ユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラム
【課題】タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムを提供する。
【解決手段】ボディ10に表示部16が設けられた携帯機器に備えられるユーザインターフェース装置であって、表示部16に項目選択用のタップメニュー画面を表示させるメニュー表示制御部11dと、ボディ10に複数設けられた振動センサ17a〜17dと、複数の振動センサ17a〜17dの出力を比較し、ボディ10に加えられるタップの位置または方向を検出する振動検出部11bと、振動検出部11bにより検出されたタップの位置または方向に基づいて、タップメニュー画面の中の選択された項目について、当該携帯機器への入力指示を行う入力指示部11cを有する。
【解決手段】ボディ10に表示部16が設けられた携帯機器に備えられるユーザインターフェース装置であって、表示部16に項目選択用のタップメニュー画面を表示させるメニュー表示制御部11dと、ボディ10に複数設けられた振動センサ17a〜17dと、複数の振動センサ17a〜17dの出力を比較し、ボディ10に加えられるタップの位置または方向を検出する振動検出部11bと、振動検出部11bにより検出されたタップの位置または方向に基づいて、タップメニュー画面の中の選択された項目について、当該携帯機器への入力指示を行う入力指示部11cを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムに関し、詳しくは、振動センサによる検知結果に応じて機器への入力指示を行うことのできるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機器に種々のモードの設定や情報等の入力指示を行うにあたって、釦やつまみ等が用いられてきたが、最近では、タッチパネルも使用されている。タッチパネルは、アイコンや文字によって項目を表示パネル上に表示し、この表示された項目をユーザが指で直接タッチすることにより、情報を入力することができる。入力項目を直接確認することができることから、優れたユーザインターフェースといえる。最近では、タッチパネルが小型化されると共に高性能化が進み、大型機器だけではなく、携帯電話、音楽プレーヤー、デジタルカメラ等の携帯機器の入力装置としても広く採用されている。
【0003】
しかし、タッチパネルによる入力は全て指で行わなければならないという制限がある。例えば、スキーや登山の際に手袋をはめた状態や、水中では、タッチパネル面のアイコン等をタッチすることは困難である。そこで、指以外の入力方法として、タップ操作による入力方法が提案されている。すなわち、機器に加速度センサ等の振動センサを配置し、ユーザが機器を叩く(タップ)動作を振動センサによって検知し、この検知結果に基づいて情報を入力する方法である。このタップによる入力は、指を使用することができない状況、または指を使用し難い状況であっても、入力指示できる点で注目されている。例えば、特許文献1には、振動信号と機器の姿勢変化信号の組み合わせによって、各種の機能を呼び出すことのできる携帯電話用のコマンド入力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−176641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、機器に入力指示を行わなければならない情報の種類は多数あるが、ユーザがボディをタップする操作では、一般にシングルタップやダブルタップ等に限られる。このため、多種類の入力指示を行う場合には、例えば特許文献1のように、タップ操作と、その時の機器の姿勢の検出結果を組み合わせるようにしなければならなかった。すなわち、タップ操作のみでは、入力指示できる種類の数が制限されていた。
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため第1の発明に係わるユーザインターフェース装置は、ボディに表示部が設けられた携帯機器に備えられるユーザインターフェース装置において、上記表示部に項目選択用のメニュー画面を表示させるメニュー表示制御部と、上記ボディに複数設けられた振動センサと、上記複数の振動センサの出力を比較し、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を検出する振動検出部と、上記表示部に表示されているメニュー画面に対応して行われたタップ操作に対して、上記振動検出部により検出された当該タップの位置または方向に基づいて、当該携帯機器への入力指示を行う入力指示部と、を有する。
【0008】
第2の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記入力指示部は、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示する。
第3の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記入力指示部は、上記振動検出部によって、上記表示部が配置されているボディの面以外のボディ面に上記タップが検出された判断された場合に、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示する。
【0009】
第4の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記メニュー表示制御部は、上記表示部の画面を領域に分けて、当該領域毎に上記メニュー画面の項目を表示させる。
第5の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記表示部に重なるように設けられるタッチパネルと、上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部を備え、上記入力指示部は、上記メニュー画面の項目に対応する上記タッチパネル部の位置への操作によっても、上記項目を選択するよう指示する。
【0010】
第6の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記ボディが水中にあることを検出する水中検出部と、上記表示部に重なるように設けられたタッチパネル部と、上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部と、をさらに備え、上記メニュー表示制御部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記メニュー画面としてタップ操作用のメニュー画面を表示させ、上記ボディが水中にあることを検出しない場合には、タッチ操作用のメニュー画面を表示させ、上記入力指示部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記振動検出部の検出に応じて上記タップ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行い、上記ボディが水中にないことを検出した場合には、上記タッチパネル検出部の検出に応じて上記タッチ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行う。
【0011】
第7の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記振動検出部は、上記振動センサの出力として主にその高周波成分を用いる。
第8の発明に係わる携帯機器は、上記第1ないし第7の発明に記載のユーザインターフェース装置を備え、機器がカメラである。
【0012】
第9の発明に係わるプログラムは、ボディに表示部と複数の振動センサが設けられている携帯機器のコンピュータに用いられるプログラムにおいて、上記複数の振動センサの出力を比較して、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を判断するステップと、検出されたタップの位置または方向に対応して、当該携帯機器へ入力指示を行うステップと、を含む。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明によれば、タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムを提供することができる。
【0014】
また、上記第2の発明によれば、タップ操作によってメニュー画面のオンオフの切換を行うことができる。
さらに、上記第3の発明によれば、メニューの選択に無関係な面をタップさせて切り換えるので、メニュー選択と独立して操作することができる。
【0015】
さらに、上記第4の発明によれば、画面上の項目と対応するタップ位置との関係が容易になるので、ユーザはどこをタップすればよいのか、直感的に判断することができる。
さらに、上記第5の発明によれば、タッチパネルと併用することで、通常はタッチパネルで入力し、タッチパネルを使用し難い状況では、タップ操作に切り換えるようにしているので、より汎用性を増すことができる。
【0016】
さらに、上記第6の発明によれば、メニュー画面が見難くなる水中に適したメニュー画面を表示することができる。
さらに、第7の発明によれば、ノイズを除去でき、タップ位置や方向の検出の際のエラーを防止することができる。
【0017】
さらに、第8の発明によれば、タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるカメラを提供することができる。
さらに、第9の発明によれば、複数の入力指示を簡単に行うことのできるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおける振動センサを説明する図であって、(a)は振動センサの原理を説明するための模式図であり、(b)および(c)は振動センサの信号出力を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおける振動センサの配置の原理を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおける振動センサを説明する図であって、(a)は具体的な配置を示し、(b)は振動センサ間の距離関係を示し、(c)ないし(e)は振動センサの信号出力の大きさを示し、(f)はタップ位置毎の各振動センサの信号出力の大きさを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、タップによって入力指示を行う様子を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおいて、表示部に表示される入力画面を示し、(a)はタップメニュー画面を示し、(b)はタップメニュー画面でズームアップが選択された状態を示し、(c)はタッチメニュー画面で選択されたズーム状態での画面を示し、(d)はタッチメニュー画面を示す。
【図7】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラのカメラ制御の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラのカメラ制御の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係わるデジタルカメラのカメラ制御の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態に係わるデジタルカメラのタップ操作を示す図であり、(a)はタップメニュー画面を示し、(b)はタップ操作位置と選択される入力指示の関係を示し、(c)はタップ操作時にデジタルカメラが振れることを示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係わるデジタルカメラの項目選択・パラメータ変更の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい実施形態に係わるデジタルカメラは、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタチャンスを決定する。レリーズ時には、画像データを記録媒体にすることができる。また、デジタルカメラの本体をタップすることにより、入力指示を行うことができる。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。制御部(CPU:Central
Processing Unit)11は、プログラム/データ記憶部12に記憶された制御プログラムに従って動作し、デジタルカメラの全体制御を行う。制御部11内には、タッチパネル検出部11a、振動検出部11b、入力指示部11c、メニュー表示制御部11d、パラメータ制御部11eが設けられている。制御部11内の11a〜11eは、制御プログラムにより実行される処理の一部であるので、制御部11に含まれる機能部として説明する。
【0021】
タッチパネル検出部11aは、ユーザがタッチパネル13を指等でタッチ操作した場合のタッチ位置を検出する。振動検出部11bは、後述する複数の振動センサ17からの検知信号を入力し、それらの値を比較することにより、ボディに加えられたタップの位置や方向を検出する。
【0022】
入力指示部11cは、タッチパネル検出部11aと振動検出部11bの検出出力および操作部14の出力を入力し、これらの検出結果に応じて、当該デジタルカメラへの入力指示を行う。ここで、入力指示とは、カメラの動作モードの選択切換え、あるいは撮影条件の設定変更等に関する指示をいう。カメラの動作としては静止画、動画、ストロボ動作(不図示)等の設定や切換えがある。入力指示部11cは、振動検出部11bによって検出されたタップの位置に対応した項目を選択するように入力指示を行う。
【0023】
また、入力指示部11cは、振動検出部11bによって、ユーザによるタップ操作の位置が、表示部16が配置されていない面であると判定された場合に、メニュー表示部11dに対して、表示部16にタップメニュー画面の表示、または非表示の切換えを指示する。また、メニュー画面として後述するタッチメニュー画面が表示されたタッチパネル13へのタッチを検出した場合には、入力指示部11cはタッチ位置に応じた項目を選択するように指示する。
【0024】
メニュー表示制御部11dは、入力指示部11cによって選択されたタップメニュー画面またはタッチメニュー画面のいずれかに応じて、項目選択用のメニュー画面を表示させる。メニュー画面の表示にあたっては、表示部16の画面を複数の領域に分割し、当該領域毎にタップメニュー画面またはタッチメニュー画面の各項目を表示させる。また、表示制御部11dは、水中検出部18によってカメラが水中にあると判定された場合には、通常の環境にある場合(大気中(陸上))とは異なるメニュー画面を表示させるようにしてもよい。
【0025】
パラメータ制御部11eは、入力指示部11cからの指示に応じて、撮像部20や画像処理部21の条件を変更する。ここで、撮像部20の条件としては、ピント位置、焦点距離、絞り値、シャッタ速度、露出補正等がある。また、画像処理部21の条件としては、コントラスト、フィルタ、ホワイトバランス、シャープネス等がある。
【0026】
振動センサ17は、デジタルカメラに対するユーザのタップ操作の検出する加速度センサであり、デジタルカメラのボディ10の所定位置に複数、内蔵されている。加速度センサの構造と配置位置については、図2を用いて後述する。水中検出部18は、例えば、水圧計等を含み、デジタルカメラが大気中にあるか水中にあるかを検出するセンサである。
【0027】
プログラム/データ記憶部12は、フラッシュメモリ等の電気的に書き換え可能な不揮発メモリを含み、前述したように、制御部11を動作させるためのプログラム、および入力指示部11cによって選択されたタップメニュー画面またはタッチメニュー画面を表示させるための画像データを記憶している。これ以外にも、例えば、カメラ制御用のプログラムや画面に表示されるアイコンや、さらには、撮像部20によって取得した画像データの一時記憶や、カメラ制御のための調整値等、種々のデータを記憶する。
【0028】
表示制御部15は、撮影時にはライブビュー表示、再生時には再生画像を表示させる。また、指示に応じてアイコン等をライブビュー画像に重畳させる処理等を行う。また、表示制御部15は、入力指示部11cの指示によって、プログラム/データ記憶部12から読み出されたタップメニュー画面またはタッチメニュー画面を、ライブビュー画像に重畳処理を行う。表示部16は、本体の背面等に配置された液晶モニタや有機EL等のディスプレイを有し、表示制御部15による制御により画面に所定の画像が表示される。
【0029】
タッチパネル13は、表示部16と一体、または表示部16の前面に配置され、ユーザの指等が直接接触または接近したことを検出し、検出結果をタッチ検出部11aに出力する。タッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、光電センサ方式等、種々の方式のものがあり、いずれかの方式を採用すれば良い。
【0030】
操作部14は、ボタン操作部、レリーズ釦、パワースイッチ、メニュー釦、あるいはモード切換釦等の各種操作釦、操作ダイヤル、操作キー等であり、ユーザがモードやパラメータ等を設定するための操作部材である。
【0031】
制御部11はバス26に接続されており、このバス26には、撮像部20、画像処理部21、圧縮伸張部22、記録再生部23、画像記憶部24、通信部25が接続されている。撮像部20は、被写体像を結像させるための撮影レンズ、被写体像を画像データに変換するための撮像素子、およびこれらの処理回路、撮影レンズの光路中に介挿された絞りおよびシャッタ等を含む。撮像部20によって生成された画像データはバス26に出力される。
【0032】
画像処理部21は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、ホワイトバランス、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成、動画画像生成等の各種の画像処理を行なう。また圧縮伸張部22はプログラム/データ記憶部12に一時記憶された静止画や動画の画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
【0033】
記録再生部23は、圧縮伸張部22において圧縮された画像データを画像記憶部24に記憶し、また、画像記憶部24に記憶された撮影画像の画像データを読み出し、圧縮伸張部22において伸張し、この伸張した画像データを表示部16に再生表示する。画像記憶部24はデジタルカメラ本体に内蔵、または装填可能な画像データの記録媒体である。通信部25は、外部装置に対して画像データ等の送受信を行うためのインターフェースである。
【0034】
次に、図2を用いて、振動センサ17について、説明する。振動センサ17は、図2(a)に示すように、チップ表面の固定金属部52a、52bと、架橋された金属部51から構成されており、例えばMEMSプロセス等によって製造される。金属部51は、4つの基点51aとこの基点51aによって保持されるH形状をした架橋部51bと、固定金属部52a、52bとはす向かいに対向する可動部51cとから構成される。振動センサ17は、可動部51cと固定金属部52a、52bで構成されるコンデンサの静電容量を検知する。図2(a)中の矢印の方向に金属部51が移動すると、コンデンサの静電容量が変化することから、この変化量を求めることにより、矢印方向の加速度αを検知することができる。
【0035】
振動センサ17の検知出力は、図2(b)(c)に示すように、加えられた加速度αの方向によって検知出力が異なる。すなわち、図2(b)に示すように、先にプラス出力が出た後にマイナス出力に変化する場合と、図2(c)に示すように、先にマイナス出力が出た後にプラス出力が変化する場合では、加速度の向きが異なる。このため、信号の変化を検知することにより加速度αの向きも分かる。また、固定金属部52a、52bと可動部51cで構成されるコンデンサの静電容量の変化から、固定金属部52a、52bと可動部51cの間の変位dが算出され、その変位dの時間変化から加速度αが算出される。
【0036】
次に、振動センサ17の配置の原理について、図3を用いて説明する。図3(a)は、デジタルカメラの背面側からみた透視斜視図であり、振動センサ17x、17y、17zをデジタルカメラのボディ10内の3か所に配置し、XYZ軸の3方向の加速度(αx、αy、αz)を検出する例を示す。ボディ10の背面部10bには表示部16が設けられており、ボディ10の内部には、振動センサ17x、17y、17zが配置されている。振動センサ17xは、ボディ10の底部に幅方向(カメラの長手方向)の加速度αxを検出する向きに配置されている。振動センサ17yは、ボディ10の背面側から見て左端部に上下方向の加速度αyを検出する向きに配置されている。振動センサ17zは、ボディ10の上部に厚さ方向(撮影部20の撮影レンズの光軸方向と同じ方向)の加速度αzを検出する向きに配置されている。振動センサ17x、17y、17zを、このように配置することにより、ボディ10に対するユーザのタップ操作の方向を検出することが可能となる。
【0037】
図3(b)は、デジタルカメラの背面側からみた透視斜視図であり、振動センサ17z1、17z2、17z3、17z4をボディ10内の4か所に配置し、ユーザのタップ位置を検出可能にした例である。ボディ10の内部には、振動センサ17z1、17z2、17z3、17z4の4つのセンサを、ボディ10の厚さ方向の加速度αzを検出する向きに、かつ表示部16を四角で囲むように順番に左上、左下、右下、右上にそれぞれ配置されている。
【0038】
表示部16に向けてタップ操作があると、タップ位置に近い振動センサほど出力信号が大きくなり、タップ位置に遠いほど出力信号が小さくなる。そこで、これらの出力信号の大きさを比較することにより、表示部16のどの辺りがタップされたかを検出することができる。なお、振動センサ17z1〜17z4は、表示部16の四隅に対応して配置されるのが望ましいが、表示部16の上部に振動センサ17z1、17z4を配置し、表示部16の底部には底辺の中点付近に1つだけ配置し、合計3つの振動センサでも、タップ位置の検出を行うことができる。振動センサの数が削減できれば、ボディ10の内部のスペースにも余裕ができる。
【0039】
続いて、本発明の第1実施形態における振動センサ17の具体的な配置と検出方法を、図4を用いて説明する。図4(a)は、デジタルカメラのボディ10を背面から見た透視斜視図であり、振動センサ17の配置を模式的に示す。ボディ10の背面に設けられた表示部16の左上隅、右上隅、および底部中央に振動センサ17a、17b、17cがそれぞれ配置され、これらの振動センサ17a〜17cはボディ10の厚さ方向の加速度αzを検出する。これら3つの振動センサ17a〜17cの出力信号を比較することにより、表示部16にタップされた位置を検出することができる。なお、これら3つの振動センサの配置は、上述の図3(b)において説明した配置例より振動センサの数を1つ減らした形式で、説明の最後に紹介した例である。
【0040】
また、表示部16の左側の中央部付近に4番目の振動センサ17dが配置されている。この振動センサ17dは、ボディ10の上下方向の加速度αyを検出し、ボディ10の上面に対するタップ操作を検出する。
【0041】
次に、図4(b)ないし(f)を用いて、タップ位置の検出について説明する。図4(b)は、各振動センサ17a、17b、17cおよび表示部16の四隅の位置と、各振動センサの間の直線距離を示している。振動センサ17aと振動センサ17bの間はL5、振動センサ17aと振動センサ17cの間はL4であり、振動センサ17bと振動センサ17cの間もL4である。また、各振動センサを含むように形成される長方形の短辺はL3、長辺はL5、対角線はL6、振動センサ17cと底辺の四隅との間はL2である。距離L1は、振動センサ17a、または振動センサ17bの真上でタップされた場合の、振動センサまでの距離で、十分に小さい距離であり、図面上には示されていない。
【0042】
各振動センサの出力は、タップされた位置から離れるに従って減少する。ここでは、説明の簡便化のために、振動センサの出力は距離に逆比例するとして説明する。振動センサ17aを例に挙げて説明すると、表示部16の左上の隅LUでタップされた場合には、図4(c)に示すように振動センサ17aは大きな振幅(1/L1)の出力を示し、左下の隅LBでタップされた場合には、図4(d)に示すようにやや減衰した振幅(1/L3)の出力を示し、右上の隅RUでタップされた場合には、図4(e)に示すように更に減衰した振幅(1/L5)の出力を示す。
【0043】
図4(f)に、表示部16の四隅に対応する左上隅LU、右上隅RU、左下隅LB、右下隅RBの位置でタップした場合において、各振動センサ17a〜17dの出力の相対比較の結果を示す。この図に示すような関係に基づいて、振動検出部11bでは、3つの振動センサ17a、17b、17cの出力を比較し、タップ位置を検出する。なお、振動センサ17dは、検出される加速度の方向が、他の振動センサ17a、17b、17cで検出される加速度の方向と異なっており、表示部16に向けてのタップ操作では出力される信号レベルは十分小さい。
【0044】
図5は、ユーザがデジタルカメラに対して、タップ操作により入力指示を行う場合の様子を示し、また、図6はタップ操作による入力指示に応じて、表示部16の表示が切り換わる様子を示している。
【0045】
図5(a)は、ユーザがデジタルカメラのボディ10を構えている様子を示し、図5(b)はボディ10の上面をユーザがタップする様子を示している。ボディ10の上面がタップ操作されると、振動検出部11bがこのタップ操作を検出する。表示部16にタップメニュー画面100が表示されていない場合には、このタップ操作によって図6(a)に示すようにタップメニュー画面100が表示される。一方、タップメニュー画面100が表示されていた場合には、タップメニュー画面100を非表示にする。この場合、タップメニュー画面100を消去した後に、代わりにタッチメニュー画面110を表示させて、タッチパネル13の操作を可能とさせることで、タップ操作とタッチ操作の両者を併用することができるようになるので、より使い勝手のよいユーザインターフェースが実現することができる。そこで、本実施形態においては、タップメニュー画面100が非表示になると、図6(d)に示すようにタッチメニュー画面110を表示させるようにする。
【0046】
図6(a)に示すタップメニュー画面100には、例えば、図示されるように、画面が4分割され、それぞれにズームアップ101、ズームダウン102、ストロボ103、露出補正104といったメニューが表示される。そこで、ユーザはいずれかのメニューを実行すべく、図5(c)に示すように対応する項目の部分をタップ操作する。タップ操作を行うと、振動センサ17a〜17cはタップ位置を検出し、この位置に対応する項目を実行する。
【0047】
図6(b)に示す例では、ズームアップがタップ操作で選択されことを太枠で表示すると共に、拡大されたライブビュー画像を表示部16に表示する。この状態で、再度、タップ操作を行うと、1回のタップ操作により、例えば、1.5倍にズーム変化する。この倍率は事前に変更できるようにしてもよい。より高倍率にしたければ、複数回タップすることにより簡単に実現することができる。なお、この例では、ズームアップが選択された後も他の項目を表示したままとしているが、他の項目を消去するようにしても勿論かまわない。
【0048】
また、図6(d)に示すように、タッチメニュー画面110が表示されると、画面は10分割され、各領域にズーム、レリーズ、ストロボ、露出補正、連写、再生、ムービー、感度、ホワイトバランス(WB)、セルフの各項目が表示される。一般にタッチ操作の方が細かい入力が可能であることから、本実施形態においては、タップ操作による入力より項目数を多くしているが、それぞれの操作入力の精度に応じて項目数は適宜、変更しても良い。
【0049】
タッチメニュー画面110が表示されると、ユーザは入力指示を行いたい場合には、タッチメニュー画面110上でタッチ操作を行う。例えば、図6(d)において、ズームをタッチ操作すると、タッチパネル検出部11aによってそのタッチ位置を検出し、図6(c)に示すように、ズーム105を表示し、他の項目を消去する。このズーム105は、ズームアップ101の場合とは異なり、ズームアップとズームダウンの両者を実行可能である。右側の矢印近辺で上側に向けてタッチでスライド操作を行うことによりズームアップの指示を、下側に向けてタッチでスライド操作を行うことによりズームダウンの指示を行うことができる。
【0050】
このように本実施形態においては、デジタルカメラのボディ10の上面へのタップ操作によって、タップメニュー画面100の表示と非表示の切り替えを行っている。また、タップメニュー画面100が表示され、ユーザが表示部16のタップメニュー画面100上の各項目のいずれかをタップ操作した場合には、タップ位置を検出し、タップ位置に応じた各項目を選択し、入力指示を行っている。すなわち、タップ操作の方向および位置に基づいて、多様な入力指示を行うことができる。さらに、タッチメニュー画面110が表示された場合には、タッチ操作により、各項目のいずれかを選択し、入力指示を行うことができる。
【0051】
次に、上述した動作を実行するためのフローを図7および図8に示すカメラ制御のフローチャートを用いて説明する。このフローは制御部11によって実行される。デジタルカメラに電源電池が装填されると、このカメラ制御のフローが開始し、まず、電源オンか否かの判定を行う(S11)。このステップでは操作部14中のパワースイッチの操作状態を検出し、このパワースイッチがオンか否かの判定を行う。
【0052】
ステップS11における判定の結果、電源がオンでなかった場合、すなわち、電源オフの場合には、スタンバイ状態となる(S12)。このスタンバイ状態は、低消費電力モードであり、パワースイッチ等、特定の操作スイッチの状態のみを検知し、他の制御を停止した状態である。スタンバイ状態を継続しながら、ステップS11に戻る。
【0053】
ステップS11における判定の結果、電源オンであった場合には、次に、撮影モードか否かの判定を行う(S13)。撮影モードは、被写体像を観察し、構図を決め、シャッタレリーズすることにより撮影画像を記録することのできるモードである。この判定の結果、撮影モードでなかった場合には、次に、再生モードとして画像の再生を行う(S14)。画像再生は、画像記憶部24に記録されている撮影画像の画像データを読み出し、圧縮伸張部22において伸張した後、表示部16に表示する。
【0054】
画像再生を行うと、次に再生終了指示があるか否かの判定を行う(S15)。このステップでは、操作部14の再生終了指示用の操作釦が操作されたか否かを判定する。この判定の結果、再生終了指示がなければ、ステップS14に戻り、画像再生を続行する。一方、ステップS15における判定の結果、再生終了指示があった場合には、ステップS11に戻る。
【0055】
ステップS13における判定の結果、撮影モードであった場合には、ライブビュー画像の取り込みを行い(S20)、ライブビュー画像の表示を行う(S21)。ここでは、撮像部20によって取得された画像データに基づいて、被写体像を表示部16にライブビュー表示する。
【0056】
ライブビュー画像表示を行うと、次に、タッチメニュー操作指示があるか否かの判定を行う(S22)。本実施形態においては、操作部14のメニュー釦の操作により、タッチメニュー画面はオンオフされる。そこで、このステップS22においては、メニュー釦が操作されたか否かの判定を行う。なお、タッチメニュー画面が表示されているときであっても、後述するステップS32においてボディ10の上面をタップされたことを検出すると、タップメニュー画面に切り換わる(S42参照)。
【0057】
ステップS22における判定の結果、タッチメニュー操作指示があった場合には、次に、タッチメニュー表示中か否かの判定を行う(S23)。前述したように、メニュー釦によってタッチメニュー画面はオンオフされる。従って、タッチメニュー画面表示中にメニュー釦が操作されるとタッチメニュー画面を消去し、一方、タッチメニュー画面非表示中にメニュー釦が操作されるとタッチメニュー画面を表示する。そこで、このステップS23において、現在のタッチメニュー画面の表示状態を判定する。
【0058】
ステップS23における判定の結果、タッチメニュー画面が表示中であった場合には、次に、タッチメニュー画面の消去を行う(S24)。なお、タッチメニュー画面を消去した際に、直近にタップメニュー画面が表示されていた場合であっても、本実施形態においては、タップメニュー画面への自動切換を行わない。タッチメニュー画面が消去されると、ライブビュー画像の表示のみがなされる。
【0059】
一方、ステップS23における判定の結果、タッチメニュー画面が表示中でなかった場合には、次に、タッチメニューに切換表示を行う(S25)。タッチメニュー画面の非表示中としては、タップメニュー画面の表示中の場合およびライブビュー画像のみの表示中の場合がある。ライブビュー画像のみの表示中には、図6(d)に示すように、そのままタッチメニュー画面110をライブビュー画像に重畳して行う。また、タップメニュー画面の表示中の場合には、タップメニュー画面を消去してからタッチメニュー画面の表示を行う。タッチメニュー画面の表示にあたっては、メニュー表示制御部11dがプログラム/データ記憶部12に記憶されているタッチメニュー画面の画像データを読み出し、表示制御部15を介して、表示部16にタッチメニュー画面を表示させる。
【0060】
タッチメニュー画面に切換表示を行うと、次に、タッチ操作がなされたか否かの判定を行う(S26)。ここでは、タッチパネル検出部11aによってタッチパネル13上にタッチ操作がなされたか否かの判定を行う。この判定の結果、タッチ操作がなされたことを判定した場合には、次に、タッチメニューで項目選択やパラメータ変更を行う(S27)。このステップでは、タッチパネル検出部11aによってタッチ位置を検出し、この検出結果に基づいて、入力指示部11cがパラメータ制御部11eに対して項目変更やパラメータ変更を指示し、パラメータ制御部11eはこの指示に従って撮像部20や画像処理部21に制御を行う。
【0061】
ステップS22における判定の結果、タッチメニュー操作指示がなかった場合、またはステップS24において、タッチメニューの消去を行うと、または、ステップS26における判定の結果、タッチ操作がなかった場合には、次に、振動判定を行う(S31)。このステップでは、振動検出部11bによって、振動センサ17a〜17dの検出結果の判定を行う。
【0062】
振動判定を行うと、次に、上面がタップされたか否かの判定を行う(S32)。振動センサ17dは、ボディ10の上下方向の加速度αyを検出し、ボディ10の上面に対するタップ操作を検出可能であることから、このステップでは、振動センサ17dの検出結果に基づいて判定する。なお、ユーザはタップメニュー画面を表示したい場合には、図5(b)に示すように、ボディ10の上面をタップすればよい。
【0063】
ステップS32における判定の結果、上面がタップされた場合には、次に、タップメニュー画面が表示中であるか否かの判定を行う(S41)。この判定の結果、タップメニュー画面が表示中でなければ、次に、タップメニュー画面の表示を行う(S42)。ここでは、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタップメニュー画面の表示を指示し、図6(a)に示すように、表示部16にタップメニュー画面を表示する。
【0064】
一方、ステップS41における判定の結果、タップメニュー画面が表示中であった場合には、次に、直近にタッチメニューが表示されていたか否かの判定を行う(S43)。直近としては、数十秒から数分程度であれば良く、適宜、設計値として設定すれば良い。この判定の結果、直近にタッチメニュー画面が表示されていた場合には、タッチメニューに切換表示を行う(S44)。ここでは、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタッチメニュー画面の表示を指示する。一方、ステップS43における判定の結果、直近ではタッチメニュー画面が表示されていなかった場合には、タップメニュー画面を消去する(S45)。ここでは、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタップメニュー画面の消去を指示する。この場合には、表示部16はライブビュー画像の表示のみとなる。
【0065】
ステップS32における判定の結果、上面がタップされていなかった場合には、次に、タップメニュー画面が表示中か否かの判定を行う(S33)。この判定の結果、現在、タップメニューが表示中であった場合には、次に、背面がタップされたか否かの判定を行う(S34)。前述したように、振動センサ17a〜17cは、ボディ10の厚さ方向の加速度αz(図4(a)参照)を検出することができることから、このステップS34においては、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果に基づいて判定する。
【0066】
ステップS34における判定の結果、背面がタップされていた場合には、タップ位置判定を行う(S35)。ここでは、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果を比較し、図6(f)に示す関係に基づいてタップされた位置の判定を行う。続いて、タップメニューで項目選択・パラメータ変更を行う(S36)。ここでは、入力指示部11cが、振動検出部11bによって判定されたタップ位置に対応する項目を選択し、パラメータ制御部11eに対してパラメータ変更等の制御を指示する。
【0067】
ステップS36において、タップメニューで項目選択・パラメータ変更を行うと、またはステップS33における判定の結果、タップメニュー画面が表示中でなかった場合、またはステップS34における判定の結果、背面がタップされていなかった場合、またはステップS42においてタップメニュー画面の表示を行うと、またはステップS44においてタッチメニューに切換表示を行うと、またはステップS45においてタップメニューの消去を行うと、またはステップ27においてタッチメニューで項目選択・パラメータ変更を行うと、次に、撮影指示があるか否かの判定を行う(S46)。ここでは、操作部14中のレリーズ釦が操作されたか否かの判定を行う。
【0068】
ステップS46における判定の結果、撮影指示があった場合には、次に、撮影を行い(S47)、記録を行う(S48)。このステップS47、S48において、撮像部20によって画像データを取得し、この取得された画像データを画像処理部21において画像処理し、圧縮伸張部22において画像データを圧縮した後、記録再生部23によって画像記録部24に記録を行う。記録が終わると、ステップS11に戻る。
【0069】
このように、図7および図8に示すフローにおいては、ボディ10の上面がタップ操作されると(S32)、タップメニュー画面が非表示状態においては、表示状態に切り換え(S42)、タップメニュー画面が表示状態においては、非表示状態に切り換えている(S45)。ただし、タップメニュー画面を非表示状態に切り換える際に、直近にタッチメニュー画面が表示されていた場合には、タッチメニュー画面を表示させている(S44)。したがって、直近にタッチメニュー画面が表示されていた場合には、ボディ10の上面をタップするたびに、タップメニュー画面とタッチメニュー画面が交互に表示される。
【0070】
なお、タッチメニュー画面は、ボディ10の上面のタップ操作以外にも、操作部14中のメニュー釦によって表示のオンオフを行うことができる(S22)。ただし、タッチメニュー画面の表示の直近にタップメニュー画面が表示されていた場合であっても、タッチメニュー画面を消去する場合に、タップメニュー画面を切り換え表示することはない。メニュー釦はタッチメニュー画面のオンオフ制御のみに使用するようにしているからである。
【0071】
また、図7および図8に示すフローにおいて、タップメニュー画面が表示された状態では、表示部16が配置されている背面をタップすると(S34)、そのタップ位置を判定し(S35)、タップ位置に応じた項目を選択し、その項目に応じてパラメータ等を変更する(S36)。
【0072】
このように本発明の第1実施形態においては、振動検出部11bが複数の振動センサ17a〜17dの出力を比較し、ボディ10に加えられるタップの位置または方向を検出するようにし、入力指示部11cが振動検出部11bにより検出されたタップの位置または方向に基づいて、タップメニュー画面の中の選択された項目について、入力指示を行うようにしている。このため、タップ操作によって多種類の入力指示を行うことができる。
【0073】
次に、本発明の第2実施形態について、図9を用いて説明する。第1実施形態においては、タップ操作に応じてタップメニュー画面とタッチメニュー画面を切り換えていたが、第2実施形態においては、水中にあるか大気中(陸上)にあるか応じてタップメニュー画面とタッチメニュー画面を自動的に切り換えるようにしている。第2実施形態における構成は、第1実施形態における構成と略同様であるが、入力指示部11cにおける指示の切換が水中検出部18の検出結果に応じて異なる。
【0074】
すなわち、図1に示したデジタルカメラの構成は第2実施形態においても同じであるが、入力指示部11cは、水中検出部18によってボディ10が水中にあることを検出した場合には、振動検出部11bの検出に応じてタップメニュー画面に対応する項目への入力指示を行い、大気中(陸上)にあることを検出した場合にはタッチパネル検出部11aの検出結果に応じて、タッチメニュー画面の対応する項目への入力指示を行う。これ以外の図1に示す構成については、第2実施形態おいても同様であるので、詳しい説明は省略する。
【0075】
次に、第2実施形態における動作を図9に示すカメラ制御のフローチャートを用いて説明する。図9に示すフローの内、ステップS11からステップS21までは、第1実施形態における図7のフローと同じであるので、同一のフローについては同一のステップ番号を付し、詳しい説明は省略する。
【0076】
ステップS21においてライブビュー画像を表示すると、次に振動判定を行う(S61)。この振動判定は、図8のフローにおけるステップS31と同様であり、振動検出部11bによって、振動センサ17a〜17dの検出結果の判定を行う。
【0077】
振動判定を行うと、次に、水中判定を行う(S62)。水中判定は、水中判定部18によって、水中にあるか大気中にあるかを判定する。続いて、上面がタップされたか否かを判定する(S63)。この判定は、図8におけるステップS32と同様であり、振動センサ17dの検出結果に基づいて判定する。
【0078】
このステップS63における判定の結果、上面がタップされた場合には、次に、メニュー表示中であるか否かの判定を行う(S64)。ここでは、タップメニュー画面およびタッチメニュー画面のいずれかが表示中であるかを判定する。この判定の結果、いずれかのメニュー画面が表示中であった場合には、そのメニュー画面を消去する(S65)。
【0079】
ステップS64における判定の結果、メニュー表示中でなかった場合には、次に、水中にあるか否かの判定を行う(S66)。ここでは、ステップS62において水中判定を行っているので、その結果に従って判定する。この判定の結果、水中であれば、次に、タップメニュー画面を表示する(S67)。ここでは、図8のステップS42と同様に、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタップメニュー画面の表示を指示し、図6(a)に示すように、表示部16にタップメニュー画面を表示する。
【0080】
一方、ステップS66における判定の結果、水中でない場合、すなわち大気中(陸上)にある場合には、タッチメニュー画面の表示を行う(S68)ここでは、ステップS44と同様に、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタッチメニュー画面の表示を指示する。
【0081】
ステップS63における判定の結果、上面がタップされていなかった場合には、次に、メニュー画面が表示中であるか否かの判定を行う(S71)。ここでは、ステップS67においてタップメニュー画面の表示、またはステップS68においてタッチメニュー画面の表示がなされ、消去されることなく表示中であるか否かを判定する。
【0082】
ステップS71における判定の結果、いずれかのメニュー画面が表示であった場合には、次に、水中であるか否かの判定を行う(S72)。ここでは、ステップS66と同様に、ステップS62における水中判定の結果に従って判定する。
【0083】
ステップS72における判定の結果、水中であった場合には、背面がタップされたか否かの判定を行う(S73)。ボディ10が水中にある場合には、ステップS67においてタップメニュー画面が表示されている。そこで、このステップでは、ユーザがタップメニュー画面を見て、いずれかの項目を選択したか否かを判定する。判定にあたっては、ステップS34と同様に、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果に基づいて判定する。
【0084】
ステップS73における判定の結果、背面がタップされていた場合には、次に、ステップS35と同様にタップ位置判定を行い(S74)、続いて、タップメニューで項目選択、パラメータ変更を行う(S75)。このステップS74およびS75においては、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果を比較し、タップされた位置を求め、続いて、入力指示部11cが、振動検出部11bによって判定されたタップ位置に対応する項目を選択し、パラメータ制御部11eに対してパラメータ変更等の制御を指示する。
【0085】
ステップS72における判定の結果、水中でなかった場合、すなわち、大気中(陸上)に有る場合には、タッチ操作がなされたか否かの判定を行う(S81)。ここでは、ステップS26と同様に、タッチパネル検出部11aによってタッチパネル13上にタッチ操作がなされたか否かの判定を行う。この判定の結果、タッチ操作がなされたことを判定した場合には、次に、タッチメニューで項目選択やパラメータ変更を行う(S82)。ここでは、ステップS27と同様に、タッチパネル検出部11aによってタッチ位置を検出し、この検出結果に基づいて、入力指示部11cがパラメータ制御部11eに対して項目変更やパラメータ変更を指示し、パラメータ制御部11eはこの指示に従って撮像部20や画像処理部21に制御を行う。
【0086】
ステップS73における判定の結果、背面がタップされていなかった場合、またはステップS75若しくはS82において項目選択・パラメータの変更を行った場合、またはステップS81における判定の結果、タッチ操作がなかった場合、またはステップS71における判定の結果、メニュー画面表示中でなかった場合、またはステップS67においてタップメニュー画面の表示を行った場合、またはステップS68においてタッチメニュー画面の表示を行った場合、またはステップS65において、メニュー画面の消去を行った場合には、次に、撮影指示があるか否かの判定を行う(S76)。ここでは、ステップS46と同様に、操作部14中のレリーズ釦が操作されたか否かの判定を行う。
【0087】
ステップS76における判定の結果、撮影指示があった場合には、次に、撮影を行い(S77)、記録を行う(S78)。ここでは、ステップS47、S48と同様に、撮像部20によって画像データを取得し、この取得された画像データを画像処理部21において画像処理し、圧縮伸張部22において画像データを圧縮した後、記録再生部23によって画像記録部24に記録を行う。記録が終わると、ステップS11に戻る。
【0088】
このように、第2実施形態においては、水中検出部18を設け、ボディ10が水中に有る場合にはタップメニュー画面を表示し、一方、大気中(陸上)に有る場合にはタッチメニュー画面を表示し、それぞれのメニュー画面を用いて、入力指示を行うことができる。水中では、タッチパネル13を用いて入力指示を行うことが大変困難であることから、自動的にタップメニュー画面に切り替えるようにしている。なお、大気中(陸上)では、タップメニュー画面でもタッチメニュー画面でも入力指示を行うことができることから、大気中の場合には、タップメニュー画面にマニュアルで切り換え可能としても勿論かまわない。
【0089】
次に、本発明の第3実施形態について、図10および図11を用いて説明する。この第3実施形態は、第1、第2実施形態よりも画面上でタップ位置をより精度よく検出するようにしている。この第3施形態における構成は、第1実施形態における構成と略同様であるが、振動センサ17の検出出力の出力部に高周波成分のみを通過させる低周波カットのハイパスフィルタ(不図示)を設けている点が相違している。なお、ハイパスフィルタの配置位置としては、これ以外にも、例えば、振動検出部11bの入力部にハイパスフィルタを設けるようにしても良い。
【0090】
図10を用いて、第3実施形態におけるタップメニュー画面と、タップ操作の検出方法について説明する。図10(a)は、表示部16に表示されたタップメニュー画面100の一例である。このタップメニュー画面100は、露出補正設定のための画面であって、表示部16の画面の上部に水平方向に沿って、5段階の露出補正レベル(−2、−1、0、+1、+2)が並置されている。
【0091】
図10(b)は、ユーザがタップ操作した際に、タップによる振動が、左右に配置された振動センサ17a、17bに向けて伝搬していく様子を模式的に示す図である。前述したように振動センサ17a、17bは、図4(a)に示すように、ボディ10の内部であって、表示部16の画面の右上隅RUと左上隅LUに配置されている。左側上部に配置された振動センサ17aと、右側上部に配置された振動センサ17bの中間点より、左寄りの位置(La<Lb)でタップされると、タップの衝撃が左右に減衰しながら伝搬されるが、右側上部の振動センサ17bに伝搬される振動は、左側上部の振動センサ17aに伝搬される振動よりも、減衰量が大きい。その結果、左側上部の振動センサ17aで検出される加速度の方が、右側上部の振動センサ17bで検出される加速度よりも大きくなる。従って、左右の加速度の検出レベルを比較することにより、タップの位置を検出することができる。
【0092】
また、本実施形態においては、タップ位置の検出精度を更に高めるために、振動センサ17a〜17dから出力される信号のうち主に高周波成分を用いて比較するようにしている。図10(c)は、その理由を簡単に説明する図であり、ボディ10の左側が把持された状態で、表示部16の中央付近がユーザによってタップ操作され、ボディ10が前方向に変位する前後の様子を、ボディの上部から見た図である。ボディ10t1は変位前の位置を示し、ボディ10t2は変位後の位置を示す。ボディ10の左側が把持されているので、ボディ10t1は、p方向へのタップ操作によって、矢印qで示す反時計方向にスイングされ、ボディ10t2の位置に変位される。
【0093】
このようにタップ操作によって、ボディ10自体も動くために、このボディ10の動きも振動センサ17に伝わる。しかし、ボディの動きはタップによる振動に比べて低周波成分が主であるために、振動センサ17の信号出力から低周波成分を除き、高周波成分のみにすると、ボディ10の動きによる影響を軽減することができる。
【0094】
次に、本実施形態における動作を図11に示す項目選択・パラメータ変更のフローチャートを用いて説明する。本実施形態におけるカメラ制御のフローは図7および図8、または図9のフローを兼用している。図11に示すフローチャートは、ステップS36(図8参照)、ステップS75、S82(図9参照)における項目選択・パラメータ変更のサブルーチンにあたる。
【0095】
項目選択・パラメータ選択のフローに入ると、まず、左振動センサの高周波振幅PLを算出し(S100)、続いて、右振動センサの高周波振幅PRを算出する(S101)。ここでは、左側上部に配置された振動センサ17aからの信号出力をハイパスフィルタによって高周波成分のみを抽出し、また右側上部に配置された振動センサ17bからの信号出力をハイパスフィルタによって高周波成分のみを抽出し、それぞれ高周波成分の振幅PL、PRを算出する。
【0096】
続いて、算出した振幅PLと振幅PRを比較し、PL>PRか否かの判定を行う(S102)。この比較判定は、振動検出部11bによって行う。ここでは、タップされた位置が画面右側であるか左側であるかを判定している。すなわち、PL>PRであれば、画面左側がタップされたと判断され、一方、PL<PRであれば、画面右側がタップされたと判断される。
【0097】
ステップS102における判定の結果、PL>PRであった場合には、次に、PL>P0か否かの判定を行う(S103)。ここで、所定値P0は、検出にあたって信頼性が確保できる程度の信号レベルである。このステップにおいて、所定値P0と比較しているのは、左側上部に配置の振動センサ17aの出力が一定値以下で、精度が怪しい場合には、検出を中止するためである。
【0098】
ステップS103における判定の結果、PL>P0であれば、次に、振幅PLを振幅PRで除算した値をRとする(S104)。この値Rは画面上でタップされた位置を判定するにあたって使用されるが、Rの値はあくまでも説明の便宜上の値である。続いて、R>10であるか否かの判定を行い(S105)、この判定の結果、R>10であった場合には、露出補正値を「−2」とする(S106)。ステップS105における判定の結果、R>10でなかった場合には、次に、R>3であるか否かの判定を行う(S107)。この判定の結果、R>3であれば、露出補正値を「−1」とし、R>3でなければ、露出補正なしとする(S109)。
【0099】
ステップS102における判定の結果、PL>PRでなかった場合には、次に、PR>P0か否かの判定を行う(S110)。ここで、所定値P0と比較しているのは、ステップS102の場合と同様であって、右側上部に配置の振動センサ17bの出力が一定値以下で、精度が怪しい場合には、検出を中止するためである。
【0100】
ステップS110における判定の結果、PR>P0であれば、次に、振幅PRを振幅PLで除算した値をRとする(S111)。この値Rは画面上でタップされた位置に対応している。続いて、R>10であるか否かの判定を行い(S112)、この判定の結果、R>10であった場合には、露出補正値を「+2」とする(S114)。ステップS112における判定の結果、R>10でなかった場合には、次に、R>3であるか否かの判定を行う(S113)。この判定の結果、R>3であれば、露出補正値を「+1」とし(S115)、R>3でなければ、露出補正なしとする(S116)。
【0101】
ステップS103における判定の結果、PL>P0でなかった場合、またはステップS106、S108、S109、S114、S115、S116における露出補正値の設定を行うと、またはステップS110における判定の結果、PR>P0でなかった場合には、項目選択・パラメータ変更のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。
【0102】
本発明の第3実施形態においては、振動センサ17の出力として主にその高周波成分を用いるようにしている。このため、ボディ10を把持するユーザの動きの影響を軽減し、高精度にタッチ位置の検出を行うことができる。また、2つの振動センサ17a、17bの検出結果の比を用いて、そのタップ位置を算出している。このため、高精度にタッチ位置の検出を行うことができる。
【0103】
以上説明したように、本発明の各実施形態においては、振動検出部11bが複数の振動センサ17a〜17dの出力を比較し、ボディ10に加えられるタップの位置または方向を検出し、入力指示部11cが振動検出部11bにより検出されたタップの位置または方向に基づいて、タップメニュー画面の中の選択された項目について、入力指示を行うようにしている。このため、タップ操作によって多種類の入力指示を行うことができる。
【0104】
また、本発明の各実施形態においては、制御部11がプログラムデータ記憶部12に格納された操作制御用のプログラムを読み出して実行されることで、メニュー画面の表示制御処理が実現されるので、このようなソフトウェア処理に関する制御用プログラムも本発明となる。また、このような制御用プログラムが記録された記録媒体も本発明となる。なお、プログラムを格納する記録媒体としては、フラッシュメモリに限定されるものではなく、CD−ROM、DVD−ROM等の光学記録媒体、MD等の磁気記録媒体、テープ媒体、ICカードなどの半導体メモリであってもよい。
【0105】
なお、本発明の各実施形態の説明にあたって、処理の実行を、ソフトウェア処理とハードウェア処理の組み合わせで説明したが、これに限られるものではなく、その組み合わせは選択事項である。
【0106】
また、本発明の各実施形態において、振動センサ17として加速度センサを利用した場合について説明したが、振動センサとしては加速度センサに限らず、例えば、角加速度センサ、ジャイロ等、機器に加えられる動きを検出できるセンサであれば勿論かまわない。
【0107】
さらに、本発明の各実施形態においては、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、カメラ以外にも、携帯電話、音楽プレーヤー、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等の携帯機器であっても構わない。いずれにしても、種々の条件を入力指示する条件変更装置、機器であれば、本発明を適用することができる。
【0108】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10・・・ボディ、10b・・・背面部、11・・・制御部(CPU)、11a・・・タッチパネル検出部、11b・・・振動検出部、11c・・・入力指示部、11d・・・メニュー表示制御部、11e・・・パラメータ制御部、12・・・プログラム/データ記憶部、13・・・タッチパネル、14・・・操作部、15・・・表示制御部、16・・・表示部、17・・・振動センサ、17a〜17d・・・振動センサ、17x、17y、17z・・・振動センサ、17z1〜17z4・・・振動センサ、18・・・水中検出部、20・・・撮像部、21・・・画像処理部、22・・・圧縮伸張部、23・・・記録再生部、24・・・画像記憶部、25・・・通信部、26・・・バス、51・・・金属部、51a・・・基点、51b・・・架橋部、51c・・・可動部、52a・・・固定金属部、52b・・・固定金属部、100・・・タップメニュー画面、101・・・ズームアップ、102・・・ズームダウン、103・・・ストロボ、104・・・露出補正、105・・・ズーム、110・・・タッチメニュー画面
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムに関し、詳しくは、振動センサによる検知結果に応じて機器への入力指示を行うことのできるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
機器に種々のモードの設定や情報等の入力指示を行うにあたって、釦やつまみ等が用いられてきたが、最近では、タッチパネルも使用されている。タッチパネルは、アイコンや文字によって項目を表示パネル上に表示し、この表示された項目をユーザが指で直接タッチすることにより、情報を入力することができる。入力項目を直接確認することができることから、優れたユーザインターフェースといえる。最近では、タッチパネルが小型化されると共に高性能化が進み、大型機器だけではなく、携帯電話、音楽プレーヤー、デジタルカメラ等の携帯機器の入力装置としても広く採用されている。
【0003】
しかし、タッチパネルによる入力は全て指で行わなければならないという制限がある。例えば、スキーや登山の際に手袋をはめた状態や、水中では、タッチパネル面のアイコン等をタッチすることは困難である。そこで、指以外の入力方法として、タップ操作による入力方法が提案されている。すなわち、機器に加速度センサ等の振動センサを配置し、ユーザが機器を叩く(タップ)動作を振動センサによって検知し、この検知結果に基づいて情報を入力する方法である。このタップによる入力は、指を使用することができない状況、または指を使用し難い状況であっても、入力指示できる点で注目されている。例えば、特許文献1には、振動信号と機器の姿勢変化信号の組み合わせによって、各種の機能を呼び出すことのできる携帯電話用のコマンド入力装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−176641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、機器に入力指示を行わなければならない情報の種類は多数あるが、ユーザがボディをタップする操作では、一般にシングルタップやダブルタップ等に限られる。このため、多種類の入力指示を行う場合には、例えば特許文献1のように、タップ操作と、その時の機器の姿勢の検出結果を組み合わせるようにしなければならなかった。すなわち、タップ操作のみでは、入力指示できる種類の数が制限されていた。
【0006】
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため第1の発明に係わるユーザインターフェース装置は、ボディに表示部が設けられた携帯機器に備えられるユーザインターフェース装置において、上記表示部に項目選択用のメニュー画面を表示させるメニュー表示制御部と、上記ボディに複数設けられた振動センサと、上記複数の振動センサの出力を比較し、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を検出する振動検出部と、上記表示部に表示されているメニュー画面に対応して行われたタップ操作に対して、上記振動検出部により検出された当該タップの位置または方向に基づいて、当該携帯機器への入力指示を行う入力指示部と、を有する。
【0008】
第2の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記入力指示部は、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示する。
第3の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記入力指示部は、上記振動検出部によって、上記表示部が配置されているボディの面以外のボディ面に上記タップが検出された判断された場合に、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示する。
【0009】
第4の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記メニュー表示制御部は、上記表示部の画面を領域に分けて、当該領域毎に上記メニュー画面の項目を表示させる。
第5の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記表示部に重なるように設けられるタッチパネルと、上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部を備え、上記入力指示部は、上記メニュー画面の項目に対応する上記タッチパネル部の位置への操作によっても、上記項目を選択するよう指示する。
【0010】
第6の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記ボディが水中にあることを検出する水中検出部と、上記表示部に重なるように設けられたタッチパネル部と、上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部と、をさらに備え、上記メニュー表示制御部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記メニュー画面としてタップ操作用のメニュー画面を表示させ、上記ボディが水中にあることを検出しない場合には、タッチ操作用のメニュー画面を表示させ、上記入力指示部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記振動検出部の検出に応じて上記タップ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行い、上記ボディが水中にないことを検出した場合には、上記タッチパネル検出部の検出に応じて上記タッチ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行う。
【0011】
第7の発明に係わるユーザインターフェース装置は、上記第1の発明において、上記振動検出部は、上記振動センサの出力として主にその高周波成分を用いる。
第8の発明に係わる携帯機器は、上記第1ないし第7の発明に記載のユーザインターフェース装置を備え、機器がカメラである。
【0012】
第9の発明に係わるプログラムは、ボディに表示部と複数の振動センサが設けられている携帯機器のコンピュータに用いられるプログラムにおいて、上記複数の振動センサの出力を比較して、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を判断するステップと、検出されたタップの位置または方向に対応して、当該携帯機器へ入力指示を行うステップと、を含む。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明によれば、タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるユーザインターフェース装置、携帯機器、およびプログラムを提供することができる。
【0014】
また、上記第2の発明によれば、タップ操作によってメニュー画面のオンオフの切換を行うことができる。
さらに、上記第3の発明によれば、メニューの選択に無関係な面をタップさせて切り換えるので、メニュー選択と独立して操作することができる。
【0015】
さらに、上記第4の発明によれば、画面上の項目と対応するタップ位置との関係が容易になるので、ユーザはどこをタップすればよいのか、直感的に判断することができる。
さらに、上記第5の発明によれば、タッチパネルと併用することで、通常はタッチパネルで入力し、タッチパネルを使用し難い状況では、タップ操作に切り換えるようにしているので、より汎用性を増すことができる。
【0016】
さらに、上記第6の発明によれば、メニュー画面が見難くなる水中に適したメニュー画面を表示することができる。
さらに、第7の発明によれば、ノイズを除去でき、タップ位置や方向の検出の際のエラーを防止することができる。
【0017】
さらに、第8の発明によれば、タップ操作による振動センサの信号によって、複数の入力指示を行うことができるカメラを提供することができる。
さらに、第9の発明によれば、複数の入力指示を簡単に行うことのできるプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおける振動センサを説明する図であって、(a)は振動センサの原理を説明するための模式図であり、(b)および(c)は振動センサの信号出力を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおける振動センサの配置の原理を示す図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおける振動センサを説明する図であって、(a)は具体的な配置を示し、(b)は振動センサ間の距離関係を示し、(c)ないし(e)は振動センサの信号出力の大きさを示し、(f)はタップ位置毎の各振動センサの信号出力の大きさを示す図である。
【図5】本発明の第1実施形態におけるデジタルカメラにおいて、タップによって入力指示を行う様子を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラにおいて、表示部に表示される入力画面を示し、(a)はタップメニュー画面を示し、(b)はタップメニュー画面でズームアップが選択された状態を示し、(c)はタッチメニュー画面で選択されたズーム状態での画面を示し、(d)はタッチメニュー画面を示す。
【図7】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラのカメラ制御の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラのカメラ制御の動作を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2実施形態に係わるデジタルカメラのカメラ制御の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3実施形態に係わるデジタルカメラのタップ操作を示す図であり、(a)はタップメニュー画面を示し、(b)はタップ操作位置と選択される入力指示の関係を示し、(c)はタップ操作時にデジタルカメラが振れることを示す図である。
【図11】本発明の第3実施形態に係わるデジタルカメラの項目選択・パラメータ変更の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面に従って本発明を適用したデジタルカメラを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい実施形態に係わるデジタルカメラは、撮像部を有し、この撮像部によって被写体像を画像データに変換し、この変換された画像データに基づいて、被写体像を本体の背面に配置した表示部にライブビュー表示する。撮影者はライブビュー表示を観察することにより、構図やシャッタチャンスを決定する。レリーズ時には、画像データを記録媒体にすることができる。また、デジタルカメラの本体をタップすることにより、入力指示を行うことができる。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態に係わるデジタルカメラの構成を示すブロック図である。制御部(CPU:Central
Processing Unit)11は、プログラム/データ記憶部12に記憶された制御プログラムに従って動作し、デジタルカメラの全体制御を行う。制御部11内には、タッチパネル検出部11a、振動検出部11b、入力指示部11c、メニュー表示制御部11d、パラメータ制御部11eが設けられている。制御部11内の11a〜11eは、制御プログラムにより実行される処理の一部であるので、制御部11に含まれる機能部として説明する。
【0021】
タッチパネル検出部11aは、ユーザがタッチパネル13を指等でタッチ操作した場合のタッチ位置を検出する。振動検出部11bは、後述する複数の振動センサ17からの検知信号を入力し、それらの値を比較することにより、ボディに加えられたタップの位置や方向を検出する。
【0022】
入力指示部11cは、タッチパネル検出部11aと振動検出部11bの検出出力および操作部14の出力を入力し、これらの検出結果に応じて、当該デジタルカメラへの入力指示を行う。ここで、入力指示とは、カメラの動作モードの選択切換え、あるいは撮影条件の設定変更等に関する指示をいう。カメラの動作としては静止画、動画、ストロボ動作(不図示)等の設定や切換えがある。入力指示部11cは、振動検出部11bによって検出されたタップの位置に対応した項目を選択するように入力指示を行う。
【0023】
また、入力指示部11cは、振動検出部11bによって、ユーザによるタップ操作の位置が、表示部16が配置されていない面であると判定された場合に、メニュー表示部11dに対して、表示部16にタップメニュー画面の表示、または非表示の切換えを指示する。また、メニュー画面として後述するタッチメニュー画面が表示されたタッチパネル13へのタッチを検出した場合には、入力指示部11cはタッチ位置に応じた項目を選択するように指示する。
【0024】
メニュー表示制御部11dは、入力指示部11cによって選択されたタップメニュー画面またはタッチメニュー画面のいずれかに応じて、項目選択用のメニュー画面を表示させる。メニュー画面の表示にあたっては、表示部16の画面を複数の領域に分割し、当該領域毎にタップメニュー画面またはタッチメニュー画面の各項目を表示させる。また、表示制御部11dは、水中検出部18によってカメラが水中にあると判定された場合には、通常の環境にある場合(大気中(陸上))とは異なるメニュー画面を表示させるようにしてもよい。
【0025】
パラメータ制御部11eは、入力指示部11cからの指示に応じて、撮像部20や画像処理部21の条件を変更する。ここで、撮像部20の条件としては、ピント位置、焦点距離、絞り値、シャッタ速度、露出補正等がある。また、画像処理部21の条件としては、コントラスト、フィルタ、ホワイトバランス、シャープネス等がある。
【0026】
振動センサ17は、デジタルカメラに対するユーザのタップ操作の検出する加速度センサであり、デジタルカメラのボディ10の所定位置に複数、内蔵されている。加速度センサの構造と配置位置については、図2を用いて後述する。水中検出部18は、例えば、水圧計等を含み、デジタルカメラが大気中にあるか水中にあるかを検出するセンサである。
【0027】
プログラム/データ記憶部12は、フラッシュメモリ等の電気的に書き換え可能な不揮発メモリを含み、前述したように、制御部11を動作させるためのプログラム、および入力指示部11cによって選択されたタップメニュー画面またはタッチメニュー画面を表示させるための画像データを記憶している。これ以外にも、例えば、カメラ制御用のプログラムや画面に表示されるアイコンや、さらには、撮像部20によって取得した画像データの一時記憶や、カメラ制御のための調整値等、種々のデータを記憶する。
【0028】
表示制御部15は、撮影時にはライブビュー表示、再生時には再生画像を表示させる。また、指示に応じてアイコン等をライブビュー画像に重畳させる処理等を行う。また、表示制御部15は、入力指示部11cの指示によって、プログラム/データ記憶部12から読み出されたタップメニュー画面またはタッチメニュー画面を、ライブビュー画像に重畳処理を行う。表示部16は、本体の背面等に配置された液晶モニタや有機EL等のディスプレイを有し、表示制御部15による制御により画面に所定の画像が表示される。
【0029】
タッチパネル13は、表示部16と一体、または表示部16の前面に配置され、ユーザの指等が直接接触または接近したことを検出し、検出結果をタッチ検出部11aに出力する。タッチパネルとしては、抵抗膜方式、静電容量方式、光電センサ方式等、種々の方式のものがあり、いずれかの方式を採用すれば良い。
【0030】
操作部14は、ボタン操作部、レリーズ釦、パワースイッチ、メニュー釦、あるいはモード切換釦等の各種操作釦、操作ダイヤル、操作キー等であり、ユーザがモードやパラメータ等を設定するための操作部材である。
【0031】
制御部11はバス26に接続されており、このバス26には、撮像部20、画像処理部21、圧縮伸張部22、記録再生部23、画像記憶部24、通信部25が接続されている。撮像部20は、被写体像を結像させるための撮影レンズ、被写体像を画像データに変換するための撮像素子、およびこれらの処理回路、撮影レンズの光路中に介挿された絞りおよびシャッタ等を含む。撮像部20によって生成された画像データはバス26に出力される。
【0032】
画像処理部21は、デジタル画像データのデジタル的増幅(デジタルゲイン調整処理)、ホワイトバランス、色補正、ガンマ(γ)補正、コントラスト補正、ライブビュー表示用画像生成、動画画像生成等の各種の画像処理を行なう。また圧縮伸張部22はプログラム/データ記憶部12に一時記憶された静止画や動画の画像データをJPEGやTIFF等の圧縮方式により圧縮し、また表示等のために伸張するための回路である。なお、画像圧縮はJPEGやTIFFに限らず、他の圧縮方式も適用できる。
【0033】
記録再生部23は、圧縮伸張部22において圧縮された画像データを画像記憶部24に記憶し、また、画像記憶部24に記憶された撮影画像の画像データを読み出し、圧縮伸張部22において伸張し、この伸張した画像データを表示部16に再生表示する。画像記憶部24はデジタルカメラ本体に内蔵、または装填可能な画像データの記録媒体である。通信部25は、外部装置に対して画像データ等の送受信を行うためのインターフェースである。
【0034】
次に、図2を用いて、振動センサ17について、説明する。振動センサ17は、図2(a)に示すように、チップ表面の固定金属部52a、52bと、架橋された金属部51から構成されており、例えばMEMSプロセス等によって製造される。金属部51は、4つの基点51aとこの基点51aによって保持されるH形状をした架橋部51bと、固定金属部52a、52bとはす向かいに対向する可動部51cとから構成される。振動センサ17は、可動部51cと固定金属部52a、52bで構成されるコンデンサの静電容量を検知する。図2(a)中の矢印の方向に金属部51が移動すると、コンデンサの静電容量が変化することから、この変化量を求めることにより、矢印方向の加速度αを検知することができる。
【0035】
振動センサ17の検知出力は、図2(b)(c)に示すように、加えられた加速度αの方向によって検知出力が異なる。すなわち、図2(b)に示すように、先にプラス出力が出た後にマイナス出力に変化する場合と、図2(c)に示すように、先にマイナス出力が出た後にプラス出力が変化する場合では、加速度の向きが異なる。このため、信号の変化を検知することにより加速度αの向きも分かる。また、固定金属部52a、52bと可動部51cで構成されるコンデンサの静電容量の変化から、固定金属部52a、52bと可動部51cの間の変位dが算出され、その変位dの時間変化から加速度αが算出される。
【0036】
次に、振動センサ17の配置の原理について、図3を用いて説明する。図3(a)は、デジタルカメラの背面側からみた透視斜視図であり、振動センサ17x、17y、17zをデジタルカメラのボディ10内の3か所に配置し、XYZ軸の3方向の加速度(αx、αy、αz)を検出する例を示す。ボディ10の背面部10bには表示部16が設けられており、ボディ10の内部には、振動センサ17x、17y、17zが配置されている。振動センサ17xは、ボディ10の底部に幅方向(カメラの長手方向)の加速度αxを検出する向きに配置されている。振動センサ17yは、ボディ10の背面側から見て左端部に上下方向の加速度αyを検出する向きに配置されている。振動センサ17zは、ボディ10の上部に厚さ方向(撮影部20の撮影レンズの光軸方向と同じ方向)の加速度αzを検出する向きに配置されている。振動センサ17x、17y、17zを、このように配置することにより、ボディ10に対するユーザのタップ操作の方向を検出することが可能となる。
【0037】
図3(b)は、デジタルカメラの背面側からみた透視斜視図であり、振動センサ17z1、17z2、17z3、17z4をボディ10内の4か所に配置し、ユーザのタップ位置を検出可能にした例である。ボディ10の内部には、振動センサ17z1、17z2、17z3、17z4の4つのセンサを、ボディ10の厚さ方向の加速度αzを検出する向きに、かつ表示部16を四角で囲むように順番に左上、左下、右下、右上にそれぞれ配置されている。
【0038】
表示部16に向けてタップ操作があると、タップ位置に近い振動センサほど出力信号が大きくなり、タップ位置に遠いほど出力信号が小さくなる。そこで、これらの出力信号の大きさを比較することにより、表示部16のどの辺りがタップされたかを検出することができる。なお、振動センサ17z1〜17z4は、表示部16の四隅に対応して配置されるのが望ましいが、表示部16の上部に振動センサ17z1、17z4を配置し、表示部16の底部には底辺の中点付近に1つだけ配置し、合計3つの振動センサでも、タップ位置の検出を行うことができる。振動センサの数が削減できれば、ボディ10の内部のスペースにも余裕ができる。
【0039】
続いて、本発明の第1実施形態における振動センサ17の具体的な配置と検出方法を、図4を用いて説明する。図4(a)は、デジタルカメラのボディ10を背面から見た透視斜視図であり、振動センサ17の配置を模式的に示す。ボディ10の背面に設けられた表示部16の左上隅、右上隅、および底部中央に振動センサ17a、17b、17cがそれぞれ配置され、これらの振動センサ17a〜17cはボディ10の厚さ方向の加速度αzを検出する。これら3つの振動センサ17a〜17cの出力信号を比較することにより、表示部16にタップされた位置を検出することができる。なお、これら3つの振動センサの配置は、上述の図3(b)において説明した配置例より振動センサの数を1つ減らした形式で、説明の最後に紹介した例である。
【0040】
また、表示部16の左側の中央部付近に4番目の振動センサ17dが配置されている。この振動センサ17dは、ボディ10の上下方向の加速度αyを検出し、ボディ10の上面に対するタップ操作を検出する。
【0041】
次に、図4(b)ないし(f)を用いて、タップ位置の検出について説明する。図4(b)は、各振動センサ17a、17b、17cおよび表示部16の四隅の位置と、各振動センサの間の直線距離を示している。振動センサ17aと振動センサ17bの間はL5、振動センサ17aと振動センサ17cの間はL4であり、振動センサ17bと振動センサ17cの間もL4である。また、各振動センサを含むように形成される長方形の短辺はL3、長辺はL5、対角線はL6、振動センサ17cと底辺の四隅との間はL2である。距離L1は、振動センサ17a、または振動センサ17bの真上でタップされた場合の、振動センサまでの距離で、十分に小さい距離であり、図面上には示されていない。
【0042】
各振動センサの出力は、タップされた位置から離れるに従って減少する。ここでは、説明の簡便化のために、振動センサの出力は距離に逆比例するとして説明する。振動センサ17aを例に挙げて説明すると、表示部16の左上の隅LUでタップされた場合には、図4(c)に示すように振動センサ17aは大きな振幅(1/L1)の出力を示し、左下の隅LBでタップされた場合には、図4(d)に示すようにやや減衰した振幅(1/L3)の出力を示し、右上の隅RUでタップされた場合には、図4(e)に示すように更に減衰した振幅(1/L5)の出力を示す。
【0043】
図4(f)に、表示部16の四隅に対応する左上隅LU、右上隅RU、左下隅LB、右下隅RBの位置でタップした場合において、各振動センサ17a〜17dの出力の相対比較の結果を示す。この図に示すような関係に基づいて、振動検出部11bでは、3つの振動センサ17a、17b、17cの出力を比較し、タップ位置を検出する。なお、振動センサ17dは、検出される加速度の方向が、他の振動センサ17a、17b、17cで検出される加速度の方向と異なっており、表示部16に向けてのタップ操作では出力される信号レベルは十分小さい。
【0044】
図5は、ユーザがデジタルカメラに対して、タップ操作により入力指示を行う場合の様子を示し、また、図6はタップ操作による入力指示に応じて、表示部16の表示が切り換わる様子を示している。
【0045】
図5(a)は、ユーザがデジタルカメラのボディ10を構えている様子を示し、図5(b)はボディ10の上面をユーザがタップする様子を示している。ボディ10の上面がタップ操作されると、振動検出部11bがこのタップ操作を検出する。表示部16にタップメニュー画面100が表示されていない場合には、このタップ操作によって図6(a)に示すようにタップメニュー画面100が表示される。一方、タップメニュー画面100が表示されていた場合には、タップメニュー画面100を非表示にする。この場合、タップメニュー画面100を消去した後に、代わりにタッチメニュー画面110を表示させて、タッチパネル13の操作を可能とさせることで、タップ操作とタッチ操作の両者を併用することができるようになるので、より使い勝手のよいユーザインターフェースが実現することができる。そこで、本実施形態においては、タップメニュー画面100が非表示になると、図6(d)に示すようにタッチメニュー画面110を表示させるようにする。
【0046】
図6(a)に示すタップメニュー画面100には、例えば、図示されるように、画面が4分割され、それぞれにズームアップ101、ズームダウン102、ストロボ103、露出補正104といったメニューが表示される。そこで、ユーザはいずれかのメニューを実行すべく、図5(c)に示すように対応する項目の部分をタップ操作する。タップ操作を行うと、振動センサ17a〜17cはタップ位置を検出し、この位置に対応する項目を実行する。
【0047】
図6(b)に示す例では、ズームアップがタップ操作で選択されことを太枠で表示すると共に、拡大されたライブビュー画像を表示部16に表示する。この状態で、再度、タップ操作を行うと、1回のタップ操作により、例えば、1.5倍にズーム変化する。この倍率は事前に変更できるようにしてもよい。より高倍率にしたければ、複数回タップすることにより簡単に実現することができる。なお、この例では、ズームアップが選択された後も他の項目を表示したままとしているが、他の項目を消去するようにしても勿論かまわない。
【0048】
また、図6(d)に示すように、タッチメニュー画面110が表示されると、画面は10分割され、各領域にズーム、レリーズ、ストロボ、露出補正、連写、再生、ムービー、感度、ホワイトバランス(WB)、セルフの各項目が表示される。一般にタッチ操作の方が細かい入力が可能であることから、本実施形態においては、タップ操作による入力より項目数を多くしているが、それぞれの操作入力の精度に応じて項目数は適宜、変更しても良い。
【0049】
タッチメニュー画面110が表示されると、ユーザは入力指示を行いたい場合には、タッチメニュー画面110上でタッチ操作を行う。例えば、図6(d)において、ズームをタッチ操作すると、タッチパネル検出部11aによってそのタッチ位置を検出し、図6(c)に示すように、ズーム105を表示し、他の項目を消去する。このズーム105は、ズームアップ101の場合とは異なり、ズームアップとズームダウンの両者を実行可能である。右側の矢印近辺で上側に向けてタッチでスライド操作を行うことによりズームアップの指示を、下側に向けてタッチでスライド操作を行うことによりズームダウンの指示を行うことができる。
【0050】
このように本実施形態においては、デジタルカメラのボディ10の上面へのタップ操作によって、タップメニュー画面100の表示と非表示の切り替えを行っている。また、タップメニュー画面100が表示され、ユーザが表示部16のタップメニュー画面100上の各項目のいずれかをタップ操作した場合には、タップ位置を検出し、タップ位置に応じた各項目を選択し、入力指示を行っている。すなわち、タップ操作の方向および位置に基づいて、多様な入力指示を行うことができる。さらに、タッチメニュー画面110が表示された場合には、タッチ操作により、各項目のいずれかを選択し、入力指示を行うことができる。
【0051】
次に、上述した動作を実行するためのフローを図7および図8に示すカメラ制御のフローチャートを用いて説明する。このフローは制御部11によって実行される。デジタルカメラに電源電池が装填されると、このカメラ制御のフローが開始し、まず、電源オンか否かの判定を行う(S11)。このステップでは操作部14中のパワースイッチの操作状態を検出し、このパワースイッチがオンか否かの判定を行う。
【0052】
ステップS11における判定の結果、電源がオンでなかった場合、すなわち、電源オフの場合には、スタンバイ状態となる(S12)。このスタンバイ状態は、低消費電力モードであり、パワースイッチ等、特定の操作スイッチの状態のみを検知し、他の制御を停止した状態である。スタンバイ状態を継続しながら、ステップS11に戻る。
【0053】
ステップS11における判定の結果、電源オンであった場合には、次に、撮影モードか否かの判定を行う(S13)。撮影モードは、被写体像を観察し、構図を決め、シャッタレリーズすることにより撮影画像を記録することのできるモードである。この判定の結果、撮影モードでなかった場合には、次に、再生モードとして画像の再生を行う(S14)。画像再生は、画像記憶部24に記録されている撮影画像の画像データを読み出し、圧縮伸張部22において伸張した後、表示部16に表示する。
【0054】
画像再生を行うと、次に再生終了指示があるか否かの判定を行う(S15)。このステップでは、操作部14の再生終了指示用の操作釦が操作されたか否かを判定する。この判定の結果、再生終了指示がなければ、ステップS14に戻り、画像再生を続行する。一方、ステップS15における判定の結果、再生終了指示があった場合には、ステップS11に戻る。
【0055】
ステップS13における判定の結果、撮影モードであった場合には、ライブビュー画像の取り込みを行い(S20)、ライブビュー画像の表示を行う(S21)。ここでは、撮像部20によって取得された画像データに基づいて、被写体像を表示部16にライブビュー表示する。
【0056】
ライブビュー画像表示を行うと、次に、タッチメニュー操作指示があるか否かの判定を行う(S22)。本実施形態においては、操作部14のメニュー釦の操作により、タッチメニュー画面はオンオフされる。そこで、このステップS22においては、メニュー釦が操作されたか否かの判定を行う。なお、タッチメニュー画面が表示されているときであっても、後述するステップS32においてボディ10の上面をタップされたことを検出すると、タップメニュー画面に切り換わる(S42参照)。
【0057】
ステップS22における判定の結果、タッチメニュー操作指示があった場合には、次に、タッチメニュー表示中か否かの判定を行う(S23)。前述したように、メニュー釦によってタッチメニュー画面はオンオフされる。従って、タッチメニュー画面表示中にメニュー釦が操作されるとタッチメニュー画面を消去し、一方、タッチメニュー画面非表示中にメニュー釦が操作されるとタッチメニュー画面を表示する。そこで、このステップS23において、現在のタッチメニュー画面の表示状態を判定する。
【0058】
ステップS23における判定の結果、タッチメニュー画面が表示中であった場合には、次に、タッチメニュー画面の消去を行う(S24)。なお、タッチメニュー画面を消去した際に、直近にタップメニュー画面が表示されていた場合であっても、本実施形態においては、タップメニュー画面への自動切換を行わない。タッチメニュー画面が消去されると、ライブビュー画像の表示のみがなされる。
【0059】
一方、ステップS23における判定の結果、タッチメニュー画面が表示中でなかった場合には、次に、タッチメニューに切換表示を行う(S25)。タッチメニュー画面の非表示中としては、タップメニュー画面の表示中の場合およびライブビュー画像のみの表示中の場合がある。ライブビュー画像のみの表示中には、図6(d)に示すように、そのままタッチメニュー画面110をライブビュー画像に重畳して行う。また、タップメニュー画面の表示中の場合には、タップメニュー画面を消去してからタッチメニュー画面の表示を行う。タッチメニュー画面の表示にあたっては、メニュー表示制御部11dがプログラム/データ記憶部12に記憶されているタッチメニュー画面の画像データを読み出し、表示制御部15を介して、表示部16にタッチメニュー画面を表示させる。
【0060】
タッチメニュー画面に切換表示を行うと、次に、タッチ操作がなされたか否かの判定を行う(S26)。ここでは、タッチパネル検出部11aによってタッチパネル13上にタッチ操作がなされたか否かの判定を行う。この判定の結果、タッチ操作がなされたことを判定した場合には、次に、タッチメニューで項目選択やパラメータ変更を行う(S27)。このステップでは、タッチパネル検出部11aによってタッチ位置を検出し、この検出結果に基づいて、入力指示部11cがパラメータ制御部11eに対して項目変更やパラメータ変更を指示し、パラメータ制御部11eはこの指示に従って撮像部20や画像処理部21に制御を行う。
【0061】
ステップS22における判定の結果、タッチメニュー操作指示がなかった場合、またはステップS24において、タッチメニューの消去を行うと、または、ステップS26における判定の結果、タッチ操作がなかった場合には、次に、振動判定を行う(S31)。このステップでは、振動検出部11bによって、振動センサ17a〜17dの検出結果の判定を行う。
【0062】
振動判定を行うと、次に、上面がタップされたか否かの判定を行う(S32)。振動センサ17dは、ボディ10の上下方向の加速度αyを検出し、ボディ10の上面に対するタップ操作を検出可能であることから、このステップでは、振動センサ17dの検出結果に基づいて判定する。なお、ユーザはタップメニュー画面を表示したい場合には、図5(b)に示すように、ボディ10の上面をタップすればよい。
【0063】
ステップS32における判定の結果、上面がタップされた場合には、次に、タップメニュー画面が表示中であるか否かの判定を行う(S41)。この判定の結果、タップメニュー画面が表示中でなければ、次に、タップメニュー画面の表示を行う(S42)。ここでは、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタップメニュー画面の表示を指示し、図6(a)に示すように、表示部16にタップメニュー画面を表示する。
【0064】
一方、ステップS41における判定の結果、タップメニュー画面が表示中であった場合には、次に、直近にタッチメニューが表示されていたか否かの判定を行う(S43)。直近としては、数十秒から数分程度であれば良く、適宜、設計値として設定すれば良い。この判定の結果、直近にタッチメニュー画面が表示されていた場合には、タッチメニューに切換表示を行う(S44)。ここでは、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタッチメニュー画面の表示を指示する。一方、ステップS43における判定の結果、直近ではタッチメニュー画面が表示されていなかった場合には、タップメニュー画面を消去する(S45)。ここでは、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタップメニュー画面の消去を指示する。この場合には、表示部16はライブビュー画像の表示のみとなる。
【0065】
ステップS32における判定の結果、上面がタップされていなかった場合には、次に、タップメニュー画面が表示中か否かの判定を行う(S33)。この判定の結果、現在、タップメニューが表示中であった場合には、次に、背面がタップされたか否かの判定を行う(S34)。前述したように、振動センサ17a〜17cは、ボディ10の厚さ方向の加速度αz(図4(a)参照)を検出することができることから、このステップS34においては、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果に基づいて判定する。
【0066】
ステップS34における判定の結果、背面がタップされていた場合には、タップ位置判定を行う(S35)。ここでは、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果を比較し、図6(f)に示す関係に基づいてタップされた位置の判定を行う。続いて、タップメニューで項目選択・パラメータ変更を行う(S36)。ここでは、入力指示部11cが、振動検出部11bによって判定されたタップ位置に対応する項目を選択し、パラメータ制御部11eに対してパラメータ変更等の制御を指示する。
【0067】
ステップS36において、タップメニューで項目選択・パラメータ変更を行うと、またはステップS33における判定の結果、タップメニュー画面が表示中でなかった場合、またはステップS34における判定の結果、背面がタップされていなかった場合、またはステップS42においてタップメニュー画面の表示を行うと、またはステップS44においてタッチメニューに切換表示を行うと、またはステップS45においてタップメニューの消去を行うと、またはステップ27においてタッチメニューで項目選択・パラメータ変更を行うと、次に、撮影指示があるか否かの判定を行う(S46)。ここでは、操作部14中のレリーズ釦が操作されたか否かの判定を行う。
【0068】
ステップS46における判定の結果、撮影指示があった場合には、次に、撮影を行い(S47)、記録を行う(S48)。このステップS47、S48において、撮像部20によって画像データを取得し、この取得された画像データを画像処理部21において画像処理し、圧縮伸張部22において画像データを圧縮した後、記録再生部23によって画像記録部24に記録を行う。記録が終わると、ステップS11に戻る。
【0069】
このように、図7および図8に示すフローにおいては、ボディ10の上面がタップ操作されると(S32)、タップメニュー画面が非表示状態においては、表示状態に切り換え(S42)、タップメニュー画面が表示状態においては、非表示状態に切り換えている(S45)。ただし、タップメニュー画面を非表示状態に切り換える際に、直近にタッチメニュー画面が表示されていた場合には、タッチメニュー画面を表示させている(S44)。したがって、直近にタッチメニュー画面が表示されていた場合には、ボディ10の上面をタップするたびに、タップメニュー画面とタッチメニュー画面が交互に表示される。
【0070】
なお、タッチメニュー画面は、ボディ10の上面のタップ操作以外にも、操作部14中のメニュー釦によって表示のオンオフを行うことができる(S22)。ただし、タッチメニュー画面の表示の直近にタップメニュー画面が表示されていた場合であっても、タッチメニュー画面を消去する場合に、タップメニュー画面を切り換え表示することはない。メニュー釦はタッチメニュー画面のオンオフ制御のみに使用するようにしているからである。
【0071】
また、図7および図8に示すフローにおいて、タップメニュー画面が表示された状態では、表示部16が配置されている背面をタップすると(S34)、そのタップ位置を判定し(S35)、タップ位置に応じた項目を選択し、その項目に応じてパラメータ等を変更する(S36)。
【0072】
このように本発明の第1実施形態においては、振動検出部11bが複数の振動センサ17a〜17dの出力を比較し、ボディ10に加えられるタップの位置または方向を検出するようにし、入力指示部11cが振動検出部11bにより検出されたタップの位置または方向に基づいて、タップメニュー画面の中の選択された項目について、入力指示を行うようにしている。このため、タップ操作によって多種類の入力指示を行うことができる。
【0073】
次に、本発明の第2実施形態について、図9を用いて説明する。第1実施形態においては、タップ操作に応じてタップメニュー画面とタッチメニュー画面を切り換えていたが、第2実施形態においては、水中にあるか大気中(陸上)にあるか応じてタップメニュー画面とタッチメニュー画面を自動的に切り換えるようにしている。第2実施形態における構成は、第1実施形態における構成と略同様であるが、入力指示部11cにおける指示の切換が水中検出部18の検出結果に応じて異なる。
【0074】
すなわち、図1に示したデジタルカメラの構成は第2実施形態においても同じであるが、入力指示部11cは、水中検出部18によってボディ10が水中にあることを検出した場合には、振動検出部11bの検出に応じてタップメニュー画面に対応する項目への入力指示を行い、大気中(陸上)にあることを検出した場合にはタッチパネル検出部11aの検出結果に応じて、タッチメニュー画面の対応する項目への入力指示を行う。これ以外の図1に示す構成については、第2実施形態おいても同様であるので、詳しい説明は省略する。
【0075】
次に、第2実施形態における動作を図9に示すカメラ制御のフローチャートを用いて説明する。図9に示すフローの内、ステップS11からステップS21までは、第1実施形態における図7のフローと同じであるので、同一のフローについては同一のステップ番号を付し、詳しい説明は省略する。
【0076】
ステップS21においてライブビュー画像を表示すると、次に振動判定を行う(S61)。この振動判定は、図8のフローにおけるステップS31と同様であり、振動検出部11bによって、振動センサ17a〜17dの検出結果の判定を行う。
【0077】
振動判定を行うと、次に、水中判定を行う(S62)。水中判定は、水中判定部18によって、水中にあるか大気中にあるかを判定する。続いて、上面がタップされたか否かを判定する(S63)。この判定は、図8におけるステップS32と同様であり、振動センサ17dの検出結果に基づいて判定する。
【0078】
このステップS63における判定の結果、上面がタップされた場合には、次に、メニュー表示中であるか否かの判定を行う(S64)。ここでは、タップメニュー画面およびタッチメニュー画面のいずれかが表示中であるかを判定する。この判定の結果、いずれかのメニュー画面が表示中であった場合には、そのメニュー画面を消去する(S65)。
【0079】
ステップS64における判定の結果、メニュー表示中でなかった場合には、次に、水中にあるか否かの判定を行う(S66)。ここでは、ステップS62において水中判定を行っているので、その結果に従って判定する。この判定の結果、水中であれば、次に、タップメニュー画面を表示する(S67)。ここでは、図8のステップS42と同様に、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタップメニュー画面の表示を指示し、図6(a)に示すように、表示部16にタップメニュー画面を表示する。
【0080】
一方、ステップS66における判定の結果、水中でない場合、すなわち大気中(陸上)にある場合には、タッチメニュー画面の表示を行う(S68)ここでは、ステップS44と同様に、入力指示部11cがメニュー表示制御部11dに対して、表示部16へのタッチメニュー画面の表示を指示する。
【0081】
ステップS63における判定の結果、上面がタップされていなかった場合には、次に、メニュー画面が表示中であるか否かの判定を行う(S71)。ここでは、ステップS67においてタップメニュー画面の表示、またはステップS68においてタッチメニュー画面の表示がなされ、消去されることなく表示中であるか否かを判定する。
【0082】
ステップS71における判定の結果、いずれかのメニュー画面が表示であった場合には、次に、水中であるか否かの判定を行う(S72)。ここでは、ステップS66と同様に、ステップS62における水中判定の結果に従って判定する。
【0083】
ステップS72における判定の結果、水中であった場合には、背面がタップされたか否かの判定を行う(S73)。ボディ10が水中にある場合には、ステップS67においてタップメニュー画面が表示されている。そこで、このステップでは、ユーザがタップメニュー画面を見て、いずれかの項目を選択したか否かを判定する。判定にあたっては、ステップS34と同様に、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果に基づいて判定する。
【0084】
ステップS73における判定の結果、背面がタップされていた場合には、次に、ステップS35と同様にタップ位置判定を行い(S74)、続いて、タップメニューで項目選択、パラメータ変更を行う(S75)。このステップS74およびS75においては、振動検出部11bが振動センサ17a〜17cの検出結果を比較し、タップされた位置を求め、続いて、入力指示部11cが、振動検出部11bによって判定されたタップ位置に対応する項目を選択し、パラメータ制御部11eに対してパラメータ変更等の制御を指示する。
【0085】
ステップS72における判定の結果、水中でなかった場合、すなわち、大気中(陸上)に有る場合には、タッチ操作がなされたか否かの判定を行う(S81)。ここでは、ステップS26と同様に、タッチパネル検出部11aによってタッチパネル13上にタッチ操作がなされたか否かの判定を行う。この判定の結果、タッチ操作がなされたことを判定した場合には、次に、タッチメニューで項目選択やパラメータ変更を行う(S82)。ここでは、ステップS27と同様に、タッチパネル検出部11aによってタッチ位置を検出し、この検出結果に基づいて、入力指示部11cがパラメータ制御部11eに対して項目変更やパラメータ変更を指示し、パラメータ制御部11eはこの指示に従って撮像部20や画像処理部21に制御を行う。
【0086】
ステップS73における判定の結果、背面がタップされていなかった場合、またはステップS75若しくはS82において項目選択・パラメータの変更を行った場合、またはステップS81における判定の結果、タッチ操作がなかった場合、またはステップS71における判定の結果、メニュー画面表示中でなかった場合、またはステップS67においてタップメニュー画面の表示を行った場合、またはステップS68においてタッチメニュー画面の表示を行った場合、またはステップS65において、メニュー画面の消去を行った場合には、次に、撮影指示があるか否かの判定を行う(S76)。ここでは、ステップS46と同様に、操作部14中のレリーズ釦が操作されたか否かの判定を行う。
【0087】
ステップS76における判定の結果、撮影指示があった場合には、次に、撮影を行い(S77)、記録を行う(S78)。ここでは、ステップS47、S48と同様に、撮像部20によって画像データを取得し、この取得された画像データを画像処理部21において画像処理し、圧縮伸張部22において画像データを圧縮した後、記録再生部23によって画像記録部24に記録を行う。記録が終わると、ステップS11に戻る。
【0088】
このように、第2実施形態においては、水中検出部18を設け、ボディ10が水中に有る場合にはタップメニュー画面を表示し、一方、大気中(陸上)に有る場合にはタッチメニュー画面を表示し、それぞれのメニュー画面を用いて、入力指示を行うことができる。水中では、タッチパネル13を用いて入力指示を行うことが大変困難であることから、自動的にタップメニュー画面に切り替えるようにしている。なお、大気中(陸上)では、タップメニュー画面でもタッチメニュー画面でも入力指示を行うことができることから、大気中の場合には、タップメニュー画面にマニュアルで切り換え可能としても勿論かまわない。
【0089】
次に、本発明の第3実施形態について、図10および図11を用いて説明する。この第3実施形態は、第1、第2実施形態よりも画面上でタップ位置をより精度よく検出するようにしている。この第3施形態における構成は、第1実施形態における構成と略同様であるが、振動センサ17の検出出力の出力部に高周波成分のみを通過させる低周波カットのハイパスフィルタ(不図示)を設けている点が相違している。なお、ハイパスフィルタの配置位置としては、これ以外にも、例えば、振動検出部11bの入力部にハイパスフィルタを設けるようにしても良い。
【0090】
図10を用いて、第3実施形態におけるタップメニュー画面と、タップ操作の検出方法について説明する。図10(a)は、表示部16に表示されたタップメニュー画面100の一例である。このタップメニュー画面100は、露出補正設定のための画面であって、表示部16の画面の上部に水平方向に沿って、5段階の露出補正レベル(−2、−1、0、+1、+2)が並置されている。
【0091】
図10(b)は、ユーザがタップ操作した際に、タップによる振動が、左右に配置された振動センサ17a、17bに向けて伝搬していく様子を模式的に示す図である。前述したように振動センサ17a、17bは、図4(a)に示すように、ボディ10の内部であって、表示部16の画面の右上隅RUと左上隅LUに配置されている。左側上部に配置された振動センサ17aと、右側上部に配置された振動センサ17bの中間点より、左寄りの位置(La<Lb)でタップされると、タップの衝撃が左右に減衰しながら伝搬されるが、右側上部の振動センサ17bに伝搬される振動は、左側上部の振動センサ17aに伝搬される振動よりも、減衰量が大きい。その結果、左側上部の振動センサ17aで検出される加速度の方が、右側上部の振動センサ17bで検出される加速度よりも大きくなる。従って、左右の加速度の検出レベルを比較することにより、タップの位置を検出することができる。
【0092】
また、本実施形態においては、タップ位置の検出精度を更に高めるために、振動センサ17a〜17dから出力される信号のうち主に高周波成分を用いて比較するようにしている。図10(c)は、その理由を簡単に説明する図であり、ボディ10の左側が把持された状態で、表示部16の中央付近がユーザによってタップ操作され、ボディ10が前方向に変位する前後の様子を、ボディの上部から見た図である。ボディ10t1は変位前の位置を示し、ボディ10t2は変位後の位置を示す。ボディ10の左側が把持されているので、ボディ10t1は、p方向へのタップ操作によって、矢印qで示す反時計方向にスイングされ、ボディ10t2の位置に変位される。
【0093】
このようにタップ操作によって、ボディ10自体も動くために、このボディ10の動きも振動センサ17に伝わる。しかし、ボディの動きはタップによる振動に比べて低周波成分が主であるために、振動センサ17の信号出力から低周波成分を除き、高周波成分のみにすると、ボディ10の動きによる影響を軽減することができる。
【0094】
次に、本実施形態における動作を図11に示す項目選択・パラメータ変更のフローチャートを用いて説明する。本実施形態におけるカメラ制御のフローは図7および図8、または図9のフローを兼用している。図11に示すフローチャートは、ステップS36(図8参照)、ステップS75、S82(図9参照)における項目選択・パラメータ変更のサブルーチンにあたる。
【0095】
項目選択・パラメータ選択のフローに入ると、まず、左振動センサの高周波振幅PLを算出し(S100)、続いて、右振動センサの高周波振幅PRを算出する(S101)。ここでは、左側上部に配置された振動センサ17aからの信号出力をハイパスフィルタによって高周波成分のみを抽出し、また右側上部に配置された振動センサ17bからの信号出力をハイパスフィルタによって高周波成分のみを抽出し、それぞれ高周波成分の振幅PL、PRを算出する。
【0096】
続いて、算出した振幅PLと振幅PRを比較し、PL>PRか否かの判定を行う(S102)。この比較判定は、振動検出部11bによって行う。ここでは、タップされた位置が画面右側であるか左側であるかを判定している。すなわち、PL>PRであれば、画面左側がタップされたと判断され、一方、PL<PRであれば、画面右側がタップされたと判断される。
【0097】
ステップS102における判定の結果、PL>PRであった場合には、次に、PL>P0か否かの判定を行う(S103)。ここで、所定値P0は、検出にあたって信頼性が確保できる程度の信号レベルである。このステップにおいて、所定値P0と比較しているのは、左側上部に配置の振動センサ17aの出力が一定値以下で、精度が怪しい場合には、検出を中止するためである。
【0098】
ステップS103における判定の結果、PL>P0であれば、次に、振幅PLを振幅PRで除算した値をRとする(S104)。この値Rは画面上でタップされた位置を判定するにあたって使用されるが、Rの値はあくまでも説明の便宜上の値である。続いて、R>10であるか否かの判定を行い(S105)、この判定の結果、R>10であった場合には、露出補正値を「−2」とする(S106)。ステップS105における判定の結果、R>10でなかった場合には、次に、R>3であるか否かの判定を行う(S107)。この判定の結果、R>3であれば、露出補正値を「−1」とし、R>3でなければ、露出補正なしとする(S109)。
【0099】
ステップS102における判定の結果、PL>PRでなかった場合には、次に、PR>P0か否かの判定を行う(S110)。ここで、所定値P0と比較しているのは、ステップS102の場合と同様であって、右側上部に配置の振動センサ17bの出力が一定値以下で、精度が怪しい場合には、検出を中止するためである。
【0100】
ステップS110における判定の結果、PR>P0であれば、次に、振幅PRを振幅PLで除算した値をRとする(S111)。この値Rは画面上でタップされた位置に対応している。続いて、R>10であるか否かの判定を行い(S112)、この判定の結果、R>10であった場合には、露出補正値を「+2」とする(S114)。ステップS112における判定の結果、R>10でなかった場合には、次に、R>3であるか否かの判定を行う(S113)。この判定の結果、R>3であれば、露出補正値を「+1」とし(S115)、R>3でなければ、露出補正なしとする(S116)。
【0101】
ステップS103における判定の結果、PL>P0でなかった場合、またはステップS106、S108、S109、S114、S115、S116における露出補正値の設定を行うと、またはステップS110における判定の結果、PR>P0でなかった場合には、項目選択・パラメータ変更のサブルーチンを終了し、元のフローに戻る。
【0102】
本発明の第3実施形態においては、振動センサ17の出力として主にその高周波成分を用いるようにしている。このため、ボディ10を把持するユーザの動きの影響を軽減し、高精度にタッチ位置の検出を行うことができる。また、2つの振動センサ17a、17bの検出結果の比を用いて、そのタップ位置を算出している。このため、高精度にタッチ位置の検出を行うことができる。
【0103】
以上説明したように、本発明の各実施形態においては、振動検出部11bが複数の振動センサ17a〜17dの出力を比較し、ボディ10に加えられるタップの位置または方向を検出し、入力指示部11cが振動検出部11bにより検出されたタップの位置または方向に基づいて、タップメニュー画面の中の選択された項目について、入力指示を行うようにしている。このため、タップ操作によって多種類の入力指示を行うことができる。
【0104】
また、本発明の各実施形態においては、制御部11がプログラムデータ記憶部12に格納された操作制御用のプログラムを読み出して実行されることで、メニュー画面の表示制御処理が実現されるので、このようなソフトウェア処理に関する制御用プログラムも本発明となる。また、このような制御用プログラムが記録された記録媒体も本発明となる。なお、プログラムを格納する記録媒体としては、フラッシュメモリに限定されるものではなく、CD−ROM、DVD−ROM等の光学記録媒体、MD等の磁気記録媒体、テープ媒体、ICカードなどの半導体メモリであってもよい。
【0105】
なお、本発明の各実施形態の説明にあたって、処理の実行を、ソフトウェア処理とハードウェア処理の組み合わせで説明したが、これに限られるものではなく、その組み合わせは選択事項である。
【0106】
また、本発明の各実施形態において、振動センサ17として加速度センサを利用した場合について説明したが、振動センサとしては加速度センサに限らず、例えば、角加速度センサ、ジャイロ等、機器に加えられる動きを検出できるセンサであれば勿論かまわない。
【0107】
さらに、本発明の各実施形態においては、デジタルカメラを用いて説明したが、カメラとしては、デジタル一眼レフカメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、カメラ以外にも、携帯電話、音楽プレーヤー、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等の携帯機器であっても構わない。いずれにしても、種々の条件を入力指示する条件変更装置、機器であれば、本発明を適用することができる。
【0108】
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10・・・ボディ、10b・・・背面部、11・・・制御部(CPU)、11a・・・タッチパネル検出部、11b・・・振動検出部、11c・・・入力指示部、11d・・・メニュー表示制御部、11e・・・パラメータ制御部、12・・・プログラム/データ記憶部、13・・・タッチパネル、14・・・操作部、15・・・表示制御部、16・・・表示部、17・・・振動センサ、17a〜17d・・・振動センサ、17x、17y、17z・・・振動センサ、17z1〜17z4・・・振動センサ、18・・・水中検出部、20・・・撮像部、21・・・画像処理部、22・・・圧縮伸張部、23・・・記録再生部、24・・・画像記憶部、25・・・通信部、26・・・バス、51・・・金属部、51a・・・基点、51b・・・架橋部、51c・・・可動部、52a・・・固定金属部、52b・・・固定金属部、100・・・タップメニュー画面、101・・・ズームアップ、102・・・ズームダウン、103・・・ストロボ、104・・・露出補正、105・・・ズーム、110・・・タッチメニュー画面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディに表示部が設けられた携帯機器に備えられるユーザインターフェース装置において、
上記表示部に項目選択用のメニュー画面を表示させるメニュー表示制御部と、
上記ボディに複数設けられた振動センサと、
上記複数の振動センサの出力を比較し、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を検出する振動検出部と、
上記表示部に表示されているメニュー画面に対応して行われたタップ操作に対して、上記振動検出部により検出された当該タップの位置または方向に基づいて、当該携帯機器への入力指示を行う入力指示部と、
を有することを特徴とするユーザインターフェース装置。
【請求項2】
上記入力指示部は、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項3】
上記入力指示部は、上記振動検出部によって、上記表示部が配置されているボディの面以外のボディ面に上記タップが検出された判断された場合に、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項4】
上記メニュー表示制御部は、上記表示部の画面を領域に分けて、当該領域毎に上記メニュー画面の項目を表示させることを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項5】
上記表示部に重なるように設けられるタッチパネルと、
上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部を備え、
上記入力指示部は、上記メニュー画面の項目に対応する上記タッチパネル部の位置への操作によっても、上記項目を選択するよう指示することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項6】
上記ボディが水中にあることを検出する水中検出部と、
上記表示部に重なるように設けられたタッチパネル部と、
上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部と、
をさらに備え、
上記メニュー表示制御部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記メニュー画面としてタップ操作用のメニュー画面を表示させ、上記ボディが水中にあることを検出しない場合には、タッチ操作用のメニュー画面を表示させ、
上記入力指示部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記振動検出部の検出に応じて上記タップ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行い、上記ボディが水中にないことを検出した場合には、上記タッチパネル検出部の検出に応じて上記タッチ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行うことを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項7】
上記振動検出部は、上記振動センサの出力として主にその高周波成分を用いることを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のユーザインターフェース装置を備え、機器がカメラであることを特徴とする携帯機器。
【請求項9】
ボディに表示部と複数の振動センサが設けられている携帯機器のコンピュータに用いられるプログラムにおいて、
上記複数の振動センサの出力を比較して、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を判断するステップと、
検出されたタップの位置または方向に対応して、当該携帯機器へ入力指示を行うステップと、
を含むことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
ボディに表示部が設けられた携帯機器に備えられるユーザインターフェース装置において、
上記表示部に項目選択用のメニュー画面を表示させるメニュー表示制御部と、
上記ボディに複数設けられた振動センサと、
上記複数の振動センサの出力を比較し、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を検出する振動検出部と、
上記表示部に表示されているメニュー画面に対応して行われたタップ操作に対して、上記振動検出部により検出された当該タップの位置または方向に基づいて、当該携帯機器への入力指示を行う入力指示部と、
を有することを特徴とするユーザインターフェース装置。
【請求項2】
上記入力指示部は、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項3】
上記入力指示部は、上記振動検出部によって、上記表示部が配置されているボディの面以外のボディ面に上記タップが検出された判断された場合に、上記メニュー表示制御部に対して、上記表示部へのメニュー画面の表示または非表示の切り替えを指示することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項4】
上記メニュー表示制御部は、上記表示部の画面を領域に分けて、当該領域毎に上記メニュー画面の項目を表示させることを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項5】
上記表示部に重なるように設けられるタッチパネルと、
上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部を備え、
上記入力指示部は、上記メニュー画面の項目に対応する上記タッチパネル部の位置への操作によっても、上記項目を選択するよう指示することを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項6】
上記ボディが水中にあることを検出する水中検出部と、
上記表示部に重なるように設けられたタッチパネル部と、
上記タッチパネル部への操作を検出するタッチパネル検出部と、
をさらに備え、
上記メニュー表示制御部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記メニュー画面としてタップ操作用のメニュー画面を表示させ、上記ボディが水中にあることを検出しない場合には、タッチ操作用のメニュー画面を表示させ、
上記入力指示部は、上記水中検出部によって上記ボディが水中にあることを検出した場合には、上記振動検出部の検出に応じて上記タップ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行い、上記ボディが水中にないことを検出した場合には、上記タッチパネル検出部の検出に応じて上記タッチ操作用のメニュー画面に対応する入力指示を行うことを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項7】
上記振動検出部は、上記振動センサの出力として主にその高周波成分を用いることを特徴とする請求項1に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のユーザインターフェース装置を備え、機器がカメラであることを特徴とする携帯機器。
【請求項9】
ボディに表示部と複数の振動センサが設けられている携帯機器のコンピュータに用いられるプログラムにおいて、
上記複数の振動センサの出力を比較して、上記ボディに加えられるタップの位置または方向を判断するステップと、
検出されたタップの位置または方向に対応して、当該携帯機器へ入力指示を行うステップと、
を含むことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−43991(P2011−43991A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191753(P2009−191753)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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