ワックス及びワックス状の材料を造粒する装置及び方法
鋭敏融点を有するワックス、ワックス状材料、及び他の材料は、ワックスを熱溶融材料に形成する容器を有する。熱交換器は溶融ワックスをその溶融温度の直上の温度に冷却する。冷却された液体ワックスは押出機に供給され、押出機はさらに温度を低下し、液体ワックスを完全に混合した押出し可能な固体ワックスに混合する。固体ワックスはダイプレートのオリフィスを通って切断チャンバに押し出され、ダイプレートのダイ面と協働する回転カッタは、押し出された固体ワックスストランドをペレットに切断する。ダイプレート、切断チャンバ及び回転カッタは、水中造粒機と同じ構造を有することができるが、水又は液体無しでドライフェース造粒機として作動する。このように形成されたワックスペレットは、切断チャンバからその底の開口を通って重力で落下する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同時係属の2006年3月9日に出願された米国暫定出願番号第60/780348号の優先権を与えられ、かつそれを主張する。
【0002】
本発明は、一般的にはワックス又はワックス状の材料を造粒する装置及び方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、ワックス又はワックス状の材料をダイプレートのオリフィスを通して押し出し、水中造粒機に類似するが水を用いない「ホットフェース」又は「ドライフェース」造粒の性質を有する回転カッタを用いて、押し出されたストランドを切断することにより、ワックス又はワックス状を固体状態とする、ワックス又はワックス状の材料を造粒する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワックスの製造には、ワックスを包装し、輸送し、及び使用し、及び/又は次の工程に供給する状態又は形状にする多くの共通の方法がある。これらの大部分は他の場所で行われる。共通の形態は以下の通りである。
【0004】
A)ブリック(brick)及びケーキ
この形態は、おそらく最古の製法であり、最も基本的である。本質的には、溶融ワックスが円形、矩形等の所望の形状の型に注入され、冷却される。この製造方法の欠点には、溢出とオペレータへの飛散の危険性、長期の保管、大きな冷却スペース、注入中の汚染の危険性を含み、また一般的にはそのような技術は労力を有する。後にこれらのブリック又はケーキを使用するとき、全質量が大きいため、るつぼ(melt pot)が必要であり、ワックスを再溶融するのに時間がかかる。部分的に液体ワックスで満たされた既存の容器にブリックを入れすぎると、オペレータに飛散する危険性が増加する。投入及び輸送方法は全く高度化されていない。
【0005】
B)プリル(prill)
小球化は長い断熱管を走らせた非常に高い塔(及び建物)を必要とし、基本的には噴霧ノズルを利用する。噴霧されたワックスは一般に、ワックス滴を固体状態に冷却するのに必要な距離だけ、逆流する冷却ガス中を自由落下する。ワックスと物事の調整方法に依存して、この方法は、粉末、小ビード、ペレットのように、約2から3mmのサイズの微粒子を生成することができる。この方法は、ワックスが低粘度型であるとき、最適な順応性(flexibility)をもってうまくゆく傾向がある。しかし、粘度が増加すると、ワックスは固体流れすなわち糸状(string)に注入することが好ましいので、噴霧概念(spray concept)を実施させる難題がある。さらに、これらの塔は非常に高いので、相当な空間(高さ及び容量)と建設作業が必要である。さらに、ガス冷却は重合体を処理する最も効率的な方法ではない。したがって、冷却及びガス循環機能を行うのに、相当なエネルギーが必要であり、加えて特に大気温度が非常に高い地域では、このような大きな設備に大量の断熱構造がある。
【0006】
C)スラット(slat)及びチップ
この形態は、溶融ワックスを連続ストランド(strand)としてベルト、通常は鋼製ベルトの上にポンピング及び/又は押し出しして、ワックスが固化するまでワックスからベルトに熱エネルギが吸収される結果である。ベルトの端では、ワックスストランド又はストリップ(ストランドは平坦になる傾向があるので)がカッタに供給され、これによりストリップはスラット又はチップに剪断される。この欠点はまた非効率であることである。ストランドがベルトに落下すると、接触面は迅速に冷却/固化する。しかし、これは境界層を形成し、その上のワックスの残部を断熱する傾向がある。したがって、攪拌又は冷却面を除去/再生することなく、ワックスがベルトに滞留するにつれて、冷却工程が減速する。この結果、鋼製ベルトは、(鏡面のように)研磨仕上げしなければならず、相当な生産率を得るには非常に長く幅広になる。このような精密な研磨ベルトは非常に高価で、損傷を受けやすく、大掛かりな冷却支持装置が必要である。ベルトは大きな床面積をとり、速度増加(又は粘性増加)の場合には、より長い長さが必要であり、プラント配置で通路を変更し又は悪くする必要がある。粘性が高いワックス等級に関しては、既存のベルトラインを著しく低下させることを必要とする傾向があり、冷却時間が増加し、この結果生産出力が相当損失する。さらに、湿気の多い季節、又は湿度が高い場所では、非常に冷たい鋼製ベルトは結露し、ワックスが湿る(通常乾燥の可能性はない)。これを補償するために、高価なカバーをベルトの上又は回りに設置することができる。しかしこれもまた、環境制御しなければならない。そのようなカバーがなければ、生産物はほこり、昆虫、その他の汚染物質にさらされ、それらは依然として溶融しているワックスに埋没する。カバーがあっても無くても、温度上昇時に大いに酸化にさらされる。
【0007】
D)パステル(pastille)
この製法も、鋼製ベルトの原理を利用している。この欠点の多くは、「スラット及びチップ」の方法で前述したものと同じである。一つの著しい相違は、ペレット又はレンズ形状に似た最終ワックス製品の形状である。最終製品は非常に均質である傾向がある。逆に、この方法は、ワックスの「滴」がベルトに落下する原理を使用しているが、高粘度グレードを達成するときに制限される。この方法では、ワックス製品がベルトに落下する代わりにベルトに注がれる。したがって、この方法は、低粘度の範囲に制限される傾向にある。さらに、「パステル」サイズは、非常に制限され、ベルト製法が「マイクロペレット」サイズを造るには効率が悪く実際的でないことを意味する。
【0008】
E)ペレット及びパウダー
ある小球化(prilling)の適用例は、「近似パウダー」サイズを生成することができ、又は近似ペレットサイズ(2から3mmのような)を造ることができ、次にパウダーに粉砕することができる。あるワックスは、十分に高い粘度を有し、十分な溶融強度を有し、水中造粒法により適切に造粒するのに液体から固体状態への十分に広い温度範囲を有する。そのようなワックス等級は、ペレット形態(径が約3mm)で販売することができるし、微粒パウダー形態に粉砕することもできる。
【0009】
しかしながら、水中造粒機と遠心乾燥機の設備を使用してワックスを造粒する努力は雑多な結果を達成する。多くの場合、水中造粒方法は不成功な結果を生じた。多くのワックスは、水中造粒技術で造粒される多くの樹脂、重合体、プラスチック、エラストマー型の材料、及びそれらの化合物に比べて、非常に低い液体から固体への温度点を有する。ワックスの水中造粒の基本的な問題は、これらのワックスの多くは極めて低い粘度(前述した他の重合体で通常観察されるものよりもかなり低い)から出発し、非常に狭い温度範囲、典型的には約5℃から約20℃の範囲で固体になる。対照的に、水中造粒が適用可能である他の多くの重合体の温度帯域又は範囲は、液体状態から固体状態まで非常に広い。この適用のために、液体/固体状態変化に対して狭い温度範囲を有する材料は、「鋭敏(sharp)融点」を有するものと言及する。
【0010】
この鋭敏融点と、非常に低い溶融から固体への遷移温度との組合せを呈する材料は、大部分のワックスを含む。これらの特性は、水中造粒設備を使用してワックスを造粒することを試みるときに、重大な問題を引き起こす。主な問題は、ワックスがダイプレート(比較的同心円の押出オリフィスを有する金属板)を通過するときに、ワックスが押出オリフィス内で閉塞(freeze off)する傾向を有することである。これは、オリフィス出口点で造粒機カッタの回転刃によりストランドがペレットに切断されるときに、水中造粒が、ダイプレートを横切る水流を利用して、ダイオリフィスから出る押出ストランドに対する冷却媒体として、また搬送手段として作用させることにより生じる。
【0011】
この閉塞又はフリーズは、ダイ面を流れる水が押出しワックスの液化又は溶融温度よりも通常かなり低い温度であるために生じる。したがって、ワックスストランドがダイ押出しオリフィスを通過する際に、ストランドは、出口に近づくにつれて、その残留内部熱エネルギーの大部分が周囲のダイ押出しオリフィス壁に失われる。また、その鋭敏融点のために、ワックスはオリフィスを出る前に、非常に迅速に固体状態に遷移する。この結果、ワックスをダイオリフィスに押し込み通過させる背圧が増加し、残りの開口した流動オリフィスを通過する速度も増加する。他のオリフィスは、ある種類の平衡速度と背圧が達成されるまで、フリーズし閉塞し続け、残りの閉塞していない穴の開口を維持する。この状況は造粒工程では予測不可能であり、サイズが不均一なペレットを生じる。したがって、プロセスは継続が非常に不安定である。
【0012】
さらに、背圧を増加することにより上流のポンプ装置内でスリップ(slipping)が生じる。これは溶融/液体状態のワックスの非常に低い粘度のために容易に生じる。ポンプからダイへの速度の損失により、平衡状態に達する問題をさらに複雑にし、工程に不安定性をさらに付加する。さらに、ワックスの圧力と流れを生成するように作動しているポンプ装置は、スリップを受けている一方で、ワックスにエネルギーを付加し、これにより既に低い粘性をさらに低くし、造粒結果を予想可能な安定した運転システムを確立することを困難にしている。
【0013】
造粒ワックスに関連したさらに他の問題は、水中造粒機がうまく作動する多くの重合体/プラスチックと異なり、ワックスの共通の特性が非常に低い「溶解強度(melt strength)」を有することである。このために、「溶解強度」という用語は、ダイオリフィスの出口で切断刃が高速で衝突して重合体又はワックスのストランドを剪断するときに互いに留まろうとする材料の能力を規定するものと意図されている。換言すれば、ストランドが処理水の作用で冷却される際に、それ自身結合する強度を得て、ペレットに成形される。
【0014】
多くのワックスの場合、溶融強度はほとんど存在しない。液体又は半液体ワックスストランドがダイオリフィスを出る際に、ストランドをペレットに剪断しようとする切断刃の衝撃により、実際にペレットが衝撃破裂又は破壊し、多くの破片が生じる。この効果により、破断されたココナツのようなワックス固体外形、又は微粉、及び/又はこれらの組合せを生じる。
【0015】
破断ココナツ又は微粉タイプの粒子は受け入れられるとしても、どのようにしてそのようなワックス粒子を水から分離して乾燥するかの問題が残っている。典型的には水中造粒機を支持している標準の遠心乾燥機は、有効に使用することができない。例えば、3mm径の円柱形、レンズ形、又は球形のような、適当な/通常のペレット外形が水中造粒機で達成できるワックスのグレードでは、これらのワックスペレットは、より冷たい処理水温度で遠心乾燥機に入るときに砕けやすく、ペレットを砕き、微粉や埃の廃棄物を生じる。逆に、水温を暖めて破損を減少すると、温度が高いことにより、ペレットが軟化し、乾燥機を通過する際にワックスペレット表面から粒子が掻き落とされやすくなり、依然として微粉や埃が生成される。
【0016】
遠心型乾燥機を使用する他の問題は、乾燥機内側でのペレット変形効果である。これは、材料の変形温度が遠心乾燥機に入って通過する時点での材料の実際の温度以下であるときの問題である。観察される共通の問題は、乾燥機ロータースクリーンの上又は中に埋め込まれる材料の問題であり、この結果スクリーンが長時間材料で閉塞される。この埋め込み及び/又は閉塞により、材料をその後の包装、保管又は処理のために十分に乾燥させる乾燥機の能力を減少し、又は結局は排除する。
【発明の開示】
【0017】
実験作業中、ワックスの他の特性又は特徴を観察した。明らかに液体から明らかに固体に遷移するすると、固体ワックスは依然として非常に柔軟(malleable)である。それは液体のように流れないし、容易には互いに粘着しないが、他の形状に容易に「冷間加工(cold-work)」することができ、通常はその形状を保持している。ここで使用されている用語の「冷間加工」は、溶融温度以下でプラスチック又は重合体材料について行われる機械的変形処理の如何なる形態も意味する。固体温度が上昇すると柔軟性又は冷間加工性が増加し、逆に固体温度が低下すると柔軟性が減少することは明らかであった。また、ワックスは、従来の液体又は溶融材料としてというよりも、むしろ固体ワックス材料として、従来の水中造粒機ダイプレートを通して極めて容易に押し出すことができることも分かった。実際に、ダイオリフィスを通して押し出された固体ワックス材料は、良好なストランドを形成し、容易に戻って互いに融合しないし、少なくとも自重では融合しなかった。
【0018】
前述のことを考慮して、ダイプレートの上流の設備は、ワックスを生成し又は溶融し及び/又は混合するのに使用される反応器又は混合容器からの熱い液体ワックスを取り上げ、該ワックスをできるだけ効率的に固体状態に冷却するように、修正されている。ワックスを固体ではあるが非常に柔軟(malleable)な状態にして、加圧し、同じ固体状態でダイプレートを通過させることができる。本発明によると、固体状態ワックスの柔軟状態により、圧縮状態で破断することなく柔軟材料を高塑性変形することができる。ダイプレートの造粒機側では、ワックスが既に固体状態であるので、水の急冷効果はもはや必要とされない。したがって、水中造粒機は「ドライフェース」造粒機に転換することができる。回転カッターハブのカッタ刃は、今や固体のストランドをそれがダイプレート押出穴から出る際に剪断するが、水での同時冷却/急冷の必要がない。さらに、固体状態では、ワックスは、カッタ刃が衝突した際に破砕しない十分な溶融強度を有する。本発明に有用な典型的な水中造粒機設備は、本願の譲受人により所有されている米国特許第5059103号と第7033152号に記載され、その開示内容は参照することでここに十分説明されているように明白に組み入れる。
【0019】
水処理はもはや使用されないので、ペレットは回転カッタにより切断された後、切断チャンバの底開口から重力で簡単に下方に落下する。切断チャンバから落下するとき、ワックスペレットはベルト又は気圧型のようなコンベアに落下し、このペレットを造粒設備からペレット選別機、冷却器及び/又は包装装置に搬送することが好ましい。
【0020】
重ねて言うが、急冷用の水が要求されないので、水循環/濾過及び水温度制御システムはもはや必要とされない。また、脱水及び乾燥設備も必要とされないので、多くの利点が得られる。例えば、以下の利点を有する。
・造粒システムの資本設備コストが少ない。
・造粒システムによるエネルギ消費が少ない。
・造粒システムに要求される床面積が少ない。
・水がもはや必要とされないので、処理水の消費量、排水からの環境の問題をもはや考慮する必要がない。
・重ねて言うが、水が必要とされないので、脱水の問題、所望のペレット面水分レベルを達成することの問題は懸念する必要がない。
・造粒システムのプラント設置は複雑でない。
【0021】
造粒機とダイプレート設備自身に関しては、以下の利点を有する。
・ダイホールの数及び/又はサイズを増加し、「ホール当たりのレート(rate per hole)」を減少し、背圧をより良く制御し、又はさらに減少することができる。水中処理では、ダイの閉塞(freeze-off)の危険性を最小にするために、ホール当たりのレート又は速度を高く維持することが通常重要である。これは本発明による処理でもはや関係がない。
・小さな造粒モータを使用することができ、及び/又は、造粒モータによるエネルギー消費が少ない。水中造粒モータのamp負荷の大部分が水中で切断刃を回転させるのに要求される。この結果、空中で切断刃を回転させる動作は最小量のエネルギを要する。
・2−3mmの小サイズのワックスペレットを容易に生成することができる。径が約1mmのようなマイクロペレットでも信頼性をもって予測可能に生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態を詳細に説明するが、他の実施形態も可能であることを理解されるべきである。したがって、本発明はその範囲が以下に説明され又は図に記載された構成及び配置に限定されることを意図するものではない。本発明は他の実施形態も可能であり、種々の方法で実施し実行することができる。また、好ましい実施形態を説明するのに、明確にするうえで特定の用語を使用している。全ての特定の用語は同様の目的を達成するのに同様の方法で作用する全ての技術的均等物を含むものと理解されるべきである。可能であれば、図の同様の要素は同一の参照符号により識別する。
【0023】
図1を参照すると、本発明のワックス造粒工程を実行する設要素が概略的に示されている。本発明により使用される設備の各要素を以下説明するが、そこでは同一の符号は図1の同一の要素に言及している。
【0024】
溶融ワックスを形成する反応器、混合容器又はある種の溶融/混合型機械のような上流設備が符号1で示されている。反応器1の排出端2では、ワックスは、最高の溶融温度と最低の粘度を有し、全くの液体状態である。低粘度ポンプ3は、ワックスを必要な濾過要素4、第1段冷却器5を通過させ、第2段冷却器8の始端に進入させ、あるいは切換弁(diverter valve)7により他のワックス取扱い工程にそらし、又は容器若しくは上流設備に戻すのに十分な圧力を生成する。
【0025】
第1冷却段階は、基本的には熱交換器であり、プレートアンドフレーム型、コイル型、スクレープウォール(scrape wall)型、静的ミキサー(static mixer)を備え又は備えていないUチューブ型、及び静的ミキサーを備え又は備えていないシェルアンドチューブ型を含む適格な多くのタイプがある。静的ミキサーを備え又は備えていないシェルアンドチューブ型は、効率的な冷却効果を備えているので好ましい。熱交換器は適切に設計された専用の熱油又は熱水系を備えることができる。ワックスは最高温度又はその近傍、すなわち最も液体の状態で熱交換器に入り、適切に設計されていれば、熱交換器は、ワックスが液体から固体に状態変化する公知の温度の直前まで、大部分の内部熱エネルギーを除去することを考慮されたい。好ましくは、第1段冷却器の熱交換器はワックスの温度をワックスの液体から固体への遷移温度以上で約5℃以下まで減少すべきであり、これによりワックスは、次の下流側の設備に入りそれを通過する良好な非閉塞流れ(unobstructed flow)になるのに十分な液体に留まる。第1段冷却器の熱交換器は最も効率の良い冷却器であり、これにより第2段階の冷却器はより少ない冷却動作を行うように、意図されている。
【0026】
オプションの流量計6は、第1段冷却器の後にあることが好ましく、これにより上流側のポンプ3で流量調整を行い、下流側の造粒機10又は第2段冷却器8内での状態を変更し又は最適化することができる。切換え弁7は1又はそれ以上の出口を有することができる。その第1の出口は第2段冷却器8の入口チャンバに至る。1又はそれ以上の他の出口は、ドレン容器に行き、及び/又は他の工程及び/又は上流側の処理工程起点に戻る再循環ループラインへの排出器接続として機能することができる。切換弁7は下流側の工程設備と同期し、これにより、始動および運転の用意ができている時には液体ワックスをそこに送給し、停止の用意ができている時には流れを停止し、及び/又は下流側の設備/工程に対して突然に停止しなければならない場合には緊急切換器として機能する。
【0027】
第2段冷却器8は、5つの部分で最もよく定義される。第1の入口チャンバ8aは、液体ワックス温度を精密に制御してこの接続部で液体ワックスが固化するのを防止し、さらに後で除去しなければならないような熱エネルギーを加えないようにするために、熱ジャケットが設けられている。入口チャンバは、オペレータにより視覚的に検査することができ、さらに品位の低下や汚染の問題を生じる望まれない埃、不純物、及び大気を進入させない。入口チャンバは、オペレータに潜在的な問題を報知し、及び/又は上流側切換弁7を自動的に駆動し、及び/又は点検又は他の調整が行われるまでポンプ3を遮断する警報機能を有するレベルコントロールを含む。
【0028】
次は、冷却部8bである。ワックスがこの部分に入り通過すると、液体から固体への遷移温度以下の冷却温度にさらされ、固相温度に入る。設備の冷却温度は多くの種々の等級のワックスが通過できるように調整可能にすべきである。冷却部内の要素の大きさと配置は、ワックスが冷却表面に最適に露出され、ワックスの冷却層が移動し、温暖層に進入し、比較的均一に混合して、冷却表面に戻り、熱エネルギーを減少させるように、適用する各ワックスに応じて変更してもよい。この過程は冷却設備の長手方向に下りながら何回も繰り返され、その間に「古い」冷却されたワックスを追い出し、熱い/温かい「新たな」ワックスの流入の場所を作る。これらの機能は、ワックスバックアップを加熱しないように、最小の仕事エネルギーを材料に投入している間に達成される。
【0029】
機械の焦点(machine focus)が冷却から変化し、ワックスが固体状態になり、まだ大いに「柔軟(malleable)」であるとき、設備の部分8cは、最適設計をもって、最小限として造粒機ダイを含む下流側の設備に固体ワックスを押し/加圧し、又は汲み上げてそこを通過させることに集中しなければならない。同時に、如何なるエネルギー入力もワックスを再溶融することができる熱に変換させないことに注意しなければならない。さらに、自己洗浄の特徴は、この工程の部分においても好ましい。
【0030】
集中的な混合及び再混合を行うこの第2段冷却中に、種々の温度でワックスの種々の層が、結果として同種の固体でまだ柔軟な製品に散在するのを維持するために、8dにおいてある所望の添加剤を加え又は「混合」することが望ましい。添加剤は、大いに変化させることができ、種々の鉱物、酸化防止剤、着色料等、他の等級のワックス、マスターバッチ(master batch)、又は粉末又は予熱されていてもよいし、されていなくてもよい液体のような種々の形態の濃縮物を含む。これらの添加剤は、液体計量ポンプ、スクリュフィーダなどにより工程に導入されてもよいし、圧力で又は圧力なしに冷却器の側部及び/又は上部に、部分8b及び/又は8cに沿って導入されてもよい。最後に、第2段冷却器は適切な大きさの信頼性のある冷却系8eにより支えられなければならない。
【0031】
第2段冷却器8に関して、加圧されたワックスを昇温し冷却する能力を有するべきである。機械を任意の時間停止する必要があり、ワックスが熱エネルギーの大部分又は全て、又はワックスを設備に通過させるのに必要な柔軟性の全てを失う場合、ワックスは再加熱して液体状態又は少なくとも柔軟な状態にし、工程を再び作動させなければならない。好ましくは、この機能は各設備要素又は工程の段階に組み入れられ、少なくとも初期又は必要な場所で設備要素を加熱する能力を有するようにする。
【0032】
第2段冷却器8に加えて、全工程の製品目標に合致するのに十分な速度で、処理される目標ワックスの冷却を行うのに十分なように、全長及び径が設計されるべきである。第2段冷却器8の現在適切と考えられている設備は、単スクリュ形の押出機である。2又はそれ以上のねじを備えた押出機が好ましく、同時に回転し噛み合うツイン又は2スクリュ押出機である。
【0033】
重合体切換弁9は、水中造粒機の前方で使用される共通の要素である。最小のヘッド圧で開始するように押出機を支援すること、及び一旦動作するとワックスが造粒機に進む前にオペレータがワックスの固体と温度状態を検査することができることは、本発明では必要ではないが有用である。検査により上流側の工程が安定し、予測可能であると思われ、またワックスが最適な温度と柔軟性を有すると思われると、重合体切換弁(PDV)は、ワックスがダイプレートと造粒機機構に流入するように切り換えられる。造粒機、ダイ、又はダイの後の工程設備に何らかの問題があると、PDVは通常、ワックス流れを切り換えるように作動する第1の要素である。オペレータは、工程の上流部分を遮断することなく、迅速に必要な調整を行うことができる。あるいは、オペレータは、必要な調整をした後に、修復サービスなどが行われるまで、上流側の工程部分の大部分又は全てを遮断することを選択してもよい。
【0034】
造粒機とダイ10は、前に説明した。ワックスは固定状態で押し出され、水を使用しないドライフェース造粒機が使用される。しかしながら、当業者は、全てのワックスが水中造粒で問題があるのではないことを認識するであろう。さらに、添加剤のタイプや量は、ワックス混合物(wax compound)が高粘度に達するような度合い/レベルを有することができる。そのようなワックス混合物は半固体又は半液体あるいは液体状態でより良く造粒され、その状態の間は水中型造粒機が好ましい。したがって、造粒機10は、ドライフェース造粒機から水中造粒機、あるいはその逆に容易に変換することができるものであることが本発明により企図されている。
【0035】
ワックスを造粒した後、ペレットは典型的にはベルトコンベア11に落下し、搬送される。さらなる処理又は包装の前に、残留内部熱を除去してペレットを大気温度近くにするのを支援するために、ベルトの回りに冷却ファンがある。冷却ファンのオプションとして、冷蔵されたベルトを使用することができる。ベルトコンベア(多くの他の機械タイプを使用することができる)に対するさらなる代案は、冷蔵/冷却空気又はガスを使用する空気コンベアであり、大気温度も使用することができる。代案として、環境に応じて水搬送手段も有益であることが分かっている。ワックス又はワックス混合物がより低い最終温度にする必要がある場合、及び/又はそれを迅速に行う場合、水搬送は確かに迅速冷却手段である。しかしながら、水が使用される場合、前述したように、その直後に脱水及び乾燥処理機能を必要とするであろう。
【0036】
コンベア11の後に、ワックスペレットは分類段階12を受けることができ、そこではあるサイズを受容、不受容というように分離することができる。「不受容」は、径が非常に小さいペレット又は微粉である「アンダー」と、径が非常に大きいペレット又は塊(cluster)若しくは凝集である「オーバー」をいい、全てワックスペレットのサイズ認定に関する品質を保証するために、保管、包装、後続段階又は過程に移動する前に除去される。分類に加えて、オプションとして、適切な最終ペレット温度が達成されることを補償するために、この段階で空気又は他のガスによる冷却があってもよい。
【0037】
図2を参照すると、本発明によるワックス処理装置に供給される設備の絵画図を示す。図2に示す設備要素の多くは、図1に関して前述したものと類似しているので、さらなる説明は繰り返さない。典型的には、ワックスリアクター、混合容器、又は熱い溶融ワックスを形成するためのいくつかの他の種類の溶融/混合機械がワックス製造者又は処理者により提供されるので、図2には示されていない。むしろ、図2に示された設備は、リアクタ、混合容器等(不図示)を要求ポンプ1に接続するアダプタ20で開始する。
【0038】
溶融ポンプ1は、アダプタ2を介して溶融物冷却器3に接続されている。溶融物冷却器3は図1の第1段冷却器3に相当し、好ましくは最高の冷却効率を備えた静的ミキサー型熱交換器である。このような熱交換器は典型的には熱油又は熱水系で支えられ、この熱油又は熱水系は絵画的に示されているが図2では別個に符号が附されていない。
【0039】
溶融物冷却器3の後には、溶融物冷却器3を流量計5に接続するアダプタ4がある。その後に、切換弁6と、該切換弁を押出機10のホッパ8に接続するアダプタ7が続く。また切換弁6は切換弁シュート9を有し、ワックスが押出機ホッパからドレンに切り換えられ、又は工程及び設備の初期段階に戻されるようになっている。
【0040】
押出機10は、冷蔵装置11を有し、これにより、ワックスが押出機の出口で柔軟で均質な固体になるように、所望の造粒温度までワックスを冷却して完全に混合する。アダプタ13は押出機の出口を重合体切換弁14に接続し、該重合体切換弁14は造粒機16に接続している。回転切断機(別個に符号は附されていない)は、ダイプレート(別個に符号は附されていない)のオリフィスを出てくる押出し固形ワックスストランドを切断チャンバ16aで切断する。切断ワックスペレットは、切断チャンバ16aからコンベア17に落下し、分類機18に至る。オプションとして、送風機と防塵機12が切断チャンバ16aに取り付けられ、チャンバから出てコンベアに落ちるペレットを冷却し支援するようになっている。図2に示された全体設備及び工程は遠隔制御ステーション15を備えた制御システムにより作動される。
【0041】
図2にアスタリスクで印した全ての要素は、油加熱(1アスタリスク(*))又は電気加熱(2アスタリスク(**))のいずれかの加熱能力を有している。この加熱能力は、図1の設備及び工程と関連して説明された理由で設けられている。
【0042】
図3を参照すると、本発明の装置及び方法のテストを行うのに使用される設備が絵画的に示されている。テストは次の特性を有するポリエチレンワックスを使用して行われた。
軟化点− 110−120℃
密度 − 0.70−0.80グラム/cm3@液体供給温度
− 0.92−0.95グラム/cm3@45℃(固体)
粘度 − 5−200センチポアゼ@149℃
【0043】
ポリエチレンワックスをバレルヒータ22で前述した密度になるまで120℃以上に加熱した。所望の液体状態で、液体ワックスを液体ポンプ26によりヒータタップ24を介して、押出機28の入口端に供給した。押出機28はツインスクリュ形であった。押出機にある間、ポリエチレンワックスの温度は押出機入口の120℃以上から押出機出口の50℃以上まで低下した。冷蔵装置30により支えられた押出機のバレルの冷却穴により冷却を行った。押出機から出る50℃で、ポリエチレンワックスは固形の柔軟な状態であった。押出機を出ると、固形ポリエチレンワックスはペレット切換弁(PDV)32を通過し、ドライフェース造粒機34に入り、ここでダイプレートオリフィスを出る固形ワックスストランドは回転カッタにより切断された。切断されたペレットは、送風機36により形成される空気流れにより、造粒機34の切断チャンバの外に搬送し、サイクロン38に搬送し、コンテナに搬送した。
【0044】
ここに記載したドライフェース造粒機の切断チャンバを洗浄することができ、及び/又はペレットを不活性ガスを使用して搬送することができることは、本発明の一部として企図されている。本発明により処理されるいくつかのワックス又はワックス状材料は、周囲の大気に露出することで、逆方向に反応し、及び/又は酸化(退化)することができる。このような周囲の大気との反応を最小にし、及び/又は造粒される材料の所望の特性を維持するために、切断チャンバを洗浄し、形成されたペレットを搬送するのに空気の代わりに不活性ガスを使用することが企図されている。また不活性ガスは冷却された材料のさらなる冷却を支援するのに使用することができる。また造粒工程の直後の設備は、ペレットが保管のために適切に包装され、及び/又はその後の工程にとられるまで、不活性ガスの存在と使用を取扱い維持するように適切に設計すべきである。
【0045】
前記設備及び工程を使用して行ったテストで得たポリエチレンワックスペレットは、図4A〜4Hに示されている。図に示すように、本発明の装置と工程は、約3mmの径を有する均一なポリエチレンワックスペレットを生成することに成功した。
【0046】
本発明により処理されるワックスは、個別に又は系統的に述べると、酸性ワックス、蜜蝋、キャンデリラ蝋、カルナウバ蝋、セレシン蝋、シナ蝋、共重合体ワックス、エステルワックス、酸化形態を含むフィッシャー-トロプスワックス、高密度低分子ポリエチレンすなわちHDLMWPE、ヒドロキシステアリンアミドワックス、日本蝋、ラードセイン(lardeceine)、褐炭蝋、直線鎖及び分岐鎖ワックス、マレイン酸ワックス、モンタン蝋、微少結晶蝋、無極性及び有極ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリオレフィン蝋、酸化蝋、地蝋(ozokerite)、パラフィン蝋又は石油蝋、ポリエチレン蝋、ポリオレフィン蝋、米糠蝋、鹸化及び部分鹸化蝋、置換アミドワックス、サトウキビ蝋、スルホン酸ワックス、表面修飾(surface modified)ワックス、ベーラムノキ(bayberry)、カノーラ、ココナッツ、トウモロコシ、綿実、ハマナ(crambe)、亜麻仁、ヤシ、ヤシの実、ピーナッツ、ぶどうの実、大豆から得た植物蝋(vegetable wax)を含む。
【0047】
本発明により造粒することができる他の材料は、脂肪酸及びエステル、粘着性付与剤及び脱粘着性剤、ロジン及び有機樹脂、粘性及び流動性修正剤、固形表面活性剤、ポリエチレン酸化物及びポリプロピレン酸化物を含む水溶性ポリマー、獣脂(tallow)、ラノリン、及び動物脂を含むが、これらに限定されない。
【0048】
本発明が実施可能なさらに他の材料は、高溶融流動率材料(high melt flow index material)及び低分子量材料、ワックス状有機重合体及び低重合体、環状重合体及び低重合体、有機化合物を含むが、これらに限定されない。
【0049】
本発明の装置及び工程は、包装し、又はそのまま使用し又は微粉末に挽いて使用するのに適した高品質のペレット及びマイクロペレットを生成することが信じられている。本発明は、迅速、安全、有効に、最小の空間で、熱い溶融状態から輸送及び/又は包装に十分なように冷却してワックスを得ることができる。また、広範囲のワックス等級、重量、溶融強度、温度特性等を生成し、広範囲のペレットサイズを生成し、また広範囲の生産率を得ることができる最適の順応性がある。さらに、本発明は、多様な添加物を造粒されるワックスに融合することができ、製品間での切り換え時に比較的容易に設備を洗浄することができ、十分に順応性がある。
【0050】
本発明はここに記載した特定の工程に限定されるものではないと意図されている。前述したものは本発明の原理のみを示すものであると考えられている。また、当業者により多くの修正や変更がなされる。本発明を前述した実際の構成及び作用に限定することは望まれていない。したがって、全ての適切な変形例や均等物は本発明の範囲に入る。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明のワックス造粒工程を実行する設備の一実施形態の概略図。
【図2】本発明のワックス造粒工程を実行するのに使用される設備の絵画図。
【図3】本発明の装置と方法のテストを実行するのに使用される蔵置の絵画図。
【図4A】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成される製品を示す写真。
【図4B】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4C】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4D】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4E】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4F】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4G】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4H】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【符号の説明】
【0052】
1 反応器
2 排出端
3 低粘度ポンプ
4 濾過要素
5 第1段冷却器
6 流量計
7 切換弁
8 第2段冷却器
9 重合体切換弁
10 造粒機
11 ベルトコンベア
12 分類段階
【技術分野】
【0001】
本発明は、同時係属の2006年3月9日に出願された米国暫定出願番号第60/780348号の優先権を与えられ、かつそれを主張する。
【0002】
本発明は、一般的にはワックス又はワックス状の材料を造粒する装置及び方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、ワックス又はワックス状の材料をダイプレートのオリフィスを通して押し出し、水中造粒機に類似するが水を用いない「ホットフェース」又は「ドライフェース」造粒の性質を有する回転カッタを用いて、押し出されたストランドを切断することにより、ワックス又はワックス状を固体状態とする、ワックス又はワックス状の材料を造粒する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ワックスの製造には、ワックスを包装し、輸送し、及び使用し、及び/又は次の工程に供給する状態又は形状にする多くの共通の方法がある。これらの大部分は他の場所で行われる。共通の形態は以下の通りである。
【0004】
A)ブリック(brick)及びケーキ
この形態は、おそらく最古の製法であり、最も基本的である。本質的には、溶融ワックスが円形、矩形等の所望の形状の型に注入され、冷却される。この製造方法の欠点には、溢出とオペレータへの飛散の危険性、長期の保管、大きな冷却スペース、注入中の汚染の危険性を含み、また一般的にはそのような技術は労力を有する。後にこれらのブリック又はケーキを使用するとき、全質量が大きいため、るつぼ(melt pot)が必要であり、ワックスを再溶融するのに時間がかかる。部分的に液体ワックスで満たされた既存の容器にブリックを入れすぎると、オペレータに飛散する危険性が増加する。投入及び輸送方法は全く高度化されていない。
【0005】
B)プリル(prill)
小球化は長い断熱管を走らせた非常に高い塔(及び建物)を必要とし、基本的には噴霧ノズルを利用する。噴霧されたワックスは一般に、ワックス滴を固体状態に冷却するのに必要な距離だけ、逆流する冷却ガス中を自由落下する。ワックスと物事の調整方法に依存して、この方法は、粉末、小ビード、ペレットのように、約2から3mmのサイズの微粒子を生成することができる。この方法は、ワックスが低粘度型であるとき、最適な順応性(flexibility)をもってうまくゆく傾向がある。しかし、粘度が増加すると、ワックスは固体流れすなわち糸状(string)に注入することが好ましいので、噴霧概念(spray concept)を実施させる難題がある。さらに、これらの塔は非常に高いので、相当な空間(高さ及び容量)と建設作業が必要である。さらに、ガス冷却は重合体を処理する最も効率的な方法ではない。したがって、冷却及びガス循環機能を行うのに、相当なエネルギーが必要であり、加えて特に大気温度が非常に高い地域では、このような大きな設備に大量の断熱構造がある。
【0006】
C)スラット(slat)及びチップ
この形態は、溶融ワックスを連続ストランド(strand)としてベルト、通常は鋼製ベルトの上にポンピング及び/又は押し出しして、ワックスが固化するまでワックスからベルトに熱エネルギが吸収される結果である。ベルトの端では、ワックスストランド又はストリップ(ストランドは平坦になる傾向があるので)がカッタに供給され、これによりストリップはスラット又はチップに剪断される。この欠点はまた非効率であることである。ストランドがベルトに落下すると、接触面は迅速に冷却/固化する。しかし、これは境界層を形成し、その上のワックスの残部を断熱する傾向がある。したがって、攪拌又は冷却面を除去/再生することなく、ワックスがベルトに滞留するにつれて、冷却工程が減速する。この結果、鋼製ベルトは、(鏡面のように)研磨仕上げしなければならず、相当な生産率を得るには非常に長く幅広になる。このような精密な研磨ベルトは非常に高価で、損傷を受けやすく、大掛かりな冷却支持装置が必要である。ベルトは大きな床面積をとり、速度増加(又は粘性増加)の場合には、より長い長さが必要であり、プラント配置で通路を変更し又は悪くする必要がある。粘性が高いワックス等級に関しては、既存のベルトラインを著しく低下させることを必要とする傾向があり、冷却時間が増加し、この結果生産出力が相当損失する。さらに、湿気の多い季節、又は湿度が高い場所では、非常に冷たい鋼製ベルトは結露し、ワックスが湿る(通常乾燥の可能性はない)。これを補償するために、高価なカバーをベルトの上又は回りに設置することができる。しかしこれもまた、環境制御しなければならない。そのようなカバーがなければ、生産物はほこり、昆虫、その他の汚染物質にさらされ、それらは依然として溶融しているワックスに埋没する。カバーがあっても無くても、温度上昇時に大いに酸化にさらされる。
【0007】
D)パステル(pastille)
この製法も、鋼製ベルトの原理を利用している。この欠点の多くは、「スラット及びチップ」の方法で前述したものと同じである。一つの著しい相違は、ペレット又はレンズ形状に似た最終ワックス製品の形状である。最終製品は非常に均質である傾向がある。逆に、この方法は、ワックスの「滴」がベルトに落下する原理を使用しているが、高粘度グレードを達成するときに制限される。この方法では、ワックス製品がベルトに落下する代わりにベルトに注がれる。したがって、この方法は、低粘度の範囲に制限される傾向にある。さらに、「パステル」サイズは、非常に制限され、ベルト製法が「マイクロペレット」サイズを造るには効率が悪く実際的でないことを意味する。
【0008】
E)ペレット及びパウダー
ある小球化(prilling)の適用例は、「近似パウダー」サイズを生成することができ、又は近似ペレットサイズ(2から3mmのような)を造ることができ、次にパウダーに粉砕することができる。あるワックスは、十分に高い粘度を有し、十分な溶融強度を有し、水中造粒法により適切に造粒するのに液体から固体状態への十分に広い温度範囲を有する。そのようなワックス等級は、ペレット形態(径が約3mm)で販売することができるし、微粒パウダー形態に粉砕することもできる。
【0009】
しかしながら、水中造粒機と遠心乾燥機の設備を使用してワックスを造粒する努力は雑多な結果を達成する。多くの場合、水中造粒方法は不成功な結果を生じた。多くのワックスは、水中造粒技術で造粒される多くの樹脂、重合体、プラスチック、エラストマー型の材料、及びそれらの化合物に比べて、非常に低い液体から固体への温度点を有する。ワックスの水中造粒の基本的な問題は、これらのワックスの多くは極めて低い粘度(前述した他の重合体で通常観察されるものよりもかなり低い)から出発し、非常に狭い温度範囲、典型的には約5℃から約20℃の範囲で固体になる。対照的に、水中造粒が適用可能である他の多くの重合体の温度帯域又は範囲は、液体状態から固体状態まで非常に広い。この適用のために、液体/固体状態変化に対して狭い温度範囲を有する材料は、「鋭敏(sharp)融点」を有するものと言及する。
【0010】
この鋭敏融点と、非常に低い溶融から固体への遷移温度との組合せを呈する材料は、大部分のワックスを含む。これらの特性は、水中造粒設備を使用してワックスを造粒することを試みるときに、重大な問題を引き起こす。主な問題は、ワックスがダイプレート(比較的同心円の押出オリフィスを有する金属板)を通過するときに、ワックスが押出オリフィス内で閉塞(freeze off)する傾向を有することである。これは、オリフィス出口点で造粒機カッタの回転刃によりストランドがペレットに切断されるときに、水中造粒が、ダイプレートを横切る水流を利用して、ダイオリフィスから出る押出ストランドに対する冷却媒体として、また搬送手段として作用させることにより生じる。
【0011】
この閉塞又はフリーズは、ダイ面を流れる水が押出しワックスの液化又は溶融温度よりも通常かなり低い温度であるために生じる。したがって、ワックスストランドがダイ押出しオリフィスを通過する際に、ストランドは、出口に近づくにつれて、その残留内部熱エネルギーの大部分が周囲のダイ押出しオリフィス壁に失われる。また、その鋭敏融点のために、ワックスはオリフィスを出る前に、非常に迅速に固体状態に遷移する。この結果、ワックスをダイオリフィスに押し込み通過させる背圧が増加し、残りの開口した流動オリフィスを通過する速度も増加する。他のオリフィスは、ある種類の平衡速度と背圧が達成されるまで、フリーズし閉塞し続け、残りの閉塞していない穴の開口を維持する。この状況は造粒工程では予測不可能であり、サイズが不均一なペレットを生じる。したがって、プロセスは継続が非常に不安定である。
【0012】
さらに、背圧を増加することにより上流のポンプ装置内でスリップ(slipping)が生じる。これは溶融/液体状態のワックスの非常に低い粘度のために容易に生じる。ポンプからダイへの速度の損失により、平衡状態に達する問題をさらに複雑にし、工程に不安定性をさらに付加する。さらに、ワックスの圧力と流れを生成するように作動しているポンプ装置は、スリップを受けている一方で、ワックスにエネルギーを付加し、これにより既に低い粘性をさらに低くし、造粒結果を予想可能な安定した運転システムを確立することを困難にしている。
【0013】
造粒ワックスに関連したさらに他の問題は、水中造粒機がうまく作動する多くの重合体/プラスチックと異なり、ワックスの共通の特性が非常に低い「溶解強度(melt strength)」を有することである。このために、「溶解強度」という用語は、ダイオリフィスの出口で切断刃が高速で衝突して重合体又はワックスのストランドを剪断するときに互いに留まろうとする材料の能力を規定するものと意図されている。換言すれば、ストランドが処理水の作用で冷却される際に、それ自身結合する強度を得て、ペレットに成形される。
【0014】
多くのワックスの場合、溶融強度はほとんど存在しない。液体又は半液体ワックスストランドがダイオリフィスを出る際に、ストランドをペレットに剪断しようとする切断刃の衝撃により、実際にペレットが衝撃破裂又は破壊し、多くの破片が生じる。この効果により、破断されたココナツのようなワックス固体外形、又は微粉、及び/又はこれらの組合せを生じる。
【0015】
破断ココナツ又は微粉タイプの粒子は受け入れられるとしても、どのようにしてそのようなワックス粒子を水から分離して乾燥するかの問題が残っている。典型的には水中造粒機を支持している標準の遠心乾燥機は、有効に使用することができない。例えば、3mm径の円柱形、レンズ形、又は球形のような、適当な/通常のペレット外形が水中造粒機で達成できるワックスのグレードでは、これらのワックスペレットは、より冷たい処理水温度で遠心乾燥機に入るときに砕けやすく、ペレットを砕き、微粉や埃の廃棄物を生じる。逆に、水温を暖めて破損を減少すると、温度が高いことにより、ペレットが軟化し、乾燥機を通過する際にワックスペレット表面から粒子が掻き落とされやすくなり、依然として微粉や埃が生成される。
【0016】
遠心型乾燥機を使用する他の問題は、乾燥機内側でのペレット変形効果である。これは、材料の変形温度が遠心乾燥機に入って通過する時点での材料の実際の温度以下であるときの問題である。観察される共通の問題は、乾燥機ロータースクリーンの上又は中に埋め込まれる材料の問題であり、この結果スクリーンが長時間材料で閉塞される。この埋め込み及び/又は閉塞により、材料をその後の包装、保管又は処理のために十分に乾燥させる乾燥機の能力を減少し、又は結局は排除する。
【発明の開示】
【0017】
実験作業中、ワックスの他の特性又は特徴を観察した。明らかに液体から明らかに固体に遷移するすると、固体ワックスは依然として非常に柔軟(malleable)である。それは液体のように流れないし、容易には互いに粘着しないが、他の形状に容易に「冷間加工(cold-work)」することができ、通常はその形状を保持している。ここで使用されている用語の「冷間加工」は、溶融温度以下でプラスチック又は重合体材料について行われる機械的変形処理の如何なる形態も意味する。固体温度が上昇すると柔軟性又は冷間加工性が増加し、逆に固体温度が低下すると柔軟性が減少することは明らかであった。また、ワックスは、従来の液体又は溶融材料としてというよりも、むしろ固体ワックス材料として、従来の水中造粒機ダイプレートを通して極めて容易に押し出すことができることも分かった。実際に、ダイオリフィスを通して押し出された固体ワックス材料は、良好なストランドを形成し、容易に戻って互いに融合しないし、少なくとも自重では融合しなかった。
【0018】
前述のことを考慮して、ダイプレートの上流の設備は、ワックスを生成し又は溶融し及び/又は混合するのに使用される反応器又は混合容器からの熱い液体ワックスを取り上げ、該ワックスをできるだけ効率的に固体状態に冷却するように、修正されている。ワックスを固体ではあるが非常に柔軟(malleable)な状態にして、加圧し、同じ固体状態でダイプレートを通過させることができる。本発明によると、固体状態ワックスの柔軟状態により、圧縮状態で破断することなく柔軟材料を高塑性変形することができる。ダイプレートの造粒機側では、ワックスが既に固体状態であるので、水の急冷効果はもはや必要とされない。したがって、水中造粒機は「ドライフェース」造粒機に転換することができる。回転カッターハブのカッタ刃は、今や固体のストランドをそれがダイプレート押出穴から出る際に剪断するが、水での同時冷却/急冷の必要がない。さらに、固体状態では、ワックスは、カッタ刃が衝突した際に破砕しない十分な溶融強度を有する。本発明に有用な典型的な水中造粒機設備は、本願の譲受人により所有されている米国特許第5059103号と第7033152号に記載され、その開示内容は参照することでここに十分説明されているように明白に組み入れる。
【0019】
水処理はもはや使用されないので、ペレットは回転カッタにより切断された後、切断チャンバの底開口から重力で簡単に下方に落下する。切断チャンバから落下するとき、ワックスペレットはベルト又は気圧型のようなコンベアに落下し、このペレットを造粒設備からペレット選別機、冷却器及び/又は包装装置に搬送することが好ましい。
【0020】
重ねて言うが、急冷用の水が要求されないので、水循環/濾過及び水温度制御システムはもはや必要とされない。また、脱水及び乾燥設備も必要とされないので、多くの利点が得られる。例えば、以下の利点を有する。
・造粒システムの資本設備コストが少ない。
・造粒システムによるエネルギ消費が少ない。
・造粒システムに要求される床面積が少ない。
・水がもはや必要とされないので、処理水の消費量、排水からの環境の問題をもはや考慮する必要がない。
・重ねて言うが、水が必要とされないので、脱水の問題、所望のペレット面水分レベルを達成することの問題は懸念する必要がない。
・造粒システムのプラント設置は複雑でない。
【0021】
造粒機とダイプレート設備自身に関しては、以下の利点を有する。
・ダイホールの数及び/又はサイズを増加し、「ホール当たりのレート(rate per hole)」を減少し、背圧をより良く制御し、又はさらに減少することができる。水中処理では、ダイの閉塞(freeze-off)の危険性を最小にするために、ホール当たりのレート又は速度を高く維持することが通常重要である。これは本発明による処理でもはや関係がない。
・小さな造粒モータを使用することができ、及び/又は、造粒モータによるエネルギー消費が少ない。水中造粒モータのamp負荷の大部分が水中で切断刃を回転させるのに要求される。この結果、空中で切断刃を回転させる動作は最小量のエネルギを要する。
・2−3mmの小サイズのワックスペレットを容易に生成することができる。径が約1mmのようなマイクロペレットでも信頼性をもって予測可能に生成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の好ましい実施形態を詳細に説明するが、他の実施形態も可能であることを理解されるべきである。したがって、本発明はその範囲が以下に説明され又は図に記載された構成及び配置に限定されることを意図するものではない。本発明は他の実施形態も可能であり、種々の方法で実施し実行することができる。また、好ましい実施形態を説明するのに、明確にするうえで特定の用語を使用している。全ての特定の用語は同様の目的を達成するのに同様の方法で作用する全ての技術的均等物を含むものと理解されるべきである。可能であれば、図の同様の要素は同一の参照符号により識別する。
【0023】
図1を参照すると、本発明のワックス造粒工程を実行する設要素が概略的に示されている。本発明により使用される設備の各要素を以下説明するが、そこでは同一の符号は図1の同一の要素に言及している。
【0024】
溶融ワックスを形成する反応器、混合容器又はある種の溶融/混合型機械のような上流設備が符号1で示されている。反応器1の排出端2では、ワックスは、最高の溶融温度と最低の粘度を有し、全くの液体状態である。低粘度ポンプ3は、ワックスを必要な濾過要素4、第1段冷却器5を通過させ、第2段冷却器8の始端に進入させ、あるいは切換弁(diverter valve)7により他のワックス取扱い工程にそらし、又は容器若しくは上流設備に戻すのに十分な圧力を生成する。
【0025】
第1冷却段階は、基本的には熱交換器であり、プレートアンドフレーム型、コイル型、スクレープウォール(scrape wall)型、静的ミキサー(static mixer)を備え又は備えていないUチューブ型、及び静的ミキサーを備え又は備えていないシェルアンドチューブ型を含む適格な多くのタイプがある。静的ミキサーを備え又は備えていないシェルアンドチューブ型は、効率的な冷却効果を備えているので好ましい。熱交換器は適切に設計された専用の熱油又は熱水系を備えることができる。ワックスは最高温度又はその近傍、すなわち最も液体の状態で熱交換器に入り、適切に設計されていれば、熱交換器は、ワックスが液体から固体に状態変化する公知の温度の直前まで、大部分の内部熱エネルギーを除去することを考慮されたい。好ましくは、第1段冷却器の熱交換器はワックスの温度をワックスの液体から固体への遷移温度以上で約5℃以下まで減少すべきであり、これによりワックスは、次の下流側の設備に入りそれを通過する良好な非閉塞流れ(unobstructed flow)になるのに十分な液体に留まる。第1段冷却器の熱交換器は最も効率の良い冷却器であり、これにより第2段階の冷却器はより少ない冷却動作を行うように、意図されている。
【0026】
オプションの流量計6は、第1段冷却器の後にあることが好ましく、これにより上流側のポンプ3で流量調整を行い、下流側の造粒機10又は第2段冷却器8内での状態を変更し又は最適化することができる。切換え弁7は1又はそれ以上の出口を有することができる。その第1の出口は第2段冷却器8の入口チャンバに至る。1又はそれ以上の他の出口は、ドレン容器に行き、及び/又は他の工程及び/又は上流側の処理工程起点に戻る再循環ループラインへの排出器接続として機能することができる。切換弁7は下流側の工程設備と同期し、これにより、始動および運転の用意ができている時には液体ワックスをそこに送給し、停止の用意ができている時には流れを停止し、及び/又は下流側の設備/工程に対して突然に停止しなければならない場合には緊急切換器として機能する。
【0027】
第2段冷却器8は、5つの部分で最もよく定義される。第1の入口チャンバ8aは、液体ワックス温度を精密に制御してこの接続部で液体ワックスが固化するのを防止し、さらに後で除去しなければならないような熱エネルギーを加えないようにするために、熱ジャケットが設けられている。入口チャンバは、オペレータにより視覚的に検査することができ、さらに品位の低下や汚染の問題を生じる望まれない埃、不純物、及び大気を進入させない。入口チャンバは、オペレータに潜在的な問題を報知し、及び/又は上流側切換弁7を自動的に駆動し、及び/又は点検又は他の調整が行われるまでポンプ3を遮断する警報機能を有するレベルコントロールを含む。
【0028】
次は、冷却部8bである。ワックスがこの部分に入り通過すると、液体から固体への遷移温度以下の冷却温度にさらされ、固相温度に入る。設備の冷却温度は多くの種々の等級のワックスが通過できるように調整可能にすべきである。冷却部内の要素の大きさと配置は、ワックスが冷却表面に最適に露出され、ワックスの冷却層が移動し、温暖層に進入し、比較的均一に混合して、冷却表面に戻り、熱エネルギーを減少させるように、適用する各ワックスに応じて変更してもよい。この過程は冷却設備の長手方向に下りながら何回も繰り返され、その間に「古い」冷却されたワックスを追い出し、熱い/温かい「新たな」ワックスの流入の場所を作る。これらの機能は、ワックスバックアップを加熱しないように、最小の仕事エネルギーを材料に投入している間に達成される。
【0029】
機械の焦点(machine focus)が冷却から変化し、ワックスが固体状態になり、まだ大いに「柔軟(malleable)」であるとき、設備の部分8cは、最適設計をもって、最小限として造粒機ダイを含む下流側の設備に固体ワックスを押し/加圧し、又は汲み上げてそこを通過させることに集中しなければならない。同時に、如何なるエネルギー入力もワックスを再溶融することができる熱に変換させないことに注意しなければならない。さらに、自己洗浄の特徴は、この工程の部分においても好ましい。
【0030】
集中的な混合及び再混合を行うこの第2段冷却中に、種々の温度でワックスの種々の層が、結果として同種の固体でまだ柔軟な製品に散在するのを維持するために、8dにおいてある所望の添加剤を加え又は「混合」することが望ましい。添加剤は、大いに変化させることができ、種々の鉱物、酸化防止剤、着色料等、他の等級のワックス、マスターバッチ(master batch)、又は粉末又は予熱されていてもよいし、されていなくてもよい液体のような種々の形態の濃縮物を含む。これらの添加剤は、液体計量ポンプ、スクリュフィーダなどにより工程に導入されてもよいし、圧力で又は圧力なしに冷却器の側部及び/又は上部に、部分8b及び/又は8cに沿って導入されてもよい。最後に、第2段冷却器は適切な大きさの信頼性のある冷却系8eにより支えられなければならない。
【0031】
第2段冷却器8に関して、加圧されたワックスを昇温し冷却する能力を有するべきである。機械を任意の時間停止する必要があり、ワックスが熱エネルギーの大部分又は全て、又はワックスを設備に通過させるのに必要な柔軟性の全てを失う場合、ワックスは再加熱して液体状態又は少なくとも柔軟な状態にし、工程を再び作動させなければならない。好ましくは、この機能は各設備要素又は工程の段階に組み入れられ、少なくとも初期又は必要な場所で設備要素を加熱する能力を有するようにする。
【0032】
第2段冷却器8に加えて、全工程の製品目標に合致するのに十分な速度で、処理される目標ワックスの冷却を行うのに十分なように、全長及び径が設計されるべきである。第2段冷却器8の現在適切と考えられている設備は、単スクリュ形の押出機である。2又はそれ以上のねじを備えた押出機が好ましく、同時に回転し噛み合うツイン又は2スクリュ押出機である。
【0033】
重合体切換弁9は、水中造粒機の前方で使用される共通の要素である。最小のヘッド圧で開始するように押出機を支援すること、及び一旦動作するとワックスが造粒機に進む前にオペレータがワックスの固体と温度状態を検査することができることは、本発明では必要ではないが有用である。検査により上流側の工程が安定し、予測可能であると思われ、またワックスが最適な温度と柔軟性を有すると思われると、重合体切換弁(PDV)は、ワックスがダイプレートと造粒機機構に流入するように切り換えられる。造粒機、ダイ、又はダイの後の工程設備に何らかの問題があると、PDVは通常、ワックス流れを切り換えるように作動する第1の要素である。オペレータは、工程の上流部分を遮断することなく、迅速に必要な調整を行うことができる。あるいは、オペレータは、必要な調整をした後に、修復サービスなどが行われるまで、上流側の工程部分の大部分又は全てを遮断することを選択してもよい。
【0034】
造粒機とダイ10は、前に説明した。ワックスは固定状態で押し出され、水を使用しないドライフェース造粒機が使用される。しかしながら、当業者は、全てのワックスが水中造粒で問題があるのではないことを認識するであろう。さらに、添加剤のタイプや量は、ワックス混合物(wax compound)が高粘度に達するような度合い/レベルを有することができる。そのようなワックス混合物は半固体又は半液体あるいは液体状態でより良く造粒され、その状態の間は水中型造粒機が好ましい。したがって、造粒機10は、ドライフェース造粒機から水中造粒機、あるいはその逆に容易に変換することができるものであることが本発明により企図されている。
【0035】
ワックスを造粒した後、ペレットは典型的にはベルトコンベア11に落下し、搬送される。さらなる処理又は包装の前に、残留内部熱を除去してペレットを大気温度近くにするのを支援するために、ベルトの回りに冷却ファンがある。冷却ファンのオプションとして、冷蔵されたベルトを使用することができる。ベルトコンベア(多くの他の機械タイプを使用することができる)に対するさらなる代案は、冷蔵/冷却空気又はガスを使用する空気コンベアであり、大気温度も使用することができる。代案として、環境に応じて水搬送手段も有益であることが分かっている。ワックス又はワックス混合物がより低い最終温度にする必要がある場合、及び/又はそれを迅速に行う場合、水搬送は確かに迅速冷却手段である。しかしながら、水が使用される場合、前述したように、その直後に脱水及び乾燥処理機能を必要とするであろう。
【0036】
コンベア11の後に、ワックスペレットは分類段階12を受けることができ、そこではあるサイズを受容、不受容というように分離することができる。「不受容」は、径が非常に小さいペレット又は微粉である「アンダー」と、径が非常に大きいペレット又は塊(cluster)若しくは凝集である「オーバー」をいい、全てワックスペレットのサイズ認定に関する品質を保証するために、保管、包装、後続段階又は過程に移動する前に除去される。分類に加えて、オプションとして、適切な最終ペレット温度が達成されることを補償するために、この段階で空気又は他のガスによる冷却があってもよい。
【0037】
図2を参照すると、本発明によるワックス処理装置に供給される設備の絵画図を示す。図2に示す設備要素の多くは、図1に関して前述したものと類似しているので、さらなる説明は繰り返さない。典型的には、ワックスリアクター、混合容器、又は熱い溶融ワックスを形成するためのいくつかの他の種類の溶融/混合機械がワックス製造者又は処理者により提供されるので、図2には示されていない。むしろ、図2に示された設備は、リアクタ、混合容器等(不図示)を要求ポンプ1に接続するアダプタ20で開始する。
【0038】
溶融ポンプ1は、アダプタ2を介して溶融物冷却器3に接続されている。溶融物冷却器3は図1の第1段冷却器3に相当し、好ましくは最高の冷却効率を備えた静的ミキサー型熱交換器である。このような熱交換器は典型的には熱油又は熱水系で支えられ、この熱油又は熱水系は絵画的に示されているが図2では別個に符号が附されていない。
【0039】
溶融物冷却器3の後には、溶融物冷却器3を流量計5に接続するアダプタ4がある。その後に、切換弁6と、該切換弁を押出機10のホッパ8に接続するアダプタ7が続く。また切換弁6は切換弁シュート9を有し、ワックスが押出機ホッパからドレンに切り換えられ、又は工程及び設備の初期段階に戻されるようになっている。
【0040】
押出機10は、冷蔵装置11を有し、これにより、ワックスが押出機の出口で柔軟で均質な固体になるように、所望の造粒温度までワックスを冷却して完全に混合する。アダプタ13は押出機の出口を重合体切換弁14に接続し、該重合体切換弁14は造粒機16に接続している。回転切断機(別個に符号は附されていない)は、ダイプレート(別個に符号は附されていない)のオリフィスを出てくる押出し固形ワックスストランドを切断チャンバ16aで切断する。切断ワックスペレットは、切断チャンバ16aからコンベア17に落下し、分類機18に至る。オプションとして、送風機と防塵機12が切断チャンバ16aに取り付けられ、チャンバから出てコンベアに落ちるペレットを冷却し支援するようになっている。図2に示された全体設備及び工程は遠隔制御ステーション15を備えた制御システムにより作動される。
【0041】
図2にアスタリスクで印した全ての要素は、油加熱(1アスタリスク(*))又は電気加熱(2アスタリスク(**))のいずれかの加熱能力を有している。この加熱能力は、図1の設備及び工程と関連して説明された理由で設けられている。
【0042】
図3を参照すると、本発明の装置及び方法のテストを行うのに使用される設備が絵画的に示されている。テストは次の特性を有するポリエチレンワックスを使用して行われた。
軟化点− 110−120℃
密度 − 0.70−0.80グラム/cm3@液体供給温度
− 0.92−0.95グラム/cm3@45℃(固体)
粘度 − 5−200センチポアゼ@149℃
【0043】
ポリエチレンワックスをバレルヒータ22で前述した密度になるまで120℃以上に加熱した。所望の液体状態で、液体ワックスを液体ポンプ26によりヒータタップ24を介して、押出機28の入口端に供給した。押出機28はツインスクリュ形であった。押出機にある間、ポリエチレンワックスの温度は押出機入口の120℃以上から押出機出口の50℃以上まで低下した。冷蔵装置30により支えられた押出機のバレルの冷却穴により冷却を行った。押出機から出る50℃で、ポリエチレンワックスは固形の柔軟な状態であった。押出機を出ると、固形ポリエチレンワックスはペレット切換弁(PDV)32を通過し、ドライフェース造粒機34に入り、ここでダイプレートオリフィスを出る固形ワックスストランドは回転カッタにより切断された。切断されたペレットは、送風機36により形成される空気流れにより、造粒機34の切断チャンバの外に搬送し、サイクロン38に搬送し、コンテナに搬送した。
【0044】
ここに記載したドライフェース造粒機の切断チャンバを洗浄することができ、及び/又はペレットを不活性ガスを使用して搬送することができることは、本発明の一部として企図されている。本発明により処理されるいくつかのワックス又はワックス状材料は、周囲の大気に露出することで、逆方向に反応し、及び/又は酸化(退化)することができる。このような周囲の大気との反応を最小にし、及び/又は造粒される材料の所望の特性を維持するために、切断チャンバを洗浄し、形成されたペレットを搬送するのに空気の代わりに不活性ガスを使用することが企図されている。また不活性ガスは冷却された材料のさらなる冷却を支援するのに使用することができる。また造粒工程の直後の設備は、ペレットが保管のために適切に包装され、及び/又はその後の工程にとられるまで、不活性ガスの存在と使用を取扱い維持するように適切に設計すべきである。
【0045】
前記設備及び工程を使用して行ったテストで得たポリエチレンワックスペレットは、図4A〜4Hに示されている。図に示すように、本発明の装置と工程は、約3mmの径を有する均一なポリエチレンワックスペレットを生成することに成功した。
【0046】
本発明により処理されるワックスは、個別に又は系統的に述べると、酸性ワックス、蜜蝋、キャンデリラ蝋、カルナウバ蝋、セレシン蝋、シナ蝋、共重合体ワックス、エステルワックス、酸化形態を含むフィッシャー-トロプスワックス、高密度低分子ポリエチレンすなわちHDLMWPE、ヒドロキシステアリンアミドワックス、日本蝋、ラードセイン(lardeceine)、褐炭蝋、直線鎖及び分岐鎖ワックス、マレイン酸ワックス、モンタン蝋、微少結晶蝋、無極性及び有極ポリエチレン、ポリプロピレン及びポリオレフィン蝋、酸化蝋、地蝋(ozokerite)、パラフィン蝋又は石油蝋、ポリエチレン蝋、ポリオレフィン蝋、米糠蝋、鹸化及び部分鹸化蝋、置換アミドワックス、サトウキビ蝋、スルホン酸ワックス、表面修飾(surface modified)ワックス、ベーラムノキ(bayberry)、カノーラ、ココナッツ、トウモロコシ、綿実、ハマナ(crambe)、亜麻仁、ヤシ、ヤシの実、ピーナッツ、ぶどうの実、大豆から得た植物蝋(vegetable wax)を含む。
【0047】
本発明により造粒することができる他の材料は、脂肪酸及びエステル、粘着性付与剤及び脱粘着性剤、ロジン及び有機樹脂、粘性及び流動性修正剤、固形表面活性剤、ポリエチレン酸化物及びポリプロピレン酸化物を含む水溶性ポリマー、獣脂(tallow)、ラノリン、及び動物脂を含むが、これらに限定されない。
【0048】
本発明が実施可能なさらに他の材料は、高溶融流動率材料(high melt flow index material)及び低分子量材料、ワックス状有機重合体及び低重合体、環状重合体及び低重合体、有機化合物を含むが、これらに限定されない。
【0049】
本発明の装置及び工程は、包装し、又はそのまま使用し又は微粉末に挽いて使用するのに適した高品質のペレット及びマイクロペレットを生成することが信じられている。本発明は、迅速、安全、有効に、最小の空間で、熱い溶融状態から輸送及び/又は包装に十分なように冷却してワックスを得ることができる。また、広範囲のワックス等級、重量、溶融強度、温度特性等を生成し、広範囲のペレットサイズを生成し、また広範囲の生産率を得ることができる最適の順応性がある。さらに、本発明は、多様な添加物を造粒されるワックスに融合することができ、製品間での切り換え時に比較的容易に設備を洗浄することができ、十分に順応性がある。
【0050】
本発明はここに記載した特定の工程に限定されるものではないと意図されている。前述したものは本発明の原理のみを示すものであると考えられている。また、当業者により多くの修正や変更がなされる。本発明を前述した実際の構成及び作用に限定することは望まれていない。したがって、全ての適切な変形例や均等物は本発明の範囲に入る。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明のワックス造粒工程を実行する設備の一実施形態の概略図。
【図2】本発明のワックス造粒工程を実行するのに使用される設備の絵画図。
【図3】本発明の装置と方法のテストを実行するのに使用される蔵置の絵画図。
【図4A】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成される製品を示す写真。
【図4B】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4C】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4D】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4E】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4F】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4G】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【図4H】図3に示す設備を使用して本発明の装置と方法のテスト中に生成された製品を示す写真。
【符号の説明】
【0052】
1 反応器
2 排出端
3 低粘度ポンプ
4 濾過要素
5 第1段冷却器
6 流量計
7 切換弁
8 第2段冷却器
9 重合体切換弁
10 造粒機
11 ベルトコンベア
12 分類段階
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋭敏融点を有する材料を造粒する方法において、
(a)鋭敏融点を有する材料を熱溶融材料に形成し、
(b)前記熱溶融材料をその融点以下の温度に冷却して、該材料を押出し可能な固体状態の固体材料にし、
(c)前記固体材料をダイプレートのダイオリフィスに通して押し出してストランドを形成し、
(d)前記押し出されたストランドを切断チャンバ内の回転カッターにより液体なしで切断してペレットに形成する方法。
【請求項2】
前記ペレットを重力により前記切断チャンバの底開口部の外に落下させる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記切断チャンバを出るペレットをコンベアによりペレット選別機、冷却器、及び/又は包装装置に搬送する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記切断チャンバと前記回転カッターは水又は他の冷却液体無しでドライフェース造粒機として作動する水中造粒機の一部である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記熱溶融材料はワックス、ワックス状重合体、他のワックス状重合体である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)は2段階で実行し、第1段階では、材料の温度を当該材料が液体から固体に変化する温度の直上の温度まで低下させて、良好な非閉塞流れを有するのに十分な液体のまま残し、第2段階では、前記冷却された液体の材料の温度をさらに低下させ、当該材料を完全に混合した押出し可能な固体にする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1段階での材料の温度は、前記材料の液体固体遷移温度以上で約5℃以下まで低下させる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ペレットは、前記切断チャンバの一側に導入された不活性ガスにより、前記切断チャンバから取り出して、前記切断チャンバの他側の外に搬送する請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記第1段階と第2段階は、そこで材料の温度を上昇することができる請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第2段階はスクリュ型押出機で実行し、該スクリュ型押出機は好ましくは2以上のスクリュを備え、さらに好ましくは共回りし相互に噛み合うツインすなわち2スクリュ押出機である請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記ドライフェース造粒機は、水のある水中造粒機に交換し、水の無いドライフェース造粒機に戻すことができる請求項4に記載の方法。
【請求項12】
鋭敏融点を有する溶融材料からペレットを形成する装置において、
(a)前記溶融材料が良好な非閉塞流れを有するのに十分な液体のまま残るように、前記溶融材料をその溶融温度の直上の温度まで冷却する熱交装置と、
(b)前記溶融材料の温度をその融点以下にさらに低下させ、当該材料を完全に混合した押し出し可能な固体にする押出機と、
(c)ダイオリフィスとダイフェースを備えたダイプレートと、
(d)前記ダイフェースと協働し、前記ダイオリフィスを通して押し出された前記完全に混合した押出し可能な固体を液体の無い状態でペレットに切断する切断チャンバ及び回転カッターと、
からなる装置。
【請求項13】
前記溶融材料はワックス、ワックス状重合体、他のワックス状重合体である請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ダイプレートと前記回転カッターはドライフェース造粒機の一部である請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記回転チャンバは、前記ペレットを重力により落下させる底開口部を有する請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記切断チャンバから出る前記ペレットを搬送するコンベアをさらに有する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記熱交換装置は、プレートアンドフレーム型、コイル型、スクレープウォール型、静的ミキサーを備えた又は備えていないUチーブ型、静的ミキサーを備えた又は備えていないシェルアンドチューブ型を含む熱交換器であり、好ましくは静的ミキサーを備えた又は備えていないシェルアンドチューブ型である請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記ドライフェース造粒機は、入口開口と出口開口を有し、液体のある水中造粒機と交換可能である請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記切断チャンバを洗浄し、前記切断チャンバからペレットを取り出し、前記ペレットを前記出口開口から搬送するために、前記入口開口に導入された不活性ガスをさらに有する請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記熱交換装置と前記押出機は、その中の材料の温度を上昇させる加熱要素を有する請求項12に記載の装置。
【請求項1】
鋭敏融点を有する材料を造粒する方法において、
(a)鋭敏融点を有する材料を熱溶融材料に形成し、
(b)前記熱溶融材料をその融点以下の温度に冷却して、該材料を押出し可能な固体状態の固体材料にし、
(c)前記固体材料をダイプレートのダイオリフィスに通して押し出してストランドを形成し、
(d)前記押し出されたストランドを切断チャンバ内の回転カッターにより液体なしで切断してペレットに形成する方法。
【請求項2】
前記ペレットを重力により前記切断チャンバの底開口部の外に落下させる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記切断チャンバを出るペレットをコンベアによりペレット選別機、冷却器、及び/又は包装装置に搬送する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記切断チャンバと前記回転カッターは水又は他の冷却液体無しでドライフェース造粒機として作動する水中造粒機の一部である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記熱溶融材料はワックス、ワックス状重合体、他のワックス状重合体である請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ステップ(b)は2段階で実行し、第1段階では、材料の温度を当該材料が液体から固体に変化する温度の直上の温度まで低下させて、良好な非閉塞流れを有するのに十分な液体のまま残し、第2段階では、前記冷却された液体の材料の温度をさらに低下させ、当該材料を完全に混合した押出し可能な固体にする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1段階での材料の温度は、前記材料の液体固体遷移温度以上で約5℃以下まで低下させる請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ペレットは、前記切断チャンバの一側に導入された不活性ガスにより、前記切断チャンバから取り出して、前記切断チャンバの他側の外に搬送する請求項4に記載の方法。
【請求項9】
前記第1段階と第2段階は、そこで材料の温度を上昇することができる請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記第2段階はスクリュ型押出機で実行し、該スクリュ型押出機は好ましくは2以上のスクリュを備え、さらに好ましくは共回りし相互に噛み合うツインすなわち2スクリュ押出機である請求項6に記載の方法。
【請求項11】
前記ドライフェース造粒機は、水のある水中造粒機に交換し、水の無いドライフェース造粒機に戻すことができる請求項4に記載の方法。
【請求項12】
鋭敏融点を有する溶融材料からペレットを形成する装置において、
(a)前記溶融材料が良好な非閉塞流れを有するのに十分な液体のまま残るように、前記溶融材料をその溶融温度の直上の温度まで冷却する熱交装置と、
(b)前記溶融材料の温度をその融点以下にさらに低下させ、当該材料を完全に混合した押し出し可能な固体にする押出機と、
(c)ダイオリフィスとダイフェースを備えたダイプレートと、
(d)前記ダイフェースと協働し、前記ダイオリフィスを通して押し出された前記完全に混合した押出し可能な固体を液体の無い状態でペレットに切断する切断チャンバ及び回転カッターと、
からなる装置。
【請求項13】
前記溶融材料はワックス、ワックス状重合体、他のワックス状重合体である請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ダイプレートと前記回転カッターはドライフェース造粒機の一部である請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記回転チャンバは、前記ペレットを重力により落下させる底開口部を有する請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記切断チャンバから出る前記ペレットを搬送するコンベアをさらに有する請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記熱交換装置は、プレートアンドフレーム型、コイル型、スクレープウォール型、静的ミキサーを備えた又は備えていないUチーブ型、静的ミキサーを備えた又は備えていないシェルアンドチューブ型を含む熱交換器であり、好ましくは静的ミキサーを備えた又は備えていないシェルアンドチューブ型である請求項12に記載の装置。
【請求項18】
前記ドライフェース造粒機は、入口開口と出口開口を有し、液体のある水中造粒機と交換可能である請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記切断チャンバを洗浄し、前記切断チャンバからペレットを取り出し、前記ペレットを前記出口開口から搬送するために、前記入口開口に導入された不活性ガスをさらに有する請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記熱交換装置と前記押出機は、その中の材料の温度を上昇させる加熱要素を有する請求項12に記載の装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図4G】
【図4H】
【公表番号】特表2009−529407(P2009−529407A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−558398(P2008−558398)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/005945
【国際公開番号】WO2007/103509
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(500092365)ガラ・インダストリーズ・インコーポレイテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】Gala Industries, Inc.
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/US2007/005945
【国際公開番号】WO2007/103509
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(500092365)ガラ・インダストリーズ・インコーポレイテッド (23)
【氏名又は名称原語表記】Gala Industries, Inc.
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]