ライン製造のフロントエンドのためのインサイチュドライクリーンチャンバ
【課題】基板表面から未変性酸化物を除去するための方法及び装置を提供する。
【解決手段】一態様においては、チャンバは、チャンバ本体と、チャンバ本体内に少なくとも一部が配置され且つその上に基板を支持するように適合された支持アセンブリとを備えている。支持アセンブリは、少なくとも一部がその中に形成され且つ基板を冷却することができる1つ以上の流体チャネルを含んでいる。チャンバは、更に、チャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリを備えている。リッドアセンブリは、それらの間でプラズマキャビティを画成している第一電極と第二電極を含み、第二電極は基板を連結的に加熱するように適合されている。
【解決手段】一態様においては、チャンバは、チャンバ本体と、チャンバ本体内に少なくとも一部が配置され且つその上に基板を支持するように適合された支持アセンブリとを備えている。支持アセンブリは、少なくとも一部がその中に形成され且つ基板を冷却することができる1つ以上の流体チャネルを含んでいる。チャンバは、更に、チャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリを備えている。リッドアセンブリは、それらの間でプラズマキャビティを画成している第一電極と第二電極を含み、第二電極は基板を連結的に加熱するように適合されている。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明の分野
[0001]本発明の実施形態は、一般的には、半導体処理装置に関する。更に詳細には、本発明の実施形態は、半導体製造のための化学気相堆積(CVD)システム及びそれを用いたインサイチュドライクリーニング法に関する。
関連技術の説明
[0002]基板表面が酸素に晒される時に、典型的には未変性酸化物が形成する。基板が大気状態で処理チャンバ間を移動する時に、又は真空チャンバ内の少量の残留酸素が基板表面と接触した時に、酸素に晒されることが生じる。基板表面がエッチングの間汚染される場合には、未変性酸化物も結果として生じてしまう。未変性酸化物は、典型的には、基板表面上に望ましくない膜を形成する。未変性酸化物膜は、5〜20オングストロームのように通常はとても薄いが、後の製造プロセスにおいて困難を引き起こすのに十分厚いものである。
【0002】
[0003]そのような困難は、通常、基板上に形成される半導体デバイスの電気的性質に影響する。例えば、未変性酸化シリコン膜が露出したシリコン含有層上に形成される場合、特に金属酸化物シリコン電界効果トランジスタ(“MOSFET”)構造の処理中にパーティクル問題が生じる。酸化シリコン膜は、電気的に絶縁し、高い電気接触抵抗を引き起こすことから、接触電極又は相互接続電気経路との界面には望ましくない。MOSFET構造において、電極や相互接続経路は、ベアシリコン上に高融点金属を堆積させるとともに層をアニールして金属シリサイド層を与えることにより形成されたシリサイド層を含んでいる。基板と金属間の界面における未変性酸化シリコン膜は、金属シリサイドを形成する拡散化学反応を妨害することによりシリサイド層の組成均一性を減少させる。そのことにより基板歩留まりが低くなり、また電気的接触部での過熱のために欠陥割合が増加する。未変性酸化シリコン膜は、また、基板上に連続して堆積される他のCVD又はスパッタ付着層の接着を妨げ得る。
【0003】
[0004]スパッタエッチングプロセスは、大特徴部又はアスペクト比が約4:1より小さい小特徴部において汚染物質を減少させるために試みられてきた。しかしながら、スパッタエッチングプロセスは、物理的衝撃によって繊細なシリコン層を損傷させ得る。応答して、例えば、フッ化水素(HF)酸と脱イオン水を用いたウェットエッチングプロセスも試みられてきた。しかしながら、このようなウェットエッチングプロセスは、アスペクト比が4:1を超える、特にアスペクト比10:1を超える今日のより小型デバイスには不利である。特に、ウェット溶液は、バイア、コンタクト、又は基板表面内に形成される他の特徴部へ浸透させることができない。結果として、未変性酸化物膜の除去は不完全である。同様に、そのサイズの特徴部に浸透させることが成功しても、ウェットエッチング溶液は一旦エッチングが完了した特徴部から取り除くことは更に困難である。
【0004】
[0005]未変性酸化物膜を除去する他の方法は、フッ素含有ガスを用いるもののようなドライエッチングプロセスである。しかしながら、フッ素含有ガスを用いる一つの欠点は、フッ素が典型的には基板表面上に残留することである。基板表面上に残留したフッ素原子又はフッ素基は有害となることがある。例えば、残留したフッ素原子が基板をエッチングし続けてボイドを生じることがある。
【0005】
[0006]未変性酸化物膜を除去する最近の方法は、基板表面上にフッ素/シリコン含有塩を形成し、続いて熱アニールによって除去する方法である。この方法においては、フッ素含有ガスと酸化シリコン表面とを反応させることにより塩の薄層が形成される。その後、塩は、揮発性副生成物へ塩を解離させるのに十分な高温に加熱されてから、処理チャンバから除去される。反応性フッ素含有ガスの形成は、通常は加熱又はプラズマエネルギーによって援助される。塩は、通常は基板表面の冷却に必要とされる低温で形成される。加熱後のこの冷却シーケンスは、通常は基板が別個のアニールチャンバ又は基板が加熱される炉に冷却される冷却チャンバから基板を搬送することにより達成される。
【0006】
[0007]様々な理由のために、この反応性フッ素処理シーケンスは望ましくない。即ち、ウエハを搬送するために必要とされる時間があることから、ウエハ処理量が著しく減少する。また、搬送中、ウエハは他の酸化又は他の汚染を非常に受けやすい。更に、2つの個別チャンバが酸化物除去プロセスを完了するために必要となることから、所有者のコストは2倍となる。
【0007】
[0008]それ故、リモートプラズマ生成、加熱、冷却が可能な、よって単一チャンバ(即ち、インサイチュ)において単一ドライエッチングプロセスを行うことができる処理チャンバが求められている。
【発明の概要】
【0008】
[0009]基板表面から未変性酸化物を除去するための処理チャンバが提供される。一態様においては、チャンバは、チャンバ本体と少なくとも一部はチャンバ本体内に配置され且つその上に基板を支持するよう適合された支持アセンブリを備えている。支持アセンブリは、基板を冷却する流体を供給することができる少なくとも一部がその中に形成された1つ以上の流体チャネルを含んでいる。チャンバは、更にチャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリを備えている。リッドアッセンブリは第一電極とその間でのプラズマキャビティを画成する第二電極とを含み、ここで、第二電極は加熱され、基板を連結的に加熱するように適合されている。
[0010]未変性酸化物を基板表面からエッチングするための方法もまた提供される。一態様においては、本方法は、チャンバ本体と少なくとも一部がチャンバ本体内に配置され且つその上で基板を支持するように適合された支持アセンブリを備えた処理チャンバ内で処理されるべき基板を装填するステップを含んでいる。支持アセンブリは、基板を冷却する流体を供給することができる少なくとも一部がその中に形成された1つ以上の流体チャネルを含んでいる。チャンバは、更に、チャンバ本体の上表面上に配置されたリッドアセンブリを備えている。リッドアセンブリは、第一電極とその間でプラズマキャビティを画成する第二電極とを含み、ここで第二電極は連動して基板を加熱するように適合されている。
【0009】
[0011]本方法は、更に、プラズマキャビティ内の反応性ガスのプラズマを生成するステップと、支持アセンブリ内の1つ以上の流体チャネルを通って熱伝達媒体を流すことによって基板を冷却するステップと、第二電極を通って基板表面に反応ガスを流すステップと、反応ガスで基板表面をエッチングするステップと、コンタクトの加熱素子に電力を加えることにより第二電極を加熱するステップと、加熱された電極に密接に接近して支持アセンブリを設置することにより加熱された第二電極を用いて基板を加熱するステップとを含んでいる。
【0010】
[0012]本発明の上記特徴を詳細に理解することができるように、上で簡単に纏めた本発明は実施形態によって更に具体的に説明されるものであり、その一部は添付された図面において図示されている。しかしながら、添付された図面は本発明の典型的な実施形態だけを示しているので、本発明の範囲を制限するものとみなされるべきでなく、本発明が他の等しく効果的な実施形態を許容するものであることは、留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aは、加熱、冷却、エッチングのための処理チャンバを示す部分断面図である。
【図1B】図1Bは、図1Aの処理チャンバ内に配置されたライナを示す拡大概略図である。
【図2A】図2Aは、図1Aに示されたチャンバ本体の上端に配置され得るリッドアセンブリを示す拡大断面図である。
【図2B】図2Bは、図2Aのガス分配プレートを示す拡大概略図である。
【図2C】図2Cは、図2Aのガス分配プレートを示す拡大概略図である。
【図3A】図3Aは、図1Aのチャンバ本体112内に少なくとも一部が配置されている支持アセンブリを示す部分断面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの支持部材300を示す拡大された部分断面図である。
【図4A】図4Aは、他のリッドアセンブリ400を示す概略断面図である。
【図4B】図4Bは、図4Aの上部電極の拡大部分概略断面図である。
【図4C】図4Cは、図4Aのリッドアセンブリ400を用いた処理チャンバ100を示す部分断面図である。
【図5A】図5Aは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5B】図5Bは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5C】図5Cは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5D】図5Dは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5E】図5Eは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5F】図5Fは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5G】図5Gは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5H】図5Hは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図6】複数の処理動作を行うように適合された例示的なマルチチャンバ処理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0024]いくつかの基板処理技術のための処理チャンバが提供される。そのチャンバは、真空をこわさずに基板表面を加熱、冷却の両方が必要とするプラズマ援助ドライエッチングプロセスを行うのに特に有効である。例えば、本明細書に記載される処理チャンバは、酸化物及び他の汚染物質を基板表面から取り除くためにラインのフロントエンド(FEOL)洗浄チャンバに最も適していることが予想される。
【0013】
[0025]本明細書に用いられる“基板表面”は、処理が行われるあらゆる基板表面を意味する。例えば、基板表面は、シリコン、酸化シリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、ガラス、サファイア、他のあらゆる材料、例えば、金属、窒化金属、金属合金、又は他の導電材料を含むことができ、適用に左右される。基板表面は、また、誘電材料、例えば、二酸化シリコン、有機ケイ酸塩、又は炭素ドープされた酸化シリコンを含むことができる。基板自体は、いかなる具体的なサイズ又は形にも制限されない。一態様においては、“基板”という用語は、直径が200mm又は直径が300mmの円形ウエハを意味する。他の態様においては、“基板”という用語は、任意の多角形、四角形、矩形、曲がった、さもなければ非円形加工物、例えば、平坦なパネルディスプレイの製造において用いられるガラス基板を意味する。
【0014】
[0026]図1Aは、処理チャンバ100を示す部分断面図である。一実施形態においては、処理チャンバ100は、チャンバ本体112と、リッドアセンブリ200と、支持アセンブリ300とを含んでいる。リッドアセンブリ200はチャンバ本体112の上端に配置され、支持アセンブリ300はチャンバ本体112内に少なくとも一部が配置されている。処理チャンバ100と関連づけられたハードウェアは、1種以上のプロセスに互換性のある物質、例えば、アルミニウム、陽極処理されたアルミニウム、ニッケルめっきしたアルミニウム、ニッケルめっきしたアルミニウム6061‐T6、ステンレス鋼、並びにその組合わせ及び合金から形成されることが好ましい。
【0015】
[0027]チャンバ本体112は、処理チャンバ100の内部への出入りを設けるためにその側壁に形成されたスリットバルブ開口部160を含んでいる。スリットバルブ開口部160は、ウエハ処理ロボット(図示せず)によってチャンバ本体112の内部への出入りを可能にするために選択的に開閉される。ウエハ処理ロボットは、当業者に周知であり、適したいかなるロボットも用いることができる。例えば、例示的なロボット搬送アセンブリは、1990年8月28日に発行された“マルチチャンバ集積処理システム”と称する共同譲渡された米国特許第4,951,601号に記載されており、この全ての開示内容は本明細書に援用されている。一実施形態においては、ウエハを処理チャンバ100内で、また、処理チャンバ100からスリットバルブ開口部160を通って隣接した搬送チャンバ及び/又はロードロックチャンバ、又は他のクラスタツール内のチャンバへ搬送することができる。処理チャンバ100に結合することができるタイプのクラスタツールは、1993年2月16日に発行された“段階的真空ウエハ処理システム及び方法”と称する共同譲渡された米国特許第5,186,718号に記載されており、本明細書に援用されている。
【0016】
[0028]一つ以上の実施形態においては、チャンバ本体112は、それを通って熱伝達流体を流すためにその中に形成されるチャネル113を含んでいる。熱伝達流体は、加熱流体又は冷却剤であり、処理と基板搬送の間、チャンバ本体112の温度を制御するために用いられる。チャンバ本体112の温度は、ガスの望ましくない凝結又はチャンバ壁上の副生成物を防止するために重要である。例示的な熱伝達流体は、水、エチレングリコール、又はその混合物を含んでいる。例示的な熱伝達流体は窒素ガスを含むこともできる。
【0017】
[0029]チャンバ本体112は、更に、支持アセンブリ300を囲むライナ133を含むことができる。ライナ133は、点検や洗浄のために取り外し可能であることが好ましい。ライナ133は、アルミニウム、又はセラミック材料のような金属から製造し得る。しかしながら、ライナ133は、あらゆるプロセス互換性のある材料であり得る。ライナ133は、その上に堆積されたあらゆる物質の接着を高めるためにビードブラスト処理され、よって処理チャンバ100の汚染を生じる物質のフレーキングが防止される。一つ以上の実施形態においては、ライナ133は、1つ以上のアパーチャ135とその中に形成される、真空システムと流体で連通しているポンプチャネル129を含んでいる。アパーチャ135によって、ポンプチャネル129へのガスの流路が設けられ、処理チャンバ100内にガスの出口が設けられる。
【0018】
[0030]真空システムは、真空ポンプ125と、処理チャンバ100を通るガスの流量を調節するスロットルバルブ127を含むことができる。真空ポンプ125は、チャンバ本体112上に配置された真空ポート131と結合され、それ故、ライナ133内に形成されたポンプチャネル129と流体で連通している。“1種ガス”や“複数のガス”という用語は、特にことわらない限り同じ意味で用いられ、1種以上の前駆物質、反応種、触媒、キャリア、パージ、洗浄、その組合わせ、チャンバ本体112へ導入される他のあらゆる流体を意味する。
【0019】
[0031]より詳細にライナ133を検討すると、図1Bはライナ133の一実施形態を示す拡大概略図である。この実施形態においては、ライナ133は、上の部分133Aと下の部133Bを含んでいる。チャンバ本体112の側壁上に配置されたスリットバルブ開口部160に整列しているアパーチャ133Cは、基板をチャンバ本体112に入れたり、チャンバ本体から出すためにライナ133内に形成される。典型的には、ポンプチャネル129は、上の部分133A内に形成される。上の部分133Aは、また、ポンプチャネル129へのガスの通路又は流路を設けるためにそこを通って形成された1つ以上のアパーチャ135を含んでいる。
【0020】
[0032]図1Aと図1Bを参照すると、アパーチャ135によって、ポンプチャネル129がチャンバ本体112内の処理ゾーン140と流体で連通していることが可能である。処理ゾーン140は、リッドアセンブリ200の下面と支持アセンブリ300の上面によって画成され、ライナ133に囲まれている。アパーチャ135は均一なサイズをし、ライナ133の周りに一様に隔置されている。しかしながら、アパーチャのいかなる数、位置、サイズ又は形も用いることができ、設計パラメータの各々は下で更に詳細に述べられるように基板を受け取る表面を横切ってガスの所望されるフローパターンに依存して変動させることができる。更に、アパーチャ135のサイズ、数、位置は、処理チャンバ100から出るガスの一様なフローを得るように形成される。更に、アパーチャサイズや位置は、チャンバ100からガスの急速な排気を促進させるために急速な又は高容量ポンピングを与えるように形成することができる。例えば、真空ポート131に密接に接近したアパーチャ135の数とサイズは、真空ポート131から離れて位置するアパーチャ135のサイズより小さくてもよい。
【0021】
[0033]なお図1Aと図1Bを参照すると、ライナ133の下の部分133Bは、その中に配置された流路又は真空チャネル129Aを含んでいる。真空チャネル129Aは、上記真空システムと流体で連通している。真空チャネル129Aは、また、ライナ133の外径内に形成された溝又はポート129Bを経てポンプチャネル129と流体で連通している。一般的には、二つのガスポート129B(この図には1つだけ示されている)は、上の部分133Aと下の部分133B間のライナ133の外径内に形成されている。ガスポート129Bは、ポンプチャネル129と真空チャネル129A間の流路を与える。各ポート129Bのサイズと位置は、設計の問題であり、所望される膜の化学量論、形成されるデバイスの形、処理チャンバ100の容積容量、それと結合した真空システムの能力によって求められる。典型的には、ポート129Bは相互に対向して又はライナ133の外径の周りに180度離して配置される。
【0022】
[0034]動作中、処理チャンバ100から出る1種以上のガスは、ポンプチャネル129へライナ133の上の部分133Aを通って形成されたアパーチャ135に流れ込む。その後、ガスはポンプチャネル129内でポート129Bを通って真空チャネル129Aへ流れる。ガスは、真空チャネル129Aから真空ポート131を通って真空ポンプ125へ出る。
【0023】
[0035]さらに詳細にリッドアセンブリ200を検討すると、図2Aは図1Aに示されるチャンバ本体112の上端に配置され得るリッドアセンブリ200を示す拡大された断面図である。図1Aと図2Aを参照すると、リッドアセンブリ200は、図1Aに示されるように、相互に上面に積み重ねられた多くのコンポーネントを含んでいる。一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ200は、リッドリム210と、ガス分配アセンブリ220と、最上部プレート250とを含んでいる。ガス分配アセンブリ220は、リッドリム210の上面に結合され、最小限熱接触にするように配置されている。リッドアセンブリ200のコンポーネントは、熱導電性が高く且つと熱抵抗が低い物質、例えば、高度に仕上げられた表面を持ったアルミニウム合金から構成されることが好ましい。好ましくは、コンポーネントの熱抵抗は5×10-4m2K/W未満である。リッドリム210は、リッドアセンブリ200を作るコンポーネントの重量を保つように設計され、ヒンジアセンブリ(この図に示されていない)を経てチャンバ本体112の上面と結合して、例えば、支持アセンブリ300のような内部チャンバコンポーネントへの出入りが設けられる。
【0024】
[0036]図2Bと図2Cを参照すると、ガス分配アセンブリ220は、分配プレート又はシャワヘッド225を含むことができる。図2Bは、ガス分配プレート225を示す一実施形態である拡大概略図であり、図2Cは、部分断面図である。一つ以上の実施形態においては、分配プレート225はほぼ円板形であり、ガスの流れを全体に分布させるための複数のアパーチャ225A又は通路を含んでいる。分配プレート225のアパーチャ225Aは、流れているガスの速度プロファイルを遅くし再び送ることによりリッドアセンブリ200を通るガスの流れが下の基板表面上に直接当たることを防止する。分配プレート225のアパーチャ225Aは、また、リッドアセンブリ200を出るガスの流量を一様に分布させ、よって基板の表面全体にガスを一様に分布させる。
【0025】
[0037]図2A、図2B、図2Cを参照すると、分配プレート225は、周辺に形成される環状取付フランジ222を更に含み、それはリッドリム210上に置かれるような大きさである。従って、分配プレート225は、リッドアセンブリ200との接触を最小限にする。好ましくは、弾性OリングのようなOリング型のシール224は、リッドリム210との流体密封の接触を確実にするために環状取付フランジ222内に少なくとも一部が配置される。
【0026】
[0038]ガス分配アセンブリ220は、更に、分配プレート225に隣接して配置されたブロッカーアセンブリ230を含むことができる。ブロッカーアセンブリ230は、分配プレート225の裏側にガスを一様に分布させる。好ましくは、ブロッカーアセンブリ230はアルミニウム合金で作られ、取外し可能に分配プレート225に結合して良好な熱接触を確実にする。例えば、ブロッカーアセンブリ230は、ボルト221又は類似した留め具を用いて分配プレート225に結合し得る。好ましくは、ブロッカーアセンブリ230は、図2Aに示されるようにリッドリム210と熱接触しない。
【0027】
[0039]一つ以上の実施形態においては、ブロッカーアセンブリ230は、第二ブロッカープレート235に取り付けられた第一ブロッカーアセンブリ233を含んでいる。第二ブロッカープレート235は、貫通して形成された通路259を含む。通路259は第二ブロッカープレート235の中央に位置し、通路259は最上部プレート250の下面と第二ブロッカープレート235の上面によって画成された第一キャビティ又は容積261と流体で連通している。通路259は、また、第二ブロッカー235の下面と第一ブロッカープレート233の上面によって画成された第二キャビティ又は容積262と流体で連通している。通路259は、また、第一ブロッカープレート233の下面と分配プレート225の上面によって画成された第三キャビティ又は容積263と流体で連通している。通路259はガス流入口223に結合される。ガス流入口223は、その第一端で最上部プレート250に結合されている。図示されていないが、ガス流入口223は第二端で1つ以上の上流ガス供給源及び/又は他のガス分配コンポーネント、例えば、ガスミキサに結合されている。
【0028】
[0040]第一ブロッカープレート233は、通路259からガス分配プレート225に流れるガスを分散させるように適合されたその中に形成された複数の通路233Aを含んでいる。通路233Aは円形又は丸いように示されているが、通路233Aは正方形、矩形、又は他のいかなる形であり得る。通路233Aは、基板の表面全体に制御された一様な流量分布を与えるためにブロッカープレート233の周りに位置する。上記のように、第一ブロッカープレート233は、洗浄又はそれらコンポーネントの取替えを容易にするために第二ブロッカープレート235と分配プレート225から簡単に取り出すことができる。
【0029】
[0041]使用中、1種以上のプロセスガスはガス流入口223を経てガス分配アセンブリ220へ導入される。プロセスガスは第一容積261へ、また、第二ブロッカープレート235の通路259を通って第二容積262へ流れる。その後、プロセスガスは、第一ブロッカープレート233のホール233Aを通って第三容積263へ分布され、ガスがチャンバ本体112内に配置された露出した基板表面に触れるまで、分配プレート225のホール225Aを通って更に分布される。
【0030】
[0042]ガス供給パネル(図示せず)は、典型的には、1種以上のガスを処理チャンバ100に供給するために用いられる。用いられる具体的な1種のガス又は複数のガスは、チャンバ100内で行われるべき1種のプロセス又は複数のプロセスに左右される。説明的ガスは、1種以上の前駆物質、還元剤、触媒、キャリア、パージ、洗浄、又はそのあらゆる混合物又は組合わせを含むことができるがこれらに限定されない。典型的には、処理チャンバ100に導入された1種以上のガスは、流入口223を通ってリッドアセンブリ200へ、次にガス分配アセンブリ220を通ってチャンバ本体112へ流れる。電気的に作動するバルブ及び/又はフローコントロールメカニズム(図示せず)は、ガス供給部から処理チャンバ100へガス流量を制御するために用いることができる。プロセスによっては、いかなるガスも処理チャンバ100に分配することができ、処理チャンバ100中か又はガスが処理チャンバ、例えば、ガス混合物(図示せず)内のように処理チャンバ100に分配される前に混合することができる。
【0031】
[0043]なお図1Aと図2Aを参照すると、リッドアセンブリ200は、リッドアセンブリ200内で反応性化学種のプラズマを生成する電極240を更に含むことができる。一実施形態においては、電極240は、最上部プレート250上に支持され、電気的にそこから絶縁される。例えば、イソレータフィルターリング241は、図2Aに示されるように最上部プレート250から電極240を分離した電極240の下の部分近くに配置することができる。環状イソレータ242は、イソレータフィルターリング241の外面近くに配置することもできる。その後、環状絶縁体243は、電極240の上の部分近くに配置することができ、電極240は最上部プレート250とリッドアセンブリ200の他の全てのコンポーネントから電気的に絶縁される。これらリング241、242、243の各々は、酸化アルミニウム又は他のあらゆるプロセス互換性のある絶縁物質から作ることができる。
【0032】
[0044]一つ以上の実施形態においては、電極240は電源(図示せず)と結合され、ガス分配アセンブリ220は接地するために接続される(即ち、ガス分配アセンブリ220は電極として働く)。従って、1種以上のプロセスガスのプラズマは、電極240(“第一電極”)とガス分配アセンブリ220(“第二電極”)間に容積261、262及び/又は263で生成され得る。例えば、プラズマは、電極240とブロッカーアセンブリ230間で衝突し含有することができる。或いは、プラズマは、ブロッカーアセンブリ230が存在しないときに電極240と分配プレート225との間で衝突し含有することができる。いずれの実施形態においても、プラズマはリッドアセンブリ200内にうまく閉じ込められ又は含有する。従って、活性プラズマがチャンバ本体112内に配置された基板と直接接触しないので、プラズマは“リモートプラズマ”である。結果として、プラズマは十分に基板表面から離れていることから、基板に対するプラズマ損傷が避けられる。
【0033】
[0045]ガスを反応性化学種へ活性化させるとともに反応性化学種のプラズマを維持することができるいかなる電源も用いることができる。例えば、放電技術に基づいた高周波(RF)、直流(DC)、又はマイクロ波(MW)を用いることができる。活性化は、また、熱に基づく技術、ガス分解技術、高密度光源(例えばUVエネルギー)、又はX線源に対する暴露によって起こすことができる。或いは、リモート活性化源、例えば、リモートプラズマ発生器を反応化学種のプラズマを生成させ、次にチャンバ100へ分配するために用いることができる。例示的なリモートプラズマ発生器は、MKSインスツルメント社やアドバンスドエナジーインダストリー社のようなベンダーから入手できる。好ましくは、RF電源は電極240に結合される。
【0034】
[0046]図2Aを参照すると、ガス分配アセンブリ220は、プロセスガスと処理チャンバ100内で行われる動作によっては加熱することができる。一実施形態においては、加熱素子270、例えば、抵抗ヒータは、分配プレート225に結合することができる。一実施形態においては、加熱素子270は管状部材であり、図2Bと図2Cに詳細に示されるように分配プレート225の上面へ押圧される。
【0035】
[0047]図2Bと図2Cを参照すると、発熱体270は締まりばめを用いて溝の中に保持されるので、分配プレート225の上面は、幅が加熱素子270の外径よりわずかに小さいグルーブ又は溝のチャネルを含んでいる。分配プレート225とブロッカーアセンブリ230を含む分配アセンブリ220のコンポーネントが相互に各々導電的に結合されるので、加熱素子270はガス分配アセンブリ220の温度を調節する。温度の調整は、分配プレート225に結合された熱電対272によって容易に行うことができる。熱電対272は、電源から加熱素子270に印加された電流を制御するためにフィードバックループで用いることができ、ガス分配アセンブリ220の温度は所望される温度で又は所望される温度範囲内で維持又は制御し得る。上記のように、ガス分配アセンブリ220がリッドアセンブリ200の他のコンポーネントと最小限に熱接触させ、それだけで熱導電性が制限されることから、ガス分配アセンブリ220温度の制御は容易に行われる。
【0036】
[0048]一つ以上の実施形態において、リッドアセンブリ200は、ガス分配アセンブリ220の温度制御を与える熱伝達媒体を流すためにその中に形成された一つ以上の流体チャネル202を含むことができる。一実施形態においては、流体チャネル202は、図2Aに示されるようにリッドリム210内に形成することができる。或いは、ガス分配アセンブリ220に一様な熱伝達を与えるためにリッドアセンブリ200のあらゆるコンポーネント内に流体チャネル202を形成することができる。流体チャネル202は、チャンバ100内のプロセス要求によっては、ガス分配アセンブリ220の温度を制御するために加熱媒体か又は冷却媒体を含むことができる。あらゆる熱伝達媒体は、例えば、窒素、水、エチレングリコール、又はその混合物を用いることができる。
【0037】
[0049]一つ以上の実施形態においては、ガス分配アセンブリ220は、1つ以上の加熱ランプ(図示せず)を用いて加熱することができる。典型的には、加熱ランプは、放射によって分配プレート225を加熱するために分配プレート225の上面の近くに配置される。
【0038】
[0050]図3Aは、支持アセンブリ300を示す部分断面図である。支持アセンブリ300は、チャンバ本体112内に少なくとも一部配置されることができる。支持アセンブリ300は、チャンバ本体112内で処理するために、基板(この図には示されていない)を支持するために支持部材310を含むことができる。支持部材310は、チャンバ本体112の底面に形成された中央に位置した開口部114を通って伸びるシャフト314によってリフトメカニズム330に結合し得る。リフトメカニズム330は、シャフト314の周りからの真空漏出を防止するベローズ333によってチャンバ本体112を可撓性に密封することができる。リフトメカニズム330は、支持部材310をチャンバ本体112内のプロセス位置と下の伝達位置との間を垂直に移動させることができる。伝達位置は、チャンバ本体112の側壁に形成されたスリットバルブ160の開口部のわずかに下ある。
【0039】
[0051]図3Bは、図3Aに示された支持アセンブリ300を示す拡大部分断面図である。一つ以上の実施形態においては、支持部材310は、その上で処理されるべき基板を支持するための平坦で円形の表面又はほぼ平坦で円形の表面を持っている。支持部材310は、アルミニウムで構成されることが好ましい。支持部材310は、基板の裏面汚染を減少させるために、例えば、シリコン又はセラミック材料のようないくつかの他の物質で作られた取り外し可能な上プレート311を含むことができる。
【0040】
[0052]一つ以上の実施形態においては、支持部材310又は上プレート311は、上面上に配置された複数の拡張部又はディンプル311Aを含むことができる。図3Bにおいては、ディンプル311Aは上プレート311の上面上に示されている。ディンプル311Aは、上プレート311が所望されない場合には支持部材310の上面上に配置し得ることが予想され得る。ディンプル311Aは、基板の下面と支持アセンブリ300の支持表面(即ち、支持部材310か又は上プレート311)間の接触を最少にする。
【0041】
[0053]一つ以上の実施形態においては、真空チャックを用いて支持アセンブリ300に基板(図示せず)を固定することができる。上プレート311は、支持部材310に形成された1つ以上のグルーブ316と流体で連通している複数のホール312を含むことができる。グルーブ316は、シャフト314と支持部材310内に配置された真空コンジット313を経て真空ポンプ(図示せず)と流体で連通している。ある条件下、真空基板が支持部材310上に配置されないときの堆積を防ぐために、支持部材310の表面にパージガスを供給するためにコンジット313を用いることができる。真空コンジット313は、反応性ガス又は副生成物が基板の裏面に接触することを防止するために処理の間、パージガスを送ることもできる。
【0042】
[0054]一つ以上の実施形態においては、基板(図示せず)は、静電チャックを用いて支持部材310に固定することができる。一つ以上の実施形態においては、基板を従来のクランプリングのようなメカニカルクランプ(図示せず)によって支持部材310上の定位置に保持することができる。
【0043】
[0055]好ましくは、基板は静電チャックを用いて固定される。静電チャックは、典型的には、電極(図示せず)を囲む誘電材料を少なくとも含み、支持部材310の上面に位置するか又は支持部材310の不可欠な部分として形成することができる。チャックの誘電部分は、基板から、また、支持アセンブリ300の残りの部分からチャック電極を電気的に絶縁させる。
【0044】
[0056]一つ以上の実施形態においては、チャック誘電体は基板の周囲よりわずかに小さくすることができる。言い換えれば、基板がチャック上に置かれるときに中心からずれたとしてもチャック誘電体が基板で完全に覆われたままであるように、基板はチャック誘電体の周囲をわずかに突き出る。基板が完全に覆われていると想定すると、チャック誘電体は、基板がチャンバ本体112内の基板を潜在的に腐食に晒されること又は損傷を与えることからチャックを保護することを確実にする。
【0045】
[0057]静電チャックを作動させるための電圧は、別個の“チャック”電源(図示せず)によって供給することができる。チャック電源の一出力端子は、チャック電極に接続されている。他の出力端子は、典型的には、電気的接地に接続されるが、代わりに支持アセンブリ300の金属本体部分に接続することもできる。動作中、基板は絶縁部分と接触して配置され、支持部材310の上面上に基板を付着させる静電引力又はバイアスを作り出すために電極上に直流電圧がかけられる。
【0046】
[0058]なお図3Aと図3Bを参照すると、支持部材310は、リフトピン325を収容するために形成された1つ以上のボア323を含むことができる。各リフトピン325は、典型的には,セラミック又はセラミック含有物質から構成され、基板処理と搬送のために用いられる。各リフトピン325は、ボア323内にスライドできるように取り付けられている。一態様においては、ボア323は、リフトピン325を自由にスライドさせるためにセラミックスリーブで裏打ちされる。リフトピン325は、チャンバ本体112内に配置された環状リフトリング320と契合することによりそれぞれのボア323内で移動できる。リフトリング320が上の位置にある時、リフトピン325の上面は支持部材310の基板支持表面上に位置することができるようにリフトリング320は移動することができる。反対に、リフトリング320が下の位置にある時、リフトピン325の上面は支持部材310の基板支持表面の下にある。従って、各リフトピン325の部分は、リフトリング320が下の位置か上の位置から移動する時、支持部材310のそれぞれのボア323を通過する。
【0047】
[0059]活性化される場合、リフトピン325は基板の下面に対して押され、基板を支持部材310から持ち上げる。反対に、リフトピン325は基板を下げるように脱活性化することができ、よって支持部材310上に基板が置かれる。リフトピン325は、ピン325が支持部材310から落ちることを防止するために引き伸ばされた上端又は円錐形ヘッドを含むことができる。他のピン設計も用いることができ、当業者に周知である。
【0048】
[0060]一実施形態においては、1つ以上のリフトピン325は、その上で支持された時に基板がスライドすることを防止するために滑り止め又は高摩擦材料でできたその上に配置されるコーティング又はアタッチメントを含んでいる。好ましい材料は、処理チャンバ100内で汚染物質を生成する基板の裏面を引っ掻かない、さもなければ損傷させない高温高分子材料である。好ましくは、コーティング又はアタッチメントは、デュポン社から入手できるKALREZ(登録商標)コーティングである。
【0049】
[0061]リフトリング320を駆動させるために、従来の空気圧シリンダー又はステッパモータ(図示せず)のようなアクチュエータが通常用いられる。ステッパモータ又はシリンダーは、上下位置にリフトリング320を駆動させ、基板を上下にさせるリフトピン325を駆動させる。個々の実施形態においては、基板(図示せず)は、約120度間隔で配置するとともにリフトリング320から突き出した三つのリフトピン325(この図では示されていない)によって支持部材310上で支持される。
【0050】
[0062]図3Aを再び参照すると、支持アセンブリ300は支持部材310の周りに配置されるエッジリング305を含むことができる。エッジリング305は、特にセラミック、水晶、アルミニウム、鋼のような様々な物質で作ることができる。一つ以上の実施形態においては、エッジリング305は、支持部材310の外周を覆うとともに堆積から支持部材310を保護するように適合されている環状部材である。エッジリング305は、支持部材310の外径とエッジリング305の内径の間に環状パージガスチャネル334を形成するために支持部材上又は支持部材310に隣接して位置し得る。環状パージガスチャネル334は、支持部材310とシャフト314を通って形成されるパージガスコンジット335と流体で連通し得る。好ましくは、パージガスコンジット335は、パージガスをパージガスチャンネル334に供給するパージガス供給部(図示せず)と流体で連通している。窒素、アルゴン、又はヘリウムのようなあらゆる適したパージガスを単独又は組合わせて用いることができる。動作中、パージガスはコンジット335を通ってパージガスチャネル334へ、また、支持部材310上に配置された基板のエッジの周りに流れる。従って、エッジリング305と共に作用するパージガスは、基板のエッジ及び/又は裏面の堆積を防止する。
【0051】
[0063]再び図3Aと図3Bを参照すると、支持アセンブリ300の温度は、支持部材310の本体に埋め込まれた流体チャネル360を通って循環した流体によって制御される。一つ以上の実施形態においては、流体チャネル360は、支持アセンブリ300のシャフト314を通って配置された熱伝達コンジット361と流体で連通している。好ましくは、流体チャネル360は支持部材310の周りに配置されて支持部材310の基板受容面に一様な熱伝達を与える。流体チャネル360と熱伝達コンジット361は、支持部材310を加熱又は冷却するために熱伝達流体を流すことができる。あらゆる適した熱伝達流体、例えば、水、窒素、エチレングリコール又はその混合物を用いることができる。支持アセンブリ300は、支持部材310の支持表面の温度を監視するための埋め込み熱電対(図示せず)を更に含むことができる。例えば、熱電対からの信号は、流体チャネル360を通って循環した流体の温度又は流量を制御するためにフィードバックループにおいて用いることができる。
【0052】
[0064]図3Aに戻ると、支持部材310は、支持部材310とリッドアセンブリ200間の距離を制御し得るようにチャンバ本体112内を垂直に移動し得る。センサー(図示せず)は、チャンバ100内の支持部材310の位置に関する情報を与えることができる。支持部材310のリフトメカニズムの例は、Selyutinらの“自動整列リフトメカニズム”と称する1999年9月14日発行の米国特許第5,951,776号に詳述されており、この開示内容は本明細書に全体で援用されている。
【0053】
[0065]動作中、処理される基板の温度を制御するためにリッドアセンブリ200に密接に接近して支持部材310を上げることができる。そういうものとして、加熱素子270によって制御される分配プレート225から放出される放射によって基板を加熱することができる。或いは、基板はリフトリング320によって活性化されるリフトピン325を用いて、加熱されたリッドアセンブリ200に密接に接近して支持部材310を持ち上げることができる。
【0054】
[0066]使用期間の延長後又は予定されたメンテナンスの指定時間に、上記のものを含む処理チャンバ100のある種のコンポーネントは、定期的に検査され、取り替えられ又は洗浄することができる。これらのコンポーネントは、典型的には、集団的に“プロセスキット”として知られる部品である。プロセスキットの説明的コンポーネントは、例えばシャワヘッド225、上プレート311、エッジリング305、ライナ133、リフトピン325を含むがこれらに限定されない。これらのコンポーネントのいずれか1つ以上は、典型的には、チャンバ100から取り出され、一定間隔又は必要に応じて洗浄又は取り替えられる。
【0055】
[0067]図4Aは、他のリッドアセンブリ400を示す部分断面図である。リッドアセンブリ400は、その間でプラズマ容積又はキャビティを形成するように構成される少なくとも二つの積み重ねコンポーネントを含んでいる。一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ400は、その間のプラズマ容積又はキャビティ425を閉じ込めている第二電極450(“下部電極”)上に垂直に配置された第一電極410(“上部電極”)を含んでいる。第一電極410は、RF電源のような電源415に接続され、第二電極450は接地に接続され、二つの電極410、450間にキャパシタンスを形成する。
【0056】
[0068]一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ400は、第一電極410の上の部分内に少なくとも一部形成される、1つ以上のガス流入口412(1つだけ図示されている)を含んでいる。1種以上のプロセスガスは、1つ以上のガス流入口412を経てリッドアセンブリ400に入る。1つ以上のガス注入口412は、第一端でプラズマキャビティ425と流体で連通し、第二端で1つ以上の上流ガス供給源及び/又は他のガス分配コンポーネント、例えば、ガスミキサに結合される。1つ以上のガス流入口412の第一端は、図4Aに示されるように拡張部分420の内径430の最上限でプラズマキャビティ425へ開放し得る。同様に、1つ以上のガス流入口412の第一端は、拡張部分420の内径430に沿って任意の高さの間隔でプラズマキャビティ425へ開放し得る。図示されていないが、プラズマキャビティ425内でガスの混合を援助する拡張部分420へ渦流パターン又は“渦巻”流を作るために二つのガス注入口412が拡張部分420の反対側に配置され得る。そのようなフローパターンとガス注入口配置の詳細な説明は、2001年12月21日出願の米国特許出願第20030079686号に示され、この開示内容は本明細書に援用されている。
【0057】
[0069]一つ以上の実施形態においては、第一電極410はプラズマキャビティ425を入れる拡張部分420を持っている。図4Aに示されるように、拡張部分420は上記のようにガス注入口412と流体で連通している。一つ以上の実施形態においては、拡張部分420は、上の部分420Aから下の部分420Bまで徐々に増大する内部表面又は直径430を持つ環状部材である。そのようなものとして、第一電極410と第二電極450の間の距離は可変である。その種々の距離は、プラズマキャビティ425内に生成されたプラズマの形成と安定性の制御を援助する。
【0058】
[0070]一つ以上の実施形態においては、拡張部分420は、図4Aと図4Bに示されるように円錐又は“漏斗”に似ている。図4Bは、図4Aの上部電極を示す拡大された概略部分断面図である。一つ以上の実施形態においては、拡張部分420の内面430は、拡張部分420の上の部分420Aから下の部分420Bに徐々に傾斜している。内径430の傾斜又は角度は、プロセスの要求及び/又はプロセスの制限によっては変化させることができる。拡張部分420の長さ又は高さは、また、個々の処理要求及び/又は制限によっては変化させることができる。一つ以上の実施形態においては、内径430の傾斜、拡張部分420の高さ、又はその両方は、処理に必要とされるプラズマ容積によっては変化させることができる。例えば、内径430の傾斜は少なくとも1:1、又は少なくとも1.5:1、又は少なくとも2:1又は少なくとも3:1又は少なくとも4;1又は少なくとも5:1又は少なくとも10:1であり得る。一つ以上の実施形態においては、内径430の傾斜は、低い2:1から高い20:1の範囲にあり得る。
【0059】
[0071]一つ以上の実施形態においては、拡張部分420は、図面に示されていないが湾曲状又は弧状であり得る。例えば、拡張部分420の内面430は、凸状か又は凹状であるように湾曲状又は弧状であり得る。一つ以上の実施形態においては、拡張部分420の内面430は、各々傾斜、先細、凹状、又は凸状である複数の部分を持つことができる。
【0060】
[0072]上記のように、第一電極410の拡張部分420は、第一電極410の内面430が徐々に徐々に大きくなることから第一電極410と第二電極450間の垂直の距離が変化する。その可変距離は、プラズマキャビティ425内の電力レベルに直接関係している。理論で縛られることを望まないが、二つの電極410、450間の距離の変化により、プラズマキャビティ425全体ではない場合にはプラズマキャビティ425のある部分内でプラズマ自体を維持するのに必要な電力レベルが分かる。それ故、プラズマキャビティ425内のプラズマは圧力にほとんど左右されず、プラズマはより広い作動窓内で生成され維持されることができる。そのようなものとして、より再現性や信頼性のあるプラズマをリッドアセンブリ400内で形成することができる。
【0061】
[0073]第一電極410は、プロセス互換性のあるあらゆる物質、例えば、アルミニウム、陽極処理されたアルミニウム、ニッケルめっきアルミニウム、ニッケルめっきアルミニウム6061−T6、ステンレス鋼、又はその組合わせ又は合金から構成することができる。一つ以上の実施形態においては、第一電極410又はその一部は、望ましくないパーティクル形成を減少させるためにニッケルコーティングされる。好ましくは、少なくとも拡張部分420の内面430は、ニッケルコーティングされる。
【0062】
[0074]第二電極450は、1つ以上の積み重ねられたプレートを含むことができる。二つ以上のプレートが所望される場合、プレートは相互に電気的に連通しているべきである。プレートの各々は、プラズマキャビティ425からの1種以上のガスを流すことができる複数のアパーチャ又はガス通路を含むべきである。
【0063】
[0075]図4Bを参照すると、リッドアセンブリ400は、第二電極450から第一電極410を電気的に絶縁させるイソレータリング440を更に含むことができる。イソレータリング440は、酸化アルミニウム又はあらゆる処理互換性のある絶縁物質から作ることができる。好ましくは、イソレータリング440は図4Bに示されるように少なくとも拡張部分420を包囲又はほぼ包囲している。
【0064】
[0076]再び図4Aに示される個々の実施形態を参照すると、第二電極450は、上プレート450と、分配プレート470と、ブロッカープレート480とを含んでいる。最上部プレート460、分配プレート470、ブロッカープレート480は、図4Bに示されるようにチャンバ本体112に接続されるリッドリム490上に積み重ねられ配置される。当該技術分野において既知であるように、ヒンジアセンブリ(図示せず)は、リッドリム490をチャンバ本体112に結合するように用いることができる。リッドリム490は、熱伝達媒体を収容するために埋め込まれたチャネル又は通路492を含むことができる。熱伝達媒体は、プロセスの要求によっては、加熱、冷却、又はその双方で用いることができる。説明的熱伝達媒体は上で挙げられている。
【0065】
[0077]一つ以上の実施形態においては、最上部プレート460は、ガスをプラズマキャビティ425から全体に流すために、プラズマキャビティ425の下に形成される複数のガス通路又はアパーチャ465を含んでいる。一つ以上の実施形態においては、最上部プレート460は、第一電極410の少なくとも一部を収容するように適合されている溝部分462を含むことができる。一つ以上の実施形態においては、アパーチャ465は溝部分462の下の最上部プレート460の交差部分を通っている。最上部プレート460の溝部分462は、図4Aに示されるように、その間に良好に密封適合されるように階段状にすることができる。更に、最上部プレート460の外径は、図4Aに示されるように分配プレート470の外径上に取り付け又は置かれるように設計することができる。Oリング型シール、例えば、弾性Oリング463は、第一電極410との流体密封の接触を確実にするために最上部プレート460の溝部分462内に少なくとも一部配置することができる。同様に、Oリング型シール466を、最上部プレート460の外径と分配プレート470間の流体密封の接触を与えるように用いることができる。
【0066】
[0078]一つ以上の実施形態においては、分配プレート470は、図2A−図2Cによって示され説明された分配プレート225と同一のものである。特に、分配プレート470は、ほぼ円形であり、ガスフローを分布させる複数のアパーチャ475又は通路を含んでいる。アパーチャ475は、処理すべき基板が位置しているチャンバ本体112に制御された一様な流量分布を与える大きさで且つ分配プレート470の周りに配置することができる。更に、アパーチャ475は、流れているガスの速度プロファイルを遅くし再び送り、且つガスフローを一様に分布させて基板の表面全体に一様なガス分布を与えることによりガスが基板表面上に直接衝突することから防止する。
【0067】
[0079]分配プレート470は、また、その外径に形成された環状取り付けフランジ472を含むことができる。取り付けフランジ472は、リッドリム490の上面上に置くことができる大きさである。Oリング型シール、例えば、弾性Oリングは、リッドリム490との流体密封接触を確実にするために環状取り付けフランジ472内に少なくとも一部配置することができる。
【0068】
[0080]一つ以上の実施形態においては、分配プレート470は、リッドアセンブリ400の温度制御を与えるためにヒータ又は加熱流体を収容するための1つ以上の埋め込まれたチャネル又は通路474を含んでいる。上記のリッドアセンブリ300と同様に、分配プレート470を加熱するために抵抗加熱素子を通路474内に挿入することができる。熱電対は、その温度を調節するために分配プレート470に接続することができる。熱電対は、上記のように、加熱素子に印加された電流を制御するためにフィードバックループにおいて用いることができる。
【0069】
[0081]或いは、熱伝達媒体は通路474を通過することができる。1つ以上の通路474は、必要であれば、チャンバ本体112内のプロセス要求によっては分配プレート470の温度をより良好に制御する冷却媒体を含むことができる。上記のように、あらゆる熱伝達媒体、例えば、窒素、水、エチレングリコール、又はその混合物を用いることができる。
【0070】
[0082]一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ400は、1つ以上の加熱ランプ(図示せず)を用いて加熱することができる。典型的には、加熱ランプは、分配プレート470の上面の近くに配置されて放射による分配プレート470を含むリッドアセンブリ400のコンポーネントを加熱する。
【0071】
[0083]ブロッカープレート480は任意であり、最上部プレート460と分配プレート470間に配置される。好ましくは、ブロッカープレート480は、最上部プレート460の下面に取り外し可能に取り付けられる。ブロッカープレート480は、最上部プレート460と良好に熱接触と電気接触しなければならない。一つ以上の実施形態においては、ブロッカープレート480は、ボルト又は類似した留め具を用いて最上部プレート460に結合することができる。ブロッカープレート480は、また、最上部プレート460の外径にねじで締め付けることができる。
【0072】
[0084]ブロッカープレート480は、最上部プレート460から分配プレート470に複数のガス通路を設けるために複数のアパーチャ485を含んでいる。アパーチャ485は、制御された一様な流量分布を分配プレート470に与える大きさで且つブロッカープレート480の近くに配置することができる。
【0073】
[0085]図4Cは、リッドアセンブリ400がその上に配置されたチャンバ本体112を示す部分断面図である。好ましくは、拡張部分420は、図4Cに示されるように支持アセンブリ300上に中心がある。プラズマキャビティ425内のプラズマの閉じ込めと閉じ込められたプラズマの中心位置は、チャンバ本体112へ解離ガスの一様で反復性の分布を可能にする。特に、プラズマ容積425を出るガスは、最上部プレート460のアパーチャ465からブロッカープレート480の上面を通って流れる。ブロッカープレート480のアパーチャ485は分配プレート470の裏面にガスを分布させ、チャンバ本体112内の基板(図示せず)と接触する前にガスを分配プレート470のアパーチャ475を通って更に分布させる。
【0074】
[0086]中央に位置したプラズマキャビティ425内のプラズマの閉じ込めと第一電極410と第二電極450間の可変距離によって、リッドアセンブリ400内に安定で信頼できるプラズマを生成すると考えられる。
【0075】
[0087]説明を簡単に且つ容易にするために、処理チャンバ100内で行われるアンモニア(NH3)と三フッ化窒素(NF3)ガス混合物を用いて酸化シリコンを除去するための例示的ドライエッチングプロセスをここに記載する。処理チャンバ100は、アニールプロセスを含むすべて単一処理環境内で基板の加熱と冷却双方に加えてプラズマ処理から有益であるあらゆるドライエッチングプロセスに有利であると考えられる。
【0076】
[0088]図1を参照すると、ドライエッチングプロセスは、基板(図示せず)、例えば、半導体基板を処理チャンバ100へ入れることにより開始する。基板は、典型的には、スリットバルブ開口部160を通ってチャンバ本体112へ入り、支持部材310の上面上に配置される。基板は支持部材310の上面にチャックされ、エッジパージがチャネル334を通過する。好ましくは、コンジット313を経て真空ポンプと流体が連通しているホール312とグルーブ316を通って真空を引くことにより基板が支持部材310の上面にチャックされる。その後、処理位置に既にない場合には、支持部材310はチャンバ本体112内の処理位置に持ち上げられる。チャンバ本体112は、好ましくは50℃〜80℃、更に好ましくは約65℃の温度で維持される。チャンバ本体112のこの温度は、熱伝達媒体を流体チャネル113に通過させることにより維持される。
【0077】
[0089]基板は、熱伝達媒体又は冷却剤を支持アセンブリ300内に形成された流体チャネル360に通過させることにより65℃より低い15℃〜50℃に冷却される。一実施形態においては、基板は室温より低い温度に維持される。他の実施形態においては、基板は22℃〜40℃の温度に維持される。典型的には、支持部材は、上記で指定された所望される基板温度に達するように約22℃より低い温度に維持される。支持部材310を冷却するために、冷却剤を流体チャネル360に通過させる。支持部材310の温度をより良く制御するために冷却剤の連続した流れが好ましい。冷却剤は、好ましくは50容量%のエチレングリコールと50容量%の水である。もちろん、水とエチレングリコールのあらゆる比率が所望される基板の温度が維持される限り使用し得ることは当然のことである。
【0078】
[0090]次に、アンモニア及び三フッ化窒素ガスをチャンバ100へ導入して洗浄ガス混合物を形成する。チャンバへ導入された各ガス量は、例えば、除去すべき酸化物層の厚さ、洗浄される基板の形、プラズマの容積容量、チャンバ本体112の容積容量、チャンバ本体112に結合された真空システムの能力を適合させるために調整することができる。一態様においては、アンモニアと三フッ化窒素のモル比が少なくとも1:1であるガス混合物を供給するようにガスが添加される。他の態様においては、ガス混合物のモル比は、少なくとも約3:1(アンモニア:三フッ化窒素)である。好ましくは、ガスは、モル比5:1(アンモニア:三フッ化窒素)〜30:1でチャンバ100に導入される。更に好ましくは、ガス混合物のモル比は約5:1(アンモニア:三フッ化窒素)〜約10:1のモル比である。ガス混合物のモル比は、また、約10:1(アンモニア:三フッ化窒素)〜約20:1の間に包含することができる。
【0079】
[0091]パージガス又はキャリアガスも、ガス混合物に添加することができる。あらゆる適切なパージ/キャリアガス、例えば、アルゴン、ヘリウム、水素、窒素、又はその混合物を用いることができる。典型的には、全体のガス混合物は、約0.05体積%〜約20体積%のアンモニアと三フッ化窒素である。残りはキャリアガスである。一実施形態においては、チャンバ本体112内の圧力を安定させるために反応性ガスの前にパージ又はキャリアガスが最初にチャンバ本体112へ導入される。
【0080】
[0092]チャンバ本体112内の作動圧力は可変であり得る。典型的には、圧力は約500mTorr〜約30Torrで維持される。好ましくは、圧力は約1Torr〜約10Torrに維持される。更に好ましくは、チャンバ本体112内の作動圧力は約3Torr〜約6Torrに維持される。
【0081】
[0093]約5〜約600ワットのRF電力を電極240に印加してガス分配アセンブリ330に含有した容積261、262,263内のガス混合物のプラズマを発火させる。好ましくは、RF電力は100ワット未満である。電力が印加される周波数が非常に低い、例えば、100kHz未満であることが更に好ましい。好ましくは、周波数は約50kHz〜約90kHzの範囲である。
【0082】
[0094]プラズマエネルギーは、アンモニアと三フッ化窒素ガスを混合している反応化学種へ解離させてガス相において高反応性フッ化アンモニア(NH4F)化合物及び/又はフッ化水素アンモニウム(NH4F・HF)を形成する。その後、これらの分子が分配プレート225のホール225Aを経てガス分配アセンブリ220に流れ込み洗浄すべき基板表面と反応する。一実施形態においては、キャリアガスが最初にチャンバ100へ導入され、キャリアガスのプラズマが生成され、その後反応ガス、アンモニア、三フッ化窒素がプラズマに添加される。
【0083】
[0095]理論で縛られることを望まないが、NH4F及び/又はNH4F・HFのエッチングガスが酸化シリコン表面と反応してヘキサフルオロケイ酸アンモニウム(NH4)2SiF6、NH3、H2O生成物を形成すると考えられる。NH3とH2Oは、処理条件で蒸発し、真空ポンプ125でチャンバ100から除去される。特に、揮発性ガスは、ガスが真空ポンプ125へ真空ポート131を通ってチャンバ100を出る前にポンプチャネル129へライナ133に形成されたアパーチャ135に流れ込む。(NH4)2SiF6の薄膜は基板表面上に残留する。この反応機構は次のように纏めることができる。
【0084】
[0096]NF3+NH3 → NH4F+NH4F・HF+N2
[0097]6NH4F+SiO2 → (NH4)2SiF6+H2O
[0098](NH4)2SiF6+熱 → NH3+HF+SiF4
[0099]基板表面上に薄膜が形成された後、その上に基板が支持された支持部材310を加熱された分配プレート225の密接に近接してアニール位置に上げられる。分配プレート225から放射された熱は、(NH4)2SiF6の薄膜を揮発性SiF4、NH3、HF生成物へ十分に解離又は昇華させるのに十分でなければならない。その後、これらの揮発性生成物は、上記のように真空ポンプ125によってチャンバ100から除去される。典型的には、75℃以上の温度を用いて効果的に昇華させるとともに基板から薄膜を除去する。好ましくは、100℃以上の温度、例えば、約115℃〜約200℃が用いられる。
【0085】
[00100](NH4)2SiF6の薄膜をその揮発性コンポーネントへ解離させる熱エネルギーは、分配プレート225によって対流又は放射される。上記のように、加熱素子270は直接分配プレート225に結合され、分配プレート225とコンポーネントを約75℃〜250℃の温度に熱接触させて加熱するように活性化する。一態様においては、分配プレート225は、100℃〜150℃、例えば、120℃の温度に加熱される。
【0086】
[00101]この上昇変化は、様々な方法で行うことができる。例えば、リフトメカニズム330は、分配プレート225の下面に向かって支持部材310を上昇させることができる。このリフトステップの間、基板は上記真空チャック又は静電チャックのような支持部材310に固定される。或いは、基板は、支持部材310から持ち上げられ、リフトリング320を経てリフトピン325を上昇させることによって加熱された分配プレート225に密接に接近して配置され得る。
【0087】
[00102]薄膜を持つ基板の上面と分配プレート225の間の距離は重要ではなく、通常実験の問題である。当業者は、下にある基板に損傷を与えることなく薄膜を能率よく効果的に揮発させるのに必要とした間隔を容易に求めることができる。しかしながら、約0.254mm(10ミル)〜5.08(200ミル)の間隔が効果的であると考えられる。
【0088】
[00103]基板から膜が除去されるとすぐに、チャンバがパージされ、排気される。その後、洗浄された基板は、搬送位置に基板を下げ、基板を脱チャックさせ、スリットバルブ開口部160を通って基板を搬送することによってチャンバ本体112から取り出される。
【0089】
[00104]システムコントローラ(図示せず)は、処理チャンバ100の動作を調節するために用いることができる。システムコントローラは、コンピュータのハードディスクドライブに記憶されたコンピュータプログラムの制御下で動作させ得る。模範的には、コンピュータプログラムは、プロセスシーケンスとタイミング、ガスの混合、チャンバ圧、RF電力レベル、サセプタの位置、スリットバルブの開閉、ウエハ冷却、具体的なプロセスの他のパラメータを決定し得る。ユーザとシステムコントローラ間のインタフェイスは、CRTモニタとライトペン(図示せず)によって行うことができる。好適実施形態においては、二つのモニタが用いられ、一方のモニタはオペレータのためにクリーンルームの壁に取り付けられ、もう一方のモニタは保守技術者のために壁の後ろ側に取り付けられる。また、双方のモニタは同じ情報を同時に表示することが好ましいが、1つのライトペンだけが可能である。ライトペンは、ペンの先端の光センサによりCRTディスプレイで放出された光を検出する。具体的なスクリーン又は機能を選択するために、オペレータはディスプレイスクリーンの示された領域をタッチするとともにペンでボタンを押すことができる。ディスプレイスクリーンは、通常は、ライトペンとタッチ領域間の通信を外観、即ち、ハイライト又は色を変えることにより、又は新しいメニュー又はスクリーンを表示することにより確認する。
【0090】
[00105]多様なプロセスが、例えば、システムコントローラについて行うコンピュータプログラム製品を用いて実行することができる。コンピュータプログラムのコードは、例えば、68000アセンブリ言語、C、C++、又はパスカルのような、あらゆる慣用のコンピュータ読み取り可能なプログラミング言語で書き込むことができる。適したプログラムコードは、慣用のテキストエディタを用いて単一のファイル、又は複数のファイルへ入力され、且つコンピュータユーザブルメディウム、例えば、コンピュータのメモリシステムに記憶又はコンピュータ使用可能媒体に記憶又は表現することができる。入力されたコードテキストが高い水準の言語である場合には、コードはコンパイルされ、次に、得られたコンパイラコードがプレコンパイルされたライブラリルーチンのオブジェクトコードとリンクする。リンクされたコンパイルオブジェクトコードを実行するために、システムユーザは、オブジェクトコードを呼び出し、コンピュータシステムがメモリのコードをロードさせ、CPUがプログラムで識別されたタスクを行うためにコードを読み込み実行させる。
【0091】
[00106]図5A-図5Hは、本明細書に記載されるドライエッチングプロセスと処理チャンバ100を用いて、MOSFET構造500のような例示的な能動電子デバイスを形成するための例示的な製造シーケンスの概略断面図である。図5A-図5Hを参照すると、例示的なMOSFET構造は、半導体材料、例えば、シリコン又はガリウムヒ素基板525上に形成することができる。好ましくは、基板525は、結晶配向が<100>、直径が150mm(6インチ)、200mm(8インチ)又は300mm(12インチ)であるシリコンウエハである。典型的には、MOSFET構造は、次の組合わせ、(i)誘電層、例えば、酸化シリコン、有機ケイ酸塩、炭素ドープされた酸化シリコン、リンケイ酸塩ガラス(PSG)、ホウリンケイ酸塩ガラス(BPSG)、窒化シリコン、又はその組合わせ;(ii)半導体層、例えば、ドープされたポリシリコン、n型又はp型ドープされた単結晶シリコン;(iii)金属又は金属シリサイド層から形成された電気的接触部や相互接続部、例えば、タングステン、タングステンシリサイド、チタン、チタンシリサイド、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド、又はその組合わせを含んでいる。
【0092】
[00107]図5Aを参照すると、能動電子デバイスの製造は、能動電子デバイスを他のデバイスから電気的に絶縁させる電気的絶縁構造を形成することにより開始する。S.M.Sze,McGraw-Hill出版社(1988)からVLSI技術、第二版、11章に一般的に記載されているようにいくつかのタイプの電気的絶縁構造があり、この開示内容は本明細書に援用されている。一変形例においては、厚さが約2,000オングストロームであるフィールド酸化物層(図示せず)が、最初に基板525全体に成長し、酸化物層の一部が除去されてフィールド酸化物バリヤ545A、Bを形成し、それがデバイスの電気的に活性な素子が形成される露出した領域を囲んでいる。露出した領域を熱的に酸化して厚さが約50〜300オングストロームであるゲート酸化物薄層550を形成する。その後、ポリシリコン層が堆積され、パターン形成され、エッチングしてゲート電極555を作成する。ポリシリコンゲート電極555の表面は、絶縁誘電体層560を形成するために再酸化することができ、図5Aに示されるような構造が得られる。
【0093】
[00108]図5Bを参照すると、次に適切なドーパント原子で適切な領域をドープすることによりソースとドレイン570A、Bが形成される。例えば、p型基板525ついては、ヒ素又はリンを含むn型ドーパント化学種が用いられる。典型的には、ドーピングはイオンインプランタによって行われ、例えば、リン(31P)を濃度が約1013atoms/cm2、エネルギーレベルが約30〜80KeVで、又はヒ素(75As)を用量が約1015〜1017atoms/cm2、エネルギーが10〜100KeVで含むことができる。注入プロセスの後、ドーパントは、例えば、急速熱処理(RTP)装置で基板を加熱することにより基板525へ動かされる。その後、ソースとドレイン領域570A、Bを覆う酸化物層550は、酸化物層に捕捉される注入プロセスに起因するあらゆる不純物を除去する従来の除去プロセスで取り除かれ、図8Bに示される構造が得られる。
【0094】
[00109]図5Cと図5Dを参照すると、窒化シリコン層575は、SiH2、Cl2、NH3のガス混合物を用いて低圧化学気相堆積(LPCVD)によってゲート電極555と基板525上の表面上に堆積される。その後、窒化シリコン層575は、図5Dに示されるように、ゲート電極555の側壁上に窒化物スペーサ580を形成するために反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いてエッチングされる。スペーサ580は、ソース570Aとドレイン570B上に堆積した他のシリサイド層からゲート555の上面上に形成されたシリサイド層を電気的に絶縁する。電気的絶縁側壁スペーサ580と上の層は、酸化シリコンのような他の物質から製造することができることは留意すべきである。側壁スペーサ580を形成するために用いられる酸化シリコン層は、典型的には、テトラエトキシシラン(TEOS)のフィードガスからCVD又はPECVDによって約600℃〜約1,000℃の範囲の温度で堆積される。
【0095】
[00110]図5Eを参照すると、未変性酸化シリコン層585は、プロセス前後に大気に晒されることにより露出したシリコン表面上に形成される。未変性酸化シリコン層585は、形成された金属シリサイドの合金反応や導電性を改善するためにゲート555、ソース570A、ドレイン570B上に導電性金属シリサイドコンタクトを形成する前に除去されなければならない。未変性酸化シリコン層585は、半導体材料の電気抵抗を増大させ、且つ続いて堆積されるシリコンと金属層のシリサイド化反応に悪影響を及ぼすことがある。それ故、能動電子デバイスに相互接続するための金属シリサイドコンタクト又はコンダクタを形成する前に、記載されたドライエッチングプロセスを用いてこの未変性二酸化シリコン層585を除去することが必要である。ドライエッチングプロセスは、図5Fに示されるようにソース570A、ドレイン570B、ゲート電極555の上面を露出させるために未変性酸化シリコン層585を除去する。
【0096】
[00111]その後、図5Gに示されるように、金属590の層を堆積させるためにPVDスパッタプロセスが用いられる。その後、従来の炉アニーリングを用いて金属とシリコン層をアニールして金属層590がシリコンと接触している領域に金属シリサイドを形成する。アニールは、典型的には、別個の処理システムで行われる。従って、金属590上に保護キャップ層(図示せず)を堆積することができる。キャップ層は、典型的には、窒化物質であり、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化ハフニウム、及び窒化シリコンからなる群より選ばれた1種以上の物質を含むことができる。キャップ層は、あらゆる堆積プロセス、好ましくはPVDで堆積させることができる。
【0097】
[00112]アニーリングは、典型的には、基板500を窒素雰囲気中で600℃〜800℃の温度に約30分間加熱することを含む。或いは、金属シリサイド595は、基板500を約1000℃に約30秒間高速熱アニールプロセスを用いて形成することができる。適切な導電性金属には、コバルト、チタン、ニッケル、タングステン、プラチナ、接触抵抗が低く且つポリシリコンと単結晶シリコン上に信頼できる金属シリサイドコンタクトを形成することができるあらゆる他の物質が含まれる。
【0098】
[00113]金属層590の未反応部分は、金属シリサイド595、スペーサ580、又はフィールド酸化物545A、Bを侵食せずに金属を除去する王水(HClやHNO3)を用いてウェットエッチングによって除去することができるので、図5Hに示されるように、ゲート555、ソース570A、ドレイン570B上に自己整列金属シリサイドコンタクト595が残る。その後、例えば、酸化シリコン、BPSG、又はPSGを含む絶縁カバー層が、電極構造上に堆積され得る。絶縁カバー層は、物質が低圧又は大気圧でフィードガスにより凝縮するCVDチャンバ内で化学気相堆積によって堆積させる。これは、例えば、1996年4月19日発行の共同譲渡された米国特許第5,500,249号に記載されており、この開示内容は本明細書に援用されている。その後、構造500をガラス転移温度でアニールして平滑な平坦化表面を形成する。
【0099】
[00114]一つ以上の実施形態においては、処理チャンバ100は、マルチ処理プラットフォーム、カリフォルニア州サンタクララにあるアプライドマテリアルズ社から入手できるEndura(登録商標)プラットフォームへ集積することができる。そのような処理プラットフォームは、真空を破壊せずにいくつかの処理動作を行うことができる。Endura(登録商標)プラットフォームの詳細は、1999年11月30日出願の“集積モジュラ処理プラットフォーム”と称する共同譲渡された米国特許出願第09/451,628号に記載されており、この開示内容は本明細書に援用されている。
【0100】
[00115]図6は、マルチチャンバ処理システム600を示す概略平面図である。システム600は、システム600へ、また、システム600から基板の搬送する1つ以上のロードロックチャンバ602、604を含むことができる。典型的には、システム600は減圧下であるので、ロードロックチャンバ602、604はシステム600へ導入される基板を“ポンプダウン”させることができる。第一ロボット610は、ロードロックチャンバ602、604と1つ以上の基板処理チャンバ612、614、616、618(四つは示されている)の第一セット間の基板を搬送させることができる。各処理チャンバ612、614、616、618は、周期的層堆積(CLD)、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、物理気相堆積(PVD)、エッチング、予備洗浄、脱ガス、配向、多野基板処理に加えて本明細書に記載されるドライエッチングプロセスを含む多くの基板処理動作を行うために供給することができる。
【0101】
[00116]第一ロボット610は、また、1つ以上の搬送チャンバ622、624へ/から基板を搬送させることができる。搬送チャンバ622、624は、基板をシステム600内に搬送させつつ超高真空条件を維持するために使用し得る。第二ロボット630は、搬送チャンバ622、624と1つ以上の処理チャンバ632、634、636、638の第二セット間に基板を搬送させることができる。処理チャンバ612、614、616、618と同様に、処理チャンバ632、634、636、638は、例えば、周期的層堆積(CLD)、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、物理気相堆積(PVD)、エッチング、予備洗浄、脱ガス、配向、多野基板処理に加えて本明細書に記載されるドライエッチングプロセスを含む多くの基板処理動作を行うために供給することができる。基板処理チャンバ612、614、616、618、632、634、636、638のいずれも、システム600によって行われるべき具体的なプロセスに必要がない場合には、システム600から除去することができる。
【0102】
[00117]図5A-図5HのMOSFET構造を形成するための説明的マルチ処理システム600は、上記の2つの処理チャンバと、金属500を堆積する2つの物理気相堆積チャンバと、任意のキャップ層(図示せず)を堆積させる2つの物理気相堆積チャンバとを含むことができる。図6に示される基板処理チャンバ612、614、616、618、632、634、636、638のいずれか1つは、PVDチャンバ及び/又は処理チャンバ100である。
【0103】
[00118]上記のプロセスシーケンスはMOSFETデバイス製造に関して説明してきたが、本明細書に記載されるドライエッチングプロセスも、他の金属シリサイド層、例えば、タングステン、タンタル、モリブデンのシリサイドを持つ他の半導体構造及びデバイスを形成するため用いることができる。洗浄プロセスは、例えば、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、シリコン、チタン、パラジウム、ハフニウム、ボロン、タングステン、タンタル、又はその混合物を含む異なる金属の層を堆積する前に用いることもできる。
【0104】
[00119]前述の考察をより良く理解するために、次に限定しない実施例を示す。実施例は個々の実施形態に関するものであるが、実施例はある個々の点で本発明を制限するものとして解釈されるべきでない。
実施例:
[00120]エッチング中、2sccmのNF3、10sccmのNH3、2,500sccmのアルゴンのガス混合物をチャンバへ導入した。ガス混合物のプラズマを100ワットの電力を用いて点火した。底面のパージは1,500sccmのアルゴン、エッジのパージは50sccmのアルゴンであった。チャンバ圧を約6Torrで維持し、基板温度は約22℃であった。基板を120秒間エッチングした。
【0105】
[00121]次のアニール処理中、間隔は750ミルであり、リッド温度は120℃であった。基板を約60秒間アニールした。約50オングストロームの物質を基板表面から除去した。アニール効果は観察されなかった。エッチング速度は、約0.46オングストローム/秒(28オングストローム/分)であった。観察されたエッチングの均一性は、50オングストロームエッチングに対して約5%であった。
【0106】
[00122]特にことわらない限り、明細書と特許請求の範囲に用いられる成分、性質、反応条件などの量を表す数字は全て近似値として理解されるべきである。これらの近似値は、本発明によって得られるよう探求された所望の性質と、測定誤差に基づき、少なくとも報告された有効数字の数や通常の丸める手法を適用することにより解釈されなければならない。更に、温度、圧力、間隔、モル比、流量などを含む本明細書に表された量のいずれもが、所望されるエッチング選択性とパーティクル性能を達成させるために更に最適化され得る。
【0107】
[00123]前述は本発明の実施形態に関するが、本発明の更に多くの実施形態を基本的な範囲から逸脱することなく講じることができ、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0108】
100…処理チャンバ、112…チャンバ本体、113…チャネル、125…真空ポンプ、127…スロットルバルブ、129…ポンプチャネル、131…真空ポート、133…ライナ、135…アパーチャ、140…処理ゾーン、160…スリットバルブ開口部、200…リッドアセンブリ、202…流体チャネル、210…リッドリム、220…ガス分配アセンブリ、221…ボルト、222…環状取り付けフランジ、223…ガス注入口、224…Oリング型シール、225…分配プレート、230…ブロッカーアセンブリ、233…第一ブロッカープレート、233A…経路、235…第二ブロッカープレート、240…電極、241…イソレータフィラーリング、243…環状絶縁体250…上プレート、270…加熱素子、272…熱電対、300…支持アセンブリ、305…エッジリング、310…支持部材、311…取外し可能な上プレート、312…ホール、313…真空コンジット、314…シャフト、316…グルーブ、323…ボア、325…リフトピン、330…リフトメカニズム、334…パージガスチャネル、335…コンジット、360…流体チャネル、361…熱伝達コンジット、400…リッドアセンブリ、410…第一電極、412…ガス注入口、415…電源、420…拡張部分、425…プラズマキャビティ、430…内径、440…イソレータリング、450…第二電極、460…上プレート、462…溝部分、463…Oリング、465…アパーチャ、470…分配プレート、472…取り付けフランジ、474…経路、480…ブロッカープレート、485…アパーチャ、490…リッドリム、525…基板、545…フィールドオキシドバリヤ、550…ゲートオキシド薄層、555…ポリシリコンゲート電極、570A…ソース、570B…ドレイン、575…窒化シリコン層、580…スペーサ、590…金属層、595…コンタクト、600…マルチチャンバ処理システム、602…ロードロックチャンバ、604…ロードロックチャンバ、610…ロボット、612、614、616、618…処理チャンバ、622、624…トランスファチャンバ、630…ロボット、632、634、636、638…処理チャンバ。
【背景技術】
【0001】
本発明の分野
[0001]本発明の実施形態は、一般的には、半導体処理装置に関する。更に詳細には、本発明の実施形態は、半導体製造のための化学気相堆積(CVD)システム及びそれを用いたインサイチュドライクリーニング法に関する。
関連技術の説明
[0002]基板表面が酸素に晒される時に、典型的には未変性酸化物が形成する。基板が大気状態で処理チャンバ間を移動する時に、又は真空チャンバ内の少量の残留酸素が基板表面と接触した時に、酸素に晒されることが生じる。基板表面がエッチングの間汚染される場合には、未変性酸化物も結果として生じてしまう。未変性酸化物は、典型的には、基板表面上に望ましくない膜を形成する。未変性酸化物膜は、5〜20オングストロームのように通常はとても薄いが、後の製造プロセスにおいて困難を引き起こすのに十分厚いものである。
【0002】
[0003]そのような困難は、通常、基板上に形成される半導体デバイスの電気的性質に影響する。例えば、未変性酸化シリコン膜が露出したシリコン含有層上に形成される場合、特に金属酸化物シリコン電界効果トランジスタ(“MOSFET”)構造の処理中にパーティクル問題が生じる。酸化シリコン膜は、電気的に絶縁し、高い電気接触抵抗を引き起こすことから、接触電極又は相互接続電気経路との界面には望ましくない。MOSFET構造において、電極や相互接続経路は、ベアシリコン上に高融点金属を堆積させるとともに層をアニールして金属シリサイド層を与えることにより形成されたシリサイド層を含んでいる。基板と金属間の界面における未変性酸化シリコン膜は、金属シリサイドを形成する拡散化学反応を妨害することによりシリサイド層の組成均一性を減少させる。そのことにより基板歩留まりが低くなり、また電気的接触部での過熱のために欠陥割合が増加する。未変性酸化シリコン膜は、また、基板上に連続して堆積される他のCVD又はスパッタ付着層の接着を妨げ得る。
【0003】
[0004]スパッタエッチングプロセスは、大特徴部又はアスペクト比が約4:1より小さい小特徴部において汚染物質を減少させるために試みられてきた。しかしながら、スパッタエッチングプロセスは、物理的衝撃によって繊細なシリコン層を損傷させ得る。応答して、例えば、フッ化水素(HF)酸と脱イオン水を用いたウェットエッチングプロセスも試みられてきた。しかしながら、このようなウェットエッチングプロセスは、アスペクト比が4:1を超える、特にアスペクト比10:1を超える今日のより小型デバイスには不利である。特に、ウェット溶液は、バイア、コンタクト、又は基板表面内に形成される他の特徴部へ浸透させることができない。結果として、未変性酸化物膜の除去は不完全である。同様に、そのサイズの特徴部に浸透させることが成功しても、ウェットエッチング溶液は一旦エッチングが完了した特徴部から取り除くことは更に困難である。
【0004】
[0005]未変性酸化物膜を除去する他の方法は、フッ素含有ガスを用いるもののようなドライエッチングプロセスである。しかしながら、フッ素含有ガスを用いる一つの欠点は、フッ素が典型的には基板表面上に残留することである。基板表面上に残留したフッ素原子又はフッ素基は有害となることがある。例えば、残留したフッ素原子が基板をエッチングし続けてボイドを生じることがある。
【0005】
[0006]未変性酸化物膜を除去する最近の方法は、基板表面上にフッ素/シリコン含有塩を形成し、続いて熱アニールによって除去する方法である。この方法においては、フッ素含有ガスと酸化シリコン表面とを反応させることにより塩の薄層が形成される。その後、塩は、揮発性副生成物へ塩を解離させるのに十分な高温に加熱されてから、処理チャンバから除去される。反応性フッ素含有ガスの形成は、通常は加熱又はプラズマエネルギーによって援助される。塩は、通常は基板表面の冷却に必要とされる低温で形成される。加熱後のこの冷却シーケンスは、通常は基板が別個のアニールチャンバ又は基板が加熱される炉に冷却される冷却チャンバから基板を搬送することにより達成される。
【0006】
[0007]様々な理由のために、この反応性フッ素処理シーケンスは望ましくない。即ち、ウエハを搬送するために必要とされる時間があることから、ウエハ処理量が著しく減少する。また、搬送中、ウエハは他の酸化又は他の汚染を非常に受けやすい。更に、2つの個別チャンバが酸化物除去プロセスを完了するために必要となることから、所有者のコストは2倍となる。
【0007】
[0008]それ故、リモートプラズマ生成、加熱、冷却が可能な、よって単一チャンバ(即ち、インサイチュ)において単一ドライエッチングプロセスを行うことができる処理チャンバが求められている。
【発明の概要】
【0008】
[0009]基板表面から未変性酸化物を除去するための処理チャンバが提供される。一態様においては、チャンバは、チャンバ本体と少なくとも一部はチャンバ本体内に配置され且つその上に基板を支持するよう適合された支持アセンブリを備えている。支持アセンブリは、基板を冷却する流体を供給することができる少なくとも一部がその中に形成された1つ以上の流体チャネルを含んでいる。チャンバは、更にチャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリを備えている。リッドアッセンブリは第一電極とその間でのプラズマキャビティを画成する第二電極とを含み、ここで、第二電極は加熱され、基板を連結的に加熱するように適合されている。
[0010]未変性酸化物を基板表面からエッチングするための方法もまた提供される。一態様においては、本方法は、チャンバ本体と少なくとも一部がチャンバ本体内に配置され且つその上で基板を支持するように適合された支持アセンブリを備えた処理チャンバ内で処理されるべき基板を装填するステップを含んでいる。支持アセンブリは、基板を冷却する流体を供給することができる少なくとも一部がその中に形成された1つ以上の流体チャネルを含んでいる。チャンバは、更に、チャンバ本体の上表面上に配置されたリッドアセンブリを備えている。リッドアセンブリは、第一電極とその間でプラズマキャビティを画成する第二電極とを含み、ここで第二電極は連動して基板を加熱するように適合されている。
【0009】
[0011]本方法は、更に、プラズマキャビティ内の反応性ガスのプラズマを生成するステップと、支持アセンブリ内の1つ以上の流体チャネルを通って熱伝達媒体を流すことによって基板を冷却するステップと、第二電極を通って基板表面に反応ガスを流すステップと、反応ガスで基板表面をエッチングするステップと、コンタクトの加熱素子に電力を加えることにより第二電極を加熱するステップと、加熱された電極に密接に接近して支持アセンブリを設置することにより加熱された第二電極を用いて基板を加熱するステップとを含んでいる。
【0010】
[0012]本発明の上記特徴を詳細に理解することができるように、上で簡単に纏めた本発明は実施形態によって更に具体的に説明されるものであり、その一部は添付された図面において図示されている。しかしながら、添付された図面は本発明の典型的な実施形態だけを示しているので、本発明の範囲を制限するものとみなされるべきでなく、本発明が他の等しく効果的な実施形態を許容するものであることは、留意すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1A】図1Aは、加熱、冷却、エッチングのための処理チャンバを示す部分断面図である。
【図1B】図1Bは、図1Aの処理チャンバ内に配置されたライナを示す拡大概略図である。
【図2A】図2Aは、図1Aに示されたチャンバ本体の上端に配置され得るリッドアセンブリを示す拡大断面図である。
【図2B】図2Bは、図2Aのガス分配プレートを示す拡大概略図である。
【図2C】図2Cは、図2Aのガス分配プレートを示す拡大概略図である。
【図3A】図3Aは、図1Aのチャンバ本体112内に少なくとも一部が配置されている支持アセンブリを示す部分断面図である。
【図3B】図3Bは、図3Aの支持部材300を示す拡大された部分断面図である。
【図4A】図4Aは、他のリッドアセンブリ400を示す概略断面図である。
【図4B】図4Bは、図4Aの上部電極の拡大部分概略断面図である。
【図4C】図4Cは、図4Aのリッドアセンブリ400を用いた処理チャンバ100を示す部分断面図である。
【図5A】図5Aは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5B】図5Bは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5C】図5Cは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5D】図5Dは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5E】図5Eは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5F】図5Fは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5G】図5Gは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図5H】図5Hは、MOSFET構造のような活性電子デバイスを形成するための製造シーケンスを示す概略断面図を示す。
【図6】複数の処理動作を行うように適合された例示的なマルチチャンバ処理システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[0024]いくつかの基板処理技術のための処理チャンバが提供される。そのチャンバは、真空をこわさずに基板表面を加熱、冷却の両方が必要とするプラズマ援助ドライエッチングプロセスを行うのに特に有効である。例えば、本明細書に記載される処理チャンバは、酸化物及び他の汚染物質を基板表面から取り除くためにラインのフロントエンド(FEOL)洗浄チャンバに最も適していることが予想される。
【0013】
[0025]本明細書に用いられる“基板表面”は、処理が行われるあらゆる基板表面を意味する。例えば、基板表面は、シリコン、酸化シリコン、ドープされたシリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、ガラス、サファイア、他のあらゆる材料、例えば、金属、窒化金属、金属合金、又は他の導電材料を含むことができ、適用に左右される。基板表面は、また、誘電材料、例えば、二酸化シリコン、有機ケイ酸塩、又は炭素ドープされた酸化シリコンを含むことができる。基板自体は、いかなる具体的なサイズ又は形にも制限されない。一態様においては、“基板”という用語は、直径が200mm又は直径が300mmの円形ウエハを意味する。他の態様においては、“基板”という用語は、任意の多角形、四角形、矩形、曲がった、さもなければ非円形加工物、例えば、平坦なパネルディスプレイの製造において用いられるガラス基板を意味する。
【0014】
[0026]図1Aは、処理チャンバ100を示す部分断面図である。一実施形態においては、処理チャンバ100は、チャンバ本体112と、リッドアセンブリ200と、支持アセンブリ300とを含んでいる。リッドアセンブリ200はチャンバ本体112の上端に配置され、支持アセンブリ300はチャンバ本体112内に少なくとも一部が配置されている。処理チャンバ100と関連づけられたハードウェアは、1種以上のプロセスに互換性のある物質、例えば、アルミニウム、陽極処理されたアルミニウム、ニッケルめっきしたアルミニウム、ニッケルめっきしたアルミニウム6061‐T6、ステンレス鋼、並びにその組合わせ及び合金から形成されることが好ましい。
【0015】
[0027]チャンバ本体112は、処理チャンバ100の内部への出入りを設けるためにその側壁に形成されたスリットバルブ開口部160を含んでいる。スリットバルブ開口部160は、ウエハ処理ロボット(図示せず)によってチャンバ本体112の内部への出入りを可能にするために選択的に開閉される。ウエハ処理ロボットは、当業者に周知であり、適したいかなるロボットも用いることができる。例えば、例示的なロボット搬送アセンブリは、1990年8月28日に発行された“マルチチャンバ集積処理システム”と称する共同譲渡された米国特許第4,951,601号に記載されており、この全ての開示内容は本明細書に援用されている。一実施形態においては、ウエハを処理チャンバ100内で、また、処理チャンバ100からスリットバルブ開口部160を通って隣接した搬送チャンバ及び/又はロードロックチャンバ、又は他のクラスタツール内のチャンバへ搬送することができる。処理チャンバ100に結合することができるタイプのクラスタツールは、1993年2月16日に発行された“段階的真空ウエハ処理システム及び方法”と称する共同譲渡された米国特許第5,186,718号に記載されており、本明細書に援用されている。
【0016】
[0028]一つ以上の実施形態においては、チャンバ本体112は、それを通って熱伝達流体を流すためにその中に形成されるチャネル113を含んでいる。熱伝達流体は、加熱流体又は冷却剤であり、処理と基板搬送の間、チャンバ本体112の温度を制御するために用いられる。チャンバ本体112の温度は、ガスの望ましくない凝結又はチャンバ壁上の副生成物を防止するために重要である。例示的な熱伝達流体は、水、エチレングリコール、又はその混合物を含んでいる。例示的な熱伝達流体は窒素ガスを含むこともできる。
【0017】
[0029]チャンバ本体112は、更に、支持アセンブリ300を囲むライナ133を含むことができる。ライナ133は、点検や洗浄のために取り外し可能であることが好ましい。ライナ133は、アルミニウム、又はセラミック材料のような金属から製造し得る。しかしながら、ライナ133は、あらゆるプロセス互換性のある材料であり得る。ライナ133は、その上に堆積されたあらゆる物質の接着を高めるためにビードブラスト処理され、よって処理チャンバ100の汚染を生じる物質のフレーキングが防止される。一つ以上の実施形態においては、ライナ133は、1つ以上のアパーチャ135とその中に形成される、真空システムと流体で連通しているポンプチャネル129を含んでいる。アパーチャ135によって、ポンプチャネル129へのガスの流路が設けられ、処理チャンバ100内にガスの出口が設けられる。
【0018】
[0030]真空システムは、真空ポンプ125と、処理チャンバ100を通るガスの流量を調節するスロットルバルブ127を含むことができる。真空ポンプ125は、チャンバ本体112上に配置された真空ポート131と結合され、それ故、ライナ133内に形成されたポンプチャネル129と流体で連通している。“1種ガス”や“複数のガス”という用語は、特にことわらない限り同じ意味で用いられ、1種以上の前駆物質、反応種、触媒、キャリア、パージ、洗浄、その組合わせ、チャンバ本体112へ導入される他のあらゆる流体を意味する。
【0019】
[0031]より詳細にライナ133を検討すると、図1Bはライナ133の一実施形態を示す拡大概略図である。この実施形態においては、ライナ133は、上の部分133Aと下の部133Bを含んでいる。チャンバ本体112の側壁上に配置されたスリットバルブ開口部160に整列しているアパーチャ133Cは、基板をチャンバ本体112に入れたり、チャンバ本体から出すためにライナ133内に形成される。典型的には、ポンプチャネル129は、上の部分133A内に形成される。上の部分133Aは、また、ポンプチャネル129へのガスの通路又は流路を設けるためにそこを通って形成された1つ以上のアパーチャ135を含んでいる。
【0020】
[0032]図1Aと図1Bを参照すると、アパーチャ135によって、ポンプチャネル129がチャンバ本体112内の処理ゾーン140と流体で連通していることが可能である。処理ゾーン140は、リッドアセンブリ200の下面と支持アセンブリ300の上面によって画成され、ライナ133に囲まれている。アパーチャ135は均一なサイズをし、ライナ133の周りに一様に隔置されている。しかしながら、アパーチャのいかなる数、位置、サイズ又は形も用いることができ、設計パラメータの各々は下で更に詳細に述べられるように基板を受け取る表面を横切ってガスの所望されるフローパターンに依存して変動させることができる。更に、アパーチャ135のサイズ、数、位置は、処理チャンバ100から出るガスの一様なフローを得るように形成される。更に、アパーチャサイズや位置は、チャンバ100からガスの急速な排気を促進させるために急速な又は高容量ポンピングを与えるように形成することができる。例えば、真空ポート131に密接に接近したアパーチャ135の数とサイズは、真空ポート131から離れて位置するアパーチャ135のサイズより小さくてもよい。
【0021】
[0033]なお図1Aと図1Bを参照すると、ライナ133の下の部分133Bは、その中に配置された流路又は真空チャネル129Aを含んでいる。真空チャネル129Aは、上記真空システムと流体で連通している。真空チャネル129Aは、また、ライナ133の外径内に形成された溝又はポート129Bを経てポンプチャネル129と流体で連通している。一般的には、二つのガスポート129B(この図には1つだけ示されている)は、上の部分133Aと下の部分133B間のライナ133の外径内に形成されている。ガスポート129Bは、ポンプチャネル129と真空チャネル129A間の流路を与える。各ポート129Bのサイズと位置は、設計の問題であり、所望される膜の化学量論、形成されるデバイスの形、処理チャンバ100の容積容量、それと結合した真空システムの能力によって求められる。典型的には、ポート129Bは相互に対向して又はライナ133の外径の周りに180度離して配置される。
【0022】
[0034]動作中、処理チャンバ100から出る1種以上のガスは、ポンプチャネル129へライナ133の上の部分133Aを通って形成されたアパーチャ135に流れ込む。その後、ガスはポンプチャネル129内でポート129Bを通って真空チャネル129Aへ流れる。ガスは、真空チャネル129Aから真空ポート131を通って真空ポンプ125へ出る。
【0023】
[0035]さらに詳細にリッドアセンブリ200を検討すると、図2Aは図1Aに示されるチャンバ本体112の上端に配置され得るリッドアセンブリ200を示す拡大された断面図である。図1Aと図2Aを参照すると、リッドアセンブリ200は、図1Aに示されるように、相互に上面に積み重ねられた多くのコンポーネントを含んでいる。一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ200は、リッドリム210と、ガス分配アセンブリ220と、最上部プレート250とを含んでいる。ガス分配アセンブリ220は、リッドリム210の上面に結合され、最小限熱接触にするように配置されている。リッドアセンブリ200のコンポーネントは、熱導電性が高く且つと熱抵抗が低い物質、例えば、高度に仕上げられた表面を持ったアルミニウム合金から構成されることが好ましい。好ましくは、コンポーネントの熱抵抗は5×10-4m2K/W未満である。リッドリム210は、リッドアセンブリ200を作るコンポーネントの重量を保つように設計され、ヒンジアセンブリ(この図に示されていない)を経てチャンバ本体112の上面と結合して、例えば、支持アセンブリ300のような内部チャンバコンポーネントへの出入りが設けられる。
【0024】
[0036]図2Bと図2Cを参照すると、ガス分配アセンブリ220は、分配プレート又はシャワヘッド225を含むことができる。図2Bは、ガス分配プレート225を示す一実施形態である拡大概略図であり、図2Cは、部分断面図である。一つ以上の実施形態においては、分配プレート225はほぼ円板形であり、ガスの流れを全体に分布させるための複数のアパーチャ225A又は通路を含んでいる。分配プレート225のアパーチャ225Aは、流れているガスの速度プロファイルを遅くし再び送ることによりリッドアセンブリ200を通るガスの流れが下の基板表面上に直接当たることを防止する。分配プレート225のアパーチャ225Aは、また、リッドアセンブリ200を出るガスの流量を一様に分布させ、よって基板の表面全体にガスを一様に分布させる。
【0025】
[0037]図2A、図2B、図2Cを参照すると、分配プレート225は、周辺に形成される環状取付フランジ222を更に含み、それはリッドリム210上に置かれるような大きさである。従って、分配プレート225は、リッドアセンブリ200との接触を最小限にする。好ましくは、弾性OリングのようなOリング型のシール224は、リッドリム210との流体密封の接触を確実にするために環状取付フランジ222内に少なくとも一部が配置される。
【0026】
[0038]ガス分配アセンブリ220は、更に、分配プレート225に隣接して配置されたブロッカーアセンブリ230を含むことができる。ブロッカーアセンブリ230は、分配プレート225の裏側にガスを一様に分布させる。好ましくは、ブロッカーアセンブリ230はアルミニウム合金で作られ、取外し可能に分配プレート225に結合して良好な熱接触を確実にする。例えば、ブロッカーアセンブリ230は、ボルト221又は類似した留め具を用いて分配プレート225に結合し得る。好ましくは、ブロッカーアセンブリ230は、図2Aに示されるようにリッドリム210と熱接触しない。
【0027】
[0039]一つ以上の実施形態においては、ブロッカーアセンブリ230は、第二ブロッカープレート235に取り付けられた第一ブロッカーアセンブリ233を含んでいる。第二ブロッカープレート235は、貫通して形成された通路259を含む。通路259は第二ブロッカープレート235の中央に位置し、通路259は最上部プレート250の下面と第二ブロッカープレート235の上面によって画成された第一キャビティ又は容積261と流体で連通している。通路259は、また、第二ブロッカー235の下面と第一ブロッカープレート233の上面によって画成された第二キャビティ又は容積262と流体で連通している。通路259は、また、第一ブロッカープレート233の下面と分配プレート225の上面によって画成された第三キャビティ又は容積263と流体で連通している。通路259はガス流入口223に結合される。ガス流入口223は、その第一端で最上部プレート250に結合されている。図示されていないが、ガス流入口223は第二端で1つ以上の上流ガス供給源及び/又は他のガス分配コンポーネント、例えば、ガスミキサに結合されている。
【0028】
[0040]第一ブロッカープレート233は、通路259からガス分配プレート225に流れるガスを分散させるように適合されたその中に形成された複数の通路233Aを含んでいる。通路233Aは円形又は丸いように示されているが、通路233Aは正方形、矩形、又は他のいかなる形であり得る。通路233Aは、基板の表面全体に制御された一様な流量分布を与えるためにブロッカープレート233の周りに位置する。上記のように、第一ブロッカープレート233は、洗浄又はそれらコンポーネントの取替えを容易にするために第二ブロッカープレート235と分配プレート225から簡単に取り出すことができる。
【0029】
[0041]使用中、1種以上のプロセスガスはガス流入口223を経てガス分配アセンブリ220へ導入される。プロセスガスは第一容積261へ、また、第二ブロッカープレート235の通路259を通って第二容積262へ流れる。その後、プロセスガスは、第一ブロッカープレート233のホール233Aを通って第三容積263へ分布され、ガスがチャンバ本体112内に配置された露出した基板表面に触れるまで、分配プレート225のホール225Aを通って更に分布される。
【0030】
[0042]ガス供給パネル(図示せず)は、典型的には、1種以上のガスを処理チャンバ100に供給するために用いられる。用いられる具体的な1種のガス又は複数のガスは、チャンバ100内で行われるべき1種のプロセス又は複数のプロセスに左右される。説明的ガスは、1種以上の前駆物質、還元剤、触媒、キャリア、パージ、洗浄、又はそのあらゆる混合物又は組合わせを含むことができるがこれらに限定されない。典型的には、処理チャンバ100に導入された1種以上のガスは、流入口223を通ってリッドアセンブリ200へ、次にガス分配アセンブリ220を通ってチャンバ本体112へ流れる。電気的に作動するバルブ及び/又はフローコントロールメカニズム(図示せず)は、ガス供給部から処理チャンバ100へガス流量を制御するために用いることができる。プロセスによっては、いかなるガスも処理チャンバ100に分配することができ、処理チャンバ100中か又はガスが処理チャンバ、例えば、ガス混合物(図示せず)内のように処理チャンバ100に分配される前に混合することができる。
【0031】
[0043]なお図1Aと図2Aを参照すると、リッドアセンブリ200は、リッドアセンブリ200内で反応性化学種のプラズマを生成する電極240を更に含むことができる。一実施形態においては、電極240は、最上部プレート250上に支持され、電気的にそこから絶縁される。例えば、イソレータフィルターリング241は、図2Aに示されるように最上部プレート250から電極240を分離した電極240の下の部分近くに配置することができる。環状イソレータ242は、イソレータフィルターリング241の外面近くに配置することもできる。その後、環状絶縁体243は、電極240の上の部分近くに配置することができ、電極240は最上部プレート250とリッドアセンブリ200の他の全てのコンポーネントから電気的に絶縁される。これらリング241、242、243の各々は、酸化アルミニウム又は他のあらゆるプロセス互換性のある絶縁物質から作ることができる。
【0032】
[0044]一つ以上の実施形態においては、電極240は電源(図示せず)と結合され、ガス分配アセンブリ220は接地するために接続される(即ち、ガス分配アセンブリ220は電極として働く)。従って、1種以上のプロセスガスのプラズマは、電極240(“第一電極”)とガス分配アセンブリ220(“第二電極”)間に容積261、262及び/又は263で生成され得る。例えば、プラズマは、電極240とブロッカーアセンブリ230間で衝突し含有することができる。或いは、プラズマは、ブロッカーアセンブリ230が存在しないときに電極240と分配プレート225との間で衝突し含有することができる。いずれの実施形態においても、プラズマはリッドアセンブリ200内にうまく閉じ込められ又は含有する。従って、活性プラズマがチャンバ本体112内に配置された基板と直接接触しないので、プラズマは“リモートプラズマ”である。結果として、プラズマは十分に基板表面から離れていることから、基板に対するプラズマ損傷が避けられる。
【0033】
[0045]ガスを反応性化学種へ活性化させるとともに反応性化学種のプラズマを維持することができるいかなる電源も用いることができる。例えば、放電技術に基づいた高周波(RF)、直流(DC)、又はマイクロ波(MW)を用いることができる。活性化は、また、熱に基づく技術、ガス分解技術、高密度光源(例えばUVエネルギー)、又はX線源に対する暴露によって起こすことができる。或いは、リモート活性化源、例えば、リモートプラズマ発生器を反応化学種のプラズマを生成させ、次にチャンバ100へ分配するために用いることができる。例示的なリモートプラズマ発生器は、MKSインスツルメント社やアドバンスドエナジーインダストリー社のようなベンダーから入手できる。好ましくは、RF電源は電極240に結合される。
【0034】
[0046]図2Aを参照すると、ガス分配アセンブリ220は、プロセスガスと処理チャンバ100内で行われる動作によっては加熱することができる。一実施形態においては、加熱素子270、例えば、抵抗ヒータは、分配プレート225に結合することができる。一実施形態においては、加熱素子270は管状部材であり、図2Bと図2Cに詳細に示されるように分配プレート225の上面へ押圧される。
【0035】
[0047]図2Bと図2Cを参照すると、発熱体270は締まりばめを用いて溝の中に保持されるので、分配プレート225の上面は、幅が加熱素子270の外径よりわずかに小さいグルーブ又は溝のチャネルを含んでいる。分配プレート225とブロッカーアセンブリ230を含む分配アセンブリ220のコンポーネントが相互に各々導電的に結合されるので、加熱素子270はガス分配アセンブリ220の温度を調節する。温度の調整は、分配プレート225に結合された熱電対272によって容易に行うことができる。熱電対272は、電源から加熱素子270に印加された電流を制御するためにフィードバックループで用いることができ、ガス分配アセンブリ220の温度は所望される温度で又は所望される温度範囲内で維持又は制御し得る。上記のように、ガス分配アセンブリ220がリッドアセンブリ200の他のコンポーネントと最小限に熱接触させ、それだけで熱導電性が制限されることから、ガス分配アセンブリ220温度の制御は容易に行われる。
【0036】
[0048]一つ以上の実施形態において、リッドアセンブリ200は、ガス分配アセンブリ220の温度制御を与える熱伝達媒体を流すためにその中に形成された一つ以上の流体チャネル202を含むことができる。一実施形態においては、流体チャネル202は、図2Aに示されるようにリッドリム210内に形成することができる。或いは、ガス分配アセンブリ220に一様な熱伝達を与えるためにリッドアセンブリ200のあらゆるコンポーネント内に流体チャネル202を形成することができる。流体チャネル202は、チャンバ100内のプロセス要求によっては、ガス分配アセンブリ220の温度を制御するために加熱媒体か又は冷却媒体を含むことができる。あらゆる熱伝達媒体は、例えば、窒素、水、エチレングリコール、又はその混合物を用いることができる。
【0037】
[0049]一つ以上の実施形態においては、ガス分配アセンブリ220は、1つ以上の加熱ランプ(図示せず)を用いて加熱することができる。典型的には、加熱ランプは、放射によって分配プレート225を加熱するために分配プレート225の上面の近くに配置される。
【0038】
[0050]図3Aは、支持アセンブリ300を示す部分断面図である。支持アセンブリ300は、チャンバ本体112内に少なくとも一部配置されることができる。支持アセンブリ300は、チャンバ本体112内で処理するために、基板(この図には示されていない)を支持するために支持部材310を含むことができる。支持部材310は、チャンバ本体112の底面に形成された中央に位置した開口部114を通って伸びるシャフト314によってリフトメカニズム330に結合し得る。リフトメカニズム330は、シャフト314の周りからの真空漏出を防止するベローズ333によってチャンバ本体112を可撓性に密封することができる。リフトメカニズム330は、支持部材310をチャンバ本体112内のプロセス位置と下の伝達位置との間を垂直に移動させることができる。伝達位置は、チャンバ本体112の側壁に形成されたスリットバルブ160の開口部のわずかに下ある。
【0039】
[0051]図3Bは、図3Aに示された支持アセンブリ300を示す拡大部分断面図である。一つ以上の実施形態においては、支持部材310は、その上で処理されるべき基板を支持するための平坦で円形の表面又はほぼ平坦で円形の表面を持っている。支持部材310は、アルミニウムで構成されることが好ましい。支持部材310は、基板の裏面汚染を減少させるために、例えば、シリコン又はセラミック材料のようないくつかの他の物質で作られた取り外し可能な上プレート311を含むことができる。
【0040】
[0052]一つ以上の実施形態においては、支持部材310又は上プレート311は、上面上に配置された複数の拡張部又はディンプル311Aを含むことができる。図3Bにおいては、ディンプル311Aは上プレート311の上面上に示されている。ディンプル311Aは、上プレート311が所望されない場合には支持部材310の上面上に配置し得ることが予想され得る。ディンプル311Aは、基板の下面と支持アセンブリ300の支持表面(即ち、支持部材310か又は上プレート311)間の接触を最少にする。
【0041】
[0053]一つ以上の実施形態においては、真空チャックを用いて支持アセンブリ300に基板(図示せず)を固定することができる。上プレート311は、支持部材310に形成された1つ以上のグルーブ316と流体で連通している複数のホール312を含むことができる。グルーブ316は、シャフト314と支持部材310内に配置された真空コンジット313を経て真空ポンプ(図示せず)と流体で連通している。ある条件下、真空基板が支持部材310上に配置されないときの堆積を防ぐために、支持部材310の表面にパージガスを供給するためにコンジット313を用いることができる。真空コンジット313は、反応性ガス又は副生成物が基板の裏面に接触することを防止するために処理の間、パージガスを送ることもできる。
【0042】
[0054]一つ以上の実施形態においては、基板(図示せず)は、静電チャックを用いて支持部材310に固定することができる。一つ以上の実施形態においては、基板を従来のクランプリングのようなメカニカルクランプ(図示せず)によって支持部材310上の定位置に保持することができる。
【0043】
[0055]好ましくは、基板は静電チャックを用いて固定される。静電チャックは、典型的には、電極(図示せず)を囲む誘電材料を少なくとも含み、支持部材310の上面に位置するか又は支持部材310の不可欠な部分として形成することができる。チャックの誘電部分は、基板から、また、支持アセンブリ300の残りの部分からチャック電極を電気的に絶縁させる。
【0044】
[0056]一つ以上の実施形態においては、チャック誘電体は基板の周囲よりわずかに小さくすることができる。言い換えれば、基板がチャック上に置かれるときに中心からずれたとしてもチャック誘電体が基板で完全に覆われたままであるように、基板はチャック誘電体の周囲をわずかに突き出る。基板が完全に覆われていると想定すると、チャック誘電体は、基板がチャンバ本体112内の基板を潜在的に腐食に晒されること又は損傷を与えることからチャックを保護することを確実にする。
【0045】
[0057]静電チャックを作動させるための電圧は、別個の“チャック”電源(図示せず)によって供給することができる。チャック電源の一出力端子は、チャック電極に接続されている。他の出力端子は、典型的には、電気的接地に接続されるが、代わりに支持アセンブリ300の金属本体部分に接続することもできる。動作中、基板は絶縁部分と接触して配置され、支持部材310の上面上に基板を付着させる静電引力又はバイアスを作り出すために電極上に直流電圧がかけられる。
【0046】
[0058]なお図3Aと図3Bを参照すると、支持部材310は、リフトピン325を収容するために形成された1つ以上のボア323を含むことができる。各リフトピン325は、典型的には,セラミック又はセラミック含有物質から構成され、基板処理と搬送のために用いられる。各リフトピン325は、ボア323内にスライドできるように取り付けられている。一態様においては、ボア323は、リフトピン325を自由にスライドさせるためにセラミックスリーブで裏打ちされる。リフトピン325は、チャンバ本体112内に配置された環状リフトリング320と契合することによりそれぞれのボア323内で移動できる。リフトリング320が上の位置にある時、リフトピン325の上面は支持部材310の基板支持表面上に位置することができるようにリフトリング320は移動することができる。反対に、リフトリング320が下の位置にある時、リフトピン325の上面は支持部材310の基板支持表面の下にある。従って、各リフトピン325の部分は、リフトリング320が下の位置か上の位置から移動する時、支持部材310のそれぞれのボア323を通過する。
【0047】
[0059]活性化される場合、リフトピン325は基板の下面に対して押され、基板を支持部材310から持ち上げる。反対に、リフトピン325は基板を下げるように脱活性化することができ、よって支持部材310上に基板が置かれる。リフトピン325は、ピン325が支持部材310から落ちることを防止するために引き伸ばされた上端又は円錐形ヘッドを含むことができる。他のピン設計も用いることができ、当業者に周知である。
【0048】
[0060]一実施形態においては、1つ以上のリフトピン325は、その上で支持された時に基板がスライドすることを防止するために滑り止め又は高摩擦材料でできたその上に配置されるコーティング又はアタッチメントを含んでいる。好ましい材料は、処理チャンバ100内で汚染物質を生成する基板の裏面を引っ掻かない、さもなければ損傷させない高温高分子材料である。好ましくは、コーティング又はアタッチメントは、デュポン社から入手できるKALREZ(登録商標)コーティングである。
【0049】
[0061]リフトリング320を駆動させるために、従来の空気圧シリンダー又はステッパモータ(図示せず)のようなアクチュエータが通常用いられる。ステッパモータ又はシリンダーは、上下位置にリフトリング320を駆動させ、基板を上下にさせるリフトピン325を駆動させる。個々の実施形態においては、基板(図示せず)は、約120度間隔で配置するとともにリフトリング320から突き出した三つのリフトピン325(この図では示されていない)によって支持部材310上で支持される。
【0050】
[0062]図3Aを再び参照すると、支持アセンブリ300は支持部材310の周りに配置されるエッジリング305を含むことができる。エッジリング305は、特にセラミック、水晶、アルミニウム、鋼のような様々な物質で作ることができる。一つ以上の実施形態においては、エッジリング305は、支持部材310の外周を覆うとともに堆積から支持部材310を保護するように適合されている環状部材である。エッジリング305は、支持部材310の外径とエッジリング305の内径の間に環状パージガスチャネル334を形成するために支持部材上又は支持部材310に隣接して位置し得る。環状パージガスチャネル334は、支持部材310とシャフト314を通って形成されるパージガスコンジット335と流体で連通し得る。好ましくは、パージガスコンジット335は、パージガスをパージガスチャンネル334に供給するパージガス供給部(図示せず)と流体で連通している。窒素、アルゴン、又はヘリウムのようなあらゆる適したパージガスを単独又は組合わせて用いることができる。動作中、パージガスはコンジット335を通ってパージガスチャネル334へ、また、支持部材310上に配置された基板のエッジの周りに流れる。従って、エッジリング305と共に作用するパージガスは、基板のエッジ及び/又は裏面の堆積を防止する。
【0051】
[0063]再び図3Aと図3Bを参照すると、支持アセンブリ300の温度は、支持部材310の本体に埋め込まれた流体チャネル360を通って循環した流体によって制御される。一つ以上の実施形態においては、流体チャネル360は、支持アセンブリ300のシャフト314を通って配置された熱伝達コンジット361と流体で連通している。好ましくは、流体チャネル360は支持部材310の周りに配置されて支持部材310の基板受容面に一様な熱伝達を与える。流体チャネル360と熱伝達コンジット361は、支持部材310を加熱又は冷却するために熱伝達流体を流すことができる。あらゆる適した熱伝達流体、例えば、水、窒素、エチレングリコール又はその混合物を用いることができる。支持アセンブリ300は、支持部材310の支持表面の温度を監視するための埋め込み熱電対(図示せず)を更に含むことができる。例えば、熱電対からの信号は、流体チャネル360を通って循環した流体の温度又は流量を制御するためにフィードバックループにおいて用いることができる。
【0052】
[0064]図3Aに戻ると、支持部材310は、支持部材310とリッドアセンブリ200間の距離を制御し得るようにチャンバ本体112内を垂直に移動し得る。センサー(図示せず)は、チャンバ100内の支持部材310の位置に関する情報を与えることができる。支持部材310のリフトメカニズムの例は、Selyutinらの“自動整列リフトメカニズム”と称する1999年9月14日発行の米国特許第5,951,776号に詳述されており、この開示内容は本明細書に全体で援用されている。
【0053】
[0065]動作中、処理される基板の温度を制御するためにリッドアセンブリ200に密接に接近して支持部材310を上げることができる。そういうものとして、加熱素子270によって制御される分配プレート225から放出される放射によって基板を加熱することができる。或いは、基板はリフトリング320によって活性化されるリフトピン325を用いて、加熱されたリッドアセンブリ200に密接に接近して支持部材310を持ち上げることができる。
【0054】
[0066]使用期間の延長後又は予定されたメンテナンスの指定時間に、上記のものを含む処理チャンバ100のある種のコンポーネントは、定期的に検査され、取り替えられ又は洗浄することができる。これらのコンポーネントは、典型的には、集団的に“プロセスキット”として知られる部品である。プロセスキットの説明的コンポーネントは、例えばシャワヘッド225、上プレート311、エッジリング305、ライナ133、リフトピン325を含むがこれらに限定されない。これらのコンポーネントのいずれか1つ以上は、典型的には、チャンバ100から取り出され、一定間隔又は必要に応じて洗浄又は取り替えられる。
【0055】
[0067]図4Aは、他のリッドアセンブリ400を示す部分断面図である。リッドアセンブリ400は、その間でプラズマ容積又はキャビティを形成するように構成される少なくとも二つの積み重ねコンポーネントを含んでいる。一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ400は、その間のプラズマ容積又はキャビティ425を閉じ込めている第二電極450(“下部電極”)上に垂直に配置された第一電極410(“上部電極”)を含んでいる。第一電極410は、RF電源のような電源415に接続され、第二電極450は接地に接続され、二つの電極410、450間にキャパシタンスを形成する。
【0056】
[0068]一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ400は、第一電極410の上の部分内に少なくとも一部形成される、1つ以上のガス流入口412(1つだけ図示されている)を含んでいる。1種以上のプロセスガスは、1つ以上のガス流入口412を経てリッドアセンブリ400に入る。1つ以上のガス注入口412は、第一端でプラズマキャビティ425と流体で連通し、第二端で1つ以上の上流ガス供給源及び/又は他のガス分配コンポーネント、例えば、ガスミキサに結合される。1つ以上のガス流入口412の第一端は、図4Aに示されるように拡張部分420の内径430の最上限でプラズマキャビティ425へ開放し得る。同様に、1つ以上のガス流入口412の第一端は、拡張部分420の内径430に沿って任意の高さの間隔でプラズマキャビティ425へ開放し得る。図示されていないが、プラズマキャビティ425内でガスの混合を援助する拡張部分420へ渦流パターン又は“渦巻”流を作るために二つのガス注入口412が拡張部分420の反対側に配置され得る。そのようなフローパターンとガス注入口配置の詳細な説明は、2001年12月21日出願の米国特許出願第20030079686号に示され、この開示内容は本明細書に援用されている。
【0057】
[0069]一つ以上の実施形態においては、第一電極410はプラズマキャビティ425を入れる拡張部分420を持っている。図4Aに示されるように、拡張部分420は上記のようにガス注入口412と流体で連通している。一つ以上の実施形態においては、拡張部分420は、上の部分420Aから下の部分420Bまで徐々に増大する内部表面又は直径430を持つ環状部材である。そのようなものとして、第一電極410と第二電極450の間の距離は可変である。その種々の距離は、プラズマキャビティ425内に生成されたプラズマの形成と安定性の制御を援助する。
【0058】
[0070]一つ以上の実施形態においては、拡張部分420は、図4Aと図4Bに示されるように円錐又は“漏斗”に似ている。図4Bは、図4Aの上部電極を示す拡大された概略部分断面図である。一つ以上の実施形態においては、拡張部分420の内面430は、拡張部分420の上の部分420Aから下の部分420Bに徐々に傾斜している。内径430の傾斜又は角度は、プロセスの要求及び/又はプロセスの制限によっては変化させることができる。拡張部分420の長さ又は高さは、また、個々の処理要求及び/又は制限によっては変化させることができる。一つ以上の実施形態においては、内径430の傾斜、拡張部分420の高さ、又はその両方は、処理に必要とされるプラズマ容積によっては変化させることができる。例えば、内径430の傾斜は少なくとも1:1、又は少なくとも1.5:1、又は少なくとも2:1又は少なくとも3:1又は少なくとも4;1又は少なくとも5:1又は少なくとも10:1であり得る。一つ以上の実施形態においては、内径430の傾斜は、低い2:1から高い20:1の範囲にあり得る。
【0059】
[0071]一つ以上の実施形態においては、拡張部分420は、図面に示されていないが湾曲状又は弧状であり得る。例えば、拡張部分420の内面430は、凸状か又は凹状であるように湾曲状又は弧状であり得る。一つ以上の実施形態においては、拡張部分420の内面430は、各々傾斜、先細、凹状、又は凸状である複数の部分を持つことができる。
【0060】
[0072]上記のように、第一電極410の拡張部分420は、第一電極410の内面430が徐々に徐々に大きくなることから第一電極410と第二電極450間の垂直の距離が変化する。その可変距離は、プラズマキャビティ425内の電力レベルに直接関係している。理論で縛られることを望まないが、二つの電極410、450間の距離の変化により、プラズマキャビティ425全体ではない場合にはプラズマキャビティ425のある部分内でプラズマ自体を維持するのに必要な電力レベルが分かる。それ故、プラズマキャビティ425内のプラズマは圧力にほとんど左右されず、プラズマはより広い作動窓内で生成され維持されることができる。そのようなものとして、より再現性や信頼性のあるプラズマをリッドアセンブリ400内で形成することができる。
【0061】
[0073]第一電極410は、プロセス互換性のあるあらゆる物質、例えば、アルミニウム、陽極処理されたアルミニウム、ニッケルめっきアルミニウム、ニッケルめっきアルミニウム6061−T6、ステンレス鋼、又はその組合わせ又は合金から構成することができる。一つ以上の実施形態においては、第一電極410又はその一部は、望ましくないパーティクル形成を減少させるためにニッケルコーティングされる。好ましくは、少なくとも拡張部分420の内面430は、ニッケルコーティングされる。
【0062】
[0074]第二電極450は、1つ以上の積み重ねられたプレートを含むことができる。二つ以上のプレートが所望される場合、プレートは相互に電気的に連通しているべきである。プレートの各々は、プラズマキャビティ425からの1種以上のガスを流すことができる複数のアパーチャ又はガス通路を含むべきである。
【0063】
[0075]図4Bを参照すると、リッドアセンブリ400は、第二電極450から第一電極410を電気的に絶縁させるイソレータリング440を更に含むことができる。イソレータリング440は、酸化アルミニウム又はあらゆる処理互換性のある絶縁物質から作ることができる。好ましくは、イソレータリング440は図4Bに示されるように少なくとも拡張部分420を包囲又はほぼ包囲している。
【0064】
[0076]再び図4Aに示される個々の実施形態を参照すると、第二電極450は、上プレート450と、分配プレート470と、ブロッカープレート480とを含んでいる。最上部プレート460、分配プレート470、ブロッカープレート480は、図4Bに示されるようにチャンバ本体112に接続されるリッドリム490上に積み重ねられ配置される。当該技術分野において既知であるように、ヒンジアセンブリ(図示せず)は、リッドリム490をチャンバ本体112に結合するように用いることができる。リッドリム490は、熱伝達媒体を収容するために埋め込まれたチャネル又は通路492を含むことができる。熱伝達媒体は、プロセスの要求によっては、加熱、冷却、又はその双方で用いることができる。説明的熱伝達媒体は上で挙げられている。
【0065】
[0077]一つ以上の実施形態においては、最上部プレート460は、ガスをプラズマキャビティ425から全体に流すために、プラズマキャビティ425の下に形成される複数のガス通路又はアパーチャ465を含んでいる。一つ以上の実施形態においては、最上部プレート460は、第一電極410の少なくとも一部を収容するように適合されている溝部分462を含むことができる。一つ以上の実施形態においては、アパーチャ465は溝部分462の下の最上部プレート460の交差部分を通っている。最上部プレート460の溝部分462は、図4Aに示されるように、その間に良好に密封適合されるように階段状にすることができる。更に、最上部プレート460の外径は、図4Aに示されるように分配プレート470の外径上に取り付け又は置かれるように設計することができる。Oリング型シール、例えば、弾性Oリング463は、第一電極410との流体密封の接触を確実にするために最上部プレート460の溝部分462内に少なくとも一部配置することができる。同様に、Oリング型シール466を、最上部プレート460の外径と分配プレート470間の流体密封の接触を与えるように用いることができる。
【0066】
[0078]一つ以上の実施形態においては、分配プレート470は、図2A−図2Cによって示され説明された分配プレート225と同一のものである。特に、分配プレート470は、ほぼ円形であり、ガスフローを分布させる複数のアパーチャ475又は通路を含んでいる。アパーチャ475は、処理すべき基板が位置しているチャンバ本体112に制御された一様な流量分布を与える大きさで且つ分配プレート470の周りに配置することができる。更に、アパーチャ475は、流れているガスの速度プロファイルを遅くし再び送り、且つガスフローを一様に分布させて基板の表面全体に一様なガス分布を与えることによりガスが基板表面上に直接衝突することから防止する。
【0067】
[0079]分配プレート470は、また、その外径に形成された環状取り付けフランジ472を含むことができる。取り付けフランジ472は、リッドリム490の上面上に置くことができる大きさである。Oリング型シール、例えば、弾性Oリングは、リッドリム490との流体密封接触を確実にするために環状取り付けフランジ472内に少なくとも一部配置することができる。
【0068】
[0080]一つ以上の実施形態においては、分配プレート470は、リッドアセンブリ400の温度制御を与えるためにヒータ又は加熱流体を収容するための1つ以上の埋め込まれたチャネル又は通路474を含んでいる。上記のリッドアセンブリ300と同様に、分配プレート470を加熱するために抵抗加熱素子を通路474内に挿入することができる。熱電対は、その温度を調節するために分配プレート470に接続することができる。熱電対は、上記のように、加熱素子に印加された電流を制御するためにフィードバックループにおいて用いることができる。
【0069】
[0081]或いは、熱伝達媒体は通路474を通過することができる。1つ以上の通路474は、必要であれば、チャンバ本体112内のプロセス要求によっては分配プレート470の温度をより良好に制御する冷却媒体を含むことができる。上記のように、あらゆる熱伝達媒体、例えば、窒素、水、エチレングリコール、又はその混合物を用いることができる。
【0070】
[0082]一つ以上の実施形態においては、リッドアセンブリ400は、1つ以上の加熱ランプ(図示せず)を用いて加熱することができる。典型的には、加熱ランプは、分配プレート470の上面の近くに配置されて放射による分配プレート470を含むリッドアセンブリ400のコンポーネントを加熱する。
【0071】
[0083]ブロッカープレート480は任意であり、最上部プレート460と分配プレート470間に配置される。好ましくは、ブロッカープレート480は、最上部プレート460の下面に取り外し可能に取り付けられる。ブロッカープレート480は、最上部プレート460と良好に熱接触と電気接触しなければならない。一つ以上の実施形態においては、ブロッカープレート480は、ボルト又は類似した留め具を用いて最上部プレート460に結合することができる。ブロッカープレート480は、また、最上部プレート460の外径にねじで締め付けることができる。
【0072】
[0084]ブロッカープレート480は、最上部プレート460から分配プレート470に複数のガス通路を設けるために複数のアパーチャ485を含んでいる。アパーチャ485は、制御された一様な流量分布を分配プレート470に与える大きさで且つブロッカープレート480の近くに配置することができる。
【0073】
[0085]図4Cは、リッドアセンブリ400がその上に配置されたチャンバ本体112を示す部分断面図である。好ましくは、拡張部分420は、図4Cに示されるように支持アセンブリ300上に中心がある。プラズマキャビティ425内のプラズマの閉じ込めと閉じ込められたプラズマの中心位置は、チャンバ本体112へ解離ガスの一様で反復性の分布を可能にする。特に、プラズマ容積425を出るガスは、最上部プレート460のアパーチャ465からブロッカープレート480の上面を通って流れる。ブロッカープレート480のアパーチャ485は分配プレート470の裏面にガスを分布させ、チャンバ本体112内の基板(図示せず)と接触する前にガスを分配プレート470のアパーチャ475を通って更に分布させる。
【0074】
[0086]中央に位置したプラズマキャビティ425内のプラズマの閉じ込めと第一電極410と第二電極450間の可変距離によって、リッドアセンブリ400内に安定で信頼できるプラズマを生成すると考えられる。
【0075】
[0087]説明を簡単に且つ容易にするために、処理チャンバ100内で行われるアンモニア(NH3)と三フッ化窒素(NF3)ガス混合物を用いて酸化シリコンを除去するための例示的ドライエッチングプロセスをここに記載する。処理チャンバ100は、アニールプロセスを含むすべて単一処理環境内で基板の加熱と冷却双方に加えてプラズマ処理から有益であるあらゆるドライエッチングプロセスに有利であると考えられる。
【0076】
[0088]図1を参照すると、ドライエッチングプロセスは、基板(図示せず)、例えば、半導体基板を処理チャンバ100へ入れることにより開始する。基板は、典型的には、スリットバルブ開口部160を通ってチャンバ本体112へ入り、支持部材310の上面上に配置される。基板は支持部材310の上面にチャックされ、エッジパージがチャネル334を通過する。好ましくは、コンジット313を経て真空ポンプと流体が連通しているホール312とグルーブ316を通って真空を引くことにより基板が支持部材310の上面にチャックされる。その後、処理位置に既にない場合には、支持部材310はチャンバ本体112内の処理位置に持ち上げられる。チャンバ本体112は、好ましくは50℃〜80℃、更に好ましくは約65℃の温度で維持される。チャンバ本体112のこの温度は、熱伝達媒体を流体チャネル113に通過させることにより維持される。
【0077】
[0089]基板は、熱伝達媒体又は冷却剤を支持アセンブリ300内に形成された流体チャネル360に通過させることにより65℃より低い15℃〜50℃に冷却される。一実施形態においては、基板は室温より低い温度に維持される。他の実施形態においては、基板は22℃〜40℃の温度に維持される。典型的には、支持部材は、上記で指定された所望される基板温度に達するように約22℃より低い温度に維持される。支持部材310を冷却するために、冷却剤を流体チャネル360に通過させる。支持部材310の温度をより良く制御するために冷却剤の連続した流れが好ましい。冷却剤は、好ましくは50容量%のエチレングリコールと50容量%の水である。もちろん、水とエチレングリコールのあらゆる比率が所望される基板の温度が維持される限り使用し得ることは当然のことである。
【0078】
[0090]次に、アンモニア及び三フッ化窒素ガスをチャンバ100へ導入して洗浄ガス混合物を形成する。チャンバへ導入された各ガス量は、例えば、除去すべき酸化物層の厚さ、洗浄される基板の形、プラズマの容積容量、チャンバ本体112の容積容量、チャンバ本体112に結合された真空システムの能力を適合させるために調整することができる。一態様においては、アンモニアと三フッ化窒素のモル比が少なくとも1:1であるガス混合物を供給するようにガスが添加される。他の態様においては、ガス混合物のモル比は、少なくとも約3:1(アンモニア:三フッ化窒素)である。好ましくは、ガスは、モル比5:1(アンモニア:三フッ化窒素)〜30:1でチャンバ100に導入される。更に好ましくは、ガス混合物のモル比は約5:1(アンモニア:三フッ化窒素)〜約10:1のモル比である。ガス混合物のモル比は、また、約10:1(アンモニア:三フッ化窒素)〜約20:1の間に包含することができる。
【0079】
[0091]パージガス又はキャリアガスも、ガス混合物に添加することができる。あらゆる適切なパージ/キャリアガス、例えば、アルゴン、ヘリウム、水素、窒素、又はその混合物を用いることができる。典型的には、全体のガス混合物は、約0.05体積%〜約20体積%のアンモニアと三フッ化窒素である。残りはキャリアガスである。一実施形態においては、チャンバ本体112内の圧力を安定させるために反応性ガスの前にパージ又はキャリアガスが最初にチャンバ本体112へ導入される。
【0080】
[0092]チャンバ本体112内の作動圧力は可変であり得る。典型的には、圧力は約500mTorr〜約30Torrで維持される。好ましくは、圧力は約1Torr〜約10Torrに維持される。更に好ましくは、チャンバ本体112内の作動圧力は約3Torr〜約6Torrに維持される。
【0081】
[0093]約5〜約600ワットのRF電力を電極240に印加してガス分配アセンブリ330に含有した容積261、262,263内のガス混合物のプラズマを発火させる。好ましくは、RF電力は100ワット未満である。電力が印加される周波数が非常に低い、例えば、100kHz未満であることが更に好ましい。好ましくは、周波数は約50kHz〜約90kHzの範囲である。
【0082】
[0094]プラズマエネルギーは、アンモニアと三フッ化窒素ガスを混合している反応化学種へ解離させてガス相において高反応性フッ化アンモニア(NH4F)化合物及び/又はフッ化水素アンモニウム(NH4F・HF)を形成する。その後、これらの分子が分配プレート225のホール225Aを経てガス分配アセンブリ220に流れ込み洗浄すべき基板表面と反応する。一実施形態においては、キャリアガスが最初にチャンバ100へ導入され、キャリアガスのプラズマが生成され、その後反応ガス、アンモニア、三フッ化窒素がプラズマに添加される。
【0083】
[0095]理論で縛られることを望まないが、NH4F及び/又はNH4F・HFのエッチングガスが酸化シリコン表面と反応してヘキサフルオロケイ酸アンモニウム(NH4)2SiF6、NH3、H2O生成物を形成すると考えられる。NH3とH2Oは、処理条件で蒸発し、真空ポンプ125でチャンバ100から除去される。特に、揮発性ガスは、ガスが真空ポンプ125へ真空ポート131を通ってチャンバ100を出る前にポンプチャネル129へライナ133に形成されたアパーチャ135に流れ込む。(NH4)2SiF6の薄膜は基板表面上に残留する。この反応機構は次のように纏めることができる。
【0084】
[0096]NF3+NH3 → NH4F+NH4F・HF+N2
[0097]6NH4F+SiO2 → (NH4)2SiF6+H2O
[0098](NH4)2SiF6+熱 → NH3+HF+SiF4
[0099]基板表面上に薄膜が形成された後、その上に基板が支持された支持部材310を加熱された分配プレート225の密接に近接してアニール位置に上げられる。分配プレート225から放射された熱は、(NH4)2SiF6の薄膜を揮発性SiF4、NH3、HF生成物へ十分に解離又は昇華させるのに十分でなければならない。その後、これらの揮発性生成物は、上記のように真空ポンプ125によってチャンバ100から除去される。典型的には、75℃以上の温度を用いて効果的に昇華させるとともに基板から薄膜を除去する。好ましくは、100℃以上の温度、例えば、約115℃〜約200℃が用いられる。
【0085】
[00100](NH4)2SiF6の薄膜をその揮発性コンポーネントへ解離させる熱エネルギーは、分配プレート225によって対流又は放射される。上記のように、加熱素子270は直接分配プレート225に結合され、分配プレート225とコンポーネントを約75℃〜250℃の温度に熱接触させて加熱するように活性化する。一態様においては、分配プレート225は、100℃〜150℃、例えば、120℃の温度に加熱される。
【0086】
[00101]この上昇変化は、様々な方法で行うことができる。例えば、リフトメカニズム330は、分配プレート225の下面に向かって支持部材310を上昇させることができる。このリフトステップの間、基板は上記真空チャック又は静電チャックのような支持部材310に固定される。或いは、基板は、支持部材310から持ち上げられ、リフトリング320を経てリフトピン325を上昇させることによって加熱された分配プレート225に密接に接近して配置され得る。
【0087】
[00102]薄膜を持つ基板の上面と分配プレート225の間の距離は重要ではなく、通常実験の問題である。当業者は、下にある基板に損傷を与えることなく薄膜を能率よく効果的に揮発させるのに必要とした間隔を容易に求めることができる。しかしながら、約0.254mm(10ミル)〜5.08(200ミル)の間隔が効果的であると考えられる。
【0088】
[00103]基板から膜が除去されるとすぐに、チャンバがパージされ、排気される。その後、洗浄された基板は、搬送位置に基板を下げ、基板を脱チャックさせ、スリットバルブ開口部160を通って基板を搬送することによってチャンバ本体112から取り出される。
【0089】
[00104]システムコントローラ(図示せず)は、処理チャンバ100の動作を調節するために用いることができる。システムコントローラは、コンピュータのハードディスクドライブに記憶されたコンピュータプログラムの制御下で動作させ得る。模範的には、コンピュータプログラムは、プロセスシーケンスとタイミング、ガスの混合、チャンバ圧、RF電力レベル、サセプタの位置、スリットバルブの開閉、ウエハ冷却、具体的なプロセスの他のパラメータを決定し得る。ユーザとシステムコントローラ間のインタフェイスは、CRTモニタとライトペン(図示せず)によって行うことができる。好適実施形態においては、二つのモニタが用いられ、一方のモニタはオペレータのためにクリーンルームの壁に取り付けられ、もう一方のモニタは保守技術者のために壁の後ろ側に取り付けられる。また、双方のモニタは同じ情報を同時に表示することが好ましいが、1つのライトペンだけが可能である。ライトペンは、ペンの先端の光センサによりCRTディスプレイで放出された光を検出する。具体的なスクリーン又は機能を選択するために、オペレータはディスプレイスクリーンの示された領域をタッチするとともにペンでボタンを押すことができる。ディスプレイスクリーンは、通常は、ライトペンとタッチ領域間の通信を外観、即ち、ハイライト又は色を変えることにより、又は新しいメニュー又はスクリーンを表示することにより確認する。
【0090】
[00105]多様なプロセスが、例えば、システムコントローラについて行うコンピュータプログラム製品を用いて実行することができる。コンピュータプログラムのコードは、例えば、68000アセンブリ言語、C、C++、又はパスカルのような、あらゆる慣用のコンピュータ読み取り可能なプログラミング言語で書き込むことができる。適したプログラムコードは、慣用のテキストエディタを用いて単一のファイル、又は複数のファイルへ入力され、且つコンピュータユーザブルメディウム、例えば、コンピュータのメモリシステムに記憶又はコンピュータ使用可能媒体に記憶又は表現することができる。入力されたコードテキストが高い水準の言語である場合には、コードはコンパイルされ、次に、得られたコンパイラコードがプレコンパイルされたライブラリルーチンのオブジェクトコードとリンクする。リンクされたコンパイルオブジェクトコードを実行するために、システムユーザは、オブジェクトコードを呼び出し、コンピュータシステムがメモリのコードをロードさせ、CPUがプログラムで識別されたタスクを行うためにコードを読み込み実行させる。
【0091】
[00106]図5A-図5Hは、本明細書に記載されるドライエッチングプロセスと処理チャンバ100を用いて、MOSFET構造500のような例示的な能動電子デバイスを形成するための例示的な製造シーケンスの概略断面図である。図5A-図5Hを参照すると、例示的なMOSFET構造は、半導体材料、例えば、シリコン又はガリウムヒ素基板525上に形成することができる。好ましくは、基板525は、結晶配向が<100>、直径が150mm(6インチ)、200mm(8インチ)又は300mm(12インチ)であるシリコンウエハである。典型的には、MOSFET構造は、次の組合わせ、(i)誘電層、例えば、酸化シリコン、有機ケイ酸塩、炭素ドープされた酸化シリコン、リンケイ酸塩ガラス(PSG)、ホウリンケイ酸塩ガラス(BPSG)、窒化シリコン、又はその組合わせ;(ii)半導体層、例えば、ドープされたポリシリコン、n型又はp型ドープされた単結晶シリコン;(iii)金属又は金属シリサイド層から形成された電気的接触部や相互接続部、例えば、タングステン、タングステンシリサイド、チタン、チタンシリサイド、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイド、又はその組合わせを含んでいる。
【0092】
[00107]図5Aを参照すると、能動電子デバイスの製造は、能動電子デバイスを他のデバイスから電気的に絶縁させる電気的絶縁構造を形成することにより開始する。S.M.Sze,McGraw-Hill出版社(1988)からVLSI技術、第二版、11章に一般的に記載されているようにいくつかのタイプの電気的絶縁構造があり、この開示内容は本明細書に援用されている。一変形例においては、厚さが約2,000オングストロームであるフィールド酸化物層(図示せず)が、最初に基板525全体に成長し、酸化物層の一部が除去されてフィールド酸化物バリヤ545A、Bを形成し、それがデバイスの電気的に活性な素子が形成される露出した領域を囲んでいる。露出した領域を熱的に酸化して厚さが約50〜300オングストロームであるゲート酸化物薄層550を形成する。その後、ポリシリコン層が堆積され、パターン形成され、エッチングしてゲート電極555を作成する。ポリシリコンゲート電極555の表面は、絶縁誘電体層560を形成するために再酸化することができ、図5Aに示されるような構造が得られる。
【0093】
[00108]図5Bを参照すると、次に適切なドーパント原子で適切な領域をドープすることによりソースとドレイン570A、Bが形成される。例えば、p型基板525ついては、ヒ素又はリンを含むn型ドーパント化学種が用いられる。典型的には、ドーピングはイオンインプランタによって行われ、例えば、リン(31P)を濃度が約1013atoms/cm2、エネルギーレベルが約30〜80KeVで、又はヒ素(75As)を用量が約1015〜1017atoms/cm2、エネルギーが10〜100KeVで含むことができる。注入プロセスの後、ドーパントは、例えば、急速熱処理(RTP)装置で基板を加熱することにより基板525へ動かされる。その後、ソースとドレイン領域570A、Bを覆う酸化物層550は、酸化物層に捕捉される注入プロセスに起因するあらゆる不純物を除去する従来の除去プロセスで取り除かれ、図8Bに示される構造が得られる。
【0094】
[00109]図5Cと図5Dを参照すると、窒化シリコン層575は、SiH2、Cl2、NH3のガス混合物を用いて低圧化学気相堆積(LPCVD)によってゲート電極555と基板525上の表面上に堆積される。その後、窒化シリコン層575は、図5Dに示されるように、ゲート電極555の側壁上に窒化物スペーサ580を形成するために反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いてエッチングされる。スペーサ580は、ソース570Aとドレイン570B上に堆積した他のシリサイド層からゲート555の上面上に形成されたシリサイド層を電気的に絶縁する。電気的絶縁側壁スペーサ580と上の層は、酸化シリコンのような他の物質から製造することができることは留意すべきである。側壁スペーサ580を形成するために用いられる酸化シリコン層は、典型的には、テトラエトキシシラン(TEOS)のフィードガスからCVD又はPECVDによって約600℃〜約1,000℃の範囲の温度で堆積される。
【0095】
[00110]図5Eを参照すると、未変性酸化シリコン層585は、プロセス前後に大気に晒されることにより露出したシリコン表面上に形成される。未変性酸化シリコン層585は、形成された金属シリサイドの合金反応や導電性を改善するためにゲート555、ソース570A、ドレイン570B上に導電性金属シリサイドコンタクトを形成する前に除去されなければならない。未変性酸化シリコン層585は、半導体材料の電気抵抗を増大させ、且つ続いて堆積されるシリコンと金属層のシリサイド化反応に悪影響を及ぼすことがある。それ故、能動電子デバイスに相互接続するための金属シリサイドコンタクト又はコンダクタを形成する前に、記載されたドライエッチングプロセスを用いてこの未変性二酸化シリコン層585を除去することが必要である。ドライエッチングプロセスは、図5Fに示されるようにソース570A、ドレイン570B、ゲート電極555の上面を露出させるために未変性酸化シリコン層585を除去する。
【0096】
[00111]その後、図5Gに示されるように、金属590の層を堆積させるためにPVDスパッタプロセスが用いられる。その後、従来の炉アニーリングを用いて金属とシリコン層をアニールして金属層590がシリコンと接触している領域に金属シリサイドを形成する。アニールは、典型的には、別個の処理システムで行われる。従って、金属590上に保護キャップ層(図示せず)を堆積することができる。キャップ層は、典型的には、窒化物質であり、窒化チタン、窒化タングステン、窒化タンタル、窒化ハフニウム、及び窒化シリコンからなる群より選ばれた1種以上の物質を含むことができる。キャップ層は、あらゆる堆積プロセス、好ましくはPVDで堆積させることができる。
【0097】
[00112]アニーリングは、典型的には、基板500を窒素雰囲気中で600℃〜800℃の温度に約30分間加熱することを含む。或いは、金属シリサイド595は、基板500を約1000℃に約30秒間高速熱アニールプロセスを用いて形成することができる。適切な導電性金属には、コバルト、チタン、ニッケル、タングステン、プラチナ、接触抵抗が低く且つポリシリコンと単結晶シリコン上に信頼できる金属シリサイドコンタクトを形成することができるあらゆる他の物質が含まれる。
【0098】
[00113]金属層590の未反応部分は、金属シリサイド595、スペーサ580、又はフィールド酸化物545A、Bを侵食せずに金属を除去する王水(HClやHNO3)を用いてウェットエッチングによって除去することができるので、図5Hに示されるように、ゲート555、ソース570A、ドレイン570B上に自己整列金属シリサイドコンタクト595が残る。その後、例えば、酸化シリコン、BPSG、又はPSGを含む絶縁カバー層が、電極構造上に堆積され得る。絶縁カバー層は、物質が低圧又は大気圧でフィードガスにより凝縮するCVDチャンバ内で化学気相堆積によって堆積させる。これは、例えば、1996年4月19日発行の共同譲渡された米国特許第5,500,249号に記載されており、この開示内容は本明細書に援用されている。その後、構造500をガラス転移温度でアニールして平滑な平坦化表面を形成する。
【0099】
[00114]一つ以上の実施形態においては、処理チャンバ100は、マルチ処理プラットフォーム、カリフォルニア州サンタクララにあるアプライドマテリアルズ社から入手できるEndura(登録商標)プラットフォームへ集積することができる。そのような処理プラットフォームは、真空を破壊せずにいくつかの処理動作を行うことができる。Endura(登録商標)プラットフォームの詳細は、1999年11月30日出願の“集積モジュラ処理プラットフォーム”と称する共同譲渡された米国特許出願第09/451,628号に記載されており、この開示内容は本明細書に援用されている。
【0100】
[00115]図6は、マルチチャンバ処理システム600を示す概略平面図である。システム600は、システム600へ、また、システム600から基板の搬送する1つ以上のロードロックチャンバ602、604を含むことができる。典型的には、システム600は減圧下であるので、ロードロックチャンバ602、604はシステム600へ導入される基板を“ポンプダウン”させることができる。第一ロボット610は、ロードロックチャンバ602、604と1つ以上の基板処理チャンバ612、614、616、618(四つは示されている)の第一セット間の基板を搬送させることができる。各処理チャンバ612、614、616、618は、周期的層堆積(CLD)、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、物理気相堆積(PVD)、エッチング、予備洗浄、脱ガス、配向、多野基板処理に加えて本明細書に記載されるドライエッチングプロセスを含む多くの基板処理動作を行うために供給することができる。
【0101】
[00116]第一ロボット610は、また、1つ以上の搬送チャンバ622、624へ/から基板を搬送させることができる。搬送チャンバ622、624は、基板をシステム600内に搬送させつつ超高真空条件を維持するために使用し得る。第二ロボット630は、搬送チャンバ622、624と1つ以上の処理チャンバ632、634、636、638の第二セット間に基板を搬送させることができる。処理チャンバ612、614、616、618と同様に、処理チャンバ632、634、636、638は、例えば、周期的層堆積(CLD)、原子層堆積(ALD)、化学気相堆積(CVD)、物理気相堆積(PVD)、エッチング、予備洗浄、脱ガス、配向、多野基板処理に加えて本明細書に記載されるドライエッチングプロセスを含む多くの基板処理動作を行うために供給することができる。基板処理チャンバ612、614、616、618、632、634、636、638のいずれも、システム600によって行われるべき具体的なプロセスに必要がない場合には、システム600から除去することができる。
【0102】
[00117]図5A-図5HのMOSFET構造を形成するための説明的マルチ処理システム600は、上記の2つの処理チャンバと、金属500を堆積する2つの物理気相堆積チャンバと、任意のキャップ層(図示せず)を堆積させる2つの物理気相堆積チャンバとを含むことができる。図6に示される基板処理チャンバ612、614、616、618、632、634、636、638のいずれか1つは、PVDチャンバ及び/又は処理チャンバ100である。
【0103】
[00118]上記のプロセスシーケンスはMOSFETデバイス製造に関して説明してきたが、本明細書に記載されるドライエッチングプロセスも、他の金属シリサイド層、例えば、タングステン、タンタル、モリブデンのシリサイドを持つ他の半導体構造及びデバイスを形成するため用いることができる。洗浄プロセスは、例えば、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、シリコン、チタン、パラジウム、ハフニウム、ボロン、タングステン、タンタル、又はその混合物を含む異なる金属の層を堆積する前に用いることもできる。
【0104】
[00119]前述の考察をより良く理解するために、次に限定しない実施例を示す。実施例は個々の実施形態に関するものであるが、実施例はある個々の点で本発明を制限するものとして解釈されるべきでない。
実施例:
[00120]エッチング中、2sccmのNF3、10sccmのNH3、2,500sccmのアルゴンのガス混合物をチャンバへ導入した。ガス混合物のプラズマを100ワットの電力を用いて点火した。底面のパージは1,500sccmのアルゴン、エッジのパージは50sccmのアルゴンであった。チャンバ圧を約6Torrで維持し、基板温度は約22℃であった。基板を120秒間エッチングした。
【0105】
[00121]次のアニール処理中、間隔は750ミルであり、リッド温度は120℃であった。基板を約60秒間アニールした。約50オングストロームの物質を基板表面から除去した。アニール効果は観察されなかった。エッチング速度は、約0.46オングストローム/秒(28オングストローム/分)であった。観察されたエッチングの均一性は、50オングストロームエッチングに対して約5%であった。
【0106】
[00122]特にことわらない限り、明細書と特許請求の範囲に用いられる成分、性質、反応条件などの量を表す数字は全て近似値として理解されるべきである。これらの近似値は、本発明によって得られるよう探求された所望の性質と、測定誤差に基づき、少なくとも報告された有効数字の数や通常の丸める手法を適用することにより解釈されなければならない。更に、温度、圧力、間隔、モル比、流量などを含む本明細書に表された量のいずれもが、所望されるエッチング選択性とパーティクル性能を達成させるために更に最適化され得る。
【0107】
[00123]前述は本発明の実施形態に関するが、本発明の更に多くの実施形態を基本的な範囲から逸脱することなく講じることができ、本発明の範囲は、次の特許請求の範囲によって決定される。
【符号の説明】
【0108】
100…処理チャンバ、112…チャンバ本体、113…チャネル、125…真空ポンプ、127…スロットルバルブ、129…ポンプチャネル、131…真空ポート、133…ライナ、135…アパーチャ、140…処理ゾーン、160…スリットバルブ開口部、200…リッドアセンブリ、202…流体チャネル、210…リッドリム、220…ガス分配アセンブリ、221…ボルト、222…環状取り付けフランジ、223…ガス注入口、224…Oリング型シール、225…分配プレート、230…ブロッカーアセンブリ、233…第一ブロッカープレート、233A…経路、235…第二ブロッカープレート、240…電極、241…イソレータフィラーリング、243…環状絶縁体250…上プレート、270…加熱素子、272…熱電対、300…支持アセンブリ、305…エッジリング、310…支持部材、311…取外し可能な上プレート、312…ホール、313…真空コンジット、314…シャフト、316…グルーブ、323…ボア、325…リフトピン、330…リフトメカニズム、334…パージガスチャネル、335…コンジット、360…流体チャネル、361…熱伝達コンジット、400…リッドアセンブリ、410…第一電極、412…ガス注入口、415…電源、420…拡張部分、425…プラズマキャビティ、430…内径、440…イソレータリング、450…第二電極、460…上プレート、462…溝部分、463…Oリング、465…アパーチャ、470…分配プレート、472…取り付けフランジ、474…経路、480…ブロッカープレート、485…アパーチャ、490…リッドリム、525…基板、545…フィールドオキシドバリヤ、550…ゲートオキシド薄層、555…ポリシリコンゲート電極、570A…ソース、570B…ドレイン、575…窒化シリコン層、580…スペーサ、590…金属層、595…コンタクト、600…マルチチャンバ処理システム、602…ロードロックチャンバ、604…ロードロックチャンバ、610…ロボット、612、614、616、618…処理チャンバ、622、624…トランスファチャンバ、630…ロボット、632、634、636、638…処理チャンバ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板表面から未変性酸化物を除去するための処理チャンバであって、
チャンバ本体と、
該チャンバ本体内に少なくとも一部が配置され且つその上に基板を支持するように適合された支持アセンブリであって、該支持アセンブリが、その中に少なくとも一部が形成され且つ該基板を冷却することができる1つ以上の流体チャネルを含んでいる、前記支持アセンブリと、
該チャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリであって、該リッドアセンブリが、その間にプラズマキャビティを画成している第一電極と第二電極を備え、該第二電極が加熱され且つ該基板を対流的に加熱するように適合されている、前記リッドアセンブリと、
を備えている、前記チャンバ。
【請求項2】
該支持アセンブリが、該基板本体内で垂直に移動して該基板を該第二電極に接近した加熱位置に置き且つ該基板を該第二電極から取り出されたエッチング位置に置くように適合されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項3】
該支持アセンブリが、その上に該基板を支持するように適合された受容面を備え、該受容面がリフトメカニズムに結合したシャフトの上に配置されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項4】
該リフトメカニズムが、該チャンバ本体内に垂直に該受容面を移動させて該基板を該第二電極に近接した加熱位置に置き且つ該基板を第二電極から取り出されたエッチング位置に置くように適用されている、請求項3記載のチャンバ。
【請求項5】
該支持アセンブリが、その第一端に該受容面と流体で連通している1つ以上のガス通路と、その第二端にパージガス供給源又は真空供給源とを備えている、請求項3記載のチャンバ。
【請求項6】
該受容面が、その上面上に形成された1つ以上の溝のチャネルを備えている、請求項5記載のチャンバ。
【請求項7】
1つ以上の該溝のチャネルがほぼ同軸である、請求項6記載のチャンバ。
【請求項8】
該シャフトが、1種以上の流体を該ガス通路に分配するように適合された1つ以上の埋め込みガスコンジットを備えている、請求項5記載のチャンバ。
【請求項9】
1つ以上の該流体チャネルが、該受容面の下の該支持アセンブリ内に配置されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項10】
1つ以上の該流体チャネルが該受容面の下の該支持アセンブリ内に配置され、該シャフトが該流体チャネルと流体で連通している1つ以上の埋め込みコンジットを備えている、請求項3記載のチャンバ。
【請求項11】
1つ以上の該埋め込みコンジットが加熱媒体を1つ以上の該流体チャネルに分配するように適合されている、請求項10記載のチャンバ。
【請求項12】
1つ以上の該埋め込みコンジットが、冷却剤を1つ以上の該流体チャネルに分配するように適合されている、請求項10記載のチャンバ。
【請求項13】
該第二電極がシャワヘッドに結合したブロッカーアセンブリを備えている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項14】
該第二電極が、該第二電極の温度を制御するための電源に結合した加熱素子を含んでいる、請求項1記載のチャンバ。
【請求項15】
該ブロッカーアセンブリと該シャワヘッド各々が、ガスを該チャンバ本体へ一様に分布させるように共同する、それを通って形成された複数のアパーチャを備えている、請求項13記載のチャンバ。
【請求項16】
該プラズマキャビティが、該リッドアセンブリ内に反応性ガスのプラズマを含有するように適合されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項17】
該第一電極が、高周波源、マイクロ波源、又は直流源に結合され、第二電極が接地されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項18】
基板表面から未変性酸化物をエッチングする方法であって、
処理チャンバ内に処理すべき基板を装填するステップであって、該チャンバが
チャンバ本体と、
該チャンバ本体内に少なくとも一部が配置され且つその上に基板を支持するように適合された支持アセンブリであって、該支持アセンブリが、該基板を冷却することができるその中に少なくとも一部が形成された1つ以上の流体チャネルを含んでいる、前記支持アセンブリと、
該チャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリであって、該リッドアセンブリが、その間にプラズマキャビティを画成している第一電極と第二電極を備え、該第二電極が該基板を連結的に加熱するように適合されている、前記リッドアセンブリと、
を備えている、前記ステップと、
該プラズマキャビティ内で反応性ガスプラズマを生成させるステップと、
該支持アセンブリの1つ以上の該流体チャネルを通って熱伝達媒体を流すことにより該基板を冷却させるステップと、
該第二電極を通って該基板表面に該反応性ガスを流すステップと、
該反応性ガスで該基板表面をエッチングさせるステップと、
加熱素子にそれと接触させて電力を加えることにより該第二電極を加熱するステップと、
加熱した該第二電極に密接に近接して該支持アセンブリを配置することにより加熱した該第二電極を用いて該基板を加熱するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項19】
該基板を冷却するステップが、基板温度を室温より低い温度に維持する工程を含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項20】
該基板を加熱するステップが、該基板温度を75℃より高い温度に維持する工程を含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項21】
基板表面から未変性酸化物を除去する方法であって、
該基板表面を真空チャンバ内に支持するステップと、
該チャンバ内でガス混合物から反応性化学種を生成させるステップと、
該チャンバ内で該基板表面を冷却するステップと、
該反応性化学種を冷却した該基板に送ってその上で該未変性酸化物と反応させるとともに該基板表面上に膜形成するステップと、
該基板表面を該チャンバ内で加熱して該膜を揮発させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項22】
揮発した該膜を該チャンバから除去するステップを更に含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】
該膜が窒素原子とフッ素原子を含む塩である、請求項21記載の方法。
【請求項24】
該ガス混合物がアンモニアとフッ化窒素を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項25】
該基板表面を冷却するステップが、該基板表面がその上に配置された支持アセンブリを通って冷却剤を流し且つ基板温度を室温より低い温度に維持する工程を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項26】
該基板温度が約22℃より低い温度に維持される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
該基板表面を加熱するステップが、該真空チャンバ内に配置された加熱したガス分配プレートに隣接して該基板表面を配置させ且つ該基板温度を約100℃より高い温度に維持する工程を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項28】
該基板温度が約120℃に維持される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
該基板表面が、加熱した該ガス分配プレートから約10ミル〜200ミルに位置している、請求項27記載の方法。
【請求項30】
該反応性化学種を冷却した該基板表面に送るステップが、該反応性化学種をガス分配プレートを通って流す工程を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項31】
該基板表面を加熱するステップが、該ガス分配プレートを加熱し且つ該基板表面を該ガス分配プレートに密接に近接して配置させる工程を含んでいる、請求項30記載の方法。
【請求項32】
該基板表面が約100℃より高い温度に加熱される、請求項31記載の方法。
【請求項33】
該ガス分配プレートを加熱するステップが、加熱素子を該ガス分配プレートの少なくとも一部に結合させる工程を含んでいる、請求項32記載の方法。
【請求項34】
該膜を昇華させるために該基板表面を該チャンバ内で加熱しつつ、該ガス分配プレートが約100℃〜約150℃の温度に維持される、請求項33記載の方法。
【請求項35】
該ガス混合物がキャリヤガスを更に含んでいる、請求項24記載の方法。
【請求項36】
該ガス混合物が、少なくとも3:1モル比のアンモニアと三フッ化窒素を含んでいる、請求項24記載の方法。
【請求項37】
アンモニアと三フッ化窒素の該モル比が約10:1〜約20:1である、請求項36記載の方法。
【請求項38】
該基板表面が、加熱した該ガス分配プレートから約10ミル〜200ミルに位置している、請求項31記載の方法。
【請求項39】
単一真空チャンバ内で基板表面から未変性酸化物を除去する方法であって、
該チャンバの第一部分において反応性化学種のプラズマを生成させるステップと、
該チャンバの第二部分においてその上に該未変性酸化物を有する該基板表面を冷却させるステップと、
該反応性化学種を該第一部分から該第二部分に流して冷却した該基板表面と反応させるステップと、
冷却した該基板表面上に膜を堆積させるステップと、
該基板表面を該チャンバの第三部分に移動させるステップと、
該チャンバの該第三部分において該基板表面を加熱して該膜を昇華させるステップと、を含む、前記方法。
【請求項40】
単一処理チャンバ内で基板表面から未変性酸化物を除去する方法であって、
窒素原子とフッ素原子を含む反応性化学種のプラズマを生成させるステップと、
該基板表面を該反応性化学種にさらすステップと、
該基板表面を約22℃より低い温度に冷却するステップと、
冷却した該基板表面上に該窒素原子とフッ素原子の膜を堆積させるステップと、
該基板表面をアニールして該膜を昇華させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項41】
基板支持アセンブリであって、
1つ以上の流体コンジットがそれを通って配置された本体と、
該本体の第一端上に配置された支持部材であって、該支持部材が、その上面内に1つ以上の流体チャネルが形成されており、各流体チャネルが1つ以上の該流体コンジットと連通している、前記支持部材と、
1つ以上の該流体コンジットと流体で連通している冷却媒体源と、
複数のホールがそれを通って形成された第一電極であって、該第一電極が該支持部材の該上面上に配置されて複数の該ホールの各々が該支持部材の該上面内に形成された1つ以上の流体チャネルの少なくとも1つと流体で連通している、前記第一電極と、
を備えている、前記装置。
【請求項42】
1つ以上の該流体コンジットの少なくとも1つが、基板を該第一電極にチャックするための真空ポンプと流体で連通している、請求項41記載の装置。
【請求項43】
1つ以上の該流体コンジットの少なくとも1つが、該支持部材の側壁上に堆積することを防止するための該支持部材の該上面内に形成された1つ以上の該流体チャネルにパージガスを供給する、請求項41記載の装置。
【請求項44】
1つ以上の該流体コンジットの少なくとも1つが、該支持部材を冷却するための該支持部材の該上面内に形成された1つ以上の該流体チャネルに冷却剤を供給する、請求項41記載の装置。
【請求項45】
該第一電極が、該支持部材の該上面上に置かれる取外し可能部材である、請求項41記載の装置。
【請求項46】
該第一電極が、その上に支持された基板との接触を最少にするためにその上面上に配置された複数の隆起ディンプルを含んでいる、請求項41記載の装置。
【請求項47】
該第一電極がシリコンから構成されている、請求項41記載の装置。
【請求項48】
該第一電極が、それを通って移動可能な支持ピンを収容するための該支持部材内のボアと整列した1つ以上の垂直のボアを有する、請求項41記載の装置。
【請求項49】
1つ以上の垂直のボアがセラミックスリーブで裏打ちされて該移動可能な支持ピンによる摩擦を減少させる、請求項48記載の装置。
【請求項50】
該支持部材の外周の周りに配置された環状リングを更に含んでいる、請求項41記載の装置。
【請求項51】
該環状リングが、該支持部材の該外周の周りにパージガスを導いてその上に堆積することを防止するように機能する、請求項50記載の装置。
【請求項52】
基板支持アセンブリであって、
それを通って配置された少なくとも1つのガスコンジットと少なくとも2つの液体コンジットを持つ本体と、
該本体の第一端上に配置された支持部材であって、該支持部材が少なくとも1つの該ガスコンジットと流体で連通しているその上面内に形成されたチャネルを持ち、該支持部材が少なくとも2つの該液体コンジットと流体で連通しているその中に形成された熱交換通路も持っている、前記支持部材と、
複数のホールがそれを通って形成された第一電極であって、該第一電極が該支持部材の該上面上に配置されて複数の該ホールの各々が該支持部材の該上面内に形成された該チャネルと流体で連通している、前記第一電極と、
を含む、前記装置。
【請求項53】
該支持部材の外周の周りに配置された環状リングを更に含む、請求項52記載の装置。
【請求項54】
該環状リングが、該支持部材の該外周の周りにパージガスを導いてその上に堆積することを防止するように適合されている、請求項53記載の装置。
【請求項55】
該第一電極が、該支持部材の該上面上に置かれる取外し可能な部材である、請求項52記載の装置。
【請求項56】
該第一電極が、複数の隆起ディンプルを持った溝の上面を持ち、その上に支持された基板との接触を最少にする、請求項52記載の装置。
【請求項57】
該第一電極が該第一電極を通って形成された1つ以上のボアを持ち、該支持部材がそれを通って移動可能な支持ピンを収容するための対応するピンを持っている、請求項41記載の装置。
【請求項58】
1つ以上の該ボアがセラミックスリーブで裏打ちされて該移動可能な支持ピンによる摩擦を減少させる、請求項57記載の装置。
【請求項59】
基板を支持し冷却するための方法であって、
基板支持アセンブリを準備するステップであって、
1つ以上の流体通路がそれを通って配置された本体と、
該本体の第一端上に配置された支持部材であって、該支持部材がその上面内に形成された1つ以上の流体チャネルを持ち、各々が該流体通路の1つ以上と流体で連通している、前記支持部材と、
複数のホールがそれを通って形成された第一電極であって、該第一電極が該支持部材の該上面上に配置されて複数の該ホールの各々が1つ以上の該流体チャネルの少なくとも1つと流体で連通している、前記第一電極と、
を含む、前記ステップと、
基板と契合するための該第一電極に真空を加えるステップであって、該真空が該本体内に形成された1つ以上の該流体通路を通って加えられる、前記ステップと、
該支持部材内に形成された1つ以上の該流体チャネルを通って該基板の裏面にパージガスを流すステップと、
該本体内に形成された該流体通路を通って冷却媒体を流すことにより該基板を冷却させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項60】
該支持部材の外周の周りに該支持部材の該外周の周りに配置されたリング部材を用いてパージガスの流れを送るステップを更に含む、請求項59記載の方法。
【請求項61】
半導体処理のためのリッドアセンブリであって、
内径が徐々に増大する拡張部分を含む第一電極と、
該第一電極と対向して配置された第二電極であって、プラズマキャビティが該第一電極の該拡張部分の内径と該第二電極の第一表面との間に画成されている、前記第二電極と、を含む、前記リッドアセンブリ。
【請求項62】
該第二電極が、該第二電極を加熱する熱エネルギー源に結合された加熱素子を含んでいる、請求項61記載のリッドアセンブリ。
【請求項63】
該拡張部分の外径の周りに配置された絶縁リングを更に含む、請求項61記載のリッドアセンブリ。
【請求項64】
該絶縁リングと該第一電極の該拡張部分が、該第二電極の第一表面内に形成された溝の中で適合している、請求項63記載のリッドアセンブリ。
【請求項65】
該第二電極が、該プラズマキャビティと流体で連通している複数のガス通路を含んでいる、請求項61記載のリッドアセンブリ。
【請求項66】
該第二電極が、チャンバ本体上に取り付けるためのノッチ付き外径を含んでいる、請求項65記載のリッドアセンブリ。
【請求項67】
該第二電極の第二表面に対向して配置された第一貫通プレートを更に備え、該第一貫通プレートの貫通が該第二電極の複数の該ガス通路と流体で連通している、請求項65記載のリッドアセンブリ。
【請求項68】
該第一貫通プレートと該第二電極間に配置された第二貫通プレートを更に含み、該第二貫通プレートの貫通が該第一貫通プレートの貫通と第二電極の複数の該ガス通路と流体で連通している、請求項67記載のリッドアセンブリ。
【請求項69】
該第二電極と該第一貫通プレート各々がノッチ付き外径を備え、該第二電極の該ノッチ付き外径が該第一貫通プレートの該ノッチ付き外径上に取り付けるように適合されている、請求項68記載のリッドアセンブリ。
【請求項70】
該第一貫通プレートの該ノッチ付き外径が、チャンバ本体上に取り付けるように適合されている、請求項69記載のリッドアセンブリ。
【請求項71】
半導体処理のためのリッドアセンブリであって、
内径が徐々に増大する拡張部分を含む第一電極と、
該第一電極と対向して配置された第二電極であって、該第二電極がそれを通って形成された複数のガス通路を備え、プラズマキャビティが該第一電極の該拡張部分の該内径と該第二電極の第一表面間で画成されている、前記第二電極と、
該第二電極の第二表面に対向して配置された貫通プレートと、
を含み、
該貫通プレートの貫通が該第二電極の複数の該ガス通路と流体で連通し、
第二電極と該第二貫通プレート各々がノッチ付き外径を備え、
該第二電極の該ノッチ付き外径が該貫通プレートの該ノッチ付き外径上に取り付けるように適合されている、前記リッドアセンブリ。
【請求項72】
該貫通プレートが、該貫通プレートを加熱する加熱媒体を運搬するためのその外径に埋め込まれた流体チャネルを含んでいる、請求項71記載のリッドアセンブリ。
【請求項73】
該貫通プレートが該第二電極を対流的に加熱する、請求項71記載のリッドアセンブリ。
【請求項74】
該拡張部分の外径の周りに配置された絶縁リングを更に含む、請求項71記載のリッドアセンブリ。
【請求項75】
該絶縁リングと該第一電極の該拡張部分が、該第二電極の該第一表面内に形成された溝の中で適合している、請求項74記載のリッドアセンブリ。
【請求項76】
半導体処理のためのリッドアセンブリであって、
内径が徐々に増大する拡張部分を含む第一電極と、
該第一電極に対向して配置された第二電極であって、該第二電極がそれを通って形成された複数のガス通路を含み、プラズマキャビティが該第一電極の該拡張部分の該内径と該第二電極の第一表面間に画成されている、前記第二電極と、
該第二電極の第二電極に対向して配置された第一貫通プレートと、
該第二電極と該第一貫通プレート間に配置された第二貫通プレートであって、
該第二電極と該第一貫通プレート各々がノッチ付き外径を含み、
該第二電極の該ノッチ付き外径が該第一貫通プレートの該ノッチ付き外径上に取り付けるように適合され、
該第二貫通プレートの少なくとも一部が該第二電極の該第二表面に取り付けるように適合されている、前記第二貫通プレートと、
を含む、前記リッドアセンブリ。
【請求項77】
該第一貫通プレートが該第一貫通プレートを加熱する加熱媒体を運搬するためのその外径内に埋め込まれた流体チャネルを含んでいる、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項78】
該拡張部分の外径の周りに配置された絶縁リングを更に含み、該絶縁リングと該第一電極の該拡張部分が該第二電極の該第一表面内に形成された溝の中で適合している、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項79】
該第一電極の該拡張部分が、RF電源に接続され、該プラズマキャビティ内の反応性ガスのプラズマを閉じ込めるように適合されている、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項80】
該第一貫通プレートと第二貫通プレートの貫通が該第二電極の該ガス通路と流体で連通している、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項1】
基板表面から未変性酸化物を除去するための処理チャンバであって、
チャンバ本体と、
該チャンバ本体内に少なくとも一部が配置され且つその上に基板を支持するように適合された支持アセンブリであって、該支持アセンブリが、その中に少なくとも一部が形成され且つ該基板を冷却することができる1つ以上の流体チャネルを含んでいる、前記支持アセンブリと、
該チャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリであって、該リッドアセンブリが、その間にプラズマキャビティを画成している第一電極と第二電極を備え、該第二電極が加熱され且つ該基板を対流的に加熱するように適合されている、前記リッドアセンブリと、
を備えている、前記チャンバ。
【請求項2】
該支持アセンブリが、該基板本体内で垂直に移動して該基板を該第二電極に接近した加熱位置に置き且つ該基板を該第二電極から取り出されたエッチング位置に置くように適合されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項3】
該支持アセンブリが、その上に該基板を支持するように適合された受容面を備え、該受容面がリフトメカニズムに結合したシャフトの上に配置されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項4】
該リフトメカニズムが、該チャンバ本体内に垂直に該受容面を移動させて該基板を該第二電極に近接した加熱位置に置き且つ該基板を第二電極から取り出されたエッチング位置に置くように適用されている、請求項3記載のチャンバ。
【請求項5】
該支持アセンブリが、その第一端に該受容面と流体で連通している1つ以上のガス通路と、その第二端にパージガス供給源又は真空供給源とを備えている、請求項3記載のチャンバ。
【請求項6】
該受容面が、その上面上に形成された1つ以上の溝のチャネルを備えている、請求項5記載のチャンバ。
【請求項7】
1つ以上の該溝のチャネルがほぼ同軸である、請求項6記載のチャンバ。
【請求項8】
該シャフトが、1種以上の流体を該ガス通路に分配するように適合された1つ以上の埋め込みガスコンジットを備えている、請求項5記載のチャンバ。
【請求項9】
1つ以上の該流体チャネルが、該受容面の下の該支持アセンブリ内に配置されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項10】
1つ以上の該流体チャネルが該受容面の下の該支持アセンブリ内に配置され、該シャフトが該流体チャネルと流体で連通している1つ以上の埋め込みコンジットを備えている、請求項3記載のチャンバ。
【請求項11】
1つ以上の該埋め込みコンジットが加熱媒体を1つ以上の該流体チャネルに分配するように適合されている、請求項10記載のチャンバ。
【請求項12】
1つ以上の該埋め込みコンジットが、冷却剤を1つ以上の該流体チャネルに分配するように適合されている、請求項10記載のチャンバ。
【請求項13】
該第二電極がシャワヘッドに結合したブロッカーアセンブリを備えている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項14】
該第二電極が、該第二電極の温度を制御するための電源に結合した加熱素子を含んでいる、請求項1記載のチャンバ。
【請求項15】
該ブロッカーアセンブリと該シャワヘッド各々が、ガスを該チャンバ本体へ一様に分布させるように共同する、それを通って形成された複数のアパーチャを備えている、請求項13記載のチャンバ。
【請求項16】
該プラズマキャビティが、該リッドアセンブリ内に反応性ガスのプラズマを含有するように適合されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項17】
該第一電極が、高周波源、マイクロ波源、又は直流源に結合され、第二電極が接地されている、請求項1記載のチャンバ。
【請求項18】
基板表面から未変性酸化物をエッチングする方法であって、
処理チャンバ内に処理すべき基板を装填するステップであって、該チャンバが
チャンバ本体と、
該チャンバ本体内に少なくとも一部が配置され且つその上に基板を支持するように適合された支持アセンブリであって、該支持アセンブリが、該基板を冷却することができるその中に少なくとも一部が形成された1つ以上の流体チャネルを含んでいる、前記支持アセンブリと、
該チャンバ本体の上面上に配置されたリッドアセンブリであって、該リッドアセンブリが、その間にプラズマキャビティを画成している第一電極と第二電極を備え、該第二電極が該基板を連結的に加熱するように適合されている、前記リッドアセンブリと、
を備えている、前記ステップと、
該プラズマキャビティ内で反応性ガスプラズマを生成させるステップと、
該支持アセンブリの1つ以上の該流体チャネルを通って熱伝達媒体を流すことにより該基板を冷却させるステップと、
該第二電極を通って該基板表面に該反応性ガスを流すステップと、
該反応性ガスで該基板表面をエッチングさせるステップと、
加熱素子にそれと接触させて電力を加えることにより該第二電極を加熱するステップと、
加熱した該第二電極に密接に近接して該支持アセンブリを配置することにより加熱した該第二電極を用いて該基板を加熱するステップと、
を含む、前記方法。
【請求項19】
該基板を冷却するステップが、基板温度を室温より低い温度に維持する工程を含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項20】
該基板を加熱するステップが、該基板温度を75℃より高い温度に維持する工程を含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項21】
基板表面から未変性酸化物を除去する方法であって、
該基板表面を真空チャンバ内に支持するステップと、
該チャンバ内でガス混合物から反応性化学種を生成させるステップと、
該チャンバ内で該基板表面を冷却するステップと、
該反応性化学種を冷却した該基板に送ってその上で該未変性酸化物と反応させるとともに該基板表面上に膜形成するステップと、
該基板表面を該チャンバ内で加熱して該膜を揮発させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項22】
揮発した該膜を該チャンバから除去するステップを更に含む、請求項21記載の方法。
【請求項23】
該膜が窒素原子とフッ素原子を含む塩である、請求項21記載の方法。
【請求項24】
該ガス混合物がアンモニアとフッ化窒素を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項25】
該基板表面を冷却するステップが、該基板表面がその上に配置された支持アセンブリを通って冷却剤を流し且つ基板温度を室温より低い温度に維持する工程を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項26】
該基板温度が約22℃より低い温度に維持される、請求項25記載の方法。
【請求項27】
該基板表面を加熱するステップが、該真空チャンバ内に配置された加熱したガス分配プレートに隣接して該基板表面を配置させ且つ該基板温度を約100℃より高い温度に維持する工程を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項28】
該基板温度が約120℃に維持される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
該基板表面が、加熱した該ガス分配プレートから約10ミル〜200ミルに位置している、請求項27記載の方法。
【請求項30】
該反応性化学種を冷却した該基板表面に送るステップが、該反応性化学種をガス分配プレートを通って流す工程を含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項31】
該基板表面を加熱するステップが、該ガス分配プレートを加熱し且つ該基板表面を該ガス分配プレートに密接に近接して配置させる工程を含んでいる、請求項30記載の方法。
【請求項32】
該基板表面が約100℃より高い温度に加熱される、請求項31記載の方法。
【請求項33】
該ガス分配プレートを加熱するステップが、加熱素子を該ガス分配プレートの少なくとも一部に結合させる工程を含んでいる、請求項32記載の方法。
【請求項34】
該膜を昇華させるために該基板表面を該チャンバ内で加熱しつつ、該ガス分配プレートが約100℃〜約150℃の温度に維持される、請求項33記載の方法。
【請求項35】
該ガス混合物がキャリヤガスを更に含んでいる、請求項24記載の方法。
【請求項36】
該ガス混合物が、少なくとも3:1モル比のアンモニアと三フッ化窒素を含んでいる、請求項24記載の方法。
【請求項37】
アンモニアと三フッ化窒素の該モル比が約10:1〜約20:1である、請求項36記載の方法。
【請求項38】
該基板表面が、加熱した該ガス分配プレートから約10ミル〜200ミルに位置している、請求項31記載の方法。
【請求項39】
単一真空チャンバ内で基板表面から未変性酸化物を除去する方法であって、
該チャンバの第一部分において反応性化学種のプラズマを生成させるステップと、
該チャンバの第二部分においてその上に該未変性酸化物を有する該基板表面を冷却させるステップと、
該反応性化学種を該第一部分から該第二部分に流して冷却した該基板表面と反応させるステップと、
冷却した該基板表面上に膜を堆積させるステップと、
該基板表面を該チャンバの第三部分に移動させるステップと、
該チャンバの該第三部分において該基板表面を加熱して該膜を昇華させるステップと、を含む、前記方法。
【請求項40】
単一処理チャンバ内で基板表面から未変性酸化物を除去する方法であって、
窒素原子とフッ素原子を含む反応性化学種のプラズマを生成させるステップと、
該基板表面を該反応性化学種にさらすステップと、
該基板表面を約22℃より低い温度に冷却するステップと、
冷却した該基板表面上に該窒素原子とフッ素原子の膜を堆積させるステップと、
該基板表面をアニールして該膜を昇華させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項41】
基板支持アセンブリであって、
1つ以上の流体コンジットがそれを通って配置された本体と、
該本体の第一端上に配置された支持部材であって、該支持部材が、その上面内に1つ以上の流体チャネルが形成されており、各流体チャネルが1つ以上の該流体コンジットと連通している、前記支持部材と、
1つ以上の該流体コンジットと流体で連通している冷却媒体源と、
複数のホールがそれを通って形成された第一電極であって、該第一電極が該支持部材の該上面上に配置されて複数の該ホールの各々が該支持部材の該上面内に形成された1つ以上の流体チャネルの少なくとも1つと流体で連通している、前記第一電極と、
を備えている、前記装置。
【請求項42】
1つ以上の該流体コンジットの少なくとも1つが、基板を該第一電極にチャックするための真空ポンプと流体で連通している、請求項41記載の装置。
【請求項43】
1つ以上の該流体コンジットの少なくとも1つが、該支持部材の側壁上に堆積することを防止するための該支持部材の該上面内に形成された1つ以上の該流体チャネルにパージガスを供給する、請求項41記載の装置。
【請求項44】
1つ以上の該流体コンジットの少なくとも1つが、該支持部材を冷却するための該支持部材の該上面内に形成された1つ以上の該流体チャネルに冷却剤を供給する、請求項41記載の装置。
【請求項45】
該第一電極が、該支持部材の該上面上に置かれる取外し可能部材である、請求項41記載の装置。
【請求項46】
該第一電極が、その上に支持された基板との接触を最少にするためにその上面上に配置された複数の隆起ディンプルを含んでいる、請求項41記載の装置。
【請求項47】
該第一電極がシリコンから構成されている、請求項41記載の装置。
【請求項48】
該第一電極が、それを通って移動可能な支持ピンを収容するための該支持部材内のボアと整列した1つ以上の垂直のボアを有する、請求項41記載の装置。
【請求項49】
1つ以上の垂直のボアがセラミックスリーブで裏打ちされて該移動可能な支持ピンによる摩擦を減少させる、請求項48記載の装置。
【請求項50】
該支持部材の外周の周りに配置された環状リングを更に含んでいる、請求項41記載の装置。
【請求項51】
該環状リングが、該支持部材の該外周の周りにパージガスを導いてその上に堆積することを防止するように機能する、請求項50記載の装置。
【請求項52】
基板支持アセンブリであって、
それを通って配置された少なくとも1つのガスコンジットと少なくとも2つの液体コンジットを持つ本体と、
該本体の第一端上に配置された支持部材であって、該支持部材が少なくとも1つの該ガスコンジットと流体で連通しているその上面内に形成されたチャネルを持ち、該支持部材が少なくとも2つの該液体コンジットと流体で連通しているその中に形成された熱交換通路も持っている、前記支持部材と、
複数のホールがそれを通って形成された第一電極であって、該第一電極が該支持部材の該上面上に配置されて複数の該ホールの各々が該支持部材の該上面内に形成された該チャネルと流体で連通している、前記第一電極と、
を含む、前記装置。
【請求項53】
該支持部材の外周の周りに配置された環状リングを更に含む、請求項52記載の装置。
【請求項54】
該環状リングが、該支持部材の該外周の周りにパージガスを導いてその上に堆積することを防止するように適合されている、請求項53記載の装置。
【請求項55】
該第一電極が、該支持部材の該上面上に置かれる取外し可能な部材である、請求項52記載の装置。
【請求項56】
該第一電極が、複数の隆起ディンプルを持った溝の上面を持ち、その上に支持された基板との接触を最少にする、請求項52記載の装置。
【請求項57】
該第一電極が該第一電極を通って形成された1つ以上のボアを持ち、該支持部材がそれを通って移動可能な支持ピンを収容するための対応するピンを持っている、請求項41記載の装置。
【請求項58】
1つ以上の該ボアがセラミックスリーブで裏打ちされて該移動可能な支持ピンによる摩擦を減少させる、請求項57記載の装置。
【請求項59】
基板を支持し冷却するための方法であって、
基板支持アセンブリを準備するステップであって、
1つ以上の流体通路がそれを通って配置された本体と、
該本体の第一端上に配置された支持部材であって、該支持部材がその上面内に形成された1つ以上の流体チャネルを持ち、各々が該流体通路の1つ以上と流体で連通している、前記支持部材と、
複数のホールがそれを通って形成された第一電極であって、該第一電極が該支持部材の該上面上に配置されて複数の該ホールの各々が1つ以上の該流体チャネルの少なくとも1つと流体で連通している、前記第一電極と、
を含む、前記ステップと、
基板と契合するための該第一電極に真空を加えるステップであって、該真空が該本体内に形成された1つ以上の該流体通路を通って加えられる、前記ステップと、
該支持部材内に形成された1つ以上の該流体チャネルを通って該基板の裏面にパージガスを流すステップと、
該本体内に形成された該流体通路を通って冷却媒体を流すことにより該基板を冷却させるステップと、
を含む、前記方法。
【請求項60】
該支持部材の外周の周りに該支持部材の該外周の周りに配置されたリング部材を用いてパージガスの流れを送るステップを更に含む、請求項59記載の方法。
【請求項61】
半導体処理のためのリッドアセンブリであって、
内径が徐々に増大する拡張部分を含む第一電極と、
該第一電極と対向して配置された第二電極であって、プラズマキャビティが該第一電極の該拡張部分の内径と該第二電極の第一表面との間に画成されている、前記第二電極と、を含む、前記リッドアセンブリ。
【請求項62】
該第二電極が、該第二電極を加熱する熱エネルギー源に結合された加熱素子を含んでいる、請求項61記載のリッドアセンブリ。
【請求項63】
該拡張部分の外径の周りに配置された絶縁リングを更に含む、請求項61記載のリッドアセンブリ。
【請求項64】
該絶縁リングと該第一電極の該拡張部分が、該第二電極の第一表面内に形成された溝の中で適合している、請求項63記載のリッドアセンブリ。
【請求項65】
該第二電極が、該プラズマキャビティと流体で連通している複数のガス通路を含んでいる、請求項61記載のリッドアセンブリ。
【請求項66】
該第二電極が、チャンバ本体上に取り付けるためのノッチ付き外径を含んでいる、請求項65記載のリッドアセンブリ。
【請求項67】
該第二電極の第二表面に対向して配置された第一貫通プレートを更に備え、該第一貫通プレートの貫通が該第二電極の複数の該ガス通路と流体で連通している、請求項65記載のリッドアセンブリ。
【請求項68】
該第一貫通プレートと該第二電極間に配置された第二貫通プレートを更に含み、該第二貫通プレートの貫通が該第一貫通プレートの貫通と第二電極の複数の該ガス通路と流体で連通している、請求項67記載のリッドアセンブリ。
【請求項69】
該第二電極と該第一貫通プレート各々がノッチ付き外径を備え、該第二電極の該ノッチ付き外径が該第一貫通プレートの該ノッチ付き外径上に取り付けるように適合されている、請求項68記載のリッドアセンブリ。
【請求項70】
該第一貫通プレートの該ノッチ付き外径が、チャンバ本体上に取り付けるように適合されている、請求項69記載のリッドアセンブリ。
【請求項71】
半導体処理のためのリッドアセンブリであって、
内径が徐々に増大する拡張部分を含む第一電極と、
該第一電極と対向して配置された第二電極であって、該第二電極がそれを通って形成された複数のガス通路を備え、プラズマキャビティが該第一電極の該拡張部分の該内径と該第二電極の第一表面間で画成されている、前記第二電極と、
該第二電極の第二表面に対向して配置された貫通プレートと、
を含み、
該貫通プレートの貫通が該第二電極の複数の該ガス通路と流体で連通し、
第二電極と該第二貫通プレート各々がノッチ付き外径を備え、
該第二電極の該ノッチ付き外径が該貫通プレートの該ノッチ付き外径上に取り付けるように適合されている、前記リッドアセンブリ。
【請求項72】
該貫通プレートが、該貫通プレートを加熱する加熱媒体を運搬するためのその外径に埋め込まれた流体チャネルを含んでいる、請求項71記載のリッドアセンブリ。
【請求項73】
該貫通プレートが該第二電極を対流的に加熱する、請求項71記載のリッドアセンブリ。
【請求項74】
該拡張部分の外径の周りに配置された絶縁リングを更に含む、請求項71記載のリッドアセンブリ。
【請求項75】
該絶縁リングと該第一電極の該拡張部分が、該第二電極の該第一表面内に形成された溝の中で適合している、請求項74記載のリッドアセンブリ。
【請求項76】
半導体処理のためのリッドアセンブリであって、
内径が徐々に増大する拡張部分を含む第一電極と、
該第一電極に対向して配置された第二電極であって、該第二電極がそれを通って形成された複数のガス通路を含み、プラズマキャビティが該第一電極の該拡張部分の該内径と該第二電極の第一表面間に画成されている、前記第二電極と、
該第二電極の第二電極に対向して配置された第一貫通プレートと、
該第二電極と該第一貫通プレート間に配置された第二貫通プレートであって、
該第二電極と該第一貫通プレート各々がノッチ付き外径を含み、
該第二電極の該ノッチ付き外径が該第一貫通プレートの該ノッチ付き外径上に取り付けるように適合され、
該第二貫通プレートの少なくとも一部が該第二電極の該第二表面に取り付けるように適合されている、前記第二貫通プレートと、
を含む、前記リッドアセンブリ。
【請求項77】
該第一貫通プレートが該第一貫通プレートを加熱する加熱媒体を運搬するためのその外径内に埋め込まれた流体チャネルを含んでいる、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項78】
該拡張部分の外径の周りに配置された絶縁リングを更に含み、該絶縁リングと該第一電極の該拡張部分が該第二電極の該第一表面内に形成された溝の中で適合している、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項79】
該第一電極の該拡張部分が、RF電源に接続され、該プラズマキャビティ内の反応性ガスのプラズマを閉じ込めるように適合されている、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【請求項80】
該第一貫通プレートと第二貫通プレートの貫通が該第二電極の該ガス通路と流体で連通している、請求項76記載のリッドアセンブリ。
【図1A】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図6】
【図1B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図5G】
【図5H】
【図6】
【公開番号】特開2011−205154(P2011−205154A)
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159609(P2011−159609)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【分割の表示】特願2011−149872(P2011−149872)の分割
【原出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【分割の表示】特願2011−149872(P2011−149872)の分割
【原出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【出願人】(390040660)アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド (1,346)
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【Fターム(参考)】
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