説明

ユーザポータル画面管理装置,方法,およびプログラム

【課題】 ユーザ毎に,サイトの利用特性にもとづいたリンク情報を表示するポータル画面を表示できる管理装置を提供する。
【解決手段】 ユーザポータル画面管理装置1は,ユーザのアクセスログ情報,スケジュール情報を分析して,過去のアクセス状態や利用特性を示す利用特性情報を取得し,利用特性情報をもとにリンク情報の表示順位を決定して,所定数のリンク情報を組み込んだポータル画面を生成してユーザ端末2に表示させる。ポータル画面でリンク情報が選択されると,ユーザポータル画面管理装置1は,選択されたリンク情報と関連するリンク情報とを用いてアクセスしたサイトのサイト画面をユーザ端末2へ表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,ウェブ(Web)サイトやウェブシステムへのアクセス操作を支援するために,ユーザがウェブサイトにアクセスする際のポータル画面の管理およびサイト誘導を行うシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブブラウザによって,社内ウェブシステムやインターネットのサイトを閲覧したりサービスを利用したりする場合に,ポータルサイトを利用することが一般化している。
【0003】
ウェブブラウザのユーザは,アクセス頻度の高いサイトへのリンク情報(URL)を,「お気に入り」,「ブックマーク」と呼ばれるリストへ登録しておき,URLを入力することなく簡易かつ確実に所望するサイトへアクセスできるようにしている。
【0004】
また,ウェブサイトでのログインに必要な情報を保持しておき,ログイン情報をプルダウンのウィンドウ上に表示して,ログイン処理を支援する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3520264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ウェブブラウザに備えられたリンクリストは,ユーザが自由にURLを登録することができるため便利ではある。しかし,リストへ登録するURL数が増大になるなどした場合には,目的のURLが見つけにくくなり,却って利便性を失ってしまう。
【0007】
社内システムや業務用システムとして使用されるウェブシステムにおいて,ユーザがアクセスするサイトは,ユーザが所属するグループの業務内容,各ユーザの担当業務やスケジュールなどに応じて日毎に異なる。
【0008】
しかし,従来のリンクリストは静的であり,ユーザが更新しない限り変更されない。
【0009】
また,サイト閲覧のためには,ユーザ自身がリストからそのサイトのURLを選択しなければならず,ユーザが,作業上必要なサイトや有用なサイトの閲覧を失念してしまうという問題がある。
【0010】
また,定型的ルーティン業務では,複数のサイトの閲覧が必要な作業があるが,従来のリンクリストでは,ユーザが,リストから1つずつ各サイトのURLを選択してアクセスしなければならなかった。
【0011】
また,ユーザが任意なサイトを利用するような調査型業務では,ユーザ毎に閲覧するサイトが異なることが一般的である。しかし,利用されるサイトによっては作業内容や作業効率にばらつきが生じてくる場合があるため,同様の業務を担うユーザ間では,より有用なサイトに関する情報を共有して活用できるようにすることが望ましい。
【0012】
本発明は,上記の問題点に鑑みてなされたものであり,ユーザのサイトのアクセス操作の利便性と効率性を図るため,各ユーザのサイト利用の特性に応じてリンク情報を選択してポータル画面に表示させるユーザポータル画面管理装置を提供することを目的とする。また,上記のユーザポータル画面管理装置が実行する各処理ステップを備える処理方法を提供することを目的とする。さらに,コンピュータを上記のユーザポータル画面管理装置で実現される処理を実行させるためのプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一の実施態様として開示されるユーザポータル画面管理装置は,1)アクセスログデータベースから,ユーザの前記サイトへのアクセスを示すアクセスログ情報を取得し,スケジュール管理データベースから,前記ユーザの業務上の行動予定が登録されたスケジュール情報を取得するデータ取得部と,2)前記アクセスログ情報から,各サイトのアクセス回数またはアクセス時間を含むアクセス状態を取得し,前記アクセスログ情報と前記スケジュール情報とにもとづいて,前記各サイトと前記ユーザの行動予定との関係を分析して利用特性を求めて,前記サイト毎の前記アクセス状態および前記利用特性を含む利用特性情報を利用特性情報記憶部に格納する利用特性分析部と,3)前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する表示順位決定部と,4)前記表示順位の上位から所定数のサイトを表示対象として選択し,前記表示対象のリンク情報を組み込んだ前記ユーザのポータル画面を生成して前記ユーザのクライアント端末へ表示させる画面表示処理部とを備える。
【0014】
また,本発明の別の実施態様として開示されるユーザポータル画面管理方法は,アクセスログデータベースから,ユーザの前記サイトへのアクセスを示すアクセスログ情報を取得する処理ステップと,スケジュール管理データベースから,前記ユーザの業務上の行動予定が登録されたスケジュール情報を取得する処理ステップと,前記アクセスログ情報から,各サイトのアクセス回数またはアクセス時間を含むアクセス状態を取得する処理ステップと,前記アクセスログ情報と前記スケジュール情報とにもとづいて,前記各サイトと前記ユーザの行動予定との関係を分析して利用特性を求める処理ステップと,前記サイト毎の前記アクセス状態および前記利用特性を含む利用特性情報を利用特性情報記憶部に格納する処理ステップと,前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する処理ステップと,前記表示順位の上位から所定数のサイトを表示対象として選択する処理ステップと,前記表示対象のリンク情報を組み込んだ前記ユーザのポータル画面を生成して前記ユーザのクライアント端末へ表示させる処理ステップとを備える。
【0015】
さらに,本発明の別の実施態様として開示されるユーザポータル画面管理プログラムは,サイトへのリンク情報を記憶するリンク情報記憶部を備えたコンピュータに,アクセスログ情報データベースから,ユーザの前記サイトへのアクセスを示すアクセスログ情報を取得する処理と,スケジュール管理データベースから,前記ユーザの業務上の行動予定が登録されたスケジュール情報を取得する処理と,前記アクセスログ情報から,各サイトのアクセス回数またはアクセス時間を含むアクセス状態を取得する処理と,前記アクセスログ情報と前記スケジュール情報とにもとづいて,前記各サイトと前記ユーザの行動予定との関係を分析して利用特性を求める処理と,前記サイト毎の前記アクセス状態および前記利用特性を含む利用特性情報を利用特性情報記憶部に格納する処理と,前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する処理と,前記表示順位の上位から所定数のサイトを表示対象として選択する処理と,前記表示対象のリンク情報を組み込んだ前記ユーザのポータル画面を生成して前記ユーザのクライアント端末へ表示させる処理とを実行させるものである。
【発明の効果】
【0016】
開示したユーザポータル画面管理装置によれば,ユーザ毎にリンク情報を表示したポータル画面を表示する場合に,各ユーザのサイトのアクセス傾向や利用特性に合わせてリンク情報を表示させることが可能となり,ユーザのウェブサイトへのアクセスの利便性を向上させることが可能となる。
【0017】
また,ユーザの過去のアクセスログ情報およびスケジュール情報にもとづいてアクセス傾向や利用特性をもとにリンク情報を表示させることが可能であるため,作業当日の日付や曜日,行動予定に関連したウェブサイトへのアクセスが容易になり,アクセス作業の効率性を向上させることが可能となる。
【0018】
また,グループ単位で,業務上有用なサイトへのリンク情報を共有して,簡単にリンク情報を利用することができるため,グループ内の各ユーザの作業内容の均質化,作業効率の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施例におけるユーザポータルサイト管理システムの構成例を示す図である。
【図2】ユーザ端末に表示されるポータル画面の例を示す図である。
【図3】ポータル画面のブックマーク領域の表示例を示す図である。
【図4】表示対象のサイトと関連サイトとのサイト誘導を説明するための図である。
【図5】サイト表示画面の表示例を示す図である。
【図6】データ取得処理の処理フロー図である。
【図7】アクセスログ情報の例を示す図である。
【図8】スケジュール情報の例を示す図である。
【図9】利用特性分析処理の処理フロー図である。
【図10】各サイトのアクセス状態情報の例を示す図である。
【図11】サイトと業務との関連付けの例を示す図である。
【図12】サイトの相関関係の例を示す図である。
【図13】スケジュールの行動予定の表示例および業務種別による,サイトと作業項目との関連付けの例を示す図である。
【図14】第1カテゴリおよび第2カテゴリの設定処理を説明するための図である。
【図15】表示順位決定処理の処理フロー図である。
【図16】アクセス状態情報による表示順位決定処理を説明するための図である。
【図17】第1カテゴリのサイトの表示順位例を示す図である。
【図18】表示処理の当日とスケジュール情報の作業項目の予定日との乖離日数による重み値の例を示す図である。
【図19】第2カテゴリのサイトの表示順位例を示す図である。
【図20】ポータル画面作成処理およびサイト誘導処理の処理フロー図である。
【図21】ブックマーク領域のリンク情報の表示例を示す図である。
【図22】代理認証処理の処理フロー図である。
【図23】代理認証登録処理の処理フロー図である。
【図24】代表ブックマーク作成処理の処理フロー図である。
【図25】共通ブックマーク作成処理を説明するための図である。
【図26】リンク情報更新処理の処理フロー図である。
【図27】ユーザポータル画面管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は,本発明の一実施例におけるユーザポータルサイト管理システム1の構成例を示す図である。
【0021】
ユーザポータルサイト管理システム1は,サーバであるユーザポータル画面管理装置10と,クライアントであるユーザ端末2とを有する。
【0022】
ユーザポータル画面管理装置10は,後述のユーザ情報データベース33に登録されているユーザが使用するユーザ端末2に,イントラネットやインターネットを介して所定のサービスを提供するサイトへのアクセスするウェブシステムのユーザ毎のポータル画面を表示させるサーバ装置である。
【0023】
図2は,ユーザ端末2に表示されるポータル画面の例を示す図である。
【0024】
ポータル画面200は,サイトへのリンク情報が表示されるブックマーク領域210,ユーザのスケジュール情報の内容が表示されるスケジュール領域220,全ユーザに提供される情報が表示されるお知らせ領域230等の表示領域を含む。
【0025】
ユーザポータル画面管理装置10は,データ通信機能を備えて,アクセスログデータベース31,スケジュール管理データベース32,ユーザ情報データベース33から,種々のデータを取得する。
【0026】
アクセスログデータベース31は,ユーザ端末2のサイトへのアクセス処理の履歴情報であるアクセスログ情報が蓄積されたデータベースシステムである。
【0027】
スケジュール管理データベース32は,ユーザ端末2を使用するユーザの業務上の行動予定を示すスケジュール情報が蓄積されたデータベースシステムである。
【0028】
ユーザ情報データベース33は,ユーザポータルサイト管理システム1の利用が可能なユーザの情報,およびユーザが所属するグループの情報が登録されているデータベースシステムである。
【0029】
ユーザポータル画面管理装置10は,リンク情報記憶部101,利用特性情報記憶部102,データ取得部103,利用特性分析部104,表示順位決定部105,画面表示処理部106,およびサイト誘導処理部107を備える。
【0030】
さらに,ユーザポータル画面管理装置10は,認証情報記憶部110,代理認証登録部111,代理認証処理部112,リンク使用情報記憶部113,リンク使用情報収集部114,共通ブックマーク作成部115,共通ブックマーク記憶部116,およびリンク情報更新部120を備える。
【0031】
リンク情報記憶部101は,ユーザ毎のリンク情報(URL)を記憶する記憶部である。リンク情報は,ウェブサイトまたはウェブシステムへのURL(Uniform Resource Locator)である。
【0032】
利用特性情報記憶部102は,利用特性分析部104によって生成された利用特性情報を記憶する記憶部である。利用特性情報の詳細は後述する。
【0033】
データ取得部103は,アクセスログデータベース31から,ユーザのアクセスログ情報を,スケジュール管理データベース32から,ユーザのスケジュール情報を取得する処理部である。
【0034】
アクセスログ情報は,ユーザが行ったアクセスの履歴情報であり,一例として,ユーザを識別するユーザID,サイトを特定するサイトID,リンク情報(URL),アクセス日時(日付および時刻),サイトのプロパティ情報などを含む。
【0035】
スケジュール情報は,カレンダ情報の日付情報(月日および曜日)にもとづいて,ユーザの日単位の業務上の行動予定が設定された情報である。一例として,ユーザID,日付(月日,曜日)にリンクされた行動予定である作業,作業が属する業務カテゴリ,作業に関連するユーザ,作業に関連するサイトなどを含む。
【0036】
利用特性分析部104は,アクセスログ情報およびスケジュール情報をもとに,ユーザ毎のサイトの利用特性を分析する処理部である。
【0037】
利用特性分析部104は,アクセスログ情報からサイトを抽出して,サイト毎に,アクセス回数,アクセス時間等のアクセス状態を示すアクセス状態情報を得る。また,各サイトの属性を示すプロパティ情報をもとにサイトが関連する所定の業務種別を設定する。さらに,利用特性分析部104は,アクセスログ情報とスケジュール情報とにもとづいて,サイト毎に,アクセスの日付情報にもとづく特性,ユーザの作業にもとづく特性を分析する。
【0038】
利用特性分析部104で得られる,ユーザ毎のアクセス状態情報,各サイトのアクセスに関する分析結果は利用特性情報として利用特性情報記憶部102に格納される。
【0039】
表示順位決定部105は,利用特性情報にもとづいて,ユーザ端末2に表示させるポータル画面に組み込む,リンク情報の表示の優先順位を決定する処理部である。
【0040】
表示順位決定部105は,利用特性情報をもとにリンク情報の表示順位を決定し,上位から所定数のサイトのリンク情報を表示対象とする。
【0041】
また,表示順位決定部105は,ポータル画面200の表示処理の処理日における日付情報,ユーザが予定する作業等の情報を取得して,取得したこれらの情報と利用特性情報とをもとにリンク情報の表示順位を決定する。
【0042】
画面表示処理部106は,ユーザ端末2からポータル画面200の表示要求を受け付けると,表示順位決定部105が決定した表示対象のサイトのリンク情報を組み込んだユーザのポータル画面200を生成して,ユーザ端末2へ送信して表示させる。
【0043】
図3は,ポータル画面200のブックマーク領域210の表示例を示す図である。
【0044】
ブックマーク領域210は,表示領域211,表示領域212,表示領域213で構成される。
【0045】
表示領域211は,利用特性情報をもとに,過去のアクセス回数やアクセス時間が一定以上であるサイトとして分類されたサイト群(第1カテゴリのサイト群)から,表示順位が上位の所定数のサイトのリンク情報が表示される領域である。例えば,ほぼ毎日アクセスされるようなサイトである,仕事票システム,見積システム,業務日報システム等のサイトへのリンク情報が表示される。
【0046】
これにより,ユーザは,毎日閲覧する必要があるサイトのリンク情報を容易にチェックすることができる。
【0047】
表示領域212は,過去のアクセス回数やアクセス時間が一定以上ではないサイト群(第2カテゴリのサイト群)から,処理当日の日付,予定されたユーザの作業に関連する業務との関連性にもとづいて決定された表示順位の上位から所定数のサイトのリンク情報が表示される領域である。例えば,処理当日の曜日や予定された作業に関連し,かつアクセス回数等が多いサイトである,セキュリティチェックシステム,特許侵害調査システム等のサイトへのリンク情報が表示される。
【0048】
より詳細には,表示領域212に表示されるリンク情報は,処理当日の日付(月日や曜日)に重み付けを行って表示順位が決定される。例えば,初・中・下旬,特定日(5日,10日,20日,25日,月初や月末等),特定の曜日等に,より多くアクセスされていたサイトについては,処理当日が該当することによってサイトの表示順位が高くなる。これにより,表示領域212には,日付,曜日に応じて閲覧される可能性がさらに高くなるサイトのリンク情報が優先して表示される。ユーザは,特定の日や曜日に閲覧する可能性が高いサイトへ容易にアクセスすることができる。
【0049】
また,表示領域212には,ユーザのスケジュールに対応して,予定された行動の業務に関連するサイトのリンク情報が優先して表示される。ユーザは,スケジュールで予定された作業において閲覧する可能性が高いサイトへ容易にアクセスすることができる。
【0050】
表示領域213は,ユーザが過去にアクセスしたサイトのリンク情報を,サイトが関連する業務種別毎に分類して表示する領域である。
【0051】
図3に示す表示領域213では,「事務作業,業務,調査,業界情報」などの業務を選択するボタンが表示され,各ボタンが選択されることによって,対応する業務に関連する,ユーザが過去に閲覧したサイトのリンク情報のリストコンポーネントが表示される。
【0052】
また,画面表示処理部106は,ポータル画面200のブックマーク領域210に表示されたリンク情報を用いたアクセスが検出されると,そのリンク情報を強調態様で表示させる。強調態様とは,通常態様に比べてよりボールドの文字による表示,異なる色での表示等である。これにより,ユーザは,閲覧が必要なサイトへのアクセスの有無を簡単に確認することができる。
【0053】
サイト誘導処理部107は,ポータル画面200のブックマーク領域210で,表示対象のサイトに関連するサイトがある場合に,選択された表示対象のサイトと関連サイトとをまとめてアクセスして,各サイトを表示するサイト表示画面250をユーザ端末2へ表示させる。
【0054】
この場合に,利用特性分析部104は,アクセスログ情報をもとに,サイト間の関連性を分析し,分析結果が利用特定情報として格納されていることが前提となる。
【0055】
図4は,表示対象のサイトと関連サイトとのサイト誘導を説明するための図である。
【0056】
図4の表示領域212では,「特許侵害調査」システムのサイトに,過去のアクセスで関連性が高い2つの関連サイト「IPDL」,「INPIT」が設定されていることを表す。
【0057】
サイト誘導処理部107は,表示対象の「特許侵害調査」システム,2つの関連サイト「IPDL」,「INPIT」の3つのサイトへアクセスを行って,各サイトのサイト表示画面250をユーザ端末2へ表示させる。
【0058】
図5は,サイト表示画面250の表示例を示す図である。
【0059】
図4に示す表示対象のサイトと関連リストのリンク情報により各サイトへのアクセスが実行された場合に,サイト表示画面250に,表示対象のサイト「特許侵害調査」システムの画面が表示される。さらに,サイト表示画面250のタブ251の選択によって「IPDL」のポータルページの表示画面へ切り替わり,タブ252の選択によって「INPIT」のポータルページの表示画面へ切り替わる。
【0060】
なお,サイト誘導処理部107は,ポータル画面200のブックマーク領域210に表示されたリンク情報が選択されると,そのリンク情報によるサイトへのアクセスを行ってそのサイトのページを表示するサイト表示画面250をユーザ端末2へ表示させる。
【0061】
認証情報記憶部110は,アクセスに認証(ログイン操作)が要求されるサイトに対する,ユーザの認証情報を記憶する記憶部である。
【0062】
代理認証登録部111は,入力手段(図示せず)から入力された,認証サイトでのログイン操作で入力されるユーザ固有情報(例えばユーザID,パスワード等)を取得して,取得したユーザ固有情報と,認証サイトにユーザ固有情報を送信するための送信フォームの定義情報とを含む認証情報を生成して認証情報記憶部110に格納する処理部である。
【0063】
代理認証処理部112は,ポータル画面200からのアクセス先が認証サイトである場合に,認証情報記憶部110に記憶されたユーザの認証情報を用いて,認証サイトへユーザ固有情報を送信する。
【0064】
リンク使用情報記憶部113は,リンク使用情報収集部114によって収集されたリンク使用情報を記憶する記憶部である。
【0065】
リンク使用情報収集部114は,ポータル画面200に表示されたリンク情報を用いたアクセスを検出し,そのアクセス状態を示すリンク使用情報を生成してリンク使用情報記憶部113に格納する。
【0066】
共通ブックマーク作成部115は,ユーザ情報データベース33のグループ情報を取得して,グループに属する全ユーザのリンク使用情報から得た各サイトを,閲覧状態にもとづいて評価し,よく閲覧されたサイトのリンク情報を選択して共通ブックマークを作成して,共通ブックマーク記憶部116へ格納する。
【0067】
共通ブックマーク記憶部116は,グループ毎の共通ブックマークを記憶する記憶部である。
【0068】
画面表示処理部106は,ユーザのポータル画面を作成する場合に,共通ブックマーク記憶部116のユーザが属するグループの共通ブックマークを取得し,取得した共通ブックマークで,ポータル画面200のブックマーク領域210の表示領域213に表示させるリンクリストを生成する。
【0069】
画面表示処理部106は,共通ブックマークのみで表示領域213のリンクリストを生成してもよく,または,共通ブックマークのサイトとユーザのアクセスしたサイトとを合わせてリンクリストを生成してもよい。
【0070】
リンク情報更新部120は,リンク情報記憶部101に記憶されているサイトのリンク情報がリンク切れとなっているかをチェックして,リンク情報を更新する処理部である。
【0071】
以下に,ユーザポータル画面管理装置10の処理を説明する。
【0072】
ユーザポータル画面管理装置10は,ユーザ情報データベース33に登録されているユーザ毎に,以下の処理を行う。
【0073】
〔データ取得処理〕
図6は,データ取得処理の処理フロー図である。
【0074】
ステップS10: データ取得部103は,アクセスログデータベース31から,ユーザのアクセスログ情報を取得する。
【0075】
図7は,アクセスログ情報の例を示す図である。アクセスログ情報は,ユーザの識別情報である「ユーザID」,アクセスしたURLを示す「URL」,アクセス時刻,アクセス時間等の「アクセス日時」,サイト名,提供されるサービス名等のサイトの属性を示す「プロパティー情報」,URLが属するドメイン等のサイトを識別する「サイトID」等を含む。ここでは,「サイトID」は,URL noとして表す。
【0076】
ステップS11: データ取得部103は,スケジュール管理データベース32から,スケジュール情報を取得する。
【0077】
図8は,スケジュール情報の例を示す図である。スケジュール情報は,「ユーザID」,ユーザが予定している作業内容について,予定の日時を示す「日時」,作業予定を示すキーワード,タグ名等を示す「作業内容」等を含む。なお,スケジュール情報に,「作業内容」に参加する他のユーザのIDを示す「参加者」が含まれていても良い。
【0078】
〔利用特性分析処理〕
利用特性分析部104は,データ取得部103によって収集された,ユーザ毎のアクセスログ情報およびスケジュール情報を分析して,サイトの閲覧に関するユーザの利用特性情報を取得する。
【0079】
図9は,利用特性分析処理の処理フロー図である。
【0080】
ステップS20: 利用特性分析部104は,アクセスログ情報の各レコードをサイトIDでまとめて,ユーザ毎の各サイトのアクセス状態を分析する。具体的には,利用特性分析部104は,アクセス回数,アクセス時間を集計し,アクセスの時間帯,期間,日付毎および曜日毎の分布等を求め,アクセス状態情報を生成する。
【0081】
図10は,各サイトのアクセス状態情報の例を示す図である。
【0082】
アクセス状態情報は,サイト毎のアクセス回数の総数を示す「アクセス回数(total)」,アクセス時間の総数を示す「アクセス時間(total)」等を含むアクセス状態を示す情報である。
【0083】
ステップS21: 利用特性分析部104は,アクセスログ情報のプロパティ情報およびサイトIDを参照して,所定の業務種別の中から関連する業務を判定し,サイトと業務とを関連付ける。
【0084】
図11は,サイトと業務との関連付けの例を示す図である。
【0085】
業務種別は,スケジュール情報の作業内容の分類項目でもあり,「事務作業」,「業務関連」,「調査関連」,「業界情報」等の業務が予め設定されている。図10に示すサイトと業務との関連付けでは,一例として,業務「事務作業」に,2つのサイト「仕事票システム」,「勤怠システム」のサイトIDが関連付けられている。
【0086】
ステップS22: 利用特性分析部104は,サイトの相関関係を分析する。
【0087】
図12は,サイトの相関関係の例を示す図である。
【0088】
利用特性分析部104は,アクセス状態についての分析結果から,アクセス日とアクセス時間との連続性を調べる。図12(A)に示すように,アクセス日が同一(2010年01月10日),かつ,アクセス時間が連続している状態(13:00〜13:30,13:31〜13:50,13:55〜14:10)と判定したサイト群が存在する場合に,それらのサイトを関連サイトとする。すなわち,図12(B)に示すように,URL=url0001のサイトに,URL=url0002のサイトとURL=url0003のサイトとが関連サイトとして設定される。
【0089】
関連サイトの情報によって,ブックマーク領域210の表示対象として,URL=url0001のサイトが選択された場合に,リンク誘導処理によって,URL=url0001へのアクセスと共に,URL=url0002,URL=url0003の各サイトへのアクセスが実行される。
【0090】
ステップS23: 利用特性分析部104は,サイトとスケジュール情報の行動予定との相関関係を分析する。
【0091】
図13(A)は,スケジュールの行動予定の表示例を示す図である。
【0092】
図13(A)に示すスケジュール情報に,カレンダ情報に紐付けられた行動予定である「イベント」が複数設定されているとする。この場合に,利用特性分析部104は,各イベントに関連して行われる作業と,作業が分類される業務種別とを特定し,特定した業務をキーに,イベントの作業項目とサイトIDとを関連付ける。
【0093】
図13(B)は,業務種別による,サイトと作業項目との関連付けの例を示す図である。図13(B)に示すように,各イベントに対応する「作業内容」が分類される業務種別を特定して,業務が一致するサイトIDとの関連付けが行われる。
【0094】
ステップS24: 利用特性分析部104は,アクセスログ情報の各サイトのカテゴリ分類を行う。具体的には,アクセス状態の解析結果から,各サイトのアクセス回数やアクセス時間が所定の閾値以上であるかを判定して,判定の結果,各サイトのアクセス回数やアクセス時間が所定の閾値以上であれば,そのサイトを第1カテゴリに分類し,閾値未満であれば,そのサイトを第2カテゴリに分類する。利用特性分析部104は,各サイトのアクセス状態情報に,カテゴリを設定する項目を付加して,第1カテゴリ(Priority1)または第2カテゴリ(Priority2)を設定する。
【0095】
また,利用特性分析部104は,図14に示すように,サイト毎に,アクセス日の連続性を調べて,アクセス日が所定の閾値以上(5日以上)で連続していれば,そのサイトを第1カテゴリに分類し,閾値未満であれば,そのサイトを第2カテゴリに分類するようにしてもよい。
【0096】
〔表示順位決定処理〕
表示順位決定処理は,第1カテゴリと第2カテゴリのサイト群について,それぞれ,表示順位を決定して,ポータル画面200に表示する表示対象を決定する。
【0097】
図15は,表示順位決定処理の処理フロー図である。
【0098】
ステップS30: 表示順位決定部105は,第1カテゴリに分類されたサイトについて,アクセス状態をもとに,各サイトの優先値を算出する。一例として,図16に示すようなアクセス状態情報のアクセス回数(総数)にもとづいて,各サイトの優先値が算出される。
【0099】
図16のアクセス状態情報の例では,表示順位決定部105は,さらに,アクセス総時間が高くなる程値が高くなるような重み値を,優先値に付加する。
【0100】
これにより,アクセス回数とアクセス時間(総時間)とをもとに表示順位が決定する。
【0101】
ステップS31: 表示順位決定部105は,優先値が上位から所定数のサイトのリンク情報を表示対象に特定する。
【0102】
図16のアクセス状態情報の例では,「優先度=優先値+重み値*0.2」の式で求めるとすると,url0001の優先度=4,url0002の優先度=2.6,url0003の優先度=1.2,…,url0009の優先度=1.4,…となる。したがって,表示順位は,優先度が高い順に,url0001,url0002,url0009,…となる。
【0103】
図17は,第1カテゴリのサイトの表示順位例を示す図である。
【0104】
ポータル画面200の領域211の表示対象数=3であれば,図17に示すように,第1カテゴリのサイトから優先値の高い順に3つのリンク情報url0001,url0002,url0009を抽出して表示対象に設定される。
【0105】
ステップS32: 表示順位決定部105は,第2カテゴリに分類された各サイトについても,アクセス状態情報をもとに,各サイトの優先値を算出する。
【0106】
ステップS33: 表示順位決定部105は,処理当日の日付情報またはユーザの行動予定の業務をもとに所定の重み値を計算して,優先値に付加する。
【0107】
表示順位決定部105は,日付情報による重み付け処理として,アクセスログ情報を参照して,アクセス処理の当日の日付情報,すなわち,日付,曜日,上・中旬・下旬の区分,月初日,月末日,特定日等に相当するアクセス日の日数,アクセス時間帯等にもとづいて重み値を付加する。
【0108】
例えば,処理当日が月末日であれば,サイトへのアクセスログ情報において,アクセス日が月末日である回数が一定数以上であるサイトの優先値に重み値を付加する。また,処理当日が月末日であれば,サイトへのアクセスログ情報において,アクセス日が月末日である回数が一定数以上であるサイトの優先値に重み値を付加する。
【0109】
これにより,ポータル画面200が表示される日や曜日に応じて,特定の日や曜日に閲覧されるサイトのリンク情報が表示されるようになる。
【0110】
表示順位決定部105は,業務による重み付け処理として,スケジュール情報の作業項目が分類される業務を特定して,その業務が設定されているサイトの優先値へ所定の重み値を付加する。
【0111】
例えば,スケジュール情報の作業項目が業務「調査」に分類されるものである場合に,業務種別の「調査」が設定されたサイトに所定の重み値を付加する。
【0112】
これにより,ユーザのスケジュール情報に応じて,ポータル画面200に予定された作業に関連するサイトのリンク情報が表示されるようになる。
【0113】
表示順位決定部105は,業務による重み付け処理に,さらに日付情報による重み付け処理を行ってもよい。
【0114】
例えば,図18に示すように,ポータル画面200の表示処理の当日と,スケジュール情報の作業項目の予定日との乖離日数を計算して,当日(0)の場合に最大値となり,乖離日数が多い程小さくなるような重み値を付加する。
【0115】
これにより,ユーザのスケジュール情報に複数の作業がある場合に,より近い予定日の作業に関連するサイトへのリンク情報がポータル画面200に表示されるようになる。
【0116】
なお,表示順位決定部105は,重み付けとして,日付,業務の他の情報を用いることができる。
【0117】
ステップS34: 表示順位決定部105は,重み付け処理後に,第2カテゴリの各サイトの優先値を算出する。そして,設定された業務毎にサイトをグループ化して,各業務のサイトについて,優先値が上位から所定数のサイトのリンク情報を表示対象に特定する優先値が高い順にサイトをソートして表示順位とする。
【0118】
図19は,第2カテゴリのサイトの表示順位例を示す図である。
【0119】
ブックマーク領域210の領域212の表示対象数=3であれば,表示順位決定部105は,第2カテゴリの業務に分類されたサイトから,優先値の高い順に,3つのリンク情報,業務=事務作業のサイト群からurl0004,業務=業務関連のサイト群からurl0011,業務=調査関連のサイト群からurl0033を抽出して表示対象に設定する。
【0120】
〔ポータル画面作成処理およびサイト誘導処理〕
図20は,ポータル画面作成処理およびサイト誘導処理の処理フロー図である。
【0121】
ステップS40: 表示順位決定処理の後,画面表示処理部106は,表示対象のサイトのリンク情報を,ブックマーク領域210に組み込んだポータル画面200を作成する。
【0122】
画面表示処理部106は,第1カテゴリの表示対象のサイトのリンク情報を表示領域211へ,第2カテゴリの表示対象のサイトのリンク情報を表示領域212へ,それぞれ表示する。また,画面表示処理部106は,表示対象のサイトに,関連サイトが設定されている場合には,表示対象毎に関連サイトの情報を保持しておく(図4参照)。
【0123】
さらに,画面表示処理部106は,ユーザが過去に閲覧したサイトを業務別に分類したリンクリストを生成し,各リンクリストを表示させるためのボタンコンポーネントを表示領域213へ表示させる。
【0124】
表示処理部106は,共通ブックマーク記憶部116にユーザが属するグループの共通ブックマークが記憶されていれば,それを組み込んだ表示領域213のリンクリストを生成してもよい。
【0125】
図21は,ブックマーク領域210のリンク情報の表示例を示す図である。
【0126】
図21(A)は,第1カテゴリの領域211の表示対象数=3,第2カテゴリの領域212の表示対象数=3の場合の表示例である。第1カテゴリの表示対象は,図17の表示順位から,第2カテゴリの表示対象は,図19の表示順位から決定されている。
【0127】
図21(B)は,第1カテゴリの領域211の表示対象数=3,第2カテゴリの領域212の表示対象数=6の場合の表示例である。この場合に,第2カテゴリの表示対象は,図19に示された業務毎の表示順位の各第2位までのサイトとなる。
【0128】
ステップS41: ポータル画面200の表示中,画面表示処理部106は,ブックマーク領域210でリンク情報がユーザによって選択されたかを判定する。
【0129】
リンク情報が選択されていなければ,ステップS42の処理へ,選択されていれば,ステップS43の処理へ進む。
【0130】
ステップS42: 画面表示処理部106は,リンク情報を通常表示態様での表示を続ける。
【0131】
ステップS43: 画面表示処理部106は,選択されたリンク情報を,点滅表示,表示色の変更等の強調表示態様で表示する。
【0132】
ステップS44: サイト誘導処理部107は,選択されたリンク情報に関連サイトが設定されているかを調べ,関連サイトが設定されていればステップS45の処理へ進む。
【0133】
ステップS45: サイト誘導処理部107は,関連サイトのリンク情報を取得する。
【0134】
ステップS46: ユーザ端末2では,さらにマルチタブ機能を備えたブラウザを起動させて,図5に示すような,選択されたリンク情報と関連サイトのリンク情報に対応する各サイトを表示するサイト表示画面250を表示する。
【0135】
なお,マルチタブ機能のないブラウザで,各サイトのサイト表示画面250を表示してもよい。
【0136】
ステップS47: 代理認証処理部112は,選択されたリンク情報のサイトが認証サイトであるか判定する。認証サイトであれば,ステップS48の処理へ進み,認証サイトでなければ,ステップS49の処理へ進む。
【0137】
ステップS48: 代理認証処理部112は,代理認証処理を行う。
【0138】
ステップS49: 画面表示処理部106は,サイト表示画面250をユーザ端末2へ表示させる。
【0139】
〔代理認証処理〕
図22は,上記のステップS48の代理認証処理の処理フロー図である。
【0140】
ステップS50: 代理認証処理部112は,認証情報記憶部110の認証情報から,アクセスするサイトに対するユーザ固有情報とサイトに対応する送信フォームの定義情報を含む認証情報を取得する。
【0141】
ステップS51: 代理認証処理部112は,認証情報のフォーム定義にもとづいて,ユーザ固有情報(ログインID,パスワード等)を組み込んだ送信フォームを生成して,サイトへ送信する。
【0142】
ステップS52: ユーザ端末2のブラウザで,認証済みのサイトのサイト表示画面250を表示する。
【0143】
これにより,ユーザが認証用のデータを入力してログイン操作をする手間を省くことができる。
【0144】
〔認証情報登録処理〕
上記の代理認証処理で用いられる認証情報を登録するため,代理認証登録部111は,以下の処理を行う。
【0145】
図23は,代理認証登録処理の処理フロー図である。
【0146】
ステップS60: 代理認証登録部111は,登録画面を表示して,認証を要するサイトのURLを取得する。
【0147】
ステップS61: 代理認証登録部111は,取得したURLをもとに,認証を要求するサイトへアクセスしてログイン画面を取得する。
【0148】
ステップS62: 代理認証登録部111は,登録画面から,ユーザ固有情報(ログインID,パスワード等)を取得する。
【0149】
ステップS63: 代理認証登録部111は,取得したログイン画面を解析して,ユーザ固有情報の送信フォームの定義情報を取得する。
【0150】
ステップS64: 代理認証登録部111は,ユーザ固有情報と,ユーザ固有情報を送信する送信フォームの定義情報とを含む認証情報を生成して認証情報記憶部110に格納する。
【0151】
〔代表ブックマーク作成処理〕
図24は,代表ブックマーク作成処理の処理フロー図である。
【0152】
ステップS70: リンク使用情報収集部114は,ユーザがポータル画面200のブックマーク領域210に表示されたリンク情報を選択してサイトへアクセスするたびに,リンク使用情報を取得して,リンク使用情報記憶部113へ格納する。
【0153】
リンク使用情報は,ユーザID,選択されたリンク情報(URL),アクセス日時,アクセス時間等を含む情報である。
【0154】
ステップS71: 共通ブックマーク作成部115は,ユーザ情報データベース33の,図25(A)に示すグループ情報を参照して,処理対象のグループに属するユーザ(ユーザID)を取得する。そして,取得した全ユーザのリンク使用情報をリンク使用情報記憶部113から抽出し,図25(B)に示すように,グループ全体での各サイトの閲覧回数,閲覧時間等を集計する。
【0155】
ステップS72: 共通ブックマーク作成部115は,グループ内の全リンク情報について,それぞれ,閲覧回数による重み値と閲覧時間による重み値とを算出して,その合計により評価を行う。
【0156】
ステップS73: 共通ブックマーク作成部115は,図25(C)に示すように,評価が高いリンク情報を所定数抽出して,グループに属する各ユーザが共通して使用できる共通ブックマークを生成して共通ブックマーク記憶部116に格納する。図25(C)に示す評価順では,2つのリンク情報(URL ID=001,003)が共通ブックマークに採用される。
【0157】
これにより,グループに属するユーザのポータル画面200のブックマーク領域210の表示領域213に表示されるリンクリストに,共通ブックマークのリンク情報が表示される。
【0158】
なお,共通ブックマーク作成処理は,所定の期間ごとに実行され,共通ブックマークが更新される。
【0159】
これにより,同様の業務を担うグループ内のユーザが,より閲覧されているサイトのリンク情報を共有して利用することが可能となり,有用なサイトへのアクセスがより容易になる。
【0160】
〔リンク情報更新処理〕
図26は,リンク情報更新処理の処理フロー図である。
【0161】
ステップS80: リンク情報更新部120は,定期的に,リンク情報記憶部101のリンク情報を取得して,リンク情報毎にアクセスを実行する。
【0162】
ステップS81: リンク情報更新部120は,アクセスしたサイトがリンク切れ状態となるかを判定する。リンク切れ状態であれば,ステップS82の処理へ進む。
【0163】
ステップS82: リンク情報更新部120は,他のユーザのリンク情報等を参照して,新しいリンク先を検索してアクセスする。
【0164】
ステップS83: リンク情報更新部120は,リンク先のサイトへの接続ができた場合にステップS84の処理へ進み,リンク先のサイトへの接続ができなかった場合にステップS85の処理へ進む。
【0165】
ステップS84: リンク情報更新部120は,新しいリンク先のULRでリンク情報を更新する。
【0166】
ステップS85: リンク情報更新部120は,接続できなかったリンク情報を「リンク切れサイト」に分類する。
【0167】
図27に,ユーザポータル画面管理装置10のハードウェア構成例を示す。
【0168】
図27に示すように,ユーザポータル画面管理装置10は,CPU501,主記憶部(メモリ)503,入出力インターフェイス505,通信処理部507,外部記憶装置510等を備えるコンピュータ500によって実施することができる。
【0169】
また,ユーザポータル画面管理装置10は,コンピュータ500が実行可能なプログラムによって実施することができる。この場合に,ユーザポータル画面管理装置10が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。提供されたプログラムをコンピュータ500が実行することによって,上記説明したユーザポータル画面管理装置10の処理機能がコンピュータ500上で実現される。
【0170】
すなわち,ユーザポータル画面管理装置10の各処理部は,プログラムで構成することができ,各記憶部は外部記憶装置510で構成することができる。
【0171】
なお,コンピュータ500は,可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り,そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また,コンピュータ500は,サーバコンピュータからプログラムが転送される毎に,逐次,受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0172】
さらに,このプログラムは,コンピュータ500で読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0173】
以上説明したように,本発明によれば,次のような効果がある。
【0174】
ユーザポータル画面管理装置10によれば,ユーザ毎にリンク情報を表示したポータル画面を表示する場合に,各ユーザのサイトのアクセス傾向や利用特性に合わせてリンク情報を表示させることが可能となり,ユーザのウェブサイトへのアクセスの利便性を向上させることが可能となる。
【0175】
また,ユーザの過去のアクセスログ情報およびスケジュール情報にもとづいてアクセス傾向や利用特性をもとにリンク情報を表示させることが可能であるため,作業当日の日付や曜日,行動予定に関連したウェブサイトへのアクセスが容易になり,アクセス作業の効率性を向上させることが可能となる。
【符号の説明】
【0176】
1 ユーザポータルサイト管理システム
2 ユーザ端末
10 ユーザポータル画面管理装置
101 リンク情報記憶部
102 利用特性情報記憶部
103 データ取得部
104 利用特性分析部
105 表示順位決定部
106 画面表示処理部
107 サイト誘導処理部
110 認証情報記憶部
111 代理認証登録部
112 代理認証処理部
113 リンク使用情報記憶部
114 リンク使用情報収集部
115 共通ブックマーク作成部
116 共通ブックマーク記憶部
31 アクセスログデータベース
32 スケジュール管理データベース
33 ユーザ情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サイトへのリンク情報を表示するポータル画面をユーザ毎に管理するために,
アクセスログデータベースから,ユーザの前記サイトへのアクセスを示すアクセスログ情報を取得し,スケジュール管理データベースから,前記ユーザの業務上の行動予定が登録されたスケジュール情報を取得するデータ取得部と,
前記アクセスログ情報から,各サイトのアクセス回数またはアクセス時間を含むアクセス状態を取得し,前記アクセスログ情報と前記スケジュール情報とにもとづいて,前記各サイトと前記ユーザの行動予定との関係を分析して利用特性を求めて,前記サイト毎の前記アクセス状態および前記利用特性を含む利用特性情報を利用特性情報記憶部に格納する利用特性分析部と,
前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する表示順位決定部と,
前記表示順位の上位から所定数のサイトを表示対象として選択し,前記表示対象のリンク情報を組み込んだ前記ユーザのポータル画面を生成して前記ユーザのクライアント端末へ表示させる画面表示処理部とを備える
ことを特徴とするユーザポータル画面管理装置。
【請求項2】
前記ポータル画面に表示されたリンク情報を用いてサイトへアクセスするサイト誘導処理部を備えて,
前記利用特性分析部は,前記アクセスログ情報をもとに,前記サイト間の関連性を分析し,前記分析の結果,所定以上の関連性があるサイトを関連サイトとして設定する処理を行い,
前記サイト誘導処理部は,前記表示対象のサイトに前記関連サイトが設定されている場合に,前記表示対象および前記関連サイトのアクセスを実行する処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のユーザポータル画面管理装置。
【請求項3】
前記画面表示処理部は,前記ポータル画面に表示されたリンク情報を用いたアクセスを検出して,前記検出したリンク情報を強調態様で表示する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のユーザポータル画面管理装置。
【請求項4】
前記表示順位決定部は,前記ポータル画面を表示する処理の当日の日付情報を取得して,前記当日の日付情報と前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のユーザポータル画面管理装置。
【請求項5】
前記表示順位決定部は,前記スケジュール情報から,前記ポータル画面を表示する処理の当日に予定された前記ユーザの作業を取得して,前記作業および前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のユーザポータル画面管理装置。
【請求項6】
前記ポータル画面に表示されたリンク情報によるアクセスの状態を示すリンク使用情報を収集してリンク使用情報記憶部に格納するリンク使用情報収集部と,
各ユーザが所属するグループの対応を示すグループ情報が設定されている場合に,前記グループに所属する全ユーザのリンク使用情報を取得して,前記グループに属する全ユーザによってアクセスされたサイト各々へのアクセス回数またはアクセス時間を集計し,前記集計結果にもとづいて前記各サイトの評価値を算出して,前記評価値が高いサイトのリンク情報を含む共通ブックマークを生成する共通ブックマーク生成部とを備えて,
前記画面表示処理部は,前記ポータル画面に,前記共通ブックマークの全部または一部のリンク情報を表示する
ことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のユーザポータル画面管理装置。
【請求項7】
ユーザの認証情報を記憶する認証情報記憶部と,
ユーザ固有情報の入力を要求する認証サイト毎に,前記認証サイトで入力される前記ユーザのユーザ固有情報を取得し,前記認証サイトの表示画面を解析して,前記ユーザ固有情報を前記認証サイトへの送信フォームを定義するフォーム定義を取得し,前記ユーザ固有情報と前記フォーム定義を含む認証情報を前記認証情報記憶部に格納する処理とを行う代理認証登録部と,
前記サイト誘導処理部によってアクセスされたサイトが前記認証サイトである場合に,前記認証情報記憶部に記憶された認証情報を用いて前記ユーザ固有情報を組み込んだ送信フォームを生成して前記認証サイトへ送信する代理認証処理部とを備える
ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載のユーザポータル画面管理装置。
【請求項8】
サイトへのリンク情報を表示するポータル画面をユーザ毎に管理するために,サイトへのリンク情報を記憶するリンク情報記憶部を備えたコンピュータが実行するユーザポータル画面管理方法であって,
アクセスログ情報データベースから,ユーザの前記サイトへのアクセスを示すアクセスログ情報を取得する処理ステップと,
スケジュール管理データベースから,前記ユーザの業務上の行動予定が登録されたスケジュール情報を取得する処理ステップと,
前記アクセスログ情報から,各サイトのアクセス回数またはアクセス時間を含むアクセス状態を取得する処理ステップと,
前記アクセスログ情報と前記スケジュール情報とにもとづいて,前記各サイトと前記ユーザの行動予定との関係を分析して利用特性を求める処理ステップと,
前記サイト毎の前記アクセス状態および前記利用特性を含む利用特性情報を利用特性情報記憶部に格納する処理ステップと,
前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する処理ステップと,
前記表示順位の上位から所定数のサイトを表示対象として選択する処理ステップと,
前記表示対象のリンク情報を組み込んだ前記ユーザのポータル画面を生成して前記ユーザのクライアント端末へ表示させる処理ステップとを備える
ことを特徴とするユーザポータル画面管理方法。
【請求項9】
サイトへのリンク情報を表示するポータル画面をユーザ毎に管理するために,
サイトへのリンク情報を記憶するリンク情報記憶部を備えたコンピュータに,
アクセスログデータベースから,ユーザの前記サイトへのアクセスを示すアクセスログ情報を取得する処理と,
スケジュール管理データベースから,前記ユーザの業務上の行動予定が登録されたスケジュール情報を取得する処理と,
前記アクセスログ情報から,各サイトのアクセス回数またはアクセス時間を含むアクセス状態を取得する処理と,
前記アクセスログ情報と前記スケジュール情報とにもとづいて,前記各サイトと前記ユーザの行動予定との関係を分析して利用特性を求める処理と,
前記サイト毎の前記アクセス状態および前記利用特性を含む利用特性情報を利用特性情報記憶部に格納する処理と,
前記利用特性情報にもとづいて前記各サイトの表示順位を決定する処理と,
前記表示順位の上位から所定数のサイトを表示対象として選択する処理と,
前記表示対象のリンク情報を組み込んだ前記ユーザのポータル画面を生成して前記ユーザのクライアント端末へ表示させる処理とを実行させる
ことを特徴とするユーザポータル画面管理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2011−186579(P2011−186579A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−48742(P2010−48742)
【出願日】平成22年3月5日(2010.3.5)
【出願人】(598097552)株式会社富士通マーケティング (30)
【Fターム(参考)】