ライナーフリーラベル及びシステム
本発明は、他の装置、例えば、感熱プリンタの一部に結合するのに適したライナーフリーラベルのアクチベータに関する。アクチベータは、溶媒を含む貯留槽を収容するハウジングと前記貯留槽に接続されるポンプを備える。また、アクチベータは、ポンプに接続されたアプリケータ、プリンタの制御システムに接続されたアクチベータ制御システム、及びハウジングをプリンタに接続する構造を備える。アプリケータによって、アプリケータを通過するライナーフリーラベルに、溶媒を塗布する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ライナーフリーラベルに関する。詳細には、ライナーフリーラベルの接着剤と活性化組成物、並びにプリンタ、ラベリングライン、その他の装置と一体にするのに適したアクチベータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
接着シートを印刷および/またはラベル付けする場合、持続的で安定した粘着性を有する接着剤層を含む接着シート上に印刷が行われることが多い。第1には、ラベルプリンタ、アプリケータ、またはラベラーの内部部品に、接着剤層が接触するようになるのを防ぐため、第2には、接着シートがロールなどの形状要素で巻かれたときに、接着シートの印刷可能な層に、接着剤層が接触するようになるのを防ぐために、多くの接着シートは、接着剤層を覆う剥離可能な非粘着性の層を備えて形成される。該非粘着性の層には、剥離コートと剥離ライナーの両方が含まれる。特定の例では、ライナー層は、印刷後、あるいはラベルが物品に貼り付けられたときに、剥離を行うために設けられた手動または自動のいずれかのプロセスによって処理される。
【0003】
他の特定の例では、接着ラベルは、シート状に形成され、印刷層、剥離コート、および接着剤層を備える。剥離コートによれば、接着剤層が印刷層に付着するのを防げるが、接着ラベルの接着剤層が装置の部品をべとつかせたり部品にからんだりするのを防ぐために、標準的な印刷、ラベリング、およびラベル塗布装置は、非粘着材料でコーティングされる必要がある。接着剤層を非粘着材料で覆う代わりに、接着シートの印刷可能な層とラベルプリンタの内部部品を非粘着材料で覆って、持続的で安定した粘着性を有する接着シートの接着剤層に対抗する場合がある。印刷層、シート、および画像を印刷/貼り付ける前あるいは後に、アクチベータによって粘着性にされる接着剤層を備える特定の接着ラベルが開発されてきたが、上述のべとつきの問題を避けるために、これらの多くでは、非粘着物のコーティングを、さらに最適化する必要がある。例えば、Nagamotoらによって引用文献1に開示された発明では、シリコンオイルを用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6298894号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術の各システムでは、別の欠点が示されている。非粘着性のライナー層は、一般に、リサイクルできず、再利用もできないので、このようなラベルを使用する度に廃棄物が発生する。非粘着材料で部品をコーティングすれば、システムが高額になるし、接着剤の残留物が部品に付着したときに、同様の問題が生じるので、システムがべとつくのを完全には防げない。
【0006】
したがって、接着シートを非粘着性のライナー層を用いて形成したり、部品を非粘着性材料でコートする必要がなくなるのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概して、本発明は、ライナーフリーまたはライナーレス接着シートまたはラベルの接着剤層を形成するシステム、方法、および組成物に関する。該層は、シートがラベルプリンタを出た後、あるいは物品に接着される準備が整った後にだけ、活性化されて粘着性になる。ライナーフリーまたはライナーレス接着シートは、シートがラベルプリンタ、ラベルアプリケータ、または他のラベリング装置を出た後にだけ、確実に粘着性になるので、ラベルプリンタ、ラベルアプリケータ、他のラベリング装置の内部の部品と、接着シートの印刷可能な層を非粘着材料でコーティングする必要がなくなる。
【0008】
これに限られる訳ではないが、本発明の利点には、溶媒活性化装置を出た後に、溶媒感受性の接着シートの溶媒感受性の接着剤層を粘着性にできることが含まれる。溶媒感受性の接着シートの溶媒感受性の接着剤層は、溶媒活性化装置の内部にある活性化位置を通過するまで粘着性にならないので、ラベルプリンタ、ラベルアプリケータ、および物理的かつ電気的に本発明に接続される他のラベリング装置では、粘着状態に曝すのを防ぐために、プリンタ内部の部品を非粘着材料でコーティングする必要がない。ラベルプリンタおよび他のラベル処理装置によって溶媒感受性の接着シートを維持できるので、接着シートに剥離ライナーを備えることや、部品と接着シートを非粘着材料でコーティングすることは、最早不要である。さらに、特定の例では、溶媒活性化装置をプリンタまたは他の装置に電気的または物理的に接続しなくても、溶媒感受性の接着剤層を粘着性にできる。
【0009】
一態様では、本発明は、別体の装置に結合するのに適したライナーフリーラベルのアクチベータに関する。アクチベータは、溶媒を入れるのに適した貯留槽を含むハウジング、貯留槽に接続されるポンプ、ポンプに接続され、通過するライナーフリーラベルに溶媒を塗布するアプリケータ、別体の装置の制御システムに接続可能なアクチベータ制御システム、およびハウジングを別体の装置に接続する手段を備える。一実施形態では、別体の装置はプリンタである。別の実施形態では、別体の装置は、プレ印刷型のラベルのアプリケータである。
【0010】
上述の態様の一実施形態では、貯留槽は、ハウジングと一体に形成される。別の実施形態では、貯留槽は、ハウジングに移動自在に取り付けられたカートリッジである。さらに別の実施形態では、流体を密閉して、カートリッジと接続するために、ハウジングには、さらにドックが含まれる。さらに別の実施形態では、ハウジング内にカートリッジを固定するのに適した固定具がドッグに含まれる。
【0011】
上述の態様の一実施形態では、ポンプは、自吸式ポンプである。ポンプは、容量型ポンプであってもよい。アプリケータはスプレーバーであってもよく、スプレーバーに複数個の放出開口が形成されてもよい。一実施形態では、アクチベータ制御システムは、種々の制御要素を含む。該制御要素には、ポンプ制御、エアバルブ制御、液体バルブ制御、およびこれらの組み合わせが含まれる。アクチベータのハウジングは、ボルト、ねじなどの着脱コネクタまたは半永久的な固定具を用いて、他の装置に接続されてもよい。
【0012】
上述の態様の一実施形態では、アクチベータには、液体バルブが含まれる。液体バルブは、ポンプとアプリケータの間を接続し、それらの間に配置される。液体バルブは、通常閉じていて、ラベルがアプリケータを通過したときに、開くようにされる。液体バルブは、ソレノイドバルブであってもよい。
【0013】
上述の態様のさらに別の実施形態では、アクチベータは、チェックバルブと、加圧チャンバを備える。加圧チャンバは、ポンプとアプリケータの間を接続し、それらの間に配置される。この実施形態では、チェックバルブは、溶媒が加圧チャンバからポンプまで流れるのを防ぐように構成できるので、加圧チャンバは、加圧状態で溶媒を保管できる。この実施形態では、加圧チャンバは、加圧されたガス体積が溶媒体積を上回るのを維持するのに適していてもよい。加圧チャンバは、過剰な加圧ガスを放出するエアバルブを備えてもよい。別の実施形態では、アクチベータは、アプリケータの下流に、活性化ラベルと接触する構造を備えないことを特徴とする。
【0014】
別の態様では、本発明は、独立型のライナーフリーラベルのアクチベータに関する。該アクチベータは、溶媒を入れるのに適した貯留槽を含むハウジング、貯留槽に接続されたポンプ、ポンプに接続され、通過するラベルに溶媒を塗布するのに適したアプリケータ、ライナーフリーラベルが存在するときだけ、アプリケータを駆動するようにされたアクチベータ制御システム、およびライナーフリーラベルを活性化位置まで移動する機械的な手段を備える。少なくとも一部を活性化するために、機械的な手段は、ライナーフリーラベルと接触した状態にある。
【0015】
上述の態様の一実施形態では、アクチベータ制御システムは、ライナーフリーラベルの存在を検出するように構成された光学センサである。別の実施形態では、アクチベータ制御システムは、ライナーフリーラベルの大きさを決定するのに適している。さらに別の実施形態では、アクチベータ制御システムは、独立型のライナーフリーラベルのアクチベータ中でのライナーフリーラベルの位置を検出するのに適している。上述の態様のさらに別の実施形態では、機械的な移動手段は、モータで駆動されるピンチローラである。
【0016】
上述の態様の一実施形態では、アクチベータは切断機構を含む。該切断機構は、典型的には活性化前に、連続的に巻かれたライナーフリーラベルストックからライナーフリーラベルを切断するのに適していてもよい。アプリケータ、モータ、および他の全ての動力を要する部品に動力を供給するために、アクチベータは、動力源に接続するのに適した動力接続部を有してもよい。さらに別の実施形態では、アクチベータは、アプリケータの下流に、活性化されたラベルと接触する要素を備えないことを特徴とする。
【0017】
さらに別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルを製造する方法に関する。該方法には、印刷可能な層、該層は事前に印刷されていてもよいが、を準備するステップと、水性液体混合物中に混合された乾燥固形分を少なくとも約10重量%有する溶媒感受性の接着剤層を混合するステップが含まれる。乾燥固形分には、接着剤が、少なくとも約50重量%含まれる。接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリレート、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギネート、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、キサンテン類、およびこれらの組み合わせであってもよい。接着剤は、少なくとも約90体積%の水を有する液相溶媒系中で結合される。残部は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組み合わせなどの溶媒である。前記製造方法には、溶媒感受性の接着剤層を印刷可能な層に塗布するステップと、溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥するステップがさらに含まれる。
【0018】
上述の態様の一実施形態では、乾燥固体混合物は、約95%のポリビニルアルコールと約5%のエチレン酢酸ビニルを含む。別の実施形態では、乾燥固体混合物は、約94%のポリビニルアルコールと約6%のアクリレート(例えば、カルボスパースK−702などのポリアクリル酸)を含む。さらに別の実施形態では、塗布ステップには、溶媒感受性の接着剤層をグラビアシリンダで塗布することが含まれる。さらなる実施形態では、溶媒感受性の接着剤層は、約18重量%の乾燥固体混合物を含む。さらに別の実施形態では、塗布ステップには、溶媒感受性の接着剤層をナイフオーバーロール法で塗布することが含まれる。さらなる実施形態では、溶媒感受性の接着剤層は、約22重量%の乾燥固体混合物を含む。別の実施形態では、塗布ステップには、溶媒感受性の接着剤層を修正ナイフオーバーロール法で塗布することが含まれる。さらなる実施形態では、溶媒感受性の接着剤層には、約20重量%の乾燥固体混合物が含まれる。
【0019】
さらに別の態様では、本発明は、印刷可能な層、該層は事前に印刷されていてもよいが、を準備し、水性液体混合物中に混合された乾燥固形分を少なくとも約10重量%有する溶媒感受性の接着剤層を混合して製造されたライナーフリーラベルに関する。乾燥固形分には、少なくとも約50重量%の接着剤が含まれる。接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリレート、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギネート、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、キサンテン類、およびこれらの組み合わせであってもよい。接着剤は、少なくとも約90体積%の水を有する液相溶媒系中で結合される。残部は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組み合わせなどの溶媒である。前記製造方法には、溶媒感受性の接着剤層を印刷可能な層に塗布するステップと、溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥するステップがさらに含まれる。
【0020】
別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体に関する。活性化流体は、少なくとも約93重量%の水と少なくとも一種の添加剤を含む。添加剤は、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フェニル石炭酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、およびこれらの組み合わせであってもよい。
【0021】
上述の態様の一実施形態では、活性化流体は、少なくとも約1.5%のN−プロパノールを含む。さらに別の実施形態では、活性化流体は、少なくとも約3%のN−プロパノールを含む。別の実施形態では、活性化流体は、少なくとも約1%のイソプロパノールを含む。
【0022】
さらに別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルのアクチベータを用いて、つまり、ライナーフリーラベルのアプリケータをプリンタのラベル経路に沿ってプリンタに取り付けて、プリンタを改造する方法に関する。
【0023】
さらに別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルのアクチベータを運転する方法に関する。該方法には、ライナーフリーラベルが特定に位置にあるときを検出するステップ、ライナーフリーラベルが活性化領域に達したときを決めるために、時間遅延を計算するステップ、活性化領域内にあるライナーフリーラベルに溶媒を噴霧するステップ、およびライナーフリーラベルが活性化領域を離れたときに、噴霧を停止するステップが含まれる。
【0024】
上述の態様の一実施形態では、前記方法には、ポンプを運転して、溶媒を所望の圧力範囲に維持するステップが含まれる。別の実施形態では、前記方法には、スプレーバー中の溶媒の存在を検出するステップと、溶媒が検出されない場合に、バルブを開けて、溶媒をスプレーバーに注入するステップが含まれる。
【0025】
別の態様では、本発明は、印刷可能な層、該層は事前に印刷されていてもよいが、を準備し、水性液体混合物中に混合された乾燥固形分を少なくとも約10重量%有する溶媒感受性の接着剤層を混合して製造されたライナーフリーラベルを含むキットに関する。乾燥固形分には、少なくとも約50重量%の接着剤が含まれる。接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリレート、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギネート、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、キサンテン類、およびこれらの組み合わせであってもよい。接着剤は、少なくとも約90体積%の水を有する液相溶媒系中で結合される。残部は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組み合わせなどの溶媒である。ラベルは、溶媒感受性の接着剤層を印刷可能な層に塗布し、溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥して製造される。キットには、ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体がさらに含まれる。活性化流体は、少なくとも93重量%の水と少なくとも1種の添加剤を有する。添加剤は、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フェニル石炭酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、およびこれらの組み合わせであってもよい。
【0026】
さらに別の態様では、本発明は、少なくとも一部が、ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体で満たされたチャンバを備えるカートリッジに関する。活性化流体は、少なくとも約93重量%の水と少なくとも一種の添加剤を含み、添加剤には、例えば、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フェニル石炭酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、およびこれらの組み合わせが選ばれる。
【0027】
本発明の特徴と利点と同様に、本発明の他の特徴と利点は、添付の図面とともに、以下の種々の実施形態の説明を読めば、さらに完全に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一態様に係るライナーフリーラベルのアクチベータについてのシステム図の概要を示したものである。
【図2】本発明の一実施形態に係るライナーフリーラベルのアクチベータ、プリンタ、および貯留槽を示す概略斜視図である。
【図3A】本発明の一実施形態に係るハウジングを示す概略斜視図である。
【図3B】図3Aに示したハウジングを接合するのに用いるプリンタを示す概略斜視図である。
【図3C】図3Aに示したハウジングと図3Bに示したプリンタを一体に結合した状態を示す概略斜視図である。
【図4A】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4B】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4C】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4D】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4E】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る加圧チャンバを示す概略等角透視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る圧力センサを示す概略等角透視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る図4A〜4Eに示したライナーフリーラベルのアクチベータの運転フローチャートである。
【図8A】本発明の別の態様の一実施形態に係る独立型のライナーフリーラベルのアクチベータを示す概略等角図である。
【図8B】本発明の別の態様の一実施形態に係る独立型のライナーフリーラベルのアクチベータを示す概略等角図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るライナーフリーラベルを示す概略断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るプリンタに取り付けられたアクチベータ機構の一部を示す概略斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ機構を示す概略断面図である。
【図12A】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ機構の開位置にある一組の分配ドアを示す概略平面図である。
【図12B】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ機構の閉位置にある一組の分配ドアを示す概略平面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ内の歯車機構を示す概略等角透視図である。
【図14A】本発明のさらに別の実施形態に係るアクチベータ機構の正面を示す概略等角図である。
【図14B】本発明のさらに別の実施形態に係るアクチベータ機構の背面を示す概略等角図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る図14Aと14Bに示したアクチベータ機構の正面を示す概略等角透視図である。
【図16A】本発明のさらに別の実施形態に係るアクチベータ機構を示す概略断面図である。
【図16B】本発明の一実施形態に係る図16Aに示したラベルを活性化するアクチベータ機構を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、ライナーフリーラベルのアクチベータ100のシステム平面図を示している。アクチベータ100には、貯留槽/カートリッジ102、ポンプ104、チェックバルブ106、加圧チャンバ108、液体バルブ110、アプリケータ112、およびアクチベータ制御システム114が含まれる。図1に示すように、アクチベータ100内にある各部品は、(アクチベータ制御システム114を除く)少なくとも1個の他の部品に流体連通可能に接続される。流体を輸送し、各端部での封止接続を可能にするのに適した何らかの導管によって、流体接続がなされる。何らかの導管とは、例えば、アクチベータのハウジングなどの他の構造中に形成または機械加工された柔軟なチューブまたはチャンネルのことである。形状を一定に保つために、ステンレス綱(または、高密度ポリエチレン(HDPE)、他の硬質プラスチック、特定の他の金属類などの錆耐性を有し堅固な他の材料)を用いて、予期せぬ圧力変化が生じる危険性を低減することもできる。アクチベータ制御システム114は、以下の部品および/または関連するセンサの1または全ての組み合わせと電気的に接続される。以下の部品とは、ポンプ104、加圧チャンバ108、液体バルブ110、貯留槽102、およびアプリケータ112のことである。これらの部品の特定の構造と機能は、以下でさらに詳細に説明される。
【0030】
図2は、感熱プリンタ、インクジェットプリンタ、レーザプリンタなどのプリンタ116に接続されるライナーフリーラベルのアクチベータ100の一実施形態を示している。アクチベータ100には、ハウジング118と貯留槽/カートリッジ102が含まれる。アクチベータ100の追加の部品は、以下の図面に示される。アクチベータ100は、プリンタ以外の他の装置、例えば、下流にあるラベルアプリケータおよび/または上流にあるラベル供給システムに接続されてもよい。他の装置によって、動力、制御信号、および/または、ラベル供給システムを得ることができる。ラベル供給システムは、プリンタによって得られ、アクチベータ100と相互に連結するのに適したシステムに類似している。
【0031】
プリンタ116を出たラベルが、ラベル経路に沿ってハウジング118内に入るように、ハウジング118をプリンタ116に取り付けてもよい。プリンタ116を自然に延長したように見せるために、ハウジング118は、プリンタ116の形態および/または外形を補完するように形成されてもよい。図2に示したように、ハウジング118によって、密閉空間が画定されるが、ハウジング118は、アクチベータの部品をハウジングの表面に取り付けることができる全ての形態、例えば、図3Aに壁部として示したハウジング118’などの形態を取ることもできる。
【0032】
この実施形態では、ハウジング118の一部に、カートリッジ102を収容するチャンバが形成される。チャンバには、ドック120が形成される。ドック120は、カートリッジ102を堅固に保持するように構成され、特定の嵌合表面と一体型の流体接続部またはポートを備える。ドック120は、1または複数個の、舌部と溝からなるシステムなどの滑り面を含んでもよい。舌部と溝からなるシステムにおいて、1または複数個の舌部122aは、ドック120の側面に配置され、嵌合溝122bは、カートリッジ102の側面に形成される。密に滑り嵌めされるために、舌部122aと溝122bは、密着する大きさを有する。これらに代わる位置決めおよび/または固定方法が実行されてもよく、本発明の範囲内において、クリップ、ねじ接続、ラッチ、磁石、または取り付けに適した何らかの他の固定手段などが考えられる。固定手段は、アクチベータ100が脱落したり、転倒したり、あるいはこれ以外にアクチベータ100にガタツキが生じた場合であっても、カートリッジ102を、ドック120内に、確実に堅固に据え付け続けるのに役立つ。
【0033】
ドック120には、カートリッジ出口126と密に接合するように構成された入口124が含まれていて、カートリッジ102とドック120の間に流体シールが形成される。カートリッジ102がドック120内に堅固に取り付けられると、カートリッジ102内の活性化流体を、漏れたり、滴ったり、他のロスを生じずに、アクチベータ100内にある他の部品に注入できる。
【0034】
カートリッジ102は、活性化溶媒を収容するように構成される。カートリッジ102は、流体を収容し、ドック120に嵌合するように構成されていれば、どんな形や大きさであってもよい。別の実施形態では、カートリッジ102とドック120を、ハウジング118内に永久的に据え付けられる貯留槽、あるいはハウジング118と一体に形成される貯留槽で置き換えることができる。カートリッジとラベルを消耗型のセットまたはキットとして効果的に包装し販売できるように、例えば、カートリッジ102をラベルのロールの中央部にある窪んだ空間内に適合する大きさにして、輸送を考慮して、カートリッジ102の追加の形態を決定することもできる。各カートリッジ102は、この装置と組み合わされるラベルの少なくとも1ロールを完全に活性化する量の活性化溶媒を含む大きさ有してもよい。これにより、消費者は、必要に応じて、正確かつ繰り返し可能な量の活性化溶媒をアクチベータ100に簡単に再供給できる。カートリッジ102は、(以下で説明するように)ポンプ104と流体的に接触するのであれば、ハウジング118のどこに配置されてもよい。
【0035】
図3A〜3Cは、ハウジング118’とプリンタ116の間の接続の一実施形態を示している。ハウジング118’には大型の壁部130が含まれ、該大型の壁部には、大型の壁部130から実質的に垂直に延びる2枚の小型の壁部132またはフランジが備えられる。小型の壁部132には、ハウジング118’をプリンタ116に接続する接続構造134が含まれる。一実施形態では、接続構造134は、小型の壁部134とプリンタ116の窪みにある切削穴に接合するように設計された取り付けねじであってもよい。ハウジング118’をプリンタ116に固定できるいくつかの締結手段を追加して用いることができ、該締結手段には、半永久的な留め具(例えば、ナットとボルト、リベットなど)および着脱コネクタ(例えば、クランプ、バネ負荷型のボールベアリング、ピン接続など)が含まれる。
【0036】
壁面取り付け部品の概念に基づいて、図4A〜4Eは、ライナーフリーラベルのアクチベータ200の一実施形態を示している。ライナーフリーラベルのアクチベータ200には、ハウジング218、貯留槽(図示せず)、ポンプ204、アプリケータ212、アクチベータ制御システム214が含まれる。また、液体バルブ210、チェックバルブ206、加圧チャンバ208、および切断機構240を含む追加的な特徴も示されている。
【0037】
ハウジング218は、図3Aに示されたハウジング118’と同様のものであるが、取り付けフランジを備えていない。ハウジング218は、各部品をハウジングの側面に取り付けることができるように構成される。部品は、ねじ、リベット、または他の取り付け手段などの留め具によってハウジング218に取り付けられてもよい。図2に示したように、ハウジング218の代替的な形態は、前述されており、例えば、容器である。ハウジングには、ハウジングを通って移動するラベルを受け入れるように構成されたラベルスロット284が形成される。ラベルスロット284は、アプリケータ212がハウジング218に取り付けられる上方に配置でき、活性化される前に、ラベルがラベルスロット284を通過するように配置できるので、ラベルの粘着部分がラベルスロット284に接触することはない。
【0038】
ポンプ204は、ポンプ入口250を介して、貯留槽(例えば、カートリッジ)に流体連通可能に接続される。ポンプ204は、アクチベータ200内の活性化液体を加圧し、貯留槽から活性化溶媒を抜き取って吸引するために用いられる。ポンプ204は、容量型ポンプを含む、多くの異なる種類のポンプのうちの一つであってもよい。容量型ポンプは、自己呼び水機能を有し、加圧された媒体が液体またはガスのいずれであっても、流量を維持できる。渦巻きポンプを用いることもできるが、該ポンプは、一般に、特定の呼び水シーケンス、より大きな動力を必要とし、ライン中にガスが存在すると、運転が停止する。自己呼び水機能、または呼び水の問題を適切に排除するメカニズムを有するポンプであれば好ましいが、どんなポンプでも使用できる。また、ポンプは、所定の流量において、特定の圧力を維持できる必要がある。流速は、活性化溶媒の塗布厚さ、ラベル速度、およびラベル幅の関数で表せるので、用途が異なれば、要求も異なる。流速は以下の等式を用いて計算できる。
流速(mL/min)=[厚さ(mils)*ラベル速度(in/sec)*ラベル幅(in)*60sec/min]/[0.06102in3/mL*1000mils/in]
【0039】
典型的な工業パラメータに基づくと、約100mL/min(0.75mils、15in/sec、9in)と約0.14mL/min(0.15mils、2in/sec、0.5in)の間の流速が予想されるが、より広範な流速を扱うこともできる。流速の違いに応じて適切な圧力を決定することは難しいが、要求される圧力は、以下の等式を用いて推定できる。
圧力(psi)=0.136*流速(mL/min)+1.93
【0040】
この等式に基づくと、予想される高流速を維持するために、約15psiの圧力が必要になり、予想される低流速を維持するために、約1.9psiの圧力が必要になる。
【0041】
チェックバルブ206は、ポンプ出口252とチェックバルブ入口254を介して、ポンプ204に流体連通可能に接続される。チェックバルブ206に、一方向、つまり、貯留槽とポンプ204の下流方向への流れだけを許可する多くの異なる種類のうちの一つ、例えば、(カリフォルニア州のモーガンヒルにある)スマート・プロダクツから入手可能な#301チェックバルブを用いてもよい。別の実施形態では、チェックバルブ206は、柔軟なチューブ内に挿入されてもよく、例えば、(コネチカット州のウエストブルックにある)ザ・リー・カンパニーから入手可能な流量制御装置であってもよい。該流量制御装置は、前述したチェックバルブよりも小型である。
【0042】
加圧チャンバ208は、チェックバルブ出口256と加圧チャンバ入口258を介して、チェックバルブ206に流体連通可能に接続される。ポンプ204を駆動および停止したときに、ポンプによって操作圧力まで圧を上昇させ、操作圧力から圧を下降させる必要があるので、ポンプ204を全圧力で全時間運転し続ける必要がないように、瞬時に活性化を行うために、加圧チャンバ208によってアクチベータ200内の圧力は維持される。一方で、加圧チャンバ208に保持された加圧流体を、必要に応じて使用することもできる。
【0043】
加圧チャンバ208の一実施形態を図5に示した。小型化のために、加圧チャンバ208は、実質的に矩形をなして、直立されていてもよい。この実施形態の加圧チャンバ208は、下方において流体体積を維持し、上方においてガス体積を可変にするように構成できる。加圧チャンバ入口258は、加圧チャンバ208の一側面に配置される。加圧チャンバ出口260は、加圧チャンバ入口258から離れた加圧チャンバ208の反対の側面に配置される。また、加圧チャンバ208からの流体の流れを促進するために、加圧チャンバ出口260は、加圧チャンバ入口258よりも低い位置に配置される。流体体積が所定のレベルを下回っているか否かを検出するために、流体センサ262が、加圧チャンバ出口260の上方に配置されてもよい。エアバルブ264は、加圧チャンバ208の上面に配置され、自動で開いて、系内の過剰の空気を放出できる。
【0044】
アプリケータ212の上流にある液体バルブ210が閉じられると、加圧チャンバ208内に注入される流体によって、加圧チャンバ208内の流体の体積が増加し、ガス体積が圧縮されて、加圧チャンバ内の圧力が上昇する。液体バルブ210が開けられると、加圧されたガス体積が、平衡体積に戻ろうとして全表面を押圧して、流体が加圧チャンバ出口260からアプリケータ212まで強制的に排出される。チャンバ208内の系の圧力および/または流体レベルが所定の値を下回るまで低下した場合、チャンバ208を再度満たすために、制御システム214によってポンプ204が駆動される。
【0045】
加圧チャンバの代替の実施形態には、弾性壁面を備える所定長さのチューブまたは他の構造が含まれてもよい。チューブ内が加圧されると、壁の弾性によって、チューブは大径まで伸びることができる。バルブが開くと、チューブが平衡となる径まで収縮して、流体が駆動される。別の実施形態では、加圧チャンバには、流体の垂直カラムが含まれてもよい。該垂直カラムは、流体が加えられて液体バルブが閉じられているときに持ち上げられて、流体のカラム内に保存された位置エネルギーを増加させる。液体バルブが開かれると、増加した位置エネルギーによって、アプリケータを一時的に運転するのに十分な流れが得られる。
【0046】
実施形態に示された液体バルブ210は、液体バルブ入口266と加圧チャンバ出口260を介して、加圧チャンバ208に流体連通可能に接続される。液体バルブ210は、加圧チャンバ208からアプリケータ212に送る時に流体を調節する。一実施形態では、液体バルブ210は、一般的な閉型のソレノイドバルブであるが、流体の流れを制御できるなら、どんなバルブでも用いることができる(例えば、所定長さの柔軟なチューブを選択的に阻むように設計されたピンチバルブ)。液体バルブ210を用いたアクチベータ200の実施形態では、液体バルブ210の状態(開または閉)によって、アクチベータ200が運転しているか否かが決定される(つまり、開状態のときには運転していて、閉状態のときには運転していない)。
【0047】
アプリケータ212は、液体バルブ出口268とアプリケータ入口270を介して、液体バルブ210に流体連通可能に接続される。一実施形態では、アプリケータ212は、実質的に円筒形であり、小型であって、均等間隔で配置された一連の放出開口272(例えば、スプレーバー)を備える。アプリケータ212は、基本的に、少なくとも1個の放出開口272を活性化位置に向けることが可能であれば、どんな形状であってもよいが、放出開口を通り過ぎるラベルの接着剤層に均一な噴霧パターンを形成するために、テーパ状の断面積または種々の大きさの開口を有してもよい。アプリケータ212は、ラベルが通過すると、溶媒が噴霧されるラベル経路の活性化領域の近くに配置される。比較的大量で、流れの遅い流体を採取し、該流体を流れを高速で集中した流れ(つまり、液体ジェット)に変えることによって、放出開口272は、ノズルとして機能する。放出開口272は、活性化位置に近接して、つまり、集中した正確な液体ジェットを十分に生成するほど近くであるが、ラベルとの物理的な接触を十分に避けるだけ離れていて、噴霧パターンを発生できるように配置される。代替の実施形態では、加圧された活性化溶媒を活性化領域に、典型的にはフラットファンパターンで噴霧するために、単一の開口ノズルが用いられる。
【0048】
放出開口272は、流速を最終的に決定する要素であり、放出開口272によって、ラベル上での所望の活性化溶媒の塗布厚さが決まる。この塗布厚さで溶媒を塗布することは、ラベルの接着剤層を活性化するときに重要なステップである。溶媒の塗布厚さは、以下の等式を用いて決定できる。
厚さ(mils)=[流速(mL/min)*0.06102in3/mL*1000mils/in]/[ラベル速度(in/sec)*ラベル幅(in*60秒/分]
【0049】
該等式から分かるように、流速、ラベル速度、およびラベル幅は厚さに直接的に影響を及ぼす。ラベル速度とラベル幅の両者は、ラベルプリンタまたはアクチベータの上流にある他の装置によって決まる。これらの各変数は、各プリンタ、ラベルディスペンサなどについて固有の値であってもよく、あるいは変化させることもできる。固定型の装置を想定すると、所望の塗布厚さを得るときに、これでは、残りの変数として流速を放置したままになる。我々は、以下の等式を用いて、アプリケータ212のマニホールド内にあるノズルの直径とノズルの数に流速を関連付けて、流速についてさらに調べた。
流速新(mL/min)=流速旧*(#ノズル新/#ノズル旧)*(直径新2/直径旧2)
【0050】
この式によって、公知の構成(「旧」と記載)は、理想的な予想(「新」と記載)に関連付けられる。直径が42ミクロンである20個のノズルを備えたノズルマニホールドを用いて収集した実験データによって、ノズルの流速が9.733mL/minであることが分かった。この情報から、新たに予想される流速についての等式は以下のようになる。
流速新=9.733(mL/min)/[20*422(μ)]*#ノズル新*直径新2(μ)
【0051】
この等式によって、系内の圧力は一定であると推定される。もっとも、系の圧力とノズルの面積には、動的な関係がある(つまり、ノズルの面積が増加すると、大きなノズルによって圧力の大部分が失われるので、圧力は低下するなど)。該等式によって、いくつかの有用な近似式が得られる。
【0052】
一連のノズルは、上記の式に基づいて、流速、圧力、噴射の質についての実験テストを実行するように選ばれた。溶媒の厚さは、典型的には約0.3〜0.5ミルの間にあるが、この範囲は、約0.15〜0.75まで、あるいはさらに広く拡張できる。塗布厚さは、活性化されたラベルの接着品質に影響を及ぼすものであり、段ボールまたはラベルを取り付ける他の基板に取り付けるときの要求の違いに応じて変化させることができる。この範囲は、段ボール製の出荷ラベルの外側の領域にあるラベル、例えば、ガラス瓶のラベルの要求に見合うように、さらに拡張される。
【0053】
制御システム214は、ポンプ204、エアバルブ264、液体バルブ210、貯留槽202、アプリケータ212、および関連するシステムのセンサのいくつか、または全てを制御または監視するように備えられる。ポンプ204が運転状態にあるときに、制御システム214は、加圧チャンバ208内の圧力に基づいて制御を行う。図6に示すように、圧力センサ274は、加圧チャンバ208内の圧力を測定するように使用できる。一実施形態では、システム内のこの部分の圧力を監視するために、圧力センサ274は、加圧チャンバ208と液体バルブ210の間の接続において「T」状に配置されてもよい。制御システム214は、実際の圧力を事前に設定された操作圧力範囲と比較して、圧力が低すぎた場合にポンプ204を始動する。そして、系の圧力が圧力範囲の上限を上回った場合、制御システムは、ポンプ214を停止する。他の実施形態では、流体センサ262は、単独で、あるいは圧力センサ274と組み合わされて、ポンプ204の運転を制御するように使用できる。流体センサ262が、流体の体積が低下し過ぎていることを検出すると、制御システム214は、ポンプ204を起動して、流体の体積を上昇させる。別の実施形態では、センサは、加圧チャンバ208のガス体積中に配置されてもよい。ガス体積が上昇し過ぎたり、ガス圧力が低下し過ぎた場合、制御システム214は、ポンプ204を再度起動して、所望の圧力または体積に達するまで運転させる。
【0054】
加圧チャンバ208内のガスの体積を調節するために、エアバルブ264が、制御システム214によって、手動、受動、あるいは自動のいずれかで制御されてもよい。溶媒カートリッジが交換される度に、追加のガスが、加圧チャンバ208内に意図せずに導入される場合がある。ガスの体積が大きすぎると、加圧チャンバ208は、適宜動作を停止する(例えば、ポンプ204が頻繁に循環し過ぎる可能性がある)。一実施形態では、加圧チャンバ208内の流体の体積のレベルを検出するために、流体センサ262を使用してもよい。流体の体積が低下し過ぎると、系の圧力が範囲内に収まっている場合であっても、流体センサ262は、流体の体積が所望のレベルに回復するまでエアバルブ264を開くように、信号を制御システム214に送る。このとき、エアバルブ264は閉じている。これに代えて、例えば、エラーライトを点灯して、またはエラーコードまたはメッセージを表示するなどして、使用者が、バルブを手動で開けて、空気を系から抜き出すようにしてもよい。
【0055】
流体バルブ210は、アプリケータ212への流れを許可したり妨げたりするように制御され、それによって、活性化が許可されたり許可されなかったりする。液体バルブ210は、粘着性にされるラベルが活性化領域内にあるときは常時開かれ、ラベルが粘着性になったら閉じられる必要がある。一実施形態では、活性化を開始する信号は、上流側の装置からの信号に基づいていてもよい。プリンタの場合、制御システム214とプリンタの電気的な制御システムの間は、電気的に接続される。制御システム214は、ラベルがラベル経路の特定の位置にあることを表すプリンタの制御システムからの信号を処理できる。また、制御システム214は、ラベルがプリンタ内のラベル経路中の位置から活性化領域まで移動したら既知の遅延の後で開くように、液体バルブ210に信号を送り、さらに、液体バルブ210を開く処理と活性化領域で噴霧を開始する処理の間の既知の遅延を補償する。また、制御システム214は、活性化領域を通り過ぎるラベルの長さと速度に基づいて開いた後に、ある時間増分で閉じるように、液体バルブ210に信号を送る。代替の実施形態では、ラベルの存在(またはラベルの端部の通過)を検出するために、活性化位置において、1または複数個のセンサを使用してもよく、これにより、制御システム214で実行しなければならない遅延の計算の必要性を減じたり、省略できる。他の代替の実施形態では、他の部品間において、プラテンモータの回転またはプリンタの切断機の発火などの上流での物理作用を監視するために、1または複数個のセンサを使用してもよい。
【0056】
貯留槽がカートリッジであるアクチベータ200の実施形態では、カートリッジ内の液体のレベルを監視するために、カートリッジをドック120と制御システム214に、機械的および/または電気的に結合できる。別の実施形態では、カートリッジの有無によらず、貯留槽内に液体レベルセンサを使用できる。その代わりに、あるいは追加的に、貯留槽から流れてきた流体の量を監視するために、貯留槽の外側に流量計を用いてもよい。貯留槽内の流体のレベルが低いと検出された場合、制御システム214は、サイレンブザーまたはLEDなどの何らかの音声および/または視覚インターフェースを介して、貯留槽の流体の残量が少なくなっていることを使用者に知らせる信号を送ることができる。
【0057】
流体を実質的に瞬時かつ確実に活性化位置に運搬するために、アプリケータ212に、活性化位置に噴霧するのに十分なレベルの流体がアプリケータ212内に存在するか否かを検出するセンサが含まれもよい。流体が十分でなければ、制御システム214によって、液体バルブ210が短時間開かれて、アプリケータ212を満たすことができる。
【0058】
未切断のラベルストックまたは他の媒体ために、本発明の実施形態に切断機構240が含まれてもよい。切断機構240は、ラベル経路に沿って、典型的には、アプリケータ212内の活性化位置の前に配置される。媒体は切断機構240を通って、活性化位置に入る前に切断された後、ラベルを活性化するアプリケータ212を通り過ぎる。切断機構240は、制御システム214で制御されて、媒体を何らかの所望の寸法に切断する。活性化前に媒体を切断することによって、予期しない露出が原因となって、切断機構240が粘着性を帯びる影響や、切断機構240に他の有害な影響が及ぼされる危険性が少なくなる。一実施形態では、切断機構は、(ドイツ連邦共和国のアルディンガー)から入手可能な4インチの「L」型切断機である。
【0059】
図7は、ライナーフリーラベルのアクチベータ200を操作する方法の一つについて、詳細なフローチャートを示している。第1に、プリンタまたはプリンタのラベル経路に沿った好適な結合機構を有する他の装置に、アクチベータ200を物理的に取り付ける(ステップ280)。次に、アクチベータ制御システム214をプリンタ制御システムに接続する(ステップ281)。言うまでもないが、物理的または電気的な接続が同時に生じる。貯留槽202を溶媒で事前に満たしておく、あるいは、溶媒で満たして(ステップ282)、カートリッジを挿入する、あるいは、事前に挿入しておく。この時点で、液体バルブを閉じる(ステップ283)。ポンプ204を駆動して(ステップ284)、まず流体システムを加圧し、そして加圧チャンバ208内が最適な圧力に達した時に、ポンプを停止する(ステップ285)。次に、アプリケータ212内の流体の量が十分かどうかを、制御システム214で検出する(ステップ286)。流体の量が十分でなければ、液体バルブ210を開けて、アプリケータ212を満たし、そしてアプリケータ212を満たしたら、液体バルブ210を閉じる(ステップ287)。ラベルを印刷する(ステップ288)とき、ラベルの位置を検出し(ステップ289)、ラベルが活性化領域に入るまでの時間遅延を計算する(ステップ290)。ラベルが活性化領域に入ると同時に、ラベルの先端に噴霧されるように、遅延時間の終わりに、液体バルブ210を適当な時間開ける(ステップ291)。ラベルの後端が活性化領域を離れると同時に、液体バルブ210を閉じて、噴霧を停止する(ステップ293)。次に、制御システム214によって、別のラベルを活性化するか否かを決定する(ステップ293)。別のラベルが印刷されていたり、ラベル経路に沿って到着している場合、制御システム214は、加圧チャンバ208内の圧力が十分か否かを検出する。圧力が十分でなければ、ポンプが駆動され(ステップ284)、工程がこの時点から再開される。圧力が十分であれば、制御システム214によって、アプリケータ212内の流体が十分か否かが検出され(ステップ286)、工程がここから再開される。別のラベルが印刷されていなかったり、ラベル経路に沿って到達していない場合、アクチベータと同様に、プリンタは停止される(ステップ295)。
【0060】
図8Aと8Bは、独立型のライナーフリーラベルのアクチベータ300を示している。独立型のライナーフリーラベルのアクチベータ300には、アクチベータのサブアッセンブリ301とラベル移動する機械的または他のシステム380が含まれる。
【0061】
アクチベータのサブアッセンブリ301は、一般に、上述した多くの部品、例えば、ハウジング、貯留槽、ポンプ、アプリケータ、及びアプリケータ制御システムを含む。チェックバルブ、加圧チャンバ、液体バルブ、及び切断機構などの他の上述した部品が、アクチベータのアブアッセンブリ301に含まれてもよい。一実施形態では、アクチベータのサブアッセンブリ301が、カバー382内に収容されてもよい。一実施形態では、カバー382は、実質的に矩形であってもよいが、前記部品を覆うのに適していれば、どんな形態でも使用できる。カバー382には、ラベルスロット384が形成される。ラベルスロット384は、該ラベルスロットを通って移動するラベルを受け入れるように構成され、該ラベルスロット384によって、ラベルが活性化される活性化位置が決定される。一実施形態では、アクチベータのサブアッセンブリ301は、安定させるために、重さのある台板386に取り付けられる。
【0062】
アクチベータ制御システムなどのアクチベータのサブアッセンブリ301の部品は、プリンタあるいは制御信号または他の情報用の他の上流側の装置に依存するものであり、代わりに、アクチベータ300内から関連する情報を得る必要がある。一実施形態では、光学センサ381を用いて、ラベルが活性化位置にあるときを検出する。光学センサ381は、システム380の直前または直後に配置できる。これに代えて、システム内のラベルの大きさと位置をマップする、より複雑なシステムを用いて、アプリケータを運転する必要があるときを決定してもよい。
【0063】
ラベルを移動するシステム380は、台板386に取り付けられてもよいし、あるいは、カバー382に取り付けたり、カバー382内に組み込むこともできる。ラベル移動システム380は、ラベルを受け入れ、アクチベータのサブアッセンブリ301を通ってラベルを移動し、活性化されたラベルをスロット384の外部に分配するように構成される。アクチベータのサブアッセンブリ301の上流にシステム300を配置すれば、システム380は、活性化された接着剤に曝されない。システム380の原動機は、モータ388であってもよい。モータ388に動力を供給する動力源とアクチベータのサブアッセンブリ301に接続するために、動力接続部を備えることもできる。動力接続部は、種々の形態のうちのいずれを取ってもよいが、アメリカ合衆国での典型的な動力接続部には、コンセントからの120Vの交流電源の電流を変換する12Vの直流電源用アダプタが含まれてもよい。一実施形態では、ラベル移動機構380は、一組の歯車または摩擦駆動型のピンチローラである。カバー382のいずれの端部にも接触させずに、ラベルスロット384を通してラベルを移動するために、ピンチローラはラベルスロット384に一直線に配置される。別の実施形態では、プリンタ内にあるプラテンローラと静止印刷ヘッドに類似した構成を用いて、システムを介して、ラベルを前方と後方に供給してもよい。システム380は、安定かつ十分にラベルを活性化できるあらゆる速度で運転できる。
【0064】
本発明の別の態様は、ライナーフリーラベルの製造方法に関する。図9は、溶媒感受性の3層からなるライナーフリーラベル(または溶媒感受性の接着シート)490の断面図を示している。当業者に明らかなように、他の層を用いることもできる。ライナーフリーラベル490には、感熱性の色形成層(つまり、熱印刷可能な層)492が含まれ、該感熱性の色形成層は、支持体(ラベル紙)494の表面に形成される。支持体494の裏面には、溶媒感受性の接着剤層496が形成される。これらの層は、異なる材料で形成できる。印刷可能な層492は、事前に印刷されていても、画像が変化するものであっても、あるいは白紙であってもよい。
【0065】
溶媒感受性の接着剤層496は、溶媒感受性の接着剤層496が活性化されると、溶媒感受性の接着剤層496によって、圧力感受性の接着に似た結合が形成されるのに十分な量の溶媒感受性の接着剤を含む必要がある。溶媒感受性の接着シート490は、ラベルプリンタおよび溶媒活性化装置を通過するのに適していれば、どんな幅、長さ、および厚さでも形成できる。例えば、幅は、約0.25インチ〜約6インチ以上であり、長さは、約0.5インチ〜8インチ以上であり、厚さは、約0.0015インチ〜0.015である。溶媒感受性の接着剤層496の厚さは、0.0005インチ〜0.005インチであってもよい。支持体494の厚さは、約0.0005インチ〜0.005インチであってもよい。印刷可能な層492の厚さは、約0.0005インチ〜0.005インチであってもよい。
【0066】
支持体494は、重量が約77〜82グラム/平方メートルの感熱紙などの市販されているものである。もっとも、これらに限定される訳ではないが、他の支持体の多数には、天然および合成織物、熱転写紙、プラスチック製の支持体、鋼鉄、プラスチック、再生紙、タイベック(登録商標)、段ボール、板紙が含まれ、該他の多数の支持体を塗布することもできる。支持体494の重量は、少なくとも約30グラム/平方メートル〜約300グラム/平方メートル以下である。支持体494は、無線周波数認識(RFID)装置または他の電子チップを備えてもよい。これらは、支持体494中、または支持体494と印刷可能な層492の間、または支持体494と接着剤層496の間に組み込まれる。直接熱を加える場合、重量が約82グラム/平方メートルであり、カリパスでの測定値が約3.3ミル/マイクロメートルである熱で活性化される紙を使用できる。この品質の紙は、(アメリカ合衆国のウィスコンシン州のアップルトンにある)アップルトンから、商品名675−Wavex(登録商標)400−3.3として市販されているトップコートされた黒色の画像用製品である。
【0067】
溶媒感受性の接着剤層496を調製する方法の一つとして、溶媒感受性であって、選択的に接着性を有するポリマーと他の添加剤が含まれる溶媒感受性の液体溶液を作成し、支持体494に塗布して乾燥することがある。該溶液は、乾燥固形分と溶媒系を組み合わせたものである。これらに限定される訳ではないが、この組み合わせには、割合の異なるポリマー、天然接着剤、合成接着剤、及び粘着付与剤などに加え、これらを組み合わせたものが含まれてもよい。
【0068】
一実施形態では、乾燥固形分には、約50%(重量基準)より多くのポリビニルアルコール(PVOH)が含まれ、必要に応じて、他の水溶性の熱可塑性ポリマー接着剤が含まれる。これらに限定される訳ではないが、水溶性の熱可塑性ポリマーとは、例えば、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリクロロプレン、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせのことである。液相溶媒系の他の実施形態には、約90%(重量基準)より多くの水が含まれ、液体の残部には、必要に応じて、溶媒が含まれる。これらに限定される訳ではないが、溶媒は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及びこれらの組み合わせなどである。溶液は、乾燥固形分と溶媒系を混合して作成される。種々の溶液には、上述の溶媒系に溶解された約10%〜約60%(重量基準)の固体が含まれるが、この範囲を超えて、固体を含んでもよい。
【0069】
接着ラベルの一実施形態は、ポリビニルアルコール(PVOH)の脱水層からなる。PVOHの好適な平均分子量は、約30,000以上で約50,000以下であり、PVOHは、約87%以上かつ約90%以下が加水分解されている。この組成のものは、(ミズーリ州のセントルイスにある)シグマアルドリッチを含む、多数の製造業者から市販されている。PVOHは、溶液状態で基板に塗布される。該溶液は、約50重量%が水であり、残りの約50%がPVOHまたは乾燥処理を促進する他の溶媒である。これらに限定される訳ではないが、他の溶媒には、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及び/またはジメチルホルムアミド(DMF)が含まれる。有機溶媒は揮発性が高いので、この場合において特に有用である。
【0070】
代替的な実施形態では、接着剤が、PVOHと他の水溶性の熱可塑性ポリマー接着剤との共重合体混合物から構成されてもよい。これらに限定される訳ではないが、前記水溶性の熱可塑性ポリマーには、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリクロロプレン、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせが含まれる。該混合物は、乾燥重量基準で、約50%以上〜約98%以下のPVOHを含んでもよい。化学組成の残りの約2%〜約50%は、上述の熱可塑性の接着剤ポリマーから構成できる。接着剤混合物の約0.1%以上かつ約12%以下には、(必須ではないが、典型的には熱硬化性である)エラストマーと粘着付与剤が含まれてもよい。これらに限定される訳ではないが、利用可能なエラストマーには、ポリアクリルゴム、フルオロエラストマー類、ペルフルオロエラストマー類、及びこれらの組み合わせが含まれる。
【0071】
種々の方法を用いて、ラベル紙494として使用される紙または他の支持体上に、粘性液体を塗布してもよい。上述の溶媒感受性の接着剤層496を塗布するのに用いる方法の一つに、逆グラビア塗布法がある。溶媒感受性の接着剤層496を所望の支持体494に塗布するために、ナイフオーバーロール、エアナイフ、ディファレンシャルダイレクトグラビア、オフセットグラビア、及び代わりに他の塗布法を使用してもよい。塗布重量の一例は、約13グラム/平方メートルであるが、この塗布重量は、約5グラム/平方メートル以下〜約40グラム/平方メートル以上の範囲で変えることができる。この塗布重量は、溶媒感受性の接着剤層496が乾燥されて、非接着状態になった後に測定される。
【0072】
ある態様において、溶媒感受性の接着剤層496が、溶媒感受性の接着剤層496に塗布される溶媒で活性化された後だけ、溶媒感受性の接着剤層496が、圧感受性の接着剤(PSA)を模して形成されるので、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490の粘着性は強くなる。
【0073】
他の接着特性を模するように、塗布重量を変えてもよい。これに代えて、または追加的に、接着特性に影響を及ぼすように、液体に対する固体の比率を変えることもできる。同様の影響を及ぼすように、乾燥固体混合物の含有量を変えることもできる。
【実施例】
【0074】
接着性を試験するために、上述の教示と以下の詳細な説明にしたがって、一連の溶媒感受性の接着性ライナーフリーラベル490を準備した。全ての試験用サンプルは、試験前に少なくとも24時間、73±3°F、相対湿度50±5%の条件で調整された。上述の実施形態に従って、溶媒感受性の接着剤層496は、感熱紙上に、平方メートルあたり77グラム塗布された。各サンプルの溶媒感受性の接着剤層496は、(1)固有の割合であるが、上述した好適な割合の範囲内で乾燥固形分を有して調製されるとともに、(2)先に列挙した好適な塗布法とは異なる塗布法を用いて塗布された。
【0075】
第1のサンプル(サンプル1)は、塗布器具として24THグラビアシリンダを使用したグラビア法を用いて、18%の固形分を含む液体溶液で塗布された。第2のサンプル(サンプル2)は、ナイフオーバーロール法を用いて、22%の固形分を含む液体溶液で塗布された。第3のサンプル(サンプル3)は、修正ナイフオーバーロール法を用いて、20%の固形分を含む液体溶液で塗布された。
【0076】
前記サンプルは、各試験方法で要求されるように、1インチ幅の小片に切断された。これらの結果を表1、2、及び3にまとめた。表1および2は、引き剥がし粘着力の結果を示している。引き剥がし粘着力は、修正ASTM D3330の方法Fに従って、試験された。前記修正には、貼付時間60秒での試験と貼付時間60分での試験が含まれる。貼付時間とは、活性化されたラベルが基板と接触する時間の量のことである。貼付時間には、活性化と基板への取り付けの間に経過する時間は含まれない。
【0077】
溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490の溶媒感受性の接着剤層496のサンプルは、取り付けられる直前に、手動式の噴霧ノズルから噴霧された脱イオン水によって活性化された。試験プロトコルごとに、サンプルは、本発明の方法に従って、4と1/2ポンドのゴムで被覆されたローラを用いて、24インチ/分の速度で標準的なステンレス綱または段ボールの基板に取り付けられた。その後、サンプルは、貼付時間60秒または60分で、角度90°で前記基板から引き剥がされた。剥離に必要な力を測定し、平均し、欠陥の形態に注目した。各サンプルについて3個の複製物が試験された。表1は、ステンレス綱で実施された試験から得られた結果を示していて、表2は、段ボールで実施された試験から得られた結果を示している。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
引き剥がし粘着試験に加えて、動的剪断試験を実施した。動的剪断は、(オハイオ州メンターにある)ケミインストルメント社から入手可能なDS−1000動的剪断試験機を用いて、修正ASTM 1002法で測定した。該方法の修正は、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルを基板に取り付ける前に、接着剤層を活性化することに直接関連する。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルは、前記ラベルの1インチ×1インチの表面を前記基板に接触させる方法で調製された。静的剪断試験を実施するために、これらのサンプルは、必要に応じて、ASTM D3654によって調製された。
【0081】
1インチ×1インチの接触表面積を有する接着サンプルは、ステンレス綱の基板に取り付けられ、5分間貼付された。次に、試験サンプルは、基板の面内において、毎分約0.05インチの速度で引き剥がされた。サンプルを分離または破壊するのに必要な最大の力を記録し、欠陥の形態に注目した。各サンプルについて3個の複製物を試験した。表3は、動的剪断試験の結果をまとめている。
【0082】
【表3】
【0083】
先の教示と上述した方法に従って調製した溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490のサンプルに実施した引き剥がし粘着および動的剪断試験に加えて、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルのサンプルに実施したと同じ引き剥がし粘着および動的剪断試験を、圧力感受性のライナーフリー接着ラベルのサンプル、例えば、(イリノイ州リンカンシャーにある)ゼブラテクノロジーから入手可能なZ−Perform 2000D Thermal Shipping Labelを用いて実施した。圧力感受性の接着ラベルのサンプルには、支持体、圧力感受性を有する接着層、及び剥離ライナーが含まれる。剥離ライナーは、試験基板に取り付ける直前に、圧力感受性の接着層から手動で剥離される。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルのサンプルついて上述したのと同じように、試験プロトコルに従って、前記サンプルは、試験基板に取り付けられ、試験基板から剥離された。圧力感受性の接着ラベルのサンプルは、本発明と圧力感受性の接着ラベルの既存の実施形態とを比較する手段として試験された。
【0084】
表4は、圧力感受性の接着ラベルのサンプルについて、ステンレス綱に対する90°での引き剥がし粘着力の試験結果をまとめたものである(サンプル番号は「比較対象」である)。
【0085】
【表4】
【0086】
表5は、圧力感受性の接着ラベルのサンプルについて、段ボールに対する90°での引き剥がし粘着力の試験結果をまとめたものである(サンプル番号は「比較対象」である)。
【0087】
【表5】
【0088】
表6は、圧力感受性の接着ラベルのサンプルについて、動的剪断試験の結果をまとめたものである(サンプル番号は「比較対象」である)。
【0089】
【表6】
【0090】
段ボール基板に対する引き剥がし粘着力の結果は、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490(サンプル1、サンプル2、サンプル3)の段ボールに対する引き剥がし粘着力が、市販の圧力感受性の接着ラベル(比較対象)の段ボールに対する引き剥がし粘着力の少なくとも2倍大きいことを示している。用途が異なれば、要求される引き剥がし粘着力は異なるので、これらの結果の意味は、商業的に大きい。例えば、段ボール基板に取り付けられる種々の情報またはバーコードラベルは、卸売業者、小売業者、製造業者などの小包郵便物業界及び物流及び流通業務などの商業用途でみられるようなものであり、出荷プロセスを通して、基板に対するラベルの接着力を保証するために、該ラベルには、大きな引き剥がし粘着力が要求される。他の商業用途、例えば、小売業者と卸売業者で使用される価格表示ラベルにおいては、ラベルを比較的簡単に剥離し交換できるように、該価格表示ラベルは、引き剥がし粘着力が小さいのが望ましい。
【0091】
さらなる試験では、溶媒感受性の接着剤層496を基板に接着するのにかかる時間に注目した。溶媒感受性の接着剤層496の追加の形態は、修正ASTM D3330の方法Fに従った改良型の引き剥がし粘着試験を用いて試験した。該修正には、種々の貼付時間で試験することが含まれる。逐次試験は貼付時間60秒で開始し、引き続き行った各試験は、さらに短い時間で行った。引き剥がしによって、欠陥の形態として、繊維引き裂けが生じなくなったときには、試験は終了していた。この試験の目的は、欠陥の形態として繊維引き裂けが生じるほど、十分強固に接着するのに必要な最小時間を測定することであった。他の修正には、段ボール基板で試験することが含まれる。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルの溶媒感受性の接着剤層のサンプルの全ては、取り付ける直前に、手動式の噴霧ノズルから脱イオン水を噴霧して活性化された。欠陥の形態として繊維引き裂けが生じる前に必要な最小時間の平均値として、結果を表7に示した。
【0092】
【表7】
【0093】
添加剤なしの配合Aよりも貼付時間が短いので、配合BとEをさらに調査・検討した。配合A、BおよびEを作成し、修正ASTM D3300の方法Fに従った引き剥がし粘着試験を用いて試験した。修正には、20秒の貼付時間後に、引き剥がし強さを試験することと、40秒の貼付時間後に、引き剥がし強さを試験することが含まれる。段ボール基板からラベルを引き剥がすのに必要な力の平均値として、結果を表8に示した。
【0094】
【表8】
【0095】
上記の試験では、使用可能な8個の異なる添加剤を用いて、種々の実施可能な接着配合を評価した。これらに限定される訳ではないが、代替品として、あるいは列挙された添加剤に添加して使用できる同様な添加剤、成分または賦形剤には、(ニュージャージー州のニューアークにある)クレイグ・アドヒーシブス・アンド・コーティングから入手可能なクレイグボンド3425BT、3425QT、及び3195W、(サウスカロライナ州のグリーンビルにある)レイノルド・カンパニーから入手可能なレインコ123−75、(オハイオ州にあるフランクリン・アドヒーシブス・アンド・ポリマーの)デュラセットRM、(インディアナ州のサウスベンドにある)ロイヤル・アドヒーシブス・アンド・シーランツから入手可能なロイヤル・プロダクツBR−5177及びBR−4227、(イリノイ州のシカゴにある)インダストリアル・アドヒーシブスから入手可能なボンドプラス347M、(オハイオ州のウィックリフにある)ルーブリゾール・コーポレーションから入手可能な他のカルボスパースK−700シリーズのポリマー系などの再湿性接着剤が含まれる。また、アルギネート類、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、及びキサンテン類などのガムと同様に、グリコール類などのグリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、他のグレードのPEGとPVP、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、CMCまたはEHECなどのセルロース種、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸以外の他の水溶性材料を、同様な方法で用いたり、代用したりすることもできる。
【0096】
試験結果が示すように、引き剥がし粘着強さは、溶媒感受性の接着剤層496について簡単に操作されるので、これらに限定される訳ではないが、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490と溶媒感受性の接着剤層496は、紙ラベル、熱活性型の紙ラベル、小包郵便物業界で使用されるラベル、卸売業者、小売業者、製造業者などの物流及び流通業務で使用されるラベル、バーコードラベル、可変情報ラベル、卸売業者及び小売業者の業務で使用される商品ラベル、商業的に印刷された製品(あるいは基本的な)ラベル、建造用接着剤、及び、これらに限定される訳ではないが、ワインラベルや飲料用ラベルなどのプラスチックまたはガラス基板に取り付けられるラベルを含む種々の商業分野で利用される。
【0097】
動的剪断の結果から、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル(サンプル1、サンプル2、サンプル3)の溶媒感受性の接着剤層496の切断力価は、少なくとも4000グラム/25平方ミリメートルであり、市販の圧力感受性の接着ラベル(比較対象)の値よりも大きいことが分かる。貼り間違えたラベルを、基板からラベルを引き剥がすことによって意図的に取り除くことができるので、適度な引き剥がし粘着強さを有し、剪断強度が高いことは、接着ラベルにとって望ましい特性である。もっとも、ラベルは、基板を滑ったり、基板から意図せずに剥がれ落ちたりしない。
【0098】
本発明の他の態様は、接着剤層を活性化するのに用いる溶媒に関する。接着剤を活性化するのに用いられる溶媒の一実施形態は、少なくとも約95重量%の水を含み、製品内の生物活性を妨げるために、残部の約5%は、1または複数種の殺生剤からなる。これらに限定される訳ではないが、殺生剤には、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)、フェニル石炭酸ナトリウム、ジイオドメチル−p−トリルスルホン、及びこれらの組み合わせが含まれてもよい。代替の実施形態では、溶媒には、対応する接着剤組成物に溶解し、これらに限定される訳ではないが、水、イソプロピルアルコール、エタノール、及びこれらの組み合わせを含む何らかの溶媒の混合物が含まれてもよい。
【0099】
いくつかの試験は、接着剤を基板に接着するのにかかる時間を低減することに重点を置いた。これを実現するために、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490に塗布する溶媒として、種々の非毒性の溶媒を試験した。これらの溶媒の大部分には、主として、他の溶媒の希釈混合または混和に用いる水が含まれていた。修正ASTM D3300の方法Fを実施した。修正には、逐次試験を実施すること、60秒の貼付時間で開始すること、及び引き続き行われる各試験の貼付時間を短縮することが含まれる。欠陥の形態として、繊維引き裂けが生じなくなったときには、試験は終了していた。この試験の目的は、欠陥の形態として繊維引き裂けが生じるほど、十分強固に接着するのに必要な最小時間を測定することであった。1種類の溶媒感受性の接着剤層496を全ての試験に用いた。溶媒の混合を変えて試験を行った。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490の溶媒感受性の接着剤層496のサンプルの全ては、取り付ける直前に、手動式の噴霧ノズルから噴霧される等体積の溶媒で活性化された。表9の結果は、欠陥の形態として、繊維引き裂きが生じる前に要する最小時間の平均値である。
【0100】
【表9】
【0101】
添加剤なしの溶媒配合Aと比べて、欠陥形態として繊維引き裂きを実現するのに要する貼付時間が短いので、溶媒配合F、GおよびIをさらに調査・検討した。これを実現するために、配合A、F,G及びIを作成し、修正ASTM D3300の方法Fに従った修正引き剥がし粘着試験を用いて試験した。修正には、貼付時間20秒後に、引き剥がし強さを試験することと、貼付時間40秒後に、引き剥がし強さを試験することが含まれる。段ボール基板からラベルを引き剥がすのに要する力の平均値として、表10に結果を示した。全ての試験は、接着剤配合Aを用いて実施した。
【0102】
【表10】
【0103】
活性化溶媒配合(溶媒配合A、F、G及びI)が配合の異なる接着剤層496(表11の接着剤配合A、A1、A2、B1、B2、B3、B4、及びB5)に及ぼす影響を十分に理解するため、上記と同様な方法を用いて、追加の実験を実施した。これを実現するため、上述のASTM D3330の方法Fに従った修正引き剥がし粘着試験を用いた。段ボール基板からラベルを引き剥がすのに要する力の平均値として、結果を示した。該平均値は、5つの試験に関する平均として得られた。溶媒配合A、F、G及びIはそれぞれ、接着剤配合A、A1、A2、B1、B2、B3、B4、またはB5を用いて形成された溶媒感受性の接着剤層496を活性化するために使用された。貼付時間20秒(Q)と貼付時間40秒(L)での結果を表12に示した。
【0104】
【表11】
【0105】
【表12】
【0106】
表9、10及び12にまとめた結果から、活性化溶媒を変えると、溶媒感受性の接着ラベル490の接着挙動に影響が及ぼされることが分かる。また、該結果から、溶媒及び共溶媒混合物の選択に基づいて、接着特性を調節できることが分かる。用途が異なると、要求される接着特性が異なるので、このことは商業上重要である。例えば、ある用途では、引き剥がし強度が弱い初期状態の後に、接着強度が顕著に増加する硬化期間が続くのが好ましく、この現象は、例えば、接着剤配合A2と溶媒配合Gを組み合わせると得られる。これにより、恒久的な接着結合が形成される前に、張り間違えたラベルを正確にはることができる。他の用途、例えば、自動組立、包装、および/または選別ラインを迅速に移動する基板にラベルを取り付けることが重要となる高スループットのラベル付けの例では、初期状態の引き剥がし強度の値が大きいと有利である。この引き剥がし強度は、例えば、接着剤配合B4と溶媒配合gを組み合わせると得られる。
【0107】
図10には、アクチベータ機構500の別の実施形態が示されている。アクチベータ機構500は、ラベルプリンタ516の端部に取り付けられ、ラベルプリンタ516に存在するラベルがアクチベータ機構500に進入するように並べられる。図10と11に示したように、アクチベータ機構500は、ハウジング518、ラベル移動または支持機構580、溶媒含有装置503、溶媒貯留槽502、活性化要素512、ファン機構550、分配ドア552、及び制御システム/回路基板514を備える。
【0108】
ハウジング518は、アクチベータ機構500の構成要素の全てを含むのに適した寸法を備える。ハウジング518は、溶媒感受性の接着シートが通過するのに十分な幅、例えば、約4〜6インチの幅を有する。ハウジング518の1つの表面には、移動機構580を収容する開口が形成される。移動機構580には、上部ローラ581と下部ローラ583が備えられ、該上部ローラと下部ローラの間に出口スロット584が形成される。上部ローラ581と下部ローラ583は十分に離れて、例えば、約0ミリメータ〜1ミリメータの10分の1の範囲で配置され、溶媒感受性の接着シートを上部ローラと下部ローラの間に案内するので、溶媒感受性の接着シートは上部ローラと下部ローラの間を通って移動できる。上部ローラ581と下部ローラ583は、両方のローラを確実に同一速度で回転させる歯車機構585(図13参照)で結合されて、アクチベータ機構500と出口スロット584を通って、溶媒感受性の接着シートを案内してもよい。出口スロット584は、ラベルプリンタ516または溶媒感受性の接着シートが存在する他の装置にあるスロットに合わせて配置されてもよい。これに代えて、このアクチベータ機構500は、独立型の構成で使用されてもよい。アクチベータ機構500、出口スロット584、上部ローラ581、及び下部ローラ583は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。
【0109】
図11は、ラベルの接着剤層に付ける溶媒の蒸気/ガス551を発生するのに適したアクチベータ機構500の内部部品と構成を示している。活性化要素512は、溶媒貯留槽502の下方に配置される。アクチベータ機構500は、蒸気/ガス貯留槽553と、ファン550に接続されたファンモータ555をさらに備えている。一組の分配ドア562は、蒸気/ガス貯留槽553と活性化位置557の間に配置される。
【0110】
溶媒は、活性化要素512によって沸騰されて、蒸気/ガス551状態になる。この時点では、溶媒559は、蒸気/ガス貯留槽553内において、蒸気/ガス551として浮遊している。種々の実施形態において、活性化要素552は、発熱体、圧電素子、または他の好適な装置であってもよい。ファンモータ555は、ファン550を駆動して、蒸気/ガス駐留槽553内に気流を発生させる。気流によって、蒸気/ガス551は、蒸気/ガス貯留槽553から一組の分配ドア552を通って活性化位置557まで移動する。回路基板514は、活性化要素512とファンモータ555を制御する。回路基板514は、ラベルプリンタ516内の中央電子装置に接続されるので、ラベルプリンタ516の内部部品は、アクチベータ機構500の回路基板514及び内部構成要素と相互に通信できる。
【0111】
さらに詳細には、図11をさらに参照すると、溶媒含有装置503は、溶媒貯留槽502を満たすのに十分な量の溶媒559を供給する。溶媒貯留槽502は、溶媒感受性の接着シート上の接着剤のかなり大きな領域を粘着性にするのに十分な量の溶媒559を含む。活性化要素512は、溶媒559を液体状態から蒸気/ガス551に蒸発する強度で動作する。溶媒感受性の接着シートのかなり大きな領域を粘着性にするために、蒸気/ガス貯留槽553は、蒸気/ガス551状態の十分な量の溶媒559を含むのに十分な体積を有する必要がある。ファンモータ555とファン550によって、十分な量の蒸気/ガス551が活性化位置557に移動する。一組の分配ドア562は、閉じているときは、蒸気/ガス貯留槽553に蒸気/ガス551を収容し、開いているときは、十分な量の蒸気/ガス551を活性化位置557まで通過させることができる。回路基板514は、アクチベータ機構500の境界内、溶媒貯留槽502の下方、及び活性化要素512の下方に収まる大きさを有する。
【0112】
溶媒貯留槽502、活性化要素512、蒸気/ガス貯留槽553、ファンモータ555、ファン550、分配ドア552、回路基板554、及び溶媒含有装置503は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。溶媒559は、蒸気/ガス551状態のときに、接着シートの接着剤層を粘着性にできる物質から構成される。さらに、アクチベータ機構500の種々の部品は、溶媒559と蒸気/ガス553に曝される時間の間に劣化しない材料から作ることができる。
【0113】
図12Aと図12Bは、接着シートが供給される概ねの時間(12A)と、供給された後(12B)の一組の分配ドア552を示している。分配ドア552は開閉する。一組の分配ドア552が開くと、一組の分配ドア中の各開口は、互いに一直線に並んで配置され、複数の蒸気の流路が、蒸気/ガス貯留槽553から活性化位置557まで分配ドア552を通ることができるようになる。シートが通り過ぎると、蒸気/ガス貯留槽553と活性化位置557間の全ての流路を閉じるために、一組の分配ドア552は、横方向に滑る一枚のドア552aによって閉じられる。
【0114】
さらに詳細には、図12Aと12Bをさらに参照すると、一組の分配ドア552は、約0.125インチ〜0.5インチ幅の同一のスラットを備える。両方のドア552は、十分な幅を有していて、接着シートの接着剤層の幅の全てを粘着性にするのに十分な量の蒸気/ガス551を通過させることができる。一組の分配ドア552の全幅は、約2〜5インチであり、長さは0.25インチ〜2.0インチである。一組の分配ドア552は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。
【0115】
図13は、上部歯車590、下部歯車592、及び駆動歯車594を含むアクチベータ機構500を示している。上部歯車590は、上部ローラ581に取り付けられ、下部歯車592は、下部ローラ583に取り付けられる。駆動歯車594は、駆動モータ596に取り付けられる。最後に、駆動モータ596は、アクチベータ機構500内の第2の回路基板に接続される。
【0116】
さらに詳細には、図13をさらに参照すると、駆動モータ596は、アクチベータ機構500内の駆動歯車594に接続される。駆動歯車594は下部歯車592と噛み合い、下部歯車594は上部歯車590と噛み合う。下部歯車592は、軸によって下部ローラ583に接続される。上部歯車590は、軸によって上部ローラ581に接続される。駆動モータ596が回転している間、溶媒感受性の接着シートがアクチベータ機構500のスロットを通って案内されるように、上部ローラ581と下部ローラ583は反対方向に回転する。
【0117】
さらに詳細には、図13をさらに参照すると、上部ローラ581の直径は、約0.125インチ〜0.5インチであってもよい。下部ローラ583の直径は、同様の寸法であってもよい。上部歯車590の直径は、上部ローラ581の直径と同様または同等であってもよく、下部歯車592の直径は、下部ローラ583の直径と同様または同等であってもよい。駆動歯車594の直径は、約0.25インチ〜1.0インチであってもよい。駆動モータ596は、アクチベータ機構500を通って接着シートを案内するのに十分な大きさのトルクを発生させるに足る寸法を有する必要がある。
【0118】
アクチベータ機構500、上部歯車590、下部歯車592、駆動歯車594、上部ローラ581、下部ローラ583、及び駆動モータ596は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。さらに、アクチベータ機構の種々の部品は、別の材料で作ることができ、ゴムまたはシリコンコーティング剤を含んでもよい。
【0119】
図14Aと14Bは、アクチベータ機構600の別の実施形態を示している。アクチベータ機構600は、入口スロット686を備え、該入口スロットには、入口側歯車機構(図示せず)で駆動される入口側上部ローラ687と入口側下部ローラ689が備えられる。また、アクチベータ機構600は、必要に応じて、出口スロット684を備え、該出口スロットには、出口側上部ローラ681、出口側下部ローラ683、及び出口側歯車機構(図示せず)が備えられる。ハンドル690は、アクチベータ機構600に取り付けられる。
【0120】
さらに詳細には、図14Aと14Bをさらに参照すると、接着シートは、入口スロット684を通ってアクチベータ機構600に進入し、入口側上部ローラ687と入口側下部ローラ689によって、アクチベータ機構600を通って出口側ローラ681、683及び出口スロット684まで案内される。入口側上部ローラと入口側下部ローラは、入口側歯車機構で連結される。ハンドル690によって、アクチベータ機構600を簡単に運搬できる。ハンドル690に配置されたスイッチ692は、アクチベータ機構600の回路基板と連絡している。スイッチ692は、アクチベータ600内のファンモータと活性化要素を制御するように使用されてもよい。一般に、運転中は、アクチベータ機構600を水平に保つ必要がある。
【0121】
さらに詳細には、図14Aと14Bをさらに参照すると、アクチベータ機構600は、溶媒感受性の接着シートが通り抜けるのに十分な幅、例えば、約4〜6インチの幅を有する。入口ローラ687、689は、それらの間に溶媒感受性の接着シートを案内するのに十分な間隔、例えば、約0ミリメータ〜0.1ミリメータを有して配置される。入口側上部ローラ687の直径は、約0.125インチ〜0.5インチにすることができ、入口側下部ローラ689の直径は、同様な大きさにすることができる。入口側歯車機構内において、入口側上部歯車は、入口側上部ローラ687と同様または同等の直径を有してもよい。また、入口側下部歯車は、入口側下部ローラ689と同様または同等の直径を有してもよい。アクチベータ機構600内において、入口側上部ローラ687と入口側下部ローラ689は、入口側歯車機構で結合され、同様または同等の速度で回転して、入口スロット686からアクチベータ機構600を通って溶媒感受性の接着シートを案内する。
【0122】
任意的な出口側上部ローラ681と任意的な出口側下部ローラ683は、それらの間に溶媒感受性の接着シートを案内するのに十分な間隔、例えば、約0ミリメータ〜0.1ミリメータを有して配置される。アクチベータ機構600内において、出口側上部ローラ681と出口側下部ローラ683は、出口側歯車機構で結合され、同様または同等の速度で回転して、接着シートを出口スロット684の外部に案内する。出口側歯車機構内において、出口側上部歯車は、出口側上部ローラ681と同様または同等の直径を有してもよい。また、出口側歯車機構内において、出口側下部歯車は、出口側下部歯車683と同様または同等の直径を有してもよい。駆動歯車の直径は、約0.25インチ〜1.0インチにすることができ、入口側歯車機構と出口側歯車機構と噛み合っていてもよい。駆動モータは、駆動歯車を駆動する。駆動モータは、アクチベータ機構600を通って接着シートを案内するのに十分な大きさのトルクを発生させるに足る寸法を有する必要がある。アクチベータ機構600の重量を支え、バランスを取る手段を備えるために、ハンドル690は、十分な長さと直径、例えば、約3〜7インチの長さと約0.125インチ〜2.0インチの直径を有する必要がある。
【0123】
アクチベータ機構600、入口スロット686、入口側上部ローラ687、入口側下部ローラ689、入口側歯車機構、出口スロット684、出口側上部ローラ681、出口側下部ローラ683、出口側歯車機構、ハンドル690、及びスイッチ692は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。さらに、アクチベータ機構600の種々の部品は、異なる材料で作られてもよい。
【0124】
図15は、蒸気/ガス651を含むアクチベータ機構600の部品の内部構成を示している。アクチベータ機構600は、溶媒659を含むように構成された溶媒貯留槽602を有する。活性化要素612は、溶媒貯留槽602の下方に配置される。アクチベータ機構600は、蒸気/ガス貯留槽653と、ファン650に接続されるファンモータ655をさらに有する。蒸気/ガス貯留槽653と活性化位置657の間には、一組の分配ドア652が備えられる。アクチベータ機構600には、制御システム/回路基板614と溶媒含有装置603が含まれる。
【0125】
さらに詳細には、図15をさらに参照すると、溶媒659は、これに限定される訳ではないが、溶媒封入装置603などを用いて、アクチベータ機構600内に含まれる溶媒貯留槽602内に入れられる。溶媒封入装置603は、アクチベータ機構600内に組み込まれ、溶媒659を溶媒貯留槽602まで導入する。溶媒659は、活性化要素612によって蒸気/ガス651の状態まで蒸発される。この時点では、溶媒659は、蒸気/ガス651の状態で蒸気/ガス貯留槽653内に浮遊している。ファンモータ655は、ファン650を駆動して、蒸気/ガス貯留槽653内に気流を発生させる。気流によって、蒸気/ガス651は、蒸気/ガス貯留槽653から一組の分配ドア652を通って活性化位置657まで移動する。回路基板614は、活性化要素612とファンモータ655を制御する。回路基板614は、アクチベータ機構600内に配置され、ラベルプリンタ内の中央電子装置に接続されるので、回路基板614によって、ファンモータ655、活性化要素612、及び一組の分配ドア652を効率的に制御できる。
【0126】
さらに詳細には、図15をさらに参照すると、溶媒貯留槽602を満たし、溶媒感受性の接着シート上の接着剤のかなり大きな領域を粘着性にするために、溶媒封入装置603は、十分な量の溶媒659を供給する必要がある。活性化要素612は、溶媒を液体状態から蒸気/ガス651に蒸発させる強度で操作する。溶媒感受性の接着シート上の接着剤のかなり大きな領域を粘着性にするために、蒸気/ガス貯留槽653は、蒸気/ガスの状態で、かなりの量の溶媒659を含むのに十分な体積を有する必要がある。ファンモータ655とファン650は、十分な量の蒸気/ガスを活性化位置657に移動する。閉状態では、一組の分配ドア652は、蒸気/ガス貯留槽653内に蒸気/ガス651を含み、開状態では、十分な量の蒸気/ガス651を活性化位置657まで通過させることができる。回路基板614は、アクチベータ機構600の境界内、溶媒貯留槽602の下方、活性化要素612の下方に収まる寸法を有する。
【0127】
アクチベータ機構600、溶媒貯留槽602、活性化要素612、蒸気/ガス貯留槽653、ファンモータ655、ファン650、一組の分配ドア652、回路基板614、及び溶媒含有装置603は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。溶媒659は、蒸気/ガス651状態のときに、接着シートの接着剤層を粘着性にできる物質から構成される。さらに、アクチベータ機構600の種々の部品は、溶媒559と蒸気/ガス553に曝される時間の間に劣化しない異なる材料で作ることができる。
【0128】
運転中に、溶媒で活性化されるために、接着シートは、アクチベータ機構600内の活性化位置657まで案内される。活性化位置657では、接着剤層(例えば、図9に示した層496)は、蒸気/ガス貯留槽653から、一組の分配ドア652を通過してきた溶媒の蒸気/ガス651に曝されて、粘着性になる。次に、活性化された溶媒感受性の接着シートは、アクチベータ機構600の出口スロットを通過するように案内される。
【0129】
図16Aと16Bは、アクチベータ機構700の別の実施形態を示している。アクチベータ機構700は、溶媒貯留槽702、ポンプ704、供給管705、チェックバルブ706、圧力管707、ノズル712、及び活性化位置757を有する。
【0130】
溶媒貯留槽702は、液体溶媒(例えば、先述したあらゆる溶媒)を収容する。貯留槽702は、実質的に液密であってもよく、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルの一ロールを活性化するのに必要な液体溶媒の量に等しいか、あるいはそれ以上の容量を有する。一実施形態では、貯留槽702は、アクチベータ機構700のハウジング内に一体に形成されるが、別体型の恒久的に装着される容器あるいは交換可能な貯留槽カートリッジを使用してもよい。
【0131】
ポンプ704は、貯留槽702から下方に溶媒を加圧する。一実施形態では、ポンプ704は、自動車において、フロントガラスのウオッシャー液用に使用されるタイプのものであってもよい。ポンプ704は、一体型の機構として、単一の直流モータに接続されて、実装されてもよい。一実施形態では、約6〜30ボルトの直流電位差で動作する直流モータが使用される。図16Aと16Bに示された実施形態では、ポンプ704と同じハウジング内に含まれる直流モータが含まれる。いくつかの代替の実施形態では、1台の別体のポンプまたは複数台の別体のポンプを駆動する単一の直流モータが含まれる。1台の別体のポンプまたは複数台の別体のポンプは、機械または磁気インターフェースまたは他の適切な装置のいずれかで接続される。別の実施形態では、数台のポンプが含まれ、各ポンプを別個に駆動する数台のモータが備えられる。
【0132】
アクチベータ機構700の種々の実施形態では、1または数台の自給式または非自給式の遠心ポンプが含まれる。別の実施形態では、1または数台の汎用型の渦巻ポンプが含まれる。さらに別の実施形態では、1または複数台の容量型ポンプが含まれる。貯留槽702は、十分な容量を有するように選択/設計されるので、液体溶媒を満たした1個の貯留槽またはカートリッジによって、ラベルの少なくとも1ロールが活性化される。
【0133】
供給チューブ703は、流体を溶媒貯留槽702からポンプ704の入口まで吸引する。一実施形態では、公称直径が約0.25インチのゴム/プラスチックのチューブ、例えば、水槽の濾過システム中で用いるためのエアチューブを用いてもよい。ポンプ704で加圧されると、高圧の流体溶媒がチェックバルブ706を通過する。
【0134】
チェックバルブ706は、システム内の液体溶媒の流れが逆方向に移動するのを防止する。実験概要に従って、溶媒流体(例えば、水)の液位と圧力を変えて行った実験において、チェックバルブ706は、意図した方向にだけ流体が流れるようにできる。一実施形態では、一般に、水槽の濾過システムのエアラインで使用されるチェックバルブ706が使用される。
【0135】
加圧チューブ707は、高圧の液体流体を、チェックバルブ706から噴霧ノズル712まで移動させる。加圧チューブ707は、材質及び形状において、供給チューブ705と同様のものであってもよい。
【0136】
ノズル712は、高圧の液体流体をミストまたは蒸気として分配する。一実施形態では、一般的な円錐状の噴霧パターンを発生させるために、手動式のトリガー型スプレーボトルで使用されるタイプに類似した単一のノズルが用いられる。別の実施形態では、フラットファンパターンで噴射する精密ノズルが用いられる。さらに別の実施形態では、一台または複数台のポンプから加圧された液体を受け取る多頭ノズルが用いられる。
【0137】
活性化位置757は物理的な構成要素ではないが、その寸法と方向に基づいて、本発明を機能的かつ信頼性高く操作するのに重要である。活性化位置757は、液体溶媒(例えば、噴霧または蒸気の形態)が、液体溶媒への感受性が高いライナーフリー接着ラベルの背面にある非活性状態のポリマーの接着剤層と接触するようになる物理的な位置である。活性化位置757は、ノズル712から十分離れた距離に配置されるので、液体溶媒への感受性が高いライナーフリー接着ラベルの背面にある非活性状態のポリマーの接着剤層の全幅を活性化するために、溶媒のミストまたは蒸気のファンまたは他の噴霧パターンを分散できる。
【0138】
一実施形態では、アクチベータ機構700は、最新のラベルプリンタに対する改造部品として、自律的に動作するように設計される。一実施形態では、機器の起動・切断に必要な制御入力は、モータへの直流電流の供給だけである。電流が供給されると、ポンプ704がアクチベータ機構700を加圧し、液体溶媒がノズル712から排出されて、活性化位置757まで移動する。一実施形態では、モータに対する電流信号は、プリント回路基板によって制御される。該プリント回路基板は、自動切断機、巻取機などの付属機器を制御するタイプの付属プリンタで利用可能な制御出力と接続する。ラベルが印刷され、活性化位置757の上を通るときに、ポンプ704は起動される。ラベルが活性化位置757を通過し、活性化が完了した後に、ポンプ704は切断される。制御と同様に、モータとポンプ704を運転する出力は、アクチベータ機構700(例えば、バッテリまたは線間電圧を受け取るプラグや変圧器)と一体であってもよいし、好適な電気ケーブルを備えた付属のプリンタによって得られてもよい。
【0139】
アクチベータ機構700は、ラベルプリンタと一体にするのに適していて、該アクチベータ機構によって、印刷プロセスの終盤に起こる追加的な一連の動作が付加される。アクチベータ機構700は、あらゆるプリンタのラベルを分配する端部に組み込むことを意図しているが、ラベルアプリケータなどの代替の装置に取り付けられてもよい。アクチベータ機構700での処理は、画像作成処理と自動ラベル切断処理の後に(順に)続くことができる。
【0140】
運転中に、アクチベータ機構700によって、追加のステップが印刷処理に追加される。活性化装置を用いないときに、ラベルプリンタで通常行われる処理には、初期のステップ1−3と7−8が含まれ、本発明をプリンタに取り付けた結果、実施される処理には、(サブステップを含む)ステップ4−6および9が含まれる。
【0141】
第1に、プリンタは、コンピュータから、印刷ラベル用のコマンドと、概要を送信される。第2に、プリンタはラベルの印刷を開始する、つまり、プリンタヘッドによってラベルの上面に画像が形成され、プラテンによって、ラベルはプリンタから前方に駆動される。第3に、印刷ラベルの先端が切断機を通過する。
【0142】
第4に、印刷ラベルの先端がアクチベータ機構700に進入する。第5に、前記先端が活性化装置に進入したとき、以下の活性化処理が開始する。つまり、活性化処理を開始するために、プリンタによって、電気信号がアクチベータ機構700のプリント回路基板に送信される。アクチベータ機構700のプリント回路基板は、ポンプ704への電気の供給を開始する。電気が供給されると、ポンプが起動され、溶媒の加圧が開始される。システムが加圧されると、溶媒がノズル712から吐出される。アクチベータ機構700内の溶媒が排出されている間、ポンプ704は、溶媒貯留槽702から加圧された新たな溶媒を連続的に汲み出す。溶媒がノズル712から吐出されると、噴霧パターンが、ノズル712の形状と寸法によって決定される(ノズル712は、ミスト/蒸気形態の溶媒を活性化位置757の全体に分配するように選ばれる。つまり、活性化位置の全体は、可変ラベルの幅であってもよく、活性化位置の全体の境界は、ミスト/蒸気形態で噴霧されて分配された溶媒が超える必要のない大きさである)。ノズルによって制御される噴霧領域によって、(アクチベータ機構700内の制御された閉じた系である)活性化位置757が形成される。活性化位置とは、ラベルが活性化されて、ラベルを使用する準備が整う位置のことである。第6に、アクチベータ機構700が駆動されると、印刷ラベルは、プリンタによって活性化位置757を通って送出されるときに、活性化される。送出速度、系の圧力、及びノズルの形状の組み合わせは、ラベルの接着剤を活性化するのに適した量の溶媒をラベル全体に渡って均一に供給するように最適化される。
【0143】
第7に、ラベル印刷処理が終了すると、印刷ラベルの後端は、切断機を通過する。このとき、印刷ラベルは切断されて、未印刷のラベルストックのロールから分離される。第8に、ラベルをラベルストックのロールから切断後、操作者は、プリンタからラベルを取り去ることができる。第9に、ラベルが取り去られると、後端はアクチベータ機構700を通過する。後端がアクチベータ機構700から離れると、活性化処理は完了する。プリント回路基板は、ポンプ704への電気の供給を停止し、アクチベータ機構700による加圧は停止し、ノズルからの溶媒の吐出も停止する。アクチベータ機構700は切断される。
【0144】
本願明細書で用いた用語および表現は、説明のための用語および表現として用いたものであり、本発明を限定するものではない。このような用語および表現を用いたことは、図示され、あるいは説明された特徴の等価物やそれらの一部を排除することを意図したものではない。さらに、本発明の特定の実施形態について説明してきたが、本願明細書に開示された概念を包含する他の実施形態を、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに利用できることは、当業者に明白である。所望の結果を得るために、構成、部品、及び機能は、種々の組み合わせや置換の中で組み合わせることができる。例えば、(必ずしも前述していない材料を含む)用途に適した部品の全ての材料が、本発明の範囲内にあると考えられる。したがって、説明した実施形態は、あらゆる点において、説明のためだけのものであり、限定するものではないと考えられる。さらに、本願明細書で説明された構成は、例示を意図したものであり、何らの限定を意図したものではない。同様に、説明のために、物理的な説明が用いられたが、それに基づいて、本発明を何らかの特定の理論またはメカニズムに拘束させる意図はないし、または請求の範囲を限定する意図はない。
【0145】
(関連出願の相互参照)
本願は、2009年6月14日に出願された、米国仮特許出願番号第61/186,846号、2009年10月6日に出願された、米国仮特許出願番号第61/249,155号、2009年12月24日に出願された、米国仮特許出願番号第61/290,044号についての優先権の利益を主張し、その開示内容の全ては、ここに参照されて包含される。
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ライナーフリーラベルに関する。詳細には、ライナーフリーラベルの接着剤と活性化組成物、並びにプリンタ、ラベリングライン、その他の装置と一体にするのに適したアクチベータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
接着シートを印刷および/またはラベル付けする場合、持続的で安定した粘着性を有する接着剤層を含む接着シート上に印刷が行われることが多い。第1には、ラベルプリンタ、アプリケータ、またはラベラーの内部部品に、接着剤層が接触するようになるのを防ぐため、第2には、接着シートがロールなどの形状要素で巻かれたときに、接着シートの印刷可能な層に、接着剤層が接触するようになるのを防ぐために、多くの接着シートは、接着剤層を覆う剥離可能な非粘着性の層を備えて形成される。該非粘着性の層には、剥離コートと剥離ライナーの両方が含まれる。特定の例では、ライナー層は、印刷後、あるいはラベルが物品に貼り付けられたときに、剥離を行うために設けられた手動または自動のいずれかのプロセスによって処理される。
【0003】
他の特定の例では、接着ラベルは、シート状に形成され、印刷層、剥離コート、および接着剤層を備える。剥離コートによれば、接着剤層が印刷層に付着するのを防げるが、接着ラベルの接着剤層が装置の部品をべとつかせたり部品にからんだりするのを防ぐために、標準的な印刷、ラベリング、およびラベル塗布装置は、非粘着材料でコーティングされる必要がある。接着剤層を非粘着材料で覆う代わりに、接着シートの印刷可能な層とラベルプリンタの内部部品を非粘着材料で覆って、持続的で安定した粘着性を有する接着シートの接着剤層に対抗する場合がある。印刷層、シート、および画像を印刷/貼り付ける前あるいは後に、アクチベータによって粘着性にされる接着剤層を備える特定の接着ラベルが開発されてきたが、上述のべとつきの問題を避けるために、これらの多くでは、非粘着物のコーティングを、さらに最適化する必要がある。例えば、Nagamotoらによって引用文献1に開示された発明では、シリコンオイルを用いている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6298894号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術の各システムでは、別の欠点が示されている。非粘着性のライナー層は、一般に、リサイクルできず、再利用もできないので、このようなラベルを使用する度に廃棄物が発生する。非粘着材料で部品をコーティングすれば、システムが高額になるし、接着剤の残留物が部品に付着したときに、同様の問題が生じるので、システムがべとつくのを完全には防げない。
【0006】
したがって、接着シートを非粘着性のライナー層を用いて形成したり、部品を非粘着性材料でコートする必要がなくなるのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
概して、本発明は、ライナーフリーまたはライナーレス接着シートまたはラベルの接着剤層を形成するシステム、方法、および組成物に関する。該層は、シートがラベルプリンタを出た後、あるいは物品に接着される準備が整った後にだけ、活性化されて粘着性になる。ライナーフリーまたはライナーレス接着シートは、シートがラベルプリンタ、ラベルアプリケータ、または他のラベリング装置を出た後にだけ、確実に粘着性になるので、ラベルプリンタ、ラベルアプリケータ、他のラベリング装置の内部の部品と、接着シートの印刷可能な層を非粘着材料でコーティングする必要がなくなる。
【0008】
これに限られる訳ではないが、本発明の利点には、溶媒活性化装置を出た後に、溶媒感受性の接着シートの溶媒感受性の接着剤層を粘着性にできることが含まれる。溶媒感受性の接着シートの溶媒感受性の接着剤層は、溶媒活性化装置の内部にある活性化位置を通過するまで粘着性にならないので、ラベルプリンタ、ラベルアプリケータ、および物理的かつ電気的に本発明に接続される他のラベリング装置では、粘着状態に曝すのを防ぐために、プリンタ内部の部品を非粘着材料でコーティングする必要がない。ラベルプリンタおよび他のラベル処理装置によって溶媒感受性の接着シートを維持できるので、接着シートに剥離ライナーを備えることや、部品と接着シートを非粘着材料でコーティングすることは、最早不要である。さらに、特定の例では、溶媒活性化装置をプリンタまたは他の装置に電気的または物理的に接続しなくても、溶媒感受性の接着剤層を粘着性にできる。
【0009】
一態様では、本発明は、別体の装置に結合するのに適したライナーフリーラベルのアクチベータに関する。アクチベータは、溶媒を入れるのに適した貯留槽を含むハウジング、貯留槽に接続されるポンプ、ポンプに接続され、通過するライナーフリーラベルに溶媒を塗布するアプリケータ、別体の装置の制御システムに接続可能なアクチベータ制御システム、およびハウジングを別体の装置に接続する手段を備える。一実施形態では、別体の装置はプリンタである。別の実施形態では、別体の装置は、プレ印刷型のラベルのアプリケータである。
【0010】
上述の態様の一実施形態では、貯留槽は、ハウジングと一体に形成される。別の実施形態では、貯留槽は、ハウジングに移動自在に取り付けられたカートリッジである。さらに別の実施形態では、流体を密閉して、カートリッジと接続するために、ハウジングには、さらにドックが含まれる。さらに別の実施形態では、ハウジング内にカートリッジを固定するのに適した固定具がドッグに含まれる。
【0011】
上述の態様の一実施形態では、ポンプは、自吸式ポンプである。ポンプは、容量型ポンプであってもよい。アプリケータはスプレーバーであってもよく、スプレーバーに複数個の放出開口が形成されてもよい。一実施形態では、アクチベータ制御システムは、種々の制御要素を含む。該制御要素には、ポンプ制御、エアバルブ制御、液体バルブ制御、およびこれらの組み合わせが含まれる。アクチベータのハウジングは、ボルト、ねじなどの着脱コネクタまたは半永久的な固定具を用いて、他の装置に接続されてもよい。
【0012】
上述の態様の一実施形態では、アクチベータには、液体バルブが含まれる。液体バルブは、ポンプとアプリケータの間を接続し、それらの間に配置される。液体バルブは、通常閉じていて、ラベルがアプリケータを通過したときに、開くようにされる。液体バルブは、ソレノイドバルブであってもよい。
【0013】
上述の態様のさらに別の実施形態では、アクチベータは、チェックバルブと、加圧チャンバを備える。加圧チャンバは、ポンプとアプリケータの間を接続し、それらの間に配置される。この実施形態では、チェックバルブは、溶媒が加圧チャンバからポンプまで流れるのを防ぐように構成できるので、加圧チャンバは、加圧状態で溶媒を保管できる。この実施形態では、加圧チャンバは、加圧されたガス体積が溶媒体積を上回るのを維持するのに適していてもよい。加圧チャンバは、過剰な加圧ガスを放出するエアバルブを備えてもよい。別の実施形態では、アクチベータは、アプリケータの下流に、活性化ラベルと接触する構造を備えないことを特徴とする。
【0014】
別の態様では、本発明は、独立型のライナーフリーラベルのアクチベータに関する。該アクチベータは、溶媒を入れるのに適した貯留槽を含むハウジング、貯留槽に接続されたポンプ、ポンプに接続され、通過するラベルに溶媒を塗布するのに適したアプリケータ、ライナーフリーラベルが存在するときだけ、アプリケータを駆動するようにされたアクチベータ制御システム、およびライナーフリーラベルを活性化位置まで移動する機械的な手段を備える。少なくとも一部を活性化するために、機械的な手段は、ライナーフリーラベルと接触した状態にある。
【0015】
上述の態様の一実施形態では、アクチベータ制御システムは、ライナーフリーラベルの存在を検出するように構成された光学センサである。別の実施形態では、アクチベータ制御システムは、ライナーフリーラベルの大きさを決定するのに適している。さらに別の実施形態では、アクチベータ制御システムは、独立型のライナーフリーラベルのアクチベータ中でのライナーフリーラベルの位置を検出するのに適している。上述の態様のさらに別の実施形態では、機械的な移動手段は、モータで駆動されるピンチローラである。
【0016】
上述の態様の一実施形態では、アクチベータは切断機構を含む。該切断機構は、典型的には活性化前に、連続的に巻かれたライナーフリーラベルストックからライナーフリーラベルを切断するのに適していてもよい。アプリケータ、モータ、および他の全ての動力を要する部品に動力を供給するために、アクチベータは、動力源に接続するのに適した動力接続部を有してもよい。さらに別の実施形態では、アクチベータは、アプリケータの下流に、活性化されたラベルと接触する要素を備えないことを特徴とする。
【0017】
さらに別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルを製造する方法に関する。該方法には、印刷可能な層、該層は事前に印刷されていてもよいが、を準備するステップと、水性液体混合物中に混合された乾燥固形分を少なくとも約10重量%有する溶媒感受性の接着剤層を混合するステップが含まれる。乾燥固形分には、接着剤が、少なくとも約50重量%含まれる。接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリレート、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギネート、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、キサンテン類、およびこれらの組み合わせであってもよい。接着剤は、少なくとも約90体積%の水を有する液相溶媒系中で結合される。残部は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組み合わせなどの溶媒である。前記製造方法には、溶媒感受性の接着剤層を印刷可能な層に塗布するステップと、溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥するステップがさらに含まれる。
【0018】
上述の態様の一実施形態では、乾燥固体混合物は、約95%のポリビニルアルコールと約5%のエチレン酢酸ビニルを含む。別の実施形態では、乾燥固体混合物は、約94%のポリビニルアルコールと約6%のアクリレート(例えば、カルボスパースK−702などのポリアクリル酸)を含む。さらに別の実施形態では、塗布ステップには、溶媒感受性の接着剤層をグラビアシリンダで塗布することが含まれる。さらなる実施形態では、溶媒感受性の接着剤層は、約18重量%の乾燥固体混合物を含む。さらに別の実施形態では、塗布ステップには、溶媒感受性の接着剤層をナイフオーバーロール法で塗布することが含まれる。さらなる実施形態では、溶媒感受性の接着剤層は、約22重量%の乾燥固体混合物を含む。別の実施形態では、塗布ステップには、溶媒感受性の接着剤層を修正ナイフオーバーロール法で塗布することが含まれる。さらなる実施形態では、溶媒感受性の接着剤層には、約20重量%の乾燥固体混合物が含まれる。
【0019】
さらに別の態様では、本発明は、印刷可能な層、該層は事前に印刷されていてもよいが、を準備し、水性液体混合物中に混合された乾燥固形分を少なくとも約10重量%有する溶媒感受性の接着剤層を混合して製造されたライナーフリーラベルに関する。乾燥固形分には、少なくとも約50重量%の接着剤が含まれる。接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリレート、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギネート、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、キサンテン類、およびこれらの組み合わせであってもよい。接着剤は、少なくとも約90体積%の水を有する液相溶媒系中で結合される。残部は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組み合わせなどの溶媒である。前記製造方法には、溶媒感受性の接着剤層を印刷可能な層に塗布するステップと、溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥するステップがさらに含まれる。
【0020】
別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体に関する。活性化流体は、少なくとも約93重量%の水と少なくとも一種の添加剤を含む。添加剤は、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フェニル石炭酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、およびこれらの組み合わせであってもよい。
【0021】
上述の態様の一実施形態では、活性化流体は、少なくとも約1.5%のN−プロパノールを含む。さらに別の実施形態では、活性化流体は、少なくとも約3%のN−プロパノールを含む。別の実施形態では、活性化流体は、少なくとも約1%のイソプロパノールを含む。
【0022】
さらに別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルのアクチベータを用いて、つまり、ライナーフリーラベルのアプリケータをプリンタのラベル経路に沿ってプリンタに取り付けて、プリンタを改造する方法に関する。
【0023】
さらに別の態様では、本発明は、ライナーフリーラベルのアクチベータを運転する方法に関する。該方法には、ライナーフリーラベルが特定に位置にあるときを検出するステップ、ライナーフリーラベルが活性化領域に達したときを決めるために、時間遅延を計算するステップ、活性化領域内にあるライナーフリーラベルに溶媒を噴霧するステップ、およびライナーフリーラベルが活性化領域を離れたときに、噴霧を停止するステップが含まれる。
【0024】
上述の態様の一実施形態では、前記方法には、ポンプを運転して、溶媒を所望の圧力範囲に維持するステップが含まれる。別の実施形態では、前記方法には、スプレーバー中の溶媒の存在を検出するステップと、溶媒が検出されない場合に、バルブを開けて、溶媒をスプレーバーに注入するステップが含まれる。
【0025】
別の態様では、本発明は、印刷可能な層、該層は事前に印刷されていてもよいが、を準備し、水性液体混合物中に混合された乾燥固形分を少なくとも約10重量%有する溶媒感受性の接着剤層を混合して製造されたライナーフリーラベルを含むキットに関する。乾燥固形分には、少なくとも約50重量%の接着剤が含まれる。接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリレート、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチル(ヒドロキシエチル)セルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギネート、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、キサンテン類、およびこれらの組み合わせであってもよい。接着剤は、少なくとも約90体積%の水を有する液相溶媒系中で結合される。残部は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、およびこれらの組み合わせなどの溶媒である。ラベルは、溶媒感受性の接着剤層を印刷可能な層に塗布し、溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥して製造される。キットには、ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体がさらに含まれる。活性化流体は、少なくとも93重量%の水と少なくとも1種の添加剤を有する。添加剤は、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フェニル石炭酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、およびこれらの組み合わせであってもよい。
【0026】
さらに別の態様では、本発明は、少なくとも一部が、ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体で満たされたチャンバを備えるカートリッジに関する。活性化流体は、少なくとも約93重量%の水と少なくとも一種の添加剤を含み、添加剤には、例えば、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、フェニル石炭酸ナトリウム、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、およびこれらの組み合わせが選ばれる。
【0027】
本発明の特徴と利点と同様に、本発明の他の特徴と利点は、添付の図面とともに、以下の種々の実施形態の説明を読めば、さらに完全に理解できる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一態様に係るライナーフリーラベルのアクチベータについてのシステム図の概要を示したものである。
【図2】本発明の一実施形態に係るライナーフリーラベルのアクチベータ、プリンタ、および貯留槽を示す概略斜視図である。
【図3A】本発明の一実施形態に係るハウジングを示す概略斜視図である。
【図3B】図3Aに示したハウジングを接合するのに用いるプリンタを示す概略斜視図である。
【図3C】図3Aに示したハウジングと図3Bに示したプリンタを一体に結合した状態を示す概略斜視図である。
【図4A】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4B】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4C】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4D】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図4E】本発明の実施形態に係る図1に示したライナーフリーラベルのアクチベータの特定の部品の配置を示す概略図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る加圧チャンバを示す概略等角透視図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る圧力センサを示す概略等角透視図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る図4A〜4Eに示したライナーフリーラベルのアクチベータの運転フローチャートである。
【図8A】本発明の別の態様の一実施形態に係る独立型のライナーフリーラベルのアクチベータを示す概略等角図である。
【図8B】本発明の別の態様の一実施形態に係る独立型のライナーフリーラベルのアクチベータを示す概略等角図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るライナーフリーラベルを示す概略断面図である。
【図10】本発明の一実施形態に係るプリンタに取り付けられたアクチベータ機構の一部を示す概略斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ機構を示す概略断面図である。
【図12A】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ機構の開位置にある一組の分配ドアを示す概略平面図である。
【図12B】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ機構の閉位置にある一組の分配ドアを示す概略平面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係る図10に示したアクチベータ内の歯車機構を示す概略等角透視図である。
【図14A】本発明のさらに別の実施形態に係るアクチベータ機構の正面を示す概略等角図である。
【図14B】本発明のさらに別の実施形態に係るアクチベータ機構の背面を示す概略等角図である。
【図15】本発明の一実施形態に係る図14Aと14Bに示したアクチベータ機構の正面を示す概略等角透視図である。
【図16A】本発明のさらに別の実施形態に係るアクチベータ機構を示す概略断面図である。
【図16B】本発明の一実施形態に係る図16Aに示したラベルを活性化するアクチベータ機構を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、ライナーフリーラベルのアクチベータ100のシステム平面図を示している。アクチベータ100には、貯留槽/カートリッジ102、ポンプ104、チェックバルブ106、加圧チャンバ108、液体バルブ110、アプリケータ112、およびアクチベータ制御システム114が含まれる。図1に示すように、アクチベータ100内にある各部品は、(アクチベータ制御システム114を除く)少なくとも1個の他の部品に流体連通可能に接続される。流体を輸送し、各端部での封止接続を可能にするのに適した何らかの導管によって、流体接続がなされる。何らかの導管とは、例えば、アクチベータのハウジングなどの他の構造中に形成または機械加工された柔軟なチューブまたはチャンネルのことである。形状を一定に保つために、ステンレス綱(または、高密度ポリエチレン(HDPE)、他の硬質プラスチック、特定の他の金属類などの錆耐性を有し堅固な他の材料)を用いて、予期せぬ圧力変化が生じる危険性を低減することもできる。アクチベータ制御システム114は、以下の部品および/または関連するセンサの1または全ての組み合わせと電気的に接続される。以下の部品とは、ポンプ104、加圧チャンバ108、液体バルブ110、貯留槽102、およびアプリケータ112のことである。これらの部品の特定の構造と機能は、以下でさらに詳細に説明される。
【0030】
図2は、感熱プリンタ、インクジェットプリンタ、レーザプリンタなどのプリンタ116に接続されるライナーフリーラベルのアクチベータ100の一実施形態を示している。アクチベータ100には、ハウジング118と貯留槽/カートリッジ102が含まれる。アクチベータ100の追加の部品は、以下の図面に示される。アクチベータ100は、プリンタ以外の他の装置、例えば、下流にあるラベルアプリケータおよび/または上流にあるラベル供給システムに接続されてもよい。他の装置によって、動力、制御信号、および/または、ラベル供給システムを得ることができる。ラベル供給システムは、プリンタによって得られ、アクチベータ100と相互に連結するのに適したシステムに類似している。
【0031】
プリンタ116を出たラベルが、ラベル経路に沿ってハウジング118内に入るように、ハウジング118をプリンタ116に取り付けてもよい。プリンタ116を自然に延長したように見せるために、ハウジング118は、プリンタ116の形態および/または外形を補完するように形成されてもよい。図2に示したように、ハウジング118によって、密閉空間が画定されるが、ハウジング118は、アクチベータの部品をハウジングの表面に取り付けることができる全ての形態、例えば、図3Aに壁部として示したハウジング118’などの形態を取ることもできる。
【0032】
この実施形態では、ハウジング118の一部に、カートリッジ102を収容するチャンバが形成される。チャンバには、ドック120が形成される。ドック120は、カートリッジ102を堅固に保持するように構成され、特定の嵌合表面と一体型の流体接続部またはポートを備える。ドック120は、1または複数個の、舌部と溝からなるシステムなどの滑り面を含んでもよい。舌部と溝からなるシステムにおいて、1または複数個の舌部122aは、ドック120の側面に配置され、嵌合溝122bは、カートリッジ102の側面に形成される。密に滑り嵌めされるために、舌部122aと溝122bは、密着する大きさを有する。これらに代わる位置決めおよび/または固定方法が実行されてもよく、本発明の範囲内において、クリップ、ねじ接続、ラッチ、磁石、または取り付けに適した何らかの他の固定手段などが考えられる。固定手段は、アクチベータ100が脱落したり、転倒したり、あるいはこれ以外にアクチベータ100にガタツキが生じた場合であっても、カートリッジ102を、ドック120内に、確実に堅固に据え付け続けるのに役立つ。
【0033】
ドック120には、カートリッジ出口126と密に接合するように構成された入口124が含まれていて、カートリッジ102とドック120の間に流体シールが形成される。カートリッジ102がドック120内に堅固に取り付けられると、カートリッジ102内の活性化流体を、漏れたり、滴ったり、他のロスを生じずに、アクチベータ100内にある他の部品に注入できる。
【0034】
カートリッジ102は、活性化溶媒を収容するように構成される。カートリッジ102は、流体を収容し、ドック120に嵌合するように構成されていれば、どんな形や大きさであってもよい。別の実施形態では、カートリッジ102とドック120を、ハウジング118内に永久的に据え付けられる貯留槽、あるいはハウジング118と一体に形成される貯留槽で置き換えることができる。カートリッジとラベルを消耗型のセットまたはキットとして効果的に包装し販売できるように、例えば、カートリッジ102をラベルのロールの中央部にある窪んだ空間内に適合する大きさにして、輸送を考慮して、カートリッジ102の追加の形態を決定することもできる。各カートリッジ102は、この装置と組み合わされるラベルの少なくとも1ロールを完全に活性化する量の活性化溶媒を含む大きさ有してもよい。これにより、消費者は、必要に応じて、正確かつ繰り返し可能な量の活性化溶媒をアクチベータ100に簡単に再供給できる。カートリッジ102は、(以下で説明するように)ポンプ104と流体的に接触するのであれば、ハウジング118のどこに配置されてもよい。
【0035】
図3A〜3Cは、ハウジング118’とプリンタ116の間の接続の一実施形態を示している。ハウジング118’には大型の壁部130が含まれ、該大型の壁部には、大型の壁部130から実質的に垂直に延びる2枚の小型の壁部132またはフランジが備えられる。小型の壁部132には、ハウジング118’をプリンタ116に接続する接続構造134が含まれる。一実施形態では、接続構造134は、小型の壁部134とプリンタ116の窪みにある切削穴に接合するように設計された取り付けねじであってもよい。ハウジング118’をプリンタ116に固定できるいくつかの締結手段を追加して用いることができ、該締結手段には、半永久的な留め具(例えば、ナットとボルト、リベットなど)および着脱コネクタ(例えば、クランプ、バネ負荷型のボールベアリング、ピン接続など)が含まれる。
【0036】
壁面取り付け部品の概念に基づいて、図4A〜4Eは、ライナーフリーラベルのアクチベータ200の一実施形態を示している。ライナーフリーラベルのアクチベータ200には、ハウジング218、貯留槽(図示せず)、ポンプ204、アプリケータ212、アクチベータ制御システム214が含まれる。また、液体バルブ210、チェックバルブ206、加圧チャンバ208、および切断機構240を含む追加的な特徴も示されている。
【0037】
ハウジング218は、図3Aに示されたハウジング118’と同様のものであるが、取り付けフランジを備えていない。ハウジング218は、各部品をハウジングの側面に取り付けることができるように構成される。部品は、ねじ、リベット、または他の取り付け手段などの留め具によってハウジング218に取り付けられてもよい。図2に示したように、ハウジング218の代替的な形態は、前述されており、例えば、容器である。ハウジングには、ハウジングを通って移動するラベルを受け入れるように構成されたラベルスロット284が形成される。ラベルスロット284は、アプリケータ212がハウジング218に取り付けられる上方に配置でき、活性化される前に、ラベルがラベルスロット284を通過するように配置できるので、ラベルの粘着部分がラベルスロット284に接触することはない。
【0038】
ポンプ204は、ポンプ入口250を介して、貯留槽(例えば、カートリッジ)に流体連通可能に接続される。ポンプ204は、アクチベータ200内の活性化液体を加圧し、貯留槽から活性化溶媒を抜き取って吸引するために用いられる。ポンプ204は、容量型ポンプを含む、多くの異なる種類のポンプのうちの一つであってもよい。容量型ポンプは、自己呼び水機能を有し、加圧された媒体が液体またはガスのいずれであっても、流量を維持できる。渦巻きポンプを用いることもできるが、該ポンプは、一般に、特定の呼び水シーケンス、より大きな動力を必要とし、ライン中にガスが存在すると、運転が停止する。自己呼び水機能、または呼び水の問題を適切に排除するメカニズムを有するポンプであれば好ましいが、どんなポンプでも使用できる。また、ポンプは、所定の流量において、特定の圧力を維持できる必要がある。流速は、活性化溶媒の塗布厚さ、ラベル速度、およびラベル幅の関数で表せるので、用途が異なれば、要求も異なる。流速は以下の等式を用いて計算できる。
流速(mL/min)=[厚さ(mils)*ラベル速度(in/sec)*ラベル幅(in)*60sec/min]/[0.06102in3/mL*1000mils/in]
【0039】
典型的な工業パラメータに基づくと、約100mL/min(0.75mils、15in/sec、9in)と約0.14mL/min(0.15mils、2in/sec、0.5in)の間の流速が予想されるが、より広範な流速を扱うこともできる。流速の違いに応じて適切な圧力を決定することは難しいが、要求される圧力は、以下の等式を用いて推定できる。
圧力(psi)=0.136*流速(mL/min)+1.93
【0040】
この等式に基づくと、予想される高流速を維持するために、約15psiの圧力が必要になり、予想される低流速を維持するために、約1.9psiの圧力が必要になる。
【0041】
チェックバルブ206は、ポンプ出口252とチェックバルブ入口254を介して、ポンプ204に流体連通可能に接続される。チェックバルブ206に、一方向、つまり、貯留槽とポンプ204の下流方向への流れだけを許可する多くの異なる種類のうちの一つ、例えば、(カリフォルニア州のモーガンヒルにある)スマート・プロダクツから入手可能な#301チェックバルブを用いてもよい。別の実施形態では、チェックバルブ206は、柔軟なチューブ内に挿入されてもよく、例えば、(コネチカット州のウエストブルックにある)ザ・リー・カンパニーから入手可能な流量制御装置であってもよい。該流量制御装置は、前述したチェックバルブよりも小型である。
【0042】
加圧チャンバ208は、チェックバルブ出口256と加圧チャンバ入口258を介して、チェックバルブ206に流体連通可能に接続される。ポンプ204を駆動および停止したときに、ポンプによって操作圧力まで圧を上昇させ、操作圧力から圧を下降させる必要があるので、ポンプ204を全圧力で全時間運転し続ける必要がないように、瞬時に活性化を行うために、加圧チャンバ208によってアクチベータ200内の圧力は維持される。一方で、加圧チャンバ208に保持された加圧流体を、必要に応じて使用することもできる。
【0043】
加圧チャンバ208の一実施形態を図5に示した。小型化のために、加圧チャンバ208は、実質的に矩形をなして、直立されていてもよい。この実施形態の加圧チャンバ208は、下方において流体体積を維持し、上方においてガス体積を可変にするように構成できる。加圧チャンバ入口258は、加圧チャンバ208の一側面に配置される。加圧チャンバ出口260は、加圧チャンバ入口258から離れた加圧チャンバ208の反対の側面に配置される。また、加圧チャンバ208からの流体の流れを促進するために、加圧チャンバ出口260は、加圧チャンバ入口258よりも低い位置に配置される。流体体積が所定のレベルを下回っているか否かを検出するために、流体センサ262が、加圧チャンバ出口260の上方に配置されてもよい。エアバルブ264は、加圧チャンバ208の上面に配置され、自動で開いて、系内の過剰の空気を放出できる。
【0044】
アプリケータ212の上流にある液体バルブ210が閉じられると、加圧チャンバ208内に注入される流体によって、加圧チャンバ208内の流体の体積が増加し、ガス体積が圧縮されて、加圧チャンバ内の圧力が上昇する。液体バルブ210が開けられると、加圧されたガス体積が、平衡体積に戻ろうとして全表面を押圧して、流体が加圧チャンバ出口260からアプリケータ212まで強制的に排出される。チャンバ208内の系の圧力および/または流体レベルが所定の値を下回るまで低下した場合、チャンバ208を再度満たすために、制御システム214によってポンプ204が駆動される。
【0045】
加圧チャンバの代替の実施形態には、弾性壁面を備える所定長さのチューブまたは他の構造が含まれてもよい。チューブ内が加圧されると、壁の弾性によって、チューブは大径まで伸びることができる。バルブが開くと、チューブが平衡となる径まで収縮して、流体が駆動される。別の実施形態では、加圧チャンバには、流体の垂直カラムが含まれてもよい。該垂直カラムは、流体が加えられて液体バルブが閉じられているときに持ち上げられて、流体のカラム内に保存された位置エネルギーを増加させる。液体バルブが開かれると、増加した位置エネルギーによって、アプリケータを一時的に運転するのに十分な流れが得られる。
【0046】
実施形態に示された液体バルブ210は、液体バルブ入口266と加圧チャンバ出口260を介して、加圧チャンバ208に流体連通可能に接続される。液体バルブ210は、加圧チャンバ208からアプリケータ212に送る時に流体を調節する。一実施形態では、液体バルブ210は、一般的な閉型のソレノイドバルブであるが、流体の流れを制御できるなら、どんなバルブでも用いることができる(例えば、所定長さの柔軟なチューブを選択的に阻むように設計されたピンチバルブ)。液体バルブ210を用いたアクチベータ200の実施形態では、液体バルブ210の状態(開または閉)によって、アクチベータ200が運転しているか否かが決定される(つまり、開状態のときには運転していて、閉状態のときには運転していない)。
【0047】
アプリケータ212は、液体バルブ出口268とアプリケータ入口270を介して、液体バルブ210に流体連通可能に接続される。一実施形態では、アプリケータ212は、実質的に円筒形であり、小型であって、均等間隔で配置された一連の放出開口272(例えば、スプレーバー)を備える。アプリケータ212は、基本的に、少なくとも1個の放出開口272を活性化位置に向けることが可能であれば、どんな形状であってもよいが、放出開口を通り過ぎるラベルの接着剤層に均一な噴霧パターンを形成するために、テーパ状の断面積または種々の大きさの開口を有してもよい。アプリケータ212は、ラベルが通過すると、溶媒が噴霧されるラベル経路の活性化領域の近くに配置される。比較的大量で、流れの遅い流体を採取し、該流体を流れを高速で集中した流れ(つまり、液体ジェット)に変えることによって、放出開口272は、ノズルとして機能する。放出開口272は、活性化位置に近接して、つまり、集中した正確な液体ジェットを十分に生成するほど近くであるが、ラベルとの物理的な接触を十分に避けるだけ離れていて、噴霧パターンを発生できるように配置される。代替の実施形態では、加圧された活性化溶媒を活性化領域に、典型的にはフラットファンパターンで噴霧するために、単一の開口ノズルが用いられる。
【0048】
放出開口272は、流速を最終的に決定する要素であり、放出開口272によって、ラベル上での所望の活性化溶媒の塗布厚さが決まる。この塗布厚さで溶媒を塗布することは、ラベルの接着剤層を活性化するときに重要なステップである。溶媒の塗布厚さは、以下の等式を用いて決定できる。
厚さ(mils)=[流速(mL/min)*0.06102in3/mL*1000mils/in]/[ラベル速度(in/sec)*ラベル幅(in*60秒/分]
【0049】
該等式から分かるように、流速、ラベル速度、およびラベル幅は厚さに直接的に影響を及ぼす。ラベル速度とラベル幅の両者は、ラベルプリンタまたはアクチベータの上流にある他の装置によって決まる。これらの各変数は、各プリンタ、ラベルディスペンサなどについて固有の値であってもよく、あるいは変化させることもできる。固定型の装置を想定すると、所望の塗布厚さを得るときに、これでは、残りの変数として流速を放置したままになる。我々は、以下の等式を用いて、アプリケータ212のマニホールド内にあるノズルの直径とノズルの数に流速を関連付けて、流速についてさらに調べた。
流速新(mL/min)=流速旧*(#ノズル新/#ノズル旧)*(直径新2/直径旧2)
【0050】
この式によって、公知の構成(「旧」と記載)は、理想的な予想(「新」と記載)に関連付けられる。直径が42ミクロンである20個のノズルを備えたノズルマニホールドを用いて収集した実験データによって、ノズルの流速が9.733mL/minであることが分かった。この情報から、新たに予想される流速についての等式は以下のようになる。
流速新=9.733(mL/min)/[20*422(μ)]*#ノズル新*直径新2(μ)
【0051】
この等式によって、系内の圧力は一定であると推定される。もっとも、系の圧力とノズルの面積には、動的な関係がある(つまり、ノズルの面積が増加すると、大きなノズルによって圧力の大部分が失われるので、圧力は低下するなど)。該等式によって、いくつかの有用な近似式が得られる。
【0052】
一連のノズルは、上記の式に基づいて、流速、圧力、噴射の質についての実験テストを実行するように選ばれた。溶媒の厚さは、典型的には約0.3〜0.5ミルの間にあるが、この範囲は、約0.15〜0.75まで、あるいはさらに広く拡張できる。塗布厚さは、活性化されたラベルの接着品質に影響を及ぼすものであり、段ボールまたはラベルを取り付ける他の基板に取り付けるときの要求の違いに応じて変化させることができる。この範囲は、段ボール製の出荷ラベルの外側の領域にあるラベル、例えば、ガラス瓶のラベルの要求に見合うように、さらに拡張される。
【0053】
制御システム214は、ポンプ204、エアバルブ264、液体バルブ210、貯留槽202、アプリケータ212、および関連するシステムのセンサのいくつか、または全てを制御または監視するように備えられる。ポンプ204が運転状態にあるときに、制御システム214は、加圧チャンバ208内の圧力に基づいて制御を行う。図6に示すように、圧力センサ274は、加圧チャンバ208内の圧力を測定するように使用できる。一実施形態では、システム内のこの部分の圧力を監視するために、圧力センサ274は、加圧チャンバ208と液体バルブ210の間の接続において「T」状に配置されてもよい。制御システム214は、実際の圧力を事前に設定された操作圧力範囲と比較して、圧力が低すぎた場合にポンプ204を始動する。そして、系の圧力が圧力範囲の上限を上回った場合、制御システムは、ポンプ214を停止する。他の実施形態では、流体センサ262は、単独で、あるいは圧力センサ274と組み合わされて、ポンプ204の運転を制御するように使用できる。流体センサ262が、流体の体積が低下し過ぎていることを検出すると、制御システム214は、ポンプ204を起動して、流体の体積を上昇させる。別の実施形態では、センサは、加圧チャンバ208のガス体積中に配置されてもよい。ガス体積が上昇し過ぎたり、ガス圧力が低下し過ぎた場合、制御システム214は、ポンプ204を再度起動して、所望の圧力または体積に達するまで運転させる。
【0054】
加圧チャンバ208内のガスの体積を調節するために、エアバルブ264が、制御システム214によって、手動、受動、あるいは自動のいずれかで制御されてもよい。溶媒カートリッジが交換される度に、追加のガスが、加圧チャンバ208内に意図せずに導入される場合がある。ガスの体積が大きすぎると、加圧チャンバ208は、適宜動作を停止する(例えば、ポンプ204が頻繁に循環し過ぎる可能性がある)。一実施形態では、加圧チャンバ208内の流体の体積のレベルを検出するために、流体センサ262を使用してもよい。流体の体積が低下し過ぎると、系の圧力が範囲内に収まっている場合であっても、流体センサ262は、流体の体積が所望のレベルに回復するまでエアバルブ264を開くように、信号を制御システム214に送る。このとき、エアバルブ264は閉じている。これに代えて、例えば、エラーライトを点灯して、またはエラーコードまたはメッセージを表示するなどして、使用者が、バルブを手動で開けて、空気を系から抜き出すようにしてもよい。
【0055】
流体バルブ210は、アプリケータ212への流れを許可したり妨げたりするように制御され、それによって、活性化が許可されたり許可されなかったりする。液体バルブ210は、粘着性にされるラベルが活性化領域内にあるときは常時開かれ、ラベルが粘着性になったら閉じられる必要がある。一実施形態では、活性化を開始する信号は、上流側の装置からの信号に基づいていてもよい。プリンタの場合、制御システム214とプリンタの電気的な制御システムの間は、電気的に接続される。制御システム214は、ラベルがラベル経路の特定の位置にあることを表すプリンタの制御システムからの信号を処理できる。また、制御システム214は、ラベルがプリンタ内のラベル経路中の位置から活性化領域まで移動したら既知の遅延の後で開くように、液体バルブ210に信号を送り、さらに、液体バルブ210を開く処理と活性化領域で噴霧を開始する処理の間の既知の遅延を補償する。また、制御システム214は、活性化領域を通り過ぎるラベルの長さと速度に基づいて開いた後に、ある時間増分で閉じるように、液体バルブ210に信号を送る。代替の実施形態では、ラベルの存在(またはラベルの端部の通過)を検出するために、活性化位置において、1または複数個のセンサを使用してもよく、これにより、制御システム214で実行しなければならない遅延の計算の必要性を減じたり、省略できる。他の代替の実施形態では、他の部品間において、プラテンモータの回転またはプリンタの切断機の発火などの上流での物理作用を監視するために、1または複数個のセンサを使用してもよい。
【0056】
貯留槽がカートリッジであるアクチベータ200の実施形態では、カートリッジ内の液体のレベルを監視するために、カートリッジをドック120と制御システム214に、機械的および/または電気的に結合できる。別の実施形態では、カートリッジの有無によらず、貯留槽内に液体レベルセンサを使用できる。その代わりに、あるいは追加的に、貯留槽から流れてきた流体の量を監視するために、貯留槽の外側に流量計を用いてもよい。貯留槽内の流体のレベルが低いと検出された場合、制御システム214は、サイレンブザーまたはLEDなどの何らかの音声および/または視覚インターフェースを介して、貯留槽の流体の残量が少なくなっていることを使用者に知らせる信号を送ることができる。
【0057】
流体を実質的に瞬時かつ確実に活性化位置に運搬するために、アプリケータ212に、活性化位置に噴霧するのに十分なレベルの流体がアプリケータ212内に存在するか否かを検出するセンサが含まれもよい。流体が十分でなければ、制御システム214によって、液体バルブ210が短時間開かれて、アプリケータ212を満たすことができる。
【0058】
未切断のラベルストックまたは他の媒体ために、本発明の実施形態に切断機構240が含まれてもよい。切断機構240は、ラベル経路に沿って、典型的には、アプリケータ212内の活性化位置の前に配置される。媒体は切断機構240を通って、活性化位置に入る前に切断された後、ラベルを活性化するアプリケータ212を通り過ぎる。切断機構240は、制御システム214で制御されて、媒体を何らかの所望の寸法に切断する。活性化前に媒体を切断することによって、予期しない露出が原因となって、切断機構240が粘着性を帯びる影響や、切断機構240に他の有害な影響が及ぼされる危険性が少なくなる。一実施形態では、切断機構は、(ドイツ連邦共和国のアルディンガー)から入手可能な4インチの「L」型切断機である。
【0059】
図7は、ライナーフリーラベルのアクチベータ200を操作する方法の一つについて、詳細なフローチャートを示している。第1に、プリンタまたはプリンタのラベル経路に沿った好適な結合機構を有する他の装置に、アクチベータ200を物理的に取り付ける(ステップ280)。次に、アクチベータ制御システム214をプリンタ制御システムに接続する(ステップ281)。言うまでもないが、物理的または電気的な接続が同時に生じる。貯留槽202を溶媒で事前に満たしておく、あるいは、溶媒で満たして(ステップ282)、カートリッジを挿入する、あるいは、事前に挿入しておく。この時点で、液体バルブを閉じる(ステップ283)。ポンプ204を駆動して(ステップ284)、まず流体システムを加圧し、そして加圧チャンバ208内が最適な圧力に達した時に、ポンプを停止する(ステップ285)。次に、アプリケータ212内の流体の量が十分かどうかを、制御システム214で検出する(ステップ286)。流体の量が十分でなければ、液体バルブ210を開けて、アプリケータ212を満たし、そしてアプリケータ212を満たしたら、液体バルブ210を閉じる(ステップ287)。ラベルを印刷する(ステップ288)とき、ラベルの位置を検出し(ステップ289)、ラベルが活性化領域に入るまでの時間遅延を計算する(ステップ290)。ラベルが活性化領域に入ると同時に、ラベルの先端に噴霧されるように、遅延時間の終わりに、液体バルブ210を適当な時間開ける(ステップ291)。ラベルの後端が活性化領域を離れると同時に、液体バルブ210を閉じて、噴霧を停止する(ステップ293)。次に、制御システム214によって、別のラベルを活性化するか否かを決定する(ステップ293)。別のラベルが印刷されていたり、ラベル経路に沿って到着している場合、制御システム214は、加圧チャンバ208内の圧力が十分か否かを検出する。圧力が十分でなければ、ポンプが駆動され(ステップ284)、工程がこの時点から再開される。圧力が十分であれば、制御システム214によって、アプリケータ212内の流体が十分か否かが検出され(ステップ286)、工程がここから再開される。別のラベルが印刷されていなかったり、ラベル経路に沿って到達していない場合、アクチベータと同様に、プリンタは停止される(ステップ295)。
【0060】
図8Aと8Bは、独立型のライナーフリーラベルのアクチベータ300を示している。独立型のライナーフリーラベルのアクチベータ300には、アクチベータのサブアッセンブリ301とラベル移動する機械的または他のシステム380が含まれる。
【0061】
アクチベータのサブアッセンブリ301は、一般に、上述した多くの部品、例えば、ハウジング、貯留槽、ポンプ、アプリケータ、及びアプリケータ制御システムを含む。チェックバルブ、加圧チャンバ、液体バルブ、及び切断機構などの他の上述した部品が、アクチベータのアブアッセンブリ301に含まれてもよい。一実施形態では、アクチベータのサブアッセンブリ301が、カバー382内に収容されてもよい。一実施形態では、カバー382は、実質的に矩形であってもよいが、前記部品を覆うのに適していれば、どんな形態でも使用できる。カバー382には、ラベルスロット384が形成される。ラベルスロット384は、該ラベルスロットを通って移動するラベルを受け入れるように構成され、該ラベルスロット384によって、ラベルが活性化される活性化位置が決定される。一実施形態では、アクチベータのサブアッセンブリ301は、安定させるために、重さのある台板386に取り付けられる。
【0062】
アクチベータ制御システムなどのアクチベータのサブアッセンブリ301の部品は、プリンタあるいは制御信号または他の情報用の他の上流側の装置に依存するものであり、代わりに、アクチベータ300内から関連する情報を得る必要がある。一実施形態では、光学センサ381を用いて、ラベルが活性化位置にあるときを検出する。光学センサ381は、システム380の直前または直後に配置できる。これに代えて、システム内のラベルの大きさと位置をマップする、より複雑なシステムを用いて、アプリケータを運転する必要があるときを決定してもよい。
【0063】
ラベルを移動するシステム380は、台板386に取り付けられてもよいし、あるいは、カバー382に取り付けたり、カバー382内に組み込むこともできる。ラベル移動システム380は、ラベルを受け入れ、アクチベータのサブアッセンブリ301を通ってラベルを移動し、活性化されたラベルをスロット384の外部に分配するように構成される。アクチベータのサブアッセンブリ301の上流にシステム300を配置すれば、システム380は、活性化された接着剤に曝されない。システム380の原動機は、モータ388であってもよい。モータ388に動力を供給する動力源とアクチベータのサブアッセンブリ301に接続するために、動力接続部を備えることもできる。動力接続部は、種々の形態のうちのいずれを取ってもよいが、アメリカ合衆国での典型的な動力接続部には、コンセントからの120Vの交流電源の電流を変換する12Vの直流電源用アダプタが含まれてもよい。一実施形態では、ラベル移動機構380は、一組の歯車または摩擦駆動型のピンチローラである。カバー382のいずれの端部にも接触させずに、ラベルスロット384を通してラベルを移動するために、ピンチローラはラベルスロット384に一直線に配置される。別の実施形態では、プリンタ内にあるプラテンローラと静止印刷ヘッドに類似した構成を用いて、システムを介して、ラベルを前方と後方に供給してもよい。システム380は、安定かつ十分にラベルを活性化できるあらゆる速度で運転できる。
【0064】
本発明の別の態様は、ライナーフリーラベルの製造方法に関する。図9は、溶媒感受性の3層からなるライナーフリーラベル(または溶媒感受性の接着シート)490の断面図を示している。当業者に明らかなように、他の層を用いることもできる。ライナーフリーラベル490には、感熱性の色形成層(つまり、熱印刷可能な層)492が含まれ、該感熱性の色形成層は、支持体(ラベル紙)494の表面に形成される。支持体494の裏面には、溶媒感受性の接着剤層496が形成される。これらの層は、異なる材料で形成できる。印刷可能な層492は、事前に印刷されていても、画像が変化するものであっても、あるいは白紙であってもよい。
【0065】
溶媒感受性の接着剤層496は、溶媒感受性の接着剤層496が活性化されると、溶媒感受性の接着剤層496によって、圧力感受性の接着に似た結合が形成されるのに十分な量の溶媒感受性の接着剤を含む必要がある。溶媒感受性の接着シート490は、ラベルプリンタおよび溶媒活性化装置を通過するのに適していれば、どんな幅、長さ、および厚さでも形成できる。例えば、幅は、約0.25インチ〜約6インチ以上であり、長さは、約0.5インチ〜8インチ以上であり、厚さは、約0.0015インチ〜0.015である。溶媒感受性の接着剤層496の厚さは、0.0005インチ〜0.005インチであってもよい。支持体494の厚さは、約0.0005インチ〜0.005インチであってもよい。印刷可能な層492の厚さは、約0.0005インチ〜0.005インチであってもよい。
【0066】
支持体494は、重量が約77〜82グラム/平方メートルの感熱紙などの市販されているものである。もっとも、これらに限定される訳ではないが、他の支持体の多数には、天然および合成織物、熱転写紙、プラスチック製の支持体、鋼鉄、プラスチック、再生紙、タイベック(登録商標)、段ボール、板紙が含まれ、該他の多数の支持体を塗布することもできる。支持体494の重量は、少なくとも約30グラム/平方メートル〜約300グラム/平方メートル以下である。支持体494は、無線周波数認識(RFID)装置または他の電子チップを備えてもよい。これらは、支持体494中、または支持体494と印刷可能な層492の間、または支持体494と接着剤層496の間に組み込まれる。直接熱を加える場合、重量が約82グラム/平方メートルであり、カリパスでの測定値が約3.3ミル/マイクロメートルである熱で活性化される紙を使用できる。この品質の紙は、(アメリカ合衆国のウィスコンシン州のアップルトンにある)アップルトンから、商品名675−Wavex(登録商標)400−3.3として市販されているトップコートされた黒色の画像用製品である。
【0067】
溶媒感受性の接着剤層496を調製する方法の一つとして、溶媒感受性であって、選択的に接着性を有するポリマーと他の添加剤が含まれる溶媒感受性の液体溶液を作成し、支持体494に塗布して乾燥することがある。該溶液は、乾燥固形分と溶媒系を組み合わせたものである。これらに限定される訳ではないが、この組み合わせには、割合の異なるポリマー、天然接着剤、合成接着剤、及び粘着付与剤などに加え、これらを組み合わせたものが含まれてもよい。
【0068】
一実施形態では、乾燥固形分には、約50%(重量基準)より多くのポリビニルアルコール(PVOH)が含まれ、必要に応じて、他の水溶性の熱可塑性ポリマー接着剤が含まれる。これらに限定される訳ではないが、水溶性の熱可塑性ポリマーとは、例えば、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリクロロプレン、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせのことである。液相溶媒系の他の実施形態には、約90%(重量基準)より多くの水が含まれ、液体の残部には、必要に応じて、溶媒が含まれる。これらに限定される訳ではないが、溶媒は、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及びこれらの組み合わせなどである。溶液は、乾燥固形分と溶媒系を混合して作成される。種々の溶液には、上述の溶媒系に溶解された約10%〜約60%(重量基準)の固体が含まれるが、この範囲を超えて、固体を含んでもよい。
【0069】
接着ラベルの一実施形態は、ポリビニルアルコール(PVOH)の脱水層からなる。PVOHの好適な平均分子量は、約30,000以上で約50,000以下であり、PVOHは、約87%以上かつ約90%以下が加水分解されている。この組成のものは、(ミズーリ州のセントルイスにある)シグマアルドリッチを含む、多数の製造業者から市販されている。PVOHは、溶液状態で基板に塗布される。該溶液は、約50重量%が水であり、残りの約50%がPVOHまたは乾燥処理を促進する他の溶媒である。これらに限定される訳ではないが、他の溶媒には、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド(DMSO)、及び/またはジメチルホルムアミド(DMF)が含まれる。有機溶媒は揮発性が高いので、この場合において特に有用である。
【0070】
代替的な実施形態では、接着剤が、PVOHと他の水溶性の熱可塑性ポリマー接着剤との共重合体混合物から構成されてもよい。これらに限定される訳ではないが、前記水溶性の熱可塑性ポリマーには、ポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリクロロプレン、ポリウレタン、及びこれらの組み合わせが含まれる。該混合物は、乾燥重量基準で、約50%以上〜約98%以下のPVOHを含んでもよい。化学組成の残りの約2%〜約50%は、上述の熱可塑性の接着剤ポリマーから構成できる。接着剤混合物の約0.1%以上かつ約12%以下には、(必須ではないが、典型的には熱硬化性である)エラストマーと粘着付与剤が含まれてもよい。これらに限定される訳ではないが、利用可能なエラストマーには、ポリアクリルゴム、フルオロエラストマー類、ペルフルオロエラストマー類、及びこれらの組み合わせが含まれる。
【0071】
種々の方法を用いて、ラベル紙494として使用される紙または他の支持体上に、粘性液体を塗布してもよい。上述の溶媒感受性の接着剤層496を塗布するのに用いる方法の一つに、逆グラビア塗布法がある。溶媒感受性の接着剤層496を所望の支持体494に塗布するために、ナイフオーバーロール、エアナイフ、ディファレンシャルダイレクトグラビア、オフセットグラビア、及び代わりに他の塗布法を使用してもよい。塗布重量の一例は、約13グラム/平方メートルであるが、この塗布重量は、約5グラム/平方メートル以下〜約40グラム/平方メートル以上の範囲で変えることができる。この塗布重量は、溶媒感受性の接着剤層496が乾燥されて、非接着状態になった後に測定される。
【0072】
ある態様において、溶媒感受性の接着剤層496が、溶媒感受性の接着剤層496に塗布される溶媒で活性化された後だけ、溶媒感受性の接着剤層496が、圧感受性の接着剤(PSA)を模して形成されるので、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490の粘着性は強くなる。
【0073】
他の接着特性を模するように、塗布重量を変えてもよい。これに代えて、または追加的に、接着特性に影響を及ぼすように、液体に対する固体の比率を変えることもできる。同様の影響を及ぼすように、乾燥固体混合物の含有量を変えることもできる。
【実施例】
【0074】
接着性を試験するために、上述の教示と以下の詳細な説明にしたがって、一連の溶媒感受性の接着性ライナーフリーラベル490を準備した。全ての試験用サンプルは、試験前に少なくとも24時間、73±3°F、相対湿度50±5%の条件で調整された。上述の実施形態に従って、溶媒感受性の接着剤層496は、感熱紙上に、平方メートルあたり77グラム塗布された。各サンプルの溶媒感受性の接着剤層496は、(1)固有の割合であるが、上述した好適な割合の範囲内で乾燥固形分を有して調製されるとともに、(2)先に列挙した好適な塗布法とは異なる塗布法を用いて塗布された。
【0075】
第1のサンプル(サンプル1)は、塗布器具として24THグラビアシリンダを使用したグラビア法を用いて、18%の固形分を含む液体溶液で塗布された。第2のサンプル(サンプル2)は、ナイフオーバーロール法を用いて、22%の固形分を含む液体溶液で塗布された。第3のサンプル(サンプル3)は、修正ナイフオーバーロール法を用いて、20%の固形分を含む液体溶液で塗布された。
【0076】
前記サンプルは、各試験方法で要求されるように、1インチ幅の小片に切断された。これらの結果を表1、2、及び3にまとめた。表1および2は、引き剥がし粘着力の結果を示している。引き剥がし粘着力は、修正ASTM D3330の方法Fに従って、試験された。前記修正には、貼付時間60秒での試験と貼付時間60分での試験が含まれる。貼付時間とは、活性化されたラベルが基板と接触する時間の量のことである。貼付時間には、活性化と基板への取り付けの間に経過する時間は含まれない。
【0077】
溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490の溶媒感受性の接着剤層496のサンプルは、取り付けられる直前に、手動式の噴霧ノズルから噴霧された脱イオン水によって活性化された。試験プロトコルごとに、サンプルは、本発明の方法に従って、4と1/2ポンドのゴムで被覆されたローラを用いて、24インチ/分の速度で標準的なステンレス綱または段ボールの基板に取り付けられた。その後、サンプルは、貼付時間60秒または60分で、角度90°で前記基板から引き剥がされた。剥離に必要な力を測定し、平均し、欠陥の形態に注目した。各サンプルについて3個の複製物が試験された。表1は、ステンレス綱で実施された試験から得られた結果を示していて、表2は、段ボールで実施された試験から得られた結果を示している。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
引き剥がし粘着試験に加えて、動的剪断試験を実施した。動的剪断は、(オハイオ州メンターにある)ケミインストルメント社から入手可能なDS−1000動的剪断試験機を用いて、修正ASTM 1002法で測定した。該方法の修正は、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルを基板に取り付ける前に、接着剤層を活性化することに直接関連する。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルは、前記ラベルの1インチ×1インチの表面を前記基板に接触させる方法で調製された。静的剪断試験を実施するために、これらのサンプルは、必要に応じて、ASTM D3654によって調製された。
【0081】
1インチ×1インチの接触表面積を有する接着サンプルは、ステンレス綱の基板に取り付けられ、5分間貼付された。次に、試験サンプルは、基板の面内において、毎分約0.05インチの速度で引き剥がされた。サンプルを分離または破壊するのに必要な最大の力を記録し、欠陥の形態に注目した。各サンプルについて3個の複製物を試験した。表3は、動的剪断試験の結果をまとめている。
【0082】
【表3】
【0083】
先の教示と上述した方法に従って調製した溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490のサンプルに実施した引き剥がし粘着および動的剪断試験に加えて、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルのサンプルに実施したと同じ引き剥がし粘着および動的剪断試験を、圧力感受性のライナーフリー接着ラベルのサンプル、例えば、(イリノイ州リンカンシャーにある)ゼブラテクノロジーから入手可能なZ−Perform 2000D Thermal Shipping Labelを用いて実施した。圧力感受性の接着ラベルのサンプルには、支持体、圧力感受性を有する接着層、及び剥離ライナーが含まれる。剥離ライナーは、試験基板に取り付ける直前に、圧力感受性の接着層から手動で剥離される。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルのサンプルついて上述したのと同じように、試験プロトコルに従って、前記サンプルは、試験基板に取り付けられ、試験基板から剥離された。圧力感受性の接着ラベルのサンプルは、本発明と圧力感受性の接着ラベルの既存の実施形態とを比較する手段として試験された。
【0084】
表4は、圧力感受性の接着ラベルのサンプルについて、ステンレス綱に対する90°での引き剥がし粘着力の試験結果をまとめたものである(サンプル番号は「比較対象」である)。
【0085】
【表4】
【0086】
表5は、圧力感受性の接着ラベルのサンプルについて、段ボールに対する90°での引き剥がし粘着力の試験結果をまとめたものである(サンプル番号は「比較対象」である)。
【0087】
【表5】
【0088】
表6は、圧力感受性の接着ラベルのサンプルについて、動的剪断試験の結果をまとめたものである(サンプル番号は「比較対象」である)。
【0089】
【表6】
【0090】
段ボール基板に対する引き剥がし粘着力の結果は、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490(サンプル1、サンプル2、サンプル3)の段ボールに対する引き剥がし粘着力が、市販の圧力感受性の接着ラベル(比較対象)の段ボールに対する引き剥がし粘着力の少なくとも2倍大きいことを示している。用途が異なれば、要求される引き剥がし粘着力は異なるので、これらの結果の意味は、商業的に大きい。例えば、段ボール基板に取り付けられる種々の情報またはバーコードラベルは、卸売業者、小売業者、製造業者などの小包郵便物業界及び物流及び流通業務などの商業用途でみられるようなものであり、出荷プロセスを通して、基板に対するラベルの接着力を保証するために、該ラベルには、大きな引き剥がし粘着力が要求される。他の商業用途、例えば、小売業者と卸売業者で使用される価格表示ラベルにおいては、ラベルを比較的簡単に剥離し交換できるように、該価格表示ラベルは、引き剥がし粘着力が小さいのが望ましい。
【0091】
さらなる試験では、溶媒感受性の接着剤層496を基板に接着するのにかかる時間に注目した。溶媒感受性の接着剤層496の追加の形態は、修正ASTM D3330の方法Fに従った改良型の引き剥がし粘着試験を用いて試験した。該修正には、種々の貼付時間で試験することが含まれる。逐次試験は貼付時間60秒で開始し、引き続き行った各試験は、さらに短い時間で行った。引き剥がしによって、欠陥の形態として、繊維引き裂けが生じなくなったときには、試験は終了していた。この試験の目的は、欠陥の形態として繊維引き裂けが生じるほど、十分強固に接着するのに必要な最小時間を測定することであった。他の修正には、段ボール基板で試験することが含まれる。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルの溶媒感受性の接着剤層のサンプルの全ては、取り付ける直前に、手動式の噴霧ノズルから脱イオン水を噴霧して活性化された。欠陥の形態として繊維引き裂けが生じる前に必要な最小時間の平均値として、結果を表7に示した。
【0092】
【表7】
【0093】
添加剤なしの配合Aよりも貼付時間が短いので、配合BとEをさらに調査・検討した。配合A、BおよびEを作成し、修正ASTM D3300の方法Fに従った引き剥がし粘着試験を用いて試験した。修正には、20秒の貼付時間後に、引き剥がし強さを試験することと、40秒の貼付時間後に、引き剥がし強さを試験することが含まれる。段ボール基板からラベルを引き剥がすのに必要な力の平均値として、結果を表8に示した。
【0094】
【表8】
【0095】
上記の試験では、使用可能な8個の異なる添加剤を用いて、種々の実施可能な接着配合を評価した。これらに限定される訳ではないが、代替品として、あるいは列挙された添加剤に添加して使用できる同様な添加剤、成分または賦形剤には、(ニュージャージー州のニューアークにある)クレイグ・アドヒーシブス・アンド・コーティングから入手可能なクレイグボンド3425BT、3425QT、及び3195W、(サウスカロライナ州のグリーンビルにある)レイノルド・カンパニーから入手可能なレインコ123−75、(オハイオ州にあるフランクリン・アドヒーシブス・アンド・ポリマーの)デュラセットRM、(インディアナ州のサウスベンドにある)ロイヤル・アドヒーシブス・アンド・シーランツから入手可能なロイヤル・プロダクツBR−5177及びBR−4227、(イリノイ州のシカゴにある)インダストリアル・アドヒーシブスから入手可能なボンドプラス347M、(オハイオ州のウィックリフにある)ルーブリゾール・コーポレーションから入手可能な他のカルボスパースK−700シリーズのポリマー系などの再湿性接着剤が含まれる。また、アルギネート類、アガー、アラビア、カラゲーン、ガッチ、グアー、カラヤ、イナゴマメ、トラガント、及びキサンテン類などのガムと同様に、グリコール類などのグリセリン、尿素、クエン酸塩類、砂糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、他のグレードのPEGとPVP、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、CMCまたはEHECなどのセルロース種、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸以外の他の水溶性材料を、同様な方法で用いたり、代用したりすることもできる。
【0096】
試験結果が示すように、引き剥がし粘着強さは、溶媒感受性の接着剤層496について簡単に操作されるので、これらに限定される訳ではないが、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490と溶媒感受性の接着剤層496は、紙ラベル、熱活性型の紙ラベル、小包郵便物業界で使用されるラベル、卸売業者、小売業者、製造業者などの物流及び流通業務で使用されるラベル、バーコードラベル、可変情報ラベル、卸売業者及び小売業者の業務で使用される商品ラベル、商業的に印刷された製品(あるいは基本的な)ラベル、建造用接着剤、及び、これらに限定される訳ではないが、ワインラベルや飲料用ラベルなどのプラスチックまたはガラス基板に取り付けられるラベルを含む種々の商業分野で利用される。
【0097】
動的剪断の結果から、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル(サンプル1、サンプル2、サンプル3)の溶媒感受性の接着剤層496の切断力価は、少なくとも4000グラム/25平方ミリメートルであり、市販の圧力感受性の接着ラベル(比較対象)の値よりも大きいことが分かる。貼り間違えたラベルを、基板からラベルを引き剥がすことによって意図的に取り除くことができるので、適度な引き剥がし粘着強さを有し、剪断強度が高いことは、接着ラベルにとって望ましい特性である。もっとも、ラベルは、基板を滑ったり、基板から意図せずに剥がれ落ちたりしない。
【0098】
本発明の他の態様は、接着剤層を活性化するのに用いる溶媒に関する。接着剤を活性化するのに用いられる溶媒の一実施形態は、少なくとも約95重量%の水を含み、製品内の生物活性を妨げるために、残部の約5%は、1または複数種の殺生剤からなる。これらに限定される訳ではないが、殺生剤には、クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール(ブロノポール)、フェニル石炭酸ナトリウム、ジイオドメチル−p−トリルスルホン、及びこれらの組み合わせが含まれてもよい。代替の実施形態では、溶媒には、対応する接着剤組成物に溶解し、これらに限定される訳ではないが、水、イソプロピルアルコール、エタノール、及びこれらの組み合わせを含む何らかの溶媒の混合物が含まれてもよい。
【0099】
いくつかの試験は、接着剤を基板に接着するのにかかる時間を低減することに重点を置いた。これを実現するために、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490に塗布する溶媒として、種々の非毒性の溶媒を試験した。これらの溶媒の大部分には、主として、他の溶媒の希釈混合または混和に用いる水が含まれていた。修正ASTM D3300の方法Fを実施した。修正には、逐次試験を実施すること、60秒の貼付時間で開始すること、及び引き続き行われる各試験の貼付時間を短縮することが含まれる。欠陥の形態として、繊維引き裂けが生じなくなったときには、試験は終了していた。この試験の目的は、欠陥の形態として繊維引き裂けが生じるほど、十分強固に接着するのに必要な最小時間を測定することであった。1種類の溶媒感受性の接着剤層496を全ての試験に用いた。溶媒の混合を変えて試験を行った。溶媒感受性のライナーフリー接着ラベル490の溶媒感受性の接着剤層496のサンプルの全ては、取り付ける直前に、手動式の噴霧ノズルから噴霧される等体積の溶媒で活性化された。表9の結果は、欠陥の形態として、繊維引き裂きが生じる前に要する最小時間の平均値である。
【0100】
【表9】
【0101】
添加剤なしの溶媒配合Aと比べて、欠陥形態として繊維引き裂きを実現するのに要する貼付時間が短いので、溶媒配合F、GおよびIをさらに調査・検討した。これを実現するために、配合A、F,G及びIを作成し、修正ASTM D3300の方法Fに従った修正引き剥がし粘着試験を用いて試験した。修正には、貼付時間20秒後に、引き剥がし強さを試験することと、貼付時間40秒後に、引き剥がし強さを試験することが含まれる。段ボール基板からラベルを引き剥がすのに要する力の平均値として、表10に結果を示した。全ての試験は、接着剤配合Aを用いて実施した。
【0102】
【表10】
【0103】
活性化溶媒配合(溶媒配合A、F、G及びI)が配合の異なる接着剤層496(表11の接着剤配合A、A1、A2、B1、B2、B3、B4、及びB5)に及ぼす影響を十分に理解するため、上記と同様な方法を用いて、追加の実験を実施した。これを実現するため、上述のASTM D3330の方法Fに従った修正引き剥がし粘着試験を用いた。段ボール基板からラベルを引き剥がすのに要する力の平均値として、結果を示した。該平均値は、5つの試験に関する平均として得られた。溶媒配合A、F、G及びIはそれぞれ、接着剤配合A、A1、A2、B1、B2、B3、B4、またはB5を用いて形成された溶媒感受性の接着剤層496を活性化するために使用された。貼付時間20秒(Q)と貼付時間40秒(L)での結果を表12に示した。
【0104】
【表11】
【0105】
【表12】
【0106】
表9、10及び12にまとめた結果から、活性化溶媒を変えると、溶媒感受性の接着ラベル490の接着挙動に影響が及ぼされることが分かる。また、該結果から、溶媒及び共溶媒混合物の選択に基づいて、接着特性を調節できることが分かる。用途が異なると、要求される接着特性が異なるので、このことは商業上重要である。例えば、ある用途では、引き剥がし強度が弱い初期状態の後に、接着強度が顕著に増加する硬化期間が続くのが好ましく、この現象は、例えば、接着剤配合A2と溶媒配合Gを組み合わせると得られる。これにより、恒久的な接着結合が形成される前に、張り間違えたラベルを正確にはることができる。他の用途、例えば、自動組立、包装、および/または選別ラインを迅速に移動する基板にラベルを取り付けることが重要となる高スループットのラベル付けの例では、初期状態の引き剥がし強度の値が大きいと有利である。この引き剥がし強度は、例えば、接着剤配合B4と溶媒配合gを組み合わせると得られる。
【0107】
図10には、アクチベータ機構500の別の実施形態が示されている。アクチベータ機構500は、ラベルプリンタ516の端部に取り付けられ、ラベルプリンタ516に存在するラベルがアクチベータ機構500に進入するように並べられる。図10と11に示したように、アクチベータ機構500は、ハウジング518、ラベル移動または支持機構580、溶媒含有装置503、溶媒貯留槽502、活性化要素512、ファン機構550、分配ドア552、及び制御システム/回路基板514を備える。
【0108】
ハウジング518は、アクチベータ機構500の構成要素の全てを含むのに適した寸法を備える。ハウジング518は、溶媒感受性の接着シートが通過するのに十分な幅、例えば、約4〜6インチの幅を有する。ハウジング518の1つの表面には、移動機構580を収容する開口が形成される。移動機構580には、上部ローラ581と下部ローラ583が備えられ、該上部ローラと下部ローラの間に出口スロット584が形成される。上部ローラ581と下部ローラ583は十分に離れて、例えば、約0ミリメータ〜1ミリメータの10分の1の範囲で配置され、溶媒感受性の接着シートを上部ローラと下部ローラの間に案内するので、溶媒感受性の接着シートは上部ローラと下部ローラの間を通って移動できる。上部ローラ581と下部ローラ583は、両方のローラを確実に同一速度で回転させる歯車機構585(図13参照)で結合されて、アクチベータ機構500と出口スロット584を通って、溶媒感受性の接着シートを案内してもよい。出口スロット584は、ラベルプリンタ516または溶媒感受性の接着シートが存在する他の装置にあるスロットに合わせて配置されてもよい。これに代えて、このアクチベータ機構500は、独立型の構成で使用されてもよい。アクチベータ機構500、出口スロット584、上部ローラ581、及び下部ローラ583は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。
【0109】
図11は、ラベルの接着剤層に付ける溶媒の蒸気/ガス551を発生するのに適したアクチベータ機構500の内部部品と構成を示している。活性化要素512は、溶媒貯留槽502の下方に配置される。アクチベータ機構500は、蒸気/ガス貯留槽553と、ファン550に接続されたファンモータ555をさらに備えている。一組の分配ドア562は、蒸気/ガス貯留槽553と活性化位置557の間に配置される。
【0110】
溶媒は、活性化要素512によって沸騰されて、蒸気/ガス551状態になる。この時点では、溶媒559は、蒸気/ガス貯留槽553内において、蒸気/ガス551として浮遊している。種々の実施形態において、活性化要素552は、発熱体、圧電素子、または他の好適な装置であってもよい。ファンモータ555は、ファン550を駆動して、蒸気/ガス駐留槽553内に気流を発生させる。気流によって、蒸気/ガス551は、蒸気/ガス貯留槽553から一組の分配ドア552を通って活性化位置557まで移動する。回路基板514は、活性化要素512とファンモータ555を制御する。回路基板514は、ラベルプリンタ516内の中央電子装置に接続されるので、ラベルプリンタ516の内部部品は、アクチベータ機構500の回路基板514及び内部構成要素と相互に通信できる。
【0111】
さらに詳細には、図11をさらに参照すると、溶媒含有装置503は、溶媒貯留槽502を満たすのに十分な量の溶媒559を供給する。溶媒貯留槽502は、溶媒感受性の接着シート上の接着剤のかなり大きな領域を粘着性にするのに十分な量の溶媒559を含む。活性化要素512は、溶媒559を液体状態から蒸気/ガス551に蒸発する強度で動作する。溶媒感受性の接着シートのかなり大きな領域を粘着性にするために、蒸気/ガス貯留槽553は、蒸気/ガス551状態の十分な量の溶媒559を含むのに十分な体積を有する必要がある。ファンモータ555とファン550によって、十分な量の蒸気/ガス551が活性化位置557に移動する。一組の分配ドア562は、閉じているときは、蒸気/ガス貯留槽553に蒸気/ガス551を収容し、開いているときは、十分な量の蒸気/ガス551を活性化位置557まで通過させることができる。回路基板514は、アクチベータ機構500の境界内、溶媒貯留槽502の下方、及び活性化要素512の下方に収まる大きさを有する。
【0112】
溶媒貯留槽502、活性化要素512、蒸気/ガス貯留槽553、ファンモータ555、ファン550、分配ドア552、回路基板554、及び溶媒含有装置503は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。溶媒559は、蒸気/ガス551状態のときに、接着シートの接着剤層を粘着性にできる物質から構成される。さらに、アクチベータ機構500の種々の部品は、溶媒559と蒸気/ガス553に曝される時間の間に劣化しない材料から作ることができる。
【0113】
図12Aと図12Bは、接着シートが供給される概ねの時間(12A)と、供給された後(12B)の一組の分配ドア552を示している。分配ドア552は開閉する。一組の分配ドア552が開くと、一組の分配ドア中の各開口は、互いに一直線に並んで配置され、複数の蒸気の流路が、蒸気/ガス貯留槽553から活性化位置557まで分配ドア552を通ることができるようになる。シートが通り過ぎると、蒸気/ガス貯留槽553と活性化位置557間の全ての流路を閉じるために、一組の分配ドア552は、横方向に滑る一枚のドア552aによって閉じられる。
【0114】
さらに詳細には、図12Aと12Bをさらに参照すると、一組の分配ドア552は、約0.125インチ〜0.5インチ幅の同一のスラットを備える。両方のドア552は、十分な幅を有していて、接着シートの接着剤層の幅の全てを粘着性にするのに十分な量の蒸気/ガス551を通過させることができる。一組の分配ドア552の全幅は、約2〜5インチであり、長さは0.25インチ〜2.0インチである。一組の分配ドア552は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。
【0115】
図13は、上部歯車590、下部歯車592、及び駆動歯車594を含むアクチベータ機構500を示している。上部歯車590は、上部ローラ581に取り付けられ、下部歯車592は、下部ローラ583に取り付けられる。駆動歯車594は、駆動モータ596に取り付けられる。最後に、駆動モータ596は、アクチベータ機構500内の第2の回路基板に接続される。
【0116】
さらに詳細には、図13をさらに参照すると、駆動モータ596は、アクチベータ機構500内の駆動歯車594に接続される。駆動歯車594は下部歯車592と噛み合い、下部歯車594は上部歯車590と噛み合う。下部歯車592は、軸によって下部ローラ583に接続される。上部歯車590は、軸によって上部ローラ581に接続される。駆動モータ596が回転している間、溶媒感受性の接着シートがアクチベータ機構500のスロットを通って案内されるように、上部ローラ581と下部ローラ583は反対方向に回転する。
【0117】
さらに詳細には、図13をさらに参照すると、上部ローラ581の直径は、約0.125インチ〜0.5インチであってもよい。下部ローラ583の直径は、同様の寸法であってもよい。上部歯車590の直径は、上部ローラ581の直径と同様または同等であってもよく、下部歯車592の直径は、下部ローラ583の直径と同様または同等であってもよい。駆動歯車594の直径は、約0.25インチ〜1.0インチであってもよい。駆動モータ596は、アクチベータ機構500を通って接着シートを案内するのに十分な大きさのトルクを発生させるに足る寸法を有する必要がある。
【0118】
アクチベータ機構500、上部歯車590、下部歯車592、駆動歯車594、上部ローラ581、下部ローラ583、及び駆動モータ596は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。さらに、アクチベータ機構の種々の部品は、別の材料で作ることができ、ゴムまたはシリコンコーティング剤を含んでもよい。
【0119】
図14Aと14Bは、アクチベータ機構600の別の実施形態を示している。アクチベータ機構600は、入口スロット686を備え、該入口スロットには、入口側歯車機構(図示せず)で駆動される入口側上部ローラ687と入口側下部ローラ689が備えられる。また、アクチベータ機構600は、必要に応じて、出口スロット684を備え、該出口スロットには、出口側上部ローラ681、出口側下部ローラ683、及び出口側歯車機構(図示せず)が備えられる。ハンドル690は、アクチベータ機構600に取り付けられる。
【0120】
さらに詳細には、図14Aと14Bをさらに参照すると、接着シートは、入口スロット684を通ってアクチベータ機構600に進入し、入口側上部ローラ687と入口側下部ローラ689によって、アクチベータ機構600を通って出口側ローラ681、683及び出口スロット684まで案内される。入口側上部ローラと入口側下部ローラは、入口側歯車機構で連結される。ハンドル690によって、アクチベータ機構600を簡単に運搬できる。ハンドル690に配置されたスイッチ692は、アクチベータ機構600の回路基板と連絡している。スイッチ692は、アクチベータ600内のファンモータと活性化要素を制御するように使用されてもよい。一般に、運転中は、アクチベータ機構600を水平に保つ必要がある。
【0121】
さらに詳細には、図14Aと14Bをさらに参照すると、アクチベータ機構600は、溶媒感受性の接着シートが通り抜けるのに十分な幅、例えば、約4〜6インチの幅を有する。入口ローラ687、689は、それらの間に溶媒感受性の接着シートを案内するのに十分な間隔、例えば、約0ミリメータ〜0.1ミリメータを有して配置される。入口側上部ローラ687の直径は、約0.125インチ〜0.5インチにすることができ、入口側下部ローラ689の直径は、同様な大きさにすることができる。入口側歯車機構内において、入口側上部歯車は、入口側上部ローラ687と同様または同等の直径を有してもよい。また、入口側下部歯車は、入口側下部ローラ689と同様または同等の直径を有してもよい。アクチベータ機構600内において、入口側上部ローラ687と入口側下部ローラ689は、入口側歯車機構で結合され、同様または同等の速度で回転して、入口スロット686からアクチベータ機構600を通って溶媒感受性の接着シートを案内する。
【0122】
任意的な出口側上部ローラ681と任意的な出口側下部ローラ683は、それらの間に溶媒感受性の接着シートを案内するのに十分な間隔、例えば、約0ミリメータ〜0.1ミリメータを有して配置される。アクチベータ機構600内において、出口側上部ローラ681と出口側下部ローラ683は、出口側歯車機構で結合され、同様または同等の速度で回転して、接着シートを出口スロット684の外部に案内する。出口側歯車機構内において、出口側上部歯車は、出口側上部ローラ681と同様または同等の直径を有してもよい。また、出口側歯車機構内において、出口側下部歯車は、出口側下部歯車683と同様または同等の直径を有してもよい。駆動歯車の直径は、約0.25インチ〜1.0インチにすることができ、入口側歯車機構と出口側歯車機構と噛み合っていてもよい。駆動モータは、駆動歯車を駆動する。駆動モータは、アクチベータ機構600を通って接着シートを案内するのに十分な大きさのトルクを発生させるに足る寸法を有する必要がある。アクチベータ機構600の重量を支え、バランスを取る手段を備えるために、ハンドル690は、十分な長さと直径、例えば、約3〜7インチの長さと約0.125インチ〜2.0インチの直径を有する必要がある。
【0123】
アクチベータ機構600、入口スロット686、入口側上部ローラ687、入口側下部ローラ689、入口側歯車機構、出口スロット684、出口側上部ローラ681、出口側下部ローラ683、出口側歯車機構、ハンドル690、及びスイッチ692は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。さらに、アクチベータ機構600の種々の部品は、異なる材料で作られてもよい。
【0124】
図15は、蒸気/ガス651を含むアクチベータ機構600の部品の内部構成を示している。アクチベータ機構600は、溶媒659を含むように構成された溶媒貯留槽602を有する。活性化要素612は、溶媒貯留槽602の下方に配置される。アクチベータ機構600は、蒸気/ガス貯留槽653と、ファン650に接続されるファンモータ655をさらに有する。蒸気/ガス貯留槽653と活性化位置657の間には、一組の分配ドア652が備えられる。アクチベータ機構600には、制御システム/回路基板614と溶媒含有装置603が含まれる。
【0125】
さらに詳細には、図15をさらに参照すると、溶媒659は、これに限定される訳ではないが、溶媒封入装置603などを用いて、アクチベータ機構600内に含まれる溶媒貯留槽602内に入れられる。溶媒封入装置603は、アクチベータ機構600内に組み込まれ、溶媒659を溶媒貯留槽602まで導入する。溶媒659は、活性化要素612によって蒸気/ガス651の状態まで蒸発される。この時点では、溶媒659は、蒸気/ガス651の状態で蒸気/ガス貯留槽653内に浮遊している。ファンモータ655は、ファン650を駆動して、蒸気/ガス貯留槽653内に気流を発生させる。気流によって、蒸気/ガス651は、蒸気/ガス貯留槽653から一組の分配ドア652を通って活性化位置657まで移動する。回路基板614は、活性化要素612とファンモータ655を制御する。回路基板614は、アクチベータ機構600内に配置され、ラベルプリンタ内の中央電子装置に接続されるので、回路基板614によって、ファンモータ655、活性化要素612、及び一組の分配ドア652を効率的に制御できる。
【0126】
さらに詳細には、図15をさらに参照すると、溶媒貯留槽602を満たし、溶媒感受性の接着シート上の接着剤のかなり大きな領域を粘着性にするために、溶媒封入装置603は、十分な量の溶媒659を供給する必要がある。活性化要素612は、溶媒を液体状態から蒸気/ガス651に蒸発させる強度で操作する。溶媒感受性の接着シート上の接着剤のかなり大きな領域を粘着性にするために、蒸気/ガス貯留槽653は、蒸気/ガスの状態で、かなりの量の溶媒659を含むのに十分な体積を有する必要がある。ファンモータ655とファン650は、十分な量の蒸気/ガスを活性化位置657に移動する。閉状態では、一組の分配ドア652は、蒸気/ガス貯留槽653内に蒸気/ガス651を含み、開状態では、十分な量の蒸気/ガス651を活性化位置657まで通過させることができる。回路基板614は、アクチベータ機構600の境界内、溶媒貯留槽602の下方、活性化要素612の下方に収まる寸法を有する。
【0127】
アクチベータ機構600、溶媒貯留槽602、活性化要素612、蒸気/ガス貯留槽653、ファンモータ655、ファン650、一組の分配ドア652、回路基板614、及び溶媒含有装置603は、高強度プラスチック、金属などの十分な剛性と強度を有するあらゆる材料で作ることができる。溶媒659は、蒸気/ガス651状態のときに、接着シートの接着剤層を粘着性にできる物質から構成される。さらに、アクチベータ機構600の種々の部品は、溶媒559と蒸気/ガス553に曝される時間の間に劣化しない異なる材料で作ることができる。
【0128】
運転中に、溶媒で活性化されるために、接着シートは、アクチベータ機構600内の活性化位置657まで案内される。活性化位置657では、接着剤層(例えば、図9に示した層496)は、蒸気/ガス貯留槽653から、一組の分配ドア652を通過してきた溶媒の蒸気/ガス651に曝されて、粘着性になる。次に、活性化された溶媒感受性の接着シートは、アクチベータ機構600の出口スロットを通過するように案内される。
【0129】
図16Aと16Bは、アクチベータ機構700の別の実施形態を示している。アクチベータ機構700は、溶媒貯留槽702、ポンプ704、供給管705、チェックバルブ706、圧力管707、ノズル712、及び活性化位置757を有する。
【0130】
溶媒貯留槽702は、液体溶媒(例えば、先述したあらゆる溶媒)を収容する。貯留槽702は、実質的に液密であってもよく、溶媒感受性のライナーフリー接着ラベルの一ロールを活性化するのに必要な液体溶媒の量に等しいか、あるいはそれ以上の容量を有する。一実施形態では、貯留槽702は、アクチベータ機構700のハウジング内に一体に形成されるが、別体型の恒久的に装着される容器あるいは交換可能な貯留槽カートリッジを使用してもよい。
【0131】
ポンプ704は、貯留槽702から下方に溶媒を加圧する。一実施形態では、ポンプ704は、自動車において、フロントガラスのウオッシャー液用に使用されるタイプのものであってもよい。ポンプ704は、一体型の機構として、単一の直流モータに接続されて、実装されてもよい。一実施形態では、約6〜30ボルトの直流電位差で動作する直流モータが使用される。図16Aと16Bに示された実施形態では、ポンプ704と同じハウジング内に含まれる直流モータが含まれる。いくつかの代替の実施形態では、1台の別体のポンプまたは複数台の別体のポンプを駆動する単一の直流モータが含まれる。1台の別体のポンプまたは複数台の別体のポンプは、機械または磁気インターフェースまたは他の適切な装置のいずれかで接続される。別の実施形態では、数台のポンプが含まれ、各ポンプを別個に駆動する数台のモータが備えられる。
【0132】
アクチベータ機構700の種々の実施形態では、1または数台の自給式または非自給式の遠心ポンプが含まれる。別の実施形態では、1または数台の汎用型の渦巻ポンプが含まれる。さらに別の実施形態では、1または複数台の容量型ポンプが含まれる。貯留槽702は、十分な容量を有するように選択/設計されるので、液体溶媒を満たした1個の貯留槽またはカートリッジによって、ラベルの少なくとも1ロールが活性化される。
【0133】
供給チューブ703は、流体を溶媒貯留槽702からポンプ704の入口まで吸引する。一実施形態では、公称直径が約0.25インチのゴム/プラスチックのチューブ、例えば、水槽の濾過システム中で用いるためのエアチューブを用いてもよい。ポンプ704で加圧されると、高圧の流体溶媒がチェックバルブ706を通過する。
【0134】
チェックバルブ706は、システム内の液体溶媒の流れが逆方向に移動するのを防止する。実験概要に従って、溶媒流体(例えば、水)の液位と圧力を変えて行った実験において、チェックバルブ706は、意図した方向にだけ流体が流れるようにできる。一実施形態では、一般に、水槽の濾過システムのエアラインで使用されるチェックバルブ706が使用される。
【0135】
加圧チューブ707は、高圧の液体流体を、チェックバルブ706から噴霧ノズル712まで移動させる。加圧チューブ707は、材質及び形状において、供給チューブ705と同様のものであってもよい。
【0136】
ノズル712は、高圧の液体流体をミストまたは蒸気として分配する。一実施形態では、一般的な円錐状の噴霧パターンを発生させるために、手動式のトリガー型スプレーボトルで使用されるタイプに類似した単一のノズルが用いられる。別の実施形態では、フラットファンパターンで噴射する精密ノズルが用いられる。さらに別の実施形態では、一台または複数台のポンプから加圧された液体を受け取る多頭ノズルが用いられる。
【0137】
活性化位置757は物理的な構成要素ではないが、その寸法と方向に基づいて、本発明を機能的かつ信頼性高く操作するのに重要である。活性化位置757は、液体溶媒(例えば、噴霧または蒸気の形態)が、液体溶媒への感受性が高いライナーフリー接着ラベルの背面にある非活性状態のポリマーの接着剤層と接触するようになる物理的な位置である。活性化位置757は、ノズル712から十分離れた距離に配置されるので、液体溶媒への感受性が高いライナーフリー接着ラベルの背面にある非活性状態のポリマーの接着剤層の全幅を活性化するために、溶媒のミストまたは蒸気のファンまたは他の噴霧パターンを分散できる。
【0138】
一実施形態では、アクチベータ機構700は、最新のラベルプリンタに対する改造部品として、自律的に動作するように設計される。一実施形態では、機器の起動・切断に必要な制御入力は、モータへの直流電流の供給だけである。電流が供給されると、ポンプ704がアクチベータ機構700を加圧し、液体溶媒がノズル712から排出されて、活性化位置757まで移動する。一実施形態では、モータに対する電流信号は、プリント回路基板によって制御される。該プリント回路基板は、自動切断機、巻取機などの付属機器を制御するタイプの付属プリンタで利用可能な制御出力と接続する。ラベルが印刷され、活性化位置757の上を通るときに、ポンプ704は起動される。ラベルが活性化位置757を通過し、活性化が完了した後に、ポンプ704は切断される。制御と同様に、モータとポンプ704を運転する出力は、アクチベータ機構700(例えば、バッテリまたは線間電圧を受け取るプラグや変圧器)と一体であってもよいし、好適な電気ケーブルを備えた付属のプリンタによって得られてもよい。
【0139】
アクチベータ機構700は、ラベルプリンタと一体にするのに適していて、該アクチベータ機構によって、印刷プロセスの終盤に起こる追加的な一連の動作が付加される。アクチベータ機構700は、あらゆるプリンタのラベルを分配する端部に組み込むことを意図しているが、ラベルアプリケータなどの代替の装置に取り付けられてもよい。アクチベータ機構700での処理は、画像作成処理と自動ラベル切断処理の後に(順に)続くことができる。
【0140】
運転中に、アクチベータ機構700によって、追加のステップが印刷処理に追加される。活性化装置を用いないときに、ラベルプリンタで通常行われる処理には、初期のステップ1−3と7−8が含まれ、本発明をプリンタに取り付けた結果、実施される処理には、(サブステップを含む)ステップ4−6および9が含まれる。
【0141】
第1に、プリンタは、コンピュータから、印刷ラベル用のコマンドと、概要を送信される。第2に、プリンタはラベルの印刷を開始する、つまり、プリンタヘッドによってラベルの上面に画像が形成され、プラテンによって、ラベルはプリンタから前方に駆動される。第3に、印刷ラベルの先端が切断機を通過する。
【0142】
第4に、印刷ラベルの先端がアクチベータ機構700に進入する。第5に、前記先端が活性化装置に進入したとき、以下の活性化処理が開始する。つまり、活性化処理を開始するために、プリンタによって、電気信号がアクチベータ機構700のプリント回路基板に送信される。アクチベータ機構700のプリント回路基板は、ポンプ704への電気の供給を開始する。電気が供給されると、ポンプが起動され、溶媒の加圧が開始される。システムが加圧されると、溶媒がノズル712から吐出される。アクチベータ機構700内の溶媒が排出されている間、ポンプ704は、溶媒貯留槽702から加圧された新たな溶媒を連続的に汲み出す。溶媒がノズル712から吐出されると、噴霧パターンが、ノズル712の形状と寸法によって決定される(ノズル712は、ミスト/蒸気形態の溶媒を活性化位置757の全体に分配するように選ばれる。つまり、活性化位置の全体は、可変ラベルの幅であってもよく、活性化位置の全体の境界は、ミスト/蒸気形態で噴霧されて分配された溶媒が超える必要のない大きさである)。ノズルによって制御される噴霧領域によって、(アクチベータ機構700内の制御された閉じた系である)活性化位置757が形成される。活性化位置とは、ラベルが活性化されて、ラベルを使用する準備が整う位置のことである。第6に、アクチベータ機構700が駆動されると、印刷ラベルは、プリンタによって活性化位置757を通って送出されるときに、活性化される。送出速度、系の圧力、及びノズルの形状の組み合わせは、ラベルの接着剤を活性化するのに適した量の溶媒をラベル全体に渡って均一に供給するように最適化される。
【0143】
第7に、ラベル印刷処理が終了すると、印刷ラベルの後端は、切断機を通過する。このとき、印刷ラベルは切断されて、未印刷のラベルストックのロールから分離される。第8に、ラベルをラベルストックのロールから切断後、操作者は、プリンタからラベルを取り去ることができる。第9に、ラベルが取り去られると、後端はアクチベータ機構700を通過する。後端がアクチベータ機構700から離れると、活性化処理は完了する。プリント回路基板は、ポンプ704への電気の供給を停止し、アクチベータ機構700による加圧は停止し、ノズルからの溶媒の吐出も停止する。アクチベータ機構700は切断される。
【0144】
本願明細書で用いた用語および表現は、説明のための用語および表現として用いたものであり、本発明を限定するものではない。このような用語および表現を用いたことは、図示され、あるいは説明された特徴の等価物やそれらの一部を排除することを意図したものではない。さらに、本発明の特定の実施形態について説明してきたが、本願明細書に開示された概念を包含する他の実施形態を、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに利用できることは、当業者に明白である。所望の結果を得るために、構成、部品、及び機能は、種々の組み合わせや置換の中で組み合わせることができる。例えば、(必ずしも前述していない材料を含む)用途に適した部品の全ての材料が、本発明の範囲内にあると考えられる。したがって、説明した実施形態は、あらゆる点において、説明のためだけのものであり、限定するものではないと考えられる。さらに、本願明細書で説明された構成は、例示を意図したものであり、何らの限定を意図したものではない。同様に、説明のために、物理的な説明が用いられたが、それに基づいて、本発明を何らかの特定の理論またはメカニズムに拘束させる意図はないし、または請求の範囲を限定する意図はない。
【0145】
(関連出願の相互参照)
本願は、2009年6月14日に出願された、米国仮特許出願番号第61/186,846号、2009年10月6日に出願された、米国仮特許出願番号第61/249,155号、2009年12月24日に出願された、米国仮特許出願番号第61/290,044号についての優先権の利益を主張し、その開示内容の全ては、ここに参照されて包含される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷可能な層を準備するステップ、
溶媒感受性の接着剤層と液相溶媒系を混合するステップ、
前記溶媒感受性の接着剤層を前記印刷可能な層に塗布するステップ、及び、
前記溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥するステップを有し、
前記溶媒感受性の接着剤層は、水性溶媒中に混合された少なくとも約10重量%の乾燥固形分を含み、
前記乾燥固形分は、少なくとも約50重量パーセントの接着剤を含み、
該接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリル酸塩、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、グリコール類、尿素、クエン酸塩類、糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギン酸類、寒天、アラビアガム、カラギーナン、ガッティガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、キサンテン誘導体、及びこれらの組み合わせからなる群の中から選ばれ、
前記液相溶媒系は、少なくとも約90体積パーセントの水を含み、残部が、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及びこれらの組み合わせからなる群の中から選ばれる溶媒からなる、
ライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項2】
前記乾燥固形分の混合物は、約95%のポリビニルアルコールと約5%のエチレン酢酸ビニルからなる、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項3】
前記乾燥固形分の混合物は、約94%のポリビニルアルコールと約6%のアクリル酸塩からなる、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項4】
前記塗布ステップは、グラビアシリンダを用いて、前記溶媒感受性の接着剤層を塗布することを含む、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項5】
前記溶媒感受性の接着剤層には、前記乾燥固形分の混合物が約18重量%含まれる、
請求項4に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項6】
前記塗布ステップは、ナイフオーバーロール法を用いて、前記溶媒感受性の接着剤層を塗布することを含む、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項7】
前記溶媒感受性の接着剤層には、前記乾燥固形分の混合物が約22重量%含まれる、
請求項6に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項8】
前記塗布ステップは、修正ナイフオーバーロール法を用いて、前記溶媒感受性の接着剤層を塗布することを含む、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項9】
前記溶媒感受性の接着剤層には、前記乾燥固形分の混合物が約20重量%含まれる、
請求項8に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項10】
請求項1の処理に従って製造されたライナーフリーラベル。
【請求項11】
ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体であって、
少なくとも93重量%の水と、
クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ナトリウムフェニルフェネート、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、及びこれらの組み合わせからなる群の中から選ばれる少なくとも1種の添加物が含まれる、
活性化流体。
【請求項12】
少なくとも約1.5%のN−プロパノールを含む、
請求項11に記載の活性化流体。
【請求項13】
少なくとも約1%のイソプロパノールを含む、
請求項12に記載の活性化流体。
【請求項14】
約3%のN−プロパノールを含む、
請求項11に記載の活性化流体。
【請求項15】
ラベルが指定された位置にあるときを検出するステップ、
時間遅延を計算して、ライナーフリーラベルが活性化領域に到達したときを決定するステップ、
前記活性化領域において、前記ライナーフリーラベルに溶媒を噴霧するステップ、及び、
前記ライナーフリーラベルが前記活性化領域を離れたときに噴霧を停止するステップ、を有する、
ライナーフリーラベルのアプリケータの運転方法。
【請求項16】
さらに、ポンプを起動して、溶媒を所望の圧力範囲に維持するステップを含む、
請求項15に記載のライナーフリーラベルのアプリケータの運転方法。
【請求項17】
さらに、スプレーバー中に溶媒が存在することを検出するステップと、
溶媒の存在を検出しなかったときに、バルブを開いて、溶媒を前記スプレーバーに供給するステップと、を含む、
請求項15に記載のライナーフリーラベルのアプリケータの運転方法。
【請求項18】
請求項10に記載のライナーフリーラベルと、請求項11に記載の活性化流体を含む、
キット
【請求項19】
ライナーフリーラベルの接着剤を活性化する機器で使用する活性化流体を収容する装置であって、
少なくとも一部を請求項11に記載の活性化液体で満たすことができるチャンバと、出口を含み、
前記装置を前記機器内に備えるときに、前記チャンバ内の活性化流体を流体接続できるように前記出口を配置し、
前記機器を用いて、前記チャンバから前記活性化流体を汲み上げて、前記活性化流体を塗布に適した圧力でライナーフリーラベル上に配置する、
装置。
【請求項20】
加圧液体を塗布して、ライナーフリーラベルの表面にある材料の層を活性化して粘着性にする機器であって、
加圧液体を含む導管と、
前記導管と流体連通可能に接続されるアプリケータと、を備え、
前記アプリケータを運転し、前記アプリケータを通過するライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布して、前記表面にある材料の層を活性化して粘着性にする、
機器。
【請求項21】
前記ライナーフリーラベルは、前記アプリケータに対して移動可能になっていて、
前記加圧液体は、前記ライナーフリーラベルの表面を実質的に塗らすことができる、
請求項20に記載の機器。
【請求項22】
前記アプリケータは、連続する前記ライナーフリーラベルの一部に対して、選択的に駆動される、
請求項20に記載の機器。
【請求項23】
前記導管は、前記アプリケータから、前記加圧液体を制御できるバルブを備える、
請求項20に記載の機器。
【請求項24】
ライナーフリーラベルを検出する1または複数個のセンサと、制御システムと、をさらに含み、
前記制御システムは、前記1または複数個のセンサに反応して前記バルブの運転を制御し、
前記アプリケータは、前記ライナーフリーラベルの材料の層を活性化して粘着性にするのに十分な加圧液体を塗布できる、
請求項23に記載の機器。
【請求項25】
ライナーフリーラベルを検出する1または複数個のセンサと、制御システムと、をさらに含み、
前記制御システムは、前記1または複数個のセンサに反応して前記バルブの運転を制御し、
前記ラベルが前記アプリケータを通過するときに、前記アプリケータは、前記ライナーフリーラベルの材料の層を活性化して粘着性にするのに十分な加圧流体を、前記チャンバから前記導管を経由して塗布できる、
請求項24に記載の機器。
【請求項26】
制御システムをさらに含み、
前記制御システムは、前記検出されたラベルに反応し、前記バルブを運転する時間を決定する手段を備え、
前記バルブを運転する時間を決定する手段により、前記ラベルが前記アプリケータを通過するときに、前記アプリケータが、加圧液体を塗布して、前記ライナーフリーラベルの材料の層を活性化して粘着性にできる、
請求項24に記載の機器。
【請求項27】
前記アプリケータは、前記ライナーフリーラベルと接触しない、
請求項20に記載の機器。
【請求項28】
前記加圧液体を収容するチャンバをさらに含み、
前記チャンバは、前記加圧液体を前記導管に供給する、
請求項20に記載の機器。
【請求項29】
前記アプリケータと前記チャンバの間に流体連通手段をさらに含み、
前記流体連通手段は、前記アプリケータから、前記加圧流体を制御できるバルブを有する、
請求項28に記載の機器。
【請求項30】
前記バルブは第1のバルブであり、
前記チャンバは、前記チャンバからガスを放出する第2のバルブを有し、
前記第2のバルブは、前記制御システムに反応して運転し、前記チャンバ内のガスの体積を制御する、
請求項29に記載の機器。
【請求項31】
前記チャンバは、前記チャンバから過剰のガスを放出するバルブを備える、
請求項28に記載の機器。
【請求項32】
前記液体を注入して、前記チャンバを加圧するポンプをさらに含む、
請求項28に記載の機器。
【請求項33】
前記ポンプと前記加圧チャンバの間に、チェックバルブを備えた流体連通手段をさらに含み、
前記チャンバへの液体の流れを許可し、前記ポンプへの逆流を防止する、
請求項32に記載の機器。
【請求項34】
少なくとも前記ポンプ、前記アプリケータ、前記チャンバを備えるハウジングをさらに含み、
前記ハウジングは、ライナーフリーラベルが前記機器を通って移動し、前記アプリケータを通過する経路の始端と終端を特徴づける一組の開口を備える、
請求項32に記載の機器。
【請求項35】
前記ハウジングは、前記アプリケータ用の第1の隔室をさらに含み、
前記アプリケータは、前記第1の隔室内に配置されて、前記加圧液体を前記経路に沿って移動するライナーフリーラベルに塗布する、
請求項34に記載の機器。
【請求項36】
前記ハウジングは、前記第1の隔室と別体の、前記液体を供給する第2の隔室と、
前記液体を前記第2の隔室から前記ポンプまで供給する導管と、をさらに備える、
請求項34に記載の機器。
【請求項37】
前記アプリケータは、前記加圧液体をフラットファンパターンで噴霧するノズルを含む、
請求項20に記載の機器。
【請求項38】
前記アプリケータは、前記加圧液体を噴霧する複数個のノズルを含む、
請求項20に記載の機器。
【請求項39】
前記ライナーフリーラベルが前記機器を通って移動する経路の始端と終端を示す少なくとも一組の開口を備えるハウジングをさらに含み、
前記アプリケータを前記経路に沿って配置し、
前記ライナーフリーラベルが、前記経路に沿って前記アプリケータを通過するときに、前記ライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布する、
請求項20に記載の機器。
【請求項40】
前記ライナーフリーラベルが、前記経路の始端を示す一方の前記開口に受け入れられたとき、前記ライナーフリーラベルは、前記ライナーフリーラベルの残りの他の全ての開口から離されている、
請求項39に記載の機器。
【請求項41】
前記ライナーフリーラベルが、前記経路の始端を示す一方の前記開口に受け入れられたとき、前記ラベルは、未切断のラベル材料の一部であり、
前記ハウジングは、前記ライナーフリーラベルを前記ラベル材料から切断する経路に沿って、切断機をさらに含み、
前記切断機は、前記アプリケータより前方に、前記経路に沿って配置される、
請求項39に記載の機器。
【請求項42】
前記ハウジングは、少なくとも前記導管によって前記アプリケータに接続されて、前記液体を供給する隔室をさらに含み、
前記隔室は、前記ハウジング内に一体に形成される、
請求項39に記載の機器。
【請求項43】
前記アプリケータは、前記機器に外部から供給される信号に応じて運転される、
請求項20に記載の機器。
【請求項44】
前記ライナーフリーラベルが移動する経路に沿って前記アプリケータを配置して、前記アプリケータが前記ライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布できるようにし、
前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの少なくとも動作と速度に応じて、前記アプリケータを運転する、
請求項20に記載の機器。
【請求項45】
前記ライナーフリーラベルが移動する経路に沿って前記アプリケータを配置して、前記アプリケータが前記ライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布できるようにし、
前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの少なくとも位置に応じて、前記アプリケータを運転する、
請求項20に記載の機器。
【請求項46】
ライナーフリーラベルの表面の材料の層を活性化する液体を塗布して粘着性にする方法であって、
液体をチャンバ内に注入して、前記チャンバを加圧するステップと、
前記加圧液体を前記チャンバからライナーラベルの表面に塗布して、前記表面の材料の層を活性化し、粘着性にするステップと、を含む、
方法。
【請求項47】
前記チャンバ内の液体またはガス体積の一方を検出するステップと、
前記検出した体積に応じて、前記ポンプを制御するステップと、をさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記チャンバ内の圧力を検出するステップと、
前記検出した圧力に応じて、前記ポンプを制御するステップと、をさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記ライナーフリーラベルが移動する経路を準備するステップをさらに含み、
前記ライナーフリーラベルが前記通路に沿った活性化領域または位置にあるときに、前記塗布ステップを実行する、
請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記塗布ステップを実行する前に、ライナーフリーラベルが存在するときを検出するステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記塗布ステップを制御して、前記表面の材料の層を活性化して、粘着性にするのに十分な加圧液体を前記チャンバから塗布するステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記塗布ステップは、前記加圧液体を、前記チャンバからライナーフリーラベルの表面にファンパターンで噴霧し、前記表面の材料の層を活性化して、粘着性にするステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項53】
連続する前記ライナーフリーラベルの一部に、前記塗布ステップを繰り返すステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項54】
前記バルブはソレノイドバルブである、
請求項29に記載の機器。
【請求項55】
前記バルブは、手動、受動、または自動のうちのいずれかで作動する、
請求項31に記載の機器。
【請求項56】
前記バルブは、過剰のガスを前記チャンバから受動的に放出する、
請求項31に記載の機器。
【請求項57】
前記ポンプは、前記ポンプを駆動するモータを含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項58】
前記ポンプは、複数台のポンプを含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項59】
前記チャンバ内の液体またはガス体積の一方を検出するセンサと、
前記センサに応答して、前記ポンプの運転を前記検出された体積に応じて制御する制御システムと、をさらに含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項60】
前記チャンバ内の圧力を検出するセンサと、
前記センサに応答して、前記ポンプの運転を前記検出された圧力に応じて制御する制御システムと、をさらに含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項61】
前記ポンプは選択的に運転されて、前記チャンバ内の液体を加圧する、
請求項32に記載の機器。
【請求項62】
前記第2の隔室は、前記ハウジング内に一体に形成される、
請求項36に記載の機器。
【請求項63】
前記チャンバは、前記加圧液体を前記アプリケータに供給して、前記加圧液体を前記ライナーフリーラベル上に塗布するために、前記アプリケータを瞬時に運転する、
請求項28に記載の機器。
【請求項64】
前記チャンバは、加圧液体の存在に応じて膨張し、前記アプリケータから排出される加圧液体に応じて収縮する弾性構造を備える、
請求項28に記載の機器。
【請求項65】
前記噴霧パターンによって前記ライナーフリーラベルの幅を覆う、
請求項37に記載の機器。
【請求項66】
前記信号は、前記機器の外部にある機器から供給される、
請求項43に記載の機器。
【請求項67】
さらに、前記アプリケータは、ライナーフリーラベルの大きさに応じて運転される、
請求項45に記載の機器。
【請求項68】
前記塗布ステップは、前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの動作または速度に応じて実行される、
請求項49に記載の方法。
【請求項69】
前記塗布ステップは、前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの位置に応じて実行される、
請求項48に記載の方法。
【請求項70】
前記塗布ステップは、前記ライナーフリーラベルの大きさに応じてさらに実行される、
請求項69に記載の方法。
【請求項71】
塗布ステップの前に、未切断のラベル材料から前記ライナーフリーラベルを切断して、前記連続するライナーフリーラベルの一部を得るステップをさらに含む、
請求項53に記載の方法。
【請求項1】
印刷可能な層を準備するステップ、
溶媒感受性の接着剤層と液相溶媒系を混合するステップ、
前記溶媒感受性の接着剤層を前記印刷可能な層に塗布するステップ、及び、
前記溶媒感受性の接着剤層を非粘着状態まで乾燥するステップを有し、
前記溶媒感受性の接着剤層は、水性溶媒中に混合された少なくとも約10重量%の乾燥固形分を含み、
前記乾燥固形分は、少なくとも約50重量パーセントの接着剤を含み、
該接着剤は、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリクロロプレン、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル、アクリル酸塩、ポリアクリル酸塩、メチルセルロース、脱イオン水、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、グリセリン、グリコール類、尿素、クエン酸塩類、糖類、ソルビトール、酸化ポリエチレン、ポリエチルオキサゾリン、ゼラチン、ポリアクリルアミド共重合体、カルボキシメチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ペクチン、カゼイン、ポリアクリル酸、アルギン酸類、寒天、アラビアガム、カラギーナン、ガッティガム、グアーガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、トラガカントガム、キサンテン誘導体、及びこれらの組み合わせからなる群の中から選ばれ、
前記液相溶媒系は、少なくとも約90体積パーセントの水を含み、残部が、イソプロピルアルコール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、及びこれらの組み合わせからなる群の中から選ばれる溶媒からなる、
ライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項2】
前記乾燥固形分の混合物は、約95%のポリビニルアルコールと約5%のエチレン酢酸ビニルからなる、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項3】
前記乾燥固形分の混合物は、約94%のポリビニルアルコールと約6%のアクリル酸塩からなる、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項4】
前記塗布ステップは、グラビアシリンダを用いて、前記溶媒感受性の接着剤層を塗布することを含む、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項5】
前記溶媒感受性の接着剤層には、前記乾燥固形分の混合物が約18重量%含まれる、
請求項4に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項6】
前記塗布ステップは、ナイフオーバーロール法を用いて、前記溶媒感受性の接着剤層を塗布することを含む、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項7】
前記溶媒感受性の接着剤層には、前記乾燥固形分の混合物が約22重量%含まれる、
請求項6に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項8】
前記塗布ステップは、修正ナイフオーバーロール法を用いて、前記溶媒感受性の接着剤層を塗布することを含む、
請求項1に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項9】
前記溶媒感受性の接着剤層には、前記乾燥固形分の混合物が約20重量%含まれる、
請求項8に記載のライナーフリーラベルの製造方法。
【請求項10】
請求項1の処理に従って製造されたライナーフリーラベル。
【請求項11】
ライナーフリーラベルの接着剤層を活性化する活性化流体であって、
少なくとも93重量%の水と、
クロリン、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール、ナトリウムフェニルフェネート、ジヨードメチルパラトリルスルホン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、N−プロパノール、及びこれらの組み合わせからなる群の中から選ばれる少なくとも1種の添加物が含まれる、
活性化流体。
【請求項12】
少なくとも約1.5%のN−プロパノールを含む、
請求項11に記載の活性化流体。
【請求項13】
少なくとも約1%のイソプロパノールを含む、
請求項12に記載の活性化流体。
【請求項14】
約3%のN−プロパノールを含む、
請求項11に記載の活性化流体。
【請求項15】
ラベルが指定された位置にあるときを検出するステップ、
時間遅延を計算して、ライナーフリーラベルが活性化領域に到達したときを決定するステップ、
前記活性化領域において、前記ライナーフリーラベルに溶媒を噴霧するステップ、及び、
前記ライナーフリーラベルが前記活性化領域を離れたときに噴霧を停止するステップ、を有する、
ライナーフリーラベルのアプリケータの運転方法。
【請求項16】
さらに、ポンプを起動して、溶媒を所望の圧力範囲に維持するステップを含む、
請求項15に記載のライナーフリーラベルのアプリケータの運転方法。
【請求項17】
さらに、スプレーバー中に溶媒が存在することを検出するステップと、
溶媒の存在を検出しなかったときに、バルブを開いて、溶媒を前記スプレーバーに供給するステップと、を含む、
請求項15に記載のライナーフリーラベルのアプリケータの運転方法。
【請求項18】
請求項10に記載のライナーフリーラベルと、請求項11に記載の活性化流体を含む、
キット
【請求項19】
ライナーフリーラベルの接着剤を活性化する機器で使用する活性化流体を収容する装置であって、
少なくとも一部を請求項11に記載の活性化液体で満たすことができるチャンバと、出口を含み、
前記装置を前記機器内に備えるときに、前記チャンバ内の活性化流体を流体接続できるように前記出口を配置し、
前記機器を用いて、前記チャンバから前記活性化流体を汲み上げて、前記活性化流体を塗布に適した圧力でライナーフリーラベル上に配置する、
装置。
【請求項20】
加圧液体を塗布して、ライナーフリーラベルの表面にある材料の層を活性化して粘着性にする機器であって、
加圧液体を含む導管と、
前記導管と流体連通可能に接続されるアプリケータと、を備え、
前記アプリケータを運転し、前記アプリケータを通過するライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布して、前記表面にある材料の層を活性化して粘着性にする、
機器。
【請求項21】
前記ライナーフリーラベルは、前記アプリケータに対して移動可能になっていて、
前記加圧液体は、前記ライナーフリーラベルの表面を実質的に塗らすことができる、
請求項20に記載の機器。
【請求項22】
前記アプリケータは、連続する前記ライナーフリーラベルの一部に対して、選択的に駆動される、
請求項20に記載の機器。
【請求項23】
前記導管は、前記アプリケータから、前記加圧液体を制御できるバルブを備える、
請求項20に記載の機器。
【請求項24】
ライナーフリーラベルを検出する1または複数個のセンサと、制御システムと、をさらに含み、
前記制御システムは、前記1または複数個のセンサに反応して前記バルブの運転を制御し、
前記アプリケータは、前記ライナーフリーラベルの材料の層を活性化して粘着性にするのに十分な加圧液体を塗布できる、
請求項23に記載の機器。
【請求項25】
ライナーフリーラベルを検出する1または複数個のセンサと、制御システムと、をさらに含み、
前記制御システムは、前記1または複数個のセンサに反応して前記バルブの運転を制御し、
前記ラベルが前記アプリケータを通過するときに、前記アプリケータは、前記ライナーフリーラベルの材料の層を活性化して粘着性にするのに十分な加圧流体を、前記チャンバから前記導管を経由して塗布できる、
請求項24に記載の機器。
【請求項26】
制御システムをさらに含み、
前記制御システムは、前記検出されたラベルに反応し、前記バルブを運転する時間を決定する手段を備え、
前記バルブを運転する時間を決定する手段により、前記ラベルが前記アプリケータを通過するときに、前記アプリケータが、加圧液体を塗布して、前記ライナーフリーラベルの材料の層を活性化して粘着性にできる、
請求項24に記載の機器。
【請求項27】
前記アプリケータは、前記ライナーフリーラベルと接触しない、
請求項20に記載の機器。
【請求項28】
前記加圧液体を収容するチャンバをさらに含み、
前記チャンバは、前記加圧液体を前記導管に供給する、
請求項20に記載の機器。
【請求項29】
前記アプリケータと前記チャンバの間に流体連通手段をさらに含み、
前記流体連通手段は、前記アプリケータから、前記加圧流体を制御できるバルブを有する、
請求項28に記載の機器。
【請求項30】
前記バルブは第1のバルブであり、
前記チャンバは、前記チャンバからガスを放出する第2のバルブを有し、
前記第2のバルブは、前記制御システムに反応して運転し、前記チャンバ内のガスの体積を制御する、
請求項29に記載の機器。
【請求項31】
前記チャンバは、前記チャンバから過剰のガスを放出するバルブを備える、
請求項28に記載の機器。
【請求項32】
前記液体を注入して、前記チャンバを加圧するポンプをさらに含む、
請求項28に記載の機器。
【請求項33】
前記ポンプと前記加圧チャンバの間に、チェックバルブを備えた流体連通手段をさらに含み、
前記チャンバへの液体の流れを許可し、前記ポンプへの逆流を防止する、
請求項32に記載の機器。
【請求項34】
少なくとも前記ポンプ、前記アプリケータ、前記チャンバを備えるハウジングをさらに含み、
前記ハウジングは、ライナーフリーラベルが前記機器を通って移動し、前記アプリケータを通過する経路の始端と終端を特徴づける一組の開口を備える、
請求項32に記載の機器。
【請求項35】
前記ハウジングは、前記アプリケータ用の第1の隔室をさらに含み、
前記アプリケータは、前記第1の隔室内に配置されて、前記加圧液体を前記経路に沿って移動するライナーフリーラベルに塗布する、
請求項34に記載の機器。
【請求項36】
前記ハウジングは、前記第1の隔室と別体の、前記液体を供給する第2の隔室と、
前記液体を前記第2の隔室から前記ポンプまで供給する導管と、をさらに備える、
請求項34に記載の機器。
【請求項37】
前記アプリケータは、前記加圧液体をフラットファンパターンで噴霧するノズルを含む、
請求項20に記載の機器。
【請求項38】
前記アプリケータは、前記加圧液体を噴霧する複数個のノズルを含む、
請求項20に記載の機器。
【請求項39】
前記ライナーフリーラベルが前記機器を通って移動する経路の始端と終端を示す少なくとも一組の開口を備えるハウジングをさらに含み、
前記アプリケータを前記経路に沿って配置し、
前記ライナーフリーラベルが、前記経路に沿って前記アプリケータを通過するときに、前記ライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布する、
請求項20に記載の機器。
【請求項40】
前記ライナーフリーラベルが、前記経路の始端を示す一方の前記開口に受け入れられたとき、前記ライナーフリーラベルは、前記ライナーフリーラベルの残りの他の全ての開口から離されている、
請求項39に記載の機器。
【請求項41】
前記ライナーフリーラベルが、前記経路の始端を示す一方の前記開口に受け入れられたとき、前記ラベルは、未切断のラベル材料の一部であり、
前記ハウジングは、前記ライナーフリーラベルを前記ラベル材料から切断する経路に沿って、切断機をさらに含み、
前記切断機は、前記アプリケータより前方に、前記経路に沿って配置される、
請求項39に記載の機器。
【請求項42】
前記ハウジングは、少なくとも前記導管によって前記アプリケータに接続されて、前記液体を供給する隔室をさらに含み、
前記隔室は、前記ハウジング内に一体に形成される、
請求項39に記載の機器。
【請求項43】
前記アプリケータは、前記機器に外部から供給される信号に応じて運転される、
請求項20に記載の機器。
【請求項44】
前記ライナーフリーラベルが移動する経路に沿って前記アプリケータを配置して、前記アプリケータが前記ライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布できるようにし、
前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの少なくとも動作と速度に応じて、前記アプリケータを運転する、
請求項20に記載の機器。
【請求項45】
前記ライナーフリーラベルが移動する経路に沿って前記アプリケータを配置して、前記アプリケータが前記ライナーフリーラベルの表面に前記加圧液体を塗布できるようにし、
前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの少なくとも位置に応じて、前記アプリケータを運転する、
請求項20に記載の機器。
【請求項46】
ライナーフリーラベルの表面の材料の層を活性化する液体を塗布して粘着性にする方法であって、
液体をチャンバ内に注入して、前記チャンバを加圧するステップと、
前記加圧液体を前記チャンバからライナーラベルの表面に塗布して、前記表面の材料の層を活性化し、粘着性にするステップと、を含む、
方法。
【請求項47】
前記チャンバ内の液体またはガス体積の一方を検出するステップと、
前記検出した体積に応じて、前記ポンプを制御するステップと、をさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記チャンバ内の圧力を検出するステップと、
前記検出した圧力に応じて、前記ポンプを制御するステップと、をさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記ライナーフリーラベルが移動する経路を準備するステップをさらに含み、
前記ライナーフリーラベルが前記通路に沿った活性化領域または位置にあるときに、前記塗布ステップを実行する、
請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記塗布ステップを実行する前に、ライナーフリーラベルが存在するときを検出するステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項51】
前記塗布ステップを制御して、前記表面の材料の層を活性化して、粘着性にするのに十分な加圧液体を前記チャンバから塗布するステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項52】
前記塗布ステップは、前記加圧液体を、前記チャンバからライナーフリーラベルの表面にファンパターンで噴霧し、前記表面の材料の層を活性化して、粘着性にするステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項53】
連続する前記ライナーフリーラベルの一部に、前記塗布ステップを繰り返すステップをさらに含む、
請求項46に記載の方法。
【請求項54】
前記バルブはソレノイドバルブである、
請求項29に記載の機器。
【請求項55】
前記バルブは、手動、受動、または自動のうちのいずれかで作動する、
請求項31に記載の機器。
【請求項56】
前記バルブは、過剰のガスを前記チャンバから受動的に放出する、
請求項31に記載の機器。
【請求項57】
前記ポンプは、前記ポンプを駆動するモータを含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項58】
前記ポンプは、複数台のポンプを含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項59】
前記チャンバ内の液体またはガス体積の一方を検出するセンサと、
前記センサに応答して、前記ポンプの運転を前記検出された体積に応じて制御する制御システムと、をさらに含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項60】
前記チャンバ内の圧力を検出するセンサと、
前記センサに応答して、前記ポンプの運転を前記検出された圧力に応じて制御する制御システムと、をさらに含む、
請求項32に記載の機器。
【請求項61】
前記ポンプは選択的に運転されて、前記チャンバ内の液体を加圧する、
請求項32に記載の機器。
【請求項62】
前記第2の隔室は、前記ハウジング内に一体に形成される、
請求項36に記載の機器。
【請求項63】
前記チャンバは、前記加圧液体を前記アプリケータに供給して、前記加圧液体を前記ライナーフリーラベル上に塗布するために、前記アプリケータを瞬時に運転する、
請求項28に記載の機器。
【請求項64】
前記チャンバは、加圧液体の存在に応じて膨張し、前記アプリケータから排出される加圧液体に応じて収縮する弾性構造を備える、
請求項28に記載の機器。
【請求項65】
前記噴霧パターンによって前記ライナーフリーラベルの幅を覆う、
請求項37に記載の機器。
【請求項66】
前記信号は、前記機器の外部にある機器から供給される、
請求項43に記載の機器。
【請求項67】
さらに、前記アプリケータは、ライナーフリーラベルの大きさに応じて運転される、
請求項45に記載の機器。
【請求項68】
前記塗布ステップは、前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの動作または速度に応じて実行される、
請求項49に記載の方法。
【請求項69】
前記塗布ステップは、前記経路に沿った前記ライナーフリーラベルの位置に応じて実行される、
請求項48に記載の方法。
【請求項70】
前記塗布ステップは、前記ライナーフリーラベルの大きさに応じてさらに実行される、
請求項69に記載の方法。
【請求項71】
塗布ステップの前に、未切断のラベル材料から前記ライナーフリーラベルを切断して、前記連続するライナーフリーラベルの一部を得るステップをさらに含む、
請求項53に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【公表番号】特表2012−530002(P2012−530002A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515214(P2012−515214)
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/038502
【国際公開番号】WO2010/147891
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511303412)ヌラベル テクノロジーズ インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月14日(2010.6.14)
【国際出願番号】PCT/US2010/038502
【国際公開番号】WO2010/147891
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(511303412)ヌラベル テクノロジーズ インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】
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