説明

ロボット及びその制御方法

【課題】簡易な構成により作業時の安定性を確保できるロボット及びその制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明にかかるロボット1は、ロボット本体11、アーム12、台車13、センサ14を備える。アーム12は、ロボット本体11に連結され、関節機構及び伸縮機構のうち少なくともいずれか一方を有する。センサ14は、ロボット本体11の周囲に存在する物体を検知する。ロボット1は、アーム12が稼働する場合、台車13によりセンサ14が検知した物体に接近し、ロボット本体11の一部を当該物体に当接させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロボット及びその制御方法に関し、特にアームを備えるロボット及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、アームを備える車輪型ロボット(以下、サービスロボットと称す)が普及している。さらに、サービスロボットの活動範囲は、家庭環境等の狭い環境へと広がっている。そのため、サービスロボットの小型化、軽量型が望まれている。特に、狭い環境を移動するために、サービスロボットを支える台車の小型化が望まれている。
【0003】
一方で、サービスロボットのアームは、より広い作業範囲(サービスロボットの近くから遠くまで)を確保することが望まれている。そのため、サービスロボットは、アームを上下及び前後左右に大きく伸展させる必要がある。
【0004】
このとき、アームを大きく伸展させると、サービスロボットの重心が高くなったり、重心を床面投影した位置が台車の中心から離れたりする。そのため、サービスロボットが不安定になる可能性が生じる。したがって、サービスロボットの安定性を向上させるために、足場となる台車を大きくしたり、質量を大きくしたりする対応が必要となる。しかし、上記のような対応をとると、サービスロボットの小型化、軽量化を図ることが困難となる。
【0005】
特許文献1には、アームを備える2輪式のロボットと作業台とを結合する技術が開示されている。ロボット及び作業台のいずれか一方に固定部材を設け、他方に開閉爪を設けて、固定部材を開閉爪で把持することにより、ロボットと作業台とを結合する。これにより、作業台にロボットを固定し、ロボットを安定させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平2−190276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ロボット及び作業台に固定部材及び開閉爪を設けなければならず、固定構造が複雑であるという問題点があった。
【0008】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、簡易な構成により作業時の安定性を確保できるロボット及びその制御方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様は、ロボット本体と、前記ロボット本体に連結され、関節機構及び伸縮機構のうち少なくともいずれか一方を有するアームと、前記ロボット本体を移動させる移動手段と、前記ロボット本体の周囲に存在する物体を検知する物体検知手段と、前記アームが稼働する場合、前記移動手段により前記ロボット本体を前記物体検知手段が検知した前記物体に接近させ、前記ロボット本体の一部を当該物体に当接させる安定化手段と、を備えるロボットである。このような構成によって、簡易な構成によりアームの稼働時にロボットの安定性を確保することができる。
【0010】
また、上記第1の態様にかかるロボットにおいて、前記ロボット本体を昇降させる昇降手段をさらに備え、前記ロボット本体は、前記ロボット本体に対する相対位置が固定された固定部材を有し、前記安定化手段は、前記昇降手段により前記ロボット本体を昇降させることによって、前記固定部材を前記物体に当接させるものであってもよい。これにより、ロボットの一般的な昇降機構を用いて、アームの稼働時にロボットの安定性を確保することができる。
【0011】
また、前記安定化手段は、前記昇降手段により前記ロボット本体を降下させることにより、前記固定部材を前記物体に対して上から当接させるものであってもよい。
【0012】
また、前記安定化手段は、前記固定部材が前記物体に当接した場合、当該固定部材を前記物体に押し付けるものであってもよい。これにより、ロボットは、当接面でより大きな摩擦力を得られるようになり、より安定性を向上させることができる。
【0013】
また、前記ロボット本体は、前記ロボット本体に変位可能に連結された可動部材を有し、前記安定化手段は、前記可動部材を前記物体に当接させるものであってもよい。
【0014】
また、前記安定化手段は、前記可動部材が前記物体に当接した場合、当該固定部材を前記物体に押し付けるものであってもよい。
【0015】
また、前記安定化手段は、前記ロボット本体を直接前記物体に当接させるものであってもよい。これにより、特別な部材を設けることなく、ロボットの安定性を確保することができる。
【0016】
また、前記安定化手段は、前記ロボット本体が前記物体に当接した場合、前記移動手段により前記ロボット本体が前記物体側へ進行するように推進力を発生させることによって、前記ロボット本体を前記物体に押し付けるものであってもよい。これにより、ロボットは、当接状態よりも大きな摩擦力を物体から受けられるため、ロボットの安定性の向上を図ることができる。
【0017】
また、前記ロボット本体の側面の少なくとも一部は平面により形成されており、前記安定化手段は、前記平面を前記物体に当接させるものであってもよい。これにより、当接面の面積が大きくなり、安定性の向上を図ることができる。
【0018】
また、前記ロボット本体は、前記物体との当接面において摩擦力が生じるように形成されているものであってもよい。
【0019】
また、上記第1の態様にかかるロボットにおいて、前記ロボット本体と前記物体との距離が、所定の距離であることを検知する近接検知手段をさらに備え、前記安定化手段は、前記ロボット本体と前記物体との距離が前記所定の距離であると前記近接検知手段が検知した場合、前記ロボット本体の一部を前記物体に当接させるものであってもよい。これにより、適切な近接状態において、ロボットの一部を物体に当接させることができる。
【0020】
また、前記ロボット本体と前記物体とが接触したことを検知する接触検知手段をさらに備え、前記安定化手段は、前記ロボット本体と前記周囲の物体とが接触したことを前記接触検知手段が検知した場合、前記ロボット本体の一部を前記物体に押し付けるものであってもよい。
【0021】
また、前記移動手段は台車であり、前記台車は、当該台車の少なくとも一部を前記ロボット本体に対して相対的にスライド可能であってもよい。これにより、物体の下部に空間が無い場合であっても、ロボット本体の一部を物体に当接させることができる。
【0022】
また、前記台車は、当該台車の側面から外力を受けた場合、当該台車の少なくとも一部を当該外力の方向にスライドさせるものであってもよい。これにより、ロボットの通常移動時は、台車が狭くなることがなく、通常移動時の安定性を確保できる。
【0023】
また、前記台車が前記周囲の物体から外力を受け、当該台車の少なくとも一部が前記ロボット本体に対して相対的にスライドした場合、スライドした距離を測定し、当該スライドした距離に基づいて、前記ロボット本体と前記周囲の物体との距離を測定する距離測定手段をさらに備えるものであってもよい。
【0024】
また、前記アームは、前記ロボット本体の一部と前記物体とが当接する方向に伸展するものであってもよい。
【0025】
また、前記アームは、前記ロボット本体の上端に配置されているものであってもよい。
【0026】
また、前記安定化手段は、前記ロボット本体の上端部を前記物体に当接させるものであってもよい。
【0027】
本発明の第2の態様は、ロボット本体と、前記ロボット本体に連結され、関節機構及び伸縮機構のうち少なくともいずれか一方を有するアームと、前記ロボット本体を移動させる移動手段と、前記ロボット本体の周囲に存在する物体を検知する物体検知手段と、を備えるロボットの制御方法であって、前記アームが稼働する場合、前記移動手段により前記ロボット本体を前記物体検知手段が検知した前記物体に接近させ、前記ロボット本体の一部を前記物体検知手段により検知された物体に当接させるロボットの制御方法である。本態様にかかるロボットの制御方法は、上記の第1の態様にかかるロボットと共通する技術的特徴を有するため、上記のロボットと同一の作用、効果を奏する。
【発明の効果】
【0028】
本発明により、簡易な構成により作業時の安定性を確保できるロボット及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施の形態1にかかるロボットの側面図である。
【図2】実施の形態1にかかるロボットの制御部のブロック図である。
【図3】実施の形態1にかかるロボット本体の側面図である。
【図4】実施の形態1にかかるロボットの動作を示す図である。(a)は、ロボットの移動時を示す図である。(b)は、ロボットと作業台との当接時を示す図である。(c)は、アーム稼働時を示す図である。
【図5】実施の形態1にかかるロボットの動作を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1にかかるロボットの動作を示す図である。
【図7】実施の形態1にかかる固定部材を示す図である。
【図8】実施の形態2にかかるロボットの側面図である。
【図9】実施の形態2にかかるロボットの動作を示す図である。(a)は、ロボットの移動時を示す図である。(b)は、アーム稼働時を示す図である。
【図10】実施の形態2にかかるロボットの動作を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態2にかかるロボット本体及び作業台の概略断面図である。(a)は、ロボット本体が円柱状の場合の断面図である。(b)は、ロボット本体の一部が平面形状の場合の断面図である。
【図12】実施の形態3にかかるロボットの側面図である。
【図13】実施の形態3にかかるロボットの動作を示す図である。(a)は、ロボットの移動時を示す図である。(b)は、ロボットと作業台との当接時を示す図である。
【図14】実施の形態1にかかるロボットの動作を示す図である。
【図15】実施の形態3にかかる台車のスライド機構を示す図である。(a)は、ロボットの移動時のスライド機構を示す図である。(b)は、台車と作業台との当接時のスライド機構を示す図である。(c)は、台車と作業台とが離れた時のスライド機構を示す図である。
【図16】実施の形態3にかかる台車のスライド機構を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
実施の形態1
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態にかかるロボット1の構成例を図1に示す。図1は、ロボット1の側面図である。ロボット1は、ロボット本体11、アーム12、台車13、センサ14、フレーム15を備える。
【0031】
ロボット本体11には、上端部に固定部材111が設けられている。固定部材111は、ロボット本体11に対する相対位置が固定されている。固定部材111は、ロボット本体11の側面から突出するように形成されている。ロボット本体11は、フレーム15に連結され、フレーム15に対して相対的に上下動可能な昇降機構(図示省略)を有する。
【0032】
アーム12は、関節121、把持部122を有する。本実施の形態においては、アーム12は、関節121を介して2つのアーム部材が回動可能に連結されている。関節121に設けられたモータ(図示省略)を駆動させることにより、アーム12は稼働する。アーム12の一端には、物体の把持動作を行う把持部122が連結され、アーム12の他端は、ロボット本体11の上端と連結されている。なお、図1においては、アーム12は、関節121において折り返されるように畳まれている状態を示す。
【0033】
台車13(移動手段)は、複数の車輪を有し、ロボット本体11を移動させる。台車13には、図示しないモータが設けられており、当該モータの駆動により車輪が回転する。台車13は、ロボット本体11とフレーム15を介して連結されている。
【0034】
センサ14(物体検知手段)は、ロボット本体11に設けられており、ロボット本体11の周囲に存在する物体を検知する。具体的には、センサ14は、ロボット本体11と周囲の物体との距離や位置関係を検出する。センサ14は、例えば、カメラ、レーザレンジセンサ、超音波センサ等である。
【0035】
次に、図2に示すブロック図を用いて、ロボット1の制御部について説明する。制御部は、移動制御部21、接触検知部22、昇降制御部23、アーム制御部24を有する。なお、制御部は、例えば、制御処理、演算処理等を行うCPU(Central Processing Unit)と、CPUによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)と、処理データ等を記憶するRAM(Random Access Memory)等により構成されている。
【0036】
移動制御部21は、台車13に設けられたモータを駆動させる制御信号を出力する。具体的には、移動制御部21は、センサ14が周囲の物体を検知すると、当該物体検知信号に基づいて、当該物体へ向かうように台車13を制御する。
【0037】
接触検知部22は、ロボット本体11と周囲の物体とが接触したことを検知する。例えば、ロボット本体11が進行方向において進行を遮る物体と接触した場合、ロボット1は進行方向には進めない。そのため、台車13のモータには通常移動時より大きな負荷がかかる。接触検知部22は、このような異常な負荷を検知してロボット本体11と周囲の物体とが接触したことを検知する。
【0038】
さらに、図3に示すように、ロボット本体11が、固定部材111の近傍に接触検知部22として接触センサ112(接触検知手段)を備える構成としてもよい。接触センサ112は、ロボット本体11と周囲の物体との接触を検知する。なお、ロボット1は固定部材111により周囲の物体を押し付けるため、固定部材111付近においてロボット本体11と周囲の物体とが接触している必要がある。そのため、図3に示すように、接触センサ112は、固定部材111の直下に設けられることが好ましい。接触センサ112の代わりにリミットスイッチを用いてもよい。
【0039】
昇降制御部23は、ロボット本体11の昇降機構を制御する。より詳細には、昇降制御部23は、昇降機構に設けられたモータに制御信号を出力し、ロボット本体11の昇降動作を制御する。
【0040】
アーム制御部24は、アーム12の関節121及び把持部122のモータに制御信号を出力し、アーム12及び把持部122の動作を制御する。
【0041】
続いて、図4及び図5を用いて本実施の形態にかかるロボット1の動作例について説明する。まず、センサ14は、ロボット本体11の周囲に存在する物体である作業台90を検知する(ステップS101)。ここで、作業台とは、台上にアーム12の作業対象が存在し、ロボット1がアーム12を用いて何らかの作業を行う机等を意味する。
【0042】
移動制御部21は、センサ14が検知した作業台90にロボット本体11が近づくように、台車13のモータに対して制御信号を出力する。このとき、移動制御部21は、ロボット本体11の固定部材111を作業台90の方向に向けて、ロボット本体11を作業台90に接近させる(ステップS102、図4(a)参照)。
【0043】
ロボット本体11の側面が作業台90に接触すると、接触検知部22は、ロボット本体11と作業台90とが接触したことを検知する。接触検知部22は、ロボット本体11と作業台90とが接触した旨の信号を移動制御部21及び昇降制御部23に出力する。移動制御部21は、接触した旨の通知を受けると、移動を停止する。昇降制御部23は、接触した旨の通知を受けると、昇降機構に対してロボット本体11を降下させる制御信号を出力する。これにより、ロボット本体11が降下動作を行う(ステップS103、図4(b)参照)。
【0044】
昇降制御部23は、ロボット本体11の降下動作により、ロボット本体11の一部である固定部材111の下面を作業台90の上面に当接させる(ステップS104)。さらに、昇降制御部23はロボット本体11を降下させるように昇降機構に制御信号を出力する。これにより、固定部材111は、所定の力によって作業台90を上から押し付ける(ステップS105)。そして、アーム制御部24は、関節121に制御信号を出力し、アーム12を作業台90の方向に伸展させる(ステップS106、図4(c)参照)。
【0045】
このとき、アーム12の伸展動作により、アーム12にかかる重力の位置が、支点となる台車13から離れる。言い換えると、ロボット1の重心の床面投影が台車13の中央付近から作業台90側に移動する。したがって、ロボット1には、作業台90の方向にモーメントが働くこととなる。しかし、ロボット1は、固定部材111を作業台90に当接させ、押し付けているため、当接面において作業台90から上向きの反力を受ける。加えて、上記のモーメントが働くことにより、当接面においてロボット本体11の方向(アーム12の伸展方向とは反対方向)に摩擦力も発生する(図4(c)参照)。その結果、ロボット1の安定性を向上させることができる。
【0046】
なお、図4に示した動作例においては、ロボット1が固定部材111を作業台90に当接させる前に、ロボット本体11の側面を作業台90に接触させていが(図4(b)参照)、必ずしも接触させなくてもよい。この場合、図6に示すように、ロボット本体11が固定部材111の近傍に近接センサ113(近接検知手段)を備える構成としてもよい。近接センサ113は、ロボット本体11と作業台90との距離が所定の距離であることを検知する。所定の距離とは、ロボット本体11を降下させることにより、固定部材111が作業台90に当接可能となる距離である。
【0047】
図6においては、固定部材111がロボット本体11の側面から突出している距離の略半分の距離を所定の距離pとしている。ロボット本体11と作業台90とが所定の距離pまで近づいた場合、近接センサ113は、その旨を昇降制御部23に通知する。当該通知を受けた昇降制御部23は、ロボット本体11を降下させ、作業台90の上面に固定部材111を押し当てる(図6参照)。このような構成によっても、固定部材111と作業台90との当接面において、摩擦力が発生する。なお、所定の距離は、上記の距離pに限られない。
【0048】
加えて、固定部材111の下面(作業台90と接触する部分)に高摩擦弾性体114を設けてもよい。図7に固定部材111の拡大図を示す。図7に示すように、固定部材111の下面に高摩擦弾性体114を設けることにより、固定部材111と作業台90との当接面において発生する摩擦力が増大する。したがって、ロボット1の安定性を高めることができる。
【0049】
以上のように、本実施の形態にかかるロボット1は、アーム12の稼働時に、作業台90に接近し、ロボット本体11の一部である固定部材111を作業台90に当接し、押し付ける。これにより、作業台90から反力を受ける。そのため、ロボット本体11及び作業台90に複雑な構成を設けることなく、ロボット1の安定性を向上させることできる。つまり、本実施の形態にかかるロボット1は簡易に作業時の安定性を確保することができる。
【0050】
さらに、ロボット1は、固定部材111を作業台90に当接し、押し付ける動作をロボット本体11の昇降機構という一般的な機構により実現している。そのため、固定部材111を作業台90に押し付けるための特別なアクチュエータ等を必要としない。勿論、固定部材111に代えて、アクチュエータ等によりロボット本体11に変位可能に連結された可動部材を備える構成としてもよい。当該可動部材を作業台90に当接させ、押し付けることにより、安定性確保の効果を得ることができる。
【0051】
なお、ロボット1が固定部材111や上記の可変部材を作業台90に押し当てる向きは下向きに限られない。ロボット1が固定部材111等を作業台90の下面に対して上向きに押し当てる構成としてもよいし、作業台90の側面を左から右へ、若しくはその逆方向へ固定部材111等を押し当てる構成としてもよい。加えて、ロボット本体11に複数の可変部材を設け、複数の可変部材により作業台90の側面を上下または左右から挟むように押し当ててもよい。このような構成であっても、固定部材111や可変部材と作業台90との当接面において摩擦力が得られ、アーム12の伸展によるロボット1の傾きや移動を制止する反力が生じる。その結果、ロボット1の安定性を確保することができる。
【0052】
加えて、本実施の形態においては、固定部材111を作業台90に当接させ、押し付ける動作について説明したが、押し付ける動作は必ずしも必要ではない。固定部材111が作業台90に当接さえしていれば、アーム12の伸展時において、モーメントによってアーム12の伸展方向にロボット1が傾きかけると、当接面において圧力が生じ摩擦力が発生する。そのため、能動的に押し付ける動作をしない場合であっても、ロボット1の安定性を確保することができる。
【0053】
実施の形態2
本発明にかかる実施の形態2について説明する。本実施の形態にかかるロボット2の側面図を図8に示す。図8に示したロボット2は、図1に示したロボット1と比べて、固定部材111、昇降機構、昇降制御部23を備えていない。なお、その他の構成についてはロボット1と同様であるので、説明を省略する。
【0054】
続いて、図9及び図10を用いて本実施の形態にかかるロボット2の動作例について説明する。まず、センサ14が、作業台90を検知する(ステップS201)。そして、移動制御部21は、ロボット本体11を作業台90に近づけるように、台車13に制御信号を出力する。これにより、ロボット2は、作業台90へ接近する(ステップS202、図8(a)参照)。
【0055】
ロボット本体11と作業台90とが当接すると(ステップS203)、接触検知部22が接触を検知する。接触検知部22は、ロボット本体11と作業台90とが接触した旨を移動制御部21に通知する。
【0056】
移動制御部21は、接触した旨の通知を受けると、台車13のモータの駆動を停止させず、作業台90の方向へロボット本体11が進行するように、推進力を発生させる。言い換えると、移動制御部21は、台車13の車輪を駆動させ、ロボット本体11の側面を作業台90に押し付ける(ステップS204)。これにより、作業台90の側面は、ロボット本体11の側面との当接面において、ロボット本体11から力を受ける。そのため、ロボット本体11は、当接面において作業台90から反力を受ける。当該反力は、作業台90とは反対方向に働く力である。つまり、ロボット本体11は、アーム12が伸展する方向とは反対の方向に力(反力)を受ける。その結果、アーム12の稼動時にモーメントが発生しても、ロボット2の安定性を向上させることができる。そして、アーム制御部24は、アーム12を作業台90の方向に伸展させる(ステップS205、図8(b)参照)。
【0057】
以上のように、本実施の形態にかかるロボット2は、アーム12の稼動時に、作業台90に接近し、ロボット本体11を作業台90に当接させ、押し付ける。これにより、ロボット本体11は、作業台90からアーム12の伸展方向とは反対方向に反力を受ける。つまり、実施の形態1において説明した固定部材111、昇降機構、昇降制御部23を備えていない場合であっても、ロボット2は安定性を向上させることができる。したがって、本実施の形態にかかるロボット2はより簡易な構成によりアーム12稼働時の安定性を確保することができる。
【0058】
なお、本実施の形態においても、ロボット本体11を作業台90に当接させ、押し付ける動作について説明したが、押し付ける動作は必ずしも必要ではない。上記のように、アーム12の伸展時において、ロボット2には、前方方向(作業台90の方向)にモーメントが発生する。そのため、ロボット2と作業台90とが当接した状態において、ロボット2が前方に傾きかけると、作業台90は当接面においてロボット本体11から力を受ける。その結果、ロボット本体11は当接面において作業台90から反力を受ける。つまり、ロボット本体11を作業台90に押し付ける動作がなくても、ロボット本体11は、当接後にその場で停止していれば、アーム12の伸展時にたとえアーム12の伸展方向に傾きかけても、傾いた方向と逆向きの反力を受ける。したがって、ロボット2が、アーム12の稼動時において安定性を確保することができる。
【0059】
ここで、ロボット本体11の側面の少なくとも一部は平面形状により形成されていることが好ましい。図11に、ロボット本体11と作業台90との当接時におけるロボット本体11及び作業台90の概略断面図を示す。
【0060】
図11(a)に示すように、ロボット本体11が円柱状の場合、その周面は曲面である。そのため、断面視では、ロボット本体11と作業台90との当接部分はほぼ一点で接する。このような場合、アーム12の動作によっては、ロボット本体11が作業台90の側面において回転し(図11の上下方向に回転し)、ふらつくおそれがある。一方、図11(b)に示すように、ロボット本体11が円柱状であっても、その一部が平面により形成されている場合、当該平面を作業台90に当接させることにより、当接面積が増加し、回転を防止できる。そのため、ロボット2の安定性を向上させることができる。なお、ロボット本体11自体を円柱状ではなく、角柱状に形成してもよい。これにより、ロボット本体11の周面には複数の平面が形成されることとなり、図11(b)に示した構成と同様に、ロボット2の安定性を向上させる効果を得ることができる。
【0061】
実施の形態3
本発明にかかる実施の形態3について説明する。本実施の形態にかかるロボット3の側面図を図12に示す。図12に示すロボット3の構成は、台車13の一部にスライド機構が設けられている。なお、その他の構成についてはロボット1と同様であるので、説明を省略する。ロボット3においては、スライド機構により、台車13の一部が前後方向にスライド可能である。そのため、スライドした台車13の一部を台車本体(台車13におけるスライドしない部分)に格納可能である。
【0062】
続いて、図13を用いて、本実施の形態にかかるロボット3の動作例について説明する。なお、本実施の形態においては、図13に示すように、作業台91は机形状ではなく、箱型の形状をしている。まず、センサ14が、作業台91を検知する。そして、センサ14が作業台91を検知すると、移動制御部21が、作業台91へロボット本体11を移動させる(図13(a)参照)。
【0063】
このとき、作業台91は、箱形の形状をしているため、作業台91の作業面911の下部には空間が存在しない。そのため、実施の形態1にかかるロボット1では、作業台91へ接近すると、台車13が作業台91の下部にぶつかってしまう(図14参照)。したがって、ロボット1は、ロボット本体11及び固定部材111を作業台91に当接させることができない。
【0064】
これに対して、本実施の形態にかかるロボット3においては、作業台91への接近中に台車13が作業台91の下部に接触すると、台車13は作業台91から外力を受ける。すると、台車13の一部はスライド機構により外力方向にスライドし、スライドした台車13の一部は、台車13の内部に格納される(図13(b)参照)。そのため、ロボット本体11及び固定部材111と作業台91との当接において、台車13が邪魔になることはない。その結果、ロボット3は、下部に空間を有さない作業台91に対して、ロボット本体11を接触させ、固定部材111を作業台91の上面に当接させることができる。
【0065】
ここで、図15を用いて台車13のスライド機構について詳細に説明する。図15は、図13(a)において破線で囲まれた部分の拡大図である。スライド機構は、ラチェットギア131、ラック132、バンパ部133、支点部134、ばね135、軸部136、スライド部137を備える。
【0066】
ラチェットギア131は、L字型のバンパ部133の一端に回転可能に設けられている。なお、ラチェットギア131は、時計回りには回転するが、反時計回りには回転しない。バンパ部133は、スライド部137と支点部134を介して連結される。支点部134には図示しないばねが設けられており、当該ばねの弾性力によって、バンパ部133に連結されたラチェットギア131は、台車本体138に設けられたラック132に押し付けられる。
【0067】
スライド部137は、台車本体138側に固定された軸部136にスライド可能に連結されている。スライド部137と台車本体138との間にはばね135が設けられている。ばね135の弾性力によって、スライド部137はロボット3の前方方向(図15の右方向)の力を受ける。スライド部137には、車輪139が連結されている。
【0068】
図15(a)は、ロボット3の移動中におけるスライド機構の動作を示す図である。ラチェットギア131は、支点部134に設けられたばねの弾性力により、ラック132に押し付けられている。スライド部137は、ばね135の弾性力により、ロボット3の前方方向の力を受けている。このとき、ラチェットギア131は、反時計回りには回転せず、ラック132と噛み合っている。そのため、スライド部137は、ロボット3の移動時の車輪139に作用する摩擦等の水平力によってはスライドしない。つまり、ロボット3の通常移動時には、スライド部137は、台車本体138方向(図15の左方向)にはばね135の弾性力の大きさによらずスライドせず、台車本体138に格納されない。
【0069】
図15(b)は、台車13と作業台91との当接時におけるスライド機構の動作を示す図である。台車13が作業台91に当接すると、バンパ部133には外力(図示しない作業台91から受ける反力)が作用する。バンパ部133の一端に力が加わると、支点部134を支点としてバンパ部133が回転するため、他端に設けられたラチェットギア131は、ラック132から離れる。これにより、スライド部137は、台車本体138方向にスライド可能となる。さらに、台車本体138は、移動制御部21の制御により、ロボット3の前方方向に進む。その結果、ばね135は縮み、スライド部137が台車本体138に格納される。
【0070】
図15(c)は、台車13が作業台91から離れる時におけるスライド機構の動作を示す図である。台車13が作業台91から離れると、バンパ部133にかかっていた外力が無くなる。そのため、支点部134のばねの弾性力により、ラチェットギア131は、再びラック132に押し当てられる。スライド部137は、ばね135の弾性力によりロボット3の前方方向に力を受ける。このとき、ラチェットギア131は、時計回りの回転は可能である。つまり、スライド部137がロボット3の前方方向にスライドすることを妨げない。したがって、スライド部137は、ばね135から受ける弾性力により、ロボット3の前方方向にスライドする。
【0071】
以上のように、本実施の形態にかかるロボット3は、台車13にスライド機構が設けられている。そのため、作業台91の下部に空間が無い場合であっても、台車13の一部を台車13内部に格納することにより、ロボット本体11及び固定部材111を作業台91に当接することができる。したがって、アーム12稼働時のロボット3の安定性を確保することができる。
【0072】
さらに、上述したように、ロボット3が作業台91から離れている場合は、台車13は伸展した状態を維持できる。そのため、通常の移動時に、台車13が縮小することはない。よって、通常移動時の安定性を確保できる。
【0073】
なお、台車13が、作業台91との当接部に接触センサを備え、スライド機構として直動アクチュエータを用いる構成としてもよい。これにより、接触センサにより外力が検知されない場合(通常の移動状態)においては、台車13を伸展させる。一方、接触センサにより外力が検知された場合(作業台91と接触した場合)においては、直動アクチュエータにより台車13の一部を格納する。これにより、本実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0074】
加えて、図16に示すように、台車13は、スライド部137がスライドした距離d(台車本体に格納された距離)を測定する距離測定手段をさらに備える構成としてもよい。距離測定手段は、バンパ部133とロボット本体11の相対的な位置関係を予め記憶しておけば、スライド部137がスライドした距離dに基づいて、ロボット本体11と作業台91との距離を測定できる。これにより、ロボット本体11に接触センサや近接センサを設けることなく、ロボット本体11と作業台91との接触または接近を検知できる。なお、距離の測定には、リニアポテンショメータやリミットスイッチ等を用いることができる。
【0075】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更及び組み合わせをすることが可能である。例えば、ロボットの固定部材111やセンサ14等の配置位置は上記実施の形態で説明した構成に限られない。さらに、上述した実施の形態においては、周囲の物体の例として作業台を用いたが、これに限られるものではなく、ロボットの一部を当接可能であり、アーム12の作業時に周囲に存在する物体であればよい。
【符号の説明】
【0076】
1〜3 ロボット
11 ロボット本体
12 アーム
13 台車
14 センサ
15 フレーム
21 移動制御部
22 接触検知部
23 昇降制御部
24 アーム制御部
90、91 作業台
111 固定部材
112 接触センサ
113 近接センサ
114 高摩擦弾性体
121 関節
122 把持部
131 ラチェットギア
132 ラック
133 バンパ部
134 支点部
135 ばね
136 軸部
137 スライド部
138 台車本体
139 車輪

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット本体と、
前記ロボット本体に連結され、関節機構及び伸縮機構のうち少なくともいずれか一方を有するアームと、
前記ロボット本体を移動させる移動手段と、
前記ロボット本体の周囲に存在する物体を検知する物体検知手段と、
前記アームが稼働する場合、前記移動手段により前記ロボット本体を前記物体検知手段が検知した前記物体に接近させ、前記ロボット本体の一部を当該物体に当接させる安定化手段と、
を備えるロボット。
【請求項2】
前記ロボット本体を昇降させる昇降手段をさらに備え、
前記ロボット本体は、前記ロボット本体に対する相対位置が固定された固定部材を有し、
前記安定化手段は、前記昇降手段により前記ロボット本体を昇降させることによって、前記固定部材を前記物体に当接させる請求項1に記載のロボット。
【請求項3】
前記安定化手段は、前記昇降手段により前記ロボット本体を降下させることにより、前記固定部材を前記物体に対して上から当接させる請求項2に記載のロボット。
【請求項4】
前記安定化手段は、前記固定部材が前記物体に当接した場合、当該固定部材を前記物体に押し付ける請求項2または3に記載のロボット。
【請求項5】
前記ロボット本体は、前記ロボット本体に変位可能に連結された可動部材を有し、
前記安定化手段は、前記可動部材を前記物体に当接させる請求項1に記載のロボット。
【請求項6】
前記安定化手段は、前記可動部材が前記物体に当接した場合、当該固定部材を前記物体に押し付ける請求項5に記載のロボット。
【請求項7】
前記安定化手段は、前記ロボット本体を直接前記物体に当接させる請求項1に記載のロボット。
【請求項8】
前記安定化手段は、前記ロボット本体が前記物体に当接した場合、前記移動手段により前記ロボット本体が前記物体側へ進行するように推進力を発生させることによって、前記ロボット本体を前記物体に押し付ける請求項7に記載のロボット。
【請求項9】
前記ロボット本体の側面の少なくとも一部は平面により形成されており、
前記安定化手段は、前記平面を前記物体に当接させる請求項7または8に記載のロボット。
【請求項10】
前記ロボット本体は、前記物体との当接面において摩擦力が生じるように形成されている請求項1〜9のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項11】
前記ロボット本体と前記物体との距離が、所定の距離であることを検知する近接検知手段をさらに備え、
前記安定化手段は、前記ロボット本体と前記物体との距離が前記所定の距離であると前記近接検知手段が検知した場合、前記ロボット本体の一部を前記物体に当接させる請求項1〜10のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項12】
前記ロボット本体と前記物体とが接触したことを検知する接触検知手段をさらに備え、
前記安定化手段は、前記ロボット本体と前記周囲の物体とが接触したことを前記接触検知手段が検知した場合、前記ロボット本体の一部を前記物体に押し付ける請求項1〜11のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項13】
前記移動手段は台車であり、
前記台車は、当該台車の少なくとも一部を前記ロボット本体に対して相対的にスライド可能である請求項1〜12のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項14】
前記台車は、当該台車の側面から外力を受けた場合、当該台車の少なくとも一部を当該外力の方向にスライドさせる請求項13に記載のロボット。
【請求項15】
前記台車が前記周囲の物体から外力を受け、当該台車の少なくとも一部が前記ロボット本体に対して相対的にスライドした場合、スライドした距離を測定し、当該スライドした距離に基づいて、前記ロボット本体と前記周囲の物体との距離を測定する距離測定手段をさらに備える請求項14に記載のロボット。
【請求項16】
前記アームは、前記ロボット本体の一部と前記物体とが当接する方向に伸展する請求項1〜15のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項17】
前記アームは、前記ロボット本体の上端に配置されている請求項1〜16のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項18】
前記安定化手段は、前記ロボット本体の上端部を前記物体に当接させる請求項1〜17のいずれか一項に記載のロボット。
【請求項19】
ロボット本体と、前記ロボット本体に連結され、関節機構及び伸縮機構のうち少なくともいずれか一方を有するアームと、前記ロボット本体を移動させる移動手段と、前記ロボット本体の周囲に存在する物体を検知する物体検知手段と、を備えるロボットの制御方法であって、
前記アームが稼働する場合、前記移動手段により前記ロボット本体を前記物体検知手段が検知した前記物体に接近させ、前記ロボット本体の一部を前記物体検知手段により検知された物体に当接させるロボットの制御方法。
【請求項20】
前記ロボット本体は、前記ロボット本体に対する相対位置が固定された固定部材を有し、
前記ロボット本体を昇降させることによって、前記固定部材を前記物体に当接させる請求項19に記載のロボットの制御方法。
【請求項21】
前記ロボット本体を降下させることにより、前記固定部材を前記物体に対して上から当接させる請求項18に記載のロボットの制御方法。
【請求項22】
前記固定部材が前記物体に当接した場合、当該固定部材を前記物体に押し付ける請求項20または21に記載のロボットの制御方法。
【請求項23】
前記ロボット本体は、前記ロボット本体に変位可能に連結された可動部材を有し、
前記可動部材を前記物体に当接させる請求項17に記載のロボットの制御方法。
【請求項24】
前記可動部材が前記物体に当接した場合、当該可動部材を前記物体に押し付ける請求項23に記載のロボットの制御方法。
【請求項25】
前記ロボット本体を直接前記物体に当接させる請求項17に記載のロボットの制御方法。
【請求項26】
前記ロボット本体が前記物体に当接した場合、前記移動手段により前記ロボット本体が前記物体側へ進行するように推進力を発生させることによって、前記ロボット本体を前記物体に押し付ける請求項25に記載のロボットの制御方法。
【請求項27】
前記ロボット本体の側面の少なくとも一部は平面により形成されており、
前記平面を前記物体に当接させる請求項25または26に記載のロボットの制御方法。
【請求項28】
前記ロボット本体と前記物体との距離が、所定の距離であることを検知し、
前記ロボット本体と前記物体との距離が前記所定の距離である場合、前記ロボット本体の一部を前記物体に当接させる請求項17〜27のいずれか一項に記載のロボットの制御方法。
【請求項29】
前記ロボット本体と前記物体とが接触したことを検知し、
前記ロボット本体と前記周囲の物体とが接触した場合、前記ロボット本体の一部を前記物体に押し付ける請求項17〜28のいずれか一項に記載のロボットの制御方法。
【請求項30】
前記移動手段は少なくとも一部を前記ロボット本体に対して相対的にスライド可能である台車であり、
前記台車の側面から外力を受けた場合、当該台車の少なくとも一部を当該外力の方向にスライドさせる請求項17〜29のいずれか一項に記載のロボットの制御方法。
【請求項31】
前記台車が前記周囲の物体から外力を受け、当該台車の少なくとも一部が前記ロボット本体に対して相対的にスライドした場合、
スライドした距離を測定し、当該スライドした距離に基づいて、前記ロボット本体と前記周囲の物体との距離を測定する請求項30に記載のロボットの制御方法。
【請求項32】
前記ロボット本体の上端部を前記物体に当接させる請求項17〜31のいずれか一項に記載のロボットの制御方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate