説明

ワイヤレス通信のために非常に高いスループット動作およびスループット能力のシグナリングを提供するための方法および装置

非常に高いスループット(VHT)ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)におけるVHT動作のためのシグナリングをもたらす方法および装置。アクセスポイント(AP)が、VHT動作情報またはVHT能力情報を送ることによって、BSS(基本サービスセット)におけるVHT ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)の動作を制御することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願はワイヤレス通信に関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
この出願は、参照により内容が本明細書に組み込まれている、2009年11月12日に出願した米国特許出願第61/260,552号明細書、および、2009年11月12日に出願した米国特許出願第61/260,639号明細書の利益を主張するものである。
【0003】
IEEE802.11標準の最初のバージョンは、1Mbpsのデータレートを提供していた。その後の修正版、すなわち、IEEE802.11bにおいて、11Mbpsの物理層データレートが提供された。それぞれ2.4GHz帯域および5GHz帯域に関するIEEE802.11g修正版およびIEEE802.11a修正版における直交周波数分割多重化(OFDM)の導入とともに、サポートされるデータレートは、物理(PHY)層で54Mbpsに増加した。IEEE802.11n修正版は、サポートされるデータレートを、MAC層の上で100Mbpsに増加させた。
【0004】
MAC層の上で100Mbpsを超える非常に高いスループット(VHT)を有するワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)が、設計されている。また、VHT WLANは、MU−MIMO(マルチユーザ多入力多出力)技術、新たなコーディング機能、新たな電力節約機能などの機能を含むことも可能である。MU−MIMO技術は、同一の周波数上で複数のWTRUに同時に送信することを可能にし、さらに同一の周波数上で複数のWTRUから同時に受信することも可能にする。また、VHTパケット伝送およびレガシーパケット伝送のための新たなVHT保護機能も必要とされる。密集して展開されたVHT APを伴うシナリオにおいて、OBSS(重なり合う基本サービスセット)管理が、隣接するBSSからの高い干渉のために必要である。テレビホワイトスペース(TVWS)シナリオにおいて、独立して運用されるネットワーク/デバイス(さらに無線技術の点で異種のネットワーク/デバイスさえも)が、同一の共通するTVWS周波数スペクトルにおいて並存し、動作するものと見込まれる。これらは、VHT WLANにおいて必要とされる新たな機能および能力のサンプルに過ぎない。
【発明の概要】
【0005】
方法および装置が、VHTワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)における非常に高いスループット(VHT)動作のためのシグナリングをもたらす。アクセスポイント(AP)が、VHT動作情報またはVHT能力情報を送ることによって、BSS(基本サービスセット)におけるVHTワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)の動作を制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
例として与えられ、添付の図面と併せて理解されるべき後段の説明から、より詳細な理解を得ることができる。
【0007】
【図1A】開示される1つまたは複数の実施形態が実施され得る例示的な通信システムを示すシステム図である。
【図1B】図1Aに示される通信システム内で使用され得る例示的なワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)を示すシステム図である。
【図1C】図1Aに示される通信システム内で使用され得る例示的な無線アクセスネットワークおよび例示的なコアネットワークを示すシステム図である。
【図2】情報要素(IE)のフォーマットを示す図である。
【図3】ワイヤレス通信システム/アクセスネットワークを示す図である。
【図4】図3のワイヤレス通信システムのWTRUおよびノードBを示す例示的な機能ブロック図である。
【図5】管理フレーム内で送られるVHT動作情報の例を示す図である。
【図6】VHT動作IEフォーマットの例を示す図である。
【図7】VHT動作情報を含める近隣レポート要素の変更を示す図である。
【図8】管理フレーム内で送られるVHT能力情報の例を示す図である。
【図9】例示的なVHT能力情報要素フォーマットを示す図である。
【図10】VHT能力下位要素情報を含める近隣レポート要素の例示的な変更を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
「ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)」という用語には、局(STA)、ユーザ機器(UE)、移動局、固定加入者ユニットもしくはモバイル加入者ユニット、ポケットベル、セルラ電話機、PDA(携帯情報端末)、コンピュータ、MID(モバイルインターネットデバイス)、またはワイヤレス環境で動作することができる他の任意のタイプのデバイスが含まれるが、以上には限定されない。
【0009】
以降、言及される場合、「AP」という用語には、基地局(BS)、ノードB、サイトコントローラ、またはワイヤレス環境で動作することができる他の任意のタイプのインターフェースをとるデバイスが含まれるが、以上には限定されない。
【0010】
それらの実施形態は、一般に、WLANの文脈で説明されるが、それらの様々な実施形態は、任意のワイヤレス通信技術で実施され得る。いくつかの例示的なタイプのワイヤレス通信技術には、WiMAX(ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェイブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access))、802.xx、GSM(グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications))、CDMA2000(符号分割多元接続)、UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunications System))、LTE(ロングタームエボリューション(Long Term Evolution))、または任意の将来の技術が含まれるが、以上には限定されない。
【0011】
インフラストラクチャの説明
図1Aは、開示される1つまたは複数の実施形態が実施され得る例示的な通信システム100の図である。通信システム100は、音声、データ、ビデオ、メッセージング、ブロードキャストなどのコンテンツをワイヤレスユーザに供給する多元接続システムであることが可能である。通信システム100は、複数のワイヤレスユーザが、ワイヤレス帯域幅を含むシステムリソースを共有することを介して、そのようなコンテンツにアクセスすることを可能にすることができる。例えば、通信システム100は、CDMA(符号分割多元接続)、TDMA(時分割多元接続)、FDMA(周波数分割多元接続)、OFDMA(直交FDMA)、SC−FDMA(シングルキャリアFDMA)などの1つまたは複数のチャネルアクセス方法を使用することが可能である。
【0012】
図1Aに示されるとおり、通信システム100は、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)102a、102b、102c、102dと、無線アクセスネットワーク(RAN)104と、コアネットワーク106と、公衆交換電話網(PSTN)108と、インターネット110と、他のネットワーク112とを含み得るが、開示される実施形態は、任意の数のWTRU、基地局、ネットワーク、および/またはネットワーク要素を企図することが認識されよう。WTRU102a、102b、102c、102dのそれぞれは、ワイヤレス環境において動作し、および/または通信するように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、WTRU102a、102b、102c、102dは、ワイヤレス信号を送信するように、および/または受信するように構成されることが可能であり、さらにユーザ機器(UE)、移動局、固定加入者ユニットもしくはモバイル加入者ユニット、ポケットベル、セルラ電話機、PDA(携帯情報端末)、スマートフォン、ラップトップ、ネットブック、パーソナルコンピュータ、ワイヤレスセンサ、家庭用電子機器などを含むことが可能である。
【0013】
また、通信システム100は、基地局114aおよび基地局114bを含むことも可能である。基地局114a、114bのそれぞれは、コアネットワーク106、インターネット110、および/またはネットワーク112などの1つまたは複数の通信ネットワークへのアクセスを円滑にするようにWTRU102a、102b、102c、102dの少なくとも1つとワイヤレスでインターフェースをとるように構成された任意のタイプのデバイスであり得る。例として、基地局114aおよび114bは、基地局トランシーバ(BTS)、ノードB、eNodeB、ホームノードB、ホームeNodeB、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、ワイヤレスルータなどであり得る。基地局114a、114bはそれぞれ、単一の要素として図示されるが、基地局114a、114bは、任意の数の互いに接続された基地局および/またはネットワーク要素を含み得ることが認識されよう。
【0014】
基地局114aは、他の基地局、および/または基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノードなどの他のネットワーク要素(図示せず)を含むことも可能なRAN104の一部であり得る。基地局114aおよび/または基地局114bは、セル(図示せず)と呼ばれ得る特定の地理的区域内でワイヤレス信号を送信するように、および/または受信するように構成され得る。セルは、セルセクタにさらに分割され得る。例えば、基地局114aに関連付けられたセルが、3つのセクタに分割され得る。このため、一実施形態において、基地局114aは、3つの、すなわち、セルの各セクタにつき1つのトランシーバを含み得る。別の実施形態において、基地局114aは、MIMO(多入力多出力)技術を使用することが可能であり、したがって、セルの各セクタにつき複数のトランシーバを利用することが可能である。
【0015】
基地局114a、114bは、任意の適切なワイヤレス通信リンク(例えば、無線周波数(RF)、マイクロ波、赤外線(IR)、紫外線(UV)、可視光など)であり得る無線インターフェース116を介して、WTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数と通信することが可能である。無線インターフェース116は、任意の適切なRAT(無線アクセス技術)を使用して確立され得る。
【0016】
より具体的には、前述したとおり、通信システム100は、多元接続システムであることが可能であり、さらにCDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMAなどの1つまたは複数のチャネルアクセススキームを使用することが可能である。例えば、RAN104における基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、WCDMA(広帯域CDMA)を使用して無線インターフェース116を確立することが可能なUTRA(UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)地上無線アクセス)などの無線技術を実施することが可能である。WCDMAは、HSPA(高速パケットアクセス)および/またはHSPA+(発展型HSPA)などの通信プロトコルを含むことが可能である。HSPAは、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)および/またはHSUPA(高速アップリンクパケットアクセス)を含み得る。
【0017】
別の実施形態において、基地局114aおよびWTRU102a、102b、102cは、LTE(ロングタームイボリューション)および/またはLTE−A(LTEアドバンスト)を使用して無線インターフェース116を確立することが可能なE−UTRA(発展型UMTS地上無線アクセス)などの無線技術を実施することが可能である。
【0018】
他の実施形態において、基地局114a、およびWTRU102a、102b、102cは、IEEE802.16(すなわち、WiMAX(ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェイブアクセス))、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000 EV−DO、IS−2000(暫定標準2000)、IS−95(暫定標準95)、IS−856(暫定標準856)、GSM(グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ(Global System for Mobile Communications))、EDGE(エンハストデータレートフォーGSMイボリューション(Enhanced Data rate for GSM Evolution))、GERAN(GSM EDGE)などの無線技術を実施することが可能である。
【0019】
図1Aにおける基地局114bは、例えば、ワイヤレスルータ、ホームノードB、ホームeNodeB、またはアクセスポイントであることが可能であり、さらに事業所、自宅、車両、キャンパスなどの局所化された区域内でワイヤレス接続を円滑にするために任意の適切なRATを利用することが可能である。一実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE802.11などの無線技術を実施して、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を確立することが可能である。別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、IEEE802.15などの無線技術を実施して、WPAN(ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク)を確立することが可能である。さらに別の実施形態において、基地局114bおよびWTRU102c、102dは、セルラベースのRAT(例えば、WCDMA、CDMA2000、GSM、LTE、LTE−Aなど)を利用して、ピコセルまたはフェムトセルを確立することが可能である。図1Aに示されるとおり、基地局114bはインターネット110に対する直接の接続を有し得る。このため、基地局114bは、コアネットワーク106を介してインターネット110にアクセスすることを要求されない可能性がある。
【0020】
RAN104は、WTRU102a、102b、102c、102dの1つまたは複数に音声、データ、アプリケーション、および/またはVoIP(ボイスオーバインターネットプロトコル)サービスを提供するように構成された任意のタイプのネットワークであり得るコアネットワーク106と通信状態にあることが可能である。例えば、コアネットワーク106は、呼制御、料金請求サービス、モバイルロケーションベースのサービス、プリペイドの通話、インターネット接続、ビデオ配信などを提供することが可能であり、および/またはユーザ認証などの高レベルのセキュリティ機能を実行することが可能である。図1Aには示されないものの、RAN104および/またはコアネットワーク106は、RAN104と同一のRATまたは異なるRATを使用する他のRANと直接または関節の通信状態にあることが可能である。例えば、E−UTRA無線技術を利用していることが可能なRAN104に接続されていることに加えて、コアネットワーク106は、GSM無線技術を使用する別のRAN(図示せず)と通信状態にあることも可能である。
【0021】
また、コアネットワーク106は、WTRU102a、102b、102c、102dがPSTN108、インターネット110、および/または他のネットワーク112にアクセスするゲートウェイの役割をすることも可能である。PSTN108は、POTS(旧来の電話サービス)を提供する回線交換電話網を含むことが可能である。インターネット110は、TCP/IPインターネットプロトコルスイートにおけるTCP(伝送制御プロトコル)、UDP(ユーザデータグラムプロトコル)、およびIP(インターネットプロトコル)などの共通の通信プロトコルを使用する互いに接続されたコンピュータネットワークおよびコンピュータデバイスの地球規模のシステムを含み得る。ネットワーク112は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または運用される有線通信ネットワークまたはワイヤレス通信ネットワークを含み得る。例えば、ネットワーク112は、RAN104と同一のRATまたは異なるRATを使用することが可能な、1つまたは複数のRANに接続された別のコアネットワークを含み得る。
【0022】
通信システム100内のWTRU102a、102b、102c、102dのいくつか、またはすべては、マルチモード能力を含むことができ、すなわち、WTRU102a、102b、102c、102dは、異なるワイヤレスリンクを介して異なるワイヤレスネットワークと通信するための複数のトランシーバを含み得る。例えば、図1Aに示されるWTRU102cは、セルラベースの無線技術を使用することが可能な基地局114a、およびIEEE802無線技術を使用することが可能な基地局114bと通信するように構成され得る。
【0023】
図1Bは、例示的なWTRU102のシステム図である。図1Bに示されるとおり、WTRU102は、プロセッサ118と、トランシーバ120と、送信/受信要素122と、スピーカ/マイクロフォン124と、キーパッド126と、ディスプレイ/タッチパッド128と、非取外し式メモリ130と、取外し式メモリ132と、電源134と、GPS(全地球測位システム)チップセット136と、他の周辺装置138とを含み得る。WTRU102は、一実施形態と整合性を保ったままで、以上の要素の任意の部分的組合せを含み得ることが認識されよう。
【0024】
プロセッサ118は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のタイプのIC(集積回路)、状態マシンなどであることが可能である。プロセッサ118は、WTRU102がワイヤレス環境で動作することを可能にする信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、および/または他の任意の機能を実行することが可能である。プロセッサ118は、送信/受信要素122に結合され得るトランシーバ120に結合され得る。図1Bは、プロセッサ118とトランシーバ120を別々の構成要素として示すが、プロセッサ118とトランシーバ120は、電子パッケージまたは電子チップの中で統合されてもよいことが認識されよう。
【0025】
送信/受信要素122は、無線インターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a)に信号を送信するように、または基地局(例えば、基地局114a)から信号を受信するように構成され得る。例えば、一実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号を送信するように、および/または受信するように構成されたアンテナであり得る。別の実施形態において、送信/受信要素122は、例えば、IR信号、UV信号、または可視光信号を送信するように、および/または受信するように構成されたエミッタ/検出器であり得る。さらに別の実施形態において、送信/受信要素122は、RF信号と光信号の両方を送受信するように構成され得る。送信/受信要素122は、ワイヤレス信号の任意の組合せを送信するように、および/または受信するように構成され得ることが認識されよう。
【0026】
さらに、送信/受信要素122は、図1Bに単一の要素として示されるものの、WTRU102は、任意の数の送信/受信要素122を含み得る。より具体的には、WTRU102は、MIMO技術を使用することが可能である。このため、一実施形態において、WTRU102は、無線インターフェース116を介してワイヤレス信号を送受信するための2つ以上の送信/受信要素122(例えば、複数のアンテナ)を含み得る。
【0027】
トランシーバ120は、送信/受信要素122によって送信されるべき信号を変調するように、さらに送信/受信要素122によって受信された信号を復調するように構成され得る。前述したとおり、WTRU102はマルチモード能力を有し得る。このため、トランシーバ120は、WTRU102が、例えば、UTRAやIEEE802.11などの複数のRATを介して通信することを可能にするための複数のトランシーバを含み得る。
【0028】
WTRU102のプロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128(例えば、LCD(液晶ディスプレイ)ディスプレイユニットまたはOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット)に結合され得るとともに、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128からユーザ入力データを受け取ることが可能である。また、プロセッサ118は、スピーカ/マイクロフォン124、キーパッド126、および/またはディスプレイ/タッチパッド128にユーザデータを出力することも可能である。さらに、プロセッサ118は、非取外し式メモリ130、および/または取外し式メモリ132などの任意のタイプの適切なメモリからの情報にアクセスすることが可能であり、さらにそのようなメモリの中にデータを格納することが可能である。非取外し式メモリ130には、RAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM(読み取り専用メモリ)、ハードディスク、または他の任意のタイプのメモリストレージデバイスが含まれ得る。取外し式メモリ132には、SIM(加入者IDモジュール)カード、メモリスティック、SD(セキュアデジタル)メモリカードなどが含まれ得る。他の実施形態において、プロセッサ118は、サーバまたは自宅コンピュータ(図示せず)などの、WTRU102上に物理的に配置されていないメモリからの情報にアクセスすることが可能であり、さらにそのようなメモリの中にデータを格納することが可能である。
【0029】
プロセッサ118は、電源134から電力を受け取ることが可能であり、さらにWTRU102内のその他の構成要素に対して電力を配電し、および/または制御するように構成され得る。電源134は、WTRU102に電力を供給するための任意の適切なデバイスであり得る。例えば、電源134は、1つまたは複数のバッテリー(例えば、NiCd(ニッケルカドミウム)、NiZn(ニッケル亜鉛)、NiMH(ニッケル水素)、Li−ion(リチウムイオン))、太陽電池、燃料電池などを含み得る。
【0030】
また、プロセッサ118は、WTRU102の現在の位置に関する位置情報(例えば、緯度と経度)を提供するように構成され得るGPSチップセット136に結合されることも可能である。GPSチップセット136からの情報に加えて、またはそのような情報の代わりに、WTRU102は、無線インターフェース116を介して基地局(例えば、基地局114a、114b)から位置情報を受信し、および/または近くの2つ以上の基地局から受信されている信号のタイミングに基づいて、WTRU102の位置を算出してもよい。WTRU102は、一実施形態と整合性を保ったままで、任意の適切な位置特定方法によって位置情報を獲得し得ることが認識されよう。
【0031】
プロセッサ118は、さらなる機能、機能、および/または有線接続もしくはワイヤレス接続を提供する1つまたは複数のソフトウェアモジュールおよび/またはハードウェアモジュールを含むことが可能な他の周辺装置138にさらに結合され得る。例えば、周辺装置138は、加速度計、電子コンパス(e−compass)、衛星トランシーバ、デジタルカメラ(写真またはビデオのための)、USB(ユニバーサルシリアルバス)ポート、振動デバイス、テレビトランシーバ、ハンズフリーハンドセット、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)ラジオユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザなどを含み得る。
【0032】
図1Cは、一実施形態によるRAN104およびコアネットワーク106のシステム図である。RAN104は、IEEE802.16無線技術を使用して、無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するASN(アクセスサービスネットワーク)であることが可能である。後段でさらに説明されるとおり、WTRU102a、102b、102c、RAN104、およびコアネットワーク106の様々な機能エンティティの間の通信リンクは、基準ポイント(reference point)と規定され得る。
【0033】
図1Cに示されるとおり、RAN104は、基地局140a、140b、140c、およびASNゲートウェイ142を含み得るが、RAN104は、一実施形態と整合性を保ったままで、任意の数の基地局およびASNゲートウェイを含み得ることが認識されよう。基地局140a、140b、140cはそれぞれ、RAN104内の特定のセル(図示せず)に関連することが可能であり、さらに無線インターフェース116を介してWTRU102a、102b、102cと通信するための1つまたは複数のトランシーバを含み得る。一実施形態において、基地局140a、140b、140cは、MIMO技術を実施することが可能である。このため、例えば、基地局140aは、複数のアンテナを使用して、WTRU102aにワイヤレス信号を送信すること、およびWTRU102aからワイヤレス信号を受信することが可能である。また、基地局140a、140b、140cは、ハンドオフをトリガすること、無線リソース管理、トラフィック分類、QoS(サービス品質)ポリシーの執行などのモビリティ管理機能を提供することも可能である。ASNゲートウェイ142は、トラフィック集約ポイントの役割をすることが可能であり、さらにページング、加入者プロファイルをキャッシュすること、コアネットワーク106へのルーティングなどを担うことが可能である。
【0034】
WTRU102a、102b、102cとRAN104の間の無線インターフェース116は、IEEE802.16規格を実施するR1基準ポイントと規定され得る。さらに、WTRU102a、102b、102cのそれぞれが、コアネットワーク106を相手に論理インターフェース(図示せず)を確立することが可能である。WTRU102a、102b、102cとコアネットワーク106の間の論理インターフェースは、認証、許可、IPホスト構成管理、および/またはモビリティ管理のために使用され得るR2基準ポイントと規定され得る。
【0035】
基地局140a、140b、140cのそれぞれの間の通信リンクは、WTRUハンドオーバ、および基地局間のデータの転送を円滑にするためのプロトコルを含むR8基準ポイントと規定され得る。基地局140a、140b、140cとASNゲートウェイ215の間の通信リンクは、R6基準ポイントと規定され得る。R6基準ポイントは、WTRU102a、102b、102cのそれぞれに関連するモビリティイベントに基づくモビリティ管理を円滑にするためのプロトコルを含み得る。
【0036】
図1Cに示されるとおり、RAN104は、コアネットワーク106に接続され得る。RAN104とコアネットワーク106の間の通信リンクは、例えば、データ転送能力およびモビリティ管理能力を円滑にするためのプロトコルを含むR3基準ポイントと規定され得る。コアネットワーク106は、MIP−HA(モバイルIPホームエージェント)144と、AAA(認証、許可、アカウンティング)サーバ146と、ゲートウェイ148とを含み得る。以上の要素のそれぞれは、コアネットワーク106の一部として図示されるが、これらの要素の任意の要素が、コアネットワーク運用者以外のエンティティによって所有され、および/または運用され得ることが認識されよう。
【0037】
MIP−HAは、IPアドレス管理を担うことが可能であり、さらにWTRU102a、102b、102cが異なるASN間で、および/または異なるコアネットワーク間でローミングすることを可能にすることができる。MIP−HA144は、WTRU102a、102b、102cにインターネット110などのパケット交換ネットワークへのアクセスを提供して、WTRU102a、102b、102cとIP対応のデバイスの間の通信を円滑にすることが可能である。AAAサーバ146は、ユーザ認証を担うことが可能であり、さらにユーザサービスをサポートすることを担うことが可能である。ゲートウェイ148は、他のネットワークとの相互動作を円滑にすることが可能である。例えば、ゲートウェイ148は、PSTN108などの回線交換網へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供して、WTRU102a、102b、102cと従来の陸線通信デバイスの間の通信を円滑にすることが可能である。さらに、ゲートウェイ148は、他のサービスプロバイダによって所有され、および/または運用される他の有線ネットワークまたはワイヤレスネットワークを含み得るネットワーク112へのアクセスをWTRU102a、102b、102cに提供することが可能である。
【0038】
図1Cに示されないが、RAN104は他のASNに接続されることが可能であり、さらにコアネットワーク106は、他のコアネットワークに接続され得ることが認識されよう。RAN104とその他のASNの間の通信リンクは、RAN104とその他のASNの間でWTRU102a、102b、102cのモビリティを調整するためのプロトコルを含み得るR4基準ポイントと規定され得る。コアネットワーク106とその他のコアネットワークの間の通信リンクは、ホームコアネットワークと移動先コアネットワークの間の相互動作を円滑にするためのプロトコルを含み得るR5基準ポイントと規定され得る。
【0039】
図2は、情報を転送することを目的とする媒体アクセス制御(MAC)フレーム内のIE(情報要素)160を示す。IEの第1のフィールドは、IEに固有であるIDを含む要素ID(アイデンティティ)フィールド165である。フィールド165の後に、IEの長さを含む長さフィールド170が続く。長さフィールド170の後に、IE160に固有である可変の数のフィールド1751、1752、...、175nが続く。
【0040】
図3は、複数のWTRU102と、ノードB140と、CRNC(制御する無線ネットワークコントローラ)147と、SRNC(サービング無線ネットワークコントローラ)147と、コアネットワーク150とを含むワイヤレス通信システム200を示す。
【0041】
図3に示されるとおり、WTRU102は、CRNC145およびSRNC147と通信状態にあるノードB140と通信状態にある。3つのWTRU102、1つのノードB140、1つのCRNC145、および1つのSRNC147が図3に示されるものの、ワイヤレスデバイスと有線デバイスの任意の組合せがワイヤレス通信システム200に含められることが可能であることに留意されたい。
【0042】
図4は、図2のワイヤレス通信システム200のWTRU102およびノードB140の機能ブロック図である。図4に示されるとおり、WTRU102は、ノードB120と通信状態にあり、さらにWTRU102とノードB120はともに、WLANのために非常に高いスループット動作のシグナリングをもたらすための方法および装置を実行するように構成される。
【0043】
通常のWTRUに見られる可能性がある構成要素に加えて、WTRU102は、プロセッサ115と、受信機121と、送信機117と、メモリ113と、アンテナ119とを含む。メモリ113は、オペレーティングシステム、アプリケーションなどを含むソフトウェアを格納するように備えられる。プロセッサ115は、WLANのために非常に高いスループット動作のシグナリングをもたらすための方法および装置を、単独で、またはソフトウェアに関連して実行するように備えられる。受信機121および送信機117は、プロセッサ115と通信状態にある。アンテナ119は、受信機121と送信機117の両方と通信状態にあり、ワイヤレスデータの送信および受信を円滑にする。
【0044】
通常の基地局に見られる可能性がある構成要素に加えて、ノードB140は、プロセッサ125と、受信機131と、送信機127と、アンテナ129とを含む。プロセッサ125は、WLANのために非常に高いスループット動作のシグナリングをもたらすための方法および装置を実行するように構成される。受信機131および送信機127は、プロセッサ125と通信状態にある。アンテナ129は、受信機123と送信機127の両方と通信状態にあり、ワイヤレスデータの送信および受信を円滑にする。
【0045】
インフラストラクチャBSS(基本サービスセット)モードにおけるワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)は、BSSに関するアクセスポイント(AP)と、そのAPに関連付けられた1つまたは複数のワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)とを有する。APは、BSSに出入りするトラフィックを伝送するDS(配信システム)または別のタイプの有線/ワイヤレスネットワークに対するアクセスまたはインターフェースを有することが可能である。BSSの外部を発信元とするWTRUに送られたトラフィックは、AP経由で着信し、WTRUに配信される。WTRUを発信元とし、BSSの外部を宛先とするトラフィックは、それぞれの宛先に配信されるようにAPに送られる。また、BSS内のWTRU間のトラフィックもやはり、AP経由で送られることが可能であり、送信元WTRUがAPにトラフィックを送り、APがトラフィックを宛先WTRUに配信する。BSS内のWTRU間のそのようなトラフィックは、ピアツーピアトラフィックである。そのようなピアツーピアトラフィックは、直接リンクセットアップ(DLS)に関してIEEE802.11eで説明されるような、またはトンネリングされるDLSに関してIEEE802.11zで説明されるようなDSLを使用して、送信元WTRUと宛先WTRUの間で直接に送られることも可能である。
【0046】
VHT動作情報
VHT WLANにおいて、媒体アクセス制御(MAC)層および物理層におけるいくつかのVHT機能が、必要とされ得る。これらのVHT機能は、MAC層の上で100Mbpsを超えるデータレートのために設計されているVHT WLANに固有であり得る。所与のVHT機能は、複数のパラメータおよびオプションに関連付けられることができる。さらに、それらの機能パラメータは、複数の値をとることができる。ときとして、VHT機能自体がオプションであり得る。その結果、選択された機能オプションおよびパラメータに基づいて、インフラストラクチャBSSにおいてVHT APまたはVHT WTRUに関して複数のモードの動作が存在することも可能である。このことは、VHT APおよびVHT WTRUの異なる実施形態に起因する可能性がある。しかし、このことは、すべてのVHT WTRUが同一の実施形態を有する場合でも、選択される異なる機能オプションおよびパラメータのために、当てはまり得る。したがって、VHT APは、BSS動作が様々な動作シナリオに適応するように動的な仕方で、VHT機能、VHT機能オプション、およびVHT機能パラメータを設定することができる可能性がある。
【0047】
BSSにおけるWTRUにVHT動作情報を送ることによって、VHT APは、BSSにおけるVHT WTRUの動作を制御することが可能であり、さらに様々な動作シナリオに対する適応を許すことが可能である。これらの様々な動作シナリオは、例えば、異なるトラフィックタイプ、異なるトラフィック負荷、または異なるQoS(サービス品質)要件に起因して生じ得る。例えば、1つのシナリオにおいて、レガシーWTRU(すなわち、より古い技術からの非VHT WTRU)が、BSSに関連付けられることが可能であり、VHT APが、このことをVHT動作情報の一環として示して、VHT WTRUがそのレガシーWTRUと並存するように動作するようにする必要がある。
【0048】
VHT動作情報は、VHT APによって、ビーコンフレーム、二次/補助ビーコンフレーム、またはプローブ応答フレームなどの管理フレーム内になど、任意の新たな、もしくは既存の管理/制御/データフレーム内に含められることが可能である。
【0049】
図5は、管理フレーム内で送られるVHT動作情報の例を示す。VHT WTRU500が、関連付け要求フレーム504をVHT AP502に送る。関連付け要求フレーム504は、アクセスポイントがWTRUにリソースを割り当てること、およびWTRUと同期することを可能にする。関連付け要求フレーム504は、WTRUについての情報(例えば、サポートされるデータレート)を伝送する。ACK506を送った後、VHT AP502は、後段の表1で詳細に説明されるようなVHT動作情報を含む関連付け応答フレーム508を送る。また、関連付け応答フレーム508は、関連付けを要求するWTRU500に対する受入れ通知または拒否通知を含むことも可能である。アクセスポイント502がWTRUを受け入れた場合、応答フレーム508は、関連付けIDおよびサポートされるデータレートなどの関連付けに関する情報を含む。ACK510を送った後、VHT WTRU500は、VHT WTRUの動作モードを調整することが可能である(512)。
【0050】
VHT動作情報は、新たに定義されるVHT動作IEとしてフォーマットされ得る。図6が、そのようなVHT動作IEの構造を示す。VHT動作IEの要素ID565は、VHT動作IEのために特別に新たに定義された値を有する。長さフィールド570は、長さフィールド570の後に続くVHT動作IEの長さを含む。要素IDフィールド565および長さフィールドの後に続くVHT動作IEの中のフィールド575は、後段で説明されるVHT動作情報のいくらか、またはすべてを含み得る。例えば、図6では、「n」個のそのようなフィールドが存在する。VHT動作情報に対するこれらのフィールドの任意の特定のマッピングを選択することが可能であり、さらに本発明の範囲内でいくつかのマッピングが可能であり、許されることに留意されたい。
【0051】
VHT APは、VHT動作IEを使用することによってBSSにおけるVHT WTRUの動作を制御する。VHT動作IEは、APによって、新たな任意の、もしくは既存の管理/制御/データフレーム内に、特に、ビーコンフレーム、二次/補助ビーコンフレーム、またはプローブ応答フレームなどの管理フレーム内に含められることが可能である。
【0052】
VHT動作情報またはVHT動作IEは、以下の表1からの1つまたは複数のVHT動作情報項目と関係する情報を含み得る。VHT動作情報は、表1の中の各VHT動作情報に関するパラメータ、オプション、および動作通知を含み得る。
【0053】
【表1−1】

【0054】
【表1−2】

【0055】
【表1−3】

【0056】
【表2】

【0057】
VHT動作情報またはVHT動作IEは、FT(高速遷移)アクション要求フレームやFTアクション応答フレームなどのシグナリングメッセージの中に含められることが可能である。VHT動作情報またはVHT動作IEは、測定パイロットフレーム、APチャネル要求要素、APチャネルレポート要素、近隣レポート要素、近隣レポート要求フレーム、近隣レポート応答フレームなどのシグナリングの中に含められてもよい。
【0058】
近隣レポート要素のオプションの下位要素(subelement)は、新たな下位要素IDが割り当てられている近隣AP(報告が行われている)に関するVHT動作要素(VHT動作IEと同一のフォーマットを有する)を含み得る。近隣レポート要素のこれらの変更が、図7に示される。要素ID765の後に続いて、長さフィールド770は、可変であり、さらにオプションの下位要素の数および長さに依存する。各レポート要素は、APを記述することが可能であり、さらにBSSID775、BSSID情報780、規制クラス785、チャネル番号790、PHYタイプ795から成り、さらにオプションの下位要素800を含み得る。BSSID775は、報告が行われているBSSのBSSIDであることが可能である。近隣レポート要素の中の後続のフィールドは、このBSSに関係する。BSSID情報フィールド780は、近隣サービスセット遷移候補を決定するのに役立つように使用され得る。
【0059】
VHT動作情報またはVHT動作IEは、BSS遷移管理クエリ/要求/応答フレームなどのIEEE802.11vシグナリングの中に含められることが可能である。
【0060】
現在のVHT動作情報は、所与のフレーム内でHT動作情報とともに、VHT動作情報の任意の情報を表す1ビットまたは複数のビットを含み得る。
VHT能力情報
所与のVHT機能には、複数のパラメータおよび/またはオプションが関連付けられていることが可能である。さらに、機能パラメータは、複数の値を表すことができる。VHT機能自体、オプションであり得る。このことは、選択された機能オプションおよび/またはパラメータに基づいて、VHT APまたはVHT WTRUに関する複数のモードを生じさせる可能性がある。
【0061】
同様に、オプションの機能のため、VHT WTRUおよびVHT APの複数の可能な実施形態が存在し得る。このことは、或るVHT APまたはVHT WTRUが或るセットの機能および/またはパラメータをサポートする一方で、別のVHT APまたはVHT WTRUが異なるセットの機能および/またはパラメータをサポートする状況を生じさせる可能性がある。したがって、各VHT APまたは各VHT WTRUは、通信リンクを確立するためにそのVHT APまたはVHT WTRUの能力、例えば、機能および/またはパラメータのセットを公示することが可能である。通信リンクに関与するVHTデバイス(VHT APおよび/またはVHT WTRU)の能力に基づいて、通信リンクセットアップ中に受入れ可能な能力のネゴシエーションが存在することが可能である。
【0062】
インフラストラクチャBSSシナリオ、独立したBSS/アドホックシナリオ、または直接リンクセットアップシナリオにおけるVHT WTRUが、VHT能力を示すことが可能である。インフラストラクチャBSSシナリオにおいて、VHT APが、VHT能力を示すことも可能である。
【0063】
APおよびWTRUは、任意の新たな、もしくは既存の管理/制御/データフレーム内で、例えば、関連付けフレーム、再関連付けフレーム、またはプローブフレームもしくはビーコンフレームなどの管理フレーム内で、VHT能力情報を示すことが可能である。VHT能力情報は、既存のIE、例えば、802.11能力IEに追加され得る。代替として、VHT能力情報は、新たに定義された能力IEの中で伝送されてもよい。
【0064】
図8は、VHT APもしくはVHT WTRU1 602と第2のVHT WTRU1 600の間のVHT能力情報交換の例の図である。VHT WTRU2が、VHT能力情報を含むアクション要求フレーム604をVHT APもしくはVHT WTRU602に送る。VHT APもしくはVHT WTRU1 602がACKフレーム606を戻し、またはオプションとして、ブロードキャストメッセージもしくは「アクションACKなし(action no ack)」メッセージに応答して、ACKフレーム606を戻さない。VHT APもしくはVHT WTRU1 602が、VHT能力情報を含む管理フレーム/アクション応答フレーム608でVHT WTRU600に応答する。VHT WTRU2 600は、そのメッセージがブロードキャストメッセージもしくはアクションACKなしメッセージでない限り、ACKメッセージ610を戻すことが可能である。
【0065】
一実施形態において、VHT能力情報は、VHT能力IEとしてフォーマットされ得る。図9が、例示的なVHT能力の構造を示す。VHT能力IEの要素ID665は、VHT能力IEのために特別に新たに定義された値を有することが可能である。長さフィールド670は、要素IDフィールド665の後に続くVHT能力IEの長さを含み得る。要素IDフィールド665および長さフィールド670の後に続くVHT能力IEの中のフィールド675は、後段で説明されるVHT能力情報のいくらか、またはすべてを含み得る。例えば、図9では、「n」個のそのようなフィールドが存在する。VHT能力情報に対するこれらのフィールドの任意の特定のマッピングを選択することが可能であり、いくつかのマッピングが可能であってよいことに留意されたい。
【0066】
VHT能力IEは、APまたはWTRUによって、任意の新たな、もしくは既存の管理/制御/データフレーム内に、例えば、ビーコンフレーム、二次ビーコンフレームもしくは補助ビーコンフレーム、関連付け要求フレーム、関連付け応答フレーム、再関連付け要求フレーム、再関連付け応答フレーム、プローブ要求フレームもしくはプローブ応答フレームなどの管理フレーム内に含められることが可能である。
【0067】
VHT能力情報またはVHT能力IEは、表3からの1つまたは複数のVHT能力情報項目と関係する情報を含み得る。VHT能力情報は、表3の中の各VHT能力情報に関するオプションおよび能力通知を含み得る。
【0068】
【表3−1】

【0069】
【表3−2】

【0070】
【表3−3】

【0071】
【表3−4】

【0072】
【表3−5】

【0073】
【表3−6】

【0074】
【表3−7】

【0075】
【表3−8】

【0076】
VHT能力情報またはVHT能力IEは、FT(高速遷移)アクション要求フレームやFTアクション応答フレームなどのシグナリングメッセージの中に含められることが可能である。また、VHT動作情報またはVHT動作IEは、測定パイロットフレーム、APチャネル要求要素、APチャネルレポート要素、近隣レポート要素、近隣レポート要求フレーム、近隣レポート応答フレームなどのシグナリングの中に含められてもよい。
【0077】
一実施形態において、近隣レポート要素の中のBSSID IEは、VHTを示す1ビットまたは複数のビットを含み得る。BSSID IEが、所与の値に設定される場合、示されるBSSIDによって表されるAPは、近隣レポート要素を送るAPと同一のVHT能力要素の内容を有するVHT APであり得る。さらに、近隣レポート要素のオプションの下位要素(subelement)は、新たな下位要素IDが割り当てられて報告が行われている隣接APに関するVHT能力要素(VHT能力IEと同一のフォーマットを有する)を含み得る。
【0078】
近隣レポート要素のこれらの変更が、図10に示される。要素ID865の後に続いて、長さフィールド870は、可変であり、さらにオプションの下位要素の数および長さに依存する。各レポート要素は、APを記述することが可能であり、さらにBSSID875、BSSID情報880、規制クラス885、チャネル番号890、PHYタイプ895から成り、さらにオプションの下位要素900を含み得る。BSSID875は、報告が行われているBSSのBSSIDであることが可能である。近隣レポート要素の中の後続のフィールドは、このBSSに関係することが可能である。BSSID情報フィールド880は、近隣サービスセット遷移候補を決定するのに役立つように使用され得る。
【0079】
VHT能力情報またはVHT能力IEは、BSS遷移管理クエリ/要求/応答フレームなどのシグナリングの中に含められることが可能である。VHT能力情報またはVHT能力IEは、任意の直接リンクセットアップ(DLS)フレーム内に、例えば、TDLS(トンネリングされるDLS)フレーム内に含められることが可能である。例えば、VHT能力IEは、TDLSセットアップ要求/応答/フレーム内に含められることが可能である。また、VHT能力IEは、DLSセットアップ要求/応答/フレーム内に含められることも可能である。
【0080】
一実施形態において、802.11HT(高スループット)能力情報は、所与のフレーム内にHT能力情報とともに、表3の中のVHT能力情報の任意の情報を表す1ビットまたは複数のビットを含むことが可能である。
【0081】
実施形態
1.非常に高いスループット(VHT)能力情報を含む管理フレームを受信する受信機を備えるワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)。
【0082】
2.VHT能力情報を要求する管理フレーム要求を送信する送信機を備える実施形態1のWTRU。
【0083】
3.VHT能力情報が、非隣接チャネルに関する送信能力を含む実施形態1〜2のWTRU。
【0084】
4.VHT能力情報が、非隣接チャネルに関する受信能力を含む実施形態1〜3のWTRU。
【0085】
5.VHT能力情報が、1つまたは複数の二次チャネルに関する二次チャネルオフセットを備える実施形態1〜4のWTRU。
【0086】
6.VHT能力情報が、VHT WTRUチャネル幅を備える実施形態1〜5のWTRU。
【0087】
7.VHT能力情報が、VHT逆方向プロトコルレスポンダ能力を含む実施形態1〜6のWTRU。
【0088】
8.VHT能力情報が、電力制御のための測距シグナリング能力を含む実施形態1〜7のWTRU。
【0089】
9.VHT能力情報が、使用されているVHTのための電力制御を備える実施形態1〜8のWTRU。
【0090】
10.VHT能力情報が、同期のための測距シグナリング能力を含む実施形態1〜9のWTRU。
【0091】
11.シグナリングのための測距シグナリング能力が、送信タイミングオフセットを備える実施形態1〜10のWTRU。
【0092】
12.VHT能力情報が、周波数再使用能力を含む実施形態1〜11のWTRU。
【0093】
13.VHT能力情報が、OBSS(重なり合う基本サービスセット)管理能力を含む実施形態1〜12のWTRU。
【0094】
14.VHT能力情報が、VHTチャネル走査能力を含む実施形態1〜13のWTRU。
【0095】
15.VHT能力情報が、並存能力を含む実施形態1〜14のWTRU。
【0096】
16.管理フレームが、ビーコンの中に備えられる実施形態1〜15のWTRU。
【0097】
17.非常に高いスループットVHT能力情報をワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)から通信する方法であって、VHT能力情報を要求する管理フレーム要求を送信するステップと、非常に高いスループット(VHT)能力情報を含む管理フレームを受信するステップと、VHT能力情報を要求する管理フレーム要求を送信するステップとを備える方法。
【0098】
18.非常に高いスループット(VHT)動作情報を含む管理フレームを受信する受信機を備えるワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)。
【0099】
19.関連付け要求情報を含む管理フレームを送信する送信機をさらに備える実施形態18のWTRU。
【0100】
20.VHT動作情報が、周波数再使用機構の通知を含む実施形態18〜19のWTRU。
【0101】
21.周波数再使用機構の通知が、アクセスポイント(AP)により近いWTRUに関するスペクトル効率を高めることに関する情報を含む実施形態18〜20のWTRU。
【0102】
22.非常に高いスループット(VHT)動作情報を送信する方法であって、VHT動作IE(情報要素)を送信するステップを含み、IEが、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)に送信するのに使用されるVHT一次チャネル、二次チャネルオフセット、およびVHT WTRUチャネル幅に関連付けられた情報を有する方法。
【0103】
前述の他の多くの変形が可能である。いくつかの変形は、フレーム/メッセージフォーマットにおける新たに追加されたフィールドの順序を単に変更することによって生み出されることが可能である。提案される新たなフィールドのいくつかだけを使用することによって、他の変形が可能である。すべてのそのような変形は、本発明の範囲に含まれることが十分に認識され、確認されなければならない。
【0104】
複数のWTRUを伴うアクセスポイントを有するネットワークが、データリンク層、MAC、およびネットワーク層において、ASIC(特定用途向け集積回路)として、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)として、またはソフトウェアとして実施され得る。本発明は、RRM(無線リソース管理)およびRRC(無線リソースコントローラ)を使用するIEEE802.11ベースのWLANシステムまたはOFDM/MIMOと関係する。
【0105】
特徴および要素は、特定の組合せで、前段で説明されるものの、各特徴、または各要素は、他の特徴および要素を伴わずに単独で使用されることも、他の特徴および要素とともに、または他の特徴および要素を伴わずに様々に組み合わせて使用されることも可能である。本明細書で提供される方法および流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行されるようにコンピュータ可読記憶媒体に組み込まれたコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施されることが可能である。コンピュータ可読記憶媒体の例には、ROM(読み取り専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、内部ハードディスクおよび取外し式ディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、ならびにCD−ROMディスクおよびDVD(デジタルバーサタイルディスク)などの光媒体が含まれる。
【0106】
適切なプロセッサには、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来のプロセッサ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPに関連する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、ASIC(特定用途向け集積回路)、ASSP(特定用途向け標準品)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)回路、他の任意のIC(集積回路)、および/または状態マシンが含まれる。
【0107】
ソフトウェアに関連するプロセッサが、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)、ユーザ機器(UE)、端末装置、基地局、MME(モビリティ管理エンティティ)もしくはEPC(発展型パケットコア)、または任意のホストコンピュータにおいて使用されるように無線周波数トランシーバを実施するのに使用され得る。WTRUは、SDR(ソフトウェア無線(software defined radio))、ならびにカメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカフォン、振動デバイス、スピーカ、マイクロフォン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、NFC(近距離通信)モジュール、LCD(液晶ディスプレイ)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレーヤ、メディアプレーヤ、ビデオゲームプレーヤモジュール、インターネットブラウザ、および/または任意のワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)モジュールもしくはUWB(超広帯域)モジュールなどの他の構成要素を含むハードウェアおよび/またはソフトウェアで実施されるモジュールと連携して使用され得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非常に高いスループット(VHT)能力情報を含む管理フレームを受信する受信機を備えることを特徴とするワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)。
【請求項2】
VHT能力情報を要求する管理フレーム要求を送信する送信機を備えることを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項3】
前記VHT能力情報は、非隣接チャネルに関する送信能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項4】
前記VHT能力情報は、非隣接チャネルに関する受信能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項5】
前記VHT能力情報は、1つまたは複数の二次チャネルに関する二次チャネルオフセットを含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項6】
前記VHT能力情報は、VHT WTRUチャネル幅を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項7】
前記VHT能力情報は、VHT逆方向プロトコルレスポンダ能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項8】
前記VHT能力情報は、電力制御のための測距シグナリング能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項9】
前記VHT能力情報は、使用されているVHTに関する電力制御を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項10】
前記VHT能力情報は、同期のための測距シグナリング能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項11】
シグナリングのための前記測距シグナリング能力は、送信タイミングオフセットを含むことを特徴とする請求項10に記載のWTRU。
【請求項12】
前記VHT能力情報は、周波数再使用能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項13】
前記VHT能力情報は、OBSS(重なり合う基本サービスセット)管理能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項14】
前記VHT能力情報は、VHTチャネル走査能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項15】
前記VHT能力情報は、並存能力を含むことを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項16】
前記管理フレームは、ビーコンの中に備えられることを特徴とする請求項1に記載のWTRU。
【請求項17】
非常に高いスループットのVHT能力情報をワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)から通信する方法であって
VHT能力情報を要求する管理フレーム要求を送信するステップと、
非常に高いスループット(VHT)能力情報を含む管理フレームを受信するステップと、
VHT能力情報を要求する管理フレーム要求を送信するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項18】
非常に高いスループット(VHT)動作情報を含む管理フレームを受信する受信機を備えることを特徴とするワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)。
【請求項19】
関連付け要求情報を含む管理フレームを送信する送信機をさらに備えることを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項20】
前記VHT動作情報は、周波数再使用機構の通知を含むことを特徴とする請求項18に記載のWTRU。
【請求項21】
周波数再使用機構の前記通知は、アクセスポイント(AP)により近いWTRUに関するスペクトル効率を高めることに関する情報を含むことを特徴とする請求項20に記載のWTRU。
【請求項22】
非常に高いスループット(VHT)動作情報を送信する方法であって、
VHT動作IE(情報要素)を送信するステップを含み、前記IEは、ワイヤレス送信/受信ユニット(WTRU)に送信するのに使用されるVHT一次チャネル、二次チャネルオフセット、および、VHT WTRUチャネル幅に関連付けられた情報を有することを特徴とする方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2013−511215(P2013−511215A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538978(P2012−538978)
【出願日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際出願番号】PCT/US2010/056366
【国際公開番号】WO2011/060156
【国際公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
2.WCDMA
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】