説明

モチリン様ペプチドを含む、安定した薬学的組成物。

緩衝液で処理された溶液中に合成モチリン様ペプチドを含む、安定した薬学的組成物が開示される。この組成物は、長期の保管の間および蒸気滅菌後に、安定なままであり、そして実質的にその初期の効力を保持する、ペプチドを提供する。具体的には、本発明は、16個以下のアミノ酸および構造を有する、約0.5μg/ml〜100mg/mlの合成モチリン様ペプチドを含む、薬学的組成物に関する。上記組成物は、pH3〜9の間および重量オスモル濃度約10〜500mOsm/kgを有する水性組成物として提供され得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互関連)
この出願は、2005年6月17日に出願された、米国仮出願第60/691,599号の利益を主張し、上記仮出願の内容は、参考として援用される。
【0002】
本発明は、モチリン様ペプチドを含む薬学的組成物に関する。より具体的には、本発明は、長期間の保管の後に安定なままであり、かつその効力および結合親和性を保持する、モチリン様ペプチドを含む薬学的組成物に関連する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
ペプチドであるモチリンは、胃腸管の直鎖のポリペプチドホルモンであって、哺乳動物において胃腸管の運動活性を刺激する。モチリンは、消化の間に筋電気性複合体(myoelectric complex)を調節することにより、胃の運動性を増大することにおいて役割を果たす。ヒト被験体へのモチリンの投与は、腸管通過を加速し、そして胃内容排出を増す[非特許文献1]。インビトロにおける研究は、モチリンがヒトおよびウサギの、十二指腸の平滑筋ストリップ(strip)および分離された胃腸管の平滑筋細胞の収縮を刺激することを示した。モチリンは、糖尿病性胃不全麻痺を有する患者において固体および液体を空にすることを刺激することが報告され[非特許文献2]、そして胃腸管の癌腫に起因する麻痺性イレウスを有する患者を処置するために使用されている[非特許文献3]。
【0004】
モチリンの欠点のうちの一つは、インビボにおける、その比較的短い半減期(非特許文献1)であり、このことは、治療の効果を誘導するために、持続注入によりこのホルモンを投与することを必要とする。この短所に応じて、合成モチリン様ペプチド(モチリンの活性を模倣するが、増大した代謝安定性を有している)が開発された。これらのペプチドは、特許文献1(これは本明細書において参考として援用される)に報告および記載される。
【0005】
特許文献1に記載の合成モチリン様ペプチドは、胃腸管の活動を刺激することにおいて有効であると示され、そして関連した器官の組織ホモジネートの生分解に対して増大した安定性を示す。しかしながら、天然に存在するモチリンと同様に、合成モチリン様化合物は、投与より先に、潜在的に、加水分解、酸化、または別の化学的プロセスによる、ペプチドの迅速な分解を受けやすい。
【0006】
ペプチドを水性の組成物として調製することにより、どちらかといえば、保管の間、分解されやすい特定のペプチドが、安定化され得、そして、したがって、生物学的活性の損失なしに長期間、保管され得るということが公知である。例えば、特許文献2は、オキシトシン、バソプレシンならびにその類似体および誘導体のようなペプチドの投与のための水性の組成物を開示し、これは、室温で時間にわたって、安定性を維持し得る。上記溶液は、緩衝剤、第4級アミン保存薬または消毒薬、および浸透圧調整剤を含む。特許文献2によれば、水性のペプチド組成物は、室温での数週間の保管の後に、有用な貯蔵寿命を保持した。
【0007】
安定した水性のペプチド処方物の他の例は、特許文献3および特許文献4中に開示される。これらの特許は、高濃度の黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)の水性のペプチド処方物を記載し、この処方物は長期間、上昇した温度(例えば、37℃)で保管され得る。
【0008】
「安定な」モチリン組成物の一つの例は、特許文献5に記載の組成物である。pH4.0〜5.5での溶液中において、モチリンの水溶液および凍結乾燥組成物は安定性を示した。ここで述べられるモチリンは、イヌモチリン、ブタモチリン、ヒトモチリン、および特定のモチリン誘導体(例えば、13ロイシン−ブタモチリン)を含んだ。これらのモチリンおよびモチリン誘導体は、60℃で7日間保管後、約94%のモチリン含量を保持した。
【0009】
先行技術が、選択されたペプチドに対する、特定の溶液の安定化の効果を認知し、そして特許文献5は、天然の(完全長の)モチリンが、安定した水性の組成物または凍結乾燥した組成物として調製され得ることを示唆するが、そこで提供される結果は、他のモチリン誘導体またはモチリン様ペプチドが、類似の水溶液または凍結乾燥組成物中で、どのようにふるまうか予測できない。これは、ペプチド構造における特定の差異、ならびに所定のペプチドについての荷電および酸性/塩基性官能基の、存在または欠損が、溶解度、pH/溶解度プロフィール、等電点、およびpKa値に有意に影響を及ぼし得るからであり、したがって、一つのペプチドと他の関連するペプチドとを十分に異ならせている。よって、モチリン誘導体の、安定した水性の処方物または凍結乾燥した処方物が調製され得るか否かを、確実性をもって予測できない。
【0010】
特許文献1に記載のように、上記モチリン様ペプチドは、構造的に、天然のモチリンとは別個である。以下に、より詳細に記載される、これらの構造的差異は、上記モチリン様ペプチドが、水溶液または凍結乾燥した溶液において、その安定性を保持するか否かを決定することを困難にしている。
【0011】
上記モチリン様ペプチドにより提供される、上に記載の利点のために、このようなモチリン様ペプチドを含む水性の薬学的組成物を提供することは望ましい。長期の保管後に患者へ投与され得る、このようなモチリン様ペプチドを含む組成物を提供することはまた、望ましい。加えて、上記モチリン様ペプチドの分解を実質的に妨げる(しかし、ここで保管期間中、化合物の効力の最大レベルが、維持されている)組成物を提供することは望ましい。
【0012】
周囲温度条件での保管後、および上昇させた温度(例えば、蒸気滅菌の温度だが、これに限定されない)への曝露後、安定したままである(かつ効力を維持する)、すぐ使用できる(ready−to−use)水性のペプチド組成物を提供することはまた、望ましい。変化する濃度においてか、または凍結乾燥形態において、水性組成物としてこのような合成モチリン様ペプチドを提供することは、望ましい。必要であれば、いくつかの異なる容器の任意の一つの中において、保管され得、そして長期間安定なままであり得る、合成モチリン様ペプチドを含む組成物を提供することが望ましい。最終的に、別個の緩衝剤を必要とすることなく、水性の環境下でモチリン様ペプチドを提供することは、望ましい。
【特許文献1】米国特許第5,422,341号明細書
【特許文献2】米国特許第5,482,931号明細書
【特許文献3】米国特許第5,916,582号明細書
【特許文献4】米国特許第6,068,850号明細書
【特許文献5】欧州特許出願公開第437,621 A1号明細書
【非特許文献1】Christofides et al.Gastroenterology(1979)76,903−907
【非特許文献2】Peeters et al.Gastroenterology(1991)100,A480
【非特許文献3】Meyer et al.Med.Klin.(1991)86,515−517
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の要旨)
ひとつの局面において、本発明は、以下に記載の、16個以下のアミノ酸および構造を有する、約0.5μg/ml〜100mg/mlの合成モチリン様ペプチドを含む、薬学的組成物に関する。
【0014】
上記組成物は、pH3〜9の間および重量オスモル濃度約10〜500mOsm/kgを有する水性組成物として提供され得る。
【0015】
なお、さらなる局面において、本発明は、以下に記載の構造を有し、そして16個以下のアミノ酸を含む、合成モチリン様ペプチドを含む組成物に関する。上記組成物は、ペプチドの選択された量を含む、濃縮した形態で提供され、それによって希釈したときに、水性の組成物は、0.5μg/ml〜100μg/mlのペプチドを含む(3〜9の間のpHおよび重量オスモル濃度約10〜500mOsm/kgを有する)。
【0016】
なお、さらなる局面において、本発明は、以下に記載のような構造を有し、そして16個以下のアミノ酸を含む、合成モチリン様ペプチドを含む凍結乾燥組成物に関する。それによって再構成したときに、再構成組成物は、0.5μg/ml〜100μg/mlのペプチドを含み、ならびに3〜9の間のpHおよび重量モル濃度約10〜500mOsm/kgを有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(詳細な説明)
本発明の薬学的組成物は、胃腸管障害(例えば、術後イレウス、糖尿病性胃不全麻痺および麻痺性イレウスが挙げられるが、これに限定されない)の処置において有効であり得る合成モチリン様ペプチドを含む。本発明の上記薬学的組成物は、選択された濃度での選択された緩衝剤中で、合成モチリン様ペプチド、またはその薬学的に受容可能な塩を含む。上記薬学的組成物は、長期間にわたってペプチドの安定性を維持するためにまた選択される、pHおよび重量オスモル濃度を有する。
【0018】
本発明の薬学的組成物は、保管の間に一般に出くわす温度で(例えば、約4℃〜約30℃の間が挙げられるが、これに限定されない)、例えば少なくとも12ヶ月、ならびに好ましくは少なくとも18ヶ月そして最大24ヶ月の長期保管の間、安定なままである。本発明の薬学的組成物は、このような期間中およびこのような温度で、ペプチドの効力の最小限の分解および損失を示す。本発明の薬学的組成物のモチリン様ペプチドは、上昇させた温度(例えば、蒸気滅菌の温度(例えば、121℃)だが、これに限定されない)へ曝露した後でさえ、化学的に安定でありそして生物学的に効力があるままである。本明細書で使用される場合、安定性に関する言及は、生物学的アッセイにより決定されるようなペプチド分解の程度およびペプチドの残余の効力を引用する。
【0019】
例えば、化学的純度分析により決定される場合、保管の後に95%が分解されないモチリン様ペプチドは、生物学的アッセイにおいて95%の効力を保持する。本発明の薬学的組成物において、上記モチリン様ペプチドは、胃腸管障害の処置において、実質的に分解せず、ならびに実質的に効力があり、かつ有効なままである。
【0020】
本発明の薬学的組成物は、一般的に、合成モチリン様ポリペプチドの選択された量を含む。上記合成ペプチドは、胃腸管の運動活性を処置または刺激することにおいて有効であるモチリン様ペプチドであり得る。
【0021】
胃腸管活動を刺激するためのモチリン様ペプチドは、モチリン受容体に対する高親和性を示す。このようなモチリン様ポリペプチドの例は、先に参考として援用されている、合成モチリン様ペプチドのアミノ酸配列を開示する、米国特許第5,422,341号に記載されている。
【0022】
本発明の好ましい実施形態において、本発明の組成物中に含まれる合成モチリン様ペプチドは、末端が切断される(truncated)。好ましくは、上記合成モチリン様ペプチドは、代表的には16個以下のアミノ酸および、より好ましくは、11〜16個のアミノ酸を含む。
【0023】
一実施形態において、上記モチリン様ペプチドは次の構造を有する:
【0024】
【化4】

ここで:
Aは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Bは、L−プロリンまたはL−アラニンであり;
Dは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Eは、芳香族、親油性脂肪族アミノ酸または脂環式アミノ酸のL−立体異性体であり;
Fは、芳香族アミノ酸またはヘテロ芳香族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Gは、グリシンまたはD−アラニンであり;
Hは、L−グルタミン酸またはL−グルタミンであり;
Iは、L−グルタミンであり;
Jは、Z、Z−Leu、Z−Leu−Gln、Z−Leu−Gln−Glu、Z−Leu−Gln−Glu−Lysからなる群より選択され、ここでZは、D−アルギニン、D−ホモアルギニン、D−グルタミン、D−アスパラギン、およびD−アラニンからなる群より選択され;
は、低級アルキルまたはアリルであり;
は、水素、低級アルキル、プロパルギル、およびアリルからなる群より選択され;
は、水素、低級アルキル、およびアリルからなる群より選択され;
は、非置換または、ハロゲン、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より選択される1以上の置換基により置換される、シクロアルキルまたはアリールであり;
は、−−CH、CONH、1〜3個の炭素原子を含むアミノアルキル基、ならびに2または3個の炭素原子を含むグアニジノアルキル基からなる群より選択され;
は、−−COOHまたは−−CONHであり;および上記シンボルは、DまたはLの立体配置中に存在し得る不斉炭素原子を表し、そして各低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む(但し:(i)JがZ−Leuであるときのみ、Rは、−−CH、CONHである)。
【0025】
一つの好ましい実施形態において、本発明の薬学的組成物に含まれる上記ぺプチドは、12位においてD−アルギニンをさらに含み得る。本発明のペプチドはまた、アルキル化および、好ましくは、トリ−アルキル化(例えば、メチル化)N−末端を含み得る。そのうえ、上記合成モチリン様ペプチドは、ポリペプチド鎖のC末端カルボン酸の官能基においてアミド基(−CONH)を含み得る。これは、モチリン様ペプチド(天然のモチリンと比較して)のpKaプロフィールおよび電荷を変化させ、そしてまた、溶解性に作用すると考えられる。
【0026】
本発明の特に好ましい実施形態は、配列番号1を含む合成モチリン様ペプチド受容体アゴニストを含み、そして次の式により表される:
(MeN)Phe−Val−Pro−Ile−Phe−Thr−Tyr−Gly−Glu−Leu−Gln−D−Arg−Leu−Lys−NH、ここで次の略語はアミノ酸を表す:
Phe−L−フェニルアラニン
Tyr−L−チロシン
Leu−L−ロイシン
Val−L−バリン
Pro−L−プロリン
Ile−L−イソロイシン
Thr−L−スレオニン
Gly−L−グリシン
Glu−L−グルタミン酸
Gln−L−グルタミン
D−Arg−D−アルギニン
Lys−L−リジン
配列番号1を含むモチリン様ペプチドは、このようなペプチドが、本発明の組成物中に含まれるときは、特に有効であり、そして増強された安定性、長期の効力およびオートクレーブ(下記に記載の)による滅菌に対する適合を示す。上記のペプチドの薬学的に受容可能なすべての塩はまた、本発明の範囲内に含まれる。
【0027】
米国特許第5,422,341号に開示のペプチドを含む、本明細書に記載の配列番号1を含むペプチドに実質的に類似の他のペプチドはまた、本発明の組成物中で増強された安定性を示し得る。これは、例えば、ヒトモチリンペプチドのN末端配列と実質的相同性(すなわち、50%より大きい、そして好ましくは少なくとも60%〜70%の)を有する、関連特許に記載の別の合成モチリン様ペプチドを含み得る。
【0028】
本発明の組成物中に含まれる上記モチリン様ペプチドは、約0.5μg/ml〜100mg/mlの間の量で提供される。より好ましくは、上記組成物が、「すぐ使用できる」(すなわち、さらなる希釈も再構成も必要としない)場合、モチリン様ペプチドの量は、約1μg/ml〜1mg/mlの間であり得、よりいっそう好ましくは1μg/ml〜50μg/mlおよび代表的には1μg/ml〜30μg/mlの範囲である。
【0029】
ペプチドの効力のために、低濃度の組成物は、ペプチドの所望の量の制御される投与において有利であり得る。もちろん、いっそう本発明を具体化する、ペプチドのより濃縮した組成物は、都合のよい投与のための溶液を生成するため希釈し得る。
【0030】
すぐ使用できる形態で上記組成物が提供される一実施形態において、上記モチリン様ペプチドは、水性の組成物を提供するために、緩衝剤溶液中に溶解され得る。上記緩衝剤溶液は、薬学的組成物のpHを約3〜9の間に維持するために選択され、上記pHにおいて、上記ペプチドは実質的に増強された安定性および効力の保持を示す。より好ましくは、上記薬学的組成物のpHは、約4〜6の間であり、より好ましくは4.5〜5.5であり、そして最も好ましくは、約4.8〜5.2の間である。これらのpHレベルにおいて、モチリン様ペプチドの好ましい例である配列番号1のペプチドは、保管の間、最小限の分解のみを示す。(上記組成物の好ましいpHはまた、上記組成物が水性の組成物として調製されるか、または凍結乾燥の処方物として調製されるかのいずれかに基づき、一部分、決定され得る。)
本発明の薬学的組成物を用いての使用のために適合した緩衝剤溶液は、緩衝剤(例えば、酢酸ナトリウム/酢酸、リン酸水素ナトリウム緩衝剤、およびクエン酸ナトリウム/クエン酸が挙げられる)を含む。当業者に公知の別の緩衝剤の系(例えば、酒石酸、コハク酸、TRIS、ヒスチジンおよびグリシンが挙げられるがこれらに限定されない)はまた、上記のpHの範囲内で上記組成物の適切な緩衝剤処理を提供し得る。
【0031】
上記に示されるように、一実施形態において、酢酸ナトリウム/酢酸緩衝剤は、水性の組成物を提供するために上記モチリン様ペプチドと合わされている。すぐ使用できる溶液として提供されたとき、薬学的組成物中の緩衝剤の濃度は、5〜250mMの間であり得、そして、より好ましくは、5〜50mMの間であり得る。約5〜25mMの濃度は、好ましいpHを達成および維持するために、多くの実施形態のために最も好ましい。
【0032】
上記緩衝剤処理された組成物は希釈を必要とする濃縮された溶液として提供される場合、緩衝剤の濃度は、有意により高くなり得る、例えば、最大10倍より高くまたは最大2〜3Mだがこれに限定されない。(このような濃縮した溶液においては、ペプチドの濃度はまた、対応してより高い。)上記濃縮させた組成物は、次に希釈剤で希釈され、投与のために適当な張性で、好ましい濃度および量の緩衝剤(例えば、5〜250mM)ならびにペプチド(例えば、1μg/ml〜100μg/ml)へ達する。適当な薬学的に受容可能な希釈剤として、滅菌水、滅菌塩化ナトリウム溶液、滅菌グルコースの溶液(例えば、5%)および別の糖などが挙げられるがこれらに限定されない。
【0033】
本発明の水性の薬学的組成物は、低張(実質的に等張)かまたは高張のどちらかであり得、重量モル濃度で10〜500mOsmの間を有している。重量モル濃度で100mOsmより下およびさらには50mOsmより下を有する低張組成物がまた、有効であり得るが、しかし、より好ましくは、上記組成物は等張、あるいは穏やかに低張または穏やかに高張である。しかし、代表的には、薬学的組成物の張性は270〜320mOsmの間であり得る。薬学的組成物の張性は、塩化ナトリウム(NaCl)または他の張性調節添加物(例えば、グリセリン、マンニトール、スクロースおよび他の還元糖)、あるいは必要なら、当業者に公知である他の物質を使用して調節し得る。
【0034】
以下の表1は、すぐ使用できる形態および濃縮させた形態の両方で、本発明の緩衝剤処理された薬学的組成物の好ましい構成および条件を要約する。
【0035】
【化5】

好ましい、すぐ使用できる、緩衝剤処理された、実施形態において、本発明の水性の薬学的組成物は、約4.8〜5.2のpHおよび重量オスモル濃度約300±20mOsmでの、約10mMの酢酸ナトリウム/酢酸緩衝剤中で配列番号1の合成モチリン様ペプチド1μg/ml〜100μg/mlを含む。
【0036】
水性の、すぐ使用できる組成物または希釈を必要とする濃縮させた組成物に加えて、本発明の組成物はまた、凍結乾燥(フリーズドライ)形態において保管され得る。その凍結乾燥形態においての上記組成物は、上記表1中に示されるペプチドおよび緩衝剤の(同様に他の物質の)相対量を含み得る。組成物が、凍結乾燥形態で保管される場合、この組成物の投与は、再構成したときすぐに起こり得るので、再構成組成物の長期保管安定性は重大ではなくなり、したがって、緩衝剤の存在は随意であるということが理解される。いずれにしても、凍結乾燥処方物の一実施形態においては、必要に応じての緩衝剤は、好ましくは約4.7のpH、そしてより好ましくは6.0でのクエン酸塩/クエン酸であり得る。加えて、凍結乾燥処方物は、さらに1以上のバルク材(bulking agent)、例えば、スクロース、マンニトールおよびグリシンおよび/またはそれらの組み合わせが挙げられ得るが、これらに限定されない。バルク材は、0.5〜15% w/vの濃度において含まれ得る。
【0037】
本発明の水性の薬学的組成物は、以前に知られていない利益を提供する。本発明の薬学的組成物のモチリン様ペプチドは、長期間、広い温度範囲にわたって保管された場合、安定なままである。例えば、室温で、またはその好ましい、より低い保管温度である4℃〜5℃で保管された場合、実質的安定性は、有意な期間中維持される。例えば、約25℃の保管温度において、本発明の組成物に含まれるペプチドは、少なくとも12ヶ月間、より好ましくは少なくとも約18ヶ月間、そしていっそうより好ましくは、最大約24ヶ月間およびさらには24ヶ月を超えても安定なままであり、例えば、図1に示されるように、90%以上の効力を保持している。5℃の保管温度で、最大で少なくとも18ヶ月までの、辺縁の分解のみ(および、少なくとも90〜95%の効力)を伴う保管が、一様に観察される。
【0038】
本発明の薬学的組成物のさらなる利点は、例えば、蒸気滅菌の温度のような上昇させた温度へ組成物がさらされた場合のそのペプチドの安定性である。多くのペプチドが、本来不安定であり、そして熱にさらされた場合、非常に迅速に分解されることが知られている(代表的には、数分以内)。対照的に、本発明の組成物においてこのペプチドは、この組成物が(1)蒸気滅菌にさらされ(約100℃〜128℃の温度で、そして代表的には121℃で、少なくとも10分間、そして最大で60分間)、そして(2)続いて、例えば、約4℃〜5℃から約25℃までのような薬学的組成物が典型的に遭遇する、より低い温度での適当な容器(下に記載)内における保管、の後でさえも、実質的にその安定性を保持する(すなわち、実質的に分解されないままであり、そしてその初期の効力の実質的割合を保持する)。図2に示され、そして下記の実施例1に記載のように、I型ガラスバイアル容器中で蒸気滅菌にさらされ、そして続いてこのような容器中で保管される、本発明の緩衝剤処理された薬学的組成物のサンプル中において、5℃、25℃、40℃、および55℃(ですら)での、3ヵ月の保管後に、上記ペプチドは、その初期の効力(および結合親和性)の有意な割合を保持する。
【0039】
別の実施形態において、上記組成物は、以前に記載されたペプチド(すなわち、16個以下のアミノ酸)を伴う、水性の組成物として提供され得るが、緩衝剤を含まない。上記組成物は、3〜9の間のpHおよび重量オスモル濃度約10〜100mOsm/kgを有し得る。緩衝剤を含まない本発明の水性の組成物は、例えば、図6および図7に示されるように異なる温度において保管された場合に、少なくとも14日間、安定なままである。さらに図6および図7に示されるように、このような組成物は、約121℃で30分間のオートクレーブの後でさえも、ペプチドの安定性を保持する。
【0040】
上記ペプチドの分解を妨げることならびに、これによって、効力および結合親和性を保持することは、適切な容器中で本発明の組成物を保管することによってさらに増強され得る。多くの異なる型のガラスおよびいくつかのプラスチックが、長期間の保管に対して申し分ないと判明しているが、蒸気処理された(vapor−treated)シリコンバイアルが好ましい。このような1型プラス蒸気処理されたシリコンバイアルが、例えば、Schott of Lebanon,Pennsylvaniaから、Schott Type 1 Plus silica coated vialsの製品名の下に市販されている。別の適当な保管容器は、1型USPバイアル、I型ガラスアンプルおよびプレパックされた(pre−packed)ガラスシリンジを含む。
【0041】
いくつかのプラスチックはまた、ペプチド組成物の安定化の助力において有効であると判明している。これに関して、好ましいプラスチックは環式のオレフィン共重合体であり、例えば、West PharmaceuticalsからCZレジンバイアルの製品名の下に、またはSchottからTopPacバイアルの製品名の下に、またはAlcan packagingからTicona Topas serumバイアルの製品名の下に市販されている。本発明の組成物はまた、PVCおよび非PVC可撓性バッグで保管され得る。上記ガラスまたはプラスチック容器において保管される場合、上記保管温度での上記保管時間は達成され得る。しかし、少なくとも18ヶ月の保管期間のためには、I型プラス(蒸気処理されたシリコン)バイアルおよびI型プラスガラスアンプルが好ましい。例えば、図3および図4に示されるように、Schott 1型バイアルでの配列番号1の合成モチリン様ペプチドの約5μg/ml(図3)または約30μg/ml(図4)を含む本発明の水性の緩衝剤処理された組成物の保管は、5℃〜55℃の温度で保管された場合、数ヶ月の間の安定性(および高いレベルの効力の維持)を立証した。例えば、40℃以上のような上昇させた温度での薬学的組成物の測定された安定性は、例えば、20℃〜25℃または4℃〜8℃のような、より代表的な保管温度で、より長い期間中、安定性の予測の基礎として役に立ち得ることが当業者により理解される。このような「加速された保管」研究は、本発明の分野において普通である。
【実施例】
【0042】
(実施例1:オートクレーブおよび保管の後のモチリン様ペプチドの安定性)
配列番号1のモチリン様ペプチドを、10mMの酢酸ナトリウム緩衝液(pH5.0)中に30μg/mlの濃度で溶解させた。1型ガラスバイアルに保管したペプチド溶液のサンプルを、121℃で15分間オートクレーブ処理し、そしてオートクレーブ処理したサンプルを5℃、25℃、40℃、または55℃でインキュベートした。各温度での保管後のペプチドの効力を、1週間、2週間、3週間、1ヶ月および3ヶ月のインキュベーション後のサンプルの試験によって、経時的に、測定した。各サンプル中に残る分解されていないペプチドの量を測定するためにHPLCを使用して効力を決定した。
【0043】
図2に示すように、上記ペプチドは、オートクレーブ後および3ヶ月の保管(55℃の上昇させた保管温度でさえも)後、90%より大きい効力を保持した。本発明の薬学的組成物は、上昇させた保管温度ですら、保管期間にわたり著しい安定性を示す。このような上昇させた温度(すなわち、加速された保管条件)で得られた安定性のデータは、より低い、より代表的な保管温度で、長期間にわたって安定性を予測することに使用され得ることが当業者により理解される。
【0044】
(実施例2:モチリン様ペプチドの組成物の凍結乾燥処方物の安定性)
配列番号1を含むモチリン様ペプチドを、pH6.0で、10mMクエン酸塩緩衝液および1%w/vのスクロース(バルク材)中で30μg/mlの濃度で溶解させた。この組成物を標準技術により凍結乾燥させ、そして40℃で20mlバイアル中で保管した。モチリン様ペプチドの効力を、水中で上記組成物を再構成することにより図5に示す時間間隔で測定した。各サンプル中に残る分解されていないペプチドの量を測定するためにHPLCを使用し、効力を決定した。図5に示すように、上記凍結乾燥させたモチリン様ペプチドは、数ヶ月の間、効力の有意なレベル(すなわち、90%より大きい)を保持した。類似の結果を、スクロースバルク材を、0.04%w/vのグリシンおよび0.4%w/vのマンニトールのバルク材を合わせたもので置き換えた場合に得た。(また、上昇させた温度(例えば、図5におけるような40℃)での薬学的組成物の安定性は、例えば、約20℃〜25℃または約4℃〜8℃のような、より代表的な保管温度でより長期の間、安定性の予測の基礎として役に立ち得ることが当業者により理解される。)
すぐに使用できるまたは濃縮されている、水性の緩衝液処理されていない溶液、水性の緩衝液処理されている溶液として調製および保管されたか、後に再構成される凍結乾燥組成物として調製および保管されたかいずれにせよ、本発明の薬学的組成物は、長期間の保管の間、効力を維持する。およそ90〜100%(そしていくつかの場合、少なくとも18ヶ月間、5℃、25℃、40℃および55℃での保管の間95%より大きい)の維持されたペプチドの効力は、本発明の薬学的組成物を、モチリン様ペプチドの治療上の送達のための好ましい手段とする。
【0045】
本発明は、この好ましい実施形態の文脈に記載されているが、このような実施形態に対する多数の改変が、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲からそれることなく可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、最大24ヶ月の保管まで、本発明を具体化する緩衝剤処理された組成物でのペプチドの安定性を示すグラフである。
【図2】図2は、オートクレーブの後に、本発明を具体化する組成物中でのペプチドの安定性を示すグラフである。
【図3】図3は、選択されたガラス容器中で保管された場合に、本発明を具体化する緩衝剤処理された組成物での5μg/mlの濃度での合成モチリン様ペプチドの安定性プロフィールを示すグラフである。
【図4】図4は、選択されたガラス容器中で保管されたとき、本発明を具体化する緩衝剤処理された組成物での30μg/mlの濃度での合成モチリン様ペプチドの安定性プロフィールを示すグラフである。
【図5】図5は、組成物が凍結乾燥され、その凍結乾燥形態で保管され、そして続いて再構成される保管の後に、本発明を具体化する組成物でのペプチドの安定性を示すグラフである。
【図6】図6は、14日の保管の後に、本発明を具体化する緩衝剤処理されない水性の組成物でのペプチドの安定性を示すグラフである。
【図7】図7は、オートクレーブおよび最大14日間の保管の後に、本発明を具体化する緩衝剤処理されない組成物でのペプチドの安定性を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性の薬学的組成物であって:
(a)16個以下のアミノ酸を有し、そして次の構造:
【化1】

を有する合成モチリン様ペプチドの約0.5μg/ml〜100mg/mlを含み、
式中:
Aは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Bは、L−プロリンまたはL−アラニンであり;
Dは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Eは、芳香族、親油性脂肪族アミノ酸または脂環式アミノ酸のL−立体異性体であり;
Fは、芳香族アミノ酸またはヘテロ芳香族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Gは、グリシンまたはD−アラニンであり;
Hは、L−グルタミン酸またはL−グルタミンであり;
Iは、L−グルタミンまたはL−アラニンであり;
Jは、Z、Z−Leu、Z−Leu−Gln、Z−Leu−Gln−Glu、Z−Leu−Gln−Glu−Lysからなる群より選択され、ここでZは、D−アルギニン、D−ホモアルギニン、D−グルタミン、D−アスパラギン、およびD−アラニンからなる群より選択され;
は、低級アルキルまたはアリルであり;
は、水素、低級アルキル、プロパルギル、およびアリルからなる群より選択され;
は、水素、低級アルキル、およびアリルからなる群より選択され;
は、非置換または、ハロゲン、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より選択される1以上の置換基により置換され得る、シクロアルキルまたはアリールであり;
は、−−CH、CONH、1〜3個の炭素原子を含むアミノアルキル基、ならびに2または3個の炭素原子を含むグアニジノアルキル基からなる群より選択され;
は、−−COOHまたは−−CONHであり;および該シンボルは、DまたはLの立体配置中に存在し得る不斉炭素原子を表し、そして各低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含み、但し:(i)JがZ−LeuまたはZ−Leu−Gln−Glu−Lys−Glu−Arg−Asn−Lys−Glyであるときのみ、Rは、−−CH、CONHであり;
該組成物は3〜9の間のpHを有し、そして重量オスモル濃度約10〜500mOsm/kgを有する、組成物。
【請求項2】
前記合成モチリン様ペプチドが14アミノ酸を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記合成モチリン様ペプチドが、(MeN)Phe−Val−Pro−Ile−Phe−Thr−Tyr−Gly−Glu−Leu−Gln−D−Arg−Leu−Lys−NHである、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記モチリン様ペプチドの12位のアミノ酸が、D−アルギニンである、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
濃縮させた水性の薬学的組成物であって、該組成物は、以下:
(a)選択される量の、16個以下のアミノ酸を有し、そして構造:
【化2】

を有する合成モチリン様ぺプチドであって、
式中:
Aは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Bは、L−プロリンまたはL−アラニンであり;
Dは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Eは、芳香族、親油性脂肪族アミノ酸または脂環式アミノ酸のL−立体異性体であり;
Fは、芳香族アミノ酸またはヘテロ芳香族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Gは、グリシンまたはD−アラニンであり;
Hは、L−グルタミン酸またはL−グルタミンであり;
Iは、L−グルタミンまたはL−アラニンであり;
Jは、Z、Z−Leu、Z−Leu−Gln、Z−Leu−Gln−Glu、Z−Leu−Gln−Glu−Lysからなる群より選択され、ここでZは、D−アルギニン、D−ホモアルギニン、D−グルタミン、D−アスパラギン、およびD−アラニンからなる群より選択され;
は、低級アルキルまたはアリルであり;
は、水素、低級アルキル、プロパルギル、およびアリルからなる群より選択され;
は、水素、低級アルキル、およびアリルからなる群より選択され;
は、非置換または、ハロゲン、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より選択される1以上の置換基により置換され得る、シクロアルキルまたはアリールであり;
は、−−CH、CONH、1〜3個の炭素原子を含むアミノアルキル基、ならびに2または3個の炭素原子を含むグアニジノアルキル基からなる群より選択され;
は、−−COOHまたは−−CONHであり;および
該シンボルは、DまたはLの立体配置中に存在し得る不斉炭素原子を表し、そして各低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含み、但し:(i)JがZ−LeuまたはZ−Leu−Gln−Glu−Lys−Glu−Arg−Asn−Lys−Glyであるときのみ、Rは、−−CH、CONHである
合成モチリン様ペプチド;ならびに
(b)緩衝液の選択された量、
を含み、希釈された場合、該希釈された水性の薬学的組成物は:
(i)該ペプチドの0.5μg/ml〜100μg/ml;
(ii)3〜9の間のpHおよび重量オスモル濃度約10〜500mOsm/kgを有することを含む、組成物。
【請求項6】
凍結乾燥させた薬学的組成物であって、該組成物は以下:
(a)構造:
【化3】

を有する16個以下のアミノ酸を有する合成モチリン様ペプチドであって、
式中:
Aは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Bは、L−プロリンまたはL−アラニンであり;
Dは、親油性脂肪族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Eは、芳香族、親油性脂肪族アミノ酸または脂環式アミノ酸のL−立体異性体であり;
Fは、芳香族アミノ酸またはヘテロ芳香族アミノ酸のL−立体異性体であり;
Gは、グリシンまたはD−アラニンであり;
Hは、L−グルタミン酸またはL−グルタミンであり;
Iは、L−グルタミンまたはL−アラニンであり;
Jは、Z、Z−Leu、Z−Leu−Gln、Z−Leu−Gln−Glu、Z−Leu−Gln−Glu−Lysからなる群より選択され、ここでZは、D−アルギニン、D−ホモアルギニン、D−グルタミン、D−アスパラギン、およびD−アラニンからなる群より選択され;
は、低級アルキルまたはアリルであり;
は、水素、低級アルキル、プロパルギル、およびアリルからなる群より選択され;
は、水素、低級アルキル、およびアリルからなる群より選択され;
は、非置換または、ハロゲン、ヒドロキシ、および低級アルコキシからなる群より選択される1以上の置換基により置換され得る、シクロアルキルまたはアリールであり;
は、−−CH、CONH、1〜3個の炭素原子を含むアミノアルキル基、ならびに2または3個の炭素原子を含むグアニジノアルキル基からなる群より選択され;
は、−−COOHまたは−−CONHであり;および
該シンボルは、DまたはLの立体配置中に存在し得る不斉炭素原子を表し、そして各低級アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含み、但し:(i)JがZ−LeuまたはZ−Leu−Gln−Glu−Lys−Glu−Arg−Asn−Lys−Glyであるときのみ、Rは、−−CH、CONHである、
合成モチリン様ペプチド;
を含み、
再構成された場合、該再構成された水性の組成物は:
(i)該ペプチドの0.5μg/ml〜100μg/ml;
(ii)3〜9の間のpHおよび重量オスモル濃度約10〜500mOsm/kgを有することを含む、組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−507764(P2009−507764A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−516889(P2008−516889)
【出願日】平成18年5月23日(2006.5.23)
【国際出願番号】PCT/US2006/019958
【国際公開番号】WO2006/138026
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【出願人】(591013229)バクスター・インターナショナル・インコーポレイテッド (448)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER INTERNATIONAL INCORP0RATED
【出願人】(501453189)バクスター・ヘルスケヤー・ソシエテ・アノニム (289)
【氏名又は名称原語表記】BAXTER HEALTHCARE S.A.
【Fターム(参考)】