説明

ワイヤループおよび導電性バンプのためのワイヤボンドを形成する方法

【課題】ワイヤボンディングマシンを使用してワイヤボンドを形成する方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程300と、アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを生成する工程302と、前記生成されたボンディングパラメータを使用して、ワイヤボンドを形成する工程304と、前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の所定の許容範囲以内であるかを決定する工程306と、前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記所定の許容範囲以内でない場合、少なくとも1つのボンディング調整値を調節する工程310とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年9月27日付け出願の仮出願第61/386,701号の利益を主張するものであり、この参照によりその内容が本明細書に組み込まれるものである。
【0002】
本発明は、ワイヤループおよび導電性バンプのためのワイヤボンドの形成に関し、より具体的には,そのようなワイヤボンド形成の改良された方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体素子の加工およびパッケージングにおいて、ワイヤボンディングはパッケージ内の2つの場所の間(例えば、半導体ダイのダイパッドとリードフレームのリードとの間)に電気相互接続を提供する主要な方法とされている。さらに具体的に言えば、ワイヤボンダ(ワイヤボンディングマシン)を使用して、それぞれの場所の間に電気的に相互接続されたワイヤループが形成される。ワイヤループを形成する主な方法は、ボールボンディングおよびウエッジボンディングである。
【0004】
例示的な従来のボールボンディングの手順には、(1)ボンディングツールから延長するワイヤの先端にフリーエアーボール(free air ball)を形成する、(2)前記フリーエアーボールを使用して、半導体ダイのダイパッド上に第1のボンドを形成する、(3)望ましい形状で、前記ダイパッドとリードフレームのリードとの間に所定の長さのワイヤを延長する、(4)前記ワイヤを前記リードフレームのリードにステッチボンディングする、(5)前記ワイヤを切断する手順が含まれる。(a)前記ワイヤループの端部と(b)ボンディング位置(例えば、ダイパッド、リードなど)の間にボンドを形成する際、例えば、特に、超音波エネルギー、超音波熱圧着エネルギー、熱圧着エネルギーなどを含む様々なタイプのボンディングエネルギーが使用される。
【0005】
ワイヤボンド(例えば、ボールボンド、ステッチボンド)の形成に関連して、ボンディングパラメータ(例えば、接合力、超音波エネルギー)が使用される。多くの場合、操作者または前記ワイヤボンディングマシンの他のユーザーによって、特定のボンディングパラメータがボンディングプログラムに入力される。しかしながら、選択されたボンディングパラメータが望ましいワイヤボンドを提供するとは限らない。前記ワイヤボンドを改善しようとする試みにおけるその後の前記ボンディングパラメータの変化は、大体において前記操作者の当て推量を含む。
【0006】
従って、ワイヤループまたは導電性バンプの形成に関連してワイヤボンドを形成する改良された方法の提供が望まれている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の例示的な実施形態に従って、ワイヤボンディングマシンを使用してワイヤボンドを形成する方法が提供されている。この方法は、(1)少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程と、(2)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを生成する工程と、(3)前記生成されたボンディングパラメータを使用して、ワイヤボンドを形成する工程と、(4)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の所定の許容範囲以内であるかを決定する工程と、(5)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記所定の許容範囲以内でない場合、少なくとも1つのボンディング調整値を調節する工程と、(6)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドを形成するための修正されたボンディングパラメータを生成する工程とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明は、添付の図面に関連する以下の詳細な説明を読むことにより最も理解される。一般的な方法に従って、前記図面の様々な特徴は正確な縮尺ではないことを強調しておく。それどころか、前記様々な特徴の寸法は、明確さのため恣意的に拡張または縮小されている。前記図面には以下の図が含まれる。
【図1A】図1A〜1Dは、本発明の特定の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を説明するのに有用なボールボンドのブロック図である。
【図1B】図1A〜1Dは、本発明の特定の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を説明するのに有用なボールボンドのブロック図である。
【図1C】図1A〜1Dは、本発明の特定の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を説明するのに有用なボールボンドのブロック図である。
【図1D】図1A〜1Dは、本発明の特定の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を説明するのに有用なボールボンドのブロック図である。
【図2A】図2A〜2Cは、本発明の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を図示するワイヤボンディングマシンのブロック図のスクリーンショットである。
【図2B】図2A〜2Cは、本発明の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を図示するワイヤボンディングマシンのブロック図のスクリーンショットである。
【図2C】図2A〜2Cは、本発明の例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を図示するワイヤボンディングマシンのブロック図のスクリーンショットである。
【図3】図3〜5は、本発明の様々な例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を図示する流れ図である。
【図4】図3〜5は、本発明の様々な例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を図示する流れ図である。
【図5】図3〜5は、本発明の様々な例示的な実施形態に従ったワイヤボンドを形成する方法を図示する流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の特定の例示的な実施形態に従った、ワイヤボンド(例えば、ワイヤループのボールボンド、導電性バンプのボールボンド)を形成する方法が提供される。より具体的には、これまでの検定および開発作業からの(例えば、データベース構造、参照テーブルなどのデータ構造に保存される)プロセス知識を組み込む、ワイヤボンドを形成する方法が提供されている。前記データ構造に保存された前記プロセス知識情報は、応答に基づくボンドパラメータ最適化法と共に使用される。すなわち、形成されたワイヤボンドに関連する特定の情報が提供される(例えば、ワイヤボンディングマシンのユーザーによる応答の形式で提供される)。この情報が、前記データ構造に保存された前記プロセス知識に関する情報を使用できるアルゴリズムに提供されることにより、修正されたボンディングパラメータが提供される。
【0010】
従来のワイヤボンディング方法とは対照的に本発明の特定の例示的な実施形態では、ボンディングパラメータは入力パラメータではない。その代わりに、新規性のある入力パラメータは、例えばボンディングされたボールの目標直径など、ボンディングにおける望ましい応答である。前記データ構造に保存されるプロセス知識は、通常、複数のワイヤ直径、ワイヤタイプ、パッド材料などを有する一群のワイヤボンディングの有用性に関連するデータを含む。アルゴリズムは、前記新規性のある入力パラメータおよび前記保存されたプロセス知識を使用して、望ましいワイヤボンド特性(例えば、望ましいボンディングされたボールの直径)を達成するボンディングパラメータを導く。最初に導かれるボンディングパラメータによっては望ましいワイヤボンド特性が達成されない場合があるが、このような場合、前記アルゴリズムはボンディング調整値を(例えば、ワイヤボンディングマシンのユーザーから)受け取った後に、修正ボンディングパラメータを導き出す。
【0011】
本明細書で使用される用語「目標ボンディング制御値」は、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを提供するアルゴリズムに関して有用であり、かつワイヤボンディングシステムに提供される値に言及することを目的とする。この様な値はワイヤボンドの特性(例えば、ボールボンドの特性)に関係する。目標ボンディング制御値の例としては、ボンディングされたボールの直径値およびボンディングされたボールの剪断強度を含む。
【0012】
本明細書で使用される用語「ボンディング調整値」は、ワイヤボンドを形成するための修正ボンディングパラメータを提供するアルゴリズムに関して有用であり、かつワイヤボンド特性に加えられる調整に言及することを目的とする。ボンディング調整値の例としては、(a)ボンディングされたボールの強度の調整、(b)ボンディングされたボールの直径の調節、(c)ボンディングされたボールの高さの調整、(d)金属間プロファイルの調節、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)の調節を含む。
【0013】
本明細書で使用される用語「ワイヤボンド特性」は、ワイヤボンド(例えば、ボールボンド)の特性に言及することを目的とし、例えば(a)ボンディングされたボールの強度、(b)ボンディングされたボールの直径、(c)ボンディングされたボールの高さ、(d)金属間プロファイル、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)などがある。
【0014】
本明細書で使用される、当業者には知られている用語「ボンディングパラメータ」は、ワイヤボンド(例えば、ボールボンド)の形成においてワイヤボンディングマシンにより使用されるパラメータに言及することを目的とする。ボンディングパラメータの例としては、(a)ワイヤボンドを形成するボンディング時間、(b)ワイヤボンドを形成する超音波エネルギープロファイル、(c)ワイヤボンドを形成するためボンディング位置に接近する際のボンディングツールの速度プロファイル、(d)ワイヤボンドを形成するために使用されるフリーエアーボール(free air ball)のサイズ、(e)前記フリーエアーボールを形成するためのエレクトロニック・フレーム・オフ・エネルギー(electronic flame−off energy)プロファイル、および(f)ワイヤボンドを形成する接合力プロファイルを含む。
【0015】
図1Aは、ボンディングツール102(単純化した形式で図示する)を使用して、ボンディング位置104(例えば、ボンディングパッド/ダイパッド104)上に形成されるワイヤボンド100を図示する。より具体的には、電子トーチ(electronic flame−off)アセンブリまたは同種のものを使用して、フリーエアーボール(free air ball)(図示せず)がワイヤ100aの端部に形成される。前記フリーエアーボールはボンディングツール102の先端に据えられ、次にボンディング位置104まで下降されるものであり、当該ボンディング位置104は以下ボンディングパッド104と言及する(ただし、ボンディングパッド以外の他のタイプのボンディング位置も考慮される)。前記フリーエアーボールは、例えば接合力、超音波エネルギーなどを使用してボンディングパッド104にボンディングされる。この様な方法で、ワイヤボンド100(さらに、ボンディングされたボール100またはボールボンド100とも言及される)が形成され、これはボンディングされたボールの直径「d」(前記ボンディングされたボールの最大幅部分(通常は前記ボンディングされたボールの中心)の直径)およびボンディングされたボールの高さ「h」により定義される。直径「d」はまた、図1Bのボンディングされたボールの上面図にも示されている。
【0016】
図1Cは、ボンディングされたボール100の形成時の潜在的な問題を図示する。より具体的には、接触面106がボンディングされたボール100の一部分とボンディングパッド104との間に提供される。図示されている接触面106は、ボンディングされたボール100とボンディングパッド104の間の不十分な金属間結合を示しており、これは不十分な電気的接続、ボンディングパッド104からのボンディングされたボール100の剥離がなどが起る結果となる。図1Dは、パッドの跳ね返し(splash)108を図示する。すなわち、(ボンディングされたボール100になる)前記フリーエアーボールがボンディングパッド104にボンディングされるときに「パッドの跳ね返し(splash)」を引き起こし、これがボンディングのプロセスの間でのボンディングパッド104の材料の望ましくないレベルの破壊に関係してくる。パッドの跳ね返しの問題は、銅線ボンディングの間において、前記銅線の硬さのためにさらに悪化する傾向がある。図1Dは、前記パッドの跳ね返しが及んだボンディングパッド104の直径の範囲を示す「跳ね返し(splash)距離」を図示する。
【0017】
例示的なワイヤボンディング技術を図示するワイヤボンディングマシンの単純化したスクリーンショットである。図2Aで、ユーザー(例えば、ワイヤボンディングマシンの操作者)が1若しくはそれ以上の「目標ボンディング制御値」を選択する。図示の実施例において、2つの可能な目標ボンディング制御値(ボンディングされたボールの直径およびボンディングされたボールの剪断強度)が図示されている、ただし、追加のおよび/または異なる値を提供することもできる。図2Aにおいて、ユーザーは、ボンディングされたボールの直径を前記目標ボンディング制御値として選択し、40ミクロンの目標値を入力した。前記選択された目標制御値(および例えばワイヤ材料および直径などの可能な他の情報)とともに、前記ワイヤボンディングマシンのアルゴリズムは、ワイヤボンド(例えば、ワイヤループのボンドボール)の形成のためのボンディングパラメータを生成する。1つのワイヤボンド(または多数のワイヤボンド)の形成の後、ユーザーは前記形成されたワイヤボンドを分析して、前記ワイヤボンドが特定の基準を満たしているかを決定する。例えば、前記基準/特性は、これに限定されるものではないが、前記目標ボンディング制御値または他の基準/特性を含む。このような基準/特性の例としては、前記ボンディングされたボールの剪断強度、ボンディングされたボールの直径、前記ボンディングされたボールの高さ、前記金属間プロファイル、および前記ボンディングパッドの跳ね返し(splash)がある。特定のこれらの基準/特性が望ましいものでない場合、ユーザーは当該基準/特性を調整することができ、ユーザーの調整は前記ワイヤボンディングマシンのアルゴリズムによって決定されて多様なボンディングパラメータをもたらす。より具体的には、図2Bにおいて、ユーザーに1若しくはそれ以上の幾つかのボンディング調整値を変更する機会が与えられている。図示された実施例において、前記例示的なボンディング調整値は、ボンディングされたボールの剪断強度調整、ボンディングされたボールの直径調整、ボンディングされたボールの高さ調整、金属間プロファイル調整、およびボンディングパッドの跳ね返し(splash)の調整を含む。
【0018】
前記ボンドボールが(図2Aに示すように、ボンディングされたボールが40ミクロンという目標直径を有して)形成された後、前記ボンディングされたボールの直径が実際は38ミクロンであると仮定する。この様な場合、ユーザーは前記ボンディングされたボールの直径を修正または調整したいと強く願う。図2Bに示すように、ユーザーは前記ボンディングされたボールの直径調整を選択する。図2Bに示すように、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI:graphical user interface)が提供されて、ユーザーはプラスサイン(「+」)を押して前記ボンディングされたボールの直径を拡大し、またはマイナスサイン(「−」)を押して前記ボンディングされたボールの直径を縮小することができる。当然のことながら、前記ボンディング調整値を調節するいかなるタイプのインターフェイスも提供される。図2Cにおいて、ユーザーが前記ボンディングされたボールの直径を拡大したことが示されている。この様な変更は、前記ワイヤボンディングマシンのアルゴリズムにより決定される特定のボンディングパラメータに変化をもたらし、これにより前記ボンディングされたボールの直径が拡大される(例えば、40ミクロンの望ましいボンディングされたボールの直径に近づくように)。
【0019】
図3〜5は、本発明の特定の例示的な実施形態に従ってワイヤボンドを形成する方法を図示する流れ図である。当業者であれば理解されるように、前記流れ図に含まれる特定の工程が省略でき、特定の追加工程が追加でき、ならびに前記工程の順序が図示される順番から変えることができる。
【0020】
図3の工程300で、少なくとも1つの目標ボンディング制御値(例えば、ボンディングされたボールの直径、ボンディングされたボールの剪断強度など)が選択される。図2Aに戻って参照すると、ユーザーは前記ボンディングされたボールの直径である前記目標ボンディング制御値を選択し、40ミクロンの目標を選択した。工程302で、アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータが生成される。工程304で、前記生成されたボンディングパラメータを使用して1つのワイヤボンド(または一群のワイヤボンディング)が形成される。工程306で、前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が所定の許容範囲にあるかが決定される。工程306の質問に対する答えが「Yes」の場合、次に工程308で、前記ボンディングパラメータが承認される。工程306の質問に対する答えが「No」の場合、次に工程310で、前記ボンディング調整値の少なくとも1つが調節される。工程312で、アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドのための修正されたボンディングパラメータが生成される。その後、後続のボンドが工程304で形成され、工程306で行われる決定が肯定されるまでこのプロセスが続き、そして工程308で、前記ボンディングパラメータが承認される。
【0021】
工程306で、前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が所定の許容範囲にあるかが決定された、ただし、前記形成されたワイヤボンドに対する追加のまたは異なる決定が為されることもある。例えば、図4の工程406で、前記形成されたワイヤボンドの少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性が所定の許容範囲にあるかが決定される。更に図5で、図4の工程406におけるこのような決定の実施例が工程506、508、510、512、および514で示されている。
【0022】
図4の工程400で、少なくとも1つの目標ボンディング制御値(例えば、ボンディングされたボールの直径、ボンディングされたボールの剪断強度など)が選択される。図2Aに戻って参照すると、ユーザーは前記ボンディングされたボールの直径である前記目標ボンディング制御値を選択し、40ミクロンの目標を選択した。工程402で、アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータが生成される。工程404で、前記生成されたボンディングパラメータを使用して1つのワイヤボンド(または一群のワイヤボンド)が形成される。工程406で、前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性が所定の許容範囲にあるかが決定される。工程406の質問に対する答えが「Yes」の場合、次に工程408で、前記ボンディングパラメータが承認される。工程406の質問に対する答えが「No」の場合、次に工程410で、前記ボンディング調整値の少なくとも1つが調節される。工程412で、アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドのための修正されたボンディングパラメータが生成される。その後、後続のボンドが工程404で形成され、工程406で行われる決定が肯定されるまでこのプロセスが続き、そして工程408で、前記ボンディングパラメータが承認される。
【0023】
図4の工程406は、形成されたワイヤボンドの特性に関する多数の決定によって置き換えられる。図5の工程506、508、510、512、および514は、このような決定の実施例である。図5を参照して工程500で、少なくとも1つの目標ボンディング制御値(例えば、ボンディングされたボールの直径、ボンディングされたボールの剪断強度など)が選択される。工程502で、アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータが生成される。工程504で、前記生成されたボンディングパラメータを使用して、1つのワイヤボンド(または一群のワイヤボンド)が形成される。工程506で、前記ボンディングされたボールの高さが所定の許容範囲内であるかが決定される。工程506の質問に対する答えが「Yes」の場合、次に当該プロセスは工程508に進む。工程506の質問に対する答えが「No」の場合、次に工程518で、ボール高さボンディング調整値が(例えば、図2Bに図示されるのと同様の方法で)調節される。次に、アルゴリズムおよび前記調整されたボール高さボンディング調整値を使用して、修正ボンディングパラメータが生成される。その後、後続のボンドが形成され、当該プロセスが工程506に戻される。このプロセスは工程506で肯定反応されるまで続き、当該プロセスはその後工程508に進むことができる。
【0024】
工程508で、前記ボンディングされたボールの直径が所定の許容範囲内であるかが決定される。工程508の質問に対する答えが「Yes」である場合、次に当該プロセスは工程510に進む。工程508の質問に対する答えが「No」である場合、次に工程520で、ボール直径ボンディング調整値が(例えば、図2Bで図示されているのと同様の方法で)調節される。次に、アルゴリズムおよび前記調節されたボール直径ボンディング調整値を使用して、調節されたボンディングパラメータが生成される。その後、後続のワイヤボンドが形成され、当該プロセスは工程506に戻る。このプロセスは、肯定反応が工程506および508の各々で提供されるまで続き、当該プロセスはその後工程510に進むことができる。
【0025】
工程510で、前記ボンディングされたボールの剪断強度が所定の許容範囲内であるかが決定される。工程510の質問に対する答えが「Yes」である場合、次に当該プロセスは工程512に進む。工程510の質問に対する答えが「No」である場合、次に工程522で、ボール剪断強度ボンディング調整値が(例えば、図2Bで図示されているのと同様の方法で)調節される。次に、アルゴリズムおよび前記調節されたボール剪断強度ボンディング調整値を使用して、調整されたボンディングパラメータが生成される。その後、後続のワイヤボンドが形成され、当該プロセスは工程506に戻る。このプロセスは、肯定反応が工程506、508、および510の各々で提供されるまで続き、当該プロセスはその後工程510に進むことができる。
【0026】
工程512で、前記ボンディングされたボールの金属間プロファイルが所定の許容範囲内であるかが決定される。工程512の質問に対する答えが「Yes」である場合、次に当該プロセスは工程514に進む。工程512の質問に対する答えが「No」である場合、次に工程524で、金属間プロファイルボンディング調整値が(例えば、図2Bで図示されているのと同様の方法で)調節される。次に、アルゴリズムおよび前記調節された金属間プロファイルボンディング調整値を使用して、調節されたボンディングパラメータが生成される。その後、後続のワイヤボンドが形成され、当該プロセスは工程506に戻る。このプロセスは、肯定反応が工程506、508、510、および512の各々で提供されるまで続き、当該プロセスはその後工程514に進むことができる。
【0027】
工程514で、前記ボンディングされたボールのボンディングパッドの跳ね返し(splash)レベルが所定の許容範囲内であるかが決定される。工程514の質問に対する答えが「Yes」である場合、次に当該プロセスは工程516に進む。工程514の質問に対する答えが「No」である場合、次に工程526で、跳ね返し(splash)レベルボンディング調整値が(例えば、図2Bで図示されているのと同様の方法で)調節される。次に、アルゴリズムおよび前記調節された跳ね返し(splash)レベルボンディング調整値を使用して、調整されたボンディングパラメータが生成される。その後、後続のワイヤボンドが形成され、当該プロセスは工程506に戻る。このプロセスは、肯定反応が工程506、508、510、512、および514の各々で提供されるまで続き、当該プロセスはその後工程516に進むことができ、前記ボンディングパラメータが承認される。
【0028】
工程506、508、510、512、および514の各々で為される決定が限定されるものでないことは理解されるであろう。すなわち、これらの決定のほんの一部分が所与の方法で為されるものである。さらに、追加のまたは異なる決定も為されるものである。
【0029】
図5での工程506、508、510、512、および514の各々で為される決定は、前記方法が次の決定に進む前に満たされる。すなわち、前記方法が工程508で為される決定に進むことができる前に、工程506で肯定反応が提供されなければならない。しかしながら、このようなアプローチは必要とされない。すなわち、前記決定の各々が個々に為され(そして適切な調整が為され)、次に前記決定の全てが(工程506、508、510、512、514で)為され、かつ、前記適切な調整の全てが(工程518、520、522、524、526で)為された後に、前記ボンディングパラメータが次に変更/調整される。
【0030】
本明細書に提供される方法を使用すると、特に銅線ボンディングに関連して、改善されたワイヤボンディング結果が達成される。例示的な改善については数ある中で、改善された1時間当たりの生産数(unit per hour:UPH)、ワイヤボンディング結果の改善された一貫性、収率損失の減少を含む。
【0031】
本明細書に開示される技術が単一ワイヤボンドの形成(および分析)に関連して概ね説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、最初に生成されるボンディングパラメータを使用して、複数のワイヤボンドを形成することが望ましいかもしれないことは明らかである。次に、前記複数のワイヤボンド(単一ワイヤボンドではない)のワイヤボンド特性が分析される。これは、より正確な方法論を提供する。例えば、前記複数の形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値(および/または前記少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性)の総計が所定の許容範囲内であるかが決定される。このような総計アプローチについては数ある中でもとりわけ、平均化アプローチ、平均値アプローチである。
【0032】
本発明は銅線ボンディングに関連して特に利益があるが、これに限定されるものではない。本発明の教示は、アルミニウム、金、またはあらゆる多くのワイヤ材料の様々なタイプのワイヤに適用できる。
【0033】
本発明はワイヤループの第1のワイヤボンドの形成に関して主に説明してきたが、これに限定されるものではない。本発明の教示は様々なタイプのワイヤボンドに適用でき、例えば、ワイヤループの第2のボンドや、ワイヤボンディングまたはバンピングマシンを使用して形成される導電性バンプ(すなわちスタッドバンプ)も含む。
【0034】
本発明について本明細書で特定の実施形態を参照しながら解説および説明されているが、本発明は示される詳細に限定することを目的としているものではない。むしろ、様々な修正が、特許請求の範囲の均等物の範囲及び領域内でおよび本発明から逸脱しないで細部にわたって為されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤボンディングマシンを使用してワイヤボンドを形成する方法であって、
(1)少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程と、
(2)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを生成する工程と、
(3)前記生成されたボンディングパラメータを使用して、ワイヤボンドを形成する工程と、
(4)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の所定の許容範囲以内であるかを決定する工程と、
(5)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記所定の許容範囲以内でない場合、少なくとも1つのボンディング調整値を調節する工程と、
(6)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドを形成するための修正されたボンディングパラメータを生成する工程と
を有する方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値が(a)ワイヤボンドのボンディングされたボールの直径および(b)ワイヤボンドの剪断強度のうちの少なくとも1つを含むように、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項3】
請求項1記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値がワイヤボンドのボンディングされたボールの直径であるように、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項4】
請求項1記載の方法において、前記工程(2)は、(a)ワイヤボンドを形成するボンディング時間、(b)ワイヤボンドを形成する超音波エネルギープロファイル、(c)ワイヤボンドを形成するボンディング位置に接近する際のボンディングツールの速度プロファイル、(d)ワイヤボンドを形成するために使用されるフリーエアーボール(free air ball)のサイズ、(e)前記フリーエアーボールを形成するためのエレクトロニック・フレーム・オフ・エネルギー(electronic flame−off energy)プロファイル、および(f)ワイヤボンドを形成する接合力プロファイルのうちの少なくとも1つを含むように前記ボンディングパラメータを生成する工程を含むものである方法。
【請求項5】
請求項1記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと異なるものである方法。
【請求項6】
請求項1記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと同一である方法。
【請求項7】
請求項1記載の方法において、前記工程(3)は、前記生成されたボンディングパラメータを使用して、複数のワイヤボンドを形成する工程を含むものである方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法において、前記工程(4)は、前記複数の形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の総計が前記所定の許容値以内であるかを決定する工程を含むものである方法。
【請求項9】
請求項1記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシンからオフラインの状態で実行されるものである方法。
【請求項10】
請求項1記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシン上で実行されるものである方法。
【請求項11】
請求項1記載の方法において、前記工程(5)は、(a)ボンディングされたボールの強度の調整、(b)ボンディングされたボールの直径の調節、(c)ボンディングされたボールの高さの調整、(d)金属間プロファイルの調節、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)の調節のうちの少なくとも1つを含む前記少なくとも1つのボンディング調整値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項12】
ワイヤボンディングマシンを使用してワイヤボンドを形成する方法であって、
(1)ワイヤボンドのボンディングされたボールの直径を含む少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程と、
(2)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを生成する工程と、
(3)前記生成されたボンディングパラメータを使用して、ワイヤボンドを形成する工程と、
(4)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の所定の許容範囲以内であるかを決定する工程と、
(5)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記所定の許容範囲以内でない場合、少なくとも1つのボンディング調整値を調節する工程と、
(6)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドを形成するための修正されたボンディングパラメータを生成する工程と
を有する方法。
【請求項13】
請求項12記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値がさらにワイヤボンドの剪断強度を含むように前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項14】
請求項12記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値がワイヤボンドのボンディングされたボールの直径であるように前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項15】
請求項12記載の方法において、前記工程(2)は、(a)ワイヤボンドを形成するボンディング時間、(b)ワイヤボンドを形成する超音波エネルギープロファイル、(c)ワイヤボンドを形成するボンディング位置に接近する際のボンディングツールの速度プロファイル、(d)ワイヤボンドを形成するために使用されるフリーエアーボール(free air ball)のサイズ、(e)前記フリーエアーボールを形成するためのエレクトロニック・フレーム・オフ・エネルギー(electronic flame−off energy)プロファイル、および(f)ワイヤボンドを形成する接合力プロファイルのうちの少なくとも1つを含むように前記ボンディングパラメータを生成する工程を含むものである方法。
【請求項16】
請求項12記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと異なるものである方法。
【請求項17】
請求項12記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと同一である方法。
【請求項18】
請求項12記載の方法において、前記工程(3)は、前記生成されたボンディングパラメータを使用して、複数のワイヤボンドを形成する工程を含むものである方法。
【請求項19】
請求項18記載の方法において、前記工程(4)は、前記複数の形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の総計が前記所定の許容値以内であるかを決定する工程を含むものである方法。
【請求項20】
請求項12記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシンからオフラインの状態で実行されるものである方法。
【請求項21】
請求項12記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシン上で実行されるものである方法。
【請求項22】
請求項12記載の方法において、前記工程(5)は、(a)ボンディングされたボールの強度の調整、(b)ボンディングされたボールの直径の調節、(c)ボンディングされたボールの高さの調整、(d)金属間プロファイルの調節、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)の調節のうちの少なくとも1つを含む前記少なくとも1つのボンディング調整値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項23】
ワイヤボンディングマシンを使用してワイヤボンドを形成する方法であって、
(1)ワイヤボンドの剪断強度を含む少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程と、
(2)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを生成する工程と、
(3)前記生成されたボンディングパラメータを使用して、ワイヤボンドを形成する工程と、
(4)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の所定の許容範囲以内であるかを決定する工程と、
(5)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値が前記所定の許容範囲以内でない場合、少なくとも1つのボンディング調整値を調節する工程と、
(6)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドを形成するための修正されたボンディングパラメータを生成する工程と
を有するものである方法。
【請求項24】
請求項23記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値がさらにワイヤボンドのボンディングされたボールの直径を含むように前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項25】
請求項23記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値がワイヤボンドの剪断強度であるように前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項26】
請求項23記載の方法において、前記工程(2)は、(a)ワイヤボンドを形成するボンディング時間、(b)ワイヤボンドを形成する超音波エネルギープロファイル、(c)ワイヤボンドを形成するためボンディング位置に接近する際のボンディングツールの速度プロファイル、(d)ワイヤボンドを形成するために使用されるフリーエアーボール(free air ball)のサイズ、(e)前記フリーエアーボールを形成するためのエレクトロニック・フレーム・オフ・エネルギー(electronic flame−off energy)プロファイル、および(f)ワイヤボンドを形成する接合力プロファイルのうちの少なくとも1つを含むように前記ボンディングパラメータを生成する工程を含むものである方法。
【請求項27】
請求項23記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと異なるものである方法。
【請求項28】
請求項23記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと同一である方法。
【請求項29】
請求項23記載の方法において、前記工程(3)は、前記生成されたボンディングパラメータを使用して、複数のワイヤボンドを形成する工程を含むものである方法。
【請求項30】
請求項29記載の方法において、前記工程(4)は、前記複数の形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の総計が前記所定の許容値以内であるかを決定する工程を含むものである方法。
【請求項31】
請求項23記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシンからオフラインの状態で実行されるものである方法。
【請求項32】
請求項23記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシン上で実行されるものである方法。
【請求項33】
請求項23記載の方法において、前記工程(5)は、(a)ボンディングされたボールの強度の調整、(b)ボンディングされたボールの直径の調節、(c)ボンディングされたボールの高さの調整、(d)金属間プロファイルの調節、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)の調節のうちの少なくとも1つを含む前記少なくとも1つのボンディング調整値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項34】
ワイヤボンディングマシンを使用してワイヤボンドを形成する方法であって、
(1)少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程と、
(2)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を使用して、ワイヤボンドを形成するためのボンディングパラメータを生成する工程と、
(3)前記生成されたボンディングパラメータを使用して、ワイヤボンドを形成する工程と、
(4)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性が前記少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性の所定の許容範囲以内であるかを決定する工程と、
(5)前記形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性が前記所定の許容範囲以内でない場合、少なくとも1つのボンディング調整値を調節する工程と、
(6)アルゴリズムおよび前記少なくとも1つの調節されたボンディング調整値を使用して、後続のワイヤボンドを形成するための修正されたボンディングパラメータを生成する工程と
を有する方法。
【請求項35】
請求項34記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値が(a)ワイヤボンドのボンディングされたボールの直径および(b)ワイヤボンドの剪断強度のうちの少なくとも1つを含むように、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項36】
請求項34記載の方法において、前記工程(1)は、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値がワイヤボンドのボンディングされたボールの直径であるように、前記少なくとも1つの目標ボンディング制御値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項37】
請求項34記載の方法において、前記工程(2)は、(a)ワイヤボンドを形成するボンディング時間、(b)ワイヤボンドを形成する超音波エネルギープロファイル、(c)ワイヤボンドを形成するボンディング位置に接近する際のボンディングツールの速度プロファイル、(d)ワイヤボンドを形成するために使用されるフリーエアーボール(free air ball)のサイズ、(e)前記フリーエアーボールを形成するためのエレクトロニック・フレーム・オフ・エネルギー(electronic flame−off energy)プロファイル、および(f)ワイヤボンドを形成する接合力プロファイルのうちの少なくとも1つを含むように前記ボンディングパラメータを生成する工程を含むものである方法。
【請求項38】
請求項34記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと異なるものである方法。
【請求項39】
請求項34記載の方法において、前記工程(2)のアルゴリズムは、前記工程(6)のアルゴリズムと同一である方法。
【請求項40】
請求項34記載の方法において、前記工程(3)は、前記生成されたボンディングパラメータを使用して、複数のワイヤボンドを形成する工程を含むものである方法。
【請求項41】
請求項40記載の方法において、前記工程(4)は、前記複数の形成されたワイヤボンドの前記少なくとも1つの選択された目標ボンディング制御値の総計が前記所定の許容値以内であるかを決定する工程を含むものである方法。
【請求項42】
請求項34記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシンからオフラインの状態で実行されるものである方法。
【請求項43】
請求項34記載の方法において、前記工程(4)は、ワイヤボンディングマシン上で実行されるものである方法。
【請求項44】
請求項34記載の方法において、前記工程(5)は、(a)ボンディングされたボールの強度の調整、(b)ボンディングされたボールの直径の調節、(c)ボンディングされたボールの高さの調整、(d)金属間プロファイルの調節、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)の調節のうちの少なくとも1つを含む前記少なくとも1つのボンディング調整値を選択する工程を含むものである方法。
【請求項45】
請求項34記載の方法において、前記少なくとも1つの選択されたワイヤボンド特性は、(a)ボンディングされたボールの強度、(b)ボンディングされたボールの直径、(c)ボンディングされたボールの高さ、(d)金属間プロファイル、および(e)ボンディングパッドの跳ね返し(splash)のうちの少なくとも1つを含むものである方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−74699(P2012−74699A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−208268(P2011−208268)
【出願日】平成23年9月24日(2011.9.24)
【出願人】(506395943)クリック アンド ソッファ インダストリーズ、インク. (11)
【Fターム(参考)】