ライセンス管理方法およびコンテント処理システム
【課題】デジタルコンテントのサブスクリプションサービスにおける利便性を高める。
【解決手段】コンテント配信システム100は、コンテント配信サーバ10と、携帯ゲーム端末12とを備える。コンテント配信サーバ10は、複数のデジタルコンテントについてそれらの利用を包括的に許諾する第1ライセンスを保持し、複数のデジタルコンテントのうちユーザにより選択されたデジタルコンテントについてその利用を個別に許諾する第2ライセンスを携帯ゲーム端末12へ発行する。携帯ゲーム端末12は、第2ライセンスを保持し、その第2ライセンスに定められた利用許諾期間内であることを条件として、上記選択されたデジタルコンテントの利用を許可する。
【解決手段】コンテント配信システム100は、コンテント配信サーバ10と、携帯ゲーム端末12とを備える。コンテント配信サーバ10は、複数のデジタルコンテントについてそれらの利用を包括的に許諾する第1ライセンスを保持し、複数のデジタルコンテントのうちユーザにより選択されたデジタルコンテントについてその利用を個別に許諾する第2ライセンスを携帯ゲーム端末12へ発行する。携帯ゲーム端末12は、第2ライセンスを保持し、その第2ライセンスに定められた利用許諾期間内であることを条件として、上記選択されたデジタルコンテントの利用を許可する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理技術に関し、特に、デジタルコンテントのライセンスを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信技術の発達により、インターネット上で、音楽コンテント等の所定期間の利用に対して課金を行うサブスクリプションサービスが提供されてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−024099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サブスクリプションサービスにおいては、デジタルコンテントを所定期間だけユーザに利用させるために、デジタルコンテントのライセンス管理が重要である。しかしながら、デジタルコンテントを利用するユーザの情報機器がおかれる環境を踏まえた、サブスクリプションサービスの利便性を向上させるためのライセンスの管理方法は、これまで十分に提案されてこなかった。
【0005】
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、デジタルコンテントのサブスクリプションサービスにおける利便性を高める技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のコンテント処理システムは、ライセンス管理装置と、ライセンス管理装置に対し接続された状態または未接続の状態におかれるコンテント処理装置と、を備える。ライセンス管理装置は、複数のデジタルコンテントについてそれらの利用を包括的に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を定める第1ライセンスの情報を保持する第1ライセンス保持部と、複数のデジタルコンテントのうちユーザにより選択されたデジタルコンテントについてその利用を個別に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期に応じて設定した第2ライセンスをコンテント処理装置へ発行する第2ライセンス発行部と、を含む。コンテント処理装置は、第2ライセンスの情報を保持する第2ライセンス保持部と、第2ライセンスに定められた利用許諾期間にしたがって、選択されたデジタルコンテントの利用の許否を決定するコンテント処理部と、を含む。
【0007】
本発明の別の態様は、ライセンス管理方法である。この方法は、複数のデジタルコンテントをひとつのグループとし、そのグループをライセンス許諾の単位としてユーザに提示するステップと、提示されたグループの利用を求めるユーザが所定の利用手続をしたとき、そのグループに対するライセンスをそのユーザに許諾するとともに、そのライセンスの期限をセンター側で管理する第1の管理ステップと、そのユーザがグループに属するデジタルコンテントを利用する際、そのデジタルコンテントに対するライセンスの期限をユーザの情報機器側で管理する第2の管理ステップと、を含む。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、デジタルコンテントのサブスクリプションサービスにおける利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態であるコンテント配信システムの構成を示す図である。
【図2】図1のコンテント配信サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図3】コンテントグループテーブルの構成を示す図である。
【図4】グループライセンステーブルの構成を示す図である。
【図5】図1の携帯ゲーム端末の外観構成を示す図である。
【図6】図1の携帯ゲーム端末の機能構成を示すブロック図である。
【図7】個別ライセンステーブルの構成を示す図である。
【図8】コンテント一覧画面のイメージを示す図である。
【図9】コンテント配信システムにおけるライセンスの発行に関する動作を示すフローチャートである。
【図10】携帯ゲーム端末におけるゲームAPの実行に関する動作を示すフローチャートである。
【図11】コンテント配信システムにおけるライセンスの更新に関する動作を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態のライセンスにより設定される利用許諾期間のイメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態についてその構成を説明する前に、まず概要を説明する。
デジタルコンテントの開発には多額の費用を要することがあり、通常その費用はデジタルコンテントの販売価格に転嫁されるため、デジタルコンテントの販売価格が高騰してしまうことがあった。一方で、ユーザは、デジタルコンテントの安価な利用を望んでいた。
【0012】
そこで、デジタルコンテントの利用期間が制限される代わりに、安価にデジタルコンテントを利用可能とするサブスクリプションサービスが提供されることがある。本実施の形態におけるサブスクリプションサービスは、所定の利用許諾期間において、複数のデジタルコンテントの中から所定数以内のデジタルコンテントを一定料金にて利用可能にする。
【0013】
本実施の形態におけるサブスクリプションサービスについてさらに付言すると、例えば、10〜30のゲームタイトルを含むゲームパックの中から、3〜5種類のゲームタイトルをユーザが任意に選択して遊技可能なサービスであってもよい。言わば、複数のデジタルコンテントを含むグループに対する「セレクティブ・バウチャー(Selective Voucher)」を提供するサービスであってもよい。また、複数のデジタルコンテントのグループは、永続的なものに限られず、数ヶ月等の特定の期間において提供されるものでもよく、言わば「シーズンパック」として提供されるものでもよい。なお、同じ名称のグループであっても、そのグループに属するデジタルコンテントが、時間の経過等に応じて随時変更されてよいことはもちろんである。
【0014】
サブスクリプションサービスを利用するためのライセンスの管理は、ユーザの手を煩わせることなく、ライセンスの管理センターにおいて一元的になされることが望ましいとも考えられる。しかし、デジタルコンテントの利用時において、ユーザの端末は必ずしもネットワークと接続されるわけではなく、ネットワークと未接続の状態、すなわちライセンスの管理センターと未接続の状態におかれることもある。
【0015】
これを踏まえ、本実施の形態として提案するコンテント配信システムにおいては、複数のデジタルコンテントを一つのグループ(以下、「コンテントグループ」とも呼ぶ)としてそのグループの利用を包括的に許諾し、課金の対象となるライセンス(以下、「グループライセンス」とも呼ぶ)をセンター側で管理させる。その一方で、複数のデジタルコンテントそれぞれの利用を個別に許諾するライセンス(以下、「個別ライセンス」とも呼ぶ)をユーザの端末側で管理させる。そして、個別ライセンスにおける利用許諾期間の終期として、グループライセンスにおける利用許諾期間の終期に対応する日時を設定する。
【0016】
この態様によると、ユーザの端末がネットワークと未接続であっても、サブスクリプションサービスで利用許諾されたデジタルコンテントの利用許否をユーザの端末において適切に決定できる。すなわち、サブスクリプションサービスの利用に際してユーザの端末に課される制約を低減できる。また、課金にかかわるグループライセンスは、センター側で管理することでグループライセンスの自動更新が容易となる。これにより、利用代金の支払いを意識させることなく、ユーザにサブスクリプションサービスを利用させることができ、サブスクリプションサービスの利便性を向上させることができる。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態であるコンテント配信システムの構成を示す。コンテント配信システム100は、コンテント配信サーバ10と、携帯ゲーム端末12で総称される第1の携帯ゲーム端末12aおよび第2の携帯ゲーム端末12bと、決済装置14とを備える。これらの各装置は、LAN・WAN・インターネット等、公知の通信手段を含む通信網16を介して相互に接続される。
【0018】
コンテント配信サーバ10は、デジタルコンテントを購入するためのサイトであり、通信網16を介してアクセス可能なオンラインストアを携帯ゲーム端末12のユーザに提供する情報処理装置である。コンテント配信サーバ10は、オンラインストアを介して受け付けられたユーザの要求に応じて、グループライセンスの発行・管理、個別ライセンスの発行、およびデジタルコンテントの提供を行う。以下、本実施の形態におけるデジタルコンテントは、ユーザによる遊技がなされるゲームアプリケーション(以下、「ゲームAP」とも呼ぶ)であることとする。
【0019】
決済装置14は、金融機関やクレジットカード会社に設置され、口座振替やクレジットカード等の決済手段にてグループライセンスの新規購入代金および更新代金を決済する情報処理装置である。決済装置14は、グループライセンスの新規購入代金や更新代金の決済要求をコンテント配信サーバ10から受け付けるとその決済処理を実行し、決済処理が正常に完了すると、その旨を示す情報をコンテント配信サーバ10へ送信する。
【0020】
携帯ゲーム端末12は、ユーザにゲームを遊技させるための情報処理端末であり、ユーザによる操作に基づきゲームAPの処理を実行する。携帯ゲーム端末12は、ユーザにより持ち運びが可能な端末であり、必要に応じてコンテント配信サーバ10と接続された状態、または、未接続の状態におかれる。また、携帯ゲーム端末12は、コンテント配信サーバ10から提供されたゲームAPの実行用データと、その個別ライセンスとを管理する。
【0021】
図2は、図1のコンテント配信サーバ10の機能構成を示すブロック図である。コンテント配信サーバ10は、画面データ保持部20と、コンテントグループ保持部22と、コンテント保持部24と、グループライセンス保持部26と、通信処理部28と、画面提供部30と、ライセンス処理部32と、コンテント提供部40とを有する。
【0022】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、図2の各機能ブロックは、ソフトウェアとしてコンテント配信サーバ10のハードディスクにインストールされ、適宜メモリに読み出されて、プロセッサにより実行されてもよい。またハードウェアとして電子回路に実装されてもよい。後述する他のブロック図についても同様である。
【0023】
画面データ保持部20は、オンラインストアの画面を携帯ゲーム端末12に表示させるための画面データを保持する記憶領域である。コンテントグループ保持部22は、コンテントグループのデータが設定されたコンテントグループテーブルを保持する記憶領域である。コンテント保持部24は、携帯ゲーム端末12がゲームAPを実行するための、ゲームAPの実行用データを保持する記憶領域である。グループライセンス保持部26は、携帯ゲーム端末12に対して発行されたグループライセンスのデータが設定されたグループライセンステーブルを保持する記憶領域である。
【0024】
図3は、コンテントグループテーブルの構成を示す。コンテントグループID欄にはコンテントグループのIDが設定され、コンテントID欄にはコンテントグループに含まれるゲームAPのIDが設定される。1つのコンテントグループには、例えば、10〜30タイトルのゲームAPが対応づけられてもよい。同時許諾可能数欄には、グループライセンスの1回の利用許諾期間における有効な個別ライセンス数、すなわち利用許諾期間を途過していない個別ライセンス数の上限が設定される。同時許諾可能数「3」は、利用許諾期間を途過していない個別ライセンスを同時に3つまで設定できることを示す。料金欄には、グループライセンスの新規購入代金および更新代金が設定される。期間欄には、1回の利用許諾期間の長さが設定される。期間「30日」は、グループライセンスを新規購入または更新して30日が経過すると、そのグループライセンスを更新する必要があることを示す。
【0025】
図4は、グループライセンステーブルの構成を示す。ユーザID欄にはグループライセンスが発行されたユーザのIDが設定される。例えば、ユーザがオンラインストアにログインするためのログインIDでもよい。コンテントグループID欄には、ユーザに対して発行されたグループライセンスのID、本実施の形態ではコンテントグループのIDと同じIDが設定される。グループ開始日時欄にはグループライセンスの利用許諾期間の始期を示す日時が設定され、グループ終了日時欄にはグループライセンスの利用許諾期間の終期を示す日時が設定される。本実施の形態では、グループ開始日時として、グループライセンスの新規購入代金の決済が完了した日時が設定される。また、グループ終了日時として、グループ開始日時に対しグループライセンスの1回の利用許諾期間を加えた日時、例えば30日を加えた日時が設定される。
【0026】
図4のコンテントID欄には、コンテントグループに属するゲームAPのうちユーザによりダウンロードされた、言い換えれば、ユーザに対して個別ライセンスが発行されたゲームAPのIDが設定される。個別開始日時欄には個別ライセンスの利用許諾期間の始期を示す日時が設定され、個別終了日時欄には個別ライセンスの利用許諾期間の終期を示す日時が設定される。本実施の形態では、個別開始日時として、ユーザに対して個別ライセンスが発行された日時、言い換えれば、携帯ゲーム端末12に対してゲームAPの実行用データが送信された日時が設定される。また、個別終了日時として、グループ終了日時に対して予め定められた猶予期間を加えた日時が設定される。
【0027】
この猶予期間は、グループライセンスの更新後、ユーザに個別ライセンスを更新させるための期間であり、猶予期間においてゲームAPの実行は許可される。ユーザは、利用を継続したいゲームAPについてはその個別ライセンスを更新し、利用を中止したいゲームAPについてはその個別ライセンスを更新しない。本実施の形態における猶予期間は4日とするが、企業の知見や、コンテント配信システム100による実験等により適切な長さの猶予期間が設定されてよい。
【0028】
図2に戻り通信処理部28は、通信網16を介した携帯ゲーム端末12および決済装置14との通信処理を実行する。後述する画面提供部30、ライセンス処理部32、コンテント提供部40は、通信網16を介して外部装置とのデータ送受を実行する。
【0029】
画面提供部30は、オンラインストアの画面データを携帯ゲーム端末12へ送信する。オンラインストアの画面には、ユーザにサブスクリプションサービスを利用させるための様々な情報を提示する画面が含まれる。例えば、コンテントグループの情報を提示し、購入するグループライセンスをユーザに選択させるためのコンテントグループ情報画面が含まれる。また、ゲームAPの情報を提示し、ダウンロードするゲームAPをユーザに選択させるためのゲームAP情報画面が含まれる。
【0030】
ライセンス処理部32は、グループライセンスおよび個別ライセンスに関する各種データ処理を実行する。ライセンス処理部32は、グループライセンス発行部34と、グループライセンス更新部36と、個別ライセンス発行部38とを含む。
【0031】
グループライセンス発行部34は、ユーザの携帯ゲーム端末12から特定のグループライセンスのIDが指定された、そのグループライセンスを新規購入する旨のデータを受け付ける。グループライセンス発行部34は、決済装置14に対してグループライセンスの新規購入代金の決済処理を実行させるためのデータを送信する。グループライセンス発行部34は、その決済処理が正常完了した旨の通知を決済装置14から受け付けると、ユーザに対するグループライセンスの発行処理として、そのユーザに対応づけられたグループライセンスの情報をグループライセンステーブルへ記録する。例えば、図4のユーザID、コンテントグループID、グループ開始日時、グループ終了日時を設定する。
【0032】
なお、グループライセンス発行部34は、携帯ゲーム端末12から将来的にグループライセンスの更新代金を決済するために必要となる情報をあわせて受け付けて決済装置14へ送信する。以降、グループライセンスの更新代金は自動決済され、グループライセンスは自動更新されることになる。
【0033】
グループライセンス更新部36は、ユーザに発行済のグループライセンスについてその更新代金の決済処理が正常完了した旨の通知を決済装置14から受け付ける。そのときグループライセンス更新部36は、グループライセンスの更新処理として、グループライセンステーブルにおいてそのユーザに対応づけられたレコードのグループ終了日時を延長する。例えば、図4のユーザBに対応するレコードでは、1回の利用許諾期間が30日のコンテントグループ「基本パック3」が9月30日において更新され、グループ終了日時が10月30日まで延長されている。
【0034】
個別ライセンス発行部38は、ユーザの携帯ゲーム端末12から特定のゲームAPのIDが指定された、そのゲームAPをダウンロードする旨のデータを受け付ける。個別ライセンス発行部38は、コンテントグループテーブルおよびグループライセンステーブルを参照して、指定されたゲームAPのダウンロード許否を決定する。すなわち、そのユーザに発行済のグループライセンスに属するゲームAPが指定されており、かつ、現在日時がそのユーザに発行済のグループライセンスの利用許諾期間内であり、かつ、そのユーザに発行済の有効な個別ライセンス数が同時許諾可能数未満であることを条件としてゲームAPのダウンロードを許可する。
【0035】
ゲームAPのダウンロードを許可する場合、個別ライセンス発行部38は、ユーザに対する個別ライセンスの発行処理として、そのユーザに対応づけられたグループライセンスの情報に対し個別ライセンスの情報を追加する。例えば、図4のコンテントID、個別開始日時、個別終了日時を新たに設定する。本実施の形態において個別ライセンス発行部38は、グループ終了日時に対応する個別終了日時として、グループ終了日時に対して予め定められた猶予期間を加えた日時を個別終了日時として設定する。それとともに、個別ライセンス発行部38は、個別ライセンスの情報、例えば、コンテントID・個別終了日時・グループ終了日時を携帯ゲーム端末12へ送信する。さらに、コンテント提供部40に対してユーザにより指定されたゲームAPの送信指示を送出する。
【0036】
コンテント提供部40は、個別ライセンス発行部38からゲームAPの送信指示が受け付けられた場合、そのゲームAPの実行用データをコンテント保持部24から取得して携帯ゲーム端末12へ送信する。
【0037】
また、個別ライセンス発行部38は、ユーザの携帯ゲーム端末12から特定のゲームAPのIDが指定された、そのゲームAPに対応する個別ライセンスを更新する旨のデータを受け付ける。個別ライセンス発行部38は、コンテントグループテーブルおよびグループライセンステーブルを参照して、指定されたゲームAPに対応する個別ライセンスの更新許否を決定する。すなわち、そのユーザに発行済のグループライセンスに属するゲームAPが指定されており、かつ、現在日時がそのユーザに発行済のグループライセンスの利用許諾期間内であり、かつ、そのユーザに発行済の他の有効な個別ライセンス数が同時許諾可能数未満であることを条件として個別ライセンスの更新を許可する。他の有効な個別ライセンス数は、有効な個別ライセンスの総数から更新対象となるゲームAPの個別ライセンスを除いた数である。
【0038】
個別ライセンスの更新を許可する場合、個別ライセンス発行部38は、そのユーザの個別ライセンスの更新処理として、グループライセンステーブルにおいてそのユーザに対応づけられたレコードの個別終了日時を延長する。例えば、図4のユーザBに対応する「○○ゴルフ」のレコードでは、「○○ゴルフ」の個別ライセンスが更新されており、グループ終了日時に猶予期間を加えた個別終了日時まで延長されている。また個別ライセンスの更新を許可する場合はさらに、個別ライセンス発行部38は、個別ライセンス更新後の新たな個別終了日時とグループ終了日時とをゲームAPのIDに対応づけて携帯ゲーム端末12へ送信する。
【0039】
図5は、図1の携帯ゲーム端末12の外観構成を示す。携帯ゲーム端末12は、ゲーム画像やグラフィカルユーザインタフェースなどを表示するためのディスプレイ46と、音声データを出力するスピーカ42と、ユーザからの操作入力を受け付けるコントローラ44とを備える。コントローラ44は、筐体表面に設けられた方向キーや4種のボタン(○ボタン、×ボタン、□ボタン、△ボタン)、STARTボタン、SELECTボタン、HOMEボタンなどを含み、また筐体側面に設けられたボタンも含む。
【0040】
図6は、図1の携帯ゲーム端末12の機能構成を示すブロック図である。携帯ゲーム端末12は、データ記憶部50と、操作検出部56と、通信処理部58と、ライセンス処理部60と、コンテント処理部68と、表示処理部74とを有する。
【0041】
データ記憶部50は、各種データを記憶する記憶領域であり、個別ライセンス保持部52と、コンテント保持部54とを含む。個別ライセンス保持部52は、個別ライセンスのデータが設定された個別ライセンステーブルを保持する。図7は、個別ライセンステーブルの構成を示す。個別ライセンステーブルは、コンテントIDと個別終了日時とグループ終了日時とが対応づけられたレコードを保持する。図6に戻りコンテント保持部54は、ゲームAPの実行用データを保持する。なお、コンテント保持部54は、ゲームAPの内容を示唆するための縮小画像であるサムネイル画像も保持する。
【0042】
操作検出部56は、ユーザによるコントローラ44への操作内容を検出する。後述するライセンス処理部60、コンテント処理部68、表示処理部74は、操作検出部56を介してユーザの操作内容を取得し、その操作内容にしたがってユーザの指示内容を判別する。通信処理部58は、通信網16を介したコンテント配信サーバ10との通信処理を実行する。後述するライセンス処理部60、コンテント処理部68、表示処理部74は、通信処理部58を介してコンテント配信サーバ10とのデータ送受を実行する。
【0043】
ライセンス処理部60は、ライセンスに関連したデータ処理を実行し、グループライセンス購入部62と、個別ライセンス更新部66とを含む。グループライセンス購入部62は、特定のグループライセンスの購入指示をユーザから受け付けた際、そのグループライセンスのIDを指定した、そのグループライセンスを新規購入する旨のデータをコンテント配信サーバ10へ送信する。このデータには、ユーザのクレジットカード番号等、グループライセンスの購入に必要な各種情報が含まれる。また既述したように、グループライセンスの自動更新のために必要な各種情報もあわせて送信される。
【0044】
個別ライセンス更新部66は、特定のゲームAPに対応する個別ライセンスの更新指示をユーザから受け付けた際、そのゲームAPのIDを指定した、個別ライセンスを更新する旨のデータをコンテント配信サーバ10へ送信する。個別ライセンス更新部66は、個別ライセンスを更新したことを示す情報として、ゲームAPのID・更新後の個別終了日時・グループ終了日時をコンテント配信サーバ10から受け付けて個別ライセンステーブルのレコードを更新する。
【0045】
コンテント処理部68は、ゲームAPのデータ処理を実行し、コンテント取得部70と、コンテント実行部72とを含む。コンテント取得部70は、特定のゲームAPのダウンロード指示をユーザから受け付けた際、そのゲームAPのIDを指定した、そのゲームAPのダウンロードを要求する旨のデータをコンテント配信サーバ10へ送信する。コンテント取得部70は、そのゲームAPに関する個別ライセンスの情報をコンテント配信サーバ10から受け付けて個別ライセンステーブルへ格納する。また、そのゲームAPの実行用データをコンテント配信サーバ10から受け付けてコンテント保持部54へ格納する。
【0046】
コンテント実行部72は、特定のゲームAPの実行指示をユーザから受け付けた際、個別ライセンステーブルを参照して、そのゲームAPに利用許諾期間が設定されているか否か、すなわちサブスクリプションサービスにて利用許諾されたゲームAPであるか否かを判別する。ゲームAPに利用許諾期間が設定されていなければ、ユーザが永続的に利用権利を有するゲームAPであることとしてゲームAPの実行を開始する。すなわち、そのゲームAPの実行用データをコンテント保持部54から随時取得してデータ処理を行う。ディスプレイ46に対してゲーム画像やメッセージ等を表示させる場合は、後述するゲーム画面表示部80へ画面表示用のデータを含む表示命令を送出する。
【0047】
ゲームAPに利用許諾期間が設定されている場合、コンテント実行部72は、現在日時が個別ライセンスの利用許諾期間内か否か、すなわち個別終了日時を途過しているか否かをさらに判別する。現在日時が個別終了日時を途過している場合、そのゲームAPの個別ライセンスの更新をユーザに求めるメッセージをディスプレイ46へ表示させるとともに、ゲームAPの実行を中止する。
【0048】
コンテント実行部72は、現在日時が個別終了日時を途過していなければ、ゲームAPの実行を開始する。また、現在日時が猶予期間内である場合は、ゲームAPの実行を開始する際に、そのゲームAPの個別ライセンスの更新を促すメッセージをディスプレイ46へ表示させる。コンテント実行部72は、個別ライセンステーブルを参照して、現在日時がグループ終了日時を途過し、かつ、個別終了日時を途過していない場合に、現在日時が猶予期間内であると判別する。
【0049】
表示処理部74は、ディスプレイ46に対して表示制御を行い、ストア画面表示部76と、コンテント一覧表示部78と、ゲーム画面表示部80とを含む。ゲーム画面表示部80は、コンテント実行部72から受け付けられた表示命令にしたがって、ゲーム画像やメッセージをディスプレイ46へ表示させる。ストア画面表示部76は、コンテント配信サーバ10から受け付けられたオンラインストアの画面データにしたがって、オンラインストアでの提供情報をディスプレイ46へ表示させる。
【0050】
コンテント一覧表示部78は、コンテント保持部24に保持されたゲームAPの一覧を示すコンテント一覧画面をディスプレイ46へ表示させる。コンテント一覧表示部78は、コンテント保持部54から各ゲームAPに対応するサムネイル画像を取得してコンテント一覧画面に表示させる。
【0051】
図8は、コンテント一覧画面のイメージを示す。ゲームフォルダ画像90はゲームAPが保持されたフォルダを示し、ユーザがゲームフォルダ画像90を選択すると、複数のゲームAPのそれぞれに対応するサムネイル画像92が表示される。図8では、サムネイル画像92として、第1のサムネイル画像92a、第2のサムネイル画像92b、第3のサムネイル画像92cを示している。ユーザが、遊技を開始したいゲームAPのサムネイル画像92へフォーカスオブジェクト94を移動させて実行開始を指示すると、そのサムネイル画像92に対応するゲームAPの実行が開始される。
【0052】
コンテント一覧表示部78は、コンテント一覧画面を表示させるべき際に個別ライセンステーブルを参照して、利用許諾期間が設定されたゲームAPについては、そのサムネイル画像92に関連づけて残り期間インジケータ96を表示させる。この残り期間インジケータ96は、利用許諾期間の残り期間を示唆するための画像である。図8では、第2のサムネイル画像92bおよび第3のサムネイル画像92cに対して残り期間インジケータ96が重畳表示されており、これらのゲームAPには利用許諾期間が設定されていることを示している。一方で、第1のサムネイル画像92aには残り期間インジケータ96の表示がなく、このゲームAPが永続的に利用可能なコンテントであることを示している。
【0053】
コンテント一覧表示部78は、残り期間インジケータ96の表示態様を、現在日時と個別ライセンスの利用許諾期間との関係に応じて決定する。例えば、利用許諾期間に余裕がある場合、すなわち現在日時がグループ終了日時および個別終了日時のいずれも途過していない場合は所定の表示態様を選択してもよい。また、個別ライセンスを更新すべき猶予期間である場合、すなわち現在日時がグループ終了日時を途過しているものの個別終了日時を途過していない場合は別の表示態様を選択してもよい。また、個別ライセンスが切れている場合、すなわち現在日時がグループ終了日時および個別終了日時のいずれも途過している場合はさらに別の表示態様を選択してもよい。
【0054】
このように、残り期間インジケータ96が表示されることにより、ユーザは、サブスクリプションサービスで利用許諾されたゲームAPを利用できる残り期間を直観的に把握することができる。例えば、ユーザは、残り期間インジケータ96の表示態様を確認して、複数のゲームAPにおける遊技の優先度を決定できる。
【0055】
以上の構成による動作を以下説明する。
図9は、コンテント配信システム100におけるライセンスの発行に関する動作を示すフローチャートである。携帯ゲーム端末12は、コンテント配信サーバ10が提供するオンラインストアのサイトへアクセスする(S10)。オンラインストアのサイトにおいてコンテントグループ情報画面が要求されると(S12のY)、コンテント配信サーバ10の画面提供部30は、コンテントグループの説明情報を携帯ゲーム端末12へ送信する。そして、携帯ゲーム端末12のストア画面表示部76は、コンテントグループの説明情報をディスプレイ46に表示させる(S14)。
【0056】
携帯ゲーム端末12のグループライセンス購入部62がユーザからグループライセンスの新規購入要求を受け付けると(S16のY)、グループライセンス購入部62はグループライセンスの新規購入要求をコンテント配信サーバ10へ送信する。コンテント配信サーバ10のグループライセンス発行部34は、グループライセンスの新規購入代金の決済が決済装置14において正常完了した場合(S18のY)、グループライセンスをユーザに発行し、そのグループライセンスの情報をグループライセンス保持部26に記録する(S20)。購入代金の決済が正常に完了しなければ(S18のN)、S20はスキップされる。また、グループライセンスの購入要求がなければ(S16のN)、S18およびS20はスキップされる。コンテントグループ情報画面の表示要求がなければ(S12のN)、S14〜S20はスキップされる。
【0057】
オンラインストアのサイトにおいてゲームAP情報画面が要求されると(S22のY)、コンテント配信サーバ10の画面提供部30は、ゲームAPの説明情報を携帯ゲーム端末12へ送信する。そして、携帯ゲーム端末12のストア画面表示部76は、ゲームAPの説明情報をディスプレイ46に表示させる(S24)。携帯ゲーム端末12のコンテント取得部70がユーザからゲームAPのダウンロード要求を受け付けると(S26のY)、コンテント取得部70はゲームAPのダウンロード要求をコンテント配信サーバ10へ送信する。コンテント配信サーバ10の個別ライセンス発行部38は、グループライセンスの利用許諾期間内であり(S28のY)、かつ、有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能数未満である場合(S30のY)、個別ライセンスを発行し、その個別ライセンスの情報を携帯ゲーム端末12へ送信するとともに、グループライセンス保持部26にも反映させる(S32)。
【0058】
個別ライセンスの発行後、コンテント提供部40は、ダウンロード要求の対象であるゲームAPの実行用データを携帯ゲーム端末12へ送信する(S34)。有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能に達している場合(S30のN)、S32およびS34はスキップされる。グループライセンスの利用許諾期間を途過している場合(S28のN)、S30〜S34はスキップされる。ゲームAPのダウンロード要求がなければ(S26のN)、S28〜S34はスキップされる。ゲームAP情報画面の表示要求がなければ(S22のN)、S24〜S34はスキップされる。
【0059】
図10は、携帯ゲーム端末12におけるゲームAPの実行に関する動作を示すフローチャートである。コンテント一覧表示部78は、コンテント一覧画面の表示要求をユーザから受け付けると(S40のY)、携帯ゲーム端末12に保持されたゲームAPに対する残り期間インジケータについて、そのゲームAPに対応する個別ライセンスの利用許諾期間の残りに応じた表示態様を決定する(S42)。コンテント一覧表示部78は、コンテント一覧画面において、ゲームAPのサムネイル画像と、そのゲームAPの残り期間インジケータとを関連づけて表示させる(S44)。コンテント一覧画面の表示要求がなければ(S40のN)、S42およびS44はスキップされる。
【0060】
コンテント実行部72は、ゲームAPの開始要求をユーザから受け付けたとき(S46のY)、ゲームAPに利用許諾期間の設定が無ければ(S48のN)、そのままゲームAPの実行を開始する(S56)。そのゲームAPに利用許諾期間の設定があり(S48のY)、現在日時がその利用許諾期間内であり(S50のY)、猶予期間内でもあれば(S52のY)、個別ライセンスの更新を促すメッセージをディスプレイ46に表示させた後(S54)、ゲームAPの実行を開始する(S56)。猶予期間内でなければ(S52のN)、S54はスキップされる。現在日時がゲームAPの利用許諾期間を途過している場合は(S50のN)、個別ライセンスの更新を求めるメッセージを表示して(S58)、ゲームAPの実行を開始することなく本図のフローを終了する。ゲームAPの開始要求がなければ(S46のN)、以降の処理はスキップされて本図のフローを終了する。
【0061】
図11は、コンテント配信システム100におけるライセンスの更新に関する動作を示すフローチャートである。グループライセンスの更新代金の決済処理が決済装置14において正常に完了すると(S60のY)、コンテント配信サーバ10のグループライセンス更新部36は、グループライセンスの利用許諾期間の終期を延長する(S62)。グループライセンスの更新代金の決済処理が正常に完了しなければ(S60のN)、S62はスキップされる。
【0062】
携帯ゲーム端末12の個別ライセンス更新部66は、個別ライセンスの更新要求をユーザから受け付けると(S64のY)、個別ライセンスの更新要求をコンテント配信サーバ10へ送信する(S66)。コンテント配信サーバ10の個別ライセンス発行部38は、現在日時がその個別ライセンスに対応するグループライセンスの利用許諾期間内であり(S68のY)、かつ、他の有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能数未満である場合(S70のY)、個別ライセンスの利用許諾期間の終期を延長して、新たな終期を携帯ゲーム端末12へ通知する(S72)。他の有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能数に達している場合(S70のN)、S72はスキップされる。現在日時がグループライセンスの利用許諾期間を途過している場合(S68のN)、S70およびS72はスキップされる。この場合、オンラインストアの画面において、グループライセンスの更新をユーザに求めるメッセージが表示されてもよい。個別ライセンスの更新要求がなければ(S64のN)、S66〜S72はスキップされる。
【0063】
図12は、本実施の形態のライセンスにより設定される利用許諾期間のイメージを示す。グループライセンスは、その購入をトリガとして所定の長さの利用許諾期間が設定される。また、その更新をトリガとして同じ長さの利用許諾期間が新たに設定される。個別ライセンスは、ゲームAPのダウンロードをトリガとしてグループライセンスの利用許諾期間の終期に猶予期間が加えられた日時を終期とする利用許諾期間が設定されるゲームAについては、その個別ライセンスが猶予期間において更新され、その利用が継続的に許可されている。ゲームBについては、その個別ライセンスが猶予期間内に更新されなかったため、その利用が一旦不許可となり、その後に個別ライセンスが更新された後に再度その利用が許可されている。
【0064】
本実施の形態のコンテント配信システム100によれば、複数のゲームAPの中からユーザが所望のゲームAPを選択して遊技できるサブスクリプションサービスが実現される。ユーザにとっては、所望のゲームAPを低廉な価格で遊技できるというメリットがある。その一方で、ゲームAPの販売者にとっても、サブスクリプションサービスでゲームAPを提供することにより、そのゲームAPから定常的に収入を得られるというメリットがある。通常の方法で販売されるゲームAPの場合、販売開始直後は大量に売上がある一方で、販売開始から時間が経過すると売上が激減することもある。本実施の形態によれば、ゲームAPの販売者は、サブスクリプションサービスでゲームAPを提供することにより、比較的長い期間、ゲームAPからの収入を期待できる。また、売上が落ち着いたゲームAPをサブスクリプションサービスで提供することにより、新たな需要の喚起も期待できる。
【0065】
また、コンテント配信システム100によれば、サブスクリプションサービスの課金対象となるグループライセンスはコンテント配信サーバ10で管理され、個々のゲームAPの開始許否を決定するための個別ライセンスは携帯ゲーム端末12で管理される。また、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期として、グループライセンスが定める利用許諾期間に対応する日時が設定される。これにより、携帯ゲーム端末12がネットワークと接続されていなくても、携帯ゲーム端末12においてゲームAPの開始許否を適切に決定できる。特に、ユーザにより持ち運びがなされる携帯ゲーム端末においては大きなメリットであり、サブスクリプションサービスの利便性が向上する。また、ライセンスがセンター側で一元管理されている場合に生じうる問題、すなわち、携帯ゲーム端末12をネットワークに接続しない限り、利用許諾期間を途過した後もゲームAPの利用を継続できてしまうという問題の発生を回避できる。
【0066】
また、コンテント配信システム100によれば、グループライセンスは自動更新される一方で、個別ライセンスはユーザによる明示的な要求に基づき更新される。これにより、ユーザはサブスクリプションサービスの利用において、その利用代金の支払いを意識することなく、ゲームAPの選択に集中できる。また、ゲームAPに対して飽きが生じる状況はユーザごとに異なり、ゲームAPの攻略スピードもユーザごとに異なるため、ゲームAPの利用継続を希望する期間もユーザごとに異なる。個別ライセンスの更新はユーザによる明示的な要求を条件とすることで、ユーザの意思に反したゲームAPの利用継続が生じにくくなり、サブスクリプションサービスの利便性を高めることができる。
【0067】
また、コンテント配信システム100によれば、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期は、グループライセンスが定める利用許諾期間の終期に猶予期間を加えたものとなる。したがって、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期の方が後になるため、グループライセンスが更新されてその終期が延長されなければ、個別ライセンスの延長を許可しないことを担保できる。言い換えれば、ユーザから対価が支払われた範囲を超えて、ゲームAPの利用を許諾してしまうことを回避できる。
【0068】
また、猶予期間においてユーザに個別ライセンスの更新を促すことにより、ある時点でゲームAPの起動ができなくなるといったユーザにとって不測の事態の発生を回避できる。なお、図12で示したように、個別ライセンスの利用許諾期間が切れた後であってもその個別ライセンスを更新すればゲームAPの起動が再び可能になる。しかし、携帯ゲーム端末12は必ずしもネットワークに接続された状態におかれるものではないため、個別ライセンスの更新処理を実行できない場合もある。したがって、個別ライセンスの更新を促すことはユーザにとって大きなメリットをもたらす。
【0069】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0070】
上述の実施の形態では、コンテント配信サーバ10の個別ライセンス発行部38は、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期として、グループライセンスが定める利用許諾期間の終期に猶予期間を加えた日時を設定した。変形例では、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期として、グループライセンスが定める利用許諾期間の終期と同一日時を設定してもよい。この場合、携帯ゲーム端末12側において、個別ライセンスが定める利用許諾期間終了後であっても、ゲームAPの利用を許可する所定の猶予期間が設定される。すなわち、携帯ゲーム端末12のコンテント実行部72は、ゲームAPの開始要求をユーザから受け付けたとき、そのゲームAPに利用許諾期間の設定があり、現在日時がその利用許諾期間内であれば、そのままゲームAPの実行を開始する。現在日時が利用許諾期間終了後の所定の猶予期間内であれば、個別ライセンスの更新を促すメッセージを表示させた後、ゲームAPの実行を開始する。現在日時が猶予期間も途過している場合は、個別ライセンスの更新を求めるメッセージを表示して、ゲームAPの実行を開始しない。
【0071】
この変形例においても、個別ライセンスを更新するための猶予期間がユーザに提供されることになるため、上述した実施の形態と同様の効果を奏する。また、猶予期間の処理は携帯ゲーム端末12におけるゲームAPの利用に閉じた処理であり、グループライセンスと個別ライセンスとの終期を統一できるため、コンテント配信システム100におけるライセンス管理がシンプルになり、管理上の利便性が向上する。
【0072】
上述の実施の形態では特に言及していないが、携帯ゲーム端末12においてゲームAPの実行中にその個別ライセンスが切れた場合は、ゲームAPの実行がユーザにより終了されるまではそのゲームAPの実行を継続してもよい。この場合、携帯ゲーム端末12においてそのゲームAPが再度起動される際に、その起動を禁止してもよい。
【0073】
上述の実施の形態では特に言及していないが、携帯ゲーム端末12がハイバネーション機能を有し、ゲームAPの実行中にそのゲームAPの個別ライセンスが切れた場合は、携帯ゲーム端末12が休止状態となるまではゲームAPの実行を継続してもよい。この場合、携帯ゲーム端末12が休止状態から復帰する際に、そのゲームAPの起動を禁止してもよい。また、携帯ゲーム端末12が休止状態におかれた間にゲームAPの個別ライセンスが切れた場合も、携帯ゲーム端末12が休止状態から復帰する際に、そのゲームAPの実行を禁止してもよい。
【0074】
上述の実施の形態では特に言及していないが、利用中のサブスクリプションサービスをアップグレードするための商品がオンラインサイトにおいて提供されてもよい。例えば、図3で示す「基本パック3」を「バリューパック5」へアップグレードするための追加パックが提供されてもよい。例えば、図4のグループライセンステーブルにおけるユーザAがこの追加パックを購入した場合、そのユーザAのレコードのコンテントグループIDが「バリューパック5」へ変更されてもよい。
【0075】
上述の実施の形態では、デジタルコンテントの例としてゲームAPを記載したが、変形例としてはその他の種類のデジタルコンテントであってもよい。例えば、音楽コンテント、ビデオコンテント・画像コンテントであってもよく、ワープロソフトや表計算ソフト等の様々なアプリケーションであってもよい。
【0076】
上述の実施の形態では、ユーザ側の情報機器として携帯ゲーム端末を記載した。変形例としては、デジタルコンテントの実行が可能なその他の情報機器であってもよい。例えば、据置型ゲーム装置、音楽コンテント専用装置、汎用的なPCであってもよい。
【0077】
上述の実施の形態では、オンラインストアの提供、ライセンスの管理、デジタルコンテントの提供をコンテント配信サーバ10にて一元的に行うこととした。変形例としては、これらの各機能は複数のサーバにおいて分散実行されてもよい。例えば、オンラインストア提供サーバ、ライセンス管理サーバ、コンテント提供サーバが分散実行してもよい。
【0078】
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【0079】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0080】
10 コンテント配信サーバ、 12 携帯ゲーム端末、 20 画面データ保持部、 22 コンテントグループ保持部、 24 コンテント保持部、 26 グループライセンス保持部、 28 通信処理部、 30 画面提供部、 34 グループライセンス発行部、 36 グループライセンス更新部、 38 個別ライセンス発行部、 40 コンテント提供部、 52 個別ライセンス保持部、 54 コンテント保持部、 62 グループライセンス購入部、 66 個別ライセンス更新部、 68 コンテント処理部、 70 コンテント取得部、 72 コンテント実行部、 74 表示処理部、 78 コンテント一覧表示部、 92 サムネイル画像、 96 残り期間インジケータ、 100 コンテント配信システム。
【技術分野】
【0001】
この発明は、データ処理技術に関し、特に、デジタルコンテントのライセンスを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信技術の発達により、インターネット上で、音楽コンテント等の所定期間の利用に対して課金を行うサブスクリプションサービスが提供されてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−024099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
サブスクリプションサービスにおいては、デジタルコンテントを所定期間だけユーザに利用させるために、デジタルコンテントのライセンス管理が重要である。しかしながら、デジタルコンテントを利用するユーザの情報機器がおかれる環境を踏まえた、サブスクリプションサービスの利便性を向上させるためのライセンスの管理方法は、これまで十分に提案されてこなかった。
【0005】
本発明は、こうした課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、デジタルコンテントのサブスクリプションサービスにおける利便性を高める技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のコンテント処理システムは、ライセンス管理装置と、ライセンス管理装置に対し接続された状態または未接続の状態におかれるコンテント処理装置と、を備える。ライセンス管理装置は、複数のデジタルコンテントについてそれらの利用を包括的に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を定める第1ライセンスの情報を保持する第1ライセンス保持部と、複数のデジタルコンテントのうちユーザにより選択されたデジタルコンテントについてその利用を個別に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期に応じて設定した第2ライセンスをコンテント処理装置へ発行する第2ライセンス発行部と、を含む。コンテント処理装置は、第2ライセンスの情報を保持する第2ライセンス保持部と、第2ライセンスに定められた利用許諾期間にしたがって、選択されたデジタルコンテントの利用の許否を決定するコンテント処理部と、を含む。
【0007】
本発明の別の態様は、ライセンス管理方法である。この方法は、複数のデジタルコンテントをひとつのグループとし、そのグループをライセンス許諾の単位としてユーザに提示するステップと、提示されたグループの利用を求めるユーザが所定の利用手続をしたとき、そのグループに対するライセンスをそのユーザに許諾するとともに、そのライセンスの期限をセンター側で管理する第1の管理ステップと、そのユーザがグループに属するデジタルコンテントを利用する際、そのデジタルコンテントに対するライセンスの期限をユーザの情報機器側で管理する第2の管理ステップと、を含む。
【0008】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を装置、方法、システム、プログラム、プログラムを格納した記録媒体などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、デジタルコンテントのサブスクリプションサービスにおける利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態であるコンテント配信システムの構成を示す図である。
【図2】図1のコンテント配信サーバの機能構成を示すブロック図である。
【図3】コンテントグループテーブルの構成を示す図である。
【図4】グループライセンステーブルの構成を示す図である。
【図5】図1の携帯ゲーム端末の外観構成を示す図である。
【図6】図1の携帯ゲーム端末の機能構成を示すブロック図である。
【図7】個別ライセンステーブルの構成を示す図である。
【図8】コンテント一覧画面のイメージを示す図である。
【図9】コンテント配信システムにおけるライセンスの発行に関する動作を示すフローチャートである。
【図10】携帯ゲーム端末におけるゲームAPの実行に関する動作を示すフローチャートである。
【図11】コンテント配信システムにおけるライセンスの更新に関する動作を示すフローチャートである。
【図12】本実施の形態のライセンスにより設定される利用許諾期間のイメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施の形態についてその構成を説明する前に、まず概要を説明する。
デジタルコンテントの開発には多額の費用を要することがあり、通常その費用はデジタルコンテントの販売価格に転嫁されるため、デジタルコンテントの販売価格が高騰してしまうことがあった。一方で、ユーザは、デジタルコンテントの安価な利用を望んでいた。
【0012】
そこで、デジタルコンテントの利用期間が制限される代わりに、安価にデジタルコンテントを利用可能とするサブスクリプションサービスが提供されることがある。本実施の形態におけるサブスクリプションサービスは、所定の利用許諾期間において、複数のデジタルコンテントの中から所定数以内のデジタルコンテントを一定料金にて利用可能にする。
【0013】
本実施の形態におけるサブスクリプションサービスについてさらに付言すると、例えば、10〜30のゲームタイトルを含むゲームパックの中から、3〜5種類のゲームタイトルをユーザが任意に選択して遊技可能なサービスであってもよい。言わば、複数のデジタルコンテントを含むグループに対する「セレクティブ・バウチャー(Selective Voucher)」を提供するサービスであってもよい。また、複数のデジタルコンテントのグループは、永続的なものに限られず、数ヶ月等の特定の期間において提供されるものでもよく、言わば「シーズンパック」として提供されるものでもよい。なお、同じ名称のグループであっても、そのグループに属するデジタルコンテントが、時間の経過等に応じて随時変更されてよいことはもちろんである。
【0014】
サブスクリプションサービスを利用するためのライセンスの管理は、ユーザの手を煩わせることなく、ライセンスの管理センターにおいて一元的になされることが望ましいとも考えられる。しかし、デジタルコンテントの利用時において、ユーザの端末は必ずしもネットワークと接続されるわけではなく、ネットワークと未接続の状態、すなわちライセンスの管理センターと未接続の状態におかれることもある。
【0015】
これを踏まえ、本実施の形態として提案するコンテント配信システムにおいては、複数のデジタルコンテントを一つのグループ(以下、「コンテントグループ」とも呼ぶ)としてそのグループの利用を包括的に許諾し、課金の対象となるライセンス(以下、「グループライセンス」とも呼ぶ)をセンター側で管理させる。その一方で、複数のデジタルコンテントそれぞれの利用を個別に許諾するライセンス(以下、「個別ライセンス」とも呼ぶ)をユーザの端末側で管理させる。そして、個別ライセンスにおける利用許諾期間の終期として、グループライセンスにおける利用許諾期間の終期に対応する日時を設定する。
【0016】
この態様によると、ユーザの端末がネットワークと未接続であっても、サブスクリプションサービスで利用許諾されたデジタルコンテントの利用許否をユーザの端末において適切に決定できる。すなわち、サブスクリプションサービスの利用に際してユーザの端末に課される制約を低減できる。また、課金にかかわるグループライセンスは、センター側で管理することでグループライセンスの自動更新が容易となる。これにより、利用代金の支払いを意識させることなく、ユーザにサブスクリプションサービスを利用させることができ、サブスクリプションサービスの利便性を向上させることができる。
【0017】
図1は、本発明の実施の形態であるコンテント配信システムの構成を示す。コンテント配信システム100は、コンテント配信サーバ10と、携帯ゲーム端末12で総称される第1の携帯ゲーム端末12aおよび第2の携帯ゲーム端末12bと、決済装置14とを備える。これらの各装置は、LAN・WAN・インターネット等、公知の通信手段を含む通信網16を介して相互に接続される。
【0018】
コンテント配信サーバ10は、デジタルコンテントを購入するためのサイトであり、通信網16を介してアクセス可能なオンラインストアを携帯ゲーム端末12のユーザに提供する情報処理装置である。コンテント配信サーバ10は、オンラインストアを介して受け付けられたユーザの要求に応じて、グループライセンスの発行・管理、個別ライセンスの発行、およびデジタルコンテントの提供を行う。以下、本実施の形態におけるデジタルコンテントは、ユーザによる遊技がなされるゲームアプリケーション(以下、「ゲームAP」とも呼ぶ)であることとする。
【0019】
決済装置14は、金融機関やクレジットカード会社に設置され、口座振替やクレジットカード等の決済手段にてグループライセンスの新規購入代金および更新代金を決済する情報処理装置である。決済装置14は、グループライセンスの新規購入代金や更新代金の決済要求をコンテント配信サーバ10から受け付けるとその決済処理を実行し、決済処理が正常に完了すると、その旨を示す情報をコンテント配信サーバ10へ送信する。
【0020】
携帯ゲーム端末12は、ユーザにゲームを遊技させるための情報処理端末であり、ユーザによる操作に基づきゲームAPの処理を実行する。携帯ゲーム端末12は、ユーザにより持ち運びが可能な端末であり、必要に応じてコンテント配信サーバ10と接続された状態、または、未接続の状態におかれる。また、携帯ゲーム端末12は、コンテント配信サーバ10から提供されたゲームAPの実行用データと、その個別ライセンスとを管理する。
【0021】
図2は、図1のコンテント配信サーバ10の機能構成を示すブロック図である。コンテント配信サーバ10は、画面データ保持部20と、コンテントグループ保持部22と、コンテント保持部24と、グループライセンス保持部26と、通信処理部28と、画面提供部30と、ライセンス処理部32と、コンテント提供部40とを有する。
【0022】
本明細書のブロック図において示される各ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。例えば、図2の各機能ブロックは、ソフトウェアとしてコンテント配信サーバ10のハードディスクにインストールされ、適宜メモリに読み出されて、プロセッサにより実行されてもよい。またハードウェアとして電子回路に実装されてもよい。後述する他のブロック図についても同様である。
【0023】
画面データ保持部20は、オンラインストアの画面を携帯ゲーム端末12に表示させるための画面データを保持する記憶領域である。コンテントグループ保持部22は、コンテントグループのデータが設定されたコンテントグループテーブルを保持する記憶領域である。コンテント保持部24は、携帯ゲーム端末12がゲームAPを実行するための、ゲームAPの実行用データを保持する記憶領域である。グループライセンス保持部26は、携帯ゲーム端末12に対して発行されたグループライセンスのデータが設定されたグループライセンステーブルを保持する記憶領域である。
【0024】
図3は、コンテントグループテーブルの構成を示す。コンテントグループID欄にはコンテントグループのIDが設定され、コンテントID欄にはコンテントグループに含まれるゲームAPのIDが設定される。1つのコンテントグループには、例えば、10〜30タイトルのゲームAPが対応づけられてもよい。同時許諾可能数欄には、グループライセンスの1回の利用許諾期間における有効な個別ライセンス数、すなわち利用許諾期間を途過していない個別ライセンス数の上限が設定される。同時許諾可能数「3」は、利用許諾期間を途過していない個別ライセンスを同時に3つまで設定できることを示す。料金欄には、グループライセンスの新規購入代金および更新代金が設定される。期間欄には、1回の利用許諾期間の長さが設定される。期間「30日」は、グループライセンスを新規購入または更新して30日が経過すると、そのグループライセンスを更新する必要があることを示す。
【0025】
図4は、グループライセンステーブルの構成を示す。ユーザID欄にはグループライセンスが発行されたユーザのIDが設定される。例えば、ユーザがオンラインストアにログインするためのログインIDでもよい。コンテントグループID欄には、ユーザに対して発行されたグループライセンスのID、本実施の形態ではコンテントグループのIDと同じIDが設定される。グループ開始日時欄にはグループライセンスの利用許諾期間の始期を示す日時が設定され、グループ終了日時欄にはグループライセンスの利用許諾期間の終期を示す日時が設定される。本実施の形態では、グループ開始日時として、グループライセンスの新規購入代金の決済が完了した日時が設定される。また、グループ終了日時として、グループ開始日時に対しグループライセンスの1回の利用許諾期間を加えた日時、例えば30日を加えた日時が設定される。
【0026】
図4のコンテントID欄には、コンテントグループに属するゲームAPのうちユーザによりダウンロードされた、言い換えれば、ユーザに対して個別ライセンスが発行されたゲームAPのIDが設定される。個別開始日時欄には個別ライセンスの利用許諾期間の始期を示す日時が設定され、個別終了日時欄には個別ライセンスの利用許諾期間の終期を示す日時が設定される。本実施の形態では、個別開始日時として、ユーザに対して個別ライセンスが発行された日時、言い換えれば、携帯ゲーム端末12に対してゲームAPの実行用データが送信された日時が設定される。また、個別終了日時として、グループ終了日時に対して予め定められた猶予期間を加えた日時が設定される。
【0027】
この猶予期間は、グループライセンスの更新後、ユーザに個別ライセンスを更新させるための期間であり、猶予期間においてゲームAPの実行は許可される。ユーザは、利用を継続したいゲームAPについてはその個別ライセンスを更新し、利用を中止したいゲームAPについてはその個別ライセンスを更新しない。本実施の形態における猶予期間は4日とするが、企業の知見や、コンテント配信システム100による実験等により適切な長さの猶予期間が設定されてよい。
【0028】
図2に戻り通信処理部28は、通信網16を介した携帯ゲーム端末12および決済装置14との通信処理を実行する。後述する画面提供部30、ライセンス処理部32、コンテント提供部40は、通信網16を介して外部装置とのデータ送受を実行する。
【0029】
画面提供部30は、オンラインストアの画面データを携帯ゲーム端末12へ送信する。オンラインストアの画面には、ユーザにサブスクリプションサービスを利用させるための様々な情報を提示する画面が含まれる。例えば、コンテントグループの情報を提示し、購入するグループライセンスをユーザに選択させるためのコンテントグループ情報画面が含まれる。また、ゲームAPの情報を提示し、ダウンロードするゲームAPをユーザに選択させるためのゲームAP情報画面が含まれる。
【0030】
ライセンス処理部32は、グループライセンスおよび個別ライセンスに関する各種データ処理を実行する。ライセンス処理部32は、グループライセンス発行部34と、グループライセンス更新部36と、個別ライセンス発行部38とを含む。
【0031】
グループライセンス発行部34は、ユーザの携帯ゲーム端末12から特定のグループライセンスのIDが指定された、そのグループライセンスを新規購入する旨のデータを受け付ける。グループライセンス発行部34は、決済装置14に対してグループライセンスの新規購入代金の決済処理を実行させるためのデータを送信する。グループライセンス発行部34は、その決済処理が正常完了した旨の通知を決済装置14から受け付けると、ユーザに対するグループライセンスの発行処理として、そのユーザに対応づけられたグループライセンスの情報をグループライセンステーブルへ記録する。例えば、図4のユーザID、コンテントグループID、グループ開始日時、グループ終了日時を設定する。
【0032】
なお、グループライセンス発行部34は、携帯ゲーム端末12から将来的にグループライセンスの更新代金を決済するために必要となる情報をあわせて受け付けて決済装置14へ送信する。以降、グループライセンスの更新代金は自動決済され、グループライセンスは自動更新されることになる。
【0033】
グループライセンス更新部36は、ユーザに発行済のグループライセンスについてその更新代金の決済処理が正常完了した旨の通知を決済装置14から受け付ける。そのときグループライセンス更新部36は、グループライセンスの更新処理として、グループライセンステーブルにおいてそのユーザに対応づけられたレコードのグループ終了日時を延長する。例えば、図4のユーザBに対応するレコードでは、1回の利用許諾期間が30日のコンテントグループ「基本パック3」が9月30日において更新され、グループ終了日時が10月30日まで延長されている。
【0034】
個別ライセンス発行部38は、ユーザの携帯ゲーム端末12から特定のゲームAPのIDが指定された、そのゲームAPをダウンロードする旨のデータを受け付ける。個別ライセンス発行部38は、コンテントグループテーブルおよびグループライセンステーブルを参照して、指定されたゲームAPのダウンロード許否を決定する。すなわち、そのユーザに発行済のグループライセンスに属するゲームAPが指定されており、かつ、現在日時がそのユーザに発行済のグループライセンスの利用許諾期間内であり、かつ、そのユーザに発行済の有効な個別ライセンス数が同時許諾可能数未満であることを条件としてゲームAPのダウンロードを許可する。
【0035】
ゲームAPのダウンロードを許可する場合、個別ライセンス発行部38は、ユーザに対する個別ライセンスの発行処理として、そのユーザに対応づけられたグループライセンスの情報に対し個別ライセンスの情報を追加する。例えば、図4のコンテントID、個別開始日時、個別終了日時を新たに設定する。本実施の形態において個別ライセンス発行部38は、グループ終了日時に対応する個別終了日時として、グループ終了日時に対して予め定められた猶予期間を加えた日時を個別終了日時として設定する。それとともに、個別ライセンス発行部38は、個別ライセンスの情報、例えば、コンテントID・個別終了日時・グループ終了日時を携帯ゲーム端末12へ送信する。さらに、コンテント提供部40に対してユーザにより指定されたゲームAPの送信指示を送出する。
【0036】
コンテント提供部40は、個別ライセンス発行部38からゲームAPの送信指示が受け付けられた場合、そのゲームAPの実行用データをコンテント保持部24から取得して携帯ゲーム端末12へ送信する。
【0037】
また、個別ライセンス発行部38は、ユーザの携帯ゲーム端末12から特定のゲームAPのIDが指定された、そのゲームAPに対応する個別ライセンスを更新する旨のデータを受け付ける。個別ライセンス発行部38は、コンテントグループテーブルおよびグループライセンステーブルを参照して、指定されたゲームAPに対応する個別ライセンスの更新許否を決定する。すなわち、そのユーザに発行済のグループライセンスに属するゲームAPが指定されており、かつ、現在日時がそのユーザに発行済のグループライセンスの利用許諾期間内であり、かつ、そのユーザに発行済の他の有効な個別ライセンス数が同時許諾可能数未満であることを条件として個別ライセンスの更新を許可する。他の有効な個別ライセンス数は、有効な個別ライセンスの総数から更新対象となるゲームAPの個別ライセンスを除いた数である。
【0038】
個別ライセンスの更新を許可する場合、個別ライセンス発行部38は、そのユーザの個別ライセンスの更新処理として、グループライセンステーブルにおいてそのユーザに対応づけられたレコードの個別終了日時を延長する。例えば、図4のユーザBに対応する「○○ゴルフ」のレコードでは、「○○ゴルフ」の個別ライセンスが更新されており、グループ終了日時に猶予期間を加えた個別終了日時まで延長されている。また個別ライセンスの更新を許可する場合はさらに、個別ライセンス発行部38は、個別ライセンス更新後の新たな個別終了日時とグループ終了日時とをゲームAPのIDに対応づけて携帯ゲーム端末12へ送信する。
【0039】
図5は、図1の携帯ゲーム端末12の外観構成を示す。携帯ゲーム端末12は、ゲーム画像やグラフィカルユーザインタフェースなどを表示するためのディスプレイ46と、音声データを出力するスピーカ42と、ユーザからの操作入力を受け付けるコントローラ44とを備える。コントローラ44は、筐体表面に設けられた方向キーや4種のボタン(○ボタン、×ボタン、□ボタン、△ボタン)、STARTボタン、SELECTボタン、HOMEボタンなどを含み、また筐体側面に設けられたボタンも含む。
【0040】
図6は、図1の携帯ゲーム端末12の機能構成を示すブロック図である。携帯ゲーム端末12は、データ記憶部50と、操作検出部56と、通信処理部58と、ライセンス処理部60と、コンテント処理部68と、表示処理部74とを有する。
【0041】
データ記憶部50は、各種データを記憶する記憶領域であり、個別ライセンス保持部52と、コンテント保持部54とを含む。個別ライセンス保持部52は、個別ライセンスのデータが設定された個別ライセンステーブルを保持する。図7は、個別ライセンステーブルの構成を示す。個別ライセンステーブルは、コンテントIDと個別終了日時とグループ終了日時とが対応づけられたレコードを保持する。図6に戻りコンテント保持部54は、ゲームAPの実行用データを保持する。なお、コンテント保持部54は、ゲームAPの内容を示唆するための縮小画像であるサムネイル画像も保持する。
【0042】
操作検出部56は、ユーザによるコントローラ44への操作内容を検出する。後述するライセンス処理部60、コンテント処理部68、表示処理部74は、操作検出部56を介してユーザの操作内容を取得し、その操作内容にしたがってユーザの指示内容を判別する。通信処理部58は、通信網16を介したコンテント配信サーバ10との通信処理を実行する。後述するライセンス処理部60、コンテント処理部68、表示処理部74は、通信処理部58を介してコンテント配信サーバ10とのデータ送受を実行する。
【0043】
ライセンス処理部60は、ライセンスに関連したデータ処理を実行し、グループライセンス購入部62と、個別ライセンス更新部66とを含む。グループライセンス購入部62は、特定のグループライセンスの購入指示をユーザから受け付けた際、そのグループライセンスのIDを指定した、そのグループライセンスを新規購入する旨のデータをコンテント配信サーバ10へ送信する。このデータには、ユーザのクレジットカード番号等、グループライセンスの購入に必要な各種情報が含まれる。また既述したように、グループライセンスの自動更新のために必要な各種情報もあわせて送信される。
【0044】
個別ライセンス更新部66は、特定のゲームAPに対応する個別ライセンスの更新指示をユーザから受け付けた際、そのゲームAPのIDを指定した、個別ライセンスを更新する旨のデータをコンテント配信サーバ10へ送信する。個別ライセンス更新部66は、個別ライセンスを更新したことを示す情報として、ゲームAPのID・更新後の個別終了日時・グループ終了日時をコンテント配信サーバ10から受け付けて個別ライセンステーブルのレコードを更新する。
【0045】
コンテント処理部68は、ゲームAPのデータ処理を実行し、コンテント取得部70と、コンテント実行部72とを含む。コンテント取得部70は、特定のゲームAPのダウンロード指示をユーザから受け付けた際、そのゲームAPのIDを指定した、そのゲームAPのダウンロードを要求する旨のデータをコンテント配信サーバ10へ送信する。コンテント取得部70は、そのゲームAPに関する個別ライセンスの情報をコンテント配信サーバ10から受け付けて個別ライセンステーブルへ格納する。また、そのゲームAPの実行用データをコンテント配信サーバ10から受け付けてコンテント保持部54へ格納する。
【0046】
コンテント実行部72は、特定のゲームAPの実行指示をユーザから受け付けた際、個別ライセンステーブルを参照して、そのゲームAPに利用許諾期間が設定されているか否か、すなわちサブスクリプションサービスにて利用許諾されたゲームAPであるか否かを判別する。ゲームAPに利用許諾期間が設定されていなければ、ユーザが永続的に利用権利を有するゲームAPであることとしてゲームAPの実行を開始する。すなわち、そのゲームAPの実行用データをコンテント保持部54から随時取得してデータ処理を行う。ディスプレイ46に対してゲーム画像やメッセージ等を表示させる場合は、後述するゲーム画面表示部80へ画面表示用のデータを含む表示命令を送出する。
【0047】
ゲームAPに利用許諾期間が設定されている場合、コンテント実行部72は、現在日時が個別ライセンスの利用許諾期間内か否か、すなわち個別終了日時を途過しているか否かをさらに判別する。現在日時が個別終了日時を途過している場合、そのゲームAPの個別ライセンスの更新をユーザに求めるメッセージをディスプレイ46へ表示させるとともに、ゲームAPの実行を中止する。
【0048】
コンテント実行部72は、現在日時が個別終了日時を途過していなければ、ゲームAPの実行を開始する。また、現在日時が猶予期間内である場合は、ゲームAPの実行を開始する際に、そのゲームAPの個別ライセンスの更新を促すメッセージをディスプレイ46へ表示させる。コンテント実行部72は、個別ライセンステーブルを参照して、現在日時がグループ終了日時を途過し、かつ、個別終了日時を途過していない場合に、現在日時が猶予期間内であると判別する。
【0049】
表示処理部74は、ディスプレイ46に対して表示制御を行い、ストア画面表示部76と、コンテント一覧表示部78と、ゲーム画面表示部80とを含む。ゲーム画面表示部80は、コンテント実行部72から受け付けられた表示命令にしたがって、ゲーム画像やメッセージをディスプレイ46へ表示させる。ストア画面表示部76は、コンテント配信サーバ10から受け付けられたオンラインストアの画面データにしたがって、オンラインストアでの提供情報をディスプレイ46へ表示させる。
【0050】
コンテント一覧表示部78は、コンテント保持部24に保持されたゲームAPの一覧を示すコンテント一覧画面をディスプレイ46へ表示させる。コンテント一覧表示部78は、コンテント保持部54から各ゲームAPに対応するサムネイル画像を取得してコンテント一覧画面に表示させる。
【0051】
図8は、コンテント一覧画面のイメージを示す。ゲームフォルダ画像90はゲームAPが保持されたフォルダを示し、ユーザがゲームフォルダ画像90を選択すると、複数のゲームAPのそれぞれに対応するサムネイル画像92が表示される。図8では、サムネイル画像92として、第1のサムネイル画像92a、第2のサムネイル画像92b、第3のサムネイル画像92cを示している。ユーザが、遊技を開始したいゲームAPのサムネイル画像92へフォーカスオブジェクト94を移動させて実行開始を指示すると、そのサムネイル画像92に対応するゲームAPの実行が開始される。
【0052】
コンテント一覧表示部78は、コンテント一覧画面を表示させるべき際に個別ライセンステーブルを参照して、利用許諾期間が設定されたゲームAPについては、そのサムネイル画像92に関連づけて残り期間インジケータ96を表示させる。この残り期間インジケータ96は、利用許諾期間の残り期間を示唆するための画像である。図8では、第2のサムネイル画像92bおよび第3のサムネイル画像92cに対して残り期間インジケータ96が重畳表示されており、これらのゲームAPには利用許諾期間が設定されていることを示している。一方で、第1のサムネイル画像92aには残り期間インジケータ96の表示がなく、このゲームAPが永続的に利用可能なコンテントであることを示している。
【0053】
コンテント一覧表示部78は、残り期間インジケータ96の表示態様を、現在日時と個別ライセンスの利用許諾期間との関係に応じて決定する。例えば、利用許諾期間に余裕がある場合、すなわち現在日時がグループ終了日時および個別終了日時のいずれも途過していない場合は所定の表示態様を選択してもよい。また、個別ライセンスを更新すべき猶予期間である場合、すなわち現在日時がグループ終了日時を途過しているものの個別終了日時を途過していない場合は別の表示態様を選択してもよい。また、個別ライセンスが切れている場合、すなわち現在日時がグループ終了日時および個別終了日時のいずれも途過している場合はさらに別の表示態様を選択してもよい。
【0054】
このように、残り期間インジケータ96が表示されることにより、ユーザは、サブスクリプションサービスで利用許諾されたゲームAPを利用できる残り期間を直観的に把握することができる。例えば、ユーザは、残り期間インジケータ96の表示態様を確認して、複数のゲームAPにおける遊技の優先度を決定できる。
【0055】
以上の構成による動作を以下説明する。
図9は、コンテント配信システム100におけるライセンスの発行に関する動作を示すフローチャートである。携帯ゲーム端末12は、コンテント配信サーバ10が提供するオンラインストアのサイトへアクセスする(S10)。オンラインストアのサイトにおいてコンテントグループ情報画面が要求されると(S12のY)、コンテント配信サーバ10の画面提供部30は、コンテントグループの説明情報を携帯ゲーム端末12へ送信する。そして、携帯ゲーム端末12のストア画面表示部76は、コンテントグループの説明情報をディスプレイ46に表示させる(S14)。
【0056】
携帯ゲーム端末12のグループライセンス購入部62がユーザからグループライセンスの新規購入要求を受け付けると(S16のY)、グループライセンス購入部62はグループライセンスの新規購入要求をコンテント配信サーバ10へ送信する。コンテント配信サーバ10のグループライセンス発行部34は、グループライセンスの新規購入代金の決済が決済装置14において正常完了した場合(S18のY)、グループライセンスをユーザに発行し、そのグループライセンスの情報をグループライセンス保持部26に記録する(S20)。購入代金の決済が正常に完了しなければ(S18のN)、S20はスキップされる。また、グループライセンスの購入要求がなければ(S16のN)、S18およびS20はスキップされる。コンテントグループ情報画面の表示要求がなければ(S12のN)、S14〜S20はスキップされる。
【0057】
オンラインストアのサイトにおいてゲームAP情報画面が要求されると(S22のY)、コンテント配信サーバ10の画面提供部30は、ゲームAPの説明情報を携帯ゲーム端末12へ送信する。そして、携帯ゲーム端末12のストア画面表示部76は、ゲームAPの説明情報をディスプレイ46に表示させる(S24)。携帯ゲーム端末12のコンテント取得部70がユーザからゲームAPのダウンロード要求を受け付けると(S26のY)、コンテント取得部70はゲームAPのダウンロード要求をコンテント配信サーバ10へ送信する。コンテント配信サーバ10の個別ライセンス発行部38は、グループライセンスの利用許諾期間内であり(S28のY)、かつ、有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能数未満である場合(S30のY)、個別ライセンスを発行し、その個別ライセンスの情報を携帯ゲーム端末12へ送信するとともに、グループライセンス保持部26にも反映させる(S32)。
【0058】
個別ライセンスの発行後、コンテント提供部40は、ダウンロード要求の対象であるゲームAPの実行用データを携帯ゲーム端末12へ送信する(S34)。有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能に達している場合(S30のN)、S32およびS34はスキップされる。グループライセンスの利用許諾期間を途過している場合(S28のN)、S30〜S34はスキップされる。ゲームAPのダウンロード要求がなければ(S26のN)、S28〜S34はスキップされる。ゲームAP情報画面の表示要求がなければ(S22のN)、S24〜S34はスキップされる。
【0059】
図10は、携帯ゲーム端末12におけるゲームAPの実行に関する動作を示すフローチャートである。コンテント一覧表示部78は、コンテント一覧画面の表示要求をユーザから受け付けると(S40のY)、携帯ゲーム端末12に保持されたゲームAPに対する残り期間インジケータについて、そのゲームAPに対応する個別ライセンスの利用許諾期間の残りに応じた表示態様を決定する(S42)。コンテント一覧表示部78は、コンテント一覧画面において、ゲームAPのサムネイル画像と、そのゲームAPの残り期間インジケータとを関連づけて表示させる(S44)。コンテント一覧画面の表示要求がなければ(S40のN)、S42およびS44はスキップされる。
【0060】
コンテント実行部72は、ゲームAPの開始要求をユーザから受け付けたとき(S46のY)、ゲームAPに利用許諾期間の設定が無ければ(S48のN)、そのままゲームAPの実行を開始する(S56)。そのゲームAPに利用許諾期間の設定があり(S48のY)、現在日時がその利用許諾期間内であり(S50のY)、猶予期間内でもあれば(S52のY)、個別ライセンスの更新を促すメッセージをディスプレイ46に表示させた後(S54)、ゲームAPの実行を開始する(S56)。猶予期間内でなければ(S52のN)、S54はスキップされる。現在日時がゲームAPの利用許諾期間を途過している場合は(S50のN)、個別ライセンスの更新を求めるメッセージを表示して(S58)、ゲームAPの実行を開始することなく本図のフローを終了する。ゲームAPの開始要求がなければ(S46のN)、以降の処理はスキップされて本図のフローを終了する。
【0061】
図11は、コンテント配信システム100におけるライセンスの更新に関する動作を示すフローチャートである。グループライセンスの更新代金の決済処理が決済装置14において正常に完了すると(S60のY)、コンテント配信サーバ10のグループライセンス更新部36は、グループライセンスの利用許諾期間の終期を延長する(S62)。グループライセンスの更新代金の決済処理が正常に完了しなければ(S60のN)、S62はスキップされる。
【0062】
携帯ゲーム端末12の個別ライセンス更新部66は、個別ライセンスの更新要求をユーザから受け付けると(S64のY)、個別ライセンスの更新要求をコンテント配信サーバ10へ送信する(S66)。コンテント配信サーバ10の個別ライセンス発行部38は、現在日時がその個別ライセンスに対応するグループライセンスの利用許諾期間内であり(S68のY)、かつ、他の有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能数未満である場合(S70のY)、個別ライセンスの利用許諾期間の終期を延長して、新たな終期を携帯ゲーム端末12へ通知する(S72)。他の有効な個別ライセンス数がグループライセンスの同時許諾可能数に達している場合(S70のN)、S72はスキップされる。現在日時がグループライセンスの利用許諾期間を途過している場合(S68のN)、S70およびS72はスキップされる。この場合、オンラインストアの画面において、グループライセンスの更新をユーザに求めるメッセージが表示されてもよい。個別ライセンスの更新要求がなければ(S64のN)、S66〜S72はスキップされる。
【0063】
図12は、本実施の形態のライセンスにより設定される利用許諾期間のイメージを示す。グループライセンスは、その購入をトリガとして所定の長さの利用許諾期間が設定される。また、その更新をトリガとして同じ長さの利用許諾期間が新たに設定される。個別ライセンスは、ゲームAPのダウンロードをトリガとしてグループライセンスの利用許諾期間の終期に猶予期間が加えられた日時を終期とする利用許諾期間が設定されるゲームAについては、その個別ライセンスが猶予期間において更新され、その利用が継続的に許可されている。ゲームBについては、その個別ライセンスが猶予期間内に更新されなかったため、その利用が一旦不許可となり、その後に個別ライセンスが更新された後に再度その利用が許可されている。
【0064】
本実施の形態のコンテント配信システム100によれば、複数のゲームAPの中からユーザが所望のゲームAPを選択して遊技できるサブスクリプションサービスが実現される。ユーザにとっては、所望のゲームAPを低廉な価格で遊技できるというメリットがある。その一方で、ゲームAPの販売者にとっても、サブスクリプションサービスでゲームAPを提供することにより、そのゲームAPから定常的に収入を得られるというメリットがある。通常の方法で販売されるゲームAPの場合、販売開始直後は大量に売上がある一方で、販売開始から時間が経過すると売上が激減することもある。本実施の形態によれば、ゲームAPの販売者は、サブスクリプションサービスでゲームAPを提供することにより、比較的長い期間、ゲームAPからの収入を期待できる。また、売上が落ち着いたゲームAPをサブスクリプションサービスで提供することにより、新たな需要の喚起も期待できる。
【0065】
また、コンテント配信システム100によれば、サブスクリプションサービスの課金対象となるグループライセンスはコンテント配信サーバ10で管理され、個々のゲームAPの開始許否を決定するための個別ライセンスは携帯ゲーム端末12で管理される。また、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期として、グループライセンスが定める利用許諾期間に対応する日時が設定される。これにより、携帯ゲーム端末12がネットワークと接続されていなくても、携帯ゲーム端末12においてゲームAPの開始許否を適切に決定できる。特に、ユーザにより持ち運びがなされる携帯ゲーム端末においては大きなメリットであり、サブスクリプションサービスの利便性が向上する。また、ライセンスがセンター側で一元管理されている場合に生じうる問題、すなわち、携帯ゲーム端末12をネットワークに接続しない限り、利用許諾期間を途過した後もゲームAPの利用を継続できてしまうという問題の発生を回避できる。
【0066】
また、コンテント配信システム100によれば、グループライセンスは自動更新される一方で、個別ライセンスはユーザによる明示的な要求に基づき更新される。これにより、ユーザはサブスクリプションサービスの利用において、その利用代金の支払いを意識することなく、ゲームAPの選択に集中できる。また、ゲームAPに対して飽きが生じる状況はユーザごとに異なり、ゲームAPの攻略スピードもユーザごとに異なるため、ゲームAPの利用継続を希望する期間もユーザごとに異なる。個別ライセンスの更新はユーザによる明示的な要求を条件とすることで、ユーザの意思に反したゲームAPの利用継続が生じにくくなり、サブスクリプションサービスの利便性を高めることができる。
【0067】
また、コンテント配信システム100によれば、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期は、グループライセンスが定める利用許諾期間の終期に猶予期間を加えたものとなる。したがって、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期の方が後になるため、グループライセンスが更新されてその終期が延長されなければ、個別ライセンスの延長を許可しないことを担保できる。言い換えれば、ユーザから対価が支払われた範囲を超えて、ゲームAPの利用を許諾してしまうことを回避できる。
【0068】
また、猶予期間においてユーザに個別ライセンスの更新を促すことにより、ある時点でゲームAPの起動ができなくなるといったユーザにとって不測の事態の発生を回避できる。なお、図12で示したように、個別ライセンスの利用許諾期間が切れた後であってもその個別ライセンスを更新すればゲームAPの起動が再び可能になる。しかし、携帯ゲーム端末12は必ずしもネットワークに接続された状態におかれるものではないため、個別ライセンスの更新処理を実行できない場合もある。したがって、個別ライセンスの更新を促すことはユーザにとって大きなメリットをもたらす。
【0069】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0070】
上述の実施の形態では、コンテント配信サーバ10の個別ライセンス発行部38は、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期として、グループライセンスが定める利用許諾期間の終期に猶予期間を加えた日時を設定した。変形例では、個別ライセンスが定める利用許諾期間の終期として、グループライセンスが定める利用許諾期間の終期と同一日時を設定してもよい。この場合、携帯ゲーム端末12側において、個別ライセンスが定める利用許諾期間終了後であっても、ゲームAPの利用を許可する所定の猶予期間が設定される。すなわち、携帯ゲーム端末12のコンテント実行部72は、ゲームAPの開始要求をユーザから受け付けたとき、そのゲームAPに利用許諾期間の設定があり、現在日時がその利用許諾期間内であれば、そのままゲームAPの実行を開始する。現在日時が利用許諾期間終了後の所定の猶予期間内であれば、個別ライセンスの更新を促すメッセージを表示させた後、ゲームAPの実行を開始する。現在日時が猶予期間も途過している場合は、個別ライセンスの更新を求めるメッセージを表示して、ゲームAPの実行を開始しない。
【0071】
この変形例においても、個別ライセンスを更新するための猶予期間がユーザに提供されることになるため、上述した実施の形態と同様の効果を奏する。また、猶予期間の処理は携帯ゲーム端末12におけるゲームAPの利用に閉じた処理であり、グループライセンスと個別ライセンスとの終期を統一できるため、コンテント配信システム100におけるライセンス管理がシンプルになり、管理上の利便性が向上する。
【0072】
上述の実施の形態では特に言及していないが、携帯ゲーム端末12においてゲームAPの実行中にその個別ライセンスが切れた場合は、ゲームAPの実行がユーザにより終了されるまではそのゲームAPの実行を継続してもよい。この場合、携帯ゲーム端末12においてそのゲームAPが再度起動される際に、その起動を禁止してもよい。
【0073】
上述の実施の形態では特に言及していないが、携帯ゲーム端末12がハイバネーション機能を有し、ゲームAPの実行中にそのゲームAPの個別ライセンスが切れた場合は、携帯ゲーム端末12が休止状態となるまではゲームAPの実行を継続してもよい。この場合、携帯ゲーム端末12が休止状態から復帰する際に、そのゲームAPの起動を禁止してもよい。また、携帯ゲーム端末12が休止状態におかれた間にゲームAPの個別ライセンスが切れた場合も、携帯ゲーム端末12が休止状態から復帰する際に、そのゲームAPの実行を禁止してもよい。
【0074】
上述の実施の形態では特に言及していないが、利用中のサブスクリプションサービスをアップグレードするための商品がオンラインサイトにおいて提供されてもよい。例えば、図3で示す「基本パック3」を「バリューパック5」へアップグレードするための追加パックが提供されてもよい。例えば、図4のグループライセンステーブルにおけるユーザAがこの追加パックを購入した場合、そのユーザAのレコードのコンテントグループIDが「バリューパック5」へ変更されてもよい。
【0075】
上述の実施の形態では、デジタルコンテントの例としてゲームAPを記載したが、変形例としてはその他の種類のデジタルコンテントであってもよい。例えば、音楽コンテント、ビデオコンテント・画像コンテントであってもよく、ワープロソフトや表計算ソフト等の様々なアプリケーションであってもよい。
【0076】
上述の実施の形態では、ユーザ側の情報機器として携帯ゲーム端末を記載した。変形例としては、デジタルコンテントの実行が可能なその他の情報機器であってもよい。例えば、据置型ゲーム装置、音楽コンテント専用装置、汎用的なPCであってもよい。
【0077】
上述の実施の形態では、オンラインストアの提供、ライセンスの管理、デジタルコンテントの提供をコンテント配信サーバ10にて一元的に行うこととした。変形例としては、これらの各機能は複数のサーバにおいて分散実行されてもよい。例えば、オンラインストア提供サーバ、ライセンス管理サーバ、コンテント提供サーバが分散実行してもよい。
【0078】
上述した実施の形態および変形例の任意の組み合わせもまた本発明の実施の形態として有用である。組み合わせによって生じる新たな実施の形態は、組み合わされる実施の形態および変形例それぞれの効果をあわせもつ。
【0079】
請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、実施の形態および変形例において示された各構成要素の単体もしくはそれらの連携によって実現されることも当業者には理解されるところである。
【符号の説明】
【0080】
10 コンテント配信サーバ、 12 携帯ゲーム端末、 20 画面データ保持部、 22 コンテントグループ保持部、 24 コンテント保持部、 26 グループライセンス保持部、 28 通信処理部、 30 画面提供部、 34 グループライセンス発行部、 36 グループライセンス更新部、 38 個別ライセンス発行部、 40 コンテント提供部、 52 個別ライセンス保持部、 54 コンテント保持部、 62 グループライセンス購入部、 66 個別ライセンス更新部、 68 コンテント処理部、 70 コンテント取得部、 72 コンテント実行部、 74 表示処理部、 78 コンテント一覧表示部、 92 サムネイル画像、 96 残り期間インジケータ、 100 コンテント配信システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ライセンス管理装置と、
前記ライセンス管理装置に対し接続された状態または未接続の状態におかれるコンテント処理装置と、を備え、
前記ライセンス管理装置は、
複数のデジタルコンテントについてそれらの利用を包括的に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を定める第1ライセンスの情報を保持する第1ライセンス保持部と、
前記複数のデジタルコンテントのうちユーザにより選択されたデジタルコンテントについてその利用を個別に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を前記第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期に応じて設定した第2ライセンスを前記コンテント処理装置へ発行する第2ライセンス発行部と、を含み、
前記コンテント処理装置は、
前記第2ライセンスの情報を保持する第2ライセンス保持部と、
前記第2ライセンスに定められた利用許諾期間にしたがって、前記選択されたデジタルコンテントの利用の許否を決定するコンテント処理部と、を含むことを特徴とするコンテント処理システム。
【請求項2】
前記コンテント処理装置は、前記第2ライセンスに定められた利用許諾期間を更新すべき場合、前記ライセンス管理装置へその更新を要求する第2ライセンス更新部をさらに含み、
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスに定められた利用許諾期間内であることを条件として、前記第2ライセンスに対する新たな利用許諾期間を示す情報を前記コンテント処理装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載のコンテント処理システム。
【請求項3】
前記ライセンス管理装置は、所定の継続条件が充足された場合、ユーザによる更新操作を条件とすることなく、前記第1ライセンスにおける利用許諾期間を更新する第1ライセンス更新部をさらに含み、
前記コンテント処理装置の第2ライセンス更新部は、ユーザによる更新操作を条件として、前記第2ライセンスにおける利用許諾期間を更新することを特徴とする請求項2に記載のコンテント処理システム。
【請求項4】
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期を、前記第2ライセンスにおける利用許諾期間の終期として設定し、
前記コンテント処理装置のコンテント処理部は、前記第2ライセンスに定められた利用許諾期間終了後の所定の猶予期間においては前記選択されたデジタルコンテントの利用を許可するとともに、前記更新操作の実行をユーザに促すためのメッセージを所定の出力装置に出力させることを特徴とする請求項3に記載のコンテント処理システム。
【請求項5】
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期に対し所定の猶予期間を加えた日時を、前記第2ライセンスにおける利用許諾期間の終期として設定し、
前記コンテント処理装置のコンテント処理部は、前記猶予期間において前記選択されたデジタルコンテントの利用を許可した際、前記更新操作の実行をユーザに促すためのメッセージを所定の出力装置に出力させることを特徴とする請求項3に記載のコンテント処理システム。
【請求項6】
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスに定められた利用許諾期間において、利用許諾期間を途過していない第2ライセンスの合計が所定数に到達するまで新たな第2ライセンスの発行を許容することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコンテント処理システム。
【請求項7】
前記コンテント処理装置は、前記選択されたデジタルコンテントの内容を示唆する縮小画像を所定の表示装置に表示させるとともに、前記第2ライセンスが定める利用許諾期間の残り期間に応じた態様のオブジェクト画像を前記縮小画像に関連づけて表示させる表示処理部をさらに含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のコンテント処理システム。
【請求項8】
複数のデジタルコンテントをひとつのグループとし、そのグループをライセンス許諾の単位としてユーザに提示するステップと、
提示されたグループの利用を求めるユーザが所定の利用手続をしたとき、そのグループに対するライセンスをそのユーザに許諾するとともに、そのライセンスの期限をセンター側で管理する第1の管理ステップと、
そのユーザが前記グループに属するデジタルコンテントを利用する際、そのデジタルコンテントに対するライセンスの期限をユーザの情報機器側で管理する第2の管理ステップと、
を含むことを特徴とするライセンス管理方法。
【請求項9】
前記デジタルコンテントに対するライセンスの期限は、前記グループに対するライセンスの期限に応じて設定されたものであり、
前記デジタルコンテントに対するライセンスの期限が切れたとき、当該デジタルコンテントの前記ユーザの情報機器による利用を禁止するステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のライセンス管理方法。
【請求項1】
ライセンス管理装置と、
前記ライセンス管理装置に対し接続された状態または未接続の状態におかれるコンテント処理装置と、を備え、
前記ライセンス管理装置は、
複数のデジタルコンテントについてそれらの利用を包括的に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を定める第1ライセンスの情報を保持する第1ライセンス保持部と、
前記複数のデジタルコンテントのうちユーザにより選択されたデジタルコンテントについてその利用を個別に許諾するライセンスであって、利用許諾期間の終期を前記第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期に応じて設定した第2ライセンスを前記コンテント処理装置へ発行する第2ライセンス発行部と、を含み、
前記コンテント処理装置は、
前記第2ライセンスの情報を保持する第2ライセンス保持部と、
前記第2ライセンスに定められた利用許諾期間にしたがって、前記選択されたデジタルコンテントの利用の許否を決定するコンテント処理部と、を含むことを特徴とするコンテント処理システム。
【請求項2】
前記コンテント処理装置は、前記第2ライセンスに定められた利用許諾期間を更新すべき場合、前記ライセンス管理装置へその更新を要求する第2ライセンス更新部をさらに含み、
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスに定められた利用許諾期間内であることを条件として、前記第2ライセンスに対する新たな利用許諾期間を示す情報を前記コンテント処理装置へ送信することを特徴とする請求項1に記載のコンテント処理システム。
【請求項3】
前記ライセンス管理装置は、所定の継続条件が充足された場合、ユーザによる更新操作を条件とすることなく、前記第1ライセンスにおける利用許諾期間を更新する第1ライセンス更新部をさらに含み、
前記コンテント処理装置の第2ライセンス更新部は、ユーザによる更新操作を条件として、前記第2ライセンスにおける利用許諾期間を更新することを特徴とする請求項2に記載のコンテント処理システム。
【請求項4】
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期を、前記第2ライセンスにおける利用許諾期間の終期として設定し、
前記コンテント処理装置のコンテント処理部は、前記第2ライセンスに定められた利用許諾期間終了後の所定の猶予期間においては前記選択されたデジタルコンテントの利用を許可するとともに、前記更新操作の実行をユーザに促すためのメッセージを所定の出力装置に出力させることを特徴とする請求項3に記載のコンテント処理システム。
【請求項5】
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスが定める利用許諾期間の終期に対し所定の猶予期間を加えた日時を、前記第2ライセンスにおける利用許諾期間の終期として設定し、
前記コンテント処理装置のコンテント処理部は、前記猶予期間において前記選択されたデジタルコンテントの利用を許可した際、前記更新操作の実行をユーザに促すためのメッセージを所定の出力装置に出力させることを特徴とする請求項3に記載のコンテント処理システム。
【請求項6】
前記ライセンス管理装置の第2ライセンス発行部は、前記第1ライセンスに定められた利用許諾期間において、利用許諾期間を途過していない第2ライセンスの合計が所定数に到達するまで新たな第2ライセンスの発行を許容することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のコンテント処理システム。
【請求項7】
前記コンテント処理装置は、前記選択されたデジタルコンテントの内容を示唆する縮小画像を所定の表示装置に表示させるとともに、前記第2ライセンスが定める利用許諾期間の残り期間に応じた態様のオブジェクト画像を前記縮小画像に関連づけて表示させる表示処理部をさらに含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のコンテント処理システム。
【請求項8】
複数のデジタルコンテントをひとつのグループとし、そのグループをライセンス許諾の単位としてユーザに提示するステップと、
提示されたグループの利用を求めるユーザが所定の利用手続をしたとき、そのグループに対するライセンスをそのユーザに許諾するとともに、そのライセンスの期限をセンター側で管理する第1の管理ステップと、
そのユーザが前記グループに属するデジタルコンテントを利用する際、そのデジタルコンテントに対するライセンスの期限をユーザの情報機器側で管理する第2の管理ステップと、
を含むことを特徴とするライセンス管理方法。
【請求項9】
前記デジタルコンテントに対するライセンスの期限は、前記グループに対するライセンスの期限に応じて設定されたものであり、
前記デジタルコンテントに対するライセンスの期限が切れたとき、当該デジタルコンテントの前記ユーザの情報機器による利用を禁止するステップをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のライセンス管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−70524(P2011−70524A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−222523(P2009−222523)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【出願人】(310021766)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (417)
【Fターム(参考)】
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