説明

モジュール式ファイバ型チャープパルス増幅システム

モジュール式超高速パルスレーザシステムは、モジュールとして作られ、個々に予備テストされた構成要素で組み立てられている。個々のモジュールは、発振器、前置増幅器とパワー増幅器ステージ、非線形増幅器、及び伸長器と圧縮器、を含んでいる。個々のモジュールは、一般的に単純なファイバスプライスによって接続される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サブマイクロジュールからミリジュールの範囲のパルスエネルギ用超高速パルス光源に関する。本発明は、産業応用に適する全ファイバ型チャープパルス増幅レーザシステムを構築するために最新技術を使用する。
【背景技術】
【0002】
ファイバレーザと増幅器は、その製造のユニークな単純性により、産業応用に対してパルス光源候補を約束している。大きなコアのファイバ増幅器と特に大きなコアの回折限界マルチモード増幅器(ここに参照によって組み込まれたM.E. Fermann and D. Harter, ‘Single-Mode Amplifiers and Compressors based on Multi-Mode Optical Fibers’,US Patent,No.5,818,630によって記載されたような)とは、微細加工とレーザマーキングのような応用が可能になるレベルまで光信号を増幅することを可能にする。ガルヴァナウスカス他の米国特許出願No.09/317,221(ここに参照によって組み込まれた)を参照のこと。レーザマーキングと微細加工とは高ピークパワーパルスの供給に依存するので、例えばマイクロチップレーザ或いは通常のQ−スイッチ光源で供給されるようなナノ秒台(ns)パルスの増幅にこのようなファイバ増幅器を使用することが有利である。大コアファイバ増幅器と合同して、これらnsパルス光源は百マイクロジュール(μJ)のパルスエネルギに増幅される。このようなファイバ増幅システムは、任意の微細加工またはマーキング応用におけるNdベース固体レーザの直接的な代替として働くことができる。
【0003】
例えばB. Desthieux, Appl. Phys. Lett., vol. 63, No. 5, pp. 586-588(1996)に記載されたような非回折限界マルチモード増幅器に比べ、回折限界ファイバマルチモード増幅器の使用は、ターゲットに供給されるパワー密度の著しい改善を可能にする。最終のマルチモードパワー増幅器を備えるにも拘わらず、高パワー増幅器チェーンに対する短光種パルスの生成のために電気駆動半導体種レーザを使用することが、この初期の研究に記載されていたことを忘れないように。
【0004】
増幅器チェーンに対する電気駆動半導体レーザの使用は、後にグルッブ他の米国特許No.6,151,338で何度も繰り返された。電気駆動半導体種レーザの使用を再び繰り返す微細加工応用における使用のための様々の複雑なファイバ増幅器の実施が、最近グルッブ他の米国特許No.6,433,306の中で提案された。グルッブの米国特許No.5,892,615の中で、曲がりシングルモード増幅ファイバの使用が提案され;そのようなシングルモード増幅器を作ることの難しさが、このような高パワーファイバ増幅システムにおいて制限であった。
【0005】
先進の微細加工または微細造形応用は、超高速光パルスのファイバ媒質中での増幅で可能になる。超高速光パルスは、一般的に50ps未満のパルス幅で特徴づけられ;都合のいいことに、チャープパルス増幅は、そのようなパルスのエネルギ範囲μJ−mJへの増幅を可能にするために実施される。通常、チャープパルス増幅システムは、パワー増幅器で増幅する前にパルス伸長器で時間的に伸長(すなわち、チャープ)されるバンド幅制限近い種パルス光源を使用する。増幅の後、パルスは、パルス圧縮器で約バンド幅制限まで再圧縮される。シングルパス大コア偏光保持増幅器を備える非線形ファイバ格子を使用して如何にしてそのようなシステムを確実に且つコンパクトに作るかを、本発明者はシリアルナンバー10/606,829(ここに参照によって組み込まれた)に開示した。この発明の中で、我々は、IMRA Ref No. IM-108(ここに参照によって組み込まれた)の中で開示しているように、このレーザに対する超高速光源を作るのに通信要素を如何にして使用するかを、開示している。シリアルナンバー10/608,233(ここに参照によって組み込まれた)の中で、我々は、通信要素であるリチウムニオブ酸塩変調器を利用して繰り返し周期をいかに減らすかを開示している。この発明の中で、我々は、これらの降下カウンタ用にAOMを使用する実際的な問題と解答を開示する。ファイバ増幅システム用のAOMは、米国特許5,400,350(ここに参照によって組み込まれた)に最初開示された。この発明の中で、我々は、AOMで引き起こされる空間分散の問題を如何にして解決するか或いは利用するかを開示している。
【0006】
M.E. Fermann et al., ’Modular, High Energy Widely Tunable Ultrafast Fiber Source’, US Patent Applicatin 09/576,772(ここに参照によって組み込まれた)で、最近モジュール式広可変ファイバチャープパルス増幅システムが開示された。この発明は、増幅器での超短パルスのスペクトル幅を放物線パルス増幅で増大させる。これらのパルスは、その後入力パルより短いパルス幅に再圧縮される。可変繰り返し周期をもつ光源を備える正分散増幅器での自己位相変調の使用が、シリアルナンバー10/437,057(ここに参照によって組み込まれた)に開示された。ここで我々は、そのようなシステムを産業用FCPAシステムにどのように利用するかを開示している。これは、増幅器と発振器とのスペクトル成分の注意深い調和と、出力パルス特性を維持するための注意深い制御とを先導している。ごく最近、放物線増幅が2003/0156605の中でFCPAシステムに適用された。
【0007】
環境変化に対する利得の安定化は、産業レーザ応用にとってキータスクである。たいていの希土類ドープファイバは、壁プラグ効率が高い狭い吸収バンドをもつ。Erドープファイバには、温度によるダイオードの放射スペクトルの変動を避けるために、通常波長ロック980nmポンプダイオードが使用される。(両方ともここに参照によって組み込まれたUS 5,563,732と6,335,944B1参照。)波長ロックは、ファイバブラッグ格子での部分的なフィードバックによってもたらされる。シリカ型ファイバブラッグ格子の温度感受性は、典型的に10pm/Cであり、GaAs型量子井戸チップは、0.3−0.5nm/Cの範囲の感受性をもつ。一方、この概念は、利得ファイバの吸収スペクトルが必要とされる温度範囲で広く変化しないなら、利用することができる。この概念は、吸収スペクトルが10−40Cの産業温度範囲で比較的安定しているErドープファイバにもふさわしい。ポンプ波長と温度による利得とは、所定の値に受動的にセットされる。
【0008】
しかしながら、これらの方法は、シングルモードファイバに描かれたファイバブラッグ格子をもつシングルモードファイバ結合器を備えるポンプダイオードに対してデモされただけである。これまで、これらの方法の実施例は、マルチモードファイバ結合器を備える高パワーダイオード束に対して開示されなかった。マルチモードファイバピッグテールとマルチモードファイバへの均一なブラッグ格子製作とを伴う安定なコヒーレンス崩壊レジュームでの結合キャビテイに、困難さはある。
【0009】
有効な波長ロックが得られないとき、ポンプ波長をモニターすることによるポンプダイオード電流或いは温度の能動的な調整が取り得る方法である。しかしながら、利得ファイバ吸収の温度依存変動が大きいと、この解は限界に直面するため、ポンプチップだけのための波長安定化は、レーザの要求される安定動作を保証しない。利得ファイバの吸収スペクトルを温度に関して実際にモニタリングすることが必要になる。
【0010】
従って、広い温度範囲で安定な出力のための利得ファイバの安定化に対して、上述の従来の概念は適用できない。ここで、1)ポンプデバイスと比べて低い温度感受性をもつデバイス、例えばファイバブラッグ格子を使用しての波長ロックが得られない、2)利得媒質の吸収スペクトルが温度により大きな変動をもつため、受動的なセット波長が必要な利得の安定性をもたらさない、3)利得ファイバの温度検出が正確な利得安定化に必要である。
【0011】
高繰り返し周期レーザで生成されたパルス列から一つ以上のパルスを取り出す先行技術デバイスは、音響光学偏向器である。微細加工のためにそのようなパルス選別器を利用するシステムは、US6340806に与えられている。この手段は、非常に限定されたスペクトルバンド幅をもつレーザ、典型的には約ナノ秒より長いパルス持続時間をもつレーザでよく働く。しかしながら、音響光学偏向器の分散ブラッグ格子にさらされるとき、超短パルスレーザの広いスペクトルバンド幅の出力は、そのようなパルスの様々な波長成分の空間的な分離をもたらす。これはよく知られた効果であり、(T.B. Norris ”Femtosecond Pulse Amplification at 250kHz with a Ti:sapphire Regenerative Amplifier and Application to Continuum Generation: Opt. Lett. 17, pp. 1009-1011(1992))に示されたような超高速発振器或いは再生増幅器からのキャビティダンピングパルスは、全ての成分を同じ点に戻す球面ミラーを備えるAOMをダブルパスさせることで実行される。従って、分散は校正される。この手段は、ここでは使用されるが、システムがコンパクトでない。この発明は、チャープパルスをより短い持続時間に圧縮するために組み入れる付加的な有利な手段で、分散を補償する。
【発明の開示】
【0012】
本出願には以下のトピックスが含まれている。
1)通信コード−グレード(Telcordia-grade)品質と信頼性を備える工場生産可能な産業用レーザシステムを作るための、光学機械構成部分のモジュール式デバイスへの機能的な分割。
2)モジュール内とモジュール間での偏光忠実度。
3)テスト、モニタリング、或いはフィードバックのためのタップユニットの準備。
4)増幅器に対する発振器のスペクトルマッチング。
5)レーザ波長でのASEをカットするための増幅器の長さ選定。
6)レーザ或いは増幅器での利得ファイバの光学性能の能動的な安定化。
利得媒質の吸収スペクトルとポンプ波長をマッチさせるために光源温度を変えてポンプ光源波長を能動的に調整することで、その安定化は実現する。利得ファイバの温度依存スペクトルは、同じタイプのファイバにコピーされ、したがってモニターとして使用される。広範囲の動作温度にわたる利得性能の正確な制御が、この方法の実施を可能にする。
7)音響光学偏向器を使ってそのようなパルス列からの一つ以上のチャープパルスを抜き取ること、及び、その偏向器の分散で引き起こされる抜き取りチャープパルスへの有害効果の補償。
【0013】
したがって本発明は、取替え可能な全てのモジュールを備えるモジュール式でコンパクトなレーザデザインで、産業応用に適するファイバ型チャープパルス増幅レーザシステムを作るために、従来技術の上記問題や制限を取り払うのに必要な技術に関する。その全てのモジュールは、通信基準と品質に合わせてデザインされ且つ作られる。
【0014】
環境的に安定なレーザデザインは、産業応用の場合重要である。産業用レーザシステムは、たとえば、摂氏0から50度の範囲の環境温度で0.5dB以下の出力パワー変動で特徴付けられ、通信コードGR−468−COREとGR−1221−COREの振動、熱衝撃、高温保存及び熱サイクルテスト基準に応じることで特徴付けられる。この目標は、構成部品の機能的な分割と、通信コード品質パッケージ技術でモジュールデバイスをパッケージすることと、で達成される。そのモジュールは組み立てられる前に、別々にテストされ組み立てられる。
【0015】
集積デザインの伝送パスに沿って信号を取り出すことができるタップユニットがそのモジュールに含まれている。これは、組み立てられる各モジュールにとって必要であり、モジュールのチェーンに沿ってスペクトルを調和させるのに重要である。
【0016】
直交偏光した光からのサイド−パルスの出現を抑制するために、偏光ユニットが供給される。
【0017】
音響光学降下カウンタモジュールは、バンド幅フィルタとして動作するようにデザインされる。信号の更なる変調のために、追加パルス抽出器が出力端近くに備えられる。このユニットは、パルスの大きなバンド幅による分散を被る。以下に開示されるように、この分散を補正するために圧縮器が使用される。
【0018】
また、本発明は、音響光学偏向器を使ってそのようなパルスの列から一つ以上のチャープパルスを取り出す方法に関連し、その偏向器の分散によって引き起こされた間引きチャープパルスの空間特性への有害効果の補償に関連する。このシステムの重要な概念は、分散を補償する能力を維持するようにシステムのパルスのスペクトルを管理することであり、そのパルスを圧縮してフェムト秒台に戻すことである。二つの主要な実施例が記載される。第一は、種パルスのスペクトル量が小さいケースである。このケースでは、圧縮できるパルスを得るためにスペクトルフィルタリングが用いられ、追加スペクトル生成のために非線形増幅器が用いられる。第二のケースは、光源からのスペクトルが必要以上に大きい場合である。このケースの場合、非線形効果が増幅器チェーンで制限され、圧縮可能なパルスを得るためにスペクトルフィルタリングが再び用いられる。多くの応用に必要な追加の特性は、出力でのASEの減少である。明確な増幅器デザインは、出力波長でのASEをカットするために使用される。圧縮器は、この目的のために光スペクトルフィルタとして使用される。
【0019】
一たび利得特性が得られると、レーザ或いは増幅器の利得ファイバの光学特性の能動的安定化方法が、この特性を維持するために明らかにされる。本発明は、利得ファイバの広い環境温度変化での温度依存吸収を、アクティブフィードバックループで安定化させる。利得ファイバ自身と光学的に一致する一本のファイバが、ポンプダイオードの放射スペクトルをモニタするためのスペクトルフィルタとして使用される。両ファイバが互いに近接してパッケージされると、そのフィルタファイバの吸収スペクトルはその利得ファイバのそれに追従する。フィルタファイバのポンプ光の透過は、与えられたパッケージ温度での利得ファイバの吸収特性を直接コピーする。ポンプダイオードの温度は、フィルタファイバの透過が最小に保持されるようにフィードバックループで制御される。重要なことには、フィルタファイバは、利得ファイバのアクティブ温度センサーとして機能する。したがって、任意のファイバ或いはパッケージ温度での利得の正確なスペクトル制御が実現される。
【0020】
上述のように、このシステムの重要な使用分野は、微細加工である。この応用分野にとって必要な追加特性は、ターゲット材料を適所に動かす間、パルスの流れをスタート及びストップさせることができることである。これを行う一つの方法は、降下カウンタを制御することである。しかしながら、これは、増幅器の利得安定性とターゲットへの過度のASEとの問題をもたらす。これらの問題は、A8699 ”Method and Apparatus for Controlling and Protecting Pulsed High Power Fiber Amplifier Systems”(これと共に同時にファイルされ、ここに参考によって組み込まれた)で扱われた。しかしながら、パルスの流れをストップする別の方法は、出力部で光スイッチを利用することである。
【0021】
本発明は、音響光学偏向器を使ってそのようなパルスの列から一つ以上のチャープパルスを取り出し、その偏向器の分散によって引き起こされた抽出チャープパルスの空間特性への有害効果を補償する。即座の発明は、音響光学偏向器の分散を補償する手段がチャープパルスの持続時間圧縮に使用されるという追加の優位性を持つ。これは、格子圧縮器の近くにAOMを置くことで達成される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1は、非線形増幅器と発振器、FI/減衰器、非線形増幅器、伸長器、前置増幅器、アイソレータ付き降下カウンタ、パワー増幅器、圧縮器、の8つのモジュールとを備えるFCPAを示す。
図1Aは、模範的な発振器を示す。
図1Bは、非線形増幅器或いはパワー増幅器として動作する順方向と逆方向とでポンプされるファイバ増幅器の例を示す。
図1Cは、非線形増幅器或いはパワー増幅器として動作する側方ポンプされるファイバ増幅器の例を示す。
図2は、通信タイプの減衰器とタップポイントモジュールを示す。
図3は、降下カウンタの光学配置を示す。これは、AOMの前後のコリメートビーム中に追加の構成要素を加えることができることを示している。
図4は、フェムト秒発振器からのパルス列から単一パルスが選択される〜10ns窓による降下カウンタの時間特性を示す。
図5(a)は、発振器からのスペクトルと、図1のFCPAブロックダイヤグラムに示されたような第1フィルタ、アイソレータ及び減衰器モジュール後のスペクトルを示す。
図5(b)は、フィルタ、アイソレータ及び減衰器モジュールの構成描画である。
図6(a)は、ポンプダイオード電流のいかんによる非線形増幅器からのスペクトルと、ピーク電流でのASEスペクトル出力とを示す。
図6(b)は、非線形増幅器と伸長器間のアイソレータ−減衰器モジュールの構成描画である。
図7は、正分散ファイバを伝搬する自己位相変調を持つパルスのスペクトルを示す。
図8Aと8Bとは、図1のFCPAブロックダイヤグラムに示されたような伸長器の後のパルスの時間プロフィールとスペクトルプロフィールとを示す。
図9は、図1のFCPAブロックダイヤグラムに示されたようなパワー増幅器の後のスペクトルを示す。
図10Aと10Bとは、5psと50ps範囲の出力パルスの自己相関を示す。その出力のスペクトルは図10Cに示されている。
図11は、発振器、FI/減衰器、伸長器、前置増幅器、降下カウンタ、FI、パワー増幅器、圧縮器、の8つのモジュールとを備えるFCPAを示す。
図12Aと図12Bとは、図11のFCPAブロックダイヤグラムに示されたような発振器からのスペクトルとフィルタモジュール伸長器の後のスペクトルとを、それぞれ示す。
図13Aと図13Bとは、図11のFCPAブロックダイヤグラムに示されたような前置増幅器の後のスペクトルとパワー増幅器の後のスペクトルとを、それぞれ示す。
図14Aと図14Bとは、図11のブロックダイヤグラムに示されたFCPAのための圧縮器の後のスペクトルと圧縮されたパルスの自己相関とを、それぞれ示す。
図14Cは、圧縮器の一例を示す。
図15は、利得ファイバ中のポンプ光の透過をモニタすることでポンプダイオードチップ温度のアクティブ調整をするための一般的な仕組みを示す。モニタファイバは、パッケージ内部温度を検出する。
図16は、センサーファイバを利得ファイバと物理的に接触するように集積することで利得ファイバ温度を正確に追従するための好ましい実施例を示す。
図17は、引き起こされたブラッグ格子の分散特性を描く音響光学偏向器を示す。
図18は、透過格子を使う基本的な2−パスチャープパルス分散補償音響光学スイッチを示す。
図19は、透過格子を使うレンズ強調2−パスチャープパルス分散補償音響光学スイッチを示す。
図20は、反射格子を使うレンズ強調4−パスチャープパルス分散補償音響光学スイッチの例を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1は、モジュール式全ファイバ型チャープパルス増幅レーザシステムのブロックダイヤグラムを示す。モジュールは、最初に別々に組み立てられ、テストされ、その後システムに組み立てられる。各モジュールは、簡単に置換できるようにデザインされる。そのブロックダイヤグラムは、8つのモジュール:発振器、FI/減衰器、非線形増幅器、伸長器、前置増幅器、アイソレータ/降下カウンタ、パワー増幅器及び圧縮器、を示す。大部分のモジュールは、ファイバ入/出力導線をもち、別々に特徴付けられる。モジュールの性能を修正した後、標準PM−PMスプライスで一緒にスプライスされる。
【0024】
モジュールは、通信工業から改造された通信コード品質技術でパッケージされた一連の光学構成要素からなる。図2は、二つの典型的なパッケージを示している。最初は、減衰器モジュールである。直線偏光した光がファイバ#1からモジュールに入力される。半波長板は、その直線偏光状態を回転するために回転される。偏光子に対する直線偏光状態の相対的な角度は、出力ファイバ#2に入射される信号の減衰を決める。その減衰器モジュールは、別の機能をもつこともできる。ファイバ中の非線形プロセスでの偏光状態の劣化、短い非PMファイバの使用、或いはスプライスする二つのPMファイバの偏光軸の僅かのミスマッチ、がある。第二偏光状態に沿うパルス伝搬は、望ましくない衛星パルスを作る。この問題は、シリアルナンバー10/627,069(ここに参考によって組み入れられた)でより詳しく議論されている。ファイバ1の望ましくない偏光軸で伝搬する光を偏光子が阻止するように、波長板が回転される。この目的のために、第二1/2波長板は、偏光子がファイバ2の正確な偏光が入射されることを保証するように、配置される。あるきわどい位置では、二つのPMファイバをスプライスする代わりに減衰器を使用することが望ましい。
【0025】
第2のモジュールは、ピッグテール・タップポイントである。このモジュールは、図示するように二つの役割を持っている。一つは、後続のモジュールから入力モジュールを隔離することである。これは、アイソレータで達成される。第二の目的は、タップポイントを与えることである。タップポイントは、診断として少量の信号の取り出しを可能にする。取り出しプレートは、一般的にその前面から一部の光を反射させ、後面は、反射を減らすために無反射コートされている。しばしば、その前面は、コートされず、ガラス取り出しプレートからのフレネル反射が利用される。これが、このシステムの最適な動作を達成するための決定的な要素である。一度システムが一緒にスプライスされると、製造中あるいはレーザのサービス中に最適化のために、各モジュールから信号を得ることができない。
【0026】
第一モジュール101は、シリアルナンバー10/627,069”Polarization Maintaining Dispersion Controlled Fiber Laser Source Of Ultrashort Pulses”(ここに参照によって組み込まれた)、IMRAレファレンスNo.IM-108”High Power Short Pulse Fiber Laser”( ここに参照によって組み込まれた)及びIMRAレファレンスNo.IM-106”High power ultrafast fiber MOPA source and its application in frequency metrology” (ここに参照によって組み込まれた)に記載されたような超高速発振器である。IM-108から複製された図1Aは、この発振器の好ましい配列を示している。その発振器は、二つのサブモジュール、可飽和吸収体モジュールとポンプレーザモジュール、利得ファイバ及びファイバ格子出力結合器に基づいている。このモジュールがあらかじめ組み立てられ、集積の前にテストされることは明らかである。そのスペクトル出力が図5(a)に示されている。発振器は、1アンペアのポンプダイオード電流(34℃)で12mWの出力を生成する。繰り返し周期は、48MHzである。中心波長は、1048.8nmであり、バンド幅は、8.6nmである。
【0027】
FI/減衰器モジュールが発振器に続く。その構成要素が、図5(b)に示されている。それは、減衰器と図2に示すタップポイントパッケージとの組み合わせである。第1アイソレータ501に対する第2アイソレータ502の回転が、減衰を達成する。半波長板504は、偏光ステージを回転させPMファイバの軸にマッチさせる。フィルタ503は、10nmのスペクトル幅を持ち、1040nmに中心が合わされている。発振器のスペクトルの中心が1048.8nmであるので、透過光のスペクトルは、約2nm狭められ、約1043nmにシフトする。このフィルタを発振器と第1増幅器との間に持つことは、発振器のスペクトルを修正するために極めて好ましい。ファイバブラッグ格子のような他のタイプのフィルタが、IM-108で指摘されたようにこの場所に用いられる。このモジュールは、出力を1.4mWまで減衰するために使用される。図5(b)において、二つのアイソレータが使用されていることが分かる。これは、第1増幅器からの発振器の十分な隔離のために必要であった。50dbの隔離が、理想的には必要であるが、通常は>35dbが十分である。このレベルの隔離がこのとき二つのアイソレータを必要とする。
【0028】
次のモジュールは、非線形増幅器である。パルスが時間的に伸長されない事実によりそれは非線形であり、その結果増幅は、高強度と十分な自己位相変調で行われる。典型的な増幅器の構成が図1B(順方向伝搬と逆方向伝搬ポンプ配置)と図1C(側方ポンプ配置)に示されているが、明確な構成が多くの知られた増幅器デザインから選定される。この増幅器の出力でのスペクトルが図6(a)に示されている。高いポンプ電流の場合、そのスペクトル幅は、20nmを超える。したがって、この非線形増幅器でスペクトル幅は、ファクタ10より大きなファクタまで、10倍を超える約2nmから20nmより大きな幅に、自己位相変調によって増大させられる。増幅器は、4メートルの長さのYbドープクラッドポンプファイバである。図1Cにおいて、逆方向伝搬ポンピングで側方ポンプされる。最低電流でさえでも、スペクトルは自己位相変調で広げられてしまう。高電流レベルで、スペクトルは、正分散を持つファイバ中の自己位相変調伝搬に対して独特である。これらのスペクトルをGovind P. Agrawal, Nonlinear Fiber Optics (Academic Press, Inc. New York, 1989)から複製された図7のスペクトルと比べてみよう。
【0029】
本発明に使用でき、増幅の間に著しくスペクトル的に広げられる実質上非チャープパルスのパルス増幅に利用され、且つ増幅後にパルス圧縮される、正分散を持つ非線形Yb増幅器が、シリアル・ナンバー10/437,057”Inexpensive variable rep-rate source for high-energy ultrafast laser”(ここに参考によって組み込まれた)に開示されている。これらのシステムにおいて、最高利得と効率は、他の増幅器の場合におけるような主たる関心事ではない。このステージでの約100倍の利得は、ファイバ増幅器にとってむしろ低い。ここでの中心は、圧縮され得るパルスで最高パルスエネルギーを得ることである。
【0030】
この増幅器の別の特徴は、ASEピークが信号ピークから分離されるということである。通常、増幅器ファイバは、ファイバ長の均一ポンピングで効率が最適化される。この場合、利得ピークとASEピークが重なる。利得ピークを長波長に且つ出力端でのASEピークを短波長に動かすために、均一ポンピングが利用される。エルビウムとイットリビウム増幅器では、短波長で非励起イオンからの多くの損失が存在する。高濃度活性イオンが利用されると、増幅器にはより多くの非励起イオンがある。励起レベルが高いときは、非励起イオンが殆どない。したがって、高い励起は、短波長で損失を減少させる。したがって、高い励起レベルのためにファイバの端部をポンピングすることで利得ピークが長いレーザ波長から遠ざけられる。ファイバの高効率を維持しながら活性イオンの最高濃度が利用される。クラッドポンプ増幅器において、コア径が大きく作られ、ポンプダイオード光がファイバに結合されるがクラッド径はできるだけ小さく作られる。このデザインはまた大きなコア径によりファイバのエネルギー密度を減らし、利得の全ては、ファイバの出力端に集中される。これはファイバの非線形効果の減少によりパルスエネルギーを最適化する。しかしながら、付加的な非線形性が望まれるなら、コア径が減らされるか或いはレーザダイオードが増幅器の吸収ピークから外され、利得が一層均一にされる。ファイバ長は、レーザ波長での出力パワーのために最適化される。特に逆方向に伝搬するASEに対してピークを一方にシフトさせるために、一層長い長さが効率における小さい損失を伴って使用される。増幅器の後のその他の要素は、信号からASEを分離するフィルタとして使用される。最後の圧縮器がこの目的のために使用され得る。
【0031】
非線形増幅器とパルス伸長器の間のモジュールが図6Bに示されている。それは、アイソレータと半波長板602、606を備える偏光子604とを含む。非線形光学プロセスのために、パルスの偏光は、非線形偏光回転で変えられる。ファイバは複屈折性であるので、ファイバの他の偏光軸に沿って伝搬する光は異なる速度で進み、次のステージで主パルスを妨害する。したがって、良好なパルス品質のためには、異なるステージ間の偏光素子で偏光忠実度を維持することが必要である。したがって、このモジュールは必要ならシステムの他のモジュール間に挿入されてもよい。このモジュールは、図2に示すような減衰器とタップポイントモジュールの組み合わせである。
【0032】
伸長器は、シングルモード、PM、200Mのファイバである。それは、図8Aに示すように、パルスを>200倍だけ120psまで伸長する。シリアルナンバー10/606,829と10/608,233(ここに参考として組み入れられた)に開示されている非線形ファイバ格子のような他の時間的パルス伸長器が利用され得る。
【0033】
伸長器の後は、前置増幅器である。非線形増幅器のようなこの増幅器は、4メートルの長さのYbドープクラッドポンプファイバである。それは、逆向き伝搬ポンピングで側方ポンプされる。したがって、デザインは非線形増幅器と同じであるが、今はパルスが伸長されているので、非線形効果は避けられる。
【0034】
降下カウンタモジュールが前置増幅器に続く。降下カウンタの光学配置が図3に示してある。降下カウンタの主要な要素は、AO変調器350である。その機能が、図4に図解されている。AO変調器は、約10nsの窓を持っている。その目的は、50MHzで動作するモードロック発振器からのパルス列から1パルスを選択することである。降下カウンタ電子回路は、パルスが選択される頻度、したがってこの増幅器の繰り返し周期を決める。例えば、50MHz発振器から100パルスごとに1つ選択されると、増幅器繰り返し周期は、500KHzである。降下カウンタモジュールは、他の機能を持つことができる。AOMの前後での二つのレンズ360、370;380、390の使用は、コリメート光のセクションをもたらす。これらの点には、取り出し窓325、減衰器或いはフィルタ335のような他の要素が配置され得る。図8Bは、降下カウンタモジュール後のスペクトルを示している。スペクトルの翼部と大きな変調が除去されていることがわかる。これは、翼部が圧縮されないし、大きな変調が最終増幅器で自己位相変調を起こすので、望ましいことである。何故なら、自己位相変調は、光の強度に対する派生物に関係するからである。このケースでは、光学フィルタが使用されなかった。このケースでは、前置増幅器がスペクトルフィルタとして使用された。その利得バンド幅は、非線形増幅器からのスペクトルより狭い。付加的或いは代わりのフィルタリングが降下カウンタで起こされ、それはレンズ系の色収差とAOMのスペクトル分散に関係する。このケースでは、スペクトルスループットは、出力ファイバのアライメントにより調整される。AOMの分散は、後で詳述されるであろう。
【0035】
次のモジュールは、パワー増幅器である。パルスは増幅前に伸長されており、ピークパルスエネルギを低下させるので、増幅はここでは通常線形である。シングル−パス、端面ポンプ増幅器モジュールが概して使用される。増幅器ファイバは、コア径30μm、クラッド径250μmの偏光保持である。長さは3mである。ポンプレーザダイオードは、14Wで動作する。それは、通常逆伝搬方向で端面ポンプされる。図1Bは、ポンプIIでの逆伝搬ポンピングとポンプIでの順伝搬ポンピングを示している。レーザダイオード或いはレーザダイオードアレーが通常ファイバ束に結合される。レーザ筐体の外に接続或いはスプライスがある二つのファイバ束を使用することが有利であるとわかる。このやり方では、ファイバ束ダイオードは、端面結合ユニットの光学系に汚れを入れることなしに交換され得る。束を直接交換することは端面結合ユニットを誤調整する傾向があるので、ファイバ束端部は、それらの出力と一致しない。この地点で増幅器は200kHzの繰り返し周期で1.01Wの出力を発生する。スペクトルプロファイルが図9に示されている。再びスペクトルは増幅器によって狭められている。その増幅器もスペクトルフィルタとして動作する。フィルタリングがパルスの忠実度を助けるので、自己変調パルスの翼部は圧縮不可である。
【0036】
最後のモジュールは、バルク格子圧縮器である。図14Cに示すようなデザインは、折り曲げマルチネス型配置である。通常、我々はUS5,847,863に示されるような従来のデザインの圧縮器を使用する。しかしながら、再帰反射ミラーM4を利用することで、単一格子が使用される。格子は、1マイクロメートルで1200本/mmの刻線であり、リトロー(littrow)角で使用される。出力は、200kHzの繰り返し周期で405mWである。従って2μJのパルスが発生される。自己相関器で測定した持続時間は、488fsである。これは図10Aと10Bに示すようなガウシアンパルス形状を仮定すると345fsのパルスを与える。そのスペクトルが図10Cに示されている。再びスペクトルは減らされる。ここで、格子圧縮器は圧縮不可の翼部を取り除くフィルタとして動作する。そのスペクトルが偏光干渉による高周波変調をもつことに注意すべきである。これは、この増幅器における偏光忠実度保持の重要性を示している。これは、図10Bに示すような長い背景光パルスをもたらす。
【0037】
第2実施例のブロック図が図11に示されている。この実施例の大きな違いは、パルスが第1増幅器の前に伸長されることである。従って、このデザインでは、非線形光学プロセスが増幅器で最小化される。このシステムの優位性は、システムからシステムへの再現性が得られやすいことである。しかしながら、発振器からの種バンド幅は、フィルタの後、伸長器の前で広くなければならない(3nmに比べ12−13nm)。発振器と第1フィルタモジュール後のスペクトルが、図12Aと12Bに示されている。システムの発振器と残りとの間にフィルタをもつことが重要である。この点で、各増幅器のスペクトル特性は、フィルタなしでシステムを動作させるのと十分同じでない。フィルタは、伸長器の前或いは後に配置され得る。伸長器の前に配置されると、減衰器モジュールがこのモジュールと共に使用される。スペクトルが伸長器の前でフィルタされると、伸長器の非線形効果がスペクトルを変化させることを防ぐために、入力パルスの振幅を十分低く保つことが必要である。この目的のために減衰器が使用される。図12aと12bのスペクトル上の高周波ノイズは偏光不完全性で引き起こされるということを知るべきである。これはファイバセクション間の偏光モジュールの必要性を説明している。任意の高周波ノイズを十分に防止するためには、偏光モジュールが各PMとPMのスプライスに配置されるべきであった。しかしながら、これはこのシステムの場合過度に工学的に作り出されたデザインである。悪い偏光の光がシステムに蓄積されるので、偏光モジュールは他のモジュールの一部分のように都合がよい最初に配置される。
【0038】
前置増幅器とパワー増幅器によるスペクトルが図13Aと13Bに示されている。増幅器の中で何ら認められる非線形効果が起きていないことがわかる。また、利得狭小化によるいくらかのスペクトル狭小化もある。圧縮器からの出力のスペクトルが、図14Bに示す自己相関と共に、図14Aに示されている。最初の実施例でのように、自己相関器で測定されたパルス持続時間は、488fsである。これは再び、ガウシアンパルス形状を仮定すると345fsパルス幅を与える。出力は200kHzの繰り返し周期で440mWである。従って、2.2μJパルスが発生される。
【0039】
パルスを再圧縮できるようにするためには、ファイバ伸長器とバルク格子圧縮器が一緒に使用されるとき、出力でのスペクトルが7−9nmに制限されなければならない。このスペクトル幅を得るためには、増幅器がいくらかの利得狭小化をもっているので初期の幅が広い必要がある。非線形増幅器の場合、追加の狭小化とフィルタリングとは、圧縮できないスペクトル翼部を処分する必要がある。線形増幅器の場合、前置増幅器後のスペクトル幅が約9nmであったが、非線形増幅器の場合、スペクトル幅が増幅器後で20nm近かった。
【0040】
従って、非線形増幅器は、出力パワーの変動に付加的な感受性をもつ。付加的な出力に対して、付加的な自己位相変調が存在し、スペクトル幅が増加する。従って、スペクトル特性が利得と共に変化するので、非線形増幅器の利得は注意深い制御を必要とする。非線形増幅器を使用する第1実施例では、そのような注意深い制御が必要とされるが、第2実施例でも制御が望まれる。この場合、高パワー広ストリップダイオードチップを使用してファイバに高強度ポンプ光を結合するために、増幅器は、2重クラッドファイバと結合してv溝ポンピング(ここに参照によって組み込まれたUS5,854,865に開示されたような)を使用する。しかしながら、このやり方の欠点は、ポンプ波長の正確なロッキングがないということである。レーザダイオードからの直接的なV溝ポンピングにより、ファイバブラッグ格子の結合ができない。チップ小面への狭バンド誘電体コーティングはこの問題を解決しない。さらに、チップが所定の温度に保持されるとしても、実際のチップ温度はバイアス電流とヒートシンク温度により僅かに変化する。
【0041】
さらに、Ybのような希土類ドープファイバからなる高い温度感受性をもつシステムにおいては、環境温度範囲での吸収スペクトルのポンプスペクトルとのミスマッチは、レーザ或いは増幅器出力の安定化で大きな問題である。希土類ドープファイバの温度依存利得は、吸収断面積のスペクトル変動と温度に関する輻射再結合速度の両方に起因する。スペクトル吸収断面積に関しては、ファイバ温度変化による熱的分布光遷移状態によりスペクトルシフトとスペクトル拡大/狭小が起きる。Er-Yb系では、−2dBまでの吸収変化が、吸収スペクトルのシフトと拡大/狭小効果により25から60℃のファイバ温度にわたって観測された。(K.W.Quoi et al., Journal of Lightwave Technol. Vol.10,1992,p849参照)実際、そのような希土類ドープファイバの温度依存吸収は、温度検出に活用され得る。( K.W.Quoi et al., Journal of Lightwave Technol. Vol.10,1992,p849参照)
Yb−ファイバが非ロックポンプ波長と結合すると、それは大抵v溝(側面)ポンピング或いはマルチモードダイオードポンピングの場合であるが、動作温度の広い範囲にわたって高い出力安定性を備える信頼できるレーザ或いは増幅器を作ることは困難である。10−50℃のファイバ温度で10%の吸収変化は、976nmで>−10dBの吸収長さをもつ二重クラッドシングルモードYbファイバで容易に観測される。この温度感受性は、利得ファイバが飽和状態でない発振器の場合、特に重要である。動作条件全体にわたってのポンプスペクトルと吸収スペクトルの正確なマッチが必要である。Ybポンピングの場合、最高の壁プラグ効率をもつ976nmの狭い吸収ピークは、ポンプ波長分布に敏感である。吸収スペクトルの僅かな変動、特に温度でのスペクトルシフトは、許容できない出力変動を容易にもたらす。976nm吸収バンドの半値全幅が約7nmであり、従って、+/−2%以内のシステムの安定性を達成するためには、1−2nm以内のポンプ波長分布の制御が必要である。
【0042】
制御の必要性は、スペクトル分布だけに限定されるのでなく温度とダイオード電流にも及ぶ。そのような制御を実施する一つの方法は、以下に開示するようにフィードバックループを含むことである。この方法では、吸収効率の拡大或いは狭小は、ファイバ温度が変化するので、モニタファイバで再現される。効率変化の補償は、ポンプダイオード電流の調節で実施される。
【0043】
低い繰り返し周期(例えば、<200kHz)の増幅器の出力パワーをモニタしてポンプダイナミックスを制御するこの方法は、パルスからパルスへの安定性が重要であると適当な解決法ではない。そのようなフィードバックループは、ポンプを調節するまえに検出される少なくとも二つの引き続くパルスを必要とする。ここに開示されたポンプスペクトルをモニタするための発明は、連続波モードに基づいている。フィードバックループ電子回路の速度に依存するので、パルスからパルスへの変動は完全に除去される。
【0044】
利得ファイバが高い光ポンピングを受けやすいという事実により、コアの絶対温度は利得とモニタファイバ間でお互いに外れる。しかしながら、ここに開示された方法は、ファイバの光学特性の相対的な変化に基づいている。従って、絶対温度のオフセットは本発明のコンセプトを損ねない。
【0045】
図15は、本発明のこのさらなる実施例を示している。ダイオード光源101からのポンプ光は、フィードバックループ105のために102でタップにつながれる。通常、タップ比は、−20dBである必要がある。モニタポートが、利得ファイバと光学的に同じである1本のYbファイバでスプライスされる。モニタファイバ103の長さは、フォトダイオード104を含む電子回路に依存して都合よく調節される。電子回路は、モニタファイバを通しての透過が最小であるようにダイオード温度を調節し、その温度は、ポンプ波長分布の利得ファイバ106の吸収バンド内への、最適なマッチングに相当する。モニタファイバの温度が利得ファイバのそれに極めて接近するように、モニタファイバはシステムの中にパッケージされる。
【0046】
レーザダイオードと増幅器の間のタップは、いつも相応しくない。これは、V−溝側面−結合モジュールで特に本当である。側面−結合ユニットにおける散乱或いは疑似反射をもぎ取るようなモニタファイバのためにダイオードポンプ光を得る代わりの方法がある。増幅器ファイバからの曲げ損失が増幅器の最初の区間で使用される。別の代わりは、利得ファイバ自身をモニタファイバとして使用することである。そのときタップは、増幅器を通過する光である。実施例の一つの非線形増幅器を制御する場合、図5Bに示すフィルタ、アイソレータ及び減衰器モジュールにおけるタップが使用される。しかしながら、光は反射光学系から反対方向に反射され、付加的な窓が必要である。非線形増幅器が逆伝搬方向にポンプされ、このポンプ光が非線形増幅器を通過するということを再び言うべきである。
【0047】
図16は、利得ファイバ温度のより正確な検出のための本発明の模範的な実施例を示している。モニタファイバは、利得ファイバと熱的に接触させられる。適当な長さのモニタファイバは、それを非ドープ透過ファイバに融着することで調整される。
【0048】
さらなる実施例において、微細加工のような応用に対してパルスを選択するためにシステムの終端近くにAOMが付加される。連続するパルス出力が時々許容されるが、要求に応じて一つ以上のパルスが選択され応用に供給されることをユーザは時々必要とする。前述したように、ナノ秒或いはより長いパルスレーザの場合、音響光学偏向器或いは変調器(AOM)が必要な応用にそれを偏向することでパルスを選択するために通常使用される。しかしながら、AOブラッグ格子の分散は、チャープパルスの高いスペクトルバンド幅と一緒になって、超短パルスレーザの場合、簡単な解決を妨げる。
【0049】
図17に示すように、ブラッグ格子で偏向されるチャープパルスの構成波長要素は、空間的に分散するので、それにより、大抵の応用に有害な所謂空間的にチャープしたパルスがもたらされる。また、選択され供給されるパルスと交互の状態との間の高いコントラストがそこに存在することが通常要求される。選択されるパルスが偏向されないで偏向されるパルスが捨てられる配置は、許容できない低いパルスコントラスト比をもつので一般的に大抵の応用には不適である。
【0050】
本発明の主要な(最初の)実施例において、チャープパルスへのAOMブラッグ格子の分散作用の利用は、超短パルス選択器のデザインに対して、このデザインがそれ自身で十分な圧縮に役立ち、制限するものよりむしろ改善するものとして作用する。チャープパルスの圧縮は、その先導と引きずり成分の間の異なる光路長遅延に影響を与える、その成分波長の分散を当てにする(図18参照)。従来のパルス圧縮器における分散素子は、表面線引き回折格子であるが、透過格子も使用される。この発明の新奇な面は、パルス圧縮器の1つ以上ではなく通常最初の回折格子を、AOMで代用することである。最初の格子をAOMで置き換えることを選択することは、二つの理由で駆り立てられる。圧縮器の1番目の素子が4番目の素子でのパワーに比べて低いパワーをもつ伸長パルスにさらされるので、一つは、音響光学媒質の光損傷の軽減である。空間的にチャープしたパルスに適合させるようにするために、圧縮器の2番目と3番目の分散素子の開口径が1番目或いは4番目より大きくなければならないので、二つ目は、AO媒質の物理的なサイズを最小化することである。一般的に、圧縮器は、コストを最小化し小型配置を提供するために光路が各要素を多数回通過するように、デザインされる。
【0051】
この発明における圧縮の特徴は、通常高い価値のあるものであるが、非圧縮パルスが要求されるなら、次の格子は圧縮なしにパルスを空間的に復元するために“誤調整”されてもよい。
【0052】
本発明は、AOMをチャープパルスの分散補償に適用する。しかしながら、ある実際のデザインの考察は、ここに使用されるようなAOMの有効な動作のために重要である。典型的な格子をマッチさせるように高分散を得るためには、相対的に遅い音響波と高い周波数のドライバが必要である。可視と近赤外での使用に最適な材料は、二酸化テルルである。何故なら、それは、この発明の適用できる格子を生成する遅い剪断波を持続させるからである。この剪断波は、この応用に相応しい速度をもっているが、それを使用するデバイスの有効径を制限する高い減衰を受ける。3ミリメートル以上の径を必要とするデバイスの場合、AO結晶デザインは、軸外し剪断波配置を利用してもよい。このデザインは、低い速度の波とほとんど同じであるが、十分低い減衰の波を作る。
【0053】
具体的なデザインは、AOMに対するブラッグ回折式からスタートして計算される。
λ=(2d/n)sinθ
ここで、λ=光子波長、
d=格子周期、
n=回折次数、
θ=回折半角
である。回折角が小さい(≪10°)ので、近軸近似、すなわち、sinθ≒θを使用する。
従って、
λ≒(2d/n)θ
である。今、上式を微分すると、
Δλ≒(2d/n)Δθ
となる。AO偏向器或いは変調器に生成されるブラッグ格子は、
d=λ=c/f
であり、ここでλ=音の波長
=音速
=ラジオ周波数
である。上の二つの式を結合してΔθについて解くと、
Δθ=nΔλ/2c
が導出される。
【0054】
AOMに対して800溝/mmの格子とその他の典型的なパラメータを使用する典型的な4−パスホログラフィック透過格子の場合、以下のパラメータ

n=1
Δλ=0.02μm
=350MHz
=617m/s(TeO2剪断波)

を仮定すると、

Δθ≒0.0056ラジアン≒0.33°

となる。
【0055】
0.02μmに相当する800溝/mm格子による分散が約1°であるので、我々は、スイッチデザインに角倍率3の単純な円柱レンズ191を含む。このデザインが図19に示されている。なお、代わりに望遠鏡を使用してもよい。代わりに、反射格子(付随する低回折効率とコストを備える)が使用され得る。
【0056】
しかしながら、軸外し剪断波を使用してさえも、必要な角度分散を得ることは、超音波の減衰が過大でない十分低い結晶駆動周波数では困難である。典型的な圧縮器における格子をマッチさせるように十分な角度分散を実際に作るために、付加的な光学素子の使用は有利である。これは、負(凹面)円柱レンズ(図19参照)、望遠鏡(図示せず)、或いは限定されないが適当なパワーの反射素子のような他の光学手段で達成される。AOMに対するこれらの補助的な光学素子の使用は、この発明の付加的な実施例である。このパルス抽出器―圧縮器の性能を最適化するための選定基準は、駆動周波数(波減衰)、剪断波角度(減衰と分散)、及び分散マッチング光学系(物理的なサイズと複雑さ)を考慮しなければならない。図20に示すような4−パス反射格子配置に制限されないがそのような高い圧縮ファクタが望まれる場合は特に、スイッチと圧縮器の他の配置が有効であり有利である。再生増幅器に使用されるようなダブルパスAOMも適している。
【0057】
これらの実施例は、本質的に連続するパルス列から1パルス或いはパルス群を抽出し向きを変えるために、本発明の主目的を実施する。AOMは、パルスの空間的な再構築を完成させる格子或いは他の分散手段に抽出したパルスを偏向し、その1パルス或いは複数のパルスをユーザの応用に向かわせる。非抽出パルスは、ユーザ応用に供給されないが、応用のためのパルスの抽出前にレーザシステムの動作状態を立証するように、他の診断手段に向けられる。この仕組みは、重要な応用にパルスを供給する前にレーザ出力の性能を測定するために貴重である。
【図1】

【図1A】

【図1B】

【図1C】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5A】

【図5B】

【図6A】

【図6B】

【図7】

【図8A】

【図8B】

【図9】

【図10A】

【図10B】

【図10C】

【図11】

【図12A】

【図12B】

【図13A】

【図13B】

【図14A】

【図14B】

【図14C】

【図15】

【図16】

【図17】

【図18】

【図19】

【図20】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の取り替え可能なモジュールから構成されるパルスレーザシステムであって、
超高速発振器モジュールと、
該発振器出力を受け、該信号をそのスペクトル幅を広げながら増幅する非線形増幅器モジュールと、
該発振器へのフィードバックを除去するためのアイソレータモジュールと、
前記アイソレータ/偏光子発振器の出力を時間的に伸長するための伸長器モジュールと、
該伸長された出力を増幅するための線形前置増幅器モジュールと、
該レーザシステムの繰り返し周期を制御するための降下カウンタモジュールと、
該降下カウンタモジュールの出力を増幅するためのパワー増幅器モジュールと、
前記パワー増幅器モジュールの出力を時間的に短縮するための圧縮器と、を有する。
【請求項2】
複数の取り替え可能なモジュールから構成されるパルスレーザシステムであって、
超高速発振器モジュールと、
前記発振器モジュールの出力を時間的に伸長するための伸長器モジュールと、
前記伸長器モジュールの前或いは後に配置されるスペクトルフィルタモジュールと、
該伸長された出力を受け、該信号を増幅する増幅器モジュールと、
アイソレータモジュールと、
該信号を増幅するための線形前置増幅器モジュールと、
該レーザシステムの繰り返し周期を制御するための降下カウンタモジュールと、
該降下カウンタモジュールの出力を増幅するためのパワー増幅器モジュールと、
前記パワー増幅器モジュールの出力を時間的に短縮するための圧縮器と、を有する。
【請求項3】
前記光源は超高速発振器であり、且つ前記発振器を最初の前記増幅器ステージと少なくとも35dBのレベルにアイソレートするためのアイソレータ手段をさらに有する請求項2に請求されたシステム。
【請求項4】
次の要素:
信号光源;
前記光源の出力を時間的に伸長するための伸長器;
ファイバ増幅器;
前記増幅器の出力を再圧縮するための圧縮器;及び
前記増幅器からの出力パルスを選択するためのAOM;
を有するパルスレーザシステムであって、
前記要素の各々は予備テストされたモジュールとして供給され、前記システムは簡単なファイバスプライスによって前記モジュールを接続して組み立てられる。
【請求項5】
一つ以上の前記圧縮器と少なくとも一つの前記増幅器によってASEが該信号からスペクトル的に分離される請求項1に請求されたシステム。
【請求項6】
該発振器出力を減衰する減衰器が前記発振器と前記非線形増幅器の間に配置され、PM−PMスプライスが前記モジュールを結合するために使用される請求項1或いは2に請求されたシステム。
【請求項7】
選択された前記モジュールの間にタップモジュールをさらに含む請求項1或いは2に請求されたシステム。
【請求項8】
選択された前記モジュールの間に配置された偏光モジュールをさらに含む請求項1或いは2に請求されたシステム。
【請求項9】
前記降下カウンタモジュールはAOMを有し、バンド幅フィルタとして働く請求項1或いは2に請求されたシステム。
【請求項10】
前記発振器モジュールと前記非線形増幅器の間にスペクトルフィルタを含む請求項1に請求されたシステム。
【請求項11】
前記非線形増幅器からの出力をスペクトル的にフィルタするために、前記前置増幅器は該非線形増幅器からのスペクトルより狭い利得バンド幅をもち、前記非線形増幅器はASEを該信号から離れた短波長にシフトさせる請求項1に請求されたシステム。
【請求項12】
前記パワー増幅器はダイオード型ポンプを含み、スペクトルフィルタとして働く請求項1或いは2に請求されたシステム。
【請求項13】
前記発振器は約10nm範囲を超える相対的に広いスペクトルの出力を作り出し、減衰器モジュールが該発振器出力を減衰する請求項2に請求されたシステム。
【請求項14】
前記圧縮器からの該パルス信号出力はfs台である請求項1或いは2に請求されたシステム。
【請求項15】
複数のモジュール式光学小組立部品から構成される全ファイバチャープパルス増幅器システムであって、
各々が別々の組立部品で且つテストを受けることを条件とし、ファイバスプライスで該システムに結合される、少なくとも発振器モジュール、伸長器モジュール、増幅器モジュール、圧縮器モジュールと、
前記モジュールの間に選択的に配置されたテスト、モニタリング又はフィードバックのためのタップユニットと、
該偏光状態の忠実度を改善するための、選択された前記モジュールの間の手段と、を有する。
【請求項16】
信号光源と、
前記光源の出力を時間的に伸長するための伸長器と、
ファイバ増幅器と、
前記増幅器の出力を再圧縮するための圧縮器と、
前記増幅器からの出力パルスを選択し且つバンド幅フィルタとして働くためのAOMと、を有するパルスレーザシステム。
【請求項17】
信号光源と、
前記光源の出力を時間的に伸長するための伸長器と、
少なくとも一つのファイバ増幅器ステージと、
最後の増幅器ステージの出力を再圧縮するための圧縮器と、を有し、
前記増幅器ステージの一つの区間がレーザ波長のASEを除去するように選ばれ、前記圧縮器がスペクトルフィルタとして働くパルスレーザシステム。
【請求項18】
前記増幅器ステージの一つからの出力パルスを選択するためのAOMをさらに含む請求項17に請求されたシステム。
【請求項19】
前記信号光源は超高速発振器であり、前記発振器と前記増幅器ステージの間でスペクトルマッチングするためのフィルタ手段をさらに含む請求項17に請求されたシステム。
【請求項20】
前記信号光源は超高速発振器であり、且つ前記発振器を最初の前記増幅器ステージと少なくとも35dBのレベルにアイソレートするためのアイソレータ手段をさらに有する請求項17に請求されたシステム。
【請求項21】
信号光源と、
伸長器モジュールと、
非線形増幅器モジュールと線形増幅器モジュールを含む少なくとも一つの増幅器ステージと、
圧縮器モジュールと、を有し、
前記非線形増幅器が自己位相変調で少なくともファクタ2だけ該信号のスペクトルを広げ、前記線形増幅器が少なくとも利得狭小化を含むメカニズムによってスペクトルフィルタとして働くチャープパルス増幅システム。
【請求項22】
前記圧縮器モジュールはさらにスペクトルフィルタとして働く請求項21に請求されたシステム。
【請求項23】
超高速発振器信号光源と、
少なくとも一つの増幅器ステージと、
圧縮器モジュールと、
前記発振器と最初の前記増幅器ステージの間の、それらの間を少なくとも35dBアイソレーションをもたらすための少なくとも一つのアイソレータモジュールと、を有するチャープパルス増幅システム。
【請求項24】
超高速発振器信号光源と、
少なくとも一つの増幅器ステージと、
降下カウンタモジュールと、
圧縮器モジュールと、
該偏光状態の忠実度を改善するための、選択された前記モジュールの間の手段と、を有するチャープパルス増幅システム。
【請求項25】
前記区間が約4mである請求項17に請求されたシステム。
【請求項26】
利得ファイバを含むパワー増幅器と、
前記パワー増幅器のためのポンプ光源と、
前記利得ファイバの温度依存スペクトルと全く同じものを作るように、前記ポンプ光源からのポンプ光の一部を前記利得ファイバと一致する或いは等価なモニタファイバに向ける手段と、
該ポンプ光源の波長を該ファイバの吸収スペクトルとマッチさせるように、前記ポンプ光源のパラメータを制御するためのフィードバック手段と、を有するファイバ増幅システムのためのアクティブ安定化システム。
【請求項27】
前記向ける手段がタップユニットを有する請求項26に請求されたシステム。
【請求項28】
前記向ける手段が前記ポンプ光源からの散乱ポンプ光或いは疑似ポンプ光を集光するための手段を含む請求項26に請求されたシステム。
【請求項29】
前記制御されるパラメータが前記ポンプ光源の温度である請求項26に請求されたシステム。
【請求項30】
前記モニタファイバが前記利得ファイバである請求項26に請求されたシステム。
【請求項31】
前記利得ファイバと前記モニタファイバは互いに十分或いは完全に熱的に接触している請求項26に請求されたシステム。
【請求項32】
前記パワー増幅器は側面ポンプされる請求項26に請求されたシステム。
【請求項33】
チャープパルス増幅システムであって、
信号光源と、
少なくとも一つの増幅器モジュールと、
圧縮器モジュールと、
前記増幅システム内に配置され且つパルス偏向器として働くAOMモジュールと、を有し、
前記偏向器が空間分散をもたらし、前記圧縮器モジュールが前記空間分散を補償するバ
ルク格子圧縮器を有するシステム。
【請求項34】
前記AOM偏向器が前記圧縮器の1ステージとして働く請求項33に請求されたシステム。
【請求項35】
選択された前記モジュールの間の前記手段は、望まれない偏光状態で伝搬する光を調節可能に除くために少なくとも一つの偏光子ユニットを含む偏光子モジュールを有する請求項24に請求されたシステム。
【請求項36】
一つ以上の前記偏光子モジュールは一つ以上のアイソレータユニットを含む請求項35に請求されたシステム。

【公表番号】特表2007−535141(P2007−535141A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−506210(P2007−506210)
【出願日】平成17年3月14日(2005.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2005/008627
【国際公開番号】WO2005/101593
【国際公開日】平成17年10月27日(2005.10.27)
【出願人】(593185670)イムラ アメリカ インコーポレイテッド (65)
【Fターム(参考)】