説明

レパグリニドとメトホルミンを含む錠剤配合物

本発明は、レパグリニドとメトホルミンを含む医薬用の多剤混合錠剤に関する。本発明は該錠剤の製造方法も提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レパグリニドとメトホルミンを含む医薬用の多剤混合錠剤に関する。本発明は該錠剤の製造方法も提供する。
【背景技術】
【0002】
米国特許第3,174,901号明細書に開示されたメトホルミンは、持続性のビグアニド抗糖尿病薬であり、主としてその抗高脂血症活性によって知られており、インスリン非依存性糖尿病(NIDDM)の治療に広く使用されている。その化学名はN,N−ジメチルイミドジカルボンイミド酸ジアミドであり、以下の構造を有する。
【化1】

メトホルミンは塩酸塩の形態で製造され供給される。
【0003】
メトホルミンは水に溶けやすい(Martindale、第33版、332頁、2002年)。メトホルミンは圧縮性に乏しい物質としても知られている。圧縮性に乏しい物質は、圧縮力を適用した場合に結合せずに錠剤を形成しない物質である。従って、このような物質を圧縮して錠剤とする前に、追加の処理及び特別な配合が必要である。このような物質に関して、必要とされる追加の処理は、通常湿式造粒工程であり、直接打錠法は有効ではない。非圧縮性材料の非結合性を克服するために、結合剤又は大きな結合容量を有する他の物質(又は圧縮性を補助する物質)を圧縮性に乏しい物質と配合することができる。圧縮を補助する他の技術には、圧縮前のブレンド中に残留水分を有すること、又は錠剤配合物中における非圧縮性材料の量を非常に少なくすること、が含まれる。高投与量医薬、例えばメトホルミンは、それ自体が直接打錠を補助することがなく、それは、錠剤中における希釈剤又は圧縮助剤の割合が相対的に低いこと、粉末の流動性が乏しいこと及び圧縮性が乏しいことによる。
【0004】
レパグリニドは欧州特許出願第0 589 874号に開示されている。これは、短時間作用性の低血糖性抗糖尿病薬であって、その化学名は(S)−2-エトキシ−4−[2−[[3-メチル−1−[2−(1-ピペリジニル)フェニル]ブチル]アミノ]−2−オキソエチル]安息香酸であり、以下の式を有する:
【化2】

医薬物質レパグリニドの溶解性は非常に低い(pH5.0の緩衝液中で9マイクログラム/ml)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
レパグリニドとメトホルミンの作用機作は、I型糖尿病及びII型糖尿病の治療における好ましい協力であると考えられる。
レパグリニドとメトホルミンとの組合せ治療は、I型糖尿病とII型糖尿病の治療において相乗的な治療効果を示すと期待される。臨床データの量が増加することによってこの仮説が支持されるようになるに従い、活性成分としてレパグリニドとメトホルミンとを含む多剤混合薬に対する要望が増加している。
従って、本発明の目的は、レパグリニドとメトホルミンとを含む多剤混合薬であって、該混合薬が迅速な溶解及び即時の医薬放出プロフィールを示し、かつ適切な安定性をも併せ持つ医薬を提供することであった。
一般的に、即時の放出を意図する多剤混合薬は、粉末の混合物を製造することにより、又は該2種の活性成分を必要な賦形剤と共に共造粒することにより調製され、この場合通常は対応する単一の医薬の調製における基本的な配合が維持され、かつ第2の医薬成分が単に添加される。
レパグリニドとメトホルミンとの組合せに関してこのやり方が実行可能ではなかったのは、メトホルミンの量をレパグリニドよりきわめて多量としなければならなかったこと、及び溶解性に差があったことによる。
【0006】
しかしながら、レパグリニドとメトホルミンは共に取扱いが困難な化合物である。従って、薬理学的な有効性の特徴、適切な医薬の安定性及び信頼性がありかつ確固たる製造方法を組み合わせる、経口用の多剤混合薬は、多数の技術的課題を解決しなければならない。本発明の目的は、このような多剤混合薬を提供することである。
【0007】
本発明の目的は、医薬組成物を提供することであり、このことは医薬品開発に伴う一般的な課題に取り組むことであり、剤形に取り込まれた個々の活性化合物に伴う特定の課題に取り組むことであり、さらに活性物質を組み合わせることに伴う課題に取り組むことである。
特にこの組合せに伴う課題は、各活性化合物がそれぞれ個別に投与された場合の活性と組合せの各活性化合物の活性が生物学的に同等であることを確保することであり、この場合レパグリニドが有する生物薬剤学的な問題及び両活性化合物の物理的及び化学的性質の相違は考慮に入れない。
【0008】
本発明の組成物が多量のメトホルミンを含有しなければならない(メトホルミンは通常850mgの量で1日に1回又は2回、500mgの量で1日3から4回処方されている)としても、投与に適し、かつ患者に受け入れ可能な大きさのレパグリニドとメトホルミンの配合物を得ることが、本発明の別の目的である。このかなりの量のメトホルミンは、メトホルミンより少ない量のレパグリニド(レパグリニドは通常0.5〜2mgの量で1日3から4回処方される)と同一の医薬投与単位中で組み合わされなければならない。先行技術は、受容可能なバイオアベイラビリティを維持するためには多量の賦形剤をこの組合せと一緒にすることを教示しており(米国特許第6,074,670号明細書)、このことは大きな錠剤をもたらす。
【0009】
本発明のさらなる目的は、摂取すべき単位投与形態、例えば錠剤の数を減らすことにより、患者のコンプライアンスを高める配合物を得ることである。II型糖尿病では、複数の活性物質による治療が必要な場合が多い。さらに、II型糖尿病においては、インスリン抵抗性の他の疾病(脂質異常血症(dyslipidaemia)、高血圧症)の罹患率が高く、これらの疾病の治療に追加の薬剤が必要とされることが多い。このような環境下では患者のコンプライアンスにきわめて問題が多く、それは、投与が必要な活性物質の量が多いという観点、及び単一の投与単位として患者に投与しうる医薬組成物の質量に関する実際的な限界という観点から、個々の投与単位が必然的に大きいからである。
【0010】
本発明のさらなる目的は、レパグリニドとメトホルミンの両活性化合物を含む医薬組成物を提供する一方、レパグリニド単独又はメトホルミン単独で得られるバイオアベイラビリティと同等な又はより優れたバイオアベイラビリティをこれら2種のそれぞれの成分が保持することである。本発明の目的は、各成分を単独で使用する療法と比較した場合に、両成分が生物学的に同等であるか又は両成分のバイオアベイラビリティが優れている配合物を得ることである。
【0011】
本発明の他の目的は、上記の目的を達成する医薬組成物の調製方法を提供することであり、これらの方法は限られた数の個別の工程によって実施可能で、かつ高価ではない。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によると、医薬物質レパグリニドの溶解性の問題は、噴霧乾燥(SD)法で得られる顆粒を使用することにり、又はレパグリニドSD顆粒と微結晶セルロースとの混合物である活性倍散を使用することによって、解決が可能であることが見出された。レパグリニドSD顆粒は、レパグリニド、Poloxamer 188、Povidone K25及びメグルミンの混合物の噴霧乾燥した顆粒である。
【0013】
塩酸メトホルミンは水に非常に溶けやすく、メトホルミンの装填薬量は組成物の80%w/wより大きいことから、高剪断力造粒のための湿潤水の量にきわめて敏感である。高剪断力造粒によって製造された顆粒は貧弱な圧縮性を有する。
【0014】
内容物の均一性が良好で、迅速に溶解しかつ十分な硬度を有する、レパグリニドとメトホルミンの多剤混合錠剤が開発された。レパグリニドの内容物均一性に関する改良が徹底的に調査された;流動床による造粒技術を使用する、レパグリニド活性倍散とメトホルミンの共造粒によって、この課題が解決された。錠剤の十分な硬度のためには流動床による造粒が必要である一方、直接打錠法及び高剪断力造粒は、錠剤の特性を改良するためには有効ではない。結合剤及び微結晶セルロース(MCC)の量も、この特性にとって重要である。さらに、顆粒の水分含量も硬度に大きな影響を与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の第1の観点は、急速崩壊性の錠剤マトリックスの形態にある、レパグリニドとメトホルミンとを含む医薬用の錠剤である(用語“崩壊性の錠剤マトリックス”は、生理学的な水性媒体中で直ちに膨潤し崩壊する即時放出特性を有する、医薬用の錠剤をベースとする配合物を意味する)。錠剤は、好ましくは、レパグリニドを実質的に非晶質の形態で含有する。(用語“実質的に非晶質”は、X線粉末回折法で測定して、少なくとも90%、好ましくは少なくとも95%の比率で非晶質成分を含むレパグリニドを意味する。)
実質的に非晶質のレパグリニドを、当業者に知られている適切な方法、例えば水性溶液を凍結乾燥し、流動床中で担体粒子を被覆し、かつシュガーペレット又は他の単体上への溶媒の堆積(solvent deposition)によって製造することができる。しかしながら、好ましくは、実質的に非晶質のレパグリニドは、以下に記載する特定の噴霧乾燥法によって製造される。
【0016】
他の活性成分であるメトホルミンは、一般にその遊離の塩基の形態で供給されるが、薬理学上受容可能な塩も使用しうる。好ましいのは特定の粒径分布を有する塩酸メトホルミンであり、それは通常微結晶性の粉末として使用され、微細に粉砕された形態、ペグで粉砕され又はミクロ化された形態であってもよい。例えば、錠剤中の塩酸メトホルミンの粒径分布は、乾燥分散系におけるレーザー光分散法(Sympatec Helos/Rodos、焦点距離100mm)によって測定されて、好ましくは以下のとおりである:
10: ≦20μm、好ましくは2〜10μm
50: 5〜100μm、好ましくは10〜50μm
90: 20〜150μm、好ましくは40〜100μm
【0017】
錠剤は、一般に、0.1〜20mg、好ましくは0.5〜10.0mgのレパグリニドと100〜3000mg、好ましくは200〜1000mgの塩酸メトホルミンを含む。
【0018】
より好ましい態様において、崩壊性錠剤マトリックスは結合剤、充填剤、崩壊剤、任意に他の賦形剤及び/又は補助剤を含む。
【0019】
本発明による錠剤組成物は、一般に、5〜95質量%、好ましくは10〜80質量%の活性成分;0〜20質量%、好ましくは3〜10質量%の乾式結合剤;0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の湿式造粒結合剤;0〜95質量%、好ましくは20〜90質量%の充填剤及び0〜50質量%、好ましくは1〜10質量%の崩壊剤を含む。
【0020】
結合剤は、乾式結合剤及び/又は湿式造粒結合剤から成る群から選択される。適切な乾式結合剤は、例えばセルロース粉末及び微結晶セルロースである。湿式造粒結合剤の特定の例は、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体(コポビドン)及びセルロース誘導体、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
【0021】
充填剤は、好ましくは無水ラクトース、噴霧乾燥したラクトース、マンニトール、エリスリトール、スクロース、ソルビトール、リン酸カルシウム、微結晶セルロース及びラクトース一水化物から選択される。
【0022】
適切な崩壊剤は、例えばデンプングリコール酸ナトリウム、ポラクリリンカリウム、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び乾燥コーンスターチであり、デンプングリコール酸ナトリウム及びポラクリンカリウムが好ましい。
【0023】
他の賦形剤及び/又は補助剤は、例えば担体、滑沢剤、流動性制御剤、結晶化抑制剤、可溶化剤、着色剤、pH調節剤、界面活性剤及び乳化剤から選択され、特定の例は以下に記載される。賦形剤及び/又は補助剤は、好ましくは、非酸性で、迅速に溶解する錠剤マトリックスが得られるように選択される。
【0024】
他の任意の成分は、例えば以下に示した量の1以上の賦形剤及び/又は補助剤から選択される:
0〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の滑沢剤;
0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の流動性制御剤;
0〜10質量%、好ましくは0〜0.5質量%の着色剤。
【0025】
他の賦形剤及び補助剤を使用する場合には、それらを好ましくは希釈剤及び担体、例えばセルロース粉末、微結晶セルロース、セルロース誘導体、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、二塩基性リン酸カルシウム、コーンスターチ、α−化デンプン、ポリビニルピロリドン(ポビドン)等;滑沢剤、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、グリセロールトリベヘネート等;流動性制御剤、例えばコロイダルシリカ、タルク等;結晶化抑制剤、例えばポビドン等;可溶化剤、例えばプルロニック、ポビドン等;染料及び顔料を含む着色剤、例えば赤酸化鉄又は黄酸化鉄、二酸化チタン、タルク等;pH調節剤、例えばクエン酸、酒石酸、フマル酸、クエン酸ナトリウム、二塩基性リン酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウム等;界面活性剤及び乳化剤、例えばプルロニック、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエトキシル化しかつ水素添加したヒマシ油等;及びこれらの賦形剤及び/又は補助剤の2種以上の混合物から好ましくは選択する。
【0026】
得られた錠剤は活性成分を急速にかつ大きくpHに依存した様式で放出し、この場合、完全な放出は15分より短い時間で生じ、主要フラクションの放出は5分より短い時間で生じる。
【0027】
本発明によると、活性成分の実質的に増加した溶解速度が達成される。通常は少なくとも70%、典型的には少なくとも90%の装填した医薬が30分後には溶解される。
【0028】
本発明の錠剤はわずかに吸湿性の傾向を示し、そのため、好ましくは防湿性のパッケージ材料、例えばアルミニウムフォイルのブリスターパック、又はポリエチレン管及びHDPEビンを使用し、好ましくは乾燥剤を含んでパッケージすることが好ましい。
【0029】
第2の観点において、本発明は、以下の工程を含む、本発明に従う医薬用の錠剤を製造する方法に関する:
(a)流動床造粒法を使用して、レパグリニドとメトホルミンの混合物を結合剤の溶液と共に造粒及び乾燥して、顆粒を調製する工程、
(b)工程(a)で得られた顆粒を充填剤及び崩壊剤と共に混合する工程
(c)工程(b)で得られた混合物を他の賦形剤及び/又は補助剤と共にブレンドする工程、及び
(d)工程(c)で得られた生成物を圧縮して医薬用の錠剤とする工程。
【0030】
レパグリニドを、好ましくは噴霧乾燥した顆粒の形態で、又は本明細書で先に述べた活性倍散の形態で使用し;メトホルミンを、好ましくは本明細書で先に述べた特定の粒径分布を有するその塩酸塩の形態で使用する。
【0031】
本発明のさらなる態様によると、工程(a)における結合剤は、乾式結合剤から成る群及び/又は湿式造粒結合剤の群から選択され、精製水又は極性有機溶媒、好ましくはエタノール又はイソプロパノールに溶解される。このようにして得られた溶液は、0.1〜30質量%、好ましくは1〜10質量%の濃度を有する。
適切な乾式結合剤は、例えばセルロース粉末及び微結晶セルロースである。湿式造粒結合剤の特定の例は、コーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー(コポビドン)及びセルロース誘導体、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースである。
乾式結合剤の総量を、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜20質量%、好ましくは3〜10質量%となるように選択する。
湿式造粒結合剤の総量を、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%となるように選択する。
【0032】
さらなる態様に従うと、工程(a)で得られた顆粒の水分含量は、乾燥後に0.1〜1.5%となるように制御される。
【0033】
さらなる態様に従うと、工程(b)における充填剤は、無水ラクトース、噴霧乾燥したラクトース、マンニトール、エリスリトール、スクロース、ソルビトール、リン酸カルシウム、微結晶セルロース及びラクトース一水化物から成る群から選択される。
充填剤の総量は、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜95質量%、好ましくは20〜90質量%となるように選択される。
【0034】
さらなる態様に従うと、工程(b)の崩壊剤は、デンプングリコール酸ナトリウム、ポラクリリンカリウム、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び乾燥コーンスターチから成る群から選択され;乾燥デンプングリコール酸ナトリウム及びポラクリリンカリウムが好ましい。
崩壊剤の総量は、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜50質量%、好ましくは1〜10質量%となるように選択される。
【0035】
さらなる態様に従うと、工程(b)における崩壊剤の量は、錠剤当たり1〜500mg、好ましくは10〜100mgである。
【0036】
さらなる態様に従うと、工程(c)における他の賦形剤及び/又は補助剤は、担体、滑沢剤、流動性制御剤、結晶化抑制剤、可溶化剤、着色剤、pH調節剤、界面活性剤及び乳化剤から成る群から選択され、これらの特定の例は以下に記載される。賦形剤及び/又は補助剤は、好ましくは非酸性で、迅速に溶解する錠剤マトリックスが得られるように選択される。
【0037】
他の賦形剤及び補助剤が使用される場合は、これらは好ましくは希釈剤及び担体、例えばセルロース粉末、微結晶セルロース、セルロース誘導体、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロース、二塩基性リン酸カルシウム、コーンスターチ、α−化デンプン、ポリビニルピロリドン(ポビドン)等;滑沢剤、例えばステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウム、グリセロールトリベヘネート等;流動性制御剤、例えばコロイダルシリカ、タルク等;結晶化抑制剤、例えばポビドン等;可溶化剤、例えばプルロニック、ポビドン等;染料及び顔料を含む着色剤、例えば赤酸化鉄及び黄酸化鉄、二酸化チタン、タルク等;pH調節剤、例えばクエン酸、酒石酸、フマル酸、クエン酸ナトリウム、二塩基性リン酸カルシウム、二塩基性リン酸ナトリウム等;界面活性剤及び乳化剤、例えばプルロニック、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエトキシル化しかつ水素添加したヒマシ油等;及びこれらの賦形剤及び/又は補助剤の2種以上の混合物から選択される。
滑沢剤の総量を、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%となるように選択する。
流動性制御剤の総量を、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%となるように選択する。
着色剤の総量を、仕上がりの錠剤配合物に対して0〜10質量%、好ましくは0〜0.5質量%となるように選択する。
【0038】
さらなる態様に従うと、工程(d)において得られる錠剤の硬度は、20〜300N、好ましくは50〜200Nとなるように制御される。
【0039】
本発明による錠剤を調製するために、錠剤の層の組成物を単層錠剤プレス中で通常の方法で圧縮することができ、例えば高速回転プレスの二層又は単層打錠モードで圧縮することができる。
【0040】
単層錠剤は本発明に従う好ましい形態ではあるものの、先に述べた通常の方法で二層又は多層錠剤プレス中で錠剤の層の組成物を圧縮して、二層又は多層さえも製造することができる。
【0041】
例えば、4〜8kNの中程度の力で第1の錠剤の層を圧縮し、一方10〜300kN、好ましくは15〜50kNの力で第1の層及び第2の層の主たる圧縮を行うことができる。
【0042】
100mg/錠剤のポビドンK25を含む配合物であっても、圧縮性が乏しいことから、直接圧縮法によって錠剤を製造することはできなかった。
【0043】
本発明に従う配合物において、打錠する顆粒の水分含量は1.5%〜3.0%でなければならない。水分含量が1.5%より低いと、乏しい圧縮性のために錠剤を製造することはきわめて困難である。水分含量が3.0%より高い場合でも、流動性が乏しいことから、錠剤の製造が困難である。好ましくは、水分含量は1.8%〜2.5%でなければならない。
【0044】
本発明をさらに説明するために、以下に例を示すが、これは本発明を限定するものではない。
【0045】
例1
1.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 25.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 14.072mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 90.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 814.072mg
調製手順:
ポビドンK25を精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl及びレパグリニド倍散を適切な流動床造粒機(例えばWSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーニング機を使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びポラクリリンカリウムを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0046】
例2
1.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 37.5mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 14.072mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 60.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 796.572mg
調製手順は例1に従う。
【0047】
例3
2.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 25.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 78.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 816.144mg
調製手順は例1に従う。
【0048】
例4
2.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 37.5mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 48.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 798.644mg
調製手順は例1に従う。
【0049】
例5
4.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 25.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 56.288mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 54.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 820.288mg
調製手順は例1に従う。
【0050】
例6
4.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 25.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 56.288mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 90.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 856.288mg
調製手順は例1に従う。
【0051】
例7
1.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 14.072mg
Na−カルボキシメチルセルロース 25.0mg
微結晶セルロース 75.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 636.072mg
調製手順:
ポビドンK25を精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl及びレパグリニド倍散を適切な流動床造粒機(例えばWSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーンを使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びNa−カルボキシメチルセルロースを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0052】
例8
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
Na−カルボキシメチルセルロース 25.0mg
微結晶セルロース 75.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 650.144mg
調製手順は例7に従う。
【0053】
例9
3.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 42.216mg
Na−カルボキシメチルセルロース 25.0mg
微結晶セルロース 75.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 664.216mg
調製手順は例7に従う。
【0054】
例10
1.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 20.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 14.072mg
Na−カルボキシメチルセルロース 25.0mg
微結晶セルロース 75.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 786.072mg
調製手順は例7に従う。
【0055】
例11
1.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 50.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 14.072mg
Na−カルボキシメチルセルロース 25.0mg
微結晶セルロース 75.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 816.072mg
調製手順は例7に従う。
【0056】
例12
1.0mgのレパグリニドと800mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 50.0mg
メトホルミンHCl 800.0mg
レパグリニド倍散 14.072mg
Na−カルボキシメチルセルロース 50.0mg
微結晶セルロース 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 1019.072mg
調製手順は例7に従う。
【0057】
例13
1.0mgのレパグリニドと800mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 50.0mg
メトホルミンHCl 800.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
Na−カルボキシメチルセルロース 50.0mg
微結晶セルロース 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 1033.144mg
調製手順は例7に従う。
【0058】
例14
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ヒドロキシプロピルセルロース 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
Na−カルボキシメチルセルロース 25.0mg
微結晶セルロース 75.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 650.144mg
調製手順:
ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl及びレパグリニド倍散を適切な流動床造粒機(例えばWSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーンを使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びNa−カルボキシメチルセルロースを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0059】
例15
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ヒドロキシプロピルセルロース 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
クロスポビドン 25.0mg
微結晶セルロース 50.0mg
ラクトース 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 650.144mg
調製手順:
ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl、レパグリニド倍散及びラクトースを適切な流動床造粒機(例えばWSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーンを使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びクロスポビドンを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0060】
例16
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ヒドロキシプロピルセルロース 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
クロスカルメロース 25.0mg
微結晶セルロース 50.0mg
ラクトース 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 650.144mg
調製手順:
ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl、レパグリニド倍散及びラクトースを適切な流動床造粒機(例えばWSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーンを使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びクロスカルメロースを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0061】
例17
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ヒドロキシプロピルセルロース 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
クロスカルメロース 25.0mg
微結晶セルロース 50.0mg
マンニトール 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 650.144mg
調製手順:
ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl、レパグリニド倍散及びマンニトールを適切な流動床造粒機(例えばWSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーンを使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びクロスカルメロースを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0062】
例18
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ヒドロキシプロピルセルロース 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
クロスカルメロース 25.0mg
微結晶セルロース 50.0mg
リン酸カルシウム 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 2.0mg
合計 650.144mg
調製手順:
ヒドロキシプロピルセルロースを精製水に溶解させた(造粒液)。メトホルミンHCl、レパグリニド倍散及びリン酸カルシウムを適切な流動床造粒機(WSG−5:Powrex Co.,Ltd.)に挿入し、短時間予混合し、造粒液を噴霧することによって造粒した。その後、メッシュサイズが約0.5mmの適切なスクリーンを使用して得られた顆粒を選別した。選別された顆粒、微結晶セルロース及びクロスカルメロースを、適切な混合機を使用して一緒に混合した。次いで、該混合物にステアリン酸マグネシウムを加え、適切な混合機を使用して混合した(最終混合物)。該最終混合物を適切な打錠機で圧縮した。
【0063】
例19
2.0mgのレパグリニドと500mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ヒドロキシプロピルセルロース 20.0mg
メトホルミンHCl 500.0mg
レパグリニド倍散 28.144mg
クロスカルメロース 25.0mg
微結晶セルロース 50.0mg
リン酸カルシウム 100.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 653.144mg
調製手順は例18に従う。
【0064】
例20
3.0mgのレパグリニドと650mgのメトホルミンとを含む錠剤:
ポビドンK25 25.0mg
メトホルミンHCl 650.0mg
レパグリニド倍散 42.216mg
ポラクリリンカリウム 30.0mg
微結晶セルロース 70.0mg
ステアリン酸マグネシウム 5.0mg
合計 822.216mg
調製手順は例1に従う。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
崩壊性錠剤マトリックス中にレパグリニドとメトホルミンとを含む医薬用の錠剤。
【請求項2】
少なくとも90%が実質的に非晶質の形態にあるレパグリニドを含む、請求項1に記載の錠剤。
【請求項3】
レパグリニドが0.1〜20mg、より好ましくは0.5〜10.0mgの量で存在する、請求項1に記載の錠剤。
【請求項4】
メトホルミンが特定の粒径分布を有するその塩酸塩の形態にある、請求項1又は2に記載の錠剤。
【請求項5】
塩酸メトホルミンの粒径分布が
10: ≦20μm、好ましくは2〜10μm
50: 5〜100μm、好ましくは10〜50μm
90: 20〜150μm、好ましくは40〜100μm
である、請求項4に記載の錠剤。
【請求項6】
塩酸メトホルミンが100〜3000mg、より好ましくは200〜1000mgの量で存在する、請求項4に記載の錠剤。
【請求項7】
崩壊性錠剤マトリックスが即時放出特性を有する、請求項1に記載の錠剤。
【請求項8】
溶解性錠剤マトリックスが結合剤、充填剤、崩壊剤及び任意に他の賦形剤及び/又は補助剤を含む、請求項1に記載の錠剤。
【請求項9】
結合剤が乾式結合剤の群及び/又は湿式造粒結合剤の群から選択される、請求項8に記載の錠剤。
【請求項10】
乾式結合剤が0〜20質量%、好ましくは3〜10質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項11】
湿式造粒結合剤が0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項12】
乾式結合剤がセルロース粉末及び微結晶セルロースから選択される、請求項9に記載の錠剤。
【請求項13】
湿式造粒径合剤がコーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー(コポビドン)及びセルロース誘導体、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースから選択される、請求項9に記載の錠剤。
【請求項14】
充填剤が無水ラクトース、噴霧乾燥したラクトース、マンニトール、エリスリトール、スクロース、ソルビトール、リン酸カルシウム、微結晶セルロース及びラクトース一水化物から選択される、請求項8に記載の錠剤。
【請求項15】
充填剤が0〜95質量%、好ましくは20〜90質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項16】
崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び乾燥コーンスターチから選択される、請求項8に記載の錠剤。
【請求項17】
崩壊剤が0〜50質量%、好ましくは1〜10質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項18】
他の賦形剤及び補助剤が希釈剤、担体、滑沢剤、流動性制御剤、結晶化抑制剤、可溶化剤、着色剤、pH調節剤、界面活性剤及び乳化剤、並びにこれらの賦形剤及び/又は補助剤の2種以上の混合物から選択される、請求項8に記載の錠剤。
【請求項19】
滑沢剤が0〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項20】
流動性制御剤が0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項21】
着色剤が0〜10質量%、好ましくは0〜0.5質量%の量で存在する、請求項8に記載の錠剤。
【請求項22】
防湿性のパッケージ材料、例えばアルミニウムフォイルのブリスターパック、又はポリエチレン管及びHDPEビンにパッケージされた請求項1に記載の錠剤。
【請求項23】
I型糖尿病及びII型糖尿病から成る群から選択される症状を治療する、請求項1に記載の錠剤の製造方法。
【請求項24】
(a)流動床造粒法を使用して、レパグリニドとメトホルミンの混合物を結合剤の溶液と共に造粒及び乾燥して顆粒を調製する工程、
(b)工程(a)で得られた顆粒を充填剤及び崩壊剤と共に混合する工程、
(c)工程(b)で得られた混合物を他の賦形剤及び/又は補助剤と共にブレンドする工程、及び
(d)工程(c)で得られた生成物を圧縮して医薬用の錠剤とする工程
を含む、請求項1に記載の医薬用の錠剤を製造する方法。
【請求項25】
工程(a)においてレパグリニドが噴霧乾燥した顆粒の形態において、又は活性倍散の形態において使用される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
工程(a)において、メトホルミンが請求項5に規定する特定の粒径分布を有するその塩酸塩の形態で使用される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
結合剤が乾式結合剤及び/又は湿式造粒結合剤から成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
乾式結合剤がセルロース粉末及び微結晶セルロースから成る群から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
乾式結合剤の総量が仕上がりの錠剤配合物に対して0〜20質量%、好ましくは3〜10質量%となるように選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項30】
湿式造粒結合剤がコーンスターチ、ポリビニルピロリドン(ポビドン)、ビニルピロリドン−酢酸ビニルコポリマー(コポビドン)及びセルロース誘導体、例えばヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース及びヒドロキシプロピルメチルセルロースから成る群から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項31】
湿式造粒結合剤の総量が仕上がりの錠剤配合物に対して0〜10質量%、好ましくは1〜5質量%となるように選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項32】
結合剤が精製水又は極性有機溶媒に溶解される、請求項24に記載の方法。
【請求項33】
極性有機溶媒がエタノール又はイソプロパノールである、請求項24に記載の方法。
【請求項34】
結合剤の溶液が0.1〜30質量%の濃度を有する、請求項24に記載の方法。
【請求項35】
工程(a)において顆粒の水分含量が乾燥後に0.1〜1.5%であるように制御される、請求項24に記載の方法。
【請求項36】
工程(b)における充填剤が無水ラクトース、噴霧乾燥したラクトース、マンニトール、エリスリトール、スクロース、ソルビトール、リン酸カルシウム、微結晶セルロース及びラクトース一水化物から成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項37】
充填剤の総量が仕上がりの錠剤配合物に対して0〜95質量%、好ましくは20〜90質量%となるように選択される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
工程(b)における崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウム、ポラクリリンカリウム、クロスポビドン、クロスカルメロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及び乾燥コーンスターチから成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項39】
崩壊剤の総量が仕上がりの錠剤配合物に対して0〜50質量%、好ましくは1〜10質量%となるように選択される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
工程(c)における他の賦形剤及び/又は補助剤が担体、滑沢剤、流動性制御剤、結晶化抑制剤、可溶化剤、着色剤、pH調節剤、界面活性剤及び乳化剤から成る群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項41】
工程(d)において錠剤の硬度が20N〜300Nとなるように制御される、請求項24に記載の方法。

【公表番号】特表2009−537478(P2009−537478A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−510416(P2009−510416)
【出願日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際出願番号】PCT/EP2007/054510
【国際公開番号】WO2007/131930
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(395018066)ノヴォ ノルディスク アクティーゼルスカブ (7)
【Fターム(参考)】