説明

ルームライト及びルームライト制御装置

【課題】イオン発生器の動作状態を示すLEDを有効に利用する。
【解決手段】ルームライトを構成する複数の(ここでは、7個の)LED(照明LED11、動作表示LED12)は、該車両に配設され、陽イオン及び陰イオンの少なくとも一方を発生するイオン発生器13の動作状態を示すLEDである動作表示LED12を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のLEDを備え、車両の内部を照射するルームライト、及び、イオン発生器と通信可能に接続されると共に、前記複数のLEDの動作を制御するルームライト制御装置に関するものである。
【0002】
従来、陽イオン及び陰イオンを発生するイオン発生器によって、室内の浮遊菌、繊維中の臭気成分等を除去する空気清浄機が知られている。また、イオン発生器を、車両の内部の浮遊菌、臭気成分等を除去するために、配設することが提案されている。
【0003】
例えば、空気吸入口と空気吹出口とを結ぶ空気通路に配置された、空気流れ発生手段、エアフィルタ、及び、イオン発生器と、空気流れ発生手段の作動状態を表示するファン表示ランプとを有し、ファン表示ランプは、イオン発生器が陽イオンと陰イオンの両方を発生させるクリーンモードであるか或いは陰イオンのみを発生させるイオンモードであるかを、空気流れ発生手段の作動状態と共に表示する天井配置型車両用空気清浄装置が開示されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−1389号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記天井配置型車両用空気清浄装置では、該空気清浄装置の動作状態を示すLEDが天井部の下面側に配設されているが、このLEDは、その他の用途には用いられてはいないため、充分有効に利用されているとは言えない場合があった。すなわち、空気清浄装置がOFFされている場合には、空気清浄装置の動作状態を示すLEDはOFFされており、他の用途(例えば、室内の照明、防犯等)には用いられていなかった。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、イオン発生器の動作状態を示すLEDを有効に利用することの可能なルームライト及びルームライト制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載のルームライトは、複数のLED(Light Emitting Diode)を備え、車両の内部を照射するルームライトであって、前記複数のLEDが、該車両に配設され、陽イオン及び陰イオンの少なくとも一方を発生するイオン発生器の動作状態を示すLEDである動作表示LEDを含むことを特徴としている。
【0007】
請求項2に記載のルームライトは、請求項1に記載のルームライトであって、前記動作表示LEDが、該車両の天井部の下面側に配設されていることを特徴としている。
【0008】
請求項3に記載のルームライト制御装置は、請求項1又は請求項2に記載のルームライト及び前記イオン発生器と通信可能に接続されると共に、前記複数のLEDの動作を制御するルームライト制御装置であって、前記イオン発生器が動作しているか否かを判定する発生器判定手段と、前記発生器判定手段の判定結果に基づいて、前記動作表示LEDの状態を変化させる表示制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0009】
請求項4に記載のルームライト制御装置は、請求項3に記載のルームライト制御装置であって、該車両を駆動するエンジンが停止しているか否かを判定するエンジン判定手段を備え、前記表示制御手段が、前記エンジン判定手段の判定結果に基づいて、前記動作表示LEDの状態を変化させることを特徴としている。
【0010】
請求項5に記載のルームライト制御装置は、請求項4に記載のルームライト制御装置であって、前記エンジン判定手段が、該車両に搭載された蓄電池の電圧値に基づいて、エンジンが停止しているか否かを判定することを特徴としている。
【0011】
請求項6に記載のルームライト制御装置は、請求項4又は請求項5に記載のルームライト制御装置であって、前記表示制御手段が、前記動作判定手段によって、前記イオン発生器が動作していると判定された場合に、前記動作表示LEDを点灯させ、前記イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、前記エンジン判定手段によってエンジンが停止中ではないと判定された場合に、前記動作表示LEDを消灯させ、前記イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、前記エンジン判定手段によってエンジンが停止中であると判定された場合に、前記動作表示LEDを点滅させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載のルームライトによれば、複数のLEDが、該車両に配設され、陽イオン及び陰イオンの少なくとも一方を発生するイオン発生器の動作状態を示すLEDである動作表示LEDを含むため、動作表示LEDが車両の内部を照射するルームライトとしても機能するので、イオン発生器の動作状態を示すLEDを有効に利用することができる。
【0013】
請求項2に記載のルームライトによれば、イオン発生器の動作状態を示すLEDである動作表示LEDが、該車両の天井部の下面側に配設されているため、ルームライトの内、いわゆる天井灯としても機能するので、イオン発生器の動作状態を示すLEDを有効に利用することができる。
【0014】
請求項3に記載のルームライト制御装置によれば、イオン発生器が動作しているか否かが判定され、その判定結果に基づいて、動作表示LEDの状態が変化されるため、ユーザは、動作表示LEDの状態によってイオン発生器が動作しているか否かを視認することができる。
【0015】
請求項4に記載のルームライト制御装置によれば、車両を駆動するエンジンが停止しているか否かが判定され、その判定結果に基づいて、動作表示LEDの状態が変化されるため、ユーザは、動作表示LEDの状態によってエンジンが停止しているか否かを視認することができる。
【0016】
請求項5に記載のルームライト制御装置によれば、車両に搭載された蓄電池の電圧値に基づいて、エンジンが停止しているか否かが判定されるため、簡素な構成でエンジンが停止しているか否かを正確に判定することができる。
【0017】
請求項6に記載のルームライト制御装置によれば、イオン発生器が動作していると判定された場合に、動作表示LEDが点灯され、イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、エンジンが停止中ではないと判定された場合に、動作表示LEDが消灯され、イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、エンジンが停止中であると判定された場合に、動作表示LEDが点滅されるため、ユーザは、動作表示LEDの状態によってイオン発生器が動作しているか否か及びエンジンが停止しているか否かを視認することができる。
【0018】
また、イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、エンジンが停止中であると判定された場合に、動作表示LEDが点滅されるため、夜間等においても動作表示LEDの点滅が外部から視認可能となるので、動作表示LEDを盗難防止用LEDとしても機能させることができ、イオン発生器の動作状態を示すLEDを更に有効に利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に、本発明に係るルームライトの実施形態の一例について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係るルームライトが配設された天井灯ユニットの一例を示す下面図である。天井灯ユニット1は、自動車等の車両における天井部の下面側に配設され、筐体部10、照明LED11、動作表示LED12、イオン発生器13、及びファン14を備えている。また、天井灯ユニット1が配設された車両の適所には、天井灯ユニット1等の動作を制御する図略のCPU15(図2参照)が配設されている。
【0020】
筐体部10は、動車等の車両における天井部の下面側に係止され、照明LED11、動作表示LED12、イオン発生器13、及びファン14を収納するものである。照明LED(Light Emitting Diode)11(ルームライトの一部に相当する)は、天井灯ユニット1の両側にそれぞれ3個(計6個)配設された白色LEDであって、図略のCPU15(表示制御部154:図2参照)からの指示に従ってON/OFFが制御され、ルームライト(ここでは、天井灯)として機能するものである。
【0021】
動作表示LED12(ルームライトの一部に相当する)は、天井灯ユニット1の左側に配設された青色LEDであって、図略のCPU15(表示制御部154:図2参照)からの指示に従ってON/OFFが制御され、イオン発生器13の動作状態を示すと共に、ルームライト(ここでは、天井灯)としても機能するものである。
【0022】
イオン発生器13は、陽イオン及び陰イオンを発生するものであって、放電電極(不図示)を有し、交流波形(又はインパルス波形)からなる電圧が印加される。イオン発生器13は、プラズマ放電によって空気中の水分子が電離して水素イオン(H+)を生成し、溶媒和エネルギによって空気中の水分子が水素イオンとクラスタリングして正イオンH+(H2O)nを形成する。
【0023】
また、イオン発生器13は、プラズマ放電によって、空気中の酸素分子(又は水分子)を電離させて酸素イオン(O2-)を生成し、溶媒和エネルギによって、空気中の水分子が酸素イオンとクラスタリングして負イオンO2-(H2O)mを形成する。
【0024】
ここで、正負イオンによる殺菌効果について説明する。イオン発生器13によって生成され、ファン14によって車室内に送出された正負イオンは、空気中に浮遊している浮遊菌を取り囲む。そして、正負イオンは、浮遊菌の表面で以下の式(1)〜式(3)に示すように化学反応して、活性種である過酸化水素(H22)又は水酸基ラジカル(・OH)を生成する。ここで、式(1)〜式(3)において、m、m'、n、n'は任意の自然数である。このようにして、活性種の分解作用によって浮遊菌が破壊して殺菌され、効率的に空気中の浮遊菌を殺菌除去することができる。そこで、プラスイオン及びマイナスイオンによって車室内の殺菌及び消臭を行うことができるのである。
【0025】
H+(H2O)n+O2-(H2O)m
→・OH+1/2O2+(n+m)H2O・・・(1)
H+(H2O)n+H+(H2O)n’+O2−(H2O)m+O2−(H2O)m’
→2・OH+O2+(n+n’+m+m’)H2O・・・(2)
H+(H2O)n+H+(H2O)n’+O2−(H2O)m+O2−(H2O)m'
→H22+O2+(n+n’+m+m’)H2O・・・(3)
【0026】
ファン14は、天井灯ユニット1の略中央部に配設され、イオン発生器13によって生成された陽イオン及び陰イオンを車室内へ(=図の矢印の向きに)送出するものである。
【0027】
図2は、天井灯ユニット1の電気的構成の一例を示すブロック図である。天井灯ユニット1が配設された車両の適所には、CPU15、発生器スイッチ16、ドア開閉スイッチ17、及び、バッテリ18が配設されている。CPU(Central Processing Unit)15(ルームライト制御装置に相当する)は、天井灯ユニット1等の動作を制御するものであって、機能的に、発生器制御部151、発生器判定部152、エンジン判定部153、及び、表示制御部154を備えている。
【0028】
発生器スイッチ16は、例えば、押しボタンスイッチからなり、ユーザからの操作入力を受け付けて、イオン発生器13のON/OFFを切り換えるものである。ドア開閉スイッチ17は、近接スイッチ等からなり、車両のドアの開閉を検出するものである。バッテリ18(蓄電池に相当する)は、車両内に配設された天井灯ユニット1、CPU15等に電力を供給するものである。
【0029】
ここでは、CPU15が、図略のROM(Read Only Memory)等に予め格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、発生器制御部151、発生器判定部152、エンジン判定部153、表示制御部154等の機能部として機能するものである。
【0030】
また、図略のROM等に格納された制御プログラム等の各種データの内、装着脱可能な記録媒体に格納され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、半導体メモリ等である。
【0031】
発生器制御部151は、発生器スイッチ16からの入力に基づいて、イオン発生器13及びファン14の動作(=ON/OFF)を制御するものである。ここでは、発生器制御部151は、発生器スイッチ16がONであって、且つ、エンジン判定部153によってエンジンが停止中ではない(=エンジンが稼動中である)と判定された場合に、イオン発生器13及びファン14をONするものである。また、発生器制御部151は、発生器スイッチ16がOFFであるか、エンジン判定部153によってエンジンが停止していると判定されるか、又は、イオン発生器13及びファン14をONした時点から予め設定された所定期間(例えば、3時間)が経過した場合に、イオン発生器13及びファン14をOFFするものである。
【0032】
発生器判定部152(発生器判定手段に相当する)は、イオン発生器13が動作しているか否か(=ONであるか否か)を判定するものである。
【0033】
エンジン判定部153(エンジン判定手段に相当する)は、車両を駆動するエンジンが停止しているか否かを判定するものである。具体的には、エンジン判定部153は、車両に搭載されたバッテリ18の電圧値に基づいて、エンジンが停止しているか否かを判定するものである。
【0034】
例えば、エンジン判定部153は、バッテリ18の電圧値が予め設定された所定の閾値(例えば、13V)以下である場合にエンジンが停止していると判定するものである。すなわち、エンジンが停止している場合には、バッテリ18の電圧値は、例えば、12.5Vであり、エンジンが稼動している場合には、バッテリ18の電圧値は、例えば、13,3V以上に上昇するため、バッテリ18の電圧値が予め設定された所定の閾値(ここでは、13V)以下である場合にエンジンが停止していると判定することができるのである。
【0035】
表示制御部154(表示制御手段に相当する)は、発生器判定部152の判定結果(=イオン発生器13が動作しているか否か)、及び、エンジン判定部153の判定結果(=エンジンが停止しているか否か)に基づいて、動作表示LED12の状態を変化させるものである。また、表示制御部154は、ドア開閉スイッチ17からの信号に基づいて、照明LED11をON/OFFを制御するものである。
【0036】
具体的には、表示制御部154は、発生器判定部152によってイオン発生器13が動作している(=ONである)と判定された場合に、動作表示LED12を点灯させ、発生器判定部152によってイオン発生器13が動作していない(=OFFである)と判定され、且つ、エンジン判定部153によってエンジンが停止中ではない(=稼動中である)と判定された場合に、動作表示LED12を消灯させ、発生器判定部152によってイオン発生器13が動作していない(=OFFである)と判定され、且つ、エンジン判定部153によってエンジンが停止中であると判定された場合に、動作表示LED12を予め設定された所定期間(例えば、0.5秒)毎に点滅させるものである。
【0037】
また、表示制御部154は、ドア開閉スイッチ17からドアが開いているとの信号を受け付けた場合には、照明LED11をONし、ドア開閉スイッチ17からドアが閉じているとの信号を受け付けた場合には、照明LED11をOFFするものである。
【0038】
図3は、動作表示LED12及びイオン発生器13の状態遷移図である。初期状態ST0において、動作表示LED12及びイオン発生器13は共にOFF状態にある。そして、発生器スイッチ16がONされた場合に、発生器制御部151によってイオン発生器13がON状態となり、表示制御部154によって、動作表示LED12が点灯(ON)され、状態ST1(=イオン発生器13及び動作表示LED12が共にON状態)に以降する。
【0039】
状態ST1において、発生器スイッチ16がOFFされた場合に、発生器制御部151によって、イオン発生器13がOFF状態とされ、表示制御部154によって、動作表示LED12が消灯(OFF)されて、初期状態ST0に戻される。
【0040】
一方、状態ST1において、エンジン判定部153によってエンジンが停止していると判定されるか、又は、イオン発生器13をONした時点から3時間が経過した場合に、発生器制御部151によって、イオン発生器13がOFF状態とされ、表示制御部154によって、動作表示LED12が点滅状態とされて、状態ST2に移行される。
【0041】
状態ST2において、エンジン判定部153によってエンジンが稼動していると判定された場合には、発生器制御部151によって、イオン発生器13がON状態とされ、表示制御部154によって、動作表示LED12がON状態とされて、状態ST1に戻される。一方、状態ST2において、発生器スイッチ16がOFFされた場合には、表示制御部154によって、動作表示LED12が消灯(OFF)されて、初期状態ST0に戻される。
【0042】
図5は、天井灯ユニット1(主にCPU15)の動作の一例を示すフローチャートである。まず、発生器制御部151によって、発生器スイッチ16がONであるか否かの判定が行われる(S101)。発生器スイッチ16がONではない(=OFFである)と判定された場合(S101でNO)には、処理が待機状態とされる。発生器スイッチ16がONであると判定された場合(S101でYES)には、発生器制御部151によってイオン発生器13がONされる(S103)。そして、発生器判定部152によって、イオン発生器13がONであると判定されて、表示制御部154によって、動作表示LED12が点灯される(S105)。
【0043】
次に、エンジン判定部153によって、エンジンが停止しているか否かの判定が行われる(S107)。エンジンが停止していると判定された場合(S107でYES)には、処理がステップS117に進められる。エンジンが停止していない(=稼動している)と判定された場合(S107でNO)には、発生器制御部151によって、発生器スイッチ16がOFFであるか否かの判定が行われる(S109)。発生器スイッチ16がOFFではない(=ONである)と判定された場合(S109でNO)には、処理がステップS115に進められる。発生器スイッチ16がOFFであると判定された場合(S109でYES)には、発生器制御部151によって、イオン発生器13がOFFされる(S111)。そして、発生器判定部152によって、イオン発生器13がOFFであると判定され、表示制御部154によって、動作表示LED12が消灯されて(S113)、処理が終了される。
【0044】
ステップS109でNOの場合には、発生器制御部151によって、所定期間(ここでは、3時間)が経過したか否かの判定が行われる(S115)。所定期間が経過していないと判定された場合(S115でNO)には、処理がステップS107に戻され、ステップS107以降の処理が繰り返し実行される。所定期間が経過したと判定された場合(S115でYES)、又は、ステップS107でYESの場合には、発生器制御部151によって、イオン発生器13がOFFされる(S117)。そして、発生器判定部152によって、イオン発生器13がOFFであると判定されて、表示制御部154によって、動作表示LED12が点滅され(S119)、処理が終了される。
【0045】
このようにして、複数の(ここでは、7個の)LED(照明LED11、動作表示LED12)が、該車両に配設され、陽イオン及び陰イオンを発生するイオン発生器13の動作状態を示すLEDである動作表示LED12を含むため、動作表示LED12が車両の内部を照射するルームライトとしても機能するので、イオン発生器13の動作状態を示すLED(=動作表示LED12)を有効に利用することができる。
【0046】
また、イオン発生器13の動作状態を示すLEDである動作表示LED12が、該車両の天井部の下面側に配設されているため、ルームライトの内、いわゆる天井灯としても機能するので、イオン発生器の動作状態を示すLED(=動作表示LED12)を有効に利用することができる。
【0047】
更に、イオン発生器13の動作状態を示すLEDである動作表示LED12を含む複数の(ここでは、7個の)LED(照明LED11、動作表示LED12)が、イオン発生器13及びイオン発生器13によって生成されたイオンを車両の内部に放出するファン14に隣接して配設されているため、車両の天井部にルームライト、イオン発生器13及びファン14を配設することができる。
【0048】
加えて、イオン発生器13が動作しているか否かが判定され、その判定結果に基づいて、動作表示LED12の状態が変化されるため、ユーザは、動作表示LED12の状態によってイオン発生器13が動作しているか否かを視認することができる。
【0049】
また、車両を駆動するエンジンが停止しているか否かが判定され、その判定結果に基づいて、動作表示LED12の状態が変化されるため、ユーザは、動作表示LED12の状態によってエンジンが停止しているか否かを視認することができる。
【0050】
更に、車両に搭載されたバッテリ18の電圧値に基づいて、エンジンが停止しているか否かが判定されるため、簡素な構成でエンジンが停止しているか否かを正確に判定することができる。
【0051】
加えて、イオン発生器13が動作していると判定された場合に、動作表示LED12が点灯され、イオン発生器13が動作していないと判定され、且つ、エンジンが停止中ではないと判定された場合に、動作表示LED12が消灯され、イオン発生器13が動作していないと判定され、且つ、エンジンが停止中であると判定された場合に、動作表示LED12が点滅されるため、ユーザは、動作表示LED12の状態によってイオン発生器13が動作しているか否か及びエンジンが停止しているか否かを視認することができる。
【0052】
また、イオン発生器13が動作していないと判定され、且つ、エンジンが停止中であると判定された場合に、動作表示LED12が点滅されるため、夜間等においても動作表示LED12の点滅が外部から視認可能となるので、動作表示LED12を盗難防止用LEDとしても機能させることができ、イオン発生器13の動作状態を示すLED(=動作表示LED12)を更に有効に利用することができる。
【0053】
なお、本発明は、以下の形態にも適用可能である。
(A)本実施形態では、ルームライト(照明LED11、動作表示LED12)が天井灯である場合について説明したが、ルームライト(照明LED11、動作表示LED12)が他の箇所(例えば、助手席のサンバイザ位置、後部座席のドア側面位置等)に配設されている形態でもよい。
【0054】
(B)本実施形態では、ルームライト(照明LED11、動作表示LED12)が、イオン発生器13及びファン14に隣接して配設されている場合について説明したが、ルームライト(照明LED11、動作表示LED12)が、イオン発生器13及びファン14の少なくとも一方と離間して配設されている形態でもよい。例えば、ルームライト(照明LED11、動作表示LED12)が、天井部の下面側に配設され、イオン発生器13及びファン14がトランク内に配設されている形態でもよい。
【0055】
(C)本実施形態では、動作表示LED12が、青色LEDである場合について説明したが、動作表示LED12が、照明LED11と同色の白色LEDである形態でもよいし、その他の色(例えば、赤、緑等)の光を発するLEDである形態でもよい。
【0056】
また、動作表示LED12は、白色LEDの中でも、色温度が低い白色(すなわち電球色)のLEDである形態でもよい。また、照明LED11は、1のLEDにR(赤)、G(緑)、B(青)の素子を内蔵したLEDを用いる形態でもよい。この場合には、フルカラー照明として、照明色を自在に変更することができる。
【0057】
(D)本実施形態では、CPU15が、発生器制御部151、発生器判定部152、エンジン判定部153、表示制御部154等の機能部として機能する場合について説明したが、発生器制御部151、発生器判定部152、エンジン判定部153、及び、表示制御部154の内、少なくとも1の機能部が回路等のハードウェアによって実現されている形態でもよい。
【0058】
(E)本実施形態では、イオン発生器13が動作していない(=OFFである)と判定され、且つ、エンジンが停止中であると判定された場合に、表示制御部154が、動作表示LED12を予め設定された所定期間(例えば、0.5秒)毎に点滅させる場合について説明したが、表示制御部154が、動作表示LED12を不定周期で(周期を変化させて)点滅させる形態でもよい。この場合には、動作表示LED12の外部からの視認性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】は、本発明に係るルームライトが配設された天井灯ユニットの一例を示す下面図である。
【図2】は、天井灯ユニットの電気的構成の一例を示すブロック図である。
【図3】は、動作表示LED及びイオン発生器の状態遷移図である。
【図4】は、天井灯ユニット(主にCPU)の動作の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0060】
1 天井灯ユニット
11 照明LED(ルームライトの一部)
12 動作表示LED(ルームライトの一部)
13 イオン発生器
14 ファン
15 CPU(ルームライト制御装置)
151 発生器制御部
152 発生器判定部(発生器判定手段)
153 エンジン判定部(エンジン判定手段)
154 表示制御部(表示制御手段)
16 発生器スイッチ
17 ドア開閉スイッチ
18 バッテリ(蓄電池)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のLED(Light Emitting Diode)を備え、車両の内部を照射するルームライトであって、
前記複数のLEDは、該車両に配設され、陽イオン及び陰イオンの少なくとも一方を発生するイオン発生器の動作状態を示すLEDである動作表示LEDを含むことを特徴とするルームライト。
【請求項2】
前記動作表示LEDは、該車両の天井部の下面側に配設されていることを特徴とする請求項1に記載のルームライト。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のルームライト及び前記イオン発生器と通信可能に接続されると共に、前記複数のLEDの動作を制御するルームライト制御装置であって、
前記イオン発生器が動作しているか否かを判定する発生器判定手段と、
前記発生器判定手段の判定結果に基づいて、前記動作表示LEDの状態を変化させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とするルームライト制御装置。
【請求項4】
該車両を駆動するエンジンが停止しているか否かを判定するエンジン判定手段を備え、
前記表示制御手段は、前記エンジン判定手段の判定結果に基づいて、前記動作表示LEDの状態を変化させることを特徴とする請求項3に記載のルームライト制御装置。
【請求項5】
前記エンジン判定手段は、該車両に搭載された蓄電池の電圧値に基づいて、エンジンが停止しているか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載のルームライト制御装置。
【請求項6】
前記表示制御手段は、
前記発生器判定手段によって前記イオン発生器が動作していると判定された場合に、前記動作表示LEDを点灯させ、
前記発生器判定手段によって前記イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、前記エンジン判定手段によってエンジンが停止中ではないと判定された場合に、前記動作表示LEDを消灯させ、
前記発生器判定手段によって前記イオン発生器が動作していないと判定され、且つ、前記エンジン判定手段によってエンジンが停止中であると判定された場合に、前記動作表示LEDを点滅させることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のルームライト制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−46059(P2009−46059A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−215364(P2007−215364)
【出願日】平成19年8月22日(2007.8.22)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】