説明

レドックス対、組成物、およびそれらの用途

式(I)および(III)の化合物から選択される第一の化合物ならびに式(II)および(IV)の化合物から選択される第二の化合物を含む組成物が提供される。
【化1】


〜R、A、M、およびZには、各種の化学的構成物を使用することができる。この組成物は、レドックス対として特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、電気化学の分野における改良に関する。さらに詳しくは、本明細書は、レドックス対として使用することが可能な組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
太陽は、自由に使用できる、無限の再生可能エネルギー源である。それは、p−nヘテロ接合型太陽電池(たとえばケイ素系のデバイス)、電気化学的光電池(EPC)または色素増感太陽電池(DSSC)を使用することによって、直接電気に変換させることができる。EPCは、半導体(p型またはn型)と1対のレドックス対を含む電解質との間の接合をベースとする系であって、補助電極によってそのデバイスが完成される。半導体/電解質の接点において発生する内部拡散電位のために、光で発生した電子と正孔とが分離され、それぞれレドックス対の還元された化学種および酸化された化学種を用いた電極における酸化反応および還元反応が進むように使用される。その一方で、DSSCは、導電性ガラス基材の上に析出された、色素を化学吸着されたナノ結晶性TiO粒子と、I/Iレドックス対を含む非水系電解質との間の接点をベースとする系であって、白金コーティングされた導電性ガラス電極によってそのデバイスが完成される。そのような系においては、(色素分子による)光の吸収と、(半導体の伝導帯における電荷コレクターへの)電荷キャリア輸送プロセスとが分離されている。I化学種の均質酸化が、光励起された色素分子を再生させるのに役立っている一方で、I化学種の不均質還元が、白金コーティングされた電極で起きる。
【0003】
EPCおよびDSSCについては、広汎な従来技術が存在する。しかしながら、依然として解決するべき一つの大きな問題は、電気化学的に安定で、非腐食性で、高度に可逆性があり、高い電気陽性(n型半導体に関連して)または電気陰性(p型半導体に関連して)の電位を有し、そして高い電解質イオン伝導率を可能とする濃度で使用したときに無色(実質的に光学的に透明)であるような、レドックス対を見出すことである。
【0004】
/Iは、DSSCに関して最も積極的に検討されたレドックス対である。カチオンは、アルカリ金属または四級アンモニウム基を含む有機カチオン、たとえばジアルキルイミダゾリウムであってよい(パパゲオルジュウ(Papageorgiou)ら、ジャーナル・オブ・ジ・エレクトロケミカル・ソサイエティ(J.Electrochem.Soc.)、143、3099(1996)、スタタトス(Stathatos)ら、ケミストリー・オブ・マテリアルズ(Chem.Mater.)、15、1825(2003))。この系における主な限界としては、以下のことが挙げられる:(i)かなり良好なイオン伝導率を与える濃度範囲で使用したときに、太陽スペクトルの可視光のかなりの部分をそれが吸収するという事実(それによって、エネルギー変換効率が低下する);(ii)その酸化還元電位が低いこと(それが、デバイスの光電圧を制限する);(iii)それがたとえば銀、銅などの金属に対して反応性を有すること(それによって、集電体としてそれらの金属を使用することが困難となる);および(iv)通常の有機溶媒を採用した場合には、その電解質の揮発性が高いこと(それが、そのデバイスの不可逆的な不安定性の原因となる)。
【0005】
ヌスバウマー(Nusbaumer)らは、それに代わる、さらに高価なコバルト錯体をベースとするDSSCのためのレドックス対について検討した(ケミストリー・ア・ヨーロピアン・ジャーナル(Chem.Eur.J.)、9、3756(2003))。それらの系は、I/Iレドックス対よりも着色が少なく、より高い陽電位を有してはいるものの、その酸化された化学種(CoIII)が、TiO粒子のための基材として機能している導電性ガラスのところで減少する可能性があり、その場合、エネルギー変換効率が低下する。さらに、還元された化学種(CoII)による色素分子の再生(デバイスの運転には絶対的に必要である)が、酸化された化学種(CoIII)と増感剤との会合のために、一段と困難になる可能性がある。CoIII/CoII系のさらに別な重大な難点は、分子サイズがより大きいことで、そのために、高照射強度(100mW/cm)下での光電流に限度が生じる。
【0006】
EPCにおいては、水中に溶解させた各種のレドックス対、たとえばFe(CN)4−/Fe(CN)3−、I/I、Fe2+/Fe3+、S2−/S2−、Se2−/Se2−、およびV2+/V3+が検討されたが、良好なエネルギー変換効率を示すデバイスは一般的に、それらの半導体電極の光腐食のために、継続的な白色光照射のもとでは、不安定であった。非水系電解質媒体(液体、ゲル、またはポリマー)を使用すれば、光腐食のプロセスは回避することが可能であるが、そのような場合には、レドックス対の数が非常に限定される。たとえば、I/I(スコットハイム(Skotheim)およびインガナス(Inganas)、ジャーナル・オブ・ジ・エレクトロケミカル・ソサイエティ(J.Electrochem.Soc.)、132、2116(1985))およびS2−/S2−(ヴィヨ(Vijh)およびマルサン(Marsan)、ブリテン・オブ・エレクトロケミストリー(Bull.Electrochem.)、5、456(1989))レドックス対が、それぞれポリエチレンオキシド(PEO)および変性PEOの中に溶解されて、EPCが検討された。上述のようなI/I対において起きる着色および電位の問題に加えて、そのデバイスの安定性も実証されなかった。S2−/S2−レドックス対に関しては、同じ問題は観察されたが、ただしこの場合には、白色光照射下での安定性が報告されていない。
【0007】
セシウムチオレート(CsT)/ジスルフィド(T)レドックス対(ここでTは5−メルカプト−1−メチルテトラアゾレートイオンを、Tはそれに対応するジスルフィドを表す)を、変性PEOの中に溶解させて、EPCの検討がなされた(フィリアス(Philias)およびマルサン(Marsan)、エレクトロキミカ・アクタ(Electrochim.Acta)、44、2915(1999))。その陽電位がS2−/S2−レドックス対の場合よりも高く、それがポリマーを含む有機媒体の中でよりよく分離し(より高い導電性電解質を与える)、そしてそれが遙かに低い着色性を有していることが、そのデバイスのエネルギー変換効率を顕著に増大させる結果を与えている。そのような改良があるにもかかわらず、そのT/Tレドックス対は、電気化学的な可逆性が全くなく、80%のDMF/DMSO(60/40)中に溶解させ、20%のポリ(フッ化ビニリデン)、PVdFの中に組み入れた50mMのTおよび5mMのTを含むより導電性の高いゲル電解質中にいれたときでさえも、陽極ピーク電位(Epa)と陰極ピーク電位(Epc)との間の差(ΔEで表す)が、白金電極で1.70V(掃引速度100mV/s)である。さらに、有機媒体の中へのその溶解性は、極めて良好という訳ではない。
【0008】
したがって、EPCおよびDSSCのためのレドックス対に関する従来技術をベースとしていては、デバイスのエネルギー変換効率を最大化させ得るようなレドックス対は存在しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そのため、従来技術のレドックス対よりは改良された性質を有する新規なレドックス対が強く望まれている。さらに、従来技術の欠点を回避できるようなレドックス対もまた強く望まれている。
【0010】
したがって、上述の欠点を克服するようなレドックス対を提供することが目的である。
【0011】
良好な溶解性を有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0012】
良好な導電性を与えうる濃度条件下において、実質的に無色であるか、または実質的に光学的に透明であるレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0013】
低い蒸気圧を有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0014】
高い熱安定性を有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0015】
たとえば、n型半導体を使用するDSSCまたはEPCの用途において高い電気陽性を有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0016】
たとえば、p型半導体を使用するEPCの用途において高い電気陰性を有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0017】
デバイスにおいて使用したときに、他の構成成分を腐食しないレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0018】
小さいΔEを有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【0019】
高度の可逆性を有するレドックス対を提供することが、また別な目的である。
【課題を解決するための手段】
【0020】
一つの態様においては、式(I)および(III)の化合物から選択される第一の化合物、ならびに式(II)および(IV)の化合物から選択される第二の化合物を含む組成物が提供される:
【化1】

【0021】
[式中、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリルから選択されるか、あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であり、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリル、F、Cl、Br、I、CF、CN、SOH、C2n+1、HC2n+1−、CFO−、C2n+1O−、HC2n+1O−、CFS−、C2n+1S−、HC2n+1S−、ClC2n+1−、ClC2n+1O−、ClC2n+1S−、BrC2n+1−、BrC2n+1O−、BrC2n+1S−、IC2n+1−、IC2n+1O−、IC2n+1S−、CH=CHC2n+1−、CH=CHC2n+1O−、CH=CHC2n+1S−、ROC2n+1−、ROC2n+1O−、ROC2n+1S−、CFCH−、CFCHO−、(CFCH−、(CFCHO−、CHF−、CHFO−、CHFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CCl−、CClO−、C−、CF−、CO−、CFO−、3,5−(CF−、CCl−、CClO−、FSOCF−、ClSO(CF−、SO(CF−、CO(CF−、FSO(−)SO(CF−、CFSO(−)SO(CF−、C2n+1SO(−)SO(CF−、RSO(−)SO(CF−、FSO(CF−、ClSO(CF−、C2n+1SO(−)(CF−、およびRSO(−)(CF−から選択されるか、
あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であるか、または存在せず、
が、(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNであり;
Mが、H、有機カチオンまたは無機カチオンであり;
Aが、C〜C12ヘテロアリール、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、またはC〜C30アルキルアリールであるが、
ここでそれらの、アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、場合によっては、−O−、=N−、−S−、=P−、=(P=O)−、−SO−、−SO−の形態のヘテロ原子を含み;
ここでそれらの、アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、非置換であるか、またはR、R、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SOH、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されており;
nが、1〜48の値を有する整数であり;
mが、2〜12の値を有する整数であり;そして
pが、1〜48の値を有する整数である]
【0022】
レドックス対としてそのような組成物が極めて有用であることが見出された。
【0023】
また別な態様においては、式(1)または式(2)に示されるレドックス対が提供される:
【化2】

【0024】
[式中、R、R、R、R、X、MおよびAは先に定義されたものである]
【0025】
先に示したレドックス対は、比較的小さなΔEを有することができるので、極めて良好なレベルの可逆性を有することが可能であることが見出された。さらに、それらのレドックス対が高い熱安定性と、各種の溶媒中への良好な溶解性を有していることも見出された。それらのレドックス対が、良好な導電性を与えうる濃度条件下において、実質的に無色(または実質的に光学的に透明)であることも見出された。そのような特性があるために、それらは、太陽電池または光電池のような各種の用途において特に興味あるものとなっている。太陽電池または光電池のようなデバイスで使用するときに、それらのレドックス対が他の構成要素を腐食する傾向がないこともまた見出された。
【0026】
本明細書で使用するとき「レドックス対」という表現は、被酸化要素と被還元要素とを含む対を指している。
【0027】
本明細書で使用するとき「アリール」という用語は、単環状または多環状の芳香族環を指している。一つの例を挙げれば、アリール基を、フェニルまたはナフチルとすることができる。
【0028】
本明細書で使用するとき「ヘテロアリール」という用語は、N、O、およびSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を有する、芳香族の環状または縮合多環状の環構造を指している。例としては、フリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、イソインドリル、トリアゾリル、ピロリル、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、カルバゾリル、ベンズオキサゾリル、ピリミジニル、ベンズイミダゾリル、キノキサリニル、ベンゾチアゾリル、ナフチリジニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、プリニル、キナゾリニルなどのようなヘテロアリール基が挙げられる。
【0029】
「ヘテロサイクリル」という用語には、少なくとも1個のヘテロ原子(たとえば窒素、酸素または硫黄)を有する少なくとも1個の環を含む、非芳香族環または環構造が含まれる。たとえば、そのような用語には、上述のヘテロアリール基の完全に飽和されるか、部分的に不飽和の誘導体がすべて含まれる。ヘテロシクリック基の例としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニル、ピペラジニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、およびイミダゾリジニルが挙げられる。
【0030】
先に示した組成物およびレドックス対において、Aは、次式のものであってよい;
【化3】

【0031】
[式中、Zは、次のものから選択され、
【化4】

およびRは、先に定義されたものである]
【0032】
Aは、チアジアゾール、ピリジン、およびフェニレンから選択することもできる。それらのチアジアゾール、ピリジン、およびフェニレンは、非置換であっても、あるいは、以下のものから選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい:F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−。
【0033】
Aは以下のものから選択することも可能である;
【化5】

【0034】
組成物およびレドックス対において、Xは、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、(CN)、PF、BF、またはClOであってよい。たとえば、Xが(CFSOである。
【0035】
Mは、正に荷電したC〜C12ヘテロアリールまたはC〜C12ヘテロサイクリルから選択することができるが、ここで前記ヘテロアリールまたは前記ヘテロサイクリルは非置換であっても、あるいは以下のものから選択される1〜3個の置換基を用いて置換されていてもよい:F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−。
【0036】
Mが、無機カチオン、たとえばLi、K、Na、およびCsであってもよい。Mが、次式の有機カチオンであってもよい;
【化6】

【0037】
[式中、
、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表し;
、R10、R11、およびR12は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表し;そして、
13、R14、およびR15は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表すが、
ここでそれらの、アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されている]
【0038】
Mは、N−置換イミダゾリウムから選択することも可能である。それらの置換基は、それぞれ独立して、C〜C12アルキル、または、直鎖状(たとえば、1,3−メチルエチルイミダゾリウム)もしくは分岐状のC〜Cアルキル、または、そのアルキル基のそれぞれが、独立して直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキルであるテトラアルキルアンモニウム(たとえば、テトラブチルアンモニウム)である。
【0039】
それらの組成物には以下のものから選択される溶媒がさらに含まれていてもよい:ニトリル(たとえば、CHCN)、CHCl、アルコール(たとえば、エタノール、イソプロパノール)、DMSO、アミド(たとえば、DMF)、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、直鎖状カーボネート(たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート)、環状エステル(たとえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート)、尿素(テトラメチル尿素)、イオン性液体たとえば、安定なアニオンたとえば(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNと会合した、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルスルホニウム、および四級アミン(たとえば、C〜C20テトラアルキルアンモニウム)および四級ホスホニウム(たとえば、C〜C20テトラアルキルホスホニウムもしくはC〜C12テトラアリールホスホニウム)の塩、ならびにそれらの混合物。たとえば、溶媒が、ニトリル(たとえば、CHCN)、アミド(たとえば、DMF)、直鎖状カーボネート(たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート)、環状エステル(たとえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート)、イオン性液体たとえば、安定なアニオンたとえば(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNと会合した、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルスルホニウム、および四級アミン(たとえば、C〜C20テトラアルキルアンモニウム)および四級ホスホニウム(たとえば、C〜C20テトラアルキルホスホニウムもしくはC〜C12テトラアリールホスホニウム)の塩、ならびにそれらの混合物である。
【0040】
それらの組成物において、その第一の化合物を、たとえば、組成物中にモル比約0.1〜約99.9%で存在させ、その第二の化合物をモル比約99.9〜約0.1%で存在させることができる。また別な例においては、その第一の化合物を組成物中にモル比約5.0〜約95.0%で存在させ、その第二の化合物をモル比約95.0〜約5.0%で存在させることができる。
【0041】
それらの組成物は、無色および/または透明な溶液の形で存在させることができる。それらの組成物は実質的に光学的に透明とすることも可能である。
【0042】
それらの組成物には、式(I)の化合物と式(II)の化合物とが含まれていてもよいし、あるいは、それらに、式(III)の化合物と式(IV)の化合物とが含まれていてもよい。
【0043】
また別な態様においては、アノード、カソード、および本明細書において先に定義された組成物を含む光電池が提供される。
【0044】
また別な態様においては、アノード、カソード、本明細書において定義された組成物、ならびに、溶媒、ポリマー、溶融塩、イオン性液体、ゲル、またはそれらの各種組合せを含む、光電池が提供される。
【0045】
また別な態様においては、アノード、カソード、および本明細書において定義されたレドックス対を含む光電池が提供される。
【0046】
また別な態様においては、アノード、カソード、本明細書において定義されたレドックス対、ならびに、溶媒、ポリマー、溶融塩、イオン性液体、ゲル、またはそれらの各種組合せを含む、光電池が提供される。
【0047】
本明細書のレドックス対は、太陽電池、燃料電池、バッテリー、センサー、またはディスプレーにおいて使用することができる。
【0048】
さらなる特徴と利点は、添付された図面において例示し、説明される具体的な実施態様の記述からも、容易に明らかになるであろう。
【実施例】
【0049】
以下に例を提供するが、これらは、本発明を限定するものではない。
【0050】
本明細書の組成物およびレドックス対は、たとえば、以下の一般的手順で合成することができる。
【0051】
[化合物3(1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオン)の合成]
【化7】

【0052】
100mLの二口フラスコの中に、30mLのテトラヒドロフラン(THF)、1.6mL(11.2mmol;1当量)の化合物1を導入した。次いで、2g(11.1mmol;1当量)の化合物2を添加した。得られた溶液を12時間撹拌した。その反応はグローブボックスの中で実施した。ロータリーエバポレーターを用いてその反応混合物を濃縮すると、オレンジ色のペースト状物が得られる。次いで、約30mLのEtOをそれに加えた。すると化合物3が沈殿したが、不純物をEtOの中に溶解させた。濾紙を用いて濾過し、それにより化合物3を回収した。ロータリーエバポレーターを用いて、化合物3を濃縮した。再度、オレンジ色のペースト状物が得られたので、約30mLのEtOをその混合物に添加した。化合物3が沈殿した。EtOを加えても沈殿が生じなくなるまで、この操作を繰り返した。
【0053】
[化合物5(1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオンジスルフィド)の合成]
【化8】

【0054】
125mLの反応フラスコの中に、1g(6.32mmol;1当量)の化合物3を、30mLの水と共に導入した。次いで0.2mLのBr(0.50g:3.16mmol;1/2当量)を滴下により加えた。過剰量のBrを添加することも可能である。室温で1時間その溶液を撹拌した。20mLの水を加えた別の50mLの二口フラスコの中で、1.81g(6.32mmol:1当量)のリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(LiTFSI)を溶解させた。次いでその混合物を、前のものに添加した。黄色がかった油状物(5)が形成された。50mLのEtOを用いて、化合物5を抽出した。その有機層を分離し、無水MgSOを用いて乾燥させた。次いでロータリーエバポレーターを用いて、その有機層を濃縮した。黄色がかった油状物5が得られた。
【0055】
[化合物6(5−メチル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールのカリウム塩)の合成]
【化9】

【0056】
アルドリッチ(ALDRICH)(商標)から市販されている5−メチル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール(1当量)を、炭酸カリウムKCO(0.5当量)を用いてメタノール中(濃度:0.5M)で中和させた。得られた溶液を超音波浴の中で撹拌させて、KCOの完全な溶液を得た(約2時間30分)。次いでその混合物を、ホワットマン(Whatman)40番(「無灰」)濾紙を取り付けたブフナーロートを用いて濾過した。ロータリーエバポレーターを用いてその濾液を濃縮すると、淡黄色の固形物が得られたので、それをデシケーターの中、高真空下で12時間かけて乾燥させた。最終的に、その淡黄色の固形物6を、CHClで洗浄し、真空下で乾燥させた(収率約70%)。化合物6(CKN)の分子量は170.29g/molである。
【0057】
[化合物7(5−メチル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールのテトラブチルアンモニウム(TBA)塩)の合成]
【化10】

【0058】
第一の反応フラスコの中に、アセトンおよび化合物6(1当量)を導入した(濃度:1M)。第二の反応フラスコの中に、アセトンおよびアルファ・アエサル(ALFA AESAR)(商標)製の市販の過塩素酸テトラブチルアンモニウムを導入した(濃度:1M)。それぞれのフラスコの中の化合物を完全に溶解させてから、過塩素酸テトラブチルアンモニウムの溶液を7の溶液に添加した。得られた混合物を超音波浴の中で1時間撹拌すると、白色の固形物(KClO)の沈殿が始まった。次いで、その混合物を一夜フリーザーの中へ入れておいて、KClOを完全に結晶化させた。その反応媒体を、ホワットマン(Whatman)40番(無灰)濾紙を取り付けたブフナーロートを用いて濾過してから、ロータリーエバポレーターを用いてその濾液を濃縮すると、淡黄色の固形物7が得られたので、次いでデシケーターの中、高真空下で12時間かけて乾燥させた。収率は定量的であった。化合物7、C1939の分子量は、373.66g/molである。
【0059】
[化合物8の合成]
【化11】

【0060】
20mLのHOを入れた50mLのフラスコの中に、化合物6(200mg;0.89mmol、1当量)を仕込んだ。完全に溶解させてから、I(50.3mg;0.44mmol;0.5当量)をその溶液に添加した。直ちに、白色の懸濁液が得られた。その溶液を撹拌して、Iを完全に溶解させ、次いでその白色の固形物を、ホワットマン(Whatman)濾紙(40番;無灰)を取り付けたブフナーロートを用いて真空下に濾過した。HO(100mL)を用いてその固形物を洗浄し、真空下で24時間乾燥させると、97.34mg(収率30%)の生成物8が得られた。
【0061】
[化合物9(2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールのカリウム塩)の合成]
【化12】

【0062】
メタノール中炭酸カリウムKCO(0.5当量)(濃度:0.5M)を用いて、2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール(1.18g、10mM、1当量)を中和させた。得られた溶液を超音波浴の中で撹拌させて、KCOの完全な溶液を得た(約2時間30分)。次いでその混合物を、ホワットマン(Whatman)40番(「無灰」)濾紙を取り付けたブフナーロートを用いて濾過した。ロータリーエバポレーターを用いてその濾液を濃縮すると、淡黄色の固形物が得られたので、それを60℃で12時間かけて乾燥させた。最終的に、50mLのCHClを用いて淡黄色の固形物6を洗浄し、真空下60℃で一夜乾燥させた(収率約80%)。
【0063】
[化合物10の合成]
【化13】

【0064】
20mLの蒸留HOを入れた50mLのフラスコの中に、化合物9(500mg;0.32mmol、1当量)を仕込んだ。完全に溶解させてから、I(56.3mg;0.44mmol;0.5当量)をその溶液に添加した。直ちに、白色の懸濁液が得られた。その溶液を撹拌して、Iを完全に溶解させ、次いでその白色の沈殿物を、ホワットマン(Whatman)濾紙(40番;無灰)を取り付けたブフナーロートを用いて真空下に濾過した。HO(100mL)を用いてその固形物を洗浄し、真空下60℃で24時間かけて乾燥させると、29.9mg(収率40%)の生成物10が得られた。
【0065】
[化合物11(4−メチル−5−トリフルオロメチル−4H−1,2,4−トリアゾリン−3(2H)−チオン・カリウム塩)の合成]
【化14】

【0066】
4−メチル−5−トリフルオロメチル−4H−1,2,4−トリアゾリン−3(2H)−チオン(1.82g、10mM、1当量)を、メタノール中炭酸カリウムKCO(0.5当量)(濃度:0.5M)を用いて中和した。得られた溶液を超音波浴の中で撹拌させて、KCOの完全な溶液を得た(約2時間30分)。次いでその混合物を、ホワットマン(Whatman)40番(「無灰」)濾紙を取り付けたブフナーロートを用いて濾過した。ロータリーエバポレーターを用いてその濾液を濃縮すると、白色の固形物が得られたので、それを真空下60℃で12時間かけて乾燥させた。100mLのCHClを用いてその白色の固形物11を洗浄し、真空下で乾燥させた(収率約75%)。化合物11(CKNS)の分子量は220.96g/molである。
【0067】
[化合物12の合成]
【化15】

【0068】
20mLの蒸留HOを入れた50mLのフラスコの中に、化合物11(500mg;0.23mmol、1当量)を仕込んだ。完全に溶解させてから、I(14.1mg;0.12mmol;0.5当量)をその溶液に添加した。直ちに、白色の懸濁液が得られた。その溶液を撹拌して、Iを完全に溶解させ、次いでその白色の沈殿物を、ホワットマン(Whatman)濾紙(40番;無灰)を取り付けたブフナーロートを用いて真空下に濾過した。HO(100mL)を用いてその固形物を洗浄し、真空下60℃で24時間かけて乾燥させると、25.1mg(収率30%)の生成物12が得られた。
【0069】
[化合物14の合成]
【化16】

【0070】
5−メルカプト−1H−テトラゾル−1−メタンスルホン酸二ナトリウム塩13(500mg;0.21mM、1当量)を、30mLのDMSOを加えた50mLのフラスコの中に仕込んだ。その混合物を充分に撹拌しながら65℃で2時間加熱してから、濃縮した。アセトン(100mL)を用いて白色の固形物を洗浄し、メタノールとエタノールとの混合物の中で再結晶させて精製してから、真空下60℃で24時間かけて乾燥させると、73.9mg(収率80%)の化合物14が得られた。
【0071】
[化合物17の合成]
【化17】

【0072】
化合物15(10.0026g;59.1mmol;1当量)を250mLの反応フラスコの中に加えた。そのフラスコを氷浴の中につけ、HBr溶液(HO中48%;46.0mL)、さらに水(12.0mL)を添加した。化合物15が完全に溶解してから(5分間)、HO(16mL)中NaNO(8.3214g;120.0mmol;2当量)の溶液を滴下により、45分かけて添加した(ガスの発生と、褐色の着色が観察された)。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、40mLのEtOを用いてその反応混合物を2回抽出した。有機層を分離し、60mLの水を数回に分けて洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。ロータリーエバポレーターを用いてその溶液を濃縮すると、褐色の油状物(化合物16)が得られた。
【0073】
次いで化合物16を、LiS(8.1432g;177.3mmol)を含む150mLの反応フラスコの中に、40分かけて滴下により添加した。その反応混合物を2時間撹拌してから、濃縮した。その残渣を冷却して−20℃とし、HCl溶液(3M;50mL)を、20分かけて滴下により加えて、過剰のLiSを分解させた。次いでその粗反応生成物を、40mLのEtOを用いて2回、抽出した。その有機層を、80mLのNaおよびNaCl飽和溶液、HOを用いて数回洗浄し、無水MgSO上で乾燥させた。ロータリーエバポレーターを用いて濃縮すると、固形物が得られた。真空下(加熱温度70℃)でその固形物を昇華させると、半透明の結晶が得られた。
【0074】
次いでその結晶性生成物(7.0531g;37.9mmol;1当量)を、メタノール(40mL)中炭酸カリウムKCO(2.6597g;19.3mmol;0.5当量)を用いて中和した。得られた溶液を2時間30分撹拌してから濾過した。ロータリーエバポレーターを用いてその濾液を濃縮し、デシケーター中真空下で12時間かけて乾燥させた。白色の固形物(化合物17)が得られた(4.7214g、この工程の収率55.7%、総合収率35.7%)。
【0075】
[化合物18の合成]
【化18】

【0076】
化合物17(200mg;0.89mmol、1当量)を、HO(20mL)を加えた50mLの反応フラスコの中に導入して、溶液を得た。その溶液に、I(50.3mg;0.44mmole;0.5当量)を添加した。ヨウ素を添加すると直ぐに、懸濁液中に白色固形物が現れた。その溶液を撹拌して、Iを溶解させ、白色の固形物を、ホワットマン(Whatman)(商標)濾紙(40番;無灰)を取り付けたブフナーロートを用いて真空下に濾過した。HO(100mL)を用いてその固形物を洗浄し、デシケーター中真空下で24時間かけて乾燥させると、292.3mg(収率90%)の反応生成物18が得られた。
【0077】
いくつかの実験は、以下に示すレドックス対3/5を用いて実施した。
【化19】

【0078】
レドックス対3/5を使用して、各種のサイクリックボルタンメトリー実験を実施した。
【0079】
図1においては、EMITFSI中に化合物3(1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオン)(0.25M)および化合物5(ジスルフィド形)(0.25M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は100mV/sであった。
【0080】
図2においては、EMITFSI中に化合物3(1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオン)(0.25M)および化合物5(ジスルフィド形)(0.13M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は100mV/sであった。
【0081】
図3においては、EMITFSI中に化合物3(1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオン)(0.13M)および化合物5(ジスルフィド形)(0.25M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は100mV/sであった。
【0082】
図4においては、EMITFSI中に化合物3と5とを各種の比率(化合物3:化合物5が、1:1、2:1、1:2)で含む3種の溶液の、22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は100mV/sであった。
【0083】
図5においては、EMITFSI中に化合物3(1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオン)(0.25M)および化合物5(ジスルフィド形)(0.5M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)またはITO−CoS電極(表面積、0.1cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は50mV/sであった。ITO−CoS電極は米国特許出願公開第2005/0089681号明細書に記載されている(この特許をここに引用することによりその全てを取り入れたものとする)。
【0084】
実施した試験から、1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオンとそのジスルフィドは、グレッツェル(Graetzel)太陽電池(I/I使用のDSSC)において使用されているレドックス対に代わり得る良好なレドックス対であることが判る。導電率(電気的性質)およびサイクリックボルタンメトリー(電気化学的性質)において良好な結果が得られたことが、それを証明している。さらに、そのような組成物が、実質的に無色、または実質的に光学的に透明であることも観察された。Red:Ox比が、ΔEの値に対してよりも、電流密度(J1:1>J1:2>J2:1)に対して大きな影響を有していることは注目に値する。1:1の比の場合に、より大きな電流密度が得られた。興味深いことであるが、ITO−CoS電極(図5参照)が、電気化学的な可逆性を改良し、その電位をより正の領域へとシフトさせ、陽極および陰極両方の電流密度を向上させ、そして可逆性を増大させる(ΔEが低くなる)ことを指摘しておく。したがって、この電極は、(光)アノードとしてn型半導体を使用した光電池デバイスにおける、酸化された化学種を減少させるための、優れた触媒として作用しているのであろう。
【0085】
表1に、EMITFSI中の1,3−ジエチル−イミダゾリジン−2−チオンおよびそのジスルフィド形を各種の比率(1:1[0.1M:0.1M]、2:1[0.2M:0.1M]、1:2[0.1M:0.2M])で含む3種の溶液の導電率(×10−3S/cm)を示す。4種の温度について検討した(20、40、60、および80℃)。その結果、その導電率は、20℃で6.0×10−3S/cm以上であって、このことは、(光)電気化学的デバイスとしては優れた値であることを表している。期待されるように、温度を上げると導電率の値も高くなるが、これは、温度が高くなる程、EMITFSIの粘度が顕著に低下するためであろう。
【0086】
【表1】

【0087】
さらにいくつかの実験を、以下に示すレドックス対7/8を用いて実施した。
【化20】

【0088】
図6においては、EMITFSI中に化合物7(5−メチル−2−メルカプト−1,3,4−チアジアゾールのテトラブチルアンモニウム塩)(75mM)および化合物8(25mM)を含む溶液の22℃における、サイクリックボルタンモグラム[I(mA.cm−2)対E(V 対Ag)]を示している。作用電極として白金電極(表面積0.025cm)を使用し、Ag線を基準にした。最初の掃引方向は酸化の側で、使用した掃引速度は50mV・s−1であった。その結果は、そのレドックス対が、化合物3および5を用いて形成させたもの(図4参照)よりも可逆性が低く、陽極および陰極の電流密度が低いことを示している。レドックス対7/8について腐食試験も実施したが、4ヶ月経過しても、このレドックス対が銀を腐食しないことが判明した。
【0089】
図7においては、EMITFSI中に化合物9(0.75M)および化合物10(ジスルフィド形)(0.25M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は50mV/sであった。その結果は、レドックス対9/10は7/8(図6参照)よりも可逆性が高いことを示している。
【0090】
図8においては、TBAP(0.2M)を含むDMF/DMSO(60/40)中に化合物11(0.66M)および化合物12(ジスルフィド形)(0.34M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は50mV/sであった。その結果は、レドックス対11/12がレドックス対9/10(図7参照)よりも可逆性がかなり低いことを示しているが、おそらくその原因は、導電率の低い電解質媒体を使用したためであろう(レドックス対11/12の溶媒としてはイオン性液体は使用されていない)。
【0091】
図9においては、TBAP(0.2M)を含むDMF/DMSO(60/40)中に化合物13(0.25M)および化合物14(ジスルフィド形)(0.75M)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラムを示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は50mV/sであった。レドックス対13/14では電流密度が高くなることは、興味深く、注目に値する。
【0092】
図10においては、EMITFSI中に化合物17(83.3mM)および化合物18(ジスルフィド形)(16.3mM)を含む溶液の22℃におけるサイクリックボルタンモグラム[I(A)対E(V 対Ag)]を示している。作用電極として白金電極(A=0.0249cm)を使用し、Ag線を基準にした。掃引速度は50mV/sであった。その結果からは、レドックス対11/12(図8参照)と13/14(図9参照)とを比較してみると、溶液中にイオン性液体のEMITFSIが存在することが、電気化学的な可逆性を良好とするのに効果があるということが判る。
【0093】
図11においては、EMITFSI中に化合物17(83.3mM)および18(16.3mM)を含む溶液のUV−可視スペクトルと、EMITFSI中のEMI(163mM)/I(10mM)(グレッツェル(Graetzel)太陽電池において使用されるレドックス対)のUV−可視スペクトルとの比較を示している。図11から判るように、EMITFSI中に化合物17および18を含む溶液は、スペクトルの可視領域においては(より顕著には500nmより低い波長で)ほんのわずかの吸収しかないが、これはEMITFSI中のEMI/Iの溶液とは対照的であって、後者は、650nmより低い波長のスペクトルの可視領域においてかなりの吸収がある。したがって、図11は、化合物17および18を含む組成物が、実質的に無色または実質的に光学的に透明であることを示している。
【0094】
図12においては、EMITFSI中に化合物17および18を含む溶液(図10および11で試験した溶液)について実施した安定性試験を示している。この試験は、温度70℃で実施し、図12のサイクリックボルタンモグラムに示したように1000サイクルを行った。したがって、レドックス対17/18は高い電気化学的および熱的安定性を有していると言うことができる。作用電極としてITO−CoS電極(表面積0.25cm)を使用し、Ag線を基準にした。
【0095】
その特定の実施態様に関連して本発明を説明してきたが、さらなる修正が可能であり、本出願が、本発明の原理に一般的に従う、本発明の各種の変形形態、使用、または改作を対象とすることが意図されており、本発明が関わる技術得分野における公知または慣用の範囲内に入るような本発明の開示からの逸脱が含まれており、本明細書においてすでに言及され、添付された特許請求項の範囲内に入る本質的な特性にも適用されてもよい、ということは理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】一つの実施態様による組成物のサイクリックボルタンモグラムを示し、ここで、組成物の被酸化物(化合物5)および被還元物(化合物3)は、実験の開始時で、1:1の比率で存在している。
【図2】図1のボルタンモグラムで試験した組成物のまた別なサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここでは、被還元物(化合物3)/被酸化物(化合物5)の比率が、実験の開始時で、約2:1である。
【図3】図1のボルタンモグラムで試験した組成物のまた別なサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここでは、被還元物(化合物3)/被酸化物(化合物5)の比率が、実験の開始時で、約1:2である。
【図4】被還元物および被酸化物の比率を変化させた組成を比較したサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、それらの比率は、図1〜3で解析したものである。
【図5】図3のボルタンモグラムにおけるのと同じ比率で使用した組成物を用い、2種の作用電極を比較したサイクリックボルタンモグラムを示す。
【図6】また別な実施態様による組成物のサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、被還元物(化合物7)/被酸化物(化合物8)の比率が、実験の開始時で、約3:1である。
【図7】また別な実施態様による組成物のサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、被還元物(化合物9)/被酸化物(化合物10)の比率が、実験の開始時で、約3:1である。
【図8】また別な実施態様による組成物のサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、被還元物(化合物11)/被酸化物(化合物12)の比率が、実験の開始時で、約2:1である。
【図9】また別な実施態様による組成物のサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、被還元物(化合物13)/被酸化物(化合物14)の比率が、実験の開始時で、約1:3である。
【図10】また別な実施態様による組成物のサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、被還元物(化合物17)/被酸化物(化合物18)の比率が、実験の開始時で、約5:1である。
【図11】エチル−1−メチル−3−イミダゾリウム−ビス−フルオロ−スルホニルイミド(EMITFSI)中の化合物17および18を含む溶液の可視スペクトルと、EMITFSI中のEMI/Iの可視スペクトルとを比較した図である。
【図12】EMITFSI中に化合物17および18を含む溶液のサイクリックボルタンモグラムを示すが、ここで、温度70℃における安定性試験を実施した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)および(III)の化合物から選択される第一の化合物ならびに式(II)および(IV)の化合物から選択される第二の化合物を含む組成物。
【化1】

[式中、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリルから選択されるか、あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であり、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリル、F、Cl、Br、I、CF、CN、SOH、C2n+1、HC2n+1−、CFO−、C2n+1O−、HC2n+1O−、CFS−、C2n+1S−、HC2n+1S−、ClC2n+1−、ClC2n+1O−、ClC2n+1S−、BrC2n+1−、BrC2n+1O−、BrC2n+1S−、IC2n+1−、IC2n+1O−、IC2n+1S−、CH=CHC2n+1−、CH=CHC2n+1O−、CH=CHC2n+1S−、ROC2n+1−、ROC2n+1O−、ROC2n+1S−、CFCH−、CFCHO−、(CFCH−、(CFCHO−、CHF−、CHFO−、CHFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CCl−、CClO−、C−、CF−、CO−、CFO−、3,5−(CF−、CCl−、CClO−、FSOCF−、ClSO(CF−、SO(CF−、CO(CF−、FSO(−)SO(CF−、CFSO(−)SO(CF−、C2n+1SO(−)SO(CF−、RSO(−)SO(CF−、FSO(CF−、ClSO(CF−、C2n+1SO(−)(CF−、およびRSO(−)(CF−から選択されるか、
あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であるか、または存在せず、
が、(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNであり;
Mが、H、無機カチオン、または有機カチオンであり;
Aが、C〜C12ヘテロアリール、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、またはC〜C30アルキルアリールであるが、
ここでそれらの、アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、−O−、=N−、−S−、=P−、=(P=O)−、−SO−、−SO−の形態のヘテロ原子を含む場合があり;
ここで前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはR、R、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されており;
nが、1〜48の値を有する整数であり;
mが、2〜12の値を有する整数であり;そして
pが、1〜48の値を有する整数である]
【請求項2】
レドックス対として使用するための組成物であって、前記組成物が、式(I)および(III)の化合物から選択される第一の化合物ならびに式(II)および(IV)の化合物から選択される第二の化合物を含む組成物。
【化2】

[式中、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリルから選択されるか、あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であり、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリル、F、Cl、Br、I、CF、CN、SOH、C2n+1、HC2n+1−、CFO−、C2n+1O−、HC2n+1O−、CFS−、C2n+1S−、HC2n+1S−、ClC2n+1−、ClC2n+1O−、ClC2n+1S−、BrC2n+1−、BrC2n+1O−、BrC2n+1S−、IC2n+1−、IC2n+1O−、IC2n+1S−、CH=CHC2n+1−、CH=CHC2n+1O−、CH=CHC2n+1S−、ROC2n+1−、ROC2n+1O−、ROC2n+1S−、CFCH−、CFCHO−、(CFCH−、(CFCHO−、CHF−、CHFO−、CHFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CCl−、CClO−、C−、CF−、CO−、CFO−、3,5−(CF−、CCl−、CClO−、FSOCF−、ClSO(CF−、SO(CF−、CO(CF−、FSO(−)SO(CF−、CFSO(−)SO(CF−、C2n+1SO(−)SO(CF−、RSO(−)SO(CF−、FSO(CF−、ClSO(CF−、C2n+1SO(−)(CF−、およびRSO(−)(CF−から選択されるか、
あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であるか、または存在せず、
が、(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNであり;
Mが、H、無機カチオン、または有機カチオンであり;
Aが、C〜C12ヘテロアリール、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、またはC〜C30アルキルアリールであるが、
ここでそれらの、アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、−O−、=N−、−S−、=P−、=(P=O)−、−SO−、−SO−の形態のヘテロ原子を含む場合があり;
ここで前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはR、R、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されており;
nが、1〜48の値を有する整数であり;
mが、2〜12の値を有する整数であり;そして
pが、1〜48の値を有する整数である]
【請求項3】
前記組成物が、式(III)の化合物および式(IV)の化合物を含み、Aが次式で表される、請求項1または2に記載の組成物。
【化3】

[式中、Zは、次のものから選択され、
【化4】

およびRは、先に定義されたものである]
【請求項4】
前記組成物が、式(III)の化合物および式(IV)の化合物を含み、Aがチアジアゾール、ピリジン、およびフェニレンから選択され、
前記チアジアゾール、ピリジン、およびフェニレンが、非置換であるか、あるいは、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、式(III)の化合物および式(IV)の化合物を含み、Aが次のものから選択される、請求項1または2に記載の組成物。
【化5】

【請求項6】
前記組成物がレドックス対として好適である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記組成物が、レドックス対として使用したときに有効である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物が、式(I)の化合物および式(II)の化合物、または式(III)の化合物および式(IV)の化合物を含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物が式(I)の化合物および式(II)の化合物を含み、Xが、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、(CN)、PF、BF、またはClOである、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項10】
が、(CFSOである、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
Mが、正に荷電したC〜C12ヘテロアリールまたはC〜C12ヘテロサイクリルから選択される有機カチオンであって、前記ヘテロアリールまたは前記ヘテロサイクリルが、非置換であるか、あるいは、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−、から選択される1〜3個の置換基を用いて置換されている、請求項3〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
Mが、次式の有機カチオンである、請求項3〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【化6】

[式中、
、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表し;
、R10、R11、およびR12は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表し;そして、
13、R14、およびR15は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表すが、
ここで前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されている]
【請求項13】
Mが、N−置換イミダゾリウムから選択される有機カチオンであって、前記置換基が直鎖状または分岐状であるC〜C12アルキルである、請求項3〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
前記カチオンが、テトラアルキルアンモニウムから選択される有機カチオンであって、前記アルキル基のそれぞれが独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C12アルキルである、請求項3〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記組成物が、ニトリル(たとえば、CHCN)、CHCl、アルコール(たとえば、エタノール、イソプロパノール)、DMSO、アミド(たとえば、DMF)、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、直鎖状カーボネート(たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート)、環状エステル(たとえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート)、尿素(テトラメチル尿素)、イオン性液体たとえば、安定なアニオンたとえば(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNと会合した、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルスルホニウム、および四級アミン(たとえば、C〜C20テトラアルキルアンモニウム)および四級ホスホニウム(たとえば、C〜C20テトラアルキルホスホニウムもしくはC〜C12テトラアリールホスホニウム)の塩、ならびにそれらの混合物、から選択される溶媒をさらに含む、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項16】
前記溶媒が、ニトリル(たとえば、CHCN)、アミド(たとえば、DMF)、直鎖状カーボネート(たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート)、環状エステル(たとえば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート)、イオン性液体たとえば、安定なアニオンたとえば(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNと会合した、ジアルキルイミダゾリウム、トリアルキルスルホニウム、および四級アミン(たとえば、C〜C20テトラアルキルアンモニウム)および四級ホスホニウム(たとえば、C〜C20テトラアルキルホスホニウムもしくはC〜C12テトラアリールホスホニウム)の塩、ならびにそれらの混合物である、請求項15に記載の組成物。
【請求項17】
前記第一の化合物が、前記組成物中に約0.1〜約99.9%のモル比で存在し、そして前記第二の化合物がモル比約99.9〜約0.1%で存在する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記第一の化合物が、前記組成物の中に約5.0〜約95.0%のモル比で存在し、そして前記第二の化合物がモル比約95.0〜約5.0%で存在する、請求項1〜16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物が、無色および/または半透明な溶液の形態で存在するか、または実質的に光学的に透明な溶液の形態で存在する、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
前記第一の化合物および前記第二の化合物が、それぞれ以下のものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【化7】

【請求項21】
前記第一の化合物および前記第二の化合物が、それぞれ以下のものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【化8】

【請求項22】
前記第一の化合物および前記第二の化合物が、それぞれ以下のものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【化9】

【請求項23】
前記第一の化合物および前記第二の化合物が、それぞれ以下のものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【化10】

【請求項24】
前記第一の化合物および前記第二の化合物が、それぞれ以下のものである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【化11】

【請求項25】
が、テトラアルキルアンモニウム(前記アルキル基が、それぞれ独立して、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキルである)およびN−置換イミダゾリウム(前記置換基がそれぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜Cアルキル基から選択される)から選択される有機カチオンである、請求項20〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
前記第一の化合物および前記第二の化合物が、それぞれ以下のものである、請求項1、2、9、および10のいずれかに記載の組成物。
【化12】

【請求項27】
が、(CFSOである、請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
が、Li、NaおよびK、ならびにCsから選択される、請求項1〜7、および20〜24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項29】
請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物の、レドックス対としての使用。
【請求項30】
次式(1)または(2)で表されるレドックス対。
【化13】

[式中、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリルから選択されるか、あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であり、
およびRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、直鎖状または分岐状であって場合によってはハロゲン化されているC〜C30アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、C〜C30アルキルアリール、ならびにC〜C12ヘテロアリール、C〜C30アルキルヘテロアリール、およびC〜C30アルキルヘテロサイクリル、F、Cl、Br、I、CF、CN、SOH、C2n+1、HC2n+1−、CFO−、C2n+1O−、HC2n+1O−、CFS−、C2n+1S−、HC2n+1S−、ClC2n+1−、ClC2n+1O−、ClC2n+1S−、BrC2n+1−、BrC2n+1O−、BrC2n+1S−、IC2n+1−、IC2n+1O−、IC2n+1S−、CH=CHC2n+1−、CH=CHC2n+1O−、CH=CHC2n+1S−、ROC2n+1−、ROC2n+1O−、ROC2n+1S−、CFCH−、CFCHO−、(CFCH−、(CFCHO−、CHF−、CHFO−、CHFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CClF−、CClFO−、CClFS−、CCl−、CClO−、C−、CF−、CO−、CFO−、3,5−(CF−、CCl−、CClO−、FSOCF−、ClSO(CF−、SO(CF−、CO(CF−、FSO(−)SO(CF−、CFSO(−)SO(CF−、C2n+1SO(−)SO(CF−、RSO(−)SO(CF−、FSO(CF−、ClSO(CF−、SO(CF−、C2n+1SO(−)(CF−、およびRSO(−)(CF−から選択されるか、
あるいはRおよび/またはRがポリマー鎖またはネットワークの一部であるか、または存在せず、
が、(FSO、(CFSO、(CSO、(CFSO、CFSO、CFCOO、AsF、CHCOO、(CN)、(CN)、NO、2.3HF、Cl、Br、I、PF、BF、ClO、SCNであり;
Mが、H、無機カチオン、または有機カチオンであり;
Aが、C〜C12ヘテロアリール、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C12アリール、C〜C30アラルキル、またはC〜C30アルキルアリールであるが、
ここで前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、場合によっては、−O−、=N−、−S−、=P−、=(P=O)−、−SO−、−SO−の形態のヘテロ原子を含み;
ここで前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルが、非置換であるか、またはR、R、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されており;
nが、1〜48の値を有する整数であり;
mが、2〜12の値を有する整数であり;そして
pが、1〜48の値を有する整数である]
【請求項31】
前記レドックス対が、式(2)で表されたレドックス対であり、Aが次式である、請求項30に記載のレドックス対。
【化14】

[式中、Zは、次のものから選択され、
【化15】

式中、RおよびRは、先に定義されたものである]
【請求項32】
前記レドックス対が、式(2)で表されたレドックス対であり、Aが、チアゾール、ピリジン、およびフェニレンから選択され、
前記チアジアゾール、ピリジン、およびフェニレンが、非置換であるか、あるいは、F、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、PhP(O)−、PhP−、MeP(O)−、MeP、PhP(S)、MeP(S)、PhP=N−、MeP=N−、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基で置換されている、請求項30に記載のレドックス対。
【請求項33】
前記レドックス対が、スキーム(2)において定義されたレドックス対であり、Aが以下のものから選択される、請求項30に記載のレドックス対。
【化16】

【請求項34】
前記レドックス対が、式(1)において定義されたレドックス対であり、Xが、(CFSO、(FSO、(CFSO、CFSO、(CN)、PF、BF、またはClOである、請求項30に記載のレドックス対。
【請求項35】
が、(CFSOである、請求項34に記載のレドックス対。
【請求項36】
Mが、正に荷電したC〜C12ヘテロアリールまたはC〜C12ヘテロサイクリルから選択された有機カチオンであり、前記ヘテロアリールまたは前記ヘテロサイクリルが、非置換であるか、あるいは、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキルを用いて置換されている、請求項30〜33のいずれか1項に記載のレドックス対。
【請求項37】
Mが、N−置換イミダゾリウムから選択される有機カチオンであり、前記置換基が、直鎖状または分岐状であるC〜C12アルキルである、請求項30〜33のいずれか1項に記載のレドックス対。
【請求項38】
Mが、次式の有機カチオンである、請求項30〜33のいずれか1項に記載のレドックス対。
【化17】

[式中、
、R、R、およびRは、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表し;
、R10、R11、およびR12は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表し;そして、
13、R14、およびR15は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C20アルキル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロサイクリル、C〜C20アルケニル、C〜C20アルキニル、C〜C12アリール、C〜C20アラルキル、C〜C20アルキルアリール、およびC〜C12ヘテロアリールを表すが、
ここで前記アルキル、シクロアルキル、ヘテロサイクリル、アルケニル、アルキニル、アリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアリール、アルキルヘテロアリール、およびアルキルヘテロサイクリルは、非置換であるか、またはF、Cl、Br、I、OH、C〜Cアルコキシ、C〜Cヒドロキシアルキル、NO、CN、CF、SO、C2n+1、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキル、C〜C12アリール、C2n+1、C2p−、C2p+1−、C2p+12n−、CH=CHC2p−、CH=CHC−、CH=CHC2p+1−、およびCH=CHC2p−から選択される1〜3個の置換基によって置換されている]
【請求項39】
前記有機カチオンが、テトラアルキルアンモニウムから選択され、前記アルキル基のそれぞれが独立して、直鎖状または分岐状であるC〜C12アルキルである、請求項30〜33のいずれか1項に記載のレドックス対。
【請求項40】
前記レドックス対が以下のものである、請求項30に記載のレドックス対。
【化18】

【請求項41】
前記レドックス対が以下のものである、請求項30に記載のレドックス対。
【化19】

【請求項42】
前記レドックス対が以下のものである、請求項30に記載のレドックス対。
【化20】

【請求項43】
前記レドックス対が以下のものである、請求項30に記載のレドックス対。
【化21】

【請求項44】
前記レドックス対が以下のものである、請求項30に記載のレドックス対。
【化22】

【請求項45】
が、テトラアルキルアンモニウム(前記アルキル基が、それぞれ独立して、直鎖状もしくは分岐状であるC〜C12アルキルである)およびN−置換イミダゾリウム(前記置換基が独立して、直鎖状または分岐状であるC〜Cアルキル基から選択される)から選択される有機カチオンである、請求項40〜44のいずれか1項に記載のレドックス対。
【請求項46】
前記レドックス対が以下のものである、請求項30に記載のレドックス対。
【化23】

【請求項47】
が、(CFSOである、請求項46に記載のレドックス対。
【請求項48】
が、Li、Na、K、およびCsから選択される、請求項30〜35および40〜44のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項49】
アノード、カソード、および請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物を含む、光電池。
【請求項50】
アノード、カソード、請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物、および、溶媒、ポリマー、溶融塩、イオン性液体、ゲルまたはそれらの各種組合せを含む、光電池。
【請求項51】
太陽電池、燃料電池、バッテリー、センサー、またはディスプレーに用いられる、請求項1〜28のいずれか1項に記載の組成物の用途。
【請求項52】
アノード、カソード、および請求項30〜47のいずれか1項に記載のレドックス対を含む、光電池。
【請求項53】
アノード、カソード、請求項30〜47のいずれか1項に記載のレドックス対、および、溶媒、ポリマー、溶融塩、イオン性液体、ゲルまたはそれらの各種組合せを含む、光電池。
【請求項54】
太陽電池、燃料電池、バッテリー、センサー、またはディスプレーに用いられる、請求項30〜47のいずれか1項に記載のレドックス対の使用。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公表番号】特表2009−531336(P2009−531336A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501804(P2009−501804)
【出願日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際出願番号】PCT/CA2007/000519
【国際公開番号】WO2007/109907
【国際公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【出願人】(000003506)第一工業製薬株式会社 (491)
【Fターム(参考)】