説明

レーザ加工装置

【解決手段】 レーザ加工装置1は、レーザ光Lを発振するレーザ発振器2と、高圧の液体を供給する液体供給手段14と、上記液体を液柱Wにして噴射するとともに該液柱Wにレーザ光を導光して被加工物Pに照射する加工ヘッド3と、上記加工ヘッド3と被加工物Pとを相対移動させる移動手段としての加工テーブル5とを備えている。
上記レーザ発振器2が発振したレーザ光Lは、上記ビームホモジナイザ7を透過してから、上記噴射ノズル12より噴射される液柱Wに導光され、該液柱Wを導光路として上記被加工物Pに照射されるようになっている。
【効果】 光起電用パネルを構成する薄膜にレーザ光を照射しても、発電に寄与しない熱影響部分の形成される範囲を小さくするとともに、分割溝の幅を狭くすることが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ加工装置に関し、詳しくはレーザ光を薄膜の形成された光起電用パネルとなる被加工物に照射して、上記薄膜を分割するレーザ加工装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、光起電用パネルとして、絶縁性基板上に下部電極層となる金属膜、光起電活性層としての半導体膜、上記電極層となる透明導電膜を積層して形成された複数の薄膜太陽電池セルを、電気的に直列に接続されるように形成したものが知られている。
この光起電用パネルを製造する際、絶縁性基板上に金属膜を形成し、この金属膜をレーザ光により短冊状に分割したら、さらに金属膜の上面に半導体膜を形成し、この半導体膜もレーザ光により短冊状に分割する方法が採用されている(特許文献1)。
特許文献1では、上記半導体膜などの薄膜を分割するためにレーザ光を所定の相対移動速度で走査しながら照射しており、その際、レーザ光を照射して分割溝を形成することで、熱による盛り上がり、溶融残留物、溶融だれ、膜質劣化という問題が発生し、特許文献1ではその対策としてレーザ光のパルス幅を調整することが行われている。
【特許文献1】特開平11−312815号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の対策を行ったとしても、レーザ光により半導体膜に分割溝を形成するとレーザ光の熱影響により半導体膜の組成が変わってしまい、光電変換できない部分が分割溝の周辺に形成されてしまうことから、光電変換効率の改善には限界があった。
さらに、従来のレーザ加工装置において照射されるレーザ光は、レーザ光の断面における中央部分のエネルギー強度が高く、周辺部分が低くなっていることから、分割溝を形成することになる薄膜の加工端面がなだらかなテーパ面に形成されてしまい、分割溝の幅が広くなってしまうという問題もあった。
このような問題に鑑み、本発明は半導体膜における発電に寄与しない熱影響部分を小さくするとともに、薄膜に形成される分割溝の幅を極力狭くすることの可能なレーザ加工装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
すなわち、本発明にかかるレーザ加工装置は、レーザ発振器から発振されたレーザ光を薄膜の形成された光起電用パネルとなる被加工物に照射する加工ヘッドと、該加工ヘッドと上記被加工物とを相対移動させる移動手段とを備え、
上記レーザ光により上記薄膜を分割して、上記光起電用パネルを製造するレーザ加工装置において、
高圧の液体を供給する液体供給手段と、上記加工ヘッドの先端に設けられて上記液体供給手段からの液体を液柱にして噴射する噴射ノズルとを備えるとともに、
上記加工ヘッドにビームホモジナイザを設け、
上記レーザ発振器から発振されたレーザ光は、上記ビームホモジナイザを透過してから、上記噴射ノズルより噴射される液柱に導光され、該液柱を導光路として上記被加工物に照射されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0005】
本発明では、加工ヘッドに設けた噴射ノズルから液体を液柱にして噴射し、当該液柱を導光路としてレーザ光を光起電用パネルとなる被加工物に照射しているので、レーザ光によって溶融した部分の周辺は直ちに上記液体によって冷却され、これによりレーザ光による熱影響部分の範囲を小さく抑えることができる。
さらに、ビームホモジナイザを通過させることによってレーザ光の強度分布を理想的なトップハット型に近づけることができるので、分割溝を形成することによる薄膜の加工端面が可及的に垂直となるよう、シャープに形成することができ、溝幅を狭くすることができる。
このため、光電変換効率の良い光起電用パネルを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下図示実施例について説明すると、図1は光起電用パネルとなる被加工物Pの表面に施された薄膜に分割溝を形成するレーザ加工装置1を示し、図示しない薄膜形成装置とともに光起電用パネルの製造装置を構成している。
レーザ加工装置1は、レーザ光Lを発振するレーザ発振器2を備え、上記レーザ光Lを上記被加工物Pに照射する2つの加工ヘッド3と、上記各加工ヘッド3を図示左右方向となるY軸方向に移動させるヘッド移動手段4と、上記被加工物PをY軸方向に直交する水平なX軸方向に移動させる移動手段としての加工テーブル5とを備えている。
上記2つの加工ヘッド3はそれぞれ支持部材3aをベースとしており、2つの支持部材3aは所定間隔離れた位置にヘッド移動手段4により支持され、ヘッド移動手段4は各支持部材3aを上記間隔を維持した状態でY軸方向に移動させるとともに、上下に昇降させるようになっている。
【0007】
図2は、図1におけるII―II部の断面図を示しており、各加工ヘッド3は上記レーザ発振器2と後述するハウジング11との間に、レーザ発振器2のレーザ光出射部に固定されたコリメータレンズ6と、上記支持部材4aに固定されたビームホモジナイザ7および集光レンズ8とを備えている。
上記レーザ発振器2は、紫外線領域の波長のレーザ光Lを発振する紫外半導体レーザ(UV−LD)となっており、図示しない制御手段によって、発振するレーザ光Lの発振周波数、デューティー比、出力等を変更することが可能となっている。
また上記紫外半導体レーザは固体レーザなどに比較して非常に小型軽量であるため、各支持部材3aに固定することが可能であり、ヘッド移動手段4によって移動させることが可能となっており、複数の加工ヘッド3による加工を行うことが可能となっている。
上記コリメータレンズ6はレーザ発振器2より発振される発散角を有するレーザ光Lをほぼ平行な光線に変換し、上記ビームホモジナイザ7は通過するレーザ光Lの断面強度分布を、いわゆるトップハット型のほぼ一定の強度分布に変換し、上記集光レンズ8は通過するレーザ光Lを集束するように光径を縮小するようになっている。
そして、上記レーザ発振器2より発振されるレーザ光Lは直線偏光となっており、またレーザ発振器2はレーザ光Lの偏光方向がX軸方向を向くように、上記支持部材3aに支持されている。
【0008】
上記加工ヘッド3は、上記支持部材3aの下端部に固定されて内部に液体通路11aが形成された筒状のハウジング11と、該液体通路11aの下部に設けられた噴射ノズル12と、ハウジング11の下部に設けられた囲い部材13とを備えている。
またレーザ加工装置1は、上記液体通路11aに高圧の液体を供給する液体供給手段14と、囲い部材13の内部を負圧にするための負圧発生手段15とを備えている。本実施例では、液体供給手段14から供給する液体として、紫外線領域の波長のレーザ光をほとんど吸収しない水を使用している。
上記ハウジング11に形成された液体通路11aは、上記集光レンズ8によって集束するように進行するレーザ光Lの光路上に形成され、該液体通路11aの上部にはレーザ光Lを透過させる透過窓16が液密を保った状態で設けられている。
上記液体通路11aに液体供給手段14が供給した液体は、上記噴射ノズル12から液柱Wとなって下方に噴射されるようになっており、また上記レーザ発振器2からのレーザ光Lは上記集光レンズ8によって上記液柱Wの内部に集光されるようになっている。
これにより、レーザ光Lは上記液柱Wを導光路として案内され、被加工物Pの表面には上記液体が吹付けられるとともにレーザ光Lが照射されるようになっている。
ここで、本実施例では上記噴射ノズル12の噴射孔の径を30〜100μmの範囲に設定し、この噴射孔の径に応じて上記液体供給手段14から供給される液体の圧力を8〜15MPaの範囲に設定するようになっている。具体的には、所定流量の液体が噴射されるよう、噴射孔の径を細くする場合は液圧を上げるようになっている。
【0009】
上記囲い部材13は液柱Wを中心に円筒形状に形成されたゴムなどの弾性部材から製造されており、内部の負圧によって囲い部材13が変形することがない程度の剛性を有している。
そして、上記囲い部材13の軸方向長さは、被加工物Pに衝突して跳ね返った液体が噴射ノズル12に届かない程度の長さに設定してあり、囲い部材13の直径は、小さすぎると囲い部材13の内部空間に発生するエアの流れが乱れて液柱Wを乱し、大きすぎると囲い部材13内に導入する負圧の供給能力を大きくしなければならないことから、両者の兼ね合いで好適な大きさとなるように形成してある。
上記負圧発生手段15による負圧は囲い部材13の下端部近傍に設けられた接続部15aを介して供給され、この接続部15aは囲い部材13の接線方向にエアを吸引するようになっている。これにより、囲い部材13内のエアの流れをスパイラル状として、液柱W周りのエアの乱れを低減し、液柱Wの乱れを抑制するようにしてある。
囲い部材13の下端部は、上記ヘッド移動手段4によって被加工物Pの表面に近接した高さに維持されるようになっており、上記噴射ノズル12から噴射された被加工物P上の液体の表面に囲い部材13の下端部を接触させることで、該液体により囲い部材13の内部を外部から可及的に閉鎖するようにしている。
【0010】
以下、図3を用いて光起電用パネルの製造工程を説明する。このうち図3(a)、(c)、(e)は図示しない薄膜形成装置による工程であり、図3(b)、(d)、(f)が本実施例におけるレーザ加工装置1による工程となっている。なお、上記薄膜形成装置については従来公知であるので詳細な説明は省略する。
図3(a)は薄膜形成装置によってガラスなどの絶縁性の基板P0の表面に金属膜P1を形成する工程を示している。上記金属膜P1はMoなどからなり、その厚さは0.5〜2.0μm程度となっている。
図3(b)は上記レーザ加工装置1により上記金属膜P1にレーザ光Lを照射し、これにより該金属膜P1を溶融除去することにより分割溝g1を形成して短冊状に分割する工程を示している。
図3(c)は上記分割された金属膜P1の表面に、薄膜形成装置によって半導体膜P2を形成する工程を示している。上記半導体膜P2はCIGS(Cu,In,Ga,Se)やCIS(Cu,In,Se)などからなり、その厚さは0.4〜4.0μm程度となっている。
図3(d)は上記レーザ加工装置1により上記金属膜P2の分割溝g1とは異なる位置の上記半導体膜P2にレーザ光Lを照射し、この半導体膜P2を除去することにより金属膜P2が露出する深さの分割溝g2を形成することで、該半導体膜P2を短冊状に分割する工程を示している。
図3(e)は上記分割された半導体膜P2の表面に、薄膜形成装置によって透明導電膜P3を形成する工程を示している。上記透明導電膜P3はZnOなどからなり、その厚さは0.05〜1.0μm程度となっている。
図3(f)は上記レーザ加工装置1により上記透明導電膜P3の表面側から上記金属膜P1および半導体膜P2の分割溝g1、g2とは異なる位置にレーザ光Lを照射し、金属膜P1が露出する深さの分割溝g3を形成することで、該透明導電膜P4及び半導体膜P2を短冊状に分割する工程を示している。
このように、本実施例のレーザ加工装置1は、上記金属膜P1、半導体膜P2、透明導電膜P3のそれぞれにレーザ光Lを照射して分割溝g1、g2、g3を形成するようになっている。
【0011】
そして、上記図3(b)、(d)、(f)に示す各工程における、本実施例のレーザ加工装置1の動作について説明する。なお、各工程におけるレーザ加工装置1の動作は同じとなっている。
最初に、レーザ加工装置1が始動すると、上記ヘッド移動手段4および加工テーブル5により加工ヘッド3および被加工物Pを相対移動させ、加工ヘッド3が被加工物Pの加工開始位置の上方に位置するようにし、このとき囲い部材13の下端部は被加工物Pの表面に近接した高さに位置している。
次に、上記液体供給手段14が高圧の液体を加工ヘッド3の液体通路11aに供給し、上記噴射ノズル12からは液体が液柱Wとなって被加工物Pに噴射される。
この液体は被加工物Pに到達すると、そのまま被加工物Pの表面を放射状に広がり、上記囲い部材13の下端部と被加工物Pの表面との間に形成された間隙を満たすことで、囲い部材13の内部を外部から閉鎖するようになる。
一方、上記噴射ノズル12から液柱Wが噴射されるのと同時に、負圧発生手段15が囲い部材13内に負圧を導入し、これにより上記囲い部材13内のエアは接続部15aを介して負圧発生手段15に吸引される。
上記接続部15aは囲い部材13の接線方向に形成されているため、囲い部材13内のエアは囲い部材13の内周面に沿ってスパイラル状に流れることで、上記液柱Wの乱れが抑制されるようになっている。
また、上記負圧により囲い部材13の内部が真空状態になると、液柱Wは周囲の気流にほとんど影響を受けなくなることから、径の細い液柱Wであっても安定した状態を長く保つことが可能となる。
なお、上記液体は囲い部材13の下端部と被加工物Pの表面との間隙から外部に流出しようとするが、大部分の液体は接続部15aを介して負圧発生手段15に吸引され、囲い部材13の外部には流出しないようになっている。
【0012】
このようにして、囲い部材13内が真空状態となり、それに伴って上記噴射ノズル12より噴射される液柱Wが安定した状態となると、レーザ発振器2がレーザ光Lを発振する。
ここで、上記レーザ発振器2はレーザ光Lの波長を375nmとし、パルス周波数を1〜5kHzとし、デューティー比を5〜15%とするようになっており、また各膜の材質や厚さに応じた出力でレーザ光Lを発振するようになっている。
レーザ光Lは上記コリメータレンズ6によって平行光線に変換された後、上記ビームホモジナイザ7によって強度分布がトップハット型に変換され、その後さらに上記集光レンズ8を透過することによって集束するように、ハウジング11の透過窓16からハウジング11内に入射し、液体通路11aを通過して噴射ノズル12より噴射されている液柱Wの内部に導光される。
そして、レーザ光Lは液柱Wにより案内されて被加工物Pの表面に照射され、これに伴って上記加工テーブル5が被加工物Pを例えば6000mm/minの速度でX軸方向に移動させることで、被加工物Pの表面にX軸方向に分割溝g1〜g3が形成されることとなる。
なお、レーザ光Lを液柱Wで案内する場合、該液柱Wを長くすることで液柱W内部での反射が繰り返されて強度分布をトップハット型に近づけることができるが、その場合液柱Wの径を細いまま維持することが困難となるので、ビームホモジナイザ7により予め強度分布を変換したものとなっている。
【0013】
このように、液柱Wの内部にレーザ光Lを導光して被加工物Pにレーザ光Lを照射すれば、レーザ光Lによって溶融した分割溝g1〜g3の開口部分の周辺を上記液体によって速やかに冷却することができる。
その結果、特に半導体膜P2の加工の際に分割溝g2の開口部分に隣接した位置における溶融による熱影響部分を可及的に小さくすることができ、これにより光起電用パネルの受光面積を広くして発電効率を高くすることができる。
ここで、形成される分割溝g1〜g3の幅は上記液柱Wの径によって定めることができるが、この液柱Wは上記囲い部材13の内部を真空状態にすることで細い状態に維持している。
また、本実施例では上記レーザ光Lを上記ビームホモジナイザ7によって強度分布をトップハット型に変換しているため、レーザ光Lの照射範囲における中央部分とその周囲の部分とを均一に除去することができ、加工端面を垂直に近く加工することができるので、分割溝g1〜g3をシャープに形成することができ、溝幅を狭くすることができる。
さらに、本実施例では、レーザ発振器2から照射されたレーザ光Lの偏光方向をX軸方向に向けているので、加工テーブル5が被加工物Pをこの偏光方向と同じX軸方向に移動させることで、分割溝g1〜g3の形成される方向にレーザ光の偏光方向が一致するようにしている。このため、X軸方向に沿う加工端面をさらに垂直に近く加工することができるので、分割溝g1〜g3をシャープに形成することができる。
そして、レーザ光Lの照射による溶融などによって薄膜の加工屑が発生するが、この加工屑は上記噴射ノズル12より噴射された液体によって洗い流され、また上記囲い部材13に設けられた接続部15aを介して負圧発生手段15によって吸引されるようになっており、この工程の後に被加工物Pを洗浄する工程を省略または簡略化することが可能となる。
【0014】
なお、上記実施例で説明した光起電用パネルは、いわゆるカルコパイライト系の化合物系光起電用パネルであるが、その他の化合物系光起電用パネルや、シリコン膜を備えたいわゆるシリコン系光起電用パネルであっても良い。
また、図1においては上記加工ヘッド3ごとにレーザ発振器2を設けているが、一台のレーザ発振器2と分光手段とを設けて、該分光手段によってレーザ光Lを複数台の加工ヘッド3に分配する構成としても良い。
さらに、上記ヘッド移動手段4を移動手段として、加工ヘッド3をY軸方向に移動させることで分割溝g1〜g3を形成してもよい。その場合、照射されるレーザ光Lの偏光方向をY軸方向に向けることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施例にかかるレーザ加工装置の正面図。
【図2】図1におけるII―II部の拡大断面図。
【図3】光起電用パネルの製造工程を示す図。
【符号の説明】
【0016】
1 レーザ加工装置 2 レーザ発振器
3 加工ヘッド 5 加工テーブル
7 ビームホモジナイザ 12 噴射ノズル
13 囲い部材 14 液体供給手段
15 負圧発生手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ発振器から発振されたレーザ光を薄膜の形成された光起電用パネルとなる被加工物に照射する加工ヘッドと、該加工ヘッドと上記被加工物とを相対移動させる移動手段とを備え、
上記レーザ光により上記薄膜を分割して、上記光起電用パネルを製造するレーザ加工装置において、
高圧の液体を供給する液体供給手段と、上記加工ヘッドの先端に設けられて上記液体供給手段からの液体を液柱にして噴射する噴射ノズルとを備えるとともに、
上記加工ヘッドにビームホモジナイザを設け、
上記レーザ発振器から発振されたレーザ光は、上記ビームホモジナイザを透過してから、上記噴射ノズルより噴射される液柱に導光され、該液柱を導光路として上記被加工物に照射されることを特徴とするレーザ加工装置。
【請求項2】
上記移動手段は加工ヘッドを加工時に所要のX軸方向に移動させ、上記レーザ光は偏光方向がX軸方向を向いた状態で被加工物に照射されるように構成したことを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
【請求項3】
上記レーザ発振器は紫外線領域の波長のレーザ光を発振する紫外半導体レーザであって、加工ヘッドと一体で移動するように設けられることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のレーザ加工装置。
【請求項4】
上記加工ヘッドと被加工物との間に形成される液柱を囲む囲い部材と、この囲い部材内に負圧を導入する負圧発生手段とを設け、
加工時には噴射ノズルから噴射されて被加工物上に残る液体を上記囲い部材の下端部に接触させて、上記負圧発生手段により囲い部材内を負圧にすることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレーザ加工装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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