レンズユニット、本体ユニット、撮像装置及び撮像方法
【課題】 ストロボの発光制御を行うことができるレンズユニット、同レンズユニットと着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法を得る。
【解決手段】 本体ユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続されるレンズユニットであって、光学レンズを含む撮影光学系、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像素子を含む撮像手段、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段、本体ユニットが備えるストロボの発光動作を制御するストロボ制御手段、を有し、ストロボ制御手段が、本体ユニットから受信するレリーズ信号に応じて上記ストロボの発光制御を行うレンズユニット、同レンズユニットと着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法による。
【解決手段】 本体ユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続されるレンズユニットであって、光学レンズを含む撮影光学系、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像素子を含む撮像手段、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段、本体ユニットが備えるストロボの発光動作を制御するストロボ制御手段、を有し、ストロボ制御手段が、本体ユニットから受信するレリーズ信号に応じて上記ストロボの発光制御を行うレンズユニット、同レンズユニットと着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法による。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストロボの発光制御を行うことができるレンズユニット、同レンズユニットと着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラに代表される撮像装置において、ストロボを内蔵するもの、また、外部ストロボを装着することができるものが知られている。レンズユニットの交換が可能な構成を有する撮像装置において、交換されるレンズユニットと本体ユニットに搭載されている撮像素子の組み合わせによって、撮影に好適なストロボの特性が異なる。そのため、すべてのレンズユニットに対して好適なストロボを内蔵することは困難であり、また、この事情は外部ストロボであっても同様である。
【0003】
そこで、レンズユニットにストロボ装置を搭載することで上記の課題を解消するレンズユニット交換式のカメラが知られている(たとえば、特許文献1を参照)。また、ストロボ装置をユニット化して、特性の異なるストロボ装置を換装可能に構成したデジタルカメラが知られている(たとえば、特許文献2を参照)。
【0004】
特許文献1に記載のレンズユニット交換式カメラは、レンズユニットの特性に合わせたストロボ装置を、レンズユニットごとに個別に搭載することができる。しかし、全てのレンズユニットにストロボ装置を備える必要があるため、レンズユニット自体のサイズが大きくなり、かつ、レンズユニットの製造コストが高くになるという課題がある。
【0005】
特許文献2に記載のデジタルカメラは、最適なストロボ装置を選択して換装することができる。しかし、これを実現するのは、複数の特性が異なるストロボ装置をあらかじめ用意するがあり、これらストロボ装置の換装作業の手間が増え、また、コスト高にもなるという課題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであって、撮像レンズと撮像素子および画像処理手段をレンズユニットに備え、本体ユニットに内蔵または装着されるストロボ装置の発光制御をレンズユニットから行うことで、本体側に備えられる全てのストロボ装置において最適なストロボ制御を行うことができる、レンズユニット、同レンズユニットに着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、撮像装置を構成する本体ユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続されるレンズユニットであって、光学レンズを含む撮影光学系と、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像素子を含む撮像手段と、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、本体ユニットが備えるストロボの発光動作を制御するストロボ制御手段と、を有してなり、ストロボ制御手段が、本体ユニットから受信するレリーズ信号に応じて上記ストロボの発光動作の制御をすることを主な特徴とする。
【0008】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段を備え、記動作制御情報にはストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、ストロボ制御手段は、本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた動作制御情報を記憶手段から読み出し、当該動作制御情報に基づいてストロボの発光動作を制御することを特徴とする。
【0009】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段を備え、動作制御情報にはストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、ストロボ制御手段が、記憶手段から本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出す情報読出部と、レリーズ信号に応じて、読み出された動作制御情報からストロボの発光時間を算出する算出部と、算出された発光時間に基づいて、ストロボの発光開始を指示する発光開始信号とストロボの発光停止を指示する発光停止信号とを本体ユニットに送信する発光制御信号送出部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段を備え、動作制御情報にはストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、ストロボ制御手段は、記憶手段から本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出す情報読出部と、レリーズ信号に応じて、読み出された動作制御情報からガイドナンバーを算出する算出部と、算出されたガイドナンバーと発光開始信号を送出する発光制御信号送出部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、撮影動作に先立って上記ストロボの照射を行うプリ発光の光量を測定する測光手段を備え、ストロボ制御手段は、測光手段の測光結果に基づいて、プリ発光の指示をすることを特徴とする。
【0012】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、上記プリ発光の最大回数は、上記ストロボが内蔵ストロボのときよりも外部ストロボのときの方が多いことを特徴とする。
【0013】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボが、本体ユニットに装着される外部ストロボであることを特徴とする。
【0014】
また本発明の別の形態は、撮像装置を構成するレンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットであって、レリーズ信号を発するシャッタースイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、を有してなり、ストロボは、レリーズ信号に応じてレンズユニットが行う発光動作の制御によって発光することを特徴とする。
【0015】
また本発明の別の形態は、レンズユニットと本体ユニットとを有してなる撮像装置であって、レンズユニットは、上記のいずれかのレンズユニットであり、本体ユニットは、上記の本体ユニットであることを特徴とする。
【0016】
また本発明の別の形態は、レンズユニットと、レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、レンズユニットが、第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を本体ユニットから受信するステップと、本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、更新された動作制御情報を第2記憶手段から読み出すステップと、読み出された動作制御情報に基づいてストロボの発光動作時間を算出するステップと、算出された発光動作時間に基づいてストロボの発光開始を指示する発光開始信号を本体ユニットに送信するステップと、算出された発光動作時間の経過に応じてトロボの発光停止を指示する発光停止信号を本体ユニットに送信するステップと、を実行することを特徴とする。
【0017】
また本発明の別の形態は、レンズユニットと、レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、レンズユニットが、第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を本体ユニットから受信するステップと、記本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、更新された動作制御情報を第2記憶手段から読み出すステップと、読み出された動作制御情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出するステップと、算出されたガイドナンバーを送出するステップと、ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を送出するステップと、を実行することを特徴とする。
【0018】
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、第1記憶手段には、ストロボの特性に応じた複数の動作制御情報が記憶されていて、レンズユニットは、ストロボの特性を示す情報を本体ユニットから受信するステップを実行し、レンズユニットが実行する動作制御情報を読み出すステップは、受信したストロボの特性を示す情報に基づいて、第2記憶手段に記憶されている複数の動作制御情報の中からストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出すことを特徴とする。
【0019】
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、レンズユニットは、ストロボの発光量を測定する測光手段を備え、レンズユニットは、ストロボの発光量を測光するステップと、測光の結果に応じて、ストロボの発光動作を指示するステップと、
を実行することを特徴とする。
【0020】
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、発光動作を指示するステップは、ストロボが外部ストロボのときは、ストロボが内蔵ストロボのときよりも多く実行する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、レンズユニットの特性に対して最適な発光制御をレンズユニット側の制御によって行うことができるようになる。
また、本発明によれば、各レンズユニットの特性とストロボ装置の特性に基づいて、最適な発光制御をレンズユニット側の制御によって行うことができるようになる。
また、本発明によれば、内蔵ストロボに対する発光制御と外部ストロボに対する発光制御を、それぞれに適した方法で行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る撮像装置の例を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係る撮像装置の例を示す正面図である。
【図3】本発明に係る撮像装置の例を示す平面図である。
【図4】本発明に係る撮像装置に外部ストロボを装着した例を示す正面図(a)と背面図(b)である。
【図5】上記撮像装置が備える外部ストロボインターフェースの例を示す平面図である。
【図6】上記撮像装置を構成するレンズユニットと本体ユニットのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【図7】上記レンズユニットの別の例を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る本体ユニットが備える内蔵ストロボの例を示す回路図である。
【図9】本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法における処理の例を示すフローチャートである。
【図10】上記撮像方法における初期設定処理の例を示すシーケンス図である。
【図11】上記撮像方法における発光処理の例を示すシーケンス図である。
【図12】上記撮像方法における撮像処理の例を示すシーケンス図である。
【図13】上記撮像方法における撮像処理の別の例を示すシーケンス図である。
【図14】上記撮像方法における初期設定処理の別の例を示すシーケンス図である。
【図15】上記撮像方法における発光処理の別の例を示すシーケンス図である。
【図16】上記撮像方法における撮像処理のさらに別の例を示すシーケンス図である。
【図17】上記撮像方法における撮像処理のさらに別の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係るレンズユニット、本体ユニット、レンズユニットと本体ユニットからなる撮像装置及び同装置を用いた撮像方法の実施形態について図を用いて説明する。図1は本発明に係る撮像装置を構成するレンズユニット、および、本体ユニットの例を示す外観斜視図である。
図1において符号1はレンズユニットを、符号2は本体ユニットを示し、符号3はレンズユニット1を本体ユニット2に装着して一体となる撮像装置を示している。
【0024】
レンズユニット1は、その内部に備わっている撮像レンズや撮像素子によって種々のタイプがあり、利用者は適宜選択をして本体ユニット2に装着することができる。例えば、単焦点レンズが搭載されたレンズユニット1a(図1(a))や、ズームレンズが搭載されたレンズユニット1b(図1(b))を本体ユニット2に装着することで、ぞれぞれの撮像レンズの特性を活かした撮像を行うことができるようになる。
【0025】
図2は、本発明にかかる撮像装置の正面図である。図2において、撮像装置3は、レンズユニット1の中央付近に撮像レンズを備え、本体ユニット2の上部に内蔵ストロボ21を備えている。
【0026】
図3は、本発明にかかる撮像装置の平面図である。図3において、撮像装置3は、本体ユニット2の筐体上面にレリーズ(スイッチ)SW1、調光モードや撮影モードを設定するモードダイアルSW2および外部ストロボ装置を固定し、本体ユニット2と外部ストロボ間の通信インターフェースとなる装着手段であるホットシュー23が設けられている。
【0027】
次に、本実施例にかかる撮像装置3に外部ストロボ装置を装着した例を図4に示す。図4(a)は、撮像装置3に外部ストロボ230を装着した状態を示す正面図である。図4(a)において、外部ストロボ230は、正面に被写体を照明する閃光を発する発光部231、調光方式が外光オート方式のときに動作する外光AUTO用調光センサー232、AFのためのAF補助光センサー233、が備わっている。
調光センサー232は、発光部231から照射された閃光が被写体に当たって反射する反射光を受光し、光電変換による電流を発生させるセンサーである。調光センサー232が発生させた電流は積分コンデンサによって積分され、電荷量が所定の値に達したときに外部ストロボ230の発光動作を停止させる。
【0028】
また、外部ストロボ230にはCPUおよびメモリが搭載されている。このCPUとメモリによって、後述するようにレンズユニット1から通知されるガイドナンバー(GN)を用いて、外部ストロボ230における所定の発光制御を行うことができる。
【0029】
図4(b)は、撮像装置3に外部ストロボ230を装着した状態を示す背面図である。図4(b)において外部ストロボ230は、背面側に発光部231の発光準備が整ったことを知らせる充電完了ランプ234、電源スイッチ235、テスト発光スイッチ236、表示手段であるLCD表示部237、モード選択スイッチ238、設定選択スイッチ239、が備わっている。
外部ストロボ230は、電源スイッチ235の操作によって動作電源が投入されると、メインコンデンサへの充電が開始され、所定の電圧になるまで充電が継続し、所定の電圧になると充電完了ランプ234が点灯して、充電を停止する。充電が終了した状態でテスト発光スイッチ236を押すと、発光動作の確認をすることができる。
【0030】
外部ストロボ230は、複数の調光モードを備えている。これら複数の調光モードの中から利用者は、モード選択スイッチ238および設定選択スイッチ239を操作して、所望する調光モードの設定を行う。設定された調光モードにもとづいて発光制御が行われる。例えば、マニュアル発光方式が選択されたときは、発光量は0.5EV間隔で設定することができる。
【0031】
また、外部ストロボ230は調光補正機能を有しており、この機能によって調光を例えば±2.0EVの範囲内で0.5EV間隔の設定をすることができる。外部ストロボ230の調光モードが外光オート方式に設定されたときは、F値がF2.8,F4,F5.6,F8,の4段階で設定可能となる。
【0032】
また、発光部231は図示しない照射角度変更機構によって、ストロボ光の照射角を変更することができる。これによって、ズームレンズを用いた撮影のときであっても、効果的に被写体を照明することができるように構成されている。
【0033】
利用者は、外部ストロボ230のモード選択スイッチ238と設定選択スイッチ239を操作することで、調光モードと発光制御に係るパラメータを設定することができ、これらの設定状況をLCD表示部237に表示して確認することができる。
【0034】
外部ストロボ230はホットシュー23を介して撮像装置3に装着される。図5はホットシュー23を上面側から見た状態を示す拡大平面図である。図5においてホットシュー23は、レンズユニット1から外部ストロボ230に対して通知される後述する発光指示信号が出力されるX接点23aを中央に有し、レンズユニット1から外部ストロボ230に対して発光量を指定するGNデータが通知される通信用の端子23bを複数個備えている。
撮像装置3に外部ストロボ230が装着されると、撮像装置3と外部ストロボ230はホットシュー23を介して電気的に接続され、撮像装置3が発する発光指示信号がX接点23aを介して、外部ストロボ230に送られて、これによって外部ストロボ230は所定の発光動作、すなわちシャッタ動作に同期した発光動作を行うことができる。
また、通信用信号端子23bを介して調光設定に関する情報の通信が行われ、これによって所定の発光動作制御がなされる。
【0035】
次に、本発明に係るレンズユニットと、本体ユニットのハードウェア構成の例について図6のブロック図を用いて説明する。
【0036】
図6に示すように、レンズユニット側のコネクタ116と本体ユニット側のコネクタ201を接合することで、それぞれのユニットが互いに電気的に接続し、撮像装置3を構成する。
図6において、レンズユニット100は、フォーカスレンズを備えた複数のレンズ群からなる撮像光学系107と、撮像光学系107を介して受光した被写体像を光信号から電気信号に変換して出力する撮像素子108と、撮像素子108から出力される信号(アナログ画像信号)をデジタル画像信号に変換して信号増幅をするAFE(アナログフロントエンド)109と、変換されたデジタル画像信号をRGBからYUVデータへ変換する処理、変換されたYUVデータをJPEGまたはMPEG形式で圧縮符号化する処理、あるいはRAWデータを生成する処理、などの所定の画像処理を行なって画像データを生成するCPU103と、を有してなる。CPU103は、レンズユニット側のいわゆる画像処理エンジンである。撮像素子108およびAFE109によって撮像手段が構成され、CPU103および後述するROM114に記憶されているソフトウェアの動作によって画像処理手段が構成される。
【0037】
また、レンズユニット100は、本体ユニット200と電気的に接続するユニット間インターフェースを備えている。
レンズユニット100が備えるユニット間インターフェースは、本体ユニット側のジョイントコネクタ201と結合するジョイントコネクタ116と、符号121で示す本体ユニット200との制御信号のインターフェース、符号122で示すシリアル信号のインターフェース、符号123で示す双方向通信に用いるインターフェース、符号124で示すSDIO信号のインターフェース、符号125で示す内蔵ストロボへの発光指示信号のインターフェース、および符号126で示す外部ストロボへの発光指示信号のインターフェース、を有してなる。
【0038】
また、レンズユニット100は、撮像光学系を構成するレンズ群の鏡筒の繰り出しと収納に用いるモーター110を制御するモータードライバー111を有している。このモータードライバー111は、本体ユニット200からインターフェース121を介して受信する制御信号によって制御される。
この機構によって、交換レンズの種類によっては撮像装置3の電源を切ったときに鏡筒を収納し、また、図示しないボタンの押下によって変倍動作をするなどの種々の動作制御を行うことができる。
【0039】
また、レンズユニット100は、本体ユニットから供給される電力120からレンズユニット100の動作に必要な各種電力を生成するDC−DCコンバータ101と、本体ユニット200から供給される電力120を検知してDC−DCコンバータ101を制御するサブマイコン102と、を有している。
【0040】
また、レンズユニット100は、レンズユニット100の外部に装着可能なテレコンバータレンズ及びワイドコンバータレンズを検出する検出回路113を有している。
【0041】
また、レンズユニット100は、撮像装置3の傾きを検出するジャイロセンサ106、撮像装置3に加わる加速度を検出する加速度センサー112、ジャイロセンサ106が検出した傾きと加速度センサー112が検出した加速度によってレンズ群107を駆動するコイル105、およびコイル105の駆動量を検出するホール素子104を有している。
これら、ジャイロセンサ106、加速度センサー112、コイル105、ホール素子104によって手ぶれの防止機能を発揮することができる。
【0042】
レンズユニット100における発光動作制御等を行うソフトウェアは、フラッシュロム(Flash ROM)114(以下「ROM114」とする)に格納されている。
また、レンズユニット100は、撮像素子108を介してCPU103において生成された画像データを蓄積するリングバッファとして機能させるDDR−SDRAM115(以下「RAM115」とする)を備えている。RAM115は、上記のソフトウェアのワークエリアとしても機能する。
【0043】
図6において、本体ユニット200は、レンズユニット100と電気的に接続するユニット間インターフェースを備えている。
本体側ユニット間200側のユニット間インターフェースは、レンズ側ユニット側のジョイントコネクタ116と結合するジョイントコネクタ201、符号221で示すレンズユニット100との制御信号のインターフェース、符号222で示すシリアル信号のインターフェース、符号223で示す双方向通信に用いるインターフェース、符号224で示すSDIO信号のインターフェース、符号225で示す内蔵ストロボへの発光指示信号のインターフェース、および符号226で示す外部ストロボへの発光指示信号のインターフェース、を有してなる。
【0044】
また、本体ユニット200は、レンズユニット100から受信した画像データを、YUVデータへと変換する処理、変換されたYUVデータをJPEGまたはMPEG形式で圧縮符号化する処理、圧縮符号化されたデータの展開処理、あるいはRAWデータの生成処理、などの所定の画像処理を適宜行うCPU208を有している。CPU208は本体ユニット側の画像処理エンジンである。
【0045】
また、本体ユニット200は、所定の操作によって撮像装置3の撮影動作を開始させるレリーズ信号を発するレリーズスイッチ211と、撮像装置3の動作モードなど各種の設定に用いる十字キーなどで構成される操作スイッチ206と、操作スイッチ206の入力を検知して所定の設定処理などを行い、かつ、リチウムイオンバッテリー204から供給される電力をDC−DCコンバータ203を用いて電源制御し、また、レンズユニット100へ電力を供給するためのスイッチである電源スイッチ202と、を制御するサブマイコン205を有している。
【0046】
本体ユニット200における画像処理及び動作制御処理を行うソフトウェアは、フラッシュロム219(以下「ROM219」とする)に格納されている。また、本体ユニット200は、画像処理などに用いられるワークエリアとして機能するDDR−SDRAM220(以下「RAM220」とする)を備えている。
【0047】
また、本体ユニット200は、音声コーディック216と、この音声コーディック216に音声信号を入力するマイク218と、音声コーディック216から音を出力するスピーカ217と、USBインターフェースコネクタ214と、AV出力用コネクタ213と、HDMI信号の出力インターフェース212と、撮像された画像ファイルを保存する着脱可能な記憶手段であるSDメモリ215と、本体ユニット200が備える内蔵ストロボであるストロボ207と、スイッチ211の操作によってフォーカシング動作時に被写体像をモニタリング表示させ、撮影動作をしたときには撮影した画像データを表示する表示手段であるLCD210及びEVF209と、本体ユニット200に外部ストロボを装着するインターフェースとなる外部ストロボインターフェース229と、を有している。
【0048】
本体ユニット200が備える内蔵ストロボ207は、レンズユニット100から発せされる発光制御信号に応じて、発光動作を行う。
レンズユニット100のROM114は、本体ユニット200が備える内蔵ストロボ207または、本体ユニット200に装着される外部ストロボに応じた動作制御情報を記憶する記憶手段である。
【0049】
図7は、本発明に係る撮像装置を構成するレンズユニットの別の例を示す機能ブロック図である。図7においてレンズユニット300は、図6に示したレンズユニット100とほぼ同じ構成を有している。レンズユニット300は、レンズ群307にズームレンズを備えており、これを移動させるためのズーム用モーター310を有する点で、前記レンズユニット100との構成上の違いがある。レンズユニット300は、図示しない本体ユニット200が備えるズームスイッチの操作によって、レンズ群307に備えられたフォーカスレンズとズームレンズに所定の動作をさせるように構成されている。
【0050】
図8は、本発明に係る撮像装置のストロボ207および外部ストロボI/F229に装着された外部ストロボ230に着目した回路図である。図8において、本体ユニットが備える内蔵ストロボ207は、メインコンデンサMCに電荷を蓄えるための充電制御部207aと、メインコンデンサMCに蓄えられたエネルギーによってキセノン管Xeを発光させてストロボ光を制御する発光制御部207bを有してなる。
【0051】
充電制御部207aは、発光エネルギーを蓄えるメインコンデンサMCとメインコンデンサMCの充電電圧をキセノン管Xeの発光電圧まで昇圧させる昇圧回路2071と、メインコンデンサMCに充電された電圧値を検出する電圧検出回路2072から構成される。電圧検出回路2072の検出結果をモニタリングしながら昇圧回路2071の動作を制御することでメインコンデンサMCへの充電が行われる。
【0052】
発光制御部207bは、発光開始指示と停止指示を制御するスイッチング素子を有するスイッチング回路2073を有している。レンズユニット100のCPU103から送出される発光制御信号(発光開始信号)によって、スイッチング素子が動作をして、メインコンデンサMCとキセノン管Xeとの放電経路が形成されると同時にトリガトランスの2次巻線に高電圧が発生して、キセノン管Xeにトリガ電圧を印加させることで放電が開始される。
発光の停止は、発光制御信号(発光停止信号)によって、スイッチング素子が放電経路を遮断することで、キセノン管Xeの発光が停止する。
【0053】
本発明にかかる撮像装置3は、上記充電制御部207aの動作を本体ユニット200が備えるCPU208によって制御し、充電完了の有無は双方向インターフェース223および123を介して、CPU208からレンズユニット100が備えるCPU103に通知される。
発光制御部207bにおける発光の開始および発光の停止の制御は、レンズユニット100が備えるCPU103によって行われる。より詳細には、レンズユニット100と本体ユニット200の通信を行うインターフェース125および225によって構成される通信ポートを介して、スイッチング回路2073に直接接続される専用の信号線を構成し、レンズユニット100からの指示によってスイッチング回路2073の動作を制御し、内蔵ストロボ207の発光制御を行う。
【0054】
また、本体ユニット200が備える外部ストロボI/F229に外部ストロボ230が接続されると、本体ユニット2200のCPU208は、その旨をレンズユニット100のCPU103に通知する。
レンズユニット100は、外部ストロボ230が装着されている場合において、本体ユニット200のレリーズスイッチ211に対する所定の操作によって発せされるレリーズ信号に応じて、発光量データおよび発光指示信号を外部ストロボ230に通知する。
【0055】
たとえばレリーズスイッチ211が半押しされたときは、撮像光学系、撮像手段および画像処理手段によって、オートフォーカス処理(AF処理)と自動露光処理(AE処理)が行われる。これらの処理の結果、撮像時に必要な発光量を示す発光量データが通信インターフェース123および223によって構成される通信ポートを介して、レンズユニット100から本体ユニット200のCPU208を通じて、外部ストロボ230に通知される。
また、レリーズスイッチ211が本押しされたときは、撮像処理に合わせて、通信インターフェース126および226によって構成される通信ポートを介して発光指示信号がレンズユニット100から外部ストロボ230に直接的に通知される。
この構成によって、外部ストロボ230は、事前にレンズユニット100から通知されている発光量データに基づいた発光動作を行うことができる。
【0056】
次に、本発明に係る撮像装置により実行される撮像方法の実施例について説明する。
図9は、本実施例にかかる撮像処理のストロボ発光制御の流れを示すフローチャートである。図9において、各処理ステップはS10、S20、S30・・・のように表記する。
まず、撮像装置3の電源が投入されると(S10)、外部ストロボ230が装着されているか否かの判定処理が行われる(S20)。外部ストロボ230が装着されていなければ(S20の「無」)、初期設定処理1を行った後に(S30)、発光処理1を行う(S50)。
外部ストロボ230が装着されていれば(S20の「有」)、初期設定処理2を行った後に(S40)、発光処理2を行う(S60)。
【実施例1】
【0057】
図10は、初期設定処理1の詳細な処理の流れを示すシーケンス図である。図10(a)において、各処理ステップはS301、S302、・・・のように表記する。
まず、本体ユニット200からレンズユニット100に対して「GNデータ」が通知される(S301)。レンズユニット100は、ROM114にあらかじめ保存されているGNテーブルを読み出して、通知されたGNデータを用いてGNテーブルを更新し、RAM115に保存する(S302)。
【0058】
ここで、GNデータとは、内蔵ストロボの発光量を決定する発光時間と、ガイドナンバー(GN)が対応づけられたデータである。GNテーブルとは、複数のGNデータからなるデータ群をいう。
また、GNは撮像素子108の感度をISO100相当の感度とし、撮像光学系107のF値(絞り値)と、被写体までの距離を掛け合わせた結果得られる数値であって、ストロボ装置の発光制御に用いるデータである。
GNデータは内蔵ストロボ207の仕様(特性)に最適な発光制御を行うために、本体ユニット200のROM219に内蔵ストロボ207に適したGNデータが記憶されており、処理S301において、ROM219から読みだされたGNデータをレンズユニット100に通知することで、レンズユニット100は内蔵ストロボ207の最適な発光動作制御を行うことができる。
【実施例2】
【0059】
ここで、初期設定処理1の別の実施例について、図10(b)のシーケンス図を用いて説明をする。上記のとおり、GNデータは、撮像光学系のF値と被写体までの距離によって算出可能な数値である。また、各GNに対応する発光動作時間は、ストロボの仕様によって異なる。
そこで、本体ユニット200からは、GNデータを通知するのではなく、内蔵ストロボの仕様データ(ストロボデータ)をレンズユニット100に通知し(S303)、これをもとにレンズユニット100がGNデータを生成して(S304)、生成されたGNデータを用いてGNテーブルを更新してRAM115に保存する(S305)。
【0060】
このように、ストロボデータに基づいたGNデータを、レンズユニットにおいて生成することで、たとえば内蔵ストロボが本体ユニットに着脱自在に構成されていたとしても、異なる内蔵ストロボを装着したときに、装着された内蔵ストロボの仕様に対して最適な発光制御を行うことができる。
【実施例3】
【0061】
次に、初期設定処理1の後に実行される発光処理1の詳細な処理の流れの例について、図11のシーケンス図を用いて説明をする。図11において、各処理ステップはS501、S502、・・・のように表記する。
まず、レリーズスイッチ211に対する半押し操作(以下「レリーズ1」とする)が検出されると(S501のYes)、本体ユニット200からレンズユニット100に対して、レリーズ信号1信号が通知される(S502)。
本体ユニット200からレリーズ1信号が通知されたレンズユニット100は、AE処理とAF処理を行なう(S503)。AE処理とAF処理は終了するまで繰り返される(S504のNo)。AE処理とAF処理が終了すると、その旨が本体ユニット200に通知される(S504のYes)。
【0062】
本体ユニット200は、レリーズ1信号を通知した後、本体ユニット200は、利用者によって予め設定されている設定情報に基づいて、内蔵ストロボ207の使用設定がされているか否かの確認処理を行う(S505)。内蔵ストロボ207が使用される設定になっていれば(S505のYes)、本体ユニット200のCPU208から充電制御部207a(図8参照)に対して充電制御信号が通知され、内蔵ストロボ207の充電が行われる(S506)。
【0063】
メインコンデンサMCへの充電量が、電圧検出回路2072(図8参照)によって検出されてCPU208に充電電圧検出信号として通知される。これによって、フル充電に至ったか否かの判定が行われる(S507)。充電電圧検出信号の判定によって、フル充電になるまで、充電は継続する(S507のNo)。
【0064】
フル充電になったとき(S507のYes)、充電動作を停止する(S508)。この後、レンズユニット100からAE処理・AF処理の終了通知がなされ、かつ、レリーズスイッチ211に対する全押し操作(以下「レリーズ2」とする)が検出されれば(S507のYes)、次の処理に移行する(S509のYes)。
レリーズ2が検出されなければ、検出されるまで待ち状態になる(S509のNo)
【実施例4】
【0065】
次に、上記処理に続く処理の詳細な流れの例について、図12のシーケンス図を用いて説明をする。図12において、各処理ステップはS511、S512、・・・のように表記する。
本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると、レンズユニット100に対してレリーズ2信号が通知される(S511)。
【0066】
レンズユニット100は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S512)。具体的には、レンズユニット100は、AF処理(S508)によって測定された被写体までの距離を用いて最適なGNを算出し、算出されたGNに対応する発光時間をRAM115に記憶されているGNテーブルから読みだす。
GNは撮像素子108の感度をISO100相当の感度とし、撮像光学系107のF値(絞り値)と被写体までの距離を掛け合わせて算出される数値データであるから、S508において測定された距離データを用いて、当該レンズユニット1の特性(F値など)を用いて算出することができる。
【0067】
次に、レンズユニット100は本体ユニット200に発光開始信号を送信する(S513)。発光開始信号は本体ユニットのCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけてプリ発光する(S514)。
レンズユニット100は、発光開始信号を出力した後に、撮像光学系を介して取得する被写体光によって、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いた測光処理を開始する(S515)。
【0068】
レンズユニット100は、発光開始信号の通知(S513)の後に経過した時間をカウントして、処理S512にて算出した発光時間に到達したときに、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S516)。内蔵ストロボ207は発光停止信号の通知によって発光を停止する。
【0069】
次に、レンズユニット100は、処理S515における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し、記憶手段に記憶されているGNテーブルから本発光時間を算出する(S517)。
次に、レンズユニット100は、撮像処理を開始する(S518)。撮像処理の開始と同時、または、開始の後に、レンズユニット100から本体ユニット200に対して発光開始信号が送信される。発光開始信号は本体ユニットのCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけて本発光する(S519)。
【0070】
レンズユニット100における撮影処理は(S518)、撮像光学系を介して受光した被写体光に応じた撮像データを撮像手段から出力し、この撮像データに対する所定の画像処理を画像処理手段により行って画像ファイルを生成し、生成された画像ファイルを通信インターフェース経由で本体ユニットに送信して、本体ユニットにおいて当該画像ファイルを保存する処理である。
【0071】
レンズユニット100は、上記の発光開始信号の通知の後に経過した時間をカウントし、処理S517にて算出された発光時間に到達すれば、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S521)。内蔵ストロボ207は発光停止信号の通知によって発光を停止する。
【0072】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、本体ユニット200が備える内蔵ストロボ207のプリ発光と本発光の制御を本体ユニット200のCPU208を経由せずに、レンズユニット100から行うことができるようになる。
【0073】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットに撮影光学系、撮像素子を含む撮像手段、および画像処理手段を備えているので、従来のレンズ交換式撮像装置のような、レンズの収差や撮像素子のシェーディングにより発生する悪影響を抑えることができる。
【0074】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットが画像処理手段を備えていることで、レンズユニットのみでも被写体の撮像データを処理することができる。そのため、ストロボを使用した撮影処理において、各レンズユニットに最適な調光を行うことが可能になる。
このように、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットが交換されることで生じる調光条件の変化に対応可能な機能を持たせることができるようになる。また、各レンズユニットに共通して使用される本体ユニットが備えるストロボ装置を、レンズユニット側から制御することができ、本体ユニットが備える共通のストロボ装置であっても、各レンズユニットに適したストロボ発光制御を行うことができるようになる。
【実施例5】
【0075】
次に、実施例4に示した処理の別の例について、図13のシーケンス図を用いて説明をする。図13において、各処理ステップはS522、S523、・・・のように表記する。
【0076】
本発明にかかる撮像装置は、共通する本体ユニットに対して異なるレンズユニットを装着することができる。レンズユニットには、光学ズーム機能付きレンズが搭載されているものもあり、このような、光学ズーム付きレンズを備えるレンズユニットは、単焦点レンズを搭載したものに比べると、焦点距離が可変であって撮影距離が伸びることから、ストロボの調光を行う距離も長くする必要がある。しかし、ダイナミックレンジの低い撮像素子の場合、プリ発光で測光できる範囲は狭く、高倍率ズームが可能なレンズユニットが取り付けられた場合においては、近い距離から遠い距離までの本発光量を一度のプリ発光で算出することは困難である。
【0077】
本実施例は、光学ズーム機能を搭載したレンズユニットを用いた撮像装置においても最適な発光動作制御を行う例である。すでに説明をした実施例4におけるレリーズ2を検知した後の処理において、複数回のプリ発光制御を行う例について、以下、説明をする。
【0078】
図13に示す本実施例にかかる撮像装置3の本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると(図11のS509)、レンズユニット300に対してレリーズ2信号が通知される(S522)。
【0079】
レンズユニット300は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S523)。具体的には、レンズユニット300は、AF処理(S508)によって測定された被写体までの距離を用いて最適なGNを算出し、算出されたGNに対応する発光時間をRAM315に記憶されているGNテーブルから読みだす。
【0080】
次に、レンズユニット300は本体ユニット200に発光開始信号を送信する(S524)。発光開始信号は本体ユニットのCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけて発光する(S525)。
レンズユニット300は、発光開始信号を出力した後に、撮像光学系を介して取得する被写体光によって、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いた測光処理を開始する(S526)。
【0081】
レンズユニット300は、発光開始信号の通知(S524)の後に経過した時間をカウントして、処理S523にて算出された発光時間に到達したときに、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S527)。内蔵ストロボ207は発光停止信号の通知によって発光を停止する。
【0082】
次に、レンズユニット300は、処理526における測光の結果が正常であるか否かの判定を行う(S528)。判定の結果が正常でなければ(S528のNo)、プリ発光(S525)における発光時間を長くすることで発光量を大きくする、または、撮像素子の感度を上げるなどの設定変更処理を行い(S529)、再び発光開始信号を本体ユニット2に通知して、プリ発光を行う(S524、S525)。
【0083】
測光(S526)の結果が正常と判定される(S528のYes)まで、上記の処理を繰り返す。「測光結果が正常である」とは、測光処理(S526)における測光の結果から、本発光に用いる発光量(GN)を決定できる状態をいう。すなわち、測光の結果、プリ発光によって被写体から反射された光量が小さく、内蔵ストロボ207の最大光量を用いても、露出不足になる場合は、「測光結果が正常ではない」と判定される。
【0084】
次に、レンズユニット300は、処理S526における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し、記憶手段であるRAM315に記憶されているGNテーブルから本発光時間を算出する(S530)。
次に、レンズユニット300は、撮像処理を開始する(S531)。撮像処理の開始と同時、または、開始の後に、レンズユニット300から本体ユニット200に対して発光開始信号が送信される(S531)。発光開始信号は本体ユニット200のCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけて発光する(S532)。
【0085】
レンズユニット300における撮影処理は(S531)、撮像光学系を介して受光した被写体光に応じた撮像データを撮像手段から出力し、この撮像データに対する所定の画像処理を画像処理手段により行って画像ファイルを生成し、生成された画像ファイルを通信インターフェース経由で本体ユニットに送信して、本体ユニットにおいて当該画像ファイルを保存する処理である。
【0086】
レンズユニット300は、上記の発光開始信号の通知の後に経過した時間をカウントし、処理S517にて算出された発光時間に到達すれば、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S534)。これによって、内蔵ストロボ207は発光を停止する。
【0087】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、光学ズームレンズを搭載したレンズユニットを用いた場合、被写体までの距離が遠く、1度目のプリ発光における測光結果が正常とならなければ、撮像素子の感度を高くするか、または、プリ発光の時間を長くするように設定を変更して、再度のプリ発光を行う。このように発光制御にかかる設定を変更して再度のプリ発光をすることによって、より遠距離側に測光エリアをシフトさせることができる。これによって、1度目のプリ発光では近距離の測光を行い、2度目のプリ発光では遠距離の測光が行うことができる。すなわち、より広い範囲での調光が可能となる。したがって、本実施例にかかる撮像装置によれば、遠くの被写体を撮影するときであっても、それに対応したプリ発光をレンズユニットから制御することができるようになる。
【0088】
また、本実施例にかかる撮像装置によれば、取り付けられたレンズユニットが搭載する撮像光学系の仕様によって決定される焦点距離や、撮像素子のダイナミックレンジにより最適化されたストロボ発光に必要なテーブルデータを、レンズユニットごとに用意しておく(ROM314に記憶させておく)ことで、レンズユニットを本体ユニットに取り付けた後に、レンズユニットと本体ユニットの間で複雑な情報交換を行うことなく、各レンズユニットにおける最適なストロボ発光制御を行うことができるようになる。
【0089】
なお、図13には、測光結果が正常に判定されるまで、何度でもプリ発光を行う場合を例示したが、例えば、プリ発光の回数を予め設定しておき、設定された上限の範囲内で繰り返しプリ発光を行うようにしてもよい。
【実施例6】
【0090】
次に、本発明に係る撮像装置により実行される撮像方法のさらに別に実施例について説明する。本実施例にかかる撮像方法は、撮像装置の本体ユニットに外部ストロボを装着した状態で実行されるものである。
図9に示した本発明にかかる撮像方法において、外部ストロボ230が装着されているとき、(図9のS20の「有」)、初期設定処理2を行った後に(S40)、発光処理2が行なわれる(S60)。
【0091】
図14は、初期設定処理2の詳細な処理の流れを示すシーケンス図である。図14において、各処理ステップはS401、S402、・・・のように表記する。
図14(a)において、初期設定処理2は、まず、本体ユニット200からレンズユニット100に対して「GNデータ」が通知される(S401)。ここで通知されるGNデータは、本体ユニット200に装着されている外部ストロボ230にかかるGNデータである。すなわち、本実施例にかかる本体ユニット200は、外部ストロボ230の発光動作制御に適したGNデータを予め記憶しているものである。
レンズユニット100は、ROM114にあらかじめ保存されているGNテーブルを読み出して、通知されたGNデータを用いてGNテーブルを更新し、RAM115に保存する(S402)。
【実施例7】
【0092】
次に、初期設定処理2における別の実施例について、図14(b)のシーケンス図を用いて説明をする。本実施例にかかる撮像装置3および外部ストロボ230は、外部ストロボ230の発光制御に用いるGNデータを、外部ストロボ230からレンズユニット100に通知するように構成されている(S403)。
すなわち、外部ストロボ230が備える図示しない記憶手段にあらかじめ記憶されているGNデータを、外部ストロボインターフェース229を介して本体ユニット200のCPU208に通知し、CPU208からインターフェース223および123を介してレンズユニット100のCPU103に通知する。
レンズユニット100は、ROM114にあらかじめ保存されているGNテーブルを読み出して、通知されたGNデータを用いてGNテーブルを更新し、RAM115に保存する(S404)。
【実施例8】
【0093】
次に、初期設定処理2における別の実施例について、図14(c)のシーケンス図を用いて説明をする。上記のとおり、GNデータは、撮像光学系のF値と被写体までの距離によって算出可能な数値であって、どのGNデータに対応してどのくらいの発光時間を要するかは、ストロボの仕様によって決定されるものである。
【0094】
そこで、外部ストロボ230から、あらかじめ記憶されているGNデータを通知するのではなく、外部ストロボの仕様データ(ストロボデータ)をレンズユニット100に通知し(S405)、このストロボデータを基にレンズユニット100がGNデータを生成して(S406)、生成されたGNデータを用いてGNテーブルを更新しRAM115に保存する(S407)。
【0095】
このように、使用するストロボの仕様にかかるデータに基づいて、レンズユニット100において、GNデータを生成することで、本体ユニット200に着脱自在に構成されているどのような外部ストロボであっても、レンズユニット100から最適な発光制御を行うことができるようになる。
【実施例9】
【0096】
次に、初期設定処理2の後に行われる発光処理2の詳細な処理の流れの例について、図15のシーケンス図を用いて説明をする。図15において、各処理ステップはS601、S602、・・・のように表記する。
まず、本体ユニット200は、レリーズ1を検出すると(S601のYes)、レンズユニット100にレリーズ信号1を通知する(S602)。本体ユニット200は、レリーズ1信号の通知の後、レリーズ2を検出するまで、処理S601に戻って処理を繰り返す(S604のNo)。
【0097】
本体ユニット200からレリーズ1信号が通知されたレンズユニット100は、AE処理とAF処理を行う(S603)。このAF処理によって、被写体までの距離を測定し、後に行う発光量演算処理において、測定した距離データを得る。AE処理とAF処理は終了するまで繰り返される(S604のNo)。AE処理とAF処理が終了すると、その旨が本体ユニット200に通知される(S604のYes)。
【0098】
本体ユニット200は、レンズユニット100からAE処理・AF処理の終了通知がなされ、かつ、レリーズ2を検出すると(S604のYes)、次の処理に移行する(S605のYes)。
レリーズ2が検出されなければ、検出されるまで待ち状態になる(S605のNo)。
【実施例10】
【0099】
次に、上記実施例9の処理に続く処理の詳細な流れの例について、図16のシーケンス図を用いて説明をする。図16において、各処理ステップはS611、S612、・・・のように表記する。
本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると、レンズユニット100に対してレリーズ2信号が通知される(S611)。
【0100】
レンズユニット100は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S612)。具体的には、レンズユニット100はAF処理(S603)によって測定された距離データを用いて、RAM115に記憶にされているGNテーブルから該当するGNを算出する。GNの算出方法については、すでに述べてあるので説明は省略する。
【0101】
次に、レンズユニット100は外部ストロボ230にプリ発光量としてGNデータの通知を行う(S613)。プリ発光量の通知処理は、先に算出したGNデータを外部ストロボ230に通知する処理である。
GNデータは本体ユニット200のCPU208を経由して外部ストロボ230に通知される。
外部ストロボ230は、通知されたGNデータを図示しない記憶手段に記憶する(S614)。
【0102】
次に、レンズユニット100は、発光指示信号を外部ストロボ230に通知する(S615)。外部ストロボ230は、発光指示信号によって、先に通知されているGNデータに基づいた発光動作を行う。すなわち、外部ストロボ230は、発光指示信号の通知の後に、先に通知されているGNデータから発光動作時間を算出し(S616)、算出した発光動作時間だけプリ発光を行う(S617)。
【0103】
レンズユニット100は、発光指示信号を通知した後に、プリ発光によって被写体から反射された光を、撮像光学系を介して取得し、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いて光量を測定する測光処理を行う(S618)。
【0104】
次に、レンズユニット100は、処理S618における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し(S619)、本体ユニット200のCPU208を経由して外部ストロボ230にGNデータを通知する(S620)。外部ストロボ230は、通知されたGNデータに基づいて、発光時間を算出して、本発光量をセットする(S621)。
【0105】
次に、レンズユニット100は撮影処理を開始する(S622)。撮像処理の開始と同時、または、開始の後に、レンズユニット100から外部巣ロト簿230に対して発光指示信号が通知される(S622)。発光指示信号の通知を受けた外部ストロボ230は、先にセットされている本発光量に基づいて発光動作を行う(S623)。
【0106】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、本体ユニット200に装着される外部ストロボ230に対するプリ発光と本発光の制御を、レンズユニット100によって行うことができるようになる。
【0107】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットに撮影光学系、撮像素子を含む撮像手段、および画像処理手段を備えているので、従来のレンズ交換式撮像装置のような、レンズの収差や撮像素子のシェーディングにより発生する悪影響を抑えることができる。
【0108】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットが画像処理手段を備えているため、レンズユニットのみでも被写体の撮像データを処理することが出来る。そのため、ストロボを使用した撮影処理において、各レンズユニットに最適な調光を行うことが可能になる。
このように、本発明にかかる撮像装置によれば、交換されることにより特性が変化するレンズユニットに調光に必要な機能を持たせ、各レンズユニットに共通して使用される本体ユニットと、本体ユニットに装着される外部ストロボ装置の組み合わせにおいて、最適な発光動作制御を、レンズユニット側から行うことができるようになる。
【実施例11】
【0109】
次に、実施例10にした処理の別の例について、図17のシーケンス図を用いて説明をする。図17において、各処理ステップはS624、S625、・・・のように表記する。
【0110】
本発明にかかる撮像装置は、共通する本体ユニットに対して異なるレンズユニットを装着することができる。レンズユニットには、光学ズーム機能付きレンズが搭載されているものもあり、このような、光学ズーム付きレンズを備えるレンズユニットは、単焦点レンズを搭載したものに比べると、焦点距離が可変であって撮影距離が伸びることから、ストロボの調光をする距離も長くする必要がある。しかし、ダイナミックレンジの低い撮像素子の場合、プリ発光で測光できる範囲が狭いため、高倍率ズームが可能なレンズユニットが取り付けられた場合においては、近い距離から遠い距離までを1度のプリ発光によって、本発光量を算出することは困難となる。
【0111】
本実施例は、このような光学ズーム機能を搭載したレンズユニットを用いた撮像装置において、外部ストロボを装着しているとき、プリ発光の感度を変化させた複数回のプリ発光制御と測光処理を行う例である。
【0112】
本実施例にかかる撮像装置3の本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると(図15のS605)、レンズユニット300に対してレリーズ2信号が通知される(S624)。
【0113】
レンズユニット300は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S625)。具体的には、レンズユニット100は、AF処理(S603)によって測定された被写体までの距離を示すデータを用いて、対応するGNを決定し、決定されたGNに対応する発光時間をRAM315に記憶されているGNテーブルから算出する。GNの算出方法はすでに述べてあるので、詳細な説明は省略する。
【0114】
次に、レンズユニット300は外部ストロボ230に算出されたGNデータを通知する(S626)。プリ発光量の通知処理は、先に算出したGNデータを外部ストロボ230に通知する処理であって、本体ユニット200のCPU208を経由してレンズユニット300から外部ストロボ230に通知される。通知されたGNデータは外部ストロボ230が備える図示しない記憶手段に記憶される(S627)。
【0115】
次に、レンズユニット300は、本体ユニット200に発光指示信号を通知する(S628)。発光指示信号は本体ユニット200のCPU208を経由せずにレンズユニット300から直接外部ストロボ230に通知される。外部ストロボ230は、発光指示信号によって、先に通知されているGNデータに基づいた発光動作を行うので、発光指示信号の通知の後に、GNデータから発光動作時間を算出し(S629)、算出した発光動作時間だけプリ発光を行う(S630)。
【0116】
レンズユニット300は、発光指示信号を出力した後に、撮像光学系を介して取得する被写体光によって、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いた測光処理を開始する(S631)。
【0117】
次に、レンズユニット300は、処理631における測光の結果が正常であるか否かの判定を行う(S632)。判定の結果が正常でなければ(S632のNo)、先のプリ発光量通知処理(S6626)におけるGNの値を大きくする、または、撮像素子の感度を上げるなどの設定変更処理を行い(S630)、再びプリ発光量を外部ストロボ230に通知する(S628)。
【0118】
測光(S631)の結果が正常と判定される(S632のYes)まで、上記の処理を繰り返す。次に、レンズユニット300は、処理S631における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し(S634)、本体ユニット200のCPU208を経由して外部ストロボ230に算出したGNデータを通知する(S635)。外部ストロボ230は、通知されたGNデータに基づいて、発光時間を算出して、本発光量をセットする(S636)。
【0119】
次に、レンズユニット300は撮影処理を開始し、あわせて発光指示信号を外部ストロボ230に通知する(S637)。外部ストロボ230は、先にセットされている本発光量に基づいて発光動作を行う(S638)。
【0120】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、光学ズームレンズを搭載したレンズユニットを用いた場合、1度目のプリ発光において測光結果が正常でなければ、例えば、撮像素子の感度を高くするか、または、プリ発光の時間を長くする、あるいは、撮像素子の感度を高くすると共に、プリ発光時間を長くするように設定を変更し、再度のプリ発光を行ことができる。
このように発光制御にかかる設定を変更することによって、外部ストロボを使用しているときであっても、遠距離側に測光エリアをシフトさせることができる。これによって、1度目のプリ発光では近距離の測光を行い、2度目のプリ発光では遠距離の測光が行うことができるので、より広い範囲での調光が可能となる。すなわち、遠くの被写体を撮影するときであっても、それに対応したプリ発光をレンズユニット300から制御することができるようになる。
【0121】
なお、図17には、測光結果が正常に判定されるまで、何度でもプリ発光を行う場合を例示したが、例えば、プリ発光の回数を予め設定しておき、設定された上限の範囲内で繰り返しプリ発光を行うようにしてもよい。
【0122】
また、本実施例にかかる撮像装置によれば、取り付けられたレンズユニットが搭載する撮像光学系の仕様によって決定する焦点距離や、撮像素子のダイナミックレンジにより最適化されたストロボ発光に必要なGNテーブルを、レンズユニットごとに用意しておくことで、レンズユニットを本体ユニットに取り付けた後に、レンズユニットと本体ユニットの間で複雑な情報交換を行うことなく、各レンズユニットにおける最適なストロボ発光制御を行うことができるようになる。
【実施例12】
【0123】
次に本発明にかかるさらに別の実施例について説明をする。本実施例において撮像装置3は、共通のレンズユニット1に対し本体ユニット2を交換して装着するものである。
通常、撮像装置3を構成するには、共通の本体ユニット2に異なるレンズユニット1を装着する。このため、内蔵ストロボの制御に用いるソフトウェアをレンズユニット1において動作させることで、レンズユニット1から本体ユニットが備える内蔵ストロボの発光動作の制御を行うことができる、
【0124】
しかし、共通のレンズユニット1に対して本体ユニット2を交換する場合は、本体ユニットが搭載する内蔵ストロボ207の最大ガイドナンバー(GN)や色温度が異なり、レンズユニット1の制御用ソフトウェアを、装着されている本体ユニット2が備える内蔵ストロボ207の特性に合わせる必要がある。
【0125】
そこで、本実施例にかかる撮像装置3は、本体ユニットが備える第2の記憶手段に記憶されている内蔵ストロボにかかる情報を、電源起動時にレンズユニットへ送信し、レンズユニット1においては、送信された内蔵ストロボにかかる情報を用いて、発光動作制御を行う。このように構成した本実施例に係る撮像装置3によれば、本体ユニット2が備える内蔵ストロボの色温度や配光角に基づいて、レンズユニット1から最適な発光動作制御を行うことができるようになる。
【符号の説明】
【0126】
100 レンズユニット
200 本体ユニット
103 CPU
107 撮像光学系
114 Flash ROM
115 DDR−SDRAM
116 コネクタ
123 双方向インターフェース
125 発光指示信号用インターフェース
201 コネクタ
223 双方向インターフェース
225 発光指示信号用インターフェース
208 CPU
【先行技術文献】
【特許文献】
【0127】
【特許文献1】特許第3945052号公報
【特許文献2】特開2005−142831号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、ストロボの発光制御を行うことができるレンズユニット、同レンズユニットと着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラに代表される撮像装置において、ストロボを内蔵するもの、また、外部ストロボを装着することができるものが知られている。レンズユニットの交換が可能な構成を有する撮像装置において、交換されるレンズユニットと本体ユニットに搭載されている撮像素子の組み合わせによって、撮影に好適なストロボの特性が異なる。そのため、すべてのレンズユニットに対して好適なストロボを内蔵することは困難であり、また、この事情は外部ストロボであっても同様である。
【0003】
そこで、レンズユニットにストロボ装置を搭載することで上記の課題を解消するレンズユニット交換式のカメラが知られている(たとえば、特許文献1を参照)。また、ストロボ装置をユニット化して、特性の異なるストロボ装置を換装可能に構成したデジタルカメラが知られている(たとえば、特許文献2を参照)。
【0004】
特許文献1に記載のレンズユニット交換式カメラは、レンズユニットの特性に合わせたストロボ装置を、レンズユニットごとに個別に搭載することができる。しかし、全てのレンズユニットにストロボ装置を備える必要があるため、レンズユニット自体のサイズが大きくなり、かつ、レンズユニットの製造コストが高くになるという課題がある。
【0005】
特許文献2に記載のデジタルカメラは、最適なストロボ装置を選択して換装することができる。しかし、これを実現するのは、複数の特性が異なるストロボ装置をあらかじめ用意するがあり、これらストロボ装置の換装作業の手間が増え、また、コスト高にもなるという課題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであって、撮像レンズと撮像素子および画像処理手段をレンズユニットに備え、本体ユニットに内蔵または装着されるストロボ装置の発光制御をレンズユニットから行うことで、本体側に備えられる全てのストロボ装置において最適なストロボ制御を行うことができる、レンズユニット、同レンズユニットに着脱自在な本体ユニット、同レンズユニットと同本体ユニットからなる撮像装置及び同撮像装置を用いた撮像方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、撮像装置を構成する本体ユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続されるレンズユニットであって、光学レンズを含む撮影光学系と、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像素子を含む撮像手段と、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、本体ユニットが備えるストロボの発光動作を制御するストロボ制御手段と、を有してなり、ストロボ制御手段が、本体ユニットから受信するレリーズ信号に応じて上記ストロボの発光動作の制御をすることを主な特徴とする。
【0008】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段を備え、記動作制御情報にはストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、ストロボ制御手段は、本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた動作制御情報を記憶手段から読み出し、当該動作制御情報に基づいてストロボの発光動作を制御することを特徴とする。
【0009】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段を備え、動作制御情報にはストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、ストロボ制御手段が、記憶手段から本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出す情報読出部と、レリーズ信号に応じて、読み出された動作制御情報からストロボの発光時間を算出する算出部と、算出された発光時間に基づいて、ストロボの発光開始を指示する発光開始信号とストロボの発光停止を指示する発光停止信号とを本体ユニットに送信する発光制御信号送出部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段を備え、動作制御情報にはストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、ストロボ制御手段は、記憶手段から本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出す情報読出部と、レリーズ信号に応じて、読み出された動作制御情報からガイドナンバーを算出する算出部と、算出されたガイドナンバーと発光開始信号を送出する発光制御信号送出部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、撮影動作に先立って上記ストロボの照射を行うプリ発光の光量を測定する測光手段を備え、ストロボ制御手段は、測光手段の測光結果に基づいて、プリ発光の指示をすることを特徴とする。
【0012】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、上記プリ発光の最大回数は、上記ストロボが内蔵ストロボのときよりも外部ストロボのときの方が多いことを特徴とする。
【0013】
また本発明の別の形態は、上記レンズユニットにおいて、ストロボが、本体ユニットに装着される外部ストロボであることを特徴とする。
【0014】
また本発明の別の形態は、撮像装置を構成するレンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットであって、レリーズ信号を発するシャッタースイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、を有してなり、ストロボは、レリーズ信号に応じてレンズユニットが行う発光動作の制御によって発光することを特徴とする。
【0015】
また本発明の別の形態は、レンズユニットと本体ユニットとを有してなる撮像装置であって、レンズユニットは、上記のいずれかのレンズユニットであり、本体ユニットは、上記の本体ユニットであることを特徴とする。
【0016】
また本発明の別の形態は、レンズユニットと、レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、レンズユニットが、第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を本体ユニットから受信するステップと、本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、更新された動作制御情報を第2記憶手段から読み出すステップと、読み出された動作制御情報に基づいてストロボの発光動作時間を算出するステップと、算出された発光動作時間に基づいてストロボの発光開始を指示する発光開始信号を本体ユニットに送信するステップと、算出された発光動作時間の経過に応じてトロボの発光停止を指示する発光停止信号を本体ユニットに送信するステップと、を実行することを特徴とする。
【0017】
また本発明の別の形態は、レンズユニットと、レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、レンズユニットが、第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を本体ユニットから受信するステップと、記本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、更新された動作制御情報を第2記憶手段から読み出すステップと、読み出された動作制御情報に基づいてストロボのガイドナンバーを算出するステップと、算出されたガイドナンバーを送出するステップと、ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を送出するステップと、を実行することを特徴とする。
【0018】
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、第1記憶手段には、ストロボの特性に応じた複数の動作制御情報が記憶されていて、レンズユニットは、ストロボの特性を示す情報を本体ユニットから受信するステップを実行し、レンズユニットが実行する動作制御情報を読み出すステップは、受信したストロボの特性を示す情報に基づいて、第2記憶手段に記憶されている複数の動作制御情報の中からストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出すことを特徴とする。
【0019】
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、レンズユニットは、ストロボの発光量を測定する測光手段を備え、レンズユニットは、ストロボの発光量を測光するステップと、測光の結果に応じて、ストロボの発光動作を指示するステップと、
を実行することを特徴とする。
【0020】
また本発明の別の形態は、上記の撮像方法において、発光動作を指示するステップは、ストロボが外部ストロボのときは、ストロボが内蔵ストロボのときよりも多く実行する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、レンズユニットの特性に対して最適な発光制御をレンズユニット側の制御によって行うことができるようになる。
また、本発明によれば、各レンズユニットの特性とストロボ装置の特性に基づいて、最適な発光制御をレンズユニット側の制御によって行うことができるようになる。
また、本発明によれば、内蔵ストロボに対する発光制御と外部ストロボに対する発光制御を、それぞれに適した方法で行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係る撮像装置の例を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係る撮像装置の例を示す正面図である。
【図3】本発明に係る撮像装置の例を示す平面図である。
【図4】本発明に係る撮像装置に外部ストロボを装着した例を示す正面図(a)と背面図(b)である。
【図5】上記撮像装置が備える外部ストロボインターフェースの例を示す平面図である。
【図6】上記撮像装置を構成するレンズユニットと本体ユニットのハードウェア構成の例を示すブロック図である。
【図7】上記レンズユニットの別の例を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る本体ユニットが備える内蔵ストロボの例を示す回路図である。
【図9】本発明に係る撮像装置を用いた撮像方法における処理の例を示すフローチャートである。
【図10】上記撮像方法における初期設定処理の例を示すシーケンス図である。
【図11】上記撮像方法における発光処理の例を示すシーケンス図である。
【図12】上記撮像方法における撮像処理の例を示すシーケンス図である。
【図13】上記撮像方法における撮像処理の別の例を示すシーケンス図である。
【図14】上記撮像方法における初期設定処理の別の例を示すシーケンス図である。
【図15】上記撮像方法における発光処理の別の例を示すシーケンス図である。
【図16】上記撮像方法における撮像処理のさらに別の例を示すシーケンス図である。
【図17】上記撮像方法における撮像処理のさらに別の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係るレンズユニット、本体ユニット、レンズユニットと本体ユニットからなる撮像装置及び同装置を用いた撮像方法の実施形態について図を用いて説明する。図1は本発明に係る撮像装置を構成するレンズユニット、および、本体ユニットの例を示す外観斜視図である。
図1において符号1はレンズユニットを、符号2は本体ユニットを示し、符号3はレンズユニット1を本体ユニット2に装着して一体となる撮像装置を示している。
【0024】
レンズユニット1は、その内部に備わっている撮像レンズや撮像素子によって種々のタイプがあり、利用者は適宜選択をして本体ユニット2に装着することができる。例えば、単焦点レンズが搭載されたレンズユニット1a(図1(a))や、ズームレンズが搭載されたレンズユニット1b(図1(b))を本体ユニット2に装着することで、ぞれぞれの撮像レンズの特性を活かした撮像を行うことができるようになる。
【0025】
図2は、本発明にかかる撮像装置の正面図である。図2において、撮像装置3は、レンズユニット1の中央付近に撮像レンズを備え、本体ユニット2の上部に内蔵ストロボ21を備えている。
【0026】
図3は、本発明にかかる撮像装置の平面図である。図3において、撮像装置3は、本体ユニット2の筐体上面にレリーズ(スイッチ)SW1、調光モードや撮影モードを設定するモードダイアルSW2および外部ストロボ装置を固定し、本体ユニット2と外部ストロボ間の通信インターフェースとなる装着手段であるホットシュー23が設けられている。
【0027】
次に、本実施例にかかる撮像装置3に外部ストロボ装置を装着した例を図4に示す。図4(a)は、撮像装置3に外部ストロボ230を装着した状態を示す正面図である。図4(a)において、外部ストロボ230は、正面に被写体を照明する閃光を発する発光部231、調光方式が外光オート方式のときに動作する外光AUTO用調光センサー232、AFのためのAF補助光センサー233、が備わっている。
調光センサー232は、発光部231から照射された閃光が被写体に当たって反射する反射光を受光し、光電変換による電流を発生させるセンサーである。調光センサー232が発生させた電流は積分コンデンサによって積分され、電荷量が所定の値に達したときに外部ストロボ230の発光動作を停止させる。
【0028】
また、外部ストロボ230にはCPUおよびメモリが搭載されている。このCPUとメモリによって、後述するようにレンズユニット1から通知されるガイドナンバー(GN)を用いて、外部ストロボ230における所定の発光制御を行うことができる。
【0029】
図4(b)は、撮像装置3に外部ストロボ230を装着した状態を示す背面図である。図4(b)において外部ストロボ230は、背面側に発光部231の発光準備が整ったことを知らせる充電完了ランプ234、電源スイッチ235、テスト発光スイッチ236、表示手段であるLCD表示部237、モード選択スイッチ238、設定選択スイッチ239、が備わっている。
外部ストロボ230は、電源スイッチ235の操作によって動作電源が投入されると、メインコンデンサへの充電が開始され、所定の電圧になるまで充電が継続し、所定の電圧になると充電完了ランプ234が点灯して、充電を停止する。充電が終了した状態でテスト発光スイッチ236を押すと、発光動作の確認をすることができる。
【0030】
外部ストロボ230は、複数の調光モードを備えている。これら複数の調光モードの中から利用者は、モード選択スイッチ238および設定選択スイッチ239を操作して、所望する調光モードの設定を行う。設定された調光モードにもとづいて発光制御が行われる。例えば、マニュアル発光方式が選択されたときは、発光量は0.5EV間隔で設定することができる。
【0031】
また、外部ストロボ230は調光補正機能を有しており、この機能によって調光を例えば±2.0EVの範囲内で0.5EV間隔の設定をすることができる。外部ストロボ230の調光モードが外光オート方式に設定されたときは、F値がF2.8,F4,F5.6,F8,の4段階で設定可能となる。
【0032】
また、発光部231は図示しない照射角度変更機構によって、ストロボ光の照射角を変更することができる。これによって、ズームレンズを用いた撮影のときであっても、効果的に被写体を照明することができるように構成されている。
【0033】
利用者は、外部ストロボ230のモード選択スイッチ238と設定選択スイッチ239を操作することで、調光モードと発光制御に係るパラメータを設定することができ、これらの設定状況をLCD表示部237に表示して確認することができる。
【0034】
外部ストロボ230はホットシュー23を介して撮像装置3に装着される。図5はホットシュー23を上面側から見た状態を示す拡大平面図である。図5においてホットシュー23は、レンズユニット1から外部ストロボ230に対して通知される後述する発光指示信号が出力されるX接点23aを中央に有し、レンズユニット1から外部ストロボ230に対して発光量を指定するGNデータが通知される通信用の端子23bを複数個備えている。
撮像装置3に外部ストロボ230が装着されると、撮像装置3と外部ストロボ230はホットシュー23を介して電気的に接続され、撮像装置3が発する発光指示信号がX接点23aを介して、外部ストロボ230に送られて、これによって外部ストロボ230は所定の発光動作、すなわちシャッタ動作に同期した発光動作を行うことができる。
また、通信用信号端子23bを介して調光設定に関する情報の通信が行われ、これによって所定の発光動作制御がなされる。
【0035】
次に、本発明に係るレンズユニットと、本体ユニットのハードウェア構成の例について図6のブロック図を用いて説明する。
【0036】
図6に示すように、レンズユニット側のコネクタ116と本体ユニット側のコネクタ201を接合することで、それぞれのユニットが互いに電気的に接続し、撮像装置3を構成する。
図6において、レンズユニット100は、フォーカスレンズを備えた複数のレンズ群からなる撮像光学系107と、撮像光学系107を介して受光した被写体像を光信号から電気信号に変換して出力する撮像素子108と、撮像素子108から出力される信号(アナログ画像信号)をデジタル画像信号に変換して信号増幅をするAFE(アナログフロントエンド)109と、変換されたデジタル画像信号をRGBからYUVデータへ変換する処理、変換されたYUVデータをJPEGまたはMPEG形式で圧縮符号化する処理、あるいはRAWデータを生成する処理、などの所定の画像処理を行なって画像データを生成するCPU103と、を有してなる。CPU103は、レンズユニット側のいわゆる画像処理エンジンである。撮像素子108およびAFE109によって撮像手段が構成され、CPU103および後述するROM114に記憶されているソフトウェアの動作によって画像処理手段が構成される。
【0037】
また、レンズユニット100は、本体ユニット200と電気的に接続するユニット間インターフェースを備えている。
レンズユニット100が備えるユニット間インターフェースは、本体ユニット側のジョイントコネクタ201と結合するジョイントコネクタ116と、符号121で示す本体ユニット200との制御信号のインターフェース、符号122で示すシリアル信号のインターフェース、符号123で示す双方向通信に用いるインターフェース、符号124で示すSDIO信号のインターフェース、符号125で示す内蔵ストロボへの発光指示信号のインターフェース、および符号126で示す外部ストロボへの発光指示信号のインターフェース、を有してなる。
【0038】
また、レンズユニット100は、撮像光学系を構成するレンズ群の鏡筒の繰り出しと収納に用いるモーター110を制御するモータードライバー111を有している。このモータードライバー111は、本体ユニット200からインターフェース121を介して受信する制御信号によって制御される。
この機構によって、交換レンズの種類によっては撮像装置3の電源を切ったときに鏡筒を収納し、また、図示しないボタンの押下によって変倍動作をするなどの種々の動作制御を行うことができる。
【0039】
また、レンズユニット100は、本体ユニットから供給される電力120からレンズユニット100の動作に必要な各種電力を生成するDC−DCコンバータ101と、本体ユニット200から供給される電力120を検知してDC−DCコンバータ101を制御するサブマイコン102と、を有している。
【0040】
また、レンズユニット100は、レンズユニット100の外部に装着可能なテレコンバータレンズ及びワイドコンバータレンズを検出する検出回路113を有している。
【0041】
また、レンズユニット100は、撮像装置3の傾きを検出するジャイロセンサ106、撮像装置3に加わる加速度を検出する加速度センサー112、ジャイロセンサ106が検出した傾きと加速度センサー112が検出した加速度によってレンズ群107を駆動するコイル105、およびコイル105の駆動量を検出するホール素子104を有している。
これら、ジャイロセンサ106、加速度センサー112、コイル105、ホール素子104によって手ぶれの防止機能を発揮することができる。
【0042】
レンズユニット100における発光動作制御等を行うソフトウェアは、フラッシュロム(Flash ROM)114(以下「ROM114」とする)に格納されている。
また、レンズユニット100は、撮像素子108を介してCPU103において生成された画像データを蓄積するリングバッファとして機能させるDDR−SDRAM115(以下「RAM115」とする)を備えている。RAM115は、上記のソフトウェアのワークエリアとしても機能する。
【0043】
図6において、本体ユニット200は、レンズユニット100と電気的に接続するユニット間インターフェースを備えている。
本体側ユニット間200側のユニット間インターフェースは、レンズ側ユニット側のジョイントコネクタ116と結合するジョイントコネクタ201、符号221で示すレンズユニット100との制御信号のインターフェース、符号222で示すシリアル信号のインターフェース、符号223で示す双方向通信に用いるインターフェース、符号224で示すSDIO信号のインターフェース、符号225で示す内蔵ストロボへの発光指示信号のインターフェース、および符号226で示す外部ストロボへの発光指示信号のインターフェース、を有してなる。
【0044】
また、本体ユニット200は、レンズユニット100から受信した画像データを、YUVデータへと変換する処理、変換されたYUVデータをJPEGまたはMPEG形式で圧縮符号化する処理、圧縮符号化されたデータの展開処理、あるいはRAWデータの生成処理、などの所定の画像処理を適宜行うCPU208を有している。CPU208は本体ユニット側の画像処理エンジンである。
【0045】
また、本体ユニット200は、所定の操作によって撮像装置3の撮影動作を開始させるレリーズ信号を発するレリーズスイッチ211と、撮像装置3の動作モードなど各種の設定に用いる十字キーなどで構成される操作スイッチ206と、操作スイッチ206の入力を検知して所定の設定処理などを行い、かつ、リチウムイオンバッテリー204から供給される電力をDC−DCコンバータ203を用いて電源制御し、また、レンズユニット100へ電力を供給するためのスイッチである電源スイッチ202と、を制御するサブマイコン205を有している。
【0046】
本体ユニット200における画像処理及び動作制御処理を行うソフトウェアは、フラッシュロム219(以下「ROM219」とする)に格納されている。また、本体ユニット200は、画像処理などに用いられるワークエリアとして機能するDDR−SDRAM220(以下「RAM220」とする)を備えている。
【0047】
また、本体ユニット200は、音声コーディック216と、この音声コーディック216に音声信号を入力するマイク218と、音声コーディック216から音を出力するスピーカ217と、USBインターフェースコネクタ214と、AV出力用コネクタ213と、HDMI信号の出力インターフェース212と、撮像された画像ファイルを保存する着脱可能な記憶手段であるSDメモリ215と、本体ユニット200が備える内蔵ストロボであるストロボ207と、スイッチ211の操作によってフォーカシング動作時に被写体像をモニタリング表示させ、撮影動作をしたときには撮影した画像データを表示する表示手段であるLCD210及びEVF209と、本体ユニット200に外部ストロボを装着するインターフェースとなる外部ストロボインターフェース229と、を有している。
【0048】
本体ユニット200が備える内蔵ストロボ207は、レンズユニット100から発せされる発光制御信号に応じて、発光動作を行う。
レンズユニット100のROM114は、本体ユニット200が備える内蔵ストロボ207または、本体ユニット200に装着される外部ストロボに応じた動作制御情報を記憶する記憶手段である。
【0049】
図7は、本発明に係る撮像装置を構成するレンズユニットの別の例を示す機能ブロック図である。図7においてレンズユニット300は、図6に示したレンズユニット100とほぼ同じ構成を有している。レンズユニット300は、レンズ群307にズームレンズを備えており、これを移動させるためのズーム用モーター310を有する点で、前記レンズユニット100との構成上の違いがある。レンズユニット300は、図示しない本体ユニット200が備えるズームスイッチの操作によって、レンズ群307に備えられたフォーカスレンズとズームレンズに所定の動作をさせるように構成されている。
【0050】
図8は、本発明に係る撮像装置のストロボ207および外部ストロボI/F229に装着された外部ストロボ230に着目した回路図である。図8において、本体ユニットが備える内蔵ストロボ207は、メインコンデンサMCに電荷を蓄えるための充電制御部207aと、メインコンデンサMCに蓄えられたエネルギーによってキセノン管Xeを発光させてストロボ光を制御する発光制御部207bを有してなる。
【0051】
充電制御部207aは、発光エネルギーを蓄えるメインコンデンサMCとメインコンデンサMCの充電電圧をキセノン管Xeの発光電圧まで昇圧させる昇圧回路2071と、メインコンデンサMCに充電された電圧値を検出する電圧検出回路2072から構成される。電圧検出回路2072の検出結果をモニタリングしながら昇圧回路2071の動作を制御することでメインコンデンサMCへの充電が行われる。
【0052】
発光制御部207bは、発光開始指示と停止指示を制御するスイッチング素子を有するスイッチング回路2073を有している。レンズユニット100のCPU103から送出される発光制御信号(発光開始信号)によって、スイッチング素子が動作をして、メインコンデンサMCとキセノン管Xeとの放電経路が形成されると同時にトリガトランスの2次巻線に高電圧が発生して、キセノン管Xeにトリガ電圧を印加させることで放電が開始される。
発光の停止は、発光制御信号(発光停止信号)によって、スイッチング素子が放電経路を遮断することで、キセノン管Xeの発光が停止する。
【0053】
本発明にかかる撮像装置3は、上記充電制御部207aの動作を本体ユニット200が備えるCPU208によって制御し、充電完了の有無は双方向インターフェース223および123を介して、CPU208からレンズユニット100が備えるCPU103に通知される。
発光制御部207bにおける発光の開始および発光の停止の制御は、レンズユニット100が備えるCPU103によって行われる。より詳細には、レンズユニット100と本体ユニット200の通信を行うインターフェース125および225によって構成される通信ポートを介して、スイッチング回路2073に直接接続される専用の信号線を構成し、レンズユニット100からの指示によってスイッチング回路2073の動作を制御し、内蔵ストロボ207の発光制御を行う。
【0054】
また、本体ユニット200が備える外部ストロボI/F229に外部ストロボ230が接続されると、本体ユニット2200のCPU208は、その旨をレンズユニット100のCPU103に通知する。
レンズユニット100は、外部ストロボ230が装着されている場合において、本体ユニット200のレリーズスイッチ211に対する所定の操作によって発せされるレリーズ信号に応じて、発光量データおよび発光指示信号を外部ストロボ230に通知する。
【0055】
たとえばレリーズスイッチ211が半押しされたときは、撮像光学系、撮像手段および画像処理手段によって、オートフォーカス処理(AF処理)と自動露光処理(AE処理)が行われる。これらの処理の結果、撮像時に必要な発光量を示す発光量データが通信インターフェース123および223によって構成される通信ポートを介して、レンズユニット100から本体ユニット200のCPU208を通じて、外部ストロボ230に通知される。
また、レリーズスイッチ211が本押しされたときは、撮像処理に合わせて、通信インターフェース126および226によって構成される通信ポートを介して発光指示信号がレンズユニット100から外部ストロボ230に直接的に通知される。
この構成によって、外部ストロボ230は、事前にレンズユニット100から通知されている発光量データに基づいた発光動作を行うことができる。
【0056】
次に、本発明に係る撮像装置により実行される撮像方法の実施例について説明する。
図9は、本実施例にかかる撮像処理のストロボ発光制御の流れを示すフローチャートである。図9において、各処理ステップはS10、S20、S30・・・のように表記する。
まず、撮像装置3の電源が投入されると(S10)、外部ストロボ230が装着されているか否かの判定処理が行われる(S20)。外部ストロボ230が装着されていなければ(S20の「無」)、初期設定処理1を行った後に(S30)、発光処理1を行う(S50)。
外部ストロボ230が装着されていれば(S20の「有」)、初期設定処理2を行った後に(S40)、発光処理2を行う(S60)。
【実施例1】
【0057】
図10は、初期設定処理1の詳細な処理の流れを示すシーケンス図である。図10(a)において、各処理ステップはS301、S302、・・・のように表記する。
まず、本体ユニット200からレンズユニット100に対して「GNデータ」が通知される(S301)。レンズユニット100は、ROM114にあらかじめ保存されているGNテーブルを読み出して、通知されたGNデータを用いてGNテーブルを更新し、RAM115に保存する(S302)。
【0058】
ここで、GNデータとは、内蔵ストロボの発光量を決定する発光時間と、ガイドナンバー(GN)が対応づけられたデータである。GNテーブルとは、複数のGNデータからなるデータ群をいう。
また、GNは撮像素子108の感度をISO100相当の感度とし、撮像光学系107のF値(絞り値)と、被写体までの距離を掛け合わせた結果得られる数値であって、ストロボ装置の発光制御に用いるデータである。
GNデータは内蔵ストロボ207の仕様(特性)に最適な発光制御を行うために、本体ユニット200のROM219に内蔵ストロボ207に適したGNデータが記憶されており、処理S301において、ROM219から読みだされたGNデータをレンズユニット100に通知することで、レンズユニット100は内蔵ストロボ207の最適な発光動作制御を行うことができる。
【実施例2】
【0059】
ここで、初期設定処理1の別の実施例について、図10(b)のシーケンス図を用いて説明をする。上記のとおり、GNデータは、撮像光学系のF値と被写体までの距離によって算出可能な数値である。また、各GNに対応する発光動作時間は、ストロボの仕様によって異なる。
そこで、本体ユニット200からは、GNデータを通知するのではなく、内蔵ストロボの仕様データ(ストロボデータ)をレンズユニット100に通知し(S303)、これをもとにレンズユニット100がGNデータを生成して(S304)、生成されたGNデータを用いてGNテーブルを更新してRAM115に保存する(S305)。
【0060】
このように、ストロボデータに基づいたGNデータを、レンズユニットにおいて生成することで、たとえば内蔵ストロボが本体ユニットに着脱自在に構成されていたとしても、異なる内蔵ストロボを装着したときに、装着された内蔵ストロボの仕様に対して最適な発光制御を行うことができる。
【実施例3】
【0061】
次に、初期設定処理1の後に実行される発光処理1の詳細な処理の流れの例について、図11のシーケンス図を用いて説明をする。図11において、各処理ステップはS501、S502、・・・のように表記する。
まず、レリーズスイッチ211に対する半押し操作(以下「レリーズ1」とする)が検出されると(S501のYes)、本体ユニット200からレンズユニット100に対して、レリーズ信号1信号が通知される(S502)。
本体ユニット200からレリーズ1信号が通知されたレンズユニット100は、AE処理とAF処理を行なう(S503)。AE処理とAF処理は終了するまで繰り返される(S504のNo)。AE処理とAF処理が終了すると、その旨が本体ユニット200に通知される(S504のYes)。
【0062】
本体ユニット200は、レリーズ1信号を通知した後、本体ユニット200は、利用者によって予め設定されている設定情報に基づいて、内蔵ストロボ207の使用設定がされているか否かの確認処理を行う(S505)。内蔵ストロボ207が使用される設定になっていれば(S505のYes)、本体ユニット200のCPU208から充電制御部207a(図8参照)に対して充電制御信号が通知され、内蔵ストロボ207の充電が行われる(S506)。
【0063】
メインコンデンサMCへの充電量が、電圧検出回路2072(図8参照)によって検出されてCPU208に充電電圧検出信号として通知される。これによって、フル充電に至ったか否かの判定が行われる(S507)。充電電圧検出信号の判定によって、フル充電になるまで、充電は継続する(S507のNo)。
【0064】
フル充電になったとき(S507のYes)、充電動作を停止する(S508)。この後、レンズユニット100からAE処理・AF処理の終了通知がなされ、かつ、レリーズスイッチ211に対する全押し操作(以下「レリーズ2」とする)が検出されれば(S507のYes)、次の処理に移行する(S509のYes)。
レリーズ2が検出されなければ、検出されるまで待ち状態になる(S509のNo)
【実施例4】
【0065】
次に、上記処理に続く処理の詳細な流れの例について、図12のシーケンス図を用いて説明をする。図12において、各処理ステップはS511、S512、・・・のように表記する。
本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると、レンズユニット100に対してレリーズ2信号が通知される(S511)。
【0066】
レンズユニット100は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S512)。具体的には、レンズユニット100は、AF処理(S508)によって測定された被写体までの距離を用いて最適なGNを算出し、算出されたGNに対応する発光時間をRAM115に記憶されているGNテーブルから読みだす。
GNは撮像素子108の感度をISO100相当の感度とし、撮像光学系107のF値(絞り値)と被写体までの距離を掛け合わせて算出される数値データであるから、S508において測定された距離データを用いて、当該レンズユニット1の特性(F値など)を用いて算出することができる。
【0067】
次に、レンズユニット100は本体ユニット200に発光開始信号を送信する(S513)。発光開始信号は本体ユニットのCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけてプリ発光する(S514)。
レンズユニット100は、発光開始信号を出力した後に、撮像光学系を介して取得する被写体光によって、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いた測光処理を開始する(S515)。
【0068】
レンズユニット100は、発光開始信号の通知(S513)の後に経過した時間をカウントして、処理S512にて算出した発光時間に到達したときに、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S516)。内蔵ストロボ207は発光停止信号の通知によって発光を停止する。
【0069】
次に、レンズユニット100は、処理S515における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し、記憶手段に記憶されているGNテーブルから本発光時間を算出する(S517)。
次に、レンズユニット100は、撮像処理を開始する(S518)。撮像処理の開始と同時、または、開始の後に、レンズユニット100から本体ユニット200に対して発光開始信号が送信される。発光開始信号は本体ユニットのCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけて本発光する(S519)。
【0070】
レンズユニット100における撮影処理は(S518)、撮像光学系を介して受光した被写体光に応じた撮像データを撮像手段から出力し、この撮像データに対する所定の画像処理を画像処理手段により行って画像ファイルを生成し、生成された画像ファイルを通信インターフェース経由で本体ユニットに送信して、本体ユニットにおいて当該画像ファイルを保存する処理である。
【0071】
レンズユニット100は、上記の発光開始信号の通知の後に経過した時間をカウントし、処理S517にて算出された発光時間に到達すれば、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S521)。内蔵ストロボ207は発光停止信号の通知によって発光を停止する。
【0072】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、本体ユニット200が備える内蔵ストロボ207のプリ発光と本発光の制御を本体ユニット200のCPU208を経由せずに、レンズユニット100から行うことができるようになる。
【0073】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットに撮影光学系、撮像素子を含む撮像手段、および画像処理手段を備えているので、従来のレンズ交換式撮像装置のような、レンズの収差や撮像素子のシェーディングにより発生する悪影響を抑えることができる。
【0074】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットが画像処理手段を備えていることで、レンズユニットのみでも被写体の撮像データを処理することができる。そのため、ストロボを使用した撮影処理において、各レンズユニットに最適な調光を行うことが可能になる。
このように、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットが交換されることで生じる調光条件の変化に対応可能な機能を持たせることができるようになる。また、各レンズユニットに共通して使用される本体ユニットが備えるストロボ装置を、レンズユニット側から制御することができ、本体ユニットが備える共通のストロボ装置であっても、各レンズユニットに適したストロボ発光制御を行うことができるようになる。
【実施例5】
【0075】
次に、実施例4に示した処理の別の例について、図13のシーケンス図を用いて説明をする。図13において、各処理ステップはS522、S523、・・・のように表記する。
【0076】
本発明にかかる撮像装置は、共通する本体ユニットに対して異なるレンズユニットを装着することができる。レンズユニットには、光学ズーム機能付きレンズが搭載されているものもあり、このような、光学ズーム付きレンズを備えるレンズユニットは、単焦点レンズを搭載したものに比べると、焦点距離が可変であって撮影距離が伸びることから、ストロボの調光を行う距離も長くする必要がある。しかし、ダイナミックレンジの低い撮像素子の場合、プリ発光で測光できる範囲は狭く、高倍率ズームが可能なレンズユニットが取り付けられた場合においては、近い距離から遠い距離までの本発光量を一度のプリ発光で算出することは困難である。
【0077】
本実施例は、光学ズーム機能を搭載したレンズユニットを用いた撮像装置においても最適な発光動作制御を行う例である。すでに説明をした実施例4におけるレリーズ2を検知した後の処理において、複数回のプリ発光制御を行う例について、以下、説明をする。
【0078】
図13に示す本実施例にかかる撮像装置3の本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると(図11のS509)、レンズユニット300に対してレリーズ2信号が通知される(S522)。
【0079】
レンズユニット300は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S523)。具体的には、レンズユニット300は、AF処理(S508)によって測定された被写体までの距離を用いて最適なGNを算出し、算出されたGNに対応する発光時間をRAM315に記憶されているGNテーブルから読みだす。
【0080】
次に、レンズユニット300は本体ユニット200に発光開始信号を送信する(S524)。発光開始信号は本体ユニットのCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけて発光する(S525)。
レンズユニット300は、発光開始信号を出力した後に、撮像光学系を介して取得する被写体光によって、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いた測光処理を開始する(S526)。
【0081】
レンズユニット300は、発光開始信号の通知(S524)の後に経過した時間をカウントして、処理S523にて算出された発光時間に到達したときに、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S527)。内蔵ストロボ207は発光停止信号の通知によって発光を停止する。
【0082】
次に、レンズユニット300は、処理526における測光の結果が正常であるか否かの判定を行う(S528)。判定の結果が正常でなければ(S528のNo)、プリ発光(S525)における発光時間を長くすることで発光量を大きくする、または、撮像素子の感度を上げるなどの設定変更処理を行い(S529)、再び発光開始信号を本体ユニット2に通知して、プリ発光を行う(S524、S525)。
【0083】
測光(S526)の結果が正常と判定される(S528のYes)まで、上記の処理を繰り返す。「測光結果が正常である」とは、測光処理(S526)における測光の結果から、本発光に用いる発光量(GN)を決定できる状態をいう。すなわち、測光の結果、プリ発光によって被写体から反射された光量が小さく、内蔵ストロボ207の最大光量を用いても、露出不足になる場合は、「測光結果が正常ではない」と判定される。
【0084】
次に、レンズユニット300は、処理S526における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し、記憶手段であるRAM315に記憶されているGNテーブルから本発光時間を算出する(S530)。
次に、レンズユニット300は、撮像処理を開始する(S531)。撮像処理の開始と同時、または、開始の後に、レンズユニット300から本体ユニット200に対して発光開始信号が送信される(S531)。発光開始信号は本体ユニット200のCPU208を経由せずに直接内蔵ストロボ207に通知される。内蔵ストロボ207は発光開始信号をうけて発光する(S532)。
【0085】
レンズユニット300における撮影処理は(S531)、撮像光学系を介して受光した被写体光に応じた撮像データを撮像手段から出力し、この撮像データに対する所定の画像処理を画像処理手段により行って画像ファイルを生成し、生成された画像ファイルを通信インターフェース経由で本体ユニットに送信して、本体ユニットにおいて当該画像ファイルを保存する処理である。
【0086】
レンズユニット300は、上記の発光開始信号の通知の後に経過した時間をカウントし、処理S517にて算出された発光時間に到達すれば、発光停止信号を本体ユニット200に送信する(S534)。これによって、内蔵ストロボ207は発光を停止する。
【0087】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、光学ズームレンズを搭載したレンズユニットを用いた場合、被写体までの距離が遠く、1度目のプリ発光における測光結果が正常とならなければ、撮像素子の感度を高くするか、または、プリ発光の時間を長くするように設定を変更して、再度のプリ発光を行う。このように発光制御にかかる設定を変更して再度のプリ発光をすることによって、より遠距離側に測光エリアをシフトさせることができる。これによって、1度目のプリ発光では近距離の測光を行い、2度目のプリ発光では遠距離の測光が行うことができる。すなわち、より広い範囲での調光が可能となる。したがって、本実施例にかかる撮像装置によれば、遠くの被写体を撮影するときであっても、それに対応したプリ発光をレンズユニットから制御することができるようになる。
【0088】
また、本実施例にかかる撮像装置によれば、取り付けられたレンズユニットが搭載する撮像光学系の仕様によって決定される焦点距離や、撮像素子のダイナミックレンジにより最適化されたストロボ発光に必要なテーブルデータを、レンズユニットごとに用意しておく(ROM314に記憶させておく)ことで、レンズユニットを本体ユニットに取り付けた後に、レンズユニットと本体ユニットの間で複雑な情報交換を行うことなく、各レンズユニットにおける最適なストロボ発光制御を行うことができるようになる。
【0089】
なお、図13には、測光結果が正常に判定されるまで、何度でもプリ発光を行う場合を例示したが、例えば、プリ発光の回数を予め設定しておき、設定された上限の範囲内で繰り返しプリ発光を行うようにしてもよい。
【実施例6】
【0090】
次に、本発明に係る撮像装置により実行される撮像方法のさらに別に実施例について説明する。本実施例にかかる撮像方法は、撮像装置の本体ユニットに外部ストロボを装着した状態で実行されるものである。
図9に示した本発明にかかる撮像方法において、外部ストロボ230が装着されているとき、(図9のS20の「有」)、初期設定処理2を行った後に(S40)、発光処理2が行なわれる(S60)。
【0091】
図14は、初期設定処理2の詳細な処理の流れを示すシーケンス図である。図14において、各処理ステップはS401、S402、・・・のように表記する。
図14(a)において、初期設定処理2は、まず、本体ユニット200からレンズユニット100に対して「GNデータ」が通知される(S401)。ここで通知されるGNデータは、本体ユニット200に装着されている外部ストロボ230にかかるGNデータである。すなわち、本実施例にかかる本体ユニット200は、外部ストロボ230の発光動作制御に適したGNデータを予め記憶しているものである。
レンズユニット100は、ROM114にあらかじめ保存されているGNテーブルを読み出して、通知されたGNデータを用いてGNテーブルを更新し、RAM115に保存する(S402)。
【実施例7】
【0092】
次に、初期設定処理2における別の実施例について、図14(b)のシーケンス図を用いて説明をする。本実施例にかかる撮像装置3および外部ストロボ230は、外部ストロボ230の発光制御に用いるGNデータを、外部ストロボ230からレンズユニット100に通知するように構成されている(S403)。
すなわち、外部ストロボ230が備える図示しない記憶手段にあらかじめ記憶されているGNデータを、外部ストロボインターフェース229を介して本体ユニット200のCPU208に通知し、CPU208からインターフェース223および123を介してレンズユニット100のCPU103に通知する。
レンズユニット100は、ROM114にあらかじめ保存されているGNテーブルを読み出して、通知されたGNデータを用いてGNテーブルを更新し、RAM115に保存する(S404)。
【実施例8】
【0093】
次に、初期設定処理2における別の実施例について、図14(c)のシーケンス図を用いて説明をする。上記のとおり、GNデータは、撮像光学系のF値と被写体までの距離によって算出可能な数値であって、どのGNデータに対応してどのくらいの発光時間を要するかは、ストロボの仕様によって決定されるものである。
【0094】
そこで、外部ストロボ230から、あらかじめ記憶されているGNデータを通知するのではなく、外部ストロボの仕様データ(ストロボデータ)をレンズユニット100に通知し(S405)、このストロボデータを基にレンズユニット100がGNデータを生成して(S406)、生成されたGNデータを用いてGNテーブルを更新しRAM115に保存する(S407)。
【0095】
このように、使用するストロボの仕様にかかるデータに基づいて、レンズユニット100において、GNデータを生成することで、本体ユニット200に着脱自在に構成されているどのような外部ストロボであっても、レンズユニット100から最適な発光制御を行うことができるようになる。
【実施例9】
【0096】
次に、初期設定処理2の後に行われる発光処理2の詳細な処理の流れの例について、図15のシーケンス図を用いて説明をする。図15において、各処理ステップはS601、S602、・・・のように表記する。
まず、本体ユニット200は、レリーズ1を検出すると(S601のYes)、レンズユニット100にレリーズ信号1を通知する(S602)。本体ユニット200は、レリーズ1信号の通知の後、レリーズ2を検出するまで、処理S601に戻って処理を繰り返す(S604のNo)。
【0097】
本体ユニット200からレリーズ1信号が通知されたレンズユニット100は、AE処理とAF処理を行う(S603)。このAF処理によって、被写体までの距離を測定し、後に行う発光量演算処理において、測定した距離データを得る。AE処理とAF処理は終了するまで繰り返される(S604のNo)。AE処理とAF処理が終了すると、その旨が本体ユニット200に通知される(S604のYes)。
【0098】
本体ユニット200は、レンズユニット100からAE処理・AF処理の終了通知がなされ、かつ、レリーズ2を検出すると(S604のYes)、次の処理に移行する(S605のYes)。
レリーズ2が検出されなければ、検出されるまで待ち状態になる(S605のNo)。
【実施例10】
【0099】
次に、上記実施例9の処理に続く処理の詳細な流れの例について、図16のシーケンス図を用いて説明をする。図16において、各処理ステップはS611、S612、・・・のように表記する。
本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると、レンズユニット100に対してレリーズ2信号が通知される(S611)。
【0100】
レンズユニット100は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S612)。具体的には、レンズユニット100はAF処理(S603)によって測定された距離データを用いて、RAM115に記憶にされているGNテーブルから該当するGNを算出する。GNの算出方法については、すでに述べてあるので説明は省略する。
【0101】
次に、レンズユニット100は外部ストロボ230にプリ発光量としてGNデータの通知を行う(S613)。プリ発光量の通知処理は、先に算出したGNデータを外部ストロボ230に通知する処理である。
GNデータは本体ユニット200のCPU208を経由して外部ストロボ230に通知される。
外部ストロボ230は、通知されたGNデータを図示しない記憶手段に記憶する(S614)。
【0102】
次に、レンズユニット100は、発光指示信号を外部ストロボ230に通知する(S615)。外部ストロボ230は、発光指示信号によって、先に通知されているGNデータに基づいた発光動作を行う。すなわち、外部ストロボ230は、発光指示信号の通知の後に、先に通知されているGNデータから発光動作時間を算出し(S616)、算出した発光動作時間だけプリ発光を行う(S617)。
【0103】
レンズユニット100は、発光指示信号を通知した後に、プリ発光によって被写体から反射された光を、撮像光学系を介して取得し、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いて光量を測定する測光処理を行う(S618)。
【0104】
次に、レンズユニット100は、処理S618における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し(S619)、本体ユニット200のCPU208を経由して外部ストロボ230にGNデータを通知する(S620)。外部ストロボ230は、通知されたGNデータに基づいて、発光時間を算出して、本発光量をセットする(S621)。
【0105】
次に、レンズユニット100は撮影処理を開始する(S622)。撮像処理の開始と同時、または、開始の後に、レンズユニット100から外部巣ロト簿230に対して発光指示信号が通知される(S622)。発光指示信号の通知を受けた外部ストロボ230は、先にセットされている本発光量に基づいて発光動作を行う(S623)。
【0106】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、本体ユニット200に装着される外部ストロボ230に対するプリ発光と本発光の制御を、レンズユニット100によって行うことができるようになる。
【0107】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットに撮影光学系、撮像素子を含む撮像手段、および画像処理手段を備えているので、従来のレンズ交換式撮像装置のような、レンズの収差や撮像素子のシェーディングにより発生する悪影響を抑えることができる。
【0108】
また、本発明にかかる撮像装置によれば、レンズユニットが画像処理手段を備えているため、レンズユニットのみでも被写体の撮像データを処理することが出来る。そのため、ストロボを使用した撮影処理において、各レンズユニットに最適な調光を行うことが可能になる。
このように、本発明にかかる撮像装置によれば、交換されることにより特性が変化するレンズユニットに調光に必要な機能を持たせ、各レンズユニットに共通して使用される本体ユニットと、本体ユニットに装着される外部ストロボ装置の組み合わせにおいて、最適な発光動作制御を、レンズユニット側から行うことができるようになる。
【実施例11】
【0109】
次に、実施例10にした処理の別の例について、図17のシーケンス図を用いて説明をする。図17において、各処理ステップはS624、S625、・・・のように表記する。
【0110】
本発明にかかる撮像装置は、共通する本体ユニットに対して異なるレンズユニットを装着することができる。レンズユニットには、光学ズーム機能付きレンズが搭載されているものもあり、このような、光学ズーム付きレンズを備えるレンズユニットは、単焦点レンズを搭載したものに比べると、焦点距離が可変であって撮影距離が伸びることから、ストロボの調光をする距離も長くする必要がある。しかし、ダイナミックレンジの低い撮像素子の場合、プリ発光で測光できる範囲が狭いため、高倍率ズームが可能なレンズユニットが取り付けられた場合においては、近い距離から遠い距離までを1度のプリ発光によって、本発光量を算出することは困難となる。
【0111】
本実施例は、このような光学ズーム機能を搭載したレンズユニットを用いた撮像装置において、外部ストロボを装着しているとき、プリ発光の感度を変化させた複数回のプリ発光制御と測光処理を行う例である。
【0112】
本実施例にかかる撮像装置3の本体ユニット200において、レリーズ2が検出されると(図15のS605)、レンズユニット300に対してレリーズ2信号が通知される(S624)。
【0113】
レンズユニット300は、レリーズ2信号に応じてプリ発光量の演算処理を行う(S625)。具体的には、レンズユニット100は、AF処理(S603)によって測定された被写体までの距離を示すデータを用いて、対応するGNを決定し、決定されたGNに対応する発光時間をRAM315に記憶されているGNテーブルから算出する。GNの算出方法はすでに述べてあるので、詳細な説明は省略する。
【0114】
次に、レンズユニット300は外部ストロボ230に算出されたGNデータを通知する(S626)。プリ発光量の通知処理は、先に算出したGNデータを外部ストロボ230に通知する処理であって、本体ユニット200のCPU208を経由してレンズユニット300から外部ストロボ230に通知される。通知されたGNデータは外部ストロボ230が備える図示しない記憶手段に記憶される(S627)。
【0115】
次に、レンズユニット300は、本体ユニット200に発光指示信号を通知する(S628)。発光指示信号は本体ユニット200のCPU208を経由せずにレンズユニット300から直接外部ストロボ230に通知される。外部ストロボ230は、発光指示信号によって、先に通知されているGNデータに基づいた発光動作を行うので、発光指示信号の通知の後に、GNデータから発光動作時間を算出し(S629)、算出した発光動作時間だけプリ発光を行う(S630)。
【0116】
レンズユニット300は、発光指示信号を出力した後に、撮像光学系を介して取得する被写体光によって、撮像手段および画像処理手段によって構成される測光手段を用いた測光処理を開始する(S631)。
【0117】
次に、レンズユニット300は、処理631における測光の結果が正常であるか否かの判定を行う(S632)。判定の結果が正常でなければ(S632のNo)、先のプリ発光量通知処理(S6626)におけるGNの値を大きくする、または、撮像素子の感度を上げるなどの設定変更処理を行い(S630)、再びプリ発光量を外部ストロボ230に通知する(S628)。
【0118】
測光(S631)の結果が正常と判定される(S632のYes)まで、上記の処理を繰り返す。次に、レンズユニット300は、処理S631における測光の結果に応じて、本発光時の発光量とするGNを算出し(S634)、本体ユニット200のCPU208を経由して外部ストロボ230に算出したGNデータを通知する(S635)。外部ストロボ230は、通知されたGNデータに基づいて、発光時間を算出して、本発光量をセットする(S636)。
【0119】
次に、レンズユニット300は撮影処理を開始し、あわせて発光指示信号を外部ストロボ230に通知する(S637)。外部ストロボ230は、先にセットされている本発光量に基づいて発光動作を行う(S638)。
【0120】
このように、本実施例にかかる撮像装置によれば、光学ズームレンズを搭載したレンズユニットを用いた場合、1度目のプリ発光において測光結果が正常でなければ、例えば、撮像素子の感度を高くするか、または、プリ発光の時間を長くする、あるいは、撮像素子の感度を高くすると共に、プリ発光時間を長くするように設定を変更し、再度のプリ発光を行ことができる。
このように発光制御にかかる設定を変更することによって、外部ストロボを使用しているときであっても、遠距離側に測光エリアをシフトさせることができる。これによって、1度目のプリ発光では近距離の測光を行い、2度目のプリ発光では遠距離の測光が行うことができるので、より広い範囲での調光が可能となる。すなわち、遠くの被写体を撮影するときであっても、それに対応したプリ発光をレンズユニット300から制御することができるようになる。
【0121】
なお、図17には、測光結果が正常に判定されるまで、何度でもプリ発光を行う場合を例示したが、例えば、プリ発光の回数を予め設定しておき、設定された上限の範囲内で繰り返しプリ発光を行うようにしてもよい。
【0122】
また、本実施例にかかる撮像装置によれば、取り付けられたレンズユニットが搭載する撮像光学系の仕様によって決定する焦点距離や、撮像素子のダイナミックレンジにより最適化されたストロボ発光に必要なGNテーブルを、レンズユニットごとに用意しておくことで、レンズユニットを本体ユニットに取り付けた後に、レンズユニットと本体ユニットの間で複雑な情報交換を行うことなく、各レンズユニットにおける最適なストロボ発光制御を行うことができるようになる。
【実施例12】
【0123】
次に本発明にかかるさらに別の実施例について説明をする。本実施例において撮像装置3は、共通のレンズユニット1に対し本体ユニット2を交換して装着するものである。
通常、撮像装置3を構成するには、共通の本体ユニット2に異なるレンズユニット1を装着する。このため、内蔵ストロボの制御に用いるソフトウェアをレンズユニット1において動作させることで、レンズユニット1から本体ユニットが備える内蔵ストロボの発光動作の制御を行うことができる、
【0124】
しかし、共通のレンズユニット1に対して本体ユニット2を交換する場合は、本体ユニットが搭載する内蔵ストロボ207の最大ガイドナンバー(GN)や色温度が異なり、レンズユニット1の制御用ソフトウェアを、装着されている本体ユニット2が備える内蔵ストロボ207の特性に合わせる必要がある。
【0125】
そこで、本実施例にかかる撮像装置3は、本体ユニットが備える第2の記憶手段に記憶されている内蔵ストロボにかかる情報を、電源起動時にレンズユニットへ送信し、レンズユニット1においては、送信された内蔵ストロボにかかる情報を用いて、発光動作制御を行う。このように構成した本実施例に係る撮像装置3によれば、本体ユニット2が備える内蔵ストロボの色温度や配光角に基づいて、レンズユニット1から最適な発光動作制御を行うことができるようになる。
【符号の説明】
【0126】
100 レンズユニット
200 本体ユニット
103 CPU
107 撮像光学系
114 Flash ROM
115 DDR−SDRAM
116 コネクタ
123 双方向インターフェース
125 発光指示信号用インターフェース
201 コネクタ
223 双方向インターフェース
225 発光指示信号用インターフェース
208 CPU
【先行技術文献】
【特許文献】
【0127】
【特許文献1】特許第3945052号公報
【特許文献2】特開2005−142831号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置を構成する本体ユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続されるレンズユニットであって、
光学レンズを含む撮影光学系と、
上記光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像素子を含む撮像手段と、
上記撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、
上記本体ユニットが備えるストロボの発光動作を制御するストロボ制御手段と、
を有してなり、
上記ストロボ制御手段は、上記本体ユニットから受信するレリーズ信号に応じて上記ストロボの発光動作を制御することを特徴とするレンズユニット。
【請求項2】
上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段、
を備え、
上記動作制御情報には、上記ストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、
上記ストロボ制御手段は、
上記本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた上記動作制御情報を上記記憶手段から読み出し、当該動作制御情報に基づいて上記ストロボの発光動作を制御することを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
【請求項3】
上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段、
を備え、
上記動作制御情報には、上記ストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、
上記ストロボ制御手段は、
上記記憶手段から上記本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた上記動作制御情報を読み出す情報読出部と、
上記レリーズ信号に応じて、上記読み出された動作制御情報から上記ストロボの発光時間を算出する算出部と、
上記算出された発光時間に基づいて、上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号と上記ストロボの発光停止を指示する発光停止信号とを上記本体ユニットに送信する発光制御信号送出部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
【請求項4】
上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段、
を備え、
上記動作制御情報には、上記ストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、
上記ストロボ制御手段は、
上記記憶手段から上記本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた上記動作制御情報を読み出す情報読出部と、
上記レリーズ信号に応じて、上記読み出された動作制御情報からガイドナンバーを算出する算出部と、
上記算出されたガイドナンバーと、上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を送出する発光制御信号送出部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
【請求項5】
撮影動作に先立って上記ストロボの照射を行うプリ発光の光量を測定する測光手段、
を備え、
上記ストロボ制御手段は、上記測光手段の測光結果に基づいて、上記プリ発光の指示をすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項6】
上記プリ発光の最大回数は、上記ストロボが内蔵ストロボのときよりも外部ストロボのときの方が多いことを特徴とする請求項5に記載のレンズユニット。
【請求項7】
上記ストロボは、上記本体ユニットに装着される外部ストロボであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項8】
撮像装置を構成するレンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットであって、
レリーズ信号を発するシャッタースイッチと、
閃光を発して被写体を照明するストロボと、
を有してなり、
上記ストロボは、上記レリーズ信号に応じて上記レンズユニットが行う発光動作の制御によって発光することを特徴とする本体ユニット。
【請求項9】
レンズユニットと本体ユニットとを有してなる撮像装置であって、
上記レンズユニットは、請求項1乃至7のいずれかに記載のレンズユニットであり、
上記本体ユニットは、請求項8記載の本体ユニットであることを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
レンズユニットと、上記レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、
上記本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、上記光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、上記撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、上記本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットが、
上記第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を上記本体ユニットから受信するステップと、
上記本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、上記第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、
上記本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、上記更新された動作制御情報を上記第2記憶手段から読み出すステップと、
上記読み出された動作制御情報に基づいて上記ストロボの発光動作時間を算出するステップと、
上記算出された発光動作時間に基づいて上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を上記本体ユニットに送信するステップと、
上記算出された発光動作時間の経過に応じて上記ストロボの発光停止を指示する発光停止信号を上記本体ユニットに送信するステップと、
を実行することを特徴とする撮像方法。
【請求項11】
レンズユニットと、上記レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、
上記本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、上記光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、上記撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、上記本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットが、
上記第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を上記本体ユニットから受信するステップと、
上記本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、上記第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、
上記本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、上記更新された動作制御情報を上記第2記憶手段から読み出すステップと、
上記読み出された動作制御情報に基づいて上記ストロボのガイドナンバーを算出するステップと、
上記算出されたガイドナンバーを送出するステップと、
上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を送出するステップと、
を実行することを特徴とする撮像方法。
【請求項12】
上記第1記憶手段には、上記ストロボの特性に応じた複数の動作制御情報が記憶されていて、
上記レンズユニットは、上記ストロボの特性を示す情報を上記本体ユニットから受信するステップ、を実行し、
上記レンズユニットが実行する動作制御情報を読み出すステップは、上記受信したストロボの特性を示す情報に基づいて、上記第2記憶手段に記憶されている複数の動作制御情報の中から上記ストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出すことを特徴とする請求項10または11に記載の撮像方法。
【請求項13】
上記レンズユニットは、上記ストロボの発光量を測定する測光手段を備え、
上記レンズユニットは、
上記ストロボの発光量を測光するステップと、
上記測光の結果に応じて、上記ストロボの発光動作を指示するステップと、
を実行することを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の撮像方法。
【請求項14】
上記発光動作を指示するステップは、
上記ストロボが外部ストロボのときは、上記ストロボが内蔵ストロボのときよりも多く実行する、ことを特徴とする請求項13に記載の撮像方法。
【請求項1】
撮像装置を構成する本体ユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続されるレンズユニットであって、
光学レンズを含む撮影光学系と、
上記光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像素子を含む撮像手段と、
上記撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、
上記本体ユニットが備えるストロボの発光動作を制御するストロボ制御手段と、
を有してなり、
上記ストロボ制御手段は、上記本体ユニットから受信するレリーズ信号に応じて上記ストロボの発光動作を制御することを特徴とするレンズユニット。
【請求項2】
上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段、
を備え、
上記動作制御情報には、上記ストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、
上記ストロボ制御手段は、
上記本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた上記動作制御情報を上記記憶手段から読み出し、当該動作制御情報に基づいて上記ストロボの発光動作を制御することを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
【請求項3】
上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段、
を備え、
上記動作制御情報には、上記ストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、
上記ストロボ制御手段は、
上記記憶手段から上記本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた上記動作制御情報を読み出す情報読出部と、
上記レリーズ信号に応じて、上記読み出された動作制御情報から上記ストロボの発光時間を算出する算出部と、
上記算出された発光時間に基づいて、上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号と上記ストロボの発光停止を指示する発光停止信号とを上記本体ユニットに送信する発光制御信号送出部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
【請求項4】
上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する記憶手段、
を備え、
上記動作制御情報には、上記ストロボの特性に応じた発光動作条件を示す情報が含まれていて、
上記ストロボ制御手段は、
上記記憶手段から上記本体ユニットが備えるストロボの特性に応じた上記動作制御情報を読み出す情報読出部と、
上記レリーズ信号に応じて、上記読み出された動作制御情報からガイドナンバーを算出する算出部と、
上記算出されたガイドナンバーと、上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を送出する発光制御信号送出部と、
を備えることを特徴とする請求項1記載のレンズユニット。
【請求項5】
撮影動作に先立って上記ストロボの照射を行うプリ発光の光量を測定する測光手段、
を備え、
上記ストロボ制御手段は、上記測光手段の測光結果に基づいて、上記プリ発光の指示をすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項6】
上記プリ発光の最大回数は、上記ストロボが内蔵ストロボのときよりも外部ストロボのときの方が多いことを特徴とする請求項5に記載のレンズユニット。
【請求項7】
上記ストロボは、上記本体ユニットに装着される外部ストロボであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のレンズユニット。
【請求項8】
撮像装置を構成するレンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットであって、
レリーズ信号を発するシャッタースイッチと、
閃光を発して被写体を照明するストロボと、
を有してなり、
上記ストロボは、上記レリーズ信号に応じて上記レンズユニットが行う発光動作の制御によって発光することを特徴とする本体ユニット。
【請求項9】
レンズユニットと本体ユニットとを有してなる撮像装置であって、
上記レンズユニットは、請求項1乃至7のいずれかに記載のレンズユニットであり、
上記本体ユニットは、請求項8記載の本体ユニットであることを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
レンズユニットと、上記レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、
上記本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、上記光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、上記撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、上記本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットが、
上記第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を上記本体ユニットから受信するステップと、
上記本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、上記第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、
上記本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、上記更新された動作制御情報を上記第2記憶手段から読み出すステップと、
上記読み出された動作制御情報に基づいて上記ストロボの発光動作時間を算出するステップと、
上記算出された発光動作時間に基づいて上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を上記本体ユニットに送信するステップと、
上記算出された発光動作時間の経過に応じて上記ストロボの発光停止を指示する発光停止信号を上記本体ユニットに送信するステップと、
を実行することを特徴とする撮像方法。
【請求項11】
レンズユニットと、上記レンズユニットと通信インターフェースを介して着脱自在に接続される本体ユニットとを有してなる撮像装置による撮像方法であって、
上記本体ユニットは、レリーズ信号を発するスイッチと、閃光を発して被写体を照明するストロボと、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第1記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットは、光学レンズを含む撮像光学系と、上記光学レンズを透過した被写体光を光電変換する撮像する撮像素子を含む撮像手段と、上記撮像手段の出力から画像データを生成する画像処理手段と、上記本体ユニットが備えるストロボの動作を制御するストロボ制御手段と、上記ストロボの発光動作を制御するための動作制御情報を記憶する第2記憶手段と、を備え、
上記レンズユニットが、
上記第1記憶手段に記憶されている動作制御情報を上記本体ユニットから受信するステップと、
上記本体ユニットから受信した動作制御情報を用いて、上記第2記憶手段に記憶されている動作制御情報を更新するステップと、
上記本体ユニットのスイッチ操作に応じて発せられるレリーズ信号に応じて、上記更新された動作制御情報を上記第2記憶手段から読み出すステップと、
上記読み出された動作制御情報に基づいて上記ストロボのガイドナンバーを算出するステップと、
上記算出されたガイドナンバーを送出するステップと、
上記ストロボの発光開始を指示する発光開始信号を送出するステップと、
を実行することを特徴とする撮像方法。
【請求項12】
上記第1記憶手段には、上記ストロボの特性に応じた複数の動作制御情報が記憶されていて、
上記レンズユニットは、上記ストロボの特性を示す情報を上記本体ユニットから受信するステップ、を実行し、
上記レンズユニットが実行する動作制御情報を読み出すステップは、上記受信したストロボの特性を示す情報に基づいて、上記第2記憶手段に記憶されている複数の動作制御情報の中から上記ストロボの特性に応じた動作制御情報を読み出すことを特徴とする請求項10または11に記載の撮像方法。
【請求項13】
上記レンズユニットは、上記ストロボの発光量を測定する測光手段を備え、
上記レンズユニットは、
上記ストロボの発光量を測光するステップと、
上記測光の結果に応じて、上記ストロボの発光動作を指示するステップと、
を実行することを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の撮像方法。
【請求項14】
上記発光動作を指示するステップは、
上記ストロボが外部ストロボのときは、上記ストロボが内蔵ストロボのときよりも多く実行する、ことを特徴とする請求項13に記載の撮像方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−118242(P2011−118242A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−276912(P2009−276912)
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月4日(2009.12.4)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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