兼ね備えていることが認められる。
【0036】
〔実施例3、比較例1〕 白髪に対する改善効果
白髪が充分に認められる男性被験者32名を4名ずつ8群に分け、洗髪後に表1に示した製造例1の50重量%エタノール抽出物を溶解した表5の組成のヘアトニックを3ヶ月間塗布し、白髪改善に対する効果を下記基準により評価した。結果を表5に示す。なお、表5記載の組成の比較品についても同様の評価を行った。
評価基準
A:被験者が「著効」、「有効」及び「やや有効」を示した割合が75%以上
B:被験者が「著効」、「有効」及び「やや有効」を示した割合が50%以上75%未満
C:被験者が「著効」、「有効」及び「やや有効」を示した割合が25%以上50%未満
D:被験者が「著効」、「有効」及び「やや有効」を示した割合が25%未満
この場合、「著効」とは白髪の消失したもの、「有効」とは白髪がはっきりと少なくなったと確認できたもの、「やや有効」とは白髪が少なくなったと感じられたもの、「無効」とは白髪に変化を認めないものをそれぞれ意味する。
【0037】
【表5】

表5の結果から、本発明品は、いずれも比較品と対比して高い白髪改善効果が認められる。特にオタネニンジン、田七人参、ビワ、ユッカは優れた白髪改善効果を有することが認められる。
【0038】
以下、製造例1,2で得られた抽出物(メラニン産生促進剤)を配合した処方例を以下に示した。
【0039】
〔実施例4〕 ヘアトニック
オタネニンジン50重量%エタノール抽出物 1.0重量%
硬化ヒマシ油EO(40) 2.0重量%
95%エタノール 70.0重量%
香料 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
95%エタノールにオタネニンジン50重量%エタノール抽出物、硬化ヒマシ油EO(40)及び香料を加えて攪拌溶解した後、精製水を加えてヘアトニックを得た。
【0040】
〔実施例5〕 ヘアトニック
田七人参50重量%エタノール抽出物 1.0重量%
硬化ヒマシ油EO(40) 2.0重量%
95%エタノール 70.0重量%
香料 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
95%エタノールに田七人参50重量%エタノール抽出物、硬化ヒマシ油EO(40)及び香料を加えて攪拌溶解した後、精製水を加えてヘアトニックを得た。
【0041】
〔実施例6〕 ヘアトニック
ポリエチレングリコール2000 2.0重量%
L−メントール 0.2重量%
タンジン50重量%1,3−ブチレングリコール抽出液 2.0重量%
95%エタノール 50.0重量%
香料 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
タンジン50重量%1,3−ブチレングリコール抽出液にポリエチレングリコール2000とL−メントール、95%エタノール及び香料を加えて攪拌溶解した後、精製水を加えてヘアトニックを得た。
【0042】
〔実施例7〕 ヘアリキッド
ポリオキシプロピルブチルエーテル(40PO) 15.0重量%
ポリオキシプロピルブチルエーテルリン酸(40PO) 15.0重量%
ユッカ50重量%1,3−ブチレングリコール抽出液 5.0重量%
95%エタノール 50.0重量%
香料 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
95%エタノールにユッカ50重量%1,3−ブチレングリコール抽出液、ポリオキシプロピルブチルエーテル(40PO)、ポリオキシプロピルブチルエーテルリン酸(40PO)及び香料を加えて攪拌溶解した後、精製水を加えてヘアリキッドを得た。
【0043】
〔実施例8〕 ヘアジェル
カルボキシビニルポリマー 0.5重量%
ポリビニルピロリドン 2.0重量%
グリセリン 4.0重量%
ビワエタノール抽出物 3.0重量%
ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル 適量
水酸化ナトリウム 0.15重量%
エチルアルコール 20.0重量%
香料 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
一部の精製水にカルボキシビニルポリマーとグリセリンを均一に分散させた。次に、他の成分を残余の精製水に溶解し、これを前記の分散物に攪拌しながら添加し、ヘアジェルを得た。
【0044】
〔実施例9〕 ヘアジェル
カルボキシビニルポリマー 0.5重量%
ポリビニルピロリドン 2.0重量%
グリセリン 4.0重量%
キンギンカエタノール抽出物 3.0重量%
ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル 適量
水酸化ナトリウム 0.15重量%
エチルアルコール 20.0重量%
香料 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
実施例8と同様にして、ヘアジェルを得た。
【0045】
〔実施例10〕 ヘアジェル
カルボキシビニルポリマー 0.5重量%
グリセリン 50.0重量%
サルサエタノール抽出物 2.0重量%
ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル 適量
水酸化ナトリウム 適量
エチルアルコール 10.0重量%
香料 適量
エデト酸 適量
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
実施例8と同様にして、ヘアジェルを得た。
【0046】
〔実施例11〕 スカルプトリートメント
1,3−プロピレングリコール 0.5重量%
ペンタエリスリトールテトラ−2−エチルヘキサネート 1.2重量%
95%エタノール 60.0重量%
ビワ50重量%エタノール抽出物 2.0重量%
香料 適量
DME/LPG(95/5) 適量
計 100.0重量%
(製法)
95%エタノールにビワ50重量%エタノール抽出物、1,3−プロピレングリコール、ペンタエリスリトールテトラ−2−エチルヘキサネート、香料及びDME/LPG(95/5)を加え、攪拌溶解して、スカルプトリートメントを得た。
【0047】
〔実施例12〕 スカルプトリートメント
1,3−プロピレングリコール 0.5重量%
ペンタエリスリトールテトラ−2−エチルヘキサネート 1.2重量%
95%エタノール 60.0重量%
オタネニンジン50重量%エタノール抽出物 1.0重量%
香料 適量
DME/LPG(95/5) 適量
計 100.0重量%
(製法)
実施例11と同様にして、スカルプトリートメントを得た。
【0048】
〔実施例13〕 ヘアクリーム
(油相)
流動パラフィン 5.0重量%
セトステアリルアルコール 5.0重量%
ワセリン 6.0重量%
グリセリンモノステアレート 3.0重量%
2−オクチルドデシルエーテル 3.0重量%
ブチルパラベン 0.2重量%
香料 適量
(水相)
ジプロピレングリコール 20.0重量%
ポリエチレングリコール4000 5.0重量%
田七人参50重量%エタノール抽出物 2.0重量%
グリセリン 7.0重量%
ヘキサメタリン酸ソーダ 0.005重量%
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
油相を加熱溶解して混合した後、これに水相の加熱溶解混合物を添加して、ホモジナイザーで乳化して、ヘアクリームを得た。
【0049】
〔実施例14〕 ヘアクリーム
(油相)
流動パラフィン 5.0重量%
セトステアリルアルコール 5.0重量%
ワセリン 6.0重量%
グリセリンモノステアレート 3.0重量%
2−オクチルドデシルエーテル 3.0重量%
ブチルパラベン 0.2重量%
香料 適量
(水相)
ジプロピレングリコール 20.0重量%
ポリエチレングリコール4000 5.0重量%
タンジン水抽出物 3.0重量%
グリセリン 7.0重量%
ヘキサメタリン酸ソーダ 0.005重量%
精製水 残余
計 100.0重量%
(製法)
実施例13と同様にして、ヘアクリームを得た。
【0050】
〔実施例15〕 ヘアスプレー
(原液)
アクリル樹脂アルカノールアミン塩(50%) 7.0重量%
セチルアルコール 0.1重量%
シリコーン油 0.3重量%
エチルアルコール 92.4重量%
ユッカ50重量%エタノール抽出物 0.2重量%
香料 適量
(充填)
原液 50.0重量%
ジメチルエーテル 45.0重量%
LPG 5.0重量%
計 100.0重量%
(製法)
アクリル樹脂アルカノールアミン塩(50%)、セチルアルコール及びシリコーン油をホモジナイザーで乳化し、これを他の成分に添加して原液を調製した。充填は缶に原液を充填し、バルブ装着後、ジメチルエーテル及びLPGガスを充填して、ヘアスプレーを得た。
【0051】
〔実施例16〕 ヘアスプレー
(原液)
アクリル樹脂アルカノールアミン塩(50%) 7.0重量%
セチルアルコール 0.1重量%
シリコーン油 0.3重量%
エチルアルコール 92.4重量%
キンギンカ50重量%エタノール抽出物 0.3重量%
香料 適量
(充填)
原液 50.0重量%
ジメチルエーテル 45.0重量%
LPG 5.0重量%
計 100.0重量%
(製法)
実施例15と同様にして、ヘアスプレーを得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キンギンカ抽出物を主成分とすることを特徴とするメラニン産生促進剤。
【請求項2】
キンギンカ抽出物が、含水低級アルコール抽出物である請求項1記載のメラニン産生促進剤。
【請求項3】
キンギンカ抽出物を配合してなる白髪改善剤。
【請求項4】
キンギンカ抽出物が、含水低級アルコール抽出物である請求項3記載の白髪改善剤。
【請求項5】
キンギンカ抽出物の配合量が0.01〜10重量%である請求項3又4記載の白髪改善剤。

【公開番号】特開2010−280720(P2010−280720A)
【公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207619(P2010−207619)
【出願日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【分割の表示】特願2000−108238(P2000−108238)の分割
【原出願日】平成12年4月10日(2000.4.10)
【出願人】(591082421)丸善製薬株式会社 (239)
【Fターム(参考)】