説明

ロータ熱感受性の診断および予測

【課題】非常に早い段階で修正措置を取ることができ、修理費の著しい節約ならびに機械の利用可能性の増加につながるようなロータ熱感受性のオンライン診断を提供する。
【解決手段】第1のシステムは、電気機械のロータの熱感受性を評価するために提供され、ロータから振動データおよび界磁電流を得るためのならびに一組の動作パラメータを得るための入力システムと、振動と界磁電流との間の関係を計算するためのシステムと、関係が有意であるかどうかを決定するための評価システムと、有意な関係を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するためのシステム。第2のシステムは、ある期間にわたる振動と界磁電流との間の一連の関係を計算するためのシステムと、その期間にわたる一連の関係の変化が有意であるかどうかを決定するための評価システムと、一連の関係の有意な変化を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するためのシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、ロータ熱感受性に関し、より詳細には振動と界磁電流との間の関係を評価することによるロータ熱感受性の診断および予測に関する。
【背景技術】
【0002】
発電機ロータ熱感受性は、発電機ロータに起こる可能性がある現象であり、界磁電流が増加するにつれてロータ振動が変化する原因になる。ロータ巻き線が、半径方向において電気的、機械的ともに平衡でない場合、発電機ロータは、不均一に荷重されることになり、それにより、ロータが弓形に曲がり、また過度の振動が生じることがあり得る。ロータ熱感受性は、発電機に関連する未解決の問題であり、高界磁電流での発電機の動作を制限し、強制停止につながることがあり得る。
【0003】
残念ながら、熱感受性によって引き起こされる振動をオンライン方式で診断することは、困難である。その代わりに、一般にオフライン診断が使用されるが、実施するのに数時間かかることがあり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第4453407号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
提示される解決策は、非常に早い段階で修正措置を取ることができ、修理費の著しい節約ならびに機械の利用可能性の増加につながるようなロータ熱感受性のオンライン診断を提供する。
【0006】
本発明の一態様では、電気機械のロータの熱感受性を評価するためのシステムであって、ロータから振動データおよび界磁電流を得るための、ならびに一組の動作パラメータを得るための入力システムと、安定動作条件での振動と界磁電流との間の関係を計算するためのシステムであり、安定動作条件がその一組の動作パラメータに基づくものである、システムと、関係が有意であるかどうかを決定するための評価システムと、有意な関係を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するための出力システムとを備えるシステムが、提供される。
【0007】
本発明の別の態様では、電気機械のロータの熱感受性を評価するためのシステムであって、ロータから振動データおよび界磁電流を得るためのならびに一組の動作パラメータを得るための入力システムと、安定動作条件でのある期間にわたる振動と界磁電流との間の一連の関係を計算するためのシステムであり、安定動作条件が、その一組の動作パラメータに基づいて決定される、システムと、その期間にわたる一連の関係の変化が有意であるかどうかを決定するための評価システムと、一連の関係の有意な変化を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するための出力システムとを備えるシステムが、提供される。
【0008】
本発明のさらに別の態様では、少なくとも1つのコンピュータ可読記憶媒体で実施されるプログラムコードを含むコンピュータプログラムが提供され、そのプラグラムは、実行されるとき、コンピュータシステムが電気機械のロータの熱感受性を評価する方法を提供することを可能にし、その方法は、ロータから振動データおよび界磁電流を得るステップ、ならびに一組の動作パラメータを得るステップと、安定動作条件での振動と界磁電流との間の関係を計算するステップであって、安定動作条件は、その一組の動作パラメータに基づくものである、ステップと、関係が有意であるかどうかを決定するステップと、有意な関係を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施形態による熱感受性システムを有するコンピュータシステムの概略図である。
【図2】本発明の一実施形態による流れ図である。
【図3】本発明の第2の実施形態による流れ図である。
【図4】本発明の第3の実施形態による流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態によるデータをフィルタするための流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態による界磁電流と振動との間の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のさまざまな実施形態は、ロータ熱感受性の予測および診断を対象とする。本発明のさまざまな実施形態の技術的効果は、早い段階でロータ熱感受性をオンラインで識別する能力を含み、したがって費用のかかるオフライン診断を回避する能力を提供する。追加の技術的効果は、ロータ熱感受性が検出されたときに安全な動作条件を推奨し、故障までの時間を予測する能力を含む。
【0011】
ロータが熱的に敏感である場合、ロータ振動は、界磁電流の関数として変化する。振動と界磁電流との間の関係は、例えば界磁電流に関する振動の変化率、振動と界磁電流との間の決定係数、相関係数、伝達関数、回帰モデルなどを含む、いくつかの統計的方法によって測定できる。振動と界磁電流との間の有意な関係、またはある期間にわたる振動と界磁電流との間の関係の変化は、ロータが熱的に敏感であることを示す。有意な関係およびある期間にわたる関係の変化についてのしきい値は、統計的に計算される。ロータが熱的に敏感であると診断される場合、最大許容振動に関連するしきい界磁電流を決定することができる。次いでロータを監視し、動作負荷などを制限することによってロータが安全条件内で動作していることを保証し、それによって振動がしきい振動未満であることを保証することができる。
【0012】
図1は、ロータでの熱感受性を評価するために振動データ34、界磁電流36および他の動作パラメータ38を分析する熱感受性システム18を実装するための例示的なコンピュータシステム10を示す。他の動作パラメータには、例えば界磁電圧および温度、電機子電圧および電流、潤滑油温度、メガワット(MW)負荷、メガバール(MVAR)負荷、水素ガス純度および圧力(適用可能な場合)、共通冷却ガス温度、軸受メタル温度、ロータ速度などが含まれる。これらの動作パラメータは、安定な動作条件を決定するために使用される、すなわちパラメータの変動が指定された時間の間、指定された限界内であれば、ユニットは、安定と考えてもよい。
【0013】
熱感受性システム18は一般に、入力データを得るためのデータ入力システム20と、例えば不安定動作条件または不良センサに基づいて不良入力および不安定データを除去するためのフィルタシステム22と、安定動作条件での振動レベルと界磁電流との間の関係を計算するための振動/界磁電流関係計算システム24と、計算された関係(例えば、離散値としての、またはある期間にわたる)を評価する関係評価システム26と、例えば通知28、いつ熱感受性に関連する異常が問題になる可能性があるかの予測30、およびしきい振動レベルを超えないことを保証する動作に関する推奨32を生成する出力システム27とを含む。
【0014】
振動データ34は、任意の方法で収集されてもよく、例えば振動全体および同期振動の振幅または位相または両方が、センサを使用して収集されてもよい。例示的な一実施形態では、振動データ34は、ロータの軸受での振動のXおよびY成分を含んでもよい。データが収集されると、フィルタシステム22は、データ品質問題に対処するために、例えば明らかな異常値を識別し、不良データを取り除くために統計フィルタを利用してもよい。
【0015】
上で述べたように、振動/界磁電流関係は、例えば界磁電流に関する振動の変化率、振動と界磁電流との間の決定係数などを含む、任意の統計的方法を使用して測定できる。このように例えば、傾斜値Mは、界磁電流に関する振動の変化率として計算されてもよい。別の実施形態では、傾斜値Mは、一連の傾斜値M1、M2、M3、・・・を提供するためにある期間にわたって計算されてもよい。
【0016】
関係が確立された後で、関係評価システム26は、熱感受性が存在するか否か、どんな措置を取るべきかを決定する。例えば、傾斜が、計算された関係として使用されると仮定すると、計算された傾斜値Mが、所定のしきい傾斜MTよりも大きい場合、そのとき有意な関係が界磁電流と振動との間に存在すると結論してもよい。この場合は、熱感受性問題を示す通知28が、出力システム27によって発行されてもよい。履歴データを使用し、所定のしきい傾斜MTを確立してもよい。
【0017】
関係が傾斜として計算される別の例示的な実施形態では、一連の傾斜値M1、M2、M3、・・・が、関係の有意な変化がある期間にわたって発生するかどうかを決定するために評価されてもよい。変化がどの程度有意であるかに基づいて、熱感受性が存在するという通知28が、出力システム27によって発行されてもよい。加えて、熱感受性に関連する影響(すなわち、振動)がいつ故障を引き起こすまたはある臨界しきい値に達するかについての予測30を行うことができる。
【0018】
例えば、次の傾斜値が計算される第1のシナリオを仮定する。
1=2.00
2=2.10
3=2.05
4=2.07
この場合は、時間にわたる傾斜値間に著しい偏差がなく、その結果熱感受性は、存在しないように見える。第2のシナリオを仮定する。
1=2.00
2=2.50
3=3.55
4=5.00
この場合は、傾斜値が、各計算とともに高くなる傾向があるだけでなく、傾斜計算間の変化が、次第に大きくなっている。ある所定の統計的基準に基づいて、これは、熱感受性が存在し、通知28を発行すべきであり、いつ熱感受性関連問題および/または故障を予期すべきかの予測30を発行すべきであることを示してもよい。熱感受性問題を示す関係の変化の量および種類は、同様に履歴データから確かめることができる。
【0019】
さらなる実施形態では、熱感受性および/または振動レベルが、臨界しきい値に近づいている場合、どのように機械を動作させるべきか(すなわち、動作を最大界磁電流に制限することによって)に関する推奨32が、出力システムによって発行されてもよい。例えば、図6で示されるように、振動と界磁電流との間に線形関係を仮定する。機械は、最大定格界磁電流で動作するように設計されるが、熱感受性の場合は、振動は、界磁電流の関数として変化する。高振動に起因するトリップまたは強制停止を回避するために、動作界磁電流を制限し、振動が振動しきい値未満であることを保証するようにすべきである。
【0020】
図2は、第1の例示的なプロセスの流れ図を示す。S1において、データ入力システム20は、ロータセンサから振動データ、界磁電流、ならびに例えば動作パラメータに関連する任意の周知のセンサから界磁電圧および温度、電機子電圧および電流、潤滑油温度、MW負荷、MVAR負荷、水素ガス純度および圧力(適用可能な場合)、共通冷却ガス温度、軸受メタル温度、ロータ速度などの他の動作パラメータを得る。S2において、フィルタシステム22は、データが妥当で、安定動作条件の間に収集されるかどうかの決定を行い、そうでない場合、データは、S3において破棄される。S4において、振動/界磁電流関係計算システム24は、振動データと界磁電流との間の関係を計算する。すでに述べたように、例えば振動(応答)と界磁電流(回帰変数)との間の回帰モデル、伝達関数、傾斜などの、任意の技術が、この計算のために使用できる。計算された後で、関係が有意であるかどうか、例えば計算された関係値が所定のしきい値より大きいか(例えば、傾斜が4よりも大きいか)どうかの決定が、S5において行われる。そうである場合、そのとき熱感受性が、示され、S6においてロータ熱感受性通知が、出力システム27によって発行される。そうでない場合、プロセスは、S1にループバックする。
【0021】
図3は、第2の例示的なプロセスの流れ図を示す。S10において、ロータセンサからの振動データ、界磁電流、ならびに界磁電圧および温度、電機子電圧および電流、潤滑油温度、MW負荷、MVAR負荷、水素ガス純度および圧力(適用可能な場合)、共通冷却ガス温度、軸受メタル温度、ロータ速度などの他の動作パラメータは、対応する動作パラメータに関連する任意の周知のセンサを使用してデータ入力システム20から得られる。S11において、データが妥当で、安定しているかどうかの決定が、フィルタシステム22によって行われ、そうでない場合、データは、S12において破棄される。S13において、振動/界磁電流関係計算システム24は、ある期間にわたる一連の時点での振動データと界磁電流との間の関係を監視し、計算する。計算された後で、その期間にわたる一連の計算された関係の変化が有意であるかどうかの決定が、S14において行われる。すでに論じられたように、ある期間にわたる振動と界磁電流との間の関係の統計的に有意な変化(例えば、変化する傾斜)は、熱感受性を示し、そのことは、変化が所定のしきい値を超える場合S15において通知を誘発することになる。そうでない場合、プロセスは、S10にループバックする。熱感受性が示される場合は、ある期間にわたる振動と界磁電流との間の関係の変化率を監視することがまた、S16においてユニットの故障までの時間または振動が所定のしきい値に達する時間を予測するために関係評価システム26によって使用されてもよい。多くの統計的方法が、ある期間にわたる振動と界磁電流との間の関係の変化を監視し、故障の時間または異常がしきい値に達する時間を予測するために利用できる。
【0022】
図4は、第3の実施形態の流れ図を示す。この場合は、プロセスS10〜S13は、図3で示される実施形態と同一である。しかしながら、この実施形態では、S17において、有意な関係または経時的な関係の有意な変動があるかどうか照会が行われる。そうである場合、そのときロータ熱感受性通知が、S18において発行され、S19において安全な動作条件が、最大許容振動に関連する負荷に基づいて出力システム27によって推奨される。そうでない場合、プロセスは、S10にループバックする。ロータが熱的に敏感であり、振動レベルが臨界しきい値に近づいている場合、最大振動に対応する界磁電流を監視することは、動作界磁電流を制限することにより安全な動作条件内で発電機を動作させるのに役立ち、したがって高振動に起因する強制停止またはトリップを回避するのに役立つ。
【0023】
図5は、不良データをフィルタするための例示的なプロセスの流れ図を示す。S20、S21、S22、およびS23において、データが期待される範囲を超えているかどうか、データが均一であるかどうか、データが非現実的であるかどうか、または動作パラメータの有意な変化が存在するかどうかの決定が、それぞれ行われる。これらの照会のいずれかがイエスである場合、データは、S24において不良または不安定として示され、さもなければデータは、S25においてさらなる計算に使用可能である。
【0024】
本発明のさまざまな実施形態では、本明細書で述べられるシステムおよび方法の態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態またはハードウェアおよびソフトウェア要素の両方を含有する実施形態の形で実装できる。一実施形態では、処理機能は、ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含むが限定されないソフトウェアで実装されてもよい。
【0025】
さらに、処理機能は、コンピュータもしくは任意の命令実行システム(例えば、処理ユニット)によって、またはそれらとともに使用されるプログラムコードを提供するコンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体からアクセス可能なコンピュータプログラム製品の形を取ることができる。この記述のために、コンピュータ使用可能またはコンピュータ可読媒体は、コンピュータ、命令実行システム、装置によって、またはそれらとともに使用されるプログラムを含有するまたは保存することができる任意のコンピュータ可読記憶媒体とすることができる。追加の実施形態は、コンピュータ、命令実行システム、装置、もしくはデバイスによって、またはそれらとともに使用されるプログラムを伝える、伝搬するまたは輸送することができるコンピュータ可読伝送媒体(または伝搬媒体)で実施されてもよい。
【0026】
コンピュータ可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、または半導体システム(または装置もしくはデバイス)とすることができる。コンピュータ可読媒体の例には、半導体または固体メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、堅い磁気ディスクおよび光ディスクが含まれる。光ディスクの現在の例には、コンパクトディスク−読み出し専用メモリ(CD−ROM)、コンパクトディスク−読み出し/書き込み(CD−R/W)およびデジタルビデオディスク(DVD)が含まれる。
【0027】
図1は、プロセッサ12、I/O14、メモリ16およびバス17を有する例示的なコンピュータシステム10を示す。熱感受性システム18は、例えばプロセッサ12によって実行可能なプログラムコードとしてメモリ16に保存されてもよい。コンピュータシステム10は、それにインストールされるプログラムコードを実行する能力がある1つまたは複数の汎用計算製品(例えば、計算デバイス)を備えることができる。本明細書で使用されるように、「プログラムコード」は、情報処理能力を有する計算デバイスに直接、または(a)別の言語、コードもしくは表記法への変換、(b)異なる素材形態での再現、および/もしくは(c)伸張の任意の組合せの後で特定の機能を行わせる、任意の言語、コードもしくは表記法での命令の任意の集まりを意味すると理解される。この程度まで、診断システム18は、システムソフトウェアおよび/または応用ソフトウェアの任意の組合せとして実施できる。いずれにしても、コンピュータシステム10の技術的効果は、ロータ熱感受性をオンラインで識別する能力である。
【0028】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態だけを述べるためであり、本開示を限定するように意図されていない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈がそうでないと明瞭に示さない限り、複数形を同様に含むように意図される。術語「comprises(備える)」および/または「comprising(備える)」は、この明細書で使用されるときは、述べられる特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成部品の存在を明示するが、1つもしくは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成部品、および/またはそれらの群の存在または追加を排除しないことがさらに理解されよう。
【0029】
本開示が、その好ましい実施形態と併せて詳しく図示され、述べられているが、当業者には変形形態および変更形態が思い付くことが理解されよう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本開示の真の精神に入るすべての変更形態および変形形態をカバーすることが意図されていると理解すべきである。
【符号の説明】
【0030】
10 コンピュータシステム
12 プロセッサ
14 I/O
16 メモリ
17 バス
18 熱感受性システム
20 データ入力システム
22 フィルタシステム
24 計算システム
26 評価システム
27 出力システム
28 通知
30 予測
32 推奨
34 振動データ
36 界磁電流
38 動作パラメータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機械のロータの熱感受性を評価するためのシステム(10)であって、
前記ロータから振動データ(34)および界磁電流(36)を得るための、ならびに一組の動作パラメータ(38)を得るための入力システム(20)と、
安定動作条件での振動(34)と界磁電流(36)との間の関係を計算するためのシステム(24)であり、前記安定動作条件が前記一組の動作パラメータ(38)に基づくものである、システム(24)と、
前記関係が有意であるかどうかを決定するための評価システム(26)と、
有意な関係を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するための出力システム(27)とを備えるシステム(10)。
【請求項2】
前記一組の動作パラメータ(38)が、界磁電圧および温度、電機子電圧および電流、潤滑油温度、メガワット負荷、メガバール負荷、水素ガス純度および圧力、共通冷却ガス温度、軸受メタル温度、ならびにロータ速度から成る群から選択される、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記関係が、変化率、決定係数、相関係数、伝達関数および回帰モデルの1つとして計算される、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
不良入力および不安定データをフィルタするためのフィルタシステム(22)をさらに備える、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記評価システム(26)が、計算された関係を所定のしきい値と比較する、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
電気機械のロータの熱感受性を評価するためのシステム(10)であって、
前記ロータから振動データ(34)および界磁電流(36)を得るためのならびに一組の動作パラメータ(38)を得るための入力システム(20)と、
安定動作条件でのある期間にわたる振動と界磁電流(36)との間の一連の関係を計算するためのシステム(24)であり、前記安定動作条件が、前記一組の動作パラメータ(38)に基づいて決定される、システム(24)と、
前記期間にわたる前記一連の関係の変化が有意であるかどうかを決定するための評価システム(26)と、
前記一連の関係の有意な変化を決定したことに応答して熱感受性の通知を発行するための出力システム(27)とを備えるシステム(10)。
【請求項7】
前記一組の動作パラメータ(38)が、界磁電圧および温度、電機子電圧および電流、潤滑油温度、メガワット負荷、メガバール負荷、水素ガス純度および圧力、共通冷却ガス温度、軸受メタル温度、ならびにロータ速度から成る群から選択される、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記一連の関係の各々が、変化率、決定係数、相関係数、伝達関数および回帰モデルの1つとして計算される、請求項6記載のシステム。
【請求項9】
不良入力および不安定データをフィルタするためのフィルタシステム(22)をさらに備える、請求項6記載のシステム。
【請求項10】
前記出力システム(27)が、前記一連の関係に基づいて故障の時間または振動異常がしきい値に達する時間の予測をさらに発行する、請求項6記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−98281(P2012−98281A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236559(P2011−236559)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】